JP4662640B2 - 5−クロロ−2−メトキシ−n−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の結晶形 - Google Patents

5−クロロ−2−メトキシ−n−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の結晶形 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は新規な結晶形の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩、それらの製造法、それらの使用、およびそれらを含有する医薬製剤に関する。
【0002】
下記で「ベンズアミドI」と略して書くこともある式I
【化1】
Figure 0004662640
の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドは例えば米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724に記載されており、それらは参照により本明細書に加入され、それらの内容は明らかに本発明の開示の一部とする。ベンズアミドIは有用な薬理学的性質を有する。それはATP−感受性カリウムチャンネルを阻害し、膵臓のβ−細胞の細胞膜の著しい脱分極および低血糖作用をひき起こすことなく、例えば心臓の虚血症状で見られるような心筋細胞の短くなった作動電位を長く、または正常化する。ベンズアミドIおよびその生理学的に許容しうる塩は様々な疾患状態例えば心室細動のような心臓不整脈、心臓の虚血症状、または弱くなった心筋収縮力の予防および治療、または突然の心臓死の予防において薬学的に活性な化合物として好適である。ベンズアミドIおよび/またはその生理学的に許容しうる塩は好ましくは本目的のためにそれらの組成物に適した医薬製剤の形態および特定の症例で望まれる治療効果をもたらす投与形態、例えば錠剤またはカプセル剤のような固体状製剤の形態、あるいは注射および注入用液剤のような液状製剤の形態で使用される。
【0003】
医薬製剤の製造では、大抵、例えばより好ましい溶解度、より好ましい吸収性、より好ましい安定性または一般により好ましい特性プロフィールを有する特定の塩の形態の酸性基または塩基性基を含有する薬学的に活性な化合物を使用することが有利である。例えば、特定の塩の使用は活性化合物または医薬製剤の製造においても有利であり、また医薬品規制当局の要件に忠実な利点を有する。特に薬学的に活性な化合物の液剤、とりわけ溶媒として水だけ、または主に水を含有する液剤を製造する場合、十分な溶解度を達成するには大抵、適当な生理学的に許容しうる塩の形態の薬学的に活性な化合物を使用することが有利である。
【0004】
スルホニル基と結合しているベンズアミドIのチオ尿素基の窒素原子上の水素原子は比較的高い酸性度を有する。ベンズアミドIは塩基との塩を形成することができ、例えば水素原子が一価の金属イオンまたは1当量の多価金属イオンにより置換され、式II
【化2】
Figure 0004662640
(式中、カチオンMは例えば一価の金属カチオンまたは1当量の多価金属カチオン、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、1当量のカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンである)により表される金属塩である。医薬製剤として使用するのに好適な塩は式III
【化3】
Figure 0004662640
により表されるベンズアミドIのナトリウム塩である。
【0005】
しかしながら、式IIIは固体または溶解したナトリウム塩の場合、ナトリウムイオンおよび有機アニオンの実際の相対配置を示していないことは理解されよう。ナトリウムイオンはアニオンの原子と相対的に他の位置に存在することもでき、例えばチオ尿素基の硫黄原子と配位結合することができる。ベンズアミドIのナトリウム塩は例えば式IV
【化4】
Figure 0004662640
によっても表されるが、式中の単結合および二重結合は実際の結合状態を示すものではないことは理解されよう。また、それは実験式C1921ClN3NaO52により表すこともできる。
【0006】
ベンズアミドIの製造は米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724に記載の方法に従って、水素化ナトリウムを使用して5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−アミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを非プロトン性溶媒のジメチルホルムアミド中で脱プロトンし、次にそれをメチルイソチオシアネートと反応させることにより行なわれる。このような反応混合物からのベンズアミドIのナトリウム塩の単離については記載がなく、またナトリウム塩もより詳しく特性決定されていない。反応混合物を塩酸に注ぎ込むことにより、ナトリウム塩は中性の式Iのスルホニルチオ尿素に変換され、それは濾過により単離される。ナトリウム塩そのものを従来技術の開示された反応混合物から単離するには大きな困難を伴う。塩は得られる反応混合物中に明らかに溶解したままである。濾過可能な固体を冷却または蒸発により沈殿させることはできない。例えばジイソプロピルエーテルのような非極性溶媒を加えると反応生成物が油状物として沈殿するが、それは非常に汚染されており、医薬製剤として使用するのに不適当であり、労力を要する精製作業を行った後でしか使用できない。さらに、従来のナトリウム塩の製造法では、水素化ナトリウムが使用され、水素ガスが放出されるが、これらのことは大きな工業規模で行なうための装置および安全測定器に関して複雑な予防策を必要とする。本発明の目的は大きな工業規模で行なうのに適した簡単な方法で薬学的使用に適した形態のベンズアミドIのナトリウム塩を入手可能にすることである。
【0007】
今般、ベンズアミドIのナトリウム塩はベンズアミドIを塩基性ナトリウム化合物、例えば水酸化ナトリウムまたはナトリウムアルコラートと反応させることにより薬学的使用に適した固晶形で製造することができることを見い出した。驚くべきことに、固晶のベンズアミドIのナトリウム塩は幾つかの異なる結晶形(crystal nodifications)、すなわち多形で存在し、それらは反応条件および/または結晶化条件を調整することにより特異的に製造することができ、また物理化学的性質が異なることがわかった。このように、これらの結晶形は例えばそれらの溶解度、溶解速度または製薬工程中の反応性が異なり、単一の親化合物から出発する異なる特性プロフィールを有する医薬製剤の製造を可能にする。したがって、本発明は結晶性の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニル−アミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩、特に例えば下記に示した物理化学的データにより特徴づけられる結晶性の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の個々の多形に関する。本発明は特に、
CuKα 1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形1(多形1)の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
強いX線反射: 8.95°;
中強度のX線反射: 7.10°, 11.35°, 12.15°, 15.40°, 22.80°, 23.00°, 23.50°;
【0008】
CuKα 1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形2(多形2)の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
強いX線反射:7.15°, 11.10°, 22.85°, 23.10°, 26.80°;
中強度のX線反射: 9.90°, 13.35°, 13.80°, 14.00°, 14.90°, 18.95°, 19.85°, 21.60°, 22.55°, 23.90°, 24.30°, 25.45°, 27.15°, 28.25°, 28.35°, 28.95°;
【0009】
CuKα 1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形3(多形3)の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
強いX線反射:8.35°, 11.75°, 11.95°, 13.70°, 19.75°, 20.90°, 21.90°, 24.90°, 26.40°, 28.45°;
中強度のX線反射:12.45°, 15.80°, 16.45°, 18.10°, 18.45°, 19.35°, 19.45°, 21.40°, 22.20°, 23.00°, 25.15°, 25.45°, 30.15°;
【0010】
CuKα 1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形4(多形4)の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
強いX線反射:8.70°, 8.95°, 10.85°, 12.20°, 20.50°, 21.30°, 23.85°;
中強度のX線反射:7.40°, 10.45°, 12.60°, 15.65°, 16.30°, 17.75°, 18.10°, 19.20°, 22.90°, 24.60°, 25.35°, 25.60°, 25.95°, 28.70°に関する。
【0011】
ここに表示したX線回折データはStoe社(ドイツ)製のSTADIP二円式回折計での結晶粉末の透過で得られたものである。表示したX線反射の回折角2θは0.05°の倍数に丸めた数値である。丸めた相対強度が最強の反射の強度の50%以上であるX線反射をここでは強いX線反射と呼び、また丸めた相対強度が最強の反射の20%以上50%未満であるX線反射をここでは中強度のX線反射と呼ぶ。結晶形1、2、3および4の特性決定にも役立つ、X線回折図に関する詳細を下記に示す。表示した条件下で得られたX線回折図を図1〜4に示す(図1は結晶形1の回折図であり、図2は結晶形2の回折図であり、図3は結晶形3の回折図であり、図4は結晶形4の回折図である)。各図において、回折角2θ(°)は横方向にプロットされ、強度は縦方向にプロットされる。
【0012】
ベンズアミドIのナトリウム塩の結晶形1、2、3および4は容易に濾過可能であり、迅速に乾燥することができ、乾燥状態でも流動可能である、十分に結晶性の無色固体である。これらの固体は通常の温度、さらに中程度〜高めの大気湿度で貯蔵安定性がある。結晶形に応じて、それらはすぐれた水溶性を示し、そのため特に医薬製剤に使用するのに、とりわけ例えば静脈内投与用液剤の製造、または経口的に投与される形態の薬剤の製造に有利に好適である。それらの高い結晶性のため、本発明の結晶形は簡単な方法により高純度で得られ、それにより追加の精製工程なしに薬学的使用が可能になり、大きな工業規模で活性化合物を製造するための製造工程を本質的に簡易化し、また時間、装置および溶媒の節約によりコストを減らす。本発明は結晶性のベンズアミドIのナトリウム塩、特に無溶媒形態および溶媒和物形態、例えば水和物、あるいはメタノールまたはエタノールのようなアルコールとの付加物としての結晶形1、2、3および4からなる。
【0013】
さらに、本発明はベンズアミドIのナトリウム塩の製造法、特に上記の結晶性ナトリウム塩、とりわけ結晶形1、2、3および4が得られる方法に関する。5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドのナトリウム塩は一般に5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物と溶媒(または希釈剤)または溶媒混合物の存在下で反応させることからなる方法により製造することができる。工程パラメーターを調整することにより、これらの塩は所望の結晶性形態で得ることができる。反応および生成物単離の工業的な実施は当業者に知られている慣用の標準法により行なうことができる。
【0014】
ベンズアミドIをナトリウム塩に変換するのに適した塩基性ナトリウム化合物は例えば水酸化ナトリウムおよびナトリウムアルコラート、特にナトリウムメトキシド(=ナトリウムメチラート)、ナトリウムエトキシド(=ナトリウムエチラート)またはナトリウムプロポキシド(=ナトリウムプロピレート)のような(C1−C4)−アルカノールのナトリウム塩、さらに例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムのようなナトリウム化合物である。好ましい塩基性ナトリウム化合物は水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシド、特に水酸化ナトリウムである。ベンズアミドIの塩への変換において、2種以上の塩基性ナトリウム化合物、例えばナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシド化合物の一方または両方と共に水酸化ナトリウムが存在することもできる。水酸化ナトリウムまたはナトリウムアルコラートのようなナトリウム化合物は好ましくはベンズアミドIに基づいて等モル量または過剰量で使用される。特に好ましくは、1モルのベンズアミドIに対して約1〜約2モル、とりわけ好ましくは約1〜約1.5モル、極めて好ましくは約1〜約1.3モルの水酸化ナトリウムおよび/またはナトリウムアルコラートが使用される。塩基性ナトリウム化合物は固体形態、あるいは溶液または懸濁液の形態で使用することができる。
【0015】
ベンズアミドIをそのナトリウム塩に変換するための好ましい溶媒は極性有機溶媒、例えばアルコール、特にメタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールのような(C1−C4)−アルカノール;テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはエチレングリコールおよびジエチレングリコールのモノ−およびジメチルおよびモノ−およびジエチルエーテルのようなエーテル;ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリドンのようなアミド;および他のもの、例えばジメチルスルホキシドである。2種以上の溶媒の混合物、特に2種以上の上記溶媒の混合物、例えばメタノールおよびエタノールの混合物のような2種のアルコールの混合物、または1種以上のアルコールと1種以上のエーテルの混合物を使用することもできる。さらに、それぞれの溶媒および2種以上の溶媒の混合物は共に水の存在下で、または水との混合物として使用することもできる。2種以上の有機溶媒の混合物または有機溶媒および水の混合物は所望の定量的比率で各成分を含有することができ、その定量的比率は好ましくは単一相の溶媒混合物が存在するように選択される。好ましい溶媒はメタノール、エタノール、メタノールおよびエタノールの混合物、メタノールおよび水の混合物、エタノールおよび水の混合物、並びにメタノール、エタノールおよび水の混合物である。溶媒または溶媒混合物の量は出発化合物、すなわちベンズアミドIおよび塩基性ナトリウム化合物が溶解するように選択されるが、その量は出発化合物の一方または両方が部分的に溶解し、懸濁液が存在するように選択することもできる。驚くべきことに、たとえ懸濁液が存在してもベンズアミドIのナトリウム塩は高純度で定量的に得られる。
【0016】
ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応は広範囲の温度で行なうことができる。好ましくは、反応は約−10℃〜約+100℃の温度で行なわれ、大気圧下で作業する場合は特に約−10℃〜使用する溶媒または溶媒混合物の沸点の温度で行なわれる。特に好ましくは、反応は約−10℃〜約+50℃、とりわけ好ましくは約0℃〜約+35℃、特に約+5℃〜約+35℃の温度で行なわれる。本発明のナトリウム塩の製造においては、しばしば、幾つかの温度または温度範囲を連続して定めることが好ましく、例えば最初は高めの温度まで加熱してベンズアミドIを溶液にし、次に温度を下げて塩基性ナトリウム化合物を加え、最後にさらに温度を下げてナトリウム塩を単離する。塩の生成はまた、広範囲の圧力で、例えば約0バール〜約10バールの圧力で行なうことができる。それは大気圧、すなわち約1バール(105パスカル)で行なうことができるが、低めの圧力でも、例えば蒸留による溶媒の除去では真空下で、または例えば溶媒の沸点を越える温度まで加熱する場合は高めの圧力で行なうこともできる。好ましくは、それは約1バール〜約5バール、特に約1バール〜約2.5バールの圧力で行なわれる。
【0017】
ベンズアミドIのそのナトリウム塩への変換は慣用の装置で行なうことができる。より大きなスケールでは、それは好ましくは慣用の撹拌容器、例えばガラスまたはホウロウの容器、またはステンレス鋼の容器中でバッチ作業により行なわれる。ベンズアミドIを最初に入れてから、次に塩基性ナトリウム化合物を加えることができ、または塩基性ナトリウム化合物を最初に入れてから、次にベンズアミドIを加えることができ、または両方の出発化合物を同時に計量して反応容器に入れることもできる。物質の添加は1回で、または数回に分けて行なうことができ、あるいは連続的に計量して供給することができる。ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の実際の反応は一般に短時間で完了する。特に比較的大きなスケールでバッチ作業を行なう場合、混合物は有利にはナトリウム塩の単離前に所定の条件下でしばらくの間、例えば約1〜約30時間撹拌される。
【0018】
仕上げ処理は好ましくは得られる固晶のベンズアミドIのナトリウム塩を濾過または遠心により単離することによって行なわれる。ナトリウム塩はベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれた溶媒または溶媒混合物から、この反応が行なわれた温度で単離することができる。しかしながら、反応が行なわれる条件に応じて、高い収率および純度を達成するために、ナトリウム塩を単離する前、最初に混合物を比較的低い温度、例えば室温または約0℃まで冷却し、そして/または溶媒の一部を大気圧または真空下で蒸留により除去し、そして/または1種以上の別の溶媒、例えばナトリウム塩が比較的溶解しにくいアルコールまたはエーテルを加えることが有利である場合もある。次に、単離したナトリウム塩をいつもの通りに洗浄および乾燥し、所望ならば、さらに例えば再結晶により精製することができる。
【0019】
本発明は特に、1種以上の反応パラメーターの定義された調整により、例えばベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応および/またはナトリウム塩の結晶化が行なわれる溶媒および/または温度の選択により、上記の結晶形1、2、3または4のナトリウム塩が得られる、ベンズアミドIおよび塩基性ナトリウム化合物からベンズアミドIのナトリウム塩を製造する方法に関する。特に断りがなければ、塩生成を実施するための上記の説明は下記のこれらの製造法にも同様にあてはまる。
【0020】
したがって、本発明は5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノ−チオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノールおよびエタノールの混合物またはメタノール、エタノールおよび水の混合物中で反応させ、約−10℃〜約+40℃の温度で作業することからなる、結晶形1の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。好ましくは、この方法は約0℃〜約+35℃、特に好ましくは約+20℃〜約+30℃の温度で行なわれる。ベンズアミドIをそのナトリウム塩に変換するために使用される塩基性ナトリウム化合物は好ましくは水酸化ナトリウムである。第1の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒および第2の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒の割合は変動する。反応がメタノールおよびエタノールの混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてメタノールおよびエタノールは大体、好ましくは約0.5〜約2容量部のエタノール対1容量部のメタノール、特に好ましくは約0.8〜約1.2容量部のエタノール対1容量部のメタノール、例えば約1容量部のエタノール対1容量部のメタノールの比率で使用される。使用される溶媒混合物においてメタノールおよびエタノールの他に存在しうる水の量もまた変動する。本法がメタノール、エタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造において水は大体、好ましくはメタノールおよびエタノールの容量の合計に対する容量比で使用され、例えば約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のメタノール+エタノール、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のメタノール+エタノール、例えば約0.01容量部の水対1容量部のメタノール+エタノールである。この方法および記載した他のすべての方法において、溶媒の混合物について表示した容量部は反応を行なう時に一緒に使用される純粋な溶媒の相対量を意味する。表示した容量部は混合効果が生じると異なる混合物の相対容量と無関係である。
【0021】
本発明はまた、上記の結晶形の製造法により、特に下記の実施例3に記載の手順および反応条件、例えば温度または定量的比率に従って得られる、結晶形1の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0022】
本発明はさらに、5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノールまたはメタノールおよび水の混合物中で反応させ、混合物を約+40℃以上の温度、例えば約+40℃〜約+80℃の温度まで加熱することからなる結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。好ましくは、この方法において混合物は約+40℃〜約+70℃の温度まで、特に好ましくは約+50℃〜約+70℃の温度まで加熱される。加熱時間は個々の場合で選択される方法に依存し、一般に約4〜約30時間、好ましくは約4〜約20時間である。所望ならば、それは結晶形2の生成がすでに完了しているかどうかを採取した試料から単離されるナトリウム塩を分析することにより決定することができる。ベンズアミドIのナトリウム塩の製造について上記で一般的に説明したように、この方法および記載した他の方法を行なう場合、幾つかの異なる温度を連続して設定することは有利である。例えば、この結晶形2の製造法において、ベンズアミドIおよび塩基性ナトリウム化合物を最初に比較的低温、例えば室温または約+20℃〜約+30℃の温度で互いに混合し、次に混合物を表示したように加熱し、最後にナトリウム塩の単離前に再び低温、例えば約0℃〜約+10℃に設定することができる。ベンズアミドIをそのナトリウム塩に変換するために使用される塩基性ナトリウム化合物は好ましくは水酸化ナトリウムである。反応がメタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、第1の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒および第2の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒の割合は変動する。反応がメタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてメタノールおよび水は大体、好ましくは約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のメタノール、例えば約0.02容量部の水対1容量部のメタノールの比率で使用される。
【0023】
本発明はまた、上記の結晶形の製造法により、特に下記の実施例7に記載の手順および反応条件、例えば温度または定量的比率に従って得られる、結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0024】
本発明はさらに、5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノール中、メタノールおよび水の混合物中、テトラヒドロフラン中、ジメチルホルムアミド中、N−メチルピロリドン中、ジメチルスルホキシド中、またはメタノールとテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンおよびジメチルスルホキシドの1種以上の溶媒との混合物中で反応させ、約−10℃〜約+40℃の温度で作業することからなる結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。好ましくは、この方法は約0℃〜約+35℃、特に好ましくは約+20℃〜約+30℃の温度で行なわれる。ベンズアミドIをそのナトリウム塩に変換するために使用される塩基性ナトリウム化合物は好ましくは水酸化ナトリウムまたはナトリウム(C1−C4)−アルコキシド、特に好ましくは水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシドまたはナトリウムエトキシド、特に水酸化ナトリウムである。好ましい溶媒はメタノールまたはメタノールおよび水の混合物、特にメタノールである。
【0025】
反応が溶媒の混合物、例えばメタノールおよび水、メタノールおよびN−メチルピロリドン、メタノールおよびテトラヒドロフラン、またはメタノールおよびジメチルスルホキシドの混合物中で行なわれる場合、第1の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒および第2の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒の割合は変動する。反応がメタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてメタノールおよび水は大体、好ましくは約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のメタノール、例えば約0.02容量部の水対1容量部のメタノールの比率で使用される。反応がメタノールおよびN−メチルピロリドンの混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてメタノールおよびN−メチルピロリドンは大体、好ましくは約0.05〜約1容量部のN−メチルピロリドン対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約0.1〜約0.5容量部のN−メチルピロリドン対1容量部のメタノール、例えば約0.4容量部のN−メチルピロリドン対1容量部のメタノールの比率で使用される。反応がメタノールおよびテトラヒドロフランの混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてメタノールおよびテトラヒドロフランは大体、好ましくは約5〜約40容量部のテトラヒドロフラン対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約10〜約30容量部のテトラヒドロフラン対1容量部のメタノール、例えば約20容量部のテトラヒドロフラン対1容量部のメタノールの比率で使用される。
【0026】
ベンズアミドIのナトリウム塩の製造について上記で一般的に説明したように、この方法および記載した他の方法を行なう場合、ナトリウム塩を単離するために混合物に1種以上の別の溶媒をさらに加えることは有利である。例えば、この結晶形3の製造法において、エタノール、イソプロパノールまたはジイソプロピルエーテルのような溶媒を混合物に加えることができ、あるいは混合物を計量して溶媒、例えばエタノール中に加えることができ、そのエタノール、イソプロパノールまたはジイソプロピルエーテルの量は変動する。ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応がメタノールまたはメタノールおよび水の混合物中で行なわれ、ナトリウム塩を単離するために別の溶媒が加えられる場合、好ましくはエタノールが使用される。このタイプのナトリウム塩をメタノールおよびエタノールまたはメタノール、水およびエタノールの混合物から単離する場合、エタノールは好ましくは約0.5〜約10容量部のエタノール対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約1〜約5容量部のエタノール対1容量部のメタノールの比率で使用される。好ましくは、この結晶形3の製造法において生成物の単離はさらに溶媒を加えることなく行なわれる。
【0027】
本発明はまた、上記の結晶形の製造法により、特に下記の実施例1、2、4、5および11に記載の手順および反応条件、例えば温度、溶媒および定量的比率に従って得られる、結晶形3 の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0028】
本発明はさらに、5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とエタノールまたはエタノールおよび水の混合物中で反応させ、約−10℃〜約+40℃の温度で作業することからなる結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。好ましくは、この方法は約0℃〜約+35℃、特に好ましくは約+20℃〜約+30℃の温度で行なわれる。ベンズアミドIをそのナトリウム塩に変換するために使用される塩基性ナトリウム化合物は好ましくは水酸化ナトリウムである。反応がエタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、第1の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒および第2の出発物質の溶液または懸濁液中に含まれる溶媒の割合は変動する。反応がエタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、ベンズアミドIと塩基性ナトリウム化合物の反応が行なわれる溶媒混合物の製造においてエタノールおよび水は大体、好ましくは約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のエタノール、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のエタノール、例えば約0.02容量部の水対1容量部のエタノールの比率で使用される。
【0029】
本発明はまた、上記の結晶形の製造法により、特に下記の実施例6に記載の手順および反応条件、例えば温度または定量的比率に従って得られる、結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0030】
本発明はさらに、例えば適当ならば分散剤のような補助剤または生成する結晶形の種結晶を加えて特定の温度を調整することによって特定の溶媒または溶媒混合物中である結晶形を別の結晶形に変換することにより様々な結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩を互いに変換することができる方法に関する。下記のこれらの方法において、ベンズアミドIからベンズアミドIのナトリウム塩を製造する方法についての上記の説明は同様に当てはまる。例えば、ある結晶形から別の結晶形への変換もまた大気圧で行なうことができ、または耐圧性反応器中で加圧下、例えば約1バール〜約5バールの圧力で行なうことができ、また生成物の単離は所望ならば溶媒の一部を蒸留により除去し、そして/または1種以上の別の溶媒を加え、そして/または冷却した後、ろ過または遠心により行なうことができる。
【0031】
したがって、本発明は結晶形1または結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩をメタノールまたはメタノールおよび水の混合物中で約+40℃以上の温度、例えば約+40℃〜約+80℃の温度まで加熱することからなる結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。変換は好ましくはメタノール中で行なわれる。変換は好ましくは約+40℃〜約+70℃の温度、特に好ましくは約+50℃〜約+70℃の温度まで加熱することにより行なわれる。加熱時間は個々の場合で選択される方法に依存する。一般に、完全な変換のため、加熱は約4〜約30時間、好ましくは約4〜約20時間、特に好ましくは約5〜約10時間行なわれる。所望ならば、それは結晶形2への変換がすでに完了しているかどうかを採取した試料から単離されるナトリウム塩を分析することにより決定することができる。反応がメタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、個々の溶媒の割合は変動する。反応がメタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、水は好ましくは約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のメタノールの比率、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のメタノールの比率で使用される。
【0032】
本発明はまた、上記の方法により、特に下記の実施例8および9に記載の反応条件、例えば温度または定量的比率に従って結晶形1または結晶形3から得られる、結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0033】
本発明はまた、結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩をエタノールまたはエタノールおよび水の混合物中で約+75℃以上の温度、例えば約+75℃〜約+100℃の温度まで加熱することからなる結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法に関する。変換は好ましくはエタノール中で行なわれる。変換は好ましくは約+75℃〜約+95℃の温度、特に好ましくは約+85℃〜約+95℃の温度、特に約+85℃〜約+90℃の温度まで加熱することにより行なわれる。加熱時間は個々の場合で選択される方法に依存する。一般に、完全な変換のため、加熱は約4〜約30時間、好ましくは約6〜約20時間行なわれる。所望ならば、それは結晶形3への変換がすでに完了しているかどうかを採取した試料から単離されるナトリウム塩を分析することにより決定することができる。反応がエタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、個々の溶媒の割合は変動する。反応がエタノールおよび水の混合物中で行なわれる場合、水は好ましくは約0.001〜約0.1容量部の水対1容量部のエタノールの比率、特に好ましくは約0.005〜約0.05容量部の水対1容量部のエタノールの比率で使用される。
【0034】
本発明はまた、上記の方法により、特に下記の実施例10に記載の反応条件、例えば温度または定量的比率に従って結晶形4から得られる、結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩に関する。
【0035】
ある結晶形から別の結晶形への変換は現場(in situ)で行なうこともでき、すなわち最初に上記の何れかの方法によりベンズアミドIおよび塩基性ナトリウム化合物から特定の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩を製造し、次にこの結晶形を単離することなく記載した何れかの変換法により別の結晶形に変換することができる。
【0036】
塩基性ナトリウム化合物との反応によりそのナトリウム塩を製造する上記の方法において出発物質として必要なベンズアミドIは例えば米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724に記載されている方法により商業的に入手できる化合物から出発して製造することができる。これらの方法に従って、例えば最初に2−(4−メトキシフェニル)エチルアミンをピリジン中で5−クロロ−2−メトキシベンゾイルクロライドによりアシル化して5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシフェニル)エチル)ベンズアミドを得、この化合物を冷クロロスルホン酸中に入れて5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−クロロスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドに変換し、そのスルホニル塩化物を水/アセトン中のアンモニアで5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−アミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドに変換し、そのスルホンアミドをすでに説明したようにジメチルホルムアミド中で最初に水素化ナトリウム、次にメチルイソチオシアネートと反応させ、その反応混合物を水性塩酸中に入れて後処理する。詳細については、米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724の記載を参照されたい。これらは参照により本明細書に加入され、それぞれの内容は本発明の開示の一部である。本発明の結晶形のナトリウム塩の製造において使用されるベンズアミドIはその製造で得られる形態で直接使用することができ、または最初に例えば溶媒で洗浄し、そして/または乾燥し、または他の方法で処理することができる。有利には、ベンズアミドIの乾燥は省くことができ、それは特にまだ含まれている溶媒が本発明のナトリウム塩の製造が行なわれるものと同じである場合、湿った状態でナトリウム塩の製造に使用することができる。
【0037】
結晶形の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩と結晶形1、2、3および4の薬理学的性質、並びに病気の治療および予防におけるそれらの可能な使用はその物質が標的の臓器または標的の細胞に溶解した形態で存在するならば、固体の元々の形態に関係がなく、米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724に記載のものと一致する。一般に、ベンズアミドIおよびその生理学的に許容しうる塩と同様に、結晶形1、2、3および4のそのナトリウム塩は虚血の心筋細胞で起こるようなATP欠乏症において心筋細胞のATP−感受性カリウムチャンネルをブロックする(ATP=アデノシン三リン酸)。ATPレベルの低下により起こるATP−感受性カリウムチャンネルの開口は作動電位の期間を短縮し、突然の心臓死をもたらしうる、いわゆる再入不整脈の原因の1つとして考えられる。本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩を使用することにより、この有害なカリウムチャンネルの開口を予防することができる。結晶形1、2、3および4の作用は例えば米国特許第5574069号および第5776980号、並びにその相当する公報、例えばEP−A−612724に記載されている薬理学的モデルで調べることができ、これらは参照により本明細書に加入され、それぞれの内容は本発明の開示の一部である。
【0038】
したがって、抗心房細動作用を有する本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩は原因が異なる心臓不整脈の治療および予防のための有用な薬剤であり、特に不整脈による突然の心臓死を予防するための抗不整脈剤として使用することができる。心臓の不整脈疾患の例は上室性不整脈、例えば心房頻拍、心房粗動または発作性の上室性不整脈、あるいは心室性不整脈、例えば心室性期外収縮、特に生命を脅かす心室性頻拍および特に危険な心室細動である。これらは特に不整脈が例えば狭心症で、または急性心筋梗塞の間に、または慢性の心筋梗塞の結果として起こるような冠状動脈血管の収縮の結果である症例に適している。したがって、これらは一般に心臓の虚血症状に使用するのに適しており、特に梗塞後の患者の突然の心臓死を予防するのに適している。さらに、このタイプの不整脈および/または不整脈による突然の心臓死が役割を演じる症候群は例えば慢性的に上昇した血圧の結果として起こる心不全または心筋の肥大である。
【0039】
さらに、本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩は心臓の減少した収縮性に正方向に影響を及ぼすことができる。これに関して、例えば心不全、さらにショック作用の場合の心不全のような急性の症例において疾患が関与する心筋収縮性のゆるやかな減退が関係することもある。同様に、心臓移植術の間に本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩を投与することにより、心臓は術後にその機能的能力をより迅速かつより確実に再び取り戻すことができる。このことは心臓麻痺を誘導する液剤により心臓の活動を一時的に中断させる必要がある心臓の手術にもあてはまる。本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩はまた、ドナーの臓器を取り出す前およびその間保護するために、さらに取り出した臓器を例えば処置する間、または生理学的浴液中で保存する時、および被移植者の体に移植する間保護するために使用することができる。さらに、本発明の結晶形は迷走神経性機能不全の治療および予防に使用することができる。
【0040】
本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩は動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトに薬剤として単独で、または互いに混合して、または医薬製剤(または医薬組成物)の形態で使用することができる。したがって、本発明はまた、薬剤として使用される結晶性のベンズアミドIのナトリウム塩および本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩、ATP−感受性のカリウムチャンネルを阻害するためのそれらの使用、特に上記症候群の治療および予防におけるそれらの使用、さらにそのための医薬の製造におけるそれらの使用に関する。さらに、本発明は活性成分として有効量の結晶性のベンズアミドIのナトリウム塩、特に本発明の結晶形1、2、3および4の1種以上のベンズアミドIのナトリウム塩、並びに薬学的に許容しうる担体、すなわち1種以上のビヒクルおよび/または賦形剤を含有する医薬製剤に関する。これらの医薬製剤は例えば結晶形1のベンズアミドIのナトリウム塩および薬学的に許容しうる担体、または結晶形2のベンズアミドIのナトリウム塩および薬学的に許容しうる担体、または結晶形3のベンズアミドIのナトリウム塩および薬学的に許容しうる担体、または結晶形4のベンズアミドIのナトリウム塩および薬学的に許容しうる担体を含有し、あるいは例えば結晶形1および2、または結晶形1および3、または結晶形1および4、または結晶形2および3、または結晶形2および4、または結晶形3および4のような2種の本発明の結晶形をそれぞれ薬学的に許容しうる担体と一緒に含有する。
【0041】
医薬製剤は通常、例えば約0.2〜約800mg、好ましくは約1〜約400mgの本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩および1種以上の薬学的に無害のビヒクルおよび/または賦形剤(または添加剤または補助剤)および所望ならば1種以上の他の活性化合物を含有する。しかしながら、医薬製剤の性質に応じて、含まれるベンズアミドIのナトリウム塩の量を大きくすることもできる。医薬製剤はそれ自体知られている方法により製造することができる。このために、1種以上の本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩は1種以上の固体状または液状の薬用ビヒクルおよび/または賦形剤、および組合せ製剤を製造する場合、治療的または予防的作用を有する1種以上の他の薬学的に活性な化合物と一緒に、人間医学または獣医学において薬剤として使用することができる適当な投与形態にされる。液状の薬剤の形態、特に、例えば静脈内投与用液剤の製造において、有利には凍結乾燥工程を行なうこともできる。このために、ベンズアミドIのナトリウム塩は溶解され、その際、良好な水溶性および高い溶解速度は特に有利であり、そして滅菌濾過後に溶液は凍結乾燥される。適当に包装された凍結乾燥生成物は投与前に、例えば水に再び溶解される。医薬製剤は通常、約0.5〜約90重量%の本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩を含有するが、その製剤の性質に応じて含有量を例えば高めにすることもできる。可能な他の薬学的に活性な化合物は例えば心臓血管活性を有する他の物質、例えばカルシウム拮抗物質、NO供与体またはACE阻害剤である。所望ならば、例えば1種以上のビタミンもまた、別の活性化合物として含有することができる。
【0042】
医薬製剤に適したビヒクルは経小腸(例えば経口)投与、非経口(例えば静脈内、筋肉内または皮下)投与、局所または経皮投与、あるいは他の投与形態、例えば移植錠に適しており、ベンズアミドIのナトリウム塩と望ましくない反応をしない有機および/または無機物質、例えば水、生理的食塩水、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、グリセロールトリアセテート、ゼラチン;ラクトースまたはスターチのような炭水化物、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラノリン、石油ゼリーである。例えば注射または注入による非経口投与の場合、好ましくは液剤、特に好ましくは水性液剤が使用される。経口または経腸投与の場合、好ましくは液剤、特に好ましくは水性または油性の液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、コーチング錠、カプセル剤、シロップ剤、ジュース剤、滴剤または座剤が使用される。局所投与の場合、好ましくは軟膏剤、クリーム剤、パスタ剤、ローション剤、ゲル剤、噴霧剤、フォーム剤、エアゾル剤、散剤または液剤、例えば水またはアルコール、例えばエタノール、イソプロパノールまたは1,2−プロパンジオール、あるいはこれらのお互いの、または水との混合物中の液剤が使用される。特に局所投与の場合、リポソーム製剤もまた適当である。医薬製剤はさらに、例えば安定剤、湿潤剤、乳化剤、塩、潤滑剤、保存剤、浸透圧に作用する物質、デポー効果を達成するための物質、緩衝物質、着色剤、矯味矯臭剤および/または芳香剤のような賦形剤を含有することができる。
【0043】
例えば心臓不整脈の治療または突然の心臓死の予防において投与される本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩の投与量は最適の作用となるように慣用的に個々の状態に適合される。したがって、それは治療する疾患の性質および程度、治療する人間または動物の性別、年令、体重および個々の反応性、結晶形、投与形態、治療が短時間であるか、長期にわたるか、または予防が行なわれるかどうか、または本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩の他に活性化合物が投与されるかどうかに依存する。特に予防の場合は通常、少なくとも約0.01mg、好ましくは少なくとも約0.1mg、特に少なくとも約1mgであり、多くて約100mg、好ましくは多くて約10mgである投与量が適用される(上記のmg値はすべて、体重が約75kgの成人に対して投与する場合の1日の体重1kgあたりの本発明の結晶形のmg数である)。投与量は単一投与量で、あるいは数回、例えば2、3または4回の単一投与量に分けて投与することができる。特に急性の心臓不整脈を例えば集中治療病棟で治療する場合、非経口投与が有利である。危険な状況での好ましい投与量は1日あたり体重1kgにつき約10mg〜約100mgであり、例えば静脈内への連続注入により投与することができる。適当ならば、個々の反応性に応じて指示された投与量を多めに、または少なめに逸脱させる必要がある。
【0044】
ATP−感受性カリウムチャンネルに対して阻害作用を有するため、本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩はまた、人間医学および獣医学における薬学的に活性な化合物としての使用の他に、例えばこのタイプのカリウムチャンネルに対する効果が意図される生化学的研究において、さらに診断目的のために、例えば細胞試料または組織試料の試験管内診断において、科学的ツールまたは研究の補助物質として使用することができる。本発明の結晶形のベンズアミドIのナトリウム塩はまた、別の薬学的に活性な化合物を製造するための中間体として使用することができる。
次の実施例により本発明を詳しく説明する。
【0045】
【実施例】
実施例1
40kgの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドをホウロウの攪拌容器において80Lのメタノール中で懸濁し、温度を27℃に調整した。次に、58Lのメタノールおよび3.2Lの水中における4.7kgの水酸化ナトリウムの溶液を10〜15分で計量して加えた。混合物を27℃で3時間攪拌した。次に、136Lのエタノールを攪拌しながら加えた。混合物を20℃〜25℃で1時間攪拌した。沈殿した生成物をろ過し、エタノールで洗浄した。乾燥した後、38.2kgの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0046】
実施例2
4.4kgの水酸化ナトリウムを攪拌容器において20℃〜23℃で160Lのメタノール中に完全に溶解した。次に、51kgの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドをこの溶液に入れた。混合物を20℃〜23℃で625kgのエタノールに加えた。薄い懸濁液を得、それを20℃〜23℃でさらに3時間攪拌した。生成物をろ過し、エタノールで洗浄した。乾燥した後、48kgの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0047】
実施例3
40kgの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドをホウロウの攪拌容器において80Lのメタノールおよび136Lのエタノールの混合物中で懸濁し、温度を27℃に調整した。次に、58Lのメタノールおよび3.2Lの水中における4.7kgの水酸化ナトリウムの溶液を10〜15分で計量して加えた。混合物を27℃で3時間攪拌し、次に23℃まで冷却した。ろ過し、エタノールで洗浄した後、37.9kgの結晶形1の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0048】
実施例4
11.5gの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドをガラス容器において70℃で50mlのメタノールおよび25mlのN−メチルピロリドンの混合物に溶解した。混合物を40℃まで冷却し、50mlのメタノール中における1.6gのナトリウムメトキシドの溶液を攪拌しながら計量して加えた。得られたナトリウム塩を150mlのジイソプロピルエーテルをゆっくりと加えることにより沈殿させ、吸引ろ過し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、60℃で真空乾燥した。10.2gの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0049】
実施例5
10gの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドをガラス容器において沸騰温度で360mlのテトラヒドロフランに溶解した。混合物を室温まで冷却し、20mlのメタノール中における0.92gの水酸化ナトリウム粒の溶液で処理した。次に、混合物を0℃まで冷却し、さらに8時間攪拌した。細かい沈殿が徐々に析出し、それを吸引ろ過し、テトラヒドロフランで洗浄し、真空乾燥オーブン中、60℃で乾燥した。9.6gの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0050】
実施例6
4.4gの水酸化ナトリウムを透明な溶液が生成するまで約60℃で240mlのエタノール中で攪拌した。47.2gの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを53℃で加え、混合物を攪拌した。混合物を30分で冷却し、23℃でさらに1.5時間攪拌した。次に、それを0℃〜5℃に冷却し、再び40分間攪拌した。沈殿した生成物をろ過し、50mlのエタノールで洗浄し、乾燥した。48.06gの結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0051】
実施例7
40kgの5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを攪拌容器中で80Lのメタノールに加え、温度を15℃〜25℃に調整した。次に、58Lのメタノールおよび3.2Lの水中における4.7kgの水酸化ナトリウムの溶液を加えた。混合物を27℃で1時間攪拌し、次に沸騰するまで加熱し、沸騰温度で16時間保持した。次に、それを6℃まで冷却し、生成物をろ過により単離した。結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0052】
実施例8
10gの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を50mlのメタノール中で懸濁した。混合物を沸騰するまで加熱し、沸騰温度でさらに20時間攪拌した。次に、それを5℃まで冷却し、生成物をろ過により単離した。結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0053】
実施例9
10gの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を耐圧性反応器において200mlのメタノール中で懸濁した。反応器を密閉し、78℃で8時間加熱した。次に、それを0℃〜10℃まで冷却し、生成物をろ過により単離した。結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0054】
実施例10
10gの結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を耐圧性反応器において200mlのエタノール中で懸濁した。反応器を密閉し、92℃で18時間加熱した。次に、混合物を4℃まで冷却し、生成物をろ過により単離した。結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0055】
実施例11
メタノールで湿った5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミド(乾燥重量72.5kg)をホウロウの攪拌容器において145Lのメタノールに加え、27℃で懸濁した。次に、143Lのメタノール中における8.5kgの水酸化ナトリウムの溶液を加えた。容器の内容物を27℃で3時間攪拌した。次に、混合物を10℃まで冷却し、ナトリウム塩をろ過により単離した。単離した生成物を冷メタノールで洗浄し、真空下で乾燥した。68kgの結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩を得た。
【0056】
X線回折分析
本発明の結晶形のX線回折図はStoe社(ドイツ)製のSTADIP二円式回折計でのCuKα 1放射線を使用する結晶粉末の透過で得られた。下記にX線反射をX線反射が起こる回折角Zシータ(=2Θまたは2θ)(°)を表示し、その後3の括弧に100%と設定した最強反射の強度に対するその反射の相対強度(%)を入れることにより列挙する。相対強度は最強反射の強度の5%の倍数に丸めたものである。これらの丸めた相対強度はまた、上記および特許請求の範囲で行なった強いX線反射および中強度のX線反射への分割の基準になる。回折角は0.05°の倍数に丸めたものである。
【0057】
結晶形1のX線反射(2θ(°)(相対強度(%)))
7.10°(20%), 8.95°(100%), 9.40°(10%), 11.35°(25%), 12.15°(25%), 13.00°(10%), 15.40°(35%), 17.95°(5%), 18.85°(5%), 20.00°(10%), 21.40°(10%), 21.90°(10%), 22.80°(20%), 23.00°(35%), 23.50°(35%), 24.10°(10%), 24.50°(15%), 26.85°(5%), 27.70°(5%), 30.80°(5%), 32.25°(5%)。
【0058】
結晶形2のX線反射(2θ(°)(相対強度(%)))
7.15°(95%), 9.90°(45%), 11.10°(90%), 11.35°(10%), 13.35°(20%), 13.80°(45%), 14.00°(25%), 14.35°(10%), 14.90°(30%), 15.40°(10%), 16.30°(15%), 16.50°(10%), 17.00°(15%), 17.30°(5%), 17.95°(5%), 18.95°(30%), 19.85°(25%), 21.20°(10%), 21.60°(25%), 22.20°(10%), 22.55°(20%), 22.85°(70%), 23.10°(100%), 23.90°(45%), 24.30°(25%), 25.45°(20%), 26.80°(65%), 27.15°(25%), 27.85°(5%), 28.25°(25%), 28.35°(25%), 28.70°(10%), 28.95°(20%), 29.50°(5%), 30.10°(10%), 31.70°(5%), 32.30°(10%), 33.80°(5%)。
【0059】
結晶形3のX線反射(2θ(°)(相対強度(%)))
8.35°(80%), 9.20°(5%), 9.65°(5%), 11.75°(100%), 11.95°(70%), 12.45°(20%), 12.90°(5%), 13.70°(65%), 14.15°(5%), 15.80°(45%), 16.45°(40%), 18.10°(30%), 18.45°(40%), 18.80°(15%), 19.35°(30%), 19.45°(25%), 19.75°(70%), 20.55°(15%), 20.90°(55%), 21.40°(25%), 21.90°(70%), 22.20°(30%), 23.00°(35%), 23.85°(10%), 24.05°(10%), 24.90°(90%), 25.15°(40%), 25.45°(25%), 25.90°(15%), 26.40°(65%), 27.55°(15%), 28.00°(5%), 28.45°(55%), 29.10°(15%), 29.55°(15%), 29.80°(5%), 30.15°(45%), 30.50°(5%), 31.25°(10%), 31.45°(5%), 31.70°(10%), 33.80(10%)。
【0060】
結晶形4のX線反射(2θ(°)(相対強度(%)))
6.30°(10%), 7.40°(25%), 8.70°(65%), 8.95°(80%), 9.45°(10%), 10.25°(10%), 10.45°(20%), 10.85°(90%), 11.40°(5%), 12.20°(65%), 12.60°(45%), 14.10°(5%), 14.75°(5%), 15.65°(35%), 16.30°(45%), 16.90°(15%), 17.75°(25%), 18.10°(20%), 18.80°(15%), 19.20°(25%), 20.50°(70%), 20.80°(10%), 21.30°(50%), 21.85°(15%), 22.25°(15%), 22.90°(25%), 23.35°(15%), 23.85°(100%), 24.60°(40%), 25.35°(20%), 25.60°(20%), 25.95°(30%), 26.55°(15%), 27.15°(10%), 27.45°(15%), 27.95°(10%), 28.70°(20%), 29.25°(5%), 29.40°(5%), 30.30°(5%), 30.95°(5%), 32.30(10%), 33.40°(5%)。
【0061】
吸湿性試験
本発明の結晶形の水蒸気収着を表面測定システムのDVS−1動的蒸気収着分析器を使用して25℃の温度で約12〜16mgの物質試料について調べた。測定は相対湿度を段階的に変えながら窒素雰囲気下で行なった。それぞれの相対湿度で平衡が確立した後、すなわち試料の重量変化が起こらなくなってから、その試料の重量を記録した。連続して増加する相対湿度に関して、開始時の重量と比較した重量変化から求めた物質試料の含水量を百分率で表す。
結晶形1
相対湿度(%) 18.4 39.6 61.0 81.1 91.0
含水量(%) 0.30 0.65 1.39 2.04 5.72
結晶形2
相対湿度(%) 18.5 39.9 61.5 81.9 91.7
含水量(%) 0.04 0.06 0.08 0.10 0.13
結晶形3
相対湿度(%) 18.7 40.1 61.4 81.3 91.0
含水量(%) 0.06 0.21 0.38 0.65 0.79

【0062】
溶解度試験
結晶形1
物質を室温で撹拌しながら50〜100mgずつ2.0mlの水に入れた。それは初め凝集しながら数分で溶解した。このようにして、全部で500mgの物質が20℃〜25℃で2mlの水に溶解することができた。
結晶形2
100mgの物質を2.0mlの水に入れると、容易に撹拌可能な懸濁液が生成した。20℃〜25℃で2時間撹拌した後でも、透明な溶液は生成しなかった。懸濁液を35℃〜37℃まで加温すると、物質は20分で溶解した。20℃〜25℃まで冷却したが、物質ははっきりと溶解したままであった。
結晶形3
物質を室温で撹拌しながら50〜100mgずつ2.0mlの水に入れた。入れると、物質は初め粒状の容易に撹拌可能な固体として存在し、それは数分で溶解した。このようにして、全部で360mgの物質が20℃〜25℃で2mlの水に溶解することができた。
結晶形4
物質を室温で撹拌しながら50〜100mgずつ2.0mlの水に入れた。それは初め凝集しながら数分で溶解した。このようにして、全部で620mgの物質が20℃〜25℃で2mlの水に溶解することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶形1のX線回折図を示す。
【図2】 結晶形2のX線回折図を示す。
【図3】 結晶形3のX線回折図を示す。
【図4】 結晶形4のX線回折図を示す。

Claims (11)

  1. CuKα1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形1の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
    強いX線反射:8.95°;
    中強度のX線反射:7.10°, 11.35°, 12.15°, 15.40°, 22.80°, 23.00°, 23.50°。
  2. CuKα1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
    強いX線反射:7.15°, 11.10°, 22.85°, 23.10°, 26.80°;
    中強度のX線反射:9.90°, 13.35°, 13.80°, 14.00°, 14.90°, 18.95°, 19.85°, 21.60°, 22.55°, 23.90°, 24.30°, 25.45°, 27.15°, 28.25°, 28.35°, 28.95°。
  3. CuKα1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
    強いX線反射:8.35°, 11.75°, 11.95°, 13.70°, 19.75°, 20.90°, 21.90°, 24.90°, 26.40°, 28.45°;
    中強度のX線反射:12.45°, 15.80°, 16.45°, 18.10°, 18.45°, 19.35°, 19.45°, 21.40°, 22.20°, 23.00°, 25.15°, 25.45°, 30.15°。
  4. CuKα1放射線を使用するX線回折図において次の回折角2θ(°)でX線反射が起こる結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩:
    強いX線反射:8.70°, 8.95°, 10.85°, 12.20°, 20.50°, 21.30°, 23.85°;
    中強度のX線反射:7.40°, 10.45°, 12.60°, 15.65°, 16.30°, 17.75°, 18.10°, 19.20°, 22.90°, 24.60°, 25.35°, 25.60°, 25.95°, 28.70°。
  5. 5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノールおよびエタノールの混合物、またはメタノール、エタノールおよび水の混合物中で反応させ、−10℃〜+40℃の温度で作業することからなる請求項1記載の結晶形1の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  6. 5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノール、またはメタノールおよび水の混合物中で反応させ、混合物を+40℃〜+80℃の温度まで加熱することからなる請求項2記載の結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  7. 5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とメタノール中、メタノールおよび水の混合物中、テトラヒドロフラン中、ジメチルホルムアミド中、N−メチルピロリドン中、ジメチルスルホキシド中、またはメタノールとテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンおよびジメチルスルホキシドの1種以上の溶媒との混合物中で反応させ、−10℃〜+40℃の温度で作業することからなる請求項3記載の結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  8. 5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドを塩基性ナトリウム化合物とエタノール、またはエタノールおよび水の混合物中で反応させ、−10℃〜+40℃の温度で作業することからなる請求項4記載の結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  9. 請求項1記載の結晶形1または請求項3記載の結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩をメタノール、またはメタノールおよび水の混合物中で+40℃〜+80℃の温度まで加熱することからなる請求項2記載の結晶形2の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  10. 請求項4記載の結晶形4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩をエタノール、またはエタノールおよび水の混合物中で+75℃〜+100℃の温度まで加熱することからなる請求項3記載の結晶形3の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩の製造法。
  11. 請求項1〜4の何れかの項記載の1種以上の結晶形1、2、3および4の5−クロロ−2−メトキシ−N−(2−(4−メトキシ−3−メチルアミノチオカルボニルアミノスルホニルフェニル)エチル)ベンズアミドナトリウム塩および薬学的に許容しうる担体を含有する医薬製剤。
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