JP4678727B2 - 船舶 - Google Patents

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Description

本発明は、効率よく風力から補助推進力を得ることができる船舶に関し、より詳細には、風力から補助推進力を得る柱状補助推進力発生体で形成したドジャー支持構造体を備えた船舶における、船橋とドジャー支持構造体の相互の位置関係や船橋の形状に関する。
タンカー等の大型船舶等において、近年の船舶の自動化、省力化により船員の減少が進んで居住区画が小さくなってきているが、操舵室は視界確保の面から、ある程度の高さを維持する必要があるため、船橋の幅が狭くなってきている。一方、狭水路航行時、離岸時、接岸時等の操船においては、舷側を監視する必要があるため、操舵室の両側から船体の舷側の上部に設けた監視場所まで水平に張り出したドジャーと呼ばれる通路が設けられている。
このドジャーは、船橋の幅が船幅と略同じである場合には、船橋の一部として構成されたり、船橋から斜めに張り出した支柱により支持されている。しかし、船橋の幅が船幅よりもある程度狭い場合には、図4及び図5に示すように、このドジャー60s,60pの船体中心側は船橋70に固定支持され、他方の舷側側の端部は甲板81上に立設されたドジャー支持構造体1Xs,1Xpにより固定支持されている。
このドジャー60s,60pは、通常は、図4に示すように、平面視で、船橋70の前端70fから船体中心線C.L.に略垂直方向に側方(左右)に延びて形成され、ドジャー支持構造体1Xs,1Xpは船橋70の側方(両舷側)に配置されている。
この船橋の側方に、風車、帆等の風力利用装置を配置させる共に、この風力利用装置の支持部材としてドジャー支持構造体(船橋支持柱)を使用する船舶における風力の利用方法及び装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ドジャー支持構造体とは関係しないが、風力を利用する補助推進装置の一つとして、船舶の暴露甲板上に突出し、かつ水平方向に回転可能な円筒状構造物を設けると共に、主機関の廃棄エネルギーによって作動する駆動装置を配設し、この駆動装置によって円筒状構造物を回転させることにより、マグナス効果を利用して、風から補助推進力を得る船舶の補助推進装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、このマグナス効果を利用する揚力発生装置として、円柱状の構造物に設けた穴より空気や水などの流体を出し入れすると共に、流体の吹き出し速度と吸入速度の一方又は両方を制御することによって、円柱状の構造物のまわりの流れとこの流れに起因する圧力分布を変化させて発生する揚力の大きさを変える揚力発生装置も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
これらに関連して、本発明者らは、甲板上に設けられた居住区から左右両方向に延びたドジャーを支持するドジャー支持構造体を、回転円筒体の回転型や円筒表面に空気を出入りさせる空気吸い込み型等の、風力によって船舶を推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成し、該ドジャー支持構造体により、マグナス効果を利用して補助推進力を発生させる船舶を提案している(特許文献4参照。)。
このような船舶においては、風力によって発生する揚力の船体前方の方向成分を補助推進力として利用している。この場合、船舶は航海速力で航走しているため、風および航海速力の合成結果として得られる見掛けの相対風速及び相対風向が重要となる。
この補助推進力が大きくなる相対風向は、図3に示す補助推進力と相対風向の関係等から分かるように、相対風速が同じ場合には、船体前方から後方に吹く風の角度をゼロとし、右舷方向を+、左舷方向を−とした場合に、相対風向が100度(α1)〜140度(α2)(あるいは、−100度〜−140度)となる横風の範囲で、補助推進力が大きくなりピークを示す。なお、図3は回転円筒型の補助推進力発生装置を使用した場合でありC0〜C4は、πnd/Vaw、即ち、回転周速度(πnd)と風速(Vaw)の比を0〜4まで増加させた場合を示す。
また、この補助推進力は、相対風速の2乗に比例するため、相対風速が大きい程大きくなる。そして、相対風向が前方に近い(αが0(ゼロ)に近い)ほど補助推進力が減少し、0度〜30度の間では揚力が発生しても補助推進力とならず、抵抗となる。従って、相対風向を30度以上にすることができれば補助推進力を発生させることができる。
そして、船橋配置においては、一般的には、図4に示すように、船橋70とドジャー支持構造体1Xは、前端同士が略真横に並ぶように配置されるため、相対風向αが真横(90度、−90度)近傍の場合に、風上側では風の流れが船橋70に塞き止められるため、風上側では良好な流れ場が発生せず、ドジャー支持構造体1Xは有効な補助推進力を発生できない。また、風下側では風が船橋70に遮られるため、風下側のドジャー支持構造体1Xは、船橋70の後方の流れの剥離域に入ってしまい、有効な補助推進力を発生できない。そのため、単体では補助推進力が最も大きくなる横方向の風の場合においても、船橋70の影響で、ドジャー支持構造体1Xは有効な補助推進力を発生できないという問題がある。
