JP4665638B2 - エンジンのバランサ装置 - Google Patents
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Description
上記第1バランサシャフトの一端側に配置され、上記第2バランサシャフトによりギヤ伝動手段を介して減速駆動されるオイルポンプを備え、
上記第1バランサシャフトの他端側に上記クランクシャフトの回転駆動力を伝達すべくチェーン伝動手段が設けられ、
上記同期用のギヤ伝動手段は、上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフトの各々に結合され互いに噛み合うヘリカルギヤによって構成され、
上記オイルポンプ駆動用のギヤ伝動手段は、上記第2バランサシャフトとオイルポンプ駆動軸とにそれぞれ結合され互いに噛み合うヘリカルギヤによって構成され、
上記第2バランサシャフトの一端側に上記オイルポンプ駆動用のヘリカルギヤが設けられ、
上記第2バランサシャフトに結合された上記同期用のヘリカルギヤと、該第2バランサシャフトに結合された上記オイルポンプ駆動用のヘリカルギヤとは、互いに逆方向のスラスト力が生ずるように設けられていることを特徴とする。
上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフト各々は、上記マス部を挟んでその軸方向の両側が軸受によって支持され、
上記両側の軸受のうちの一方の軸受を挟んで上記マス部の反対側に上記第1バランサシャフトと上記第2バランサシャフトとの同期用のギヤ伝動手段が配置され、
上記両側の軸受のうちの他方の軸受を挟んで上記マス部の反対側に上記第2バランサシャフトと上記オイルポンプとのギヤ伝動手段が配置されていることを特徴とする。
上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフトを収容するバランサハウジングと、上記オイルポンプのハウジングとが別体で形成されて、該両ハウジングが互いにボルトによって締結されていることを特徴とする。
上記バランサハウジングの下部にオイルストレーナを取り付けるオイル吸入口が設けられ、該オイル吸入口から上記オイルポンプに至るオイル吸入路が上記バランサハウジングとポンプハウジングとに跨って連続するように形成されていることを特徴とする。
図1に示すエンジンのバランサ装置において、1は直列4気筒の直噴ディーゼルエンジン本体、2はバランサユニットである。エンジン本体1において、3はシリンダブロック、4はシリンダブロック3の上面に結合されたシリンダヘッド、5はシリンダブロック3の下面に結合されたロアブロック、6はシリンダヘッドカバー、7はロアブロック5の下面に結合されたオイルパンである。バランサユニット2の後部にはオイルポンプ8が結合されている。このバランサユニット2とオイルポンプ8とは、ロアブロック5の下面に結合されて、オイルパン7内に収容されている。
図3及び図4に示すように、バランサユニット2は、エンジン前後方向に(クランクシャフト25の軸線と平行に)延びる一対のバランサシャフト41,42をバランサハウジングに収容してなる。バランサハウジングは、アッパハウジング43とロアハウジング44とを上下に合わせて形成されており、このバランサハウジング43,44の後面にオイルポンプ8のポンプハウジング45がボルト40によって結合されている。
ロアブロック5は、図7に示すように、左右の前後方向に延びシリンダブロック3に締結される複数のボルト孔を有するフレーム60と、前後方向に間隔をおいて設けられ両フレーム60を連結して左右方向(クランクシャフト25と直交する横方向)に延びる複数(5本)の横桁61と、図8に示すように、相隣る横桁61同士をその下面側で繋ぐ連結壁62とを備えている。中央の横桁61を除く残り4本の横桁61には、クランクシャフト25のジャーナルを支持するジャーナル軸受の取付部63が設けられている。図7に示すように、各連結壁62の左右両側には、上方(シリンダブロック3側)から滴下するオイルをオイルパン7に回収するためのオイル回収口64が形成されている。また、ロアブロック5の左部には、左側のオイル回収口64を左右に分断して前後方向に延び相隣る横桁61同士を連結する連結フレーム66が設けられている。
図3に示すように、バランサユニット2のバランサハウジング43,44の前部両側及び後部両側の計4カ所には、上下方向に延びるボルト孔を有するボルトボス部68が形成されている。一方、ロアブロック5の下面には、図9(エンジン本体1及びバランサユニット2を天地逆にして示す斜視図)に示すように、上記ボルトボス部68のボルト孔に対応するボルト孔67が開口している。バランサユニット2は、上記ボルトボス部68のボルト孔に通したボルト70をロアブロック5のボルト孔67に適用することにより、該ロアブロック5の下面に締結される。
次にオイルパン7からエンジン本体1の潤滑又は冷却を必要とする部位及びバランサユニット2へオイルを供給するオイル供給系について説明する。
まず、バランサユニット2のロアハウジング44の下面(エンジン長手方向の略中央に対応する位置)には、図12に示すようにオイルパン7のオイルをオイルポンプ8に吸入するためのオイル吸入口78が開口している。このオイル吸入口78には、図5及び図9にも示すように、ストレーナ79が嵌められ、ストレーナ押え80によって保持されている。ロアハウジング44の後面にはオイル吸入口78から後方へ延びるオイル吸入路81の出口が開口している。
図17に示すように、バランサユニット2のアッパハウジング43には、上述のオリフィス付き第1位置決めピン73が嵌まるオイル導入口77より、オイル導入路91が下方へ延び、該オイル導入路91はアッパハウジング43の下面に開口している。アッパハウジング43とロアハウジング44との合わせ面には、図18(アッパハウジング43の底面図)に示すように、オイル導入路91より前部軸受46,46に延びる前部オイル供給路92と、オイル導入路91より後部軸受47,47に延びる後部オイル供給路93とが形成されている。
先に説明したように、バランサユニット2のマス部収容室51及びギヤ収容室52の上部に形成されたオイル排出口58,59は、それら収容室51,52にからオイルを排出するためのものである。そして、図7に示すように、ロアブロック5の相隣る横桁61を下面側で繋ぐ連結壁62は、上記バランサユニット2のオイル排出口58,59を上から覆うように設けられている。但し、図19に示すように、マス部収容室51及びギヤ収容室52各々の上縁(オイル排出口58,59の縁)と連結壁62との間にはオイルが該オイル排出口58,59からオイルパン7に排出されることを許容するオイル排出用間隙98が形成されている。
上記実施形態では、位置決めピン73,74によってバランサユニット2をロアブロック5に位置決めした状態で、ボルト70をバランサユニット2及びオイルポンプ8に適用してそれらをロアブロック5に締結するが、バランサユニット2とオイルポンプ8とに寸法誤差があると、オイルポンプ8とロアブロック2との締結が不十分になり、オイルポンプ8のオイル吐出路83とロアブロック5の第1オイル通路84との接続不良を生ずることも懸念される。
2 バランサユニット
3 シリンダブロック
5 ロアブロック
7 オイルパン
8 オイルポンプ
20 オイルフィルタ
40 ポンプ締結ボルト
41,42 バランサシャフト
41a,42a マス部
41b,41c スラスト受面
42b,42c スラスト受面
43,44 バランサハウジング
45 ポンプハウジング
46 前部軸受
47 後部軸受
48,49 同期用ヘリカルギヤ
51 マス部収容室
52 ギヤ収容室
53,54 ポンプ駆動用伝動ギヤ
58,59 オイル排出口
58a,59a 鍔
61 横桁
62 連結壁
64 オイル回収口
68 ボルトボス部
70 締結ボルト
73 第1位置決めピン
74 第2位置決めピン
75 オリフィス
76 オイル供給口
77 オイル導入口
78 オイル吸入口
79 オイルストレーナ
81,82 オイル吸入路
84 第1オイル通路
85 第2オイル通路
86 バランサ用オイル通路
92 前部オイル供給路
93 後部オイル供給路
98 オイル排出用間隙
Claims (4)
- クランクシャフトと平行に設けられ且つ重心が軸心から外れるようにするマス部を各々有する第1バランサシャフト及び第2バランサシャフトを備え、第1バランサシャフトがクランクシャフトによって回転駆動され、第2バランサシャフトが第1バランサシャフトによって同期用のギヤ伝動手段を介して回転駆動されるバランサユニットがエンジン本体に設けられているエンジンのバランサ装置であって、
上記第1バランサシャフトの一端側に配置され、上記第2バランサシャフトによりギヤ伝動手段を介して減速駆動されるオイルポンプを備え、
上記第1バランサシャフトの他端側に上記クランクシャフトの回転駆動力を伝達すべくチェーン伝動手段が設けられ、
上記同期用のギヤ伝動手段は、上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフトの各々に結合され互いに噛み合うヘリカルギヤによって構成され、
上記オイルポンプ駆動用のギヤ伝動手段は、上記第2バランサシャフトとオイルポンプ駆動軸とにそれぞれ結合され互いに噛み合うヘリカルギヤによって構成され、
上記第2バランサシャフトの一端側に上記オイルポンプ駆動用のヘリカルギヤが設けられ、
上記第2バランサシャフトに結合された上記同期用のヘリカルギヤと、該第2バランサシャフトに結合された上記オイルポンプ駆動用のヘリカルギヤとは、互いに逆方向のスラスト力が生ずるように設けられていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。 - 請求項1において、
上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフト各々は、上記マス部を挟んでその軸方向の両側が軸受によって支持され、
上記両側の軸受のうちの一方の軸受を挟んで上記マス部の反対側に上記第1バランサシャフトと上記第2バランサシャフトとの同期用のギヤ伝動手段が配置され、
上記両側の軸受のうちの他方の軸受を挟んで上記マス部の反対側に上記第2バランサシャフトと上記オイルポンプとのギヤ伝動手段が配置されていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。 - 請求項1又は請求項2において、
上記第1バランサシャフト及び上記第2バランサシャフトを収容するバランサハウジングと、上記オイルポンプのハウジングとが別体で形成されて、該両ハウジングが互いにボルトによって締結されていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。 - 請求項3において、
上記バランサハウジングの下部にオイルストレーナを取り付けるオイル吸入口が設けられ、該オイル吸入口から上記オイルポンプに至るオイル吸入路が上記バランサハウジングとポンプハウジングとに跨って連続するように形成されていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
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