JP4603156B2 - 反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法 - Google Patents

反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、主に湿分硬化性樹脂組成物に用いられる、反応性ケイ素基を有する新規なポリエーテルオリゴマー、およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、不飽和基を含有するポリエーテルオリゴマーと、反応性ケイ素基を有する化合物とのヒドロシリル化反応により製造される、分子内に反応性ケイ素基を含有するポリエーテルオリゴマー、およびその製造方法に関する。
背景技術
不飽和基を有するポリエーテルオリゴマーと、反応性ケイ素基含有化合物とを、塩化白金酸等のVIII族遷移金属触媒の存在下反応させ、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーを製造する方法が開示されている(特公昭45−36319号、特公昭46−12154号、特公昭48−36960号、特公昭58−41291号、特公昭63−37820号)。しかしながら、不飽和基と反応性ケイ素基を有する化合物とのヒドロシリル化反応において、不飽和基としてアリル基を有するポリエーテルオリゴマーでは、副反応であるアリル基の内部転位によりプロペニル基が生成するため、不飽和基に対する反応性ケイ素基の反応収率に限界があった。この為、得られる反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーを、その主な用途である硬化性樹脂組成物に用いた場合、硬化物の強度が不十分となり、強度が必要な用途への使用が制限されていた。また、炭素数1から20の一価の有機基により置換された不飽和基を有するポリエーテルオリゴマーを用いることも開示されているが、その具体的な構造およびそれを用いた場合の製造方法、さらに得られる反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの特徴については何ら示されていなかった。
本発明の目的は、ヒドロシリル化反応時における不飽和基の内部転位を抑制し、反応性ケイ素基の導入率の高いポリエーテルオリゴマーを得ることにある。
そこで本発明者らは、不飽和基に対する反応性ケイ素基の反応収率を向上させるべく、鋭意検討を行ったところ、驚くべきことに、ある特定の構造を有する不飽和基を有し、かつ製造が容易なポリエーテルオリゴマーを用いることにより、ヒドロシリル化反応の際の不飽和基の副反応が抑制され、不飽和基に対する反応性ケイ素基の導入率が大幅に向上した、すなわち反応性ケイ素基の導入率が平均して85%以上であるポリエーテルオリゴマーが得られることを見いだした。さらに、本発明者らは、その製造において、ある特定の配位子を有する白金触媒が、上記反応に特に有効であることも見いだした。さらに、本発明の製造方法によって得ることが初めて可能となった、各分子末端に対して反応性ケイ素基が平均して85%以上導入されたポリエーテルオリゴマーの硬化物が、これまで用いられていた反応性ケイ素基が各分子末端に対して平均して80%程度しか導入されていないポリエーテルオリゴマーの硬化物と比較して、非常に優れた物理的特性を有することを見いだした。
発明の要約
すなわち本発明は、
(a)1分子中に一般式(1):
C=C(R)−R−O− (1)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)または一般式(2):
HC(R)=CH−R−O− (2)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも1個含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテルオリゴマーと、(b)反応性ケイ素基含有化合物とを、(c)VIII族遷移金属触媒の存在下で反応させて、前記ポリエーテルオリゴマー(a)に反応性ケイ素基を導入することを特徴とする、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法に関する。
本発明はまた、上記製造方法により得られる、1分子中に一般式(6):
−ORC(R)HCH(Si(R 2−b)(X)O)Si(R 3−a)X (6)
(式中Rは灰素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基、RおよびRは同一又は異なって炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭素数7から20のアラルキル基または(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが二個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR′は炭素数1から20の一価の炭化水素基であり3個のR′は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2を、mは0から19の整数をそれぞれ示す。またm個の−Si(R 2−b)(X)−O−基におけるbについて、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、a+Σb≧1を満足するものとする。)
または一般式(7):
−ORCHCH(R)(Si(R 2−b)(X)O)Si(R 3−a)X (7)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基、RおよびRは同一又は異なって炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭素数7から20のアラルキル基または(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが二個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR′は炭素数1から20の一価の炭化水素基であり3個のR′は同一であってもよく異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2を、mは0から19の整数をそれぞれ示す。またm個の−Si(R 2−b)(X)−O−基におけるbについて、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、a+Σb≧1を満足するものとする。)で示される反応性ケイ素基の、各分子末端に対する導入率が平均して85%以上であることを特徴とする反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーに関する。
発明の詳細な開示
以下に本発明を詳細に説明すると、本発明で用いられる(a)成分である不飽和基を有するポリエーテルオリゴマーとしては、1分子中に一般式(1):
C=C(R)−R−O− (1)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)または一般式(2):
HC(R)=CH−R−O− (2)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも1個含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテル系オリゴマーであればよい。Rとしては例えば直鎖アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルや分岐アルキル基、例えばイソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシルやアリール基、例えばフェニル基等を示すことができ、1種類のみであっても、複数の種類の混合物であっても良い。さらに反応性の点からは、CH−、CHCH−が好ましく、CH−が特に好ましい。Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基で、例えば
−CH−、−C−、−C−、−C−、−C10−、−C−、−C12−、−C14、−C16−、C18、−C1020−、−CH(CH)−、−CH−CH(CH)−、−CH−CH(CH)−CH−、−C−CH(CH)−、−CH−C−、−CH−C−CH−、−C−C−等の基が例示される。合成が容易である点で−CH−、−CHCH−、−CHCH(CH)−が好ましい。さらに、原料入手の容易さから、−CH−が特に好ましい。また、このような不飽和基の具体的な構造としては、
C=C(CH)−CH−O−、HC=C(CHCH)−CH−O−、HC=C(CHCH(CH))−CH−O−、HC(CH)=CH−CH−O−などが挙げられ、特に、反応性の点から、
C=C(CH)−CH−O−、HC(CH)=CH−CH−O−が好ましい。さらに、原料入手、および合成の容易さから
C=C(CH)−CH−O−
が特に好ましい。
(a)成分のポリエーテルオリゴマーの分子量には特に制限はないが、GPCにおけるポリスチレン換算での数平均分子量が1,000から100,000であることが好ましい。数平均分子量が1,000未満では得られる反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの硬化物が脆くなり、100,000を超えると官能基濃度が低くなりすぎ、硬化速度が低下する、また、ポリマーの粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となるため好ましくない。さらに、数平均分子量が1,000から50,000であることが、得られる反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの粘度の点から特に好ましい。
また、(a)成分のポリエーテルオリゴマーの主鎖構造としては、−R−O−で示される構造を繰り返し単位とする重合体であればよく、このとき、Rは構成原子として水素及び/または酸素を含有する炭素数1から20の2価の有機基であればよい。また、繰り返し単位の全てが同一である単独重合体であっても良く、2つ以上の種類の繰り返し単位を含む共重合体であっても良い。さらに、主鎖中に分岐構造を有していても良い。本発明の(a)成分の製造においては、例えば以下に示す種々の方法で得ることができる水酸基含有ポリエーテルを用いることができる。
本発明の(a)成分を得るにはアルキレンオキサイド類、具体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、α−プチレンオキサイド、β−ブチレンオキサイド、ヘキセンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイド、α−メチルスチレンオキシド、およびアルキルまたはアリルまたはアリールグリシジルエーテル類、具体的にはメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等の2個から12個の炭素原子を有する置換または非置換エポキシを用い、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、メタリルアルコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、ポリブタジエンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレントリオール、ポリプロピレンテトラオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の2価アルコール又は多価アルコール及び水酸基を有する各種のオリゴマーを開始剤として種々の触媒の存在下で開環付加重合させることによって得られるポリエーテルを使用することができる。この重合の触媒としてはKOH、NaOH等のアルカリ触媒、トリフルオロボラン−エーテラート等の酸性触媒、アルミノポルフィリン金属錯体やシアン化コバルト亜鉛−グライム錯体触媒等の複合金属シアン化合物錯体触媒等の既に公知のものが用いられる。特に副反応が少ない複合金属シアン化合物錯体触媒の使用が好ましいがそれ以外のものであってもよい。
不飽和基を有するポリエーテルオリゴマー(a)の主鎖は主にポリプロピレンオキサイドからなることが好ましい。
このような、水酸基末端ポリエーテルオリゴマーに不飽和基を導入して(a)成分を製造する方法としては、公知の方法を用いればよく、たとえば、水酸基末端ポリエーテルオリゴマーに不飽和結合を有する化合物を反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などにより結合させる方法などが挙げられる。例えばエーテル結合により不飽和基を導入する場合は、ポリエーテルオリゴマーの水酸基末端のメタルオキシ化により−OM(MはNaまたはK)を生成した後、一般式(8):
C=C(R)−R−X (8)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基、Xはハロゲン)または一般式(9):
HC(R)=CH−R−X (9)
(式中Rは炭素数10以下の炭化水素基、Rは水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基を含有する炭素数1から20の2価の有機基、Xはハロゲン)で示される有機ハロゲン化合物と反応させて末端に不飽和基を有するポリエーテルを製造する方法が挙げられる。
本発明でいう反応性ケイ素基は特に限定されるものではないが代表的なものを示すと例えば一般式(10)で表される基が挙げられる。
−(Si(R 2−b)(X)O)Si(R 3−a)X (10)
(式中RおよびRは同一又は異なって炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭素数7から20のアラルキル基または(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが二個以上存存するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR′は炭素数1から20の一価の炭化水素基であり3個のR′は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2をそれぞれ示す。またm個の−Si(R 2−b)(X)−O−基におけるbについて、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとする。)
上記Xのうちの加水分解性基は特に限定されず、従来公知の加水分解性基であれば良い。具体的には例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水分解性が穏やかで取扱やすいという点でメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基が好ましい。
この水酸基や加水分解性基は1個のケイ素原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1から5であるのが好ましい。水酸基や加水分解性基が反応性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは同一であっても良く、異なっていてもよい。
反応性ケイ素基中のケイ素原子の数は1個でもよく2個以上でもよいが、シロキサン結合等によりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合には20個程度でもよい。
なお下記一般式(11)で表される反応性ケイ素基が入手が容易であるため好ましい。
−Si(R 3−a)X (11)
(式中R、X、aは前記と同じ。)
また上記一般式(10)におけるRおよびRの具体例としては、例えばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、R′がメチル基やフェニル基等である(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基などが挙げられる。R、R、R′としてはメチル基が特に好ましい。
本発明における(b)成分である反応性ケイ素基含有化合物は、上記水酸基や加水分解性基と結合したケイ素基を分子内に1個以上有し、かつ1個以上のSi−H基を分子内に有している化合物であればよい。代表的なものを示すと、例えば下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
H−(Si(R 2−b)(X)O)Si(R 3−a)X (3)
(式中R、R、X、a、b及びmは、上記一般式(10)で記載した基と同様のものである。)
具体的には、トリクロルシラン、メチルジクロルシラン、ジメチルクロルシラン、フェニルジクロルシラン、トリメチルシロキシメチルクロルシラン、1,13,3−テトラメチル−1−ブロモジシロキサンの如きハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメチルシロキシメチルメトキシシラン、トリメチルシロキシジエトキシシランの如きアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシラン、トリメチルシロキシジアセトキシシランの如きアシロキシシラン類:ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキシシラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラン、トリス(アセトキシメート)シランの如きケトキシメートシラン類;メチルイソプロペニルオキシシランの如きアルケニルオキシシラン類などが挙げられる。これらの内、特にアルコキシシラン類が好ましく、アルコキシ基の中でもメトキシ基が特に好ましい。
更に本発明においては、得られる末端シリル基中の加水分解性基Xを他の加水分解性基Yに変換することができる。特にX基がハロゲンである場合には水分による硬化に際し刺激臭の強いハロゲン化水素を発生させるので他の加水分解性基に変換することが好ましい。変換しうる加水分解性官能基としてはアルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基およびメルカプト基などが挙げられる。ハロゲン官能基をこれら加水分解性官能基に変換する方法としては種々の方法が挙げられる。例えばアルコキシ基に変換する方法としては、▲1▼メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、sec−ブタノール、ter−ブタノールおよびフェノールなどの如きアルコール類およびフェノール類、▲2▼アルコール類およびフェノール類のナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルコキシド類、▲3▼オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどの如きオルトギ酸エステル類、▲4▼エチレンオキシド、プロピレンオキシド、アリルグリシジルエーテルなどの如きエポキシ化合物類などをハロゲン官能基と反応させる方法が具体例に挙げられる。特に▲1▼と▲3▼を組み合わせたアルコール類およびフェノール類とオルトギ酸エステル類とからなる反応系、▲1▼と▲4▼を組み合わせたアルコール類およびフェノール類とエポキシ化合物類とからなる反応系を使用すれば容易に反応を行うことができ好ましい結果が得られる。同様にアシルオキシ基に変換する方法として、▲1▼酢酸およびプロピレン酸の如きカルボン酸類、▲2▼無水酢酸のような酸無水物、▲3▼カルボン酸類のナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。同様にアミノオキシ基に変換する方法として、▲1▼N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−メチルフェニルヒドロキシルアミン及びN−ヒドロキシルピロリジンのようなヒドロキシルアミン類、▲2▼ヒドロキシルアミン類のナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。同様にアミド基に変換する方法として、▲1▼N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N−メチルフェニルアミン及びピロリジンの如き1級および2級アミン類、▲2▼1級及び2級アミン類のナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。同様に酸アミドに変換する方法として、▲1▼アセトアミド、ホルムアミド及びプロピオンアミドの如き窒素原子上に少なくとも1個の水素原子を有する酸アミド類、▲2▼該酸アミド類のナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。アセトキシム、メチルエチルケトキシムの如きケトキシム類;N−オクチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタンの如きメルカプタン類とオルトギ酸エステル類又はエポキシ化合物類とを組み合わせた反応系を使用すれば、それぞれケトキシメート基およびメルカプト基に一部変換させることができ、他の部分はオルトギ酸エステル又はエポキシ化合物から誘導されるアルコキシル基に変換させることができる。上述した如くハロゲン官能基の場合だけ、他の加水分解性官能基に変換するのではなく、種々の加水分解性官能基を別の加水分解性官能基に変換し使用することも可能である。
本発明において(c)成分であるVIII族遷移金属触媒としては、白金、ロジウム、コバルト,パラジウム及びニッケル等のVIII族遷移金属元素から選ばれた金属錯体触媒等が有効に使用される。例えば、HPtCl・6HO、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体、ptメタル、RhCl(PPh、RhCl、Rh/Al、RuCl、IrCl、FeCl、AlCl、PdCl・2HO、NiCl、TiCl等のような化合物が使用できるが、ヒドロシリル化の反応性の点から、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体のいずれかであることが特に好ましい。ここでいう白金−ビニルシロキサン錯体とは、白金原子に対し、配位子として分子内にビニル基を有する、シロキサン、ポリシロキサン、環状シロキサンが配位している化合物の総称であり、上記配位子の具体例としては、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジビニルジシロキサン等が挙げられる。白金−オレフィン錯体のオレフィン配位子の具体例は1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,5−シクロオクタジエン等が挙げられる。上記配位子の中でも1,9−デカジエンが特に好ましい。これらは、2種以上を併用することもできる。
なお、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体については特公平8−9006号に開示されている。ヒドロシリル化反応は、通常10から150℃、好ましくは20〜120℃、さらに好ましくは40〜100℃の範囲とするのが好適であり、反応温度の調節、反応系の粘度の調整などの必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの溶剤を用いることができる。
本発明の製造方法により、上記反応性ケイ素基をポリエーテルオリゴマーの側鎖及び/または分子鎖末端に有するポリエーテルオリゴマーを得ることが出来る。
反応性ケイ素基はポリエーテル分子鎖の末端に存在してもよく、内部に側鎖として存在してもよいが、反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると最終的に形成される硬化物に含まれるポリエーテル成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸びで低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。一方、反応性ケイ素基が側鎖として存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれるポリエーテル成分の有効網目鎖量が小さくなるため、高弾性率で低伸びを示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
本発明の製造方法により、ヒドロシリル化反応時における不飽和基の内部転位が抑制され、反応性ケイ素基導入率の高いポリエーテルオリゴマーが得られ、このポリエーテルオリゴマーを硬化させることにより、弾性率の高い硬化物を得ることができる。
本発明の好ましい反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーは、反応性ケイ素基が分子鎖末端にのみ存在し、各分子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入率が平均して85%以上のものである。
特に好ましいものは、末端が次式で表される反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーである。
(CHO)Si(CH)−CH−CH(CH)−CH−O−
本発明の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーにおいて、反応性ケイ素基はポリエーテルオリゴマーの各分子鎖末端に対し、平均して少なくとも0.1個存在するのがよく、硬化性の点からは好ましくは0.5から5個存在するのがよい。さらに好ましくは、0.8から2個存在するのがよい。良好なゴム弾性挙動を示す硬化物が得られる点からは、0.9から1個存在するのが特によい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ素基の数が1個未満になると硬化性が不十分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
シリル化率の測定方法は種々の方法が考えられるが、現在のところNMRによる測定方法によって正確な値を得ることができる。NMRにより反応性ケイ素基の導入された末端と導入されていない末端の比率を算出することでシリル基導入率を求めることができる。
このようにして合成された反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーは硬化触媒の存在下で、大気中の水分により常温で硬化し、金属、ガラスなどに密着性の良い塗膜を与え、建造物、航空機、自動車等の被膜組成物、密封組成物、塗料組成物、接着剤組成物として有用である。硬化触媒としては、従来公知のシラノール縮合触媒を使用することができる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーは、必要に応じ種々の可塑剤、充填剤やアミノシラン等の接着性付与剤、脱水剤などを添加することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明をより一層明らかにするために、以下具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
リフラックスコンデンサーを取り付けた50ml三つ口ナスフラスコに末端がメタリル基である分子量2000のポリプロピレンオキシド2g、ヘキサン1gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換し、これに対して白金ビニル触媒12μl(白金換算で0.3重量%のトルエン溶液)を加え、マグネティックスターラーで撹拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)0.34gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で12時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応(アルケニル基の異性化反応)により生じたイソプロペニル基の比率は99:1であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は90%であった。
実施例2
リフラックスコンデンサーを取り付けた100ml三つ口ナスフラスコに末端が2−メチル−2−プロペニル基である分子量2000のポリプロピレンオキシド1g、ヘキサン0.5gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換し、これに対して白金−1,9−デカジエン錯体触媒12μl(白金換算で0.3重量%のトルエン溶液)を加え、マグネティックスターラーで撹拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)0.17gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で4時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたイソプロペニル基の比率は98:2であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は95%であった。
実施例3
ジプロピレングリコールを開始剤とし亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、分子量2000のポリプロピレンオキシドを得た。続いてこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対して1,2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、3−クロロ−2−メチル−1−プロペンを添加して末端の水酸基をメタリル基に変換した。次に実施例1に記載の方法によって末端のメタリル基をジメトキシメチルシリル基に変換したオリゴマーを得た。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたイソプロペニル基の比率は99:1であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は97%であった。
実施例4
ポリプロピレングリコールを開始剤とし亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.19mmol/g、よう素価0.25g/100g、粘度7Pa・sの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続いてこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに3−グロロ−2−メチル−1−プロペンを添加して末端の水酸基をメタリル基に変換した。次に得られたオリゴマー100gに対しヘキサン10gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去後、窒素置換し、これに対し白金ビニル触媒(白金換算で3重量%のトルエン溶液)200ppmを加え、マグネティックスターラーで攪拌しながら、DMS5gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で15時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたイソプロペニル基の比率は98:2であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は97%であった。得られた化合物100部に対しジブチルスズジラウレート3部を添加、良く混合し硬化養生後50%伸びモジュラス(M50)を測定した。M50は0.5MPaであった。
比較例1
リフラックスコンデンサーを取り付けた100ml三つ口ナスフラスコに末端がアリル基である分子量2000のポリプロピレンオキシド10g、ヘキサン2gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換し、これに対して塩化白金醒触媒12μl(5%イソプロパノール溶液)を加え、マグネティックスターラーで撹拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)1.25gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたプロペニル基の比率は82:18であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は82%であった。
比較例2
リフラックスコンデンサーを取り付けた100ml三つ口ナスフラスコに末端がアリル基である分子量2000のポリプロピレンオキシド10g、ヘキサン2gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換し、これに対して白金ビニル触媒12μl(白金換算で3重量%のキシレン溶液)を加え、マグネティックスターラーで撹拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)1.32gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたプロペニル基の比率は83:17であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は83%であった。
比較例3
リフラックスコンデンサーを取り付けた100ml三つ口ナスフラスコに末端がアリル基である分子量2000のポリプロピレンオキシド10g、ヘキサン2gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、、窒素置換し、これに対して白金−1,9−デカジエン錯体触媒36μl(白金換算で0.3重量%のトルエン溶液)を加え、マグネティックスターラーで撹拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)1.17gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたプロペニル基の比率は83:17であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は83%であった。
比較例4
プロピレングリコールを開始剤とし亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.19mmol/g、よう素価0.25g/100g、粘度7Pa・sの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続いてこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られたオリゴマー100gに対しヘキサン10gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換し、これに対し塩化白金酸触媒200ppm(5%イソプロパノール溶液)を加え、マグネティックスターラーで攪拌しながら、DMS(ジメトキシメチルシラン)5gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で15時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去した。得られた反応物のH−NMR分析を実施したところ、末端に導入されたジメトキシメチルシリル基と副反応により生じたプロペニル基の比率は82:18であり、ジメトキシメチルシリル基導入率は82%であった。得られた化合物100部に対しジブチルスズジラウレート3部を添加、良く混合し硬化養生後50%伸びモジュラス(M50)を測定した。M50は0.25MPaであった。
産業上の利用可能性
ヒドロシリル化反応時における不飽和基の内部転位が抑制され、反応性ケイ素基導入率の高いポリエーテルオリゴマーを得た。さらにこのポリエーテルオリゴマーを硬化させることにより、弾性率の高い硬化物を得ることができた。

Claims (10)

  1. 複合金属シアン化物錯体触媒の存在下にアルキレンオキサイドを開環付加重合して得られるポリエーテルオリゴマーから誘導され、主鎖がポリエーテルからなる不飽和基を側鎖または末端に1分子あたり少なくとも1個含有するポリエーテルオリゴマーと、(b)反応性ケイ素基含有化合物とを、(c)VIII族遷移金属触媒の存在下で反応させて、前記ポリエーテルオリゴマー(a)に反応性ケイ素基を導入し、NMRにより測定された各分子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入率が平均して85%以上である反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法であって、
    前記不飽和基が、一般式(1):
    C=C(R )−R −O− (1)
    (式中R は炭素数10以下の炭化水素基、R は水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)または一般式(2):
    HC(R )=CH−R −O− (2)
    (式中R は炭素数10以下の炭化水素基、R は水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)で示される不飽和基であることを特徴とする反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  2. 反応性ケイ素基含有化合物(b)が一般式(3):
    H−(Si(R 2−b)(X)O)Si(R 3−a)X (3)
    (式中RおよびRは同一又は異なって炭素数1から20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭素数7から20のアラルキル基または(R′)SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが二個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでR′は炭素数1から20の一価の炭化水素基であり3個のR′は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2をそれぞれ示す。またm個の−Si(R 2−b)(X)−O−基におけるbについて、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとする。)で表わさる化合物であることを特徴とする請求項1記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  3. VIII族遷移金属触媒(c)が、白金−ビニルシロキサン錯体及び白金−オレフィン錯体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  4. 不飽和基を有するポリエーテルオリゴマー(a)の主鎖が主にポリプロピレンオキサイドからなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  5. 一般式(1)および(2)において、RがCH−、CHCH−のいずれかであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  6. 一般式(1)で表される不飽和基が一般式(4):
    C=C(CH)−CH−O− (4)
    で表されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  7. 一般式(2)で表される不飽和基が一般式(5):
    HC(CH)=CH−CH−O− (5)
    で表されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法により得られ
    前記不飽和基に由来する残基が一般式(1’):
    −H C−CH(R )−R −O− (1’)
    (式中R は炭素数10以下の炭化水素基、R は水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)または一般式(2’):
    −HC(R )−CH −R −O− (2’)
    (式中R は炭素数10以下の炭化水素基、R は水素、酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)で示される残基(ただし、ケイ素原子はそれぞれの一般式の左側に結合)である、
    NMRにより測定された各分子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入率が平均して85%以上である反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー。
  9. 反応性ケイ素基が分子鎖末端にのみ存在する、請求項記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー。
  10. 末端が次式で表される請求項記載の反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー。
    (CHO)Si(CH)−CH−CH(CH)−CH−O−
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