JP4600143B2 - 空気通路開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転可能な平板状のドアにより空気通路を開閉する装置に関するもので、車両用空調装置に用いて好適なものである。
従来、車両用空調装置においては、回転可能な平板状のドアを用いた空気通路開閉装置が採用されている。例えば、車室内へ吹き出す空気の吹出口を開閉する吹出モードドアや車室内への吹出空気温度を調整するエアミックスドアがこの種の空気通路開閉装置の代表例である。
吹出モードドアのうちデフロスタドアは、フットモード時にデフロスタ吹出口を微小開度だけ開口する微小開度位置に操作される。また、エアミックスドアにおいても、冷風通路の全閉状態(最大暖房状態)から温度制御域に移行する時には冷風通路を微小開度だけ開く微小開度位置に操作される。同様に、温風通路の全閉状態(最大冷房状態)から温度制御域に移行する時にも温風通路を微小開度だけ開く微小開度位置にエアミックスドアが操作される。
上記のように、デフロスタドアやエアミックスドアを構成する回転式の平板状ドアが微小開度位置に操作されると、ドア先端部の微小隙間を通過して空気が流れ、この微小隙間によって空気流れが急激に絞られ、この微小隙間を空気が高速で噴出して平板状ドア先端部の下流側の拡大空間に流れ込む。
ここで、ドア先端部の微小隙間を空気が通過する際に、空気流れの圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、これに伴って、ドア先端部下流側空間の圧力がドア先端部上流側空間に比して急激に低下する。
このドア先端部下流側空間の圧力が急低下することが原因(詳細は後述)となって、回転式の平板状ドアの自励振動が起こり、異音が発生する等の不具合を生じる。
そこで、特許文献1においては、ドア微小開度時におけるドア先端部の微小隙間を通過する空気流れをドア軸方向で不均一にする自励振動防止手段を設けることが記載されている。
この自励振動防止手段は、具体的には、ドア先端部に対向するケース壁面に設けた突出壁部にて構成している。この突出壁部は、その高さをドア軸方向に直線、曲線、凹凸、または階段状に変化させる形状になっている。
また、特許文献2においては、ドア先端部に設けられるシール材に凹凸切り欠き形状部を設けて、ドア微小開度時における2次元的な渦の発生を抑制し、異音の発生を抑制することが記載されている。
特開平11−291741号公報 実用新案登録第2570855号公報
上記特許文献1であると、突出壁部の高さをドア軸方向に複雑に変化させる構成であるので、自励振動のための最適形状を求めることが煩雑であり、かつ、突出壁部の形成も面倒であり、コストアップの原因となる。また、特許文献2では、シール材に凹凸切り欠き形状部を設けるので、シール性の確保が困難となる。
本発明は、上記点に鑑み、ドア微小開度時におけるドアの自励振動を簡単な構成で抑制できるとともに、シール性を確実に確保できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、回転可能な平板状ドア(13)により空気通路(12)を開閉する空気通路開閉装置であって、
前記平板状ドア(13)は、ドア基板部(13a)と、前記ドア基板部(13a)の外周縁部に固着されたシール材(13d)とを有しており、
前記平板状ドア(13)により前記空気通路(12)を全閉するときは前記シール材(13d)が前記空気通路(12)の壁面(11a)に圧接するようになっており、
一方、前記平板状ドア(13)が微小開度位置に操作され、前記平板状ドア(13)の先端部をなす前記シール材(13d)と前記空気通路(12)の壁面(11a)との間に微小隙間(16)が形成されるときに、前記平板状ドア(13)の前記シール材(13d)下流側面と前記壁面(11a)との間に前記微小隙間(16)を拡大する拡大空間(14)が形成されるようになっており、
前記空気通路(12)の全閉時に前記シール材(13d)が前記壁面(11a)に圧接する位置を接触位置(C)としたときに、前記壁面(11a)のうち前記接触位置(C)よりも所定距離だけ空気流れ下流側の位置に前記拡大空間(14)へ突き出す突起(15)が設けられ、
前記壁面(11a)における前記接触位置(C)と前記突起(15)の頂部とを結ぶ線と、前記平板状ドア(13)の前記シール材(13d)の下流側面とがなす角度をθ2としたときに、この角度(θ2)が15°未満となるように前記突起(15)の高さ(h)を設定し、
前記平板状ドア(13)の微小開度時に、前記微小隙間(16)から前記拡大空間(14)に流れ込む空気流れを前記突起(15)により阻害するようにしたことを特徴とする。
これによると、平板状ドア(13)の微小開度時に、微小隙間(16)の絞り作用によって空気流れの速度が上昇するのを突起(15)により抑制できる。この結果、拡大空間(14)の圧力低下を抑制できるので、ドアの自励振動を良好に抑制できる
このように突起(15)は微小隙間(16)下流側の拡大空間(14)へ突き出して空気流れの速度上昇(拡大空間(14)の圧力低下)を抑制する作用を果たすものであって、単純な突出(リブ)形状でよい。
このため、特許文献1のようにケース壁面の突出壁部の形状をドア軸方向に複雑に変化させるという必要がなく、簡単な構成で低コストにて実施できる。
また、特許文献2のようにドア先端部のシール材に凹凸切り欠き形状部を設ける必要がなく、空気通路全閉時のシール性を確保しやすい。
請求項1に記載の発明では、前記壁面(11a)における前記接触位置(C)と前記突起(15)の頂部とを結ぶ線と、前記平板状ドア(13)の前記シール材(13d)の下流側面とがなす角度をθ2としたときに、この角度(θ2)が15°未満となるように前記突起(15)の高さ(h)を設定している。
本発明者の検討によれば、上記のように角度(θ2)が15°未満となるように突起高さ(h)を設定することにより、突起(15)の必要高さを適切に確保でき、ドアの自励振動抑制作用をより有効に発揮できる
求項に記載の発明のように、請求項に記載の空気通路開閉装置において、前記突起(15)は、具体的には、前記平板状ドア(13)の軸方向の全域にわたって細長く延びる突出形状として形成すればよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図3は第1実施形態を示すもので、本発明を車両用空調装置のデフロスタ吹出口の開閉装置に適用した例を示す。図1は図2のA部断面図である。空調ユニットケース10は周知のごとく樹脂製の部材であり、車室内最前部の計器盤(インパネ)の内側空間に搭載される。
この空調ユニットケース10の内部空間は車室内へ向かって送風される空気が流れる空気通路を構成するともに、この内部空間に冷房用熱交換器、暖房用熱交換器、空気通路開閉用のドア等の機器が収納される。
空調ユニットケース10の上面部には箱状壁部11が上方へ突き出すように一体成形され、この箱状壁部11の内側に、空調ユニットケース10の内部空間と連通するデフロスタ吹出口12が形成される。
デフロスタ吹出口12には、冷房用熱交換器および暖房用熱交換器を通過して温度調整された空調風が矢印aのように流入するようになっている。なお、空調ユニットケース10の上面部付近には、図示しないフェイス吹出口およびフット吹出口が配置され、これらフェイス吹出口およびフット吹出口にも温度調整された空調風が流入するようになっている。
箱状壁部11の形状、すなわち、デフロスタ吹出口12の開口形状は、図2に示すように車両左右(幅)方向に細長く延びる長方形になっている。この箱状壁部11(デフロスタ吹出口12)の上端部には図示しないデフロスタダクトの入口部が接続され、このデフロスタダクトの出口部には車両窓ガラスの内面に向かって空気を吹き出すデフロスタノズル部が設けられている。
箱状壁部11内には回転式の平板状ドアからなるデフロスタドア13が配置され、デフロスタ吹出口12を開閉するようになっている。従って、デフロスタ吹出口12がドア開閉対象の空気通路を構成する。
本実施形態では、デフロスタドア13としてドア基板部13aの中央部に回転軸13bを配置したバタフライドアを用いている。このバタフライドアからなるデフロスタドア13は、図2に示すようにデフロスタ吹出口12の長方形の開口形状に対応した横長の長方形になっている。
このため、ドア基板部13aも横長の長方形になっており、回転軸13bはこの長方形の中央部をドア長手方向(ドア長辺方向)に平行に延びるように配置され、回転軸13bの両端部は箱状壁部11に設けられた軸受け穴により回転自在に支持される。回転軸13bの一端部13cは箱状壁部11の外部に突き出してドア駆動機構(図示せず)に連結される。
ドア基板部13aと回転軸13bは樹脂材料にて一体成形され、ドア13のうち剛性の高い部分(剛体部)を構成する。一方、ドア本体部13aの外周縁部にはシール材13dが一体に固着されている。このシール材13dは図2に示すようにドア本体部13aの外周縁部の全周に沿って額縁状に形成される。
この額縁状のシール材13dは弾性変形が容易なリップ状のシール部材を構成する。ここで、シール材13dを構成する弾性材として具体的には熱可塑性エラストマーが好適である。この熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム弾性を示し、一方、高温加熱時には溶融して流動性を示し、熱可塑性樹脂と同様に射出成形できるものである。そのため、剛体部をなすドア基板部13aおよび回転軸13bと、シール材13dとを一体成形できる。
箱状壁部11の内面には、デフロスタドア13のシール材13dに対向するシール壁面11a、11bが一体成形されており、デフロスタ吹出口12の全閉時にはシール材13dの先端部がこのシール壁面11a、11bに圧接するようになっている。なお、デフロスタ吹出口12の全開時(デフロスタモード時)には、デフロスタドア13を図1の位置から時計方向に略90°回転した位置に操作する。
図3(a)(b)はデフロスタドア13を微小開度位置に操作した状態を示すもので、図3(a)は図1のB部の拡大図であり、図3(b)は図3(a)の斜視図である。デフロスタドア13が反時計方向に回転してデフロスタ吹出口12を閉じる方向に操作される際に、デフロスタドア13の先端部(ドア基板部13aの先端側部位とシール材13d)の空気流れ下流側の面と、箱状壁部11の一方のシール壁面11aとの間でテーパ状拡大空間14を形成する。この拡大空間14は、空気流れ方向に沿って空間断面積をテーパ状(断面三角状)に徐々に拡大するものである。
因みに、箱状壁部11の他方のシール壁面11bに対向する、デフロスタドア13の先端部の空気流れ下流側の面は図1に示すように箱状壁部11内部の拡大空間に直接面しているので、上記のごときテーパ状拡大空間14が形成されない。
そして、箱状壁部11の一方のシール壁面11aにおいて、デフロスタドア13の先端部の空気流れ下流側部位に、ドア先端部(シール材13d部分)へ向かって突き出す突起15が箱状壁部11に一体成形されている。
この突起15は本実施形態では断面三角状の形状にしている。突起15の形成位置は、ドア先端部下流側の面とシール壁面11aとにより形成されるテーパ状拡大空間14の範囲内に設定してある。
そして、突起15は図3(b)に示すようにドア長手方向(ドア軸方向)と平行に細長く延びる形状になっている。より具体的には、突起15はシール材13dの長手方向全域の範囲にわたって成形され、ドア13の微小開度時にはドア先端部(シール材13d部分)と対向するようになっている。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置の送風機(図示せず)を作動させると、この送風機の送風空気が空調ユニットケース10の内部空間を車室内へ向かって流れる。そして、車両用空調装置の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されると、デフロスタドア13は、図1の位置から時計方向に略90°回転した位置に操作され、デフロスタ吹出口12を全開する。
これに対し、吹出モードとしてフットモードが設定されると、デフロスタドア13は図3(a)(b)に示す微小開度位置に操作され、デフロスタ吹出口12を微小開度だけ開口する。
このように、デフロスタドア13が微小開度位置に操作されると、次のようなメカニズムにてデフロスタドア13の自励振動が発生する。図4はこの自励振動の発生メカニズムの説明図であり、デフロスタドア13が微小開度位置に操作されると、シール材13dの先端部とシール壁面11aとの間に微小隙間16が形成され、この微小隙間16を通過して空気がテーパ状拡大空間14内へと流れる(矢印a参照)。
この際、微小隙間16によって空気流れが急激に絞られるので、空気は高速でテーパ状拡大空間14に流れ込む。ここで、ドア先端部の微小隙間16を空気が通過する際に、空気流れの圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、これに伴って、ドア先端部下流側のテーパ状拡大空間14の圧力がドア先端部上流側空間に比して急激に低下する。
このようにドア先端部下流側のテーパ状拡大空間14の圧力が急低下すると、ドア先端部前後の圧力差にてシール材13dが矢印bのようにシール壁面11a側に吸引される。このシール材13dの変位によって微小隙間16の大きさが小さくなると、微小隙間16の通過空気量および通過空気速度も低下するので、テーパ状拡大空間14の圧力が上昇する。
これにより、ドア先端部前後の圧力差が減少するので、シール材13dが自身の弾性復元力にて矢印c方向へ変位し、微小隙間16が元の大きさに復帰する。すると、ドア先端部前後の圧力差が再び増大して、シール材13dが再び拡大空間14側に矢印bのように吸引される。以下、このような動作が微小な時間間隔で繰り返されてデフロスタドア13の自励振動が発生する。
ところで、図4に示すテーパ状拡大空間14の傾斜角度θ1、すなわち、シール壁面11aとドア先端部の下流側面とがなす傾斜角度θ1は、θ1=10〜30°の範囲でドア自励振動が特に発生しやすいことが分かった。つまり、傾斜角度θ1>30°になると、下流側の拡大空間14が微小隙間16に対して急拡大するので、微小隙間16通過後の空気速度が空間14で急激に低下する。
このことは、拡大空間14のうち、圧力低下部が微小隙間16通過直後の微小範囲のみになることを意味し、ドア自励振動が発生しにくくなる。
また、傾斜角度θ1<10°になると、ドア先端部の下流側面がシール壁面11aに対して略平行に近づくので、ドア先端部の下流側面の全域がシール壁面11aとの間で薄く長く延びる微小隙間16を形成するようになる。
このような薄く長く延びる微小隙間16であると、微小隙間16の長い流路で空気流れが徐々に絞られるので、空気流れの圧力の急低下が発生せず、この結果、ドア自励振動が発生しにくくなる。
なお、図1に示すように箱状壁部11の他方のシール壁面11bに対向するドア先端部の空気流れ下流側の面は箱状壁部11内部の拡大空間に直接面しているので、一方のシール壁面11aのようなテーパ状拡大空間14を形成しない。このため、シール壁面11側では、ドア先端部の微小隙間による空気の高速化現象が、微小隙間直後のごく一部の範囲で起きるだけであるので、自励振動は生じない。
本発明者は、ドア先端部前後の圧力差とドア先端部の微小隙間16との関係について実験検討したところ、図5のような結果が得られた。図5の横軸は微小隙間16の寸法で、縦軸はドア先端部前後の圧力差である。図5の横軸の左端部は、シール材13dの先端部がシール壁面11aに接触して隙間寸法=0となる状態を示しており、この隙間寸法が増大するにつれて圧力差(空間14の圧力低下度合い)が増大し、そして、隙間寸法が所定値のときに圧力差がピークとなる。
この圧力差がピークとなる隙間寸法は、車両用空調装置の室内空調ユニット構成により変化するが、通常のユニット構成であれば、隙間寸法=0.5〜1.0mm程度の範囲で圧力差がピークとなることが分かった。
そこで、本実施形態では、デフロスタドア13の微小開度位置操作時にドア先端部下流側の面と一方のシール壁面11aとにより形成されるテーパ状拡大空間14の範囲内に、ドア先端部(シール材13d部分)へ向かって突き出す突起15を配置している。これによると、突起15はドア先端部の微小隙間16を通過してテーパ状拡大空間14内に入り込む空気流れを阻害する作用を発揮する。
この結果、拡大空間14内に入り込む空気流れの速度上昇が抑制されるので、この速度上昇の抑制、すなわち、速度低下に相当する分だけテーパ状拡大空間14内の圧力低下度合いが減少する。これにより、ドア先端部前後の圧力差が減少してドア13の自励振動を良好に抑制できる。
なお、突起15のシール壁面11aからの突出高さhは、図6に示す角度θ2が15°未満(θ2<15°)となるように設定することが好ましい。このように突出高さhを設定すれば、テーパ状拡大空間14内の流路断面方向に対する突起15の突出比率を所定値以上に設定でき、上記圧力差の減少効果を有効に発揮できる。ここで、角度θ2は、シール壁面11aにおけるドア先端部の接触位置Cと突起15の頂部とを結ぶ線とドア先端部の下流側面とがなす角度である。
図7は本実施形態による作用効果を示す説明図で、図5に対応する図であり、図中実線(1)は図4に示すように突起15を設けない従来技術におけるドア先端部前後の圧力差と隙間寸法との関係を示し、これに対し、破線(2)は突起15を設けた本実施形態によるドア先端部前後の圧力差と隙間寸法との関係を示す。
なお、(2)における突起15は図3に示す位置に、図3と同じ断面三角状の形状で設けている。突起15のシール壁面11aからの突出高さは0.8mmであり、微小隙間16=0.4mmのとき、図6の角度θ2は13°である。
本実施形態によると、ドア先端部前後の圧力差を破線(2)に示すように従来技術の実線(1)に対して1/2未満の十分小さい値に減少でき、この結果、ドア自励振動を良好に抑制できることを確認できた。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、箱状壁部11側(ケース10側)のシール壁面11aに突起15を成形しているが、第2実施形態では、図8に示すようにドア13側、具体的にはドア基板部13aに突起15を一体成形している。
第2実施形態においても、ドア先端部の微小隙間16からテーパ状拡大空間14内に入り込む空気流れを突起15によって阻害することにより、微小隙間16から流出する空気の速度上昇を抑制して、テーパ状拡大空間14内の圧力低下を抑制できる。これにより、ドア自励振動を良好に抑制できる。
なお、ドア基板部13aと一体成形された突起15の高さhは、角度θ3が15°未満(θ1<15°)となる高さを確保するように設定することが好ましい。ここで、角度θ3は、シール壁面11aにおけるドア先端部の接触位置Cと突起15の頂部とを結ぶ線とシール壁面11aとがなす角度である。
(他の実施形態)
なお、本発明は上述の第1、第2実施形態に限定されることなく、以下述べるごとく種々変形可能である。
(1)第1、第2実施形態では、突起15の断面形状を断面三角状に形成しているが、突起15の断面形状を断面三角状に限らず、断面半円状、断面台形状等の他の形状にしてもよい。
(2)第1、第2実施形態では、本発明をデフロスタドアに適用しているが、特許文献1(特開平11−291741号公報)のように、冷温風の風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整するエアミックスドア等に本発明を適用してもよい。
(3)第1、第2実施形態では、回転式平板状ドアとして、ドア基板部13aの中央部に回転軸13bを配置したバタフライドアを用いる例について説明したが、ドア基板部13aの一端部に回転軸13bを配置し、ドア基板部13aの他端部が回転先端側となる片持ちドア(特許文献1のエアミックスドア参照)により回転式平板状ドアを構成する場合に本発明を適用してもよい。
(4)第1、第2実施形態では、ドア基板部13aの外縁部にゴム系弾性材からなるシール材13dを一体に固着する例(ゴムシール方式のドア)について説明したが、このゴム系弾性材からなるシール材13dを廃止し、ドア基板部13aの表裏両面あるいは少なくとも一面に、シール用パッキン材を貼り付け、このシール用パッキン材を用いて空気通路全閉時のシール作用を得るドア構成(パッキンシール方式のドア)に対して本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態を示す要部断面図で、図2のA部断面図である。 図1に示すデフロスタ吹出口部の概略斜視図である。 (a)は図1のB部拡大断面図、(b)は(a)の斜視図である。 ドア自励振動の発生メカニズムを説明する要部断面図である。 ドア先端部前後の圧力差と隙間寸法との関係を示すグラフである。 ケース側の突起の高さ寸法の決め方を説明する説明図である。 ドア先端部前後の圧力差と隙間寸法との関係を示すグラフで、第1実施形態と従来技術とを比較して示す。 本発明の第2実施形態を示す要部断面図である。
符号の説明
10…ケース、11a…シール壁面、12…デフロスタ吹出口(空気通路)、
13…デフロスタドア(平板状ドア)、14…拡大空間、15…突起、16…微小隙間。

Claims (2)

  1. 回転可能な平板状ドア(13)により空気通路(12)を開閉する空気通路開閉装置であって、
    前記平板状ドア(13)は、ドア基板部(13a)と、前記ドア基板部(13a)の外周縁部に固着されたシール材(13d)とを有しており、
    前記平板状ドア(13)により前記空気通路(12)を全閉するときは前記シール材(13d)が前記空気通路(12)の壁面(11a)に圧接するようになっており、
    一方、前記平板状ドア(13)が微小開度位置に操作され、前記平板状ドア(13)の先端部をなす前記シール材(13d)と前記空気通路(12)の壁面(11a)との間に微小隙間(16)が形成されるときに、前記平板状ドア(13)の前記シール材(13d)下流側面と前記壁面(11a)との間に前記微小隙間(16)を拡大する拡大空間(14)が形成されるようになっており、
    前記空気通路(12)の全閉時に前記シール材(13d)が前記壁面(11a)に圧接する位置を接触位置(C)としたときに、前記壁面(11a)のうち前記接触位置(C)よりも所定距離だけ空気流れ下流側の位置に前記拡大空間(14)へ突き出す突起(15)が設けられ、
    前記壁面(11a)における前記接触位置(C)と前記突起(15)の頂部とを結ぶ線と、前記平板状ドア(13)の前記シール材(13d)の下流側面とがなす角度をθ2としたときに、この角度(θ2)が15°未満となるように前記突起(15)の高さ(h)を設定し、
    前記平板状ドア(13)の微小開度時に、前記微小隙間(16)から前記拡大空間(14)に流れ込む空気流れを前記突起(15)により阻害するようにしたことを特徴とする空気通路開閉装置。
  2. 前記突起(15)は、前記平板状ドア(13)の軸方向の全域にわたって細長く延びる突出形状であることを特徴とする請求項に記載の空気通路開閉装置。
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