JP4651368B2 - 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 - Google Patents
液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4651368B2 JP4651368B2 JP2004352274A JP2004352274A JP4651368B2 JP 4651368 B2 JP4651368 B2 JP 4651368B2 JP 2004352274 A JP2004352274 A JP 2004352274A JP 2004352274 A JP2004352274 A JP 2004352274A JP 4651368 B2 JP4651368 B2 JP 4651368B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- resin
- light modulator
- crystal light
- synthetic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Description
その際、スペーサを基板上に散布し液晶層の膜厚を制御する従来の手法では、基板の変形に伴いスペーサが移動し液晶層の層厚の均一性が損なわれるため、表示特性が低下する。
すなわち、上記第1の手法においては、数十Vという高い電圧を印加しつつ相分離を誘起すること、さらには相分離と紫外線照射の2段階の作製プロセスが必要とされること、から製造工程が煩雑となり製造コストが高価となる。
また、上記第2の手法においては、深さ数百nm程度の凹凸部を設けた基板上に配向膜が塗布されるため、配向膜の塗りむらが生じやすく、液晶の光変調特性が低下する。さらに、上記第1の手法と同様に、2段階の作製プロセスが必要とされる。
電極膜が付された一対の基板を、該電極膜が対向するように配置し、前記一対の基板の間に、液晶と樹脂との混合体を挟み、該混合体内に、該一対の基板間の距離を確保する合成樹脂製の構造物を形成する液晶光変調器の製造方法において
前記混合体の所定の複数位置に対して、コリメーション半角が2°以下の平行度の高い紫外線を通過せしめることで、該所定の複数位置に、前記合成樹脂製の構造物を該構造物近傍における樹脂繊維の分散を抑制しつつ形成し、
前記混合体内の所定位置に前記合成樹脂製の構造物を形成した後に、該混合体の全域に対して、該合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線よりも強度の弱い紫外線を通過せしめることを特徴とするものである。
なお、上記「コリメーション半角」とは、平行光束に対する光束の拡がり角を意味し、発散角度の1/2である。
ここで、上記各「照明系」とは、光源のみであってもよいし、光源と照明光学系を組み合わせたものであってもよい。
図1は、本発明による一実施形態に係る液晶光変調器の製造方法を説明するための模式図(断面図)である。
すなわち、透明電極4間に印加される電圧の強度に応じて、液晶1の配向性が変化するため、一方の偏光板13からの偏光は、この液晶1により偏光方向が変化し、他方の偏光板13の光吸収により強度変調された光として出射されることになる。
まず、図1(a)に示すように、透明電極4が形成された透明基板5の透明電極4上に、配向膜3を設けた部材を2つ、配向膜3が互いに対向するように保持し、これら2つの配向膜3の間に、液晶1と樹脂2の混合液を加熱した状態で充填することにより組立体を作製する。なお、上記混合液を一方の透明基板5側に塗布しておき、この後他方の透明基板5を貼り合せるようにして上記組立体を形成してもよい。また、上記混合液の温度は、分子が配向状態にあるネマティック相またはスメクティック相を示す温度に制御する。
この状態で、一方の透明基板5上に、紫外線7に対する透光部6aと遮光部6bが所定のパターンで配されてなる光学マスク6を被せ、この透明基板5と密着させる。
これにより、樹脂2の分子量および形態が急速に変化して重合樹脂9となり液晶1との相分離が進むため、液晶1は平行紫外光束7の照射領域から排出され、この領域に樹脂構造物10が形成される(図1(b))。
ただし高速応答を得るには、低粘性かつ高弾性の液晶材料が適しており、化学構造としては、液晶1の屈折率異方性Δn(Δn=異常光屈折率ne−常光屈折率no)が大きいシアノ系、ビフェニル系、タフェニル系、ピリミジン系、トラン系あるいはフッ素系等のネマティック液晶が適している。
また、透明電極4は、ポリチオフェン系樹脂等の透明な有機系導電性材料を、スピンコート法や印刷法等を用いて透明基板5上に形成するようにしてもよい。
その配向処理法としては、レーヨンやナイロン布等で樹脂膜表面を摩擦するラビング配向処理、もしくは偏光紫外線の照射による露光処理を用いることができる。
なお、レーザ光束の径を拡げて光学マスク6に全面に同時に照明する手法を採用することも勿論可能である。
また、長波長を基本波長とするレーザ光から波長変換素子を用いて紫外線領域の短波長光を得るようにしてもよい。
その際、壁の配置を格子状、ストライプ状とした場合、壁の間隔が画素ピッチと一致する場合が最適であるが、素子の強度に応じてその他の間隔に設定することが可能である。
その場合には、隣り合う樹脂構造物10の距離が、柱の径より大きいことが望ましいが、素子強度が得られない場合はこの限りではない。
樹脂構造物10を柱状とした場合、柱の形状は対称性のよい円柱とすることが好ましいが、これに限定されるものではなく、さらに柱の幅は一定でなくてもよい。
このような反射型液晶表示装置を構成する場合には、上述した実施形態のものにおいて、一方の透明基板5を不透明のものとしたり、一方の透明電極4を不透明な金属電極に置き換えたりすることも可能である。
最初に、配向膜3として機能させるポリイミド膜をスピンコーティング法(4500rpm, 90s)を用いて、透明電極(ITO)4を設けた透明基板5(厚さ:0.1mm)の透明電極4上に塗布し、その後180℃で2時間焼成した。
なお、上記ポリイミド膜として日本合成ゴム社製のAL-1254を用いた。
配向処理は、ナイロン布でポリイミド膜表面をラビングする(毛先押し込み量:0.4mm)ことにより行なった。
光学マスク6は格子状であり、周期と格子幅はそれぞれ250μmおよび15μmとした。
また、紫外線7のコリメーション半角(拡がり角)θは0°とした。
全面照射する際には、混合液の温度を40℃から55℃に加熱した。これは、樹脂構造物10の形成に伴い、液晶1中の樹脂(モノマ)2の含有量が減少するため、ネマティック相を示す温度に変化が生じるためである。
この比較例については、本実施例のものに比べて動作電圧が上昇することが明らかであった。
印加電圧が0Vのときは全面が暗状態であったが、素子に10Vの電圧を印加したところ、図2(a)に示されるように、樹脂構造物10以外の領域で液晶1の動作による透過光が確認された。
しかし、樹脂構造物10の近傍と内部において明るさが異なっており、樹脂構造物10の近傍における液晶1を動作させる電圧が増大していることを認識できる。
これにより、拡がり光8による樹脂繊維11の形成が液晶の電圧を増加させることが明らかとなった。
格子状の光学マスク6を用いた場合、格子内の一辺をLとして、拡がり光8によって形成された樹脂繊維11の面積比率xは、コリメーション半角θ、基板の厚みdを用いて下式(1)のように表される。
この時、格子内の複合膜の透過率Tは、拡がり光8によって形成された樹脂繊維11を含む複合膜の透過率と電圧vとの関係Tα(v)と、格子内部の複合膜の透過率と電圧vとの関係Tβ(v)を用いて下式(2)のように表すことができる。
上式(2)に上式(3)を代入することで透過率Tは下式(4)により表される。
ここでは、L=235μm,d=100μmの実験により見積られたα≒25V,β≒15Vを用いて、θが0°,2°,5°,7°,10°の拡がり角を持つときの透過率Tが0.9となる電圧値vを求め、下表に示した。
なお、上記拡がり角θを10°から2°とした場合、駆動電圧を約15%減少可能であることが明らかである。
2 樹脂
3 配向膜
4 透明電極
5 透明基板(基板)
6 光学マスク
7 紫外線(平行紫外光束)
8 拡がり光
9 合成樹脂
10 樹脂構造物
11 拡がり光によって形成された樹脂繊維
12 紫外線全面照射により形成された樹脂繊維
13 偏光板
14 液晶変調器
Claims (5)
- 電極膜が付された一対の基板を、該電極膜が対向するように配置し、前記一対の基板の間に、液晶と樹脂との混合体を挟み、該混合体内に、該一対の基板間の距離を確保する合成樹脂製の構造物を形成する液晶光変調器の製造方法において
前記混合体の所定の複数位置に対して、コリメーション半角が2°以下の平行度の高い紫外線を通過せしめることで、該所定の複数位置に、前記合成樹脂製の構造物を該構造物近傍における樹脂繊維の分散を抑制しつつ形成し、
前記混合体内の所定位置に前記合成樹脂製の構造物を形成した後に、該混合体の全域に対して、該合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線よりも強度の弱い紫外線を通過せしめることを特徴とする液晶光変調器の製造方法。 - 前記基板を広範囲に亘って一時に照射し得る、前記合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線を出力する照明系を用い、前記一対の基板の一方側に配された、紫外線透過部と紫外線遮蔽部を規則的に配置した光学マスクを介して前記合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線を前記混合体に照射することを特徴とする請求項1記載の液晶光変調器の製造方法。
- 前記基板を局部的に照射し得る、前記合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線を出力する照明系を用い、該合成樹脂製の構造物を形成するために用いた紫外線を該基板の面に沿って走査することを特徴とする請求項1記載の液晶光変調器の製造方法。
- 請求項1〜3のうちいずれか1項記載の液晶光変調器の製造方法により製造されたことを特徴とする液晶光変調器。
- 請求項4記載の液晶光変調器を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004352274A JP4651368B2 (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004352274A JP4651368B2 (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006162825A JP2006162825A (ja) | 2006-06-22 |
JP4651368B2 true JP4651368B2 (ja) | 2011-03-16 |
Family
ID=36664940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004352274A Expired - Fee Related JP4651368B2 (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4651368B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018072416A (ja) | 2016-10-25 | 2018-05-10 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 液晶表示装置 |
CN113589575A (zh) * | 2021-08-13 | 2021-11-02 | 河北工业大学 | 一种聚合物蜂网液晶显示器制造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06265912A (ja) * | 1993-03-15 | 1994-09-22 | Toshiba Corp | 液晶表示装置 |
JPH11174464A (ja) * | 1997-12-12 | 1999-07-02 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂スペーサー形成用感光性フィルム |
-
2004
- 2004-12-06 JP JP2004352274A patent/JP4651368B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06265912A (ja) * | 1993-03-15 | 1994-09-22 | Toshiba Corp | 液晶表示装置 |
JPH11174464A (ja) * | 1997-12-12 | 1999-07-02 | Hitachi Chem Co Ltd | 樹脂スペーサー形成用感光性フィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006162825A (ja) | 2006-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3481843B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3298607B2 (ja) | 液晶素子及びその製造方法 | |
US8049846B2 (en) | Reflection-type display device and method for producing the same | |
JPH08211366A (ja) | 液晶表示装置及びその製造方法 | |
JP5096026B2 (ja) | 液晶表示素子の製造方法 | |
US20030210375A1 (en) | Bistable nematic liquid crystal device | |
JPH06186533A (ja) | 強誘電性液晶表示素子及びその製造方法 | |
JP2004219948A (ja) | 液晶光学素子およびその製造方法 | |
JP4832027B2 (ja) | 液晶光変調器およびそれを用いた液晶表示装置 | |
JP4651368B2 (ja) | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP4220748B2 (ja) | 液晶表示素子、液晶表示素子の製造方法および液晶表示装置 | |
JP2003114451A (ja) | 液晶表示デバイス | |
JP2006215349A (ja) | 液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP4740784B2 (ja) | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP4511293B2 (ja) | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP2006330047A (ja) | 液晶光変調器、その製造方法および液晶表示装置 | |
JP4641841B2 (ja) | 液晶光変調器およびそれを用いた液晶表示装置 | |
JP4606541B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2006267562A (ja) | 液晶光変調器の製造方法、液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP5388423B2 (ja) | 液晶光変調器およびその製造方法、ならびに液晶表示装置 | |
JP5162894B2 (ja) | 強誘電性液晶用配向処理基板および液晶表示素子 | |
JP4399212B2 (ja) | 液晶光変調器とその製造方法、および液晶表示装置 | |
JP4252202B2 (ja) | 強誘電性液晶を用いた液晶光変調器とその製造方法 | |
JP2011215210A (ja) | 液晶光変調器および液晶表示装置 | |
JP2005321705A (ja) | 液晶光変調器および液晶表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070409 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100401 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100722 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100928 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101102 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101119 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101214 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |