JP4658164B2 - カップ付衣類用カップ部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラジャーを着用する必要のないカップ付衣類に用いるためのカップ部材に関するものである。
最近では、ブラジャーを着用する必要のないカップ付アンダーウェア、キャミソール・Tシャツ・ワンピースなどのカップ付アウターウェア、カップ付の部屋着やパジャマなどが数多く販売されるようになってきている。このようなカップ付の衣類は、ブラジャーを着用する必要がないという点では共通するが、機能的には大きく分けて2つのタイプがある。
第1のタイプは、ブラジャーを着用しないので衣類着用の際の手間やもたつきを軽減し、
胸や肩の部分の開きが大きい衣類であってもブラジャーの肩ひものはみ出しを心配しないでよいという利点がありながら、ブラジャーを着用している場合と同様にバストの形を整えすっきり美しく見せようとすることを目的としたものである。この場合は、バスト部分の整形機能が重要であるから、カップ下を伸縮性のある材質で作成してカップ部分がバスト部分にぴったり沿うようにしてあるので、ブラジャーを着用するよりは楽かもしれないが、身体に対する締め付けはある程度その機能上欠かせないものとなる。(なお、ここで「カップ」とは、バストを覆うパッド状のものを広く指す)。
第2のタイプは、入院中や乳がんの手術後や家庭での休息中に、急に人と会わなければならない場合やちょっとした外出が必要になった場合に、ブラジャーを着用しなくてもそのまま対応できるパジャマや部屋着を提供するということを主な目的としたものであって、この場合は、締め付けなどの身体への負担が少なく着用していて楽であるという点が重要になる。
こうしたカップ付衣類には、カップが衣類に固定されているものや、カップを挿入するポケット状の部位が衣類に設けられておりカップを出し入れ可能なものなどがあり、たとえば、下記の特許文献1〜特許文献5に記載されている。これらの文献のうち、特許文献1、特許文献2及び特許文献4には、カップを挿入するタイプの衣類が開示されている。
ところで、特許文献1〜特許文献5に記載されているカップ付衣類では、カップあるいはカップを挿入する部位が衣類に固定されているため、カップの位置が着用する人のバストにフィットしない場合にその位置を調整する手段がない。現在販売されているカップ付衣類でも、キャミソールタイプのようにアジャスターでストラップの長さを調整できるものについては、バストの位置にカップを合わせることが出来るが、Tシャツやランニングのようにアジャスターなどの調整手段がなくカップ自体やカップを挿入する部位が衣類に固定されているタイプのものでは、通常MとLなどおおまかなサイズ別でしか販売されていないため、カップ位置が自分のバストの位置に必ずしもフィットしていなくても妥協して着用せざるを得ないという問題があった。また、カップを挿入するタイプの衣類では、カップが挿入されるポケットの内部でカップが移動してしまうという問題もあった。
一方、特許文献6ではカップを胸部サイズに調整する手段が、特許文献7ではカップを胸部形状の位置に上下左右調整する手段が、それぞれ開示されている。しかしながら、特許文献6による調整手段は、ブラジャーからストラップ部分を取り除いたような形状のカップの取り付けボタン及び掛け合い部を衣類の肩及び脇部分に設け、カップ自体を交換出来るようにしたものであり、ブラジャー形状のカップなので身体への締め付けが比較的強く、乳がん手術後の患者や肌の弱い人には不向きであり、カップの位置の微妙な調整もむずかしい。また、特許文献7による調整手段は、カップの高さ等を調整するストラップ及びバックストラップ状の調整ベルトと、横幅を調整するためのバック調整ベルト等を組み合わせたものにカップを取り付けるなど非常に複雑な構成をしており、製作するにも着用するにも困難が伴うことが予想される。
特開平10−37003号公報 特開平11−172503号公報 特開2000−144503号公報 特開2001−316907号公報 特開2003−129303号公報 特開2002−38308号公報 特開2004−315978号公報
本願発明は、主として上述した第2のタイプのカップ付衣類について、従来技術における問題点を考慮し、以下に記載する課題を解決しようとするものである。
(1)カップの位置をバストに合わせて自由に調整できる、カップ付衣類を提供する。
(2)カップの位置を調整する手段は、なるべくシンプルで製作コストがかからない構成であること。
(3)カップの位置を調整する手段は、様々な形態の衣類、特に前開きの衣類にも適用可能であること。
(4)カップ付衣類の着用が容易であり、カップ位置の調整も容易であること。
(5)肌ざわりがよく、締め付けが少ないなど、乳がん手術後の患者や敏感な肌の人が着用しても身体への負担が少ないこと。
本発明による、カップ付き衣類に用いるためのカップ部材は、カップ用ポケットと、カップ用ポケットに挿入するカップとから構成されている。カップ用ポケットは、衣類の前見頃に接する表布と身体側に接する裏布とを、カップ挿入口とする部分を除いて縫合又は接着したものであって、カップ用ポケットの内側には所定の範囲内にカップを掛止させるためのポケット側掛止部材が取り付けてある。カップは、柔軟な材質で作成されたパッドであって、ポケット側掛止部材と掛止可能なカップ側掛止部材が取り付けてある。このカップ部材は、カップ用ポケットの周囲のすべてまたは一部を衣類に縫合又は接着することによって衣類に取り付けるようにしたものであり、カップ側掛止部材のポケット側掛止部材への掛止位置をバストに合わせて所定の範囲内で調整できることを特徴とする。
本発明によるカップ部材を衣類に取り付けることによって、カップの位置をバストに合わせて自由に調整できるカップ付衣類の提供が可能となる。このカップ部材は、様々な形態の衣類、特に前開きの衣類にも適用可能であり、制作コストも比較的安価である。カップは必要に応じて取り外しが出来、取り外しも簡単である。また、このカップ部材を用いたカップ付衣類は、カップの位置を簡単に調整できる一方、バストの下部を締め付けることがないので、身体への負担が少なく、病人や乳がん手術後の患者であっても抵抗なく着用できる。
まず、図1を用いて、本発明によるカップ付衣類に用いるカップ部材(以下「カップ部材」という)の基本的な構成について説明する。図1は、カップ部材を模式的に示した図であり、左胸用のカップ部材を身体側から見た図である。
本発明によるカップ部材は、衣類の前身頃の裏側(身体側)に縫合してカップ部位を形成するための部材であり、カップ用ポケット1と、カップ用ポケットに挿入するカップ2(矢印A参照)とから構成されている。
カップ用ポケット1は、前見頃に接する表布11と、身体側に接する裏布12とを縫合してポケット状としたものであって、上下左右のいずれかの辺にカップを挿入するためのカップ挿入口15が設けられている。図1において、二点鎖線で示しているのはカップ用ポケット1の縫合部であり、図1に示したカップ用ポケット1では、カップ挿入口15は縫合しない部分を残すことによって上辺1aに設けられているが、カップ部材を取り付ける衣服のデザインや種類等により、挿入口15は上下左右のいずれの辺に設けてもよく、複数の挿入口を設けてもよい。その点については後述する実施例で具体的に説明する。
カップ用ポケット1を形成するために縫合する表布11と裏布12とは、互いに同一の形状である必要はなく、カップ部材を取り付ける衣服のデザインや種類に合わせて様々なヴァリエーションが考えられる。その点についても、後述する実施例において具体的に説明する。
カップ用ポケット1の内側には、裏布12上にカップ2を掛止するためのポケット側掛止部材13が取り付けられている。このポケット側掛止部材13は、図1に示した例では、上下左右のある程度の幅の範囲でカップ2の掛止位置を調整できるように、一定の幅と長さ(例えば、幅10〜60mm、長さ20〜80mm)を有する面ファスナーを採用しているが、一定の範囲内に複数の留め具(スナップ、ホックなど)を取り付けるようにしてもよい。また、カップ2が挿入されるカップ用ポケット1の内部は、カップ2をその中心に挿入した場合に少なくともその周囲10〜30mm程度は移動可能な余裕を持たせた大きさに形成されている。
カップ用ポケット1の裏布12は、直接身体に触れる部分となるので、肌ざわりの良い材質、例えば、綿、シルク、ポリエステル、レーヨンなどの材質が適している。一方、カップ用ポケットの表布11は、衣類の内側でカップの膨らみを覆うものであり、衣類の表面がごろついたりもたついたりしないように、ある程度の伸縮性に富み薄い材質、たとえばガーゼ綿製ニット生地やナイロン、ポリエステルの生地が適しており、また、薄い色の衣類であってもカップ部材が表面に透けにくい色、たとえば肌色の材質が適している。
カップ2として、例えば、ポリウレタンなどの発泡性合成樹脂体で厚さが0.5〜2mm程度の材質で作成された中心を膨らませた円状又は略三角形状のパッド、あるいは楕円状又は略三角形状に形成した袋に詰め物をして中心を膨らませた形状のパッドが用いられる。いずれも、柔軟性に富み、折り曲げても元の形状に復帰可能な材質で作成されている。また、このようなカップ2であれば、着用した場合に、身体への当たりがソフトで身体への負担が少ない。カップ用ポケット1の挿入口15が比較的小さく形成されていたとしても、カップ2がこのような材質であれば、容易に折り曲げて挿入することが出来るので、出し入れが簡単である。
カップ2の裏側(すなわち、パッドの凹部)には、カップ用ポケット1内側の裏布上12に設けられたポケット側掛止部材13と掛止可能なカップ側掛止部材21(図1に示す例では面ファスナー)が取り付けられている。このカップ側掛止部材21の大きさは、ポケット側掛止部材13に確実に掛止出来るような大きさであればよいので、面ファスナーであれば、10〜50mm四方程度の大きさであれば十分である。図1に示すカップ2に取り付けられたカップ側掛止部材21は、カップ2の上部に取り付けられているが、カップ側掛止部材21の取り付け位置は、衣類の形状やカップ挿入口の設けられた部位などを考慮して、掛止する位置を調整しやすいような位置であればよく、必ずしもカップ2の上部とは限らない。
なお、ポケット側掛止部材13は、カップ側掛止部材21が複数設けられた留め具である場合、これらの留め具に掛止可能な留め具を1つ取り付ければよい。カップ用ポケット1の裏布12上に取り付けられたポケット側掛止部材13は、面ファスナーであれば一定の幅と長さを有しており、留め具であれば複数設けられているので、カップ側掛止部材21をポケット側掛止部材13の所望の位置に掛止することにより、カップ2の位置をバストに合わせて調整することが容易に出来る。
ここで、図1に示した実施の形態において、ポケット側掛止部材13を裏布12の身体側に取り付け、カップ側掛止部材21をカップ2の裏側(身体側)に取り付けたのは、衣類を着用した場合にポケット側掛止部材13やカップ側掛止部材21が衣類3を表から見た場合に目立たないようにするためである。図2は、カップ2を挿入した状態のカップ用ポケット1の挿入口15の中心を縦方向に切断して身体の脇方向からみた断面を示したものである。しかしながら、衣類やカップ部材の形態や材質により、ポケット側掛止部材13を表布11の身体側に取り付け、カップ側掛止部材21をカップ2の表側(表布11側)に取り付けることも可能である。
上記したカップ部材の構成は、一見非常にシンプルであって、発想も容易のように思われるかもしれないが、カップ付衣類の企画・販売に相当の経験を積んできた発明者が知る限り、カップの位置自体を簡単に調整できるような製品は今までになかったものである。さらに、病人用のパジャマや部屋着は前開きであることが望ましいが、発明者が知る限り、発明者による製品以外にカップ付の前開きパジャマや部屋着は今まで提供されていなかったものである。背景技術の欄で説明した第1のタイプのカップ付衣類の場合は、カップ部分をバスト部分にぴったり沿うように作成されているものなので、どちらかといえば、カップの位置をバスト位置に調整するよりは、むしろ自分の体形にフィットするカップ付衣類を選択する方が重要かもしれない。一方、第2のタイプのカップ付衣類であるパジャマや部屋着等は、もともとゆとりを持たせて作製されており、さらにバスト下部を締め付けないようにするため、カップをバスト下で伸縮部材等により支持することができない。従って、第2のタイプのカップ付衣類では、カップの位置を自分の体に合わせて調整出来ることがより求められるものである。そして、このようなカップの位置の微妙な調整は、上記のようなシンプルな構成によってこそ最も効率的に達成できるものであり、さらに制作コストもそれほどかからないということを発明者は見出したのである。また、どの位置に掛止部材を取り付けるかも重要であり、この点についても、発明者の経験が生かされているものである。
図3及び図4を用いて、実施例1について説明する。図3は、衣類3に実施例1によるカップ部材を取り付ける部位を示す図、図4は、図3に示した衣類3の左の前身頃上部の裏側を示した図である。
図3に示すように、衣類3は、前立て32を設けた前開きで袖36のついたパジャマや部屋着あるいはアウターウェアであり、前見頃34のバストのトップより高い位置に切り替え31が設けられているのが特徴である。そして、実施例1によるカップ部材は、この切り替え31を利用して衣類3の裏側に取り付けられる。図3では、カップ部材の取り付け位置を示すために、カップ用ポケット1とカップ用ポケット1に挿入されたカップ2のみが点線で示されている。なお、細かい水玉模様は、衣類3の裏側であることを示している。
図4は、図3で示した衣類3の左の前見頃34上部の裏側を示している。ここに取り付けられているカップ部材は、図1に示したものと同一のタイプのものである。このカップ部材のカップ用ポケット1は、縦がカップ2の上下に10〜50mm程度の余裕を持たせた長さであって横幅が前見頃の形状に沿って切断された表布11と、縦が表布11と同じ長さであり横幅がカップ2の左右に10〜50mm程度の余裕を持たせた長さである略四角形に切断された裏布12とを、左辺(衣類の中心方向の辺)同士を重ねるようにして裏布12の形状に沿って縫合したものであり、表布11と裏布12との縫合部の上辺1aの中心部を縫合し残すことにより、カップ2の挿入口15を設けている。カップ用ポケット1の内側には、裏布12の中心から上部にかけての部分に横10〜60mm縦20〜80mm程度の面ファスナー131が取り付けられている。カップ2の凹側上部には、面ファスナー211が取り付けられている。
次に、カップ部材をどのように衣類3に取り付けるかについて説明する。カップ用ポケット1の左辺(身体の中心側)1b部分は、衣類3の前立て32と一緒に縫合されている。表布11の上辺1aは、衣類3の切り替え31に沿って一緒に縫合されている。表布11の右辺1dは衣類3の前見頃34と後ろ見頃35と袖36の縫合部分に沿って縫合されている。
このように、カップ用ポケット1は、3つの辺が、衣類3の切り替え31、前立て32、前見頃34と後ろ見頃35と袖36の縫合部分、に縫合されているために、カップ部材そのものが衣類3にしっかり取り付けられ、着用時にもその位置が不安定になったりずれたりすることがない。また、このように衣類3の切り替え部分あるいは縫合部分を利用して取り付けるので、表から衣類3を見た場合に、カップ部材1のラインが衣類表面に浮き出たりすることがなく、見た目がすっきりしている。また、カップ部材の下辺1cは、衣類3とは縫合されず、カップ部材が身体を締め付けることがない。
図5及び図6を用いて、実施例2について説明する。図5は、衣類4に実施例2によるカップ部材を取り付ける部位を示す図、図6は、図5に示した衣類4の左の前身頃上部の裏側を示した図である。
図5に示すように、衣類4は、前立て42を設けた前開きで袖46がついたパジャマや部屋着あるいはアウターウェアであり、前見頃44のバストより低い位置に切り替え41が設けられているのが特徴である。そして、実施例2によるカップ部材は、この切り替え41を利用して衣類4の裏側に取り付けられる。図では、カップ部材の取り付け位置を示すために、カップ用ポケット5とカップ用ポケット5に挿入されたカップ2のみが点線で示されている。なお、細かい水玉模様は、衣類の裏側であることを示している。
図6は、図5で示した衣類4の左の前見頃44上部の裏側を示している。ここに取り付けられているカップ用ポケット5は、切り替え41より上部の前見頃44の形状に沿って上辺5a・右辺5d・左辺5bが切断され下辺5cはカップ2の左右に10〜50mm程度の余裕を持たせた長さであってさらに右辺5d部分を袖ぐりのカーブの途中から下辺の左端に向かって切り落とした形状の表布51と、縦がカップ2の上下に10〜50mm程度の余裕を持たせた長さであり、左右は表布51の形状に沿って切断された裏布52とを、左辺5b(衣類の中心方向の辺)及び下辺5c同士を重ねるようにして裏布52の形状に沿って縫合したものであり、裏布52の右辺5dの上部を縫合し残すことにより、カップ2の挿入口55を設けている。カップ用ポケット5の内側には、裏布52の中心から上部にかけての部分に横10〜60mm縦20〜80mm程度の面ファスナー53が取り付けられている。カップ2の凹側上部には、面ファスナー21が取り付けられている。
次に、実施例2によるカップ部材をどのように衣類4に取り付けるかについて説明する。カップ用ポケット5の左辺5b部分は、衣類4の前立て42と一緒に縫合されている。表布51の上辺5aは、衣類4の前見頃44の上端と縫合されている。カップ用ポケット5の下辺5cは切り替え41に沿って一緒に縫合されている。表布51及び裏布の右辺5dは袖ぐりのカープの途中までは前見頃と袖との縫合部分に縫合されている。
このように、カップ用ポケット5は、下辺5cが切り替え41、左辺5bが前立て42、上辺5aが前見頃44の上端部分、右辺の一部が前見頃44と袖46の縫合部分、に縫合されているために、カップ部材そのものが衣類4にしっかり取り付けられ、着用時にもその位置が不安定になったりずれたりすることがない。また、このように衣類4の切り替え部分あるいは縫合部分を利用して取り付けるので、表から衣類4を見た場合に、カップ部材のラインが衣類表面に浮き出たりすることがなく、見た目がすっきりしている。
実施例3によるカップ部材は、ランニング型の衣類6に取り付けるためのカップ部材である。衣類6は、実施例1または実施例2に示した衣類とは異なり、バストの上部あるいは下部に切り替えが設けられていない。また、前または後に開きが設けられておらず、かぶって着用するタイプの衣類である。
図7は、衣類6の前見頃上部の裏側を示している。ここに取り付けられているカップ用ポケット7は、バストの下部から肩部にかけての前見頃の形状に沿って切断された表布71と裏布72とを重ねてその周囲に沿って縫合してあり(図中、縫合部分は2点鎖線で示している)、下辺7cの両方のバスト下部にあたる2か所を縫い残すことによって挿入口75を設けている。肩部分については、必ずしも縫合する必要はない。図7に示した例では、肩部分は縫合していない。また、カップ用ポケット7の中心は縦に縫合され、左右それぞれのカップ2のためのポケットとして仕切っている。
カップ用ポケット7の内側には、裏布72の挿入口75の上部にあたる部分に横10〜60mm縦20〜80mm程度の面ファスナー731が取り付けられている。カップ2の凹側下部には、横10〜50mm縦10〜50mm程度の面ファスナー212が取り付けられている。実施例3では、面ファスナー731と面ファスナー212とが、丁度十字に交差するように掛止されるので、掛止位置の調整がし易くなっている。
次に、カップ用ポケット7をどのように衣類6に取り付けるかについて説明する。カップ用ポケット7の上辺7a、左辺7b、右辺7dは、衣類6の前見頃に重ねて縫合される。このように、カップ用ポケット7は、3つの辺が衣類6の前見頃に縫合されているために、カップ部材そのものが衣類6にしっかり取り付けられ、着用時にもその位置が不安定になったりずれたりすることがない。さらに、カップ用ポケット7は、表裏で切り替え部分を有しないので、表から衣類6を見た場合に、カップ部材7のラインが衣類表面に浮き出たりすることがなく、見た目がすっきりしている。
なお、実施例3によるカップ部材は、表布71と裏布72の形状が同一なので、表布71と裏布72とを縫合して作製しなくても、袋状のニットとして編むことによって作製することも可能である。
図8及び図9を用いて、実施例4について説明する。図8は、衣類8に実施例4によるカップ部材を取り付ける部位を示す図、図9は、図8に示した衣類8の左の前身頃上部の裏側を示した図である。
図8に示すように、衣類8は、前立て82を設けた前開きで袖86がついたパジャマや部屋着あるいはアウターウェアで、実施例1または実施例2に記載した衣類と異なり、前見頃84に切り替えの設けられていないタイプの衣類である。図8では、カップ部材の取り付け位置を示すために、カップ用ポケット9とカップ用ポケット9に挿入されたカップ2のみが点線で示されている。なお、細かい水玉模様は、衣類8の裏側であることを示している。
図9は、図8で示した衣類8の左の前見頃84上部の裏側を示している。ここに取り付けられているカップ用ポケット9は、前見頃84のバスト下より上部の形状と同一の形状の表布91と、縦がカップ2の上下に10〜60mm程度の余裕を持たせた長さであり、左右はカップ2の左右に20〜80mm程度の余裕を持たせた幅を有する略矩形状の裏布92とを、左辺9b(衣類の中心方向の辺)と下辺9c同士を重ねるようにして縫合したものであり、裏布92の上辺9a及び右辺9dの一部を縫合し残すことにより、カップ2の挿入口96および位置調整口95を設けている。図9中、2点鎖線は、表布91と裏布92との縫合部を表している。カップ用ポケット9の内側には、裏布92の中心から上部にかけての部分に横10〜50mm縦10〜50mm程度の面ファスナー93が取り付けられている。カップ2の凹側上部には、面ファスナー21が取り付けられている。
次に、実施例4によるカップ部材をどのように衣類8に取り付けるかについて説明する。カップ用ポケット9の左辺9b部分は、衣類8の前立て82と一緒に縫合されている。表布91は、下辺9cを除いて、衣類8の前見頃84の上部と重ねて縫合されている。
このように、カップ用ポケット9と衣類8の前見頃84とは、下辺9cを除いてすべて前見頃の形状に沿って縫合されるため、カップ部材そのものが衣類8にしっかり取り付けられ、着用時にもその位置が不安定になったりずれたりすることがないばかりでなく、カップ部材を衣類の切り替え部分を利用して縫合している実施例1または実施例2に比べ、身体に対する縫い目の当たりが少なく、見た目もすっきりさせることができる。また、衣類の前見頃に切り替えのないタイプの衣類に適用できる点では、実施例1及び実施例2によるカップ部材に比べて適用できる衣類の範囲が広い。
さらに、実施例4によるカップ部材は、カップ挿入口96に加えて、位置調整口95を設けている。他の実施例では、カップ挿入口のみを利用して、カップ2の掛止位置を調整していたが、本実施例では、位置調整口95から指を入れてカップ2の掛止位置を調整することが可能なので、カップ2を掛止する位置の調整がよりやり易くなっている。
以上で本願発明による実施例の説明を終わるが、本願発明によるカップ部材は、実施例1〜4に示した構成に限定されることはない。実施例1、実施例2及び実施例4では、前開きの衣類についての実施例について記載したが、後開きあるいは開きがなくかぶって着用するタイプの衣類であってバストの上部あるいは下部に切り替えが設けられているデザインであれば、実施例1または実施例2に示したカップ部材を左右対称に配置したカップ部材を取り付けることができるし、実施例4に示しカップ部材を左右対称に配置したカップ部材は、切り替えが設けられていないデザインの衣類にひろく適用できる。また、カップ2の挿入口は、上記した実施例に示した位置に必ずしも設ける必要はなく、カップ部材を取り付ける衣類のデザインやカップ挿入のし易さなどを考慮し、上下左右のいずれの辺に設けてもよい。
さらに、以上述べたカップ部材は、カップ用ポケットとカップとで構成されているが、カップ用ポケットと、カップ用ポケットの裏布に設けた掛止部材に掛止可能なカップ用掛止部材とを組み合わせて提供するようにすれば、ユーザーは好みのカップを選択して掛止部材を取り付けることによって、カップ部材とすることが出来る。
また、以上に記載した実施例では、カップ部材は表布と裏布を縫合して作成し、カップ部材を縫合により衣類に取り付けるようにしている。しかしながら、縫合によらなくても、接着剤あるいは接着テープを用いることにより、表布と裏布とを接着することによりカップ部材を作成し、さらに、接着によりカップ部材を衣類に取り付けることも可能である。
カップ挿入口の形成に関する他の実施例として、カップ挿入口を裏布と表布とを縫合又は接合し残した部分を利用して形成するのではなく、カップ挿入口をあらかじめ裏布のいずれかの位置に形成しておいて、その後表布と裏布とを縫合あるいは接合するようにしてカップ部材を作成してもよい。そうすれば、カップ挿入口は、必ずしも裏布のいずれかの辺に設ける必要はなくなる。
本発明によるカップ部材を模式的に示した図である。 図1に示したカップ部材の断面を示した図である。 実施例1によるカップ部材の衣類への取り付け位置を示した図である。 実施例1によるカップ部材の形状及び衣類への取り付け状態を示した図である。 実施例2によるカップ部材の衣類への取り付け位置を示した図である。 実施例2によるカップ部材の形状及び衣類への取り付け状態を示した図である。 実施例3によるカップ部材の形状及び衣類への取り付け状態を示した図である。 実施例4によるカップ部材の衣類への取り付け位置を示した図である。 実施例4によるカップ部材の形状及び衣類への取り付け状態を示した図である。
符号の説明
1、5、7、9 カップ用ポケット
2 カップ
3,4,6、8 衣類
11、51、71、91 表布
12、52、72、92 裏布
13、131、53、93、731 ポケット側掛止部材
21、211、212 カップ側掛止部材

Claims (1)

  1. カップ用ポケットと、カップ用ポケットに挿入するカップとから構成され、
    カップ用ポケットは、衣類の前見頃に接する表布と身体側に接する略矩形状の裏布とを、裏布の上辺の位置調整口とする部分と裏布の縦辺のカップ挿入口とする部分とを除いて縫合又は接着したものであって、カップ用ポケットの内側には、カップを係止させるために左右幅60mm及び上下幅80mmの範囲にポケット側掛止部材が取り付けてあり、
    カップは、柔軟な材質で作成されたパッドであって、ポケット側掛止部材と掛止可能なカップ側掛止部材が取り付けてあり、
    カップ用ポケットの周囲のすべてまたは一部を衣類に縫合又は接着することによって衣類に取り付けるようにしたカップ部材であって、
    カップ側掛止部材のポケット側掛止部材への掛止位置をバストに合わせて左右幅60mm及び上下幅80mmの範囲内で調整できることを特徴とする、カップ付衣類に用いるためのカップ部材。
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