〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置(画像形成システム)を適用可能な複写装置(デジタル複合機)の構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置(画像形成システムとも呼ぶ)1000は、リーダ部1およびプリンタ部2を有す。そして、該システム1000は、画像形成装置本体からのシートに対して、各種シート加工処理(例えば、くるみ製本処理、天糊製本処理、断裁処理、ステイプル処理、パンチ処理、シフト排紙処理等)を実行可能なシート処理装置(フィニッシャとも呼ぶ)の一例として、製本ユニット230も有す。
以下、リーダ部1の構成および動作について説明する。なお、プリンタ部2の構成及び製本ユニット(シート処理装置とも呼ぶ)230の構成および動作については後述する。
尚、上記画像形成システム1000において、リーダ部1やプリンタ部2やシート処理装置230等の各種ユニットは、同一筐体内に内蔵される一体型の構成でも良いし、それぞれ、別筐体の別体型の構成でも良い。
又、例えば、本実施形態のように、リーダ部1とプリンタ部2を具備する画像形成装置本体に対して、シート処理装置230のようなシート処理装置を、オプションとして、接続可能にしたシステム構成でも良い。又、例えば、画像形成装置本体自身が、標準装備として、シート処理装置230を具備した装置構成でも良い。このように本実施形態は、如何なる装置構成、システム構成であっても良い。
図1に示すリーダ部1において、101は原稿給送装置で、この原稿給送装置101上に積載された原稿束の原稿は、1枚ずつ、先頭ページから順次、原稿台ガラス面102上に搬送される。原稿が原稿台ガラス面102の所定位置へ搬送されると、スキャナ部のランプ103が点灯し、かつスキャナユニット104が移動して原稿を照射する。原稿の反射光は、ミラー105,106,107,レンズ108を介してCCDイメージセンサ部109(以下CCDと称する)に入力される。
図2,図3は、図1に示したリーダ部1の信号処理構成を示す回路ブロック図である。なお、図2,図3において、図1と同一のものには同一の符号を付してある。以下、構成および動作について説明する。
図2に示すように、CCD109に照射された原稿の反射光は、ここで光電変換され、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色の電気信号に変換される。そして、CCD109からのカラー情報は、次の増幅器110R,110G,110BでA/D変換器(A/D)111の入力信号レベルに合わせて増幅される。
次に、A/D変換器111からの出力信号は、シェーディング回路112に入力され、ここでランプ103の配光ムラや、CCD109の感度ムラが補正される。シェーディング回路112からの信号は、Y信号生成・色検出回路113に入力される。
Y信号生成・色検出回路113は、シェーディング回路112からの信号を下記の式で演算を行いY信号を得るY生成回路と、R,G,Bの信号から7つの色に分離し各色に対する信号を出力する色検出回路とを有する。
「Y=0.3R+0.6G+0.1B」
Y信号生成・色検出回路113からの出力信号は、変倍・リピート回路114に入力される。スキャナユニット104の走査スピードにより副走査方向の変倍を、変倍・リピート回路114により主走査方向の変倍を行う。また変倍・リピート回路114により複数の同一画像を出力することが可能である。
輪郭・エッジ強調回路115は、変倍・リピート回路114からの信号の高周波成分を強調することによりエッジ強調および輪郭情報を得る。輪郭・エッジ強調回路115からの信号は、マーカエリア判定・輪郭生成回路116とパターン化・太らせ・マスキング・トリミング回路117に入力される。
マーカエリア判定・輪郭生成回路116は、原稿上の指定された色のマーカペンで書かれた部分を読み取りマーカの輪郭情報を生成し、次のパターン化・太らせ・マスキング・トリミング回路117へ送る。
パターン化・太らせ・マスキング・トリミング回路117では、マーカエリア判定・輪郭生成回路116で生成された輪郭情報から太らせやマスキングやトリミングを行い、またY信号生成・色検出回路113からの色検出信号によりパターン化を行い、画像データセレクタ回路118へ送る。なお、図3に示す画像処理部22は、上述した図2の110〜117に対応する。
パターン化・太らせ・マスキング・トリミング回路117からの出力信号は、プリンタ部2に出力する場合は、後述するCPU回路部122の制御により画像データセレクタ回路118により選択され、画像データ減少回路125を介してレーザドライバ回路119に出力され、レーザドライバ回路119で前記各種処理された信号はレーザを駆動するための信号に変換される。レーザドライバ回路119の出力信号は、プリンタ部2に入力され可視像として画像形成が行われる。
コネクタ121は、画像データセレクタ回路118により送られた画像データを、CPU回路部122の指示により、例えばLAN等の所定の通信媒体2001を介して、外部(例えば、ホストコンピュータや他の画像形成装置等の自装置1000とデータ通信可能な遠隔の外部装置2002a〜2002n等)に、送信したり、通信媒体2001を介して外部装置2002から受信した画像データを、画像データセレクタ回路118に出力するように構成されている。このように、コネクタ121は、外部インタフェース機能としての各種データ通信機能を有する。
画像メモリ120は、画像データセレクタ回路118により送られた画像データをCPU回路部122の指示により画像メモリ120の指定位置に後述する方法で、記憶及び読み出しを行い、回転処理、画像をメモリ上で合成する機能を行っている。又、画像メモリ120は、複数ページの画像データを記憶可能なハードディスク等の大容量画像メモリを有する。
CPU回路部122は、リーダ部1からの画像データ、及び、コネクタ121により受信したホストコンピュータや他の画像形成装置等の各種外部装置(図2の外部装置2002等)からの画像データを、上記画像メモリ120内部のハードディスクに記憶保持させるよう制御する。
画像メモリ120内部の該ハードディスクに格納した画像データは、ユーザからの指示に従い、適宜、該ハードディスクから読み出して、プリンタ部2や外部装置等の出力先へデータ出力させるよう、CPU回路部122により制御する。
本画像形成装置1000は、このようなハードディスクを有する画像メモリ120を用いて、複数のジョブを同時並行可能に処理できるようにCPU回路部122により制御される。例えば、あるジョブの画像データをハードディスクから読み出してプリンタ部2によりプリントさせている最中でも、当該プリント動作と並行して(同時に)、リーダ部1や外部装置から、その他のジョブのデータを受け付け可能にし、当該他のジョブの画像データをハードディスクに格納させる等の動作を実行可能に制御する。このように、非同期的な動作を本装置にて実行可能にしている。
勿論、あるジョブの画像データをリーダ部1或いは外部装置から入力し、当該入力データを、ハードディスクに記憶させるよう制御すると共に、当該データの入力動作と並行して、そのジョブの画像データをハードディスクから読み出し、プリンタ部2でプリントさせることも可能である。このように、1つのジョブの入力動作と出力動作とを同期的に実行できるようにも構成されている。
又、本実施形態の画像形成システム1000は、リーダ部1からのジョブデータを画像メモリ120のハードディスクを介してプリンタ部2によりプリントさせるコピー機能を有するだけではなく、コピー機能以外の他の機能も有する。例えば、コネクタ部121より受信したコンピュータ等の外部装置からのプリントジョブデータを画像メモリ120のハードディスクを介してプリンタ部2によりプリントさせるプリント機能や、画像メモリ120のハードディスクに格納保持した画像データをコネクタ121等のデータ通信ユニットを用いて、外部装置へ送信させるデータ送信機能等も有する。
このように、本実施形態の画像形成装置1000は、複数の機能を有するMFPタイプの装置(マルチファンクションペリフェラル)である。しかし、本実施形態は、これに限らず、例えば、プリント機能のみを有する装置、或いは、コピー機能のみを有する装置など、単一機能タイプの装置(シングルファンクションペリフェラル)でも良い。
CPU回路部122は、リーダ部1やプリンタ部2やコネクタ部121や画像メモリ部120やシート処理装置(製本装置)230等の各種ユニットを統括的に制御する。CPU回路部122は、後述する各フローチャートの処理を実行する為のプログラムや、後述する各種表示画面を操作部123に表示させる為の表示制御プログラム等を含む各種制御プログラム,エラー処理プログラムなどを記憶するROM124や、各種プログラムのワークエリアなどのために利用されるRAM125と各種タイマ制御部等を有する。なお、CPU回路部122のRAMに記憶された画像データを、CPU回路部122の指示により画像メモリ120上に展開することも可能である。
CPU回路部122は、このように画像形成装置1000の制御部として機能する。そして、本画像形成装置1000にて処理対象となる各種ジョブを、ユーザからの指示に応じた所望の処理形態で、各ユニットにより処理させるように制御する。
又、CPU回路部122は、このようなジョブ制御を司るだけでなく、ユーザインタフェースユニットの一例に相当する、表示部4−250を有する操作部123に対する表示制御等も司る。
排紙トレイ上に積載された記録紙のサイズ,種類、束シフト済みか否かの情報は排紙トレイ毎にRAM125に記憶され、CPU回路部122は、ROM124に格納されている比較プログラムをRAM125上にロードして実行することにより、排紙トレイ毎に排紙トレイ上に積載された記録紙のサイズ,種類等を判断することができる。
図3に示す130はキャラクタデータROMで、キャラクタ画像が収納されているROMである。このキャラクタデータROM130は、キャラクタ画像データが格納されている。CPU回路部122は、印字するキャラクタコードからキャラクタデータROM130に格納されている画像データを読み出し、画像メモリ120上にビットマップ画像データとして展開する。また、RAM125に記憶された画像データを、CPU回路部122の指示により画像メモリ120上に展開することも可能である。
操作部123は、リーダ部1の画像処理に対する画像編集内容の設定や、コピー枚数(印刷部数)の設定等の画像動作を指示する各種キー群と、操作時の内容を表示する表示部等を有している。
CPU回路部122は、ユーザインタフェースユニットの一例である、操作部123の表示部4−250に、各種設定画面を、表示させるよう制御する。そして、表示部4−250に表示させる各種設定画面を介して、コピー枚数(印刷部数)の設定や、出力用紙の設定(用紙サイズの設定や用紙タイプの設定)や、変倍率の設定や、片面印刷するか両面印刷するかを決定する為の印刷面の設定を、ユーザにより実行可能にする。
更に、CPU回路部122は、表示部4−250に表示させる各種設定画面を介して、2in1モード(シートの同一面上に2ページ分の画像データを配列形成するレイアウトモード)や4in1(シートの同一面上に4ページ分の画像データを配列形成するレイアウトモード)や8in1(シートの同一面上に8ページ分の画像データを配列形成するレイアウトモード)等の縮小レイアウトモード等、各種応用モードの設定を、ユーザにより実行可能にする。
又、CPU回路部122は、シート処理装置(製本装置230)にて実行可能な各種シート処理(くるみ製本処理、天糊製本処理、断裁処理、ステイプル処理、パンチ処理、シフト排紙処理等)のうちの、ユーザにより所望のシート処理を、プリンタ部2からのシートに対して実行させる為の設定指示も、操作部123の表示部4−250に表示させる設定画面を介して、ユーザにより実行可能に構成している。
このように、CPU回路部122は、ユーザインタフェースユニットとして機能する操作部123及び表示部4−250を介して、処理対象となるジョブの各種処理条件をユーザから受付可能に構成する。
このユーザから受け付けた各種処理条件に基づいて、CPU回路部122は、後述するような、各種の制御を実行する。後述する各種設定画面は、CPU回路部122が、表示部4−250に対して表示制御を実行することで、表示部4−250に表示される。
CPU回路部122は、上記のようなユーザインタフェースを介して受け付けたユーザからの指示に応じた処理を、処理対象となるジョブのデータに対して実行するよう、各ユニット(リーダ部1、プリンタ部2、シート処理装置230、画像メモリ120等の本画像形成システムが具備する各種ユニット)を、制御する。
以下、図4〜図7を参照して、図2,図3に示した操作部123の詳細構成および操作部123による操作手順の一例について説明する。
図4は、図3に示した操作部123の詳細構成を示す平面図である。
図5は、図4に示した液晶表示部4−250に表示される操作画面の一例を示す模式図である。
図4に示すように、操作部123には、各種キー(ハードキー群4−240)と、液晶表示装置からなるドットマトリックスで構成される液晶表示部4−250とが配置されている。液晶表示部4−250は表面にタッチパネルを備えており、キー表示部を押下することによりキー入力が可能となる。ハードキー群4−240は、各種ハードキー4−241〜4−248を有する。
キー4−243は電源キーで、電源のON/OFFをする為のキーである。キー4−244は節電キーで、節電モードにする/節電モードを解除する為のキーである。キー4−241はスタートキーで、原稿読取開始指示や、印刷開始指示等、各種処理をスタートすさせる指示をユーザにより入力する為のキーである。キー4−242はストップキーで、本装置により実行中のジョブ処理を中止させる指示をユーザにより入力する為のキーである。
また、キー群4−245は、コピー枚数、ズーム倍率等を入力させる0〜9までのテンキーとその入力をクリアするためのクリアキーを有する。このキー郡4−245で入力されたコピー部数は、液晶表示部4−253に表示される。
キー4−246は復帰キーで、設定モードを標準状態に復帰するためのキーである。キー4−247はガイドキーで、各機能のガイド画面を表示させるためのキーである。キー4−248はユーザモードキーで、機器の各種設定を行うためのキーである。
液晶表示部4−250には、CPU回路部122からの制御により、装置の状態、コピー枚数、倍率、選択用紙及び各種操作画面を表示する。液晶表示部4−250には、タッチキーも表示される。
液晶表示部4−250において、キー4−252は、給紙段及びオート用紙を選択するキーであり、このキーがユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122は、液晶表示部4−250に図5(a)に示す用紙選択画面を表示するよう操作部123を制御する。
図5(a)に示す用紙選択画面のキー群4−271で給紙段が選択され、閉じるキー4−270がユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122は、この画面は閉じて図4の画面に戻し、選択された給紙段を表示部4−251に表示するよう操作部123を制御する。
図4のキー4−258,キー4−262は、濃度調整を行うためのキーで、これらのキーにより調整される濃度を、CPU回路部122が表示部4−263に表示させる。キー4−259は、自動濃度調整機能をON/OFFするためのキーである。キー4−261は写真モード/テキストモード等の設定を行うためのキーである。
キー4−254,キー4−255は、それぞれ等倍,縮小/拡大を設定するためのキーである。キー4−255が押下されると、CPU回路部122は液晶表示部4−250に、図5(b)に示す倍率画面を表示させ、拡大縮小を詳細に設定可能にするよう操作部123を制御する。図5(b)に示す倍率画面のキー群4−273で倍率が選択され、閉じるキー4−272がユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122はこの画面は閉じて図4の画面に戻し、設定された倍率を表示部4−251に表示させる。
キー4−257は両面キーで、キー4−257が押下されると、CPU回路部122は液晶表示部4−250に、図5(c)に示す両面印刷設定画面を表示させる。以下、両面印刷の設定に関して図5(c)を参照して説明する。
図5(c)において、キー4−280は、原稿片面を両面印刷するための設定キーであり、キー4−281は、両面原稿から両面印刷するための設定キーである。キー4−283は、両面原稿を片面印刷するための設定キーであり、キー4−284は、ページ連写両面を行うための設定キーである。
キー4−285は、図5(c)の両面印刷設定画面においてユーザによりなされた操作設定を有効にするためのキーであり、このキーが押下されると、CPU回路部122は、図5(c)の両面印刷設定画面での操作設定を有効にし、液晶表示部4−250の表示を図4の画面に戻す。また、キー4−282は、図5(c)において行った操作設定を取り消すためのキーであり、このキーが押下されると、CPU回路部122は図5(c)の両面印刷設定画面での操作設定を無効にし、液晶表示部4−250の表示を図4の画面に戻す。
キー4−286は、詳細設定をユーザにより実行可能にする為のキーであり、このキー4−286がユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122は、液晶表示部4−250に、図5(d)に示す両面印刷詳細設定画面を表示させる。以下、両面印刷の詳細設定に関して図5(d)を参照して説明する。
図5(d)において、キー4−290は、両面印刷物を左右開きに印刷するための設定キーであり、キー4−291は、両面印刷物を上下開きに印刷するための設定キーである。キー4−291又はキー4−292により両面印刷の種類を選択し、閉じるキー4−292が押下されると、CPU回路部122はこの画面は閉じ、液晶表示部4−250の表示を図5(c)の画面に戻す。
以上示したように、図5(c)の両面印刷設定画面,図5(d)の両面印刷詳細設定画面により、両面印刷が設定可能となる。
図4の表示画面上のキー4−256は、シート処理装置230により実行させるべきシート処理をユーザが指示する為の設定画面を操作部123の表示部に表示させる指示をユーザにより入力可能にする為のソータキーである。
キー4−256がユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122は、操作部123の液晶表示部4−250の表示を、例えば、後述する図19に示すシート処理設定画面1900に移行させる。そして、当該設定画面1900を表示部4−250に表示させることで、シート処理装置230により実行可能なシート処理の候補(ステイプル処理、パンチ処理、断裁処理、くるみ製本処理、天糊製本処理、シフト排紙処理等のシート処理に関わる選択候補)をユーザに提示するようCPU回路部122により制御する。
CPU回路部122は、図19のようなシート処理設定画面を介して、所望のシート処理の実行指示を、ユーザから受け付け可能にする。そして、当該シート処理設定画面を介してユーザにより指示に応じたシート処理を、プリンタ部2からの処理対象のジョブのシートに対して、実行するように、CPU回路部122により、シート処理装置230を制御する。
キー4−260は応用モードキーであり、キー4−260がユーザにより押下されると、これに応答し、CPU回路部122は、液晶表示部4−250の表示を、図6(a)に示す応用モード設定画面に移行し、各種応用モードの設定を可能とするよう制御する。
以下、図6,図7を参照して、本実施形態の画像形成装置における製本設定手順の流れについて説明する。
図6,図7は、CPU回路部122が、図4に示したユーザインタフェースユニットの一例としての操作部123の液晶表示部4−250に表示させるように制御する操作画面の一例を示す模式図である。
図6(a)は、図4に示す操作画面上のキー4−260がユーザにより押下されたことに応じて、CPU回路部122が表示部4−250に表示させる応用モード画面である。
図6(a)の画面上のキー801は、製本モード(くるみ製本や、天糊製本など、糊付け製本処理モードを含む)を設定するための表示キー(ソフトキー)である。キー801がユーザにより押下されると、これを受け、CPU回路部122は、表示部4−250に、図6(b)に示す原稿サイズ選択画面を表示させる。
図6(a)の画面上のキー811は連続読込キーである。キー811がユーザにより押下された場合には、原稿給送装置101上に一度に載置できる量を超える大量の原稿であっても、複数回に分けて原稿を載置して一連の原稿として読み込み処理する継ぎ足し読み込み処理を行うことできるように、CPU回路部122は、操作部123及びリーダ部1及び画像メモリ部120並びにプリンタ部2等を制御する。
図6(b)は、上記製本モードにおいて処理対象となるジョブの原稿サイズを指定するための操作画面である。図6(b)の画面上のキー群802は、上記製本モードにおいて処理対象となるジョブの原稿サイズとしてユーザにより指定可能なサイズをユーザにより設定させる為の原稿サイズ指定キーである。例えば、ユーザにより、図6(b)の画面上の「A4」サイズが押下され「次へ」キーが押下されると、CPU回路部122は、液晶表示部4−250に図6(c)に示す操作画面を表示させる。
図6(c)は、製本の種類を指定するための操作画面である。図6(c)の設定画面上の糊付け製本キー803をユーザが押下することで、ユーザは、糊付け製本処理(後述する、くるみ製本処理,天糊製本処理)を指定することが出来る。一方、図6(c)の設定画面上の中綴じ製本キー804をユーザが押下することで、ユーザは、中綴じ製本を指定することが出来る。
図6(c)の設定画面を介して、糊付け製本処理、或いは、中綴じ製本処理の、何れかのシート処理の設定がユーザにより実行された事に応答し、CPU回路部122は、処理対象のジョブの処理条件として、当該シート処理の設定を反映させる。このように、ユーザから受け付けた指示に応じた一連のジョブ処理条件は、後述する各種の制御(ジョブ処理制御や表示制御等)に用いられる。
CPU回路部122は、このような、操作部123や表示部4−250等のユーザインタフェースユニットを介して処理対象となるジョブに対してユーザからの指示に基づいて設定された各種ジョブ処理条件に基づいて、後述する各種制御を実行するよう、本画像形成システム1000を制御する。例えば、本実施形態の画像形成システム1000にて実行可能な糊付け製本処理に特化して説明すると、次のような、制御を行う。
本実施形態の画像形成システムのCPU回路部122は、処理対象のジョブに対して上述のようなユーザインタフェースを介してユーザにより設定された当該ジョブの処理条件が、所定の条件を満足するか否かを判断する。そして、その判断結果に基づいて、糊付け製本処理の実行可否を制御する。
例えば、処理対象のジョブが、所定の条件を満足するジョブである場合には、当該ジョブのシートに対してシート処理装置230により糊付け処理を実行する事を許可するよう制御する。一方、処理対象のジョブが、所定の条件を満足しないジョブである場合には、シート処理装置230による当該ジョブのシートに対する糊付け処理の実行を禁止するよう制御する。
又、本実施形態では、シート処理装置230が、プリンタ部2から給送される処理対象のジョブのシートに対して実行可能な糊付け処理は、2種類存在する。例えば、本実施形態の画像形成システム1000は、一例として、くるみ製本モードと天糊製本モードの2種類のシート糊付け処理モードを具備する(この2種類の糊付け処理については後述する)。
CPU回路部122は、上述の2種類の糊付け処理モードのうちのユーザからの指示により選択された糊付け処理モードを実行させるようシート処理装置230を制御する。
このように本実施形態の画像形成システムは、複数種類の糊付け処理モードを具備し、処理対象のジョブ毎に、選択的に、これらの糊付け処理を、実行可能に構成されている。
このような構成を前提とし、本実施形態では、ユーザにより処理条件の設定がなされた処理すべきジョブが所定の条件を満足するジョブであるか否かを、CPU回路部122等が主体となり、確認するよう構成されている。そして、上記判断結果に基づいて、上述のような複数種類の糊付け処理を含む、シート糊付け処理に関係する(影響する)、各種の所定の処理の実行可否を、CPU回路部122等が主体となり、制御している。
例えば、「処理対象のジョブは、第1の所定条件を満たすジョブである」とCPU回路部122により判断したとする。この場合に、CPU回路部122は、くるみ製本モードおよび天糊製本モードを選択的(択一的)に実行することを許可する。即ち、くるみ製本モードおよび天糊製本モードのうちの、ユーザが望む糊付け処理モードを任意に選択可能に制御する。
但し、この制御を行う場合でも、これらのモードをユーザが選択する場合には、二者択一となるよう制御する。即ち、これら2つの糊付け処理モードのうち、ユーザが所望の糊付け処理モードを、1つのみ選択する事を許可する。換言すると、CPU回路部122は、処理すべき1つのジョブに対して、くるみ製本モードと天糊製本モードの両方を同時に設定することを禁止する。
これにより、例えば、くるみ製本モードを希望するユーザは、適正な、くるみ製本処理が施された、ユーザの所望の出力結果を提供できる。他方、天糊製本モードを希望するユーザには、適正な、天糊製本処理が施された、ユーザの所望の出力結果を、提供することが出来る。
本実施形態の画像形成システム1000は、このような、様々なユーザからの様々な製本処理ニーズに柔軟に対応する事が出来るという効果を奏する事が出来る。
しかも、例えば、この効果を、従来技術等で想定したような各種の問題等が、本画像形成システム1000にて発生することを抑えて、得ることが出来る、という効果についても、上記効果に加えて得ることが可能になる。
又、上述のケースとは異なる判断をCPU回路部122が行ったとする。例えば、「処理対象のジョブは、第1の所定条件を満たすジョブではないが、第2の所定条件を満たすジョブである」に該当する判断結果を、CPU回路部122により下したとする。このケースの場合、CPU回路部122は、くるみ製本モードおよび天糊製本モードの2種類の糊付け処理モードのうちの、何れか一方の糊付け処理モードのみ、選択実行する事を許可する。他方の糊付け処理モードについては、ユーザにより選択すること自体も禁止するように制御する(他方の糊付け処理モードについては選択不可能となるように制御する)。
例えば、この制御では、ユーザインタフェースユニット(ここで言う、ユーザインタフェースユニットとは、リーダ部1からのジョブを処理する場合ならば操作部123がこれに該当する。ホストコンピュータ等の外部装置からのジョブならば外部装置の操作部がこれに相当する)を介して、天糊製本モードをユーザにより選択することは、許可するよう、CPU回路部122等が主体となり、制御する。しかし、CPU回路部122は、くるみ製本モードの選択実行をユーザが該ユーザインタフェースユニットを介して指示することは禁止するよう制御する。
これにより、例えば、処理対象のジョブが、くるみ製本モードに適さないジョブであるにも拘らず、ユーザが間違って、くるみ製本モードを設定してしまう等の、ユーザによる誤操作の発生を、未然に防止できる。又、例えば、このような不適正な設定をユーザが行った事が原因で、本画像形成システムにて誤動作やトラブル等が発生する事を未然に防止できる。尚且つ、例えば、ユーザが所望とする出力結果とは異なる出力結果を作成してしまう等の無駄を排除することが出来る。
但し、この制御を実行する場合(くるみ製本モード禁止、天糊製本モードのみ許可する場合)であっても、例えば、CPU回路部122は、当該ジョブのユーザからの指示次第で、くるみ製本処理モードの実行は禁止した状態で、当該処理対象のジョブのプリント動作の実行は許可するよう、操作部123やプリンタ部2やシート処理装置230を、制御する。
尚且つ、当該ジョブのユーザからの指示次第で、くるみ製本モードから天糊製本モードに、ジョブ処理条件を、設定変更できるように、操作部123やプリンタ部2やシート処理装置230を制御する。
このような構成により、例えば、ある程度の制限があっても、極力、本画像形成システムに柔軟性を持たせることができる。又、例えば、ユーザの利便性、装置の利用効率等も向上させる事が出来る。
又、更に上述のケースに該当しない判断をCPU回路部122が行ったとする。例えば、「処理対象のジョブは、第1の所定条件を満たすジョブではなく、且つ、第2の所定条件を満たすジョブでもない」に該当する判断結果を、CPU回路部122により、行ったとする。このケースの場合、CPU回路部122は、くるみ製本モードを選択実行することを禁止する。且つ、天糊製本モードを選択実行する事も禁止する。このように、2種類の糊付け処理モードの両方とも禁止する。
これにより、例えば、処理対象のジョブが、くるみ製本モードにも適さず、天糊製本モードにも、適さないジョブであるにも拘らず、ユーザが間違って、くるみ製本モードや天糊製本モードを設定してしまう等の、ユーザによる誤操作の発生を、未然に防止できる。又は、例えば、このような不適正な設定をユーザが行った事が原因で、本画像形成システムにて誤動作やトラブル等が発生する事を未然に防止できる。尚且つ、例えば、ユーザが所望とする出力結果とは異なる出力結果を作成してしまう等の無駄を排除することが出来る。
但し、この制御を実行する場合(くるみ製本モード、天糊製本モードの両方とも選択実行禁止する場合)であっても、CPU回路部122は、例えば、当該ジョブのユーザからの指示次第で、くるみ製本処理モードおよび天糊製本モードの両モード共に実行を禁止した状態で、当該処理対象のジョブのプリント動作の実行自体は、許可するよう、操作部123やプリンタ部2やシート処理装置を、制御する。なお、この際、CPU回路部122が、プリント動作の実行自体を行うかどうかを操作部123を解してユーザに問い合わせ、ユーザからの返答指示に応じてプリント動作のみを実行するかどうかを制御するように構成してもよい。また、予めユーザモード等に「くるみ製本処理モードおよび天糊製本モードの両モード共に実行を禁止した状態でのプリント動作の実行の有無」を設定しておき、該設定に応じて、CPU回路部122が、上記状態でのプリント動作の実行の有無を制御するように構成してもよい。
これにより、例えば、本画像形成システム1000の柔軟性や利用効率、ユーザの利便性を更に一層向上させる事が出来る。
尚、上述のように、CPU回路部122は、処理対象のジョブが所定の条件を満たすか否かを判定する。このような判断を行う際に、CPU回路部122は、処理対象のジョブに含まれる印刷データの総ページ数情報や、そのジョブに対してユーザにより設定された各種印刷条件情報等、処理対象のジョブに関係する情報(ジョブ属性情報)を用いる。又、後述する各種ルールを定義した管理情報(例えば、後述する図18や図20図37や図38等の各種管理テーブルに記述された管理情報等)も用いる。そして、該ジョブ属性情報と管理情報との比較判定処理等を行う。
又、上記3つのケースのうちの、2番目のケースや3番目のケースにおいて、くるみ製本モードや天糊製本モードが禁止対象のシート処理に該当する。しかし、本実施形態のシート処理装置230は、このような糊付け処理以外の種類のシート処理(ステイプル、パンチ、中綴じ製本、断裁、シフト排紙等)を実行することが出来る。
そこで、本実施形態において、例えば、上述の二種類の糊付け処理を含むシート糊付け処理の実行を禁止した場合でも、他の種類のシート処理の選択実行を、ユーザにより設定された上記ジョブ処理条件に基づいて、許可するようにCPU回路部122により制御する。
このように構成することで、本画像形成システム1000の利用効率や柔軟性等、上記効果を更に一層向上させる事が可能になる。
又、上述の「処理対象のジョブが所定の処理条件のジョブか否かの判断処理」として、例えば、以下のような処理を、CPU回路部122により行う。
(例1)CPU回路部122は、ユーザにより各種出力処理条件が設定された処理すべきジョブにて使用されるシートの総枚数が、第1の所定枚数を超えるか否かを確認する為の判定処理(以下、第1の判定処理とも呼ぶ)を実行する。この判定結果に応じて、当該ジョブのシートに対する糊付け処理の実行可否を決定する。
例えば、上記判定処理を実行した結果、処理対象のジョブが、上記第1の所定枚数を超える数のシートを利用するジョブである場合には、CPU回路部122は、処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行する事を禁止し、且つ、天糊製本処理を実行する事も禁止する。即ち、このケースに該当する場合、CPU回路部122は、2種類のシート糊付け処理モードの両方とも実行を禁ずる。
(例2)本実施形態では、第1の所定枚数以外の閾値として、第2の所定枚数なるものを、用いている。尚且つ、第2の所定枚数は、第1の所定枚数よりも、少ない枚数である。例えば、第1の所定枚数を150枚とし、第2の所定枚数を10枚とする。
このような構成のもとで、CPU回路部122は、ユーザにより各種出力処理条件が設定された処理すべきジョブにて利用されるシートの総枚数が、第2の所定枚数未満であるか否かを確認する為の判定処理(以下、第2の判定処理とも呼ぶ)を実行する。この判定結果に応じて、当該ジョブのシートに対する糊付け処理の実行可否を決定する。
例えば、上記判定処理を実行した結果、処理対象のジョブが、上記第2の所定枚数未満のシートしか本画像形成装置にて利用しないジョブ(例えば、記録紙10枚未満のジョブ等)である場合には、CPU回路部122は、処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行する事を禁止する。
尚、本実施形態では、上記(例2)の第2の判定処理は、処理すべきジョブが、ユーザにより「くるみ製本処理モード」が選択されたジョブに相当する場合において、実行される。CPU回路部122は、上記第2の判定処理を含む、当該(例2)に示すような一連の制御シーケンスを、くるみ製本モードが選択されたジョブを処理する場合において、実行する。
一方、処理すべきジョブが、「天糊製本処理モード」が選択されたジョブである場合には、上記第2の判定処理の実行を禁ずる。CPU回路部122は、天糊製本モードが選択されたジョブを処理する場合には、上記第2の判定処理を含む、当該(例2)の一連の制御シーケンスを実行する事自体を禁止する。
但し、上述の(例1)における第1の判定処理を含む一連の制御シーケンスは、くるみ製本処理モードが選択されたジョブを処理する場合でも、天糊製本モードが選択せれたジョブを処理する場合でも、両ケース共に、実行するように制御する。
以上の構成を前提として、更に、以下の(例3)や(例4)に示すような制御を、CPU回路部122により実行する。
(例3)くるみ製本モードが選択されたジョブを処理する場合において、処理すべきジョブが、「上記第1所定枚数以下のシートを利用するジョブに該当し、尚且つ、第2の所定枚数未満のシートしか利用しないジョブには該当しない」と、判断した場合(即ち、第2の所定枚数≦処理すべきジョブにて使用すべきシートの合計枚数≦第1の所定枚数)、CPU回路部122は、当該ジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行する事を許可する。
(例4)天糊製本モードが選択されたジョブを処理する場合において、CPU回路部は、処理すべきジョブが、「上記第1所定枚数以下のシートを利用するジョブに該当する」と、判断した場合には、そのジョブにて必要なシートの合計枚数が上記第2の所定枚数未満であるか否かに関係なく、当該ジョブのシートに対して、天糊製本処理を実行する事を許可する。
尚、(例1)〜(例4)の説明を、先に説明した例と照らし合わせて説明すると、以下のとおりである。
上記の「第1の所定条件を満たすジョブ」の例としては、「上記第1の所定枚数以下の出力枚数を必要とし、且つ、上記第2の所定枚数以上の出力枚数を必要とするジョブ」が、これに該当する。このケースの場合、くるみ製本モードの実行を許可する。天糊製本モードの実行も許可する。但し、ユーザにより何れか一方のみを選択許可する。即ち、同時に、2種類のシート糊付け処理を選択する事は禁ずる。
上記の「第1の所定条件を満たすジョブではないが、第2の所定条件を満たすジョブ」の例としては、「上記第1の所定枚数未満の枚数を必要とし、且つ、上記第2の所定枚数以下の出力枚数を必要とするジョブ」が、これに該当する。このケースの場合、くるみ製本モードの実行を禁止する。但し、天糊製本モードの実行は許可する。
上記の「第1の所定条件を満たすジョブでもなく、且つ、第2の所定条件を満たすジョブでもないジョブ」の例としては、「上記第1の所定枚数を超える数の出力枚数を必要とするジョブ」が、これに該当する。このケースの場合には、くるみ製本モードの実行を禁ずる。且つ、天糊製本モードの実行も禁ずる。