また、船橋とドジャー支持構造体との離間距離が小さい場合には、相対風速が大きく補助推進力が大きくなる船体斜め前方の相対風向のときでも、ドジャー支持構造体に吹き込む風(空気流)が船橋の影響を受けて乱れてしまうため、有効な補助推進力を発生できないという問題がある。
特開昭57−144190号公報 特開昭57−55292号公報 特開平5−213271号公報 特願2004−33762号明細書
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、柱状補助推進力発生体として形成したドジャー支持構造体と船橋との位置関係や船橋の形状を工夫することにより、補助推進力が大きくなる相対風向の範囲で効果的にドジャー支持構造体によって有効な補助推進力を得ることができる船舶を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は、甲板上に設けられた船橋の操舵室から左右両方向に延びたドジャーを支持するドジャー支持構造体を、風力によって船舶を推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成した船舶において、前記ドジャー支持構造体を、船橋の前面より前方に配置して構成する。
ここでいう補助推進力とは、船舶のスクリュー等の主とする推進装置で得られる以外の推進力をいい、抵抗減少も含み、風力に関係する補助的な推進力のことをいう。
この本発明では、つまり、ドジャー支持構造体を舷側に沿って前方に移動し、船橋より前方に配置して、船橋とドジャー支持構造体の前後位置に差を設け、ドジャー支持構造体が風力による補助推進力を発生できる相対風向の範囲を広くする。特に、補助推進力が大きくなる横風を有効利用できるようにする。
この構成により、補助推進力が大きくなる相対風向が横方向の風に対して、船橋の干渉が少なくなり、空気流の乱れが少なくなる。そのため、船橋による、空気流の塞き止め効果は大幅に減少し、風上側では、減速されずに大きな風速を持つ風がドジャー支持構造体に流れ込み、大きな補助推進力が得られる。また、風下側では、ドジャー支持構造体に船橋の後流に入る場合が少なくなり、大きな風速を持つ風がドジャー支持構造体に流れ込み、大きな補助推進力が得られる。
従って、ドジャーの持つ操船上必要な舷側監視機能を満たしつつ、補助推進力が大きくなる相対風向が横方向の風に対する船橋の影響を少なくして、ドジャー支持構造体が有効な補助推進力を発生できるようにすることができる。
このドジャー支持構造体の前方への突出量の最大値と最小値は、ドジャーの舷側監視機能と、通路長さや構造強度等からの制約により、補助推進力の発生力の大きさと、これらの構造的に不利な点とのバランスから決まるが、図3に示すような回転型を例にとると、ドジャー支持構造体の補助推進力が大きくなる相対風向の範囲内(α1(100度)〜α2(140度))を考慮すると、次のような範囲とすることが好ましい。以下、ドジャー支持構造体の配置については、ドジャー支持構造体の甲板に接合する部分において、その水平断面の半分以上がこの指定範囲の内側に入ることをいう。
この前方への配置の具体的な範囲としては、図3の相対風向と補助推進力の大きさの実験結果を考慮して、図1に示すように、相対風向αについて、船体中心線C.L.に対して前方から後方へに吹く風Wの角度αをゼロとし、左舷側を−とし、右舷側を+とし、かつ、風Wが直線上を吹くと仮定したときに、右舷側のドジャー支持構造体1Asを、少なくとも100度(α1)〜140度(α2)、好ましくは120度(α1)〜135度(α2)の相対風向αの風Wが船橋70に遮られずに到達できる範囲(斜線部)に配置し、かつ、左舷側のドジャー支持構造体1Apを、少なくとも−100(−α1)度〜−140度(−α2)、好ましくは−120度(α1)〜−135度(α2)の相対風向αの風Wが船橋70に遮られずに到達できる範囲(斜線部)に配置することが好ましい。
なお、ここでは、100度〜140度等の「〜」は、両端の値を含むものとする。つまり、100度〜140度は100度と140度を含む。その他の「〜」の範囲も同様である。
なお、配置関係を明確にするために、説明上便宜的に「風が直線上を吹くと仮定し」ているだけで、実際には、船橋やドジャー支持構造体等の影響を受けるので、必ずしも、風が直線上を吹くとは限らない。
この構成により、図3に示すような、補助推進力が大きくなる相対風向(100度(α1)〜140度(α2))の範囲内の風を船橋の干渉が殆ど無い状態で利用できるようになるので、大きな補助推進力を得ることができる。
なお、左右の両舷に配置されたドジャー支持構造体は相対風向が−90度〜90度の範囲の前方方向ないし斜め前方から吹き込む風に対しては、同じ相対風速では発生する補助推進力の大きさが小さくなり、また、船橋の影響を多少受けるが、相対風速が船速の影響で大きくなり、また、左右のドジャー支持構造体で同時に補助推進力を発生できるので、有効な補助推進力となる。
また、この前方への配置の他の具体的な範囲としては、図1に示す参照番号を用いながら説明すると、船橋70Bの前端位置70fから前方へドジャー支持構造体1As,1Apがその直径Dの2倍以上前方に配置されており、かつ、前方角部71s,71pからドジャー支持構造体1As,1Apがその直径Dの2倍以上、好ましく5倍以上離れているように構成する。即ち、前方角部71s,71pとドジャー支持構造体1As,1Apのそれぞれの距離Lfがその直径Dの2倍以上(Lf≧2D)、好ましく5倍(以上(Lf≧5D)となるように構成する。なお、前方配置の上限は、ドジャーの舷側監視機能と、通路長さや構造強度等の構造的に不利な点と、補助推進力の発生力の大きさとのバランスから決まる。
あるいは、上記の目的を達成するための本発明の船舶は、甲板上に設けられた船橋の操舵室から左右両方向に延びたドジャーを支持するドジャー支持構造体を、風力によって船舶を推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成した船舶において、
前記船橋の前方両側の角部に、前方から吹き込む風の流れを船体中心線に対して傾斜させる整流面を設けると共に、前記ドジャー支持構造体を、船橋の前面より後方に配置し、前記柱状補助推進力発生体として、円筒回転型、フィン移動型、吸気制御型のいずれか、あるいはそれらを併用した柱状補助推進力発生体を採用して構成する。
この本発明は、ドジャー支持構造体を、船橋の前面より前方に配置することが困難である場合や、船橋とドジャー支持構造体との離間距離が比較的小さく相互干渉が避けられない場合に適した構成であり、船橋の前面及び側面形状を変更して、前方側部の角部に整流面を設けると共に、ドジャー支持構造体を後方に配置し、整流面で流れ方向が変化した風を受け易いようにするものである。
この構成により、前方や斜め前方から吹き込んで来る風を、船橋の整流面に沿って流して、ドジャー支持構造体に適度な迎角を持って流入させることにより、このドジャー支持構造体で発生する補助推進力を大きくすることができる。つまり、船橋構造形状の整流面に沿って流れを整流し、また、ドジャー支持構造体への空気流の流入角度(迎角)をより大きな補助推進力が得られるような角度にすることにより、ドジャー支持構造体において大きな揚力を発生し、その前後方向(船長方向)成分としての補助推進力を効率よく得るものである。
従って、ドジャーの持つ操船上必要な舷側監視機能を満たしつつ、前方及び斜め前方からの風に対しては船橋を利用して風向を変化させ、また、横風及び斜め後方からの風に対しては船橋の影響を少なくして、ドジャー支持構造体が有効な補助推進力を発生できるようにすることができる。
なお、このドジャー支持構造体の後方への移動距離の最大値と最小値は、船橋の形状を変更できる範囲で決まり、この船橋の形状の変更は、船橋や操舵室や居住区等とも関係し、様々な設計要素間のバランスから決まる。しかし、図3に示すような、ドジャー支持構造体の補助推進力が大きくなる相対風向の範囲内(α1(100度)〜α2(140度))と、利用可能な風の相対風速と相対風向を考慮すると、次のような範囲とすることが好ましい。
この具体的な構成の範囲としては、図2に示すように、配置の角度について、船体中心線に対して前方から後方への角度をゼロとし、左舷側を−とし、右舷側を+としたときに、前記船橋の右舷側の前記整流面の船体中心線に対する角度を、30度以上、好ましくは45度〜60度にし、左舷側の前記整流面の船体中心線に対する角度を−30度以下、好ましくは−45度〜−60度にすると共に、前記ドジャー支持構造体の後端部の前後方向に関する位置を、前記整流面の後端部の位置に略一致させて構成する。
このドジャー支持構造体の後端部の前後方向に関する位置を、整流面の後端部の位置に略一致させるとは、図2のドジャー支持構造体1As,1Apの後端部の位置と整流面71s、71pの後端部73s、73pの位置との距離Laを略ゼロにすることを言う。具体的には、ドジャー支持構造体1As,1Apの直径をDとした場合に、この距離Laを0〜2Dの範囲内、好ましくは、0(ゼロ)〜Dの範囲内にする。整流面71s、71pの流れの偏向効果を十分に利用するためには、ドジャー支持構造体1As,1Apの最後端部を整流面71s、71pの後端部73s、73pの位置よりも前方に配置することが好ましい。
図2の整流面71s、71pの船体中心線C.L.に対する角度βが前記の範囲内にあると、居住性が良好な船橋構造を保ちつつ、優位な揚力Fが得られる。なお、整流面71s、71pの形状を凹面状にすれば、角度βを90度とすることも可能である。即ち、整流面71s、71pの船体中心線に対する角度βの上限を90度とすることもできる。
このとき、真正面からの風も整流面72s、72pの作用により角度β(例えば45度)に偏向し、揚力の発生(=ドジャー支持構造体1As,1Apの抵抗の減少)となり風速によっては推力を得ることができる。また、整流面72s、72pを凹面状にし、ドジャー支持構造体1As,1Apの位置で局所的な流れ角度が90度となると正面の風が真横の風に偏向されてドジャー支持構造体1As,1Apに流れ込むことになるので揚力の発生が可能となる。
つまり、角度βを30度以上とし、整流面72p,72sの後端部73s、73pより前方にあると、正面からの流れ(α=0度)であっても、ドジャー支持構造体1As,1Apに当たる流れは角度γを持ち補助推進力を発揮することができる。また、横風や斜め後方から吹き込んで来る風に対しても、片舷側だけであるがドジャー支持構造体1As(又は1Ap)への空気流を整流できるので、補助推進力を効率よく得ることができる。
更に、揚力Fを発生させるためにドジャー支持構造体1As,1Apを回転させたり、空気の吸い込みを行うと、整流面71s、71pに沿って流れてきた流れが、剥離せずにあるいは剥離量が少ない状態で船橋70Bの側面後部へ円滑に誘導されるので、船橋70Bの抵抗も減少するという効果も奏することもできる。
そして、上記の船舶において、ドジャー支持構造体を形成する柱状補助推進力発生体を、次のように構成することができる。
柱状補助推進力発生体を、前記甲板上に立設した柱状のドジャー支持体と、該ドジャー支持体の周囲に回転する回転円筒体と、該回転円筒体を回転させる回転駆動装置を備えて構成し、該回転駆動装置により前記回転円筒体を回転させることにより、補助推進力を発生させるように構成する。
あるいは、柱状補助推進力発生体を、前記甲板上に立設した柱状のドジャー支持体と、該ドジャー支持体の周方向の少なくとも一部分で移動可能なフィンを備えて構成し、相対風向に対して前記フィンを該ドジャー支持体の周方向への移動を制御することにより、補助推進力を発生させるように構成する。
あるいは、柱状補助推進力発生体を、前記甲板上に立設した柱状のドジャー支持体と、該ドジャー支持体に設けた吸気孔を備えて構成し、前記吸気孔から吸入する空気量を制御することにより、補助推進力を発生させるように構成する。
本発明の船舶によれば、補助推進力が大きくなる相対風向の横方向近傍から吹き込む風に対しては、柱状補助推進力発生体として形成したドジャー支持構造体に流入する風に対する船橋の影響を少なくしたり、前方や斜め前方から吹き込む風に対しては、船橋の前方側面に設けた整流面で、ドジャー支持構造体に流入する風向を補助推進力が大きくなる風向に変化させたりして、有効な補助推進力を得ることができる。
従って、ドジャーの持つ操船上必要な舷側監視機能を満たしつつ、ドジャー支持構造体が有効な補助推進力を発生できるようにすることができる。
以下図面を参照して本発明に係る船舶の実施の形態について説明する。
なお、相対風向αや配置に関する角度β、γ等については、船体中心線C.L.に対して前方から後方への方向をゼロとし、左舷側を−とし、右舷側を+とする。また、以下、ドジャー支持構造体の配置については、ドジャー支持構造体の甲板に接合する部分において、その水平断面の半分以上がこの指定範囲の内側に入ることをいう。
先ず、本発明の第1の実施の形態の船舶について説明する。
図1及び図5に示すように、第1の実施の形態の船舶80Aでは、甲板81上に設けられた船橋70の操舵室74から左右両方向に水平に延びたドジャー60s,60pをドジャー支持構造体1As,1Apで固定支持している。このドジャー支持構造体1As,1Apは風力によって船舶80Aを推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成される。なお、この柱状補助推進力発生体の詳細は後述する。
そして、図1に示すように、本発明の第1の実施の形態では、このドジャー支持構造体1As,1Apによって風力による補助推進力を発生できる相対風向αの範囲を広くするために、ドジャー支持構造体1As,1Apを、船橋70の前面70fより前方に配置して構成する。つまり、ドジャー支持構造体1As,1Apを舷側82s,82pに沿って、船橋70より前方に配置して、船橋70とドジャー支持構造体1As,1Apとの間に距離を設ける。
このドジャー支持構造体1As,1Apの前方への突出距離の最大値と最小値は、ドジャー60s,60pの舷側監視機能と、通路長さや構造強度等からの制約により、補助推進力Taの発生力の大きさと、これらの構造的に不利な点とのバランスから決まるが、図3に示すような、ドジャー支持構造体の補助推進力が大きくなる相対風向の範囲内(α1(100度)〜α2(140度))を考慮すると、次のような範囲とすることが好ましい。
図1に示すように、好ましくは、風Wが直線上を吹くと仮定したときに、右舷側のドジャー支持構造体1Asを、少なくとも100度(α1)〜140度(α2)、好ましくは120度〜135度の相対風向αの風Wが、船橋70に遮られずに到達できる範囲(斜線部)に配置し、かつ、左舷側のドジャー支持構造体1Apを、少なくとも−100(−α1)度から−140度(−α2)、好ましくは−120度〜−135度の相対風向αの風Wが船橋70に遮られずに到達できる範囲(斜線部)に配置する。
また、この前方への配置の他の範囲としては、船橋70Bの前端位置70fから前方へドジャー支持構造体1As,1Apの中心がその直径Dの2倍以上前方に配置されており、かつ、前方角部71s,71pからドジャー支持構造体1As,1Apの中心がその直径Dの2倍以上、好ましく5倍以上離れているように構成する。即ち、前方角部71s,71pとドジャー支持構造体1As,1Apのそれぞれの距離Lfがその直径Dの2倍以上(Lf≧2D)、好ましく5倍以上(Lf≧5D)となるように構成する。なお、図1では、船橋70Bの前端位置70fと前方角部71s,71pが前方方向に関しては同じ位置となっている。
これらの配置により、相対風向αが横方向の風W、即ち、補助推進力Taが大きくなる風Wに対して、船橋70の干渉が少なくなり、空気流の乱れが少なくなる。そのため、船橋70による、空気流の塞き止め効果は大幅に減少し、風上側では、減速されずに大きな風速を持つ風Wがドジャー支持構造体1Ap(又は1As)に流れ込み、大きな補助推進力が得られる。また、風下側では、ドジャー支持構造体1As(又は1Ap)が船橋70の後流に入る場合が少なくなり、大きな風速を持つ風Wがドジャー支持構造体1As,1Apに流れ込み、大きな補助推進力Taが得られる。つまり、図3に示すような、補助推進力Taが大きくなる相対風向αの範囲内(100度〜140度)の風Wを船橋70の干渉が殆ど無い状態で利用できるようになる。
また、相対風向αが−90度〜90度の範囲の前方から来る風Wに対しても、左右の両舷に配置されたドジャー支持構造体1As,1Apは、同じ相対風速では発生する補助推進力Taの大きさが小さくなり、また、多少船橋70の影響を受けるが、相対風速が船速の影響で大きくなり、しかも、左右のドジャー支持構造体1As,1Apで同時に補助推進力Taを発生できるので、有効な補助推進力となる。
従って、ドジャー60の持つ操船上必要な舷側監視機能を満たしつつ、相対風向αが横方向近傍の風Wに対する船橋70の影響を少なくすることができ、ドジャー支持構造体1As,1Apによって有効な補助推進力を発生させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態の船舶について説明する。これは船橋とドジャー支持構造体の距離が十分にとれない場合の装置である。
図2及び図5に示すように、第2の実施の形態の船舶80Bは、甲板81上に設けられた船橋70Bの操舵室74から左右両方向に水平に延びたドジャー60s,60pをドジャー支持構造体1Bs,1Bpで固定支持している。このドジャー支持構造体1Bs,1Bpは風力によって船舶80Bを推進するための補助推進力Taを発生する柱状補助推進力発生体で形成される。なお、この柱状補助推進力発生体の詳細は後述する。
そして、図2に示すように、本発明の第2の実施の形態では、ドジャー支持構造体1Bs,1Bpが風力による補助推進力Taを発生できる相対風向αの範囲を広くするために、船橋70Bの前面70fの両側部に船体中心線C.L.に対して傾斜した整流面72s,72pを設けると共に、ドジャー支持構造体1Bs,1Bpを、船橋70Bの前面70fより後方に配置して構成する。
この整流面72s,72pは、通常は平面で形成されるが、広い範囲の相対風向αに対して、風Wの流れを円滑にするために、流線型などの曲面で形成してもよい。また、幾つかの面で形成してもよい。また、凹型にすることにより正面(α=0)からの風を横(γ=90度)からの風に偏向することもできる。
この整流面72s,72pを設けることにより、正面や斜め前方からの風Wが、この船橋70Bの側面傾斜である整流面72s(又は72p)に沿って流れ、ドジャー支持構造体1Bs(又は1Bp)が効率よく補助推進力Taを発生するように、風向を変化させて、風Wが迎角γを持ってドジャー支持構造体1Bs(又は1Bp)に流れ込むように構成する。
また、このドジャー支持構造体1Bs,1Bpの後方配置は、船橋70Bの形状の変更、すなわち、整流面72s,72pの形成と密接な関係を持つ。この船橋70Bの形状の変更は、船橋や操舵室74や居住区等とも関係し、様々な設計要素間のバランスから決まる。
そして、図3に示すような、ドジャー支持構造体1Bs,1Bpの補助推進力Taが大きくなる相対風向αの範囲内(100度〜140度)と、利用可能な風の相対風速と相対風向αを考慮すると、次のような範囲とすることが好ましい。
図3に示すように、船橋70Bの右舷側の整流面72sの船体中心線C.L.に対する角度βを、30度以上、好ましくは45度(β1)〜60度(β2)にし、左舷側の整流面72pの船体中心線C.L.に対する角度−βを、−30度以下、好ましくは−45度(−β1)〜−60度(−β2)にする。整流面72s,72pが曲面の場合には、ドジャー支持構造体1Bs,1Bpの真横における、整流面72s,72pに沿って流れる風の向きが45度から90度の範囲にあるように構成する。
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態のような変更が困難である場合や、船橋70Bとドジャー支持構造体1Bs,1Bpとの間隔が比較的狭く相互干渉が避けられない場合に適している。
この構成により、船橋70Bの前面70f及び側面形状を従来の四角形状から変更し、整流面72s,72pを設けることにより、前方や斜め前方の相対風向αから吹き込んで来る風Wの流れを、柱状補助推進力発生装置であるドジャー支持構造体1Bs,1Bpに有利な流れ方向γ、即ち、補助推進力Taが大きくなる流れ方向γに変化させることができる。
従って、船体のほぼ前方方向から吹き込み、従来例では単なる抵抗としかならず補助推進力Taを得難い風Wの場合でも、船橋70Bの整流面72s,72pに沿って流れ方向を変化させ、また、流れを整流することにより、図2に示すように、斜め前方方向の揚力Fを発生し、その前後方向成分として得られる補助推進力Taを大きくすることができる。
次に、ドジャー支持構造体1As、1Ap,1Bs,1Bpを形成する柱状補助推進力発生体について説明する。この柱状補助推進力発生体としては、次のような円筒回転型、フィン移動型、吸気制御型等の柱状補助推進力発生体を採用することができる。また、この柱状補助推進力発生体がドジャー支持構造体1As、1Ap,1Bs,1Bpの全長に設けるか一部に設けるか、また、どのくらいの長さを占めるかは、補助推進力Taを得る面からは長い方が好ましいが、構造面やコスト等から決められる。
図6に円筒回転型と吸気制御型を併用した場合を示す。この柱状補助推進力発生体を、甲板81上に立設した柱状のドジャー支持体1と、このドジャー支持体1の周囲に回転する回転円筒体20と、この回転円筒体20を回転させる回転駆動装置10を備えて構成する。そして、この回転駆動装置10により回転円筒体20を回転させることにより、マグナス効果を利用して補助推進力を発生させる。
この回転円筒体20は外筒部21と内筒部22とこれらを連結する連結リブ23とから構成され、この内筒部22がドジャー支持体1の外周に取り付けられたラジアルベアリング2を介して回転可能に装着される。この回転円筒体20は、基板4上のスラストベアリング3の上に設置されると共に、下端の外周部に大歯車25が設けられる。この大歯車25は、電動モータ等の回転駆動装置10に取り付けられた駆動歯車11と噛み合わされる。この回転駆動装置10の駆動により、駆動歯車11と大歯車25を介して回転円筒体20が回転する。なお、この回転駆動伝達手段は、ベルトやチェーン等でもよく、正逆回転可能に設ける。
図7及び図8に円柱体90の周囲で起こる気流Aの変化を模式的に示す。図7に示すような気流Aが、円柱体90の回転により、図8に示すような流れへと変り、円柱体90の右側で流速が大きくなり、円柱体90の左側で流速が小さくなる。この流速の差からベルヌーイの定理に従って圧力差が生じ、右側の圧力が左側の圧力よりも小さくなり、これらの圧力の総和として右側方向に揚力Fが発生する。この揚力Fの船首方向成分が補助推進力Taとなる。なお、抗力については説明を省略する。また、ここでいう補助推進力Taには船首方向の抵抗減少分も含む。
更に、補助推進力Taを増加するために、図6に示すように、吸気制御用に、回転筒体20に、円周方向の所定の範囲にスリット状や円形や楕円形等の吸気孔24が複数設けられる。この吸気孔24から、外部の空気Cが、回転円筒体20とドジャー支持体1との隙間と、基板4上の連通路8とを経由して、船体内部に吸入されるように、吸入ポンプ5が設けられる。なお、吸入された空気Cは船内の機関室、居室、貨物室等の換気等に利用される。
また、図6に示すように、ドジャー支持体1の上端部などに風向風速センサ6が取り付けられると共に、図9に示すように、この風向風速センサ6の信号eを受けて、回転駆動装置10と吸入ポンプ5を制御して、回転円筒体20の回転方向、回転速度、吸気孔24からの外気の吸入量などを制御する制御部7が設けられる。なお、風向と風速と、回転方向、回転速度、吸入位置、外気の吸入量などは予め実験等により求めておき、制御データとして制御部7に記憶しておく。
この円筒回転型と吸気制御型の併用の場合は、図10に示すように左舷前方から風Wを受ける場合には、回転円筒体20を時計回りに回転させることにより、マグナス効果により、船首方向成分を有するの揚力Fを発生でき、また、図11に示すように右舷前方から風Wを受ける場合には、回転円筒体20を反時計回りに回転させることにより、マグナス効果により、船首方向成分を有する揚力Fを発生できる。
この構成により、相対風向αが、30°〜135°(左舷側から右舷側に吹く)及び−30°〜−135(右舷側から左舷側に吹く)の範囲で、特に有効な範囲としては45°〜120°及び−45°〜−120°の範囲で、有効な補助推進力Fを得ることができる。
また、図12に示すような、有効な補助推進力Fを得ることが難しい、例えば、相対風向αが、−30°〜30°の風Wの場合には、回転円筒体20を回転停止状態とし、下流側の吸気孔24からの吸気により、図12で示すような回転円筒体20の後流における気流Aの間に比較的大きな剥離領域Bの発生している状態から、図13で示すように、剥離位置が後方にずれ、比較的小さな剥離領域Bとなっている状態にすることにより、図12の抗力R1よりも図13の抗力R2を小さくする。これにより、ドジャー支持構造体1の空気抵抗を低減し、消極的ではあるが補助推進力Taを発生する。
また、吸気制御型だけの場合は、ドジャー支持体1の周囲を回転させずに、吹き込んでくる風Wの風下側の吸気孔24における吸気を制御することにより、補助推進力Taを発生させる。つまり、正面の場合は、図12のように吸気制御することにより、抵抗を減少し補助推進力Taを発生させ、その他の場合には、吹き込んでくる風Wの風下側で前方(船首方向)となる側の吸気孔24で吸気することにより、ドジャー支持体1の前方側の流速を後方側の流速よりも大きくして、前方方向の揚力を発生させる。
図14にフィン移動型と吸気制御型を併用した場合を示す。この場合は、柱状補助推進力発生体を、甲板81上に立設した柱状のドジャー支持体1と、このドジャー支持体1の後部側に設けた水平断面が三角形等の空気流を制御するためのフィン30とから構成する。このドジャー支持体1の水平断面は、円形状や楕円形状や翼形状等で形成される。また、このフィン30はドジャー支持体1の上下方向に沿って単体又は複数の集合体で設けられ、また外周のドジャー支持体1の周方向に移動可能に設ける。
このフィン30を周方向に移動させることにより、気流の流れを変化させて補助推進力を発生させる。なお、ドジャー支持体1の断面が円形状の場合には、フィン30のみを移動するように構成してもよいが、断面が他の楕円形状や翼形状の場合には、フィン30をドジャー支持体1に固定し、ドジャー支持体1全体をフィン30と共に回転移動するように構成する。この回転のための構造は円筒回転型と同様な構造を採用できる。
また、更に、吸気制御を併用して補助推進力Taを増加するために、ドジャー支持体1の前後方向の中間部から後部の円周方向の所定の範囲において、フィン30を挟んで左右にスリット状や円形や楕円形等の吸気孔24を複数設ける。この吸気孔24から、外部の空気Cで示すように吸引し、この外気Cを、ドジャー支持体1の内部を経由して、船体内部に吸入するように、吸入ポンプ5が設けられる。
更に、図15に示すように、吸気孔24をフィン30を挟んで左右の2群に分けると共に、このそれぞれの吸気孔群の一方で外気Cを吸入し、他方では外気Cを吸入しないように、ドジャー支持体1の内部に左右を分割する隔壁42と、それぞれの通路をそれぞれ単独で開閉するための蓋部41、41を有する封鎖弁40が設けられる。
また、回転円筒型と吸気制御型の併用の場合と同様に、風向風速センサ6が取り付けられると共に、図9に示すように、この風向風速センサ6の信号eを受けて、フィン30の位置移動と吸入ポンプ5による吸気量を制御する制御部7が設けられる。なお、風向と風速と、フィン30の位置、外気の吸入量などは予め実験等により求めておき、制御データとして制御部7に記憶しておく。
このフィン移動型と吸気制御型との併用の場合は、図16に示すように右舷前方から風Wを受ける場合には、風Wの風下方向に抗力Rが発生するが、図17に示すようにフィン30を矢印のように右側後方に移動させることにより、フィン30の翼端位置を右側後方に配置して、左側の流速を増加し、船首方向成分を有する左前方向の揚力Fを発生できる。
また、図18に示すように、フィン30を周方向に移動せずに、フィン30の左側(船首方向側)の吸気孔24からのみ吸気することにより、左側のみ流速を増加し、圧力を低くして、船首方向成分を有する左前方向の揚力Fを発生できる。あるいは、図19に示すように、フィン30の周方向の移動と共に、フィン30の左側(船首方向側)の吸気孔24からのみ吸気することにより、左側のみ流速を増加し、圧力を低くして、船首方向成分を有する左前方向の揚力Fを発生できる。なお、左舷前方から風を受ける場合も同様にして、船首方向成分を有する右前方向の揚力を発生できる。
なお、フィン30を周方向に移動する代わりに、又は、移動可能とすると共に、フィン30の突出方向を風の流れる方向に対して変化できるように構成し、このフィンの角度変化により、揚力を発生したり、発生する揚力を大きくすることもできる。
以上、本発明のドジャー支持構造体1で使用できる柱状補助推進力発生体を例示したが。本発明では、これらに限定されず、風力から有効な補助推進力を得ることができる柱状構造物であれば、これを本発明のドジャー支持構造体として使用できる。
本発明に係る第1の実施の形態の船舶の船橋とドジャー支持構造体の位置関係を示す部分平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の船舶の船橋の整流面の配置を示す部分平面図である。 相対風向と補助推進力との関係を示す図である。 従来技術における船舶の船橋とドジャー支持構造体の位置関係を示す部分平面図である。 船舶の船橋とドジャー支持構造体の位置関係を示す正面図である。 回転円筒型の柱状補助推進力発生体の構成を示す図である。 回転円筒型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための回転無しの場合の流れを模式的に示す図である。 回転円筒型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための回転有りの場合の流れを模式的に示す図である。 柱状補助推進力発生体における制御を説明するための図である。 左舷側の風に対する回転円筒型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を示す図である。 右舷側の風に対する回転円筒型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を示す図である。 正面からの風に対する吸気による推力の発生を説明するための図で、吸気無しの流れを模式的に示す図である。 正面からの風に対する吸気による推力の発生を説明するための図で、吸気 有りの流れを模式的に示す図である。 フィン移動型の柱状補助推進力発生体の構成を示す図である。 ドジャー支持体の内部と封鎖弁の構成を示す図である。 フィン移動型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための図で、フィンを移動しない場合の流れを模式的に示す図である。 フィン移動型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための図で、フィンを移動した場合の流れを模式的に示す図である。 フィン移動型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための図で、フィンを移動せずに吸気した場合の流れを模式的に示す図である。 フィン移動型の柱状補助推進力発生体による推力の発生を説明するための図で、フィンを移動すると共に吸気した場合の流れを模式的に示す図である。
符号の説明
1 ドジャー支持体
1As,1Ap,1Bs,1Bp,1Xs,1Xp ドジャー支持構造体
10 回転駆動装置
11 駆動歯車
20 回転円筒体
24 吸気孔
30 フィン
60s,60p ドジャー
70,70B 船橋
70f 船橋の前面
71p 船橋の左舷側の角部
71s 船橋の右舷側の角部
71Bp 船橋の最前部の左舷側の角部
71Bs 船橋の最前部の右舷側の角部
72p,72s 整流面
73p,73s 整流面の後端部
74 操舵室
80A,80B,80X 船舶
81 甲板
82s,82p 舷側
A 気流
B 剥離領域
C 空気
C.L. 船体中心線
e 信号
F 揚力
R1 抗力
R2 抗力
Ta 補助推進力
W 風
α 相対風向
β 整流面の船体中心線に対する角度
γ 変更された風向
δ ドジャー支持構造体の配置範囲に関係する角度

Claims (4)

  1. 甲板上に設けられた船橋の操舵室から左右両方向に延びたドジャーを支持するドジャー支持構造体を、風力によって船舶を推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成した船舶において、
    前記ドジャー支持構造体を、船橋の前面より前方に配置したことを特徴とする船舶。
  2. 相対風向について、船体中心線に対して前方から後方に吹く風の角度をゼロとし、左舷側を−とし、右舷側を+とし、かつ、風が直線上を吹くと仮定したときに、右舷側の前記ドジャー支持構造体を、少なくとも100度〜140度の相対風向の風が前記船橋に遮られずに到達できる範囲に配置し、かつ、左舷側の前記ドジャー支持構造体を、少なくとも−100度〜−140度の相対風向の風が前記船橋に遮られずに到達できる範囲に配置したことを特徴とする請求項1記載の船舶。
  3. 甲板上に設けられた船橋の操舵室から左右両方向に延びたドジャーを支持するドジャー支持構造体を、風力によって船舶を推進するための補助推進力を発生する柱状補助推進力発生体で形成した船舶において、
    前記船橋の前方両側の角部に、前方から吹き込む風の流れを船体中心線に対して傾斜させる整流面を設けると共に、前記ドジャー支持構造体を、船橋の前面より後方に配置し、前記柱状補助推進力発生体として、円筒回転型、フィン移動型、吸気制御型のいずれか、あるいはそれらを併用した柱状補助推進力発生体を採用したことを特徴とする船舶。
  4. 配置の角度について、船体中心線に対して前方から後方への角度をゼロとし、左舷側を−とし、右舷側を+としたときに、前記船橋の右舷側の前記整流面の船体中心線に対する角度を、30度以上にし、左舷側の前記整流面の船体中心線に対する角度を、−30度以下にすると共に、前後方向に関して、前記ドジャー支持構造体の後端部の位置と、前記整流面の後端部の位置との距離を、0から前記ドジャー支持構造体の直径の2倍の範囲内とすることを特徴とする請求項3記載の船舶。
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