JP4692467B2 - ハイブリッド車両のエンジン制御装置及びハイブリッド車両のエンジン制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両のエンジン制御装置及びハイブリッド車両のエンジン制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッド車両のエンジン制御装置及びエンジン制御方法に係り、特に、車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動の機能を有するハイブリッド車両のエンジン制御装置及びエンジン制御方法に関する。
エンジンとモータとを駆動源とするいわゆるハイブリッド車においては、燃費の改善等の面から、エンジンの自動停止・再始動の機能を備えていることが多い。ここで、エンジンの自動停止・再始動の機能とは、車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる機能である。
この再始動においては、車両に搭載される電池を用いてエンジンの起動を行う。ところで、一般的に電池は低温下でその出力特性が低下するので、電池の容量によっては、常温下でエンジンを起動できても低温下ではエンジンの再始動ができないことが起こる。そこで、特許文献1に示されるように、電池の温度特性を考慮し、所定の温度を定めて、その温度以下ではエンジンの自動停止条件を満たしても、エンジン停止を禁止することが行われる。
しかし、所定温度を定めて一律にエンジン停止を禁止する方法では、電池が新しく、あるいは満充電直後のように、その所定温度以下でもエンジンを起動するのに十分な容量を有している場合にも、エンジン停止の禁止が行われることになる。この場合には、せっかくのエンジン自動停止・再始動の機能で燃費を改善する目的の達成が不十分となる。そこで、電池の状態を何らかの方法で推定し、その結果に応じてエンジン停止の禁止の可否を判断することが考えられる。
例えば、特許文献2には、所定の停車条件に応答してエンジンを停止し、停止後は所定の発進操作に応答して再始動するエンジン自動停止始動装置を備える自動二輪車において、スタータモータをエンジンの再始動時以外の所定のタイミングで付勢し、そのときのバッテリ電圧に基づいてエンジンの自動停止の許否を判定することが開示されている。
特許文献3には、特許文献1と同様なエンジン自動停止始動装置において、エンジンをクランキングする多相モータの停止中に、その多相モータの駆動力が最小となり、エンジン始動と同等となる通電パターンで各相に駆動電流を供給し、その駆動電流の供給中におけるバッテリ電圧及び駆動電流の少なくとも一方に基づいてバッテリの能力を判定することが開示されている。
特開2004−44469号公報 特開2002−115578号公報 特開2004−28011号公報
特許文献2,3に述べられる方法によれば、一律の温度によってエンジンの自動停止を禁止するのではなく、そのときの電池の容量を確認してエンジン停止禁止の可否を判断できる。しかしながら、特許文献2の方法は、自動二輪車のように、エンジンのクランキング専用のスタータモータを有している場合に、停止しているスタータモータを付勢したときの電池電圧で電池の容量を確認してエンジン停止禁止の可否を判断する。したがって、ハイブリッド車両のように、駆動源としてエンジンとモータを用いる場合には、その方法をそのまま適用できない。例えば、ハイブリッド車両においては、エンジンもモータも共に作動している状態もあり、エンジンが停止してモータによって走行する場合もあるので、特許文献1のように、停止しているモータを付勢しそのときの電池電圧によってエンジン停止禁止の可否を判断するということができない。このことは、特許文献3の方法についても同様である。
本発明の目的は、ハイブリッド車両において、エンジン停止禁止の可否判断を適切に実行できるエンジン制御装置及びエンジン制御方法を提供することである。
本発明に係るハイブリッド車両のエンジン制御装置は、 車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動手段と、車両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断手段と、車両速度判断手段によって車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断手段と、電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動手段と、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化が予め定めた閾値以下であるか否かを判断する電池電圧判断手段と、電池電圧判断手段によって電池電圧の変化が閾値以下と判断されたとき、および、電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下ではないと判断されたときに、エンジンの自動停止条件を満たすか否かを判断し、エンジンの自動停止条件を満たすときにエンジンを停止させ、電池電圧判断手段によって電池電圧の変化が閾値以下ではないと判断されたとき、および、車両速度判断手段によって車両速度が所定車速以上ではないと判断されたときにエンジン停止の禁止を行うエンジン停止判断手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るハイブリッド車両のエンジン制御装置において、一時的起動手段は、エンジンの停止のときから予め定めた時間をおいてエンジンの一時的起動を行わせることとが好ましい。
また、本発明に係るハイブリッド車両のエンジン制御装置は、 車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動手段と、両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断出段と、車両速度判断手段によって車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断手段と、電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動手段と、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化を検出する電圧検出手段と、検出された電池電圧の変化に基づいて、その車両状態における電池の実容量を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るハイブリッド車両のエンジン制御方法は、車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動機能を有する車両において、車両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断工程と、
車両速度判断工程において車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断工程と、
電池温度判断工程において電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動工程と、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化が予め定めた閾値以下であるか否かを判断する電池電圧判断工程と、電池電圧判断工程において電池電圧の変化が閾値以下と判断されたとき、および、電池温度判断工程において電池温度が所定温度以下ではないと判断されたときに、エンジンの自動停止条件を満たすか否かを判断し、エンジンの自動停止条件を満たすときにエンジンを停止させ、電池電圧判断工程において電池電圧の変化が閾値以下ではないと判断されたとき、および、車両速度判断工程において車両速度が所定車速以上ではないと判断されたときにエンジン停止の禁止を行うエンジン停止判断工程と、を含むことを特徴とする。
上記構成の少なくとも1つにより、エンジンの自動停止・再始動の手段を有するハイブリッド車両のエンジン制御装置は、電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせ、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化に基づいて、エンジン停止の禁止を行うか否かを判断する。このように、温度条件等によって一律にエンジン停止を禁止するのではなく、実際にエンジン停止と再起動を実施し、そのエンジン再起動のときの電池の状態によってエンジン停止禁止の可否判断をするので、ハイブリッド車両において、エンジン停止禁止の可否判断を適切に実行することができる。
また、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化が、閾値範囲以内のときには、エンジン停止の禁止を行わないとするので、現在の電池容量が十分でエンジン一時的起動によって電池電圧の落ち込みが少ないときにはエンジン停止を継続し、燃費改善が図れる一方、現在の電池容量が不足してエンジン一時的起動による電池電圧の落ち込みが閾値範囲を超えるときはエンジン停止禁止を行うことができる。このように、エンジン停止禁止の可否判断を適切に実行することができる。
また、車両速度がエンジンの始動に支障がない車速以上で、かつ電池温度が予め任意に定めた所定温度以下のときに限って、エンジンの一時的起動による電池電圧の変化に基づいてエンジン停止の禁止を行うか否かの判断を行う。これにより、電池温度が十分高く、電池の温度特性から見てエンジンの起動に支障がない電池容量を有するような場合には、一々エンジンの一時的起動を行わずに、そのままエンジン停止とすることができる。したがって、エンジン停止禁止可否判断が簡略となる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、エンジンの自動停止・再始動の手段を有するハイブリッド車両のエンジン制御装置は、電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせ、エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化に基づいて、その車両状態における電池の実容量を推定する。これにより、ハイブリッド車両の現在の車両状態における電池の実容量を適切に推定できる。推定された電池の実容量は、エンジン停止禁止可否判断等に用いられる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、ハイブリッド車両として、エンジンとモータ・ジェネレータとを駆動源とするものを説明するが、モータ・ジェネレータの代わりに、モータと発電機とを別々に備えるものとしてもよい。
図1は、ハイブリッド車両のエンジン制御システム10のブロック図である。このエンジン制御システム10は、ハイブリッド車両の駆動源12としてのエンジン14とモータ・ジェネレータ16と、モータ・ジェネレータ16に接続される高電圧バッテリ18と、高電圧バッテリ18に設けられる電池温度検出部20と電池電圧検出部22と、エンジン制御装置30とを含んで構成される。
駆動源12のエンジン14とモータ・ジェネレータ16とは、ハイブリッド車両の走行に用いられる。エンジン14の作動と、モータ・ジェネレータ16の作動は、エンジン制御装置30の制御の下で、例えば燃費等を考慮して、車両の状況に応じて実行される。一例を上げると、燃費を向上させるため、安定走行状態ではモータ・ジェネレータ16を駆動用電動機として作動させてエンジン14を停止させ、加速等が必要なときは、エンジン14をこれに加えて作動させる等である。また、車両の制動時には、モータ・ジェネレータ16を発電機として作動させて、回生エネルギを電力に変換し、高電圧バッテリ18に蓄えることも行われる。
高電圧バッテリ18は、車両に搭載される二次電池で、モータ・ジェネレータ16に電力を供給して電動機として作動させ、また、上記のように発電機として作動させるときはその回生エネルギを電力として受け取る。高電圧バッテリ18は、また、エンジン14の起動のための電力源としても使用される電池である。高電圧バッテリ18としては、ニッケル水素単電池を複数個組み合わせた組電池、あるいはリチウムイオン単電池を複数個組み合わせた組電池を用いることができる。なお、高電圧バッテリ18とモータ・ジェネレータ16との間には、昇圧コンバータ、インバータ回路等が設けられるが、図1では図示を省略してある。
電池温度検出部20は、高電圧バッテリ18に関する温度を検出する機能を有する。上記のように高電圧バッテリ18は複数の単電池を組み合わせた組電池が用いられるので、その温度は、組電池の複数の箇所において検出される。組電池温度は、外気温度と共に、電池の充放電に伴う電池化学反応による電池自体の温度の影響を受ける。特に、組電池の中央部と、両端部とでは温度差があるので、少なくとも組み電池におけるこれらの部位の温度が検出される。また、外気温度としては、組電池全体の環境温度を代表できる車両の部位の温度を用いることができる。電池温度とは、このように複雑な内容を有するが、代表的には、例えば、組電池の中央部の温度を電池温度とすることができる。あるいは高電圧バッテリ18に関する外気温度をもって電池温度を代表するものとしてもよい。検出された電池温度のデータは、適当なデータインタフェイスを介し、エンジン制御装置30に伝送される。
電池電圧検出部22は、高電圧バッテリ18に関する電圧を検出する機能を有する。上記のように高電圧バッテリ18は複数の単電池を組み合わせた組電池が用いられるので、目的によっては、各単電池の端子電圧がそれぞれ監視される。ここでは、エンジン再起動に関し、現在の電池容量を代表することができる電池電圧を検出することができればよいので、例えば、端的に、高電圧バッテリ18の両端子間の電圧を、電池電圧として用いることができる。検出された電池電圧のデータは、適当なデータインタフェイスを介し、エンジン制御装置30に伝送される。
エンジン制御装置30は、伝送された電池温度データと、電池電圧データ等に基づいて、駆動源12の動作を制御する機能を有する。その意味では、エンジン制御装置というより、駆動源制御装置であり、あるいは、ハイブリッド車両制御装置と呼ぶこともできる。ここでは、主にエンジンの制御を実行する機能に着目し、エンジン制御装置30の名称で進める。エンジン制御装置30は、大別して2つの機能を有する。1つは、エンジン自動停止・再始動モジュール32によって実行される機能で、具体的には、車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる機能である。ここで電池とは、高電圧バッテリ18のことである。もう1つの機能は、車両の置かれている状態、例えば走行中のその車両状態における電池容量を推定し、エンジン停止を実行するか、エンジン停止を禁止するかを判断する機能である。この機能は、具体的には、電池温度判断モジュール34と、エンジン一時的起動モジュール36と、電池電圧判断モジュール38と、エンジン停止禁止可否判断モジュール40によって実行される。
かかるエンジン制御装置30は、車両用コンピュータによって構成することができる。エンジン制御装置30は、独立のコンピュータで構成してもよく、車両に搭載される他の車両用コンピュータの機能に含ませることもできる。エンジン制御装置30のこれらの機能は、ソフトウェアによって実現でき、具体的には、対応するハイブリッド車両のエンジン制御プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現することもできる。
上記構成のエンジン制御システム10の作用、特にエンジン制御装置30の各機能について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。図2は、エンジン制御、特に、エンジン停止の所定条件が成立するときのエンジン制御についての手順を示すフローチャートである。これらの各手順は、上記のハイブリッド車両のエンジン制御プログラムの各処理手順にそれぞれ対応する。
車両が走行しているときは、上記のように、車両の状態に応じ、エンジン14の作動とモータ・ジェネレータ16の作動が組み合わされ選択されている。ここでは、車両がエンジン駆動走行の状態にある(S10)ところから説明する。車両がエンジン駆動走行の状態にあるとは、少なくともエンジン14が作動している状態で、モータ・ジェネレータ16は電動機として作動していてもよく、発電機として作動していてもよく、あるいは、場合によって、全く停止していてもよい。
上記のように、このハイブリッド車両は、エンジンの自動停止・再始動機能を有しているので、エンジン駆動走行中において、エンジン14を自動停止させるための所定条件が成立するか否かが判断されることになる。この判断は、常時監視の状態で行われてもよく、適当なサンプリングによって実行されてもよい。なお、この機能は、エンジン制御装置30のエンジン自動停止・再始動モジュール32によって実行される。
エンジン14を自動停止させるための所定条件、エンジン14が停止後にエンジンを自動的に再始動させる一定条件は、ハイブリッド車両の仕様に応じて設定される。例えば、モータ・ジェネレータの駆動やエアコンディショナの作動等に基づく車両が要求する電気負荷と、アクセルペダルの踏み込み量と車速等から求める車輪の仕事量との和とから決定される要求パワーと、始動条件として設定された閾値との比較によってエンジン14の自動停止の所定条件及び自動再始動の一定条件を定めるものとして設定することもできる。
ここで、従来技術では、エンジン駆動走行中に、エンジン自動停止のための所定条件成立と判断されると、電池温度が所定温度T以下か否かが判断され、電池温度が所定温度Tを超えるときにはエンジン自動停止が行われるが、所定温度T以下の場合には、高電圧バッテリ18の0容量に不足がある可能性があるとして、エンジン自動停止条件の成立にもかかわらず、一律にエンジン停止の禁止が行われる。
図2のフローチャートにおいては、一律にエンジン停止禁止を行うのではなく、まず、車両の現在の状態における電池容量を監視する。そしてその結果に基づいて、エンジン停止の禁止の可否を判断する。そのためにまず、車両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた車速V以上であるか否かが判断される(S12)。S12の工程は、以後の工程において、エンジン自動停止条件成立を考慮してエンジン14を一旦停止させるが、そのときの車両の電池容量を確認するためにエンジン14を一時的に起動させるので、車両速度がその一時的起動に支障のない車速域に車両状態があることを条件としたものである。予め定めた車速Vとして、例えば、15km/hとすることができる。この程度の車両速度であれば、エンジン14にとってあまり大きな負荷ではなく、したがって、高電圧バッテリ18からの電力供給もあまり大きくないからである。
S12において、車両速度がV以上であるとは判断されない場合、S26へ進み、エンジン停止が禁止される。すなわち、エンジン停止条件成立にもかかわらず、S10のエンジン駆動走行に戻る。S12において車両速度がV以上であると判断されると、次に電池温度が予め任意に定めた所定温度T以下か否かが判断される(S14)。この機能は、エンジン制御装置30の電池温度判断モジュール34によって実行される。
S14の工程の意義は、電池温度が所定温度T以下とは判断されない場合にある。すなわち、電池温度が所定温度T以下とは判断されず、所定温度Tを超えるときは、高電圧バッテリ18は十分に暖機されていて電池温度が十分高く、電池の温度特性から見てエンジンの起動に支障がない電池容量を有すると考えられるので、そのことのみで、エンジン停止禁止を行わないこととし、以後のいくつかの工程を省略してS22に進む。このことにより、エンジン停止禁止の可否判断のために、以後に説明するS16以下の手順が不要になる。つまり、電池温度が所定温度T以下とは判断されない場合には、エンジン停止禁止の可否判断が簡略化されることにS14の工程の意義がある。所定温度Tとしては、従来技術において、一律にエンジン停止禁止とするために設定された電池温度を用いることができる。
S14において、電池温度が所定温度T以下と判断されると、ここで一旦、エンジン14が停止される(S16)。そして、適当な時間をおいて、エンジン14を一時的に起動させる(S18)。この機能は、エンジン制御装置30のエンジン一時的起動モジュール36によって実行される。そして、このエンジン一時的起動の前後において、電池電圧の変化が監視され、その電圧の変化が、予め任意に定めた閾値ΔVの範囲以内か否かが判断される(S20)。この機能は、エンジン制御装置30の電池電圧判断モジュールによって実行される。
その様子を図3に示す。図3は、横軸に時間をとり、縦軸に電池電圧をとって、エンジン駆動走行の状態(S10)からエンジン停止(S16)となり、適当な時間をおいて、エンジン14の一時的起動(S18)が行われたときの電池電圧の変化を模式的に示す図である。適当な時間としては数秒とすることができる。ここで、例えば、新しい電池であり、容量の経年劣化がほとんどないとき、あるいは満充電直後のとき等のように、高電圧バッテリ18の容量が十分ある場合の電圧特性50は、エンジン14の一時的起動を行っても、その前後で電池電圧の変化が少ない。なお、電池温度が十分高いときのこれと同様な特性を示す。これに対し、電池が古く、容量の経年劣化があるとき、あるいは充電が十分行われていないか、放電が多いとき等のように、高電圧バッテリ18の容量が十分でない場合の電圧特性52は、エンジン14の一時的起動によって、電圧の落ち込みが大きく、また、その回復にも時間がかかっている。なお、電池温度が低すぎる場合もこれと同様な特性を示す。したがって、エンジン14の一時的起動の前後における電圧変化の大きさで、高電圧バッテリ18の実容量を相対的に推定することができる。
再び図2に戻り、そこで、閾値ΔVを予め設定し、エンジン14の一時的起動の前後における電圧変化をこの閾値と比較し(S20)、電圧変化が閾値範囲内のときにはエンジン停止が可能と判断し、一方、電圧変化が閾値範囲を超えるときにはエンジン停止を禁止するものと判断する(S26参照)ことができる。閾値ΔVは実験的に定めることができる。この判断は、エンジン制御装置30のエンジン停止禁止可否判断モジュール40の機能によって実行される。
S20でエンジン停止が可能と判断されると、ここで、上記のエンジン自動停止のための所定条件成立か否かが判断される(S22)。すなわち、S12からS20までの工程は、適当なサンプリングタイムで繰り返し行われることが好ましい。エンジン自動停止のための所定条件が成立すると、エンジン14が停止する(S24)。
S24でエンジン停止が実行されると、その後にエンジン14の自動再始動を行うための一定条件の成立が監視される。この一定条件が成立すると、エンジン駆動走行となり、S10に戻る。なお、S26でエンジン停止禁止が実行されると、エンジン14は作動したままの状態で、これはエンジン駆動走行(S10)の状態である。このようにして、S10に戻ると、再びS12以下の工程が繰り返される。
なお、S26でエンジン停止禁止が実行されるときは、高電圧バッテリ18の実容量が不十分であると判断されたわけであるが、その原因が電池温度の低温にあるときは、電池温度を監視し、適当な電池温度に到達したときにエンジン停止とすることもできる。この方法によれば、S12からS20までの工程を簡略化して、エンジン停止禁止の解除を行うことができる。エンジン停止禁止解除のための適当な電池温度としては、現在の電池温度から例えば1℃高めの温度とすることができる。もちろん1℃以外の適当な上昇温度であってもよい。また、上記の所定温度Tに到達したときにエンジン停止禁止解除としてもよい。
このように、エンジン停止条件が成立すると、その状態における電池の状態を判断して、電池の容量がエンジンの再始動に対し十分あると判断されるときはエンジン停止の禁止を行わないので、ハイブリッド車両において、エンジン停止禁止の可否判断を適切に実行できる。特に、電池が低温であるときに、一律にはエンジン停止禁止を行わず、電池の状態に合わせてエンジン停止を実行できるので、ハイブリッド車両の燃費の向上が、より適切に図られる。
本発明に係る実施の形態におけるエンジン制御装置を含むハイブリッド車両のエンジン制御システムのブロック図である。 本発明に係る実施の形態において、エンジン制御についての手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態において、エンジンの一時的起動が行われたときの電池電圧の変化を模式的に示す図である。
