JP4630154B2 - タイヤ用の金属コードの製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ用の金属コードの製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コード内へのゴムの浸透性を高め、層撚り構造における耐コア抜け性、及び耐腐食性を改善したタイヤ用の金属コードの製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤに供される金属コードは、通常、コード径当たりのコード引張り強さを大きくしかつ良好な耐疲労性を得るために、同径の金属素線を最密に配置した層撚り構造、例えば3+9構造(図7(A))が広く採用されている。しかし、このような最密の層撚り構造は、シースa内における金属素線b、b間相互の隙間が少ないため、ゴムがコアcまで充分に浸透しえない。そのためコアcとゴムとの接着力が不足し、タイヤ走行時に生じるコードの繰返しの曲げ変形によって、コアcがコードから飛び出す等のコア抜けが発生し、コード損傷を招く傾向がある。又ゴムの浸透不足により、コード内で水分が伝播しやすくなるなど錆の発生傾向を招き、コード及びタイヤの耐久性を低下させるという問題もある。
そこで特許文献1には、図7(B)に示すように、1本の金属素線bからなるコアcの周囲に、複数本の金属素線bからなるシースaを形成した例えば1+6の層撚り構造のコードを開示しており、コアcの金属素線bとして、撚り合わされる前の状態で2次元波状に型付けした型付け素線を用い、この型付け素線に捻りを加えながらシースと撚り合わせている。このものは、型付け素線に捻りを加えることで型付けが3次元化し、コアcの直径が適度に増加するため、シースa内における金属素線b、b間の隙間が大きくなり、コアcへのゴム浸透を高めることができる。
しかし、コアcが1本の金属素線bからなるため、例えばビード補強層用など、比較的太いコードを形成するためには、コアcの金属素線b自体を太くせざる終えず、コードが剛直化してしなやかさを損ねる傾向となる。なお特許文献2には、コアcとして、例えば図7(C)に示すように、すでに2次元波状に型付けした型付け素線b1と非型付け素線b2とを束ねて素線束とし、これに捻りを加えてコアを形成したものが開示されている。しかしこのものは、前記捻りによって各型付け素線b1が個々に3次元化するため、コア直径が過大化する傾向となり、コードのコンパクトさを損ねることとなる。
そこで本発明は、金属素線が互いに平行に引き揃えられた束状態を保ちながら、該束自体を2次元波状に型付けした、或いは螺旋状に型付けした型付け束を用い、この型付け束に捻りを加えてコアを形成することを基本として、コードのしなやかさ及びコンパクトさを確保しながら、コアへのゴム浸透を高めることができ、耐コア抜け性、及び耐腐食性を改善しうるタイヤ用の金属コードの製造方法、及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
特開2002−161487号公報 特開2002−161489号公報
本願請求項1の発明は、0.10〜0.25mmの直径Dを有する7〜15本の金属素線からなる層撚り構造のタイヤ用の金属コードの製造方法であって、
2〜5本の金属素線を引き揃えた1つの素線束に捻りを加えてコアを形成する工程と
前記コアの金属素線の本数よりも多い金属素線前記コアの周囲に螺旋に巻き付けてシースを形成する工程とを含み
しかも前記素線束は、前記捻りを加える前の状態において、前記金属素線が互いに平行に引き揃えられた束状態を保ちつつ該束自体が山部と谷部とを繰り返す2次元波状に型付けされた波状の型付け束、或いは該束自体が螺旋状に型付けされた螺旋状の型付け束から形成されるとともに、
該型付け束の金属素線の直径D1、型付け束の型付けピッチP、型付け束の型付け高さhは次の(1)、(2)式を充足することを特徴としている。
10.0×D1≦P≦50.0×D1 −−−(1)
0.1×D1≦h≦2.5×D1 −−−(2)
又請求項3の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返すプライ折返し部を一連に具えたカーカスプライからなるカーカス、及び前記プライ本体部のタイヤ軸方向内側面に沿って立上がる内側部と、前記プライ折返し部のタイヤ軸方向外側面に沿って立上がる外側部とを連ねたビード補強層を具える空気入りタイヤの製造方法であって、前記ビード補強層に、請求項1に記載の金属コードを使用したことを特徴としている。
本発明は、叙上の如く構成しているため、コードのしなやかさ及びコンパクトさを確保しながら、コアへのゴム浸透を高めることができ、耐コア抜け性、及び耐腐食性を向上することができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明の金属コードを用いた空気入りタイヤに一例を示す断面図である。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、本例ではトラック・バス用等の重荷重用タイヤであって、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して70〜90°の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に跨るプライ本体部6aの両側に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具えるとともに、該プライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、前記ビードコア5から半径方向外方にのびるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配される。
又前記ベルト層7は、2枚以上(重荷重用タイヤの場合は通常3〜4枚)のベルトプライから形成される。本例では、ベルト層7が、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列した半径方向最内側の第1のベルトプライ7Aと、タイヤ周方向に対して例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜4のベルトプライ7B〜7Dとの4枚構造の場合を例示している。このベルトプライ7A〜7Dは、ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1箇所以上設けて重置されることにより、ベルト剛性を高めトレッド部2をタガ効果を有して補強している。
又前記ビード部4には、補強コードをタイヤ周方向に対して10〜50°の角度で配列した1枚以上の補強プライからなるビード補強層9を設けている。
前記このビード補強層9は、前記プライ本体部6aのタイヤ軸方向内側面に沿って立上がる内側部9iと、前記プライ折返し部6bのタイヤ軸方向外側面に沿って立上がる外側部9oとを連ねた断面U字状をなし、本例では、前記内側部9i、外側部9oは、プライ折返し部6bよりもタイヤ半径方向内側で終端している。このビード補強層9は、ビード部4の曲げ剛性を高め、かつ荷重負荷走行時におけるプライ折返し部6bに作用する圧縮応力及びプライ本体部6aに作用する引張応力を緩和してビード耐久性を向上させることができる。
そして、本実施形態のタイヤ1では、前記ビード補強層9に用いる補強コードとして、図2に示すように、0.10〜0.25mmの直径Dを有する7〜15本の金属素線Fからなる層撚り構造の金属コード10を採用している。詳しくは、金属コード10は、n本(2〜5本)の金属素線Fcを引き揃えた1つの素線束11に捻りが加えられたコア12と、前記n本よりも多いm本の金属素線Fsからなりかつ該金属素線Fsを前記コア12の周囲に螺旋に巻き付けてなるシース13とを具えるn+m構造をなし、本例では、n=3、m=8とした3+8構造のものを例示している。
又本発明では、前記素線束11が、波状の型付け束11A(図3に示す)、或いは螺旋状の型付け束11B(図4に示す)から形成されることに特徴を有する。前記波状の型付け束11Aでは、捻りを加える前の状態において、n本の金属素線Fcを互いに平行に引き揃えた束状態を保ちながら、該束自体が山部15と谷部16とを繰り返す2次元波状に型付けされている。即ち、図5に示すように、ボビン20から巻き戻されたn本の金属素線Fcを互いに平行に引き揃えて束体21を構成するとともに、この束体21自体に、2次元波状の型付けを行うことにより、波状の型付け束11Aを1本の線材の如く形成している。又螺旋状の型付け束11B(図4に示す)では、捻りを加える前の状態において、n本の金属素線Fcを互いに平行に引き揃えた束状態を保ちながら、該束自体が螺旋状に型付けされている。即ち、前記束体21自体に、螺旋状の型付けを行うことにより、螺旋状の型付け束11Bを形成している。なお前記型付け束11A、11Bにおいては、その全長に亘って各金属素線Fcは互いに最密に接触している。
そして図5の如く、前記型付け束11A、11Bからなる素線束11に捻りを加えてコア12を形成するとともに、該コア12の周囲にm本の金属素線Fsを巻き付けてシース13を形成する。なお同図には、捻りを加えた後に、金属素線Fsを巻き付けたものを例示しているが、金属素線Fsの巻き付けを、捻りと同時におこなうこともできる。
ここで、前記素線束11が波状の型付け束11Aの場合には、前記捻りを加えることで素線束11の2次元型付けが3次元化する。このとき、前記型付け束11Aが1本の線材の如く形成されているため、捻られたコア12の状態においても、各金属素線Fcは互いに最密に接触した状態を保持している。そのため、コア12の見かけの直径K1を素線束11の直径K0に比して適度に増加させることができる。その結果、シース13内における金属素線Fs、Fs間の隙間が広がり、コア12へのゴム浸透性が高まるとともに、コア12が大径化したスペース内にゴムを充填することが可能となる。従って、コア12とゴムとの接着力を高めることができ、耐コア抜け性を高めコード損傷を抑えるとともに、錆の発生を抑制しうる。しかも、前記コア12内において各金属素線Fcが互いに密着しているため、コードをコンパクトに保つことができる。又コア12を複数の金属素線Fcで形成しうるため、コードの硬直化を防止でき、しなやかな柔軟性を確保することが可能となる。なお従来の如く、2次元型付けされた複数の金属素線を捻りながら撚り合わせてコアを形成した場合には、図7(C)の如く、各金属素線が個別に3次元化するため、コアの見かけの直径が過大となり、コードのコンパクト化に不利を招く。
又素線束11が螺旋状の型付け束11Bの場合には、それ自体の型付けが既に3次元化していることで、同様の作用効果を得ることができる。
又前記作用効果を有効に発揮させるためには、次の(1)、(2)式を充足することが重要である。
10.0×D1≦P≦50.0×D1 −−−(1)
0.1×D1≦h≦2.5×D1 −−−(2)
式中、D1は前記型付け束11の金属素線Fcの直径;Pは型付け束11の型付けピッチ、hは型付け束の型付け高さを意味する。なお図3、4に示すように、型付けピッチPは、波状の型付け束11Aの場合には、前記山部15、15間、或いは谷部16、16間の長手方向の波の長さを意味し、螺旋状の型付け束11Bの場合には、螺旋ピッチを意味する。又型付け高さhは、波状の型付け束11Aの場合には、波の振幅を意味し、螺旋状の型付け束11Bの場合にはピッチ円の直径を意味する。
前記型付けピッチPが直径D1の50.0倍より大、及び型付け高さhが直径D1の0.1倍より少では、型付けが過小となってゴム浸透性を充分に高めることができず、耐コア抜け性、耐腐食性の向上効果を不充分なものとする。逆に型付けピッチPが直径D1の10.0倍より少、及び型付け高さhが直径D1の2.5倍より大では、型付け加工率が過大となって金属素線Fcが受けるダメージが大きくなり、コードの強度を下げるとともに、強度低下率が大きくなって耐久性を低下させる。
なお前記金属素線Fcの直径D1は、0.10〜0.25mmの範囲であり、0.10mm未満では細すぎて、ビード補強コード特に重荷重用タイヤのビード補強コードとしての充分なコード強力を得ることができなくなる。逆に0.25mmを超えると、曲げ剛性が過大となってコードの硬直化を招くとともに、コードの形状保持性を悪化させる。なおシース13の金属素線Fsの直径D2も、前記0.10〜0.25mmの範囲であり、本例では、金属素線Fcと金属素線Fsとを同径とした好ましい場合を例示しているが、D1>D2、或いはD1<D2とすることもできる。又コア12における金属素線Fcの本数nは、素線束11の安定性の観点から5本以下とすることが必要であり、前記安定性と曲げ剛性との観点から3本(n=3)が最も望ましい。
又前記金属素線Fc、Fsとしては、例えば炭素含有量が0.65〜0.88wt%の硬鋼線材が好適であり、炭素含有量が0.65%を下回ると、金属素線の強度が低下傾向となり、逆に0.88wt%を超えると金属素線の硬度が高すぎて型付けの際に強度低下が大きくなる傾向がある。
又前記コア12の捻りピッチPcは、5.0〜100.0mm、かつ前記シース13における金属素線Fsの巻き付けピッチPsは、前記捻りピッチPcの1.5〜2.5倍とするのが好ましい。前記捻りピッチPcが5.0mm未満ではコードの見掛けの外径が小さくなり、逆に100.0mmを超えると3次元化の効果が少なくなる。何れもゴムの浸透率の向上効果が充分発揮されなくなる。又巻き付けピッチPsが前記捻りピッチPcの1.5倍未満では、両方のピッチが近づき、コアの捻りの谷間に、シースの撚りが落ち込み易くなり、ゴムの浸透性が悪くなり、2.5倍を超えると素線がバラケやすくなり、コードの形状保持性が悪くなる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることはなく、例えば金属コード10の外側に、金属素線Fのバラケを防止する目的で、前記金属素線Fよりも細い周知の1本のラッピングフィラメントを螺旋に巻回しうるなど、種々の態様に変形して実施しうる。
表1、2に示す仕様の金属コードを試作し、各金属コードのコード特性(コード強力、コードの曲げ剛性、形状保持性)をテストした。又この金属コードをビード補強層に用いた図1の構造の重荷重用タイヤ(サイズ11R22.5)を製作し、ゴム浸透性、耐コア抜け性、耐腐食性、走行後の強度保持率をテストした。その結果を表1に示す。なお各タイヤは、金属コード以外は同仕様である。なお金属素線Fには炭素含有量0.82wt%の硬鋼線材を用い、又コードの外周には直径0.15mmの1本のラッピングフィラメントを3.5mmの巻き付けピッチで付設している。
(1)コード強力:
JIS G3510の「スチールタイヤコード試験法」に準拠し、引張り速度50mm/分におけるコードの切断時の荷重(単位N/mm2 )を測定した。
(2)コードの曲げ剛性:
TABER社(米国)製のV−5剛性試験機150−D型を用い、図6に示す如く、固定端から5cm長さでのびる金属コードの先端に力を付加し、先端の開き角度θが15°になったときの曲げモーメントの値(N・cm)を測定した。
(3)形状保持性:
約1000mmの金属コードを用意し、平らな面の上で直径200mmのループを作り、コードの両端を固定する。固定した部分とは反対側のループ上の位置に、前記固定した部分に向かって力を加え、15秒かけて該ループ上の位置と前記固定した部分とが接するように変形させる。又接した状態で10秒間保持し、その後15秒かけてゆっくりと元の位置の方向に戻していく。そして、これ以上戻らなくなった位置と、前記接していた位置との距離Lを測定し、次式により、形状保持数Eを算出する。値が大なほど優れている。
E=(L/200)×100
(4)ゴム浸透性:
タイヤから金属コードをトッピングゴムが付着した状態で取出し、このゴム付コードの表面からできる限りゴムを除去した後、断面からナイフを入れ、シースの素線のうちで隣り合う2本の素線を除去する。そして、除去された2本の素線と、残りのコアとの間に形成されている間隙にゴムが完全に充填されている部分の長さを約10cmにわたり測定し、ゴムが充填されている部分の長さの全長さに対する比率をもってゴムの浸透率とする。上記測定を10本のコードについて行い、平均値をもってコードの測定値とする。
(5)耐コア抜け性:
タイヤから測定対象の金属コードとその前後2本の金属コードとの合計5本をトッピングゴムが付着したプライの状態で取出す。測定対象の金属コードは、上端側ではシースのみ切り落としてコアのみを突出させ、下端側ではコアのみを切り落として除去する。そして上チャックにより、前記突出したコア部分のみを挟むとともに、下チャックにより前記プライの下端部分(前記コアが除去されている範囲)を挟み、コアを上下に引っ張っる。そしてコア抜けが発生したときの引張り力(単位N)を測定した。なおコアがプライ中(トッピングゴム中)に埋まっている深さは15mm、チャックによる引張り速度は、50mm/分とした。
(6)耐腐食性:
タイヤを約20万km走行させた後、タイヤを解体して金属コードの錆の発生状況を観察した。評価は、比較例1を100とする指数で示し、数値が小さいほど錆の発生が少なく良好である。
(7)走行後の強度保持率:
タイヤを約20万km走行させた後、タイヤを解体して金属コードを取り出し、走行前のコードの強度(コード強力)を100とする指数で表示している。数値が大きいほど良好である。
Figure 0004630154
Figure 0004630154
表の如く、実施例の金属コードは、コードのしなやかさ及びコンパクトさを確保しながら、コアへのゴム浸透を高めることができ、耐コア抜け性、及び耐腐食性を向上しうるのが確認できる。又走行後の強度保持率も高く確保され、耐久性の向上にも貢献しうるのが確認できる。
本発明の金属コードを用いた空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。 その金属コードを示す断面図である。 波状の型付け束を示す略斜視図である。 螺旋状の型付け束を示す略斜視図である。 金属コードの形成工程を略示する図面である。 コードの曲げ剛性の測定方法を説明する図面である。 (A)〜(C)は、従来技術を説明する金属コードの断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
9 ビード補強層
9i 内側部
9o 外側部
10 金属コード
11 素線束
11A 波状の型付け束
11B 螺旋状の型付け束
12 コア
13 シース
15 山部
16 谷部
F、Fc、Fs 金属素線

Claims (3)

  1. 0.10〜0.25mmの直径Dを有する7〜15本の金属素線からなる層撚り構造のタイヤ用の金属コードの製造方法であって、
    2〜5本の金属素線を引き揃えた1つの素線束に捻りを加えてコアを形成する工程と、
    前記コアの金属素線の本数よりも多い金属素線前記コアの周囲に螺旋に巻き付けてシースを形成する工程とを含み、
    しかも前記素線束は、前記捻りを加える前の状態において、前記金属素線が互いに平行に引き揃えられた束状態を保ちつつ該束自体が山部と谷部とを繰り返す2次元波状に型付けされた波状の型付け束、或いは該束自体が螺旋状に型付けされた螺旋状の型付け束から形成されるとともに、
    該型付け束の金属素線の直径D1、型付け束の型付けピッチP、型付け束の型付け高さhは次の(1)、(2)式を充足することを特徴とするタイヤ用の金属コードの製造方法
    10.0×D1≦P≦50.0×D1 −−−(1)
    0.1×D1≦h≦2.5×D1 −−−(2)
  2. 前記コアの捻りピッチPcは5.0〜100.0mmであり、かつ前記シースの巻き付けピッチPsは、前記捻りピッチPcの1.5〜2.5倍であることを特徴とする請求項1記載の金属コードの製造方法
  3. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返すプライ折返し部を一連に具えたカーカスプライからなるカーカス、及び前記プライ本体部のタイヤ軸方向内側面に沿って立上がる内側部と、前記プライ折返し部のタイヤ軸方向外側面に沿って立上がる外側部とを連ねたビード補強層を具える空気入りタイヤの製造方法であって
    前記ビード補強層は、金属コードをタイヤ周方向に対して傾斜配列した1枚以上の補強プライからなり、
    かつ前記金属コードに請求項1又は2のいずれかに記載の金属コードを使用することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法
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