JP4606923B2 - 工程用水の処理方法、並びにパルプ、紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パルプ及び紙の製造工程において使用する、パルプの長繊維分の含有率が全固形分に対して50重量%以下である工程用水の処理方法に関する。更に詳しくは、液体噴流により発生するキャビテーション気泡を、工程用水に導入し、その気泡崩壊時の衝撃力により、パルプ繊維及び/または無機粒子に付着している汚染物質を剥離し、粘着性を低下させ、微生物を低減することで、工程用水の品質を高め、より品質の高いパルプ及び紙を製造する方法に関する。
近年、省資源あるいは地球規模での環境保護といった観点から、パルプ及び/または紙の製造工程において、工程内の高度なクローズド化が進行することにより、工程内の工程用水の品質が低下し問題となっている。品質の低下とは、汚染物質の増加及び/または微生物の増殖によるスライムの増加等を指す。これらの汚染物質、スライムが系内に蓄積し循環すると、パルプ及び紙製造時の操業性及び製品品質に大きな影響を及ぼす。
そのため、再用水を加圧浮上装置等により処理を施し、汚染物質をある程度除去した後、系内に戻す方法があるが、固形分を非選択的に除去するため、パルプ及び紙の製造工程において、重要な歩留りが低下する。また、膜処理後系内に戻す方法もあるが、処理コストが高価になるため、実用的ではない。
特に古紙再生工程の工程用水は、パルプ及び紙の製造工程の中でも最も汚れており、全体の再用水へ与える影響は大きい。さらに近年リサイクルの観点から再生パルプの比重が大きくなっていることから、古紙再生工程の工程用水が、パルプ及び紙の品質に与える影響はますます大きくなってきている。
古紙の再生方法は、一般的にパルプ繊維からインキを剥離する工程と、剥離されたインキを除去する工程からなる。より具体的には、パルパーにおいてアルカリ性の条件下で水酸化ナトリウム、珪酸トリウム、酸化性漂白剤の共存下に、界面活性剤を添加し、流体力学的剪断力またはパルプ繊維同士の摩擦力によって、パルプ繊維からのインキの剥離と微細化を促進し、続いてフローテーション及び/または洗浄によりインキの除去を行なう方法が主流である。
古紙をより高度に処理する場合、インキ剥離工程またはインキ除去工程後に、更に機械力によってインキの剥離・微細化を促進する装置を用いて、パルプを処理する方法が採用されている。さらにこのインキ剥離工程に続いてフローテーション及び/または洗浄からなるインキ除去工程を持つ方法なども採用されている。
ところで、従来はフローテーションによって発生したリジェクト(フロスと呼ぶ)または洗浄工程において発生した搾水(白水と呼ぶ)は、インキや汚染物質を多く含むため、パルプ排水や抄紙排水と混合して、適宜処理を施し公共用水域に放流している。
あるいは、フロスまたは白水は、繊維分や無機分を含むため、歩留り向上や工程クローズド化に共なう水量を確保するために、繊維分や無機分にはインキを含む汚染物質が固着しているにも関わらず、系内に戻して再利用している。
それゆえ、インキを含む汚染物質が、系内を循環、蓄積するため、再用水の品質は低下する傾向にあり、更には製品品質にも影響を与えかねない。
粘着性を有する汚染物質が混入すると、マシンでの堆積による断紙等の操業性低下や製品上の異物となり、見た目が著しく損なわれる。
加えて、今後中性抄紙化が進むにつれ、微生物が増殖しやすくなり、スライムと呼ばれるデポジットやカスが増加すると予想される。これらの対策として、殺菌を目的にスライムコントロール剤が使用されるが、コストの増加と環境への流出対策が必要となる。
そのため、フロスまたは白水を、更に分離装置にて処理した後に、系内に戻す方法が提案されているが、予め分散している物質の分離を目的とするため、インキを含む汚染物質が固着している繊維分や無機分の選択的分離は達成し難しい。
インキを含む汚染物質を選択的に分離するためには、付着している繊維及び灰から、剥離した後に分離操作を行うことが好ましい。剥離装置としては、パルパー、ニーダー、ディスパーザー等が知られており、主に古紙再生工程にて利用されている。しかし、いずれも、高濃度で効果を発揮する装置であるため、フロスまたは白水のような濃度の低い水の処理に対しては効果的ではない。
また、特公平7-18109号公報(特許文献1)には、脱墨装置の底面の下面に超音波発生装置を設置し、該底板を介して容器内に超音波を照射して、その超音波により発生する気泡の膨張・収縮に伴う衝撃によって脱墨する方法を提案している。
特開2004-19025号公報(特許文献2)では、フロスまたは白水を対象に、超音波振動子により超音波を照射し、インキを剥離する方法を提案している。
しかし、これらは開放系で超音波振動子を用いるため、キャビテーションの発生効率が低いこと、単一の周波数でしかないために、作用範囲が狭いことから、本発明が意図するような効果は得ることが出来ない。
特開2004-19025号公報(特許文献3)では、フロスまたは白水を溶剤処理し、インキ成分を分離し再利用することを提案しているが、灯油やn-ヘキサンを使用するため、安全性に課題がある。
特開2004-263323号公報(特許文献4)では、古紙を離解して得た離解パルプをフローテーションした際に発生するフロスをデフレーキング処理し、繊維分、灰分の白色度を上昇させる方法を提案しているが、低濃度で処理可能である本発明とはまったく異なるものである。
特公平7-18109号公報 特開2004-19025号公報 特開2004-19024号公報 特開2004-263323号公報
そこで本発明は、パルプ及び紙の製造工程のパルプの長繊維分を含有する工程用水の処理において、パルプ繊維及び/または無機粒子に付着している汚染物質を剥離し、汚染物質の粘着性を低下させ、さらに微生物を低減させることによって、工程用水を清澄化し、結果的に品質の高いパルプ及び紙を製造することを目的とする。
そこで本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、液体噴流により発生したキャビテーションによって、パルプ及び紙の製造工程で使用される、パルプの長繊維分の含有率が全固形分に対して50重量%以下である工程用水を処理することにより、微細な気泡の崩壊時の衝撃力によって、パルプ繊維及び/または灰分に付着しているインキ等の汚染物質を剥離し、粘着性を低下させ、さらに微生物を低減させることを一挙に解決する方法を見出した。
即ち本発明は、パルプ及び紙の製造工程において、液体噴流によりキャビテーション気泡を発生させ、これを全固形分中にパルプの長繊維分が50重量%以下含有される工程用水と接触させて、パルプ繊維及び/または灰分に付着している汚染物質を剥離、汚染物質の粘着性を低下、微生物を低減することを特徴とする工程用水の処理方法である。
液体噴流とは、液体または液体の中に固体粒子や気体が分散あるいは混在する流体の噴流であり、パルプや無機物粒子のスラリーや気泡を含んでいてもよい。
キャビテーションは、加藤の成書(加藤洋治編著、新版キャビテーション 基礎と最近の進歩、槇書店、1999)にあるように、キャビテーション気泡の崩壊時に数μmオーダーの局所的領域に数GPaに及ぶ高衝撃圧を発生し、また気泡崩壊時に断熱圧縮により微視的にみると数千℃に温度が上昇する。その結果、キャビテーションを発生した場合には温度上昇を伴う。これらのことから、キャビテーションは流体機械に損傷、振動、性能低下などの害悪をもたらす面があり、解決すべき技術課題とされてきた。近年、キャビテーションについて研究が急速的に進み、キャビテーション噴流の力学的パラメーターを操作因子として、キャビテーションの発生領域や衝撃圧まで高精度に制御できるようになった。その結果、気泡の崩壊衝撃力を制御することにより、その強力なエネルギーを有効活用させることが期待されはじめている。従って、流体力学的パラメーターに基づく操作、調整を行うことでキャビテーションを高精度に制御することが可能となった。これは技術的作用効果の安定性を保持することが可能であることを示しており、従来このように流体機械で自然発生的に生じる制御不能の害悪をもたらすキャビテーションではなく、制御されたキャビテーションによって発生する気泡を積極的に工程用水に導入し、そのエネルギーを有効利用することが本発明の特徴である。
本発明により、パルプ及び/または紙の製造工程中で使用されるパルプの長繊維分の含有率が全固形分に対して50重量%以下である工程用水を処理することで、パルプ繊維及び/または灰分に付着しているインキ等を含む汚染物質を剥離し、汚染物質の粘着性を低下させ、かつ微生物を低減することが可能となり、更にその後の分離装置でインキ等の汚染物質の分離効率が上昇する。従って、高品質の工程用水を得ることができ、汚染物質による操業トラブルや製品欠陥を低減できる。
本発明で処理対象とする工程用水とは、パルプ及び/または紙の製造工程で使用または発生する用水を意味し、通常固形分が5重量%以下であって、パルプの長繊維分の含有率が全固形分に対して50重量%以下である。ここで、パルプの長繊維分とは、150メッシュ(φ100μm)の篩にて分離した場合に篩上に残るパルプ繊維である。
本発明の工程用水は、具体的には、パルプ及び/または紙の製造工程にて発生または利用される白水、用水、工水、再用水、工業用水、洗浄機の洗浄後の水、搾水機(例えば、DNTウォッシャー、エキストラクター、スクリュープレスなど)の搾水、フローテーターのフロスまたはリジェクト、加圧浮上装置のスカム及びアクセプト、シャワー水、フェルトなどの洗浄水、原料の希釈水、また、これらの水を浮上分離、泡沫分離、沈降分離、膜分離、遠心分離、凝集分離など分離処理した後の水を含むが、これらに限定されるものではない。
本発明におけるパルプ繊維とは、化学パルプや機械パルプ、古紙パルプなどのセルロース繊維である。また、化学繊維やガラス繊維などが含まれていてもよい。また、無機粒子とは、紙の製造時に内添された、若しくは塗工層に含まれる顔料など紙を灰化した際に灰分として残存する物質である。具体的には、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、二酸化チタン等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
本発明における汚染物質とは、パルプ繊維及び/または無機粒子に付着している異物を指し、例えば、インキ、蛍光染料や一般の染料、あるいは塗料や澱粉、合成樹脂などの塗工層残さ、ラミネートなどの加工層残さ、接着剤、粘着剤、サイズ剤などが挙げられる。更に紙を製造する際に使用する歩留まり向上剤、ろ水性向上剤、紙力増強剤や内填サイズ剤等の抄紙用内添助剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、液体噴流を用いてキャビテーションを発生させる際に、工程用水自体を液体噴流として噴射させることによって固形分と気泡を接触させることができる。また、液体噴流が噴流をなす流体は、流動状態であれば液体、気体、粉体やパルプ等の固体の何れでもよく、またそれらの混合物であってもよい。更に必要であれば上記の流体に、新たな流体として、別の流体を加えることができる。上記流体と新たな流体は、均一に混合して噴射してもよいが、別個に噴射してもよい。
液体噴流とは、液体または液体の中に固体粒子や気体が分散あるいは混在する流体の噴流であり、本発明においてはパルプや無機粒子のスラリーや気泡を含む液体噴流も該当する。ここで云う気体は、キャビテーションによる気泡を含んでいてもよい。
キャビテーションは液体が加速され、局所的な圧力がその液体の蒸気圧より低くなったときに発生するため、流速及び圧力が特に重要となる。このことから、キャビテーション状態を表わす基本的な無次元数、キャビテーション数(Cavitation Number)σは次のように定義される(加藤洋治編著、新版キャビテーション基礎と最近の進歩、槇書店、1999)。
Figure 0004606923

(p:一般流の圧力、U:一般流の流速、pv:流体の蒸気圧、ρ:流体の密度)
ここで、キャビテーション数が大きいということは、その流れ場がキャビテーションを発生し難い状態にあるということを示す。特にキャビテーション噴流のようなノズルあるいはオリフィス管を通してキャビテーションを発生させる場合は、ノズル上流側圧力p1、ノズル下流側圧力p2、、試料水の飽和蒸気圧pvから、キャビテーション数σは下記式(2)のように書きかえることができ、キャビテーション噴流では、p1、p2、pv間の圧力差が大きく、p1≫p2≫pvとなることから、キャビテーション数σはさらに以下のように近似することができる(H. Soyama, J. Soc. Mat. Sci. Japan, 47(4), 381 1998)。
Figure 0004606923

本発明におけるキャビテーションの条件は、上述したキャビテーション数σが0.001以上0.5以下であることが望ましく、0.003以上0.2以下であることが好ましく、0.01以上0.1以下であることが特に好ましい。キャビテーション数σが0.001未満である場合、キャビテーション気泡が崩壊する時の周囲との圧力差が低いため効果が小さくなり、0.5より大である場合は、流れの圧力差が低くキャビテーションが発生し難くなる。
本発明において、容器内の工程用水に対して、ノズルまたはオリフィス管を通じて噴射液を噴射して液体噴流によるキャビテーションを発生させるのが好ましい。その際に、噴射液の圧力(上流側圧力)は0.01MPa以上30MPa以下であることが望ましく、0.7MPa以上15MPa以下であることが好ましく、2MPa以上10MPa以下であることが特に好ましい。上流側圧力が0.01MPa未満では下流側圧力との間で圧力差を生じ難く作用効果は小さい。また、30MPaより高い場合、特殊なポンプ及び圧力容器を必要とし、消費エネルギーが大きくなることからコスト的に不利である。一方、容器内の圧力(下流側圧力)は静圧で0.05MPa以上0.3MPa以下が好ましい。また、容器内の圧力と噴射液の圧力との圧力比は0.001〜0.5の範囲が好ましい。
また、噴射液の噴流の速度は1m/秒以上200m/秒以下の範囲であることが望ましく、20m/秒以上100m/秒以下の範囲であることが好ましい。噴流の速度が1m/秒未満である場合、圧力低下が低く、キャビテーションが発生し難くいため、その効果は弱い。一方、200m/秒より大きい場合、高圧を要し特別な装置が必要であり、コスト的に不利である。
本発明におけるキャビテーション発生場所としてはタンクなど任意の容器内もしくは配管内を選ぶことができるが、これらに限定するものではない。また、ワンパスで処理することも可能であるが、必要回数だけ循環することによって更に効果を増大できる。さらに複数の発生手段を用いて並列で、あるいは順列で処理することができる。
キャビテーションを発生させるための噴射は、大気開放の容器の中でなされても良いが、キャビテーションをコントロールするために圧力容器の中でなされるのが好ましい。
液体噴射によってキャビテーションを発生させる際に、処理対象の工程用水の固形分濃度は0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.1重量%以上3重量%以下の範囲で処理することが気泡の発生効率の点から好ましい。被噴射液の固形分濃度が5重量%以上20重量%以下である場合は、噴射液濃度を5重量%以下にすることによって作用効果を得ることができる。また、パルプ懸濁液のpHがアルカリ条件である方が、OH活性ラジカルの生成量が増加することから望ましい。
本発明では、液体の噴射圧力を高めることで、噴射液の流速が増大し、これに伴って圧力が低下し、より強力なキャビテーションが発生する。更に被噴射液を収める容器内を加圧することで、キャビテーション気泡が崩壊する領域の圧力が高くなり、気泡と周囲の圧力差が大きくなるため気泡は激しく崩壊し、衝撃力も大となる。キャビテーションは液体中の気体の量に影響され、気体が多過ぎる場合は気泡同士の衝突と合一が起こるため崩壊衝撃力が他の気泡に吸収されるクッション効果を生じるため衝撃力が弱まる。従って、溶存気体と蒸気圧の影響を受けるため、その処理温度は5℃以上70℃以下であることが好ましく、特に10℃以上60℃以下であることが好ましい。一般には、融点と沸点の中間点で衝撃力が最大となると考えられることから、水溶液の場合、50℃前後が好適であるが、それ以下の温度であっても、蒸気圧の影響を受けないため、上記の範囲であれば高い効果が得られる。
本発明においては、界面活性剤を添加することでキャビテーションを発生させるために必要なエネルギーを低減することができる。使用する界面活性剤としては、公知または新規の界面活性剤、例えば、脂肪酸塩、高級アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸などのアルキレンオキシド付加物などの非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらの単一成分からなるものでも2種以上の成分の混合物でも良い。添加量は噴射液及び/または被噴射液の表面張力を低下させるために必要な量であればよい。
[作用]
本発明により、パルプ繊維に付着しているインキ等を含む汚染物質が剥離される理由としては、次のような理由が考えられる。キャビテーションにより生じる微細な気泡の崩壊時には、前述の通り、数μmオーダーの局所的領域に強力なエネルギーが発生する。従って、微細な気泡または気泡雲がパルプ繊維表面、あるいはその近傍で崩壊する場合、その衝撃力は直接または液体を介してパルプ繊維表面に到達し、繊維を構成するセルロースの非晶領域に吸収されることにより、外部のフィブリル化と繊維の膨潤を促し、インキ等の汚染物質を剥離するものと考えられる。
また、汚染物質の粘着性が低下する理由としては、キャビテーションにより生じる微細な気泡の崩壊時に、ヒドロキシラジカルが発生し、発生したヒドロキシラジカルが粘着性を有する汚染物質表面に作用し、親水化されるためと考えられる。
また、微生物が低減する理由としては、上記のような強力な衝撃力により、生物細胞を破壊するためと考えられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
<インキ剥離に関する実験>
[実施例1〜2]、
A工場フロス及びモデル白水(ラボにて塗工紙を低濃度パルパーで離解後、80メッシュ濾布にて得た搾水)を、図3に示されるキャビテーション噴流式洗浄装置(ノズル径1.5mm)を用いて、噴射液の圧力(上流側圧力)を7MPa(噴流の流速70m/秒)、被噴射容器内の圧力(下流側圧力)を0.3MPaにて15分間処理した。処理後のフロス及びモデル白水を、ラボフローテーターにてリジェクト率が同じになるよう処理した。フローテーション前後の試料についてそれぞれ、Tappi標準法に基づいて60g/mの手抄きシート5枚を作製した。手抄きシートの粗大インキを夾雑物測定装置(スペックスキャン2000、アポジーテクノロジー製)を用いて、異なる5枚の手抄きシート上の粒径100μm以上のダートを画像処理にて測定した。結果を表1に示す。
[比較例1〜2]
A工場フロス及びモデル白水についてキャビテーション噴流式洗浄装置にて処理せずに、ラボフローテーターにてリジェクト率が同じなるよう処理した。フローテーション前後の試料について、粗大インキ同様に測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004606923

表1に示されるように、実施例1、2は、フローテーション前のダート平均粒径が比較例1、2に比べて小さく、微細化していることが判る。更に、実施例1、2のフローテーション後のダート個数は、対応する比較例のダート個数に比べて極めて少なくなっており、ダート除去率が著しく上昇した。従って、実施例では、パルプ繊維及び/または灰分からのダートの剥離と微細化を促進し、フローテーションにより除去し易くなっているといえる。
<インキ除去に関する実験1>
[実施例3〜5]
B工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置で、上流側圧力7MPa、下流側圧力0.3MPaにて10分間処理した。処理後のフロスを、ラボフローテーターにて時間を変えて処理することで、リジェクト率を変え処理した。フローテーター後の試料から、白色度をJIS P 8148の方法に準じて色差計(村上色彩製)で測定した。さらに残インキを測定するため、微細インキについて残インキ測定装置(カラータッチ:テクニダイン製)を用いてERIC(有効残インキ濃度)値として測定し、白色度上昇幅及びインキ除去率を計算した。結果を表2、図1に示す。
[比較例3〜5]
B工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置にて処理せずに、ラボフローテーターにて時間を変えて処理することで、リジェクト率を変え処理した。フローテーター後の試料から、白色度及び微細インキを同様に測定し、白色度上昇幅及びインキ除去率を計算した。結果を表2、図1に示す。
Figure 0004606923

表2及び図1に示されるように、実施例3〜5(図1のキャビ処理)は、比較例3〜5(図2の未処理)に比べて、同一リジェクト率でのインキ除去率が著しく高くなっていることが判る。同様に白色度の上昇幅も高くなっていた。
<インキ除去に関する実験2>
[実施例6〜8]
B工場白水を、実施例3〜5と同様に処理した。処理後の試料から、白色度及び微細インキを同様に測定し、白色度上昇幅及びインキ除去率を計算した。結果を表3、図2に示す。
[比較例6〜8]
B工場白水を、比較例3〜5と同様に処理した。処理後の試料から、白色度及び微細インキを同様に測定し、白色度上昇幅及びインキ除去率を計算した。結果を表3、図2に示す。
Figure 0004606923

表3及び図2に示されるように、実施例6〜8(図2のキャビ処理)は、比較例6〜8(図2の未処理)に比べて、同一リジェクト率でのインキ除去率が著しく高くなり、白色度の上昇幅が大きくなっていた。
<粘着性に関する実験>
[実施例9〜10]
A工場フロス及びB工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置で、上流側圧力7MPa、下流側圧力0.3MPaにてそれぞれ15、10分間処理した。処理後のフロス中に10cm角のポリスチレンフィルムを5枚ずつ入れ、10分間ゆっくりと攪拌した。10分後に取り出し、乾燥させた後、それらの重量を測定し、攪拌前後の重量の差を計算し、ポリスチレン付着量とした。
[比較例9〜10]
A工場フロス及びB工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置で処理せずに、同様にポリスチレン付着量を求めた。
Figure 0004606923

表4に示されるように、実施例9、10では、対応する比較例9、10に比べポリスチレンに対する付着量が極めて少なくなっていることが判る。一般に粘着性を有する物質はポリスチレンのような疎水性表面に付着し易いことから、実施例においては微細な粘着物質の付着性が低下したと考えられた。
<微生物低減に関する実験>
[実施例11]
B工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置で、上流圧7MPa、下流圧0.3MPaにて10分間処理した。処理後のフロス定量を容器に取り、暗所室温で保管した。1週間ごとの菌の繁殖具合を目視にて観察し、4段階で評価した。
[比較例11]
B工場フロスをキャビテーション噴流式洗浄装置で処理せずに、定量を容器に取り、暗所室温で保管した。菌の繁殖具合を同様に評価した。
Figure 0004606923

一般に脱墨パルプを含む原料や抄紙工程の原料は、デンプンなどの有機物を多く含むため、腐りやすく微生物が繁殖し易い。表5に示されるように、実施例11では、比較例11に比べカビなどの繁殖や液の腐食の進行が明らかに遅く、これは実施例の処理により微生物が殺菌されたためと考えられた。
<カタラーゼに関する実験>
[実施例12]
B工場フロスをキャビテーション装置で、上流圧7MPa、下流圧0.3MPaにて10分間処理した。処理後のフロス50mlをビーカーに取り、過酸化水素を加えて、35分攪拌後の残過酸化水素率を測定した。
[比較例12]
B工場フロスをキャビテーション装置で処理せずに、残過酸化水素率を同様に評価した。
Figure 0004606923

ある種類の微生物は菌体外に過酸化水素を分解するカタラーゼを排出することが知られており、カタラーゼを産出する微生物が工程内に増殖すると過酸化水素を用いた漂白の効率が低下する。これは過酸化水素が過水分解されたためである。実施例12では、比較例12に比べて残存する過酸化水素の割合が高くなっていた。従って、微生物及び/または微生物由来の阻害物質による漂白効率の低下を抑えることが出来ると考えられた。
B工場フロスを処理対象とした際のインキ除去率とリジェクト率の関係 B工場白水を処理対象とした際のインキ除去率とリジェクト率の関係 実施例で使用したキャビテーション噴流式洗浄装置の概略図である。
符号の説明
1:試料タンク
2:ノズル
3:キャビテーション噴流セル
4:プランジャポンプ
5:上流側圧力制御弁
6:下流側圧力制御弁
7:上流側圧力計
8:下流側圧力計
9:給水弁
10:循環弁
11:排水弁
12:温度センサー
13:ミキサー

Claims (8)

  1. パルプ及び/又は紙の製造工程で使用される固形分が5重量%以下の工程用水であって、150メッシュの篩にて分離した場合に篩上に残るパルプ繊維の含有率が全固形分に対して50重量%以下である工程用水を、液体噴流を用いて発生させたキャビテーションによって処理することで、パルプ繊維及び/又は無機粒子に付着している汚染物質を剥離した後に、前記パルプ及び/又は紙の製造工程に戻して再利用することを特徴とする工程用水の処理方法。
  2. 工程用水が、古紙の再生工程より排出された排水である請求項1に記載の工程用水の処理方法。
  3. 工程用水が、抄紙工程より排出された白水である請求項1に記載の工程用水の処理方法。
  4. 工程用水が、パルプ及び/又は紙の製造工程より排出され固形分と水の分離工程を経た工程用水である、請求項1〜3のいずれかに記載の工程用水の処理方法。
  5. 工程用水が、古紙の再生工程のフローテーション工程のリジェクト及び/又は洗浄工程の搾水である、請求項1〜3のいずれかに記載の工程用水の処理方法。
  6. ャビテーションによって処理した工程用水を、その後段に設ける分離装置にて汚染物質を分離した後に再利用する、請求項1〜5のいずれかに記載の工程用水の処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のキャビテーションによって処理した工程用水を、古紙の再生工程で再利用することを特徴とする脱墨パルプの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のキャビテーションによって処理した工程用水を、抄紙工程で再利用することを特徴とする紙の製造方法。
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