JP4639111B2 - 船外機の制御装置 - Google Patents

船外機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4639111B2
JP4639111B2 JP2005124862A JP2005124862A JP4639111B2 JP 4639111 B2 JP4639111 B2 JP 4639111B2 JP 2005124862 A JP2005124862 A JP 2005124862A JP 2005124862 A JP2005124862 A JP 2005124862A JP 4639111 B2 JP4639111 B2 JP 4639111B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
outboard motor
maneuvering
switching
shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005124862A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006298233A (ja
Inventor
耕世 山下
和宏 佐藤
啓 井上
晋作 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2005124862A priority Critical patent/JP4639111B2/ja
Priority to US11/411,418 priority patent/US7325506B2/en
Publication of JP2006298233A publication Critical patent/JP2006298233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4639111B2 publication Critical patent/JP4639111B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/08Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
    • B63H20/12Means enabling steering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H21/00Use of propulsion power plant or units on vessels
    • B63H21/21Control means for engine or transmission, specially adapted for use on marine vessels
    • B63H21/213Levers or the like for controlling the engine or the transmission, e.g. single hand control levers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

この発明は、船外機の制御装置に関する。
近年、船外機の転舵、シフトチェンジおよび搭載された内燃機関の回転数の調節の少なくともいずれかをアクチュエータで行うようにした、DBW(Drive By Wire)方式の船外機の制御装置が提案されている。その装置にあっては、前記アクチュエータと、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力を生じる操船部と、前記操船部の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御する制御ユニットとを備えている。
また、例えば特許文献1に記載されるように、船外機を船体に複数基並列に装着する(多基掛けする)ことも広く行われている。尚、特許文献1に記載される技術にあっては、1個のスイッチを操作することによって各船外機の内燃機関を同時に始動させることで、利便性の向上を図っている。
特開2004−52697号公報(段落0023から0025など)
ところで、上記した操船部を複数個設けた場合、各操船部は、各船外機の制御ユニットにそれぞれ接続される。そのため、各操船部で異なる操作が行われ、それらの出力に大きな差が生じると、各船外機の制御ユニットではどの操船部の出力を優先的に扱うか判断できず、制御が不安定になるおそれがあった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、船外機の駆動指示を示す出力を生じる操船部を複数個設けた場合であっても、船外機の制御を安定に行うことができるようにした船外機の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、船外機の転舵、シフトチェンジおよび搭載された内燃機関の回転数の調節の少なくともいずれかをアクチュエータで行う少なくとも1基の船外機と、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる複数個の操船部と、前記船外機に搭載されて前記操船部の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御する制御手段とを備えた船外機の制御装置において、前記複数個の操船部の出力を入力すると共に、前記入力した複数個の操船部の出力のうち1個の操船部の出力を前記制御手段に送信する出力送信手段と、前記出力送信手段が送信すべき出力を前記操船者の操作に応じて切り替える送信出力切り替え手段とを備えると共に、前記出力送信手段は、前記送信すべき出力の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を切り替える前の出力から切り替えた後の出力に徐々に変化させるように構成した。
請求項1に係る船外機の制御装置にあっては、船外機の転舵、シフトチェンジおよび機関回転数の調節の少なくともいずれかをアクチュエータで行う少なくとも1基の船外機と、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる複数個の操船部と、前記船外機に搭載されて前記操船部の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御する制御手段とを備えた、DBW方式の船外機の制御装置において、前記複数個の操船部の出力を入力すると共に、前記入力した複数個の操船部の出力のうち1個の操船部の出力を前記制御手段に送信する出力送信手段と、前記出力送信手段が送信すべき出力を前記操船者の操作に応じて切り替える送信出力切り替え手段とを備えると共に、出力送信手段は、送信すべき出力の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を切り替える前の出力から切り替えた後の出力に徐々に変化させるように構成したので、各船外機の制御手段には操船者によって選択された1個の操船部の出力のみが入力される。即ち、操船部を複数個設けた場合であっても、操船に使用できるのは任意の1個の操船部に限定されるため、各操船部で異なる操作が行われた場合であっても、船外機の制御を安定に行うことができる。また、操船に使用する操船部を切り替えた際に船体の挙動が乱れるのを防止することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機の制御装置を示すブロック図である。
図1に示すように、船体(艇体)10の後部には、複数基、具体的には2基の船外機12R,12Lが装着される。即ち、船体10には、船外機が多基掛け(2基掛け)される。以下、右舷側(進行方向前方に向かって右側)の船外機12Rを「右舷船外機」と呼び、左舷側(同左側)の船外機12Lを「左舷船外機」と呼ぶ。
図2は、図1に示す船外機を、部分的に断面で表す拡大側面図である。尚、右舷船外機12Rと左舷船外機12Lは同一構成であるので、図2の説明では右舷と左舷の区別(添え字RとLの付加)を省略する。
図2に示すように、船外機12はスターンブラケット14を備える。スターンブラケット14は、船体10の後尾に固定されると共に、チルティングシャフト16を介してスイベルケース18が接続される。また、船外機12は、マウントフレーム20を備える。マウントフレーム20はシャフト部22を備え、シャフト部22はスイベルケース18の内部に鉛直軸回りに回転自在に収容される。マウントフレーム20は、その上端と下端(シャフト部22の下端)が船外機12の本体を構成するフレーム(図示せず)に固定される。
スイベルケース18の上部には、シャフト部22を駆動する転舵用電動モータ(アクチュエータ)24が配置される。転舵用電動モータ24の出力軸は、減速ギヤ機構26を介してマウントフレーム20の上端に接続される。即ち、転舵用電動モータ24を動作させることにより、その回転出力が減速ギヤ機構26を介してマウントフレーム20に伝達され、よって船外機12がシャフト部22を転舵軸として左右に(鉛直軸回りに)転舵される。
また、船外機12の上部には、内燃機関(以下「エンジン」という)30が搭載される。エンジン30は、具体的には火花点火式のガソリンエンジンであり、排気量2200ccを備える。エンジン30は水面上に位置し、エンジンカバー32によって覆われる。
エンジン30の吸気管34には、スロットルボディ36が接続される。スロットルボディ36は、その内部にスロットルバルブ38を備えると共に、スロットルバルブ38を開閉するスロットル用電動モータ(アクチュエータ)40が一体的に取り付けられる。スロットル用電動モータ40の出力軸は、スロットルボディ36に隣接して配置された減速ギヤ機構(図示せず)を介し、スロットルバルブ38に接続される。即ち、スロットル用電動モータ40を動作させることでスロットルバルブ38が開閉され、エンジン30の吸気が調量されてエンジン回転数が調節される。
エンジンカバー32の下方には、エクステンションケース44が取り付けられる。エクステンションケース44の下方には、さらにギヤケース46が取り付けられる。エクステンションケース44とギヤケース46の内部には、鉛直軸回りに回転自在に支持されたドライブシャフト(バーチカルシャフト)50が挿通される。ドライブシャフト50は、その上端にエンジン30のクランクシャフト(図示せず)が接続される一方、下端にはピニオンギヤ52が設けられる。
また、ギヤケース46の内部には、水平軸回りに回転自在に支持されたプロペラシャフト54が収容される。プロペラシャフト54の一端はギヤケース46から船外機12の後方に向けて突出され、そこにボス部56を介してプロペラ58が取り付けられる。
ギヤケース46の内部には、さらにシフト機構60が収容される。シフト機構60は、フォワードギヤ(ベベルギヤ)62、リバースギヤ(ベベルギヤ)64、クラッチ66、シフトスライダ68およびシフトロッド70とからなる。
フォワードギヤ62とリバースギヤ64は、プロペラシャフト54の外周に配置されると共に、上記したピニオンギヤ52と噛合して相反する方向に回転させられる。フォワードギヤ62とリバースギヤ64の間には、クラッチ66が配置される。クラッチ66は、プロペラシャフト54と一体に回転する。
クラッチ66は、シフトスライダ68を介し、シフトロッド70の底面に設けられたロッドピン72に接続される。ロッドピン72は、シフトロッド70の回転中心から所定距離だけ偏心した位置に形成される。従って、シフトロッド70を回転させることにより、ロッドピン72は前記した所定距離(偏心量)を半径とする円弧状の移動軌跡を描きながら変位する。このロッドピン72の変位は、シフトスライダ68を介し、プロペラシャフト54の軸方向と平行な変位としてクラッチ66に伝達される。これにより、クラッチ66は、フォワードギヤ62およびリバースギヤ64のいずれかと係合する位置、あるいはそれらのいずれとも係合しない位置にスライドさせられる。
エンジンカバー32の内部には、シフト機構60を駆動するシフト用電動モータ(アクチュエータ)74が配置される。シフトロッド70は、鉛直軸方向と平行に配置され、その上端が減速ギヤ機構76を介してシフト用電動モータ74の出力軸に接続される。即ち、シフト用電動モータ74を動作させることで、その回転出力が減速ギヤ機構76を介してシフトロッド70に伝達され、クラッチ66がスライドさせられる。これにより、シフトチェンジが行われる、具体的には、シフトポジションがフォワード、リバースおよびニュートラルの間で切り換えられる。
以下の説明では、図2に示した各部材の符号に添え字RまたはLを付すことにより、右舷船外機12Rの部材と左舷船外機12Lの部材を区別する。
図1の説明に戻ると、各船外機12R,12Lは、それぞれスロットル開度センサ80R,80Lを備える。スロットル開度センサ80R,80Lは、スロットルバルブ38R,38Lの付近に配置され、スロットル開度を示す出力を生じる。また、船外機12R,12Lは、シフト位置センサ82R,82Lと、転舵角センサ84R,84Lとを備える。シフト位置センサ82R,82Lは、シフトロッド70R,70Lの付近に配置され、シフトポジションを示す出力、具体的には、シフトロッド70R,70Lの回転角を示す出力を生じる。また、転舵角センサ84R,84Lはシャフト部22R,22Lの付近に配置され、シャフト部22R,22Lの回転角を示す出力、即ち、船外機12R,12Lの転舵角を示す出力を生じる。
船外機12R,12Lは、さらにクランク角センサ86R,86Lを備える。クランク角センサ86R,86Lは、エンジン30R,30Lのクランクシャフトの付近に配置され、エンジン30R,30Lの回転数を示す出力を生じる。
上記した各センサの出力は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)88R,88Lに入力される。ECU88R,88Lは、CPUやROM、RAMなどを備えたマイクロ・コンピュータからなり、各船外機12R,12Lのエンジンカバー32R,32Lの内部に搭載される。
また、船体10は、複数個、具体的には2個の操船部901,902を備える。以下、操船部901を第1操船部と呼び、操船部902を第2操船部と呼ぶ。第1操船部901と第2操船部902は、操船者の操作に応じ、上記した各電動モータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる。第1操船部901は、ステアリングホイール921と、リモートコントロールボックス941とを備える。第2操船部902も同様に、ステアリングホイール922と、リモートコントロールボックス942とを備える。
ステアリングホイール921,922は操船者によって回転操作自在とされ、操船者からの船外機12R,12Lの転舵指示、別言すれば、転舵用電動モータ24R,24Lの駆動指示を入力する。ステアリングホイール921,922の回転軸の付近には操舵角センサ961,962が配置される。操舵角センサ961,962は、ステアリングホイール921,922の操舵角を示す出力、即ち、転舵用電動モータ24R,24Lの駆動指示を示す出力を生じる。
リモートコントロールボックス941,942には、シフト・スロットルレバー981,982が設けられる。シフト・スロットルレバー981,982は、操船者によって揺動操作自在とされ、操船者からのシフトチェンジ指示(シフト用電動モータ74R,74Lの駆動指示)とエンジン回転数の調節指示(スロットル用電動モータ40R,40Lの駆動指示)とを入力する。
また、リモートコントロールボックス941,942は、レバー位置センサ1001,1002を備える。レバー位置センサ1001,1002は、シフト・スロットルレバー981,982の位置を示す出力、即ち、シフト用電動モータ74R,74Lの駆動指示とスロットル用電動モータ40R,40Lの駆動指示を示す出力を生じる。
操船部901,902は、さらに切り替えボタン1021,1022(送信出力切り替え手段)をそれぞれ備える。切り替えボタン1021,1022は、操船者に押圧されたときにオン信号を出力する。また、船体10の適宜位置には、船速センサ104が配置される。船速センサ104は、船体10の船速(航行速度)を示す出力を生じる。
操船部901,902の出力(操舵角センサ961,962、レバー位置センサ1001,1002および切り替えボタン1021,1022の出力)と船速センサ104の出力は、出力送信ECU106(出力送信手段)に入力される。出力送信ECU106は、CPUやROM、RAMなどを備えたマイクロ・コンピュータからなり、船体10の適宜位置に配置される。
出力送信ECU106は、複数個、具体的には2個のコネクタ108R,108Lを備える。以下、船体10の進行方向前方に向かって右側に配置されたコネクタ108Rを「右側コネクタ」と呼び、左側に配置されたコネクタ108Lを「左側コネクタ」と呼ぶ。
右側コネクタ108Rには右舷船外機12RのECU88Rが接続される。また、左側コネクタ108Lには左舷船外機12LのECU88Lが接続される。出力送信ECU106は、入力した第1操船部901と第2操船部902の出力のうち、任意の1個の操船部の出力をコネクタ108R,108Lを介してECU88R,88Lに送信する。
ECU88R,88Lは、出力送信ECU106から送信された操船部901,902のいずれかの出力に基づき、各電動モータの動作を制御する。具体的には、レバー位置センサ1001,1002のいずれかの出力(具体的には、シフト・スロットルレバー981,982の操作方向)に基づいて目標シフトポジションを決定し、シフト位置センサ82R,82Lの出力が目標シフトポジションを表す値となるようにシフト用電動モータ74R,74Lの動作を制御する。そして、シフト位置センサ82R,82Lの出力から目標シフトポジションが確立されたこと(シフトチェンジが完了したこと)が検知されたとき、レバー位置センサ1001,1002の出力(具体的には、シフト・スロットルレバー981,982の操作量)に基づいて目標スロットル開度を決定し、スロットル開度センサ80R,80Lの出力が目標スロットル開度に一致するようにスロットル用電動モータ40R,40Lの動作を制御する。
また、ECU88R,88Lは、操舵角センサ961,962のいずれかの出力に基づいて船外機12R,12Lの目標転舵角を決定し、転舵角センサ84R,84Lの出力が目標転舵角に一致するように転舵用電動モータ24R,24Lの動作を制御する。尚、この実施例にあっては、ステアリングホイール921,922の全操舵角は1080°とする。即ち、ステアリングホイール921,922は、ロック・トゥ・ロックが3回転に設定され、中立位置から左右へ540°ずつ回転操作自在とされる。また、船外機12R,12Lの全転舵角は60°とする。即ち、船外機12R,12Lは、中立位置から左右へ30°ずつ転舵自在とされる。
このように、この実施例に係る船外機の制御装置は、操船部と船外機の機械的な接続が断たれた、DBW方式の制御装置である。
出力送信ECU106が送信すべき出力は、切り替えボタン1021,1022の操作に応じて切り替えられる。具体的には、操船者によって切り替えボタン1021,1022のいずれかが押圧されたとき、押圧された切り替えボタンが属する操船部の出力がECU88R,88Lに送信される。即ち、操船者によって第1操船部901の切り替えボタン1021が押圧されたときは、第1操船部901の出力がECU88R,88Lに送信される一方、第2操船部902の切り替えボタン1022が押圧されたときは、第2操船部902の出力が送信される。以下、出力がECU88R,88Lに送信される操船部(換言すれば、船体10の操船に使用される操船部)を「有効操船部」と呼ぶ。
次いで、出力送信ECU106で実行される、出力の送信処理について説明する。図3は、その処理を表すメイン・ルーチン・フローチャートである。図示のプログラムは、所定の周期(例えば10msec毎)で実行される。尚、以下では、有効操船部を第1操船部901から第2操船部902に切り替える、即ち、出力送信ECU106が送信すべき出力を第1操船部901の出力から第2操船部902の出力に切り替える処理を例に挙げて説明する。
先ずS10において、有効操船部の切り替え、即ち、ECU88R,88Lに送信すべき出力の切り替えが指示されたか否か判断する。この判断は、切り替えボタン1021,1022の出力に基づいて行われる。具体的には、現在の有効操船部とは異なる操船部の切り替えボタン(この説明では第2操船部902の切り替えボタン1022)が押圧されてオン信号が出力されたとき、有効操船部の切り替えが指示されたと判断する。
S10で否定されるときはS12に進み、切り替え実行中フラグのビット(初期値0)が0にリセットされているか否か判断する。切り替え実行中フラグのビットは後述する処理で1にセットされ、セットされたとき、有効操船部の切り替え処理を実行中であることを表す。
S12で否定されるとき、即ち、有効操船部の切り替え指示がなく、かつ有効操船部の切り替え処理の実行中でもないときはS14に進み、現在の有効操船部の出力、即ち、第1操船部901の出力(操舵角センサ961とレバー位置センサ1001の出力)を読み込む。次いでS16に進み、読み込んだ操舵角センサ961の出力を補正する。
図4は、操舵角センサの出力の補正処理を表すサブ・ルーチン・フローチャートである。
図4フローチャートを参照して操舵角センサの出力の補正処理について説明すると、先ずS100でシフトポジションがフォワードか否か判断する。S100の判断は、各船外機のシフト位置センサ82R,82Lの出力を参照することによって行われる。
S100で肯定されるときはS102に進み、船速センサ104の出力(具体的にはその変化量)に基づき、船体10が急減速中か否か判断する。S102で否定されるとき、換言すれば、船体10が加速あるいは定速(緩やかな減速を含む)航行中であると判断されるときはS104に進む。
S104では、操舵角センサの出力を補正することにより、右舷船外機のECU88Rに送信すべき出力と、左舷船外機のECU88Lに送信すべき出力とを個別に求める。前述したように、ECU88R,88Lは、操舵角センサの出力(あるいはその補正値。後述)に基づいて船外機12R,12Lの目標転舵角を決定する。ここでは、理解の便宜のため、右舷船外機のECU88Rに送信すべき出力を右舷船外機12Rの目標転舵角(θdrとする)に置き換えると共に、左舷船外機のECU88Lに送信すべき出力を左舷船外機12Lの目標転舵角(θdlとする)に置き換えて説明する。
出力送信ECU106の図示しないRAMには、操舵角センサの出力(ステアリングホイールの操舵角(θswとする))に対応する目標転舵角θdr,θdlの値がマップ化されて格納(記憶)される。かかるマップは、加速および定速用マップと、急減速用マップと、後進用マップとに分類され、加速および定速用マップは、さらに船速ごとに細分される。S104では、加速および定速用マップの中からエンジン回転数に応じたマップを選択すると共に、選択したマップを参照し、ステアリングホイールの操舵角θswに対応した目標転舵角θdr,θdlの値を決定する。
図5は、加速および定速用マップのうち、船速が低速であるときに使用されるマップの特性を示す特性図である。また、図6は、図5に表される特性の一部を具体的な数値で示す表である。尚、この実施例にあっては、船外機12R,12Lが上面視において右回りに回転するとき(即ち、進行方向後方から見てプロペラが右から左へ移動するとき)の転舵方向を正とする。また、船外機12R,12Lが右回りに転舵させられるときのステアリングホイールの回転方向を正とする。
図5および図6に示すように、船速が低速であるときは、右舷船外機の目標転舵角θdrと左舷船外機の目標転舵角θdlは同一の値に設定される(θdrとθdlの差分が0に設定される)。従って、右舷船外機12Rのプロペラの回転軸(プロペラシャフト)と左舷船外機12Lのプロペラの回転軸は、ステアリングホイールの回転角θswに関わらず、平行に保たれる。これは、低速での航行であれば、各船外機の相対角度を別段考慮しなくとも、直進性や旋回性が良好に保たれるためである。
図7は、加速および定速用マップのうち、船速が中速であるときに使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。
図7に示すように、船速が上昇すると、右舷船外機の目標転舵角θdrと左舷船外機の目標転舵角θdlの値が相違させられ、それらの間に差分が設けられる。具体的には、ステアリングホイールの操舵角θswが0°であるとき(即ち、操船者が直進を意図しているとき)、θdrとθdlは、絶対値において等しい、正負が逆の値に設定される。具体的な数値でいえば、θdrは−0.4°に設定され、θdlは0.4°に設定される。従って、それらの差分(θdlからθdrを減算して得た値。以下「Δθd」で表す)は0.8°に設定される。
図8は、右舷船外機12Rと左舷船外機12Lの相対角度を表す説明図である。
図8に示すように、θdrを−0.4°に設定することで、右舷船外機12Rは左周りに操舵される。一方、θdlを0.4°に設定することで、左舷船外機12Lは右周りに操舵される。従って、右舷船外機のプロペラの回転軸の延長線(符号56Reで示す)と左舷船外機のプロペラの回転軸の延長線(符号56Leで示す)は、各船外機12R,12Lよりも前方で交差させられる。この状態を以下「トーイン」と呼び、そのときの差分Δθdを「トーイン角度」と呼ぶ。尚、図8では、理解の便宜のためトーイン角度を誇張して示している。
図7の説明を続けると、目標転舵角θdr,θdlの絶対値は、ステアリングホイールの操舵角θswの絶対値が大きくなるのに伴って増加する。しかしながら、操舵角θswの絶対値が5°未満の範囲では、0°のときと同様に差分Δθdは常に0.8°に設定される。即ち、船体10が直進(あるいは略直進)しているときはトーインが保たれる。これにより、船体10の左右の振れが抑制されるため、直進性が向上させられる。
一方、操舵θswの絶対値が5°以上から180°未満の範囲にあるとき、即ち、船体10が旋回しているときは、差分Δθdが0°に設定される(即ち、θdrとθdlは同一の値に設定される)。これにより、トーインが解消され、船体10の旋回性が向上させられる。
さらに、ステアリングホイールの操舵角θswの絶対値が180°に達すると、差分Δθdは−0.8°に設定される。図示の如く、各船外機12R,12Lを右回りに操舵するとき(目標転舵角θdr,θdlが正値であるとき)は右舷船外機の目標転舵角θdrが左舷船外機のそれよりも大きな値に設定され、左回りに操舵するとき(目標転舵角θdr,θdlが負値であるとき)は左舷船外機の目標転舵角θdlが右舷船外機のそれよりも大きな(絶対値において大きな)値に設定される。別言すれば、図9に示すように、船体10の旋回方向と逆側の(外側の)船外機の目標転舵角が大きく設定される。従って、右舷船外機のプロペラの回転軸の延長線56Reと左舷船外機のプロペラの回転軸の延長線56Leは、各船外機12R,12Lよりも後方で交差させられる。この状態を以下「トーアウト」と呼び、そのときの差分Δθdを「トーアウト角度」と呼ぶ。トーアウトとすることにより、旋回性がより向上する。尚、図9では、理解の便宜のためトーアウト角度を誇張して示している。
図10は、加速および定速用マップのうち、船速が高速であるときに使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。
図10に示すように、船速がさらに上昇すると、差分Δθdは絶対値において増大させられる。具体的には、ステアリングホイールの操舵角θswの絶対値が0°から5°未満の範囲では差分Δθdが1.0°に設定されると共に、操舵角θswの絶対値が180°以上であるときは−1.0°に設定される。これにより、直進時のトーイン角度と急旋回時のトーアウト角度が増大され、高速航行時においても良好な直進性と旋回性が得られる。
図4フローチャートの説明に戻ると、S102で肯定されるとき(即ち、船体10が急減速中であると判断されるとき)はS106に進み、急減速用マップを参照して操舵角センサの出力を補正する。
図11は、急減速用マップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。
図11に示すように、急減速中は、ステアリングホイールの操舵角θswが0°であるとき、θdrとθdlはそれぞれ0.5°と−0.5°に設定され、差分Δθdは−1.0とされる。また、ステアリングホイールの操舵角θswの絶対値が0°を上回った場合は、船体10の旋回方向と逆側の(外側の)船外機の目標転舵角が大きく(絶対値において大きく)設定される。
即ち、急減速中は、操舵角θswの値に関わらず、常にトーアウトとなるように目標転舵角θdr,θdlが設定される。また、差分Δθdの絶対値(トーアウト角度)は、加速あるいは定速航行中のそれに比して大きな値に設定される。これにより、急減速中であっても、直進性と旋回性が良好に保たれる。尚、急減速中の直進時にトーアウトとするのは、船体10に作用する力が加速あるいは定速航行中とは逆向きになるからである。また、差分Δθdの絶対値が操舵角θswの増加につれて大きな値に設定されるのは、加速あるいは定速航行中と同様な理由からである。
図4フローチャートの説明を続けると、S100で否定される、即ち、シフトポジションがリバース(あるいはニュートラル)であると判断されるときはS108に進み、後進用マップを参照して目標転舵角θdr,θdlを設定する。
図12は、後進用マップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。
図12に示すように、後進中は、差分Δθdがステアリングホイールの操舵角θswに関わらず0°に設定され、右舷船外機のプロペラの回転軸の延長線56Reと左舷船外機のプロペラの回転軸の延長線56Leは、常に平行に保たれる。つまり、後進中は極低速での航行が主であるため、トーインもトーアウトも特に設定されない。
出力送信ECU106は、上記した目標転舵角θdrに相当する出力を右側コネクタ108Rから右舷船外機のECU88Rに送信し,θdlに相当する出力を左側コネクタ108Lから左舷船外機のECU88Lに送信する。
図3フローチャートの説明の戻ると、次いでS18に進み、操舵角センサ961の出力(あるいはその補正値)と、レバー位置センサ1001の出力を、各船外機12R,12LのECU88R,88Lに送信する。具体的には、右側コネクタ108Rに接続されたECU88Rに対し、シフト用電動モータ74Rとスロットル用電動モータ40Rの駆動指示として、レバー位置センサ1001の出力を送信すると共に、転舵用電動モータ24Rの駆動指示として、操舵角センサ961の出力(あるいはその補正値。目標転舵角θdrに相当する値)を送信する。また、左側コネクタ108Lに接続されたECU88Lに対し、シフト用電動モータ74Lとスロットル用電動モータ40Lの駆動指示として、レバー位置センサ1001の出力を送信すると共に、転舵用電動モータ24Lの駆動指示として、操舵角センサ961の出力(あるいはその補正値。目標転舵角θdlに相当する値)を送信する。
S10で肯定されるときはS20に進み、有効操船部を切り替えた後の目標シフトポジションがニュートラルであるか否か判断する。具体的には、レバー位置センサ1002の出力に基づき、第2操船部902のシフト・スロットルレバー982がニュートラル位置に操作されているか否か判断する。S20で否定されるときはS22に進み、図示しないブザーや表示装置などの適宜な報知装置を介し、操船者に対し、切り替えた後の目標シフトポジションがニュートラルとなるよう、シフト・スロットルレバー982を操作するように促す。その後、S14以降に進む。即ち、切り替え先の操船部(第2操船部902)のシフト・スロットルレバーが一旦ニュートラル位置に操作されるまでは、有効操船部の切り替えは実行されない。
一方、S20で肯定されるときはS24に進み、現在のシフトポジションがニュートラルであるか否か判断する。具体的には、レバー位置センサ1001の出力に基づき、シフト・スロットルレバー981がニュートラル位置に操作されているか判断する。
S24で肯定されるとき、換言すれば、レバー位置センサ1001とレバー位置センサ1002の出力値が同一であるときはS26に進み、有効操船部を第1操船部901から第2操船部902に切り替える。即ち、出力送信ECU106が送信すべき出力を、レバー位置センサ1001および操舵角センサ961の出力から、レバー位置センサ1002および操舵角センサ962の出力に切り替える。その後、S14からS18の処理を実行する。
一方、S24で否定されるときはS28に進み、有効操船部の切り替え処理を実行する。具体的には、出力送信ECU106がECU88R,88Lに送信すべき出力(より詳しくは、シフト位置センサの出力)の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を、切り替える前の出力から切り替えた後の出力に徐々に変化させる。
図13は、図3フローチャートで実行される有効操船部の切り替え処理を表すサブ・ルーチン・フローチャートである。
図13フローチャートを参照して有効操船部の切り替え処理について説明すると、先ずS200において、エンジン回転数がアイドリング回転数であるか否か判断する。この判断は、前回のプログラム実行時に出力送信ECU106から送信されたレバー位置センサ1001の出力(あるいはその補正値)に基づいて行われる。S200で肯定されるときはS202に進み、切り替え実行中フラグのビットを0にリセットすると共に、S204に進み、有効操船部を切り替える。エンジン回転数がアイドリング回転数であるときに有効操船部を切り替えるのは、送信出力の切り替えに伴ってただちにシフトチェンジが行われても、シフトミスや船体の挙動の乱れを引き起こすおそれがないためである。
一方、S200で否定されるときはS206に進み、エンジン回転数が徐々に低下させられるように、現在の有効操船部のレバー位置センサ(第1操船部901のレバー位置センサ1001)の出力を補正する。次いでS208に進み、切り替えた後の目標シフトポジションが現在のシフトポジションに一致しているか否か判断する。この判断は、レバー位置センサ1001とレバー位置センサ1002の出力を比較することによって行われる。
前述した図3フローチャートのS20とS22の処理からわかるように、図13フローチャートの処理を最初に実行したときは、S208で否定される。S208で否定されるときはS210に進み、切り替え実行中フラグのビットを1にセットする。切り替え実行中フラグのビットが1にセットされると、図3フローチャートのS12で肯定されて図13フローチャートの処理が実行される。従って、有効操船部の切り替えが指示されてから(切り替えボタンが押圧されてから)エンジン回転数がアイドリング回転数に低下するまでの間に、切り替え先の操船部のシフト・スロットルレバーが有効操船部のシフト・スロットルレバーと同方向に操作された場合(切り替え後の目標シフトポジションが現在のシフトポジションと一致した場合)、S208で肯定されることになる。
S208で肯定されるときはS212に進み、切り替え後の目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数に一致しているか否か判断する。この判断も、S208と同様に、レバー位置センサ1001とレバー位置センサ1002の出力を比較することによって行われる。S212で肯定されるときはS202とS204に進んで有効操船部を切り替える一方、S212で否定されるときはS210に進んで図13フローチャートの処理を再度実行する。
図14は、図13フローチャートの処理を表すタイムチャートである。
図14タイムチャートを参照して図13フローチャートの処理について再説する。図示の如く、有効操船部の切り替えが指示されると(時刻t1)、有効操船部である第1操船部のレバー位置センサ1001の出力は、第2操船部のそれに向けて徐々に変化(補正)させられる。切り替え先である第2操船部のシフト・スロットルレバー982は、有効操船部の切り替えが指示されるときに一旦ニュートラル位置に操作されていることから、レバー位置センサ1001の出力は、アイドリング回転数を示す値に向けて徐々に低下することになる(S206)。
エンジン回転数の低下中に第2操船部のシフト・スロットルレバー982が第1操船部のシフト・スロットルレバー981と同方向に操作され(S208)、第1操船部のレバー位置センサ1001の出力(補正値)と第2操船部のレバー位置センサ1002の出力が一致する(現在のエンジン回転数と切り替え後の目標エンジン回転数が一致する)と、その時点(時刻t2)で有効操船部が第2操船部902に切り替えられ(S212)、その後はレバー位置センサ1002の出力に従ってエンジン回転数が調節される。
一方、第2操船部のシフト・スロットルレバー982がニュートラル位置から操作されなかった場合は、レバー位置センサ1001の出力がアイドリング回転数を示す値まで低下した時点で有効操船部が第2操船部902に切り替えられる(S200からS204)。
図3フローチャートの説明に戻ると、次いでS30に進み、有効操船部の操舵角センサの出力を読み込んだ後、前述したS16とS18の処理を行う。
尚、有効操船部を第2操船部902から第1操船部901に切り替える際も、上記と同様の処理が行われる。
このように、この発明の第1実施例にあっては、転舵、シフトチェンジおよびエンジン回転数の調節をアクチュエータ(電動モータ)で行う船外機12R,12Lと、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる2個の操船部901,902と、操船部901,902の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御するECU88R,88Lとを備えた、DBW方式の船外機の制御装置において、操船部901,902の出力を入力すると共に、入力した操船部901,902の出力のうち1個の操船部の出力をECU88R,88Lに送信する出力送信ECU106と、操船者の操作に応じて出力送信ECU106が送信すべき出力を切り替える切り替えボタン1021,1022とを備えるようにしたので、各船外機のECU88R,88Lには操船者によって選択された1個の操船部(有効操船部)の出力のみが入力される。即ち、操船部を複数個設けた場合であっても、操船に使用できるのは任意の1個の操船部に限定されるため、各操船部で異なる操作が行われた場合であっても、船外機の制御を安定に行うことができる。
また、出力送信ECU106は、送信すべき出力の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を切り替える前の出力(上記した例では第1操船部のレバー位置センサ1001の出力)から切り替えた後の出力(第2操船部のレバー位置センサ1002の出力)に徐々に変化させるようにしたので、操船に使用する操船部を切り替えた際に船体の挙動が乱れるのを防止することができる。
また、出力送信ECU106において、ステアリングホイール921,922の操舵角を検出する操舵角センサ961,962の出力を補正する、具体的には、右舷船外機のECU88Rに送信する出力と左舷船外機のECU88Lに送信する出力をそれぞれ異なる値に設定し、右舷船外機12Rと左舷船外機12Lの相対角度を調節する(トーインやトーアウトを設定する)ようにしたので、船体の直進性や旋回性を向上させることができる。さらに、出力送信ECU106において、ECU88Rに送信する出力(より詳しくは右側コネクタ108Rから送信する出力)とECU88Lに送信する出力(左側コネクタ108Lから送信する出力)が個別に設定されるため、各ECU88R,88Lは自機の位置(右舷側か左舷側か)を認識する必要がない。そのため、各ECUで同一のソフトを使用でき、コスト的にも有利である。
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、船外機の転舵、シフトチェンジおよび搭載された内燃機関(エンジン30R,30L)の回転数の調節の少なくともいずれかをアクチュエータ(転舵用電動モータ24R,24L、スロットル用電動モータ40R,40L、シフト用電動モータ74R,74L)で行う少なくとも1基の船外機(右舷船外機12R、左舷船外機12L)と、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる複数個の操船部(第1操船部901、第2操船部902)と、前記船外機に搭載されて前記操船部の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御する制御手段(ECU88R,88L)とを備えた船外機の制御装置において、前記複数個の操船部の出力を入力すると共に、前記入力した複数個の操船部の出力のうち1個の操船部の出力を前記制御手段に送信する出力送信手段(出力送信ECU106)と、前記出力送信手段が送信すべき出力を前記操船者の操作に応じて切り替える送信出力切り替え手段(切り替えボタン1021,1022)とを備えると共に、前記出力送信手段(出力送信ECU106)は、前記送信すべき出力の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を切り替える前の出力から切り替えた後の出力に徐々に変化させる(図13フローチャートのS206)ように構成した。
尚、上記において、有効操船部の切り替え前後で、シフト位置センサの出力を、切り替える前の値から切り替えた後の値に向けて徐々に変化させる(補正する)ようにしたが、操舵角センサの出力についても同様の処理を行っても良い。
また、船体10に固定される船外機を2基としたが、1基あるいは3基以上であっても良い。さらに、船外機の転舵などを行うアクチュエータを全て電動モータとしたが、油圧シリンダなど、他のアクチュエータを使用しても良い。
この発明の第1実施例に係る船外機の制御装置を示すブロック図である。 図1に示す船外機の拡大側面図である。 図1に示す出力送信ECUで実行される、出力の送信処理を表すメイン・ルーチン・フローチャートである。 図3フローチャートで実行される、操舵角センサの出力の補正処理を表すサブ・ルーチン・フローチャートである。 図4フローチャートの処理で使用されるマップの特性(ステアリングホイールの操舵角に対する船外機の目標転舵角の特性)を示す特性図である。 図5に表される特性の一部を具体的な数値で示す表である。 図4フローチャートの処理で使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。 図1に示す右舷船外機と左舷船外機の相対角度を表す説明図である。 同様に、図1に示す右舷船外機と左舷船外機の相対角度を表す説明図である。 図4フローチャートの処理で使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。 図4フローチャートの処理で使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。 図4フローチャートの処理で使用されるマップの特性の一部を具体的な数値で示す、図6と同様な表である。 図3フローチャートで実行される、有効操船部の切り替え処理を表すサブ・ルーチン・フローチャートである。 図13フローチャートの処理を表すタイムチャートである。
符号の説明
10:船体、12R:右舷船外機、12L:左舷船外機、24R,24L:転舵用電動モータ(アクチュエータ)、30R,30L:エンジン(内燃機関)、40R,40L:スロットル用電動モータ(アクチュエータ)、74R,74L:シフト用電動モータ(アクチュエータ)、901:第1操船部、902:第2操船部、88R,88L:ECU(制御手段)、106:出力送信ECU(出力送信手段)、1021,1022:切り替えボタン(送信出力切り替え手段)

Claims (1)

  1. 船外機の転舵、シフトチェンジおよび搭載された内燃機関の回転数の調節の少なくともいずれかをアクチュエータで行う少なくとも1基の船外機と、操船者の操作に応じて前記アクチュエータの駆動指示を示す出力をそれぞれ生じる複数個の操船部と、前記船外機に搭載されて前記操船部の出力に基づいて前記アクチュエータの駆動を制御する制御手段とを備えた船外機の制御装置において、前記複数個の操船部の出力を入力すると共に、前記入力した複数個の操船部の出力のうち1個の操船部の出力を前記制御手段に送信する出力送信手段と、前記出力送信手段が送信すべき出力を前記操船者の操作に応じて切り替える送信出力切り替え手段とを備えると共に、前記出力送信手段は、前記送信すべき出力の切り替え前後で出力値に差が生じるとき、送信する出力を切り替える前の出力から切り替えた後の出力に徐々に変化させることを特徴とする船外機の制御装置。
JP2005124862A 2005-04-22 2005-04-22 船外機の制御装置 Expired - Fee Related JP4639111B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005124862A JP4639111B2 (ja) 2005-04-22 2005-04-22 船外機の制御装置
US11/411,418 US7325506B2 (en) 2005-04-22 2006-04-20 Outboard motor control system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005124862A JP4639111B2 (ja) 2005-04-22 2005-04-22 船外機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006298233A JP2006298233A (ja) 2006-11-02
JP4639111B2 true JP4639111B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=37187532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005124862A Expired - Fee Related JP4639111B2 (ja) 2005-04-22 2005-04-22 船外機の制御装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7325506B2 (ja)
JP (1) JP4639111B2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4907935B2 (ja) * 2005-09-20 2012-04-04 ヤマハ発動機株式会社 船舶
JP4828897B2 (ja) 2005-09-21 2011-11-30 ヤマハ発動機株式会社 多機掛け推進機型小型船舶
JP4927372B2 (ja) * 2005-09-29 2012-05-09 ヤマハ発動機株式会社 小型船舶
JP4666491B2 (ja) * 2005-10-07 2011-04-06 ヤマハ発動機株式会社 船舶
JP4901245B2 (ja) 2006-03-14 2012-03-21 ヤマハ発動機株式会社 船舶推進装置及び船舶
JP4836621B2 (ja) 2006-03-20 2011-12-14 ヤマハ発動機株式会社 リモコン装置及び船舶
JP4925701B2 (ja) 2006-03-28 2012-05-09 ヤマハ発動機株式会社 船舶
JP4827596B2 (ja) * 2006-04-21 2011-11-30 ヤマハ発動機株式会社 船舶のリモコン装置及び船舶
JP4919706B2 (ja) 2006-06-05 2012-04-18 ヤマハ発動機株式会社 船舶
JP2008012964A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Yamaha Marine Co Ltd リモコン装置、及び船舶
JP4256418B2 (ja) * 2006-10-05 2009-04-22 三菱電機株式会社 船舶の航走制御システム
JP4629020B2 (ja) * 2006-11-20 2011-02-09 本田技研工業株式会社 船外機の制御装置
US8060265B2 (en) * 2007-01-16 2011-11-15 Ab Volvo Penta Method of steering aquatic vessels
JP5128214B2 (ja) * 2007-02-09 2013-01-23 ヤマハ発動機株式会社 エンジンの回転制御装置、船舶
JP5149139B2 (ja) * 2008-12-18 2013-02-20 ヤマハ発動機株式会社 船舶用操舵装置およびそれを備えた船舶
US8113892B1 (en) * 2009-04-06 2012-02-14 Brunswick Corporation Steering control system for a watercraft with three or more actuators
WO2011079222A2 (en) 2009-12-23 2011-06-30 Boston Scientific Scimed, Inc. Less traumatic method of delivery of mesh-based devices into human body
JP2014080083A (ja) 2012-10-16 2014-05-08 Yamaha Motor Co Ltd 船舶用ステアリングシステム
US9359057B1 (en) * 2013-03-14 2016-06-07 Brunswick Corporation Systems and methods for controlling movement of drive units on a marine vessel
JP6229622B2 (ja) * 2014-09-09 2017-11-15 スズキ株式会社 船外機のトー角制御システム及びトー角制御方法
US9908606B1 (en) * 2015-06-23 2018-03-06 Brunswick Corporation Drive-by-wire control systems and methods for steering a marine vessel
US10625839B2 (en) * 2016-10-25 2020-04-21 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Boat and boat maneuvering system
US10457370B1 (en) 2016-11-18 2019-10-29 Brunswick Corporation Marine steering system and method of providing steering feedback
CN108104966B (zh) * 2017-12-29 2020-03-06 潍柴重机股份有限公司 天然气船用发动机停机信号输出方法及实现该方法的仪表电路
JP7117895B2 (ja) * 2018-05-15 2022-08-15 ヤマハ発動機株式会社 船舶、及び船舶の操船システム
US10894589B1 (en) * 2019-03-25 2021-01-19 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Ship maneuvering system and ship maneuvering method
US12043356B2 (en) * 2020-08-07 2024-07-23 Digicourse, Llc Control system for steerable towed marine equipment
JP2022128242A (ja) * 2021-02-22 2022-09-01 ヤマハ発動機株式会社 船を制御するためのシステム及び方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002213290A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Sanshin Ind Co Ltd 小型船舶における内燃機関のエンジン回転数調整装置
JP2003146293A (ja) * 2001-11-12 2003-05-21 Yamaha Marine Co Ltd 船外機操作装置、船外機操作システム、操船切換方法、船外機、および船内ネットワークシステム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4836809A (en) * 1988-03-11 1989-06-06 Twin Disc, Incorporated Control means for marine propulsion system
JP3019984B2 (ja) * 1989-07-29 2000-03-15 三信工業株式会社 船舶推進機の操縦装置
JP2909232B2 (ja) * 1991-02-01 1999-06-23 日発モース株式会社 機関制御装置
JP3386521B2 (ja) * 1993-07-05 2003-03-17 三信工業株式会社 船舶推進機の遠隔制御装置
US6587765B1 (en) * 2001-06-04 2003-07-01 Teleflex Incorporated Electronic control system for marine vessels
JP4127490B2 (ja) 2002-07-22 2008-07-30 ヤマハマリン株式会社 船用エンジン始動装置
US6994046B2 (en) * 2003-10-22 2006-02-07 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Marine vessel running controlling apparatus, marine vessel maneuvering supporting system and marine vessel each including the marine vessel running controlling apparatus, and marine vessel running controlling method
JP4372626B2 (ja) * 2004-06-28 2009-11-25 ヤマハ発動機株式会社 情報通信装置及び情報通信方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002213290A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Sanshin Ind Co Ltd 小型船舶における内燃機関のエンジン回転数調整装置
JP2003146293A (ja) * 2001-11-12 2003-05-21 Yamaha Marine Co Ltd 船外機操作装置、船外機操作システム、操船切換方法、船外機、および船内ネットワークシステム

Also Published As

Publication number Publication date
US20060240720A1 (en) 2006-10-26
JP2006298233A (ja) 2006-11-02
US7325506B2 (en) 2008-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4639111B2 (ja) 船外機の制御装置
JP4664691B2 (ja) 船外機の操舵装置
JP4351610B2 (ja) 船外機の制御装置
JP4628915B2 (ja) 船外機の操舵装置
CA2455755C (en) Outboard motor steering system
JP4430474B2 (ja) 船舶の操縦方法および操縦装置
JP4324010B2 (ja) 船外機のエンジン回転数制御装置
US9193431B2 (en) Ship steering device and ship steering method
JP4994005B2 (ja) 船舶用操舵装置及び船舶
JP6660069B2 (ja) 小型船舶の姿勢制御装置
JP2006290196A (ja) 船外機の制御装置
WO2014057725A1 (ja) 船外機の制御装置、船外機の制御方法およびプログラム
JP4629020B2 (ja) 船外機の制御装置
JP2014076755A (ja) 船舶の制御システム、船舶の制御方法、プログラム
JP4308087B2 (ja) 船外機の操舵角・チルトトリム角調整装置
JP5059392B2 (ja) 航走制御装置およびそれを用いた船舶
JP5138469B2 (ja) 小型船舶の制御装置
JP4685508B2 (ja) 船外機の操舵装置
JP4639090B2 (ja) 船外機のシフト装置
JP2023131896A (ja) 操船支援装置および船舶
JP2004217180A (ja) 船外機の操舵装置
JP4441433B2 (ja) 船外機の制御装置
JP5190037B2 (ja) 船外機のエンジン回転数制御装置
JP3739753B2 (ja) 船外機の操舵装置
US20230373607A1 (en) Marine vessel and control apparatus for marine vessel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101129

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees