JP4685688B2 - 電波伝搬解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電波伝搬解析装置に関し、特に、信号帯域に複数のパイロットキャリアを含む電波の伝搬特性を解析する電波伝搬解析装置に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)信号の遅延プロファイルなどを測定する伝搬解析装置は、受信信号から抽出したパイロットキャリアを既知の基準パイロットパターンで除算したものをIFFT(Inverse FFT)演算して求める方法が一般的であり、この手法を基にした様々な手法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
図1は、遅延プロファイルを求める伝搬解析装置の一般的な構成図を示す。同図中、受信したOFDM信号を混合器1でローカル信号発生部2からのローカル信号と混合し、得られた中間周波信号をAD変換部3でデジタル信号に変換した後、直交復調部4で直交復調し、ガードインターバル相関演算部5にてガードインターバル相関を行うことによりシンボル同期を確立する。その後、窓位置制御部6によって有効シンボルを切り出した後、FFT(Fast Fourier Transform)演算部7にてFFT演算処理を行って、周波数領域の信号に変換する。
CP抽出部8は周波数領域に変換した信号から等化用に挿入されているパイロットキャリアを抽出し、除算部9にて上記パイロットキャリアを基準CP発生部10の出力する基準パイロット信号で複素除算して得られる伝搬路特性(伝搬路で受けた振幅、位相の変動)を、遅延プロファイル測定部11でIFFT演算することで遅延プロファイルを求めることができる。
また、直線内挿部12はデータキャリアの両側のパイロットキャリアの伝搬路特性から、パイロットキャリア間にあるデータキャリアの伝搬路特性を直線内挿することで推定して復調部13に供給しており、復調部13はFFT演算部7から供給されるデータキャリアを復調する。キャリアSN比測定部14は、キャリア以外のノイズフロアの電力と各キャリアの電力の比を測定する。
ところで、正確な遅延プロファイルを得るためには、一般に精密なシンボル同期と複数シンボルにわたる平均処理が必要であるため、特許文献2に開示されたような同期手段と併用した遅延プロファイル測定法などが提案されている。
特開2002−335226 特開2000−134176
特許文献1に記載のものでは、遅延プロファイルのほか、キャリア毎のSN比や周波数特性などの伝搬特性を測定することはできるものの、遅延プロファイルで観測した希望波や遅延波の到来方向を同時に求めることはできないという問題があった。
また、従来から、OFDM信号に等化用に含まれるパイロットキャリアを利用して最大信号電力を有する希望波の到来方向を推定する方法が提案されている。この方法は、2系統のアンテナで受信したOFDM信号1シンボルから、それぞれパイロットキャリアを抽出し、マルチパスなどの影響を抑圧して希望波のアンテナ間位相差を検出し、その到来方向を推定する。しかし、この方法では、マルチパスの伝搬特性、即ち各遅延波の到来方向、希望波信号電力と各遅延波信号電力の比であるDU比、遅延時間を同時に求めることはできないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、希望波や遅延波の到来する電波の方向を推定すると同時に、遅延波のDU比や遅延時間を求めることができる電波伝搬解析装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、信号帯域に複数のパイロットキャリアを含む電波を複数系統のアンテナで受信し、電波の到来方向、DU比、遅延時間を測定する電波伝搬解析装置であって、
各系統のアンテナで受信した信号を変換した周波数領域の信号からパイロットキャリアを抽出する抽出手段と、
前記各系統のパイロットキャリアと予め設定された基準パイロットキャリアとの時間領域での相関演算を行って希望波の到来方向及び信号電力を算出する到来方向算出手段と、
