JP4611225B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用X線CT(Computed Tomography)装置、または産業用X線CT装置であって、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)、またはシネスキャン、または、ヘリカルスキャン、または、可変ピッチヘリカルスキャン、または、ヘリカルシャトルスキャンにおいて、X線データ収集系の動作、または撮影条件の情報を保持し、それに基づいて画像再構成を行うX線CT装置に関する。
X線CT装置は、被検体をX線でスキャンすることによってX線投影データを取得し、そのX線投影データに基づいて、被検体の断層像を画像再構成する。(たとえば、特許文献1参照)。
このようなX線CT装置は、たとえば、多列X線検出器、またはフラットパネルに代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を有しており、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンによるデータ収集では、X線データ収集系の動作により撮影テーブルをz方向へスキャン中に変化させて、X線データ収集を行う。そして、可変ピッチヘリカルスキャン、ヘリカルシャトルスキャンの場合は、画像再構成を行なうために、撮影テーブルの位置情報として、撮影テーブルのz方向座標の絶対座標位置または相対座標位置を、各ビューまたは数ビューおきに記録する。具体的には、図16に示すように、撮影テーブル速度がv(t)のように変化する時、撮影テーブル位置がz(t)のように変化すると共に、データ収集ビュー番号が、線形にN(i)のように増えるため、たとえば、N(t1)ビューに対応するように、撮影テーブル位置z(t1)のデータが記録される。なお、X線投影データに、この撮影テーブル位置z(t1)のデータを付加させて記録してもよい。
ここでは、ロータリエンコーダやリニアエンコーダなどのように位置を検出するエンコーダを撮影テーブルに設置し、その設置されたエンコーダを用いて撮影テーブルの位置データをスキャン中にリアルタイムに得る。そして、たとえば、X線投影データと、そのX線投影データが取得された際の撮影テーブルの位置データとを対応付けて記憶する。また、たとえば、撮影テーブルの位置データを、X線投影データとは別のファイルデータとして互いに対応付けて記憶する。その後、互いに対応しているX線投影データと、撮影テーブルの位置データとを用いて、画像再構成を実施し、被検体の断層像を得る。
特開2004−173756号公報
このため、X線投影データの各ビューに付加させるのが、容易ではない場合があり、また、別ファイルとして各ビューの撮影テーブルのz方向座標情報を持っていた場合においては、この撮影テーブルのz方向座標情報とX線投影データの各ビューを画像再構成時に対応付けるのが容易ではない場合があった。
このように、X線投影データ収集時または画像再構成時に、X線投影データと撮影テーブルz方向座標情報の対応付けが容易ではない問題が発生する場合があった。
多列X線検出器を有するX線CT装置またはフラットパネルに代表される2次元X線エリア検出器を有するX線CT装置においては、X線検出器のチャネル数が多くなり、列方向の分解能が上がるにつれ、X線投影データのビュー数も増える方向にある。また、ガントリの回転速度も速くなる方向にある。つまり、単位時間あたりのビュー数は、増える方向にある。また、撮影テーブルまたはクレードルのz方向位置を測定するのは、撮影テーブルにおいて測定され、そのz方向位置データは、走査ガントリ固定部において、走査ガントリ回転部のデータ収集装置(DAS)より得られたX線投影データに付加される。このため、単位時間あたりにてビュー数が増えることにより、この制御が難しくなっている。
そこで、本発明の目的は、X線データ収集系の位置情報および撮影情報を、少ないパラメータで効率良く記述、保存することができるX線CT装置を提供することにある。
撮影条件を操作者が設定する際に、X線データ収集系および撮影テーブルまたはクレードルの動作は決定される。以下では、撮影テーブルまたはクレードルのことを撮影テーブルとして説明を行う。つまり、X線データ収集系と被検体の乗った撮影テーブルの動作として、撮影テーブルz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置は、撮影条件設定時には予測される。通常、X線データ収集系と撮影テーブルは0.1mm以下の精度でフィードバック制御されているので、この予測値と大きくはずれることはない。このため、予測されるX線データ収集系と撮影テーブルの動作をあらかじめいくつかのパラメータで記述できれば、そのパラメータを記録しておけばX線データ収集系と撮影テーブルの動作を再現することができる。
図17に示すのは、撮影テーブル(またはクレードル)のz方向移動の様子を記述したものである。クレードル加速度、クレードル減速度、クレードル定常速度、クレードル初期位置、クレードル停止位置、クレードル加速終了位置、クレードル減速開始位置のパラメータがあれば、撮影テーブルまたはクレードルの動作を記述できる。
これに基いて、充分な精度でX線データ収集系である走査ガントリと撮影テーブルを予測通りに動かせれば、各ビューごとの撮影テーブルのz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置をX線データ収集中にこれらの位置情報を測定、データ収集、X線投影データへの付加をする必要はなくなる。
このため、本発明では、操作者が撮影条件を設定した際に、X線データ収集系である走査ガントリの動作、および撮影テーブルまたはクレードルの動作を予測し、動作パラメータで記述し、そのパラメータをX線データ収集時にX線投影データに付加させて画像再構成する際に、その動作パラメータを用いて画像再構成させる。または、別ファイルに動作のパラメータを入れてX線投影データと関連付けておき、画像再構成する際に、その動作のパラメータを用いて画像再構成させる。
上記の課題を解決するために、第1の観点のX線CT装置においては、被検体が載置され、当該載置された被検体を移動する撮影テーブルと、X線発生装置と、前記X線発生装置に相対しX線を検出する2次元X線エリア検出器とを被検体の周囲に回転させながら、前記撮影テーブルにより移動される前記被検体へ前記X線発生装置にX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記2次元X線エリア検出器に検出させるスキャンを実施することによって、X線投影データを収集するX線データ収集手段と、前記X線データ収集手段によって収集された前記X線投影データを画像再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段によって画像再構成された断層像を表示する画像表示手段と、前記スキャンを実施する際において前記X線データ収集手段を動作させるパラメータと、前記X線データ収集手段が前記スキャンを実施する際において前記撮影テーブルが前記被検体を移動させるパラメータとを含む撮影条件を設定する撮影条件設定手段とを有し、前記画像再構成手段は、前記X線データ収集手段と前記撮影テーブルとの動作について前記撮影条件設定手段によって撮影条件として設定されたパラメータを用いて、前記X線投影データを画像再構成することを特徴とする。
上記第1の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集手段と、撮影テーブルからなるX線データ収集系の動作を、動作パラメータにより、あらかじめ知っておく。そして、動作パラメータに基づいてX線データ収集系を動作させることにより、画像再構成時に画像再構成平面の各画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、高い精度で画像再構成を実施することができる。
上記の課題を解決するために、第2の観点のX線CT装置においては、第1の観点のX線CT装置において、前記撮影条件設定手段によって撮影条件として設定された前記パラメータを、前記X線データ収集手段が、前記X線投影データに付加させて記録することを特徴とする。
上記第2の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集手段と、撮影テーブルからなるX線データ収集系の動作を、動作パラメータにより、あらかじめ知っておき、そのパラメータをX線投影データに付加する。そして、画像再構成時にX線投影データに付加されている、この動作パラメータにより、画像再構成平面の各画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成を実施することができる。
上記の課題を解決するために、第3の観点のX線CT装置においては、第1または第2の観点のX線CT装置において、前記X線データ収集手段と前記撮影テーブルとの動作のパラメータとして、撮影テーブルz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置のうち少なくとも1つを含んだデータを、前記X線データ収集手段が記録することを特徴とする。
上記第3の観点におけるX線CT装置では、様々なアプリケーションによる撮影や診断、または、様々な動作を、走査ガントリおよびその内部のX線データ収集手段、および撮影テーブルに行わせる場合であっても、走査ガントリ内のX線データ収集手段と、撮影テーブルからなるX線データ収集系の動作を、各々の動作パラメータにより知っておく。そして、その通りに精度良く上記の走査ガントリおよび内部のX線データ収集手段および撮影テーブルを動かせれば、画像再構成時に画像再構成平面の各画素を通るX線ビームを正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
第4の観点のX線CT装置においては、第1から第3の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系は、撮影テーブルz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置のうち少なくとも1つの絶対座標値または相対座標値のうち少なくとも1つを記録するX線データ収集手段を持つことを特徴とする。
上記の課題を解決するために、上記第4の観点におけるX線CT装置では、第3の観点において走査ガントリ、および、その内部のX線データ収集手段および撮影テーブルによる動作パラメータを記録する際は、絶対座標値および相対座標値を用いて記録する。画像再構成時には画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を絶対的に、または、相対的に正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第5の観点のX線CT装置においては、第1から第4の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系は、撮影テーブルz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置のうち少なくとも1つの絶対座標値または相対座標値のうち少なくとも1つを記録し、X線投影データに付加するX線データ収集手段を持つことを特徴とする。
上記第5の観点におけるX線CT装置では、第3の観点または第4の観点において、走査ガントリ、および、その内部のX線データ収集手段および撮影テーブルによる動作パラメータを記録する際には、X線投影データに付加して記録することにより、動作パラメータが別ファイルの場合のファイルの関連付けが不要になる。このため、画像再構成装置のソフトウェア上において、より簡単なファイル操作により、画像再構成時にX線データ収集手段の動作を予測でき、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第6の観点のX線CT装置においては、第1から第5の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系の撮影テーブルz方向、撮影テーブルx方向、撮影テーブルy方向、走査ガントリ回転部回転角度方向、走査ガントリ傾斜角度方向、走査ガントリx方向角度方向、走査ガントリy方向角度方向、走査ガントリz方向角度方向の動作についての加速度または減速度のうち少なくとも1つを、前記X線データ収集手段が記録する。
上記第6の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第5の観点において、X線データ収集手段である走査ガントリ、および、その内部のX線データ収集手段および撮影テーブルによる動作パラメータには、各時刻の加速度または減速度が入っている。このことにより、その動作の速度および移動距離がわかるため、動作の予測が正しく実施できる。そして、これにより、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第7の観点のX線CT装置においては、第1から第6の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系の撮影テーブルz方向、撮影テーブルx方向、撮影テーブルy方向、走査ガントリ回転部回転角度方向、走査ガントリ傾斜角度方向、走査ガントリx方向角度方向、走査ガントリy方向角度方向、走査ガントリz方向角度方向の動作についての初期位置または停止位置または加速終了位置または減速開始位置のうち少なくとも1つを、前記X線データ収集手段が記録することを特徴とする。
上記第7の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第6の観点において、X線データ収集手段である走査ガントリ、および、その内部のX線データ収集手段および撮影テーブルによる動作パラメータには、動作の初期位置または停止位置または加速終了位置または減速開始位置が入っている。このことにより、加速度、減速度と合わせることにより、X線データ収集系の位置がわかり、動作の予測が正しく実施できる。そして、これにより、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第8の観点のX線CT装置においては、第1から第7の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系の撮影テーブルz方向、撮影テーブルx方向、撮影テーブルy方向、走査ガントリ回転部回転角度方向、走査ガントリ傾斜角度方向、走査ガントリx方向角度方向、走査ガントリy方向角度方向、走査ガントリz方向角度方向の動作についての定常速度を、前記X線データ収集手段が記録することを特徴とする。
上記第8の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第7の観点においてX線データ収集手段である走査ガントリ、および、その内部のX線データ収集手段および撮影テーブルによる動作パラメータには、定常速度が入っている。このことにより、X線データ収集系の位置が再確認でき、誤差が少なく動作の予測が正しく実施できる。そして、これにより、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第9の観点のX線CT装置においては、第1から第8の観点までのいずれかのX線CT装置において、各ビューのX線投影データを画像再構成する際に、X線データ収集系の位置情報を再現して前記画像再構成手段が画像再構成を行うことを特徴とする。
上記第9の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第8の観点において、画像再構成には、動作パラメータによりX線データ収集系の位置情報を再現することが必要である。これにより、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第10の観点のX線CT装置においては、第1から第9の観点までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系の撮影テーブルz方向、撮影テーブルx方向、撮影テーブルy方向、走査ガントリ回転部回転角度方向、走査ガントリ傾斜角度方向、走査ガントリx方向角度方向、走査ガントリy方向角度方向、走査ガントリz方向角度方向についてのX線データ収集系の動作が線形制御であることを特徴とする。
