JP4669015B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体のルーフ側コーナ部にアンカブラケットを介してアンカが設けられ、アンカでウエビングを支える車両用シートベルト装置に関する。
車両用シートベルト装置のなかには、センタピラーのインナ部材にアンカブラケット(衝撃吸収部材)が設けられ、このアンカブラケットにアンカレールがボルトで設けられ、このアンカレールにアンカがアンカボルトで設けられ、このアンカでウエビングを支えるように構成されたものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3498879号公報
特許文献1のアンカブラケットは、インナ部材の裏面に沿うように形成され、中央部と上端部の間、中央部と下端部との間に車体外側に張り出した断面略コ字状の屈曲部がそれぞれ形成されている。
そして、上下の端部がインナ部材の裏面に取り付けられ、中央部がボルトに取り付けられている。
このアンカブラケットによれば、アンカボルトに衝撃が作用した場合に、屈曲部が変形して衝撃を吸収することが可能である。
ここで、特許文献1のアンカブラケットは、インナ部材に取り付ける上下の端部や、ボルトに取り付ける中央部を備え、さらに、衝撃を吸収する一対の屈曲部を備えている。
このように、アンカブラケットを多数の部位で構成するために、アンカブラケットの全長が長くなる。
よって、このアンカブラケットを、センタピラーのように長い空間を確保できる部材に取り付けることは可能である。
しかし、車体のなかには、車体後部のルーフ側コーナ部のように長い空間を確保できない部位も存在する。このため、長い空間を確保できないルーフ側コーナ部にはアンカブラケットを取り付けることは難しいとされていた。
本発明は、車体後部のルーフ側コーナ部に取付け可能で、かつ衝撃吸収可能なアンカブラケットを備えた車両用シートベルト装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体のルーフ側コーナ部にアンカブラケットが設けられ、前記アンカブラケットにアンカボルトを介してアンカが設けられ、前記アンカでウエビングを支える車両用シートベルト装置であって、前記アンカブラケットは、車体下方に向けて延出された垂直壁部と、前記垂直壁部の下端部から上り勾配で延出され、前記アンカボルトが設けられた傾斜壁部と、前記傾斜壁部および前記垂直壁部にそれぞれ設けられ、前記車体に取り付けられた一対の取付部と、を備え、前記垂直壁部および前記傾斜壁部が鋭角に折り曲げられて略V字状に形成されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明において、前記垂直壁部は、凹状の縦ビードが補強部位として設けられたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、アンカブラケットを、垂直壁部、傾斜壁部、および一対の取付部で構成した。そして、傾斜壁部にアンカボルトを設け、アンカボルトにアンカを設けた。
よって、アンカブラケットを構成する部位を、従来技術のアンカブラケットと比較して少なく抑えることができる。
さらに、垂直壁部および傾斜壁部を略V字状に形成した。よって、垂直壁部および傾斜壁部をコンパクトにまとめることができる。
このように、アンカブラケットを構成する部位を少なく抑え、かつ、垂直壁部および傾斜壁部をコンパクトにまとめることで、アンカブラケットの全長を短く抑えることができる。
これにより、車体後部のルーフ側コーナ部のように、長い空間を確保できない部位にアンカブラケットを取り付けることができるという利点がある。
さらに、請求項1に係る発明では、アンカブラケットを、垂直壁部および傾斜壁部を鋭角に折り曲げて略V字状に形成した。
そして、傾斜壁部にアンカボルトを設け、アンカボルトにアンカを介してウエビングを支えるようにした。
よって、アンカボルトに衝撃荷重が作用した場合に、衝撃荷重を垂直壁部に対して交差する方向に作用させることができる。
これにより、作用した衝撃荷重で垂直壁部を好適に変形させて、衝撃荷重を良好に吸収することができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、垂直壁部に凹状の縦ビードを補強部位として設けた。
これにより、縦ビードの深さ寸法を調整することで、垂直壁部の剛性を好適に確保することが可能である。
すなわち、縦ビードの深さ寸法を調整することで、ウエビングに引張荷重が作用した場合に、垂直壁部の変形を防ぐように垂直壁部の剛性を好適に確保することが可能である。
これにより、ウエビングをアンカブラケットで良好に支えることができるという利点がある。
一方、縦ビードの深さ寸法を調整することで、アンカブラケットに衝撃荷重が作用した場合に、垂直壁部が変形するように垂直壁部の剛性を好適に確保することが可能である。
これにより、アンカブラケットに作用した衝撃荷重をアンカブラケットで良好に吸収することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
図1は本発明に係る車両用シートベルト装置を備えた車両を示す平面図である。
車両10は、車体11の車室12前部に1列目シート(図示せず)が備えられ、この1列目シートの車体後方に2列目シート13が備えられ、2列目シート13の車体後方に3列目シート14が備えられ、3列目シート14に用いる車両用シートベルト装置15が備えられている。
車両用シートベルト装置15は、例えば、3列目シート14に着座した乗員を拘束するために用いられる。
この車両用シートベルト装置15は、車体11後部左側のルーフコーナ部(ルーフ側コーナ部)21に設けられたアンカ手段22と、アンカ手段22に連結された第1ウエビング(ウエビング)23と、第1ウエビング23に設けられたバックル24と、バックル24に着脱自在に設けられたタング25と、タング25に連結された第2ウエビング(ウエビング)26と、第2ウエビング26が連結された巻取り装置27とを備えている。
巻取り装置27は、車体11のうち、3列目シート14の右側部位28で、かつ床部近傍に取り付けられている(備えられている)。
図2は本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカ手段を示す斜視図、図3は図2の3−3線断面図である。
なお、図2においては、アンカ手段22の構成を理解し易くするためにアンカカバー31やルーフライニング32を除去した状態で示す。
ルーフコーナ部21は、車体11の左側に設けられた左ルーフサイドレール34の後端部34aと、車体11の左側に設けられた左リヤピラー35の上端部35aとが交差するように連結された部位である。
このルーフコーナ部21は、左ルーフサイドレール34の後端部34aと左リヤピラー35の上端部35aとが交差するように連結されているので、長い空間を確保できない部位である。
左ルーフサイドレール34は、ルーフアウタパネル(図示せず)およびルーフインナパネル37で閉断面に形成された骨材である。
左リヤピラー35は、リヤピラーインナパネル38を備えている。
リヤピラーインナパネル38は、ルーフインナパネル37の後端部37a後方近傍に上方に向けて凹んだ凹部41が形成されている。
凹部41は、周壁42および頂部43(図3参照)で断面略コ字状に形成されている。
ルーフインナパネル37の後端部37aは、リヤピラーインナパネル38の上前端部(頂部43の車体前方側の部位)38aにスポット溶接で接合されている。
ルーフインナパネル37の後端部37aには、一対の第1取付孔45(図4も参照)が形成されている。
リヤピラーインナパネル38の上前端部38aには、一対の第2取付孔46(一方のみを図示する)が形成されている。
リヤピラーインナパネル38の頂部43には、ルーフレールエクステンション47の後端部47a、およびルーフパネル48の後端部48aが一体にスポット溶接で接合されている。
リヤピラーインナパネル38の頂部43には、一対の第3取付孔51(図4参照)が形成されている。
ルーフレールエクステンション47の後端部47aには、一対の第4取付孔52(一方のみを図示する)が形成されている。
ルーフパネル48の後端部48aには、一対の第5取付孔53(一方のみを図示する)が形成されている。
ルーフインナパネル37の第1取付孔45およびリヤピラーインナパネル38の第2取付孔46がそれぞれ同軸上に配置されている。
また、リヤピラーインナパネル38の第3取付孔51、ルーフレールエクステンション47の第4取付孔52、およびルーフパネル48の第5取付孔53がそれぞれ同軸上に配置されている。
第1、第2の取付孔45…,46…、および第3〜第5の取付孔51…,52…,53…を利用してアンカ手段22がルーフコーナ部21に取り付けられている。
図4は本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカ手段を示す分解斜視図、図5は本発明に係るアンカ手段のアンカブラケットを示す斜視図である。
アンカ手段22は、ルーフコーナ部21に設けられたアンカブラケット55と、アンカブラケット55に設けられたアンカナット56と、アンカナット56に設けられたアンカボルト57と、アンカボルト57にブッシュ58(図3参照)を介して設けられたアンカ59と、アンカボルト57およびアンカ59を覆うアンカカバー31(図3参照)とを備えている。
アンカブラケット55は、平板を略V字状に折り曲げて形成された部材である。
このアンカブラケット55は、車体下方に向けて略鉛直に延出された垂直壁部61と、垂直壁部61の下端部61aから上り勾配で延出された傾斜壁部62と、傾斜壁部62に設けられた前取付部(一対の取付部のうち、一方の取付部)63と、垂直壁部61に設けられた後取付部(一対の取付部のうち、他方取付部)64とを備えている。
垂直壁部61は、略矩形状に形成され、中央部に垂直方向に延びた縦ビード66が補強部として形成されている。縦ビード66は、車体後方に向けて深さ寸法D(図3も参照)に凹ませた部位である。
垂直壁部61は、縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで、垂直壁部61の剛性を好適に確保することができる。
よって、縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで、第1ウエビング23に引張荷重が作用した場合に、垂直壁部61の変形を防ぐように垂直壁部61の剛性を好適に確保することが可能である。
これにより、第1ウエビング23をアンカ手段22で良好に支えることができる。
一方、縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで、図3に示すアンカカバー31に衝撃荷重が作用した場合に、垂直壁部61が変形するように垂直壁部61の剛性を好適に確保することが可能である。
これにより、アンカカバー31に作用した衝撃荷重をアンカ手段22で良好に吸収することができる。
傾斜壁部62は、垂直壁部61の下端部61aから傾斜角θの上り勾配で延びた部位である。傾斜角θは鋭角に設定されている。
よって、傾斜壁部62および垂直壁部61は、鋭角θに折り曲げられて略V字状に形成されている。
この傾斜壁部62は、略中央に開口部67が形成されている。開口部67からアンカナット56が車室12に向けて突出され、アンカナット56の基部72が傾斜壁部62の裏面62a(図3参照)にスポット溶接で接合されている。
これにより、傾斜壁部62にアンカナット56が設けられている。
前取付部63は、傾斜壁部62の前端部62bから車体前方に向けて張り出した部位である。
この前取付部63は、両側部63aに段差部74がそれぞれ形成され、各段差部74,74に前取付孔74a,74aがそれぞれ形成されている。
前取付部63の段差部74,74がルーフインナパネル37の後端部37aに当接され、前取付孔74a,74aが第1取付孔45,45および第2取付孔46,46(図3に一方のみを図示する)に同軸上に配置されている。
前取付孔74a,74a、第1取付孔45,45および第2取付孔46,46にボルト76,76(一方のみを図示する)が差し込まれ、第2取付孔46,46から突出されたねじ部76a,76aにナット78,78がねじ結合されている。
よって、前取付部63がルーフインナパネル37の後端部37aにボルト76,76およびナット78,78で取り付けられている。
後取付部64は、垂直壁部61の上端部61bから車体後方に向けて張り出した部位である。
この後取付部64は、両側部64a,64aに後取付孔(長孔)78,78がそれぞれ形成されている。
後取付部64がリヤピラーインナパネル38の頂部43(図3参照)に当接され、後取付孔78,78が第3取付孔51,51、第4取付孔52,52(図3に一方のみを示す)および第5取付孔53,53(図3に一方のみを示す)に同軸上に配置されている。
後取付孔78,78、第3取付孔51,51、第4取付孔52,52および第5取付孔53,53に溶接ボルト81,81が差し込まれ、第5取付孔53,53から突出されたねじ部81a,81aにナット82,82(一方のみを図示する)がねじ結合されている。
よって、後取付部64がリヤピラーインナパネル38の頂部43(図3参照)に溶接ボルト81,81およびナット82,82で取り付けられている。
このように、前取付部63をルーフインナパネル37の後端部37aにボルト76,76およびナット78,78で取り付け、後取付部64をリヤピラーインナパネル38の頂部43に溶接ボルト81,81およびナット82,82で取り付けることで、ルーフコーナ部21にアンカブラケット55が設けられている。
この状態で、図1に示す車両10が衝突した場合、アンカブラケット55の下端部61aに矢印方向に衝撃荷重が作用することが考えられる。
衝撃荷重が下端部61aに作用した場合、垂直壁部61が変形することで、アンカブラケット55の傾斜壁部62が前端部62bを軸にして矢印方向(すなわち、反時計回り方向)に回動する。
アンカナット56は、傾斜壁部62の開口部67から車室12側に突出された筒部71と、筒部71の基端部に設けられた基部72とを備えている。
筒部71は、貫通孔の内周に雌ねじ部71aが形成されている。基部72は、傾斜壁部62の裏面62a(図3参照)にスポット溶接で接合された部位である。
アンカナット56やアンカブラケット55は、ルーフライニング32(図3参照)で車室12側から見えないように覆われている。
ルーフライニング32は、車室12の天井部を形成するライニングである。
アンカナット56にアンカボルト57のねじ部57aがねじ結合されている。
図3に戻って、アンカボルト57は、ねじ部57aおよび頭部57bの間に第1、第2のフランジ57c,57dが所定間隔をおいて設けられている。
第1、第2のフランジ57c,57d間には、ブッシュ58を介してアンカ59が回動自在に設けられている。
アンカ59は、支持開口部59aが形成され、支持開口部59aに第1ウエビング23が差し込まれている。
よって、アンカ59で第1ウエビング23が支えられている。
アンカカバー31は、基部31aの係合孔85がアンカボルト57に係合され、カバー部31bがアンカボルト57およびアンカ59を覆う部材である。
アンカボルト57およびアンカ59をカバー部31bで覆うことで、アンカボルト57およびアンカ59を乗員の目線から隠すことができる。
以上説明したように、アンカブラケット55は、垂直壁部61、傾斜壁部62、および前後の取付部63,64で構成した。
そして、傾斜壁部62にアンカボルト57を設け、アンカボルト57にアンカ59を設けた。
よって、アンカブラケット55を構成する部位を、従来技術のアンカブラケットと比較して少なく抑えることができる。
さらに、垂直壁部61および傾斜壁部62を略V字状に形成した。よって、垂直壁部61および傾斜壁部62をコンパクトにまとめることができる。
このように、アンカブラケット55を構成する部位を少なく抑え、かつ、垂直壁部61および傾斜壁部62をコンパクトにまとめることで、アンカブラケット55の全長を短く抑えることができる。
ここで、前述したように、ルーフコーナ部21は、左ルーフサイドレール34の後端部34aと左リヤピラー35の上端部35aとが交差するように連結されている。このため、ルーフコーナ部21は長い空間を確保できない部位である。
しかし、アンカブラケット55の全長を短く抑えることで、ルーフコーナ部21のように、長い空間を確保できない部位に、アンカブラケット55を容易に設ける(取り付ける)ことができる。
つぎに、車両用シートベルト装置15の第1ウエビング23に引張荷重が作用する例を図6に基づいて詳しく説明する。
図6は本発明に係る車両用シートベルト装置のウエビングに引張荷重が作用する例を説明する図である。
例えば、車両10が衝突した場合、第1ウエビング23に引張荷重F1が作用することが考えられる。
この引張荷重F1は、アンカ59、アンカボルト57およびアンカナット56を介してアンカブラケット55の傾斜壁部62に作用する。
傾斜壁部62に作用した引張荷重F1の一部が、引張荷重F2として前取付部63に作用する。
ここで、前取付部63は傾斜壁部62に対して略直線状に張り出されている。よって、前取付部63で引張荷重F2を良好に支えることができる。
一方、引張荷重F1の残りが、引張荷重F3として垂直壁部61の下端部61a側に作用する。
ここで、傾斜壁部62および垂直壁部61は鋭角θ(図5参照)で略V字状に折り曲げられている。
よって、垂直壁部61の下端部61a側に引張荷重F3が作用した場合、引張荷重F3は垂直壁部61に対して交差する方向に作用する。
これにより、引張荷重F3は、垂直壁部61に曲げ荷重として作用する。
このため、作用した引張荷重F3で、垂直壁部61が垂直壁部61の上端部61bを支点として比較的容易に曲げ変形することが考えられる。
そこで、垂直壁部61に備えた補強用の縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで、垂直壁部61の剛性を好適に確保(調整)するようにした。
よって、縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで、引張荷重F3で垂直壁部61が曲げ変形することを防ぐことができる。
このように、垂直壁部61が曲げ変形することを防ぐことで、引張荷重F3を垂直壁部61で良好に支えることができる。
これにより、車両10が衝突した場合に、第1ウエビング23をアンカ手段22で良好に支えることができる。
つぎに、車両用シートベルト装置15のアンカカバー31に衝撃荷重が作用する例を図7に基づいて詳しく説明する。
図7(a),(b)は本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカカバーに衝撃荷重が作用した例を説明する図である。
(a)において、例えば、車両10が衝突した場合、アンカカバー31に衝撃荷重F4が作用することが考えられる。
アンカカバー31が変形してアンカボルト57の頭部57bに当接する。よって、衝撃荷重F4は、アンカカバー31を経てアンカボルト57の頭部57bに伝わる。
アンカボルト57の頭部57bに伝わった衝撃荷重F4の一部が、衝撃荷重F5として傾斜壁部62の下端部(すなわち、垂直壁部61の下端部61a)に作用する。
ここで、傾斜壁部62および垂直壁部61は鋭角θ(図5参照)で略V字状に折り曲げられている。
よって、垂直壁部61の下端部61aに衝撃荷重F5が作用した場合に、衝撃荷重F5は垂直壁部61に対して交差する方向に作用する。
これにより、衝撃荷重F5は、垂直壁部61に曲げ荷重として作用する。
すなわち、衝撃荷重F5は、垂直壁部61の上端部61bを支点として、垂直壁部61を比較的容易に曲げ変形させる荷重として作用する。
一方、垂直壁部61には補強用の縦ビード66が備えられている。
垂直壁部61には縦ビード66が備えられているため、垂直壁部61の下端部61aに衝撃荷重F5が作用しても、垂直壁部61を曲げ変形させることができない虞がある。
この垂直壁部61は、縦ビード66の深さ寸法Dを調整することで剛性の調整が可能である。
すなわち、垂直壁部61は、縦ビード66の深さ寸法Dを調整して、衝撃荷重F5で垂直壁部61が曲げ変形するように、剛性が好適に確保(調整)されている。
よって、衝撃荷重F5が垂直壁部61に対して交差する方向に作用した場合、垂直壁部61が曲げ変形を開始する。
これにより、傾斜壁部62が、傾斜壁部62の前端部62bを軸にして反時計回り方向に回動を開始する。
(b)において、垂直壁部61が曲げ変形して、傾斜壁部62が、傾斜壁部62の前端部62bを軸にして反時計回り方向に回動する。
これにより、アンカカバー31に作用した衝撃荷重F4を、アンカ手段22で良好に吸収することができる。
なお、前記実施の形態では、車両用シートベルト装置15を用いて3列目シート14の乗員を拘束する例について説明したが、これに限らないで、車両用シートベルト装置15を車椅子を拘束するために用いることも可能である。
また、前記実施の形態では、アンカ手段22を備えた車両用シートベルト装置として、図1に示す車両用シートベルト装置15を例示したが、アンカ手段22を備えた車両用シートベルト装置はこれに限定するものではない。
さらに、前記実施の形態で示したルーフコーナ部21、アンカブラケット55、アンカボルト57、アンカ59、垂直壁部61、傾斜壁部62、前後の取付部63,64、縦ビード66の形状は、例示したものに限定するものではなく、適宜変更が可能である。
本発明は、車体に設けられたアンカブラケットにアンカボルトおよびアンカを介してウエビングを支える車両用シートベルト装置を備えた自動車への適用に好適である。
本発明に係る車両用シートベルト装置を備えた車両を示す平面図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカ手段を示す斜視図である。 図2の3−3線断面図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカ手段を示す分解斜視図である。 本発明に係るアンカ手段のアンカブラケットを示す斜視図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置のウエビングに引張荷重が作用する例を説明する図である。 本発明に係る車両用シートベルト装置のアンカカバーに衝撃荷重が作用した例を説明する図である。
符号の説明
10…車両、11…車体、15…車両用シートベルト装置、21…ルーフコーナ部(ルーフ側コーナ部)、22…アンカ手段、23…第1ウエビング(ウエビング)、26…第2ウエビング(ウエビング)、55…アンカブラケット、57…アンカボルト、59…アンカ、61…垂直壁部、61a…垂直壁部の下端部、62…傾斜壁部、63,64…前後の取付部(一対の取付部)、66…縦ビード、D…縦ビードの深さ寸法、θ…鋭角(傾斜角)。

Claims (2)

  1. 車体のルーフ側コーナ部にアンカブラケットが設けられ、前記アンカブラケットにアンカボルトを介してアンカが設けられ、前記アンカでウエビングを支える車両用シートベルト装置であって、
    前記アンカブラケットは、
    車体下方に向けて延出された垂直壁部と、
    前記垂直壁部の下端部から上り勾配で延出され、前記アンカボルトが設けられた傾斜壁部と、
    前記傾斜壁部および前記垂直壁部にそれぞれ設けられ、前記車体に取り付けられた一対の取付部と、を備え、
    前記垂直壁部および前記傾斜壁部が鋭角に折り曲げられて略V字状に形成されたことを特徴とする車両用シートベルト装置。
  2. 前記垂直壁部は、凹状の縦ビードが補強部位として設けられたことを特徴とする請求項1記載の車両用シートベルト装置。
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