符号の説明
10 エンジン制御システム、12 駆動源、14 エンジン、16 モータ・ジェネレータ、18 高電圧バッテリ、20 電池温度検出部、22 電池電圧検出部、30 エンジン制御装置、32 エンジン自動停止・再始動モジュール、34 電池温度判断モジュール、36 エンジン一時的起動モジュール、38 電池電圧判断モジュール、40 エンジン停止禁止可否判断モジュール、50,52 電圧特性。

Claims (4)

  1. 車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動手段と
    両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断手段と、
    車両速度判断手段によって車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断手段と、
    電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動手段と、
    エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化が予め定めた閾値以下であるか否かを判断する電池電圧判断手段と、
    電池電圧判断手段によって電池電圧の変化が閾値以下と判断されたとき、および、電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下ではないと判断されたときに、エンジンの自動停止条件を満たすか否かを判断し、エンジンの自動停止条件を満たすときにエンジンを停止させ、電池電圧判断手段によって電池電圧の変化が閾値以下ではないと判断されたとき、および、車両速度判断手段によって車両速度が所定車速以上ではないと判断されたときにエンジン停止の禁止を行うエンジン停止判断手段と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両のエンジン制御装置において、
    一時的起動手段は、エンジンの停止のときから予め定めた時間をおいてエンジンの一時的起動を行わせることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン制御装置。
  3. 車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動手段と、
    車両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断出段と、
    車両速度判断手段によって車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断手段と、
    電池温度判断手段によって電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動手段と、
    エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化を検出する電圧検出手段と、
    検出された電池電圧の変化に基づいて、その車両状態における電池の実容量を推定する推定手段と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両のエンジン制御装置。
  4. 車両の走行中に所定条件が成立することでエンジンを自動停止させ、エンジン停止後は一定条件の成立によって電池を用いてエンジンを自動的に再始動させる自動停止・再始動機能を有する車両において、車両速度がエンジンの始動に支障がないものとして予め定めた所定車速以上であるか否かを判断する車両速度判断工程と、
    車両速度判断工程において車両速度が予め定めた所定車速以上と判断されたときは、電池温度が予め任意に定めた所定温度以下か否かを判断する電池温度判断工程と、
    電池温度判断工程において電池温度が所定温度以下であると判断されたときに、エンジンを一旦停止させて次に電池電圧の変化を検出するためのエンジンの一時的起動を行わせる一時的起動工程と、
    エンジンの一時的起動の前後における電池電圧の変化が予め定めた閾値以下であるか否かを判断する電池電圧判断工程と、
    電池電圧判断工程において電池電圧の変化が閾値以下と判断されたとき、および、電池温度判断工程において電池温度が所定温度以下ではないと判断されたときに、エンジンの自動停止条件を満たすか否かを判断し、エンジンの自動停止条件を満たすときにエンジンを停止させ、電池電圧判断工程において電池電圧の変化が閾値以下ではないと判断されたとき、および、車両速度判断工程において車両速度が所定車速以上ではないと判断されたときにエンジン停止の禁止を行うエンジン停止判断工程と、
    含むことを特徴とするハイブリッド車両のエンジン制御方法
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