JP4594423B2 - 暗視装置 - Google Patents
暗視装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4594423B2 JP4594423B2 JP2008507497A JP2008507497A JP4594423B2 JP 4594423 B2 JP4594423 B2 JP 4594423B2 JP 2008507497 A JP2008507497 A JP 2008507497A JP 2008507497 A JP2008507497 A JP 2008507497A JP 4594423 B2 JP4594423 B2 JP 4594423B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- night vision
- optical band
- band elimination
- elimination filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N23/00—Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
- H04N23/50—Constructional details
- H04N23/55—Optical parts specially adapted for electronic image sensors; Mounting thereof
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N23/00—Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
- H04N23/70—Circuitry for compensating brightness variation in the scene
- H04N23/74—Circuitry for compensating brightness variation in the scene by influencing the scene brightness using illuminating means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Studio Devices (AREA)
- Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
- Closed-Circuit Television Systems (AREA)
- Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
- Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
Description
例えば、特開2004−142561号公報では、紫外領域から赤外光領域に渡る波長の光を出射する光源に対して、2つのフィルタを用いて380nm〜780nmの可視光領域の光を吸収するとともに780nm以上の赤外光領域の光を透過する構成として、赤外透過光を赤みがからない画像に映し出すことができて、対向車の運転者が眩惑を感じることなく夜間または悪天候時の視界の拡大を図ることが記載されている。
また、特開2003−259363号公報では、高輝度の発光源からのハレーションが発生しないように、ハレーションの原因となる高輝度部分の輝度を下げるデータ処理を行うことによって、画像中のハレーションを低減させることによって、ハレーションの影に隠れていた歩行者等の障害物を見やすくする方法が開示されている。
さらに、かかる暗視装置においては、赤外光を用いることによって目視できない遠方の情報を撮像するとともに、可視光を用いて自車周辺の情報の撮像を行い、その両方の情報を車内のディスプレイに表示する車載用暗視装置が開発されつつある。
しかしながら、特開2004−142561号公報のように可視光の全領域に渡る光を吸収してしまうと、表示される画像は赤外透過光のみに基づいた画像となることから、自車近くに存在する歩行者等の障害物の検知および白線認識のように可視光領域の信号に基づいて自車周辺の画像を表示すると画像の感度が低下してしまい、自車周辺の歩行者等の障害物を認識したり自車近傍に引かれた白線を確認することができないという問題がある。また、特開2003−259363号公報のようにハレーションの原因となる高輝度部分の輝度を下げる方法では、図4Aおよび図4Bに示すようにハレーションの原因となる光源のピーク波長が可視光領域全般に渡って存在するために結果的に可視光領域全般に渡って輝度を下げることになってしまい、自車周辺の障害物および白線の確認が十分に行えるとは言い難い。
本発明は、1または2以上の光源からなり、可視光領域の波長スペクトルにおいて3本以上のピークを有して可視光領域から赤外光領域までの光を発光する照明装置と、
該照明装置から発光された光を受光する撮像カメラと、
