JP4677315B2 - 研削液の厚み測定装置及び該装置を用いた研削盤 - Google Patents

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Description

本発明は、円筒砥石車と基準部材の間に供給される研削液の厚み測定装置及び、この厚み測定装置によって得られる研削液の厚みに基づいて制御される研削盤に関する。
工作物を砥石車で研削するときには、工作物と砥石車との研削点に研削液を供給して冷却及び潤滑することにより、研削熱による工作物の研削焼け、熱歪み等を防止している。
近年、少量の研削液でも工作物と砥石車とを十分に冷却および潤滑が可能なように特許文献1に記載されるような研削液供給方法が開発されている。この特許文献1に記載されている研削液の供給方法は、特許文献1に示されるように、研削点より砥石回転方向の上流側位置でエアジェットを研削液の供給の開始と同時に、砥石車の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付け、エアジェットにより砥石車に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断することによって、少量の研削液でも砥石車の研削面に良好に付着させて研削点に十分に供給できるようにしている。
ところが、特許文献1のように、砥石随伴空気層を遮断して少量の研削液でも研削点に供給できるようになったとしても、供給源から供給される研削液の流量自体が不足していては、工作物の研削焼け、熱歪み等を防止することができない。このため、従来では、本来必要な量より多めに研削液を供給することにより、研削焼け、熱歪み等が発生しないようにしていた。また、十分な流量の研削液が供給されていたとしても、砥石車に所定の厚み(膜厚)を有して砥石車に研削液が付着しているかは、作業者が目視で判断するしかなく、近年、研削液の厚みを正確に測定する技術が必要となっていた。
図10は研削液の厚みを測定する装置の一例を示すもので、回転軸線O周りに回転する砥石車Gを備え、図中矢印に示す工作物Wの送り方向に、工作物Wの研削領域に露出するように一対の電極1、2を埋め込み、この一対の電極1、2に電圧源Eと電流計4を接続し、電気回路を構成する。そして、研削液を研削液ノズル6から砥石車Gと工作物の間に向かって供給し、工作物Wの研削を行う。この工作物Wを研削車Gで研削するときに研削液を介して流れる電流を電流計4で測定し、記録計7によって積算記録する。この積算記録された電流値から研削液の電気抵抗値を解析することにより、砥石車Gと工作物Wの干渉領域における研削液の膜厚を推定するようにしていた。
特開2004−17265号公報(第5頁段落番号[0019]から第6頁段落番号[0021]、図6)
しかしながら図10に示す装置では、工作物Wの送りとともに電極1、2が砥石車Gの回転軸線Oと直交する方向に移動し、移動した電極間の膜厚が計測されるものであるが、研削液の膜厚は、研削液ノズル6の直下で最も厚くなる一方、砥石車Gと工作物Wの干渉領域では最も薄くなる。このため、電流計4に計測される電流は、これら研削液ノズル6直下から砥石車Gと工作物Wの干渉領域までの間に滞留している研削液の平均的な膜厚となってしまい、研削液の膜厚と電流(電気抵抗)との関係の評価が困難であった。さらに、砥石車Gと工作物Wの干渉領域では、供給される研削液の量が少なく、電極間に形成される研削液の液膜が断続的な状態となる場合がある。このような状態が電極間に発生すると、電極間に電流が流れずに電気抵抗値が無限大の状態が断続的に記録されてしまう。このため、積算記録された電流値を単純に積算したとしても正確な研削液の膜厚を推定することは困難であった。
従って本発明の目的は、砥石車と工作物の干渉領域、例えば研削点における瞬間的な研削液の量、すなわち研削面と工作物の間に形成される研削液の流れの液膜の厚さ(以降、研削液の厚さと称す)を正確に測定可能な装置を提供することにある。
上述の問題を解決するための請求項1の特徴は、回転軸線回りで回転される砥石車と、前記砥石車の研削面に対向して配置される基準部材と、前記砥石車と基準部材の間に研削液が供給される研削液供給手段と、前記基準部材に設けられ互いに絶縁された複数の電極と、前記複数の電極の互いに隣接する電極の間に電圧が印加され、研削液を介して前記複数の電極の間を流れる電流を測定することにより、前記砥石車と基準部材の間の隙間を通過する研削液の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定装置と、前記電気抵抗値測定装置で測定された電気抵抗値に基づいて前記砥石車と基準部材の間の隙間を通過する研削液の厚みを演算する厚み演算手段とを備えた研削液厚み測定装置において、前記複数の電極が前記砥石車の回転軸線と平行に前記基準部材に配置され、前記複数の電極の互いに隣接する電極間に電圧を印加する配線間に固定抵抗が並列に接続されたことである。
請求項2に係る発明の特徴は、回転軸線回りで回転される砥石車と、工作物を支持する工作物支持装置とを備え、前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、前記研削液厚み測定装置の研削液の厚み検出信号に基づいて前記砥石車が前記基準部材に接近したことを検出する接近検出手段と、を備えたことである。
請求項3に係る発明の特徴は、回転軸線回りで回転される砥石車と、工作物を支持する工作物支持装置とを備え、前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、前記研削液厚み測定装置からの研削液の厚み信号に基づいて、研削液の異常または正常を判定する研削液判定手段と、を備えたことである。
請求項4に係る発明の特徴は、 回転軸線回りで回転される砥石車と、工作物を支持する工作物支持装置とを備え、前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、前記砥石台の前面に前記研削液厚み測定装置の基準部材に対向可能に設けられた参照板を含む研削液厚み‐電気抵抗値校正装置と、を備えたことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、基準部材に一対の電極を砥石車の回転軸線と平行に配置したことにより、一対の電極が形成する平行線と砥石車の回転軸線によって形成される面を通過する研削液の瞬間的な量を測定する。個々の切れ刃である砥粒先端の高さが不揃いであること及び砥粒を固定支持するための結合剤表面の高さが不揃いであることから、研削面を通過する研削液の膜厚は、砥石車の幅方向では一定でない。しかし、本発明においては、研削面を通過する研削液の微小体積における電気抵抗を測定することにより、これら砥石作用面における微小な高さ変動を平均化することで、砥石車と基準部材の間を通過する研削液の膜厚を正確に測定することができる。
また、一対の電極で構成される電気回路を並列に複数構成したことにより、測定ノイズを低減することができる。
さらに、互いに隣接する電極間に電圧を印加する配線と並列に固定抵抗が接続されたことによって、砥石車と基準部材の間を流れる研削液がない場合においても、固定抵抗に印加される電圧によって流れる電流によって発生する有限の電気抵抗値が電気抵抗値測定装置に測定されることになる。従って、演算される電気抵抗値が無限大になることがないことから、演算される研削液の電気抵抗値が断続的になることなく、容易に研削液の厚みを測定することができる。
上記請求項2の発明の構成によれば、研削盤において、砥石車と基準部材の間に研削液供給手段によって研削液を供給しながら砥石車と基準部材とを互いに接近させる。前記研削液厚み測定装置が、砥石車と基準部材との間の研削液の厚みが所定値以下になったことを検出することにより、接近検出手段は、基準部材と砥石車とが接近したとことを検出する。従って、厚み測定装置を近接スイッチの代わりに用いることができる研削盤を提供することができる。
上記請求項3の発明の構成によれば、砥石車と基準部材の間に研削液供給手段によって研削液を供給しながら砥石車と基準部材とを互いに接近させる。研削液判定手段は、砥石車と基準部材とが所定値より接近したにもかかわらず、研削液厚み測定装置が砥石車と基準部材の間の隙間が所定値よりも大きいと判定しなかった場合は研削液が正常に供給されていないと判定する等、研削液の供給の有無を判定することができる研削盤を提供することができる。
上記請求項4の発明の構成によれば、砥石台の前面に設けられた参照板と基準部材とを互いに接近させることにより、研削液厚みと電気抵抗値との関係を実機上で正確かつ容易にキャリブレーションすることができる。
以下本発明の実施形態に係る研削液厚み測定装置を備えた研削盤について図1から図7に基づいて説明する。ベッド10上には、図1に示すように、砥石台11が摺動可能に載置され、サーボモータ12により図略のボールネジ機構を介して工作物Wに接近離間するX軸方向に進退移動される。サーボモータ12の回転量は、サーボモータ12の後端に取り付けられたエンコーダ12aにより検出される。砥石台11には、一端に砥石車Gが取り付けられた砥石軸13が回転可能に軸承され電気モータ29により回転駆動される。砥石車Gは鉄又はアルミニウム等の金属で成形された円盤状の基体の外周面に複数の砥石チップが接着されて構成されている。複数の砥石チップの外周面は研削面Gaに整形されている。
なお、本実施例では、砥石車として基体の外周面に複数の砥石チップを接着したセグメント砥石の例で説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、周知のビトリファイドボンド砥石でもよい。
砥石台11には砥石車Gを覆う砥石ガード19が固定されている。砥石ガード19の上面には、研削液ノズル21が取り付けられ、研削液ノズル21からは、砥石車Gが工作物Wを研削加工する研削点Pに向けて研削液が供給される。研削液ノズル21は、研削液を貯蔵する研削液タンク32に研削液供給管33によって接続される。この研削液供給管33の途中には、研削液供給装置20のポンプ34が取り付けられている。このポンプ34は、モータ35によって回転され、研削液タンク32から研削液をくみ上げて所定流量の研削液流22を研削液ノズル21に供給する。
前記ベッド10上にはテーブル14が摺動可能に装架され、サーボモータ15によりボールネジ機構16を介してX軸と直角なZ軸方向に移動される。サーボモータ15の回転量は図2に示されるように、サーボモータ15に取り付けられたエンコーダ15aにより検出される。テーブル14上には、工作物支持装置17を構成する主軸台(図略)及び心押台18が取り付けられ、工作物Wは主軸台と心押台18との両センタ間に挟持され回転駆動される。
心押台18の砥石車G側の側面には、研削液の厚みを測定するための図2に示される研削液厚み測定装置50を構成する基準部材55が取付けられている。
サーボモータ12には、図2に示すようにデジタルサーボ制御装置40aが接続されている。このデジタルサーボ制御装置40aは機械全体を制御するCNC装置41に接続され、CNC装置41からの送り指令とエンコーダ12aからの砥石台11の位置フィードバック信号との偏差に基づいてサーボモータ12を回転制御し、砥石台11の送り速度および移動位置を制御する。サーボモータ15にはデジタルサーボ制御装置40bが接続され、このデジタルサーボ制御装置40bはCNC装置41に接続されている。デジタルサーボ制御装置40bは、CNC装置41からの送り指令とエンコーダ15aからのテーブル14の位置フィードバック信号との偏差に基づいてサーボモータ15を回転制御し、テーブル14の送り速度および移動位置を制御する。
CNC装置41には、デジタルサーボ制御装置40a、40bの他に、CNC装置41からの指令に基づいて電磁開閉弁24の開閉や研削液供給装置20の制御を行うシーケンスコントローラ(以下「PLC」いう)42、および各種情報の入出力を行う入出力装置43が接続されている。
研削液供給装置20は、ポンプ34、モータ35およびモータ35の回転を制御するインバータ回路36から構成される。インバータ回路36は、PLC42に接続され、PLC42を介してCNC装置から指令されるポンプ34の回転開始、回転停止の指令および回転数に基づいてモータ35の回転を制御して研削液ノズル21に対してポンプ34の回転数に応じた流量の研削液を供給する。
CNC装置41は、CPU44、ROM45および入力データ等を記憶するRAM46とを備えている。ROM45は、NCプログラムとして研削サイクルを記憶している。
次に研削液の厚みを測定する研削液厚み測定装置50の詳細な構成について説明する。厚み測定装置50は、図3に示されるように、主に測定部51、電気抵抗値測定装置52および厚み演算装置53を備えている。測定部51は前記基準部材55を備え、基準部材55は樹脂材等の絶縁材から構成された矩形のブロック状をなしている。基準部材55には、図4に示されるように砥石車Gの回転軸線Oと平行な直線A上に一直線に並べられた複数(実施例では5つ)の電極棒56a〜56eが配置されている。電極棒56a〜56eは断面積と断面形状の等しい円柱状をなし、それぞれ所定の配置距離L1〜L4だけ離され、一方の端面が基準ブロックの表面に露出するように、基準部材55内に埋め込まれている。電極棒56a〜56eは、図3に示されるように隣接する電極がそれぞれ異なるプラス側配線57およびマイナス側配線58に接続されている。即ち、電極棒56aがプラス側配線57に接続されていれば、電極棒56aに隣接する電極棒56bはマイナス側配線58に接続され、同様に電極棒56bに隣接する電極棒56cはプラス側配線57に接続されている。この結果、電極棒56a、56c、56eはプラス側配線57に接続され、電極棒56b、56dはマイナス側配線58に接続され、電極棒56a〜56eは隣接する電極同士が互いに異なるプラス側配線57およびマイナス側配線58に交互に配線されることになる。なお、隣接する電極棒56a〜56eによって一対の電極棒は、例えば電極棒56aおよび56b、電極棒56bおよび56cよって構成されることになる。測定部51には、さらにプラス側配線57およびマイナス側配線58を接続する固定抵抗rが備えられ、この固定抵抗rは、予め既知の電気抵抗値R0を有し、隣接する電極棒56a〜56eによって形成される一対の電極棒と並列に図3に示すように、電気回路が構成されることになる。
測定部51には、電気抵抗値測定装置52が接続されている。電気抵抗値測定装置52は、直流安定化電源59を備え、安定化電源59は、測定部51のプラス側配線57およびマイナス側配線58に接続され、予め決められた値Vの電圧を測定部51に供給する。また、電気抵抗値測定装置52は、電流計60、および電流計60の電流値Iと直流安定化電源59の電圧値Vから測定部51における電気抵抗値Rsを演算して出力する抵抗値演算器61が備えられている。
抵抗値演算器61には厚み演算装置53が接続されている。厚み演算装置53は、抵抗値演算器61より出力された電気抵抗値Rsに基づいて研削液の厚みTを演算する装置であり、記憶部62、およびCPU63を備えている。記憶部62は予め計測された電気抵抗値Rcalと研削液の厚みTとの関係データが記憶され、CPU63は、抵抗値演算器61より出力された電気抵抗値Rsにおける研削液の厚みTを、記憶部62の電気抵抗値Rsと研削液の厚みTとの関係データに基づき演算する。なお、厚み演算装置53はCNC装置41に接続されている。
ここで、研削液厚み測定装置50の動作について説明する。研削液が供給されていないときは、プラス側配線57に接続された電極棒56a,56c,56eと、マイナス側配線配線58に接続された電極棒56b,56dとの間は空間になっており、電極棒56a,56c,56eおよび電極棒56b,56dの間は電気的に開放状態となっている。このとき、電気抵抗値測定装置52には、固定抵抗rを介して電流が流れるのみである。この状態において、研削液が電極棒56a,56c,56eおよび電極棒56b,56dの間に付着すると、電極棒56a,56c,56eおよび電極棒56b,56dの間が研削液を介して電気的に通電し、図3に示すように電極棒56a,56c,56eおよび電極棒56b,56dの間が電気抵抗Ra〜Rdによって通電されることになる。ここで電気抵抗Ra〜Rdの電気抵抗値は研削液の厚みTによって決定される。この結果、研削液の厚みTによって決定される電気抵抗Ra〜Rdの電気抵抗値と固定抵抗rの電気抵抗値とが合成された電気抵抗値がRsとして抵抗値演算器61より出力されることになる。なお、電気抵抗値Rsと研削液の厚みTとの関係は、例えば、図5に示す研削液厚み‐電気抵抗値校正装置によって求められる。図5において70は、昇降ステージである。この昇降ステージ70上には昇降テーブル71が設けられ、昇降ステージ70の側面に設けられた昇降ダイヤル72を操作することにより、図略の昇降機構によって昇降テーブル71が昇降する。昇降テーブル71上には、研削液を満たしたシャーレ73が載置されている。シャーレ73内には、前記基準部材55が研削液中に埋没されている。シャーレ73の開口面側には絶縁板74が支持棒75によって所定位置に固定され、基準部材55と対向して配置されている。このため、昇降テーブル71が昇降ダイヤル72の操作で昇降することにより、絶縁板74と測定部51の基準部材55とを接離させることができる。この結果、絶縁板74と基準部材55が離間することにより、絶縁板74と基準部材55との隙間dに研削液が流れ込み、この隙間dの値を測定し、隙間dと電極棒56a〜56e間を流れる電流とに基づいて、隙間dと等しい研削液の厚みTと電気抵抗値Rsの関係を図6に示すように測定することができる。なお、このとき、固定抵抗rの電気抵抗値の大きさを調整し、感度調整を行っておく。
図6に示した電気抵抗値Rsと研削液の厚みTとの関係を求める別の研削液厚み‐電気抵抗値校正装置の実施例を図9に基づいて説明する。砥石台11の前面に絶縁板74が参照板として固定されている。テーブル14をサーボモータ15によりZ軸方向に移動させて絶縁板74を基準部材55と対向させ、砥石台11をサーボモータ12により移動させて絶縁板74と基準部材55とを測定開始位置まで接近させる。研削ノズル21の開口を絶縁板74に向けて研削液供給装置20を起動し、研削液ノズル21から研削液流22を絶縁板74に向かって供給する。この状態で、砥石台11をCNC装置41からの指令に基づいて絶縁板74に接近させることにより、絶縁板74と基準部材55とを既知の隙間dに接近させることができる。このときの各隙間dと電極棒56a〜56e間を流れる電流とに基づいて、隙間dと等しい研削液の厚みTと電気抵抗値Rsの関係を前述の図6に示すように測定することができる。
次に、上記のように構成した研削盤の研削開始時の動作を図7のフローチャートに基づいて説明する。この図7のフローチャートはCNC装置41のROM45に記憶されたNCプログラムの動作を示すもので、入出力装置43からCNC装置41に加工開始が指令されたときに実行される。プログラムが開始されると、はじめにステップ100において電気モータ29に回転指令が出され、砥石Gが回転を開始する。さらに、工作物Wの回転指令が出され、工作物Wが主軸台と心押台18との両センタ間に挟持されて回転され、砥石台11がサーボモータ12により前進される。ステップ110ではCNC装置41からPLC42を介して研削液供給装置20に研削液の供給指令が出力される。研削液の供給指令が出力されると研削液供給装置20は、研削液ノズル21から研削液流22を砥石車Gに向かって供給する。
ステップ120では、サーボモータ15によりテーブル14が移動され、砥石車Gの研削面Gaと基準部材55が対向する位置まで移動される。その後、ステップ130ではサーボモータ12により砥石台11を微少量前進させ、ステップ140に進む。ステップ140に進むと研削液厚み測定装置50より研削液の厚みTの信号を入力し、ステップ150で、予めRAM46に記憶された研削液の所定厚みT0であるか否かを判断する。このRAM46に記憶された研削液の所定厚みT0であれば、砥石車Gの研削面Gaが所定の位置まで前進したとし、ステップ160において砥石車Gの砥石径を補正した後、ステップ170にて研削サイクルの開始を指令し処理を終了する。また、ステップ150において測定装置本体より入力した研削液の厚みTの信号が予めRAM46に記憶された研削液の所定厚みT0より大きい場合は、ステップ130に戻り、研削液厚み測定装置50より入力した研削液の厚みTの信号がRAM46に記憶された研削液の所定厚みT0になるまで、サーボモータ12により砥石台11を微少量前進させる。このように、研削液ノズル21から砥石車Gの研削面Gaに供給される研削液の厚みTを測定し、この研削液の厚みTが所定厚みT0になったことが検出されることにより、砥石車Gの研削面Gaと基準部材55との接近を検知することができる。
ステップ140,150により、研削液厚み測定装置50の研削液の厚み検出信号に基づいて砥石車Gが基準部材55に接近したことを検出する接近検出手段が構成されている。
次に研削盤の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、正常に研削液が供給されているか判定するものであり、図8はCNC装置41の動作を説明するフローチャートである。なお、この第2の実施の形態の装置構成は、第1の実施の形態と同じであり、装置の動作のみが異なるだけなので、装置構成の説明は省略し、動作のみを図8に基づいて説明する。
図8のプログラムが開始されると、はじめにステップ200において電気モータ29に回転指令が出され、砥石Gが回転を開始する。さらに、工作物Wの回転指令が出され、工作物Wが主軸台と心押台18との両センタ間に挟持されて回転され、砥石台11がサーボモータ12により前進される。ステップ210ではCNC装置41からPLC42を介して研削液供給装置20に研削液の供給指令が出力される。研削液の供給指令が出力されると研削液供給装置20は、研削液ノズル21から研削液流22を砥石Gに向かって供給する。
ステップ220では、サーボモータ15によりテーブル14が移動され、砥石車Gの研削面Gaと基準部材55が対向する位置まで移動され、ステップ230では、基準部材55に研削液が供給される所定位置X0までサーボモータ12により砥石台11を前進させる。そして、砥石台11が所定位置X0にあるときの研削液の厚みTをステップ240にて研削液厚み測定装置50より入力し、この厚み測定装置50より入力した研削液の厚みTが予めCNC装置41のRAM46に記憶された所定値T1以上か否かを判断することにより、研削液が正常に供給されているか否かを判定している(ステップ250)。このステップ250の判定から測定された研削液の厚みTが所定値T1以上と判定したときはステップ260に進み、測定された研削液の厚みTが所定値T1より小さいときは、研削液流22に何らかの異常があると判定してステップ270においてCNC装置41が研削サイクルを起動しないで砥石台11を後退させ、電気モータ29を停止後にステップ280でCNC装置41が入出力装置43に異常を表示させる。ステップ250において、測定された研削液の厚みTが所定値T1以上と判定したときは、ステップ260で研削サイクルの開始を指令し処理を終了する。
ステップ240,250により、研削液厚み測定装置50からの研削液の厚み信号に基づいて、研削液の異常または正常を判定する研削液判定手段が構成されている。
本発明に係る厚み測定装置を適用した研削盤を示す側面図。 図1に係る研削盤におけるデジタルサーボ制御装置のブロック図。 厚み測定装置のブロック図。 厚み測定装置の基準部材における電極配置を示す図。 研削液の厚みと電気抵抗値の関係を校正するための校正装置を示す図。 研削液の厚みと電気抵抗値の関係を示すデータ。 第1の実施の形態に係る研削盤の動作を示すフローチャート。 第2の実施の形態に係る研削盤の動作を示すフローチャート。 研削液の厚みと電気抵抗値の関係を校正するための他の校正装置を示す図。 研削液の厚みを測定する従来装置の一例を示す図。
符号の説明
10…ベッド、11…砥石台、12…サーボモータ、12a…エンコーダ、13…砥石軸、14…テーブル、15…サーボモータ、15a…エンコーダ、16…ボールネジ機構、17…工作物支持装置、18…心押台、19…砥石ガード、20…研削液供給装置、21…研削液ノズル、22…研削液流、24…電磁開閉弁、29…電気モータ、32…研削液タンク、33…研削液供給管、34…ポンプ、35…モータ、36…インバータ回路、40a…デジタルサーボ制御装置、40b…デジタルサーボ制御装置、41…CNC装置、42…シーケンスコントローラ(PLC)、43…入出力装置、44…CPU、45…ROM、46…RAM、50…研削液厚み測定装置、51…測定部、52…電気抵抗値測定装置、53…厚み演算装置、55…基準部材、56a〜56e…電極棒、57…プラス側配線、58…マイナス側配線、59…直流安定化電源、60…電流計、61…抵抗値演算器、62…記憶部、63…CPU、70…昇降ステージ、71…昇降テーブル、72…昇降ダイヤル、73…シャーレ、74…絶縁板、75…支持棒、G…砥石車、Ga…研削面、W…工作物、P…研削点、O…砥石車の回転軸線、A…砥石車の回転軸線と平行な直線、L1〜L4…電極棒の配置距離、r…固定抵抗、Ro…予め既知の電気抵抗値、I…電流値、V…電圧値、T…研削液の厚み、T0…所定の研削液厚み、T1…所定の研削液厚み、Ra〜Rd…電極棒間の電気抵抗、Rcal…予め計測された電気抵抗、Rs…電気抵抗。

Claims (4)

  1. 回転軸線回りで回転される砥石車と、
    前記砥石車の研削面に対向して配置される基準部材と、
    前記砥石車と基準部材の間に研削液が供給される研削液供給手段と、
    前記基準部材に設けられ互いに絶縁された複数の電極と、
    前記複数の電極の互いに隣接する電極の間に電圧が印加され、研削液を介して前記複数の電極の間を流れる電流を測定することにより、前記砥石車と基準部材の間の隙間を通過する研削液の電気抵抗値を測定する電気抵抗値測定装置と、
    前記電気抵抗値測定装置で測定された電気抵抗値に基づいて前記砥石車と基準部材の間の隙間を通過する研削液の厚みを演算する厚み演算手段とを備えた研削液厚み測定装置において、
    前記複数の電極が前記砥石車の回転軸線と平行に前記基準部材に配置され、
    前記複数の電極の互いに隣接する電極間に電圧を印加する配線間に固定抵抗が並列に接続されたことを特徴とする研削液厚み測定装置。
  2. 回転軸線回りで回転される砥石車と、
    工作物を支持する工作物支持装置とを備え、
    前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、
    前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、
    前記研削液厚み測定装置の研削液の厚み検出信号に基づいて前記砥石車が前記基準部材に接近したことを検出する接近検出手段と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
  3. 回転軸線回りで回転される砥石車と、
    工作物を支持する工作物支持装置とを備え、
    前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、
    前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、
    前記研削液厚み測定装置からの研削液の厚み信号に基づいて、研削液の異常または正常を判定する研削液判定手段と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
  4. 回転軸線回りで回転される砥石車と、
    工作物を支持する工作物支持装置とを備え、
    前記砥石車の工作物との研削点に研削液を供給しながら前記砥石車と工作物支持装置を相対移動させて前記工作物を研削加工する研削盤において、
    前記請求項1に記載の研削液厚み測定装置と、
    前記砥石台の前面に前記研削液厚み測定装置の基準部材に対向可能に設けられた参照板を含む研削液厚み‐電気抵抗値校正装置と、
    を備えたことを特徴とする研削盤。
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