JP2009231646A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固体電解コンデンサは、陽極リード線1aが導出された陽極体1と、この陽極体1の表面に形成された誘電体層2と、誘電体層2の上に形成された電解質層3と、この電解質層3の上に形成された陰極層5と、を有するコンデンサ素子10を備える。ここで、電解質層3は、誘電体層2の上に形成された第1の電解質層3aと、この第1の電解質層3aの上に形成された第2の電解質層3bとにより構成される。そして、第2の電解質層3bにはその内部に熱負荷により膨張する熱膨張性黒鉛4が層全面にわたって含有される。
【選択図】図1
Description
次に、図1に示す本実施形態の固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
ン層(または/および熱膨張性黒鉛を含有する二酸化マンガン層)を採用してもよい。
重合性モノマーとしてのピロール10重量%と、ドーパント付与剤兼酸化剤としてのp−トルエンスルホン酸鉄(III )16重量%とを、エタノールと水の5:1混合溶媒に溶解させた化学重合液を調製し、この化学重合液に対して粒子状の熱膨張性黒鉛(膨張開始温度300℃、膨張度10cm3/g)粉末25重量%を均一に混合する。その後、この混合液をガラス基板に一定量(0.1g)を塗布し、大気中で2時間放置することにより重合反応を進行させ、ガラス基板の上に導電性高分子膜(厚み:約100μm)を成膜する。そして、成膜前後のガラス基板の重量を正確に秤量したところ、成膜された導電性高分子膜の重量は0.05gであった。混合した熱膨張性黒鉛は重合反応に寄与しないので、導電性高分子膜の成膜前後で熱膨張性黒鉛の重量は変化しない。これにより、成膜された導電性高分子膜に含まれる熱膨張性黒鉛の含有量は50重量%(=0.1g×25重量%/0.05g)と算出された。なお、上述の熱膨張性黒鉛には、市販されているエア・ウォーター社製の熱膨張性黒鉛(TEG)を採用した。
有量に関する評価を行い、それらの結果を踏まえ、電解質層に含有させる熱膨張性黒鉛の含有量を制御している。
導電性高分子層からなる第1の電解質層3aと、熱膨張性黒鉛4を含有する導電性高分子層からなる第2の電解質層3bとにより構成される電解質層3において、第2の電解質層3bに含まれる熱膨張性黒鉛4の効果に関する評価を行った。
実施例1では、上述の実施形態の製造方法における各工程(工程1〜工程8)に対応した工程を経て固体電解コンデンサA1を作製した。
実施例2では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Bのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA2を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:10μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:90μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
実施例3では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Cのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA3を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:20μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:80μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
解質層3aが形成された陽極体1を浸漬し、大気中に2時間放置することにより重合反応を進行させる。このようにして、第1の電解質層3aの上にポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚みt2:80μm)を形成する。この際、第2の電解質層3bの内部には所定の膨張性能を有する熱膨張性黒鉛4が50重量%の含有量で添加される。なお、熱膨張性黒鉛4は第1の電解質層3aの表面上に形成される第2の電解質層3bの全面にわたって均一に添加される。
実施例4では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Dのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA4を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:50μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:50μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
実施例5では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Eのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA5を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:90μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:10μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
のp−トルエンスルホン酸鉄(III )2重量%とを、エタノールと水の5:1混合溶媒に溶解させた第2の化学重合液を調製し、この第2の化学重合液に対して所定の膨張性能(膨張開始温度300℃、膨張度10cm3/g)を有する熱膨張性黒鉛粉末(粒子状粉末)3重量%を均一に混合した混合液を用意する。そして、この混合液に第1の電解質層3aが形成された陽極体1を浸漬し、大気中に2時間放置することにより重合反応を進行させる。このようにして、第1の電解質層3aの上にポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚みt2:10μm)を形成する。この際、第2の電解質層3bの内部には所定の膨張性能を有する熱膨張性黒鉛4が50重量%の含有量で添加される。なお、熱膨張性黒鉛4は第1の電解質層3aの表面上に形成される第2の電解質層3bの全面にわたって均一に添加される。
実施例6では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Fのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサA6を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:93μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:7μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
図3は比較例1における固体電解コンデンサの電解質層近傍の部分拡大図を示す概略断面図である。比較例1では、図3に示すように、電解質層3として、第1の電解質層3aの上に熱膨張性黒鉛4を含有する第2の電解質層3bを形成していないこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサXを作製した。具体的には、比較例1では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Gのように変更して電解質層3(第1の電解質層3a)を形成している。これにより、誘電体層2の表面上に、ポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚さt1:100μm)のみが電解質層3として形成される。なお、この比較例1(固体電解コンデンサY)は、一般的な固体電解コンデンサ(ヒューズ機能をもたない固体電解コンデンサ)の一例である。
化剤としてのp−トルエンスルホン酸鉄(III )17重量%とを、エタノールと水の5:1混合溶媒に溶解させた第1の化学重合液を用意する。そして、この第1の化学重合液に誘電体層2が形成された陽極体1を浸漬し、大気中に2時間放置することにより重合反応を進行させる。このようにして、誘電体層2の上にポリピロールからなる第1の電解質層3a(厚みt1:100μm)のみを電解質層3として形成する。
図4は比較例2における固体電解コンデンサの電解質層近傍の部分拡大図を示す概略断面図である。比較例2では、図4に示すように、電解質層3として、誘電体層2の上に第1の電解質層3aを形成していないこと以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサYを作製した。具体的には、比較例2では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Hのように変更して電解質層3(第2の電解質層3b)を形成している。これにより、誘電体層2の表面上に、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:100μm)のみが電解質層3として形成される。
まず、各固体電解コンデンサについて静電容量および等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)を評価した。静電容量は、各固体電解コンデンサに対してLCRメータを用いて周波数120Hzで測定した。また、ESRは、各固体電解コンデンサに対してLCRメータを用いて周波数100kHzで測定した。表1に各固体電解コンデンサにおける静電容量およびESRの評価結果をまとめる。なお、表1中の静電容量およびESRの各測定値は、固体電解コンデンサ試料100個の平均値を用い、比静電容量および比ESRの各値は、比較例1(固体電解コンデンサX)における測定結果を100として規格化したものである。
ンデンサをプリント基板にはんだ部材を介して実装する際には、はんだ部材ははんだごてを用いてコンデンサ素子を過熱(具体的には、250℃以上に加熱)しないように形成した。
、過電流を流した状態であっても電気回路は開放されず、評価試料100個すべてで発煙し、発火に至ることが確認された。これに対して、電解質層3として第1の電解質層3aの上に熱膨張性黒鉛4を含有する第2の電解質層3bを採用した実施例1〜6(固体電解コンデンサA1〜A6)では、いずれも回路開放数が100個となっており、過電流が流れた際の電流の遮断を行うヒューズ機能が働いていることが分かる。これは、第2の電解質層3bに熱膨張性黒鉛4を含有させておくことで、過電流が流れた際に、コンデンサ素子10の発熱により熱膨張性黒鉛4が膨張し、第2の電解質層3bの内部に電気的ギャップが生じる結果、固体電解コンデンサ(コンデンサ素子10)に流れる電流を遮断できたためと考えられる。
次に、導電性高分子層からなる第1の電解質層3aと、熱膨張性黒鉛4を含有する導電性高分子層からなる第2の電解質層3bとにより構成される電解質層3において、第2の電解質層3bに含まれる熱膨張性黒鉛4の含有量の影響に関する評価を行った。
実施例7〜10では、実施例4の工程3Dにおいて、熱膨張性黒鉛4の含有量が5重量
%、10重量%、30重量%、65重量%となる第2の電解質層3bをそれぞれ形成すること以外は、実施例4と同様にして固体電解コンデンサB1〜B4を作製した。
各固体電解コンデンサについて、実験1と同様にして、静電容量およびESRの評価、ヒューズ機能確認試験、及び燃焼確認試験を行った。表2に各固体電解コンデンサの評価結果を示す。なお、表2中の静電容量およびESRの各測定値は、固体電解コンデンサ試料100個の平均値を用い、比静電容量および比ESRの各値は、比較例1(固体電解コンデンサX)における測定結果を100として規格化したものである。
せた実施例4、7〜10(固体電解コンデンサA4、B1〜B4)では、いずれも回路開放数が100個となっており、過電流が流れた際の電流の遮断を行うヒューズ機能が働いていることが分かる。
次に、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3aと、熱膨張性黒鉛4を含有する導電性高分子層からなる第2の電解質層3bとにより構成される電解質層3において、第2の電解質層3bに含まれる熱膨張性黒鉛4の効果に関する評価を行った。
実施例11では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Iのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC1を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:5μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:95μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
このようにして、第1の電解質層3aの上にポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚みt2:95μm)を形成する。この際、第2の電解質層3bの内部には所定の膨張性能を有する熱膨張性黒鉛4が50重量%の含有量で添加される。なお、熱膨張性黒鉛4は第1の電解質層3aの表面上に形成される第2の電解質層3bの全面にわたって均一に添加される。
実施例12では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Jのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC2を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:9μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:91μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
実施例13では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Kのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC3を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:15μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:85μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
%を均一に混合した混合液を用意する。そして、この混合液に第1の電解質層3aが形成された陽極体1を浸漬し、大気中に2時間放置することにより重合反応を進行させる。このようにして、第1の電解質層3aの上にポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚みt2:85μm)を形成する。この際、第2の電解質層3bの内部には所定の膨張性能を有する熱膨張性黒鉛4が50重量%の含有量で添加される。なお、熱膨張性黒鉛4は第1の電解質層3aの表面上に形成される第2の電解質層3bの全面にわたって均一に添加される。
実施例14では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Lのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC4を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:50μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:50μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
実施例15では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Mのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC5を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:90μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:10μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
溶解させた化学重合液を調製し、この化学重合液に対して所定の膨張性能(膨張開始温度300℃、膨張度10cm3/g)を有する熱膨張性黒鉛粉末(粒子状粉末)3重量%を均一に混合した混合液を用意する。そして、この混合液に第1の電解質層3aが形成された陽極体1を浸漬し、大気中に2時間放置することにより重合反応を進行させる。このようにして、第1の電解質層3aの上にポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚みt2:10μm)を形成する。この際、第2の電解質層3bの内部には所定の膨張性能を有する熱膨張性黒鉛4が50重量%の含有量で添加される。なお、熱膨張性黒鉛4は第1の電解質層3aの表面上に形成される第2の電解質層3bの全面にわたって均一に添加される。
実施例16では、実施例1の工程3Aを以下の工程3Nのように変更して電解質層3(第1の電解質層3aおよび第2の電解質層3b)を形成すること以外は、実施例1と同様にして固体電解コンデンサC6を作製した。これにより、誘電体層2の表面上には、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:95μm)と、熱膨張性黒鉛4を含有するポリピロールからなる第2の電解質層3b(厚さt2:5μm)とから構成される電解質層3(厚さ合計:100μm)が形成される。
図3は比較例3における固体電解コンデンサの電解質層近傍の部分拡大図を示す概略断面図である。比較例3では、図3に示すように、電解質層3として、第1の電解質層3aの上に熱膨張性黒鉛4を含有する第2の電解質層3bを形成していないこと以外は、実施例11と同様にして固体電解コンデンサZを作製した。具体的には、比較例3では、実施例11の工程3Iを以下の工程3Pのように変更して電解質層3(第1の電解質層3a)を形成している。これにより、誘電体層2の表面上に、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚さt1:100μm)が電解質層3として形成される。なお、この比較例3(固体電解コンデンサZ)は、一般的な固体電解コンデンサ(ヒューズ機能をもたない固体電解コンデンサ)の一例である。
浸漬・引き上げ・熱処理の操作を40回繰り返し行う。このようにして、誘電体層2の上に二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3a(厚みt1:100μm)のみからなる電解質層3を形成する。
各固体電解コンデンサについて、実験1と同様にして、静電容量およびESRの評価、ヒューズ機能確認試験、及び燃焼確認試験を行った。表3に各固体電解コンデンサの評価結果を示す。なお、表3中の静電容量およびESRの各測定値は、固体電解コンデンサ試料100個の平均値を用い、比静電容量および比ESRの各値は、比較例3(固体電解コンデンサZ)における測定結果を100として規格化したものである。
、過電流を流した状態であっても電気回路は開放されず、評価試料100個すべてで発煙し、発火に至ることが確認された。これに対して、電解質層3として、二酸化マンガン層からなる第1の電解質層3aの上に熱膨張性黒鉛4を含有する第2の電解質層3bを採用した実施例11〜16(固体電解コンデンサC1〜C6)では、いずれも回路開放数が100個となっており、過電流が流れた際の電流の遮断を行うヒューズ機能が働いていることが分かる。これは、実験1と同様、第2の電解質層3bに熱膨張性黒鉛4を含有させておくことで、過電流が流れた際に、コンデンサ素子10の発熱により熱膨張性黒鉛4が膨張し、第2の電解質層3bの内部に電気的ギャップが生じる結果、固体電解コンデンサ(コンデンサ素子10)に流れる電流を遮断できたためと考えられる。
モールド外装体、10 コンデンサ素子。
Claims (9)
- 陽極体の表面に、誘電体層、電解質層、及び陰極層が順次形成された固体電解コンデンサであって、
前記電解質層は、前記誘電体層の上に形成された第1の電解質層と、この第1の電解質層の上に形成された第2の電解質層とを備え、
前記第2の電解質層は、熱膨張性黒鉛を含有していることを特徴とした固体電解コンデンサ。 - 前記熱膨張性黒鉛は、前記第2の電解質層のみに含有されていることを特徴とした請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記熱膨張性黒鉛は、前記第2の電解質層の全面にわたって分布していることを特徴とした請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記第2の電解質層は、導電性高分子により構成されていることを特徴とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記電解質層は、前記第2の電解質層の厚みt2に対する第1の電解質層の厚みt1の比(t1/t2)が0.1〜9.0の範囲であることを特徴とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記電解質層は、前記第1の電解質層の厚みが10μm以上であることを特徴とした請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記熱膨張性黒鉛は、含有量が前記第2の電解質層の総重量に対して10重量%〜50重量%の範囲であることを特徴とした請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
- 前記第1の電解質層は、導電性高分子により構成されていることを特徴とした請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
- 温度300℃の環境下において、前記熱膨張性黒鉛が膨張し、前記陽極体と前記陰極層との間に電流が流れなくなることを特徴とした請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
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