JP4600798B2 - サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 - Google Patents

サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4600798B2
JP4600798B2 JP2001158308A JP2001158308A JP4600798B2 JP 4600798 B2 JP4600798 B2 JP 4600798B2 JP 2001158308 A JP2001158308 A JP 2001158308A JP 2001158308 A JP2001158308 A JP 2001158308A JP 4600798 B2 JP4600798 B2 JP 4600798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
sanitary
elastic fiber
solution
polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001158308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002348728A (ja
Inventor
晋悟 伊藤
理治 宮内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Opelontex Co Ltd
Original Assignee
Toray Opelontex Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Opelontex Co Ltd filed Critical Toray Opelontex Co Ltd
Priority to JP2001158308A priority Critical patent/JP4600798B2/ja
Publication of JP2002348728A publication Critical patent/JP2002348728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4600798B2 publication Critical patent/JP4600798B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温でもヘタリのない優れた弾性特性を有し、かつ、サニタリー製品に好適な伸長性と回復性を兼ね備えたサニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
弾性繊維は、その優れた伸縮特性から紙おむつ、衛生ナプキンなどのサニタリー用途に幅広く使用されている。
【0003】
かかる弾性繊維として、ポリウレタン弾性繊維が用いられていて、特開昭63−235320号公報、特開平5−239177号公報および特開平2−19511号公報などにテトラヒドロフランおよび3−メチルテトラヒドロフランの共重合体、有機ジイソシアネートおよびジアミン化合物からなるポリウレタン重合体を紡糸する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、紙おむつなどに弾性繊維を用いた際に、ドラフトアップが困難であり、製品一個当たりに使用する弾性繊維の量を減少させることができず、生産コストを減少させることができなかった。
【0005】
また、単位時間当たりの生産量も向上させることができなかった。
【0006】
本発明は、従来の技術では得られなかった、サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維は、前記の課題を解決するため、以下の手段を採用する。
【0008】
すなわち、主構成成分がポリオール、ジイソシアネートおよびエチレングリコールであるポリウレタンであって、該ポリオールがテトラヒドロフランとエチレンオキサイドとのランダム共重合体であることを特徴とするサニタリー用ポリウレタン弾性繊維である。
【0009】
また、本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の製造方法は、前記の課題を解決するため、以下の手段を採用する。
【0010】
すなわち、テトラヒドロフランとエチレンオキサイドとのランダム共重合体であるポリオール、ジイソシアネートおよびエチレングリコールを主構成成分とするポリウレタンを溶質とするポリウレタン溶液を紡糸することを特徴とするサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維について、さらに詳細に述べる。
【0012】
本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維は、主構成成分がポリオール、ジイソシアネートおよびジオールであるポリウレタンである。
【0013】
ポリウレタンの合成法も特に限定されるものではない。特に、反応を効率的に行う等の観点から溶液中で重合するのが好ましい。なお、本発明の効果を妨げない範囲で3官能性以上の多官能性のグリコールやイソシアネート等が使用されていても何ら構わない。
【0014】
ここで、本発明におけるポリウレタンを構成する代表的な構造単位について説明する。
【0015】
本発明に用いるポリオールは、優れた耐寒性および高い伸長性を有し、かつ、高い回復性を具備したものを得る観点から、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す)とエチレンオキサイドが不規則に配列した、いわゆるランダム共重合体を使用する。
【0016】
本発明においては、ブロック共重合体を用いると、得られるポリウレタン弾性繊維が著しい吸水性を有するため、吸水時の物性が低下する問題がある。
【0017】
すなわち本発明に用いるポリオールは、ポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールとも表現され得る。
【0018】
かかるポリ(テトラメチレン−コ−エチレンエーテル)グリコールにおいて、エチレンエーテルは、全アルキレンエーテルに対して15〜37mol%含有されるのが好ましく、20〜35mol%含有されるのがより好ましい。
【0020】
さらに、本発明で使用するポリオールはランダム共重合体のみから構成されていてもよいし、また、他のポリオールと共重合されたものでもよく、さらに他のポリオールと混合されてなるものであってもよい。
【0021】
他のポリオールとしては、優れた耐寒性、高い伸長性を有し、かつ、高い回復性を具備したものを得る観点から、ポリ(1,4−テトラメチレングリコール)(以下、PTMGと略する)、ポリカプロラクトンジオール、ポリエチレンエーテルグリコール等を使用するのが好ましい。そして、かかる他のポリオールは、1種類であってもよく、さらに2種類以上であってもよい。
【0022】
本発明においては、エチレンオキサイド単位のモル分率が5〜90%の範囲であるのが好ましい
【0023】
本発明に用いるポリオールの重量平均分子量は、糸にした際の伸度、強度、耐熱性などの観点から1000以上6000以下の範囲にあることが好ましい。
【0024】
さらに好ましくは1300以上4500以下の範囲である。この範囲の分子量のポリオールを用いることにより、力学特性のバランスの取れた弾性糸を得ることができる。
【0025】
次に本発明に用いるジイソシアネートは、例えば、5−イソシアネート−1−(イソシアネートメチル)−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン、1−イソシアネート−4−[(4−イソシアネートフェニル)メチル]ベンゼン、1−イソシアネート−2−[(4−イソシアネート−フェニル)メチル]ベンゼン、1,1’−メチレンビス(4−イソシアネートシクロヘキサン)、4−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記する)、2,4−トリレンジイソシアネート(以下、TDIと略記する)、1,4−ジイソシアネートベンゼン、キシリレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートは、特に耐熱性や強度の高いポリウレタンを合成するのに好ましい。
【0026】
さらに脂環族ジイソシアネートとして、例えば、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下、H12MDIと略する)、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,6−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネート、ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート、オクタヒドロ1,5−ナフタレンジイソシアネートなどが好ましい。脂肪族ジイソシアネートは特にポリウレタン糸の黄変を抑制する際に好ましく用いられる。
【0027】
そして、これらのジイソシアネートは単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
【0028】
かかるジイソシアネートのモル量の比は、得られるポリウレタン弾性繊維の強度特性の観点から、ポリオール1に対し、ジイソシアネートは1.2以上2.3以下の範囲であるのが好ましい。
【0029】
次に本発明に用いる鎖伸長剤として、低分子ジオールを用いるものである。
【0030】
低分子ジオールとしては、エチレングリコールを用いるのが好ましい。
【0031】
に、ジオール伸長のポリウレタンとしては耐熱性が高く、また、強度の高いポリウレタン弾性繊維を得る観点から、エチレングリコールを用いるのが好ましい。
【0032】
本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の繊度、断面形状などは特に限定されるものではない。例えば、断面は円形であっても扁平であっても何らかまわない。
【0033】
本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維は、−5℃での残留歪みが90%以下であるのが好ましく、50%以下であるのがより好ましく、さらに好ましくは26%以下である。
【0034】
本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐ガス安定剤などとして、いわゆるBHTや住友化学工業(株)製の”スミライザー”GA−80などをはじめとするヒンダードフェノール系薬剤、各種の”チヌビン”をはじめとするベンゾトリアゾール系薬剤、住友化学工業(株)製の”スミライザー”P−16をはじめとするリン系薬剤、各種の”チヌビン”をはじめとするヒンダードアミン系薬剤、さらに酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラックをはじめとする無機顔料、ステアリン酸マグネシウムをはじめとする金属石鹸、また、銀や亜鉛やこれらの化合物などを含む殺菌剤、消臭剤、またシリコーン、鉱物油などの滑剤、硫酸バリウム、酸化セリウム、ベタインやリン酸系などをはじめとする各種の帯電防止剤などが含まれていたり、またポリマと反応させられていることも好ましい。
【0035】
そして、特に光や各種の酸化窒素などへの耐久性をさらに高めるには、酸化窒素補足剤、例えば日本ヒドラジン(株)製のHN−150、熱酸化安定剤、例えば住友化学工業(株)製の”スミライザー”GA−80、光安定剤、例えば住友化学工業(株)製の”スミソーブ”300#622などを使用することは好ましい。
【0036】
次に本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の製造方法について詳細に説明する。
【0037】
本発明においては、最初にポリウレタン溶液を調製するのが好ましい。
【0038】
本発明においてはポリウレタン溶液の溶質であるポリウレタンの製造方法やポリウレタン溶液の製造方法はいずれの方法であってもよい。
【0039】
すなわち、溶融重合法でも溶液重合法のいずれでもよい。しかし、より好ましいのは溶液重合法である。溶液重合法の場合には、ポリウレタンにゲルなどの異物の発生が少ない。また、当然のことであるが、溶液重合の場合、溶液にする労が省け、生産効率の観点からも好ましい。
【0040】
そして本発明においては、テトラヒドロフランとエチレンオキサイドのランダム共重合体であるポリオール、ジイソシアネートおよびエチレングリコールを主構成成分とするポリウレタンを使用するものである。
【0041】
こうした中でも特にポリオールの重量平均分子量が1000以上6000以下の範囲にあり、鎖伸長剤であるジオールはエチレングリコールであり、ジイソシアネートはMDIを主原料として溶液中で合成されるポリウレタンが好ましい。
【0042】
かかるポリウレタンは、例えば、DMAC、DMF、DMSO、NMPなどやこれらを主成分とする溶剤の中で、前記の原料を用い合成することにより得ることができる。
【0043】
例えば、こうした溶剤中に、各原料を投入、溶解せしめ、適度な温度に加熱し反応せしめポリウレタンとする、いわゆるワンショット法、また、ポリオールとMDIをまず溶融反応せしめ、しかる後に、該反応物を溶剤に溶解し、前記のジオールと反応せしめ、ポリウレタンとする方法などが、特に好適な方法として採用され得る。
【0044】
なお、かかるポリウレタンの合成に際し、アミン系触媒や有機金属触媒を1種または2種以上混合して用いても何ら構わない。これらの代表的なものとしては、アミン系触媒としては、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテル、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、トリエタノールアミン等を好ましく使用できる。また、有機金属触媒としてはオクタン酸スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ、オクタン酸鉛ジブチル等を好ましく使用できる。
【0045】
さらに、本発明においては、ポリウレタンの分子量およびポリウレタン紡糸溶液の粘度を制御するため、鎖停止剤を使用することも好ましい。
【0046】
かかる鎖停止剤として、n−ブタノール、ジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、n−ヘキシルアミン等が好ましい。
【0047】
鎖停止剤は、通常、鎖伸長剤と混合して使用されるのが好ましい。
【0048】
また、ジエチレントリアミンとグリセロールのような三官能性物質の少量もポリマー粘度の制御に用いることができる。
【0049】
こうして得られるポリウレタン溶液の濃度は特に限定されるものではないが、通常、30重量%以上80重量%以下の範囲が好ましい。
【0050】
本発明においては、かかるポリウレタン溶液に前記した各種添加剤を添加することが好ましい。添加剤のポリウレタン溶液への添加方法としては、任意の方法を採用することができる。その代表的な方法として、スタティックミキサーによる方法、攪拌による方式などをとることができる。
【0051】
ここで、添加剤は溶液にして添加することが好ましい。溶液であるとポリウレタン溶液への均一な添加が可能となる。
【0052】
本発明においては、ポリウレタン溶液を紡糸してポリウレタン弾性繊維を得る。
紡糸方法としては、湿式法、乾式法、溶融法のいずれの方法であってもよい。
【0053】
紡糸速度を高速とする観点から乾式法で紡糸するのが好ましい。乾式紡糸においては、ガスの供給部が少なくとも2箇所設けられ、ガスの吸引部が前記ガスの供給部の間に設けられた紡糸筒に、口金からポリウレタン溶液を吐出させて繊維を形成する際、紡糸筒下部に設けられたガスの供給部から供給するガスの温度を60℃以下とすることも糸ムラをなくす観点から好ましく行われる。
【0054】
紡糸の際、ゴデローラーと巻取機の速度比は糸の使用目的に応じて決めるのが好ましい。
【0055】
本発明においては、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.1以上1.8以下として巻き取ることが好ましい。
【0056】
また、紡糸速度は300m/分以上800m/分以下であるのが好ましい。
【0057】
本発明においてサニタリーとは、紙おむつ、衛生ナプキン等を意味する。
【0058】
【実施例】
本発明を実施例によって更に詳しく説明する。ただし、本発明がこれら実施例によって限定されるものではない。
【0059】
本発明における応力緩和、強度、伸度、残留歪み、耐熱性の定量法について説明する。
[応力緩和、強度、伸度、残留歪み]
応力緩和、強度、伸度、残留歪みは、ポリウレタン糸をインストロン4502型引張試験機を用い、引張テストすることにより得られた。
【0060】
なお、応力緩和、強度、伸度は22℃で測定し、残留歪みは−5℃で測定した。
【0061】
これらは下記により定義される。
【0062】
5cm(L1)の試料を50cm/分の引張速度で300%伸長を5回繰返した。このときの応力を(G1)とした。
【0063】
次に該長さを30秒間保持した。30秒間保持後の応力を(G2)とした。
【0064】
また、応力を0としたときの試料長を(L2)とした。
【0065】
さらに6回目にポリウレタン糸が切断するまで伸長した。
【0066】
この破断時の応力を(G3)、破断時の試料長さを(L3)とした。
【0067】
以下、前記特性は下記式により得られた。
【0068】
強度=(G3)
応力緩和(%)=100×((G1)−(G2))/(G1)
残留歪み(%)=100×((L2)−(L1))/(L1)
伸度(%)=100×((L3)−(L1))/(L1)
[耐熱性]
糸を100%伸長させ、180℃の乾燥空気の雰囲気に1分間した。処理後、糸をフリーの状態にして21℃,65%RHの雰囲気に一晩放置した後インストロン4502型引張試験機を用い200%伸長時の応力を測定し、処理前の応力と比較することにより応力保持率を求めた。(値が大きい程耐熱性に優れる)
[実施例1]
THFとエチレンオキサイドの割合が7対3で分子量が1951のランダム共重合体であるポリオール(三洋化成工業(株)製”テトラキシノールAS−200S”)2770g、MDI1065g、エチレングリコール176gおよびジメチルアセトアミド6017g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを16g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0069】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0004600798
【0071】
[実施例2]
THFとエチレンオキサイドの割合が7対3で分子量が1951のランダム共重合体であるポリオール(三洋化成工業(株)製”テトラキシノールAS−200S”)2674g、MDI1130.25g、エチレングリコール195.36gおよびジメチルアセトアミド5997.7g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを16g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0072】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0073】
参考例1
THFとプロピレンオキサイドの割合が8対2で分子量が2000のランダム共重合体であるポリオール2700g、MDI1113.75g、エチレングリコール192.51gおよびジメチルアセトアミド6009.4g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを16g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0074】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0075】
[実施例
THFとエチレンオキサイドの割合が7対3で分子量が3556のランダム共重合体であるポリオール(三洋化成工業(株)製”テトラキシノールAS−300S”)3556g、MDI825g、エチレングリコール142.6gおよびジメチルアセトアミド6785.4g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを18g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0076】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0077】
[実施例
THFとエチレンオキサイドの割合が7対3で分子量が3556のランダム共重合体であるポリオール(三洋化成工業(株)製”テトラキシノールAS−300S”)3556g、MDI875g、エチレングリコール155gおよびジメチルアセトアミド6879g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを18g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0078】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0079】
[比較例1]
分子量2100のPTMG2835g、MDI1012.5g、エチレングリコール167.4gおよびジメチルアセトアミド6022.4g反応装置に投入し、窒素気流下、70℃で攪拌した。攪拌トルクが所定の値に達した時点でn-ブタノールを16g投入し反応を終了させ、40重量パーセントのポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液に酸化防止剤、耐ガス安定剤および酸化チタンを適量添加することにより試料溶液を調製した。得られた溶液を522m/分のスピードで乾式紡糸することにより480デシテックス、24フィラメントの糸を得た。
【0080】
この糸の伸度、強度、応力緩和、−5℃で測定した残留歪みおよび耐熱性の結果を表1に示す。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、低温においても弾性的性質が損なわれず、ヘタリのない優れた低温特性を有し、かつ、良好な伸長性と回復性を兼ね備え、しかも耐熱性の良好なサニタリー用ポリウレタン弾性繊維を得ることができる。本発明のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維を紙おむつ、衛生ナプキン等のサニタリー製品の製造に使用した際、生産コストを減少させるとともに、単位時間当たりの生産量を増加させることができ、フィット性、外観品位、着用性、着用感などに優れたものを生産コスト得ることができる。

Claims (6)

  1. 主構成成分がポリオール、ジイソシアネートおよびエチレングリコールであるポリウレタンであって、該ポリオールがテトラヒドロフランとエチレンオキサイドとのランダム共重合体であることを特徴とするサニタリー用ポリウレタン弾性繊維。
  2. エチレンオキサイド単位のモル分率が5〜90%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維。
  3. ポリオールの分子量が、1000以上6000以下の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維。
  4. −5℃での残留歪みが90%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維。
  5. テトラヒドロフランとエチレンオキサイドとのランダム共重合体であるポリオール、ジイソシアネートおよびエチレングリコールを主構成成分とするポリウレタンを溶質とするポリウレタン溶液を紡糸することを特徴とするサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の製造方法。
  6. 紡糸方法が乾式であることを特徴とする請求項5に記載のサニタリー用ポリウレタン弾性繊維の製造方法。
JP2001158308A 2001-05-28 2001-05-28 サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4600798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001158308A JP4600798B2 (ja) 2001-05-28 2001-05-28 サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001158308A JP4600798B2 (ja) 2001-05-28 2001-05-28 サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002348728A JP2002348728A (ja) 2002-12-04
JP4600798B2 true JP4600798B2 (ja) 2010-12-15

Family

ID=19002049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001158308A Expired - Fee Related JP4600798B2 (ja) 2001-05-28 2001-05-28 サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4600798B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1972977B (zh) 2004-10-20 2010-12-15 旭硝子株式会社 聚氨酯树脂溶液及其制造方法以及聚氨酯树脂的制造方法
BRPI0620536A2 (pt) * 2005-11-22 2011-11-16 Invista Tech Sarl poliuretanouréia, spandex, poliuretano, tecido, artigo têxtil, artigo e processo de preparação de spandex
KR100687034B1 (ko) 2006-03-29 2007-02-26 주식회사 효성 응력 유지율이 높은 스판덱스 섬유

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07102485A (ja) * 1993-10-05 1995-04-18 Asahi Chem Ind Co Ltd 共重合ポリエーテルをベースとしたポリウレタン弾性繊維
JPH10310934A (ja) * 1997-03-05 1998-11-24 Du Pont Toray Co Ltd 弾性糸およびその製法ならびにポリウレタンウレア溶液
JP2000072840A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Asahi Glass Co Ltd 合成皮革用または弾性糸用ポリウレタンウレア樹脂ならびにその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07102485A (ja) * 1993-10-05 1995-04-18 Asahi Chem Ind Co Ltd 共重合ポリエーテルをベースとしたポリウレタン弾性繊維
JPH10310934A (ja) * 1997-03-05 1998-11-24 Du Pont Toray Co Ltd 弾性糸およびその製法ならびにポリウレタンウレア溶液
JP2000072840A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Asahi Glass Co Ltd 合成皮革用または弾性糸用ポリウレタンウレア樹脂ならびにその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002348728A (ja) 2002-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4926696B2 (ja) 溶融紡糸tpu繊維およびプロセス
US6639041B2 (en) Spandex having low set at low temperatures
JP6094796B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維の製造方法
US20090182113A1 (en) Segmented polyurethane elastomers with high elongation at tear
JP4425793B2 (ja) 特定の組成物のスパンデックスおよび同スパンデックスの製造方法
CN111534883A (zh) 高弹聚氨酯脲纤维及其制备方法、织物
JP4600798B2 (ja) サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
KR101148583B1 (ko) 우수한 파워 및 신도를 가진 탄성사의 제조 방법
JP2006307351A (ja) ポリウレタン弾性糸
JP3826375B2 (ja) ポリウレタン糸およびその製法
JP4600799B2 (ja) サニタリー用ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
JP4362803B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
JP4487112B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
JP2002348730A (ja) サニタリー用ポリウレタン弾性繊維
EP1311578B1 (en) Spandex having low set at low temperatures
KR20110078283A (ko) 열세트성이 향상된 폴리우레탄우레아 탄성사의 제조방법
JPH10310934A (ja) 弾性糸およびその製法ならびにポリウレタンウレア溶液
JP2004131861A (ja) ポリウレタン弾性繊維の製造方法
KR100807041B1 (ko) 세트성이 우수한 탄성사 및 그 제조 방법
JP7464496B2 (ja) ポリウレタンウレア弾性繊維およびその製造方法
JP2002363823A (ja) 吸湿性ポリウレタン弾性繊維およびその製造方法
JP2002348729A (ja) サニタリー用ポリウレタン弾性繊維
EP4363471A1 (en) Polyurethane urea fiber or film and preparation method thereof
CN116635578A (zh) 聚氨酯弹性纤维和其生产方法
JP6150226B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維、その製造方法、および弾性布帛

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070316

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071226

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100224

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100916

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4600798

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees