JP4653672B2 - 接着フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、チップオンリードフレーム型半導体パッケージ(COLパッケージ)内で、半導体素子を固定するための接着フィルムに関する。
半導体パッケージ内で、ICやLSI等の半導体素子(チップ)と支持部材との接着にはダイアタッチ材が使用される。近年、チップサイズパッケージ、スタックパッケージ、システムインパッケージ等の実装面積の小さい、高密度実装半導体パッケージにおいては、厚み精度やはみ出し制御性の優れたフィルム状のダイアタッチ材、いわゆるダイアタッチフィルムが使用されている。一方、スモールアウトラインパッケージやクワッドフラットパッケージ等のリードフレーム型の汎用パッケージには、コストの観点から、より安価なペースト状のダイアタッチ材、いわゆるダイアタッチペーストが使用され続けている。
一般に、リードフレームにはチップを固定する箇所にダイパッドと呼ばれる部分を有するが、より小型のパッケージの中には、デザイン上、ダイパッドのないリードフレームも開発され始めている。この場合、チップとリードフレームとの接着にはペースト状のダイアタッチペーストは使用できず、フィルム状のダイアタッチフィルムを使用する。しかし、ダイアタッチフィルムは高価であるため、チップとほぼ同サイズのフィルムを使用すると大きくコストアップになる問題があった。
コストアップを避けるために、チップより小さいダイアタッチフィルムを使用する方法が考えられるが、この場合、最終的にモールド樹脂で封止する際に、チップとリードフレーム間にある隙間にモールド樹脂がしっかり流れ込まず、空隙が残ってしまうことがある。この状態でリフロー工程を経ると、膨れや剥れ、パッケージクラック等の不具合を誘発する。
空隙の発生頻度は、チップとリードフレーム間の隙間の高さ、すなわちダイアタッチフィルムの厚みに大きく依存しており、薄すぎても厚すぎても問題がある。
また、上記のようなチップオンリードフレーム型のパッケージを製造する場合、まずダイアタッチフィルムを所定の大きさに個片化し、リードフレーム上に貼り付けるが、ダイアタッチフィルムが柔らかいと個片化する際にバリが発生する問題があった。
特開平11−288951
本願発明は、個片化する際にバリが発生せず、モールド樹脂の流動に最適な厚みを有する両面接着フィルムを提供することを目的としている。
本発明は、チップオンリードフレーム型半導体パッケージ内で半導体素子を固定するために使用する接着フィルムであって、該接着フィルムが、ガラス転移温度が300℃以上かつ厚み15μm以上100μm以下の耐熱性樹脂層の両面に、ガラス転移温度が100℃以下かつ厚み5μm以上50μm以下の熱硬化性樹脂層が積層された3層構造の接着フィルムである。
前記熱硬化性樹脂層がフェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に有するポリイミドを含有することは接着性の点で好ましい態様である。
本発明の接着フィルムはチップオンリードフレーム型半導体パッケージ内でダイアタッチフィルムとして好適に使用することができる。
本発明の接着フィルムは、ガラス転移温度が300℃以上かつ厚み15μm以上100μm以下の耐熱性樹脂層の両面に、ガラス転移温度100℃以下かつ厚み5μm以上50μm以下の熱硬化性樹脂層が積層された3層構造の接着フィルムである。
コア層である耐熱性樹脂層は、耐熱性の観点から、ガラス転移温度は300℃以上であることが好ましく、より好ましくは350℃以上である。また、厚みは15μm以上100μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以上100μm以下である。15μm未満でも100μmを超えても作業性が悪化する傾向にある。材質は特に限定されないが、例えば、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。中でも入手のしやすさからポリイミドが好ましい。
熱硬化性接着層に含まれる熱硬化性樹脂組成物は、リードフレームに貼り付ける工程での作業性から低温接着性が要求され、ガラス転移温度は100℃以下であることが好ましく、より好ましくは80℃以下である。また、厚みは5μm以上50μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以上40μm以下である。5μm未満では接着が困難であり、50μmを超えても接着性は変わらない。
熱硬化性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂を含むものが好ましく、硬化後は耐熱性が要求されるため、主成分は熱可塑性ポリイミドであることが好ましく、硬化性や接着性の観点から、フェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に有するポリイミドがより好ましい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を例示できる。
一般に、ポリイミドはジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを反応させて得る。フェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に導入するためにはフェノール性ヒドロキシル基を有するジアミンを使用することが好ましい。
フェノール性ヒドロキシル基を有するジアミンとしては、特に限定なく使用できるが、一般式(1)〜(3)で表されるジアミンが好ましい。

(1)


(2)

(3)
(式(1)〜(3)中、Zはそれぞれ独立に直結あるいは2価の有機基を表す。)
Zの2価の有機基としては、炭素数2〜27の、脂肪族基、脂環族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、さらに芳香族基が直接または架橋員によって相互に連結された非縮合環式芳香族基等が挙げられる。
一般式(1)〜(3)で表されるジアミンの具体例としては、例えば、2,3−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、2,6−ジアミノフェノール、3,4−ジアミノフェノール、3,5−ジアミノフェノール、3,6−ジアミノフェノール、4,5−ジアミノフェノール、4,6−ジアミノフェノール、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル]プロパン等が挙げられる。
フェノール性ヒドロキシル基を有するジアミンは全ジアミン成分中に0.1〜10モル%であることが好ましく、更に好ましくは1〜5モル%である。0.1モル%未満では耐熱性能が充分に得られず、10モル%を超えると低温接着性能を低下させる傾向にある。
本発明で使用できるフェノール性ヒドロキシル基を有するジアミン以外のその他のジアミンとしては、ポリイミドとした際のガラス転移温度が100℃を超えなければ特に限定なく使用できる。例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート等が挙げられる。
また、同様に、本発明で使用できるテトラカルボン酸二無水物成分としては、ポリイミドとした際のガラス転移温度が100℃を超えなければ特に限定なく使用できる。例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、エチレングリコールビストリメリート二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)プロパン二無水物、α,ω−ポリジメチルシロキサンテトラカルボン酸二無水物、α,ω−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ポリジメチルシロキサン二無水物等が挙げられる。
ポリイミドの製造方法としては、公知方法を含め、ポリイミドを製造可能な方法が全て適用できる。中でも、有機溶媒中で反応を行うことが好ましい。この反応において用いられる溶媒として、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。
また、この反応における反応原料の溶媒中の濃度は、通常、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であり、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分との反応モル比は、テトラカルボン酸二無水物成分/ジアミン成分で0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、耐熱性が低下することがなく好ましい。
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸合成における反応温度は、通常、60℃以下、好ましくは50℃以下10℃以上である。反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。また、反応時間は反応原料の種類、溶媒の種類および反応温度によって異なるが、通常0.5〜24時間で十分である。本発明に係るポリイミドは、このようにして得られたポリアミド酸を100〜400℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸等のイミド化剤を用いて化学イミド化することにより、ポリアミド酸に対応する繰り返し単位構造を有するポリイミドが得られる。
また、130℃〜250℃で反応を行うことにより、ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応が同時に進行し、ポリイミドを得ることができる。すなわち、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分とを有機溶媒中に懸濁または溶解させ、130〜250℃の加熱下に反応を行い、ポリアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わせることにより、ポリイミドを得ることができる。
ポリイミドの分子量に特に制限はなく、用途や加工方法に応じ、任意の分子量とすることができる。ポリイミドは、用いるジアミン成分、テトラカルボン酸二無水物成分の量比を調節することにより、例えば、ポリイミドを0.5g/dlの濃度でN−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値を、0.1〜3.0dl/gの任意の値とすることができる。
本発明において、ポリイミドという表現は、100%イミド化したポリイミド以外に、その前駆体であるポリアミド酸が一部共存した樹脂も含んでいる。
また、上記反応で得られたポリイミド溶液はそのまま用いても良いが、該ポリイミド溶液を貧溶媒中に投入してポリイミドを再沈析出させても良い。
本発明に関わる熱硬化性樹脂組成物は、硬化性の観点から、上記ポリイミドに分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂を配合することが好ましい。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFのグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ樹脂の配合量は、ポリイミド100重量部に対して、1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部である。この範囲であれば、耐熱性が維持され、フィルム形成能が悪くなることがない。
また、必要に応じて、硬化剤を配合しても良い。硬化剤としては、例えば、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。樹脂組成物の保存安定性という観点から、好ましくは、熱潜在性及び長い可使時間を有するものが良い。
硬化剤の配合量は、エポキシ化合物100重量部に対して、0〜20重量部の範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、樹脂溶液状態でゲルが生じにくく、樹脂溶液の保存安定性に優れる。
また、必要に応じて、フィラーを配合しても良い。フィラーとしては、例えば、有機フィラーとしては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の有機フィラー、アルミナ、窒化アルミ、シリカ等の無機フィラーが挙げられる。
フィラーの配合量はポリイミド100重量部に対して0〜5000重量部、好ましくは0〜3000重量部の範囲内である。この範囲内であれば、樹脂溶液状態でフィラーが沈降し難く、樹脂溶液の保存安定性に優れる。一方、フィラーが多すぎると接着性が低下することがある。
また、必要に応じて、カップリング剤を添加しても良い。カップリング剤は、本発明の目的を損なわないものであれば特に限定されるものではないが、樹脂溶解溶剤への溶解性が良好なものが好ましい。例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤等が挙げられる。
カップリング剤の配合量はポリイミド100重量部に対して0〜50重量部、好ましくは0〜30重量部の範囲内である。この範囲内であれば、耐熱性が低下することはない。
上記の耐熱性樹脂と熱硬化性樹脂組成物を用いて両面接着フィルムを製造する方法は特に制限はなく、例えば、該熱硬化性樹脂組成物を有機溶媒に溶解させた樹脂溶液を耐熱性樹脂層の両面に塗工した後、加熱して溶媒を揮発させフィルム化する方法や、あるいは、予めフィルム化しておいた熱硬化性樹脂層を耐熱性樹脂層の両面にラミネートするといった方法等が挙げられる。
本発明の両面接着フィルム製造の際に用いる有機溶媒は、材料を均一に溶解、混練または分散できるものであれば制限はなく使用でき、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。
本発明の両面接着フィルムは、チップオンリードフレーム型半導体パッケージ内で、チップ固定用のダイアタッチフィルムとして用いられる。本発明の両面接着フィルムからなる半導体パッケージの作製方法としては、特に限定されないが、例えば、リードフレーム上に、予め所定のサイズに個片化された両面接着フィルムを貼り付け、そこにチップをマウントし、ワイヤボンド、モールドを経て、チップオンリードフレーム型半導体パッケージを得る、といった方法等が挙げられる。粘着フィルムを帯状に加工し、チップの少なくとも一箇所でリードフレームに接着する方法が好ましい態様である(図1)。
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各物性値は以下の方法により測定した。
(対数粘度測定)
樹脂(固形分換算)をN−メチル−2−ピロリドンに0.5g/dlの濃度で溶液にした後、35℃において、ウベローデ粘度計を用いて測定した。
(ガラス転移温度)
樹脂を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上に塗工し、100℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ750μmの単層フィルムとした後、固体粘弾性測定(レオメトリックス社製、RSA−II、周波数:10Hz)を行った。その測定で観測されるtanδピーク温度をガラス転移温度とした。
(熱硬化性樹脂の合成例1)
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(イハラケミカル工業株式会社製、商品名:エラスマー1000、平均分子量1268)18.7494g、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物45.8680g、N−メチル−2−ピロリドン100g、メシチレン45gを計り取り、窒素雰囲気下で溶解させ、そこにビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:PAM−E)32.0000gを少量ずつ添加した。その後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら12時間保持した。冷却後、メシチレン145gを加え希釈し、4,4’−ジミアノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル(和歌山精化工業株式会社製、商品名:HAB)0.9311gを添加し、ポリイミドの溶液を得た。このポリイミドの対数粘度は0.81dl/gであった。
得られたポリイミド固形分100重量部に対して、エポキシ化合物(三井化学株式会社製、VG3101)20重量部、シリカ系フィラー(株式会社龍森製、1−FX)40重量部を配合し、攪拌機にて十分に混合し、熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上にキャストし、100℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ25μmの単層フィルム状の熱硬化性樹脂層を得た。ガラス転移温度は56℃であった。
(熱硬化性樹脂の合成例2)
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン35.0000g、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物38.2576g、N−メチル−2−ピロリドン100g、メシチレン45gを計り取り、窒素雰囲気下で溶解させた後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら10時間保持した。冷却後、ジメチルホルムアミド230gを加え希釈し、4,4’−ジミアノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル(和歌山精化工業株式会社製、商品名:HAB)0.7801gを添加し、ポリイミドの溶液を得た。このポリイミドの対数粘度は1.15dl/gであった。
得られたポリイミド固形分100重量部に対して、エポキシ化合物(三井化学株式会社製、VG3101)15重量部を配合し、攪拌機にて十分に混合し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上にキャストし、150℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ25μmの単層フィルム状の熱硬化性樹脂層を得た。ガラス転移温度は180℃であった。
(実施例1)
合成例1で得られた熱硬化性樹脂を50μm厚のポリイミドフィルム(宇部興産株式会社製、ユーピレックス、ガラス転移温度300℃以上)の両面に塗工し、両面に20μm厚の熱硬化性樹脂層を有する両面接着フィルムを得た。両面接着フィルムの切断加工性を確認したところ、バリなく個片化できた。また、個片化した両面接着フィルムをリードフレーム上に150℃で貼り付け、その上にチップを貼り付け、ワイヤボンドした後、モールドしてチップオンリードフレーム型の半導体パッケージを得た。空隙なくモールドでき、260℃でのリフロー工程においても膨れや剥れ等の不具合が発生しなかった。結果を表1に示す。
(比較例1〜4)
実施例1の耐熱性樹脂層の厚みや熱硬化性樹脂層の厚みを変更した以外は実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(比較例5)
合成例1で得られた熱硬化性樹脂を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上に塗工し、100℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ90μmの単層フィルム状の熱硬化性樹脂層を得た。この単層熱硬化性樹脂フィルムを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(比較例6)
合成例2で得られた熱硬化性樹脂を使用した以外は実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(表1)
本発明の両面接着フィルムは、加工性、耐熱性に優れ、チップオンリードフレーム型半導体パッケージ内で好適に使用することができる。
本願発明の接着フィルムを使用した半導体パッケージの製造例

Claims (4)

  1. チップオンリードフレーム型の半導体パッケージ内で半導体素子をリードフレームに固定するとともに、前記半導体素子の横幅よりも小さい横幅となるように個片化されて使用される接着フィルムであって、
    ガラス転移温度が300℃以上かつ厚み15μm以上100μm以下の耐熱性樹脂層の両面にガラス転移温度が100℃以下かつ厚み5μm以上50μm以下の熱硬化性樹脂層が積層された3層構造であることを特徴とする接着フィルム。
  2. 前記熱硬化性樹脂層がフェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に有するポリイミドを含有することを特徴とする請求項1記載の接着フィルム。
  3. 請求項1記載の接着フィルムを、半導体素子の横幅よりも小さい横幅となるように個片化する工程と、
    前記個片化された接着フィルムを使用して、前記半導体素子とリードフレームを少なくとも一箇所で接着する工程と、
    前記半導体素子と前記リードフレームとの間に形成された隙間をモールド樹脂で充填する工程と、
    を含む、チップオンリードフレーム型の半導体パッケージの製造方法。
  4. 請求項3記載の製造方法により得られたチップオンリードフレーム型の半導体パッケージ。
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