前記各系統のパイロットキャリアから希望波成分を差し引いたのち位相回転を与えて遅延波に同期させる同期手段と、
前記同期手段で回転した位相量から前記遅延波の遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、
前記同期手段で遅延波に同期した前記各系統のパイロットキャリアを前記到来方向算出手段に供給して遅延波の到来方向及び信号電力を算出させる供給手段と、
前記希望波の信号電力と前記遅延波の信号電力の比であるDU比を算出するDU比算出手段を有することにより、
希望波や遅延波の到来する電波の方向を推定すると同時に、遅延波のDU比や遅延時間を求めることができる。
請求項2に記載の発明は、前記抽出手段で抽出されたパイロットキャリアを前記基準パイロットキャリアで除算した伝搬路応答から遅延プロファイルを得て、前記遅延波の粗い遅延時間を信号電力の大きい順に求める遅延プロファイル手段を有し、
前記同期手段は、前記各系統のパイロットキャリアから希望波成分を差し引いたのち前記遅延波の粗い遅延時間を微少時間間隔で前後にずらした位相回転を与えて遅延波に同期させることにより、演算負荷を軽減することができる。
請求項3に記載の発明では、前記同期手段は、前回信号電力の大きい遅延波に同期させた各系統のパイロットキャリアから信号電力の大きい遅延波成分を差し引いたのち次に信号電力の大きい遅延波の粗い遅延時間を微少時間間隔で前後にずらした位相回転を与えて次に信号電力の大きい遅延波に同期させることにより、
希望波や遅延波の到来する電波の方向を推定すると同時に、各遅延波のDU比や遅延時間を信号電力の大きい順に求めることができる。
本発明によれば、希望波や遅延波の到来する電波の方向を推定すると同時に、遅延波のDU比や遅延時間を求めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、希望波の到来方向を推定する方法について説明する。
本実施形態では、送受信号は、「テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形OFDM方式デジタル無線伝送システム」ARIB STD−B33で定められた形式のOFDM信号であるものとする。この形式のOFDM信号は、図2に示すように、周波数方向に8本毎に、シンボル方向には常に同じ位置にパイロットキャリア(CP:Continual Pilot)が、伝送路等化を目的として既知の値(例えば「1」または「−1」)でBPSK変調されて挿入されている。
図3は、本発明の電波伝搬解析装置の一実施形態のブロック図を示す。同図中、半波長(λ/2)間隔で設置されたアンテナ20a,20bそれぞれで受信した信号を、周波数変換器21a,21bでデジタル信号処理が可能な周波数にダウンコンバートし、AD変換部22a,22bによりデジタル信号にした後、直交復調部23a,23bで復調してIQ信号に分離する。ここでは、AD変換した後、直交復調をデジタル信号処理で行うこととしたが、直交復調によりIQ信号に分離した後、AD変換でデジタル信号に変換してもよい。
次に、相関演算部24でガードインターバル相関演算を行うことによりシンボル同期を確立し、窓位置制御部25によって希望波の1有効シンボルを切り出し、それらをFFT演算部26a,26bでFFT演算した後、CP抽出部27a,27bにてパイロットキャリア(CP)を抽出する。
ここで、周波数変換における局部発振周波数、サンプリング周波数が両系統で一致していれば、シンボル周期の確立は図3に示すように片側の系統でのみ行えば良い。また、シンボル同期は完全であり、シンボル切り出しずれによる位相回転は全くないものとする。このような完全なシンボル同期を以下では位相同期と呼ぶことにする。
較正部28a,28bは、較正係数出力部29から供給される事前のキャリブレーションで取得した較正係数によってパイロットキャリアを複素除算して第1較正CPを得る。図4(A)に第1較正CPのコンスタレーションを示す。
なお、上記較正係数の求め方については、初期較正時に、到来方向推定の基準となる方向にアンテナ20a,20bを向けて設置し、これらのアンテナに対向して送信アンテナを設け、通常の伝送時と同じパイロットキャリアを含むOFDM信号を伝送する。このOFDM信号を受信してCP抽出部27a,27bそれぞれで抽出したパイロットキャリアのIQ信号値を、基準パイロットキャリアのIQ信号値で複素除算し、較正係数として較正係数出力部29に保持している。
これによって、伝送時にCP抽出部27a,27bで抽出したパイロットキャリアを上記較正係数で複素除算することで、無線伝送路以外で生じる周波数特性を相殺して較正される。
較正部28a,28bで得られる第1較正CPは、マルチパスなど伝搬路特性の影響により、本来の値から図4(A)に示すようなばらつきが生じる。そこで、不要波除去・位相回転部30において、基準パイロットキャリアの既知のIQ信号値(例えば「1」または「−1」)毎に分けた第1較正CPの各グループの平均IQ信号値を、マルチパスなどによる影響のない理想的な信号値と仮定し、各パイロットキャリアをその値に置き換えて、第2較正CPとする。図4(A)内に第2較正CPを×印で示す。
反射などによる遅延波が存在する場合、第1較正CPは、ほぼ本来の位置を中心とした同心円上に分布するため、個々の第1較正CPが本来の位置からずれても、複数の第1較正CPの平均IQ信号値である第2較正CPは、マルチパスの影響がない本来の信号値を示すとみなせる。
不要波除去・位相回転部30の出力する第2較正CPはIFFT演算部31a,31bに供給され、シンボル単位で逆フーリエ変換することにより周波数領域の信号から時間領域の信号に変換されて相関演算部32a,32bに供給される。
一方、基準CP生成部33で発生した基準パイロットキャリアをIFFT演算部34にて逆フーリエ変換することにより周波数領域から時間領域に変換する。相関演算部32a,32bはシンボル区間にわたってIFFT演算部31a,31bの出力する受信パイロットキャリアの時間領域信号と基準パイロットキャリアの時間領域信号との相互相関値を求める。
相関演算部32a,32bの出力する2系統の相互相関値は正規化部35a,35bで正規化されてステアリングベクトル生成部36に供給され、ここで、2系統の相互相関値を要素とする要素数2の列ベクトルを、希望波の方向を指し示すステアリングベクトルとして生成する。
ここで、図6に示すように、希望波の到来方向に依存する位相差φは、例えばアンテナ系統毎に得られた第2較正CPをIFFT演算した時間領域の第2較正CPと、事前に基準パイロットキャリアをIFFT演算した時間領域の基準パイロットキャリアとの相関演算値を正規化したものを要素とする列ベクトルが、希望波方向を示すステアリングベクトルを表すため、このステアリングベクトルから直接求めることができる。また、希望波の到来角θは、この位相差φを図6に示す次式に代入し、換算して求めることができる。
φ=(2πd・sinθ)/λ 但し、d=λ/2
ここで、数式を用いて上記手順を説明する。受信OFDM信号のパイロットキャリアの入力複素ベクトルXmは(1)式で表される。
Figure 0004685688
ただし、mは要素数、sは希望波、hは希望波のステアリングベクトル、cはi番目の相関性干渉波、hc,iはi番目の相関性干渉波のステアリングベクトル、uはj番目の非相関性干渉波、hu,jはj番目の非相関性干渉波のステアリングベクトル、nは熱雑音である。
ここで、相関性干渉波とはマルチパス、非相関性干渉波とはマルチパス以外の妨害波を意味する。一方、基準パイロットキャリアをrとし、r=sとする。入力複素ベクトルXmと基準パイロットキャリアrの共役複素数r(つまりs)との相関ベクトルrxrは(2)式で表される。なお、E[]は[]内の時間平均を表す。
Figure 0004685688
伝搬路に相関性干渉波が存在しない場合または無視できる場合、(2)式は次のように近似できる。
xr≒E[|s|]h