前記3本以上のピークのうちの強度が最も高いピークのみを遮断する光学バンドエリミネーションフィルタとを備え、
前記光学バンドエリミネーションフィルタを通して前記撮像カメラにて撮像された画像により出力画像を得ることを特徴とする暗視装置である。
本発明は、1または2以上の光源からなり、可視光領域の波長スペクトルにおいて3本以上のピークを有して可視光領域から赤外光領域までの光を発光する照明装置と、
該照明装置から発光された光を受光する撮像カメラと、
前記3本以上のピークのうちの強度が最も高いピークおよび強度が2番目に高いピークのみをカットする光学バンドエリミネーションフィルタとを備え、
前記光学バンドエリミネーションフィルタを通して前記撮像カメラにて撮像された画像により出力画像を得ることを特徴とする暗視装置である。
また、前記光源が高圧放電灯(HID照明光源)である場合には、前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域が、波長域490〜570nmか、または波長域530〜610nmに遮蔽率の半値を持つことが望ましい。
さらに、前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域幅が50〜100nmであることが望ましい。
さらに、前記光学バンドエリミネーションフィルタは、遮蔽率が半値になる波長であるカットオフ波長が異なる遮光帯域を2つ有していることが望ましい。
さらに、本発明は、上述の暗視装置を搭載する暗視装置搭載車両である。
さらに、本発明は、上述の暗視装置を搭載する暗視装置搭載小型船舶である。
本発明によれば、可視光領域から赤外光領域までの光を発光する前記照明装置に対して、可視光領域の3本以上のピークのうちの強度が最も高いピークのみ、または強度が最も高いピークおよび強度が2番目に高いピークのみをカットする光学バンドエリミネーションフィルタを用いることによって、可視光領域におけるピーク感度を確保しつつ赤外光領域におけるピーク強度とのバランスを図り、赤外光領域のピーク強度による遠方の画像と可視光領域のピーク強度による装置近傍の画像との両方が高感度で得られる。
また、光学バンドエリミネーションフィルタを用いると、対向車のロービーム等の外部から発光される可視光によって暗視装置にハレーションが発生することもなく、例えば本発明の暗視装置を具備する自車周辺に存在する歩行者等の障害物が見づらくなることも抑制できる。
したがって、画像表示部に表示するため等に必要な出力画像がより装置近傍から遠方にわたって鮮明なものとなるので暗視装置の視界が広がる。
撮像カメラに受光されるロービームから発光された可視光領域の光は、赤外光領域の光に比べて対象物が自車両のより近くに存在するためピーク強度が高くなる傾向にあり、逆に赤外用光源からの光の受光強度は低くなる傾向にある。
一方、前照灯のロービーム光源から発光される光についての波長スペクトルの詳細をみると、可視光領域の波長全般にわたって数本の高輝度のピークが存在し、これらのピーク強度によってロービームからの自車両周辺情報が得られることがわかる。
本発明においては、これらロービーム用光源からの高輝度のピークすべてについて、ピークが存在する波長のピーク強度を減じたりカットしたりせず、これら画像ピーク強度を上げる高輝度の原因となる高輝度のピークのうちの一部のピークのみについて、ピークが存在する波長のピーク強度を減じたりカットすることによって、可視光領域における画像の感度と赤外光領域における画像感度とのバランスを図ることができて、自車両の周辺から遠方にわたる広範な領域における情報を鮮明に確認することができるものである。
また、前記光源が高圧放電灯(HID照明光源)である場合には、前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域が、波長域490〜570nmか、または波長域530〜610nmに遮蔽率の半値を持つことが可視光領域での感度を維持しつつ赤外光領域での画像強度にできる点で望ましい。
さらに、前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域幅が50〜100nmであることが、可視光領域での感度を落とすことがない点で望ましい。
さらに、前記光学バンドエリミネーションフィルタが遮蔽率が半値になる波長であるカットオフ波長が異なる遮光帯域を2つ有することによって、2つの遮光帯域でピークをカットすることができる。
さらに、車両に本発明の暗視装置を搭載することによって、暗視装置で得た画像情報を、直接運転者に視認させたり、運転者に、例えば路上の障害物や他の車両等を探知したことを音、光もしくは振動で警告したり、暗視装置で得た画像情報に基づいて車両の挙動を制御したりすることができる。
さらに、小型船舶に本発明の暗視装置を搭載することによって、暗視装置で得た画像情報を、直接操縦者に視認させたり、操縦者に、例えば暗礁等の障害物、他の船舶もしくは他の小型船舶等を探知したことを音、光もしくは振動で警告したりすることができる。
図1Aは本発明の暗視装置の好適例である車両用暗視装置を搭載した車両の概略正面図であり、図1Bは車両用暗視装置を搭載した車両の概略側面図である。
図2は、図1Aおよび図1Bの車両に搭載された車両用暗視装置のブロック回路図である。
図3Aは、本発明に係わる赤外用照明光源の一例を示す断面図であり、図3Bは分解斜視図である。
図4AはあるHIDランプの発光特性を示す波長スペクトルであり、図4Bは他のHIDランプの発光特性を示す波長スペクトルである。
図5は、光学バンドエリミネーションフィルタの透過特性の一例を示す波長スペクトルである。
図6Aは図4AのHIDランプの光を図5の透過特性を有する光学バンドエリミネーションフィルタを通して得られた補正された光の波長スペクトルであり、図6Bは図4BのHIDランプの光を図5の透過特性を有する光学バンドエリミネーションフィルタを通して得られた補正された光の波長スペクトルである。
図1Aおよび図1Bは、本発明に係る暗視装置の好適例である車両用暗視装置を搭載した車両1の一例を示しており、図1Aは概略正面図であり、図1Bは概略側面図である。
図1Aおよび図1Bによれば、車両1の前部に照明装置として前照灯2が設けられている。その前照灯2はハイビーム用光源2A、ロービーム用光源2B、および赤外用光源2Cから構成され、赤外用光源2Cは車両中央側に設けられている。
また、図1Aおよび図1Bに示すように、車両1の内部の運転席前部のバックミラー部には可視光領域から赤外光領域に渡って感度を有する撮像カメラ3が設けられている。すなわち、撮像カメラ3は、可視光領域から赤外光領域に渡る範囲の光を検出する。その車両内部にはコントローラ4が設けられ、コントローラ4には、図2に示すように、車速センサ5からの車速信号と、舵角センサ6からの舵角信号とが入力されると共に、撮像カメラ3から画像信号が入力されている。
そのコントローラ4は画像処理部7を有し、画像処理部7は撮像カメラ3からの画像信号を処理して、車両1の内部の運転席前部に設置の画像表示部であるディスプレイ8に出力し、そのディスプレイ8に撮像カメラ3にて撮像された映像に基づく画像が表示される。また、コントローラ4は、車速センサ5からの車速信号、舵角センサ6からの信号により撮像カメラ3の向きを変える機能を有するとともに、例えば、歩行者等の障害物が前方に存在する場合にはスピーカ9またはインジケータ10等の警告報知手段に適宜信号を送ることができる。
なお、図2では出力画像が画像表示部であるディスプレイ8に出力される例について記載したが、本発明は上記例に限定されるものではなく、出力画像は画像表示部以外にも、車両制御システムに出力されたり、車両内に設置された記録装置に出力されたり、ナビゲーションシステム等の通信システムに送信されることも可能である。
また、撮像カメラ3の詳細について図3Aは概略斜視図を示し、図3Bは図3AのA−A断面図を示すが、撮像カメラ3は、主として被写体光を集光するレンズ部材12(第1レンズ12a、第2レンズ12b、および第3レンズ12c)と、レンズ部材12からの光が結像し電気信号に変換する撮像素子13と、撮像素子13を搭載する撮像基板14とを具備し、レンズ部材12と撮像基板14とは所定の間隙を保持した状態で重ね合わされて固定ピン18にて固定され、第1レンズ12aが前面側ケース15のレンズ保持部15aの被写体側の面に当接し、リテーナ23により被写体側から抑止された構成からなる。
また、リテーナ23はレンズ保持部15aの側面に、例えば接着剤または半田により固定されている。第2レンズ12bおよび第3レンズ12cは、レンズ保持部15aに開口する開口部15bに圧入され、例えば接着剤または半田により固定されている。なお、レンズ部材12の適宜な位置にマスクまたは絞りを設けてもよいし、第1レンズ12aの外周を第2レンズ12b等のようにレンズ保持部15aにより固定するようにしてもよい。
撮像素子13は、例えばCCD(電荷結合素子;charge coupled device)イメージセンサまたはCMOS(相補型MOS)イメージセンサ(complementary MOS image sensor)により構成されている。撮像素子13は、サブ基板24のキャビティ24aに収納され、ガラスリッド25によって封止されている。撮像基板14の撮像素子13と反対側の面には、撮像素子13からの電気信号を処理するIC、コンデンサ、コイル、抵抗等の電子部品(不図示)、および撮像基板14とECU(不図示)とを接続するケーブル(不図示)を接続するためのコネクタ(不図示)等が設けられている。さらに、コネクタ(不図示)に接続されるケーブルは、背面側ケース部材(不図示)に差し込まれて固定される外部コネクタに接続され、さらに外部のケーブルへと導出される。
本発明によれば、上記撮像カメラ3のレンズ部材12から撮像基板14に至る間に光学バンドエリミネーションフィルタ30を配設することが大きな特徴である。なお、図3Aおよび図3Bでは光学バンドエリミネーションフィルタ30をレンズ部材12と撮像基板14との間に形成したものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1レンズ12aの外周を第2レンズ12b等のレンズ間に形成されるものであってもよく、またはレンズ部材12の前に配置されるものであってもよい。
具体的には、光学バンドエリミネーションフィルタ30には、ガラスから成る平板の一方の主面にフィルタ層を形成したものが用いられる。平板に用いるガラス材料としては、シリカが10%、酸化硼素が10%、酸化バリウムが2%、酸化アンチモンが2%、酸化チタンが2%、酸化亜鉛が20%含まれている硼珪酸ガラスを用いることができる。この硼珪酸ガラスの平板の一方の主面に、順に、酸化アルミニウム(厚み58nm)を1層形成し、酸化チタン(厚み83nm)およびシリカ(厚み130nm)を交互に5層ずつ形成し、酸化チタン(厚み83nm)を1層形成し、酸化アルミニウム(厚み58nm)を1層形成して、光学バンドエリミネーションフィルタが構成される。この光学バンドエリミネーションフィルタは、遮光帯域の両端で遮蔽率が半値になる波長をカットオフ波長としたとき、中心波長が570nmで、両端のカットオフ波長がそれぞれ530nmおよび610nmの遮光帯域とした光学特性を有したものとなる。
また、以上の光学バンドエリミネーションフィルタの構成は、平板の一方の主面にのみフィルタ層を形成しているが、このような構成に限られるものではなく、平板の両方の主面にフィルタ層を形成するようにしてもよい。この場合、例えば、一方の主面に形成するフィルタ層を、カットオフ波長が530nmおよび580nmの遮光帯域となるような構成とし、他方の主面に形成するフィルタ層を、カットオフ波長が560nmおよび610nmの遮光帯域となるような構成とすることによって、光が一方の主面から他方の主面を通過するまでには両端のカットオフ波長がそれぞれ530nmおよび610nmの遮光帯域とした光学特性を有した光学バンドエリミネーションフィルタとすることができる。
さらに、光学バンドエリミネーションフィルタは、第1レンズ12a、第2レンズ12bまたは第3レンズ12cの主面にフィルタ層を形成することによって構成することも可能である。また光学バンドエリミネーションフィルタは、撮像素子13を封止するようにサブ基板24の上面に取付けられたガラスリッド25の主面にフィルタ層を形成することによって構成することも可能であり、また撮像素子13の表面のマイクロレンズ(不図示)の表面にフィルタ層を形成することによって構成することも可能である。
ここで、前照灯2から発光され撮像カメラ3にて受光される光のスペクトルの一例を図4Aおよび図4Bに示す。図4Aおよび図4Bに示すように、撮像カメラ3は、主として380〜780nmの可視光領域に複数のピークを持ち、白線認識等のように自車両周辺の情報を得るためのロービーム用光源2Bから発光されて対象物にて反射された反射光のスペクトルと、780nm以上の赤外線領域にピークを持ち、夜間の目視できない遠方の情報を得るための赤外用光源2Cから発光されて対象物にて反射された反射光のスペクトルとの両方を受光する。なお、図示はできないが、撮像カメラ3にて受光される反射光の強度は光源から発光された光の強度のみによって決定される訳ではなく、光源と対象物との距離にも左右され、具体的には光源と対象物との距離が長くなるほど弱くなる。そのため、遠方の対象物を見るための赤外用光源2Cからの光の方が、自車両周辺の対象物を見るためのロービーム用光源2Bからの光よりも感度が弱くなる傾向にある。
ここで、図4Aおよび図4Bはどちらもロービーム用光源2Bとして用いられる高圧放電灯(HID照明光源)のスペクトルと、赤外用光源2Cとして用いられるハロゲン灯のスペクトルとの両方を受光している。なお、HID照明光源の光は種類によってスペクトルの波形が異なる。ちなみに、図4Aはメタルハライドランプの一例であり可視光領域に8本のピークが存在しており、図4Bは水銀ランプの一例であり可視光領域に4本のピークが存在している。
図3Aおよび図3Bによれば、レンズ部材12と撮像素子13との間に光学バンドエリミネーションフィルタ30が設けられる。なお、図5に光学バンドエリミネーションフィルタ30の透過特性の一例を例示するが、図5の光学バンドエリミネーションフィルタ30は遮光帯域530〜610nmに遮蔽率半値dを有している。
そして、撮像カメラ3で受光された図4Aおよび図4Bの光を図5の光学バンドエリミネーションフィルタ30に通すことによって、撮像カメラ3で受光した波長スペクトルにおけるピーク(図4Aは8本、図4Bは4本)のうち、一部のピーク(図4Aは2本、図4Bは1本)のみが1.0×10−5μW/sr・cm2以下のエネルギー強度にカットされている。これによって、図6Aおよび図6Bに示すような波長スペクトルに変換され、ディスプレイ8に表示される。
この結果、前照灯2の光に対して、可視光領域における画像感度を確保しつつ赤外光領域の画像強度との調整が可能となって、可視光領域から赤外光領域にわたって高感度で鮮明な画像を表示することができる。
すなわち、光学バンドエリミネーションフィルタ30を用いない場合、またはピークを1本もカットできない場合には、ロービーム用光源2Bから発光された光に基づく装置周辺情報の画像強度が高くなり、相対的に赤外用光源2Cから発光された光に基づく遠方の情報の画像が見えにくくなってしまう。逆に、フィルタによって可視光領域に存在するすべてのピークをカットした場合には、可視光領域の信号に基づいて表示される自車周辺の障害物の検知および白線認識ができなくなってしまう。
ここで、図5のように、前照灯2についての波長スペクトルにおいてピークが5本以上存在する場合、光学バンドエリミネーションフィルタ30にてこれら5本以上のピークのうちの強度が最も高いピークと強度が2番目に高いピーク2本のピークのみをカットすることが、可視光領域での感度を維持しつつ赤外光領域の強度に合わせるように減じてできる点で望ましい。
なお、一口に高圧放電灯(HID照明光源)と言っても図4Aおよび図4Bに示すように、種類によって異なった波長スペクトルを有するが、ロービーム用光源2Bとして一般に用いられている高圧放電灯(HID照明光源)の波長スペクトルを考慮すると、光学バンドエリミネーションフィルタ30の遮光帯域が、波長域490〜570nmであるか、または波長域530〜610nmに遮蔽率の半値dを持つことが、可視光領域の感度を維持しつつ効果的に赤外光領域の画像強度とのバランスを取ることができる点で望ましい。さらに、光学バンドエリミネーションフィルタ30の遮光帯域幅が50〜100nmであることが可視光領域での画像の感度を高める点で望ましい。
また、本実施態様では、赤外用光源2Cをロービーム用光源2Bとは別個の専用光源として設ける構成としたが、ロービーム用光源2Bと兼用させる構成とすることができる。また、赤外用光源2Cのフィルタの形状はこれに限られるものではない。
さらに、本発明の暗視装置は車両用暗視装置に限定されるものではなく、監視カメラ等に対しても好適に応用することができる。
さらに、本発明の暗視装置は車両に搭載することができる。本発明の暗視装置搭載車両は、従来の暗視装置搭載車両と同様に、暗視装置で得た画像情報を、直接運転者に視認させたり、運転者に、例えば路上の障害物や他の車両等を探知したことを音、光もしくは振動で警告したり、暗視装置で得た画像情報に基づいて車両の挙動を制御したりすることができる。
なお、本発明の暗視装置搭載車両は、具体的には、汽車、電車、自動車等の旅客や貨物を輸送するための車はもちろんのこと、自転車、原動機付き自転車、遊園地の乗り物、ゴルフ場のカート等の車両に本発明の暗視装置を搭載することで実現可能である。
さらに、本発明の暗視装置は小型船舶に搭載することができる。本発明の暗視装置搭載小型船舶は、従来と同様に、暗視装置で得た画像情報を、直接操縦者に視認させたり、操縦者に、例えば暗礁等の障害物、他の船舶もしくは他の小型船舶等を探知したことを音、光もしくは振動で警告したりすることができる。
なお、本発明の暗視装置搭載小型船舶は、具体的には、小型船舶の免許もしくは免許なしで操縦することができる船舶であって、総トン数20トン未満の船舶である手漕ぎボート、ディンギー、水上オートバイ、船外機搭載の小型バスボート、船外機搭載のインフレータブルボート(ゴムボート)、漁船、遊漁船、作業船、屋形船、トーイングボート、スポーツボート、フィッシングボート、ヨット、外洋ヨット、クルーザまたは総トン数20トン以上のプレジャーボート等の小型船舶に、本発明の暗視装置を搭載することによって実現可能である。
また、この車両の運転席に座って、自車のロービーム用光源と赤外用光源との両方を点灯したとき、自車の暗視装置のディスプレイに映し出された画像を確認し、その画像について左側にある白線が確認できるか否かを評価した。結果は表1に示した。なお、試料No.3は図4Aの波長スペクトルで受光された高圧放電灯(HID照明光源1:HID1)の光を図5の光学エリミネーションフィルタを通して図6Aの波長スペクトルに補正したものに相当し、同様に、試料No.4は図4Bの波長スペクトルで受光された(HID照明光源2:HID2)の光を図5の光学エリミネーションフィルタを通して図6Bの波長スペクトルに補正したものに相当する。
これに対して、複数本のピークのうちの一部のピークのみを遮断する光学バンドエリミネーションフィルタを設けた試料No.2〜7は障害物の認識が可能であり、かつ白線認識も可能であった。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
Claims (9)
- 1または2以上の光源からなり、可視光領域の波長スペクトルにおいて3本以上のピークを有して可視光領域から赤外光領域までの光を発光する照明装置と、
該照明装置から発光された光を受光する撮像カメラと、
前記3本以上のピークのうちの強度が最も高いピークのみをカットする光学バンドエリミネーションフィルタとを備え、
前記光学バンドエリミネーションフィルタを通して前記撮像カメラにて撮像された画像により出力画像を得ることを特徴とする暗視装置。 - 1または2以上の光源からなり、可視光領域の波長スペクトルにおいて3本以上のピークを有して可視光領域から赤外光領域までの光を発光する照明装置と、
該照明装置から発光された光を受光する撮像カメラと、
前記3本以上のピークのうちの強度が最も高いピークおよび強度が2番目に高いピークのみをカットする光学バンドエリミネーションフィルタとを備え、
前記光学バンドエリミネーションフィルタを通して前記撮像カメラにて撮像された画像により出力画像を得ることを特徴とする暗視装置。 - 前記光源が高圧放電灯とハロゲン灯とを具備することを特徴とする請求項1または2記載の暗視装置。
- 前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域が波長域490〜570nmに遮蔽率の半値を持つことを特徴とする請求項3記載の暗視装置。
- 前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域が波長域530〜610nmに遮蔽率の半値を持つ請求項3記載の暗視装置。
- 前記光学バンドエリミネーションフィルタの遮光帯域幅が50〜100nmであることを特徴とする請求項4または5記載の暗視装置。
- 前記光学バンドエリミネーションフィルタは、遮蔽率が半値になる波長であるカットオフ波長が異なる遮光帯域を2つ有していることを特徴とする請求項1または2記載の暗視装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の暗視装置を搭載する暗視装置搭載車両。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の暗視装置を搭載する暗視装置搭載小型船舶。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006087805 | 2006-03-28 | ||
JP2006087805 | 2006-03-28 | ||
PCT/JP2007/056266 WO2007111317A1 (ja) | 2006-03-28 | 2007-03-26 | 暗視装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007111317A1 JPWO2007111317A1 (ja) | 2009-08-13 |
JP4594423B2 true JP4594423B2 (ja) | 2010-12-08 |
Family
ID=38541234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008507497A Expired - Fee Related JP4594423B2 (ja) | 2006-03-28 | 2007-03-26 | 暗視装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7767964B2 (ja) |
EP (1) | EP2007132B1 (ja) |
JP (1) | JP4594423B2 (ja) |
CN (1) | CN101411178B (ja) |
WO (1) | WO2007111317A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20110140010A (ko) * | 2010-06-24 | 2011-12-30 | 삼성전자주식회사 | 근적외광 신호를 이용한 이미지 센서 |
JP5921112B2 (ja) * | 2010-08-20 | 2016-05-24 | 株式会社日立国際電気 | 画像監視システムおよびカメラ |
BR112013021194A2 (pt) * | 2011-02-28 | 2019-09-24 | Nanoholdings Llc | bloqueador visível de passagem de infravermelho para dispositivos de conversão ascendente |
US20130083195A1 (en) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | Jeffrey Thomas Remillard | Polarization-based anti-blinding night vision system, vehicle comprising same, and method therefor |
JP6205923B2 (ja) * | 2013-07-11 | 2017-10-04 | 株式会社デンソー | 走行支援装置 |
DE102014115292A1 (de) * | 2014-10-21 | 2016-04-21 | Connaught Electronics Ltd. | Verfahren zum Bereitstellen von Bilddateien von einem Kamerasystem, Kamerasystem und Kraftfahrzeug |
DE102015005697B4 (de) * | 2015-05-04 | 2019-10-02 | Mekra Lang Gmbh & Co. Kg | Kamerasystem für ein Kraftfahrzeug |
US9842868B2 (en) * | 2015-10-26 | 2017-12-12 | Sensors Unlimited, Inc. | Quantum efficiency (QE) restricted infrared focal plane arrays |
CN105785990B (zh) * | 2016-02-26 | 2019-01-11 | 江苏科技大学 | 基于全景环视的船只停泊***及障碍物识别方法 |
CN105799593B (zh) * | 2016-03-18 | 2019-01-25 | 京东方科技集团股份有限公司 | 车辆辅助行驶装置 |
JP6181278B1 (ja) * | 2016-12-22 | 2017-08-16 | Jig−Saw株式会社 | 可視光波長変換部を有する頭部装着型映像提示装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004032243A (ja) * | 2002-06-25 | 2004-01-29 | Sanyo Electric Co Ltd | 撮像装置および光学フィルタ |
JP2004142561A (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Ichikoh Ind Ltd | 赤外照明光源及び車両用灯具 |
JP2005051790A (ja) * | 2003-07-30 | 2005-02-24 | Daimler Chrysler Ag | 車内の視認性を改善するための装置 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56135809A (en) * | 1980-03-26 | 1981-10-23 | Hino Kinzoku Sangyo Kk | Filter for astronominal observation |
JPH10108206A (ja) * | 1996-09-27 | 1998-04-24 | Toshiba Lighting & Technol Corp | カラービデオカメラ、テレビドアホン及び監視装置 |
US6861809B2 (en) | 1998-09-18 | 2005-03-01 | Gentex Corporation | Headlamp control to prevent glare |
JP2002320139A (ja) * | 2001-04-19 | 2002-10-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | カメラ装置 |
JP2003259363A (ja) | 2002-02-27 | 2003-09-12 | Denso Corp | ナイトビジョン装置 |
FR2839138B1 (fr) * | 2002-04-30 | 2005-01-07 | Valeo Vision | Dispositif projecteur bifonction pour vehicule automobile |
US7081991B2 (en) * | 2003-03-14 | 2006-07-25 | Rockwell Collins, Inc. | Dye-based filter |
JP2005032625A (ja) * | 2003-07-08 | 2005-02-03 | Ichikoh Ind Ltd | 車両用暗視装置の投光装置 |
DE102004001556A1 (de) | 2004-01-10 | 2005-08-04 | Robert Bosch Gmbh | Nachtsichtsystem für Kraftfahrzeuge mit partiellem optischem Filter |
-
2007
- 2007-03-26 EP EP07739704.0A patent/EP2007132B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-03-26 CN CN2007800110067A patent/CN101411178B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2007-03-26 US US12/294,606 patent/US7767964B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2007-03-26 JP JP2008507497A patent/JP4594423B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2007-03-26 WO PCT/JP2007/056266 patent/WO2007111317A1/ja active Application Filing
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004032243A (ja) * | 2002-06-25 | 2004-01-29 | Sanyo Electric Co Ltd | 撮像装置および光学フィルタ |
JP2004142561A (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Ichikoh Ind Ltd | 赤外照明光源及び車両用灯具 |
JP2005051790A (ja) * | 2003-07-30 | 2005-02-24 | Daimler Chrysler Ag | 車内の視認性を改善するための装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2007111317A1 (ja) | 2007-10-04 |
EP2007132A4 (en) | 2009-05-13 |
US7767964B2 (en) | 2010-08-03 |
CN101411178A (zh) | 2009-04-15 |
EP2007132B1 (en) | 2013-05-08 |
US20090101820A1 (en) | 2009-04-23 |
CN101411178B (zh) | 2011-10-05 |
EP2007132A1 (en) | 2008-12-24 |
JPWO2007111317A1 (ja) | 2009-08-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4594423B2 (ja) | 暗視装置 | |
US10616507B2 (en) | Imaging system for vehicle | |
US8451107B2 (en) | Imaging system for vehicle | |
KR100676581B1 (ko) | 차량 후방 비디오 모니터링 시스템 | |
US20180015879A1 (en) | Side-view mirror camera system for vehicle | |
US20060164219A1 (en) | Method and device for warning the driver of a motor vehicle | |
JP2017502584A (ja) | ヘッドライトフラッシャーの検知後に自動車の後方視野用カメラシステムを操作する方法、後方視野用カメラシステムおよび自動車 | |
JP4927647B2 (ja) | 車両周辺監視装置 | |
JP2007091186A (ja) | 車両周囲状況の撮影表示方法および撮影表示システム | |
KR101627500B1 (ko) | 차량 보조 장치 및 그 동작 방법 | |
JP2005051790A (ja) | 車内の視認性を改善するための装置 | |
US20070272837A1 (en) | Vehicle occupant detection device | |
JP2006341713A (ja) | ヘッドライト照射方向変更システム、及びヘッドライト照射方向変更方法 | |
WO2019177036A1 (ja) | 車両用映像システム | |
WO2013144998A1 (ja) | 車両用視認支援装置 | |
JP4795813B2 (ja) | 車両周囲監視装置 | |
JP2007050749A (ja) | 自動車周囲監視装置 | |
JP2001239882A (ja) | 車載用周辺視認装置 | |
TWI842952B (zh) | 攝像裝置 | |
US20240214695A1 (en) | Vehicular camera, and video output method | |
JP4620640B2 (ja) | ヘッドライトモジュール | |
JP2024090206A (ja) | 車両、車載用カメラ及び映像出力方法 | |
JP2002264725A (ja) | 車輌用周辺撮像装置 | |
JP2006281946A (ja) | 赤外光源制御装置 | |
JP2007214749A (ja) | 自動車後方撮影影像表示システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080724 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080702 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100629 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100820 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100914 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100916 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4594423 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |