JP4654988B2 - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置においてデータを消去する技術に関する。
例えば複写機、プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置は、画像読取装置によって読み取られた原稿を表す画像データや、LAN(Local Area Network)等の通信線を介して送られてくる画像データを、ハードディスク(HDD)等の大容量の不揮発性記憶装置に一時的に記憶しておき、その記憶装置から画像データを適宜読み出して所定の画像処理を行ってからその画像データが表す画像を記録紙に形成する。このような画像形成動作が終了した後であっても、上記の画像データは記憶装置に記憶されたままの状態となっていることが多い。即ち、記憶装置に記憶されていた画像データに消去処理が施された場合であっても、一般には、そのデータに付随する管理情報が消去されるだけであって、画像データそのものは記憶装置内に残されているのである。最近では、この画像データが悪意のある第3者によって不正に読み出される危険性が指摘されている。
そこで、記憶装置に記憶されたデータを適切に消去するための技術が従来から提案されている(例えば特許文献1〜4)。例えば特許文献1では、装置がスタンバイ状態などの他の処理に対する影響が比較的小さくなるタイミングでデータを消去する技術が提案されている。また、特許文献2に開示された技術によれば、データに応じて消去回数、符号化、データの保持のような消去方法を選択することができる。また、特許文献3では、データに応じて消去回数の回数を変更する技術が提案されている。そして、特許文献4では、画像データのセキュリティレベル順に消去処理を行う技術が提案されている。
特開平9−284572号公報 特開2003−32484号公報 特開2004−153516号公報 特開2005−159550号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記憶手段に記憶されたデータを適切に消去する仕組みを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の構成は、画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てる割当手段と、第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第1の消去手段と、前記第1の画像データとは異なる第2の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第2の消去手段と、前記第1の消去手段によって前記第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記第2の画像データに対するデータ消去処理が要求されると、前記第1の消去手段によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記第1の消去手段によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記第2の画像データに対する複数のデータ消去処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれのデータ消去処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記第1の消去手段又は前記第2の消去手段にデータ消去処理を実行させるよう制御する制御手段とを備える画像処理装置である。
また、第2の構成は、画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てるとともに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理に対して優先度を割り当てる割当手段と、画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する消去手段と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理を、前記割当手段により割り当てられた優先度に従って順番に実行する実行手段と、前記消去手段によって前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理が要求されると、前記消去手段によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記消去手段によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれの処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記消去手段又は前記処理手段に処理を実行させるよう制御する制御手段とを備える画像処理装置である。
第3の構成では、前記第1の構成及び前記第2の構成において、予め決められた機密度と、前記複数回のデータ消去処理の各々に対する優先度とを対応付けて記憶した機密度記憶手段と、前記機密度を指定する機密度指定手段を備え、前記割当手段は、前記機密度指定手段によって指定された機密度に対応付けて前記機密度記憶手段に記憶されている優先度を割り当てる。
また、第4の構成では、前記第1の構成及び前記第2の構成において、キーワードと、前記複数回のデータ消去処理の各々に対する優先度とを対応付けて記憶したキーワード記憶手段を備え、前記割当手段は、前記画像データが表す画像に含まれる文字画像からキーワードを抽出し、抽出したキーワードに対応付けて前記キーワード記憶手段に記憶されている優先度を割り当てる。
また、第5の構成では、前記第1の構成及び前記第2の構成において、予め決められた画像データを擬似画像データとして記憶する擬似画像記憶手段を備え、画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうち最後に実行されるデータ消去処理は、前記擬似画像記憶手段によって記憶されている擬似画像データを前記記憶領域に書き込む処理である。
また、第6の構成では、前記第5の構成において、前記画像データが暗号化されているか否かを判断する判断手段を備え、前記第1及び第2の制御手段は、前記判断手段によって前記画像データが暗号化されていると判断された場合には、前記画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうち最後に実行されるデータ消去処理は、前記擬似画像記憶手段によって記憶されている擬似画像データ又は乱数を前記記憶領域に書き込み、且つ、暗号化する処理である。
また、本発明の第7の構成は、コンピュータに、画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てる割当機能と、第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第1の消去機能と、前記第1の画像データとは異なる第2の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第2の消去機能と、前記第1の消去機能によって前記第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記第2の画像データに対するデータ消去処理が要求されると、前記第1の消去機能によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記第1の消去機能によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記第2の画像データに対する複数のデータ消去処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれのデータ消去処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記第1の消去機能又は前記第2の消去機能にデータ消去処理を実行させるよう制御する制御機能とを実現させるプログラムである。
さらに、第8の構成は、コンピュータに、画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てるとともに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理に対して優先度を割り当てる割当機能と、画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する消去機能と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理を、前記割当機能により割り当てられた優先度に従って順番に実行する実行機能と、前記消去機能によって前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理が要求されると、前記消去機能によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記消去機能によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれの処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記消去機能又は前記処理機能に処理を実行させるよう制御する制御機能とを実現させるプログラムである。
本発明の第1及び第7の構成によれば、第1及び第2の画像データに対する複数のデータ消去処理を優先度に従って実行することができる。
また、本発明の第2及び第8の構成によれば、画像データに対する複数のデータ消去処理と、それらのデータ消去処理以外の処理を優先度に従って実行することができる。
第3の構成によれば、セキュリティレベルを指定することで優先度を設定することができる。
第4の構成によれば、画像データ中のキーワードに応じてセキュリティレベルを設定し、優先度を設定することができる。
第5の構成によれば、擬似画像データが書き込まれた状態でデータ消去処理が完了するから、例えば第3者がその記憶領域を参照したとしても、どのデータが重要なデータかということを判別しづらくなる。
第6の構成によれば、擬似画像も暗号化されるから、情報の漏洩の危険性を低減させることができる。
(1)装置の構成
図1は、本実施形態に係る画像処理装置1の構成を示すブロック図である。この画像処理装置1は、例えばプリントアウト機能、スキャン(画像読取)機能、コピー(複写)機能及びファクシミリ機能を備えた装置によって実現される。図1に示すように、画像処理装置1は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)や作業用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)、各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)などを備える制御部11と、各種のボタンやタッチパネル式の液晶ディスプレイのような操作部12と、イントラネットやLAN(Local Area Network)のような通信手段を介して通信を行うためのインターフェース装置である通信部13と、原稿などから画像を読み取る画像読取部14と、画像を記録シート(媒体)に形成する画像形成部15と、制御部11が行う動作手順が記述されたプログラムや各種データを記憶する記憶部16と、各種情報を表示する液晶ディスプレイのような表示部17とを備えている。なお、記憶部16は不揮発性記憶媒体であり、例えば磁気記憶方式でデータを記憶するHDDである。
ユーザが操作部12を操作して例えば原稿の複写(コピー)を指示すると、制御部11は画像読取部14に画像の読み取りを指示する。この指示に応じて、画像読取部14は、図示せぬプラテンガラス上に置かれた原稿に光を照射し、その原稿の画像を光学的に読み取って画像データを生成し、制御部11に供給する。制御部11はこの画像データを記憶部16に記憶させる。また、通信部13が画像データを受信すると、制御部11はこの画像データを記憶部16に記憶させる。制御部11は、このようにして記憶部16に記憶された画像データを適宜読み出して画像形成部15に供給して、記録シートに画像を形成させる。
(2)データの消去方法
このような画像形成処理が終了すると、制御部11は、画像データを記憶部16から消去する消去処理を実行するように構成されている。以降、制御部11によって消去処理が実行される記憶領域を「消去領域」と呼ぶ。この消去処理は具体的には、画像データとは異なるデータを上記消去領域に書き込む、という上書き形式の消去処理である。具体的には、制御部11は、消去領域の開始アドレスから終了アドレスへとそのアドレスに従って、「0」(ゼロ)を上書きしたり(ゼロ方式という)、例えば、“0x00”や“0xff”のような乱数を上書きする(乱数方式という)。
ただし、データの消去時には、ハードディスクの回転などによって振動が発生し、さらにその振動で磁気ヘッドの位置がずれることによって残留磁気が生じてしまい、消去領域の中に、画像データが消去されない領域が発生する場合がある。そこで、制御部11は、消去領域に対して、上記のような上書き消去処理を複数回(本実施形態では3回)行うようにする。上書き消去処理の回数が増加すれば、データの消去が成功する確率も大きくなるからである。
ところで、前述した「ゼロ方式」や「乱数方式」のような、画像データとは異なるデータを上書きすることで画像データを消去する方式では、画像データが消去されていない記憶領域を第3者によって特定される虞がある。その理由を説明する。
図2(a)は、「ゼロ方式」で消去処理を行った場合の記憶領域Mのデータ構造の一例を表している。なお、図2(a)においては、「0」ゼロ以外の値が書き込まれる記憶領域を斜線部で示している(図2(b),(c)においても同じ)。この方式の場合、データ「0」が書き込まれている記憶領域は、消去領域16bのほか、データが一度も書き込まれたことのない未使用領域16dである。一方、「0」ゼロ以外の値が書き込まれる記憶領域は、ファイル形式の画像データの管理情報が記憶された管理情報領域16aと、消去された画像データ以外の画像データが記憶された画像データ領域16cに限定される。よって、悪意のある第3者が「0」以外のデータが書き込まれた領域を特定しさえすれば、その領域には何らかの情報が書き込まれているわけであるから、仮にその情報が暗号化されるなどのセキュリティ対策が採られていたとしても、その情報が閲覧される危険性が高くなる。一方、消去領域16bであっても前述した残留磁気によってデータが残っている可能性もあるから、このような消去領域16bにおいて「0」以外のデータが書き込まれた領域を調べられて、不正にデータが読み出される虞がある。
次に、図2(b)は、「乱数方式」で消去処理を行った場合の記憶領域のデータ構造の一例を表している。この方式の場合、「0」が書き込まれる記憶領域は、未使用領域16dに限定される。よって、「0」以外の値が書き込まれている記憶領域は、図中斜線が施された管理情報領域16a、消去領域16b及び画像データ領域16cとなり、どこに画像データが記憶されているか或いはどこに画像データが記憶されていたかといったことは特定されにくくなる。よって、図2(a)の「ゼロ方式」の場合よりも、情報が漏洩する危険性は低減すると言える。ところが、管理情報領域16aには、画像データの管理情報が記憶されており、この管理情報には画像データに特徴的な値が含まれていることがある。よって、この管理情報を読み取られてしまうと、画像データの記憶領域が特定されたり、画像データに関連する情報が漏洩する虞がある。このように、「乱数方式」であっても、情報が閲覧されるという危険性を完全には否定できない。
そこで、本実施形態では、複数回の上書き消去処理のうち、最後に行う上書き消去処理においては、画像データとは異なる画像データであって、且つ、特に機密性を有さない画像データを上書きする。この場合、最後に行う上書き消去処理以外の上書き消去処理については、前述した「ゼロ方式」や「乱数方式」のどちらを適用してもよいが、ここでは「乱数方式」を用いるものとする。以下、このように機密性を有さない画像を疑似画像と呼び、この疑似画像を用いる方式を「擬似画像方式」と呼ぶ。この「擬似画像」は、ユーザの保有する画像でなく、画像処理装置1の製造者等によって予め用意された、例えば風景や模様、図形のような画像であり、製造段階で様々な疑似画像データが記憶部16の所定の領域に複数格納されている。
さらに、消去領域だけでなく、記憶領域全体の初期化処理が実行される際にも、その疑似画像データが記憶領域に擬似画像データを上書きする。この場合、「擬似画像方式」による初期化処理が実行された後の記憶領域のデータ構造は図2(c)のようになる。つまり、消去領域16aにおいても未使用領域16dにおいても擬似画像データが書き込まれるから、「0」が書き込まれている記憶領域は存在しなくなる。よって、悪意の第3者によって記憶領域が解析された場合であっても、あらゆる記憶領域に画像データが記憶されていることになるから、それぞれの画像データが表す画像の内容を閲覧し、その内容を参照しないと、それが意味のある内容か否か(つまりユーザが保有する画像データか或いは装置製造者が用意した意味のない疑似画像か)を判断することができない、ということになる。
(3)セキュリティレベルと優先度
画像処理装置1は、或る画像データを消去する際には、上述したような上書き消去処理を3回実行する。ところが、画像処理装置1が実行する消去処理の回数が多くなるほど、消去処理の最中に別の処理を受け付ける機会も多くなる。例えば、画像処理装置1が消去処理の最中に受け付けた処理が極めて重要度が高い場合、実行中の消去処理を優先して行ってしまうと、ユーザに不都合が生じたり、装置の動作に重大な障害が起こることがあり得る。このような事態を防止するために、画像処理装置1は、各処理の重要度に応じてその処理に「優先度」を割り当て、その優先度に従って順番に処理を実行する。例えば、画像処理装置1は、或る処理を実行中であっても、更に優先度の高い処理を受け付けると、前者の処理を停止して後者の処理を実行する。すなわち、画像処理装置1は、常に優先度が最高となる処理を実行するのである。
このため、制御部11が実行する各処理の優先度がテーブル形式で記憶されている。ここで、図3は、記憶部16に記憶された管理テーブルの記述例を示す図である。なお、図において、優先度においては数値が小さいほど優先的に処理が行われるものとし、以降「優先度が高い」という表現を用いる。図3では、OS(Operating System)に関する処理(「OS処理」と表す)の優先度は“10”である。OSに関する処理とは、例えば、装置が計時する時刻の管理や、実行待ちの処理を定期的に確認する場合のように、装置の中枢的な処理を含むことがしばしばあるので、優先度が最も高く設定されている。
次に、通信に関する処理(「通信処理」と表す)の優先度は“30”である。通信に関する処理とは、例えば通信部13を介して通信手段で接続された装置とのデータのやり取りなどのことである。例えば、制御部11が外部装置から通信要求を受信した場合に、その応答を直ちに実行しないと、画像処理装置1が故障や動作不能の状態であると当該外部装置に誤って判断されかねないので、「OS処理」よりは優先度が低いが、比較的高い優先度が設定されている。
次に、画像形成に関する処理(「画像形成処理」と表す)の優先度は“50”である。画像形成処理は、その処理が本来よりも遅滞した場合でもユーザに不都合が生じるが、装置の動作において重大な問題が生じることはごく稀であるから、優先度は比較的低く設定されている。
そして、ユーザインターフェース(UI)に関する処理(「UI処理」と表す)の優先度は“70”である。UIに関する処理とは、例えば表示部17への各種情報の表示や、ユーザの操作部12の操作による指示を制御部11に供給する処理である。例えば、画像形成処理のような処理の最中に、各種情報の表示ができなかったり、ユーザの操作を受け付けなかったりしても大きな問題は生じにくい。よって、優先度は画像形成処理よりも更に低く設定されている。
以上のような「OS処理」、「通信処理」、「画像形成処理」及び「UI処理」に対し、データ消去処理に対してはセキュリティレベル(機密度)が設定されており、このセキュリティレベル単位で優先度が設定されている。図4は、セキュリティレベルに応じた優先度を示した図である。セキュリティレベルは「最高機密」、「高機密」、「中間機密」、「低機密」などの複数段階に分類される。前者ほどセキュリティレベルが高く、セキュリティレベルが高いほど、各々の消去処理の優先度が高く設定される。また、消去処理の回数が増加するほど優先度が低く設定される。例えば、セキュリティレベル「最高機密」が割り当てられた画像データに対する第2回目の消去処理と、セキュリティレベル「高機密」が割り当てられた画像データに対する第1回目の消去処理とが競合した場合、前者の優先度は“45”であるのに対し、後者の優先度が“44”であるから、後者の処理(セキュリティレベル「高機密」が割り当てられた画像データに対する第1回目の消去処理)が先に実行され、前者の処理(セキュリティレベル「最高機密」が割り当てられた画像データに対する第2回目の消去処理)が後に実行されることになる。
(4)動作例
次に、本実施形態の動作例について図を参照しながら説明する。
以下の説明においては、受け付けた要求に応じて、画像処理装置が実行する一連の処理を「処理群」と呼ぶ。例えば、画像形成処理が実行されると、その後に3回の消去処理が実行されることになるが、これらの画像形成処理及び複数回の消去処理を総称して、処理群と呼ぶ。なお、「OS処理」や「通信処理」、「UI操作」については、受け付けた「処理」が「処理群」そのものである。また、「消去処理」とは3回の消去処理を総称したものを言い、各回の消去処理を「1回目の消去処理」という具合に表したり、また、異なる画像形成処理を区別するために「画像形成処理a」や「画像形成処理b」と称し、さらにそれらに対応する2回目の消去処理を「消去処理a2」や「消去処理b2」という具合に表したりする。
図5は、画像処理装置1の制御部11が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。以下の説明では、最初に要求が受け付けられて開始される処理を「第1の処理」としており、この第1の処理を含む一連の処理群を「第1の処理群」と呼ぶ。例えば、画像形成処理の要求が受け付けられた場合、第1の処理は画像形成処理であり、第1の処理群にはこの画像形成処理のほか、画像データに対する3回の消去処理が含まれる。そして、この「第1の処理」に続いて受け付けられた処理を「第2の処理」とし、この第2の処理を含む一連の処理群を「第2の処理群」と呼ぶ。
さらに、図6〜8は、制御部11が「第1の処理」を実行してから、「第2の処理」を受け付けたときに、各処理が時系列的にどのような順番で実行されるかを表している。各図において、(a)は本実施形態における処理の順番を表し、(b)は本実施形態の構成を有しない場合の処理の順番を表している。なお、図6〜8においては、画像データのセキュリティレベルや優先度として、図3及び4に示したテーブルの内容を用いている。
(4−1)動作例1
まず、動作例1では、「高機密」の画像データに対する第1の処理の開始後に、「中間機密」の画像データに対する第2の処理を受け付けた場合の動作について説明している。すなわち、第1の処理群を実行している最中に、さらに優先度の低い第2の処理が指示された場合である。
この場合、制御部11は、図5において第1の処理を受け付けると(ステップS1)、まず第1の処理群に含まれる画像形成処理a(優先度“50”)を実行する(ステップS2)。次に、制御部11は画像形成処理aを実行しつつ、第2の処理を受け付けたか否かを判断する(ステップS3)。制御部11は、第2の処理を受け付けるまでは(ステップS3;NO)、第1の処理群に含まれる処理が全て終了するまで(ステップS4;NO)、この処理を継続する。つまり、制御部11は、第2の処理を受け付けるまでは、画像形成処理a、消去処理a1(優先度“44”)、消去処理a2(優先度“54”)、消去処理a3(優先度“64”)という、優先度に従った処理を実行していく。即ち、制御部11は、画像データに対する複数回のデータ消去処理を、その優先度に従って順番に実行する。
ここで、制御部11が画像形成処理aの実行した後に消去処理a1を実行している最中に、第2の処理を受け付けたと仮定する(ステップS3;YES)。この場合、制御部11は、消去処理a1と第2の処理のどちらを実行するかを判断すべく、消去処理a1の優先度と、第2の処理群の最優先の処理、つまり画像形成処理bとの優先度を比較する(ステップS5)。ここでは、実行中の消去処理a1の優先度(優先度“44”)の方が、画像形成処理b(優先度“50”)よりも優先度が高いので(ステップS6;YES)、制御部11は実行中の処理(消去処理a1)を継続する(ステップS7)。
以降、制御部11は優先度に従った処理を実行する(ステップS10)。具体的には、消去処理a2,a3、画像形成処理b、消去処理b1,b2,b3のうち、それぞれに割り当てられた優先度に従って処理を実行する。そして、これらの処理の最中に、さらに別の処理を受け付けた場合には(ステップS11;YES)、制御部11は、ステップS5に戻り、上記処理ステップS5〜S11を繰り返すことになる。
ここでは、制御部11が、別の処理を受け付けないまま消去処理a1を終了したと仮定する。この場合、制御部11は、消去処理a1に続いて優先度の高い画像形成処理b(優先度“50”)を実行する。以降、制御部11は、上記処理ステップS10〜S12を、第1及び第2の処理群が終了するまで繰り返す。つまり、制御部11は、第1の処理群において実行されているデータ消去処理に対する優先度と、第1の処理群において未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、第2の処理群において複数のデータ消去処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれのデータ消去処理に対する優先度に従ってデータ消去処理の順番を決定し、決定した順番に従ってデータ消去処理を実行する。具体的には、制御部11は、画像形成処理b1が終了すれば、次に優先度の高い消去処理b1(優先度“53”)を実行する。そして、制御部11は、消去処理b1が終了すれば、優先度の高い消去処理a2(優先度“54”)を実行し、続いて、消去処理b2(優先度“63”)、消去処理a3の(優先度“64”)、消去処理b3(優先度“73”)という順序で実行する。
そして、制御部11は消去処理b3を終了すると、受け付けた第1及び第2の処理の全ての処理群が終了したと判断する。すなわち、各処理が行なわれる順序は、図6(a)に示すように、画像形成処理a、消去処理a1、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理a2、消去処理b2、消去処理a3、消去処理b3となり、重要度の高い順で処理を実行することができる。
なお、図5のステップS4において、制御部11が第1の処理群を終了したと判断すれば(ステップS4;YES)、受け付けた処理は全て終了することになる。
また、ステップS6において、制御部11は、実行中の処理の方が優先度が低いと判断した場合には(ステップS6;NO)、実行中の処理を一旦停止させて(ステップS8)、優先度の高い方の処理を実行する(ステップS9)。このときステップS8で処理が停止されたときに、処理を実行中の記憶領域のアドレスを「停止アドレス」と呼ぶ。
また、ステップS11にて、制御部11は、別の処理を受け付けていないと判断すれば(ステップS11;NO)、受け付けた処理の処理群が全て終了したか否かを判断する(ステップS12)。この場合、制御部11は、受け付けた処理が含まれる処理群が全て終了したと判断すれば(ステップS12;YES)、ここで全処理を終了したことになる。一方、制御部11は、受け付けた処理の処理群が全て終了していないと判断すれば(ステップS12;NO)、ステップS10に戻り、処理ステップS10〜S12を繰り返すことになる。
これに対し、処理のセキュリティレベルのみを考慮する場合は、図6(b)に示すように、まずは画像形成処理aを実行し、その次の消去処理a1を実行している最中に第2の処理を受け付けたとしても、「高機密」である第1の処理群を全て終えるまでは、「中間機密」である第2の処理を実行することはない。よって、制御部11は、消去処理a1に続いて消去処理a2、消去処理a3を実行する。そして、第1の処理群が全て終了してから、第2の処理群の画像形成処理b、消去処理b1、消去処理b2、消去処理b3を実行する。すなわち、各処理が行なわれる順序は、画像形成処理a、消去処理a1、消去処理a2、消去処理a3、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理b2、消去処理b3という具合になる。
(4−2)動作例2
次に動作例2を説明する。この動作例2は、「中間機密」の画像データに対する第1の処理の開始後に、「高機密」の画像データに対する第2の処理を受け付けた場合の動作である。すなわち、第1の処理群を実行している最中に、さらに優先度の高い第2の処理が指示される場合である。
まず、図7(a)に示した本実施形態の動作について説明する。本動作例2においても、制御部11が第2の処理を受け付ける過程までは、上述した動作例1と処理ステップは共通であるから、その説明を割愛する。そして、制御部11が消去処理a1を実行している最中に、第2の処理を受け付けたと判断すれば(ステップS3;YES)、実行中の消去処理a1と、第2の処理とのどちらを実行するかを判断すべく、消去処理a1の優先度と、第2の処理群の最優先の処理、つまり画像形成処理bとの優先度を比較する(ステップS5)。そして、制御部11は実行中の消去処理a1の優先度が(優先度“53”)の方が、画像形成処理b(優先度“50”)に対して優先度が高いか否かを判断する(ステップS6)。すると、制御部11は、第2の処理である画像形成処理bの方が優先度が高いと判断するから(ステップS6;NO)、実行中である消去処理a1を一旦停止する(ステップS8)。そして、制御部11は画像形成処理bを実行する(ステップS9)。
そして、制御部11は、更に別の処理を受け付けたか否かを判断しつつ、優先度が最高の処理を実行することになるから、処理ステップS5〜S12を繰り返すことになる。つまり、制御部11が実行する処理に着目すれば、画像形成処理bが終了すれば、次に優先度の高い消去処理b1(優先度“44”)を実行する。そして、制御部11は、次に優先度の高い処理をステップS8で一旦停止した消去処理a1と判断するから、消去処理a1の残りの処理を実行することになる。そして、制御部11は、消去処理a1が終了すれば、続いて、消去処理b2(優先度“54”)、消去処理a2の(優先度“63”)、消去処理b3(優先度“64”)、消去処理a3(優先度“73”)という順序で実行する。
そして、制御部11は消去処理b3を終了すれば、受け付けた第1及び第2の処理の全ての処理群が終了したと判断する。すなわち、各処理が行なわれる順序は、画像形成処理a、消去処理a1(停止アドレスまで)、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理a1(終了アドレスまで)、消去処理a2、消去処理b2、消去処理a3、消去処理b3という具合になる。
一方、図7(b)に示すように、処理のセキュリティレベルのみを考慮する場合は、セキュリティレベルが高い画像データに第1の処理を受け付けると、画像形成処理a、消去処理a1を実行する。そして、その間に第2の処理を受け付けると、第2の処理の画像データの方がセキュリティレベルが高いから、第2の処理を優先して実行する。よって、消去処理a1を一旦停止し、消去処理b1を実行することになる。そして、消去処理b2、消去処理b3を実行する。第2の処理群が全て終了すれば、第1の処理群の残りの処理である消去処理a1、消去処理a2、消去処理a3を実行する。すなわち、各処理の順序は、画像形成処理a、消去処理a1(停止アドレスまで)、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理b2、消去処理b3、消去処理a1(終了アドレスまで)、消去処理a2、消去処理a3という具合になる。
(4−3)動作例3
次に動作例3を説明する。この動作例3は、「中間機密」の画像データに対する第1の処理の開始後に、「中間機密」の画像データに対する第2の処理を受け付けた場合の動作について説明する。すなわち、第1の処理群を実行している最中に、優先度が一致する第2の処理が指示される場合である。さらに、本動作例3では、ここまで述べた画像形成処理以外の処理を受け付ける例についても説明する。
まず、図8(a)に示した本実施形態の動作について説明する。本動作例3においても、制御部11が第1の処理群と第2の処理群の優先度を比較して、優先度が高い方の処理を実行するという点は、上述した動作例1及び2と等しいからその説明を割愛する。ただし、本動作例3では、各々の画像データのセキュリティレベルが等しいから、比較した各々の処理の優先度が一致するというケースがある。例えば、図の消去処理b1が終了した時刻t1に着目すれば、制御部11は、次に優先度の高い処理を、消去処理a2及び消去処理b2(共に優先度“54”)の2つであると判断する。このような場合には、制御部11はどちらの処理を実行しても良いが、例えば、先に実行した第1の処理を優先して、消去処理a2を行ってから消去処理b2を実行するようにする。また、時刻t2の消去処理a3及び消去処理b3においても優先度が一致するから、やはり設定に応じてどちらか一方を優先する。もちろん逆順であっても良いから、予め製造段階で設定されていてもよいし、ユーザが設定するようにしてもよい。
本動作例3において、さらに制御部11が消去処理a3の実行中に、通信手段で接続された装置との通信処理を受け付けた場合について説明する。
制御部11は、通信処理を受け付けたと判断すれば(ステップS11)、ステップS5に戻り、実行中の消去処理a3と、消去処理b3と、通信処理との優先度を比較する。そして、制御部11は実行中の消去処理a3の優先度(優先度“64”)が、その他の処理群の最優先の処理である消去処理b3(優先度“64”)、通信処理(優先度“30”)に対して優先度が高いか否かを判断する(ステップS6)。すると、制御部11は、通信処理の方が優先度が高いと判断するから(ステップS6;NO)、実行中である消去処理a3を一旦停止して(ステップS8)、通信処理を実行する(ステップS9)。そして、制御部11は通信処理を終了すれば、一旦停止していた消去処理a3を再開した後に、消去処理b3を実行する。制御部11が、更に多くの処理を受け付けた場合であっても優先度が最も高い処理を実行することには変わりない。
そして、制御部11は消去処理b3を終了すれば、受け付けた第1、第2及び第3の処理の全ての処理群が終了したと判断する。すなわち、各処理が行なわれる順序は、画像形成処理a、消去処理a1、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理a2、消去処理b2、消去処理a3(停止アドレスまで)、通信処理、消去処理a3(終了アドレスまで)、消去処理b3という具合になる。
一方、図8(b)に示すように、処理のセキュリティレベルのみを考慮する場合は、セキュリティレベルが高い画像データに第1の処理の実行中に第2の処理を受け付けても、各々のセキュリティレベル一致するであるから、第2の処理を優先して実行することはない。よって、動作例1に処理の順序と等しい。そして、消去処理b2の実行中に通信処理を受け付けると、例えば通信処理を優先して行うと判断すれば、消去処理b2を一旦停止して実行する。通信処理が終了すれば、消去処理b2を再開して、第2の処理群を最後まで実行する。すなわち、各処理が行なわれる順序は、画像形成処理a、消去処理a1、消去処理a2、消去処理a3、画像形成処理b、消去処理b1、消去処理b2(停止アドレスまで)、通信処理、消去処理b2(終了アドレスまで)、消去処理b3という具合になる。このように、画像形成処理及びデータ消去処理以外の処理、つまりOS処理、通信処理、UI処理(以下、通常処理という)が要求された場合であっても、制御部11は、上記と同様に優先度に従って処理を実行する。つまり、制御部11は複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てるとともに、通常処理に対して優先度を割り当てる。そして、制御部11は、実行されているデータ消去処理に対する優先度と、未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、通常処理に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれの優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って処理を実行するのである。
(5)変形例
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々の態様にて実施することが可能である。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。なお、これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
(5−1)変形例1
上述した実施形態においては、「画像形成処理」の優先度は、画像データのセキュリティレベルによらず一定の“50”としていたが、セキュリティレベルに応じて「画像形成処理」の優先度を異ならせてもよい。ここで、図9、10は、記憶部16に記憶された管理テーブルの記述例を示す図である。まず図9は、制御部11が実行する各処理の優先度を示している。各処理は「OS処理」、「通信処理」、「UI処理」であり、優先度と共に実施形態に等しいから、その説明を割愛する。図10は、画像データのセキュリティレベルに応じた優先度を、画像形成処理と各回の消去処理毎に示している。セキュリティレベルの分類方法は上述した実施形態と同じであるが、例えば、セキュリティレベルが「最高機密」である画像データの優先度について説明すると、画像形成処理の優先度を“39”とし、1回目の消去処理の優先度を“35”とし、2回目の消去処理の優先度を“41”とし、3回目の消去処理の優先度を“47”とする。セキュリティレベルが「高機密」の画像データについては、画像形成処理の優先度を“44”とし、1回目の消去処理の優先度を“40”とし、2回目の消去処理の優先度を“46”とし、3回目の消去処理の優先度を“52”とする。また、「中間機密」の画像データについては、画像形成処理の優先度を“49”とし、1回目の消去処理の優先度を“50”とし、2回目の消去処理の優先度を“51”とし、3回目の消去処理の優先度を“57”とする。「低機密」の画像データについては、画像形成処理の優先度を“54”とし、1回目の消去処理の優先度を“55”とし、2回目の消去処理の優先度を“56”とし、3回目の消去処理の優先度を“62”とする。画像形成処理の優先度も画像データのセキュリティレベルに応じて異なるから、セキュリティレベルの高い画像データほど処理群に含まれる一連の処理が、実施形態よりも迅速に行われることになる。
(5−2)変形例2
また、実施形態では、各々の画像データに設定されるセキュリティレベルは、ユーザが画像データの重要度を判断して設定するようにしていたが、画像処理装置1が設定するようにしてもよい。例えば、画像処理装置1は、ユーザ情報とセキュリティレベルを対応付けて記憶部16に記憶しておき、画像データの入力を受け付けた際にログインしているユーザに対応したセキュリティレベルを割り当てるようにしても良い。例えば、会社においてユーザの役職が高くなるほどセキュリティレベルを高くしたり、機密性の高い情報を扱っている業務を行っている者のセキュリティレベルをそれ以外の者よりも高くするといった具合である。
(5−3)変形例3
また、画像処理装置1が、「丸秘」、「人事」、「重要」のような、画像に機密性を有する情報が含まれると推測できるキーワードと、セキュリティレベルを対応付けて記憶部16に記憶しておく。そして、画像処理装置1は画像データが表す画像に含まれるキーワードを光学的に読み取って抽出し、その結果に基づいて画像データのセキュリティレベルを設定してもよい。また、画像処理装置1が隠し印刷を読み取る機能を備え、隠し印刷として埋め込まれたユーザ情報やキーワード、またセキュリティレベルなどを示す情報を読み取って、それらに応じたセキュリティレベルを設定するようにしてもよい。画像データのデータ量の大きいほど、消去処理に要する時間も大きくなるから、データ量の小さな画像データほどセキュリティレベルを高くしてもよい。
(5−4)変形例4
また、実施形態では、擬似画像データはそのまま消去領域や未使用領域に記憶されるようにしていたが、暗号化して記憶させても良い。ユーザが特に機密性の高い情報が含まれると判断した画像データについては、当該画像データを暗号化して記憶させることもある。よって、暗号化されたデータが発見されると、特に機密性を有するデータであると判断される虞が暗号化されていないデータに比べて高くなる。したがって、擬似画像データも暗号化して記憶されていれば、機密性を有する画像データがさらに発見されにくくなる。暗号化方式としては、例えば時刻情報が反映された暗号鍵を適用したりすれば、各々の擬似画像データの暗号化方式が異なることになるから、それらが復号される場合には、暗号化方式が変わらない場合よりも時間を要することになる。
(5−5)変形例5
なお、実施形態では、プリントアウト機能、スキャン(画像読取)機能、コピー(複写)機能及びファクシミリ機能を備えた装置によって画像処理装置1が実現される例を説明したが、これに限らず、これらの機能のうち少なくとも1つを備えた装置によって実現されてもよい。また、画像処理を行うコンピュータのような情報処理装置に画像処理装置1が内蔵されていても良い。
(5−6)変形例6
なお、画像処理装置1の制御部11が実行するプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な磁気記録媒体、光記録媒体あるいはROMなどの記録媒体に記録して画像処理装置1に提供することができる。また、インターネットのような通信手段で画像処理装置1にダウンロードさせることも可能である。
実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示したブロック図である。 記憶領域のデータ構造を説明する図である。 制御部が実行する処理の優先度を示した管理テーブルの一例を示した図である。 セキュリティレベルと優先度の関係を示す管理テーブルの一例を示した図である。 制御部が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 動作例1における処理の過程を説明する図である。 動作例2における処理の過程を説明する図である。 動作例3における処理の過程を説明する図である。 変形例において制御部が実行する処理の優先度を示した管理テーブルの一例を示した図である。 変形例においてセキュリティレベルと優先度の関係を示す管理テーブルの一例を示した図である。
符号の説明
1…画像処理装置、11…制御部(割当手段、第1の消去手段、第2の消去手段、消去手段、処理手段、制御手段)、12…操作部、13…通信部、14…画像読取部、15…画像形成部、16…記憶部(割当手段)、17…表示部。

Claims (8)

  1. 画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てる割当手段と、
    第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第1の消去手段と、
    前記第1の画像データとは異なる第2の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第2の消去手段と、
    前記第1の消去手段によって前記第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記第2の画像データに対するデータ消去処理が要求されると、前記第1の消去手段によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記第1の消去手段によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記第2の画像データに対する複数のデータ消去処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれのデータ消去処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記第1の消去手段又は前記第2の消去手段にデータ消去処理を実行させるよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てるとともに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理に対して優先度を割り当てる割当手段と、
    画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当手段により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する消去手段と、
    前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理を、前記割当手段により割り当てられた優先度に従って順番に実行する実行手段と、
    前記消去手段によって前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理が要求されると、前記消去手段によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記消去手段によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれの処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記消去手段又は前記処理手段に処理を実行させるよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 予め決められた機密度と、前記複数回のデータ消去処理の各々に対する優先度とを対応付けて記憶した機密度記憶手段と、
    前記機密度を指定する機密度指定手段を備え、
    前記割当手段は、前記機密度指定手段によって指定された機密度に対応付けて前記機密度記憶手段に記憶されている優先度を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. キーワードと、前記複数回のデータ消去処理の各々に対する優先度とを対応付けて記憶したキーワード記憶手段を備え、
    前記割当手段は、前記画像データが表す画像に含まれる文字画像からキーワードを抽出し、抽出したキーワードに対応付けて前記キーワード記憶手段に記憶されている優先度を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 予め決められた画像データを擬似画像データとして記憶する擬似画像記憶手段を備え、
    画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうち最後に実行されるデータ消去処理は、前記擬似画像記憶手段によって記憶されている擬似画像データを前記記憶領域に書き込む処理であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像データが暗号化されているか否かを判断する判断手段を備え、
    前記第1及び第2の制御手段は、前記判断手段によって前記画像データが暗号化されていると判断された場合には、前記画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうち最後に実行されるデータ消去処理は、前記擬似画像記憶手段によって記憶されている擬似画像データ又は乱数を前記記憶領域に書き込み、且つ、暗号化する処理であることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. コンピュータに、
    画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てる割当機能と、
    第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第1の消去機能と、
    前記第1の画像データとは異なる第2の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する第2の消去機能と、
    前記第1の消去機能によって前記第1の画像データに対する前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記第2の画像データに対するデータ消去処理が要求されると、前記第1の消去機能によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記第1の消去機能によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記第2の画像データに対する複数のデータ消去処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれのデータ消去処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記第1の消去機能又は前記第2の消去機能にデータ消去処理を実行させるよう制御する制御機能と
    を実現させるプログラム。
  8. コンピュータに、
    画像データが記憶された記憶領域に対して当該画像データとは異なるデータを書き込むことで当該画像データを当該記憶領域から消去するデータ消去処理を複数回繰り返す場合に、これら複数回のデータ消去処理の各々に対して優先度を割り当てるとともに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理に対して優先度を割り当てる割当機能と、
    画像データに対する前記複数回のデータ消去処理を、前記割当機能により各データ消去処理に割り当てられた優先度に従って順番に実行する消去機能と、
    前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理を、前記割当機能により割り当てられた優先度に従って順番に実行する実行機能と、
    前記消去機能によって前記複数回のデータ消去処理のうちのいずれかが実行されているときに、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理が要求されると、前記消去機能によって実行されているデータ消去処理に対する優先度と、前記消去機能によって未だ実行されていないデータ消去処理に対する優先度と、前記画像データに対するデータ消去処理以外の処理の各々に割り当てられた優先度とを比較し、それぞれの処理に対する優先度に従って、実行する順番を決定し、決定した順番に従って前記消去機能又は前記処理機能に処理を実行させるよう制御する制御機能と
    を実現させるプログラム。
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