この相関ベクトルrxrを正規化し、正規化した値を要素とする要素数m(m=2)のステアリングベクトルを得る。位相差検出部37は、ステアリングベクトルから位相差φを求め、到来角推定部38は、位相差φから到来角θの推定値を求める。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、信号電力の大きい順にマルチパスを形成する各遅延波の到来方向、DU比、遅延時間を求める動作について説明する。
図7において、ステップS2で受信した信号を直交復調することによりIQ信号に分離し、ステップS4でガードインターバル相関演算を行うことによりシンボル同期を確立し、希望波の1有効シンボルを切り出す。ステップS6では切り出した有効シンボルをFFT演算し、ステップS8でパイロットキャリアを抽出する。
ステップS10では較正係数によってパイロットキャリアを複素除算して第1較正CPを得る。ステップS12で第2較正CPを得て、希望波方向を示すステアリングベクトルを求め、希望波の到来角θd及び図4(A)に示す希望波信号電力Dを求める。
また、ステップS14において、不要波除去・位相回転部30は、図4(A)に示す較正係数で除算した後の第1較正CPから、希望波の到来方向を求める過程で得られた第2較正CPを差し引き、その結果得られた信号を第3較正CPとする。図4(B)に第3較正CPを示す。
第3較正CPは、希望波成分を除去したものに相当し、同一の時間ずれに対する各キャリアの位相回転を第3較正CPそれぞれに与え、ずらした時間が遅延波の中で最も信号電力の大きいもの(第1遅延波)の遅延時間に一致した場合、図5(A)に示すようになり、これを第4較正CPとする。これは、第1遅延波に位相同期がとれた状態を示す。つまり、隣接パイロットキャリアの位相回転がなく、理想的なシンボル同期がとれた状態を示し、図8に示す窓位置で遅延波の有効シンボルを切り出すことに相当する。なお、遅延波は信号電力の大きい順に第1、第2、第3遅延波と名付ける。
その後、希望波と同様にして、図5(A)に示す信号値毎の平均値である第5較正CPをアンテナ系統毎に求め、第1遅延波の到来方向を求める。一方、第1遅延波のDU比を求めるため、第2較正CPと第5較正CPの振幅の絶対値の平均の2乗を、それぞれ希望波の信号電力D、第1遅延波の信号電力Uとして求めておく。
ここで説明した位相回転や希望波除去などの処理は、図3の不要波除去・位相回転部30において主な演算処理を行い、得られた位相回転量と信号電力は、それぞれ遅延時間算出部41とDU比算出部42に供給され、遅延時間とDU比が求められる。また、演算負荷を軽減するため、遅延プロファイル測定部40で遅延波の遅延時間をおおよそ求めておき、その値を基準にして、位相同期がとれる正確な位相回転量を求める。
以下、遅延波に位相同期させる方法を詳細に説明する。遅延プロファイル測定部40では受信信号をFFT演算した後に得られたパイロットキャリアを基準パイロットキャリアで除算して伝搬路応答を得、この伝搬路応答をIFFT演算することで、図9に示すような粗い遅延プロファイルを得る(図7のステップS16,S18)。
この遅延プロファイルの精度は、周波数ずれやシンボル同期のずれにより劣化する。従来は、精度を上げるために様々な周波数同期手段やシンボル同期手段により高精度の同期をとった後、更にシンボルフィルタを通して、複数シンボルにわたる平均を行うことで遅延プロファイルの精度を向上させている。
本発明では、このような手段をとらず、前記希望波の到来方向を求めるために用いたものと同じ1シンボル分のパイロットキャリアから得られる図9に示すような粗い遅延プロファイルから、各遅延波の粗い遅延時間だけを信号電力の大きい順に求める。
図9に示す粗い遅延プロファイルにおいて、まず信号電力が極大値を示す点を求め、その中で希望波の次に信号電力の絶対値が大きい点を第1遅延波として検出し、希望波との時間差分を第1遅延波のおおよその遅延時間τ’u1として求める。同様に、第2遅延波のおおよその遅延時間τ’u2を求める。
求めた遅延時間τ’u1に相当するk番目のパイロットキャリアの位相回転量はexp(j2πfτ’u1)であり、得られた位相回転量を目安にして、予め設定した微少時間間隔△τで、第1遅延波の正確な遅延時間に相当する位相回転量を位相同期がとれることを判定条件として求める。ここで、fはk番目のパイロットキャリアの周波数を表す。
微少時間間隔△τの値は、小さいほど精度は良くなるが、遅延プロファイルで得られた粗い遅延時間が大きくずれている場合は、以下で行う判定処理に要する時間が長くなるため、必要とする遅延時間の精度と処理時間を勘案して適切に設定する。
不要波除去・位相回転部30は、前記第3較正CPに位相回転量exp(j2πfτ’u1)を中心にして、時間に関する変数を△τ単位で離散的に前後にずらした位相回転量を乗算し、位相の同期がとれる組み合わせをパイロットキャリアのばらつきで判定する(図7のステップS20,S22)。
第1遅延波に正確に位相同期した位相回転量でない場合は、図4(B)に示すように原点を中心に各パイロットキャリアはばらつく。これに対し、第1遅延波に同期した位相回転量である場合は、その他にも遅延波が存在し、各パイロットキャリアのばらつきが大きくなったとしても、隣接パイロットキャリア間の位相差は最小となり、図5(A)に示すようにBPSK変調の2信号値におおよそ分離することができる。
パイロットキャリアのばらつきが最小であることを判定する方法としては、パイロットキャリアのIQ信号値の分散が最小となることで判定する方法が挙げられる。また、隣接パイロットキャリア間の位相差の平均値が最小となることで判定してもよい。また、これらの判定において、全てのパイロットキャリアを使用せず、一部のパイロットキャリアだけを用いてもよい。
ここで説明した位相同期をとる手段は、両アンテナ系統で実施する必要はなく、どちらかの系統で行い、他方はこの結果に基づいて位相回転を行う。位相同期がとれたときの位相回転量がexp(j2πfτu1)、なお、τu1=τ’u1+△τ×i(iは整数)であるとすると、第1遅延波の遅延時間τu1は、設定した時間間隔△τの分解能で高精度に求めることができる。
また、前記位相回転量exp(j2πfτu1)をアンテナ系統毎に得られた第3較正CPに乗算して得られる位相同期のとれた第4較正CPから、希望波の到来方向を求めたときと同様にして、到来角推定部38で第1遅延波の到来方向θu1を求める。更に、先に求めておいた希望波の信号電力Dと、図5(A)に示す第5較正CPから信号電力Dと同様にして求めた第1遅延波の信号電力Uの比から、DU比算出部42で第1遅延波のDU比を求める(図7のステップS24)。
更に、第2の遅延波についても、上記手順に従って、図7のステップS26で不要波除去・位相回転部30にて、図5(B)に示す第6較正CPを求め、ステップS28,S30で不要波除去・位相回転部30にて、第6較正CPに、位相回転量exp[j2πf(τ’u2−τ’u1)]を中心にして、時間に関する変数を△τ単位で離散的に前後にずらした位相回転量を乗算し、位相同期がとれた第7較正CP(図5(C)に示す)の位相回転量から第2遅延波の遅延時間τu2を求める。そして、ステップS32で到来角推定部38にて第2遅延波の到来方向θu2を求める。更に、先に求めておいた希望波の信号電力Dと、信号電力Dと同様にして求めた図5(C)に示す第2遅延波の信号電力Uの比から、DU比算出部42で第2遅延波のDU比を求める。
以降、第3、第4の遅延波が存在する場合も、上記手順に従って、順次到来方向、DU比、遅延時間を求めることができる。
このようにして、希望波の到来方向を求めると共に、受信特性に大きな影響を与える各遅延波の到来方向、DU比、遅延時間を、信号電力の大きい順に求めることができる。
なお、上記実施形態では、ARIB STD−B33で規定された形式のOFDM信号として説明したが、「地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式」ARIB STD−B31で規定されている地上デジタルテレビジョン放送波に含まれるパイロットキャリア(SP:Scattered Pilot)も、挿入されるキャリアの位置は異なるものの、パイロットキャリアと同様に、BPSK変調された信号であるため、本発明を容易に適用することが可能である。なお、OFDM信号のように信号帯域に複数のパイロットキャリアが含まれる信号形式であれば、OFDM信号でなくとも本発明を適用することが可能である。
なお、CP抽出部27a,27bが請求項記載の抽出手段に相当し、到来角推定部38が到来方向算出手段に相当し、不要波除去・位相回転部30が同期手段に相当し、遅延時間算出部41が遅延時間算出手段に相当し、不要波除去・位相回転部30が供給手段に相当し、DU比算出部42がDU比算出手段に相当し、遅延プロファイル測定部40が遅延プロファイル手段に相当する。
遅延プロファイルを求める伝搬解析装置の一般的な構成図である。 OFDM信号を説明するための図である。 本発明の電波伝搬解析装置の一実施形態のブロック図である。 較正されたパイロットキャリアのコンスタレーションを示す図である。 較正されたパイロットキャリアのコンスタレーションを示す図である。 位相差と希望波の到来方向との関係を示す図である。 各遅延波の到来方向、DU比、遅延時間を求める動作のフローチャートである。 遅延波の位相同期を説明するための図である。 粗い遅延プロファイルを示す図である。
符号の説明
20a,20b アンテナ
21a,21b 周波数変換器
22a,22b AD変換部
23a,23b 直交復調部
24 相関演算部
25 窓位置制御部
26a,26b FFT演算部
27a,27b CP抽出部
28a,28b 較正部
29 較正係数出力部
30 不要波除去・位相回転部
31a,31b IFFT演算部
32a,32b 相関演算部
33 基準CP生成部
34 IFFT演算部
35a,35b 正規化部
36 ステアリングベクトル生成部
37 位相差検出部
38 到来角推定部
40 遅延プロファイル測定部
41 遅延時間算出部
42 DU比算出部

Claims (3)

  1. 信号帯域に複数のパイロットキャリアを含む電波を複数系統のアンテナで受信し、電波の到来方向、DU比、遅延時間を測定する電波伝搬解析装置であって、
    各系統のアンテナで受信した信号を変換した周波数領域の信号からパイロットキャリアを抽出する抽出手段と、
    前記各系統のパイロットキャリアと予め設定された基準パイロットキャリアとの時間領域での相関演算を行って希望波の到来方向及び信号電力を算出する到来方向算出手段と、
    前記各系統のパイロットキャリアから希望波成分を差し引いたのち位相回転を与えて遅延波に同期させる同期手段と、
    前記同期手段で回転した位相量から前記遅延波の遅延時間を算出する遅延時間算出手段と、
    前記同期手段で遅延波に同期した前記各系統のパイロットキャリアを前記到来方向算出手段に供給して遅延波の到来方向及び信号電力を算出させる供給手段と、
    前記希望波の信号電力と前記遅延波の信号電力の比であるDU比を算出するDU比算出手段を
    有することを特徴とする電波伝搬解析装置。
  2. 請求項1記載の電波伝搬解析装置において、
    前記抽出手段で抽出されたパイロットキャリアを前記基準パイロットキャリアで除算した伝搬路応答から遅延プロファイルを得て、前記遅延波の粗い遅延時間を信号電力の大きい順に求める遅延プロファイル手段を有し、
    前記同期手段は、前記各系統のパイロットキャリアから希望波成分を差し引いたのち前記遅延波の粗い遅延時間を微少時間間隔で前後にずらした位相回転を与えて遅延波に同期させることを特徴とする電波伝搬解析装置。
  3. 請求項2記載の電波伝搬解析装置において、
    前記同期手段は、前回信号電力の大きい遅延波に同期させた各系統のパイロットキャリアから信号電力の大きい遅延波成分を差し引いたのち次に信号電力の大きい遅延波の粗い遅延時間を微少時間間隔で前後にずらした位相回転を与えて次に信号電力の大きい遅延波に同期させることを特徴とする電波伝搬解析装置。
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