JP4621080B2 - プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル及びその駆動方法に係り、特に、同一平面内に走査電極と維持電極とを設けたプラズマディスプレイパネル及びその駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(Plasma
Display Panel、以下、PDPとする)は、大画面化が容易なこと、表示品質がよいこと、また、液晶ディスプレイと比べた場合に視野角が広いなどの特長があり、薄型化が可能なことから、例えば壁掛け型ディスプレイなどの大型表示装置として用いられるようになってきている。
PDPは、前面板と背面板との間に設けられた放電素子の放電空間に、希ガス又は希ガスの混合ガスを封入し、前面板及び背面板に設けられた表示電極及びアドレス電極に電圧を印加し、放電を発生させて、その際に生じる封入ガスの可視励起発光、若しくは励起紫外線により蛍光体を励起させて可視発光を得る平面型表示装置である。
次に、図1乃至図3を参照して、従来のPDPの構成について説明する。図1は、従来技術のPDPの斜視図であり、図2は、図1に示したPDPの平面図であり、図3は、図1に示したPDPをA視した図である。なお、図1乃至図3において、Y,Y方向は、走査方向(アドレス電極13の延在方向)を示しており、X,X方向は、走査方向に対して直交する水平方向を示している。図2においては、説明の便宜上、図1に示したn本の表示電極22を表示電極22−1〜22−n、n本の走査電極22Aを走査電極22A−1〜22A−n、n本の維持電極22Bを維持電極22B−1〜22B−n、n本の走査ライン27を走査ライン27−1〜27−nとそれぞれ示す。また、図2において、点線で囲んだ領域は画素24を示している。
図1乃至図3に示すように、PDP10は、複数の放電素子20を有しており、大略すると背面板11と、前面板19とを有した構成とされている。背面板11は、ガラス基板12と、アドレス電極13と、誘電体層14と、隔壁15と、蛍光体16とにより構成されている。ガラス基板12上には、走査方向に延在するm本(mは自然数)のアドレス電極13が設けられている。誘電体層14は、アドレス電極13とガラス基板12とを覆うよう形成されている。誘電体層14上には、m本のアドレス電極13を一本毎に分離するよう複数の隔壁15が設けられている。蛍光体16は、隔壁15の側面と誘電体層14との間に亘って形成されている。
前面板19は、ガラス基板21と、n本の表示電極22(nは自然数、以下、それぞれの表示電極22を示す場合には、表示電極22−1、表示電極22−2、・・・、表示電極22−nする。)と、電極母線23と、誘電体層25と、保護膜26とにより構成されている。ガラス基板21の背面板11と対向する面には、水平方向に延在する表示電極22−1〜22−nが設けられている。透明な電極である表示電極22は、走査電極22Aと維持電極22Bとが対になっている。
走査電極22A−1〜22A−n及び維持電極22B−1〜22B−nには、それぞれ電極母線23が形成されている。電極母線23は、抵抗値を下げるためのものであり、一般的に透過性を有していない金属が用いられる。誘電体層25は、表示電極22−1〜22−n、電極母線23、及びガラス基板21を覆うように形成されている。保護膜26は、誘電体層25を覆うように形成されている。背面板11と前面板19との間には、放電空間17が設けられており、放電空間17には、希ガス又は希ガスの混合ガスからなるガスが封入されている。
放電素子20は、表示電極22とアドレス電極13とが対向する領域に設けられており、大略すると、表示電極22と、アドレス電極13と、誘電体層14,25と、蛍光体16と、保護膜26と、電極母線23とを有した構成とされている。PDP10に画像を表示させる際には、上から順番に一行ずつ走査ライン27−1〜27−nを表示させることで、画像が表示される(例えば、非特許文献1参照。)。
次に、図4を参照して、他の従来のPDP30の構成について説明する。図4は、他の従来のPDPの分解斜視図である。PDP30は、複数の放電素子(図示せず)を有しており、大略すると背面板31と、前面板41とを有した構成とされている。PDP30は、n本(nは自然数)の走査ライン49を有した構成とされている。なお、放電素子は、表示電極43とアドレス電極33とが対向する領域に設けられている。
背面板31は、ガラス基板32と、複数のアドレス電極33と、誘電体層34と、隔壁35と、蛍光体36とにより構成されている。隔壁35は、水平方向と走査方向とに対してそれぞれ設けられている。
前面板41は、ガラス基板42と、表示電極43と、電極母線46と、誘電体層47と、保護膜48とにより構成されている。透明な電極である表示電極43は、T字形状をした走査電極45と、T字形状をした維持電極44とが対を成した構成とされている。ガラス基板42上には、このような構成とされた複数の表示電極43が形成されている。維持電極44及び走査電極45には、それぞれ水平方向に延在する電極母線46が形成されている。電極母線46は、抵抗値を下げるためのものであり、一般的に透過性を有していない金属が用いられる。
背面板31と前面板41とが貼り合わされた状態において、背面板31と前面板41との間には放電空間が形成され、この放電空間には、希ガス又は希ガスの混合ガスからなるガスが封入されている。PDP30に画像を表示させる際には、上から順番に一行ずつ走査ライン49を表示させることで、画像が表示される(例えば、非特許文献1参照。)。
このようなPDP10,30では、テレビ画のような階調表示を伴う画像の表示を行う際、発光の時間(回数)を変えることで表示される画像の明るさを調整するサブフィールド法が用いられている。
次に、図5及び図6を参照して、PDP10の駆動方法について説明する。図5は、1フィールド期間で256階調の画像をPDPが表示する際の階調表示例を示した図であり、図6は、PDPの駆動波形を示した図である。なお、図5において、同図左側に記載した22A−1、22A−2、・・・、22A−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極22A−1、走査電極22A−2、・・・、走査電極22A−nの順に印加されていることを示しており、図5中下側に記載した数字は、各サブフィールド(SF)における維持放電期間の発光時間比を示している。また、図5の横軸は時間を示している。
また、図6において、(a)はアドレス電極13の電圧パルス波形、(b)は維持電極22B−1〜22B−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極22A−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極22A−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極22A−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T1は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T1)をそれぞれ示している。
図5に示すように、1フィールド期間は8つのサブフィールド(具体的には、SF1〜SF8)に分割されている。SF1〜SF8は、それぞれが2の累乗(例えば、SF1の場合は20=1)で重み付けられた維持放電期間を有しており、SF1〜SF8は、リセット放電期間と、アドレス放電期間と、維持放電期間とをそれぞれ有した構成とされている。
図6に示すように、リセット放電期間では、放電空間17のリセット放電が行われ、それぞれの画素24に対応した誘電体層25に蓄積される電荷の状態が均一にされる。
続く、アドレス放電期間では、アドレス電極13に印加される信号パルスに同期して、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極22A−1、走査電極22A−2、・・・、走査電極22A−nの順に印加される。このアドレス放電期間では、所定の走査電極22Aに対応した複数の放電素子20に対して、同時に選択書き込み放電され、アドレス放電期間内にPDP10に設けられた全ての放電素子20の選択書き込み放電が完了される。選択書き込み放電は、維持放電するための画素24を選択するための放電であり、この放電はアドレス電極13と走査電極22A−1〜22A−nとの間で行われる。
次の維持放電期間では、繰り返し周期T1の電圧パルスが、維持電極22B−1〜22B−nと、走査電極22A−1〜22A−nとに印加されて、アドレス放電期間に選択された放電素子20において、維持放電が持続的に起こり、表示画像の階調に比例した放電発光が可能となる。
例えば、480本(n=480の場合)の走査ライン27を有したPDP10において、1フィールド期間(16.67msec)内に8つのサブフィールド期間を設け、繰り返し周期T1を60kHzとした場合には、1フィールド期間で約4.25msec(=255×(1/(60×1000))sec)が維持放電期間として必要となり、8つのサブフィールド期間で480本の走査ラインの表示を行うためには、約3.23μsec(=(16.67−4.25)/(480×8)msec)でアドレス放電を順次行う必要がある。しかし、アドレス放電期間の前には、リセット放電期間が必要であるため、アドレス放電期間のパルス印加時間taddは、3μsec以下にする必要がある。
このようなPDP10,30には、高解像度化が望まれており、PDP10,30に設けられる走査ライン27の数は増加する傾向にあり、限られた1フィールド期間(16.67msec)内に画像を表示させるためには、走査ライン27の増加に伴いアドレス放電期間を長くすると共に、アドレス放電のパルス印加時間taddを短くする必要がある。
村上宏、篠田傳、和邇浩一、「大画面壁掛けテレビ―プラズマディスプレイ―」、株式会社コロナ社(編者:社団法人 映像メディア学会)、p140―p145、p127―p129(初版 2002年5月10日)
しかしながら、限られた1フィールド期間(16.67msec)内において、アドレス放電期間を長くするためには、維持放電期間を短くする必要があるが、維持放電期間を短くした場合には、発光特性(輝度など)の低下や階調特性の低下が生じるという問題があった。
また、アドレス放電期間に行う選択書き込み放電は、安定した選択状態を形成するために、十分な放電形成時間が必要なため、パルス印加時間taddを短くした場合には、不安定な選択放電により放電素子20の選択ミスが生じて、画像を正しく表示することができないという問題があった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、高精細な画像を安定して表示させることのできるプラズマディスプレイパネル及びその駆動方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明では、1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いて駆動されるプラズマディスプレイパネルであって、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた第3の基板とを有しており、前記第2の表示電極を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、前記第2の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なり、前記複数のサブフィールド期間は、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けられたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
上記発明によれば、第1の放電素子と、第1の放電素子と対向する第2の放電素子とを設けることにより、サブフィールド法を用いて画像の明るさを調整する際、1フィールド期間内に設けられた複数のサブフィールド期間を、第1及び第2の放電素子のそれぞれに振り分けることができる。これにより、走査ラインの数を増加させた場合において、維持放電期間を短くすることなく、従来と同じ長さのパルス印加時間でアドレス放電を行って、安定して駆動させることができると共に、高精細な画像を表示することができる。
請求項記載の発明では、前記第1及び第2の放電素子は、それぞれ放電空間を有しており、前記第1及び第2の放電素子は、前記放電空間に接する蛍光体を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
上記発明によれば、例えば、第1及び第2の放電素子にRGB用の蛍光体を設けることにより、カラー画像を表示することができる。
請求項記載の発明では、前記第1及び第2の放電素子を維持放電させる際に印加するパルスの周期を、前記第1及び第2の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
上記発明によれば、第1及び第2の放電素子を維持放電させる際に印加するパルスの周期を、第1及び第2の放電素子毎に設定することにより、第1及び第2の放電素子のそれぞれの輝度を調整することができる。
請求項記載の発明では、前記第1及び第2の放電素子を前記維持放電させるために印加するパルスの振幅を、前記第1及び第2の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
上記発明によれば、前記第1及び第2の放電素子を維持放電させるために印加するパルスの振幅を、前記第1及び第2の放電素子毎に設定することにより、第1及び第2の放電素子のそれぞれの輝度を調整することができる。
請求項5記載の発明では、1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記プラズマディスプレイは、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた第3の基板とを有しており、前記第2の表示電極を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、前記第2の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なる構成を有し、前記複数のサブフィールド期間を、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法により、解決できる。
上記発明によれば、複数のサブフィールド期間を、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分け、走査ラインの数を増加させた際、維持放電期間を短くすることなく、従来と同じ長さのパルス印加時間でアドレス放電を行うことにより、高精細な画像を安定して表示することができる。
請求項6記載の発明では、前記複数のサブフィールド期間を、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けることにより生じる時間的自由度を、維持放電期間に割り当てることを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法により、解決できる。
上記発明によれば、複数のサブフィールド期間を、第1及び第2の放電素子毎に振り分けた際に生じる時間的自由度を、第1の放電素子又は第2の放電素子の維持放電期間に割り当てることにより、第1の放電素子又は第2の放電素子の発光強度を調整することができる。なお、ここでの時間的自由度とは、1フィールド期間の時間のうちリセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間のいずれの期間にも使用されていない余った時間のことである。
請求項7記載の発明では、1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いて駆動されるプラズマディスプレイパネルであって、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた複数の第3の基板とを有しており、前記第2の表示電極の各々を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、対向する前記第3の基板同士の間にそれぞれ第3の放電素子を設け、前記第2の放電素子及び前記第3の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なり、前記複数のサブフィールド期間は、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けられたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
上記発明によれば、第1の基板と第2の基板との間に第3の基板を複数設けることにより、第3の基板間に放電素子を設け、1フィールド期間内に設けられた複数のサブフィールド期間を、第1及び第2の放電素子と第3の基板間に設けられた放電素子とのそれぞれに振り分けることができる。これにより、走査ラインの数を増加させた場合において、維持放電期間を短くすることなく、従来と同じ長さのパルス印加時間でアドレス放電を行って、安定して駆動させることができると共に、高精細な画像を表示することができる。
請求項8記載の発明では、前記第1、第2及び第3の放電素子は、それぞれ放電空間を有しており、前記第1、第2及び第3の放電素子は、前記放電空間に接する蛍光体を備えたことを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
請求項9記載の発明では、前記第1、第2及び第3の放電素子を維持放電させる際に印加するパルスの周期を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項7又は8に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
請求項10記載の発明では、前記第1、第2及び第3の放電素子を前記維持放電させるために印加するパルスの振幅を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネルにより、解決できる。
請求項11記載の発明では、1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記プラズマディスプレイパネルは、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた複数の第3の基板とを有しており、前記第2の表示電極の各々を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、対向する前記第3の基板同士の間にそれぞれ第3の放電素子を設け、前記第2の放電素子及び前記第3の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なる構成を有し、前記複数のサブフィールド期間を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法により、解決できる。
請求項12記載の発明では、前記複数のサブフィールド期間を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けることにより生じる時間的自由度を、維持放電期間に割り当てることを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法により、解決できる。
上述の如く本発明によれば、高精細な画像を安定して表示することのできるプラズマディスプレイパネル及びその駆動方法を提供することができる。
次に、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
始めに、図7及び図8を参照して、本発明の第1実施例によるPDP60の概略の構成について説明する。図7は、本発明の第1実施例によるPDPの分解斜視図である。なお、図7において、Y,Y方向は、走査方向(アドレス電極77,87の延在方向)を示しており、X,X方向は、走査方向に対して直交する水平方向(表示電極67,91の延在方向)を示している。
PDP60は、第1の放電素子101と第2の放電素子102とを有しており、大略すると第1の基板である前面板65と、第2の基板である背面板75と、第3の基板である中間基板85と、駆動制御装置(図示せず)とを備えた構成とされている。駆動制御装置は、PDP60の駆動制御を行うためのものである。前面板65は、背面板75と対向するように配置されており、中間基板85は、前面板65と背面板75との間に配置されている。また、PDP60には、n本(nは自然数)の走査ライン70が設けられている。
前面板65は、大略するとガラス基板66と、第1の表示電極である表示電極67と、電極母線71と、誘電体層72と、保護膜73とを有した構成とされている。
ガラス基板66の中間基板95と対向する面には、水平方向に延在するn本の表示電極67が帯状に設けられている(以下、それぞれの表示電極67を示す場合には、表示電極67−1、表示電極67−2、・・・、表示電極67−nとする。)。表示電極67は、走査電極68と、維持電極69とにより構成されており、走査電極68と維持電極69とは、それぞれn本ずつ設けられており、走査電極68と維持電極69とは、水平方向に対して平行となるよう配置されている(以下、それぞれの走査電極68を示す場合には、走査電極68−1、走査電極68−2、・・・、走査電極68−nとし、それぞれの維持電極69を示す場合には、維持電極69−1、維持電極69−2、維持電極69−nとする。)。走査電極68及び維持電極69は、例えばITOやSnO等の材料を用いることができ、厚さは例えば150nm程度に形成することができる。
走査電極68及び維持電極69には、それぞれ走査方向に延在する電極母線71が形成されている。電極母線71は、抵抗値を下げるためのものである。電極母線71の材料には、例えばCr−Cu−Cr、Ag等の材料を用いることができ、電極母線71の厚さは、例えば数μm程度に形成することができる。電極母線71は、エッチング法や、感光性成分を含ませた電極母線71となる材料を直接露光することで形成することができる。
誘電体層72は、表示電極67が設けられたガラス基板66上、表示電極67、及び電極母線71を覆うように形成されている。保護膜73は、誘電体層72上に形成されている。誘電体層72及び保護膜73を形成する際の材料には、可視発光領域の透過性の高い材料を用いることができる。誘電体層72の厚さは、例えば10〜40μm程度に形成することができ、保護膜73の厚さは、例えば500〜800nm程度に形成することができる。なお、誘電体層72及び保護膜73は、表示電極67及び電極母線71に対応した領域にのみ設けた構成としても良い。
背面板75は、ガラス基板76と、第1のアドレス電極であるアドレス電極77と、誘電体層78と、隔壁79と、赤色蛍光体81Aと、青色蛍光体81Bと、緑色蛍光体81Cとを有した構成とされている。
ガラス基板76の中間基板85と対向する面には、走査方向に延在するm本のアドレス電極77(mは自然数、各アドレス電極を示す場合には、アドレス電極77−1〜77−mとする。)が形成されている。アドレス電極77には、例えばAl等の金属材料を用いることができ、アドレス電極77の厚さは、例えば数μm程度に形成することができる。誘電体層78は、アドレス電極77を覆うようガラス基板76上に設けられている。誘電体層78は、アドレス電極77を保護するためのものである。誘電体層78には、反射率が高く透明性の高い材料を用いると良く、例えば白色誘電体ペースト膜を用いることができる。また、誘電体層78の厚さは、例えば10〜40μm程度に形成することができる。
誘電体層78上には、m本のアドレス電極87を1本毎に分離するための隔壁79が、走査方向に延在し、かつ中間基板85に設けられた隔壁89と対向するよう複数設けられている。隔壁79の水平方向の幅L3は、後述する隔壁89間の幅L2と略同じとなるように構成されている。隔壁79の材料には、例えばPbO、B、SiO等の粉末をガラスペースト化させたものを用いることができる。また、隔壁79の高さは、例えば90〜180μm、隔壁79の幅は、例えば20〜100μm程度に形成することができる。隔壁79は、スクリーン印刷法やサンドブラスト法により形成することができる。
赤色蛍光体81A、青色蛍光体81B、及び緑色蛍光体81Cは、誘電体層78上と隔壁79の側壁とに亘って形成されており、カラー画像を表示可能な構成とされている。赤色蛍光体81A、青色蛍光体81B、及び緑色蛍光体81Cは、例えば、水平方向に対して赤色蛍光体81A、青色蛍光体81B、緑色蛍光体81Cの順に配設することができる。
赤色蛍光体81Aの材料には、例えば(Y,Gd)BO3:Eu3+、青色蛍光体81Bの材料には、例えばBaMgAl10O17:Eu2+、緑色蛍光体81Cの材料には、例えばZn2SiO4:Mn2+を用いることができる。また、赤色蛍光体81A、青色蛍光体81B、及び緑色蛍光体81Cは、例えばスクリーン印刷法により10〜20μm程度に形成することができる。
背面板75には、後述する放電空間107内の不要なガスの排気、及び放電させる際に必要な封入ガスを封入するための貫通穴(図示せず)が少なくとも1つ以上形成されている。なお、この貫通穴は、前面板65に設けても良い。
中間基板85は、大略するとガラス基板86と、第2のアドレス電極であるアドレス電極87と、誘電体層88と、隔壁89と、赤色蛍光体105Aと、青色蛍光体105Bと、緑色蛍光体105Cと、第2の表示電極である表示電極91と、電極母線94と、誘電体層95と、保護膜96とを有した構成とされている。
前面板65と対向するガラス基板86上には、走査方向に延在するm本(背面板75に設けられたアドレス電極77と同じ数)のアドレス電極87(以下、それぞれのアドレス電極87を示す場合には、アドレス電極87−1、アドレス電極87−2、・・・、アドレス電極87−mとする。)が設けられており、このアドレス電極87は、背面板75に設けられたアドレス電極77と対向するよう配置されている。
アドレス電極87には、ITOやSnO等の透明電極材料、又はAl等の金属電極材料を用いることができ、アドレス電極87の厚さは、例えば数μm以下に形成することができる。また、Al等の金属電極材料を用いる場合には、アドレス電極87の水平方向の幅L1の大きさを隔壁89間の幅L2の大きさの半分以下となるよう構成すると良い。
誘電体層88は、アドレス電極87を覆うようガラス基板86上に形成されている。誘電体層88は、アドレス電極87を保護するためのものである。誘電体層88には、反射率が高く透明性の高い材料を用いると良く、例えば白色誘電体ペースト膜を用いることができる。また、誘電体層88の厚さは、例えば10〜40μm程度に形成することができる。
誘電体層88上には、m本のアドレス電極87を1本毎に分離するための隔壁89が、走査方向に延在し、かつ背面板75に設けられた隔壁79と対向するよう複数設けられている。隔壁89は、PbO、B、SiO等の粉末をガラスペースト化させたものを用いることができる。また、隔壁89の高さは、例えば90〜180μm、隔壁89の水平方向の幅L2は、例えば20〜100μm程度に形成することができる。隔壁89は、スクリーン印刷法やサンドブラスト法により形成することができる
赤色蛍光体105Aは、赤色蛍光体81Aと対向するよう誘電体層88上と隔壁89の側壁とに亘って形成され、青色蛍光体105Bは、青色蛍光体81Bと対向するよう誘電体層88上と隔壁89の側壁とに亘って形成されている。また、緑色蛍光体105Cは、緑色蛍光体81Cと対向するよう誘電体層88上と隔壁89の側壁とに亘って形成されている。
赤色蛍光体105Aの材料には、例えば(Y,Gd)BO3:Eu3+、青色蛍光体105Bの材料には、例えばBaMgAl10O17:Eu2+、緑色蛍光体105Cの材料には、例えばZn2SiO4:Mn2+を用いることができる。また、本実施例では、ガラス基板86を介して、前面板65の面方向に垂直な方向に第1の放電素子101と第2の放電素子102とが対向するよう配置されている。そのため、第2の放電素子102が発光した際の光を赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、及び緑色蛍光体105Cのいずれか1つを介して前面板65側に通過させる必要があり、この際の透過率は50%以上であることが好ましい。
したがって、中間基板85に設ける赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、及び緑色蛍光体105Cの厚さは、10μm以下にすると良く、例えば、スクリーン印刷法により赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、及び緑色蛍光体105Cの厚さを8μmに形成した場合には、50%程度の透過率が得ることができる。また、EB蒸着法やCVD法により赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、及び緑色蛍光体105Cの厚さを0.3μm〜1.0μm程度に形成することで、80%以上の透過率を得ることができる。
背面板75と対向するガラス基板86上には、水平方向に延在するn本(前面板65に設けられた表示電極67と同じ数)の表示電極91が帯状に設けられている(以下、それぞれの表示電極91を示す場合には、表示電極91−1、表示電極91−2、・・・、表示電極91−nとする。)。
表示電極91は、走査電極92と、維持電極93とにより構成されており、走査電極92と維持電極93とは、それぞれn本ずつ設けられており、走査電極92と維持電極93とは、水平方向に対して平行となるよう配置されている(以下、それぞれの走査電極92を示す場合には、走査電極92−1、走査電極92−2、走査電極92−nとし、それぞれの維持電極93を示す場合には、維持電極93−1、維持電極93−2、維持電極93−nとする。)。走査電極92及び維持電極93は、例えばITOやSnO等の材料を用いることができ、走査電極92及び維持電極93の厚さは、例えば150nm程度に形成することができる。
走査電極92及び維持電極93には、それぞれ走査方向に延在する電極母線94が形成されている。電極母線94は、抵抗値を下げるためのものである。電極母線94の材料には、例えばCr−Cu−Cr、Ag等の材料を用いることができ、電極母線94の厚さは、例えば数μm程度に形成することができる。電極母線94は、エッチング法や、感光性成分を含ませた電極母線71となる材料を直接露光することで形成することができる。
誘電体層95は、表示電極91及び電極母線94が設けられた側のガラス基板86上を覆うように形成されている。保護膜96は、誘電体層95を覆うように形成されている。誘電体層95及び保護膜96を形成する際の材料には、可視発光領域の透過性の高い材料を用いると良い。誘電体層95の厚さは、例えば10〜40μm程度に形成することができ、保護膜96の厚さは、例えば500〜800nm程度に形成することができる。なお、誘電体層95は、表示電極91及び電極母線94に対応した領域にのみ設けても良い。
中間基板85には、放電空間91,107内の不要なガスの排気、及び放電させる際に必要なガスを封入するための貫通穴(図示せず)が少なくとも1つ以上形成されている。
次に、図8及び図9を参照して、前面板65と中間基板85とを貼り合わせることで形成される第1の放電素子101について説明する。図8は、図7に示したPDPを組み立ててB視した図であり、図9は、図7に示したPDPを組み立ててC視した図である。
第1の放電素子101は、ガラス基板66とガラス基板86との間に形成されており、水平方向は隔壁89により仕切られている。第1の放電素子101は、大略すると表示電極67と、電極母線71と、誘電体層72と、保護膜73と、アドレス電極87と、誘電体層88と、放電空間91と、赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、及び緑色蛍光体105Cのいずれか1つとを有した構成とされており、各蛍光体105A〜105Cと保護膜73との間には、それぞれ放電空間91が形成されている。
次に、図8及び図9を参照して、中間基板85と背面板75とを積層させることで形成される第2の放電素子102について説明する。第2の放電素子102は、ガラス基板76とガラス基板86との間に形成されており、水平方向は隔壁79により仕切られている。第2の放電素子102は、大略すると表示電極91と、電極母線94と、誘電体層95と、保護膜96と、アドレス電極77と、誘電体層78と、放電空間107と、赤色蛍光体81A、青色蛍光体81B、及び緑色蛍光体81Cのいずれか1つとを有した構成とされており、各蛍光体81A〜81Cと保護膜96との間には、放電空間107が形成されている。
赤色蛍光体105Aを備えた第1の放電素子101と赤色蛍光体81Aを備えた第2の放電素子102とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に対向するよう配置され、青色蛍光体105Bを備えた第1の放電素子101と青色蛍光体81Bを備えた第2の放電素子102とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に対向するよう配置されている。また、緑色蛍光体105Cを備えた第1の放電素子101と緑色蛍光体81Cを備えた第2の放電素子102とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に対向するよう配置されている。また、画素110は、赤色蛍光体105Aを備えた第1の放電素子101と、青色蛍光体105Bを備えた第2の放電素子101と、緑色蛍光体105Cを備えた第1の放電素子101と、赤色蛍光体81Aを備えた第2の放電素子102と、青色蛍光体81Bを備えた第2の放電素子102と、緑色蛍光体81Cを備えた第2の放電素子102とにより構成されている。
第1の放電素子101と第2の放電素子102とは、それぞれ表示電極とアドレス電極とを有しており、第1及び第2の放電素子101,102を駆動させる際には、第1の放電素子101と第2の放電素子102とに対して別々に電圧パルスが印加される。
これにより、1フィールド期間内に設けられた複数のサブフィールド期間を、第1の放電素子101と第2の放電素子102とに対して振り分けることができる。
このように、表示電極及びアドレス電極に対して電圧パルスを別々に印加して制御可能な第1及び第2の放電素子101,102を前面板65の面方向に対して垂直方向に対向させて配置することにより、サブフィールド法を用いて画像の明るさを調整する際、1フィールド期間内に設けられた複数のサブフィールド期間を、第1及び第2の放電素子101,102毎に振り分けることができ、従来の走査ライン(480本)よりも走査ライン70の数(n本)を増加させた際、維持放電期間を短くすることなく、従来と同じ長さのパルス印加時間(tadd)でアドレス放電を行って、PDP60を安定して駆動できると共に、高精細な画像を表示することができる。
次に、図10乃至図12を参照して、n本の走査ライン70により256階調の画像を表示する際、SF1〜SF5を第1の放電素子101に割り当て、SF6〜SF8を第2の放電素子102に割り当てた場合を例に挙げて、PDP60の駆動方法について説明する。
図10は、第1実施例のPDPのサブフィールド法による階調表示方式を示した図であり、図11は、SF1の期間における第1の放電素子の駆動波形を示した図であり、図12は、SF6の期間における第2の放電素子の駆動波形を示した図である。なお、図10において、上方に示した階調表示方式の左側に記載した68−1、68−2、・・・、68−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極68−1、走査電極68−2、・・・、走査電極68−nの順に印加されていることを示しており、図10の下方に示した階調表示方式の左側に記載した92−1、92−2、・・・、92−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極92−1、走査電極92−2、・・・、走査電極92−nの順に印加されていることを示している。また、図10に示した2つの階調表示方式の下側に記載した数字は、各サブフィールド(SF1〜SF8)における維持放電期間の発光時間比を示しており、図10の横軸は時間を示している。
図11において、(a)はアドレス電極87の電圧パルス波形、(b)は維持電極69−1〜69−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極68−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極68−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極68−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T2は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T2)をそれぞれ示している。
図12において、(a)はアドレス電極77の電圧パルス波形、(b)は維持電極93−1〜99−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極92−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極92−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極92−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T3は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T3)をそれぞれ示している。
図10に示すように、1フィールド期間を構成する8つのサブフィールド(SF1〜SF8)のうち、SF1〜SF5が第1の放電素子101に割り当てられ、SF6〜SF8が第2の放電素子102に割り当てられている。
次に、図11を参照して、SF1の期間を例に挙げて、第1の放電素子101の駆動方法について説明する。SF1〜SF8は、リセット放電期間と、アドレス放電期間と、維持放電期間とを有した構成とされている。
図11に示すように、リセット放電期間では、放電空間91のリセット放電が行われ、それぞれの画素110に対応した前面板65の表面に蓄積される電荷の状態が均一にされる。
続く、アドレス放電期間では、アドレス電極87に印加されるパルス信号に同期して、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極68−1、走査電極68−2、・・・、走査電極68−nの順に印加される。このアドレス放電期間では、所定の走査電極68に対応した複数の第1の放電素子101に対して、同時に選択書き込み放電され、アドレス放電期間内に全ての第1の放電素子101の選択書き込み放電が完了される。選択書き込み放電は、維持放電するための画素110を選択するための放電であり、この放電はアドレス電極87と走査電極68−1〜68−nとの間で行われる。
次の維持放電期間では、電圧パルスが維持電極69−1〜69−nと、走査電極68−1〜68−nとに印加されて、アドレス放電期間に選択された放電素子101において、維持放電が持続的に起こり、表示される画像の階調に比例した放電発光が可能となる。
次に、図12を参照して、SF6を例に挙げて、第2の放電素子102の駆動方法について説明する。図12に示すように、リセット放電期間では、放電空間107のリセット放電が行われ、それぞれの画素110に対応した背面板75に面した中間基板85の表面に蓄積される電荷の状態が均一にされる。
続く、アドレス放電期間では、アドレス電極77に印加されるパルス信号に同期して、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極92−1、走査電極92−2、・・・、走査電極92−nの順に印加される。このアドレス放電期間では、所定の走査電極92に対応した複数の第2の放電素子102に対して、同時に選択書き込み放電され、アドレス放電期間内に全ての第2の放電素子102の選択書き込み放電が完了される。選択書き込み放電は、維持放電するための画素110を選択するための放電であり、この放電はアドレス電極77と走査電極92−1〜92−nとの間で行われる。
次の維持放電期間では、電圧パルスが維持電極93−1〜93−nと、走査電極92−1〜92−nとに印加されて、アドレス放電期間に選択された放電素子102において、維持放電が持続的に起こり、表示画像の階調に比例した放電発光が可能となる。
次に、図10を参照して、維持放電の繰り返し周期T2,T3を60kHzとした場合のPDP60が走査可能な走査ライン70の数(n本)について説明する。第1の放電素子101の維持放電期間(SF1〜SF5における)は、0.52msec(=31×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が5であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第1の放電素子101における走査可能な走査ラインの数は、最大で1076ライン(=(16.67msec−0.52msec)/5/3μsec)となる。
第2の放電素子102の維持放電期間(SF6〜SF8における)は、3.73msec(=224×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が3であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、2の第電素子102における走査可能な走査ラインの数は、最大で1437ライン(=(16.67msec−3.73msec)/3/3μsec)となる。
したがって、PDP60が走査可能な走査ライン70の数は、1076本(n=1076)となり、本実施例のPDPを適用することにより、従来の480本の走査ラインのPDP10と比較して、約2倍の走査ライン70を設けて、高精細な画像を表示させることができる。
ところで、第2の放電素子102が走査可能な走査ラインの数(n本)は最大で1437ラインであるため、PDP60の走査ライン70の数を1076本(n=1076)とした場合には、第2の放電素子102には、リセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間に使用されていない時間t1が約1msec(=(1437−1076)×3μsec)存在する。この時間t1を第2の放電素子102の維持放電期間に割り当てることで、第1の放電素子101の下層に位置する第2の放電素子102の発光強度を大きくして、第1の放電素子101を構成する部材(アドレス電極87、赤色蛍光体105A、青色蛍光体105B、緑色蛍光体105C等)による第2の放電素子102の発光強度の減衰を抑制することができる。なお、時間t1は、1フィールド期間の時間のうちリセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間のいずれの期間にも使用されていない余った時間(時間的自由度)のことである。
また、第1及び第2の放電素子101,102は、表示電極及びアドレス電極をそれぞれ別個に設けた構成とされているため、維持放電期間における電圧パルスの繰り返し周期T2,T3や、表示電極及び/又はアドレス電極の振幅を放電素子101,102毎に適宜選択することで、第1及び第2の放電素子101,102の発光強度(輝度)を調整することができる。
さらに、第1及び第2の放電素子101,102に対して、1フィールド期間を構成するSF1〜SF8をどのように割り当てるかについては、任意に選択することができ、例えば、SF1〜SF3とSF8を第1の放電素子101に割り当て、SF4〜SF7を第2の放電素子102に割り当てても良い。
この場合には、第1の放電素子101の維持放電期間は、2.25msec(=135×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が4であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第2の放電素子102における走査可能な走査ラインの数は、最大で1201ライン(=(16.67msec−2.25msec)/4/3μsec)となる。
第2の放電素子102の維持放電期間は、2.0msec(=120×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が4であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第2の放電素子102における走査可能な走査ラインの数は、最大で1222ライン(=(16.67msec−2.0msec)/4/3μsec)となる。
したがって、この場合におけるPDP60の走査可能な走査ライン70の数は、1201本(n=1076)となり、従来の480本の走査ラインのPDP10と比較して、約2.5倍の走査ライン70を設けて、高精細な画像を安定して表示させることができる。
なお、サブフィールドを構成する維持放電期間の分割方法には、先に説明した2の累乗で分割する方法の他に、動画像表示に見られる擬似輪郭状ノイズを低減するために、維持放電期間の長いサブフィールドを分割して発光させる方式(例えば、特願平7−178583参照)もあり、このような方式に対しても、本実施例のPDP60を適用することができる。また、図3に示したPDP30や、図3に示したPDP30の前面板41に突起状の隔壁を設けたPDPに対しても本実施例のPDP60は適用することができる。
さらに、本実施例のPDP60は、維持放電時に発生する封入ガスの可視発光(例えば、ネオンガスの場合はオレンジの発光。)を利用したモノクロ用のPDPにも適用可能であり、その場合には、PDP60に赤色蛍光体81A,105A、青色蛍光体81B,105B、及び緑色蛍光体81C,105Cを設ける必要はない。
(第2実施例)
始めに、図13及び図14を参照して、本発明の第2実施例によるPDP120の概略の構成について説明する。図13は、本発明の第2実施例によるPDPの分解斜視図である。なお、図13において、Y,Y方向は、走査方向(アドレス電極87(1),87(2),77の延在方向)を示しており、X,X方向は、走査方向に対して直交する水平方向(表示電極67,91(1),91(2)の延在方向)を示している。また、図13において、図7に示したPDP60と同一構成部分には、同一の符号を付す。
PDP120は、第1の放電素子121と、第2の放電素子122と、第3の放電素子123とを有しており、大略すると第1の基板である前面板65と、第2の基板である背面板75と、第3の基板である2枚の中間基板85(1),85(2)と、駆動制御装置(図示せず)とを備えた構成とされている。駆動制御装置は、PDP120の駆動制御を行うためのものである。
前面板65は、前面板65に設けられた表示電極67と背面板75に設けられた蛍光体81A〜81Cとが対向するように配置されている。
前面板65と背面板75との間には、中間基板85(1)に設けられた蛍光体105A〜105Cと表示電極67とが対向するよう中間基板85(1)が配置されている。また、中間基板85(1)と背面板75との間には、中間基板85(2)に設けられた表示電極91(2)と背面板75に設けられた蛍光体81A〜81Cとが対向するよう中間基板85(2)が配置されている。
中間基板85(1)及び中間基板85(2)は、先の第1実施例で説明した中間基板85と同一構成とされている。つまり、本実施例のPDP120は、第1実施例のPDP60に設けられた中間基板85をもう一枚追加(合計で2枚)した構成とされている。以下、説明の便宜上、図13に示すように、中間基板85(1)の構成部分には、中間基板85の構成部分の符号に(1)を付し、中間基板85(2)の構成部分には、中間基板85の構成部分の符号に(2)を付して説明を行う。PDP120には、PDP60と同様にn本の走査ライン70が設けられている。
次に、図14及び図15を参照して、前面板65と中間基板85(1)とを貼り合わせることで形成される第1の放電素子121について説明する。図14は、図13に示したPDPを組み立ててB視した図であり、図15は、図13に示したPDPを組み立ててC視した図である。
第1の放電素子121は、ガラス基板66とガラス基板86(1)との間に形成されており、水平方向は隔壁89(1)により仕切られている。第1の放電素子121は、大略すると表示電極67と、電極母線71と、誘電体層72と、保護膜73と、アドレス電極87(1)と、誘電体層88(1)と、蛍光体105A〜105Cのいずれか1つと、放電空間124とを有した構成とされており、各蛍光体105A〜105Cと保護膜73との間には、それぞれ放電空間124が形成されている。
次に、図14及び図15を参照して、中間基板85(1)と中間基板85(2)とを貼り合わせることで形成される第2の放電素子122について説明する。第2の放電素子122は、ガラス基板86(1)とガラス基板86(2)との間に形成されており、水平方向は隔壁89(2)により仕切られている。第2の放電素子122は、大略すると表示電極91(1)と、電極母線94(1)と、誘電体層95(1)と、保護膜96(1)と、アドレス電極87(2)と、誘電体層88(2)と、蛍光体105A〜105Cのいずれか1つと、放電素子125とを有した構成とされており、各蛍光体105A〜105Cと保護膜96(1)との間には、それぞれ放電空間125が形成されている。
次に、図14及び図15を参照して、中間基板85(2)と背面板75とを貼りあわせることにより形成される第3の放電素子123について説明する。第3の放電素子123は、ガラス基板86(2)とガラス基板76との間に形成されており、水平方向は隔壁79により仕切られている。第3の放電素子123は、大略すると、表示電極91(2)と、電極母線94(2)と、誘電体層95(2)と、保護膜96(2)と、アドレス電極77と、誘電体層78と、放電素子126と、蛍光体81A〜81Cのいずれか1つとを有した構成とされており、各蛍光体105A〜105Cと保護膜96(2)との間には、それぞれ放電空間126が形成されている。
赤色蛍光体105Aを備えた第1及び第2の放電素子121,122と、赤色蛍光体81Aを備えた第3の放電素子123とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に積み重ねられて配置され、青色蛍光体105Bを備えた第1及び第2の放電素子121,122と、青色蛍光体81Bを備えた第3の放電素子123とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に積み重ねられて配置されている。緑色蛍光体105Cを備えた第1及び第2の放電素子121,122と、緑色蛍光体81Cを備えた第3の放電素子123とは、前面板65の面方向に対して垂直方向に積み重ねられて配置されている。
第1乃至第3の放電素子121〜123は、それぞれ別々に表示電極とアドレス電極とを有しており、第1乃至第3の放電素子121〜123を駆動させる際、電圧パルスは第1乃至第3の放電素子121〜123とに対して別々に印加される。
また、画素130は、赤色蛍光体105Aを備えた第1の放電素子121と、青色蛍光体105Bを備えた第1の放電素子121と、緑色蛍光体105Cを備えた第1の放電素子121と、赤色蛍光体105Aを備えた第2の放電素子122と、青色蛍光体105Bを備えた第2の放電素子122と、緑色蛍光体105Cを備えた第2の放電素子122と、赤色蛍光体81Aを備えた第3の放電素子123と、青色蛍光体81Bを備えた第3の放電素子123と、緑色蛍光体81Cを備えた第3の放電素子123とにより構成されている。
このように、表示電極及びアドレス電極に対して電圧パルスを別々に印加して制御可能な第1乃至第3の放電素子121〜123を前面板65の面方向に対して垂直方向に積み重ねて配置することにより、サブフィールド法を用いて画像の明るさを調整する際、1フィールド期間内に設けられた複数のサブフィールド期間を、第1乃至第3の放電素子121〜123のそれぞれに振り分けることで、走査ライン70の数(n本)を増加させた際、維持放電期間を短くすることなく、従来と同じ長さのパルス印加時間(tadd)でアドレス放電を行い、高精細な画像を安定して表示させることができる。
次に、図16乃至図19を参照して、256階調の画像を表示する場合において、SF1〜SF3を第1の放電素子121に割り当て、SF4〜SF6を第2の放電素子122に割り当て、SF7とSF8とを第3の放電素子123に割り当てた場合を例に挙げて、PDP120の駆動方法について説明する。
図16は、第2実施例のPDPのサブフィールド法による階調表示方式を示した図である。また、図17は、SF1の期間における第1の放電素子の駆動波形を示した図であり、図18は、SF4の期間における第2の放電素子の駆動波形を示した図であり、図19は、SF7の期間における第3の放電素子の駆動波形を示した図である。
なお、図16において、上段に示した階調表示方式の左側に記載した68−1、68−2、・・・、68−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極68−1、走査電極68−2、・・・、走査電極68−nの順に印加されていることを示しており、中段に示した階調表示方式の左側に記載した92(1)−1、92(1)−2、・・・、92(1)−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極92(1)−1、走査電極92(1)−2、・・・、走査電極92(1)−nの順に印加されていることを示しており、下段に示した階調表示方式の左側に記載した92(2)−1、92(2)−2、・・・、92(2)−nは、データ書き込み用の電圧パルスが走査電極92(2)−1、走査電極92(2)−2、・・・、走査電極92(2)−nの順に印加されていることを示している。
また、図16に示した3つの階調表示方式の下側に記載した数字は、各サブフィールド(SF1〜SF8)における維持放電期間の発光時間比を示しており、図16の横軸は時間を示している。
図17において、(a)はアドレス電極87(1)の電圧パルス波形、(b)は維持電極69−1〜69−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極68−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極68−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極68−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T4は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T4)をそれぞれ示している。
図18において、(a)はアドレス電極87(2)の電圧パルス波形、(b)は維持電極93(1)−1〜93(1)−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極92(1)−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極92(1)−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極92(1)−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T5は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T5)をそれぞれ示している。
図19において、(a)はアドレス電極77の電圧パルス波形、(b)は維持電極93(2)−1〜93(2)−nの電圧パルス波形、(c)は1番目の走査電極92(2)−1の電圧パルス波形、(d)は2番目の走査電極92(2)−2の電圧パルス波形、(e)はn番目の走査電極92(2)−nの電圧パルス波形、taddはアドレス放電時のパルス印加時間(以下、パルス印加時間tadd)、T6は電圧パルスの繰り返し周期(以下、繰り返し周期T6)をそれぞれ示している。
第1の放電素子121は、SF1において、図17に示すような電圧パルスをアドレス電極87(1)、維持電極69−1〜69−n、走査電極68−1〜68−nに印加することで駆動される。第2の放電素子122は、SF4において、図18に示すような電圧パルスをアドレス電極87(2)、維持電極93(1)−1〜93(1)−n、走査電極92(1)−1〜走査電極92(1)−nに印加することで駆動される。また、第3の放電素子123は、SF7において、図19に示すような電圧パルスをアドレス電極77、維持電極93(2)−1〜93(2)−n、走査電極92(2)−1〜走査電極92(2)−nに印加することで駆動される。
次に、図16を参照して、維持放電の繰り返し周期T4,T5,T6を60kHzとした場合のPDP120が走査可能な走査ライン70の数(n本)について説明する。第1の放電素子121の維持放電期間(SF1〜SF3における)は、約0.12msec(=7×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が3であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第1の放電素子121における走査可能な走査ラインの数は、最大で1838ライン(=(16.67msec−0.12msec)/3/3μsec)となる。
第2の放電素子122の維持放電期間(SF4〜SF6における)は、約0.93msec(=56×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が3であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第2の放電素子122における走査可能な走査ラインの数は、最大で1748ライン(=(16.67msec−0.93msec)/3/3μsec)となる。
第3の放電素子123の維持放電期間(SF7〜SF8における)は、約3.2msec(=192×(1/(60×1000))sec)であり、1フィールド期間が16.67msec、サブフィールド数が2であることから、アドレス放電時のパルス印加時間taddを3μsecに設定した場合、第2の放電素子122における走査可能な走査ラインの数は、最大で2245ライン(=(16.67msec−3.2msec)/2/3μsec)となる。
したがって、PDP120が走査可能な走査ライン70の数(n本)は、1748本(n=1748)となる。よって、本実施例のPDP120を適用することにより、従来の480本の走査ラインのPDP10と比較して、約3.5倍の数の走査ライン70を設けて、高精細な画像を安定して表示させることができる。
ところで、第1の放電素子121における走査可能な走査ラインの数が最大で1437ラインであるため、PDP120が走査可能な走査ライン70の数を1748本(n=1748)とした場合には、第1の放電素子121には、リセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間に使用されていない時間t2が約0.27msec(=(1838−1748)×3μsec)存在する。この時間t2を第1の放電素子121の維持放電期間に割り当てることで、第1の放電素子121の発光強度を大きくすることができる。
また、第3の放電素子123における走査可能な走査ラインの数が最大で2245ラインであるため、PDP120が走査可能な走査ライン70の数(n本)を1748本(n=1748)とした場合には、第3の放電素子123には、リセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間に使用されていない時間t3が約1.49msec(=(2245−1748)×3μsec)存在する。この時間t3を第3の放電素子123の維持放電期間に割り当てることで、第3の放電素子123の発光強度(輝度)を大きくすることができる。この時間t3を第3の放電素子123の維持放電期間に割り当てることで、第2の放電素子122の下層に位置する第3の放電素子123の発光強度を大きくして、第1及び第2の放電素子121,122を構成する部材による発光強度の減衰を抑制することができる。なお、時間t2及び時間t3は、1フィールド期間の時間のうちリセット放電期間、アドレス放電期間、及び維持放電期間のいずれの期間にも使用されていない余った時間(時間的自由度)のことである。
また、第1乃至第3の放電素子121〜123は、表示電極、アドレス電極をそれぞれ別個に設けた構成とされているため、維持放電期間における電圧パルスの繰り返し周期T4〜T6や、表示電極及び/又はアドレス電極の振幅を放電素子121〜123毎に適宜選択することで、第1乃至第3の放電素子121〜123のそれぞれの発光強度(輝度)を調整することができる。
さらに、第1乃至第3の放電素子121〜123に対して、1フィールド期間を構成するSF1〜SF8をどのように割り当てるかについては、任意に選択することができる。
なお、本実施例では、前面板65と背面板75との間に2枚の中間基板85(1),85(2)を設けた場合を例に挙げたが、前面板65と背面板75との間に2枚以上の中間基板85を設けた構成としても良い。また、サブフィールドを構成する維持放電期間の分割方法には、先に説明した2の累乗で分割する方法の他に、動画像表示に見られる擬似輪郭状ノイズを低減するために、維持放電期間の長いサブフィールドを分割して発光させる方式(例えば、特願平7−178583参照)もあり、このような方式に対しても、本実施例のPDP120を適用することができる。また、本実施例のPDP120は、維持放電時に発生する封入ガスの可視発光(例えば、ネオンガスの場合はオレンジの発光。)を利用したモノクロ用のPDPにも適用可能であり、その場合には、PDP120に赤色蛍光体81A,105A、青色蛍光体81B,105B、及び緑色蛍光体81C,105Cを設ける必要はない。さらに、図3に示したPDP30や、図3に示したPDP30の前面板41に突起状の隔壁を設けたPDPに対しても本実施例のPDP120を適用することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明は、高精細な画像を安定して表示させることのできるプラズマディスプレイパネル及びその駆動方法に適用できる。
従来技術のPDPの斜視図である。 図1に示したPDPの平面図である。 図1に示したPDPをA視した図である。 他の従来技術であるPDPの分解斜視図である。 1フィールド期間で256階調の画像をPDPが表示する際の階調表示例を示した図である。 PDPの駆動波形を示した図である。 本発明の第1実施例によるPDPの分解斜視図である。 図7に示したPDPを組み立ててB視した図である。 図7に示したPDPを組み立ててC視した図である。 第1実施例のPDPのサブフィールド法による階調表示方式を示した図である。 SF1の期間における第1の放電素子の駆動波形を示した図である。 SF6の期間における第2の放電素子の駆動波形を示した図である。 本発明の第2実施例によるPDPの分解斜視図である。 図13に示したPDPを組み立ててB視した図である。 図13に示したPDPを組み立ててC視した図である。 第2実施例のPDPのサブフィールド法による階調表示方式を示した図である。 SF1の期間における第1の放電素子の駆動波形を示した図である。 SF4の期間における第2の放電素子の駆動波形を示した図である。 SF7の期間における第3の放電素子の駆動波形を示した図である。
符号の説明
10,30,60,120 PDP
11,31,75 背面板
12,21,32,42,66,72,76,86,86(1),86(2) ガラス基板
13,33,77,77−1〜77−m,87,87−1〜87−m,87(1),87(2) アドレス電極
14,25,34,47,72,78,88,88(1),88(2),95,95(1),95(2), 誘電体層
15,35,79,89,89(1),89(2) 隔壁
16,36 蛍光体
17,91,107,124,125,126 放電空間
19,41,65 前面板
20 放電素子
22,22−1〜22−n,43,67,67−1〜67−n,91,91−1〜91−n,91(1),91(2) 表示電極
22A,22A−1〜22A−n,45,68,68−1〜68−n,92,92−1〜92−n,92(1),92(2) 走査電極
22B,22B−1〜22B−n,44,69,69−1〜69−n,93,93−1〜93−n,93(1),93(2) 維持電極
23,46,71,94,94(1),94(2) 電極母線
24,110,130 画素
26,48,73,96,96(1),96(2) 保護膜
27,27−1〜27−n,49,70 走査ライン
81A,105A 赤色蛍光体
81B,105B 青色蛍光体
81C,105C 緑色蛍光体
85,85(1),85(2) 中間基板
101,121 第1の放電素子
102,122 第2の放電素子
123 第3の放電素子
L1〜L3 幅
add パルス印加時間
t1〜t3 時間
T1〜T6 繰り返し周期

Claims (12)

  1. 1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いて駆動されるプラズマディスプレイパネルであって、
    走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、
    前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、
    前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた第3の基板とを有しており、
    前記第2の表示電極を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、
    前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、前記第2の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なり、
    前記複数のサブフィールド期間は、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けられたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記第1及び第2の放電素子は、それぞれ放電空間を有しており、
    前記第1及び第2の放電素子は、前記放電空間に接する蛍光体を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記第1及び第2の放電素子を維持放電させる際に印加するパルスの周期を、前記第1及び第2の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記第1及び第2の放電素子を前記維持放電させるために印加するパルスの振幅を、前記第1及び第2の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記プラズマディスプレイは、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、
    前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、
    前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた第3の基板とを有しており、
    前記第2の表示電極を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、
    前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、前記第2の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なる構成を有し、
    前記複数のサブフィールド期間を、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 前記複数のサブフィールド期間を、前記第1及び第2の放電素子毎に振り分けることにより生じる時間的自由度を、維持放電期間に割り当てることを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  7. 1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いて駆動されるプラズマディスプレイパネルであって、
    走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、
    前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、
    前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた複数の第3の基板とを有しており、
    前記第2の表示電極の各々を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、
    前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、対向する前記第3の基板同士の間にそれぞれ第3の放電素子を設け、前記第2の放電素子及び前記第3の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なり、
    前記複数のサブフィールド期間は、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けられたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  8. 前記第1、第2及び第3の放電素子は、それぞれ放電空間を有しており、
    前記第1、第2及び第3の放電素子は、前記放電空間に接する蛍光体を備えたことを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネル。
  9. 前記第1、第2及び第3の放電素子を維持放電させる際に印加するパルスの周期を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項7又は8に記載のプラズマディスプレイパネル。
  10. 前記第1、第2及び第3の放電素子を前記維持放電させるために印加するパルスの振幅を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に設定したことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
  11. 1フィールド期間内に複数のサブフィールド期間を設けて明るさを制御するサブフィールド法を用いたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記プラズマディスプレイパネルは、走査方向と直交する方向に形成された第1の表示電極を備えた第1の基板と、
    前記走査方向に形成された第1のアドレス電極を備えた第2の基板と、
    前記第1の基板と第2の基板との間に配置され、前記第1の基板側に形成された第2のアドレス電極と前記第2の基板側に形成された第2の表示電極とを備えた複数の第3の基板とを有しており、
    前記第2の表示電極の各々を前記第1の表示電極と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なるよう配置させ、
    前記第1の基板と第3の基板との間に第1の放電素子を設け、前記第2の基板と第3の基板との間に第2の放電素子を設け、対向する前記第3の基板同士の間にそれぞれ第3の放電素子を設け、前記第2の放電素子及び前記第3の放電素子は前記第1の放電素子と前記第3の基板の面方向に対して垂直方向に重なる構成を有し、
    前記複数のサブフィールド期間を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けたことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  12. 前記複数のサブフィールド期間を、前記第1、第2及び第3の放電素子毎に振り分けることにより生じる時間的自由度を、維持放電期間に割り当てることを特徴とする請求項11に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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