JP4595900B2 - 多層金属箔張り積層板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、最外層が金属箔のベタ面で形成されると共に複数層の内層回路パターンを有する多層金属箔張り積層板の製造方法に関するものである。
多層プリント配線板の製造に用いられる多層金属箔張り積層板は、これまで多くの方法で製造されている。図2はその一例を示すものであり、この方法によれば、次のようにして多層金属箔張り積層板が製造されている(例えば、特許文献1参照。)。
まず、図2(a)に示すような両面銅張り積層板等の両面金属箔張り積層板11を用意し、この両面金属箔張り積層板11の片面の金属箔2の表面に保護シート5を貼着する。このとき、図2(b)に示すように、保護シート5は金属箔2の表面の中央部、すなわち未回路形成部3(後述)の表面のみを覆うように貼着されるものであり、従って、金属箔2の表面の周端部は保護シート5で覆われない非回路パターン4(後述)の形成部分となる。
そして、上記のようにして両面金属箔張り積層板11に保護シート5を貼着して設けた後、図2(c)に示すように、この両面金属箔張り積層板11の両面の全面に亘って感光性ドライフィルムレジスト(DFR)10をラミネートする。次に、マスクフィルム(図示省略)を用いて両方のDFR10に所望のパターンを露光する。このとき、DFR10の保護シート5を覆う部分(後に未回路形成部3が形成される部分)は露光により硬化させるようにする。また、後に非回路パターン4が形成される部分も露光により硬化させるようにする。次に、図2(d)に示すように、露光後のDFR10に現像処理を施して未硬化部分を除去した後、硬化したDFR10で覆われていない金属箔2をエッチングにより除去する。この後、剥離液を用いてDFR10を剥離して除去すると、図2(e)に示すように、保護シート5で未回路形成部3を覆った外層用基材6を得ることができる。
すなわち、図2(b)に示すように両面金属箔張り積層板11に保護シート5を貼着して設けた後、図2(c)(d)に示すように両面金属箔張り積層板11にサブトラクティブ法等の回路形成処理を施すことによって、両面金属箔張り積層板11の保護シート5を貼着していない方の金属箔2から回路パターン1を形成すると共に、両面金属箔張り積層板11の保護シート5を貼着した方の金属箔2の保護シート5で覆われていない部分から非回路パターン4を形成するものである。つまり、上記の回路パターン1と非回路パターン4は同じ工程で同時に形成されるものである。
ここで、非回路パターン4としては位置合わせ用マークや検査用クーポン(外層用基材6と内層用基材8の積層位置が正確であるか否かを検査するマーク)やインピーダンス測定用のダミー回路パターンなどを例示することができる。
そして、上記のようにして保護シート5で未回路形成部3を覆った外層用基材6を形成した後、図2(f)に示すように、内層用基材8の外側に上記の外層用基材6を配置すると共に外層用基材6と内層用基材8との間にプリプレグ9を介在させ、この状態で外層用基材6と内層用基材8とプリプレグ9とを重ねて組み合わせる。このとき、外層用基材6の回路パターン1側を内層用基材8に向けるようにして、外層用基材6の回路パターン1が形成された片面と内層用基材8の回路パターン7が形成された片面との間にプリプレグ9を介在させ、外層用基材6とプリプレグ9と内層用基材8とを交互に重ね合わせて組み合わせるようにする。また、外層用基材6と内層用基材8とを重ねるときには外層用基材6に非回路パターン4として形成した位置合わせ用マークをCCDカメラ等で認識しながら位置合わせ用マークを基準にするものであり、これにより、外層用基材6の回路パターン1と内層用基材8の回路パターン7とを高精度に位置合わせして回路パターン1、7の層間ズレを少なくすることができるものである。さらに、外層用基材6に非回路パターン4として形成された検査用クーポンを目視あるいはX線検査装置で認識して外層用基材6と内層用基材8とが正確な位置に重ねられているか否かを検査し、検査に合格したもののみを加熱加圧成形し、検査に不合格であったものは重ね直しする。このように非回路パターン4として検査用クーポンを設けることによって、外層用基材6と内層用基材8の組み合わせ位置の検査効率を高めることができる。
次に、外層用基材6と内層用基材8とプリプレグ9とを組み合わせたものを加熱加圧成形することにより、プリプレグ9を硬化させて絶縁層35を形成すると共にプリプレグ9の硬化により外層用基材6と内層用基材8とを接着して積層一体化することによって、図2(g)に示すように、多層金属箔張り積層板を形成することができる。このように、上記の加熱加圧成形時において外層用基材6の未回路形成部3が保護シート5で覆われているために、プリプレグ9から樹脂粉が飛散しても、この樹脂粉は直接未回路形成部3に付着することがなく、樹脂残渣による傷や打痕が発生しにくくなるものである。
次に、図2(h)に示すように多層金属箔張り積層板の未回路形成部3から保護シート5を剥離して除去すると共に、必要に応じて多層金属箔張り積層板の周端部(非回路パターン4の形成部分)を切除する。そして、多層プリント配線板は、上記の多層金属箔張り積層板の未回路形成部3の金属箔2から所望の回路パターンを形成することにより製造されるものである。
特開2004−87853号公報
しかしながら、従来の多層金属箔張り積層板の製造方法にあっては、次のような問題があった。
すなわち、図2(a)〜(e)に示すように、保護シート5を両面金属箔張り積層板11の片面に貼着した後で回路形成処理を施すようにしていたが、この順番では、回路形成処理を施す前に、保護シート5の貼着に起因する応力により、両面金属箔張り積層板11に反りが発生してしまう。そして、図2(b)〜(e)に矢印で示すように反りが発生した状態で両面金属箔張り積層板11をエッチングラインに通すと、このラインの途中で両面金属箔張り積層板11が引っ掛かって不良品となってしまうという問題があった。
また、エッチングラインは、現像工程、エッチング工程、剥離工程から構成されるが、図2(d)(e)に示す剥離工程において、DFR10の剥離液が保護シート5と未回路形成部3との間に染み込んで、保護シート5の粘着層(図示省略)を未回路形成部3に固着させる。このようにして保護シート5の一部が残渣20となって未回路形成部3の表面に残り、これが不良品の発生の原因となってしまうという問題もあった。この問題は、保護シート5と未回路形成部3とを可能な限り密着させることによって解決することができるものと考えられるが、保護シート5を両面金属箔張り積層板11に貼着する際の圧力の程度によっては、両面金属箔張り積層板11が折れたり、未回路形成部3となる金属箔2の表面に傷が付いたりするものである。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、エッチングラインにおいて不良品の発生を防止することができると共に、外層用基材が折れたり、未回路形成部の表面に傷が付いたりするのを防止することができる多層金属箔張り積層板の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る多層金属箔張り積層板の製造方法は、両面金属箔張り積層板の一方の片面に回路パターンを形成すると共に他方の片面に金属箔のベタ面からなる未回路形成部及び非回路パターンを形成することによって外層用基材を形成する第1工程と、前記外層用基材の前記未回路形成部に保護シートを貼着する第2工程と、前記外層用基材の前記回路パターンが形成された前記片面と内層用基材の回路パターンが形成された片面との間にプリプレグを介在させて組み合わせる第3工程と、前記外層用基材と前記内層用基材と前記プリプレグを組み合わせたものを熱圧成形する第4工程とを有すると共に、前記第2工程において、圧着ロールを用い、4.0kg/cm(0.39MPa)以下のロール圧力を加えて前記保護シートを貼着することを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る多層金属箔張り積層板の製造方法によれば、保護シートを貼着しない状態で回路形成処理を施すことによって、反りの発生を防止し、エッチングラインにおいて不良品の発生を防止することができるものであり、また、4.0kg/cm(0.39MPa)を超えないロール圧力で保護シートを貼着することによって、外層用基材が折れたり、未回路形成部の表面に傷が付いたりするのを防止することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明において多層金属箔張り積層板は、内層用基材8と外層用基材6とをプリプレグ9で接着して積層することにより形成されている。内層用基材8は従来から多層プリント配線板の製造に用いられているものであって、絶縁層30の片面あるいは両面に金属導体からなる回路パターン7を有して形成されるものであり、例えば、片面あるいは両面銅張り積層板などの金属箔張り積層板にサブトラクティブ法などの回路形成処理を施すことにより内層用基材8を形成することができる。外層用基材6は従来から多層プリント配線板の製造に用いられているものであって、絶縁層31の片面に金属導体からなる回路パターン1を有し、かつ絶縁層31の他の片面に金属箔2のベタ面からなる未回路形成部3と非回路パターン4とを有して形成されるものである。上記の未回路形成部3は外層用基材6の片面の中央部に形成されており、また、非回路パターン4は外層用基材6の片面の周端部に形成されている。非回路パターン4としては位置合わせ用マークや検査用クーポンやインピーダンス測定用のダミー回路パターンなどを例示することができる。このような外層用基材6は、例えば、両面銅張り積層板などの金属箔張り積層板にサブトラクティブ法などの回路形成処理を施すことにより形成することができる。
外層用基材6の絶縁層31の厚みは0.2mm以下であることが好ましい。信号回路パターン等の回路パターンの特性インピーダンス値の制御(特性インピーダンス値を設計値の所定の値に収めること)は、回路パターン1の回路幅及び絶縁層31の厚さ精度が重要である。通常、外層用基材6を形成するために用いる金属箔張り積層板は厚さ0.2mm以下の場合、ガラスクロスを1枚用いて形成されている。例えば、金属箔張り積層板が厚さ0.2mmの場合、7628タイプのガラスクロスを1枚用い、このガラスクロスにエポキシ樹脂等の樹脂を含浸させてプリプレグを形成し、このプリプレグの両面(最外層)に銅箔等の金属箔を配置して組み合わせた後、加熱加圧成形して積層一体化することにより金属箔張り積層板が形成されるものである。また、金属箔張り積層板が厚さ0.15mmの場合、1501タイプのガラスクロスを1枚用い、また、金属箔張り積層板が厚さ0.10mmの場合、2116タイプのガラスクロスを1枚用い、それぞれ上記と同様にして金属箔張り積層板が形成されるものである。このように、厚みが0.2mm以下の外層用基材6及び金属箔張り積層板はガラスクロスを1枚使用して形成されるものであり、ガラスクロスを複数枚重ねて使用することにより厚み0.2mmを超える外層用基材6及び金属箔張り積層板に比べて、厚みの偏差(バラツキ)が小さくなるものであり、これにより、外層用基材6の絶縁層31の厚さ精度が高くなって、外層用基材6の回路パターン1の特性インピーダンスの制御を容易に高精度で行うことができるものである。なお、外層用基材6は現在入手可能なもので厚さ0.020mm以上であるので、本発明で用いる外層用基材6の厚みの実質的な下限はこの値となる。
外層用基材6の厚みのバラツキ(公差)は±0.020mmであることが好ましく、より好ましくは±0.010mmである。上記のように、多層金属箔張り積層板や多層プリント配線板の回路パターンの特性インピーダンス値の制御は絶縁層31の厚さ精度が重要である。従って、外層用基材6として厚みのバラツキが±0.020mmで厚さ精度が高いものを用いることによって、外層用基材6の回路パターン1の特性インピーダンスの制御を容易に行うことができるものである。なお、外層用基材6の厚みのバラツキは小さいほど好ましいので、±0mmが最も好ましい。
本発明において外層用基材6の未回路形成部3の表面には保護シート5が貼着されている。保護シート5は粘着性を有して未回路形成部3から剥離可能な粘着性剥離シートであって、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、四フッ化エチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂(PET)などの合成樹脂でシート状(フィルム状)に形成されるものであり、保護シート5の片面には未回路形成部3に貼着するための粘着層(図示省略)が設けられている。また、保護シート5としては耐エッチング液性に優れ、後述の積層時の加熱加圧成形(熱圧積層成形時)の加熱や圧力に耐え得るものであればよいが、耐熱温度としては180℃以上であることが好ましく、180℃未満の場合には加熱加圧成形の際に破損するおそれがある。なお、保護シート5の耐熱温度は高いほど好ましいのでその上限は特に設定されないが、現在入手可能な保護シート5の耐熱温度は350℃以下であるので、この値が保護シート5の耐熱温度の実質的な上限となる。
保護シート5の厚みは10μm以上150μm以下のものが使用可能であるが、20μm以上80μm以下であることが好ましい。保護シート5の厚みが20μm未満である場合には、後述の積層時の加熱加圧成形において、保護シート5の表面にプリプレグ9等から生じた樹脂等の粉末状物質やその他の異物が付着したまま加熱加圧成形すると、これら異物が原因で局所的な圧力が金属箔2の未回路形成部3に加わることにより、外層用基材6の最外層の金属箔2の未回路形成部3に傷や打痕が発生するのを抑えることができないおそれがある。従って、保護シート5の厚みを20μm以上とすることにより、保護シート5の弾性により上記異物が原因で局部的に加わる圧力を緩和することができ、外層用基材6の最外層の金属箔2の未回路形成部3に傷や打痕が発生するのを抑えることができる。
また、保護シート5の厚みが80μmを超える場合には、後述の積層時の加熱加圧成形において、保護シート5で覆われていない非回路パターン4の形成部分に圧力が加わりにくくなり、保護シート5を貼着した未回路形成部3と保護シート5を貼着していない非回路パターン4との厚み差が顕著に大きくなってしまい、このために、加熱加圧成形後の未回路形成部3と非回路パターン4との境界において金属箔2に段差等が生じて、保護シート5を除去した後の未回路形成部3への回路パターン形成が精度良く行えないおそれがある。また、保護シート5で覆われていない非回路パターン4の形成部分に圧力が加わりにくくなり、この圧力不足のために、保護シート5で覆われていない非回路パターン4の形成部分において空隙(ボイド)などがプリプレグ9に発生してしまい、耐熱性等の観点から多層金属箔張り積層板や多層プリント配線板として問題が生じるおそれがある。
そして、本発明の多層金属箔張り積層板を製造するにあたっては次のようにして行う。
まず、第1工程においては、図1(a)に示すような両面銅張り積層板等の両面金属箔張り積層板11を用意し、この両面金属箔張り積層板11に回路形成処理を施すことによって、両面金属箔張り積層板11の一方の金属箔2から回路パターン1を形成すると共に両面金属箔張り積層板11の他方の金属箔2から未回路形成部3及び非回路パターン4を形成し、図1(d)に示すような外層用基材6を形成する。上記の回路パターン1、未回路形成部3、非回路パターン4は同じ工程で同時に形成されるものである。また、上記の回路形成処理としてはサブトラクティブ法などの従来から行われている方法を採用することができる。具体的には以下のようにして回路形成処理を行う。まず、図1(b)に示すように、両面金属箔張り積層板11の両面の全面に亘って感光性ドライフィルムレジスト(DFR)10をラミネート(貼着)する。次に、マスクフィルム(図示省略)を用いて両方のDFR10に所望のパターンを露光する。このとき、後に未回路形成部3が形成されることになる金属箔2の表面の中央部を覆うDFR10は露光により硬化させるようにする。また、後に非回路パターン4が形成されることになる金属箔2の表面の周端部を覆うDFR10も露光により硬化させるようにする。次に、図1(c)に示すように、露光後のDFR10に現像処理を施して未硬化部分を除去した後、硬化したDFR10で覆われていない金属箔2をエッチングにより除去する。この後、剥離液を用いてDFR10を剥離して除去すると、図1(d)に示すような外層用基材6を得ることができる。
このように、回路形成処理を施す際にはまだ保護シート5は貼着されていないので反りは発生せず、これにより両面金属箔張り積層板11はエッチングラインをスムーズに通ることができ、不良品の発生を防止することができるものである。
下記[表1]は、図1(a)〜(d)の工程を経て100枚の外層用基材6を製造した場合(実施例1)の不良品発生個数と、図2(a)〜(e)の工程を経て100枚の外層用基材6を製造した場合(比較例1)の不良品発生個数とを示すものである。
Figure 0004595900
この結果から、従来の方法では、エッチングラインを構成する現像工程、エッチング工程、剥離工程のいずれの工程においても不良品が10〜15枚発生しているのに対し、本発明の方法では、前記いずれの工程においても不良品が全く発生していないことが確認される。
次に、第2工程においては、図1(e)に示すように、外層用基材6の未回路形成部3の表面に保護シート5を貼着する。保護シート5を貼着する方法としては、保護シート5を未回路形成部3の表面に載置した後、その上面に圧着ロールを回転させながら押圧することによって加熱圧着するものであり、これにより、連続的に保護シート5の貼着を行うことができて生産性に優れるものであり、また、ドライフィルムレジスト等を貼着するためのラミネータ等の既存の設備を利用することができて新たな投資が不要となり、経済性に優れるものである。
本発明においては、この第2工程において、圧着ロールを用い、4.0kg/cm(0.39MPa)以下のロール圧力を加えて保護シート5を貼着するものであるが、このように4.0kg/cm(0.39MPa)を超えないロール圧力で保護シート5を貼着することによって、外層用基材6が折れたり、未回路形成部3の表面に傷が付いたりするのを防止することができるものである。なお、ロール圧力の実質上の下限は0.5kg/cm(0.05MPa)である。また、圧着ロールを用いて保護シート5を貼着する場合、保護シート5の種類等に応じて加熱温度を適宜設定することができるが、例えば、加熱温度は50〜150℃に設定することができる。
下記[表2]は、図1(e)に示す第2工程において、ロール圧力を変えて保護シート5を貼着した場合の不良品発生個数を示すものである。各ロール圧力について100枚の外層用基材6を使用した。
Figure 0004595900
この結果から、比較例2、3のようにロール圧力が4.0kg/cm(0.39MPa)を超えてしまうと、外層用基材6が折れたり、未回路形成部3に傷が付いたりすることが確認され、また、実施例2、3のようにロール圧力が4.0kg/cm(0.39MPa)以下であれば、外層用基材6は折れず、未回路形成部3に傷が付くこともないことが確認される。
次に、第3工程においては、図1(f)に示すように、内層用基材8の外側に上記の外層用基材6を配置すると共に外層用基材6と内層用基材8との間にプリプレグ9を介在させ、この状態で外層用基材6と内層用基材8とプリプレグ9とを重ねて組み合わせる。このとき、外層用基材6の回路パターン1側を内層用基材8に向けるようにして、外層用基材6の回路パターン1が形成された片面と内層用基材8の回路パターン7が形成された片面との間にプリプレグ9を介在させ、外層用基材6とプリプレグ9と内層用基材8とを交互に重ね合わせて組み合わせるようにする。また、外層用基材6と内層用基材8とを重ねるときには外層用基材6に非回路パターン4として形成した位置合わせ用マークをCCDカメラ等で認識しながら位置合わせ用マークを基準にするものであり、これにより、外層用基材6の回路パターン1と内層用基材8の回路パターン7とを高精度に位置合わせして回路パターン1、7の層間ズレを少なくすることができるものである。さらに、外層用基材6に非回路パターン4として形成された検査用クーポンを目視あるいはX線検査装置で認識して外層用基材6と内層用基材8とが正確な位置に重ねられているか否かを検査し、検査に合格したもののみを加熱加圧成形し、検査に不合格であったものは重ね直しする。このように非回路パターン4として検査用クーポンを設けることによって、外層用基材6と内層用基材8の組み合わせ位置の検査効率を高めることができる。なお、プリプレグ9としては従来からプリント配線板の製造に用いられているものをそのまま使用することができ、例えば、ガラスクロス基材エポキシ樹脂含浸のプリプレグを用いることができる。
次に、第4工程においては、外層用基材6と内層用基材8とプリプレグ9とを組み合わせたものを加熱加圧成形することにより、プリプレグ9を硬化させて絶縁層35を形成すると共にプリプレグ9の硬化により外層用基材6と内層用基材8とを接着して積層一体化することによって、図1(g)に示すように、本発明の多層金属箔張り積層板を形成することができる。このときの加熱加圧成形の条件は外層用基材6や内層用基材8やプリプレグ9の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、加熱温度150〜220℃、加圧力1〜5MPa、時間20〜120分に設定することができる。そして、本発明では上記の加熱加圧成形時において外層用基材6の未回路形成部3が保護シート5で覆われているために、プリプレグ9から樹脂粉が飛散しても、この樹脂粉は直接未回路形成部3に付着することがなく、樹脂残渣による傷や打痕が発生しにくくなるものである。
その後、図1(h)に示すように多層金属箔張り積層板の未回路形成部3から保護シート5を剥離して除去すると共に、必要に応じて多層金属箔張り積層板の周端部(非回路パターン4の形成部分)を切除する。なお、未回路形成部3からの保護シート5の剥離は多層金属箔張り積層板の周端部を切断した後に行ってもよい。
下記[表3]は、図1に示す方法で20枚の多層金属箔張り積層板を製造し、最終的に図1(h)のように保護シート5(PETフィルム)を剥離した場合(実施例4)に未回路形成部3に残渣20が残っている枚数と、図2に示す方法で20枚の多層金属箔張り積層板を製造し、最終的に図2(h)のように保護シート5(PETフィルム)を剥離した場合(比較例4)に未回路形成部3に残渣20が残っている枚数とを示すものである。
Figure 0004595900
この結果から、従来の方法では、20枚すべてについて保護シート5の残渣20が未回路形成部3に残ってしまうのに対し、本発明の方法では、保護シート5の残渣20が未回路形成部3に全く残らないことが確認される。このように残渣20が全く残らないのは、DFR10の剥離液と保護シート5とが接触するような工程が、本発明の方法には含まれていないからである。
そして、多層プリント配線板は、上記の多層金属箔張り積層板の未回路形成部3の金属箔2から所望の回路パターンを形成することにより製造されるものである。未回路形成部3に回路パターンを形成するにあたってはサブトラクティブ法などの公知の回路形成処理を採用することができる。なお、多層金属箔張り積層板の搬送や保存は保護シート5を貼着したまま行うようにし、未回路形成部3に回路形成処理する直前に保護シート5を剥離するのが好ましく、これにより、傷などが容易に入りやすい未回路形成部3を保護シート5で保護して傷ツキや錆が発生しにくくなるものである。
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)〜(h)は断面図である。 従来の技術の一例を示すものであり、(a)〜(h)は断面図である。
符号の説明
1 回路パターン
3 未回路形成部
4 非回路パターン
5 保護シート
6 外層用基材
7 回路パターン
8 内層用基材
9 プリプレグ

Claims (1)

  1. 両面金属箔張り積層板の一方の片面に回路パターンを形成すると共に他方の片面に金属箔のベタ面からなる未回路形成部及び非回路パターンを形成することによって外層用基材を形成する第1工程と、前記外層用基材の前記未回路形成部に保護シートを貼着する第2工程と、前記外層用基材の前記回路パターンが形成された前記片面と内層用基材の回路パターンが形成された片面との間にプリプレグを介在させて組み合わせる第3工程と、前記外層用基材と前記内層用基材と前記プリプレグを組み合わせたものを熱圧成形する第4工程とを有すると共に、前記第2工程において、圧着ロールを用い、4.0kg/cm(0.39MPa)以下のロール圧力を加えて前記保護シートを貼着することを特徴とする多層金属箔張り積層板の製造方法。
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JP2004311786A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Shinko Electric Ind Co Ltd 配線基板、多層配線基板、配線基板の製造方法及び多層配線基板の製造方法

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