JP4666831B2 - サスペンション内蔵ホイール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、サスペンションを内蔵したホイールに関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
車両におけるサスペンションは、車体を支えながら走行路面からの振動を吸収するが、その配在にあっては、可能な限りに車高を低くし得るように配在されるとしている。
【0003】
しかしながら、サスペンションを構成するダンパーが、筒型に形成されずしてロータリー型に形成されるとしても、車体床の下方に配在される限りには、車体床を全体的に低くし得ないことになる。
【0004】
すなわち、たとえば、車椅子ごと乗降する車両にあっては、車体床が可能な限りに低くなり、また、車内スペースが可能な限りに広くなるのが良く、この観点からすれば、ダンパーがロータリー型などとされてコンパクト化されたサスペンションであっても、車体床の下方に配在されないのが好ましいことになる。
【0005】
この発明は、上記した観点から創案されたものであって、その目的とするところは、車両における車体床を可能な限りに低くし、また、車両における車内スペースを可能な限りに広くするのに最適となるサスペンション内蔵ホイールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明によるサスペンション内蔵ホイールの構成を、基本的には、車輪軸を連結させるディスクと、このディスクの外周側に位置決められてタイヤを介装させるリムとを有してなるホイールであって、リムがベアリングの介在下にディスクに対して回動可能に保持される共に、ディスクが適宜肉厚の円板状に形成されながら中心から偏芯する位置に肉厚を貫通する状態にして車輪軸を一体的に連結させてなる一方で、ディスクに配在されるロータリーダンパーが車輪軸を軸芯部に挿通させる車体側取付軸に連繋されながらディスク内に二つの油室を画成するベーンを有してなり、かつ、二つの油室間が絞りを介して連通されてなるとする。
【0007】
そして、上記した構成において、より具体的には、絞りがベーンに開穿されるオリフィスからなり、あるいは、ベーンの揺動端とこの揺動端が摺接する油室を画成するディスクにおける壁面との間に形成される隙間からなるとする。
【0008】
なお、車輪軸の軸芯位置は、ディスクの軸芯となるタイヤの軸芯位置と同位置になるとしても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるサスペンション内蔵ホイールは、図1に示すように、車輪軸Aを連結させるディスク1と、このディスク1の外周側に位置決められてタイヤTを介装させるリム2とを有してなる。
【0010】
このとき、ディスク1は、従来のホイールにおいてリム2と一体とされているのに対して、この発明にあっては、基本的には、リム2と分断されている。
【0011】
また、このディスク1は、図示するところでは、適宜肉厚を有する円板状に形成されていて、図中に仮想線aで示すその中心から偏芯する位置に、すなわち、図示するところでは、中心より上方となる位置において肉厚を貫通する状態にして車輪軸Aを分離可能に連結させるとしている。
【0012】
リム2は、タイヤTを介装させる態様において、既存のホイールにおける場合と同様の態様に形成されている。
【0013】
ところで、上記のディスク1とリム2を有するこの発明によるサスペンション内蔵ホイールにあっては、図2にも示すように、リム2がベアリング3の介在下にディスク1に対して回動可能に保持されてなるとしている。
【0014】
このとき、ベアリング3は、環状に形成されていて、内周がディスク1の外周に連設された状態にして外周がリム2の内周に連設されるとしている。
【0015】
それゆえ、このサスペンション内蔵ホイールにあっては、リム2がディスク1に対して勝手に回動し得るから、ディスク1に連結される車輪軸Aが駆動軸とされることに合理性がなく、この車輪軸Aが従動軸とされる場合に具体化の意義がある。
【0016】
一方、この発明によるサスペンション内蔵ホイールにあっては、ディスク1にサスペンションを構成するロータリーダンパー4を配在している。
【0017】
そして、このロータリーダンパー4は、車輪軸Aを軸芯部に挿通させる車体側取付軸Bにセレーションやスプラインなどの回動阻止構造下に基部4aが連繋されるベーン4bを有している。
【0018】
ちなみに、車体側取付軸Bは、図示しないが、車両における車体側に固定的に連結されている。
【0019】
一方、このロータリーダンパー4にあって、上記のベーン4bは、ディスク1内に二つの油室Rを画成しており、この二つの油室R間は、絞りを介して連通されるとしている。
【0020】
このとき、絞りは、図示するところでは、ベーン4bに開穿されているオリフィス4cからなるとしているが、この絞りがエネルギーを吸収しながら二つの油室R間を連通させるものである限りには、任意の構成が選択されて良い。
【0021】
たとえば、この絞りは、ベーン4bの揺動端とこの揺動端が摺接する油室Rを画成するディスク1における壁面1a(図1参照)との間に形成される隙間からなるとしても良く、この場合には、オリフィス4cをベーン4bに開穿する場合に比較して、ベーン4bの強度を低下させない点で有利となる。
【0022】
ちなみに、絞りがオリフィス4cからなるときには、オリフィス径やオリフィスの開穿個数などの設定に際して自由度がある点で有利となる。
【0023】
それゆえ、以上のように形成されたサスペンション内蔵ホイールにあっては、サスペンションを構成するロータリーダンパー4がいわゆるホイールの外部に配在されなくなる。
【0024】
その結果、車両においては、サスペンションがホイールの外部に配在されない分、車両床を低く設定でき、また、車内スペースを広く設定し得ることになる。
【0025】
すなわち、従来のホイールを利用する車両にあっては、車輪軸と車体との間にサスペンションを構成する弾性体およびダンパーが配在されるから、このサスペンションを配在する分、車両床が高くなり、また、車内スペースが狭くなる。
【0026】
このことからすれば、この発明によるサスペンション内蔵ホイールを利用する車両にあっては、たとえば、車椅子ごとの乗降を可能にするように設定する場合に、より効果的な設定が可能になる利点がある。
【0027】
一方、この発明によるサスペンション内蔵ホイールの作動状況についてだが、まず、ロータリーダンパー4を構成するベーン4bに連結される車体側取付軸Bが回動を阻止された状態でに車体側に連結されてされている限りにおいて、ディスク1の回動が阻止された状態のまま、リム2のみが回動し得ることになる。
【0028】
それゆえ、このときには、ディスク1が回転しないから、相対的に看て、ベーン4bが揺動せず、したがって、油室R間に絞りを介しての油の往復がなく、衝撃緩和機能もエネルギー吸収機能も発揮されないことになる。
【0029】
それに対して、走行中の車両が路面突起を乗り上げるなどで、車両にタイヤTを後方に押し戻すようにする路面振動が入力される場合には、車輪軸A、すなわち、車体側取付軸Bを中心にしてディスク1が回動するようになる。
【0030】
それゆえ、このディスク1に配在されているロータリーダンパー4において、相対的に看て、ベーン4bが揺動するようになり、このとき、ベーン4bを挟む状態にある二つの油室Rが絞りを介して連通することになる。
【0031】
その結果、サスペンションを構成するロータリーダンパー4が衝撃緩和機能を発揮すると共にエネルギー吸収機能を発揮することになる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明にあっては、サスペンションを構成するロータリーダンパーが外部に配在されない分、車両床を低く設定でき、また、車内スペースを広く設定し得ることになる。
【0033】
その結果、この発明のサスペンション内蔵ホイールによれば、車両が、たとえば、車椅子ごとの乗降を可能にするように設定される場合に、車椅子ごとの乗降を容易にし、また、車内における車椅子ごとの居住性を良くする利点がある。
【0034】
そして、請求項2の発明にあっては、絞りがオリフィスからなるときに、オリフィス径やオリフィスの個数などの設定に自由度があり、絞りが隙間からなるとき、ロータリーダンパーを構成するベーンにおける強度低下を回避できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサスペンション内蔵ホイールを示す縦断面図である。
【図2】この発明によるサスペンション内蔵ホイールを図1中のX−X線位置で示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク
1a 壁面
2 リム
3 ベアリング
4 ロータリーダンパー
4a 基部
4b ベーン
4c オリフィス
A 車輪軸
B 車体側取付軸
R 油室
T タイヤ
a ディスクの中心
Claims (2)
- 車輪軸を連結させるディスクと、このディスクの外周側に位置決められてタイヤを介装させるリムとを有してなるホイールであって、リムがベアリングの介在下にディスクに対して回動可能に保持される共に、ディスクが適宜肉厚の円板状に形成されながら中心から偏芯する位置に肉厚を貫通する状態にして車輪軸を一体的に連結させてなる一方で、ディスクに配在されるロータリーダンパーが車輪軸を軸芯部に挿通させる車体側取付軸に連繋されながらディスク内に二つの油室を画成するベーンを有してなり、かつ、二つの油室間が絞りを介して連通されてなることを特徴とするサスペンション内蔵ホイール
- 絞りがベーンに開穿されるオリフィスからなり、あるいは、ベーンの揺動端とこの揺動端が摺接する油室を画成するディスクにおける壁面との間に形成される隙間からなる請求項1に記載のサスペンション内蔵ホイール
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