JP4683304B2 - エンジン停止制御装置 - Google Patents

エンジン停止制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4683304B2
JP4683304B2 JP2006321541A JP2006321541A JP4683304B2 JP 4683304 B2 JP4683304 B2 JP 4683304B2 JP 2006321541 A JP2006321541 A JP 2006321541A JP 2006321541 A JP2006321541 A JP 2006321541A JP 4683304 B2 JP4683304 B2 JP 4683304B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
cylinder
combustion
piston
stopped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006321541A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008133793A (ja
Inventor
雅之 鐵野
邦公 南谷
浩幸 木坂
武 井上
幸一 清水
和巳 金子
淳一 田賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2006321541A priority Critical patent/JP4683304B2/ja
Publication of JP2008133793A publication Critical patent/JP2008133793A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4683304B2 publication Critical patent/JP4683304B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

本発明は、エンジンの停止および始動を制御するエンジン停止制御装置に関し、特に、例えば車両停止中エンジンを一旦停止させ、その後所定のエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを再始動させるように構成されたエンジン停止制御装置に関する。
近年、燃費向上およびCO2排出量の抑制等を図るため、車両停止中のアイドル運転時等にエンジンを自動的に一旦停止させ、その後に運転者により車両の発進操作が行われる等の再始動条件が成立した時点で、エンジンを自動的に再始動させるようにしたエンジンの自動停止制御(いわゆるアイドルストップ制御)の技術が開発されている。このアイドルストップ制御時における再始動には、車両の発進操作等に応じてエンジンを即座に始動させる迅速性が要求されるが、通常のエンジン始動時のように、スタータモータによりクランキングを経てエンジンを再始動させる方法によると、始動が完了するまでにかなりの時間を要する、スタータモータの消耗が激しい等の問題がある。
その対策として、例えば特許文献1のようなエンジンの始動装置が知られている。この特許文献1のエンジンの始動装置では、エンジンの再始動に際し、まず圧縮行程で停止している圧縮行程気筒内に燃料を噴射して燃焼を行わせ、エンジンを一旦逆転させ、膨張行程で停止している気筒の筒内圧を高めた後、この筒内圧を高めた気筒内に燃料を噴射して燃焼を行わせ、エンジンを正転させてスタータモータを用いずにエンジンを始動させる。
このようなスタータモータを用いないエンジンの再始動(燃焼による再始動)においては、圧縮行程で停止している気筒内での燃焼によって膨張行程で停止している気筒内の筒内圧を高めるのに十分な出力を得て、さらに筒内圧が高められた気筒での燃焼によってエンジンを正転させ再始動させるのに十分な出力を得ることができるように、エンジン停止時に圧縮行程気筒および膨張行程気筒のピストンを適切な位置で停止させる必要がある。そこで、特許文献1のエンジンの始動装置では、ピストンが適切な位置で停止するように、燃料供給を停止する時のエンジン回転数等を制御して、エンジン停止制御を行うとともに、エンジンの再始動時に、ピストンの停止位置を検出し、ピストンの停止位置が、燃焼による再始動が可能な範囲内にある場合には、燃焼による再始動を行い、この範囲外である場合に、スタータモータによる再始動を行っている。
特開2004−124753号公報
しかしながら、上述のエンジンの始動装置では、スロットル弁の不具合や経年劣化によって所望の吸気圧が得られない、オルタネータの制御やエンジン性能がばらつく、或いはこれらの経年劣化等によって所望の回転数が得られないなどの理由により、ピストンの停止位置を所定範囲に適切に制御することができないことがある。そして、このような場合の全てにおいて、スタータモータによるエンジンの再始動を行うので、スタータモータの消耗が激しく、スタータモータの寿命が短くなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、所定の停止条件が成立したときにエンジンを停止させ、その後所定の再始動条件が成立したときにエンジンを再始動させるように構成されたエンジン停止制御装置において、スタータモータへの負担を軽減し、スタータモータの長寿命化を図ることができるエンジン停止制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のエンジン停止制御装置は、所定のエンジン停止条件が成立したときに、エンジンへの燃料供給を停止させるエンジン停止制御手段であって、エンジンの停止時にピストンが圧縮行程で停止している気筒内での燃焼によりエンジンを逆転させて、ピストンが膨張行程で停止している気筒内に筒内圧を発生させ、該筒内圧が発生した気筒内での燃焼によりエンジンを再始動させることができる燃焼再始動範囲内でピストンが停止するように制御してエンジンを停止させるエンジン停止制御手段と、エンジン停止制御手段によってエンジンが停止したとき、エンジンのピストン位置を検出するピストン位置検出手段と、ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が、燃焼再始動範囲から所定量ずれた燃焼復帰範囲内であるとき、エンジン停止後所定時間内に、ピストンが圧縮行程で停止している気筒内での燃焼によりエンジンを逆転させてピストンが膨張行程で停止している気筒内に筒内圧を発生させ、該筒内圧が発生した気筒内での燃焼によりエンジンを再始動させてエンジンの動作を復帰させるエンジン復帰制御手段と、エンジンの停止後、所定のエンジン再始動条件が成立したときに、エンジンを再始動させるエンジン再始動制御手段と、を備えた、ことを特徴としている。
このように構成された本発明においては、エンジン復帰制御手段が、エンジン停止後、ピストンの停止位置が、エンジン再始動条件が成立したときに、燃焼によるエンジンの再始動ができる所定範囲から外れた場合でも、エンジン停止直後であれば燃焼による再始動が可能である燃焼復帰範囲内であれば、エンジン停止後所定時間内に、エンジン再始動条件が成立するのを待たずに、燃焼によるエンジンの再始動を行う。したがって、エンジン停止後に、燃焼によるエンジンの再始動を行うのに最適な条件でない場合でも、特定条件を満たせばスタータを使用せずにエンジン動作の復帰を行うので、スタータモータの使用頻度を減少させることができる。したがって、スタータモータの早期の劣化を防止することができ、長寿命化を図ることができる。
本発明において、好ましくは、エンジン復帰制御手段によってエンジンの動作を復帰させたとき、エンジンの復帰を報知させる報知制御手段を更に備える。
このように構成された本発明においては、エンジン停止制御装置が、報知制御手段を更に備えるので、エンジン復帰制御手段によってエンジン停止後直ぐにエンジンが復帰したときに、使用者が違和感を覚えるのを防ぐことができ、使用快適性を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明のエンジン停止制御装置1の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるエンジン停止制御装置1により制御されるエンジン本体2の概略断面図であり、図2は、エンジン本体2を示す概略平面図である。これらの図1および図2に示すように、エンジン本体2は、シリンダヘッド3およびシリンダブロック4を備え、シリンダブロック4内には、複数の気筒6A,6B,6C,6Dが形成されている。各気筒6A〜6Dには、それぞれピストン8が嵌挿され、ピストン8の上方に燃焼室10が形成されている。各ピストン8は、コンロッドを介してクランクシャフト12に連結されている。
各気筒6A〜6Dの燃焼室10の頂部には、点火プラグ14が配置され、そのプラグ先端が燃焼室10に臨んでいる。
さらに、燃焼室10の側方部には、燃焼室10内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁16が設けられている。この燃料噴射弁16は、図示しないニードル弁およびソレノイドを内蔵しており、パルス信号が入力されることにより、パルスに対応する時間だけ駆動されて開弁し、その開弁時間に応じた量の燃料を噴射するように構成されている。そして、燃料噴射弁16は、点火プラグ14付近に向けて燃料を噴射するように取り付けられている。なお、この燃料噴射弁16には、図示しない燃料ポンプにより燃料供給通路等を介して、圧縮行程での燃料室内の圧力よりも高い圧力で燃料が供給されるように構成されている。
また、各気筒6A〜6Dの燃焼室10に対して吸気ポート18および排気ポート20が開口し、これらのポート18,20に吸気弁22および排気弁24がそれぞれ取り付けられている。これらの吸気弁22および排気弁24は、図示しないカムシャフト等からなる動弁機構により駆動される。そして、各気筒が所定の位相差を持って燃焼サイクルを行うように、各気筒の吸排気弁の開閉タイミングが設定されている。
上記吸気ポート18および排気ポート20には、吸気通路26および排気通路28がそれぞれ接続されている。吸気通路26には、吸入空気量を調節する多連型のロータリバルブからなるスロットル弁30が設けられている。このスロットル弁30は、アクチュエータ32により駆動されるようになっている。
吸気通路26におけるサージタンク26Bの上流の共通吸気通路26C(図2)には、吸入空気量を検出するエアフローセンサ34が設けられている。また、クランクシャフト12の回転角を検出するクランク角センサが設けられており、本実施形態では、互いに一定量だけ位相のずれたクランク角信号を出力する二つのクランク角センサ36,38が設けられている。さらにカムシャフトに対し、その特定回転位置を検出することで気筒識別信号を与えることのできるカム角センサ40が設けられている。なお、この他にも、エンジンの制御に必要な検出要素として、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ42、アクセル開度(アクセル操作量)を検出するアクセル開度センサ44等が取り付けられている。また、エンジンの始動を補助するためのスタータモータ46が設けられている。
エンジン停止制御装置1は、制御手段としてのECU(エンジンコントロールユニット)48を備え、ECU48は、各センサ34,36,38,40,42,44からの信号を受け、燃料噴射弁16に対して燃料噴射量および噴射時期を制御する信号を出力するとともに、点火装置に対して点火時期制御信号を出力し、さらにスロットル弁30のアクチュエータ32に対してスロットル開度を制御する信号を出力する。また、ECU48は、図示しないオルタネータに対して適切な発電量を設定しその駆動信号を出力し、発電量を調整することによってクランクシャフト12の負荷を変化させる。
ECU48は、さらに、図1に示すように、エンジン運転中に、例えば車両が30秒停止した等の所定のエンジン停止条件が成立したときに、燃料の供給を停止して自動的にエンジンを停止させるエンジン停止制御手段50と、エンジンの停止後、運転者がアクセルを踏んだ等のエンジン再始動条件成立時に、自動的にエンジンの再始動を行わせるエンジン再始動制御手段52とを備える。
エンジン停止制御手段50は、エンジンを停止させる際に、エンジン停止後のピストンの位置が、エンジン停止時に圧縮行程にある圧縮行程気筒に燃料を供給して点火し、燃焼を行わせることによりエンジンを一旦逆転方向に所定量作動させ、エンジン停止時に膨張行程にある膨張行程気筒のピストン上昇によって圧縮圧力を高めてから、この膨張行程気筒で燃焼を行わせることによりエンジンを正転方向に作動させて始動させること(燃焼による再始動)が可能な燃焼再始動範囲内になるように、エンジンを制御する。
本実施形態では、燃焼再始動範囲は、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8の位置が所定範囲内となるように設定され、具体的には、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8のクランク角が100°〜120°である範囲に設定されている。
ECU48は、また、エンジンの停止後、ピストンの位置が燃焼再始動範囲の近傍である燃焼復帰範囲内である場合に、エンジンの停止後直ちにエンジンへの燃料供給を再開してエンジンを再始動(エンジンの動作を復帰)させるように制御を行うエンジン復帰制御手段58を備える。
燃焼復帰範囲は、エンジンの停止時のピストン8の停止位置がエンジン停止後所定時間が経過してしまうと、燃焼により再始動させることはできないが、エンジン停止後所定時間内に燃焼によるエンジンの再始動を行えば、エンジン動作の復帰が可能な範囲であり、燃焼再始動範囲から所定量ずれた範囲である。本実施形態では、燃焼復帰範囲は、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8のクランク角が90°〜100°または120°〜130°である範囲に設定されている。
ここで、このエンジン復帰制御手段58によるエンジンの停止直後の再始動は、エンジン停止後所定時間内に行う必要がある。これは、エンジン停止後に時間が経過すると、排気バルブからの熱によって筒内の温度が上昇して筒内の空気が膨張し、ピストンリングの隙間などから空気が抜けることによる密度低下によって、燃焼によるエンジンの再始動時に、再始動に必要な出力を得られないからである。本実施形態では、所定時間は約10秒となるように設定されている。
このような構成により、エンジン復帰制御手段58は、エンジンの停止時のピストン8の停止位置が燃焼復帰範囲内にある場合には、運転者のアクセル踏み込み等のエンジンの再始動条件の成立を待たずに、エンジン停止後所定時間内に燃焼を再開させてエンジン動作を復帰させるように制御する。
また、エンジン停止制御装置1には、エンジン復帰制御手段58によってエンジン燃焼復帰制御を行った場合に、運転者にその旨を知らせる報知手段60が設けられている。また、ECU48は、報知手段60にエンジン燃焼復帰制御を行ったことを報知させる報知制御手段62を有する。ここで、報知手段60は、例えばブザー等の音による報知、ランプ点灯等の表示による報知、またはこれらの組み合わせなどが考えられる。
エンジン再始動制御手段52は、ピストンの位置が燃焼再始動範囲内であると判断された場合には、エンジン再始動条件が成立したときに燃焼によりエンジンを再始動させる燃焼始動制御手段54と、ピストンの位置が燃焼再始動範囲および燃焼復帰範囲外であると判断された場合には、エンジン再始動条件が成立したときにスタータモータ46によってエンジンを始動させるスタータアシスト始動制御手段56と、を有する。
燃焼始動制御手段54は、エンジン再始動時に、ピストン8の停止位置が燃焼再始動範囲にある場合には、まずエンジン停止時の圧縮行程気筒に対して燃焼を実行してピストンを押し下げ、膨張行程にある気筒のピストン上昇によって筒内圧力を高めるようにしてから、当該膨張行程気筒に対して燃料を噴射させて点火、燃焼を行わせるように制御する。そして、圧縮行程気筒における初回燃焼後の燃焼室内に燃焼用空気を存在させ、その空気量に応じた燃料を初回燃焼後の適当な時期に供給することにより、当該気筒がピストン上昇に転じて圧縮上死点を越える際に当該気筒で再燃焼を行わせるように制御する。
本実施形態のエンジン停止制御装置1によるエンジン停止の制御を、図3のフローチャートに基づいて説明する。また、図4は、エンジンを停止させるときの、時間tに対するピストン上死点のエンジン回転数(TDCエンジン回転数)Ne、吸気圧(TDC吸気圧)Btおよびスロットル弁30の開度Kの関係を示す。
図3に示すように、まず、エンジンが運転されている状態で、ECU48は、ステップS11においてエンジンを一時停止させる条件、即ちアイドルストップ条件が成立したか否かを判定する。この判定は、車速、エンジン温度(エンジン冷却水の温度)等に基づいて行われ、本実施形態では、車速が0の停車状態が所定時間以上継続し、且つエンジン温度が所定範囲内にあり、さらにエンジンを停止させることに格別の不都合がないことをアイドルストップ条件成立とする。
アイドルストップ条件が成立したときは、ステップS12に進み、エンジンの目標速度を設定速度に制御して、吸気圧が所定圧力で安定するようにスロットル弁30の開度を調整する、エンジン停止前制御を行う。そして、次にステップS13で、エンジン停止条件が成立したか否かを判定する。この判定は、エンジン回転速度に基づいて行われ、エンジン回転速度が目標速度で安定したときにエンジン停止条件成立とされる。ステップS13においてYES、即ちエンジン停止条件が成立すると、ステップS14に進み、エンジンの各気筒に対する燃料供給を停止する。この結果、図4のt1以降に示すように、TDCエンジン回転数Neは、徐々に減少していく。
次いで、ステップS15において、ピストン8を所定位置で停止させるための、エンジン停止制御を開始する。このエンジン停止制御では、スロットル弁30を所定開度に開き(図4のt1)、TDCエンジン回転数が所定回転数以下となるまでこの状態を保ち、所定回転数以下となったときスロットル弁30を閉じる(図4のt2)。また、オルタネータの発電を停止させてクランクシャフト12の回転抵抗を低減させ、エンジン停止時に各ピストン8の位置が燃焼再始動範囲内になるように、TDCエンジン回転数を調節する。ECU48がエンジン停止制御を続行すると、図4の時間t3以降に示すように、ピストン8は逆転、正転を繰り返し、圧縮行程気筒と膨張行程気筒との空気圧のバランスがとれた位置で停止する(図4のt4)。
ECU48は、ステップS16において、エンジンの停止を待つが、ピストン8が完全に停止する直前から停止までのピストン8の動作をクランク各センサ36,38で検出することにより、ピストン8の停止位置を検出する。
図5は、各気筒のピストン8の停止位置検出ルーチンを示す。このルーチンがスタートすると、ECU48は、ステップS31において、第一クランク角信号CA1(第一クランク角センサ36からの信号)および第二クランク角信号CA2(第二クランク角センサ38からの信号)を調べ、第一クランク各信号CA1の立ち上がり時に第二クランク角信号CA2がLowまたは第一クランク角信号CA1の立ち下がり時に第二クランク角信号CA2がHighであるか否かを判定する。要するに、これらの信号CA1,CA2の位相の関係が図6(A)のようになるか、図6(B)のようになるかを判別することにより、エンジンの正転時か逆転時かを判別する。
すなわち、エンジンの正転時には、図6(A)のように、第一クランク角信号CA1に対して第二クランク各信号CA2が半パルス幅程度の位相が遅れているので、第一クランク角信号CA1の立ち上がり時に第二クランク各信号CA2がLow、第一クランク角信号CA1の立ち下がり時に第二クランク角信号CA2がHighとなる。一方、エンジンの逆転時には、図6(B)のように、第一クランク角信号CA1に対して第二クランク角信号CA2が半パルス幅程度の位相が進んでいるので、エンジンの正転時とは逆に第一クランク各信号CA1の立ち上がり時に第二クランク角信号CA2がHigh、第一クランク角信号CA1の立ち下がり時に第二クランク各信号CA2がLowとなる。そこで、ステップS31の判定がYESであれば、ステップS32に進み、エンジンの正転方向のクランク角変化を計測するためのCAカウンタをアップし、ステップS31の判定がNOの場合には、ステップS33に進み、CAカウンタをダウンする。そして、エンジン停止時にCAカウンタの値を調べることで停止位置を求めることができる。
ステップS16においてYES、即ちエンジンが停止すると、ECU48は、ステップS17に進んで、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8の停止位置が、燃焼再始動範囲内か否かを判断する。ステップS17においてYES、即ちピストン8の位置が燃焼再始動範囲内、つまり、第一クランク角センサ36および第二クランク角センサ38によって検出されたクランク角が100°〜120°である場合には、ECU48は、燃焼によるエンジンの再始動が可能であると判断し、ステップS18において、エンジン再始動条件の成立後、燃焼によるエンジン再始動制御を行う。
エンジン燃焼再始動制御では、まず、エンジン再始動条件が成立するまで待機する。エンジン再始動条件が成立する場合とは、例えば停車状態から発進のためのアクセル操作が行われた場合や、バッテリー電圧が低下した場合等がある。
エンジン再始動条件が成立すると、ピストンの停止位置に基づいて圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空気量を算出する。次いで、算出された圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空気量に基づいて圧縮行程気筒および膨張行程気筒内が所定の空燃比となるように燃料を噴射する。この場合、圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空燃比は、ピストンの停止位置に応じて作成されたマップからそれぞれ求められる。圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空燃比は、ほぼ理論空燃比もしくはそれより多少リッチな空燃比となるように、予め各マップが設定されている。
燃料噴射後に、燃料の気化時間を考慮して設定した時間の経過後に、圧縮行程気筒に対して点火を行う。そして、点火してから一定時間内にクランク角センサのエッジ(クランク角信号の立ち上がりまたは立ち下がり)が検出されたか否かにより、ピストンが動いたか否かを判定し、失火によりピストンが動かなかった場合は、圧縮行程気筒に対して再点火を繰り返し行う。
クランク角センサのエッジが検出されたとき、エッジ検出後所定ディレイ時間が経過してから膨張行程気筒に対して点火を行う。ディレイ時間はピストンの停止位置に応じてマップから求められる。その後、通常のエンジン制御に移行する。
ステップS17においてNO、即ちピストン8の位置が燃焼再始動範囲外である場合には、ECU48は、ステップS19に進んで、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8の位置が燃焼復帰範囲内であるか否かを判定する。
ステップS19においてYES、即ち第一クランク角センサ36および第二クランク角センサ38によって検出されたピストン位置が、燃焼復帰範囲、つまり本実施形態においてクランク角90°〜100°あるいは120°〜130°の範囲である場合には、エンジン停止後直ち(10秒以内)にエンジン燃焼復帰制御を行う。
エンジン燃焼復帰制御では、エンジン再始動制御と同様の制御を行う。まず、ピストンの停止位置に基づいて圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空気量を算出する。
続いて、ステップS20において、算出された圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空気量に基づいて圧縮行程気筒および膨張行程気筒内が所定の空燃比となるように燃料を噴射する。この場合、圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空燃比は、ピストンの停止位置に応じて作成されたマップからそれぞれ求められる。圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空燃比は、ほぼ理論空燃比もしくはそれより多少リッチな空燃比となるように、予め各マップが設定されている。
ステップS21において、燃料の気化時間を考慮して燃料噴射後設定した時間の経過後に、圧縮行程気筒に対して点火を行う。そして、ステップS22において、点火してから一定時間内にクランク角センサのエッジ(クランク角信号の立ち上がりまたは立ち下がり)が検出されたか否かにより、ピストンが動いたか否かを判定する。ステップS22においてNO、即ち失火によりピストンが動かなかった場合は、ステップS23に進み、圧縮行程気筒に対して再点火を繰り返し行う。
ステップS22においてYES、即ちクランク角センサのエッジが検出されたとき、ステップS24に進み、エッジ検出後所定ディレイ時間が経過してから、膨張行程気筒に点火を行う。ディレイ時間はピストンの停止位置に応じてマップから求められる。
そしてステップS25において、報知手段60によって運転者にエンジン燃焼復帰制御が行われたことを報知し、その後、ステップS26に進んで通常の制御に移行する。
前述のステップS19においてNO、即ちエンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン8の位置が燃焼再始動範囲外であり、且つ燃焼復帰範囲外である場合、ECU48は48は、ピストン8の停止位置が不適切で、燃焼によるエンジン再始動が不可能であると判断し、ステップS27に進んで、スタータモータ46によるスタータアシスト再始動制御を行う。
ステップS27のスタータアシストによるエンジン再始動では、ECU48は、まず、エンジン燃焼再始動制御と同様に、エンジン再始動条件が成立するまで待機する。エンジン再始動条件が成立すると、ECU48は、スタータモータ46の駆動を開始し、ピストン8の停止位置に基づいて圧縮行程気筒および膨張行程気筒の空気量を算出し、圧縮行程気筒および膨張行程気筒の各空燃比が理論空燃比付近となる量の燃料を噴射する。そして、膨張行程気筒の燃料噴射後に燃料の気化時間を考慮して設定された時間が経過してから、当該気筒に対して点火を行う。
次に、所定クランク角となったとき圧縮行程気筒に対して点火を行う。それからスタータモータ46の駆動を停止し、通常の制御に移行する。このとき、クランク角センサ36,38によってピストン8の位置が予め把握できるので、スタータモータ46の始動と同時に燃料を噴射することができるから、エンジンの始動を迅速に行うことができる。
このように構成された本実施形態によれば、次のような優れた効果を得ることができる。
エンジン復帰制御手段58が、エンジン停止後に膨張行程にある気筒のピストン8が燃焼復帰範囲内である場合に、エンジン停止後所定時間以上放置せず、直ちに燃焼を再開してエンジン動作を復帰させる。
したがって、従来スタータモータ46によるエンジン始動が必要であった場合についても、燃焼によってエンジン動作を復帰させることができるので、スタータモータ46の使用頻度を減少させることができる。したがって、スタータモータ46の早期の劣化を防止することができ、長寿命化を図ることができる。また、スタータモータ46の信頼性を確保することができる。
また、スタータモータ46を用いたエンジン始動の頻度が少なくなるので、エンジン始動の際の騒音を抑制することができ、車両の快適性を向上させることができる。
報知制御手段62が設けられているので、燃焼によるエンジン燃焼復帰制御が行われたことを報知手段60によって運転者に知らせることができる。したがって、エンジン燃焼復帰制御によってエンジン停止直後にエンジンが再始動しても、運転者が違和感を覚えるのを防止することができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、例えば、報知手段は必ずしも設けられていなくてもよい。
本発明の一実施形態によるエンジン停止制御装置を備えたエンジンの概略断面図である。 本発明の一実施形態によるエンジンを示す概略平面図である。 エンジン停止制御装置によるエンジン停止制御のフローチャートである。 エンジン停止時のエンジン回転数、吸気圧、およびスロットル弁の開度の変化を示す図である。 ピストン位置を検出するための処理を示すフローチャートである。 二つのクランク角センサからのクランク角信号を示すものであって、(A)はエンジン正転時の信号であり、(B)はエンジン逆転時の信号である。
符号の説明
1 エンジン停止制御装置
2 エンジン本体
6A〜6D 気筒
8 ピストン
50 エンジン停止制御手段
52 エンジン再始動制御手段
58 エンジン復帰制御手段
60 報知手段
62 報知制御手段

Claims (2)

  1. 所定のエンジン停止条件が成立したときに、エンジンへの燃料供給を停止させるエンジン停止制御手段であって、前記エンジンの停止時にピストンが圧縮行程で停止している気筒内での燃焼によりエンジンを逆転させて、ピストンが膨張行程で停止している気筒内に筒内圧を発生させ、該筒内圧が発生した気筒内での燃焼によりエンジンを再始動させることができる燃焼再始動範囲内で前記ピストンが停止するように制御して前記エンジンを停止させるエンジン停止制御手段と、
    前記エンジン停止制御手段によって前記エンジンが停止したとき、前記エンジンのピストン位置を検出するピストン位置検出手段と、
    前記ピストン位置検出手段によって検出された、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストン位置が、前記燃焼再始動範囲から所定量ずれた燃焼復帰範囲内であるとき、エンジン停止後、気筒内の空気密度低下によりエンジン再始動に必要な出力が得られなくなるまでの所定時間内に、所定のエンジンの再始動条件の成立なしに、ピストンが圧縮行程で停止している気筒内で燃焼を実行させることによりエンジンを逆転させてピストンが膨張行程で停止している気筒内に筒内圧を発生させ、該筒内圧が発生した気筒内での燃焼によりエンジンを再始動させて前記エンジンの動作を復帰させるエンジン復帰制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とするエンジン停止制御装置。
  2. 前記エンジン復帰制御手段によって前記エンジンの動作を復帰させたとき、エンジンの復帰を報知させる報知制御手段を更に備えた、
    請求項1に記載のエンジン停止制御装置。
JP2006321541A 2006-11-29 2006-11-29 エンジン停止制御装置 Expired - Fee Related JP4683304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006321541A JP4683304B2 (ja) 2006-11-29 2006-11-29 エンジン停止制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006321541A JP4683304B2 (ja) 2006-11-29 2006-11-29 エンジン停止制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008133793A JP2008133793A (ja) 2008-06-12
JP4683304B2 true JP4683304B2 (ja) 2011-05-18

Family

ID=39558808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006321541A Expired - Fee Related JP4683304B2 (ja) 2006-11-29 2006-11-29 エンジン停止制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4683304B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4730713B2 (ja) * 2008-08-08 2011-07-20 株式会社デンソー エンジン自動停止・始動制御装置
JP2016169662A (ja) 2015-03-12 2016-09-23 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置
JP7073870B2 (ja) * 2018-04-11 2022-05-24 トヨタ自動車株式会社 始動制御装置

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100616A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御装置
JP2004124753A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2004301080A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005163612A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005163661A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005180208A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005188422A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005256631A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Keihin Corp エンジン停止報知装置
JP2005264775A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Mazda Motor Corp エンジンのアイドルストップ制御装置
JP2005273630A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005315231A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005315220A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2006029191A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Keihin Corp アイドル停止制御装置
JP2006283671A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mazda Motor Corp 車両のエンジン始動装置
JP2006283661A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mazda Motor Corp 車両のエンジン始動装置

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004100616A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の始動制御装置
JP2004124753A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2004301080A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005163612A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005163661A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005180208A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005188422A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005256631A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Keihin Corp エンジン停止報知装置
JP2005264775A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Mazda Motor Corp エンジンのアイドルストップ制御装置
JP2005273630A (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005315231A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2005315220A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Mazda Motor Corp エンジンの始動装置
JP2006029191A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Keihin Corp アイドル停止制御装置
JP2006283671A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mazda Motor Corp 車両のエンジン始動装置
JP2006283661A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mazda Motor Corp 車両のエンジン始動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008133793A (ja) 2008-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4412025B2 (ja) エンジンの始動装置
JP3772891B2 (ja) エンジンの始動装置
JP3743414B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4670710B2 (ja) エンジンの始動装置
JP3852389B2 (ja) エンジンの始動装置
JP3841058B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4665818B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2008133792A (ja) エンジン停止制御装置
JP3966204B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4683304B2 (ja) エンジン停止制御装置
JP4899591B2 (ja) エンジンの始動装置
JP3945441B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2008238913A (ja) 車両用エンジンの自動停止装置
JP4329589B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2004301047A (ja) エンジンの始動装置
JP2005282418A (ja) エンジンの始動装置
JP2004301079A (ja) エンジンの始動装置
JP3966209B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2005315203A (ja) エンジンの始動装置
JP4770787B2 (ja) 車両用エンジンの制御装置
JP4259375B2 (ja) エンジンの始動装置
JP2007092719A (ja) 多気筒エンジンの始動装置
JP4103664B2 (ja) エンジンの始動装置
JP4206847B2 (ja) 車両の制御装置
JP2005273629A (ja) エンジンの始動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4683304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees