JP2008182056A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2008182056A
JP2008182056A JP2007014468A JP2007014468A JP2008182056A JP 2008182056 A JP2008182056 A JP 2008182056A JP 2007014468 A JP2007014468 A JP 2007014468A JP 2007014468 A JP2007014468 A JP 2007014468A JP 2008182056 A JP2008182056 A JP 2008182056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid electrolytic
electrolytic capacitor
metal powder
valve action
action metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007014468A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Ito
明弘 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichicon Corp
Original Assignee
Nichicon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichicon Corp filed Critical Nichicon Corp
Priority to JP2007014468A priority Critical patent/JP2008182056A/ja
Publication of JP2008182056A publication Critical patent/JP2008182056A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

【課題】誘電体皮膜の品質を改善し、漏れ電流が少なく、耐電圧が高い固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】本発明に係る固体電解コンデンサは、熱処理を行った弁作用金属粉末から多孔質成型体を加圧成形し、この多孔質成型体を焼結して生成した焼結体を陽極体とするものであって、加圧成形前の弁作用金属粉末を、熱凝集した二次粒子と、未凝集の一次粒子とに分別した後に、未凝集の一次粒子を選択的に取り除き、弁作用金属粉末中に含まれる一次粒子を20wt%以下にしたことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種電子機器に使用される固体電解コンデンサに関し、特に、漏れ電流が少なく、耐電圧が高い固体電解コンデンサに関するものである。
従来の固体電解コンデンサは、タンタルまたはニオブ等の弁作用金属粉末である単独粒子(一次粒子)を、高温・高真空の熱処理によって熱凝集させて二次粒子化(造粒)し、これを加圧成形して多孔質成形体を形成する。そして、この多孔質成形体を焼結して多孔質焼結体を形成した後、この多孔質焼結体に誘電体皮膜を形成し、陰極として導電性高分子または二酸化マンガンからなる固体電解質層と、グラファイト層、銀層からなる陰極引出層を順次形成して構成される。
理想的な固体電解コンデンサは、直流電圧印加時のインピーダンスが無限大となるので、電流が流れることはない。しかし、実際には、直流電圧印加時でもインピーダンスは無限大にならず、電流(漏れ電流)が流れてしまう。漏れ電流は、誘電体皮膜が薄い部分や、本来非晶質であるはずの誘電体皮膜の一部が結晶化し、導電性を有することとなった微小な欠陥部分において生じる。
また、上記のような不均一な誘電体皮膜は、固体電解コンデンサの耐電圧低下の原因にもなっている。
この固体電解コンデンサの誘電体皮膜の不均一を改善するための手段として、多孔質焼結体中の含有酸素濃度を低下させることが極めて有効であることが知られており、様々な試みがなされている。
例えば、特許文献1では、弁作用金属粉末を加圧成形した多孔質成形体を焼結室で焼結させ、高真空下で強制冷却する。そして、焼結室の圧力を、大気リーク→再真空→大気リーク→再真空→・・・とし、リーク度を徐々に上げつつ大気リークを繰り返して段階的に大気圧にした後に、焼結室から多孔質焼結体を取り出すことによって、含有酸素濃度を低下させている。
この方法によれば、焼結した多孔質焼結体の自然酸化を防ぐことにより、多孔質焼結体中の含有酸素濃度を低下させることはできたが、弁作用金属粉末自体に含まれる酸素を低減することはできなかった。したがって、弁作用金属粉末自体に含まれる酸素が多い場合、依然として多孔質焼結体中の含有酸素濃度は高く、誘電体皮膜の品質を改善することは困難であった。
特開2001−135552公報
したがって、本発明は、弁作用金属粉末の酸素濃度に着目して誘電体皮膜の品質を改善し、漏れ電流が少なく、耐電圧が高い固体電解コンデンサを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、弁作用金属粉末である一次粒子を熱凝集させて生成した二次粒子の中に、表面に形成された酸化層によって一次粒子同士の結合が抑制されたために二次粒子化されなかった一次粒子が存在することに着目し、これを取り除いた後に加圧成形、焼結することで、含有酸素濃度が低い多孔質焼結体が得られることを見出し、発明を完成させた。
本発明は、熱処理を行った弁作用金属粉末を加圧成形し、得られた加圧成形体を焼結してなる焼結体を陽極体とし、誘電体皮膜、固体電解質層、および陰極引出層を順次形成してなる固体電解コンデンサであって、
前記弁作用金属粉末中に含まれる未凝集の単独粒子を20wt%以下にしたことを特徴とする。
また、本発明において、前記弁作用金属粉末は、タンタルまたはニオブであることが好ましい。
本発明によれば、含有酸素濃度が低い多孔質焼結体が得られるため、誘電体皮膜の品質が改善し、漏れ電流が少なく、耐電圧が高い固体電解コンデンサを提供することができる。
各実施例および各比較例では、まず、高温・高真空での熱処理を行ったタンタル粉末を、熱凝集した二次粒子(平均粒子径:約2〜300μm)と、未凝集の一次粒子(平均粒子径:約0.3〜2.0μm)とに、ふるいを用いて分別する。
[実施例1]
実施例1では、二次粒子化したタンタル粉末のみを用いた。
この粉末をタンタルリード線とともに加圧成形して多孔質成形体を生成し、これを高温で真空焼結して多孔質焼結体を作製する。そして、酸性液中で、この多孔質焼結体に陽極酸化電圧20Vを3時間印加して、細孔内部に誘電体皮膜を形成する。次に、陰極として、二酸化マンガンからなる固体電解質層と、陰極引出層となるグラファイト層、銀層を順次形成して、コンデンサ素子を構成した。
続いて、上記コンデンサ素子に溶接によってリード線と陽極端子を接続し、さらに、コンデンサ素子の銀層と陰極端子とを導電性接着剤によって接続した後、トランスファーモールドを行い、定格6.3V−10μFのチップ形固体電解タンタルコンデンサを作製した。
[実施例2]
実施例2では、一次粒子を20wt%含むタンタル粉末を用い、これ以外の条件は実施例1と同様にして、定格6.3V−10μFのチップ形固体電解タンタルコンデンサを作製した。
[比較例1]
比較例1では、一次粒子と二次粒子の分別を行わない従来のタンタル粉末を想定した、一次粒子を30wt%含むタンタル粉末を用い、これ以外の条件は実施例1と同様にして、定格6.3V−10μFのチップ形固体電解タンタルコンデンサを作製した。
[比較例2]
比較例2では、比較例1よりもさらに極端な従来例として、一次粒子を50wt%含むタンタル粉末を用い、これ以外の条件は実施例1と同様にして、定格6.3V−10μFのチップ形固体電解タンタルコンデンサを作製した。
表1に、各実施例および各比較例における、多孔質焼結体の含有酸素濃度を比較した結果を示す。
Figure 2008182056
前述したように、熱処理後に残った未凝集の一次粒子は、その表面に形成された酸化層によって一次粒子同士の結合が抑制されたために二次粒子化されなかったものである。すなわち、表1から明らかなように、熱処理後のタンタル粉末から、未凝集の一次粒子を選択的に取り除くことで、多孔質焼結体中の含有酸素濃度を低減させることができる。
次に、各実施例および各比較例のチップ形固体電解タンタルコンデンサ(各100個)について、漏れ電流試験(図1)、耐電圧試験(図2)および高温負荷試験(図3)を行った結果につき説明する。
図1は、漏れ電流試験の結果を示すグラフである。この試験では、直流電圧6.3Vを陰極−陽極端子間に1分間印加した直後の漏れ電流を測定した。
この結果から、多孔質焼結体中の含有酸素濃度が2500ppm(実施例2と比較例1の間)付近を超えると、漏れ電流が急激に上昇することが確認された。
図2は、耐電圧試験の結果を示すグラフである。この試験では、陰極−陽極端子間に印加する直流電圧を徐々に増加し、誘電体皮膜が損傷した際の印加電圧(耐電圧)を測定した。
この結果から、多孔質焼結体中の含有酸素濃度が2500ppm(実施例2と比較例1の間)付近を超えると耐電圧が急激に低下することが確認された。
図3は、高温負荷試験の結果を示すグラフである。この試験では、まず、リフロー炉による加熱処理を行う前の漏れ電流(初期値)を測定し、次に、260℃のリフロー炉を通過させた後の漏れ電流(リフロー後)を測定した。続いて、125℃で定格の直流電圧6.3Vを所定の時間(500、1500、2000、2500時間)印加した後の漏れ電流をそれぞれ測定した。漏れ電流の測定条件は、図1の漏れ電流試験と同様にした。
この結果から、多孔質焼結体中の含有酸素濃度が2500ppmを超える比較例1、2では、漏れ電流が経時的に劣化することが確認された。その一方で、一次粒子の含有量が少ない、すなわち、多孔質焼結体中の含有酸素濃度が低い実施例1、2は、125℃で定格の直流電圧6.3Vを2500時間印加した後においても、漏れ電流は、初期値からほとんど変化しないことが分かる。
以上のように、熱処理後のタンタル粉末を二次粒子と未凝集の一次粒子とに分別し、加圧成形するタンタル粉末中に含まれる一次粒子を20wt%以下にすることによって、漏れ電流が少なく、かつ耐電圧が高い固体電解コンデンサが得られることが確認された。
なお、上記各実施例では弁作用金属の一例としてタンタルを用いたが、ニオブ等の他の公知の弁作用金属でも同等の効果を得ることができた。
固体電解コンデンサの漏れ電流試験結果を示すグラフである。 固体電解コンデンサの耐電圧試験結果を示すグラフである。 固体電解コンデンサの高温負荷試験結果を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 熱処理を行った弁作用金属粉末を加圧成形し、得られた加圧成形体を焼結してなる焼結体を陽極体とし、誘電体皮膜、固体電解質層、および陰極引出層を順次形成してなる固体電解コンデンサであって、
    前記弁作用金属粉末中に含まれる未凝集の単独粒子を20wt%以下にしたことを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記弁作用金属粉末が、タンタルまたはニオブであることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
JP2007014468A 2007-01-25 2007-01-25 固体電解コンデンサ Pending JP2008182056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014468A JP2008182056A (ja) 2007-01-25 2007-01-25 固体電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014468A JP2008182056A (ja) 2007-01-25 2007-01-25 固体電解コンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008182056A true JP2008182056A (ja) 2008-08-07

Family

ID=39725718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007014468A Pending JP2008182056A (ja) 2007-01-25 2007-01-25 固体電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008182056A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014022746A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Avx Corp 湿式対乾式キャパシタンスを強化した固体電解コンデンサ
US10121600B2 (en) 2012-07-19 2018-11-06 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor with improved performance at high voltages
US10297392B2 (en) 2012-07-19 2019-05-21 Avx Corporation Temperature stable solid electrolytic capacitor

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03232213A (ja) * 1990-02-08 1991-10-16 Hitachi Aic Inc タンタル固体電解コンデンサの製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03232213A (ja) * 1990-02-08 1991-10-16 Hitachi Aic Inc タンタル固体電解コンデンサの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014022746A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Avx Corp 湿式対乾式キャパシタンスを強化した固体電解コンデンサ
JP2018110256A (ja) * 2012-07-19 2018-07-12 エイヴィーエックス コーポレイション 湿式対乾式キャパシタンスを強化した固体電解コンデンサ
US10121600B2 (en) 2012-07-19 2018-11-06 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor with improved performance at high voltages
US10297392B2 (en) 2012-07-19 2019-05-21 Avx Corporation Temperature stable solid electrolytic capacitor
JP2020025136A (ja) * 2012-07-19 2020-02-13 エイヴィーエックス コーポレイション 湿式対乾式キャパシタンスを強化した固体電解コンデンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6350406B1 (en) Method of manufacturing anode unit for solid electrolytic capacitor, anode unit for solid electrolytic capacitor, continuous sintering apparatus, and method of manufacturing secondary particles of valve-action metal powder
JP2008235949A (ja) 電解コンデンサ
WO2010050558A1 (ja) コンデンサ素子の製造方法
JP2004349658A (ja) 電解コンデンサ
US7729104B2 (en) Tantalum powder and solid electrolyte capacitor including the same
JP2008300463A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
CN105339512A (zh) 制造具有大表面积的低氧阀金属烧结体的方法
JP2005167230A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2008182056A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2017022281A (ja) 電解コンデンサ
JP2008010719A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4596541B2 (ja) 固体電解コンデンサ用陽極体および固体電解コンデンサ
JP4624017B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4139354B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法および固体電解コンデンサ
JP2006108626A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2885101B2 (ja) 電解コンデンサの製造方法
TWI266661B (en) Niobium powder and solid electrolytic capacitor
JP5824190B1 (ja) 固体電解コンデンサ素子の製造方法
JP2010080600A (ja) チップ形固体電解コンデンサ
WO2016009680A1 (ja) 固体電解コンデンサ素子の製造方法
US20230395329A1 (en) Method of Producing a Tantalum Capacitor Anode
JP2009176887A (ja) 固体電解コンデンサ
JP2006013031A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2003342603A (ja) ニオブ粉末及び固体電解コンデンサ
JP4947888B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110902

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111116