上記第10の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集手段である走査ガントリおよび内部のX線データ収集手段および撮影テーブルの動作を線型制御にすることで、動作の予測は簡単になり、制御系の負担が減る。これにより、画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正確に画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第11の観点のX線CT装置においては、第1から第9までのいずれかのX線CT装置において、X線データ収集系の撮影テーブルz方向、撮影テーブルx方向、撮影テーブルy方向、走査ガントリ回転部回転角度方向、走査ガントリ傾斜角度方向、走査ガントリx方向角度方向、走査ガントリy方向角度方向、走査ガントリz方向角度方向についてのX線データ収集系の動作が非線形制御であることを特徴とする。
上記第11の観点におけるX線CT装置では、X線データ収集手段である走査ガントリおよび内部のX線データ収集手段および撮影テーブルの動作を非線型制御にすることで、加速度の不連続点をなくすことができ、よりスムーズな動作にすることができる。特に撮影テーブルの場合は、乗っている被検体に、より優しい動作となり好ましい。この場合も画像再構成時に画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測できるため、正しい画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第12の観点のX線CT装置においては、第1から第11までのいずれかのX線CT装置において、前記画像再構成手段は、画像再構成として、3次元画像再構成を行なうことを特徴とする。
上記第12の観点におけるX線CT装置では、第1の観点から第11の観点において、画像再構成時に画像再構成平面の各画素を通るX線ビームを正しく予測した後に、正しく画像再構成を行うには3次元画像再構成を用いることにより、各X線投影データがz方向に正しい位置に逆投影されて、アーチファクトの少ない、良い画質の断層像撮影が実現できる。
上記の課題を解決するために、第13の観点のX線CT装置においては、第1から第12までのいずれかのX線CT装置において、X線管電圧、X線管電流、スキャン速度、X線コリメータ開口幅、X線コリメータ開口位置のうち少なくとも1つの撮影条件について、初期値、終了値、加速値、減速値、一定値のうち少なくとも1つを、前記X線データ収集手段が記録することを特徴とする。
上記第13の観点におけるX線CT装置では、X線管電圧、X線管電流、スキャン速度、X線コリメータ開口幅、X線コリメータ開口位置などの機構系あるいはアナログ電気回路にかかわるX線データ収集系の連続的な動作、動作、変化を行う部分においても、撮影テーブルのz方向位置の予測、走査ガントリ傾斜角度の予測などと同様に撮影中のX線データ収集中に動作させた場合、その動作を予測すること、動作パラメータで記述することができる。この時に、画像再構成において、この動作を考慮して画像再構成することで正しく画像再構成が実施できる。
上記の課題を解決するために、第14の観点のX線CT装置においては、第1から第13までのいずれかのX線CT装置において、X線管電圧、X線管電流、スキャン速度、ビューデータ収集サンプリング周波数、データ収集チャネル数、データ収集列数のうち少なくとも1つの撮影条件について、初期値、終了値、加速値、減速値、一定値のうち少なくとも1つを、前記X線データ収集手段がX線投影データに付加して記録することを特徴とする。
上記第14の観点におけるX線CT装置では、第13の観点において、X線データ収集系の連続的な動作、動作、変化を、動作パラメータで記述し、その動作パラメータをX線投影データに付加して記録することができる。これにより、画像再構成において、この動作を考慮して画像再構成することで正しく画像再構成が実施できる。
本発明によれば、X線データ収集系の位置情報および撮影情報を効率良く保存できるX線CT装置を実現できる。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
[装置構成]
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置の構成ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、図1に示すように、操作者の入力を受け付ける入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などのデータ処理を実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集バッファ5と、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。本実施形態において、撮影条件の入力は、入力装置2から入力され記憶装置7に記憶される。図14に、撮影条件入力画面の例を示す。
撮影テーブル10は、図1に示すように、被検体を乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。特に図示していないが、クレードル12は、撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降およびテーブル直線移動される。
走査ガントリ20は、図1に示すように、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、ビーム形成X線フィルタ28と、多列X線検出器24と、DAS(Data Acquisition System)25と、被検体の体軸の回りに回転するようにX線管21などを制御する回転部コントローラ26と、制御信号などを前記操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りする制御コントローラ29とを具備している。ここで、ビーム形成X線フィルタ28は、図2に示すように、撮影中心である回転中心に向かうX線の方向には、フィルタの厚さが最も薄く、周辺部に行くに従い、フィルタの厚さが増し、X線を、より吸収できるようになっている。このため、本実施形態においては、円形または楕円形に近い断面形状である被検体の体表面の被曝を、少なくできるようになっている。また、走査ガントリ傾斜コントローラ27により、走査ガントリ20は、z方向の前方および後方に、±約30度程度、傾斜できる。
X線管21と多列X線検出器24は、図2に示すように、回転中心ICの回りを回転する。鉛直方向をy方向とし、水平方向をx方向とし、これらに垂直なテーブルおよびクレードル進行方向をz方向とするとき、X線管21および多列X線検出器24の回転平面は、xy平面である。また、クレードル12の移動方向は、z方向である。
図2および図3は、X線管21と多列X線検出器24の幾何学的配置をxy平面またはyz平面から見た説明図である。
X線管21は、図2に示すように、コーンビームCBと呼ばれるX線ビームを発生する。なお、コーンビームCBの中心軸方向がy方向に平行なときを、ビュー角度0度とする。
多列X線検出器24は、図2に示すように、z方向にX線検出器列が複数並んでおり、例えば、256列のX線検出器列を有する。また、各X線検出器列は、チャネル方向に例えば、1024チャネルのX線検出器チャネルを有する。
図2に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、ビーム形成X線フィルタ28によって、再構成領域Pの中心では、より多くのX線が、照射されるように、また、再構成領域Pの周辺部では、より少ないX線が照射されるように、X線線量を空間的に制御される。その後、再構成領域Pの内部に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線が多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
また、図3に示すように、X線管21のX線焦点から放射されたX線ビームは、X線コリメータ23により、断層像のスライス厚方向に制御される。つまり、回転中心軸ICにおいてX線ビーム幅がDとなるように制御される。そして、回転中心軸IC近辺に存在する被検体にX線が吸収され、その被検体を透過したX線は、多列X線検出器24でX線検出器データとして収集される。
このように、X線が照射されることによって収集された投影データは、多列X線検出器24からDAS25へ出力され、そのDAS25でA/D変換される。そして、スリップリング30を経由してデータ収集バッファ5に入力される。そのデータ収集バッファ5に入力されたデータは、記憶装置7のプログラムにより中央処理装置3で処理され、断層像に画像再構成される。その後、その断層像がモニタ6の表示画面において表示される。
<動作の概要>
以下より、上記したX線CT装置100の動作の概要について示す。
図4は、本実施形態のX線CT装置の動作の概要を示すフロー図である。
まず、ステップP1では、図4に示すように、被検体をクレードル12に乗せ、位置合わせを行う。
ここでは、クレードル12の上に乗せられた被検体は、各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせられる。
つぎに、ステップP2では、図4に示すように、スカウト像収集を行う。
ここでは、スカウト像を、通常、0度,90度で撮影する。なお、部位によっては、例えば、頭部のように、90度スカウト像のみの場合でもよい。このスカウト像撮影の詳細については、後述する。
つぎに、ステップP3では、図4に示すように、撮影条件設定を行う。
ここでは、通常、撮影条件については、スカウト像上に撮影する断層像の位置、大きさを表示しながら行う。この場合には、ヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンまたはコンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャン1回分の全体としてのX線線量情報の表示を行う。また、シネスキャンにおいては、走査ガントリ回転部(X線データ収集系)の回転数、または、撮影(X線照射)の時間の設定値を入力すると、その関心領域における入力された回転数分、または、その入力された時間分に対応するX線線量情報が表示される。
ヘリカルシャトルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンの撮影条件設定時には、撮影テーブルにおいてz方向の動作制御を行うための動作パラメータを定めることができる。この撮影条件設定時に、これらの動作パラメータを求めておき、撮影テーブル制御部分に、これらの動作パラメータを送り、実際に撮影テーブル動作をさせるとともに、X線投影データに、これらの動作パラメータを付加させ、画像再構成時に、この動作を考慮して、画像再構成平面の画素を通るX線ビームの位置を正しく予測し、正しい3次元画像再構成を行う。この画像再構成については、以下の図5において詳細を説明し、3次元画像再構成については、以下の図7において詳細を説明する。
また、ヘリカルシャトルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンの動作パラメータの詳細についても後述する。
つぎに、ステップP4では、図4に示すように、断層像撮影を行う。
断層像撮影およびその画像再構成の詳細については、後述する。
つぎに、ステップP5では、図4に示すように、画像再構成された断層像を表示する。
つぎに、ステップP6では、図4に示すように、3次元画像表示を行う。
ここでは、z方向に連続に撮影された断層像を3次元画像として用いて、図15のように3次元画像表示を行う。
この3次元画像表示方法には、ボリュームレンダリング3次元画像表示方法、MIP(Maximum Intensity Projection)画像表示方法、MPR(Multi Plain Reformat)画像表示方法、3次元再投影画像表示方法などがあるが、診断用途により適宜使い分けることができる。
[断層像撮影およびスカウト像撮影における動作の概略]
以下より、上記したX線CT装置100の動作において、断層像撮影(図4のステップP4),スカウト像撮影(図4のステップP2)を実施する際の動作の概略について示す。
図5は、本発明にかかる実施形態のX線CT装置100において断層像撮影およびスカウト像撮影を実施する際の動作の概略を示すフロー図である。
まず、ステップS1では、図5に示すように、データ収集を行う。
断層像撮影を実施する際において、ヘリカルスキャンによってデータ収集を行う場合には、X線管21と多列X線検出器24とを、被検体の回りに回転させ、かつ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながら、X線検出器データのデータ収集動作を行う。X線検出器データを収集するヘリカルスキャンにおいては、一定速度の範囲のデータ収集を行う。
また、可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンにおいては、一定速度の範囲のデータ収集に加えて、加速時、減速時においてもデータ収集を行う。この場合には、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わされるX線検出器データD0(view,j,i)に、撮影条件設定手段を含む中央処理装置3によって予測された撮影テーブルz方向動作パラメータを付加させる。
図17は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブル(クレードル)の動作を示す図である。
図17においては、撮影テーブルのz方向移動の様子を記述している。ここでは、図17に示すように、たとえば、クレードル加速度,クレードル減速度,クレードル定常速度,クレードル初期位置,クレードル停止位置,クレードル加速終了位置,クレードル減速開始位置のようなパラメータがあれば、撮影テーブルの動作を記述できる。
そして、これに基づいて、充分な精度でX線データ収集系である走査ガントリと撮影テーブルを予測通りに動かせれば、各ビューごとの撮影テーブルのz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置の位置情報を、X線データ収集中に、測定、データ収集、X線投影データへの付加をする必要はなくなる。
また、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンでは、撮影テーブル10上のクレードル12を、あるz方向位置に固定させたまま、データ収集系を1回転または複数回転させて、X線検出器データのデータ収集を行う。必要に応じて、次のz方向位置に移動した後に、再度データ収集系を1回転または複数回転させてX線検出器データのデータ収集を行う。
一方で、スカウト像撮影を実施する際においては、X線管21と多列X線検出器24とを固定させ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながらX線検出器データのデータ収集動作を行う。
つぎに、ステップS2では、図5に示すように、前処理を行う。
ここでは、X線検出器データD0(view,j,i)に対して前処理を行い、投影データに変換する。前処理は、図6に示すように、ステップS21のオフセット補正,ステップS22の対数変換,ステップS23のX線線量補正,ステップS24の感度補正からなる。
スカウト像撮影の場合においては、その前処理されたX線検出器データをチャネル方向の画素サイズ、および、クレードル直線移動方向であるz方向の画素サイズを、モニタ6の表示画素サイズに合わせて表示する。
つぎに、ステップS3では、図5に示すように、ビームハードニング補正を行なう。
ここでは、前処理された投影データD1(view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行なう。このステップS3のビームハードニング補正では、前処理S2において感度補正S24が行なわれた投影データを、D1(view,j,i)とし、ステップS3のビームハードニング補正の後のデータを、D11(view,j,i)とすると、以下の(数式1)のように、例えば、多項式形式で表わされる。
Figure 0004611225
この時、検出器の各j列ごとに独立したビームハードニング補正を実施できるため、撮影条件で各データ収集系の管電圧が異なっていれば、各列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。
つぎに、ステップS4では、図5に示すように、zフィルタ重畳処理を行なう。
ここでは、ビームハードニング補正された投影データD11(view,j,i)に対して、z方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。
すなわち、各ビュー角度、各データ収集系における前処理後、ビームハードニング補正された多列X線検出器D11(view,j,i)(i=1〜CH,j=1〜ROW)の投影データに対し、列方向に、例えば下記の(数式2)に示すような、列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。ただし、(数式3)を満足させる。
(w(i),w(i),w(i),w(i),w(i))
・・・(数式2)
Figure 0004611225
その補正された検出器データD12(view,j,i)は、以下の(数式4)のようになる。
Figure 0004611225
なお、チャネルの最大値をCH,列の最大値をROWとすると、以下の(数式5),(数式6)のようになる。
Figure 0004611225
Figure 0004611225
また、列方向フィルタ係数を各チャネルごとに変化させると、画像再構成中心からの距離に応じてスライス厚を制御できる。一般的に、断層像では、再構成中心に比べ周辺部の方が、スライス厚が厚くなる。このため、列方向フィルタ係数を中心部と周辺部で変化させて、列方向フィルタ係数を中心部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅を広く変化させるとともに、周辺部チャネル近辺では列方向フィルタ係数の幅をせまく変化させると、スライス厚は、周辺部と画像再構成中心部との両者において一様になるようにすることができる。
このように、多列X線検出器24の中心部チャネルと周辺部チャネルとの両者において列方向フィルタ係数を制御することにより、スライス厚を中心部と周辺部とのそれぞれにおいて調整できる。列方向フィルタでスライス厚を弱干厚くすると、アーチファクト、ノイズともに大幅に改善される。これにより、アーチファクト改善具合、ノイズ改善具合も制御できる。つまり、3次元画像再構成された断層像のxy平面内の画質が制御できる。また、その他に、列方向(z方向)フィルタ係数を逆重畳(デコンボリューション)フィルタにすることにより、薄いスライス厚の断層像を実現することもできる。
つぎに、ステップS5では、図5に示すように、再構成関数重畳処理を行う。
すなわち、(数式6)までの処理が行なわれたX線投影データをフーリエ変換し、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。再構成関数重畳処理S5では、zフィルタ重畳処理後のデータをD12とし、再構成関数重畳処理後のデータをD13、重畳する再構成関数をKernel(j)とすると、再構成関数重畳処理は、以下の(数式7)のように表わされる。
Figure 0004611225
つまり、再構成関数kernel(j)は、検出器の各j列ごとに独立した再構成関数重畳処理を実施できるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
つぎに、ステップS6では、図5に示すように、3次元逆投影処理を行う。
ここでは、再構成関数重畳処理した投影データD13(view,j,i)に対して、3次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成される画像は、z軸に垂直な面であるxy平面に3次元画像再構成される。以下の再構成領域Pは、xy平面に平行なものとする。この3次元逆投影処理については、図5を参照して後述する。
つぎに、ステップS7では、図5に示すように、後処理を行なう。
ここでは、逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像D31(x,y)を得る。
この後処理の画像フィルタ重畳処理では、3次元逆投影後の断層像をD31(x,y,z)とし、画像フィルタ重畳後のデータをD32(x,y,z)、断層像平面であるxy平面において重畳される2次元の画像フィルタをFilter(z)とすると、以下の(数式8)のようになる。
Figure 0004611225
つまり、検出器の各j列ごとに独立した画像フィルタ重畳処理を実施できるため、各列ごとのノイズ特性、分解能特性の違いを補正できる。
また、この2次元の画像フィルタ重畳処理の後に、下記に示す画像空間z方向フィルタ重畳処理を行ってもよい。また、この画像空間z方向フィルタ重畳処理は、2次元画像フィルタ重畳処理の前に行ってもよい。さらには、3次元の画像フィルタ重畳処理を行って、この2次元の画像フィルタ重畳処理と、画像空間z方向フィルタ重畳処理の両方を兼ねるような効果を出してもよい。
画像空間z方向フィルタ重畳処理では、画像空間z方向フィルタ重畳処理された断層像をD33(x,y,z)、2次元の画像フィルタ重畳処理された断層像をD32(x,y,z)とすると、以下の(数式9)のようになる。ただし、v(i)は、z方向の幅が2l+1の画像空間z方向フィルタ係数で、以下の(数式10)のような係数列となる。
Figure 0004611225
Figure 0004611225
ヘリカルスキャンにおいては、画像空間フィルタ係数v(i)は、z方向位置に依存しない画像空間z方向フィルタ係数であってよいが、特に、z方向に検出器幅の広い2次元X線エリア検出器24、多列X線検出器24を用いた場合に、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンを実施する際においては、画像空間z方向フィルタ係数v(i)は、z方向のX線検出器の列の位置に依存した画像空間z方向フィルタ係数であれば、各断層像の列位置に依存した詳細な調整ができるので更に効果的である。
そして、上記のようにして得られた断層像はモニタ6に表示される。
[3次元逆投影処理]
以下より、上記したX線CT装置100の動作において、3次元逆投影処理を実施する際(図5のS6)の動作の概略について示す。
図7は、3次元逆投影処理の詳細を示すフロー図である。
本実施形態では、画像再構成される画像は、z軸に垂直な面、xy平面に3次元画像再構成される。つまり、再構成領域Pは、xy平面に平行なものとする。
まず、ステップS61では、図7に示すように、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)中の一つのビューに着目し、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDrを抽出する。
ここでは、図8(a),図8(b)に示すように、xy平面に平行な512×512画素の正方形の領域を再構成領域Pとし、y=0のx軸に平行な画素列L0,y=63の画素列L63,y=127の画素列L127,y=191の画素列L191,y=255の画素列L255,y=319の画素列L319,y=383の画素列L383,y=447の画素列L447,y=511の画素列L511を列にとると、これらの画素列L0〜L511をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影した図9に示す如きラインT0〜T511上の投影データを抽出すれば、それらが画素列L0〜L511の投影データDr(view,x,y)となる。ただし、x,yは断層像の各画素(x,y)に対応する。
X線透過方向は、X線管21のX線焦点と各画素と多列X線検出器24との幾何学的位置によって決まるが、X線検出器データに付加された撮影テーブル動作パラメータより撮影テーブルの動作を各ビューにおいて予測し、X線検出器データD0(view,j,i)のz座標z(view)をテーブル直線移動z方向位置Ztable(view)として求めておく。加速・減速中および一定速度中のX線検出器データD0(view,j,i)でもX線焦点、多列X線検出器のデータ収集幾何学系のz方向の位置がわかるため、X線透過方向を正確に予測して求めることができる。これにより、断層像の各画素の3次元画像再構成が実施できる。
なお、例えば、画素列L0をX線透過方向に多列X線検出器24の面に投影したラインT0のように、ラインの一部が多列X線検出器24のチャネル方向の外に出た場合は、対応する投影データDr(view,x,y)を「0」にする。また、z方向の外に出た場合は投影データDr(view,x,y)を補外して求める。
このようにして、図10に示すように、再構成領域Pの各画素に対応する投影データDr(view,x,y)を抽出できる。
つぎに、ステップS62では、図7に示すように、投影データDr(view,x,y)にコーンビーム再構成加重係数を乗算し、図11に示す如き投影データD2(view,x,y)を作成する。
ここで、コーンビーム再構成加重係数w(i,j)は、以下の通りである。ファンビーム画像再構成の場合は、一般に、view=βaでX線管21の焦点と再構成領域P上(xy平面上)の画素g(x,y)とを結ぶ直線がX線ビームの中心軸Bcに対してなす角度をγとし、その対向ビューをview=βbとするとき、以下の(数式11)のようになる。
βb=βa+180°−2γ ・・・(数式11)
再構成領域P上の画素g(x,y)を通るX線ビームと、その対向X線ビームが、再構成平面Pとなす角度を、αa,αbとすると、これらに依存したコーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算し、逆投影画素データD2(0,x,y)を求める。この場合、(数式12)のようになる。
D2(0,x,y)=ωa・D2(0,x,y)_a+ωb・D2(0,x,y)_b
・・・(数式12)
ただし、D2(0,x,y)_aは、ビューβaの逆投影データ、D2(0,x,y)_bはビューβbの逆投影データを示している。
なお、コーンビーム再構成加重係数の対向ビーム同士の和は、(数式13)のようになる。
ωa+ωb=1 ・・・(数式13)
コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbを掛けて加算することにより、コーン角アーチファクトを低減することができる。
例えば、コーンビーム再構成加重係数ωa,ωbは、次式により求めたものを用いることができる。なお、gaは、ビューβaの加重係数、gbは、ビューβbの加重係数である。そして、ファンビーム角の1/2をγmaxとするとき、以下の(数式14)から(数式19)のようになる。
Figure 0004611225
Figure 0004611225
Figure 0004611225
Figure 0004611225
Figure 0004611225
Figure 0004611225
(例えば、q=1とする)
例えば、ga,gbの1例として、max[ ]を、最大値を求める関数とすると、以下の(数式20),(数式21)のようになる。
Figure 0004611225
Figure 0004611225
また、ファンビーム画像再構成の場合は、更に、距離係数を再構成領域P上の各画素に乗算する。距離係数は、X線管21の焦点から投影データDrに対応する多列X線検出器24の検出器列j,チャネルiまでの距離をr0とし、X線管21の焦点から投影データDrに対応する再構成領域P上の画素までの距離をr1とするとき、(r1/r0)である。
また、平行ビーム画像再構成の場合は、再構成領域P上の各画素にコーンビーム再構成加重係数w(i,j)のみを乗算すればよい。
つぎに、ステップS63では、図7に示すように、逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
具体的には、図12に示すように、予めクリアしておいた逆投影データD3(x,y)に、投影データD2(view,x,y)を画素対応に加算する。
つぎに、ステップS64では、図7に示すように、画像再構成に必要な全ビューの逆投影データD2を加算したか否かについて判断する。
ここでは、加算していない場合(NO)には、断層像の画像再構成に必要な全ビュー(すなわち、360度分のビュー又は「180度分+ファン角度分」のビュー)について、ステップS61〜S63を繰り返し、図12に示すように、逆投影データD3(x,y)を得る。一方で、加算した場合(Yes)には、図7に示すように、本処理を終了する。
なお、図13(a),図13(b)に示すように、再構成領域Pを512×512画素の正方形の領域とせずに、直径512画素の円形の領域としてもよい。
[動作パラメータ]
以下より、上記のX線CT装置100における動作パラメータの詳細についての実施例を説明する。
実施例1においては、ヘリカルシャトルスキャンの場合の動作パラメータを示す。
図18は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブルのz方向の動作を示す。
図18において、z0は、撮影テーブル初期位置を示す。また、z1は、撮影テーブル加速終了位置を示す。また、z2は、撮影テーブル減速開始位置を示す。また、z3は、撮影テーブル停止位置を示す。
ここでは、図18に示すように、z0からz1の範囲においては、撮影テーブル加速度のa1で加速される。そして、z2からz3の範囲においては、撮影テーブル減速度のa2で減速される。そして、z1からz2の範囲においては、撮影テーブル一定速度v1で動作する。
本実施例においては、時刻でなくz座標で制御を行う。この理由としては、撮影テーブルを実際に制御する撮影テーブル制御装置は、制御を時刻で行うより、撮影テーブルのz座標で行う方がやりやすいためである。勿論、上記の撮影テーブルの制御は、z座標で行うのではなく、時刻で行っても同様に可能である。
また、ヘリカルシャトルスキャンは、上記のz0からz3までの動作だけでなく、z0→z3→z0→z3というように複数回往復を行う。図18では、1.5往復している様子を示している。
このヘリカルシャトルスキャンの動作パラメータの1例を、図19の表に示す。
実施例2においては、可変ピッチヘリカルスキャンの場合の動作パラメータを示す。
図20は、可変ピッチヘリカルスキャンの撮影テーブルのz方向の動作パラメータを示す。ここでは、この動作パラメータをX線投影データと関連付けた別ファイルとして扱っても良いし、X線投影データに添付させても良い。なお、図23は、動作パラメータをX線投影データに付加させた場合の例を示す。このX線投影データでは、X線検出器チャネル方向は、1チャネルからCHチャネルまで、列方向は、1列からROW列まで、1回転のビュー数は、Nビュー、この時にデータ収集した回転数を、M回転としている。
そして、X線投影データのヘッダー情報の一部に、動作パラメータを入れている。
図20においては、z0は、撮影テーブル初期位置を示す。また、z1は、撮影テーブル加速終了位置を示す。また、z2は、撮影テーブル減速開始位置を示す。また、z3は、撮影テーブル減速終了位置を示す。また、z4は、撮影テーブル加速開始位置を示す。また、z5は、撮影テーブル加速終了位置を示す。また、z6は、撮影テーブル減速開始位置を示す。また、z7は、撮影テーブル減速終了位置を示す。また、z8は、撮影テーブル減速開始位置を示す。また、z9は、撮影テーブル停止位置を示す。
ここでは、z0からz1の範囲においては、撮影テーブル加速度a1で加速される。そして、z2からz3]の範囲においては、撮影テーブル減速度a2で減速される。そして、z4からz5の範囲においては、撮影テーブル加速度a3で加速される。そして、z6からz7の範囲においては、撮影テーブル減速度a4で減速される。そして、z8からz9の範囲においては、撮影テーブル減速度a5で減速される。そして、z1からz2の範囲においては、撮影テーブル一定速度v1で動作する。そして、z3,z4の範囲においては、撮影テーブル一定速度v2で動作する。そして、z5からz6の範囲においては、撮影テーブル一定速度v1で動作する。そして、z7からz8の範囲においては、撮影テーブル一定速度v3で動作する。
実施例3においては、走査ガントリ内のX線データ収集系をヘリカルスキャン中に傾斜させた無駄被曝の少ないスキャンの動作パラメータを示す。
図21は、ヘリカルスキャンの実施においてX線無駄被曝が少なくなるようにX線データ収集系を傾斜させることによりデータを収集する際の動作の概要を示す。
図22は、ヘリカルスキャンの実施においてX線無駄被曝が少なくなるようにX線データ収集系を傾斜させることによって、そのスキャンを実施する際に、データ収集系を傾斜させる傾斜角を制御するための動作パラメータを示す。
ここでは、−θ0は、X線データ収集系の傾斜角の初期位置を示す。この時のz方向テーブル座標位置は、z0である。−θ1は、X線データ収集系の傾斜角の加速終了位置を示す。この時のz方向テーブル座標位置はz4である。θ2は、X線データ収集系の傾斜角の減速開始位置を示す。この時のz方向テーブル座標位置は、z5である。+θ0は、X線データ収集系の傾斜角の停止位置を示す。この時のz方向テーブル座標位置は、z3である。図22に示すように、[−θ0,−θ1]の範囲においては、X線データ収集系の傾斜角は加速される。
この時の加速度Aは、以下の(数式22)において示されるように、非線形に変化する。
Figure 0004611225
[θ2,+θ0]の範囲においては、X線データ収集系の傾斜角は減速される。
この時の減速度Bは、以下の(数式23)において示されるように、非線形に変化する。
Figure 0004611225
[−θ1,θ2]の範囲は、X線データ収集系が一定の角速度ω1で動作する。
この場合、あらかじめ、データ収集系の傾斜の制御を、cosカーブ(コサイン・カーブ)で行うように設定することによって、加速動作のパラメータは、(a1,b1,c1)であって、減速動作のパラメータは、(a2,b2,c2)であると簡略化して、動作パラメータとして保存しておくこともできる。
上記では、X線データ収集系の傾斜角の動作パラメータについて述べたが、撮影テーブルのz方向の動作パラメータについては、実施例1および実施例2と同様にすれば良い。
このように、本実施形態のX線CT装置100は、被検体が載置されるクレードル12を撮影空間において移動する撮影テーブル10と、その撮影空間において移動されるクレードル12に載置されている被検体に対してX線を照射し、その被検体を透過したX線を検出するスキャンを実施することによって投影データを取得する走査ガントリ20と、撮影テーブル10および走査ガントリ20の動作を制御してスキャンを実施させることによって投影データを時系列順に複数取得させると共に、そのスキャンの実施によって得られた投影データから被検体の断層像を計算によって画像再構成する中央処理装置3と、その中央処理装置3によって画像再構成された断層像を表示画面に表示するモニタ6とを有する(図1参照)。
ここで、撮影テーブル10は、中央処理装置3からの制御信号に基づいて、クレードル12に載置される被検体の体軸方向(z方向)に沿うように、クレードル12を移動させる。そして、走査ガントリ20は、撮影空間において撮影テーブル10によって移動される被検体の周囲から被検体へ、z方向に沿った方向を軸に回転するようにX線を放射するX線管21と、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を検出する多列X線検出器24とを含み、中央処理装置3からの制御信号に基づいて各部が制御される。このX線管21は、被検体の周囲を回転する回転方向に沿ったチャネル方向と、その回転の回転軸方向に沿った列方向とに広がったコーン状になるように、X線を被検体へ放射する。そして、多列X線検出器24は、そのX線管21から放射され、その被検体を透過したX線を検出する複数のX線検出器が、チャネル方向と列方向とに対応するようにマトリクス状に配列されている(図2,図3参照)。
そして、このX線CT装置100を用いて、被検体を撮影する際においては、まず、被検体についてのスキャンを実施する条件が、オペレータによって入力装置2に入力される。その後、その入力装置2に入力された条件に基づいて、走査ガントリ2を動作させるパラメータと、被検体が載置されたクレードル12をz方向へ撮影テーブル10に移動させるパラメータとを、中央処理装置3が設定する。たとえば、上記したようにヘリカルシャトルスキャンを実施するようにパラメータを設定する。具体的には、このスキャンの実施を開始させる際のクレードル12の初期位置と、その初期位置からクレードル12を加速させて移動させる際の加速度と、そのクレードルを加速させて移動することを終了させる加速終了位置と、その加速終了位置からクレードル12を一定に移動させる際の速度と、その一定に移動するクレードル12を減速させる減速開始位置と、その減速開始位置からクレードル12を減速させて移動させる際の減速度と、その移動するクレードル12を停止させる停止位置と、走査ガントリ2において投影データを取得するタイミングとのそれぞれを、パラメータとして設定する。
つぎに、その設定したパラメータに基づいて、走査ガントリ2と撮影テーブル10との動作を、中央処理装置3が制御し、スキャンを実施する。たとえば、上記のように設定したパラメータに基づいて、ヘリカルシャトルスキャンを実施する。
このとき、そのスキャンの実施により時系列順に得られた複数の投影データと、その投影データのそれぞれが取得された際にz方向に移動されたクレードル12の位置に関する位置データのそれぞれとを、X線投影データの格納時または画像再構成処理において、記憶装置7が互いに対応付けて記憶、または処理する。
ここでは、投影データのそれぞれが取得された際に列方向zに移動されたクレードル12のそれぞれの位置に関する位置データを、走査ガントリ2を動作させるパラメータと、被検体が載置されたクレードル12を撮影テーブル10に移動させるパラメータとの両者に基づいて中央処理装置3が算出する。その後、その算出した位置データのそれぞれと、スキャンの実施によって得られた投影データのそれぞれとを、互いに対応付けて記憶装置7に記憶させる。つまり、本実施形態においては、ロータリエンコーダやリニアエンコーダなどのハードウェアが計測することによって得るクレードル12の位置データを、投影データに対応付けて記憶させるのではなく、中央処理装置3よって演算により求められたクレードル12の位置データを投影データに対応付けて記憶させる。
つぎに、X線投影データのそれぞれと、そのX線投影データに対応付けられて記憶されている位置データとに基づいて、中央処理装置3が被検体の断層像を画像再構成する。そして、モニタ6が、その断層像を表示画面に表示する。
以上のように、本実施形態においては、撮影条件を操作者が設定することによって、X線データ収集系および撮影テーブルまたはクレードルの動作が決定される。つまり、X線データ収集系と被検体の乗った撮影テーブルの動作として、撮影テーブルz方向座標位置、撮影テーブルx方向座標位置、撮影テーブルy方向座標位置、走査ガントリ回転部回転角度位置、走査ガントリ傾斜角度位置、走査ガントリx方向座標位置、走査ガントリy方向座標位置、走査ガントリz方向座標位置が、撮影条件設定時に予測される。通常、X線データ収集系と撮影テーブルは、0.1mm以下の精度でフィードバック制御されているので、この予測値と大きくはずれることはない。このため、本実施形態においては、予測されるX線データ収集系と撮影テーブルの動作を、あらかじめいくつかのパラメータで記述し、そのパラメータを記録することによって、X線データ収集系と撮影テーブルの動作を再現することができる。
よって、本実施形態においては、多列X線検出器、または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置にて、コンベンショナルスキャン(アキシャルスキャン)またはシネスキャンまたはヘリカルスキャンまたは可変ピッチヘリカルスキャンまたはヘリカルシャトルスキャンでのX線データ収集系の位置情報および撮影情報を効率良く保存することができる。
なお、本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による3次元画像再構成法でもよい。さらに、他の3次元画像再構成方法でもよい。または2次元画像再構成でも良い。
本実施形態においては、撮影テーブルの動作としては、z方向のみの動作について記載しているが、撮影テーブルが、x方向,y方向に動作する場合についても、同様に効果を出すことができる。
本実施形態においては、走査ガントリ内のX線データ収集系の動作としては、傾斜の動作について記載しているが、走査ガントリのx方向,y方向,z方向に動作する場合についても同様に効果を出すことができる。
本実施形態1または本実施形態2では、走査ガントリ20が傾斜していない場合について記載しているが、走査ガントリ20が傾斜した、いわゆるチルト・スキャンの場合でも同様な効果を出すことができる。
本実施形態は、生体信号にX線投影データ収集が同期しない場合について記載しているが、生体信号、特に、心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
また、本実施形態では、多列X線検出器、または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の2次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置について記載しているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
また、本実施形態では、各列ごとに係数の異なった列方向(z方向)フィルタを重畳することにより、画質のばらつきを調整し、各列において均一なスライス厚とし、アーチファクトの発生を防止し、ノイズが少ない画質を実現している。これには様々なz方向フィルタ係数が考えられるが、いずれも同様の効果を出すことができる。
本実施形態では、医用X線CT装置を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などで利用できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置を示すブロック図である。 図2は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をxy平面で見た説明図である。 図3は、X線発生装置(X線管)および多列X線検出器をyz平面で見た説明図である。 図4は、被検体撮影の流れを示すフロー図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るX線CT装置の画像再構成の概略動作を示すフロー図である。 図6は、前処理の詳細を示すフロー図である。 図7は、3次元画像再構成処理の詳細を示すフロー図である。 図8は、再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図9は、X線検出器面に投影したラインを示す概念図である。 図10は、投影データDr(view,x,y)を再構成領域上に投影した状態を示す概念図である。 図11は、再構成領域上の各画素の逆投影画素データD2を示す概念図である。 図12は、逆投影画素データD2を画素対応に全ビュー加算して逆投影データD3を得る状態を示す説明図である。 図13は、円形の再構成領域上のラインをX線透過方向へ投影する状態を示す概念図である。 図14は、X線CT装置の撮影条件入力画面を示す図である。 図15は、3次元MPR表示・3次元表示の例を示す図である。 図16は、撮影テーブル位置情報とデータ収集ビュー番号の関係を示す図である。 図17は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブル(クレードル)の動作を示す図である。 図18は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブル(クレードル)の動作パラメータとz方向座標を示す図である。 図19は、ヘリカルシャトルスキャンの撮影テーブルの動作パラメータを示す図である。 図20は、可変ピッチヘリカルスキャン撮影テーブル(クレードル)の動作パラメータとz方向座標を示す図である。 図21は、ヘリカルスキャン中にX線データ収集手段を傾斜させたX線無駄被曝の少ないスキャンを示す図である。 図22は、ヘリカルスキャン中にX線データ収集系を傾斜させたX線無駄被曝の少ないスキャンのデータ収集系の傾斜動作パラメータとデータ収集傾斜角を示す図である。 図23は、動作パラメータをX線投影データに付加させた場合を示す図である。
符号の説明
1…操作コンソール
2…入力装置
3…中央処理装置
5…データ収集バッファ
6…モニタ
7…記憶装置
10…撮影テーブル
12…クレードル
15…回転部
20…走査ガントリ
21…X線管
22…X線コントローラ
23…コリメータ
24…多列X線検出器または2次元X線エリア検出器
25…DAS(データ収集装置)
26…回転部コントローラ
27…走査ガントリ傾斜コントローラ
28…ビーム形成X線フィルタ
29…制御コントローラ
30…スリップリング
dp…X線検出器面
P…再構成領域
pp…投影面
IC…回転中心(ISO)
CB…X線ビーム
BC…ビーム中心軸
D…回転中心軸上での多列X線検出器幅

Claims (8)

  1. 被検体が載置され、当該載置された被検体を移動する撮影テーブルと、
    X線発生装置と、前記X線発生装置に相対しX線を検出するX線検出器と、前記X線発生装置と前記X線検出器とを回転させる回転手段であって、前記被検体の周囲に回転させながら、前記撮影テーブルにより移動される前記被検体へ前記X線発生装置にX線を照射させ、前記被検体を透過したX線を前記X線検出器に検出させるスキャンを実施することによって、X線投影データを収集する回転手段とを有する走査ガントリと、
    スキャンの実施の際の前記撮影テーブルの進行方向への加減速動作を含む動作制御を行うためのパラメータを設定する撮影条件設定手段と、
    前記撮影条件設定手段において設定されたスキャンの実施の際の前記撮影テーブルの進行方向への加減速動作を含む動作制御を行うための加速度及び減速度を含むパラメータを用いて、前記加減速動作時の前記撮影テーブルの進行方向の位置を含む各ビュー毎の前記撮影テーブルの進行方向の位置を算出する予測手段と、
    前記X線データ収集手段によって収集された前記X線投影データを前記予測手段によって予測された前記撮影テーブルの進行方向の位置と関連付けて、前記X線投影データを画像再構成することにより、前記撮影テーブルの進行方向への加減速動作時にスキャンした領域を含む領域の複数の断層像を得る画像再構成手段と
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記スキャンの実施の際の前記撮影テーブルの進行方向への加減速動作を含む動作制御は、一定加速度領域及び一定減速度領域に対する動作制御を含み、前記動作制御を行うためのパラメータは、前記一定加速度領域における前記撮影テーブルの加速度と当該領域の開始位置及び/又は終了位置、及び前記一定減速度領域の前記撮影テーブルの減速度と当該領域の開始位置及び/又は終了位置を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置
  3. 前記スキャンの実施の際の前記撮影テーブルの進行方向への加減速動作を含む動作制御は、一定速度領域をさらに含み、前記動作制御を行うためのパラメータは、前記一定速度領域における前記撮影テーブルの速度と当該領域の開始位置及び/又は終了位置を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記撮影テーブルの進行方向の位置を算出に用いられるパラメータは、X線投影データのヘッダー情報の一部に付加される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記前記撮影テーブルの進行方向の位置を算出に用いられるパラメータは、X線投影データと関連付けた別ファイルに記憶される
    ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記撮影条件設定手段は、スキャン中にX線データ収集手段の傾斜角を変化させる制御を行うためのパラメータをさらに設定するものであり、
    前記予測手段は、前記スキャン中にX線データ収集手段の傾斜角を変化させる制御を行うためのパラメータをさらに用いて前記撮影テーブルの進行方向の位置を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記スキャンは、ヘリカルシャトルスキャンであることを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のX線CT装置。
  8. 前記画像再構成手段は、画像再構成として、3次元画像再構成を行うことを特徴とする請求項1から請求項の何れか一項に記載のX線CT装置。
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