JP4592271B2 - 空気電池 - Google Patents

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この発明は、空気電池に関し、特に、空気極を含む空気電池に関する。
近年、携帯機器の普及に伴って、携帯機器用の電池の研究開発が活発に行われており、高エネルギ密度を有する携帯機器用の電池の開発が期待されている。
そして、従来では、高エネルギ密度を有する電池として、空気極(正極)、金属負極および電解質を含むとともに、空気中の酸素を正極活物質として用いる空気電池が知られている。この従来の空気電池は、電池内に正極活物質材料を充填する必要がないので、エネルギ密度を高くすることが可能となる。また、上記した従来の空気電池の構成において、金属負極としてリチウム金属を用いた空気電池も知られている(たとえば、非特許文献1参照)。この非特許文献1に開示された空気電池の金属負極を構成するリチウム金属は、金属負極として使用可能な他の金属よりも高い理論電圧および電気化学当量(3860Ah/Kg)を有している。このため、上記非特許文献1に開示された空気電池では、空気電池の高容量化を図ることが可能となる。
Journal of The Electrochemical Society,149(9) 2002 pp.A1190−A1195
上記非特許文献1に開示された空気電池において、電解質としては、EC(エチレンカーボネート)、DEC(ジエチルカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、DME(ジメチルエーテル)、PC(プロピレンカーボネート)、THF(テトラヒドロフラン)およびTHP(テトラヒドロピラン)などの親水性の有機溶媒を用いている。このような親水性の有機溶媒を空気電池の電解質として用いた場合、空気極側から取り込まれた酸素や水分が電解質に溶解するので、酸素や水分が電解質を介して金属負極にまで移動するという不都合がある。これにより、金属負極が酸化反応や加水分解反応することにより劣化するという不都合が生じる。その結果、金属負極の劣化に起因して、空気電池の充放電特性が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、充放電特性が低下するのを抑制することが可能な空気電池を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による空気電池は、空気極と、金属負極と、疎水性非水電解質とを備えており、前記空気極はβ-MnO を含有し、かつ、前記疎水性非水電解質は親水性の有機溶媒を含有しないことを特徴としている。
この一の局面による空気電池では、上記のように、疎水性非水電解質を用いることによって、疎水性非水電解質は、親水性の有機溶媒からなる電解質と異なり、酸素や水分が溶解し難いので、空気極側から取り込まれた酸素や水分が疎水性非水電解質を介して金属負極にまで移動するのを抑制することができる。これにより、金属負極が酸化反応や加水分解反応するのを抑制することができるので、金属負極が劣化するのを抑制することができる。その結果、金属負極の劣化に起因する空気電池の充放電特性の低下を抑制することができる。
上記一の局面による空気電池において、好ましくは、金属負極は、リチウム金属を含む。このように構成すれば、リチウム金属は、金属負極として使用可能な他の金属に比べて、理論電圧および電気化学当量(3860Ah/Kg)が高いので、容易に、高容量の空気電池を得ることができる。
上記一の局面による空気電池において、好ましくは、疎水性非水電解質は、60℃以下の融点を有する室温溶融塩を含む。このように構成すれば、室温溶融塩は、蒸気圧がなく不揮発であるので、疎水性非水電解質が揮発することに起因する空気電池の特性の低下を抑制することができる。また、室温溶融塩は、難燃性であるので、取り扱いが困難になることがない。
この場合、好ましくは、室温溶融塩は、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む。このように構成すれば、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、リチウム金属と反応し難い材料であるので、金属負極としてリチウム金属を用いる場合には、金属負極の劣化をより抑制することができる。
上記一の局面による空気電池において、好ましくは、疎水性非水電解質は、高分子化合物が溶解された固体状の疎水性非水電解質を含む。このように構成すれば、容易に、疎水性非水電解質の漏液を抑制することができる。また、ラミネートセルタイプの空気電池を作製した場合には、疎水性非水電解質が固体状であるため、容易に、ラミネートセルタイプの空気電池を所定の形状に加工することができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
(実施例)
[空気極の作製]
まず、β−MnOからなる触媒10質量%と、活性炭70質量%と、カルボキシメチルセルロース10質量%と、60質量%のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなる結着剤が溶解された水性ディスパージョン溶液10質量%とを混合することによって、スラリーを調製した。次に、メッシュ状(網状)のステンレスからなる集電体にスラリーを塗布した後、真空下において、60℃の温度条件下で乾燥することによって、触媒層シートを作製した。この後、触媒層シートを直径20mmの円形に打ち抜くことによって、触媒層シートからなる空気極を作製した。
[負極の作製]
0.25mmの厚みを有するリチウム金属からなる板材を5枚重ね合わせるとともに、直径19mmの円形に打ち抜くことによって、リチウム金属からなる負極を作製した。
[電解質の作製]
12gのトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((CH(C) N(SOCF)からなる溶液に、リチウム塩としてのLiN(SOCFを0.3mol溶解することによって、液体状の疎水性非水電解質を作製した。この疎水性非水電解質を構成するトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、第4級アンモニウム塩であるとともに、60℃以下の融点を有している。なお、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、本発明の「室温溶融塩」の一例である。また、この実施例では、液体状の疎水性非水電解質をゲル状にするために、モノマー1gと重合禁止剤2.6mgとを添加して2時間放置した後、重合開始剤0.065gを添加して撹拌した。なお、モノマーとしては、トリプロピレングリコールジアクリレートを用いた。また、重合禁止剤としては、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを用いるとともに、重合開始剤としては、t−ヘキシルパーオキシピバレートを用いた。
[空気電池の作製]
図1は、本発明の一実施例によるボタン型の空気電池を示した断面図である。図1を参照して、空気極1としては、上記のようにして作製した触媒層シートからなる空気極を用いるとともに、負極2としては、上記のようにして作製したリチウム金属からなる負極を用いた。また、電解質3としては、上記のようにして作製したトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む液体状の疎水性非水電解質を用いた。なお、負極2は、本発明の「金属負極」および「リチウム金属」の一例であり、電解質3は、本発明の「疎水性非水電解質」の一例である。
この一実施例によるボタン型の空気電池の詳細な作製プロセスとしては、図1に示すように、まず、絶縁ガスケット4が一体的に設けられたステンレス製の負極ケース5の底部5aに、ステンレスからなる負極集電体6を設置した後、その負極集電体6上に、リチウム金属からなる負極2を設置した。この後、負極ケース5内に、液体状の電解質3を注液した。次に、液体状の電解質3を介して負極2と対向するように、ポリプロピレンからなるセパレータ7を設置した後、そのセパレータ7上に、空気極1を設置した。最後に、複数の空気孔8aを有するステンレス製の空気極ケース8を、絶縁ガスケット4を介して負極ケース5に嵌め込むことによって、ボタン型の空気電池を作製した。
この後、上記のようにして作製したボタン型の空気電池を、60℃の温度条件下で3時間加熱することによって、液体状の電解質3中に高分子化合物を生成した。具体的には、液体状の電解質3に添加されたトリプロピレングリコールジアクリレート(モノマー)を重合反応させることにより、ポリトリプロピレングリコールジアクリレート(高分子化合物)を生成した。なお、ポリトリプロピレングリコールジアクリレートは、本発明の「高分子化合物」の一例である。このように、液体状の電解質3中に高分子化合物を生成することによって、液体状の電解質3をゲル状にした。
[放電試験]
上記のようにして作製した一実施例によるボタン型の空気電池について、放電試験を行った。放電の条件としては、0.1mA/cmの電流密度で、空気極1に対する負極2の電位が0.5V(vs.Li/Li)になるまで放電した。
図2は、上記した本発明の一実施例によるボタン型の空気電池について行った放電試験の結果を示したグラフである。図2を参照して、電解質3としてトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む疎水性非水電解質を用いた本実施例では、0.5V(vs.Li/Li)になるまで放電した場合、約1.9mAhの放電を行うことが可能であることが判明した。この結果から、空気電池の電解質3として疎水性非水電解質を用いることにより、充放電特性が低下するのを抑制することができたと考えられる。すなわち、本実施例では、電解質3として疎水性非水電解質を用いることによって、疎水性非水電解質は、親水性の有機溶媒からなる電解質と異なり、酸素や水分が溶解し難いので、空気孔8aから取り込まれた酸素や水分が電解質3を介して負極2にまで移動するのを抑制することができると考えられる。これにより、負極(リチウム金属)2が酸化反応や加水分解反応するのを抑制することができるので、負極2が劣化するのを抑制することができると考えられる。その結果、負極2の劣化に起因する空気電池の充放電特性の低下を抑制することができると考えられる。また、60℃以下の融点を有するトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む電解質3を用いることによって、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、負極2を構成するリチウム金属と反応し難い材料であるので、これによっても、負極2の劣化を抑制することができると考えられる。
また、電解質3を構成するトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、蒸気圧がなく不揮発であるので、電解質3が揮発することに起因する空気電池の特性の低下を抑制することができる。また、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは、難燃性であるので、取り扱いが困難になることがない。
また、本実施例では、上記のように、液体状の電解質3をゲル状にすることによって、容易に、電解質3の漏液を抑制することができる。
また、本実施例では、負極2の構成材料としてリチウム金属を用いることによって、リチウム金属は、負極として使用可能な他の金属に比べて、理論電圧および電気化学当量(3860Ah/Kg)が高いので、容易に、高容量の空気電池を得ることができる。
[リチウム金属(負極)の安定性確認試験]
次に、電解質としてトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む疎水性非水電解質を用いた場合において、大気中でのリチウム金属(負極)の安定性を確認するために、ラミネートセルを作製した。
図3は、リチウム金属(負極)の安定性を確認するために作製したラミネートセルの構造を示した断面図である。図3を参照して、ラミネートセルの作製プロセスとしては、まず、袋状のラミネート11の開口部11aからラミネート11内に電解質12を注液した。なお、ラミネート11は、接着剤によりポリプロピレンがコーティングされたアルミニウムからなる。また、電解質12としては、上記のようにして作製したトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む液体状の疎水性非水電解質を用いた。次に、リチウム金属からなる負極13が巻き付けられたニッケルからなる集電体14と、正極としてのニッケルからなる集電体15とを、それぞれの端部14aおよび15aが開口部11aから突出するように、ラミネート11内に収納した。この後、ラミネート11の開口部11aを融着処理することにより封口することによって、ラミネートセルを作製した。次に、このラミネートセルを、上記実施例による空気電池の作製プロセスと同様、60℃の温度条件下で3時間加熱することによって、液体状の電解質12中に高分子化合物を生成した。これにより、液体状の電解質12をゲル状にした。
次に、図3に示すように、ラミネート11の封口された開口部11aとは反対側の端部11bを切断するとともに、大気中で1ヶ月放置した後の電圧を測定した。その結果、1ヶ月放置した後の電圧は、2つの集電体14および15間で2V以上になった。さらに、ラミネート11を解体した後、リチウム金属からなる負極13およびゲル状の電解質12の状態を調べた結果、リチウム金属からなる負極13およびゲル状の電解質12の状態に変化はなかった。これらの結果から、電解質12としてトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む疎水性非水電解質を用いることにより、リチウム金属からなる負極13の劣化が抑制されることが確認できた。
なお、今回開示された実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施例では、疎水性非水電解質を構成する室温溶融塩として、第4級アンモニウム塩の一例であるトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを用いたが、本発明はこれに限らず、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド以外の第4級アンモニウム塩を用いてもよいし、イミダゾリウム塩を用いてもよい。また、第4級アンモニウム塩およびイミダゾリウム塩からなるグループより選択される2つ以上が含まれていてもよい。ここで、第4級アンモニウム塩は、リチウム金属と反応し難い材料であるので、金属負極としてリチウム金属を用いる場合には、第4級アンモニウム塩を用いるのが好ましい。なお、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド以外の第4級アンモニウム塩としては、たとえば、トリメチルオクチルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((CH(C17) N(SOCF)、トリメチルアリルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((CH(Allyl) N(SOCF)、トリメチルヘキシルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((CH(C13) N(SOCF)、トリメチルエチルアンモニウム・2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド((CH(C) (CFCO)N(SOCF))、トリメチルアリルアンモニウム・2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド((CH(Allyl) (CFCO)N(SOCF))、トリメチルプロピルアンモニウム・2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド((CH(C) (CFCO)N(SOCF))、テトラエチルアンモニウム・2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド((C (CFCO)N(SOCF))およびトリエチルメチルアンモニウム・2,2,2−トリフルオロ−N−(トリフルオロメチルスルホニル)アセトアミド((C(CH) (CFCO)N(SOCF))などが挙げられる。また、上記した第4級アンモニウム塩以外に、テトラメチルアンモニウム・テトラフルオロボレート((CH BF )、テトラメチルアンモニウム・ヘキサフルオロフォスフェート((CH PF )、テトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレート((C BF )およびテトラエチルアンモニウム・ヘキサフルオロフォスフェート((C PF )などを用いてもよい。
また、イミダゾリウム塩としては、たとえば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド((C)(C(CH) N(SO)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド((C)(C(CH) N(SOCF)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・テトラフルオロボレート((C)(C(CH) BF )および1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・ペンタフルオロボレート((C)(C(CH) PF )などが挙げられる。
また、上記実施例では、12gのトリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(室温溶融塩)を含む疎水性非水電解質を用いたが、本発明はこれに限らず、疎水性非水電解質に対する室温溶融塩の含有率が0.001質量%〜100質量%であればよい。なお、室温溶融塩の含有率が20質量%〜100質量%であればより好ましく、40質量%〜100質量%であればさらに好ましい。特に、室温溶融塩の含有率が60質量%〜100質量%であれば最も好ましい。
また、上記実施例では、リチウム塩としてのLiN(SOCFが溶解された疎水性非水電解質を用いたが、本発明はこれに限らず、LiN(SOCF以外のリチウム塩が溶解された疎水性非水電解質を用いてもよい。LiN(SOCF以外のリチウム塩としては、たとえば、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(COCF)およびLiAsFなどが挙げられる。また、上記したリチウム塩からなるグループより選択される2つ以上を組み合わせた混合物を用いてもよい。
また、上記実施例では、金属負極としてリチウム金属を用いたが、本発明はこれに限らず、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛および鉄などを金属負極として用いてもよい。なお、上記したリチウム金属以外の材料を金属負極として用いる場合、疎水性非水電解質に溶解させる塩は、その材料に対応した塩を用いることができる。たとえば、カルシウムを金属負極として用いる場合、疎水性非水電解質に溶解させる塩は、Ca(CFSO)N)およびCa(CFSOなどが挙げられる。
また、上記実施例では、液体状の疎水性非水電解質をゲル状にするために、ポリトリプロピレングリコールジアクリレート(高分子化合物)を生成したが、本発明はこれに限らず、ポリトリプロピレングリコールジアクリレート以外のアクリレート系高分子化合物、エーテル系高分子化合物、エステル系高分子化合物およびフッ素系高分子化合物からなるグループより選択される少なくとも1つの高分子化合物を生成することにより、液体状の疎水性非水電解質をゲル状にしてもよい。ここで、液体状の疎水性非水電解質をゲル状にするための高分子化合物としては、酸化還元安定性の観点から、フッ素系高分子化合物を用いるのが好ましい。また、液体状の疎水性非水電解質に対する高分子化合物の割合は、0.1vol%〜50vol%が好ましい。このような範囲に設定すれば、高分子化合物の割合が高すぎることに起因する導電率の低下を抑制することができる。なお、エーテル系高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンオキサイドおよびポリエチレンオキサイドを含む架橋体などが挙げられる。また、エステル系高分子化合物としては、たとえば、ポリメタクリレートなどが挙げられる。また、フッ素系高分子化合物としては、たとえば、ポリビニリデンフルオライドおよびビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などが挙げられる。
また、上記実施例では、固体状の疎水性非水電解質の一例としてゲル状の疎水性非水電解質を用いたが、本発明はこれに限らず、疎水性非水電解質がゲル状以外の固体状であってもよい。ゲル状以外の固体状の疎水性非水電解質としては、たとえば、イオン導電性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させたものがある。このイオン導電性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させた固体状の疎水性非水電解質の作製プロセスとしては、金属負極としてリチウム金属を用いる場合には、まず、加熱することにより固体状になるリチウムイオン導電性ポリマーに、リチウム塩が溶解された液体状の疎水性非水電解質を添加する。この後、リチウムイオン導電性ポリマーを加熱することによって、固体状のリチウムイオン導電性を有する高分子化合物(固体状の疎水性非水電解質)を得ることができる。また、固体状の疎水性非水電解質を用いる場合には、セパレータを除去してもよい。なお、イオン導電性を有する高分子化合物として、エーテル系高分子化合物、エステル系高分子化合物およびアクリレート系高分化合物からなるグループより選択される少なくとも1つを単独で用いてもよいし、2つ以上を混合して用いてもよい。また、共重合させて用いてもよい。
また、上記実施例では、ボタン型の空気電池を作製したが、本発明はこれに限らず、ラミネートセルタイプの空気電池にも適用可能である。この場合には、疎水性非水電解質が固体状であるため、容易に、ラミネートセルタイプの空気電池を所定の形状に加工することができる。
本発明の一実施例によるボタン型の空気電池を示した断面図である。 本発明の一実施例によるボタン型の空気電池について行った放電試験の結果を示したグラフである。 リチウム金属(負極)の安定性を確認するために作製したラミネートセルの構造を示した断面図である。
符号の説明
1 空気極
2 負極(金属負極、リチウム金属)
3 電解質(疎水性非水電解質)

Claims (5)

  1. 空気極と、金属負極と、疎水性非水電解質とを備えた、空気電池において、
    前記空気極はβ-MnO を含有し、かつ、
    前記疎水性非水電解質は親水性の有機溶媒を含有しないことを特徴とする空気電池。
  2. 前記金属負極は、リチウム金属を含む、請求項1に記載の空気電池。
  3. 前記疎水性非水電解質は、60℃以下の融点を有する室温溶融塩を含む、請求項1または2に記載の空気電池。
  4. 前記室温溶融塩は、トリメチルプロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを含む、請求項3に記載の空気電池。
  5. 前記疎水性非水電解質は、高分子化合物が溶解された固体状の疎水性非水電解質を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気電池。
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