JP4622742B2 - 金属帯の渦流探傷方法および装置 - Google Patents

金属帯の渦流探傷方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、導体である金属帯表層に存在する欠陥を高精度に検出する、金属帯の渦流探傷方法および装置に関するものである。
導体である金属帯の表層に存在する欠陥を検出する方法として、渦流探傷法が広く使用されている。渦流探傷法は、励磁(1次)コイルにより導電体の表層に渦電流を発生させ、その渦電流によって検出(2次)コイルに発生する誘導電圧を検出することにより欠陥を検出するものである。金属帯の表面に欠陥があった場合には、渦電流の流れに変化が起き、それに伴って誘導電圧が変化するので、欠陥の検出が可能となる。このような渦流センサを、例えば鉄鋼製造プロセスにおける酸洗ラインへ適用し、後工程である冷間圧延ラインへ挿入する前にヘゲ欠陥を検出できれば、あらかじめヘゲ部を除去したり、ヘゲ混入情報を冷間圧延ラインへ伝達し、ヘゲ部について圧延ミルの開放などを行うことで、ヘゲ欠陥による板破断や圧延ロールへのダメージを未然に防ぐことが可能となる。
渦流探傷法に使用されるセンサとして、例えば、特許文献1に示すような、E型形状をしたセンサが開示されている。E型センサを使用した渦流探傷の原理を、図4に示す。図4において、1はセンサ、1aは1次コイル、1b、1cは2次コイル、2は金属帯(鋼帯)、3は欠陥をそれぞれ示す。ここで1次コイル1aの両端1a1、1a2には交流電源が接続され、これによって鋼帯2には、矢印で示されるような渦電流が発生する。また、2次コイル1b、1cは直列に差動接続されており、これら検出コイルに同じ向きでかつ大きさの等しい交流磁界が差交する場合には、お互いに打ち消し合うことで、検出コイル両端1b1、1c1間に誘起される起電力は0となる。
鋼帯に欠陥がないときは、2次コイル1b、1cに発生する誘導電圧は同じであるため、差動接続された二つの2次コイルの誘導電圧の出力は、ほぼゼロになる。図4に示されるように、2次コイル1cの近傍にのみ欠陥3が存在する場合には、渦電流変化により二つの2次コイルに発生する誘導電圧に差が発生するので、両コイルの誘導電圧の差分がゼロでなくなり、差動接続された2つの2次コイルの両端には出力を生じる。結果として、図4の下図に示すように、上方に固定されたセンサの下方を欠陥3を有する金属帯2が矢印の方向へ移動したとき、位相検波後の出力は、センサ1の中心軸を中心としたサインカーブ状の波形を描くことで、欠陥の検出が可能となる。なお、ここでは1aを1次コイル、1b及び1cを2次コイルとしたが、逆にしても上記差分効果が得られるので、1b及び1cを1次コイル、1aを2次コイルとしても良い。
図6は、鉄鋼製造プロセスにおける酸洗ライン出側のブライドルロール上へ、幅方向へ34mmピッチで配列された前記E型渦流センサ群の下方を、幅約20mmのヘゲが通過した際の、ヘゲ直上付近センサチャンネルの出力信号をフィルタ処理した後の波形である(後にヘゲ信号の、幅方向特性について述べるため、センサ直上の左右2チャンネル(CH)分の波形についても図示し、ヘゲ直上CHも含め合計5CH分〈(a)〜(e)〉図示している)。なお、フィルタ処理は、S/N向上させるため、ヘゲ信号周波数近傍の信号を取り出す処理である。
図6より、あらかじめ欠陥判定しきい値を正負に設け、これを超えたものについて欠陥判定するようにすることで、ヘゲ欠陥の検出が可能となる。
特開平7−116732号公報
しかしながら、酸洗ラインを流れる板の溶接部近傍は、上工程である熱間圧延ライン走行時に、ランナウトテーブルロール上をバウンドしながら通板されるため、材質荒れによる板幅方向に広く分布した材料ノイズが存在する。この材料ノイズは、有害ヘゲ欠陥による信号レベルに近接しているため、欠陥判定しきい値との比較のみでは、前記溶接部近傍材料ノイズのヘゲ欠陥への誤検出が発生する。
図7は、図6同様に、幅方向へ34mmピッチで配列された56CHのE型渦流センサのうち、20、25、30、35、および40CHの5CH分について、そのフィルタ処理後の溶接部近傍材料ノイズ波形を示す。このように、板幅方向に広い範囲で分布している溶接部近傍の材料ノイズ(矢印にて表示)は、ヘゲ欠陥信号レベル(図6)と比較して無視できないレベルにあるため、ヘゲ欠陥として誤判定してしまう。この溶接部近傍の材料ノイズによる過検出を抑制するため、溶接部近傍をマスク処理する方法があるが、ヘゲ欠陥はむしろ溶接部近傍に多く、よって溶接部近傍のマスク区間は極力小さい方が望ましい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、溶接部近傍材料ノイズとヘゲ欠陥とを分離することができる金属帯の渦流探傷方法および装置を提供することにある。
発明者らはこの課題に対して検討を加えた結果、「ヘゲによる板幅信号分布は、図6に示すようにセンサ直下より外れると急激に減衰するのに対して、溶接部近傍材料ノイズによる信号分布は、図7に示すように板幅方向に広がりを持ったものとなる」という知見を得て、本発明に至った。
本発明の請求項1に係る発明は、複数個の渦流センサを走行する金属帯の幅方向に配置し、前記センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理工程を有する金属帯の渦流探傷方法において、前記演算処理工程は、(イ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えた出力のチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、この材料ノイズ判定部位を前記欠陥判定部位から除き、(ロ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えた出力が出た場合は、該出力のチャンネルにおける前記(イ)の処理を行わないことを特徴とする金属帯の渦流探傷方法である。
また本発明の請求項2に係る発明は、複数個の渦流センサを走行する金属帯の幅方向に配置し、前記センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理工程を有する金属帯の渦流探傷方法において、前記演算処理工程は、(イ)金属帯の一定移動量ピッチ毎に、前記センサそれぞれの出力をA/D変換およびフィルタ処理した後、金属帯の所定長さ分だけ区間データとして収集する区間データサンプリング工程と、(ロ)前記区間データと、あらかじめ設定された欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する欠陥判定部検出工程と、(ハ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えたデータのチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、当該長手位置を起点とした、前記所定長さ内の、所定の前後材料ノイズ判定長さ内の全チャンネル部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト工程と、(ニ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えたデータが出た場合は、当該長手位置における前記欠陥判定部リジェクト工程の処理を行わない判定区間再演算工程と、を有することを特徴とする金属帯の渦流探傷方法である。
また本発明の請求項3に係る発明は、走行する金属帯の幅方向に配置した複数個の渦流センサと、該センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理部とを有する金属帯の渦流探傷装置において、前記演算処理部は、(イ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えた出力のチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、この材料ノイズ判定部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト手段と、(ロ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えた出力が出た場合は、該出力のチャンネルにおける前記(イ)の処理を行わない判定区間再演算手段とを備えることを特徴とする金属帯の渦流探傷装置である。
さらに本発明の請求項4に係る発明は、走行する金属帯の幅方向に配置した複数個の渦流センサと、該センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理部とを有する金属帯の渦流探傷装置において、前記演算処理部は、(イ)金属帯の一定移動量ピッチ毎に、前記センサそれぞれの出力をA/D変換およびフィルタ処理した後、金属帯の所定長さ分だけ区間データとして収集する区間データサンプリング手段と、(ロ)前記区間データと、あらかじめ設定された欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する欠陥判定部検出手段と、(ハ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えたデータのチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、当該長手位置を起点とした、前記所定長さ内の、所定の前後材料ノイズ判定長さ内の全チャンネル部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト手段と、(ニ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えたデータが出た場合は、当該長手位置における前記欠陥判定部リジェクト手段の処理を行わない判定区間再演算手段と、を備えることを特徴とする金属帯の渦流探傷装置である。
本発明によれば、まず低いレベルにて設定された材料ノイズ判定しきい値による比較を行うことで、材料ノイズの輪郭抽出を行い、次に、しきい値を超えたチャンネルについて幅方向にカウントした個数に対し、あらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル個数と比較することで、これを超えた場合には、ヘゲ欠陥でなく、材料ノイズであるという判定を行うとともに、
通常の欠陥判定しきい値よりも高いレベルで設定された第2の欠陥判定しきい値を有し、これを超えたものについては、前記材料ノイズ判定処理を行わないようにしたので、
信号レベルがヘゲ信号に近接していても、材料ノイズのヘゲ欠陥への誤検出を防止するとともに、巨大ヘゲ欠陥の見逃しの防止も可能となる。
また、所定長さ分だけ演算処理部へ全チャンネル分のデータを取り込み、各種演算処理をした上で、材料ノイズ判定しきい値超えチャンネル数をカウントし、所定長さ内で前記材料ノイズ判定チャンネル個数を超えた長手位置に対し、前後材料ノイズ判定長さ内の前後データについて、材料ノイズ判定処理するようにしたので、
幅方向に均一に存在しない材料ノイズであっても、ヘゲ欠陥への誤検出防止が可能である。
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら以下説明する。図1は、本発明に係る金属帯の渦流探傷装置の概要を説明する図である。図中、1はセンサ、4は渦流信号処理アンプ、5はA/D変換器、6は演算処理部、および7はラインPLGをそれぞれ表す。
複数のE型渦流センサ1を、測定したい方向(例えば、板幅方向)に所定のピッチにて配列する。各々のセンサは、渦流信号処理アンプ4に接続されており、その渦流信号処理アンプ4からの出力信号は、A/D変換器5を介して、演算処理部6に入力される。
演算処理部6へは、金属帯の移動をトラッキングするためのラインPLG7信号が入力され、所定の移動量ピッチ(例えば5mm)金属帯が進むごとに全チャンネルの渦流信号処理アンプ4出力信号を取り込む。続いて演算処理部6では、所定の処理長さ、例えば640mmだけ金属帯が進んだところで、所定のフィルタ処理をソフト的に演算する。フィルタ処理は、欠陥周波数近傍の信号のみを取り出すことで、S/N向上させるためのものである。
図5は、金属帯として鋼帯を例に、その渦流探傷の様子を模式的に示した図である。前記E型渦流センサ1を、ロール上を走行する鋼帯2の幅方向に渡って所定のピッチにて複数個、かつ鋼帯2の上方所定の距離をおいて配列している。また、表裏面に前記E型渦流センサ1を配列すれば、鋼帯のばたつき影響も無く、鋼帯の全幅全長における欠陥の検出が可能となる。
図2は、本発明に係る演算処理の一例を説明するフローチャートである。ここでの処理は、図1の演算処理部6で行われるものであり、図2に基づいて、演算処理内容を詳説してゆく。
まず、Step01にて、(1)あらかじめ検出したいヘゲ欠陥レベルに合わせて設定する、欠陥判定しきい値A、(2)欠陥判定しきい値よりも小さく、通常の地合レベルより高いレベルで、材料ノイズ輪郭を抽出するために設定する、材料ノイズ判定しきい値B、(3)欠陥判定しきい値よりも大きいレベルで設定する、第2の欠陥判定しきい値C、の3つのしきい値(A〜C)について設定しておく。材料ノイズ判定しきい値B<欠陥判定しきい値A<第2の欠陥判定しきい値Cという関係に設定するようにする。また、(4)材料ノイズ判定チャンネル個数D(例えば、全56CHの内の10CHなど)とともに、(5)前後材料ノイズ判定長さE(この場合、100mm)を設定しておく。
次に、Step02にて、区間データサンプリングを行う。例えば、5mm金属帯が進むごとに全チャンネルの出力信号を取り込む作業を、128回行えば、640mmだけ金属帯が進んだ区間全体のデータサンプリングが行える。
Step02の区間データサンプリングが終わった段階で、3つのしきい値(欠陥判定しきいA、材料ノイズ判定しきい値B、および第2の欠陥判定しきい値C)を用いた2値化処理の工程(Step03〜Step05)に、並列的に進む。
Step03では、先の区間データについて欠陥判定しきい値Aとの比較を行い、2値化処理を行う。例えば、欠陥判定しきい値Aより大きいデータ部分を黒くし、小さいデータ部分を白くする処理を行う。ここの処理は、これまでヘゲ欠陥の検出で行われてきたものである。
Step04では、Step03と同様に2値化処理を行うが、Step03との相異は、比較に用いるしきい値が、Step03で用いた欠陥判定しきい値Aより小さい材料ノイズ判定しきい値Bを用いる点にある。これにより、欠陥判定しきい値よりも低いレベルで設定された材料ノイズしきい値に対する判定マップが得られる。そして、この処理に続くStep06にて、区間内の長手位置毎のしきい値超えCH数をカウントし、Step07の材料ノイズ判定区間演算にて、材料ノイズ判定区間が特定される。すなわち、Step07では、Step01で設定した、材料ノイズ判定チャンネル個数Dおよび前後材料ノイズ判定長さEを用いて、材料ノイズ判定区間を演算する。これにより、信号レベルがヘゲ信号に近接していても、材料ノイズのヘゲ欠陥への誤検出防止が可能となる。また、前後材料ノイズ判定長さEを設定するのは、材料ノイズはきっちり長手方向同一位置にて幅方向に存在するものでなく、材料ノイズが発生する境目では少数のチャンネルしか反応せず、前記材料ノイズ判定チャンネル個数に達せず、ヘゲ欠陥へ誤判定されたままになることを防止するためである。
ここまでの処理の様子を、図3の具体例を用いて説明する。図3は、鋼帯より20mm上方に、板幅方向に34mmピッチにて配列した56CHのE型渦流センサからの信号処理の過程の一部を示したものであり、5mmピッチで128回データを取り込んだ、640mmをその判定区間としているものである。
先ず、図3(A)は、Step03で溶接部近傍材料ノイズが、欠陥判定しきい値A超えにより、2値化され(中央部、右側の黒点)て、欠陥として誤判定された状態を示している。
さらに、図3(B)は、欠陥判定しきい値Aよりも低いレベルで設定された材料ノイズしきい値Bに対する判定マップ(Step04)であり、材料ノイズの輪郭部が抽出される。同図にて、前記材料ノイズしきい値Bを超えたチャンネル数を長手位置毎にカウントする(Step06)。そして、設定した材料ノイズ判定チャンネル個数Dの10CHに対し、図中の長手位置a〜d(それぞれ11、13、11、および13CH)の位置でこれを超えることになり、各長手位置a〜dに対し、その前後100mmの区間を材料ノイズ判定区間とする(Step07)。そして、最終的に図3(C)に示すように、図3(A)で表示された誤判定による欠陥判定部がマップ上より、リジェクト(Step09)される。
なお、図2の処理フローでは、Step05として第2の欠陥判定しきい値Cと比較して、これを超えるような極大信号が存在した場合には、当該長手位置については、前記材料ノイズ判定による欠陥判定部のリジェクト処理をしない処理(Step08)を行っている。これは、幅方向に大きいヘゲ欠陥を見逃すことを防止するためのものであり、幅方向に巨大なヘゲ欠陥は、その信号強度が極めて大きく、しきい値比較のみにより材料ノイズとの分離が容易である。
Step09までで一連の区間データについての演算処理は終了するが、更に他の区間データにより処理を継続する場合は、Step02の区間データサンプリングに戻り処理を継続する(Step10)。なお、A〜Eのしきい値等を変更し、異なった判定基準で判定する場合は、改めてStep01の設定を行う。
以上説明した処理によって、溶接部前後等の材料ノイズによる欠陥への誤判定の防止および幅方向に大きいヘゲ欠陥の見逃し防止が可能となり、信頼性の高い渦流探傷が実現できる。
本発明に係る金属帯の渦流探傷装置の概要を説明する図である。 本発明に係る演算処理の一例を説明するフローチャートである。 本発明による材料ノイズ判定処理内容を説明する図である。 E型渦流センサの動作原理を説明する図である。 鋼帯の渦流探傷の様子を模式的に示した図である。 ヘゲによる信号波形例を示した図である。 溶接部近傍材料ノイズによる信号波形例を示した図である。
符号の説明

1 センサ
1a 1次コイル
1b、1c 2次コイル
2 金属帯(鋼帯)
3 欠陥
4 渦流信号処理アンプ
5 A/D変換器
6 演算処理部
7 ラインPLG

Claims (4)

  1. 複数個の渦流センサを走行する金属帯の幅方向に配置し、前記センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理工程を有する金属帯の渦流探傷方法において、
    前記演算処理工程は、
    (イ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、
    前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えた出力のチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、この材料ノイズ判定部位を前記欠陥判定部位から除き、
    (ロ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、
    前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えた出力が出た場合は、該出力のチャンネルにおける前記(イ)の処理を行わないことを特徴とする金属帯の渦流探傷方法。
  2. 複数個の渦流センサを走行する金属帯の幅方向に配置し、前記センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理工程を有する金属帯の渦流探傷方法において、
    前記演算処理工程は、
    (イ)金属帯の一定移動量ピッチ毎に、前記センサそれぞれの出力をA/D変換およびフィルタ処理した後、金属帯の所定長さ分だけ区間データとして収集する区間データサンプリング工程と、
    (ロ)前記区間データと、あらかじめ設定された欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する欠陥判定部検出工程と、
    (ハ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えたデータのチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、
    当該長手位置を起点とした、前記所定長さ内の、所定の前後材料ノイズ判定長さ内の全チャンネル部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト工程と、
    (ニ)前記区間データと、
    前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えたデータが出た場合は、当該長手位置における前記欠陥判定部リジェクト工程の処理を行わない判定区間再演算工程と、
    を有することを特徴とする金属帯の渦流探傷方法。
  3. 走行する金属帯の幅方向に配置した複数個の渦流センサと、該センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理部とを有する金属帯の渦流探傷装置において、
    前記演算処理部は、
    (イ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、
    前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えた出力のチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、この材料ノイズ判定部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト手段と、
    (ロ)前記フィルタ処理後のそれぞれの出力と、
    前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えた出力が出た場合は、該出力のチャンネルにおける前記(イ)の処理を行わない判定区間再演算手段とを備えることを特徴とする金属帯の渦流探傷装置。
  4. 走行する金属帯の幅方向に配置した複数個の渦流センサと、該センサそれぞれの出力をフィルタ処理し、フィルタ処理後のそれぞれの出力と欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する演算処理部とを有する金属帯の渦流探傷装置において、
    前記演算処理部は、
    (イ)金属帯の一定移動量ピッチ毎に、前記センサそれぞれの出力をA/D変換およびフィルタ処理した後、金属帯の所定長さ分だけ区間データとして収集する区間データサンプリング手段と、
    (ロ)前記区間データと、あらかじめ設定された欠陥判定しきい値との比較により、欠陥判定部位を検出する欠陥判定部検出手段と、
    (ハ)前記区間データと、前記欠陥判定しきい値よりも低いレベルに設定された、材料ノイズ判定しきい値との比較を行い、該材料ノイズ判定しきい値を超えたデータのチャンネル数を幅方向にカウントし、そのカウント数があらかじめ設定された材料ノイズ判定チャンネル数以上であれば、材料ノイズと判定し、
    当該長手位置を起点とした、前記所定長さ内の、所定の前後材料ノイズ判定長さ内の全チャンネル部位を前記欠陥判定部位から除く欠陥判定部リジェクト手段と、
    (ニ)前記区間データと、
    前記欠陥判定しきい値よりも、高いレベルに設定された第2の欠陥判定しきい値との比較を行い、該第2の欠陥判定しきい値を超えたデータが出た場合は、当該長手位置における前記欠陥判定部リジェクト手段の処理を行わない判定区間再演算手段と、
    を備えることを特徴とする金属帯の渦流探傷装置。
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