JP4596541B2 - 固体電解コンデンサ用陽極体および固体電解コンデンサ - Google Patents

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本発明は、タンタル、ニオブなどの弁作用金属を用いた固体電解コンデンサ用陽極体およびこれを用いた固体電解コンデンサに関する。
従来から弁作用金属として、タンタル、ニオブを用いた固体電解コンデンサは、小型で静電容量が大きく、周波数特性に優れ、CPUの電源回路などに広く使用されている。また、携帯型電子機器の発展に伴い、特にチップ型固体電解コンデンサの小型化および大容量化が進行している。この小型化および大容量化を実現するために、固体電解コンデンサ用陽極体を構成する弁作用金属粉末の粒径を小さくすることにより、陽極体を大きくすること無くコンデンサ容量の大容量化を図ってきた。
例えば、弁作用金属粉末であるタンタル粉末は、一般に出発原料であるフッ化タンタル酸カリウムをナトリウムで還元する還元工程、還元によって生じた副生成塩や不純物を除去する酸洗・水洗工程、ガス生成不純物の除去と熱凝集を行う熱処理工程、脱酸を行う脱酸工程を経て、得ることができる。
また、近年においては、出発原料を五酸化タンタルとして、五酸化タンタルを気体状マグネシウムで還元する還元工程、酸洗・水洗工程、熱処理工程、脱酸工程を経て、得ることができるタンタル粉末が知られている。
しかし、コンデンサ容量の大容量化を実現するために、弁作用金属の粉末粒径を小さくすると、固体電解コンデンサ用陽極体の強度が低下し、例えばチップ型固体電解コンデンサを基板実装する際のリフローの熱による熱的ストレスや、リフローの熱により外装樹脂の膨張収縮によって生じる機械的ストレスや、陽極体内部の吸湿水が急激に気化することに起こる体積膨張によるストレス等により、電気的特性の劣化を引き起こす。このような問題の改善策として高CV粉末に凝集粉を添加した改善案が、例えば特許文献1に開示されている。
特願平11−12601号公報
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、凝集粉、あるいは原粉よりCVが低い粉末を添加するため、固体電解コンデンサのコンデンサ容量が減少する。原粉が高CVであればその傾向が顕著に現れるため、固体電解コンデンサの小型化および大容量化には不向きである。
本発明は、固体電解コンデンサのコンデンサ容量を減少することなく、リフロー時に加わる熱的および機械的ストレスに対する強度に優れる固体電解コンデンサ用陽極体および固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の固体電解コンデンサ用陽極体は、弁作用金属粉末を加圧成形し、陽極リード線を植立して成形体を形成し、高温・真空中で焼結した固体電解コンデンサ用陽極体において、前記弁作用金属粉末は、弁作用金属のフッ化物を還元して得られる粉末からなる第1の弁作用金属粉末と、前記第1の弁作用金属粉末と同じ粉末CVを有する弁作用金属の酸化物を還元して得られる粉末からなる第2の弁作用金属粉末を前記第1の弁作用金属粉末重量に対して20wt%(重量%)以上40wt%(重量%)以下添加、混合したことを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサは、前記固体電解コンデンサ用陽極体に、誘電体層、固体電解質層および陰極層を形成し、端子を接続して外装を施したことを特徴とする。
本発明によれば、固体電解コンデンサ用陽極体の強度を低下させることなくコンデンサ容量の大容量化ができる。さらに固体電解コンデンサの基板実装時における熱的ストレスおよび機械的ストレスによる電気的特性の劣化を抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態について、タンタルを弁作用金属として用いた場合を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の最良の実施の形態に係る固体電解コンデンサ用陽極体を形成するための製造方法を説明するためのフローチャートである。先ず、フッ化タンタル酸カリウムの金属ナトリウムによる還元で製造されたフッ化物還元タンタル粉末を用意する(S11)。また、これとは別に、五酸化タンタルの気体状マグネシウムによる還元で製造された酸化物還元タンタル粉末を用意する(S12)。そして、前記酸化物還元タンタル粉末を秤量し、前記フッ化物還元タンタル粉末と混合した混合タンタル粉末を製作した(S13)。その後、前記混合タンタル粉末に適当量のバインダを加え調合し乾燥させる(S14)。十分に乾燥させた後に成形機にてタンタルワイヤと共に成形を行なう(S15)。そして各成形体を真空焼結した(S16)。
フッ化物還元タンタル粉末よりも2〜4倍大きな平均粒径を持つ酸化物還元タンタル粉末を添加することにより粉末粒子間の接触面積を大きくし、陽極体成形時における粉末同士の接合力を高めることができ、これにより陽極体の成形体強度を高めることができる。
まず、第1の弁作用金属粉末として、平均粒径が0.85μmである100,000μFV/gのフッ化物還元タンタル粉末を使用した。また、これとは別に、第2の弁作用金属粉末として、平均粒径が2.00μmである100,000μFV/gの酸化物還元タンタル粉末を用意した。そして、酸化物還元タンタル粉末を表1に示した添加量になるよう秤量し、前記フッ化物還元タンタル粉末と混合した。その後、混合した粉末に適当量のバインダを加え調合し乾燥させ、十分に乾燥させたあと成形機にて陽極リード線となるタンタルワイヤと共に成形し、1250℃にて30分間真空焼結を行い、陽極体を得た。
前記陽極体を0.6wt%のリン酸水溶液中に浸漬し、8.2Vで240分間陽極酸化することにより、酸化皮膜を形成した。
次いで、硝酸マンガンに浸漬した後、熱分解して、二酸化マンガン層を形成し、カーボンおよび銀ペーストによる陰極層を形成して、従来公知の方法に従い、端子を接続し、外装を施して、定格4V−100μFの固体電解コンデンサを完成させた。
図2は、実施例における固体電解コンデンサ用陽極体の模式断面図である。図2に示すとおり、酸化物還元タンタル粉末4の平均粒径がフッ化物還元タンタル粉末3に比べ大きいことから、粉末結合に要する接触面積が大きくなることで、陽極体1の強度が高くなったと考えられる。
本発明の効果を確認するため、酸化物還元タンタル粉末の添加量を変えた固体電解コンデンサを作成し、その時のtanδ不良率を比較した。また製作した固体電解コンデンサを260℃10秒保持のリフローの5回繰り返し試験を供して、試験後の漏れ電流の変化量を評価した。評価結果を表1に示す。尚、評価試料は酸化物還元タンタル粉末の添加量を5,10,20,30,40,50wt%の6水準とし、各水準の試料数を100個とした。表1に示すリフロー5回繰り返し試験後の漏れ電流の変化量および静電容量初期値は、各100個の試料の平均値である。
Figure 0004596541
表1を参照して、酸化物還元タンタル粉末の添加量が0wt%から50wt%まで漸次増大にするに従って、リフロー5回繰り返し試験後の漏れ電流の変化量は小さくなっていく。しかし、添加量が0wt%つまり従来の固体電解コンデンサと10wt%の固体電解コンデンサの場合は、リフロー5回繰り返し試験後の漏れ電流の変化量がほぼ同等で、他の添加量の固体電解コンデンサに比べ大きいことから、リフローによる熱的および機械的ストレスによる漏れ電流の劣化を効果的に抑制するには、酸化物還元タンタル粉末の添加量を20wt%以上にしなければならず、且つ、その添加量が大きいほど効果が大であるといえる。しかし、酸化物還元タンタル粉末の添加量が50wt%の場合は、無添加(従来の固体電解コンデンサ)のときに比べ、tanδの不良率が増大する結果となった。これは、酸化物還元タンタル粉末の1次粒子間が密な結合状態であることから、1次粒子の空孔径が小となるため、電解質である二酸化マンガンの形成が不十分であるため、tanδが増加したと考えられる。
また、120Hzでの静電容量初期値については、添加量50wt%においては二酸化マンガンの形成不良に起因する静電容量初期値の減少が発生するため、酸化物還元タンタル粉末の添加量は40wt%以下であることが望ましい。
以上のことから、酸化物還元タンタル粉末の添加量は、20〜40wt%の範囲であることが望ましい。
以上、本発明を実施するための最良の形態および実施例を説明したが、本発明は、以上の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、なし得るであろう各種変形、修正を含むことはもちろんである。
本発明の固体電解コンデンサ用陽極体を形成するためのフローチャート。 本発明の固体電解コンデンサ用陽極体の模式断面図。
符号の説明
1 陽極体
2 陽極リード線
3 フッ化物還元タンタル粉末
4 酸化物還元タンタル粉末

Claims (2)

  1. 弁作用金属粉末を加圧成形し、陽極リード線を植立して成形体を形成し、高温・真空中で焼結した固体電解コンデンサ用陽極体において、前記弁作用金属粉末は、弁作用金属のフッ化物を還元して得られる粉末からなる第1の弁作用金属粉末前記第1の弁作用金属粉末と同一金属からなり前記第1の弁作用金属粉末と同じ粉末CVを有する弁作用金属の酸化物を還元して得られる粉末からなる第2の弁作用金属粉末を前記第1の弁作用金属粉末重量に対して20wt%以上40wt%以下添加、混合したことを特徴とする固体電解コンデンサ用陽極体。
  2. 請求項1記載の前記固体電解コンデンサ用陽極体に、誘電体層、固体電解質層および陰極層を形成し、端子を接続して外装を施したことを特徴とする固体電解コンデンサ。
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