JP4636442B2 - パルス制御装置 - Google Patents

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出力パルスに対して例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御などを行なうパルス制御装置に関する。
一般に、スイッチング電源装置などでは、スイッチング素子にパルス駆動信号を供給してスイッチング動作させることにより、入力電力から所望の出力電力を取り出して負荷に供給する。このスイッチング動作の制御には、出力電圧を安定化させるために例えばPWM制御ICなどのパルス制御装置が広く使用されている。このパルス制御装置は、出力電力(出力電圧出力電流)のフィードバック信号に基づいて、安定した出力が得られるように、出力パルスとしてのパルス駆動信号に対してPWM制御などの周知のパルス制御を行なう。
近年、電気・電子機器が動作することによって発生する電磁波が、付近にある他の機器の動作を阻害する、所謂電磁妨害(EMI)に関する種々の規格が定められており、スイッチング電源装置においても周波数ノイズレベルがEMI規格に定められた規定値を満足することが強く求められている。
しかしながら、従来のパルス制御装置では、PWM制御によりパルス幅が変化しても、通常出力パルスの周波数は一定であり、当該パルス周波数のn次高調波(nは任意の整数)における周波数ノイズレベルが他の周波数帯域に比べ突出して高くなる傾向があった。図7に従来の固定周波数方式のスイッチング電源におけるスイッチング周波数fswのn倍の周波数ノイズレベルを表す。レシーバの選択幅Bw内の平均レベルがノイズ量として測定される。このように、従来のパルス制御装置では、基本周波数fswのn倍にノイズレベルのピークが現れ、前記規定値以上となる虞があった。
この問題を解決する手段として、特許文献1に開示されるようなスペクトラム拡散法が広く知られている。当該スペクトラム拡散法は、基準周波数で発振するクロック信号を所定の周波数幅で周波数変調することにより、周波数ノイズを分散させて周波数ノイズレベルのピークを減衰させるものである。
特開2002−246900号公報
しかし、従来、このスペクトラム拡散法において、周波数ノイズレベルに対してEMI規格を満たすレベルにまで効果的に減衰させるための具体的な周波数決定手段計算法が確立されるまでには至っていなかった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、固定周波数方式の基本的な周波数ノイズレベルに対し、一定の減衰量を得ることができるパルス制御装置を提供することを目的とする。
本発明における請求項1では、基本周波数fswを有するキャリア波を発生させるキャリア波発生手段と、周波数掃引波を発生させる周波数掃引波発生手段と、前記キャリア波に基づいて出力パルスを生成するパルス生成手段とを備えたパルス制御装置であって、前記キャリア波発生手段は、前記周波数掃引波に応じて前記キャリア波の周波数を所定の周波数拡散幅Δfの範囲で変化させるものであることを特徴とする。
このようにすると、キャリア波ひいては出力パルスの周波数が周波数拡散幅Δfの範囲で変化分散し、周波数ノイズの電力密度を低下させることができる。
本発明における請求項2のパルス制御装置では、前記周波数掃引波は三角波であることを特徴とする。
このようにすると、キャリア波ひいては出力パルスの周波数がリニアに変化し、周波数ノイズレベルを周波数拡散幅Δfの範囲で平均的に分散させることができる。
本発明の請求項1によると、固定周波数方式の基本的な周波数ノイズレベルに対し、一定の減衰量を得ることができるパルス制御装置を提供することができる。
本発明の請求項2によると、周波数ノイズレベルをより効果的に減衰させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるパルス制御装置の好ましい実施例を説明する。
図1は、一般的なスイッチング電源の一例としてフォワードコンバータの回路構成を示した回路図である。交流電源に相当する商用電源2の両端には整流部としての例えばダイオードブリッジからなる整流回路3が接続され、商用電源2からの交流電源電圧を整流して、後段のPFC回路(力率改善回路)4へ供給する。このPFC回路4は周知のように、チョークコイル5と例えばMOSFETなどのスイッチング素子6のドレイン−ソースとの直列回路を、整流回路3の出力端に接続すると共に、整流ダイオード7と例えば電解コンデンサからなるコンデンサ8との直列回路を、スイッチング素子6の両端間すなわちドレイン−ソース間に接続して構成される。スイッチング素子6は、駆動端子としてのゲートに接続されたPFCコントローラ9から供給されるパルス状のドライブ電圧により、スイッチング動作する。
そして、スイッチング素子6がオンの時には、整流回路3からの全波整流された直流電圧によって、チョークコイル5に励磁エネルギーを蓄え、スイッチング素子6がオフの時には、このチョークコイル5に蓄えられた励磁エネルギーを整流回路3の出力端間に発生する入力電圧Viに重畳させて、PFC回路4の入力側よりも高い電圧をコンデンサ8の両端間に発生させる。PFCコントローラ9は、コンデンサ8の両端間電圧Vcを監視し、当該両端間電圧Vcが一定となるようにスイッチング素子6をスイッチングさせることで、チョークコイル5を介して取り込まれる入力電流波形が商用電源2からの正弦波状の電圧波形に近づき、力率が改善される。
コンデンサ8の両端間には、パルストランス10の一次巻線10aと例えばMOSFETなどの主スイッチング素子11のドレイン−ソースとからなる直列回路が接続されている。主スイッチング素子11のゲートには、主スイッチング素子11のスイッチング動作(オン・オフ動作)を制御するパルス駆動信号を供給するPWMコントローラ12が接続されている。PWMコントローラ12は、出力電圧Voを安定化させるために、出力電圧Voの変動に応じて主スイッチング素子11に供給するパルス駆動信号を例えば周知のPWM制御などにより可変制御するものであるが、その詳細については後程説明する。もちろん、負荷電流を安定化させるよう構成してもよい。
パルストランス10の二次巻線10bには、該二次巻線10bに誘起された誘起電圧を整流平滑するための、整流ダイオード13と、フライホイールダイオード14と、チョークコイル15と、平滑コンデンサ16とからなる整流平滑回路が接続される。より詳細には、二次巻線10bのドット側に整流ダイオード13のアノードが接続され、二次巻線10bの非ドット側にフライホイールダイオード14のアノードが接続され、そして整流ダイオード13のカソードとフライホイールダイオード14のカソードとが接続されている。フライホイールダイオード14の両端間には、チョークコイル15と平滑コンデンサ16とが逆L形に接続されており、この平滑コンデンサ16の両端間に、図示しない負荷に出力電圧Voを供給するための一対の出力端子17,17が設けられている。
フォワードコンバータ1では、PWMコントローラ12がパルス駆動信号を主スイッチング素子11のゲートに供給し、主スイッチング素子11をスイッチング動作させることにより、コンデンサ8の両端間電圧Vcがパルストランス10の一次巻線10aに断続的に印加される。そして、パルストランス10の二次巻線10bに誘起された電圧は、整流ダイオード13フライホイールダイオード14チョークコイル15平滑コンデンサ16により整流平滑され、出力端子17,17間に直流出力電圧Voとして出力される。この出力端子17,17には、フィードバック回路20が接続されており、このフィードバック回路20及びPWMコントローラ12が、出力電圧Voを安定化させる帰還ループを形成する。
以下、本実施例におけるパルス制御装置としてのPFCコントローラ9及びPWMコントローラ12の構成について詳述する。PFCコントローラ9は、スイッチング素子6のスイッチング周波数を、周波数掃引波発生手段としてのPFC用三角波発振器21から入力される周波数掃引波たる三角波でスイープ(掃引)させ周波数を変化させる。他方、PWMコントローラ12は、主スイッチング素子11のスイッチング周波数を、周波数掃引波発生手段としてのDC/DC用三角波発振器22から入力される周波数掃引波たる三角波でスイープ(掃引)させ周波数を変化させる。これらはその機能の類似性から略同様の構成を採るため、簡単のためPWMコントローラ12の構成についてのみ説明する。
PWMコントローラ12は、一定の基本周波数fswを有するキャリア波を発生させるキャリア波発生手段としてのキャリア波発振器30と、前記キャリア波とフィードバック回路20からのフィードバック信号とを比較してパルス状のPWM波を出力する例えばコンパレータなどからなるパルス生成手段に相当する比較器31と、前記PWM波を前記パルス駆動信号に変換して主スイッチング素子11のゲートへ出力するゲートドライブ回路32とから構成される。
キャリア波発振器30は、例えば三角波や鋸歯状波などのキャリア波を生成する発振器であるが、本実施例では制御電圧に応じて発振周波数が変化する電圧制御発振器の機能を有しており、DC/DC用三角波発振器22から入力される三角波を制御電圧としてその電圧レベルに応じてキャリア波の周波数が変化するよう構成されている。ここで生成されたキャリア波は比較器31でフィードバック回路20からのフィードバック信号と比較され、キャリア波のうちフィードバック信号の電圧レベルを超える部分に比例するパルス幅を有する、矩形波状のPWM波が比較器31からゲートドライブ回路32へ出力される。ゲートドライブ回路32は、前記PWM波から主スイッチング素子11のドライブ条件を満足するパルス駆動信号を生成して、主スイッチング素子11のゲートへ出力する。
次に、DC/DC用三角波発振器22の回路構成について、図3を参照しながら説明する。DC/DC用三角波発振器22の出力回路は、PWMコントローラ12の入力に合わせてオープンコレクタタイプとしている。
DC/DC用三角波発振器22は、直流電源40を入力電源としてオペアンプ43を利用した発振回路によりオープンコレクタ出力のトランジスタ51をスイッチングさせ、コンデンサ53を充放電させることにより三角波を生成する。直流電源40の両極間には抵抗41,42の直列回路が接続され、抵抗41,42の接続点がオペアンプ43の非反転入力端子に接続されている。オペアンプ43の反転入力端子はコンデンサ46を介して接地されている。オペアンプ43の出力端子は、抵抗44を介して非反転入力端子へ接続されると共に、抵抗45を介してコンデンサ46の一端が接続された反転入力端子へ接続されている。また、オペアンプ43の出力端子は、オペアンプ47の非反転入力端子へ接続されている。オペアンプ47は出力端子と反転入力端子とが直接接続されている。オペアンプ47の出力端子は、抵抗48を介してトランジスタ51のベースへ接続されており、このベースは抵抗49とコンデンサ50との並列回路を介して接地されている。トランジスタ51のエミッタは接地されており、コレクタ−エミッタ間に抵抗52とコンデンサ53の直列回路が接続されている。コンデンサ53の両端間には抵抗54,55の直列回路が接続されており、抵抗54,55の接続点がPWMコントローラ12を構成するキャリア波発振器30へ接続される。なお、オペアンプ43,47は単電源品であり、動作電源として直流電源40が電源入力端子に接続されている。
オペアンプ43はヒステリシス・コンパレータとして動作するよう構成されている。電源投入直後は、直流電源40の入力電圧が抵抗41,42により分圧されてオペアンプ43の非反転入力端子に入力される一方、コンデンサ46の電圧が0Vであるためオペアンプ43の反転入力端子には入力がない状態となる。その後、コンデンサ46は抵抗45を通じて充電され、電圧が漸次増加する。コンデンサ46の電圧が非反転入力端子の入力電圧より高いH側閾値電圧を上回るとオペアンプ43の出力がLレベルとなり、コンデンサ46は抵抗45を通じて放電され、電圧が漸次減少する。コンデンサ46の電圧が非反転入力端子の入力電圧より低いL側閾値電圧を下回るとオペアンプ43の出力がHレベルとなり、コンデンサ46は抵抗45を通じて充電され、電圧が漸次増加する。このような動作が周期的に繰り返されることにより、オペアンプ43は周期的方形波すなわちパルス波を出力する。
オペアンプ47は増幅度1のバッファとして動作するため、オペアンプ43の出力がそのままオペアンプ47の出力端子に現れ、トランジスタ51のベースへパルス波が出力される。これにより、トランジスタ51がスイッチング動作し、抵抗54とコンデンサ53の充電時定数及び抵抗52とコンデンサ53の放電時定数により三角波が生成され、キャリア波発振器30へ入力される。当該三角波の振幅(電圧レベルの幅)は、抵抗54,55の定数を変更することにより調整可能である。
他方、PFC用三角波発振器21の回路構成について、図4を参照しながら説明する。PFC用三角波発振器21の出力回路は、DC/DC用三角波発振器22と違い、PFCコントローラ9の入力に合わせて定電流充電型としており、PFC用三角波発振器21の入力端子へ三角波を注入する。
PFC用三角波発振器21は、直流電源60を入力電源としてオペアンプ63を利用した発振回路により三角波を生成する。直流電源60の両極間には抵抗61,62の直列回路が接続され、抵抗61,62の接続点がオペアンプ63の非反転入力端子に接続されている。オペアンプ63の出力端子は、抵抗64を介して非反転入力端子へ接続されると共に、抵抗65を介して反転入力端子へ接続されている。抵抗65の反転入力端子側はコンデンサ67を介して接地され、コンデンサ67の両端間にコンデンサ68と抵抗69と抵抗70との直列回路が接続されている。抵抗69,70の接続点がPFCコントローラ9へ接続される。なお、オペアンプ63は単電源品であり、動作電源として直流電源60が電源入力端子に接続されている。
オペアンプ63はヒステリシス・コンパレータとして動作するよう構成されている。電源投入直後は、直流電源60の入力電圧が抵抗61,62により分圧されてオペアンプ63の非反転入力端子に入力される一方、コンデンサ67の電圧が0Vであるためオペアンプ63の反転入力端子には入力がない状態となる。その後、コンデンサ67は抵抗65を通じて充電され、電圧が漸次増加する。コンデンサ67の電圧が非反転入力端子の入力電圧より高いH側閾値電圧を上回るとオペアンプ63の出力がLレベルとなり、コンデンサ67は抵抗65を通じて放電され、電圧が漸次減少する。コンデンサ67の電圧が非反転入力端子の入力電圧より低いL側閾値電圧を下回るとオペアンプ63の出力がHレベルとなり、コンデンサ67は抵抗65を通じて充電され、電圧が漸次増加する。このような動作が周期的に繰り返されることにより、オペアンプ43は周期的方形波すなわちパルス波を出力する。このとき、コンデンサ67の充放電電圧は抵抗65とコンデンサ67の時定数により周期的に三角波状に増減するため、コンデンサ68で当該充放電電圧の直流成分を除去することにより三角波が生成され、抵抗69,70の接続点からPFCコントローラ9へ入力される。当該三角波の振幅(電圧レベルの幅)は、抵抗69,70の定数を変更することにより調整可能である。
前記の通りPWMコントローラ12は、PFC用三角波発振器21から入力される三角波を利用して、主スイッチング素子11のスイッチング周波数を決定するパルス駆動信号(キャリア波)に対してスペクトラム拡散を行なう。当該スペクトラム拡散により、キャリア波のn次高調波における周波数ノイズを分散させて周波数ノイズレベルのピークを減衰させることができる。周波数掃引波を本実施例のように三角波とした場合には、スイッチング周波数がリニアにスイープして平均分散が可能となるため、大きな減衰効果が得られる。もちろん、周波数掃引波を正弦波としてもよいが、周波数分散に密の部分と疎の部分ができてしまい十分に平均分散できない虞があるため、例えば三角波やのこぎり波などのような電圧レベルが線形的に変化する波形とするのが好ましい。
図5はある周波数を変化させた時のノイズレベルの動きを示しており、図中の点線で示された基本波は、固定周波数でのノイズレベルを表し、そのスイッチング周波数を周波数拡散幅Δfで規則的に拡散させると、実線で示されたノイズレベル波形となる。同図のように、平均的に分散させた場合は、基本波の周波数に対してD[dB]だけの減衰効果が期待できる。このとき減衰量Dは以下の数式2で表される。
Figure 0004636442
なお、fswはキャリア波の周波数であり、ノイズレベルを減衰させたいn次高調波の周波数を減衰対象周波数fとするとf=n×fswで表される。また、測定周波数幅BwはEMI規格に定められた規定値を満足すべき周波数範囲である。
ここで減衰量Dの計算例を示す。
算出条件として、基本周波数fswを70kHz、周波数変動幅bを±7%(65.1kHz〜74.9kHz)、ノイズ測定機器たるスペクトラムアナライザの選択幅すなわち測定周波数幅Bwを9kHzとする。基本波(n=1)での減衰量D1は数式3で示される値となる。
Figure 0004636442
また、基本波(n=3)での減衰量D3は数式4で示される値となる。
Figure 0004636442
上記減衰量Dの計算式から、以下の数式5に示すように、減衰対象周波数fにおける減衰量Dを得る為の周波数拡散幅Δfの条件式を導出することができる。
Figure 0004636442
この周波数拡散幅Δfの範囲でキャリア波の周波数が変化するように、例えばDC/DC用三角波発振器22で生成される三角波の振幅やキャリア波発振器30の制御設定などを調節する。
ここで周波数拡散幅Δfの計算例を示す。
70kHzのスイッチング電源において、210kHzでの減衰量Dを現状のレベルより5dB低下させる場合を考える。周波数拡散幅Δfは数式6で示される値となる。
Figure 0004636442
従って、キャリア波の周波数を65.255〜74.745kHzの範囲で変化させれば、210kHzでのノイズレベルが5dB減衰することになる。
図6は、主スイッチング素子11のゲート波形を示す波形図である。同図に表された各電圧波形において、80がPWMコントローラ12から主スイッチング素子11のゲートへ出力されるパルス駆動信号であり、81はDC/DC用三角波発振器22を構成するオペアンプ43のオペアンプ出力であり、82はDC/DC用三角波発振器22を構成するコンデンサ53の両端間電圧すなわち周波数掃引波である。図6(b)〜(d)は、図6(a)の各部を拡大した波形図である。
オペアンプ43の出力電圧波形81は、トランジスタ51のベース波形とも言えるものであるため、Hレベルのときにトランジスタ51がオンして周波数掃引波82が下り勾配となる一方、Lレベルのときにトランジスタ51がオフして周波数掃引波82が上り勾配となる。パルス駆動信号80は、制御信号に当たる周波数掃引波82と比べて格段に周波数が高く、周波数掃引波82が漸次増加するに伴いその周波数がスイープされる。周波数掃引波82の電圧レベルが最小となる部分(BOTTOM)を拡大表示した図6(b)ではパルス駆動信号80の周波数が55.83kHz、周波数掃引波82の電圧レベルが中間となる部分(MIDDLE)を拡大表示した図6(c)ではパルス駆動信号80の周波数が51.88kHz、周波数掃引波82の電圧レベルが最大となる部分(TOP)を拡大表示した図6(d)ではパルス駆動信号80の周波数が50.00kHzとなっている。
以上のように本実施例のパルス制御装置としてのPFCコントローラ9及びPWMコントローラ12は、基本周波数fswを有するキャリア波を発生させるキャリア波発生手段としてのキャリア波発振器30と、周波数掃引波を発生させる周波数掃引波発生手段としてのPFC用三角波発振器21DC/DC用三角波発振器22と、前記キャリア波に基づいて出力パルスを生成するパルス生成手段に相当する比較器31とを備えたパルス制御装置であって、キャリア波発振器30は、前記周波数掃引波に応じて前記キャリア波の周波数を数式7で決定される
Figure 0004636442
(Bwは測定周波数幅、Dは所望の減衰量、fは減衰対象周波数)
周波数拡散幅Δfの範囲で変化させるものであることを特徴とする。
このようにすると、キャリア波ひいては出力パルスの周波数が周波数拡散幅Δfの範囲で変化分散し、周波数ノイズの電力密度を低下させることができる。従って、固定周波数方式の基本的な周波数ノイズレベルに対し、一定の減衰量を得ることができるパルス制御装置を提供することができる。
また本実施例のPFCコントローラ9及びPWMコントローラ12では、前記周波数掃引波は三角波であることを特徴とする。
このようにすると、キャリア波ひいては出力パルスの周波数がリニアに変化し、周波数ノイズレベルを周波数拡散幅Δfの範囲で平均的に分散させることができる。従って、周波数ノイズレベルをより効果的に減衰させることができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。PFCコントローラ9とPFC用三角波発振器、又はPWMコントローラ12とDC/DC用三角波発振器を、例えばマイクロコンピュータやDSP(Digital Signal Processor)などを用いて1つの部品(ワンチップ)で構成することができ、スイッチング電源装置以外の種々の電子機器に使用することも可能である。
本発明の実施例におけるパルス制御装置を用いたスイッチング電源装置の回路図である。 同上、パルス制御装置の構成を示すブロック図である。 同上、パルス制御装置の三角波発振器の構成を示す回路図である。 同上、パルス制御装置の別の三角波発振器の構成を示す回路図である。 同上、パルス制御装置で実行されるスペクトラム拡散法を示す説明図である。 同上、パルス制御装置から出力されるパルス駆動信号の波形を示す波形図である。 従来例におけるパルス制御装置の周波数ノイズレベルを示す説明図である。
9 PFCコントローラ(パルス制御装置)
12 PWMコントローラ(パルス制御装置)
21 PFC用三角波発振器(周波数掃引波発生手段)
22 DC/DC用三角波発振器(周波数掃引波発生手段)
30 キャリア波発振器(キャリア波発生手段)
31 比較器(パルス生成手段)

Claims (2)

  1. 基本周波数fswを有するキャリア波を発生させるキャリア波発生手段と、周波数掃引波を発生させる周波数掃引波発生手段と、前記キャリア波に基づいて出力パルスを生成するパルス生成手段とを備えたパルス制御装置であって、
    前記キャリア波発生手段は、前記周波数掃引波で掃引させて前記キャリア波の周波数を変化させるものであり、
    前記周波数掃引波発生手段は、前記キャリア波の周波数数式1で決定される
    Figure 0004636442
    (BwはEMI規格に定められた規定値を満足すべき周波数範囲である測定周波数幅、Dは所望の減衰量、fはf=n×fswで表される減衰対象周波数、nは減衰させたいn次高調波の次数
    周波数拡散幅Δfの範囲で変化するように前記周波数掃引波を調節するものであることを特徴とするパルス制御装置。
  2. 前記周波数掃引波は三角波であることを特徴とする請求項1記載のパルス制御装置。
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