JP4672118B2 - 粘着塗布型偏光板及びそれに用いる粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の液晶セル等の光学部品に偏光板や位相差板等の光学機能性フィルムを貼着するための粘着塗布型偏光板及び位相差板であり、さらにそれに用いる粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置(以下液晶素子という)は、所定の方向に配向した液晶成分が2枚の基板間に挟まれた構造を有しており、この基板の表面には偏光板や偏光板と位相差板との積層体が貼着されている。近年、車両搭載用、屋外計器用、パソコンのディスプレイやテレビ等の表示装置の軽量化及び薄型化により、液晶素子が広く使用されるようになり、ますます増加傾向にある。それに伴い使用環境も、屋内外を問わず非常に過酷になってきている。
【0003】
液晶素子に使用されている偏光板は、ポリビニルアルコール系偏光子の両面をトリアセチルセルロース系保護フィルムで挟んだ3層構造を有しているが、それら材料の特性から寸法安定性が乏しい。特に熱あるいは湿熱条件下では、特に顕著で伸縮による寸法の変化が大きい。従って過酷な条件下では、偏光板が伸縮し寸法に変化が生じ、粘着剤の追随性が不十分なときは、このひずみにより発泡やハガレが生じやすくなる。これを防止するために、偏光板を位相差板あるいは基板に貼着するために使用している粘着剤は、分子量を大きくするとか、架橋剤を併用して架橋度を上げたりするなどして、粘着剤層を硬く強固にすることにより偏光板の寸法の変化を抑制して、使用に耐えるようにしているのが実状である。しかしながら、これらの方法は、偏光板の寸法の変化を粘着剤自体の硬さや接着強さで抑制しようとするものであり、一定の寸法の変化あるいは一定期間の寸法の変化は、抑制することができるが、長期間の使用による偏光板の寸法の変化によって生じる内部応力を吸収、緩和することができない。そのため、偏光板に作用する残留応力の分布が不均一となり、特に偏光板の周縁部に応力が集中し、その結果液晶素子の周縁部が中央より明るかったり、あるいは暗くなったりするなどの液晶素子表面に色むら・白ヌケが発生する原因となる。
【0004】
この問題を解決するために、特開平1−66283号公報には、「偏光板の表面に、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを主成分とするアクリル系ポリマーからなる感圧性接着剤層が設けられてなる偏光板であって、該感圧性接着剤層が重量平均分子量10万以下のポリマー成分を15重量%以下含有し、かつ重量平均分子量100万以上のポリマー成分を10重量%以上含有するアクリル系ポリマーからなることを特徴とする感圧性接着剤型偏光板」なる発明が開示されている。該公報に記載されている発明では、高分子量ポリマーの含有率を高く、かつ低分子量ポリマーの含有率を低くした感圧性接着剤をさらに架橋させてより高分子量としたものを偏光板用接着剤として用いて、液晶表示セル面に対して強固に接着させ発泡やハガレが起こらないようにしている。低分子量ポリマーの含有量が低く、かつ高分子量ポリマーの含有量が高い感圧性接着剤を使用した偏光板は、液晶表示セル面に対して強固に接着し発泡やハガレは抑えることはできるが、接着剤層が硬く凝集力が大きくなり、弾性率が小さいために、偏光板の寸法の変化に対する感圧接着剤層の追随性が低く、特に大型偏光板の場合に、長時間にわたって繰り返し生じる内部応力が偏光板周縁部に集中するため、液晶素子表面の色むら・白ヌケ現象を防ぐことは難しい。
【0005】
また、特開平8−209095号公報では、概略「アルキル(メタ)アクリレートと、官能基含有モノマーと、(メタ)アクリロイル基を有する特定のマクロモノマーとを共重合させた、重量平均分子量が50万〜200万の共重合体を主成分とする液晶素子用感圧接着剤及び液晶素子」なる発明が開示されている。該発明は、ガラス転移温度が40℃以上の(メタ)アクロイル基を有するマクロモノマーをグラフトさせたアクリル共重合体で重量平均分子量が50万〜200万の感圧接着剤を用いた偏光板は膨れやハガレが発生せず、貼り損じが生じた際、剥離しても基板等にのり残りもないと記載している。しかし偏光板の寸法変化に対する感圧接着剤層の追随性については開示されていないし、液晶素子表面の色むら・白ヌケ現象を防ぐことは難しい。
【0006】
さらに、特開平10−279907号公報では、概略「重量平均分子量が100万以上である高分子量(メタ)アクリル系共重合体100重量部と、重量平均分子量が3万以下の低分子量(メタ)アクリル系(共)重合体20〜200重量部と、多官能性化合物0.005〜5重量部からなる偏光板用粘着剤組成物」なる発明が開示されている。該発明は、偏光板の寸法変化に追随できる粘着剤層を形成し液晶素子に色むら・白ヌケが発生しにくいと記載している。しかしながら、該発明では、偏光板に使用する粘着剤層が、ある特定範囲内の架橋度合及び粘弾性を具備することにより、長時間にわたって繰り返し生じる内部応力による液晶素子表面の色むら・白ヌケ現象の発生を防ぎ得る技術的な思考は開示されていない。
【0007】
さらに、特開昭61−7369号公報では、エポキシ基と反応可能な水酸基含有アクリル系樹脂にエポキシ基含有シラン化合物を配合した粘着剤組成物について、また、特開平1−158087号公報では、イソシアネート基と反応可能な官能基を有するエチレン性不飽和モノマーと共重合してなるアクリル系樹脂にイソシアネート基含有有機ケイ素化合物を配合した粘着組成物について開示している。これらのシラン化合物を添加することにより高温多湿下での粘着剤層の発泡やハガレなどを防ぐことはできるが、しかし、上記のシラン化合物や有機ケイ素化合物は、反応可能な官能基を有するアクリル樹脂と反応するために流動性が失われ、色むら・白ヌケ現象の発生を防ぐことは難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高温多湿の条件下においても優れた粘着性を維持し、大型偏光板においても、寸法変化に伴う発泡やハガレなどが発生せず、さらに偏光板層の伸縮などにより生じる応力集中を緩和し、液晶素子に色むら・白ヌケ現象を発生させない粘着塗布型偏光板及びそれに用いる粘着剤組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液晶素子は特に高温多湿下におけて、偏光板の寸法の変化によって生じる内部応力が連続した微小な力となって粘着剤層にストレスを与えているという知見を得た。この連続した微小なストレスの緩和特性を粘着剤層の動的粘弾性特性と対応させた結果、90℃で振動数が0.1Hzにおける動的粘弾性のtanδが0.3以上あれば色むら・白ヌケ現象を発生させないことを見出した。更に、偏光板の表面に貼られている粘着剤層がゆるやかな三次元構造、すなわち架橋されたゲル状の共重合体と架橋されていないゾル状の(共)重合体が混在し、しかもそのゲルーゾル状態が特定の動的粘弾性を示すことにより、高温多湿下で生じる偏光板の伸縮に起因する応力を十分に吸収・緩和することが判り、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、偏光板の表面に貼られている粘着剤層が、ゲル分率50〜80重量%であり、90℃での振動数が0.1Hzにおける粘弾性測定試験による動的粘弾性のtanδが0.3〜0.8の範囲内にあり、かつ、(a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体90〜99.8重量%及び(b)カルボキシル基及び/又は水酸基含有不飽和単量体0.2〜10重量%を共重合してなる、重量平均分子量が80万〜200万であるゲル構造を有する共重合体(A)と、共重合体(A)中の官能基及び架橋剤(C)と反応をするような官能基を有しない単量体からなる重量平均分子量が50,000以下かつ分散度(MW/MN)が1.0〜2.5である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(B)とを含んでなり、該(共)重合体(B)が、上記共重合体(A)とゾル−ゲル体を形成し、粘着剤層のゲル分率を50〜80重量%に調整させると共に、共重合体(A)を可塑化させていることを特徴とする粘着塗布型偏光板である。また、本発明は、この粘着塗布型偏光板の粘着剤層を形成するための粘着剤組成物であって、(a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体90〜99.8重量%及び(b)カルボキシル基及び/又は水酸基含有不飽和単量体0.2〜10重量%を共重合してなる重量平均分子量が80万〜200万である共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量が50,000以下、かつ分散度(MW/MN)が1.0〜2.5である、共重合体(A)及び架橋剤(C)と反応するような官能基を有しない(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(B)を5〜20重量部、及び架橋剤(C)を0.01〜2重量部含有してなることを特徴とする粘着剤組成物である。さらに本発明のより好ましい実施形態としては、アルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)を共重合体(A)100重量部に対し0.01〜2重量部添加し、架橋してなる粘着剤組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を詳細に説明する。本発明は、偏光板の表面に貼られている粘着剤層のゲル分率を50〜80重量%の範囲に、かつ90℃での振動数が0.1Hzにおける粘弾性測定試験による動的粘弾性のtanδを0.3〜0.8の範囲に設計することで本目的を達成するものである。ゲル分率が50重量%より少ない場合には、粘着剤層の凝集力が低すぎるために、高温多湿下での発泡の原因となり好ましくない。ゲル分率が80重量%を超える場合には、粘着性が低下し基板からのハガレの原因となり、またゾルーゲル体の流動性が低下することで、応力集中の緩和能力が低下し、偏光素子の色むら・白ヌケの発生原因にもなる。一方、90℃、振動数0.1Hzで測定した動的粘弾性のtanδが0.3より少ない場合には、粘着剤層の弾性、柔軟性が低く偏光素子の色むら・白ヌケの発生原因になり好ましくない。動的粘弾性のtanδが0.8を超える場合には、粘着剤層の凝集力が低く発泡が起こる原因になり好ましくない。
【0012】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する共重合体(A)に使用する(a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、具体的にメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの群れより少なくとも1種以上使用することができる。その使用量は、単量体全量に対しそのうち90〜99.8重量%必要である。その使用量が90重量%より少ない場合には、偏光板への密着性が低下する。好ましくは93〜99.5重量%である。
【0013】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する共重合体(A)に使用する(b)カルボキシル基含有単量体及び/又は水酸基含有単量体は、カルボキシル基含有単量体としては、具体的に(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸などが挙げられ、好ましくは、(メタ)アクリル酸である。水酸基含有単量体としては、具体的には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。カルボキシル基含有単量体と水酸基含有単量体は、それぞれ単独でも使用することができるし、また併用して使用することもできる。その使用量は、単量体全量に対しそのうち0.2〜10重量%である。その使用量が0.2重量%より少ない場合には、架橋度合が少なく、常温でのズレなどが生じやすく、その使用量が10重量%を超える場合には、偏光板層の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和することができない。好ましくは0.5〜7.0重量%である。
【0014】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する共重合体(A)の重量平均分子量が80万〜200万であることが必要である。重量平均分子量が80万より小さい場合には、架橋剤を使用しても凝集力が不足して偏光板よりの発泡やハガレが生じやすい。重量平均分子量が200万を超える場合には、偏光板層の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和することができない。また粘度が高くなりすぎ、作業性が劣る。
【0015】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する(共)重合体(B)は、重量平均分子量が80万〜200万である共重合体(A)とゾルーゲル体を形成するための必須成分である。(共)重合体(B)は、架橋剤(C)によるゲル体を形成する共重合体(A)のゲル分率を特定範囲内に調整すると共に、共重合体(A)のゲル構造の間に入り込み、共重合体(A)を可塑化させる役割を持ち、さらにゾルーゲル体の弾性、柔軟性を高め、色むら・白ヌケ現象を防止するために必要である。したがって該(共)重合体(B)は、次のような特徴を有することが必要である。▲1▼としてゲル分率の調整のために共重合体(A)中の官能基並びに架橋剤(C)と反応するような官能基を有しないこと。▲2▼として共重合体(A)を十分に可塑化させるために分子量が低いこと。▲3▼として共重合体(A)との相溶性及び可塑効果を良くするために分子量の分散度が狭いことである。
【0016】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する(共)重合体(B)は、官能基を有しない(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の(共)重合体であり、共重合体(A)で使用できる(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を使用することができる。さらに必要に応じてその他の共重合可能な不飽和単量体を使用することができる。官能基含有単量体を使用しないことが特徴である。該(共)重合体(B)の重量平均分子量は、50,000以下であり、かつ分散度(MW/MN)が1.0〜2.5であることが必要である。重量平均分子量が50,000を超える場合には、共重合体(A)のゲル構造の間に入り込むことが難しくなり、ゾルーゲル体の弾性、柔軟性をそこね、結果として色むら・白ヌケを防止することが難しい。好ましくは、1,000〜20,000である。該(共)重合体(B)の分散度が2.5を超える場合は、低分子量成分の影響が大きくなり、粘着層の凝集力が低下して発泡やハガレの原因になる。
【0017】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を構成する(共)重合体(B)の使用量は、共重合体(A)100重量部に対して、5〜50重量部が必要である。その使用量が5重量部より少ない場合には、偏光板層の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和しにくい。その使用量が50重量部を超える場合には、凝集力が低下して発泡やハガレの原因になる。好ましくは5〜20重量部である。
【0018】
本発明の粘着塗布型偏光板の粘着剤層に使用する架橋剤(C)は、カルボキシル基及び/又は水酸基と反応する化合物を使用することができ、粘着剤の凝集力を高めるために必要である。使用できる架橋剤としては、1分子中にグリシジル基を少なくとも2個以上有するグリシジル化合物、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート化合物、1分子中にアジリジニル基を少なくとも2個以上有するアジリジン化合物、1分子中にオキサゾリン基を有するオキサゾリン化合物、金属キレート化合物またはブチル化メラミン化合物などが使用することができる。好ましくはグリシジル化合物、イソシアネート化合物及びアジリジン化合物である。その使用量は、共重合体(A)100重量部に対して0.01〜2重量部である。その使用量が0.01重量部より少ない場合は、粘着剤の凝集力が低くて発泡やハガレの原因になる。その使用量が2重量部を超える場合には、偏光板層の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和しにくい。
【0019】
本発明に使用する架橋剤(C)として使用できるグリシジル化合物としては、1分子中にグリシジル基を少なくとも2個以上有するグリシジル化合物である。具体的には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどの多官能グリシジル化合物が挙げられる。
【0020】
本発明に使用する架橋剤(C)として使用できるイソシアネート化合物としては、1分子中にイソシアネート基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物である。具体的に、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びこれらから変性されたプレポリマーなどが挙げられる。とくにヘキサメチレンジイソシアネート系やイソホロンジイソシアネート系の無黄変タイプが好ましい。
【0021】
本発明に使用する架橋剤(C)として使用できるアジリジン化合物としては、1分子中にアジリジニル基を少なくとも2個以上有するアジリジン化合物である。具体的に、1,1’―(メチレンージーp−フェニレン)ビス−3,3−アジリジル尿素、1,1’―(ヘキサメチレン)ビス−3,3−アジリジル尿素、エチレンビスー(2−アジリジニルプロピオネート)、トリス(1−アジリジニル)ホスフィンオキサイド、2,4,6−トリアジリジニルー1,3,5−トリアジン、トリメチロールプロパンートリスー(2−アジリジニルプロピオネート)などが挙げられる。
【0022】
本発明は更に、アルコキシシリル基を有するシラン化合物を使用することが好ましい。アルコキシシリル基を有するシラン化合物の使用により被着体であるガラス基板面に密着性を更に向上させることができる。
【0023】
本発明に使用するアルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)は、一般式[1]で表すことができる。
【0024】
R1 nSi(OR2)4−n [1]
【0025】
ただし、一般式[1]において、R1は炭素数1〜8の有機基又はアセトアセトキシアルキル基を示し、R2は炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基を示し、nは0〜2の整数である。R1の炭素数1〜8の有機基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などの直鎖又は分岐鎖のアルキル基や、γ―クロロプロピル基、γ―ブロモプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、γ―(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ―メルカプトプロピル基、ビニル基、フェニル基などを挙げることができる。更にアセトアセトキシアルキル基としては、例えばアセトアセトキシプロピル基を挙げることができる。又、R2の炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などの直鎖又は分岐鎖のアルキル基を挙げることができ、又炭素数1〜4のアシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などを挙げることができる。
【0026】
アルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランなどのアルキルトリアルコキシシラン類;γ―クロロプロピルトリメトキシシラン、γ―クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシランなどのハロアルキルトリアルコキシシラン類;γ―(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ―(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシランなどの(メタ)アクリルオキシアルキルトリアルコキシシラン類;γ―メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプトアルキルトリアルコキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルトリアルコキシシラン類;フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどのフェニルトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジーn−プロピルジメトキシシラン、ジーn−プロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジエチルジアセトキシシランなどのアシルオキシシラン類;アセトアセチルプロピルトリメトキシシランなどのアセトアセチルアルキルトリアルコキシシラン類などを挙げることができる。
【0027】
上述のアルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)のうち、好ましくは、ジメチルジエトキシシラン、アセトアセチルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。本発明において、前記アルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)は、少なくとも1種以上使用することができる。
【0028】
本発明に使用するアルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)の使用量は、共重合体(A)100重量部に対して0.01〜2重量部である。好ましくは0.05〜1重量部である。その使用量が0.01重量部より少ない場合は、被着体であるガラス基板面に密着性が劣り、2重量部を超える場合には、粘着剤層のハガレの原因になる。
【0029】
本発明の共重合体(A)及び(共)重合体(B)は、通常塊状重合、又は溶液重合などで製造することができる。好ましくは溶液重合である。使用する溶剤としては、酢酸エチル、トルエン、n―ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトンなどの通常溶液重合反応に使用される有機溶剤である。また重合に際し使用する重合開始剤は、ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパーオキシドなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾビス化合物など油溶性の重合開始剤を使用することができる。
【0030】
(共)重合体(B)のような低分子量の重合体を得るためには、重合開始剤の使用量を通常の粘着剤を重合する際に使用する量の5〜30倍程度必要であり、さらにラウリルメルカプタンなどのメルカプタン類、α―メチルスチレンダイマーなどの連鎖移動剤の使用も必要である。さらに分子量の分散度を狭くするためにヘプタンなどの溶剤を使用して、分別沈殿することにより目的の(共)重合体(B)を得ることもできる。またリビング重合方法によっても、低分子量の重合体を得ることができる。
【0031】
更に、本発明に使用する(共)重合体(B)は、塊状重合法にて得られる公知の低分子量タイプの無溶剤型アクリルポリマーなども使用することができる。
【0032】
本発明の共重合体(A)の粘着性を調整する目的で必要に応じ種々のものを配合してもよい。配合に使用される具体例としては、テルペン系、テルペンーフェノール系、クマロンインデン系、スチレン系、ロジン系、キシレン系、フェノール系、石油系などの粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料などが挙げられる。
【0033】
本発明の粘着塗布型偏光板用の粘着剤は、通常使用されている塗布装置、例えばロール塗布装置などで塗工することができる。塗布量は、通常25μmである。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例において詳しく説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。なお、実施例及び比較例における部もしくは%とあるのは特にことわりのない限り、重量部又は重量%を示す。
【0035】
製造例1(共重合体A−1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル70部、ブチルアクリレート99部、アクリル酸1部、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル0.1部を仕込む。攪拌しながら窒素ガス気流中酢酸エチルの還流温度で7時間反応する。反応終了後、トルエン330部を添加して室温まで冷却する。粘度7,000mPa・s、固形分20.0%、重量平均分子量140万である共重合体A−1を得た。
【0036】
製造例2〜5(共重合体A−2〜A−5)
製造例2〜5は、表1に示すように単量体の種類及び量を変える以外は製造例1と同様にして、共重合体A−2〜A−5を得た。分析値は表1に示す。
【0037】
製造例6(重合体B−1)
製造例1と同様な反応装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル80部、n−ヘキサン60部、ラウリルメルカプタン1.2部、ブチルアクリレート100部、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル0.5部を仕込む。攪拌しながら還流温度で7時間反応する。反応終了後、トルエン9部を添加して室温まで冷却する。粘度14mPa・s、固形分39.8%、重量平均分子量18,000、分散度2.2である重合体B−1を得た。
【0038】
製造例7(重合体B−2)
製造例1と同様な反応装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル80部、n−ヘキサン60部、メチルエチルケトン60部、ラウリルメルカプタン3.0部、ブチルアクリレート100部、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル1.0部を仕込む。攪拌しながら還流温度で10時間反応する。反応終了後、トルエン30部を添加して室温まで冷却する。粘度10mPa・s、固形分30.0%、重量平均分子量10,000、分散度2.4である重合体B−2を得た。
【0039】
製造例8(共重合体B−3)
製造例1と同様な反応装置に、窒素ガスを封入後、酢酸エチル50部、n−ヘキサン50部、ブチルアクリレート50部、イソブチルメタクリレート50部、重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル1部を仕込む。攪拌しながら還流温度で10時間反応する。反応終了後、トルエン45部を添加して室温まで冷却する。粘度120mPa・s、固形分40%、重量平均分子量76,000、分散度3.2である共重合体B−3を得た。
【0040】
製造例9(共重合体B−4)
製造例6の単量体をブチルアクリレート99部、2ヒドロキシエチルメタクリレート1部に変える以外は、同様にして反応して、粘度18mPa・s、固形分39.5%、重量平均分子量18,000、分散度2.3なる共重合体B−4を得た。
【0041】
【表1】
【0042】
表1中、単量体の種類を下記の略号で示した。
BA :ブチルアクリレート
IBMA :イソブチルメタクリレート
MA :メチルアクリレート
AAc :アクリル酸
2HEMA:2ヒドロキシエチルメタクリレート
【0043】
表1中の重量平均分子量は、分子量をGPC法で測定し、スチレン換算で求めた。分散度は、重量平均分子量/数平均分子量の比から求めた。
【0044】
本発明に使用する(共)重合体(B)は、下記表2に示すような市販品(東亞合成(株)製 商品名アルフォン)の低分子量タイプの無溶剤型アクリルポリマーも使用することができる。
【表2】
【0045】
実施例1
製造例1で得られた共重合体A−1溶液の固形分100重量部に対して製造例6で得られた重合体B−1溶液の固形分15重量部になるように混合し、さらに架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットタイプ(旭化成工業(株)製 商品名デュラネート24A−100)を固形分で0.08重量部添加しよく攪拌する。調整した粘着剤溶液をポリエステル製剥離フィルム(38μm)に、塗膜厚が25μmになるように塗布し、90℃、60秒間乾燥させて粘着シートを得た。該粘着剤を190μmの偏光フィルム上に転写し、23℃、65%RHの雰囲気中に7日間熟成させ、本発明の粘着塗布型偏光板を得た。なお、ゲル分率及び動的粘弾性を測定するための試料として、上記で得られた粘着シートにポリエステル製剥離フィルムを貼り合せたものを別途用意して、同様に熟成して試料とした。ゲル分率及び動的粘弾性の測定結果、ゲル分率は55重量%、90℃、周波数0.1Hzでの動的粘弾性は、0.62であり、共に目標値であった。得られた粘着塗布型偏光板を吸収軸が偏光板長辺に対して45°になるように80mm×150mmに裁断して、ガラス板の片面に50℃中で5Kg/cm2の圧力をかけ、18分保持して貼り合せた試験試料を90℃及び60℃、90%RHの雰囲気中に500時間放置し、発泡及びハガレの発生状態を調べた結果、共に良好であった。得られた粘着塗布型偏光板をガラス板の両面に、吸収軸が直行するように配置して、50℃中で5Kg/cm2の圧力をかけ、18分保持して貼り合せた試験試料を90℃及び60℃、90%RHの雰囲気中に500時間放置し、色むら・白ヌケの発生状態を調べた結果、共に良好であった。結果は表3に示す。
【0046】
実施例2
実施例1で使用した重合体B−1に換えて製造例7で得られた重合体B−2を使用し、架橋剤の量を0.15重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。結果はすべて良好であった。その結果は表3に示す。
【0047】
実施例3
実施例1で使用した重合体B−1に換えて低分子量のアクリル酸アルキルエステル系共重合体であるアルフォンUP−1000(東亞合成(株)製 官能基無し、重量平均分子量3,000、分散度1.4)を使用し、架橋剤の量を0.2重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。結果はすべて良好であった。その結果は表3に示す。
【0048】
実施例4〜6
実施例4は、製造例4で得られた共重合体A−4溶液の固形分100重量部に対して、実施例3で使用したアルフォンUP−1000を7重量部混合し、さらに架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのビウレットタイプ(旭化成工業(株)製 商品名デュラネート24A−100)を0.1重量部添加しよく攪拌し調整した。実施例5は、アルフォンUP−1000の量を18重量部にした以外は、実施例4と全く同様に調整した。実施例6は、アルフォンUP−1000の量を40重量部に、架橋剤の量を0.25重量部使用した以外は、実施例4と全く同様に調整した。実施例1と同様に試験した。結果は実施例4〜6共にすべて良好であった。その結果は表3に示す。
【0049】
実施例7〜9
実施例7は、実施例1で使用した共重合体A−1に換えて製造例2で得られた共重合体A−2を使用し、架橋剤の量を0.1重量部使用する以外は、全く同様に調整し試験した。実施例8は、実施例1で使用した共重合体A−1に換えて製造例3で得られた共重合体A−3を使用し、架橋剤の量を0.1重量部使用する以外は、全く同様に調整し試験した。実施例9は、実施例1で使用した共重合体A−1に換えて製造例4で得られた共重合体A−4を使用し、架橋剤の量を0.1重量部使用する以外は、全く同様に調整し試験した。結果は実施例7〜9共にすべて良好であった。その結果は表3及び表4に示す。
【0050】
実施例10〜12
実施例10は、実施例1で使用した架橋剤の種類及び量をトリレンジイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製 商品名コロネートL)1.0重量部に換える以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。実施例11は、実施例1で使用した架橋剤の種類及び量をN,N,N´,N´−テトラグリシジルm−キシレンジアミン(三菱ガス化学(株)製 商品名テトラッドX)0.5重量部に換える以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。実施例12は、実施例1で使用した架橋剤の種類及び量をトリメチロールプロパンートリスー(2−アジリジニルプロピオネート)(相互薬工(株)製 商品名TAZM)0.1重量部に換える以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。結果は実施例10〜12共にすべて良好であった。その結果は表4に示す。
【0051】
実施例13
実施例13は、実施例1と同様にして得られた粘着剤にγ−アセトアセチルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 商品名X−12−715)を共重合体A−1の固形分100部に対して0.3部追加した以外は実施例1と全く同様に調整し試験した。結果はすべて良好であった。その結果は表4に示す。
【0052】
実施例14
実施例14は、実施例13のγ−アセトアセチルプロピルトリメトキシシランをジメチルジエトキシシラン(信越化学工業(株)製 商品名KBE―22)に変える以外は実施例13と全く同様に調整し試験した。結果はすべて良好であった。その結果は表5に示す。
【0053】
比較例1
比較例1は、実施例1で使用した共重合体A−1に換えて製造例5で得られた共重合体A−5を使用し、架橋剤の量を0.3重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。共重合体A−5の分子量が低いために、耐熱性能での発泡やハガレ、耐湿熱性能での発泡やハガレが見られた。結果を表5に示す。
【0054】
比較例2
比較例2は、実施例1で使用した重合体B−1に換えて製造例8で得られた共重合体B−3を使用し、架橋剤の量を0.2重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。共重合体B−3の分子量及び分散度が高いために、耐熱性能及び耐湿熱性能で発泡が見られ、色むら・白ヌケも悪かった。結果を表5に示す。
【0055】
比較例3
比較例3は、実施例1で使用した重合体B−1に換えて製造例9で得られた共重合体B−4を使用し、架橋剤の量を0.2重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。共重合体B−4が官能基を有するために、すべての試験が悪かった。結果を表5に示す。
【0056】
比較例4
比較例4は、実施例1で使用した重合体B−1に換えて低分子量の官能基を有するアクリル酸アルキルエステル系共重合体アルフォンUH−2000(東亞合成(株)製 水酸基価20、重量平均分子量13,000、分散度1.5)を使用し、架橋剤の量を0.2重量部にした以外は、実施例1と全く同様に調整し試験した。低分子量組成物が官能基を有するために、耐熱性能及び耐湿熱性能でのハガレが見られ、色むら・白ヌケも悪かった。結果を表5に示す。
【0057】
比較例5
比較例5は、実施例13で使用したγ−アセトアセチルプロピルトリメトキシシランに変えて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 商品名KBM−403)を使用する以外は実施例13と全く同様に調整し試験した。結果は、KBM−403が共重合体A−1と反応したためゲル分率が高くなり、色むら・白ヌケ現象が生じた。結果を表5に示す。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
表3及び4中に、架橋剤を下記の略号で示した。
C−1:旭化成工業(株)製 商品名デュラネート24A−100
C−2:日本ポリウレタン(株)製 商品名コロネートL
C−3:三菱ガス化学(株)製 商品名テトラッドX
C−4:相互薬工(株)製 商品名TAZM
S−1:信越化学工業(株)製 商品名X−12−715
S−2:信越化学工業(株)製 商品名KBE−22
S−3:信越化学工業(株)製 商品名KBM−403
【0062】
試験方法
ゲル分率測定方法
共重合体A、(共)重合体Bあるいは低分子量のアクリル系共重合体、架橋剤C及びシラン化合物(D)を混合し得られた粘着皮膜の所定量(X)を酢酸エチルに約1重量%の濃度になるように混合し、室温で3日間放置し溶解させる。その後、200メッシュの金網でろ過し、残渣を乾燥し、その重量(Y)を測定する。下記の式からゲル分率を求めた。
ゲル分率(重量%)=Y/X ×100
【0063】
tanδの測定方法
本発明におけるtanδは、圧縮損失係数のことで動的粘弾性測定装置「Rheogel−E4000」(ユービーエム社製)を用い、厚さ約0.6mmの粘着剤皮膜を直径21.8mmのパラレルプレートにより、温度90℃、周波数0.1Hzで測定した。
【0064】
耐熱性及び耐湿熱性
耐熱性は、測定試料を90℃の恒温槽に500時間放置して、室温に戻し発泡やハガレの発生具合を観察する。耐湿熱性は、60℃、95%RHの恒温恒湿槽に500時間放置して、室温に戻し発泡やハガレの発生具合を観察する。
◎:発泡、ハガレなど外観変化全くなし。
○:発泡、ハガレなど外観変化ほとんどなし。
△:発泡、ハガレなど外観変化少しあり。
×:発泡、ハガレなど外観変化かなりあり。
【0065】
色むら・白ヌケ試験
耐熱性及び耐湿熱性と同じように90℃と60℃、95%RH中に、放置した後の色むら・白ヌケ状態を観察する。
◎:色むら・白ヌケが全く認められない。
○:色むら・白ヌケがほとんど認められない。
△:色むら・白ヌケがやや目立つ。
×:色むら・白ヌケが大きい。
【0066】
【発明の効果】
本発明において、偏光板の表面に貼られている粘着剤層が、高温多湿下に生じる偏光板の伸縮に起因する応力を十分に吸収・緩和することができ、色むら・白ヌケの発生を防ぐことができる。
Claims (4)
- 偏光板の表面に貼られている粘着剤層が、ゲル分率50〜80重量%であり、90℃での振動数が0.1Hzにおける粘弾性測定試験による動的粘弾性のtanδが0.3〜0.8の範囲内にあり、かつ、(a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体90〜99.8重量%及び(b)カルボキシル基及び/又は水酸基含有不飽和単量体0.2〜10重量%を共重合してなる、重量平均分子量が80万〜200万であるゲル構造を有する共重合体(A)と、共重合体(A)中の官能基及び架橋剤(C)と反応をするような官能基を有しない単量体からなる重量平均分子量が50,000以下かつ分散度(MW/MN)が1.0〜2.5である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(B)とを含んでなり、該(共)重合体(B)が、上記共重合体(A)とゾル−ゲル体を形成し、粘着剤層のゲル分率を50〜80重量%に調整させると共に、共重合体(A)を可塑化させていることを特徴とする粘着塗布型偏光板。
- 請求項1に記載の粘着塗布型偏光板の粘着剤層を形成するための粘着剤組成物であって、(a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体90〜99.8重量%及び(b)カルボキシル基及び/又は水酸基含有不飽和単量体0.2〜10重量%を共重合してなる重量平均分子量が80万〜200万である共重合体(A)100重量部に対して、重量平均分子量が50,000以下、かつ分散度(MW/MN)が1.0〜2.5である、共重合体(A)及び架橋剤(C)と反応するような官能基を有しない(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(B)を5〜20重量部、及び架橋剤(C)を0.01〜2重量部含有してなることを特徴とする粘着剤組成物。
- 前記官能基を有しない(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(B)の重量平均分子量が1,000〜20,000である請求項2に記載の粘着剤組成物。
- さらに、アルコキシシリル基を有するシラン化合物(D)が、共重合体(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部の範囲で含有されている請求項2又は請求項3に記載の粘着剤組成物。
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