以上のような関係になる。尚、何故このような制御を取り入れるかは、後で説明するが、本画像形成システムにおける主な特徴の1つである。
このように、本実施形態の画像形成システム1000では、処理すべきジョブが、所定の条件を満足するか否に応じて、シート処理装置230により実行可能な糊付け処理に関係する所定の処理の実行可否(上述の例では、各種シート糊付け処理自体の実行可否)を、CPU回路部122が主体となり、制御する。
尚、CPU回路部122が、上述のような判定処理(即ち、処理対象のジョブが所定の条件を満たすか否かの判定処理)を行うにあたり、例えば、以下のような判断材料を、CPU回路部122は利用している。
例えば、上述のような「処理すべきジョブの出力枚数の合計に関わる処理条件データ」である。CPU回路部122は、このユーザ設定に基づいた情報を、後述する、図37に示す管理テーブル3700、或いは、図38に示す管理テーブル3800の、機能制限管理テーブルの管理情報と、比較する。
その他にも、「処理すべきジョブの出力用紙自体に関わる処理条件データ」等も存在する。例えば、ユーザにより処理対象のジョブにて設定された、プリントすべきシートのサイズ情報に関する処理条件や、プリントすべきシートの種類に関する処理条件等が、これに該当する。CPU回路部122は、このユーザ設定に基づいた情報を、図18に示す管理テーブル1800の管理情報と比較する。
又、「処理すべきジョブに対してユーザにより選択されたシート処理の種類に関わる処理条件データ」等も存在する。例えば、ユーザにより設定されたシート処理の種類が、シート処理装置230にて実行可能な複数種類シート処理(例えば、ステイプル処理、パンチ処理、断裁処理、シフト排紙処理、くるみ製本処理、天糊製本処理、中綴じ製本処理等の各種シート処理)のうちのユーザにより設定されたシート処理モードに関わる処理条件データ」等も存在する。CPU回路部122は、このユーザ設定に基づいた情報を、図20に示す管理テーブル1800の管理情報と、比較する。
CPU回路部122は、このような、処理対象のジョブに直接関係する、当該ジョブのユーザにより設定された各種ジョブ処理条件情報を、例えば操作部123等のユーザインタフェースユニットを介して獲得する。そして、このユーザ設定に基づいた処理対象自体のジョブ属性情報と、図18、図20、図37、図38に示すような、システム1000自身にて管理する管理情報等に基づいて、本画像形成システム1000の各種動作を制御する。
尚、この例では、処理対象のジョブが、コピーモードのジョブであるが故、操作部123から当該情報を受け付ける。しかし、本実施形態はこれに限らない。
例えば、ネットワークに接続されたホストコンピュータからプリントジョブを、コネクタ121経由で、受信したとする。この場合、データ送信元である上記ホストコンピュータにインストールされたプリンタドライバ等を介して、ホストコンピュータのユーザにより設定されたジョブ処理条件に基づいて、ジョブを処理するよう制御する。
このように、本画像形成装置とは異なる外部装置(例えば、図2に示すような、外部装置2002)からの外部ジョブであるならば、当該外部装置のユーザインタフェースユニット(ホストコンピュータならば、ディスプレイ、マウス、キーボード等)を介して、処理対象のジョブのプリントデータに対して、該外部装置のユーザによりジョブ処理条件を設定可能にする。
従って、外部装置から受信したジョブを処理する場合には、該受信したジョブのプリントデータに関連付けられた、外部装置のユーザにより設定された、ジョブ処理条件情報に基づいて、CPU回路部122は、本画像形成システム1000を制御する。
又、本実施形態では、本画像形成システムを動作させるにあたり、例えば、CPU回路部122により、各種の禁則制御(排他制御)や機能制限を、実行可能に構成されている。
例えば、本画像形成装置1000が具備する複数の動作モードのうちの、ある所定の動作モードが選択された場合には、それとは別の所定の動作モードの選択実行を禁ずる。又、例えば、ある機能が選択された場合に、それとは別の機能を、ある程度の制限範囲内で、併用できるような機能制限を実行する。
本実施形態では、このような制御を行ううえで、本画像形成システムにおける各種機能や動作の規則を予め規定する為の管理情報データ(例えば、図18や図20や図37や図38に示すような各種ルールを規定した管理情報)を、例えば、テーブル形式で、画像メモリ120やROM124等の適当なメモリに、記憶している。
CPU回路部122は、ジョブを処理するにあたり、このような管理データも、各種の判断材料として利用する。
尚、外部装置からのジョブを本画像形成システム1000にて処理する場合には、本実施形態で説明するCPU回路部122により実行される各種の制御の全て、或いは、一部を、外部装置の制御部(例えば、外部装置がホストコンピュータならば、ホストコンピュータのCPU)が、実行するように構成する。
この構成により、リーダ部1からのジョブを本画像形成システム1000により処理させる場合だけでなく、外部装置からのジョブを本画像形成システム1000により処理させる場合でも、本実施形態で述べる各種効果を奏することがで出来るという効果を奏する。
ここで、図8を参照して、本実施形態における糊付け製本処理について説明する。
図8は、本実施形態における糊付け製本を説明する模式図である。
本実施形態の画像形成システム1000が具備するシート処理装置230は、糊付け製本処理を含む複数種類のシート処理(ステイプル処理、パンチ処理、シフト排紙処理、中綴じ製本処理、断裁処理、糊付け製本処理等)を、実行可能に構成されている。
尚且つ、本実施形態のシート処理装置230は、互いに異なる種類の第1タイプの糊付け製本処理と第2タイプの糊付け製本処理の少なくとも2種類を含む、複数種類のシート糊付け処理を、実行可能に構成されている。
例えば、本実施形態の画像形成システム1000は、第1タイプの糊付け製本処理として「くるみ製本処理」を、シート処理装置230により実行可能に構成されている。くるみ製本処理では、図8(a)に示すような出力物を作成させるよう本画像形成システムをCPU回路部122により制御する。
くるみ製本対象のジョブを本画像形成システム1000にて処理する場合、以下のような、一連の処理動作を、本画像形成システム1000にて、実行させる。
例えば、リーダ部1から入力したジョブの一連のプリントデータ、或いは、コネクタ121を介して外部装置から受信したジョブの一連のプリントデータを、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。又、当該ジョブのくるみ製本における本文用のシートとしてユーザにより指定された所定のタイプのシート(第1タイプのシートと称す)を、画像形成装置本体が具備する複数の給紙部(214、215、225、226、227)のうちの、ユーザからの指示に基づいた給紙部から給送させる。次いで、給紙部からの第1タイプのシートに対して、上記画像メモリ120から読み出した当該ジョブのくるみ製本処理における本文用のプリントデータを、プリンタ部2によりプリントさせる。図8(a)の例では、本文用の複数のシートに、本文用の画像データを両面プリントさせた場合の例である。
そして、更に、くるみ製本処理では、本文用のプリントデータがプリントされた複数枚の本文用のシートからなるシート束(このシート束を、第1タイプのシート束と称す)に対して糊付けユニット300により糊付け処理を実行させる。尚、この糊付け処理では、複数の本文用のシート(第1タイプのシート)同士を糊付けさせる。
次いで、更に、くるみ製本処理では、この糊付け処理済みの第1タイプのシート束(即ち、本文用の画像データがプリントされた本文用の複数枚のシートからなる一連のシート束)と、くるみ製本の表紙用のシートとしてユーザにより指定された、所定のタイプのシート(第2タイプのシートと称す)とを、1つの出力束として、糊付けユニット300により糊付けさせる。図8(a)にて真中に示す例が、くるみ製本表紙用のシート(このシートが、第2タイプのシートに相当)である。
尚、本実施形態は、如何なる方法で、第1タイプのシート束(本文用の画像がプリントされたシート束に相当)と第2タイプのシート(本文用のシート束をカバーする為の、くるみ製本用のカバーシートに相当)との糊付け処理を実行してもかまわない。
しかし、最終的には、図8(a)の右端に示すような出力結果や、後述する図25〜図29のような印刷物2400が得られるように、シートの糊付け処理を実行させるよう、画像形成システム1000を制御する。
又、本実施形態の画像形成システム1000では、この第2タイプのシート(くるみ製本表紙用のシートに相当)を、画像形成装置本体が具備する複数の給紙部(214、215、225、226、227)のうちのユーザにより指定された給紙部から給送させ、シート処理装置230内部へと搬送可能に構成されている。
そして、この第2タイプのシート(くるみ製本表紙用のシートに相当)に対して、プリンタ部2にて、くるみ製本表紙用の画像データを、プリントさせることも可能である。図8(a)の真中の例では、くるみ製本表紙用のシートに対して、くるみ製本表紙用の画像データを、プリンタ部2にてプリントさせた場合の例である。
勿論、この第2タイプのシート(くるみ製本表紙用のシート)に対して、くるみ製本表紙用の画像データが予めプリントされたシートを利用することも出来る。この場合、くるみ製本表紙用の画像データがプリント済みのシートを上記給紙部にユーザがセットしておけば、プリンタ部2にてプリント処理を実行させる必要はない。よって、この場合は、プリンタ部2では印刷せずに、そのまま、シート処理装置230内部へ第2タイプのシート搬送させるよう本画像形成システム1000を制御する。
尚、このように、予め画像がプリントされたシートを第2タイプのシートとして利用する場合には、プリンタ部2内部を通過させずに、シート処理装置230内部へ紙搬送できるような、特別な給送装置(本実施形態では、このような給紙装置を、インサータと呼ぶ)を設けても良い。そして、第2タイプのシートが、予めプリント済みのシートであるならば、当該インサータから該シートを給送可能にするように本画像形成システムを構築しても良い。
又、本実施形態では、第2タイプのシートに対して、くるみ製本処理における表紙用の画像データをプリントするか否かをユーザ自身により決定可能にする為の操作画面を、表示部4−250に表示可能にCPU回路部122により制御する。そして、該画面等を介し、ユーザ自身により、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートに対するプリント実行可否を選択可能に構成している。
尚、本実施形態において、くるみ製本処理における第1タイプのシートと、第2タイプのシートの関係に説明する。
本実施形態において、第1タイプのシートと、第2タイプのシートとでは、シートの種類が異なり、且つ、シートのサイズも異なる。或いは、第1タイプのシートと、第2タイプのシートとでは、シートの種類は同じでも異なっていてもよいが、シートのサイズは異なる。即ち、本実施形態で詳述している、くるみ製本モードにおける、第1タイプのシートと第2タイプのシートは、少なくとも、互いに、サイズが異なるシートのことを意味する。特に、本実施形態では、第2タイプのシートは、第1タイプのシートよりもサイズの大きいシートである。
第1タイプのシート束と第2タイプのシートとの糊付け処理では、次のような糊付け処理を行う。
例えば、本文用の画像データがプリントされ且つ背表紙部分に糊付けされた第1シート束に対し、くるみ製本表紙用の画像データがプリントされた第2タイプのシートを、第1タイプのシート束の背表紙部分を中心に、第2タイプのシート(1枚)が、被い尽くすように、糊付けする。そして、最終的には、背表紙部分を中心に第2タイプのシートを折り畳む処理を実行する。この出力結果例が、図8(a)の右側の印刷結果例、或いは、後述する図25〜図29の印刷結果例に、相当する。
このように、本実施形態の画像形成システム1000は、第1タイプのシート糊付け処理として、くるみ製本処理を、シート処理装置230により実行可能に構成されている。
次に、第1タイプの糊付け処理とは異なる種類の糊付け処理に相当する、本画像形成システムが実行可能な、第2タイプのシート糊付け処理について説明する。
例えば、本実施形態の画像形成システム1000は、第2タイプの糊付け製本処理として「天糊製本処理」を実行可能に構成されている。
本実施形態において、天糊製本対象のジョブを本画像形成システム1000にて処理する場合に、例えば、以下のような一連の処理動作を、本画像形成システム1000にてCPU回路部122により、実行させる。
まず、リーダ部1から入力したジョブの一連のプリントデータ、或いは、コネクタ121を介して外部装置から受信したジョブの一連のプリントデータを、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。又一方で、当該ジョブの天糊製本における本文用のシートとしてユーザにより指定された所定のタイプのシート(第1タイプのシートに相当する)を、画像形成装置本体が具備する複数の給紙部(214、215、225、226、227)のうちの、ユーザからの指示に基づいた給紙部から給送させる。そして、この給紙部からの第1タイプのシートに対して、上記画像メモリ120から読み出した当該ジョブの天糊製本処理における本文用のプリントデータを、プリンタ部2によりプリントさせる。図8(b)の例では、本文用の複数のシートに、本文用の画像データを両面プリントさせた場合の例である。
そして、更に、天糊製本処理では、本文用のプリントデータがプリントされた複数枚の本文用のシートからなるシート束(第1タイプのシート束に相当)に対して糊付け処理を実行するよう糊付けユニット300を制御する。
以上の処理は、上述の「くるみ製本処理」と基本的に同じである。しかし、「天糊製本処理」を実行する場合には、上述の「くるみ製本処理」にて実行させる処理のうちの以下の処理を禁止するよう、例えば、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。
例えば、天糊製本処理では、CPU回路部122は、表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)を用いる事を禁止する。具体的には、CPU回路部122は、天糊製本処理モードにて、本文用の画像データがプリントされた第1シート束に対して第2タイプのシートを糊付けすることを禁止するよう制御する。しかも、CPU回路部122は、天糊処理処理モードにて処理対象のジョブの処理にて、くるみ製本モードにて利用すべき第2タイプのシートを給紙部(214、215、225、226、227)から給送すること自体も禁止する。当然、CPU回路部122は、天糊製本モードにおいて第2タイプのシートに対するプリント処理も禁止する。
図8(b)の右側の例は、この天糊製本処理にて作成した最終成果物の例を示す。天糊製本処理と上述のくるみ製本処理とでは、夫々、糊付け処理方法を異ならせるよう制御する。
例えば、第1タイプのシート束(本文用の画像データがプリントされた複数枚のシートからなるシート束に相当)同士での糊付け処理を実行させる点では、くるみ製本と同じである。しかし、くるみ製本処理モードでは実行させる第2タイプのシートの糊付け処理(図8(a)参照)を、天糊製本処理モードにおいて実行する事は、禁止する。天糊製本処理では、図8(b)のように、本文用のシート束のみで糊付け処理を完了させるように、シート処理装置230及びプリンタ部2等を、CPU回路部122により制御する。
このように、本画像形成システムは、第1タイプの糊付け処理とは異なる第2タイプの糊付け処理として、天糊製本処理を、シート処理装置230により実行可能に構成している。
以上のような構成を前提とし、本実施形態の画像形成システム1000は、ユーザインタフェースユニット(本実施形態では、表示部4−250や、操作部123等)を介して、くるみ製本処理モード、及び、天糊製本処理モードのうちの、ユーザが所望の糊付け処理モードを、ユーザ自身により選択可能に構成している。CPU回路部122は、上記2種類の糊付け処理モードのうちの、ユーザにより選択された処理モードに応じた糊付け処理を、実行させるように、本画像形成システムを制御する。
次に、図8(a)を用いて説明した、表紙をつける糊付け処理モードに相当する「くるみ製本」に関係する、各種処理について、具体例をもって、更に説明する。
図24〜図35は、本実施形態にて制御対象となる、シート糊付け処理の一例の「くるみ製本処理」に関する説明図であり、同一のものには同一の符号を付してある。
ここでは、くるみ製本処理対象となるジョブのデータ発生源は、自装置のリーダ部1とする。そして、リーダ部1にセットされた原稿のプリント処理を行い、該プリント処理によりプリントされたシートに対してシート処理装置230によりくるみ製本処理する場合における、一連の処理手順について説明する。
まず、操作部123の表示部4−250に表示させた図4の画面の応用モードキー4−260がユーザにより押下されたとする。これを受け、CPU回路部122は、表示部4−250に、図6(a)の画面を表示させる。次に、図6(a)の画面のキー801を介してユーザにより「製本モード」が選択されたとする。これを受け、CPU回路部122は、図6(b)の画面を表示させた後に、図6(c)の画面を表示部4−250に表示させる。
そして、図6(c)の画面のキー803を介して「糊付け製本する」指示がユーザにより入力され、且つ、後述する図7(f)の画面を介して「表紙の設定」がユーザによりなされたとする。
このように、糊付け製本モードがユーザにより選択された場合において、本文画像データを印刷したシートに対して表紙をつける設定が、ユーザにより指示された場合には、CPU回路部122は、当該ユーザ設定に従い処理すべき処理対象のジョブを、「くるみ製本処理を実行すべきジョブ」であると判断する。即ち、この例では、糊付け製本モードがユーザにより選択され、且つ、該モードにて「表紙をつける」設定がユーザにより選択された事を条件に、CPU回路部122は、くるみ製本処理モードを実行すべきジョブであると判断する。
上述の処理対象となるジョブに対するユーザの各種印刷処理条件の設定が完了したとする。そのうえで、図4の操作部123のスタートキー4−242がユーザにより押下されたとする。この時点で、CPU回路部122は、ジョブ処理の開始要求指示の入力有りと判断する。そして、当該ユーザからの指示に基づき、リーダ部1の原稿給送装置101にユーザにより載置済みの原稿束を、先頭ページから順次、1枚ずつ、リーダ部1のプラテンガラス上の読取位置へ給送させ、当該ジョブの原稿の読取処理をリーダ部1により実行させるように、CPU回路部122により、リーダ部1を制御する。且つ、CPU回路部122は、これらの読取データを、くるみ製本処理における本文用(中身)の画像データとして、画像メモリ120のハードディスクに順次記憶させるよう画像メモリ120等を制御する。
尚、この記憶したデータを印刷した結果が、例えば、図8(a)の「本文用両面印刷」に相当する。図8(a)では本文用の出力結果が「両面印刷」になっている。しかし、くるみ製本処理において、本文用の画像を印刷するシートに対して必ずしも両面印刷を実行する必要はない。なぜなら、くるみ製本印刷モードにおいて、本文に相当する個所は両面プリントさせたいユーザもいれば、本文に相当する個所を片面プリントさせたユーザ等、様々なユーザニーズが存在するからである。
そこで、例えば、本画像形成システム1000において、くるみ製本において、本文用の画像を印刷するシート(第1タイプのシートに相当)に対して片面印刷するか両面印刷するかを、図4の画面のキー4−258を介してユーザ自身により選択決定可能に構成しても良い。
又、くるみ製本処理の表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)を、本実施形態では、例えば、本画像形成装置の手差し給紙部227に、ユーザにより、セットさせる。且つ、この第2タイプのシートを選択する為に、表紙用のシートをユーザが表示部4−250を介して選択する際に、手差し給紙部227に対応する給紙部を選択出来るようにする。これにより、第2タイプのシートを、該手差し給紙部から給送させる事も可能にする。
又、本画像形成装置、或いは、別の印刷装置において、くるみ製本処理の表紙用のシートに対して、くるみ製本表紙用の画像データを予めプリントしておく。そして、表紙表示用画像がプリント済みの当該シートを、本画像形成システムにて、くるみ製本処理対象のジョブを処理するに先立ち、本画像形成装置の給紙部に対して、ユーザにより、セットさせる。そして、このシートを利用するよう操作部123を介してユーザにより処理条件を設定させておく。これにより、当該くるみ製本処理対象のジョブを処理する際に、くるみ製本表紙用のシートに対して印刷処理を実行する必要は無い。
尚、第2タイプのシートとして既にプリント済みのシートを利用する場合に、上述のようなインサータを本画像形成システム1000が具備している場合には、該インサータから該第2タイプのシートを給送可能に構成しても良い。この場合には、第2タイプのシートの給紙部として該インサータを選択可能にする表示画面を、表示部4−250に、表示できるよう、CPU回路部122により制御する。そして、該画面を介して、第2タイプのシートの給送源として、インサータをユーザにより選択可能にする。
以上のように、第2タイプのシートに対して既に表紙用の画像データがプリントされているような状況の場合には、本実施形態では、リーダ部1により読取動作が実行された上記ジョブの読取り画像データは、全ページ、本文用の原稿画像データとする。
一方、くるみ製本処理を実行すべきジョブの一連の処理工程において、くるみ製本用の表紙に対して表紙用の画像データをプリントする処理が必要な場合には、CPU回路部122は、以下のような、処理を画像形成装置に実行させる。
例えば、ユーザにより操作部123を介して、くるみ製本モードが選択され、且つ、表紙となる第2タイプのシートに相当するシートに対して表紙用の画像をプリントさせる指示が入力されたとする。
この場合、CPU回路部122は、リーダ部1により読取られる複数ページからなる一連の原稿束のうちの先頭ページの原稿画像に相当する画像データを、表紙用の原稿画像として、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。次いで、当該ページに後続するページ(例えば、2ページ目以降のページ)の原稿画像データについては、本文用の原稿画像データとして、上記表紙用の画像データと関連付けて、順次、該ハードディスクに格納させる。
尚、くるみ製本処理対象のジョブにおいて、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)の表表紙となる個所に表表紙用の画像をプリントさせ、且つ、当該シート裏表紙となる個所に裏表紙用の画像データをプリントさせる事も出来る。このような、処理を希望するユーザにも対処すべく、CPU回路部122により、次のような制御を、実行しても良い。
例えば、ユーザが表紙の設定を表示部4−250にて実行する際に、「くるみ製本の表紙用のシートに、表表紙画像と裏表紙画像の両方をプリントさせる」等の指示をユーザにより入力可能にする表示キーを具備した表示画面を、表示部4−250に表示させる。そして、当該画面を介して上記指示が入力された事に応答し、上述の処理を実行させるようプリンタ部2を制御する。
このような設定がなされた場合、リーダ部1により読取った複数ページからなる一連の原稿束のうちの、1頁目の原稿に相当する画像データを、表表紙用の原稿画像として、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。更に、当該ジョブの2頁目の原稿に相当する画像データを、裏表紙用の原稿画像として、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。そして、当該ジョブの残りのページに相当する原稿画像データを、本文用の原稿画像データとして、上記表表紙用の画像データ並びに裏表紙用の画像データと関連付けて、該ハードディスクに格納させておく。
尚、くるみ製本モードが選択された場合において、例えば、10頁からなる一連の原稿束をリーダ部1で連続して読取る場合に、1番目に読取った原稿を、第2タイプのシート(表紙用のシートに相当)にプリントすべき表表紙用の画像データとして、画像メモリ120に、登録させる。次いで、2番目〜9番目に読取った各原稿データを、第1タイプのシート(本文用のシートに相当)にプリントすべき本文用の1頁目〜8頁目の画像データとして、画像メモリ120に登録させる。そして、最後に読取った10枚目の原稿を、上記第1タイプのシートにプリントすべき裏表紙用の画像データとして、画像メモリ120に、登録させる。そして、CPU回路部122は、これらの画像データを関連付けて管理しておく。このように、裏表紙用の原稿画像データを、原稿束の最後に登録するようなデータ記憶方法であっても良い。即ち、くるみ製本処理印刷が全て完了し、最終的な、くるみ製本印刷物のページ順序と同じ順序で、処理対象の画像データを画像メモリ120に登録させるように制御する構成でも良い。
但し、本実施形態は、使い勝手を向上させるという観点で、上述のような制御例を採用するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、次のような制御を本画像形成システム1000で実行できるならば、如何なる構成であってもよい。
例えば、処理すべき複数ページからなる一連の画像データのうちの、表表紙用のデータに相当する原稿画像データと裏表紙用のデータに相当する原稿画像データとが、第2タイプのシート(くるみ製本処理における表紙用のシートに相当)の同一面上にプリントされるように制御する。そして、当該一連の画像データのうちの、本文用のデータに相当する複数ページの原稿画像データが、複数枚の第1タイプのシート(くるみ製本処理における本文用の各シートに相当)に、プリントされるように、リーダ部1や画像メモリ部120やプリンタ部2等をCPU回路部122により制御する。そして、ユーザがくるみ製本の表紙用の画像として所望するプリントデータを、くるみ製本の表紙用のシートに、プリントさせ、ユーザがくるみ製本の本文用の画像として望むプリントデータを、本文用のシートに対してプリントできるように構成する。
このような構成を実現できるのであるならば、リーダ部1による原稿の読取順序、画像メモリ120への原稿画像データの記憶順序並びに画像メモリ120からの原稿画像データの読出順序、プリンタ部2での原稿画像データのプリント順序等の各種動作シーケンスは問わない。これは、外部装置(例えば、図2の2002)から受け付ける、くるみ製本対象のジョブのプリントデータについても同様である。
又、更に、本画像形成システム1000のような、シートの糊付け処理を実行できる装置やシステムにおいて、当該糊付け処理に関わる様々なユーザからの様々なユーザニーズに対応出来るようにするという効果を、更に一層向上させるべく、本実施形態において上記制御を更に応用しても良い。
例えば、本実施形態の画像形成システムのCPU回路部122は、以下のような処理を実行するよう、本画像形成システム1000を制御する。
例えば、くるみ製本モードが表示部4−250を介してユーザにより選択された場合において、図7(f)の表示画面を表示部4−250に表示させる。
本実施形態では、くるみ製本処理対象のジョブを処理した場合に、くるみ製本印刷物(例えば、図24(a)に示す、くるみ製本印刷結果物2400を参照)における表表紙のページに該当する紙面(図24の例で言えば、領域2401の部分)に対して、くるみ製本印刷物における本文用のプリントデータとは異なる、第1の所定のプリントデータ(本実施形態では、これを、くるみ表紙物における表面用の画像データと呼ぶ)をプリントすべきか否かを、図7(f)の各種表示キーを具備した表示画面を介して、ユーザにより設定可能に構成している。
例えば、図7(f)の表示画面の「表紙のオモテにコピーする」キーがユーザにより押下された場合には、くるみ製本印刷結果における表紙(ここでいう、表紙とは、くるみ製本印刷を実行した結果を基準に説明している)のページに該当する紙面(図24(a)の例で説明すると、領域2401に部分)に対して、くるみ製本印刷物における表紙用の画像データを、プリンタ部2によりプリントさせる。一方、例えば、図7(f)の画面の「表紙のオモテにコピーしない」キーが押下された場合には、くるみ製本印刷結果における表紙のページに該当する紙面に対して、プリンタ部2により、当該第1の所定のプリントデータをプリントする事を禁止する。
このように、本画像形成システム1000では、くるみ製本モードにて、第1の特殊印刷処理を実行可能にする。
更に、本実施形態では、くるみ製本印刷物を、正立状態からみて、表表紙側から表表紙のみをユーザが1枚めくった直後のページに該当する紙面(例えば、図24(C)を用いて説明すると、領域2403の部分に相当)に対して、先程と同様に、くるみ製本印刷物における本文用のプリントデータには該当しない、第2の所定のプリントデータ(本実施形態では、これを、くるみ製本物における表紙の裏用の画像データと呼ぶ)を、プリントすべきか否かを、図7(f)の各種表示キーを具備した表示画面を介して、ユーザにより設定可能にする。
例えば、図7(f)の表示画面の「表紙のウラにコピーする」キーがユーザにより押下された場合には、くるみ製本印刷結果を、正立状態からみて、表表紙側から表表紙のみを1枚だけユーザがめくった直後のページに該当する紙面(例えば、図24(C)を用いて説明すると、領域2403の部分に相当)に対して、くるみ製本印刷物における表紙の裏用の画像データを、プリンタ部2によりプリントさせる。一方、例えば、図7(f)の画面の「表紙のウラにコピーしない」キーが押下された場合には、くるみ製本印刷結果における表紙をめくった直後のページに該当する当該紙面に対して、プリンタ部2による当該第2の所定のプリントデータのプリント処理の実行を禁止する。
このように、本画像形成システム1000では、くるみ製本モードにて、第2の特殊印刷処理を実行可能にする。
そして、更に、本実施形態では、くるみ製本印刷物を、正立状態からみて、ユーザが、裏表紙側から裏表紙のみを、1枚だけ、めくった直後のページに該当する紙面(例えば、図24(d)を用いて説明すると、領域2404の部分に相当)に対して、先程と同様に、くるみ製本印刷物における本文用のプリントデータには非該当の、第3の所定のプリントデータ(本実施形態では、これを、くるみ製本物における裏表紙の表用の画像データと呼ぶ)を、プリントすべきか否かを、図7(f)の各種表示キーを具備した表示画面を介して、ユーザにより設定可能にする。
例えば、図7(f)の表示画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーがユーザにより押下された場合には、くるみ製本印刷物を、正立状態からみて、裏表紙側から裏表紙のみを1枚だけユーザがめくった直後のページに該当する紙面(例えば、図24(d)を用いて説明すると、領域2404の部分に相当)に対して、くるみ製本物における裏表紙の表用の画像データを、プリンタ部2によりプリントさせる。一方、図7(f)の画面の「裏表紙のオモテにコピーしない」キーが押下された場合には、くるみ製本印刷結果における裏表紙側から裏表紙をめくった直後のページに該当する当該紙面に対して、プリンタ部2により、当該第3の所定のプリントデータのプリント処理を実行することを禁止する。
このように、本画像形成システム1000では、くるみ製本モードにて、第3の特殊印刷処理を実行可能にする。
そして、更に、本実施形態では、くるみ製本印刷物における裏表紙のページに該当する紙面(例えば、図24(b)を用いて説明すると、領域2402の部分に相当)に対して、先程と同様に、くるみ製本印刷物における本文用のプリントデータとしてはユーザにより利用されない、第4の所定のプリントデータ(本実施形態では、これを、くるみ表紙物における表面用の画像データと呼ぶ)をプリントすべきか否かを、図7(f)の各種表示キーを具備した表示画面を介して、ユーザにより設定可能にする。
例えば、図7(f)の表示画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーがユーザにより押下された場合には、くるみ製本印刷結果における裏表紙のページに該当する紙面(例えば、図24(b)を用いて説明すると、領域2402の部分に相当)に対して、くるみ製本印刷物における裏表紙用の画像データを、プリンタ部2によりプリントさせる。一方、例えば、図7(f)の画面の「裏表紙のウラにコピーしない」キーが押下された場合には、くるみ製本印刷結果における裏表紙のページに該当する紙面に対して、プリンタ部2により、当該第4の所定のプリントデータをプリントする事を禁止する。
このように、本画像形成システム1000では、くるみ製本モードにて、第4の特殊印刷処理を実行可能にする。
以上説明したように、本実施形態の画像形成システムでは、くるみ製本モードがユーザにより設定されたジョブを本画像形成システム1000にて処理する場合において、本文用のシート(第1タイプのシート)に対する本文用の画像データの一連のプリント処理を、プリンタ部2により、実行させるだけに留まらない。尚、本文用のプリントデータを、本文用のシート(第1タイプのシート)にプリントする一連の処理は、くるみ製本モードにおける第1のプリントモードと呼ぶ(あるいは、くるみ製本モードにおける第1プリントシーケンスと称す)。
本実施形態の画像形成システム1000では、くるみ製本処理対象のジョブにて、くるみ製本モードにおける上記第1のプリントモードを実行可能にするのみならず、該モードと共に、ユーザが本文用の画像データとしては取り扱わないデータに該当する所定のプリントデータの、くるみ製本用のシートに対する、プリント処理を、少なくとも含んだ、特別な一連のプリント処理(上記例だと、4種類の特殊なプリントシーケンスを有している)を、実行可能に、本画像形成システムを、CPU回路部122により、制御している。尚、本文用のプリントデータには該当しない上記所定のプリントデータの一連のプリント処理を、くるみ製本モードにおける第2のプリントモードと呼ぶ(或いは、くるみ製本モードにおける第2プリントシーケンスと称す)。
しかも、上述のように、図7(f)の表示画面のような画面を、ユーザインタフェースユニットに提示させるように、CPU回路部122により制御することで、くるみ製本モードにおいて、上記第1プリントシーケンスと上記第2のプリントシーケンスの両方を実行させるか、上記第1プリントシーケンスのみを実行させるかを、くるみ製本モードを選択したユーザ自身により選択可能に構成している。
上記第1のプリントシーケンスや第2プリントシーケンスを活用することで、例えば、ある新商品のカタログや説明書や、ある程度のボリュームのある企業内向け研修用の資料や、公共団体用ガイドブック等、様々な種類の、様々なレイアウトの、多種多様なくるみ製本物を、本画像形成システムにて、作成することも出来る。例えば、その一例として、図25〜図35等を用いて、本画像形成システム1000にて実行可能な、くるみ製本印刷処理の例を、5種類説明する。
尚、上述の例では、くるみ製本モードにて、本文用の為のプリントデータには該当しない、4つの所定のプリントデータが存在した。
従って、図25〜図35を用いた説明では、上記第1の所定のプリントデータを、画像Aとする。同様に、第2の所定のプリントデータを、画像Cとする。同様に、第3の所定のプリントデータを、画像Dとする。同様に、第4のプリントデータを、ここでは、画像Bとする。又、この例の「くるみ製本モード」における本文用のプリントデータは、合計Mページ分存在するとする。
尚、第1〜第4の所定のプリントデータ画像A〜Dと、本文用のプリントデータ(1ページ目〜Mページ目の合計Mページ分のプリントデータ)は、リーダ部1或いは外部装置2002から入力される。これらのデータは1つのジョブとして、関連付けられて、画像メモリ120のハードディスクに格納させる。
このような前提として、例えば、処理対象のジョブに対する設定として以下の一連の設定を、ユーザが実行したとする。
まず、1番目の例について説明する。図7(f)の設定画面の「表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2401に、画像Aを印刷させるべく、上述の第1の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「表紙のウラにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2403に、画像Cを印刷させるべく、上述の第2の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2404に、画像Dを印刷させるべく、上述の第3の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2402に、画像Bを印刷させるべく、上述の第4の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
以上のような、くるみ製本モードにおける一連の印刷設定がユーザにより操作部123を介して実行された事に応答して、CPU回路部122は、図25に示すような、くるみ印刷製本結果2400を作成するよう、当該くるみ製本印刷対象のジョブを、本画像形成システム1000により処理させる。
尚、図25(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方は、図24(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方と同様である。
即ち、CPU回路部122は、図25に示す印刷結果2400を得るために、当該くるみ製本モードにおける、くるみ製本印刷処理として、以下の二種類の印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
まず、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第1のプリントシーケンスとして、画像メモリ120のハードディスクに格納させた当該くるみ製本印刷処理対象のジョブのデータに含まれる本文用のプリントデータを、第1タイプのシートに対して、プリントするように、プリンタ部2を制御する。この一連のプリント動作を、本文用のページ数分、実行させる。この例では、合計Mページ分のプリント処理を実行させる。
尚且つ、CPU回路部122は、上記第1のプリントシーケンスを実行するだけでなく、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第2のプリントシーケンスとして、当該くるみ製本印刷ジョブの本文用のプリントデータに関連付けて画像メモリ120のハードディスクに格納させた、上記画像A、画像B、画像C、画像Dの4つの所定のプリントデータを、第2タイプのシートの各領域2401〜2404に、プリントするようにプリンタ部2を制御する。
図25に示す印刷結果2400を作成するにあたり、CPU回路部122は、第2タイプのシートに対する一連のプリント工程において、次のような印刷処理を実行させる。
本文用のプリントデータがプリントされた第1タイプのシート束に糊付けされる前の第2タイプのシートの状態は、図30に示すように、2つ折りされる前の状態にある。
図25に示すような印刷結果を得る為に、CPU回路部122は、図31に示すような印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
即ち、第2タイプのシートの第1面の領域2401に画像Aが配置され、且つ、該第2タイプのシートの第1面の領域2402に画像Bが配置されるように、第2タイプのシートの第1面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、CPU回路部122は、画像Aと画像Bが1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、該画像Aと画像Bとが1ページ分の画像データに編集処理された当該画像データを、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第1面に対して、プリントさせる。
尚且つ、第2タイプのシートの第2面(第1面の裏側)の領域2403に画像Cが配置され、且つ、該第2タイプのシートの第2面の領域2404に画像Dが配置されるように、第2タイプのシートの第2面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、CPU回路部122は、画像Cと画像Dが1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、該画像Cと画像Dとが1ページ分の画像データに編集処理された当該画像データを、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第2面に、プリントさせる。
以上のような、第2タイプのシートに対する一連のプリント処理を実行させる。その上で、本文用のプリントデータ(合計Mページ分のプリントデータ)がプリントされた複数の第1タイプのシートからなる第1タイプのシート束に対して、当該プリント処理済みの第2タイプのシートを、糊付けユニット300により、糊付け処理させる。
これにより、図25に示すような、くるみ製本印刷物2400を、本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
次に、2番目の例について説明する。例えば、図7(f)の設定画面にてユーザが以下のような一連の印刷設定を行ったとする。
まず、図7(f)の設定画面の「表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2401に、画像Aを印刷させるべく、上述の第1の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
但し、図7(f)の設定画面の「表紙のウラにコピーする」キーは押下せず、「表紙のウラにコピーしない」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2403に画像Cが印刷されないように、上述の第2の特殊印刷処理の実行禁止指示を入力した。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーについても押下せず、「裏表紙のオモテにコピーしない」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2404に画像Dが印刷されないように、上述の第3の特殊印刷処理の実行禁止指示を入力した。
但し、図7(f)の設定画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2402に、画像Bを印刷させるべく、上述の第4の特殊印刷処理の実行指示は入力した。
以上のような、くるみ製本モードにおける一連の印刷設定がユーザにより操作部123を介して実行された事に応答して、CPU回路部122は、図26に示すような、くるみ印刷製本結果2400を作成するよう、当該くるみ製本印刷対象のジョブを、本画像形成システム1000により処理させる。
尚、図26(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方は、図24(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方と同様である。
即ち、CPU回路部122は、図26に示す印刷結果2400を得るために、当該くるみ製本モードにおける、くるみ製本印刷処理として、以下の二種類の印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
まず、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第1プリントシーケンスとして、画像メモリ120のハードディスク内の当該くるみ製本印刷対象のジョブのデータの本文用のプリントデータ(合計Mページ分)を、第1タイプのシートに対してプリントするようプリンタ部2を制御する。
尚且つ、CPU回路部122は、上記第1プリントシーケンスを実行するだけでなく、当該くるみ製本印刷ジョブにて、第2プリントシーケンスとして、当該くるみ製本印刷ジョブの本文用のプリントデータに関連付けて画像メモリ120に記憶させた、2つの所定のプリントデータ、即ち、画像Aと画像Bを、第2タイプのシートの領域2401と領域2402に対して、それぞれ、プリントさせるよう、プリンタ部2を制御する。
図26に示す印刷結果2400を作成するにあたり、CPU回路部122は、第2タイプのシートに対する一連のプリント工程において、次のような印刷処理を実行させる。
本文用のプリントデータがプリントされた第1タイプのシート束に糊付けされる前の第2タイプのシートの状態は、図30のように、2つ折りされる前の状態にある。
図26に示すような印刷結果を得る為に、CPU回路部122は、図32に示すような印刷処理をプリンタ部2に実行させる。即ち、第2タイプのシートの第1面の領域2401に画像Aが配置され、且つ、該第2タイプのシートの第1面の領域2402に画像Bが配置されるように、第2タイプのシートの第1面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、画像Aと画像Bは、1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第1面に、プリントさせる。
しかし、このプリントシーケンスにおいては、第2タイプのシートの第2面(第1面の裏側)の領域2403に画像Cが配置され、該第2タイプのシートの第2面の領域2404に画像Dが配置されるような、第2タイプのシートの第2面に対するプリント処理をプリンタ部2により実行する事は、禁止するよう制御する。
このように、この2番目の例では、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面に対して画像Aや画像Bがプリントされるようにプリント処理を実行させるようプリンタ2を制御する。しかし、当該第2タイプのシートの第2面に対して画像Cや画像Dがレイアウトされるようなプリント処理を実行する事は、禁止するよう制御する。
以上のような、第2タイプのシートに対する一連のプリント処理を実行させる。その上で、本文用のプリントデータ(合計Mページ分のプリントデータ)がプリントされた複数の第1タイプのシートで構成される第1タイプのシート束に対して、当該プリント処理済みの第2タイプのシートを、糊付けユニット300により、糊付け処理させる。
これにより、図26示すような、くるみ製本印刷物2400を、本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
次に、3番目の例について説明する。例えば、図7(f)の設定画面にてユーザが以下のような一連の印刷設定を行ったとする。
まず、図7(f)の設定画面の「表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2401に、画像Aを印刷させるべく、上述の第1の特殊印刷処理の実行指示を、入力した。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「表紙のウラにコピーする」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2403に画像Cを印刷するように、上述の第2の特殊印刷処理の実行指示を、入力した。
しかし、図7(f)の設定画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーについては押下せず、「裏表紙のオモテにコピーしない」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2404に画像Dが印刷されないように、上述の第3の特殊印刷処理の実行禁止指示を入力した。。
但し、図7(f)の設定画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2402に、画像Bを印刷させるべく、上述の第4の特殊印刷処理の実行指示を入力した。
以上のような、くるみ製本モードにおける一連の印刷設定がユーザにより操作部123を介して実行された事に応答して、CPU回路部122は、図27に示すような、くるみ印刷製本結果2400を作成するよう、当該くるみ製本印刷対象のジョブを、本画像形成システム1000により処理させる。
尚、図27(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方は、図24(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方と同様である。
即ち、CPU回路部122は、図27に示す印刷結果2400を得るために、当該くるみ製本モードにおける、くるみ製本印刷処理として、以下の二種類の印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
まず、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第1プリントシーケンスとして、画像メモリ120のハードディスク内の当該くるみ製本印刷対象のジョブのデータの本文用のプリントデータ(合計Mページ分)を、第1タイプのシートに対してプリントするようプリンタ部2を制御する。
尚且つ、CPU回路部122は、上記第1プリントシーケンスを実行するだけでなく、当該くるみ製本印刷ジョブにて、第2プリントシーケンスとして、当該くるみ製本印刷ジョブの本文用のプリントデータに関連付けて画像メモリ120に記憶させた、3つの所定のプリントデータ、即ち、画像Aと画像Bと画像Cを、第2タイプのシートの領域2401と領域2402並びに領域2403に対して、それぞれ、プリントさせるよう、プリンタ部2を制御する。
図27に示す印刷結果2400を作成するにあたり、CPU回路部122は、第2タイプのシートに対する一連のプリント工程において、次のような印刷処理を実行させる。
本文用のプリントデータがプリントされた第1タイプのシート束に糊付けされる前の第2タイプのシートの状態は、図30のように、2つ折りされる前の状態にある。
図27に示すような印刷結果を得る為に、CPU回路部122は、図33に示すような印刷処理をプリンタ部2に実行させる。即ち、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面の領域2401に画像Aが配置され、且つ、該第2タイプのシートの第1面の領域2402に画像Bが配置されるように、第2タイプのシートの第1面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、画像Aと画像Bは、1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第1面に、プリントさせる。
尚且つ、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第2面(第1面の裏側)の領域2403に画像Cが配置され、但し、該第2タイプのシートの第2面の領域2404には画像Dが配置されないように、第2タイプのシートの第2面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
このように、当該プリントシーケンスでは、第2タイプのシートの第2面の領域2403に対する画像Cのプリント処理は許可するが、第2タイプのシートの第2面の領域2404に対する画像Dのプリント処理は禁止するよう制御する。
このように、この3番目の例では、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面に対して画像Aや画像Bがレイアウトされるようにプリント処理を実行させるようプリンタ2を制御する。そして、当該第2タイプのシートの第2面に対して画像Cがレイアウトされるようにプリントすることも許可する。しかし、当該第2タイプのシートの第2面に画像Dがレイアウトされるようなプリント処理を実行する事は、禁止するよう制御する。
以上のような、第2タイプのシートに対する一連のプリント処理を実行させる。その上で、本文用のプリントデータ(合計Mページ分のプリントデータ)がプリントされた複数の第1タイプのシートで構成される第1タイプのシート束に対して、当該プリント処理済みの第2タイプのシートを、糊付けユニット300により、糊付け処理させる。
これにより、図27示すような、くるみ製本印刷物2400を、本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
次に、4番目の例について説明する。例えば、図7(f)の設定画面にてユーザが以下のような一連の印刷設定を行ったとする。
まず、図7(f)の設定画面の「表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2401に、画像Aを印刷させるべく、上述の第1の特殊印刷処理の実行指示を入力した。。
しかし、図7(f)の設定画面の「表紙のウラにコピーする」キーについては押下せず、「表紙のウラにコピーしない」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2403に画像Cが印刷されないように、上述の第2の特殊印刷処理の実行禁止指示を入力した。。
但し、図7(f)の設定画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2404に画像Dが印刷されるように、上述の第3の特殊印刷処理の実行指示は、入力した。
同様に、図7(f)の設定画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2402に、画像Bを印刷させるべく、上述の第4の特殊印刷処理の実行指示も、入力した。
以上のような、くるみ製本モードにおける一連の印刷設定がユーザにより操作部123を介して実行された事に応答して、CPU回路部122は、図28に示すような、くるみ印刷製本結果2400を作成するよう、当該くるみ製本印刷対象のジョブを、本画像形成システム1000により処理させる。
尚、図28(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方は、図24(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方と同様である。
即ち、CPU回路部122は、図28に示す印刷結果2400を得るために、当該くるみ製本モードにおける、くるみ製本印刷処理として、以下の二種類の印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
まず、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第1プリントシーケンスとして、画像メモリ120のハードディスク内の当該くるみ製本印刷対象のジョブのデータの本文用のプリントデータ(合計Mページ分)を、第1タイプのシートに対してプリントするようプリンタ部2を制御する。
尚且つ、CPU回路部122は、上記第1プリントシーケンスを実行するだけでなく、当該くるみ製本印刷ジョブにて、第2プリントシーケンスとして、当該くるみ製本印刷ジョブの本文用のプリントデータに関連付けて画像メモリ120に記憶させた、3つの所定のプリントデータ、即ち、画像Aと画像Bと画像Dを、第2タイプのシートの領域2401と領域2402並びに領域2404に対して、それぞれ、プリントさせるよう、プリンタ部2を制御する。
図28に示す印刷結果2400を作成するにあたり、CPU回路部122は、第2タイプのシートに対する一連のプリント工程において、次のような印刷処理を実行させる。
本文用のプリントデータがプリントされた第1タイプのシート束に糊付けされる前の第2タイプのシートの状態は、図30のように、2つ折りされる前の状態にある。
図28に示すような印刷結果を得る為に、CPU回路部122は、図34に示すような印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
即ち、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面の領域2401に画像Aが配置され、且つ、該第2タイプのシートの第1面の領域2402に画像Bが配置されるように、第2タイプのシートの第1面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、画像Aと画像Bは、1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第1面に、プリントさせる。
尚且つ、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第2面(第1面の裏側)の領域2404に画像Dが配置され、但し、該第2タイプのシートの第2面の領域2403には画像Cが配置されないように、第2タイプのシートの第2面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
このように、当該プリントシーケンスでは、第2タイプのシートの第2面の領域2404に対する画像Dのプリント処理は許可するが、第2タイプのシートの第2面の領域2403に対する画像Cのプリント処理は禁止するよう制御する。
このように、この4番目の例では、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面に対して画像Aや画像Bがレイアウトされるようにプリント処理を実行させるようプリンタ2を制御する。そして、当該第2タイプのシートの第2面に対して画像Dがレイアウトされるようにプリントすることも許可する。しかし、当該第2タイプのシートの第2面に画像Cがレイアウトされるようなプリント処理を実行する事は、禁止するよう制御する。
以上のような、第2タイプのシートに対する一連のプリント処理を実行させる。その上で、本文用のプリントデータ(合計Mページ分のプリントデータ)がプリントされた複数の第1タイプのシートで構成される第1タイプのシート束に対して、当該プリント処理済みの第2タイプのシートを、糊付けユニット300により、糊付け処理させる。
これにより、図28示すような、くるみ製本印刷物2400を、本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
次に、5番目の例について説明する。例えば、図7(f)の設定画面にてユーザが以下のような一連の印刷設定を行ったとする。
まず、図7(f)の設定画面の「表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2401に、画像Aを印刷させるべく、上述の第1の特殊印刷処理の実行指示を入力した。。
尚且つ、図7(f)の設定画面の「表紙のウラにコピーする」キーを押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2403に画像Cが印刷されるように、上述の第2の特殊印刷処理の実行指示も、入力した。
更に、図7(f)の設定画面の「裏表紙のオモテにコピーする」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2404に画像Dが印刷されるように、上述の第3の特殊印刷処理の実行指示も、入力した。
しかし、図7(f)の設定画面の「裏表紙のウラにコピーする」キーについては押下せず、「裏表紙のウラにコピーしない」キーをユーザが押下することで、くるみ製本モードにて、第2タイプのシートの領域2402に、画像Bが印刷されないよう、上述の第4の特殊印刷処理の実行禁止指示を入力した。。
以上のような、くるみ製本モードにおける一連の印刷設定がユーザにより操作部123を介して実行された事に応答して、CPU回路部122は、図29に示すような、くるみ印刷製本結果2400を作成するよう、当該くるみ製本印刷対象のジョブを、本画像形成システム1000により処理させる。
尚、図29(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方は、図24(a)〜(d)の印刷結果2400の参照の仕方と同様である。
即ち、CPU回路部122は、図29に示す印刷結果2400を得るために、当該くるみ製本モードにおける、くるみ製本印刷処理として、以下の二種類の印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
まず、当該くるみ製本印刷ジョブにおける第1プリントシーケンスとして、画像メモリ120のハードディスク内の当該くるみ製本印刷対象のジョブのデータの本文用のプリントデータ(合計Mページ分)を、第1タイプのシートに対してプリントするようプリンタ部2を制御する。
尚且つ、CPU回路部122は、上記第1プリントシーケンスを実行するだけでなく、当該くるみ製本印刷ジョブにて、第2プリントシーケンスとして、当該くるみ製本印刷ジョブの本文用のプリントデータに関連付けて画像メモリ120に記憶させた、3つの所定のプリントデータ、即ち、画像Aと画像Cと画像Dを、第2タイプのシートの領域2401と領域2403並びに領域2404に対して、それぞれ、プリントさせるよう、プリンタ部2を制御する。
図29に示す印刷結果2400を作成するにあたり、CPU回路部122は、第2タイプのシートに対する一連のプリント工程において、次のような印刷処理を実行させる。
本文用のプリントデータがプリントされた第1タイプのシート束に糊付けされる前の第2タイプのシートの状態は、図30のように、2つ折りされる前の状態にある。
図29に示すような印刷結果を得る為に、CPU回路部122は、図35に示すような印刷処理をプリンタ部2に実行させる。
即ち、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第1面の領域2401に画像Aが配置され、但し、該第2タイプのシートの第1面の領域2402に画像Bは配置されないように、第2タイプのシートの第1面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚且つ、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第2面(第1面の裏側)の領域2403に画像Cが配置され、且つ、領域2404に画像Dが配置されるように、第2タイプのシートの第2面に対するプリント処理をプリンタ部2に実行させる。
尚、CPU回路部122は、画像Cと画像Dが1ページ分のデータになるように、画像編集処理に利用可能なメモリを用いて、レイアウト処理を実行させたうえで、該画像Cと画像Dとが1ページ分の画像データに編集処理された当該画像データを、プリンタ部2により、第2タイプのシートの第2面に、プリントさせる。
このように、この5番目の例では、CPU回路部122は、第2タイプのシートの第2面に対して画像Cや画像Dがレイアウトされるようにプリント処理を実行させるようプリンタ2を制御する。尚且つ、当該第2タイプのシートの第1面に対して画像Aがレイアウトされるようにプリントすることも許可する。しかし、当該第2タイプのシートの第1面に画像Bがレイアウトされるようなプリント処理を実行する事は、禁止するよう制御する。
以上のような、第2タイプのシートに対する一連のプリント処理を実行させる。その上で、本文用のプリントデータ(合計Mページ分のプリントデータ)がプリントされた複数の第1タイプのシートで構成される第1タイプのシート束に対して、当該プリント処理済みの第2タイプのシートを、糊付けユニット300により、糊付け処理させる。
これにより、図29示すような、くるみ製本印刷物2400を、本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
なお、上記例では、図24に示した4つの領域2401〜2404へのプリント処理の実行を制御する構成について説明したが、くるみ製本が指定された場合に、CPU回路部122が、背表紙への印刷の有無を図7(f)と同様の形態でユーザに指示させ、該指示に基づいて、CPU回路部122が、背表紙(2402,2401の間の領域)へのプリントの有無を制御するように構成してもよい。
尚、上述の5つの例では、リーダ部1からジョブを処理する例であるが故、本画像形成装置のメモリを用いて画像編集を実行した上でプリンタ部2により第2タイプのシートに対するプリント処理を実行した。
しかし、例えば、外部のホストコンピュータ(例えば、図2の外部装置2002)からコネクタ121を介して受け付けた外部ジョブである場合には、ホストコンピュータのプリンタドライバ等を介して、第2タイプのシートにプリントすべきデータを1ページ分のデータにレイアウト処理させたうえで、ホストコンピュータから送信可能に構成している。
故に、くるみ製本モードにて、処理対象のジョブが外部から受信したジョブの場合には、本画像形成システム1000側にて上述のようなレイアウト処理を実行することなく、そのまま、画像メモリ120を介して、プリンタ部2でプリントさせる。これにより、くるみ製本モードにて処理すべきジョブが外部から受信したジョブであっても、図31〜図35のような印刷処理を実行でき、図25〜図29のような最終印刷結果2400を得ることが出来る。
以上、図24、図25〜図29、図30、図31〜図35を用いた、5つのくるみ製本印刷処理例で説明したように、本実施形態では、くるみ製本モードにおけるくるみ製本印刷処理において、本文用のプリントデータを本文用のシートに相当する第1タイプのシートにプリントできるようにCPU回路部122により本画像形成システム1000を制御する。この構成を前提とし、更に、CPU回路部122は、くるみ製本の表紙用のプリントデータ等、本文用のプリントデータ以外の所定のプリントデータを、くるみ製本表紙用のシートに相当する第2タイプのシートに対してプリント出来るように、本画像形成システム1000を制御する。
尚且つ、更に、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートに対する印刷処理を実行させる場合において、当該第2タイプのシートの第1面の2つの領域(2401、2402)並びに、該第2タイプのシートの第2面の2つの領域(2403、2404)の4つの各領域に対する、プリント実行可否を、各領域毎に、ユーザ自身が決定可能に構成されている。
尚、上記例では、上述の4つの領域の各領域毎に、プリント実行可否を決定する構成を説明した。しかし、次のような構成でも良い。
例えば、第2タイプのシートに対する第1面のプリント処理、並びに、第2タイプのシートの第2面のプリント処理、の、両方の処理を実行することを許可する旨を示す所定の指示(以下では、第1指示と呼ぶ)をユーザにより入力可能にする。
更に、第2タイプのシートに対する第1面のプリント処理、並びに、第2タイプのシートの第2面のプリント処理、の、何れか一方の処理のみ実行することを許可する旨を示す所定の指示(以下では、第2指示と呼ぶ)をユーザにより入力可能にする。
例えば、第2タイプのシートに対する第1面のプリント処理、並びに、第2タイプのシートの第2面のプリント処理、の、両方の処理を禁止する旨を示す所定の指示(以下では、第3指示と呼ぶ)をユーザにより入力可能にする。
そして、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシートを処理するにあたり、上記第1指示がユーザにより入力された場合には、CPU回路部122は、図25のような、印刷結果2400を作成できるプリンタ部2を制御する。即ち、第2タイプのシートの両面に対するプリント処理を、図31に示すような印刷方法で、プリンタ部2に実行させる。
一方、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシートを処理するにあたり、上記第2指示がユーザにより入力された場合には、CPU回路部122は、図26のような、印刷結果2400を作成できるプリンタ部2を制御する。即ち、第2タイプのシートの何れか一方の面のみに対するプリント処理を、図32に示すような印刷方法で、プリンタ部2に実行させる。
一方、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシートを処理するにあたり、上記第3指示がユーザにより入力された場合には、CPU回路部122は、当該第2タイプのシートに対するプリント処理自体を一切禁止するように制御する。この場合、プリンタ部2では、第2タイプのシートに対するプリント処理はなされずに、そのまま、プリンタ部2の排紙ローラ219からシート処理装置230内の糊付けユニット300へ、搬送されるよう制御される。
このように、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシートに対するプリント実行可否を、第2タイプのシートにおける紙面単位で、操作部123(ホストコンピュータから受信したジョブならば、ホストコンピュータの操作部)等のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより、決定可能に構成しても良い。
又、以上の例では、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシート対するプリント実行可否を、例えば、図7(f)の表示画面を介して、ユーザ自身により選択可能にする構成を示した。しかし、本実施形態は、次のような構成でも良い。
例えば、本実施形態では、くるみ製本モードにて第2タイプのシートとして利用すべきシートを、操作部123(ホストコンピュータから受信したジョブならば、ホストコンピュータの操作部)等のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザ自身により、決定可能に構成している。
このような構成のもとで、例えば、くるみ製本モードにおいて、第2タイプのシートに関する設定が、ユーザによりなされたとする。これを受け、CPU回路部122は、第2タイプのシートとしてユーザにより選択されたシートに関する情報を取得する。そして、その取得した第2タイプのシートに関する情報に基づいて、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートに対するプリント実行可否を、CPU回路部122自身の判断により、自動的に、決定する。このような構成により、以下のような事情にも対処できる。
例えば、くるみ製本処理に関して、ユーザが希望する製本物を想定してみると、次のような事が想定される。
例えば、くるみ製本にて作成される印刷物の候補としては、ガイドブックやユーザーズマニュアルが想定される。このような、くるみ製本印刷物は、本文用のシートは普通紙や再生紙が利用される事が予想される。一方、本文用のシートをカバーする為のくるみ製本表紙用のシートには、厚紙等、ある程度の厚みをもった特殊なシートが利用される事が予想される。
又、このような、ユーザニーズやユースケース以外の事を検討してみると、システムや装置自身の構成についても考慮すべき事項が存在すると考えられる。
例えば、図1に示す本画像形成システム1000は、コンパクト化を図る等の目的で、図1のようなメカ構成となっている。このようなメカ構成上の理由などにより、厚紙等のシートに対して両面印刷することは、システムや装置にて何らかの影響を与えかねない。
以上のような観点等の着目し、CPU回路部122により当該制御を実行しても良い。以下、具体例をあげる。
例えば、リーダ1からのジョブをくるみ製本処理する場合には、本画像形成システム1000の本実施形態のユーザインタフェースユニットの一例としての操作部123を介して、くるみ製本モードの設定をユーザにより実行可能にする。又、例えば、ホストコンピュータからのジョブをくるみ製本処理する場合には、本実施形態のユーザインタフェースユニットの一例としての、該ホストコンピュータの表示部に表示させる、印刷設定画面を介して、くるみ製本モードの設定をユーザにより実行可能にする。
このような構成のもとで、例えば、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートのタイプとして、厚紙のような、本画像形成システム1000のプリンタ部2にて両面プリントを禁止すべき所定のタイプのシートが、上記のようなユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択されたとする。この場合には、くるみ製本モードにおける、第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行を禁止するようプリンタ部2を制御する。
一方、普通紙や再生紙等、上記のような所定のタイプ以外の、プリンタ部2にて両面プリントを許可しても良いメディアタイプのシートが、ユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択されたとする。この場合には、くるみ製本モードにおける、第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行を許可するようプリンタ部2を制御する。
以上のように、くるみ製本対象のジョブの第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行可否を、ユーザ自身により直接的に決定させる事無く(図7(f)のような画面を介して直接的に指示させること無く)、くるみ製本モードにて使用すべき第2タイプのシートに関する情報に基づいて、CPU回路部122自身により、自動的に決定する。このような構成でも良い。
尚、このような制御は、上記のような、メカ構成等画像形成システム1000側の事情により、実行できるようにする事も大事であるが、かならずしもこの観点に限らない。例えば、ユーザ自身のミスを未然防止する等の、ユーザ側の事情を考慮した結果、当該制御を実行するような構成を採用しても良い。
又、本画像形成システム1000において、次のような構成を具備させても良い。例えば、本画像形成システム1000は、画像形成装置本体に対して、図1に示すシート処理装置230が接続されている。しかし、少なくともシート処理装置230と同等機能を具備し、且つ、インサータ等の特殊な給紙部を具備するシート処理装置を、画像形成装置本体に対して、接続することも出来るように構成されている。
なお、インサータとは、上記の如く、プリント済みのシート等を、シート処理装置230内部へ搬送できるものである。尚且つ、プリンタ部2内部の画像形成すべきシートを通過させる為のシート搬送路を介す事無く、シート処理装置230内部の搬送路へシートを搬送させることが出来るものである。
そこで、本画像形成システム1000が具備するシート処理装置230が、インサータも具備するタイプのシート処理装置である場合には、くるみ製本モードの設定をユーザがユーザインタフェースを介して行う際に、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートの給送源として、インサータをユーザにより選択可能に構成する。
例えば、リーダ1からのジョブをくるみ製本処理する場合には、本実施形態のユーザインタフェースユニットの一例としての操作部123を介して、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートの給送源として、インサータをユーザにより選択可能にする。
又、例えば、ホストコンピュータからのジョブをくるみ製本処理する場合には、本実施形態のユーザインタフェースユニットの一例としての該ホストコンピュータの表示部に表示させる印刷設定画面を介して、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートの給送源として、インサータをユーザにより選択可能にする。
このような構成のもとで、例えば、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートの給送源として当該インサータが、上記のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択されたとする。この場合には、CPU回路部122は、当該くるみ製本対象のジョブを処理する場合において、第2タイプのシートに対するプリント処理を禁止するようプリンタ部2を制御する。
一方、第2タイプのシートの給送源としてインサータ以外の給送源(例えば、給紙部227、214、215、225、226の何れか)が、上記のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択されたとする。この場合には、当該くるみ製本対象のジョブを処理する場合において、第2タイプのシートに対するプリント処理の実行を許可するようプリンタ部2を制御する。
このように、くるみ製本対象のジョブの第2タイプのシートに対するプリント処理の実行可否を、ユーザ自身により直接的に決定させる事無く(図7(f)のような画面を介してユーザ自身により直接的に指示させること無く)、第2タイプのシートの給送源としてユーザにより選択された給送源に応じて、CPU回路部122自身が、自動的に決定するように、構成しても良い。
以上説明したように、本実施形態の画像形成システム1000は、くるみ製本対象のジョブを処理する場合において、本文用のプリントデータがプリントされる第1タイプのシート束に対して糊付け処理される、第2タイプのシートに対するプリント処理(両面プリントの場合も含む)の実行可否を、ユーザからの直接的な指示に基づき、決定可能に構成されているだけでなく、CPU回路部122自身の判断により、自動的に決定できるようにも、構成されている。
尚、本実施形態において、第2タイプのシートに対する両面プリントを禁止する例としては、第2タイプのシートの第1面と第2面の各面に対するプリント処理自体を禁止するケース、及び、該第2タイプのシートの第1面及び第2面の何れか一方のみに対するプリントは許可するが、もう一方の面に対するプリント処理は、禁止するケース、の少なくとも、何れかのケースが、これに該当するものとする。
又、上記のように、本実施形態では、例えば、CPU回路部122により、くるみ製本対象のジョブの表紙として利用される第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行を禁止可能に構成している。
しかし、本実施形態では、例えば、このような制御を実行する一方で、くるみ製本対象のジョブを処理する場合において、第2タイプのシートが糊付けされる対象の本文用のシート(即ち、第1タイプのシート)に対しては、両面プリントを実行する事を、許可するように、CPU回路部122により制御する。
但し、くるみ製本対象のジョブを処理する場合において、第1タイプのシートに対して両面プリント処理を実行させるか、片面プリントを実行させるかは、上記のユーザインタフェースを介して、当該処理対象のジョブのユーザ自身により、選択可能に構成する。
この制御は、ユーザニーズやユースケース(利用環境)を考慮にした制御である。例えば、くるみ製本印刷物としてユーザにより希望される出力物は、上述のように、ガイドブックやマニュアルなどが想定される。このような印刷物は、本文用のシートとして普通紙や再生紙等で構成されている事もあり、しかも、本文自体は、両面印刷が希望される可能性も考えられる。但し、必ずしも、本文自体を両面印刷させるとは限らない。よって、このような、様々な状況を考慮したうえで、上記のような制御を実行可能に構成しても良い。
以上の構成により、シート糊付け処理が可能な画像形成装置や画像形成システムを製品実用化した場合において、シート糊付け処理モードに関係する、様々なユーザからの、様々なニーズに、トラブル等が発生する事無く、柔軟に対応できるという、上述の効果を、更に、一層、発展向上させる事が可能になる。
以上のように、本実施形態では、CPU回路部122は、くるみ製本処理すべきジョブに関わる各種判定処理の各結果に基づいて、当該くるみ製本対象のジョブの第2タイプのシートに対するプリント処理の実行自体を、禁止したり、許可するように、本画像形成システム1000を制御する。
又、CPU回路部122は、上記各種判定処理の結果に基づいて、当該くるみ製本対象のジョブの第2タイプのシートに対して、片面プリントの実行のみは許可するよう制御し、且つ、両面プリントの実行は禁止するよう制御する。
さらに、CPU回路部122は、上記各種判定処理の結果に基づいて、当該くるみ製本対象のジョブの第1タイプのシートに対して、片面プリントの実行のみ許可し、両面プリントの実行は、禁止するよう制御する。
尚、ここでいう、処理対象のジョブに関する各種の判定処理の結果とは、本実施形態では、上記のように、くるみ製本モードがユーザにより選択された場合において、第2タイプのシートに対してプリント実行指示がユーザによりなされたか否かに関する、判定結果を意味する。或いは、くるみ製本モードがユーザにより選択された場合において、第2タイプのシートとして利用すべきシートの種類が、如何なる種類のメディアタイプであるかに関する確認の結果を意味する。或いは、第2タイプのシートの給送源がインサータのような所定の給送源であるか否かの判定結果を意味する。CPU回路部122は、このように、処理すべきジョブの処理条件を確認し、その結果に基づいて、上記各種制御を実行する。
又、CPU回路部122が、各判定結果に基づいた上記各制御を実行する場合に、本実施形態では、例えば、これらの各制御を、論理和的に用いても良いし、論理積的に、用いても良い。
又、本実施形態では、例えば、CPU回路部122により、処理対象のジョブが所定の条件を満たすジョブであるか否かに基づいて、シート処理装置230によるシート糊付け処理に関係する(影響のある)所定の処理の実行を、禁止したり、許可するよう制御している。
この「所定の処理」の一例として、本実施形態では、上述のように、「シート処理装置230によるシート糊付け処理を必要とするジョブのシートに対するプリント処理」を説明している。
しかし、これ以外にも、本実施形態では、例えば、処理すべきジョブが所定の条件を満たすかジョブであるか否かに基づいて、CPU回路部122の制御により、禁止したり、許可される、「所定の処理」が、存在する。
例えば、「シート処理装置230による、くるみ製本処理」や、「シート処理装置230による、天糊製本処理」等の、「シート処理装置230によるシート糊付け処理」自体が、本実施形態における「所定の処理」の更なる一例に、相当する。
例えば、くるみ製本対象のジョブの原稿をリーダ部1から読取る場合を例にとる。この場合、CPU回路部122は、リーダ部1による原稿の読取動作を実行させながら、不図示の原稿枚数カウンタからの情報により、当該くるみ製本処理対象のジョブのプリントデータのページ数をチェックし、当該ジョブの総ページ数情報を取得する。
又、一方で、ユーザにより設定された当該ジョブに対する印刷処理条件のうちの、両面印刷設定や片面印刷設定や縮小レイアウト設定等、出力用紙の印刷面数に影響があるようなジョブ処理条件が設定されているか否かをチェックする。
このような各種判断材料を基に、CPU回路部122は、当該くるみ製本処理すべきジョブにて使用すべきシートの総枚数を計算する。
例えば、CPU回路部122は、図36のような管理テーブル3600の情報を用いて、糊付け対象となるジョブにて第1タイプのシートとして必要なシートの合計枚数を算出する。
図36は、本実施形態にて制御対象となる、処理すべきジョブにて必要なシートの総枚数を算出する為の管理情報を記憶した、管理テーブルの一例である。
図36に示すテーブルの情報を用いて、CPU回路部122は、次のような計算を行う。図36にて、変数Nは、処理対象のジョブにて必要なシートの合計枚数に相当する。変数Mは、処理すべきジョブのプリントデータの合計ページ数に相当する。なお、このテーブル3600は、例えば、画像メモリ120内のハードディスクに管理情報として予め登録しておく。
例えば、200ページからなる一連のプリントデータに対して片面印刷する設定がなされたとする。この場合、CPU回路部122は、当該処理対象となるジョブにて必要な出力用紙の枚数の合計Nは、テーブル3600のケース1の計算式を用いることで、「200」を変数Mに代入して「N=(200÷1)÷1=200」であると算出する。
又、例えば、200ページからなる一連のプリントデータに対して片面印刷の設定がなされ、且つ、縮小レイアウト印刷モードとして2in1モードが設定されたとする。なお、2in1モードとは、1枚の出力用紙の同一面上に、2ページ分の入力データをプリントさせるプリントモードである。この場合、CPU回路部122は、テーブル3600のケース2の計算式を用いることで、当該処理対象となるジョブにて必要な出力用紙の枚数の合計Nは、「N=(200÷2)÷1=100」であると算出する。
又、例えば、200ページからなる一連のプリントデータに対して片面印刷の設定がなされ、且つ、縮小レイアウト印刷モードとして4in1モードが設定されたとする。なお、「Pin1モード」とは、1枚の出力用紙の同一面上に、「P」ページ分の入力データをプリントさせるプリントモードである。即ち、「4in1モード」とは、1枚の出力用紙の同一面上に、4ページ分の入力データをプリントさせるプリントモードである。この場合、CPU回路部122は、テーブル3600のケース3の計算式を用いることで、当該処理対象となるジョブにて必要な出力用紙の枚数の合計Nは、「N=(200÷4)÷1=50」であると算出する。
このような計算方法で、ケース4等についても同様に処理する。
又、例えば、200ページからなる一連のプリントデータに対して両面印刷する設定がなされたとする。この場合、CPU回路部122は、当該処理対象となるジョブにて必要な出力用紙の枚数の合計Nは、テーブル3600のケース5の計算式を用いることで、「N(200÷1)÷2=100」であると算出する。
又、例えば、200ページからなる一連のプリントデータに対して両面印刷の設定がなされ、且つ、縮小レイアウト印刷モードとして2in1モードが設定されたとする。この場合、CPU回路部122は、テーブル3600のケース6の計算式を用いることで、当該処理対象となるジョブにて必要な出力用紙の枚数の合計Nは、「N=(200÷2)÷2=50」であると算出する。
このような方法で、ケース5以降についても、該当する計算式を用いて、変数Mに処理すべきジョブの総ページ数を代入して、処理すべきジョブにて必要なシートの合計枚数Nを算出する。
なお、CPU回路部122は、テーブル3600の計算式により計算した結果、Nの値が割り切れない値になった場合には、計算したNの値のうちの小数点以下の値を、切り上げすることで、Nを整数値となるように計算する。
以上のような、処理対象のジョブにて必要な、プリントデータをプリントすべきシートの合計枚数(後述するフローチャートの処理では、「印刷枚数」と称している)の確認処理を、くるみ製本処理モードや天糊製本処理モード等の糊付け処理モードが、ユーザにより選択された場合において、実行する。尚、この処理工程は、例えば、後述する図13や図15や図16のステップS9−3の処理に相当する。
又、このシートの総枚数Nに関して、天糊製本モードでは、1つの出力束とすべき第1タイプのシートの合計枚数に相当する。
一方、くるみ製本モードにおいては、本文用の第1シート束の合計枚数として取り扱ってもよい。しかし、くるみ製本モードでは、最終印刷結果は、本文用のシート束と表紙用のシートからなる。
従って、くるみ製本モードにおいては、当該Nの値を、くるみ製本用の表紙(第2タイプのシート)を考慮に入れた値でも良い。即ち、シートの総枚数Nを、第1タイプのシートの合計枚数に対して第2タイプのシート(表紙)の1枚分を加算した値、となるように、取り扱っても良い。
以上のような構成のもと、CPU回路部122は、当該くるみ製本処理対象のジョブにて使用すべきシートの枚数の合計と予め定められた処理枚数との比較処理を行う。そして、その比較結果に応じて、くるみ製本対象のジョブのシートに対するくるみ製本処理の実行可否を決定する。
このくるみ製本処理の実行可否を決定するにあたり、本実施形態では、例えば、図37の管理テーブル3700の管理情報がCPU回路部122により利用される。
図37は、本実施形態にて制御対象となる、処理すべきジョブにて必要なシートの総枚数と、シート処理装置にて実行可能な複数種類のシート処理の、両者に関わる、制限事項を規定する為の管理情報を記憶した、管理テーブルの一例を示す図である。
図37の管理テーブル3700は、例えば、画像メモリ120のハードディスクに予め登録されている。
図37の管理テーブル3700には、処理対象のジョブのシートに対してシート処理装置230によりシート処理を実行させる場合において、予め制限事項(ルール)を設けておく為の管理情報が、記憶されている。
例えば、図37に示す例では、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理毎に、それぞれ、処理対象のジョブのシートに対するシート処理の実行を許可する為の条件、禁止する為の条件等が、管理情報として、テーブル3700に記憶されている。
このような構成のもとで、本実施形態では、例えば、CPU回路部122は、上記図36の管理テーブル3600の情報等を用いて、処理対象のジョブにて必要なシートの合計枚数を算出したら、図37の例のような、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理モードに関する制限事項(ルール)情報に基づいて、以下のような、制限制御(禁則制御)を実行する。
尚、本実施形態の画像形成システム1000が具備するシート処理装置230は、くるみ製本処理モードと天糊製本処理モードの二種類のシート糊付け処理モード、及び、糊付け処理を必要としない中綴じ製本処理モード等を具備している。よって、ここでは、これらのシート処理モードに特化して説明する。
例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚未満である場合(図37のケース1に相当)、並びに、150枚を超える枚数(図37では、150<Nと表現している)である場合(図37のケース2)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚以上で且つ150枚以下(図37では、10≦N≦150と表現している)である場合(図37のケース3に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、150枚を超える枚数(図37では、150<Nと表現している)である場合(図37のケース4)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、150枚以下(図37では、N≦150と表現している)である場合(図37のケース5に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を許可する。
ここで、この図37のケース5と、図37のケース3とを見比べてみる。CPU回路部122は、処理対象のジョブが天糊製本対象のジョブである場合には、たとえ、該ジョブのシートの総枚数が10枚未満であろうが、当該ジョブに対するシートの天糊製本処理の実行を許可するよう制御している。このように、本実施形態では、CPU回路部122は、くるみ製本モードにおける禁則制御とは異なる禁則制御を、天糊製本モードにおいて、実行している。この理由は後述するが、このような制御も特徴の一つである。
又、例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、15枚を超える枚数(図37では、15<Nと表現している)である場合(図37のケース6)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、15枚以下である場合(図37のケース7に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を許可する。
尚、図37では、開示していないが、シート処理装置230には、この三種類のシート処理モード以外にも、シート処理モードを有している。従って、この3種類以外のシート処理モードについても、上記モードと同様な管理情報が、当該テーブル3700に書き込まれている。
このように、本実施形態では、処理対象のジョブにて必要なシートの総枚数に応じてシート処理装置230によるシート処理の実行可否を決定する為の、制限事項(ルール)情報を、管理情報として、本画像形成システム1000の画像メモリ120に予め記憶させている。CPU回路部122は、当該制限情報を画像メモリ120から読出し参照しながら、処理対象のジョブのシートに対するシート処理の実行可否を制御している。尚、CPU回路部122は、後述する、図13のフローチャートのステップS9−5の処理や、ステップS9−6の処理や、ステップS9−14の処理にて、図37の管理テーブル3700の管理情報を、利用する。
以上のように構成することで、従来技術で想定したような問題も未然に防止でき、上記各種効果を確実に得ることが出来る。
又、本実施形態の画像形成システム1000は、プリントすべきシートの候補として、様々な種類のシートを利用可能に構成されている。例えば、本画像形成システム1000が具備する給紙部(227、214、215、225、226)には、普通紙や、再生紙、色紙、光沢紙、厚紙、等、互いに種類が異なる(メディアタイプが異なる)シートを、セットする事ができる。そして、ユーザが操作部123等のユーザインタフェースユニットを介して所望の給紙部を選択することで、ユーザが所望のメディアタイプのシートを、ユーザが所望の給紙部から給送させて、プリンタ部2によりプリント処理を実行させる事が出来るように、CPU回路部122により本画像形成システム1000を制御している。
そこで、本実施形態において、例えば、図37を用いた制御を発展させて、以下のような制御を、CPU回路部122により実行しても良い。図38を用いて説明する。
図38は、本実施形態にて制御対象となる、処理すべきジョブにて必要なシートの総枚数と、シート処理装置にて実行可能な複数種類のシート処理の、両者に関わる、制限事項を規定する為の管理情報を記憶した、管理テーブルの一例を示す図である。
図37の管理テーブル3700の情報は、処理対象のジョブにて必要なシートの枚数に基づいてシート処理の実行可否を決定する為の制限事項(ルール)を、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理毎に、規定した、管理情報である。そして、図37の管理情報による制御は、処理対象のジョブにてプリント対象となるシートの種類(メディアタイプ)を考慮しない場合の制御シーケンスである。
図38と図37を対比すると、例えば、図38の管理テーブル3800に登録さている情報は、処理対象のジョブにて必要なシートの枚数に基づいてシート処理の実行可否を決定する為の制限事項(ルール)を、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理毎に、規定した、管理情報である。つまり、この点は、図37の管理情報と同じである。
しかし、図38に示す管理テーブル3800の管理情報は、処理対象のジョブにてプリント対象となるシートの種類(メディアタイプ)を考慮した場合の制御シーケンスを実行する場合において、用いる管理情報である。尚、このテーブル3800も、本システムが具備する画像メモリ120のハードディスクに管理情報として予め登録させている。
本実施形態において、例えば、図38の管理テーブルに示す、シート処理装置230によるシート処理にかかわる制限事項(ルール)情報に基づいて、CPU回路部122により、以下の制御を実行する。
尚、ここでも、先程と同様に、くるみ製本処理モードと天糊製本処理モードの二種類のシート糊付け処理モード、及び、糊付け処理を必要としない中綴じ製本処理モードに特化して説明する。又、先程と同様に、本実施形態では、例えば、CPU回路部122は、図36の管理テーブル3600の情報を用いることで処理対象のジョブにて必要なシートの合計枚数Nの情報を獲得したうえで、図38の管理情報に基づいた制御を実行している。
例えば、処理対象のジョブにおいて、プリント処理すべきシートの種類(メディアタイプ)が、普通紙か再生紙であるとする。
尚、ここでは、このような、普通紙や再生紙等のメディアタイプのシートを利用するジョブの事を、第1メディアタイプのジョブと呼ぶ。
このように、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚未満である場合(図38のケース1に該当する場合)、並びに、150枚を超える枚数(図38では、150<Nと表現している)である場合(図38のケース2に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚以上で且つ150枚以下(図38では、10≦N≦150と表現している)である場合(図38のケース3に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、150枚を超える枚数(図38では、150<Nと表現している)である場合(図38のケース4に該当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、150枚以下(図38では、N≦150と表現している)である場合(図37のケース5に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、15枚を超える枚数(図37では、15<Nと表現している)である場合(図38のケース6)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第1メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、15枚以下である場合(図38のケース7に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を許可する。
次に、処理対象のジョブにおいて、プリント処理すべきシートの種類(メディアタイプ)が、色紙や光沢紙等のメディアタイプであるとする。
尚、ここでは、このような、色紙や光沢紙等、上述のメディアタイプのシートとは種類が異なるメディアタイプのシートを利用するジョブの事を、第2メディアタイプのジョブと呼ぶ。
又、本実施形態において、例えば、この第2メディアタイプのシートには、上述の第1メディアタイプのシートと比べ、シートのサイズ自体は同じではあるが、1枚あたりのシートの厚さが異なるシートが、包含される。又、例えば、第1メディアタイプのシートよりも、厚みのあるシートが、この第2メディアタイプのシートに包含される。
このように、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、8枚未満(図38では、N<8と表現している)である場合(図38のケース8に該当する場合)、並びに、100枚を超える枚数(図38では、100<Nと表現している)である場合(図38のケース9に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、8枚以上で且つ100枚以下(図38では、8≦N≦100と表現している)である場合(図38のケース10に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、100枚を超える枚数(図38では、100<Nと表現している)である場合(図38のケース11に該当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、100枚以下である場合(図38のケース12に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚を超える枚数(図38では、10<Nと表現している)である場合(図38のケース13)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第2メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、10枚以下である場合(図38のケース14に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を許可する。
次に、処理対象のジョブにおいて、プリント処理すべきシートの種類(メディアタイプ)が、厚紙等のメディアタイプであるとする。
尚、ここでは、このような、厚紙等、上述の第1や第2のメディアタイプのシートとは種類が異なるメディアタイプのシートを利用するジョブの事を、第3メディアタイプのジョブと呼ぶ。
又、本実施形態において、例えば、この第3メディアタイプのシートには、上述の第1や第2のメディアタイプのシートと比べ、シートのサイズ自体は同じではあるが、1枚あたりのシートの厚さが異なるシートが、包含される。又、例えば、第1、第2のメディアタイプのシートよりも、更に厚みのあるシートが、この第3メディアタイプのシートに包含される。
このように、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、5枚未満である場合(図38のケース15に該当する場合)、並びに、75枚を超える枚数(図38では、75<Nと表現している)である場合(図38のケース16に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、5枚以上で且つ75枚以下である場合(図38のケース17に該当する場合)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、くるみ製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、75枚を超える枚数(図38では、75<Nと表現している)である場合(図38のケース18に該当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、当該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、75枚以下である場合(図38のケース19に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、天糊製本処理を実行させる事を許可する。
又、例えば、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、5枚を超える枚数(図38では、5<Nと表現している)である場合(図38のケース20)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を禁止する。
又、例えば、処理対象のジョブが第3メディアタイプのジョブである場合において、該処理対象のジョブにて必要な出力用紙の合計枚数(シートの総枚数N)が、5枚以下である場合(図38のケース21に相当)には、CPU回路部122は、当該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートに対して、シート処理装置230により、中綴じ製本処理を実行させる事を許可する。
尚、図38では、開示していないが、本画像形成システム1000は、これらのメディアタイプのシート以外にも、給紙部にセットでき、プリンタ部2によりプリントさせることが出来る。従って、これら以外のメディアタイプのシートについても、同様な管理情報が、当該テーブル3800に書き込まれている。
このように、本実施形態では、処理対象のジョブにてプリンタ部2にてプリントさせるシートのメディアタイプ(種類)を考慮したうえで、処理対象のジョブにて必要なシートの総枚数に応じてシート処理装置230によるシート処理の実行可否を決定する為の、制限事項(ルール)情報を、管理情報として、本画像形成システム1000の画像メモリ120に予め記憶させている。
そして、CPU回路部122は、当該制限情報を画像メモリ120から読出し参照しながら、処理対象のジョブのシートに対するシート処理の実行可否を、処理対象のジョブにて利用されるシートのメディアタイプを考慮にいれて、制御するよう構成されている。尚、CPU回路部122は、後述する、図14のフローチャートのステップS10−1の処理や、ステップS9−5の処理や、ステップS9−6の処理にて、図38の管理テーブル3800の管理情報を、利用する。
ここで、上述の図38のケース5と、図38のケース3とを見比べてみる。CPU回路部122は、処理対象のジョブが天糊製本対象の第1メディアタイプのジョブである場合において、たとえ、該処理対象の第1メディアタイプのジョブのシートの総枚数が、10枚未満であったとしても、当該第1メディアタイプのジョブに対するシートの天糊製本処理の実行を許可するよう制御している。
又、図38のケース12と、図38のケース10とを見比べてみる。CPU回路部122は、処理対象のジョブが天糊製本対象の第2メディアタイプのジョブである場合において、たとえ、該処理対象の第2メディアタイプのジョブのシートの総枚数が、8枚未満であったとしても、当該第2メディアタイプのジョブに対するシートの天糊製本処理の実行を許可するよう制御している。
又、図38のケース19と、図38のケース17とを見比べてみる。CPU回路部122は、処理対象のジョブが天糊製本対象の第3メディアタイプのジョブである場合において、たとえ、該処理対象の第3メディアタイプのジョブのシートの総枚数が、5枚未満であったとしても、当該第3メディアタイプのジョブに対するシートの天糊製本処理の実行を許可するよう制御している。
このように、本実施形態では、処理対象のジョブのメディアタイプを考慮する場合であっても、CPU回路部122は、くるみ製本モードにおける禁則制御とは異なる禁則制御を、天糊製本モードにおいて、実行している。これも本実施形態の特徴の一例である。
以上のように構成することで、例えば、本画像形成システム1000におけるシート糊付け処理に関わる禁則制御を行ううえで、メディアタイプをも考慮にいれた、更にきめ細かい制御が実現できるようになり、本実施形態の効果を更に向上させる事が出来る。
次に、くるみ製本処理を実行させる場合のプリンタ部2とシート処理装置230の動作について説明する。
本実施形態において、例えば、CPU回路部122が、上述のような各種ルールに基づいた判断により、処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理の実行を許可したとする。
この場合、リーダ部1或いは外部装置2002から受信され、画像メモリ120のハードディスクに格納された、当該処理対象のジョブの一連のプリントデータのうちの、本文用の画像データを、プリンタ部2により、くるみ製本処理における本文用のシート(第1タイプのシートに相当)に対し、順次、プリントさせる。
尚、プリンタ部2にてプリントが済んだ第1タイプのシートは、シート処理装置230の糊付けユニット300の処理トレイへ搬送し、後述する糊付け処理が完了するまで、該トレイ上にて、順次、ページ順に、スタックするよう制御する。
そして、第1タイプのシートにプリントすべき本文用のプリントデータの全ページのプリント処理が完了し、糊付けユニット300のトレイ上に、本文用の第1タイプのシートが全てスタックしたとする。
すると、これを受け、CPU回路部122は、本文用の画像データがプリントされたシート束(第1タイプのシートに相当)の背表紙部分に相当する個所に対して、シート処理装置230が具備する糊付けユニット300により、糊付け処理を実行させる。
又、この際に、CPU回路部122は、当該ジョブのユーザにより選択された所定の給紙部(例えば、手差し給紙部227)から、当該ジョブにおける、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)を給送させるよう制御する。
その後は、背表紙部分に糊付け処理が実行済みで且つ本文用画像データがプリント済みの第1タイプのシート束の背表紙部分と、当該くるみ製本処理の表紙用のシートの中央部分(例えば、図30〜図35を参照)が、一致するように、糊付けユニット300において、表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)を本文用のシート束(第1タイプの一連のシート束)に押し付けることで、糊付け処理を実行させる。
そして、背表紙部部にて表紙用のシートと本文用のシートとの接着が完了した後に、表紙用のシートを、背表紙部分を中心にして、本文用のシートを、くるむように、折り畳む。そして、そのうえで、排出ローラにより、シート処理装置230の積載トレイ上に、くるみ製本処理が完了済みの当該ジョブのシート束を、排出するように制御する。
これにより、図8(a)の右端の例や図25〜図29で示したような、くるみ製本処理が実行済みの、最終的な印刷結果が得られる。
なお、本実施形態では、図8(a)や図25〜図29に示すように、くるみ製本処理では、表紙(くるみ製本モードにおける第2タイプのシートに相当)を中紙の用紙束(本文用の一連のシート束。即ち、第1タイプの一連のシート束に相当)に確実に密着させる(糊付けさせる)動作が必要である事に着目している。
そして、本実施形態では、このような動作を実現する為には、中紙の用紙束の厚みに関して、くるみ製本の表紙と糊付け処理が適正に実行できる程度の、ある程度の厚みが、必要である事に着目している。
このことを別の表現で説明すると、本実施形態は、例えば、第1タイプのシート束の厚さが、非常に少ないと、次のような問題が発生する可能性がある事に着目している。
例えば、くるみ製本において、中紙の用紙束(本実施形態では、第1タイプのシート束と呼んでいる)の厚みとは、第1タイプのシート束の背表紙部分を意味する。そして、この背表紙部分に相当する個所が、第2タイプのシートと第1タイプのシート束とが糊付けすべき領域(図30等参照)である。
又、1つのジョブにて使用すべき第1タイプのシートの枚数の合計(即ち、図36や図37や図38で説明したNの値)が、多ければ多いほど、その分、第1タイプのシート束の厚みは、増加する。逆に、1つのジョブにて使用すべき第1タイプのシートの枚数の合計(即ち、図36や図37や図38で説明したNの値)が、少なければ少ないほど、その分、第1タイプのシート束の厚みは、減少する。
即ち、第1タイプのシート束の厚みが、あまりにも少ない、即ち、背表紙部分の領域が、あまりにも少ないと、第2タイプのシートと第1タイプのシート束とを糊付けすべき領域が、非常に少なくなる事を、意味する。そして、第1タイプのシート束と第2タイプのシートとの糊付けすべき領域が、少なければ、少ないほど、これらのシートの接着率が低下する。そして、これらのシートの接着率が低下するという事は、即ち、第2タイプのシートを第1タイプのシート束に糊付けしても、第2タイプのシートが、第1タイプのシート束から、剥がれてしまう可能性が発生しうる。
また、仮に、このような問題が発生しないとしても、次のような問題が発生する可能性が考えられる。
例えば、くみみ製本において、図8(a)の右例や、図25〜図29のような、最終成果物を得る為には、シート処理装置230の糊付けユニット300において、第1タイプのシート束と第2タイプのシート束を糊付けした後に、第2タイプのシートを、第1タイプのシータ束を覆うように、折り畳む処理を、シート処理装置230にて実行させる必要がある。
このように、くるみ製本形式で、シート束を折り畳むことを考えた場合に、第1タイプのシートの枚数が少なすぎると(つまり、第1シート束の厚さが少ない)、表紙に相当する第2タイプのシートに「しわ」や「破損」が、生じる可能性がある。
尚、このような問題以外の何らかの問題もあるかもしれない。いずれにしても、本実施形態は、くるみ製本モードにおいて、第1タイプのシートの合計枚数が、あまりにも少な過ぎると、ユーザが所望とする出力結果が得られない可能性があるという事に着目している。
そこで、以上のような各種不具合が発生することを未然防止する為にも、本実施形態では、例えば、図37に示すケース1、図38に示すケース1、ケース8、ケース15で述べた制御を設けている。
即ち、くるみ製本処理の実行を許可する為の条件の1つとして、処理対象のジョブにて必要なシートの合計枚数に関する最低ラインを予め設定している。この最低ラインを、本実施形態では、例えば、シート糊付けモードにおける、「最少許容枚数」、或いは、「最小枚数」、或いは、「第1の閾値」、或いは、「下限値」、或いは、「第2の所定枚数」と、称している。例えば、図37の例で説明すれば、「10枚」に相当する値が、この第1の閾値に該当する。
又、図38の例のように、プリンタ部2にてプリントすべきシートのメディアタイプを考慮する場合には、本画像形成システム1000にて使用可能なメディアタイプ毎に、当該第1の閾値を、夫々、設定している。
例えば、図38の例で説明すると、第1メディアタイプのジョブを処理する場合では、「10枚」に該当する値が、第1の閾値に相当する。第2メディアタイプのジョブを処理する場合では、「8枚」に相当する値が、第1の閾値に相当する。第3メディアタイプのジョブを処理する場合では、「5枚」に相当する値が、この第1の閾値に相当する。
又、上述したように、本実施形態では、例えば、CPU回路部122により、第1の閾値に基づいた判断を、くるみ製本対象のジョブに対して実行する。しかし、CPU回路部122は、天糊製本対象のジョブに対しては、当該第1の閾値に基づいた判断を実行しない。なぜなら、天糊製本モードでは、第1タイプのシート束に対して、第2タイプのシートを糊付けしないからである。即ち、くるみ製本において想定した問題が起こりえないからである。これも本実施形態の特徴の1つである。
又、本実施形態では、例えば、CPU回路部122により、くるみ製本モードが選択されたジョブに対する判断を行う場合において、及び、天糊製本モードが選択されたジョブに対する判断を行う場合において、第2の閾値に基づいた判断を、夫々、実行している。
この第2の閾値とは、くるみ製本処理の実行を許可する為の条件の1つでもあり、天糊製本処理の実行を許可する為の条件の1つでもある。処理対象のジョブにて必要な全てのシートの合計枚数に相当する値が、この第2の閾値を、オーバーする場合には、くるみ製本モードを実行する事を禁止し、且つ、天糊製本モードを実行する事も禁止する。
本実施形態では、例えば、この第2の閾値のことを、糊付け処理モードにおける、「最大許容枚数」、或いは、「最大枚数」、或いは、「上限値」、或いは、「第1の所定枚数」と、称す。例えば、図37の例で説明すれば、「150枚」に相当する値が、第2の閾値に該当する。
又、図38の例のように、プリンタ部2にてプリントすべきシートのメディアタイプを考慮する場合には、本画像形成システム1000にて使用可能なメディアタイプ毎に、第2の閾値を、夫々、予め設定している。
例えば、図38の例で説明すると、第1メディアタイプのジョブを処理する場合には、「150枚」に該当する値が、第2の閾値に相当する。第2メディアタイプのジョブを処理する場合には、「100枚」に相当する値が、第2の閾値に相当する。第3メディアタイプのジョブを処理する場合には、「75枚」に相当する値が、この第2の閾値に相当する。
尚、この第2の閾値に基づいた制御を実行する理由は、例えば、本画像形成システム1000のメカ構成上の都合を考慮しているからである。特に、例えば、シート処理装置230の処理能力を考慮しているからである。
又、本実施形態において、例えば、上述の図37のように、メディアタイプを考慮しない場合であっても、図38のようなメディアタイプを考慮する場合であっても、上記「第1の閾値」や「第2の閾値」を、ユーザが手動、或いは、ユーザ指示なしに自動で、CPU回路部122の制御のもと、変更可能に構成しても良い。
例えば、これらの「第1の閾値(第2の所定枚数)」や「第2の閾値(第1の所定枚数)」は、本画像形成システム、とりわけ、シート処理装置230の、処理能力に依存するものである。又、一方で、シート処理装置230は、オプションとして、画像形成装置本体に対して、着脱可能な構成である。
従って、画像形成装置本体に対して、シート処理装置230とは処理能力が異なるシート処理装置が接続される可能性を考慮し、例えば、上記値を、操作部123の表示部4−250に表示させる管理者用設定画面(不図示)を介して、管理者等の特定のユーザにより、任意に変更出来るように、構成しても良い。
或いは、画像形成装置本体にシート処理装置が接続されていない状態から画像形成装置にシート処理装置が接続された状態に変化した際に、当該接続されたシート処理装置の装備情報を、シート処理装置側からCPU回路部122が取得する。そして、取得したシート処理装置の処理能力情報に基づいて、CPU回路部122自身が独自の判断で、該シート処理装置に適した設定値になるよう、上記閾値を自動変更する、構成であっても良い。
又、上記2種類の閾値のうち、「第1の閾値」は、装置毎の動的な判断要素というよりは、印刷結果の出来栄え等、ユーザメリットに基づいた静的な判断要素といえる。
従って、ユーザにより手動で、或いは、CPU回路部122により自動的に、上記閾値を設定変更可能に構成しても、「第2の閾値」に対してのみ設定変更を許可し、「第1の閾値」は、固定値となるよう、「第1の閾値」の設定変更は、禁止するような構成でも良い。
以上、本実施形態では、本画像形成システム1000にてプリントされたシートに対して糊付け処理を実行可能にするのみに留まっていない。装置自身の都合、ユーザニーズ、本システムの利用環境、ユースケース等を考慮したうえで、シートの糊付け処理に関わる様々な工夫をこらしている。例えば、このような効果を得るべく、次のような制御も、本画像形成システム1000にて実行可能に構成している。
本実施形態の画像形成システム1000は、くるみ製本処理を実行する場合に、くるみ製本処理対象のジョブにて使用すべきシート(第1タイプのシートと第2タイプのシート)自体に関わる制御についても、CPU回路部122により実行している。
例えば、くるみ製本モードにおいて、本文用のシートとしてユーザにより選択されたシート(第1タイプのシートに相当)が、A4サイズのシート(シート搬送方向の長さが210mm、シート搬送方向に対して垂直方向の長さが297mmの、シート)であるとする。
この場合、A4サイズの本文用のシート束をくるむ為のくるみ製本表紙のシートは、例えば、「A3のび」サイズのシート(シート搬送方向の長さが483mm、シート搬送方向に対して垂直方向の長さが329mmのシート)等が良い。このように、少なくとも、A3サイズ(シート搬送方向の長さが420mm、シート搬送方向に対して垂直方向の長さが297mmとする)のシートよりも大きいサイズのシートが好ましい。
仮にそうでないにしても、例えば、シート搬送方向に対して垂直方向の長さが297mmであり、且つ、シート搬送方向の長さが、[(210mm×2)+本文用のシート束の
厚さに相当する長さ(即ち、本文用のシートの1枚あたりの厚さ×本文用のシート束の合計枚数に相当)]mmに相当する長さ、を、少なくとも有するシートを選択する事が好ま
しい。
これは、くるみ製本特有の事情によるものである。このような観点に基づき、CPU回路部122は、くるみ製本モードにおいて、処理対象のジョブにて表紙用のシート(第2タイプのシート)を利用するにあたり、当該処理対象のジョブにて使用すべき本文用のシート(第1タイプのシートに相当)自体のサイズ情報(上の例では、A4サイズ=210mm×297mm)を考慮するだけでなく、当該ジョブの本文用のシート束(第1タイプのシート束に相当)の背表紙部分、即ち、本文の厚み情報をも、考慮したサイズのシートを、選択させるように、本システムにて制御している。
このように構成することで、本文用の出力束を表紙用のシートでくるんだ際に、本文用のシートが表紙用のシートから、はみでる等の、不都合を防止できる。図8(a)のように、本文用のシート束が表紙用のシートにより適正にカバーされた出力物を作成することが出来る。
尚、ここで、仮に、くるみ製本処理を実行した際に、表紙と本文とがサイズ不一致でも、次のような処理をシート処理装置230により実行させるようCPU回路部122が制御することで、くるみ製本時に、不適正な出力物が作成されることを防止する事が出来る。
例えば、本文用のシート束(第1タイプのシート束に相当)に表紙用のシート(第2タイプのシートに相当)を糊付けし、表紙用のシートを折り畳んだ後に、当該折処理済みのシート束に対して、シート処理装置230が具備するトリマーユニット247等により三方断裁処理を実行させるよう制御する。
上述の三方断裁処理とは、シートの4つの端部(上端部、右端部、左端部、下端部)ののうちの、くるみ製本時に背表紙部分に該当する端部以外の3つの端部を、それぞれ、所定長さ分、切り取る作業である。
例えば、図8(a)の右端に示した、くるみ製本後の出力結果例を正立状態からみて説明する。或いは、図24(a)や、図25(a)等を用いて説明する。
これらに示した、くるみ製本印刷物の背表紙部に該当する端部は、左端部である。当該端部以外の3つの端部は、上端部、および、右端部、下端部である。これら、3つの端部を、それぞれ、所定幅分、断裁する。このような、背表紙部分以外の3つの端部を、端部から所定長さ分、断裁する処理のことを、三方断裁処理と呼ぶ。
CPU回路部122は、このような三方断裁処理を、ユーザからの断裁処理に関する処理条件が設定された事に応じて、上述のようなシートの折処理が済んだ後のシート束に対して実行するよう、トリマユニット247を制御する。
尚、断裁処理は、ユーザが明示的に断裁処理の実行指示を入力しなくても、くるみ製本モードがユーザにより選択された事に応じて、自動的に、実行するように制御しても良い。
以上のような処理を、くるみ製本処理対象のジョブにて実行させる。これにより、表紙と本文用のシートがミスマッチであっても、シートの端部が整った、綺麗な出力結果を、くるみ製本出力結果として、得る事が可能になる。
次に、本実施形態の画像形成システム1000にて実行可能な、上記くるみ製本処理とは異なる種類の糊付け製本処理に相当する、「天糊製本処理」について説明する。
天糊製本処理の実行手順の一例に関して説明する。ここでも、処理対象となるジョブのデータ発生現は、自装置のリーダ部1とし、リーダ部1にセットされた原稿のプリント処理を行い、該プリント処理によりプリントされたシートに対してシート処理装置230により天糊製本処理する場合における、一連の処理手順について説明する。
まず、操作部123の表示部4−250に表示させた図6(a)の画面のキー801を介してユーザにより「製本モード」が選択され、且つ、図6(c)の画面のキー803を介して「糊付け製本する」指示がユーザにより入力され、且つ、後述する図7(f)の画面を介して「表紙の設定」がユーザによりなされていない場合(本文画像データを印刷したシートに対して表紙をつける設定がユーザにより指示されなかった場合)、CPU回路部122は、当該ユーザ設定に従い処理すべき処理対象のジョブを、「天糊製本処理を実行すべきジョブ」であると判断する。
上述の処理対象となるジョブに対するユーザの各種印刷処理条件の設定が完了したうえで、図4の操作部123のスタートキー4−242がユーザにより押下された場合、CPU回路部122は、リーダ部1の原稿給送装置101にユーザにより載置済みの原稿束を、先頭ページから順次、1枚ずつ、リーダ部1のプラテンガラス上の読取位置へ給送し、当該ジョブの原稿の読取処理をリーダ部1により実行させる。そして、CPU回路部122は、これらの読取データを、天糊製本処理における本文用(中身)の画像データとして、画像メモリ120のハードディスク等に随時記憶させるようメモリ120等を制御する。
尚、この記憶したデータを印刷した結果が、例えば、図8(b)の「本文用両面印刷」に相当する。
但し、図8(b)では本文用の出力結果が「両面印刷」になっているが、天糊製本処理において、本文用の画像を印刷するシートに対して必ずしも両面印刷を実行する必要はない。従って、例えば、天糊製本処理においても、本文用の画像を印刷するシートに対して片面印刷するか両面印刷するかを、図4の画面のキー4−258を介してユーザ自身により選択決定可能に構成しても良い。
又、上述のように、くるみ製本モードにおいては、場合によっては、第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行を禁止している。しかし、このように、くるみ製本モードが選択された場合において第2タイプのシートに対する両面プリント処理の実行を禁止した状態であっても、当該天糊製本モードにて処理対象となるジョブのシートに対して両面プリントの実行は許可するよう制御する。そして、ユーザからの指示に応じて、天糊製本モードにて処理対象のジョブのシートに対して両面プリント処理を実行可能に制御する。
CPU回路部122は、リーダ部1による原稿の読取動作を実行させながら、原稿枚数カウンタからの情報により、天糊製本処理対象のジョブのデータのページ数をカウントする。そして、当該ジョブの総ページ数情報と、ユーザにより設定された当該ジョブに対する印刷処理条件のうちの、両面印刷設定や片面印刷設定や縮小レイアウト設定等の印刷面数に影響があるようなジョブ処理条件をチェックし、このような各種判断材料を基に、当該ジョブにて使用すべきシートの総枚数を計算する(この工程は、例えば、後述する図13や図15や図16のステップS9−3の処理に相当する)。
尚、CPU回路部122は、天糊製本モードを実行する場合でも、シートの総枚数Nを計算する為の方法は、本実施形態では、例えば、図36を用いて説明した処理と同等の処理を行う。
そして、CPU回路部122は、当該天糊製本処理対象のジョブにて使用すべきシートの枚数の合計と予め定められた処理枚数との比較処理を実行し、処理対象のジョブが所定の条件を満たすか否かを判断する。
そして、例えば、所定の条件を満たすジョブであると判断した場合には、CPU回路部122は、当該ジョブのシートに対する天糊製本処理の実行を許可するよう制御する。一方、当該天糊製本処理対象のジョブが所定の条件を満たさないジョブであると判断した場合には、当該ジョブのシートに対する天糊製本処理の実行を禁止するよう制御する。
尚、このような、天糊製本モードの実行可否を決定する制御を行う場合の一例として、本実施形態では、例えば、処理対象のジョブにて利用するシートのメディアタイプを考慮しないならば、CPU回路部122は、図37のケース4およびケース5で説明した制御を実行する。
又、このような、天糊製本モードの実行可否を決定する制御を行う場合の一例として、本実施形態では、例えば、処理対象のジョブにて利用するシートのメディアタイプを考慮するならば、CPU回路部122は、図38のケース4およびケース5、図38のケース11及びケース12、図38のケース18およびケース19にて、説明した制御を実行している。
天糊製本処理の実行を許可した場合、画像メモリ120のハードディスクに格納した当該処理対象のジョブの本文用の画像データをプリンタ部2によりプリントさせる。そして、本文用の画像データがプリントされたシート束の背表紙部分に相当する個所に対して、シート処理装置230が具備する糊付けユニット300により、糊付け処理を実行させる。
その後は、くるみ製本処理とは異なり、表紙を給送したり、本文用シートに対して表紙用のシートを糊付けしたり、くるんだりする作業を実行せずに、背表紙部分に糊付け処理が施された本文用画像がプリント済みのシート束を、排出ローラにより、シート処理装置230の積載トレイ上に、天糊製本処理が完了済みの当該ジョブのシート束として、排出するように制御する。
これにより、図8(b)の右端の例のような、天糊製本処理済みの最終的な印刷結果が得られる。
図8(b)に示すように、天糊製本では表紙をつける必要が無い。即ち、天糊製本処理では、表紙を中紙の用紙束に密着させる動作が不要である。よって、中紙の用紙束に厚みがなくても問題が無い。
即ち、例えば、換言すると、くるみ製本モードにおいて中紙の用紙束の厚みが少ない事が原因で起こるかもしれない「第2タイプのシートが第1タイプのシート束から剥がれてしまう問題」、「表紙に、しわや、破損が発生しうる問題」等は、当該天糊製本処理では、起こりない。本実施形態は、これらの点についても着目している。
この観点に基づき、CPU回路部122の制御により、上述のような、くるみ製本処理時におけるジョブ制御とは異なる独立したジョブ制御を、天糊製本処理時に実行している。
例えば、くるみ製本モードでは、上述したように、処理対象のジョブにてプリンタ部2にてプリントすべきシートのメディアタイプを考慮しない場合でも、考慮する場合でも、「第1の閾値」を予め設定している。そして、処理対象のジョブにて必要なシートの合計枚数Nが、この第1の閾値を下回るならば、くるみ製本処理の実行を禁止している。
しかし、本実施形態は、天糊製本処理を実行する場合には、このような「第1の閾値」には基づかない制御をCPU回路部122により実行している。
即ち、天糊製本対象のジョブにて必要なシートの合計枚数が、例えば、第1の閾値を下回ったとしても、天糊処理の実行を許可するよう制御する。
この点については、図37のケース5とケース3との比較説明、及び、図38のケース5とケース3の比較説明、図38のケース12とケース10の比較説明、図38のケース19とケース17との比較説明で、述べたとおりである。
このように、本実施形態は、例えば、あらゆる状況を想定している。そして、スキャナやネットワークから入力される様々なジョブのプリントデータをハードディスク等の大容量メモリを介してプリント可能にしたデジタル画像形成装置を具備し、且つ、当該画像形成装置から搬送されるシートに対してシートの糊付け処理を少なくも実行可能なシート処理装置を具備した、デジタルプリンティングシステムのような画像形成システムを実用化する事を念頭において、様々な工夫をこらしている。
これにより、例えば、このような装置やシステムが実際に実用化されても、従来で想定したような問題も生じることなく、デジタルプリンティング環境にて、シートの糊付け処理をも希望する、様々なユーザからの、様々なニーズに、柔軟に対応した、使い勝手の良い、便利なシステムを提供できる。
尚、第1実施形態〜第3実施形態を含む本実施形態の全てにおいて、シート糊付け処理に関わる様々な制御を実行しており、これにより、上述した効果を含む様々な効果を奏することができるようになっている。
しかし、本発明は、これらの全ての制御を必ず実行するものだけに限定されない。なぜなら、本実施形態の各種制御のうちの、少なくとも何れか1つのシート糊付け処理に関わる制御を実行できるようになれば、従来技術で想定している装置やシステムよりも、優れたものになり、使い勝手も向上し、効果も得られる。よって、本実施形態で述べている、様々なシート糊付け処理に関係する制御のうちの、少なくとも何れか1つの制御を実行できるものならば、本発明に該当する。
本実施形態は、上述したように、シートの糊付け処理を実行する場合において、処理対象となるジョブにて利用すべきシート自体に対する制御も、行っている。この点について、図6や図7や図18を用いてながら、説明する。
例えば、ユーザにより、図6(c)の設定画面上の糊付け製本キー803が押下され、「OK」キーが押下されると、CPU回路部122は、当該ユーザ操作を検知し、液晶表示部4−250に、図7(d)に示す用紙選択画面(糊付け処理モードにおける本文用のシートの為の用紙選択画面)を、表示させる。
図6(c)の画面にてキー803が押下されたことにより、本画像形成装置にてプリントされたシートに対するシート処理(後処理や、フィニッシィング処理とも呼ぶ)として、糊付け製本処理が、処理対象のジョブに対する処理条件として、ユーザにより設定されたとする。
このように、処理対象のジョブが糊付け製本処理を実行すべきジョブである場合に、CPU回路部122は、当該糊付け処理対象のジョブにおいて、本文用のシート(本文用の画像が形成される第1タイプのシートに相当)として、ユーザにより選択を許可するシートの候補を、制限するように制御している。
例えば、本実施形態の本画像形成装置にて像形成可能なシートの候補が合計N種類存在し、シート処理装置(製本装置)230にて実行可能なシート処理の候補が合計N種類存在するとする。
この場合、CPU回路部122は、本実施形態の画像形成装置の画像メモリ120内部のハードディスクに、図18に示すような、管理テーブル1800を予め作成記憶させておく。
図18は、本実施形態のプリンタ部により印刷可能な複数種類のシートの選択候補と、シート処理装置により実行可能な複数種類のシート処理の、両者に関わる、制限事項を規定する為の管理情報を記憶した管理テーブルの一例を示す図である。
この管理テーブル1800には、処理対象のジョブにて利用を許可するシートの候補を、シート処理装置230が具備する複数種類のシート毎に制限する為の、制限事項(ルール)が、管理情報として、記憶されている。この管理テーブル1800にて規定される制限事項情報は、図37の管理テーブル3700や図38の管理テーブル3800と同様に、本画像形成システム1000が具備する画像メモリ120のハードディスクに格納されている。
CPU回路部122は、管理テーブル1800の管理情報に基づいて、処理対象のジョブにてユーザにより選択可能なシートの候補を、当該システムが具備するシート処理装置(製本装置)230にて実行可能な複数のシート処理の各シート処理毎に、それぞれ区別して管理する。
このような構成のもと、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800の管理情報に基づいて、以下のような制御を行う。ここでは、一例として、シート処理装置230にて実行可能な複数種類のシート処理のうちの、くるみ製本処理と、天糊製本処理に特化して説明する。
例えば、処理対象のジョブに対する処理条件として、糊付け製本処理の1つに相当するくるみ製本処理モードが、ユーザにより選択されたとする。
この場合、CPU回路部122は、例えば、管理テーブル1800で規定されるルールに基づき、当該くるみ製本処理対象のジョブにおいて本文用のシートとしてユーザにより選択を許可するシートを、「A4、LTR(レター)、A5R、STMT−R、B5」の5つの候補(図18のテーブルにて、くるみ製本モード及び天糊製本モード共に、本文用のシートとして利用を許可する事を示す○印が付いている、5つの用紙選択候補)となるように、制御している。
そして、本実施形態では、この選択許可対象の候補の中から、ユーザが所望の用紙を、くるみ製本処理における本文用のシート(第1タイプのシート)として、選択できるよう、操作部の表示部4−250に対する表示制御を実行する。
又、CPU回路部122は、管理テーブル1800の情報に基づき、「A5、A3、LGL(リーガル)、11×17(レジャー)、A4R、LTR−R(レターR)、B4、A3ノビ」等の候補(図18のテーブルにて、くるみ製本モード及び天糊製本モード共に、本文用のシートとして利用を禁止する事を示す×印が付いている、8つの用紙選択候補)については、くるみ製本処理における本文用のシート(第1タイプのシート)としては、選択対象外とする。そして、この選択禁止対象の用紙候補に該当するシートに対しては、当該くるみ製本対象のジョブの本文用の画像データを印刷する事を禁止するよう制御する。
本実施形態では、ユーザの誤操作を未然防止する為にも、これらの選択禁止対象の用紙候補を、くるみ製本処理モードにて本文用のシートとしてユーザが選択する事自体を禁止する。例えば、これらの選択禁止対象の用紙が、ユーザにより、選択できない状態になるよう、操作部123の表示部に対する表示制御を行う。
例えば、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800の管理情報に基づいて、表示部4−250に、図7(d)のような操作画面を表示させるよう制御する。
図7(d)の表示画面では、糊付け製本処理モードにおいて本文用の画像データを印刷するシートに相当する中紙(本文)として選択できる記録紙サイズは、『A4ノビ、A4、B5、A5R、LTR、STMT−R』である事を、ユーザに通知するようガイダンス表示を実行させる。
尚且つ、CPU回路部122は、当該図7(d)の画面を介して、糊付け処理モードを実行する場合において、本文用のシート(第1タイプ)として利用を許可する選択候補(この例では、図18の管理テーブル1800に基づき、少なくとも、5つの候補)の中から、ユーザが所望のシートを選択可能に、操作部123を制御する。
例えば、当該画面上に、これら選択許可対象の用紙を選択する為のボタン等を表示させるよう表示部4−250を制御し、その中から所望の用紙を選択できるように構成しても良い。
図18の管理テーブル1800の例を用いて説明すれば、例えば、A4ノビを選択する為の用紙選択キー、A4を選択する為の用紙選択キー、B5を選択する為の用紙選択キー、A5Rを選択する為の用紙選択キー、LTRを選択する為の用紙選択キー、STMT−Rを選択する為の用紙選択キー、を、図7(d)の画面に、表示させる。そして、これらの用紙選択キーを用いて、第1タイプのシートとして利用すべき所望のシートを、ユーザにより選択可能に制御する。
この制御を換言すると、CPU回路部122は、本文用のシート(第1タイプ)として利用を禁止する選択候補(この例では、図18の管理テーブル1800に基づき、少なくとも、8つの候補)を、ユーザが選択する事は禁止するよう、操作部123を制御する。
例えば、第1タイプのシートとしては選択を禁止する対象のシート(ここでは、8つ)を選択する為の用紙選択キーは、当該画面上に表示させないよう表示部4−250を制御する。或いは、これらの用紙選択キーを表示すること自体は許可しても良いが、例えば、これらのキーをグレー表示させるか、或いは、網掛け表示を実行させるように、表示部4−250を制御する。これにより、これら選択対象外のシートを、ユーザが選択出来ない状態にする。
尚、図7(d)の例では、本画像形成装置の3つの給紙カセットに、現在、A4サイズのシートが存在する事を、CPU回路部122が、各給紙カセットのシート有無検知センサからの情報に基づき判断している。そして、その結果を、当該画面にて反映させた場合の例である。
この場合、ユーザが、図7(d)の画面上の給紙カセット1〜3の何れかの給紙カセットを選択してA4サイズのシートを糊付け処理モードにおける本文用のシートとして設定できるように制御する。
勿論、例えば、図7(d)の状態で、上述の選択許可対象の5つの用紙候補(A4サイズのシート、B5サイズのシート、LTRサイズのシート、STMT−Rサイズのシート)のうちの何れかの用紙種別のシートを、ユーザが、本画像形成形成装置の手差しトレイ227にセットして、図7(d)の画面にて、手差しトレイ227をユーザが選択する事もできる。このように、選択許可対象の用紙候補の中から所望の候補をユーザにより選択可能に構成する。
尚、本実施形態では、図18の管理テーブル1800で規定される管理情報を参照しても分るように、くるみ製本モードがユーザにより選択された場合においも、天糊製本モードがユーザにより選択された場合においても、本文用のシート(本実施形態では、中紙という呼び方や、第1タイプのシートという呼び方でも、呼んでいる)として、ユーザにより選択することを許可している用紙の候補は、両ケース共に、共通(同一)にしている。
しかし、図18のように、くるみ製本モードでも、天糊製本モードでも、本文用のシート(中紙)として選択を許可する候補を、必ずしも、全て、同一にする必要もない。
但し、くるみ製本モードが選択された場合でも、天糊製本モードが選択された場合でも、図18の管理テーブル1800において本文用のシート(第1タイプのシートに相当)としての利用を禁ずる用紙候補(図18のテーブル1800にて×印が示されている用紙候補)のような、ラージサイズのシートは、本文用のシートとして利用する事を、禁止するように、CPU回路部122により制御する。
この制御は、例えば、糊付け処理を実行可能な画像形成システムを想定した場合に、コンパクト化を図った設計都合上、ラージサイズのシートは糊付けできない等、装置自体のメカ構成上の都合に対する配慮でもある。
又、仮にそうでないにしても、上記の制御は、従来技術で想定しているような、市場ニーズ等を加味した、ユーザに対する配慮でもある。
例えば、図8(a)や図8(b)や図24(a)や図25(a)や図26(a)を参照しながら説明する。糊付け製本処理により作成された最終結果に相当する印刷物は、ユーザマニュアルや、ガイドブック等、が多いと、予想される。つまり、糊付け製本印刷物の最終的な出力形態は、例えば、A4サイズ以下のサイズのスモールサイズのものが、多いと思われる。
尚、付言しておくと、本実施形態では、くるみ製本モードにおいて、表紙を給送する場合に、A3サイズの等のラージサイズのシートを選択可能にしている。しかし、この、くるみ製本モードにおいて表紙となるシート(第2タイプのシートに相当)は、糊付けユニット300による糊付け処理を実行したら、本文用のシート束を覆うように、折り畳まれる。即ち、くるみ製本モードで印刷物を作成しても、最終的な印刷物のサイズは、図8(a)の右端の図、並びに、図8(b)の右側の図を見比べても分るように、天糊製本印刷物と、略同一サイズの結果となる。つまり、くるみ製本印刷物も、天糊製本印刷物も、最終的な結果は、A3サイズのようなラージサイズではなく、A4サイズのようなスモールサイズである。
このような観点に基づけば、糊付け製本処理において、最終的な印刷出力物のサイズが、ラージサイズとなってしまうような、シートを、本文用のシートとして、ユーザが利用する事は、市場ニーズから見ても、極めて少ないと考える。むしろ、例えば、ラージサイズのシートをユーザが本文用のシートとして操作部から指定することができたとしても、それは、ユーザ自身が、誤まった設定を行っている可能性の方が、高いと考える。
従って、このようなユーザに対する配慮としても、上記制御を取り入れている。
以上の説明のように、本実施形態によれば、例えば、CPU回路部122は、糊付け製本モードがユーザにより指定された場合に、該ユーザ設定に応じて、糊付け製本可能な用紙サイズのみを中紙として選択可能に制御する(中紙に使用できないラージサイズの用紙は選択できないように制御する)。
即ち、CPU回路部122により、これらの中紙として選択指定可能な記録紙サイズの入っているカセット段のみが選択可能に制御され、ユーザは、所望のカセット段をこの中から選択指定することができるように制御している。
これにより、従来技術で想定しているような問題の発生を未然防止でき、ユーザがラージサイズの製本(製本印刷物の最終結果が、A3のようなラージサイズになる製本)も可能であるかのように錯覚し、ラージサイズの用紙への印刷及び製本を指定してしまうといった不具合を防止することができる。
尚、上述の例では、くるみ製本、および、天糊製本の、何れかのシート糊付け処理モードが選択された場合における、本文用のシートの選択処理に関する制御である。
この制御は、管理テーブル1800の管理情報を参照しても分るように、くるみ製本モードのジョブを処理する場合であっても、天糊製本モードのジョブを処理する場合であっても、両ケース共に、実行するものである。
本実施形態では、更に、例えば、CPU回路部122は、上述の二種類の糊付け処理モードのうちの、くるみ製本モードについては、上記本文用のシート(即ち、第1タイプのシート)の選択処理に関する制御を実行し、尚且つ、くるみ製本表紙用のシート(即ち、第2タイプのシート)の選択処理に関する制御も実行している。
上述したように、糊付け処理が施された最終的な印刷結果は、くるみ製本印刷物であっても、スモールサイズである。但し、それは、最終的な印刷結果(例えば、図8(c)の右端の例が、最終的な、くるみ製本印刷結果である)のサイズが、スモールサイズであるということである。
ここで、図8(a)の左端の図に示す本文用のシート(第1タイプのシート)と、図8(a)の真中の図に示す、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシート)とを、参照してみる。
第1タイプのシートのサイズは、くるみ製本処理を実行する前の状態(図8(a)の左端の図参照)と、くるみ製本処理が実行されて最終的な印刷物が完成した状態(図8(a)の右端の図参照)とを比較すると、同じサイズである(但し、三方断裁処理が実行される場合には、若干、サイズは小さくなる)。
一方、第2タイプのシートは、くるみ製本処理を行う場合に、第1タイプのシート束を覆うように、折り畳まれる。つまり、くるみ製本処理を実行する前の状態は、図30に示したような状態である。このように、第2タイプのシートは、最終的な印刷物が完成した段階で、図8(a)の右端のようになるが、くるみ製本処理を実行するまえは、本文用のシート束を覆い尽くすだけのサイズをもったシートが必要となる。
そこで、本実施形態は、例えば、くるみ製本モードにおける第2タイプのシートの選択処理に関する制御として、以下の制御をCPU回路部122により実行させる。
例えば、CPU回路部122は、上述した図18の管理テーブルに記述された制限事項情報に基づいて、くるみ製本処理を行う場合において、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシート)として、ユーザにより選択を許可するシートの候補を制限する。
例えば、図18の管理テーブル1800に記述された制限情報に基づいて、CPU回路部122は、『A3ノビ、A3、B4、A4R、11×17、LGL、LTR−R』の用紙選択候補(図18のテーブルにて、くるみ製本モードにて表紙用のシートとして利用を許可する事を示す○印が付いている用紙選択候補)については、くるみ製本モードにおいて、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシート)として、ユーザが選択する事を許可する。そして、この選択許可対象の候補の中から、所望のサイズのシートを1つユーザにより選択させる。そして、その為に、例えば、図7(d)の表示画面のような表示画面を表示部4−250に表示させる。
尚且つ、図18の管理テーブル1800に記述された制限情報に基づいて、CPU回路部122は、上記以外の候補『A5、A4、LTR、A5R、STMT−R、B5』等の用紙選択候補(図18のテーブルにて、くるみ製本モードにて表紙用のシートとして利用を禁止する事を示す×印が付いている用紙選択候補)については、くるみ製本モードにおいて、くるみ製本表紙用のシート(第2タイプのシート)として、ユーザが選択する事を禁止するよう制御する。そして、その為に、例えば、図7(d)の表示画面を介して、これら選択禁止対象の候補はユーザが選択出来ないよう、これらの候補の用紙選択キーは表示、或いは、グレー表示、或いは、網掛け表示するよう、表示部4−250を制御する。
尚、図18の管理テーブル1800の情報は、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理モード毎に、処理対象のジョブにて使用可能なシートの候補を制限する為の制限事項(ルール)を規定した管理情報として、図20及び図37及び図38の各制限事項に関する管理情報と、同様に、画像メモリ120のハードディスクに予め登録されている。
以上のように、本実施形態は、例えば、くるみ製本モードや天糊製本モード等のシート糊付け処理モードが選択されたことに応じて、シート糊付け処理にて使用を許可するシートを制限するよう制御する。
そして、図18の管理テーブルに記述されたような制限事項情報に基づき、シート糊付け処理モードが選択されたジョブを処理する場合において、所定のシートは当該ジョブにて利用することを禁止するよう制御する。
尚、本実施形態では、例えば、図18の管理情報は、処理対象のジョブに対するシートシート処理モードの選択と、処理対象のジョブにて利用すべきシートの選択との排他制御をCPU回路部122により実行するためのものである。
そこで、本実施形態にて、例えば、図18の管理情報を用いて、次のような制御を実行するよう構成しても良い。
例えば、表示部4−250に図4の画面を表示させた場合において、ユーザがまだ何も印刷条件を設定していない段階であるとする。図4は初期画面である。つまり、シート処理装置230にて実行可能な複数種類のシート処理モードのどの動作モードについても、ユーザにより選択されていない状態とする。
この状態で、例えば、ユーザが図4の画面上の用紙選択キー4−252を押下したとする。すると、これを受けCPU回路部122は、表示部4−250に、処理対象となるジョブにて利用可能なシートの候補を提示し、且つ、その候補の中から所望のサイズのシートをユーザにより選択可能にするための用紙選択画面(不図示)を表示させる。
このように、シート処理モードがユーザにより選択されていない状態で、ユーザによる用紙選択要求が指示された場合には、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800の左端欄に記入されている用紙選択候補(A5〜用紙N)を、全て、選択対象許可の候補とみなす。そして、上述の不図示の用紙選択画面を介して、これらの候補の中からユーザが所望の候補をユーザにより選択可能に操作部123を制御する。
そして、表示部4−250に表示させた不図示の用紙選択画面において、例えば、ユーザにより「A5」サイズのシートが選択されたとする。この場合、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800にて「A5サイズ」がユーザにより選択された場合に、当該処理対象のジョブにて実行を禁止するべきシート処理モードをチェックする。その結果、当該ジョブにおいては、「くるみ製本モード」および「天糊製本モード」並びに「中綴じ製本モード」及び「パンチ処理モード」を実行することは禁止するよう制御する。但し、「ステイプルモード」について選択実行することを許可するよう制御する。そして、この判定結果に基づいた表示制御を表示部4−250に実行し、ユーザにより選択可能なシート処理モードを制限するよう制御する。
例えば、上記のように「A5サイズ」のシートがユーザにより選択されたうえで、図4の表示画面のソータキー4−256がユーザにより押下された事を受け、図19に示すようなシート処理モード選択画面を表示部4−250に表示させる。しかし、当該シート処理モード選択画面において、「A5サイズ」のシートが選択された場合における選択対象となる上述の5つのシート処理モードについてはユーザにより選択できないよう制御する。例えば、この例だと、図19の画面上の「くるみ製本モード」キー1906、「天糊製本モード」キー1907、「中綴じ製本モード」キー1905、「パンチ処理モード」キー1902を全てグレーアウト表示するか、網掛け表示する。これによりこれらのモードをユーザにより選択不可能状態にする。以上のような制御をCPU回路部122により実行する。
このように、本実施形態では、例えば、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800の制限事項情報を参照しながら、ユーザにより選択されたシートが、本実施形態にて着目しているシート糊付け処理モードにて選択対象外とすべき所定のサイズのシートであると判断した事に応じて、シート糊付け処理モードの選択並び実行を禁止するよう制御する。
一方、例えば、表示部4−250に表示させた不図示の用紙選択画面において、「A4サイズ」がユーザにより選択されたとする。この場合には、当該管理テーブル1800の情報に基づき、例えば、「くるみ製本モード」や「天糊製本モード」を、当該処理対象のジョブにて実行することは許可するよう制御する。そして、この判定結果に基づいた表示制御を表示部4−250に実行し、ユーザにより選択可能なシート処理モードを制限するよう制御する。
例えば、上記のように「A4サイズ」のシートがユーザにより選択されたうえで、図4の表示画面のソータキー4−256がユーザにより押下された事を受け、図19に示すようなシート処理モード選択画面を表示部4−250に表示させる。この際に、CPU回路部122は、上記テーブル1800の情報に基づき、図19の画面にて「くるみ製本モード」キー1906、「天糊製本モード」キー1907を有効表示させるよう制御する。そして、ユーザによりこれら二種類のシート糊付け処理モードのうちのユーザにより所望のシート糊付け処理を選択可能に制御する。
このように、本実施形態では、例えば、CPU回路部122は、図18の管理テーブル1800の制限事項情報を参照しながら、ユーザにより選択されたシートが、本実施形態にて着目しているシート糊付け処理モードにて選択対象内とすべき所定のサイズのシートであると判断した事に応じて、シート糊付け処理モードの選択並び実行を許可するよう制御する。
このように構成することで、シート糊付け処理に関する上述の効果を、ユーザに対する操作性を向上させた状態で、得ることができ、更に効果が向上する。
次に、図7(d)の表示画面を表示部4−250に表示させた時点での説明に戻る。尚、この画面は、図6(d)の画面上のキー803が押下されることで、シート糊付け処理モードが、ユーザにより選択された事に応じて、表示部4−250に表示させる画面である。
CPU回路部122の表示制御により表示部4−250に表示させる、図7(d)の画面のキー805は、糊付け製本処理モードにおいて表紙の設定をユーザにより実行可能にするためのキーである。当該キー805を介して、糊付け製本処理モードにおいて本文用の画像データがプリントされる本文用のシートに対して表紙をつけるか否かをユーザにより選択可能に制御する。
ここで、例えば、当該キー805がユーザにより押下されたうえで、図7(d)の画面上の「次へ」キーがユーザにより押下された場合には、CPU回路部122は、糊付け製本処理モードにて表紙を付けるように制御する。即ち、図8(a)を用いて説明したように、糊付け製本処理モードの1つである、くるみ製本処理モードを、処理対象のジョブに対して設定する。
一方、当該キー805がユーザにより押下されずに、図7(d)の画面上の「次へ」キーがユーザにより押下されたとする。この場合には、CPU回路部122は、糊付け製本処理モードにて表紙を付ける事を禁止するよう制御する。即ち、図8(b)を用いて説明したように、糊付け製本処理モードの1つである、天糊製本モードを、処理対象のジョブに対して設定する。
このように、本実施形態では、糊付け製本モードの設定においてキー805を介して表紙をつける設定がユーザによりなされた場合には、CPU回路部122は、処理対象のジョブを、くるみ製本処理モードで処理すべきジョブであると判断する。一方、キー805を介して表紙をつける設定がユーザによりなされなかった場合には、処理対象のジョブを、天糊製本処理モードで処理すべきジョブであるとCPU回路部122により判断する。
尚、本実施形態は、上述したような方法で、処理対象のジョブに対して、くるみ製本モードを設定するか、天糊製本処理モードを設定するかを、操作部123を介してユーザ自身により決定できるように、CPU回路部122により制御している。しかし、次のような方法で、くるみ製本モードや天糊製本処理モードを含む所望のシート処理をユーザにより選択可能に構成しても良い。
例えば、図4の操作画面のキー4−256は、処理対象となるジョブに対してシート処理装置(製本装置)230によりシート処理を実行させる場合に、その実行すべきシート処理の種類をユーザにより設定可能にする為の指示キーである。そこで、図4の画面のキー4−256がユーザに押下された事に応じて、CPU回路部122は、例えば、図19に示すようなキー1901〜1909等を有する設定画面を、表示部4−250に、表示させるよう制御する。
図19は、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
図19において、画面1900は、処理すべきジョブに対して、シート処理装置230により実行させるべきシート処理の種類を、ユーザ自身により選択可能にする為の表示画面である。
当該画面1900のキー1906がユーザにより押下された場合には、くるみ製本処理モードを設定する。当該画面1900のキー1907がユーザにより押下された場合には、天糊製本処理モードを設定する。
このような直接的な選択方法で、くるみ製本モード及び天糊製本モードの2種類の糊付け処理のうちの所望の種類の糊付け処理を選択できるように構成しても良い。いずれにしても、ユーザが所望とする糊付け処理を実行できるような構成であれば、如何なる設定方法であっても、本実施形態は適用可能である。
尚、CPU回路部122は、図19の画面1900のキー1906のユーザ押下によりくるみ製本モードが選択された場合には、表示部4−250の表示画面の表示内容を、画面1900から図7(d)〜(f)の各表示画面へと遷移できるように表示部4−250を制御する。
そして、図7(d)の画面等を介して、くるみ製本モードにて処理対象となるジョブの本文用のシートとして利用すべきシートの選択をユーザにより実行可能にする。
そして、図7(f)の画面等を介して、当該くるみ製本処理対象のジョブの表紙用のシートとして利用すべきシートのユーザにより選択可能にする。このくるみ製本モードにおける第2タイプのシートに対する一連のプリント処理に関する制御は、図24〜図35を用いて詳細に説明したので、ここでは省略する。
一方、図19の画面1900のキー1907のユーザ押下により天糊製本モードが選択された場合には、CPU回路部122は、表示部4−250の表示画面の表示内容を、画面1900から図7(d)の表示画面へと遷移できるように表示部4−250を制御する。そして、図7(d)の画面を介して、天糊製本モードにて処理対象となるジョブの本文用のシートとして利用すべきシートの選択をユーザにより実行可能にする。
又、ユーザにより天糊製本モードが選択された場合には、表紙用のシートを選択する必要が無い。故に、当該ジョブの印刷条件を設定している最中に、図7(f)の設定画面の表示を禁止するよう表示部4−250を制御し、天糊製本モードが設定されたジョブにおいて、くるみ製本モード用の表紙の選択を禁止するようプリンタ部2を制御する。このような制御を取り入れても良い。
このような表示制御を含む各種制御を実行することで、天糊製本モードのジョブの出力シートに対して、くるみ製本用シートが、挿入さたり、糊付け処理が実行されてしまう等、装置の誤作動を未然防止できる。のみならず、ユーザが操作部123にて天糊製本モードを設定している最中に、誤まって、くるみ表紙用のシートの選択設定を実行してしまう等、ユーザ誤操作をも未然防止出来る。即ち、本実施形態にて得られる効果を更に一層向上させる事が出来る。
次に、本実施形態で着目しているシート糊付け処理に影響のある各種所定の処理を制御する別の例について説明する。
本実施形態の画像形成システム1000は、画像形成装置本体(リーダ部2及びプリンタ部2等)と共にシート処理装置230を具備している。シート処理装置220は、画像形成装置本体から給送されるシートに対して、複数種類のシート処理のうちの、ユーザにより指定されたシート処理を実行するようにCPU回路部122により制御される。
本実施形態のシート処理装置220は、ステイプル処理モード、パンチ処理モード、断裁処理モード、シフト排紙処理モード、中綴じ製本処理モード、2種類の糊付け製本処理(くるみ製本処理、及び、天糊製本処理)モード等、複数種類のシート処理モードを実行できるように構成される。CPU回路部122は、図20の管理テーブル2000の管理データ等に基づき、ユーザにより指定された種類のシート処理を実行するようシート処理装置220を制御する。
図20は、本実施形態のシート処理装置により実行可能な複数種類のシート処理モード同士の制限事項を規定する為の管理情報を記憶した、管理テーブルの一例を示す図である。
図20の管理テーブル2000は、機能管理テーブルの一例を示す。この管理テーブル2000も、図18や図37や図38等の管理テーブルと同様に、例えば、画像メモリ120のハードディスク等、本画像形成装置が具備する所定のメモリに予め記憶されている。
CPU回路部122は、上記管理テーブル2000の管理情報に基づき、シート処理装置220にて実行可能なシート処理の候補を確認する。
当該管理テーブル2000の情報は、シート処理装置230が具備する複数種類のシート処理モード同士における制限事項(ルール)規定した管理情報である。CPU回路部122は、当該管理情報に基づいて、複数のシート処理モード間での禁則制御や排他制御を実行する。また、該テーブル2000の管理情報に基づいた表示制御を、表示部4−250に対して実行する。なお、図20では、実行可能なモード間の組み合わせを「○」で表現し、実行不可能なモード間の組み合わせを「×」で表現し、存在しないモード間の組み合わせを「−」で表現している。
以上のような構成を前提とし、本実施形態では、例えば、CPU回路部122により、図19の表示画面に表示させる表示キー1901〜1907を有効表示したり、無効表示(ボタン自体を表示しない、グレーアウト表示する、網掛け表示する、等の何れかの表示形態にする事を意味する)する。これにより、処理対象となるジョブに対して選択実行可能なシート処理の候補をユーザに提示するようCPU回路部122により表示部4−250を制御している。
そして、キー1901〜1907の何れかをユーザが押下することで、処理対象となるジョブに対して実行させるべき所望のシート処理を、ユーザが選択できるように、CPU回路部122により制御している。
例えば、表示画面1900のキー1901がユーザにより押下された場合には、CPU回路部122は、処理対象となるジョブに対してステイプルモードを設定する。表示画面1900のキー1902がユーザにより押下された場合には、パンチモードを設定する。画面1900のキー1903がユーザにより押下された場合には、断裁モードを設定する。画面1900のキー1904がユーザにより押下された場合には、シフト排紙モードを設定する。画面1900のキー1905がユーザにより押下された場合には、中綴じ製本モードを設定する。画面1900のキー1906がユーザにより押下された場合には、くるみ製本処理モードを設定する。画面1900のキー1907がユーザにより押下された場合には、天糊製本処理モードを設定する。
ユーザにより処理対象となるジョブに対する各種印刷処理条件の設定が全て完了し、図4の操作部123のスタートキー4−241がユーザにより押下された事に応答し、CPU回路部122は、処理対象となるジョブの処理開始指示をユーザから受け付け有りと判断する。
CPU回路部122は、ユーザにより選択された動作モードがコピーモードの場合には、上述のユーザによる処理開始指示の入力に応答し、リーダ部1のADF或いはプラテンガラス上に直接載置された処理対象のジョブの原稿束の読取動作をリーダ部1により開始させる。そして、当該ジョブの一連の読取画像データを画像メモリ120のハードディスクに格納させる。そして、プリンタ部2において、ユーザにより選択された給紙部(227、214、215、225、226の何れかに相当)からシートを給送させる。そして、給紙部から給送されたシートに対して、上記画像メモリ120から読み出した上記ジョブのデータをプリンタ部2によりプリントさせる。そして、このジョブのシートを、排紙ローラ219を介して、シート処理装置230内部のシート搬送路へ導入させる。
尚、本実施形態の画像形成装置は、コピーモードを有するのみならず、ボックスモード等、複数の動作モードを有している。ボックスモードとは、リーダ部1あるいはネットワーク2001を介して外部装置(例えば、図2の外部装置2002等)から入力されたジョブのデータを、画像メモリ120内部のハードディスクの所定の領域領域(ボックス領域と称す)に格納保持させる機能である。尚且つ、ユーザが所望のタイミングで、該ハードディスク内部の、ユーザが所望のボックスの中から、ユーザが所望の画像データを、プリンタ部2でプリントさせるように本装置を動作させる事ができる機能である。
従って、ユーザによりボックスモードが選択された状態で、スタートキー4−241を介して処理開始要求を受け付た場合には、CPU回路部122は、上記ハードディスクからの画像データの読出動作から一連の処理を開始させるよう画像メモリ部120を制御する。画像メモリ部120から読み出した以降の処理は、コピーモード時の動作と同様の動作である。即ち、ボックスモードにてハードディスクから読み出されたジョブの画像データをプリント部2によりプリントさせ、このプリント処理がなされたシートを、排紙ローラ219を介して、シート処理装置230内部のシート搬送路へ導入させる。
プリンタ部2によりプリント処理がなされたジョブのシートは、シート処理装置230により、ユーザにより選択されたシート処理モードに対応するシート処理が実行されるよう、CPU回路部122は、シート処理装置230を制御する。
ここで、図19や図20に示す各種シート処理モードにおける一連の動作について述べる。
例えば、スタートキー4−241の押下によりジョブ処理開始要求をユーザが入力するに先立ち、図19に示す表示画面1900のキー1901をユーザが押下することで、処理対象のジョブに対してステイプルモードがユーザにより設定されていたとする。この場合、CPU回路部122は、このユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対するステイプル処理をシート処理装置230に実行させる。
例えば、プリンタ部2の排紙ローラ219を介してシート処理装置230内部に搬入された処理対象の当該ジョブのシートを、ステイプルユニット280が具備する処理トレイ上に一時的にスタックさせる。該ユニット280のトレイ上に、1束分のシート(例えば、合計5ページ分の原稿データからなるジョブである場合には、この5ページ分の複数のシートに相当)をスタックした時点で、ステイプルユニット280によりステイプル処理を実行させる。そして、ステイプル処理がなされたうえで当該ジョブのシートを、ステイプルユニット280の処理トレイからシート処理装置230のトレイ256に対して束排出させる。そして、このような一連の処理を、ユーザが印刷前にテンキー4−245を用いて当該ジョブにて設定した印刷部数分、実行させる。
一方、図19に示す表示画面1900のキー1903をユーザが押下することで、処理対象のジョブに対して断裁処理モードがユーザにより設定されていたとする。この場合、CPU回路部122は、このユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対する断裁処理(シートの端部を裁断する処理)をシート処理装置230に実行させる。
例えば、プリンタ部2の排紙ローラ219を介してシート処理装置230内部に搬入された処理対象の当該ジョブのシートを、トリマテーブル255上に一時的にスタックさせる。そして、トリマテーブル255上に、このジョブの1束分のシート(例えば、合計30ページ分の原稿データからなるジョブである場合には、この30ページ分の複数のシートに相当)をスタックした時点で、トリマユニット247により断裁処理を実行させる。そして、断裁処理済みの当該ジョブのシート束をシート処理装置230のトレイ257に対して排出させる。そして、このような一連の処理を、ユーザが印刷前にテンキー4−245を用いて当該ジョブにて設定した印刷部数分、実行させる。
一方、図19に示す表示画面1900のキー1904をユーザが押下することで、処理対象のジョブに対してシフト排紙処理モードがユーザにより設定されていたとする。この場合、CPU回路部122は、このユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対するシフト排紙処理(複数のシート束を、束毎に、ずらじた状態で、排紙トレイにスタックさせる処理)をシート処理装置230に実行させる。
例えば、ステイプルユニット280に、1束分のシート(例えば、合計5ページ分の原稿データからなるジョブである場合には、この5ページ分の複数のシートに相当)をスタックした時点で、ステイプルユニット280のトレイ上において、当該一束分のシート束を、装置手前方向、或いは、装置奥側方向に、当該ユニットの規制板を使って、ずらすよう制御する。そして、一方の方向にずらす作業(シフト動作)が完了した時点で、当該シート束を、排紙トレイ256上に排紙する。そして、当該シート束の次に排紙すべき後続のシート束は、先行するシート束とは逆方向に、上記ステイプルユニット280上のトレイにて、ずらすよう、当該ユニット280の規制版を制御する。そして、先ほどのシート束と逆方向にシフトされたシート束を、排紙トレイ256上に既にスタック済みの先のシート束の上に、束排出させる。
これにより、排紙トレイ256上において、先行するシート束と、後続するシート束が、互いに、装置手前方向と奥方向にて、それぞれ、シフトされた状態で、スタックすることが出来る。これにより、複数のシート束の各部の切れ目を明確にすることが出来る。このような一連のシフト排紙処理を、ユーザが印刷前にテンキー4−245を用いて当該ジョブにて設定した印刷部数分、実行させる。
一方、図19に示す表示画面1900のキー1905がユーザにより押下されることで、処理対象のジョブに対して中綴じ製本処理モードがユーザにより設定されていたとする。この場合、CPU回路部122は、該ユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対する中綴じ製本処理をシート処理装置230に実行させる。ここで、中綴じ製本処理について図39を用いて説明する。
図39は、本実施形態にて制御対象となる、中綴じ製本印刷処理に関する説明図である。
例えば、A4サイズの8ページ分のジョブ(図39(a)に示す、8ページ分のドキュメントデータ601〜608を含む、一連の入力プリントデータに相当)を、A3サイズのシートを用いて、中綴じ製本する場合について説明する。
スタートキー4−241が押下されることでユーザにより処理開始指示が入力さされたら、当該ジョブを先頭ページ601から順次ページ順に画像メモリ120のハードディスクに格納させる。
全ページのデータが該画像メモリ120のハードディスクに格納されたら、A3サイズの記録紙を給紙部から1枚給送する。そして、この1枚目の記録紙の第1面に対して、4頁目の画像と5頁目の画像の合計2ページ分の画像を、配列形成させる。そして、当該シートの表裏を画像形成装置本体内部にて反転させ、当該記録紙を再給紙し、この1枚目の記録紙の第2面(上記第1面の反対面)に対して、6頁目の画像と3頁目の画像の、これら2ページ分の画像を配列形成させる。これにより、図39(b)の1枚目の記録紙の印刷が完了する。そして、当該1枚目のシートの表裏の各面に対してプリントが完了したら、このシートを、一時的に、シート処理装置230内のトレイにてスタックさせる。
次に、2枚目の記録紙として、A3サイズの記録紙を給紙部から、もう一枚給送する。そして、この2枚目の記録紙の第1面に対して、2頁目の画像と7頁目の画像のこれら2ページ分の画像を配列形成させる。次いで、この2枚目の記録紙の第2面(上記第1面の反対面)に、8頁目の画像と1頁目の画像のこれら2ページ分の画像を配列形成させる。これにより、図39(b)の2枚目の記録紙の印刷が完了する。
そして、2枚目のシートの表裏の各面に対してそれぞれプリントが完了したら、当該プリント済みの2枚目のシートを、シート処理装置230にて既に待機済みの1枚目のシートの上にスタックさせる。そして、これら2枚目のシートを整合したら、シートの中央位置を、ステイプル位置として、この位置に対して、ステイプル処理を実行させる(これが、中綴じに相当する)。そして、この中綴じ処理を実行した上で、当該中綴じ位置(即ち、シートの中央位置)を、中心に、当該シート束を、1頁目が表紙側、8頁目が裏表紙側となるように、二つ折りするよう、シート処理装置230により折り処理を実行させる。そして、この二つ折り処理が完了したら、例えば、排紙トレイ257へ束排紙する。以上の一連の処理をCPU回路部122により本画像形成システム1000に実行させることで、図39(c)のような中綴じ製本印刷結果を作成させることが出来る。
このように、中綴じ製本処理モードが選択されたジョブを処理する場合には、CPU回路部122は、くるみ製本モードや天糊製本モードにおいては実行させる糊付け処理を禁止するよう制御する。
CPU回路部122は、このような一連の中綴じ製本処理を、ユーザが印刷前にテンキー4−245を用いて当該ジョブにて設定した印刷部数分、実行させるよう画像形成装置本体及びシート処理装置230を制御する。
以上のように、本実施形態では、例えば、製本モードとして、上述の2種類の糊付け製本モードを具備するだけでなく、糊付け処理を禁止した中綴じ製本モードを具備しており、ユーザが所望の製本モードを選択可能に構成している。このように構成することで、様々な出力形態の製本印刷物を作成することができ、ユーザからの様々なニーズに更に対応することができ、本実施形態の効果を更に向上させる事が可能になる。
次に、図19に示す表示画面1900のキー1906をユーザが押下することで、処理対象のジョブに対して、糊付け処理の1つに相当する、くるみ製本処理モードがユーザにより設定されていた場合について説明する。この場合、CPU回路部122は、このユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対するくるみ製本処理をシート処理装置230に実行させる。くるみ製本処理の一連の処理シーケンスは、図8(a)や図24〜図35を用いて上述したとおりである。又、図11にて、後述するので、ここでは、省略する。
又、図19に示す表示画面1900のキー1907をユーザが押下することで、処理対象のジョブに対して、糊付け処理のもう1つに相当する、天糊製本処理モードがユーザにより設定されていたとする。この場合、CPU回路部122は、このユーザにより設定された当該ジョブ処理条件に基づいて、当該ジョブのシートに対する天糊製本処理をシート処理装置230に実行させる。天糊製本処理の一連の処理シーケンスは、図8(b)を用いて上述したとおりである。又、図11にて、後述するので、ここでは、省略する。
以上説明したように、本実施形態は、このようなユーザインタフェース画面を表示装置に表示させ、当該ユーザインタフェースを介して、ユーザが所望の種類のシート処理を選択可能にするように、CPU回路部122が主体となり当該画像形成システムを制御している。尚、上述したような選択方法以外の選択方法でも勿論良い。少なくとも、ユーザが所望のシート処理を選択できるような構成であれば、如何なる構成でも本実施形態は適用可能である。
このように、本実施形態は、くるみ製本処理および天糊製本処理の少なくとも何れかの糊付け処理を含む複数種類のシート処理を、シート処理装置230により実行可能に構成する。そして、ユーザに対して、実行可能なシート処理を候補を提示させる。そして、ユーザが所望のシート処理を任意に選択可能に構成している。
尚、本実施形態の画像形成システムは、上記のような構成を前提としたうえで、ユーザによる誤操作を未然発生できる構成を具備している。尚且つ、当該ユーザの誤操作が原因で、当該システムの誤作動・トラブルが発生するような事も未然に防止する事が出来る構成を具備している。これにより、従来技術で想定しているような問題を解決するだけでなく、本実施形態にて得られる効果を更に一層向上できるようにしている。
例えば、1つの処理対象となるジョブに対して、ユーザにより所望の種類のシート処理が図19の画面1900を介して選択された事に応じて、それ以外の種類のシート処理モードの選択を禁止するようCPU回路部122により制御する。
又、例えば、1つの処理対象となるジョブに対して、上述の複数種類のシート処理モードの中から、上記ような問題が発生しない所定の制限範囲内にて、例えば2種類等、複数のシート処理モードを設定できるように、CPU回路部122により制御する。
CPU回路部122は、このような、処理対象のジョブに対するシート処理の排他制御(シート処理機能の制限制御)を、図20の機能管理テーブル2000に記憶されている機能制限情報に基づいて、実行するよう、本画像形成システム1000を制御している。
例えば、CPU回路部122は、図20のテーブル2000に予め記憶された機能制限情報を画像メモリ120のハードディスクからRAM125に読み出して、当該管理情報を、禁則ルール(本実施形態では、制限事項情報とも呼んでいる)として取扱い、当該ルールに基づいて、以下に列挙するような、シート処理装置230によるシート処理に関わる禁則制御を、実行する。
例えば、本画像形成システム1000に用いるユーザインタフェースユニット(リーダ部1からのジョブならば操作部123がこれに該当し、ホストコンピュータ等の外部装置2002ならプリンタドライバ等の印刷設定画面が、これに該当する)により表示させる表示画面(例えば、図19参照)を介して、ユーザにより、「くるみ製本処理モード」が選択されたとする。この場合、処理対象となるジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行するようシート処理装置230を制御する。
このように、くるみ製本処理モードがユーザにより選択された場合には、処理対象のジョブのシートに対して当該くるみ製本処理の実行を許可する。尚且つ、図20のテーブル2000の禁則ルールに基づいて、当該くるみ製本処理対象のジョブのシートに対して、断裁処理を実行する事は許可する。但し、それ以外の種類のシート処理を、当該ジョブのシートに対して、実行する事は禁止するよう、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。
図20の例で説明すれば、CPU回路部122は、このケースの場合(くるみ製本モードがユーザにより選択された場合)、天糊製本処理モード、中綴じ製本処理モード、ステイプル処理モード、パンチ処理モード、シフト排紙処理モードの、これら5種類のモードを、選択禁止対象のシート処理モードに該当すると判断する。そして、これらのシート処理モードに相当するシート処理を、当該くるみ製本対象のジョブのシートに対して、実行する事を禁止する。尚且つ、これらのモードをユーザが選択する事自体をも禁止するよう、制御する。
又、例えば、本画像形成システムに用いるユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより、「天糊製本処理モード」が選択されたとする。この場合、処理対象となるジョブのシートに対して、天糊製本処理を実行するようシート処理装置230を制御する。
このように、ユーザにより、天糊製本処理モードが選択された場合には、処理対象のジョブのシートに対して当該天糊製本処理の実行を許可する。尚且つ、図20のテーブル2000の禁則ルールに基づいて、当該天糊製本処理対象のジョブのシートに対して、断裁処理、及び/又は、パンチ処理、を、選択実行する事を、許可する。但し、それ以外の種類のシート処理を、当該ジョブのシートに対して、実行する事は禁止するよう、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。
図20の例で説明すれば、CPU回路部122は、このケースの場合(天糊製本モードがユーザにより選択された場合)、くるみ製本処理モード、中綴じ製本処理モード、ステイプル処理モード、シフト排紙処理モードの、これら4種類のモードを、選択禁止対象のシート処理モードに該当すると判断する。そして、これらのシート処理モードに相当するシート処理を、当該天糊製本対象のジョブのシートに対して、実行する事を禁止する。尚且つ、これらのモードをユーザが選択する事自体をも禁止するよう、制御する。
又、例えば、本画像形成システムに用いるユーザインタフェースユニット(この例では操作部123)を介して、ユーザにより、「中綴じ製本処理モード」が選択されたとする。この場合、処理対象となるジョブのシートに対して、中綴じ製本処理を実行するようシート処理装置230を制御する。
このように、ユーザにより、中綴じ製本処理モードが選択された場合には、処理対象のジョブのシートに対して当該中綴じ製本処理の実行を許可する。尚且つ、図20のテーブル2000の禁則ルールに基づいて、当該中綴じ製本処理対象のジョブのシートに対して、断裁処理を実行する事も許可する。但し、それ以外の種類のシート処理を、当該ジョブのシートに対して、実行する事は禁止するよう、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。
図20の例で説明すれば、CPU回路部122は、このケースの場合(中綴じ製本モードがユーザにより選択された場合)、くるみ製本処理、天糊製本処理、ステイプル処理、パンチ処理、シフト排紙処理の、これら5種類のモードを、選択禁止対象のシート処理モードに該当すると判断する。そして、これらのシート処理モードに相当するシート処理を、当該中綴じ製本対象のジョブのシートに対して、実行する事を禁止する。尚且つ、これらのモードをユーザが選択する事自体をも禁止するよう、制御する。
また、同様に、ユーザにより、断裁処理処理モードが選択された場合には、処理対象のジョブのシートに対して当該断裁処理の実行を許可する。尚且つ、図20のテーブル2000の禁則ルールに基づいて、当該断裁処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理、及び、糊付け製本処理、及び、ステイプル処理のうちの、少なくとも、何れか1つのシート処理の実行は、許可する。但し、それ以外の種類のシート処理(図20の例では、パンチ処理、シフト排紙処理が、禁止対象のシート処理に該当する)を、当該断裁処理対象のジョブのシートに対して、実行する事は、禁止するよう、CPU回路部122により、本システムを制御する。
又、ステイプルモードがユーザにより選択された場合や、パンチ処理モードがユーザにより選択された場合や、シフト排紙モードが選択された場合にも、それぞれ、図20の管理テーブル2000の該当する管理ルールに基づいて、シート処理の実行許可、禁止を、制御する。
このように、本実施形態は、シート処理装置230により実行可能な複数種類のシート処理モード同士における、禁則ルールを予め設けている。そして、CPU回路部122は、当該禁則ルールに基づき、ユーザにより選択されたシート処理を実行すべき対象のジョブに対して、該選択されたシート処理以外の他のシート処理のうちの、所定のシート処理の実行は、許可する。但し、それ以外の所定のシート処理の実行は、当該処理対象のジョブのシートに対して禁止するよう制御している。
ここで、上述のシート処理に関する各種禁則制御に関して、くるみ製本処理や天糊製本処理等の糊付け製本処理を中心に説明すると、本実施形態のシステムは、次に列挙するような制御を実行するように、構成されている。
本実施形態では、くるみ製本モード以外の種類のシート処理モードであり、且つ、くるみ製本処理モードを実行する場合において選択禁止対象とすべき所定の種類のシート処理モードが、ユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択された事に応じて、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行する事を禁止するよう、本画像形成システムを制御する。
例えば、図20の管理テーブル2000の禁則制御例では、天糊製本モード、中綴じ製本モード、ステイプル処理モード、パンチ処理モード、シフト排紙モードの、これら5種類のシート処理のうちの少なくとも何れかの種類のシート処理モードがユーザにより選択した事に応答して、当該処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行することを禁止するよう、CPU回路部122により本画像形成システムを制御する。
但し、上述した所定の種類のシート処理(ここでは、第1の所定種類のシート処理と称す)とは異なる、別の所定種類のシート処理(ここでは、第2の所定種類のシート処理と称す)が選択された場合には、当該処理条件が設定されたジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行することを許可するよう、本画像形成システム1000を制御する。
例えば、断裁処理モードが、操作部123等のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択された場合には、当該断裁処理対象のジョブのシートに対して、くるみ製本処理を実行する事は、許可するように、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。天糊製本処理モードにおいても次のように制御する。
本実施形態では、天糊製本モード以外の種類のシート処理モードであり、且つ、天糊製本処理モードを実行する場合において選択禁止対象とすべき所定の種類のシート処理モードが、ユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択された事に応じて、CPU回路部122は、当該処理対象のジョブのシートに対して、天糊製本処理を実行することを禁止するよう、CPU回路部122により本画像形成システム1000を制御する。
例えば、図20の管理テーブル2000の禁則制御例を用いて説明する。くるみ製本処理モード、及び、中綴じ製本モード、及び、ステイプル処理モード、及び、シフト排紙モードの、これら、4種類のシート処理のうちの少なくとも何れかの種類のシート処理モードがユーザにより選択した事に応答して、当該処理条件が設定されたジョブのシートに対して、天糊製本処理を実行することを禁止するよう、CPU回路部122により本画像形成システム1000を制御する。
但し、上述した所定の種類のシート処理(ここでは、第3の所定種類のシート処理と称す)とは異なる、別の所定種類のシート処理(ここでは、第4の所定種類のシート処理と称す)が選択された場合には、当該処理条件が設定されたジョブのシートに対して、天折製本処理を実行することを許可するよう、本画像形成システムを制御する。
例えば、断裁処理モード、及び/又は、パンチ処理モード、が、操作部123等のユーザインタフェースユニットを介して、ユーザにより選択された場合には、当該シート処理対象のジョブのシートに対して、天糊製本処理を実行する事は、許可するように、CPU回路部122により、本画像形成システム1000を制御する。
尚、上述のように、所定の種類のシート処理モードがユーザにより選択された場合において、その他の種類のシート処理も併用して実行する事を許可するよう制御しているが、併用実行を許可するシート処理モードに対応するシート処理を実際に実行するか否かは、ユーザ自身により選択可能にするようCPU回路部122により制御する。
例えば、図4の画面上のソートキー4−256がユーザにより選択されたことに応じて、図19に示す、処理対象のジョブに対して実行すべきシート処理の種類をユーザにより選択可能にする為の表示画面1900を、表示部4−250に表示させたとする。
そして、図19の表示画面においてユーザによりステイプルキー1901が選択されたとする。すると、CPU回路部122は、図20の管理テーブル2000に記述された制限事項情報に基づいて、表示部4−250の表示状態を、図21に示す表示画面に状態遷移させるよう表示部4−250を制御する。
図21は、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図であり、図19と同一のものには同一の符号を付してある。
本実施形態では、図21に示すように、ステイプルキー1901が押下された状態のシート処理設定画面では、CPU回路部122は、パンチキー1902及び断裁キー1903並びにシフト排紙キー1904については有効表示状態にする。尚且つ、中綴じ製本キー1905、くるみ製本キー1906、天糊製本キー1907については、グレーアウト表示を実行させ、これらのキーについてはユーザにより選択不可能状態にする。
CPU回路部122が、このように表示制御することで、ステイプルモードが選択されたジョブに対しては、パンチモードや断裁モードやシフト排紙モードのうちの少なくとも何れかの種類のシート処理モードをユーザにより選択可能にする。但し、中綴じ製本モード、くるみ製本モード、天糊製本モード、については、ユーザにより選択することを禁止するよう制御する。
又、例えば、図19の表示画面1900においてユーザにより、くるみ製本キー1906が選択されたとする。すると、CPU回路部122は、図20の管理テーブル2000に記述された制限事項情報に基づいて、表示部4−250の表示状態を、図22に示す表示画面に状態遷移させるよう表示部4−250を制御する。
図22は、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図であり、図19と同一のものには同一の符号を付してある。
本実施形態では、図22に示すように、くるみ製本キー1906が押下された状態のシート処理設定画面では、CPU回路部122は、断裁キー1903については有効表示状態にする。尚且つ、ステイプルキー1901、パンチキー1902、シフト排紙キー1904、中綴じ製本キー1905、天糊製本キー1907については、グレーアウト表示を実行させ、これらのキーについてはユーザにより選択不可能状態にする。
このように表示制御することで、くるみ製本モードが選択されたジョブに対しては、断裁モードをユーザにより選択可能にする。但し、ステイプルモードやパンチモードやシフト排紙モードや中綴じ製本モードや天糊製本モードについては、ユーザにより選択することを禁止するよう制御する。
又、例えば、図19の表示画面1900においてユーザにより、天糊製本キー1907が選択されたとする。すると、CPU回路部122は、図20の管理テーブル2000に記述された制限事項情報に基づいて、表示部4−250の表示状態を、図23に示す表示画面に状態遷移させるよう表示部4−250を制御する。
図23は、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図であり、図19と同一のものには同一の符号を付してある。
本実施形態では、図23に示すように、天糊製本キー1907が押下された状態のシート処理設定画面では、CPU回路部122は、パンチキー1902および断裁キー1903については有効表示状態にする。但し、ステイプルキー1901、シフト排紙キー1904、中綴じ製本キー1905、くるみ製本キー1906については、グレーアウト表示を実行させ、これらのキーについてはユーザにより選択不可能状態にする。
このように表示制御することで、天糊製本モードが選択されたジョブに対しては、パンチ処理モードおよび断裁モードのうちの少なくとも何れかの種類のシート処理モードをユーザにより選択可能にする。但し、ステイプルモード、シフト排紙モード、中綴じ製本モード、くるみ製本モードについては、ユーザにより選択することを禁止するよう制御する。
以上のように、実際のシート処理動作自体を制御するだけでなく、ユーザインタフェースユニットに対する操作制御を実行するように構成することで、上述した効果のうちの特に操作性を更に向上させる事が出来る。
尚、上述した例では、くるみ製本処理対象のジョブのシートに対して、断裁処理を実行する否かを、ユーザ自身の判断により、選択可能に構成している。しかし、本実施形態において、以下のような制御実行しても良い。
例えば、上述のように、ユーザが、くるみ製本処理モードを選択した場合、当該くるみ製本モードの選択に応答して、当該くるみ製本処理対象のジョブのシートに対して、自動的に、断裁処理を実行するように、シート処理装置230を、CPU回路部122により、制御するように構成しても良い。
このように、ユーザにより、くるみ製本モードが処理対象のジョブに対して選択された場合、ユーザが断裁処理モードを選択する否かに関係なく、CPU回路部122が、独自の判断で、くるみ製本処理対象のジョブのシートに対する断裁処理の実行可否を、決定するように構成しても良い。
又、例えば、ユーザが天糊製本処理モードを選択した場合、当該天糊製本モードの選択に応答して、当該天糊製本処理対象のジョブのシートに対して、自動的に、断裁処理を実行するように、シート処理装置230を、CPU回路部122により、制御する。
このように、ユーザにより、天糊製本モードが処理対象のジョブに対して選択された場合、当該ユーザが断裁処理モードを選択する否かに関係なく、CPU回路部122が、独自の判断で、天糊製本処理対象のジョブのシートに対する断裁処理の実行可否を、決定しても良い。
尚、上述した各種例のように、シートの糊付け処理を実行するジョブに対して断裁処理を実行する場合(ユーザが明示的に断裁処理を実行指示する場合、及び、自動的にCPU回路部122が断裁処理を実行する判断を下した場合の両ケースを含む)には、上述した三方断裁処理を実行するようCPU回路部122により制御する。
以上のように構成することで、例えば、断裁処理を実行しないと糊付け製本印刷物の出力結果のシートの端部の見栄えが悪くなってしまうような状況において、万が一、ユーザが断裁処理を実行させる指示を操作部から入力し忘れても、綺麗な糊付け製本印刷物を本画像形成システム1000にて作成することが出来る。
次に、図7の表示画面を表示部4−250に表示させた以降のユーザ操作に関して説明する。
キー805が押下され(キー805を押下された後に「次へ」キーが押下され)、くるみ製本が指定されると、CPU回路部122は、液晶表示部4−250に図7(f)に示す操作画面を表示させる。上述したように、図7(f)の操作画面では、くるみ製本モードにおいて、表紙の記録紙サイズおよび、カセット段(給紙位置)の選択、表紙へのコピーの有無等を選択可能に制御する。
尚、本例では、CPU回路部122により、表紙として選択指定可能な記録紙サイズの入っているカセット段のみを選択可能に制御し、ユーザは、この中から所望のカセット段を選択指定することができる。
図7(f)に示されるように、くるみ製本モードにおいて、表紙(第2タイプのシート)としてユーザにより選択を許可する記録紙サイズは、図18の管理テーブル1800の制限事項情報に基づいて、本実施形態では、『A3ノビ、A3、B4、A4R、11×17、LGL、LTR−R』となるように制御している。また、図24〜図35を用いて説明したように、くるみ製本モードにおいて、表紙(第2タイプのシート)のオモテへのコピーの有無、表紙のウラへのコピーの有無、裏表紙のオモテへのコピーの有無、裏表紙のウラへのコピーの有無をそれぞれ選択可能でに構成している。これらを選択して、「次へ」キーを押下することにより、くるみ製本の設定が終了する。
一方、図6(c)の操作画面において、キー804が選択されて「OK」キーが押下されると、CPU回路部122は、この操作を検知し、液晶表示部4−250に、中綴じ製本の設定を行うための図7(g)に示す操作画面を表示させる。
図7(e)に示されるように、中綴じ製本(糊付け処理を実行しない製本モード)の場合、中綴じ製本印刷対象の記録紙としてユーザにより選択を許可する紙サイズは、図18の管理テーブル1800の制限事項情報に基づいて、本実施形態では『A3、B4、A4R、11×17、LGL、LTR−R』となるように制御している。これらが選択され、「次へ」キーが押下されると、CPU回路部122は、液晶表示部4−250に図7(g)に示す操作画面を表示させる。この図7(g)の操作画面では、[中綴じする/中綴じしない]を選択可能にする。これらを選択して、「次へ」キーを押下することにより、中とじ製本の設定が終了する。
なお、上述した図4〜図7及び図19〜図23等を含む、本実施形態のユーザインタフェースを介してユーザにより処理すべきジョブに対して設定される各種処理条件は、ユーザが設定情報として、本画像形成システム1000が具備するRAM125内に記憶されるものとする。そして、この情報を、CPU回路部122は、上述した各種制限事項情報との比較処理や、後述するフローチャートの各種判定処理に用いるよう構成されている。
以下、図9,図10を用いて画像の記憶方法、読みだし方法について説明する。
図9は、図2に示した画像メモリ120のメモリマップを示す模式図である。
図9に示すように、画像メモリ120は、レイアウトメモリ5000と、複数(本実施形態では100個)の蓄積メモリ1(5001)〜蓄積メモリ100(5100)から構成され、100枚分の画像が記憶できるように構成されている。
図10は、図9に示した画像メモリ120に対する画像の記憶方法、読み出し方法について説明する図である。
図10(1)は、図9に示した1つの蓄積メモリの記憶容量を示したもので、本実施形態では、600dpi基準でA3サイズの記憶ができるもので、縦7015×横9920ビットで構成される。この記憶領域がレイアウトメモリ(画像レイアウト領域)1つとキャラクタ用データ1つと画像記憶領域として、100枚分の画像が記憶できる様に構成されている。
続いて図10(2)を用いてA4原稿画像を画像メモリに記憶する場合の例を示す。以下、図2に示したCPU回路部122の制御により行われる。
図10(2a)のように原稿台ガラス面102(図1)上に載置されたA4原稿は、図10(2a)に示すように、矢印の方向に順次読み込まれる。
この時、図10(2b)に示すように、読み込まれる画像データを蓄積する蓄積メモリ(例えば、蓄積メモリ1(5001))のアドレス(0,0)をスタート位置にX方向のカウントアップ,Y方向のカウントアップを指定しておく。
そして、1ライン目が読み込まれると、読み込まれた1ライン目の画像データを、アドレス(0,0)からアドレス(0,7015)方向に順次書き込む。次に、2ライン目が読み込まれると、X方向のカウンタを1つアップし、読み込まれた2ライン目の画像データを、アドレス(1,0)からアドレス(1,7015)方向に順次書き込む。次に、3ライン目が読み込まれると、まずX方向のカウンタを1つアップし、読み込まれた3ライン目の画像データを、アドレス(2,0)からアドレス(2,7015)まで順次書き込む。この様に読み込み、書き込みを繰り返して、アドレス(4960,7015)まで書き込まれる。
次に、図10(3)を用いて、図10(2)に示したように蓄積メモリに書き込まれた画像データを該蓄積メモリから時計回りに90度回転させて読み出す処理について説明する。
蓄積メモリ(例えば、蓄積メモリ1(5001))に記憶されたデータを時計回りに90度回転させて読み出す場合、図10(3a)に示すように、先ず、アドレス(4960,0)をスタート位置に、X方向のカウンタを順にカウントダウン,Y方向のカウンタをアップに指定しておき、1ライン目の画像データを、アドレス(4960,0)からアドレス(0,0)方向にXカウンタを順にダウンしながら読み出す。次に、Yカウンタを1つアップさせ、2ライン目の画像データを、アドレス(4960,1)からアドレス(0,1)の方向に読み出す。順次このように読み出すことにより図10(3b)に示すように、蓄積メモリから時計回りに90度回転させた画像データを読み出すことができる。
次に、図10(4)を用いて、図10(2)に示したように蓄積メモリに書き込まれた画像データを該蓄積メモリから回転することなく読み出す処理について説明する。
蓄積メモリ(例えば、蓄積メモリ1(5001))に記憶されたデータを回転させることなく読み出す場合、図10(4a)に示すように、先ず、アドレス(0,0)をスタート位置に、X方向のカウンタをアップ,Y方向のカウンタをアップに指定しておき、1ライン目の画像データを、アドレス(0,0)からアドレス(0,7015)方向にYカウンタを順にアップしながら読み出す。次に、Xカウンタを1つアップさせ、2ライン目の画像データを、アドレス(1,0)からアドレス(1,7015)の方向に読み出す。順次このように読み出すことにより図10(4b)に示すように、蓄積メモリから画像データを読み出すことができる。
従って、図10(2a)に示すA4幅の原稿を図10(4a)の方向で読み出すことで画像を回転しないで読み出すことができる。
次に、図10(5)を用いて、図10(2)に示したように蓄積メモリに書き込まれた画像データを該蓄積メモリから180度回転させて読み出す処理について説明する。
蓄積メモリ(例えば、蓄積メモリ1(5001))に記憶された画像データを180度回転させて読み出す場合、図10(5a)に示すように、先ず、アドレス(0,7015)をスタート位置に、X方向のカウンタをカウントダウン,Y方向のカウンタをカウントダウンに指定しておき、1ライン目の画像データを、アドレス(4960,7015)からアドレス(4960,0)方向にYカウンタを順にダウンしながら読み出す。次に、Xカウンタを1つダウンさせ、2ライン目の画像データを、アドレス(4959,7015)からアドレス(4959,0)の方向に読み出す。順次このように読み出すことにより図10(5b)に示すように、蓄積メモリから画像データを読み出すことができる。
従って、図10(2a)に示すA4幅の原稿を図10(5a)の方向で読み出すことで180度回転した画像を読み出すことができる。
次に、図10(6)を用いて、複数の蓄積メモリに書き込まれた画像データをそれぞれ読み出してレイアウトメモリ5000上で合成される処理について説明する。
図10(6a),図10(6b)に示すように、個々に蓄積メモリ(例えば、蓄積メモリ1(5001),蓄積メモリ2(5002))に記憶された画像を読み出し、図10(6c)に示すように、レイアウトメモリ5000の所望の位置に画像を書き込むことにより、別々の原稿画像を画像メモリ120上で合成することができる。
〔プリンタ部2の説明〕
以下、図1を参照して、プリンタ部2の構成および動作について説明する。
図1のプリンタ部2において、210は露光制御部で、プリンタ部2に入力された画像信号を変調された光信号に変換してミラー207を介して感光体211を照射する。この照射光によって感光体211上に作られた潜像は、現像器212によって現像される。上記現像像の先端とタイミングを合わせて転写紙積載部214,215,225,226,手差し給紙部227のいずれかより転写紙が搬送され、転写部216において、上記現像された像が転写紙に転写される。そして、像が転写された転写紙は、定着部217にて転写紙に定着された後、搬送方向切り替え部材220を介して、排紙ローラ219の方向に導かれ、排紙センサ218を通過し、排紙ローラ219により製本ユニット230に排紙される。
また、順次読み込む画像を1枚の出力用紙の両面に出力する方法について説明する。
定着部217で定着された出力用紙を、一度、排紙ローラ219まで搬送後、用紙の搬送向きを反転して搬送方向切り替え部材220を介して再給紙用被転写紙積載部221に搬送する。次の原稿が準備されると、上記プロセスと同様にして原稿画像が読み取られるが転写紙については再給紙用被転写紙積載部221より給紙されるので、結局、同一出力紙の表面、裏面に2枚の原稿画像を出力することができる。
そして、排紙ローラ219から出力された転写紙は、製本ユニット230に引き渡される。製本ユニット230は、プリンタ部2から印刷出力された記録紙に対して糊付け製本処理(くるみ製本処理,天糊製本処理)を実行可能な後処理装置である。
製本ユニット230は、処理内容により転写紙の進行方向を変更することにより後処理を行う。パンチ機能が働いている場合は、パンチユニット290においてパンチ穴あけを行うために方向変更材232,235を制御し、パンチユニット290に導く。同様にステイプル機能がはたらいている場合も、ステイプルユニット280においてステイプルを行うために、方向変更材232,235を制御する。ステイプルユニット280は、ステイプルの種類に応じたステイプルを行う。パンチユニット290,ステイプルユニット280により処理された、転写紙は、排紙トレイ256に排紙される。
また、糊付け製本が指定された場合は、方向変更材232,235を制御することにより、転写紙を糊付けユニット300に導く。なお、糊付けユニット300により糊付け製本された転写紙は、排紙トレイ257に排紙される。
さらに、パンチユニット290,ステイプルユニット280,糊付けユニット300による各後処理が行われない場合、転写紙は、排紙トレイ257に排紙される。
排紙トレイ256,257には、排紙された転写紙の積載量等を検知可能な図示しないセンサが設けられており、該センサの検知結果に基づいて、CPU回路部122は、排紙トレイへの排紙可能の有無を判定可能である。
以下、図11,図12を参照して、製本ユニット230により表紙をつけるくるみ製本の動作を説明する。
図11,図12は、図1に示した製本ユニット230により表紙をつけるくるみ製本の動作を説明するための図である。なお、図11(a)〜図11(c)において、記録紙701を太く示しているが、紙の位置を明示するための表示であり、記録紙701は1枚である。一方、図12(d)〜図12(g)の中紙801は紙束を示す。
図11(a)に示すように、方向変更材232は、転写紙701を転写紙パス233に誘導するように方向を変える。ローラ270,271により搬送させる。続いて図11(b)に示すように、方向変更材235は、転写紙701をスタック部236に誘導するように方向を変更し、図11(c)に示すように、転写紙701をスタック部236に収納する。同様にして、くるみ製本の中紙をすべてスタック部236に収納する。
続いて、図12(d)に示すように、くるみ製本の表紙802を搬送する。方向変更材232を表紙パス234に表紙を誘導するように方向を変える。表紙の半分の位置がローラ243とローラ239の半分の位置にくるようにローラ243,239を回転させる。
このときに、糊付けユニット300を手前から奥まで移動することにより転写紙に糊付けを行う。糊付けユニット300は、図1に示すように、糊部301,ヒータ部302,センサ部303から構成されており、固形の糊をヒータ部302であらかじめ定められた温度まで熱することにより糊付け可能としている。このときにセンサ部303で温度を検知し糊が予め定められた温度以上上がらないように制御されている。
続いて糊付けの終わった中紙を表紙に糊付けする。
図12(e)に示すように、糊付けユニット300は、ローラ237と238が回転することにより所定の位置に退避し、ローラ272と273が下方向に中紙を移動するように回転する。中紙が表紙につく位置まで、ローラ273と273回転を停止する。この状態で所定の時間放置する。以上により糊付けが行われる。このとき表紙を折るために、折材277が動作し表紙を織り込む。ここで折材277が動作をするときに枚数が少ないと、表紙に「しわ」や、「破損」が生じてしまう。そのために、くるみ製本を行う際には、最小処理可能枚数の制限が発生する(制限をする必要がある)。
続いて図12(f)に示すように、糊付け位置にある部材242を移動し、糊付けされた製本の端そろえを行うために、端部を裁断する位置に誘導するように部材242が移動する。このとき部材274,275が糊付け製本(中紙801に表紙802が糊付けされたもの)を倒すように移動する。
図12(g)に示すように、位置制御部材252が移動することによりトリマターンテーブル255上の位置を制御する。トリマターンテーブル上に積載された製本(中紙801に表紙802が糊付けされたもの)は、トリマユニット247から出るカッタ248が昇降することにより端部を裁断する。トリマターンテーブル255は、90度、180度回転することにより用紙の3方を裁断することができる。裁断された製本は、位置制御部材252がトレイ257方向に移動し、ローラ249,253,251,254が回転することにより、トレイ257に排出される。
続いて表紙をつけない天糊製本について説明する。
天糊製本では、表紙をつけないため、上述した図11(a)〜図12(g)のくるみ製本の動作から図11(b)および図12(e)の動作を省略する。このように、図12(e)の動作を省略するため、天糊製本では、くるみ製本のような最小処理可能枚数の制限は発生しない(制限をする必要がない)。
以下、図13,図14を参照して、本実施形態におけるくるみ製本,天糊製本制御について説明する。
図13は、本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図2に示したCPU回路部122がROM124又は画像メモリ120内のハードディスク又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムをRAM125にロードして実行することにより実現される。なお、図中のS9−1〜S9−22は各ステップを示す。また、本実施形態では、糊付けユニット300がくるみ製本処理において本文である中紙と表紙とを糊付け処理可能な最小枚数を示す最小処理可能枚数を10枚、糊付けユニット300で一度に糊付け処理可能な最大枚数を示す最大処理可能枚数を150枚とする。
図4に示したスタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122は、処理を開始させ(S9−1)、原稿給送装置101から原稿を給紙し、リーダ部1に読み取らせ(S9−2)、読み取り結果及びRAM125に格納される設定情報に基づいてプリンタ部2より印刷出力される枚数(以下、印刷枚数)を算出し確定する(S9−3)。尚、ここでいう「印刷枚数」とは、上述した「シートの総枚数N」(図36)に相当する。
次に、CPU回路部122は、RAM125に格納される設定情報に基づいて、くるみ製本が設定されているか否かを判断し(S9−4)、RAM125に格納される設定情報に基づいてくるみ製本が設定されていると判定した場合には、ステップS9−5に進み、CPU回路部122は、印刷枚数が最小処理可能枚数以上か否かを判断する。
ステップS9−5で、CPU回路部122が、印刷枚数が最小処理可能枚数以上であると判定した場合には、ステップS9−6に進み、CPU回路部122は、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過したか否かを判断し、最大処理可能枚数を超過していないと判定した場合には、ステップS9−7に進み、印刷を実行するとともにくるみ製本処理を行い、処理を終了する(9−22)。
一方、CPU回路部122が、ステップS9−5で、印刷枚数が最小処理可能枚数以上でない(最小処理可能枚数未満)と判定した場合、又は、ステップS9−6で、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過したと判定した場合には、ステップS9−8に進み、排出可能なトレイがあるか否かを判定する。
ステップS9−8で、CPU回路部122が、排出可能なトレイがないと判定した場合には、ステップS9−9において、図14(a)又は図14(b)に示すメッセージ画面を液晶表示部4−250に表示させ、印刷を中断するように制御し、ステップS9−10に進む。
図14は、本発明の画像形成装置におけるくるみ製本,天糊製本処理時のメッセージ画面の一例を示す模式図である。
図14(a)は、くるみ製本処理時に印刷枚数が最小枚数以上でないと判定した場合に表示されるメッセージ画面に対応し、図14(b)は、天糊製本処理時に印刷枚数が最大枚数を超過したと判定した場合のメッセージ画面に対応する。
図14において、1101は中止キーで、このキーを押下することにより、印刷Jobを中止することが出来る。
以下、図13のフローチャートの説明に戻る。
ステップS9−10において、CPU回路部122は、図14(a)又は図14(b)の中止キー1101が押下されたか否かで印刷続行の有無を判定し、中止キー1101が押下されておらず印刷続行すると判定した場合には、ステップS9−11に進み、印刷を実行し(但し、くるみ製本処理の実行は禁止)、処理を終了する(S9−22)。
一方、ステップS9−10で、CPU回路部122が、図14(a)の中止キー1101が押下されたことを検知し印刷は続行しないと判定した場合には、印刷を実行することなくそのまま処理を終了する(S9−22)。
一方、ステップS9−8で、CPU回路部122が、排出可能なトレイがあると判定した場合には、ステップS9−12において、印刷を実行して該排紙可能なトレイに排紙し(但し、くるみ製本処理の実行は禁止)、処理を終了する(S9−22)。
一方、CPU回路部122が、ステップS9−4で、くるみ製本が設定されていないと判定した場合には、ステップS9−13において、天糊製本が設定されているか否かを判定し、天糊製本が設定されていると判定した場合には、ステップS9−14に進み、CPU回路部122は、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過したか否かを判断する。
ステップS9−14で、CPU回路部122が、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過していないと判定した場合には、ステップS9−15に進み、印刷を実行するとともに天糊製本処理を行い、処理を終了する(S9−22)。
一方、CPU回路部122が、ステップS9−14で、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過したと判定した場合には、ステップS9−16に進み、排出可能なトレイがあるか否かを判定し、排出可能なトレイがないと判定した場合には、ステップS9−17において、図14(c)に示すメッセージを液晶表示部4−250に表示させ、印刷を中断するように制御し、ステップS9−18に進む。
ステップS9−18において、CPU回路部122は、図14(c)の中止キー1101が押下されたか否かで印刷続行の有無を判定し、中止キー1101が押下されておらず印刷続行すると判定した場合には、ステップS9−19に進み、印刷を実行し(但し、天糊製本処理の実行は禁止)、処理を終了する(S9−22)。
一方、ステップS9−18で、CPU回路部122が、図14(a)の中止キー1101が押下されたことを検知して印刷続行しないと判定した場合には、印刷を実行することなくそのまま処理を終了する(S9−22)。
一方、ステップS9−16で、CPU回路部122が、排出可能なトレイがあると判定した場合には、ステップS9−21において、印刷を実行し、該排出可能なトレイに印刷結果を排出し(但し、天糊製本処理の実行は禁止)、処理を終了する(S9−22)。
一方、CPU回路部122が、ステップS9−13で、天糊製本が設定されていないと判定した場合には、ステップS9−20において、印刷を実行し、処理を終了する(S9−22)。
以上示したように、CPU回路部122が、印刷枚数(プリンタ部2から印刷出力される記録紙の枚数)が最小処理可能枚数に満たない場合には、糊付け製本ユニットによるくるみ製本処理の実行のみを禁止制御し、また、最大処理可能枚数を超える場合には、糊付け製本ユニットによるくるみ製本処理及び天糊製本処理の実行を禁止制御することにより、糊付け製本ユニットの小型化により発生する制限事項に起因した糊付け製本ユニットの障害発生を抑えることができる。
以下、例を挙げてより具体的に説明する。
(具体例1)
例えば、両面原稿A4サイズ50枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする。そして、図6,図7に示した操作の流れに従い、くるみ製本を設定し、スタートキー4−241を押下する。すると、処理が開始し(S9−1)、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて50枚読み取る(S9−2)。つまりトータル原稿100面を読み取る。
次にステップS9−2に進み、原稿面数が100面であるため、両面印刷で50枚になると判断して、印刷枚数を「50」と確定する。なお、例えば、片面印刷や2in1等の設定がなされている場合には、これらの設定に応じて印刷枚数は確定される。例えば、片面印刷が設定されている場合は、印刷枚数は100枚に確定され、2in1が設定されている場合は、印刷枚数は25枚に確定される。
次に、ステップS9−4で、くるみ製本であると判定され、ステップS9−5に進む。この例では、印刷枚数は50枚であり、かつ最小処理可能枚数は10枚であるので、印刷枚数は最小処理可能枚数以上であり処理可能と判断され、ステップS9−6に進む。この例では、印刷枚数は50枚であり、かつ最大処理可能枚数は150枚であるので、ステップS9−6では、印刷枚数は最大処理可能枚数を超過しないと判断し、ステップS9−7に進み、印刷を実行するとともに、くるみ製本を行い、処理を終了する(S−922)。
(具体例2)
次に、両面原稿A4サイズ5枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする例について説明する。
図6,図7に示した操作手順の流れに従って、くるみ製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて5枚読み取る。つまりトータル原稿10面を読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数10面であるため、両面印刷で5になると判断し、印刷枚数を「5」に確定する。
ステップS9−4に進み、くるみ製本か否かを判断する。この例では、くるみ製本であるので、ステップS9−5に進み、印刷枚数が最小処理可能枚数以上かを判断する。この例では、印刷枚数が5枚で最小処理可能枚数が10枚であるので、印刷枚数5枚は10枚以上でなく処理不可能と判断し、ステップS9−8に進む。
次に、ステップS9−8において、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、図1に示したトレイ256に排出可能であるとすると、ステップS9−12に進み印刷を行い(但し、くるみ製本なし)、トレイ256へ排出する。
一方、ステップS9−8において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−9に進み、図14(a)に示すメッセージ画面を表示し印刷を中断する。ユーザは図14(a)に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中止することが出来る。
なお、ステップS9−8において、排出可能なトレイ256があっても、図示しない確認印刷設定がなされている場合には、ステップS9−9に進むように構成してもよい。この場合、排出可能なトレイ256の有無に関らず、ステップS9−9に進み、図14(a)に示したメッセージ画面を表示し印刷を中断する。この場合、排出可能なトレイ256があるため、ユーザが排出を望めば、出力することが可能である。上記確認印刷設定がなされている場合、図4に示したスタートキー4−241が押下可能となっており、スタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122が処理をステップS9−11に進め、印刷を行うように制御する。
(具体例3)
図6(a)に示した連続読込キー811が押下されると、原稿の継ぎ足しが可能になる。以下、この原稿の継ぎ足し処理について例を挙げて説明する。
例えば、両面原稿A4サイズ200枚のうち100枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする。
さらに、図6,図7の操作手順の流れに従い、くるみ製本を設定し、スタートキー4−241を押下すると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて100枚読み取る。つまりトータル原稿200面を読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数200面であるため、両面印刷で100になると判断する。
原稿の継ぎ足しが可能あるため、残りの原稿A4サイズ100枚を原稿給送装置101上に積載し、スタートキー4−241を押下すると、両面読み取りにて100枚読み取る。つまり原稿200面を読み取る。トータル印刷枚数200枚、原稿面数400枚であるので、印刷が200枚となり、印刷枚数を200と確定する。
そして、ステップS9−4に進み、くるみ製本か否かを判断する。今、くるみ製本であるので、ステップS9−5に進み、印刷枚数が最小処理可能枚数以上かを判断する。印刷枚数が200枚で、且つ最小処理可能枚数は10枚であるので、処理可能と判断しステップS9−6に進む。ステップS9−6では、印刷枚数が200枚で、且つ最大処理可能枚数は150枚であるので、排出不可能と判断しステップS9−8に進み、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、トレイ256に排出可能であるためステップS9−12に進み印刷を行い、トレイ256へ排出する。
ステップS9−8において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−9に進み、図14(b)に示したメッセージ画面を表示し、印刷を中断する。図14(b)に示すメッセージ画面に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中断することが出来る。
(具体例4)
次に、両面原稿A4サイズ50枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙をセットする。図6,図7に示した操作手順の流れに従って、天糊製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて50枚読み取る。つまりトータル原稿100面を読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数100面であるため、両面印刷で50枚になると判断し、印刷枚数を50枚に確定する。ステップS9−4に進み、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。
ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。印刷枚数が50枚で、且つ最大処理可能枚数は150枚であるので、印刷可能と判断して、ステップS9−15に進み、印刷を実行する。
(具体例5)
次に、例えば、両面原稿A4サイズ5枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙をセットする。図6,図7に示した操作手順の流れに従って、天糊製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて5枚読み取る。つまりトータル原稿10面を読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数10面であるため、両面印刷で5枚になると判断し、印刷枚数を5枚に確定する。ステップS9−4に進み、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。この例では、印刷枚数は5枚で、且つ最大処理可能枚数は150枚であるので、ステップS9−15に進み、印刷を実行する。
(具体例6)
図6(a)に示した連続読込キー811が押下されると、原稿の継ぎ足しが可能になる。以下、この原稿の継ぎ足し処理について例を挙げて説明する。
例えば、両面原稿A4サイズ200枚のうち100枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの記録紙をセットする。
さらに、図6,図7の操作手順の流れに従い、天糊製本を設定し、スタートキー4−241を押下すると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて100枚読み取る。つまりトータル原稿200面を読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数200面であるため、両面印刷で100になると判断する。
原稿の継ぎ足しが可能あるため、残りの原稿A4サイズ100枚を原稿給送装置101上に積載し、スタートキー4−241を押下すると、両面読み取りにて100枚読み取る。つまり原稿200面を読み取る。トータル印刷枚数200枚、原稿面数400枚であるので、印刷が200枚となり、印刷枚数を200と確定する。
そして、ステップS9−4に進み、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。この例では、印刷枚数は200枚で、且つ最大処理可能枚数は150枚であるので、排出不可能と判断し、ステップS9−16に進み、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、トレイ256に排出可能であるためステップS9−21に進み印刷を行い、トレイ256へ排出する。
ステップS9−16において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−17に進み、図14(c)に示したメッセージ画面を表示し、印刷を中断する。図14(c)に示すメッセージ画面に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中断することが出来る。
なお、ステップS9−16において、排出可能なトレイ256があっても、図示しない確認印刷設定がなされている場合には、ステップS9−9に進むように構成してもよい。この場合、排出可能なトレイ256の有無に関らず、ステップS9−17に進み、図14(c)に示したメッセージ画面を表示し印刷を中断する。この場合、排出可能なトレイ256があるため、ユーザが排出を望めば、出力することが可能である。上記確認印刷設定がなされている場合、図4に示したスタートキー4−241が押下可能となっており、スタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122が処理をステップS9−19に進め、印刷を行うように制御する。
以上示したように、CPU回路部122は、図6,図7に示した操作フローにおいて、製本可能な紙サイズのみを明示し選択させ、その後、動作を開始する場合に、処理枚数の制限に合致しなければ紙詰まり等の障害が発生するため、出力枚数が確定されるために、読み込みを優先させる。
そして、読み込み枚数が確定すると、処理可能か否かの判断を行う。なお、図8(a)に示した表紙をつけるくるみ製本では、表紙を中紙(本文)に密着させる動作が必要であるため、中紙の束に、ある程度の厚さが必要となるという制限が発生し、最小処理可能枚数という制限値が発生する。一方、図8(b)に示した表紙をつけない天糊製本では、表紙を中紙に密着させる動作が不要であるため最小処理可能枚数という制限値は発生しない。そのため、CPU回路部122は、指定された製本の種類を判断し、天糊製本の場合は、最小処理可能枚数を判断しないように制御する。
また機器サイズを小さくしたことにより、最大処理可能枚数の制限が発生するが、CPU回路部122は、最大処理可能枚数に関しては前記くるみ製本、前記天糊製本の双方の場合に判断する。
そして、CPU回路部122は、上記糊付け製本種別に応じた各判断結果に基づいて、制限枚数を超える場合には動作を中断するか、もしくは製本機能を使わない方法で出力するように制御し、同様に制限枚数に満たない場合も動作を中断するか、もしくは製本機能を使わない方法で出力するように制御する。
このように、CPU回路部122が、制限事項に適した制御を行うことにより、機器サイズの小さくなった糊付け製本機に障害発生をすることなく動作させることが可能となり、結果として、コスト、設置面積で問題があった場合でも、導入することができ、コストをかけず糊付け製本が可能になる。
また、表紙をつけない天糊製本の場合は、最小処理可能枚数を制限しないため、簡易的な製本として代用することが可能となる。
従って、糊付け製本機器サイズを小さくすることにより発生する制限事項に対応した制御を行うことができ、糊付け製本機器の最大処理可能枚数,最小処理可能枚数を把握していないユーザが、該制限枚数を超える枚数の用紙を印刷製本しようとすることによる、製本処理の障害発生を防止することができる。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、最小処理可能枚数、最大処理可能枚数が印刷される紙種に関係なくそれぞれ1つの値である場合について説明したが、印刷される紙種に応じて、最小処理可能枚数、最大処理可能枚数をそれぞれ変更するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
以下、図15を参照して、本実施形態におけるくるみ製本,天糊製本制御について説明する。
図15は、本発明の画像形成装置における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図2に示したCPU回路部122がROM124又は画像メモリ120内のハードディスク又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムをRAM125にロードして実行することにより実現される。なお、図中のS9−1〜S9−22,S10−1,S10−2は各ステップを示し、図13と同一のステップには同一のステップ番号を付してあり、その説明は省略する。また、本実施形態では、例えば最小処理可能枚数を10枚、最大処理可能枚数を150枚とし、記録紙が厚紙である場合、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚へ変更するものとする。
ステップS9−3で、印刷枚数が確定されると、ステップS10−1において、CPU回路部122は、記録紙が厚紙であるか否かを判定し、厚紙でないと判定した場合には、そのままステップS9−4に進む。
一方、ステップS10−1で、CPU回路部122が、記録紙が厚紙であると判定した場合には、ステップS10−2に進み、最大処理可能枚数を150枚から75枚に変更し、さらに最小処理可能枚数を10枚から5枚に変更し、ステップS9−4に進む。
なお、紙種の判断は、給紙段毎に予め紙種が設定され、RAM125内の図示しない不揮発性メモリに格納された給紙段設定情報と当該ジョブで選択された給紙段とに基づいてCPU回路部122が判断するものとする。
以下、例を挙げてより具体的に説明する。
(具体例1)
例えば、両面原稿A4サイズ50枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする。そして、図6,図7に示した操作の流れに従い、くるみ製本を設定し、スタートキー4−241を押下する。すると、処理が開始され(S9−1)、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取にて50枚読み取る(S9−2)。つまりトータル原稿100面を読み取る。
次にステップS9−3に進み、原稿面数が100面であるため、両面印刷で50枚になると判断して、印刷枚数を「50」と確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
次に、ステップS9−4で、くるみ製本であると判定され、ステップS9−5に進む。この例では、印刷枚数は50枚であり、かつ最小処理可能枚数は5枚であるので、印刷枚数は最小処理可能枚数以上であり処理可能と判断され、ステップS9−6に進む。この例では、印刷枚数は50枚であり、かつ最大処理可能枚数は75枚であるので、ステップS9−6では、印刷枚数は最大処理可能枚数を超過しないと判断し、ステップS9−7に進み、印刷を実行するとともに、くるみ製本を行い、処理を終了する(S−922)。
(具体例2)
次に、両面原稿A4サイズ5枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm
A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする例について説明する。
図6,図7に示した操作手順の流れに従って、くるみ製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、ステップS9−2において、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて3枚読み取る。つまりトータル原稿6面を読み取る。ステップS9−3に進み、原稿面数6面であるため、両面印刷で3になると判断し、印刷枚数を「3」に確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
ステップS9−4において、くるみ製本か否かを判断する。この例では、くるみ製本であるので、ステップS9−5に進み、印刷枚数が最小処理可能枚数以上かを判断する。この例では、印刷枚数が3枚で最小処理可能枚数が5枚であるので、印刷枚数3枚は5枚以上でなく処理不可能と判断し、ステップS9−8に進む。
次に、ステップS9−8において、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、図1に示したトレイ256に排出可能であるとすると、ステップS9−12に進み印刷を行い(但し、くるみ製本なし)、トレイ256へ排出する。
一方、ステップS9−8において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−9に進み、図14(a)に示すメッセージ画面を表示し印刷を中断する。ユーザは図14(a)に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中止することが出来る。
なお、ステップS9−8において、排出可能なトレイ256があっても、図示しない確認印刷設定がなされている場合には、ステップS9−9に進むように構成してもよい。この場合、排出可能なトレイ256の有無関らず、ステップS9−9に進み、図14(a)に示したメッセージ画面を表示し印刷を中断する。この場合、排出可能なトレイ256があるため、ユーザが排出を望めば、出力することが可能である。上記確認印刷設定がなされている場合、図4に示したスタートキー4−241が押下可能となっており、スタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122が処理をステップS9−11に進め、印刷を行うように制御する。
(具体例3)
次に、両面原稿A4サイズ100枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする例について説明する。
図6,図7に示した操作手順の流れに従って、くるみ製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて100枚読み取る。つまりトータル原稿200面読み取る。ステップS9−2に進み、原稿面数200面であるため、両面印刷で100になると判断し、ステップS9−3において、印刷枚数を「100」に確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
ステップS9−4において、くるみ製本か否かを判断する。この例では、くるみ製本であるので、ステップS9−5に進み、印刷枚数が最小処理可能枚数以上かを判断する。この例では、印刷枚数は100枚であり、かつ最小処理可能枚数は5枚であるので、印刷枚数は最小処理可能枚数以上であり処理可能と判断され、ステップS9−6に進む。この例では、印刷枚数は100枚であり、かつ最大処理可能枚数は75枚であるので、ステップS9−6では、印刷枚数は最大処理可能枚数を超過し、処理不可能と判断し、ステップS9−8に進む。
次に、ステップS9−8において、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、図1に示したトレイ256に排出可能であるとすると、ステップS9−12に進み印刷を行い(但し、くるみ製本なし)、トレイ256へ排出する。
一方、ステップS9−8において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−9に進み、図14(a)に示すメッセージ画面を表示し印刷を中断する。ユーザは図14(a)に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中止することが出来る。
なお、ステップS9−8において、排出可能なトレイ256があっても、図示しない確認印刷設定がなされている場合には、ステップS9−9に進むように構成してもよい。この場合、排出可能なトレイ256の有無に関らず、ステップS9−9に進み、図14(a)に示したメッセージ画面を表示し印刷を中断する。この場合、排出可能なトレイ256があるため、ユーザが排出を望めば、出力することが可能である。上記確認印刷設定がなされている場合、図4に示したスタートキー4−241が押下可能となっており、スタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122が処理をステップS9−11に進め、印刷を行うように制御する。
(具体例4)
次に、両面原稿A4サイズ50枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙をセットする。図6,図7に示した操作手順の流れに従って、天糊製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、ステップS9−2において、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて50枚読み取る。つまり、トータル原稿100面を読み取る。ステップS9−3に進み、原稿面数100面であるため、両面印刷で50枚になると判断し、印刷枚数を50枚に確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
次にステップS9−4において、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。
ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。印刷枚数が50枚で、且つ最大処理可能枚数は75枚であるので、印刷可能と判断して、ステップS9−15に進み、印刷を実行する。
(具体例5)
次に、例えば、両面原稿A4サイズ3枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙をセットする。図6,図7に示した操作手順の流れに従って、天糊製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、ステップS9−2において、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて3枚読み取る。つまり、トータル原稿6面を読み取る。ステップS9−3に進み、原稿面数6面であるため、両面印刷で3枚になると判断し、印刷枚数を3枚に確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
次にステップS9−4において、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。この例では、印刷枚数は3枚で、且つ最大処理可能枚数は75枚であるので、ステップS9−15に進み、印刷を実行する。
(具体例6)
次に、例えば、両面原稿A4サイズ100枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙をセットする。図6,図7に示した操作手順の流れに従って、天糊製本が設定され、スタートキー4−241が押下されると、ステップS9−1に進んで処理を開始し、ステップS9−2において、原稿給送装置101から原稿を給紙し両面読み取りにて100枚読み取る。つまり、トータル原稿200面を読み取る。ステップS9−3に進み、原稿面数200面であるため、両面印刷で100枚になると判断し、印刷枚数を100枚に確定する。
次に、記録紙の紙種を判断する。ステップS10−1において、記録紙が厚紙かどうかを判断する。この例では厚紙であるので、ステップS10−2において、最小処理可能枚数を5枚、最大処理可能枚数を75枚に変更し、ステップS9−4に進む。
次にステップS9−4において、くるみ製本か否かを判断する。この例では、天糊製本であるので、ステップS9−13に進み、天糊製本か否かを判断し、ステップS9−14に進む。ステップS9−14では、印刷枚数が最大処理可能枚数を超過するかを判断する。この例では、印刷枚数は100枚で、且つ最大処理可能枚数は75枚であるので、排出不可能と判断し、ステップS9−16に進み、排出可能なトレイがあるか否かを判断する。今、トレイ256に排出可能であるためステップS9−21に進み印刷を行い、トレイ256へ排出する。
ステップS9−16において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−17に進み、図14(c)に示したメッセージ画面を表示し、印刷を中断する。図14(c)に示すメッセージ画面に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中断することが出来る。
なお、ステップS9−16において、排出可能なトレイ256があっても、図示しない確認印刷設定がなされている場合には、ステップS9−9に進むように構成してもよい。この場合、排出可能なトレイ256の有無に関らず、ステップS9−17に進み、図14(c)に示したメッセージ画面を表示し印刷を中断する。この場合、排出可能なトレイ256があるため、ユーザが排出を望めば、出力することが可能である。上記確認印刷設定がなされている場合、図4に示したスタートキー4−241が押下可能となっており、スタートキー4−241が押下されると、CPU回路部122が処理をステップS9−19に進め、印刷を行うように制御する。
なお、上記実施形態では、紙種が厚紙の場合にのみ、最小処理可能枚数,最大処理可能枚数を変更する構成について説明したが、さらに複数の紙種(紙の厚さ等に応じて分類される複数の紙種)に応じて最小処理可能枚数,最大処理可能枚数を変更するように構成してもよい。
以上説明したように、CPU回路部122は、紙種により制限条件(最小処理可能枚数,最大処理可能枚数)を変更制御するので、紙種により変化する制限条件に応じて機器の障害の発生を回避することができる。
従って、紙種により変化する最大処理可能枚数,最処理可能枚数を把握していないユーザが、該制限枚数を超える枚数の用紙を印刷製本しようとすることによる、製本処理の障害発生を防止することができる。
〔第3実施形態〕
上記第1,2実施形態では、印刷枚数が最小処理可能枚数未満であることに起因してくるみ製本ができない場合に、単に、くるみ製本を行うことなく印刷処理する構成について説明したが、印刷枚数が最小処理可能枚数未満であることに起因して製本ができない場合には、天糊製本を行うように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
以下、図16,図17を参照して、本実施形態におけるくるみ製本,天糊製本制御について説明する。
図16は、本発明の画像形成装置における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図2に示したCPU回路部122がROM124又は画像メモリ120内のハードディスク又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムをRAM125にロードして実行することにより実現される。なお、図中のS9−1〜S9−22,S12−1,S12−2は各ステップを示し、図13と同一のステップには同一のステップ番号を付してあり、その説明は省略する。また、本実施形態では、例えば最小処理可能枚数を10枚、最大処理可能枚数を150枚とする。
ステップS9−4で、くるみ製本が設定されていると判断され、ステップS9−5に進み、CPU回路部122は、印刷枚数が最小処理可能枚数以上でないためくるみ印刷処理不可能と判断されると、ステップS12−1において、図17に示すメッセージ画面を液晶表示部4−250に表示させ、印刷を中断するように制御し、ステップS12−2に進む。
図17は、本発明の画像形成装置において印刷枚数が最小処理可能枚数未満であることに起因してくるみ製本ができない場合に表示されるメッセージ画面の一例を示す模式図である。
図17において、1101は中止キーで、このキーを押下することにより、印刷Jobを中止することが出来る。また、図17のメッセージ画面が表示されている間に、図4に示したスタートキー4−241が押下された場合には、くるみ製本を天糊製本に振り替えて実行するものとする。
以下、図16のフローチャートの説明に戻る。
ステップS12−2において、CPU回路部122は、図17のメッセージ画面が表示されている状態でスタートキー4−241が押下されたか否かで天糊製本への変更の有無を判定し、図17のメッセージ画面が表示されている状態でスタートキー4−241が押下されたと判定した場合には、天糊製本に変更し、ステップS9−14に進む。
一方、ステップS12−2で、CPU回路部122は、図17のメッセージ画面が表示されている状態でスタートキー4−241が押下されていないと判定した場合には、天糊製本への変更を行うことなく、ステップS9−8に進む。
以下、例を挙げてより具体的に説明する。
(具体例)
例えば、両面原稿A4サイズ5枚を原稿給送装置101上に積載し、カセット214にA4サイズの厚紙の記録紙、手差しトレイ227にフリーサイズ(297mm×424mm A4サイズの記録紙2枚分+4mmの背部)の記録紙をセットする。そして、図6,図7に示した操作の流れに従い、くるみ製本を設定し、スタートキー4−241を押下する。すると、処理が開始され、(S9−1)、原稿給送装置101から原稿を給紙し、両面読み取りにて5枚読み取る(S9−2)。つまり、トータル原稿10面を読み取る。
次にステップS9−3に進み、原稿面数が10面であるため、両面印刷で5枚になると判断して、印刷枚数を「5」と確定する。
次に、ステップS9−4で、くるみ製本であると判定され、ステップS9−5に進む。この例では、印刷枚数は5枚であり、かつ最小処理可能枚数は10枚であるので、印刷枚数は最小処理可能枚数以下であるため、くるみ製本処理不可能と判断され、ステップS12−1に進み、図17に示したメッセージ画面を表示し、印刷を中断する。
次に、天糊製本に振り替えを行うか否かを判断する。図17に示したメッセージ画面が表示されている状態で、ユーザによりスタートキー4−241が押下されたことをCPU回路部122が検知すると、CPU回路部122は天糊製本に振り替えを行うと判断する。
ステップS12−2において、天糊製本に振り替えを行うと判断した場合は、ステップS9−14に進み、印刷枚数が最大処理枚数を超過していないかを判断する。この例では、印刷枚数は100枚で、且つ最大処理可能枚数は150枚であるので、排出可能と判断し、ステップS9−15に進み、中紙を印刷し、天糊製本を行う。
一方、ステップS12−2において天糊製本に変更しないと判断した場合は、ステップS9−8に進み、排出可能なトレイあるか否かを判断する。今、トレイ256に排出可能であるためステップS9−12に進み印刷を行い、トレイ256へ排出する。
ステップS9−8において排出可能なトレイがない場合は、ステップS9−9に進み、図14(b)に示したメッセージ画面を表示し、印刷を中断する。図14(b)に示すメッセージ画面に表示されている中止キーを押下することにより、印刷Jobを中断することが出来る。
なお、図16のフローチャートでは、ステップS9−5で、印刷枚数が最小処理可能枚数は10枚未満であるため、くるみ製本処理不可能と判断された場合には、ステップS12−1に進み、図17に示したメッセージ画面を表示して、天糊製本に切り替え可能とする構成について説明したが、予め図示しない設定画面から切り替え設定(くるみ製本が出来ない場合に天糊製本へ振り替えを行う設定)を行ってRAM125に格納しておき、ステップS9−5で、印刷枚数が最小処理可能枚数は10枚未満であるため、くるみ製本処理不可能と判断された場合であって、且つ上記切り替え設定がなされている場合にのみ、ステップS12−1に進み、一方、切り替え設定がなされていない場合には、ステップS9−8に進むように構成してもよい。
以上説明したように、CPU回路部122は、くるみ製本が出来ない場合に天糊製本を選択可能とするように制御するので、一旦読み込んだ画像をそのまま有効とすることが可能となる。
上記各実施形態では、原稿給送装置101において、両面原稿読み取り、プリンタ部2において両面印刷を行う設定に関して説明したが、原稿読み取り、中紙印刷は、これに限定するものではなく、片面読み取り、片面印刷等であってもよいことはいうまでもない。
なお、上記各実施形態では、プリンタ部(プリンタエンジン)2がレーザビーム方式である場合を例にして説明したが、レーザビーム方式以外の電子写真方式(例えばLED方式)でも、液晶シャッタ方式、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式でもその他のプリント方式であっても本発明は適用可能である。
また、上記第1実施形態〜第3実施形態を合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。例えば、第2実施形態で示した記録紙の紙種別に応じて最大処理可能枚数,最小処理可能枚数を変更する制御(図15のS10−1,S10−2)と、第3実施形態で示した最小処理可能枚数に満たないため、くるみ製本不可能な場合に天糊製本に切り替える制御(図15のS12−1,S12−2)とを備えた構成であってもよい。
以上、各実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。又、本実施形態の画像形成システム1000は、シート処理装置230以外の全てのユニットは画像形成装置本体(図1において、シート処理装置230を除く、リーダ部1やプリンタ部2の部分)内部に内蔵されている。つまり、CPU回路部122や画像メモリ120等の主要ユニットは全て画像形成装置本体側が具備する。又、シート処理装置230は画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されており、シート処理装置230以外のシート処理装置を接続することも出来る。このように、本実施形態に基づく本発明は、画像形成装置としての発明でもある。
以下、図42に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成システムで読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図42は、本発明に係る画像形成システムで読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体(記録媒体)のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図13,図15,図16に示す機能が外部からインストールされるプログラム(図18や図20や図36や図37や図38の各種管理情報プログラムも含む)によって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
例えば、本実施形態の画像形成システム1000を、外部装置2002の一例であるホストコンピュータから、使用する場合の一例をもって説明する。
図42に示すような、本実施形態で述べた各種の処理や制御を実行する為のプログラムデータをWEB等のデータ供給源あるいは上記の記憶媒体からダウンロードしたホストコンピュータにおいて、例えば、ユーザからのマウス或いはキーボード操作に応答し、本画像形成システム1000を操作する為のプリンタドライバの起動指示がなされたとする。これを受け、該ホストコンピュータのCPUは、当該ホストコンピュータの表示部に、図40に示す印刷設定画面を表示させる。
図40,図41は、本実施形態にて制御対象となる、ユーザインタフェース画面の一例を示す図である。
そして、例えば、当該図40の操作画面上の仕上げキー4001がユーザのマウス操作により押下されたとする。すると、該ホストコンピュータのCPUは、当該印刷設定画面を、図41のような印刷設定画面に切り換えるよう表示部を制御する。
そして、該ホストコンピュータのCPUは、図41の印刷設定画面上のシート処理設定項目4101を介して、本画像形成システム1000が具備するシート処理装置230により実行させるべきシート処理の種類をユーザにより選択可能に制御する。尚、ここでは、省略するが、該ホストコンピュータを含む外部装置2002においては、図40の画面や図41の画面以外の画面として、本実施形態で詳述した各種の表示画面を介して入力可能な指示と同等の指示を入力可能にするための表示画面を表示させるように構成している。つまり、上述した各種の処理や制御と同等の処理や制御を外部装置側にて実行可能に構成されている。
そして、ユーザにより、設定項目4101を介して所望のシート処理が選択され、図40の画面に戻って、OKキーが押下されるとする。
これを受け、ホストコンピュータのCPUは、当該印刷設定画面を介してユーザにより設定された各種印刷条件を示すコマンドと、プリント部2によりプリントさせるべき一連のプリントデータとを、一つのジョブとして関連付けて、本画像形成システム1000に対して、ネットワーク2001を介して送信する。
そして、該コンピュータからのジョブを、本画像形成システム1000のコネクタ部121が受信すると、これを受け、本システムのCPU回路部122は、当該ホストコンピュータからのジョブを、該ホストコンピュータにてユーザにより設定された処理要件に基づいて、処理するよう本画像形成システム1000を制御する。
このように構成することで、外部装置2002等からのジョブでも、上述した各種の効果を得ることが出来、本画像形成システム1000の利用効率を更に向上させる事ができる。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
又、以上説明したように、本実施形態のように構成することで、例えば、シートに対する糊付け処理を実行可能にした画像形成装置や画像形成システムを実際に製品実用化するにあたり、従来技術として想定したような問題が発生することを未然に防止でき、装置にて意図しないトラブルが起きたり、作業者に余計な負担をかける等の問題が起こるのを未然に防止でき、シート糊付け処理を実行できる環境を想定した、使い勝手の良い便利な、デジタルプリンティングシステム等の画像形成システムや装置を提供することが出来るようにすることができる。
又、本実施形態のように構成することで、例えば、糊付け製本処理を行う機器の小型化により発生する制限事項に起因した糊付け製本時の障害発生を抑えることができ、コスト、設置面積、小型化により発生する制限事項にともなう使い勝手の悪さ等の問題も解決できる。
又、本実施形態のように構成することで、例えば、ユーザが様々な製本処理(くるみ製本や、天糊製本等の糊付け製本処理、や、糊付け処理を禁止した中綴じ製本処理等)を希望する可能性も考慮して、このようなニーズに対しても対処できる。
又、本実施形態のように構成することで、例えば、本発明は、例えば、糊付け製本印刷を実行するうえで、多種多様な出力形態をユーザが希望する可能性も考慮して、このようなニーズにも対処できる。
又、本実施形態のように構成することで、例えば、糊付け製本処理に関わる様々なユーザからの様々なニーズに柔軟に対応できる、使い勝手の良い、ユーザメリットを向上させる事ができる。
このように、例えば、プリントさせたシートに対して糊付け製本処理を実行させたい等の要望をもったユーザを含む、様々なユーザからの、様々なニーズに対して、柔軟に対応することも可能となる。
そして、例えば、従来技術で想定したような、糊付け製本処理を行う機器の小型化により発生する制限事項に起因した糊付け製本時の障害発生を抑えることができる。
また、例えば、表紙をつけない天糊製本処理など、簡易的な糊付け製本処理も、問題なく、実行することが出来る。
さらに、くるみ製本処理が実行出来ない場合に天糊製本処理を選択可能とすることで、一旦読み込んだ画像をそのまま有効とすることが可能となる。
又、ユーザがラージサイズの製本も可能であるかのように錯覚し、ラージサイズの用紙への印刷及び製本を指定してしまうといった不具合や、糊付け製本機器の最大処理可能枚数,最小処理可能枚数を把握していないユーザが、該制限枚数を超える枚数の用紙を印刷製本しようとすることによる製本処理時の障害等の小型化による制限事項に起因した障害発生を抑えた糊付け製本機器を備えた小型で安価な画像形成装置や画像形成システムを提供することが可能となる。そして、例えば、コストや設置面積等の事情で、このような製品の導入を見合わせている顧客等も、導入することができ、ユーザは低コストで糊付け製本を行うことができる等の効果を奏する。
又、例えば、本システムは外部装置からも利用することができるので、本システムの利用効率を更に向上させる事が出来る。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。また、上述した各実施形態とその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。