JP4590044B2 - 投射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は投射装置に関し、例えば液晶表示素子等の表示素子に表示された画像を固定された有限距離にて、スクリーンに拡大投射する投射レンズとして液晶表示素子側の色合成プリズムに対して良好なテレセントリック性能を有し、さらに低歪曲及び優れた色特性を有する投射レンズを用い、特にリアプロジェクションセットのコンパクト化に好適な投射レンズ及びそれを用いた投射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の液晶表示素子等の表示素子を用いて、その表示素子に基づく各色光の画像を合成してスクリーン面にカラー投射する表示装置(投射装置)が良く用いられている。
【0003】
近年、投影画像の高精細化が進むと共に装置全体の小型化の要求は強くなり、投射レンズも小型で高性能なものが望まれている。
【0004】
通常、投影画像の高輝度と高精細を両立させる為に、光源からの白色光をR,G,Bの3色の色光に分け、それぞれの色光を生成する表示素子を備え、これらの複数の表示素子に基づく色光画像を合成し、1本の投射レンズを介して、スクリーン面上に投射する投射装置が多く用いられている。
【0005】
投射レンズとしてスクリーン側(投射面側)に負の屈折力のレンズ群が先行する所謂ネガティブリード型のプロジェクションレンズ(投射レンズ)は比較的広画角化が可能であり、かつ焦点距離に比して長いバックフォーカスを確保することが容易で、主に3板方式のプロジェクション用レンズに好適であるといった特長を有している。しかしながらその反面、光学系の全長が大きくなるなどの問題もある。
【0006】
現在、コンシューマー仕様のテレビにはCRT方式とリアプロジェクション方式の2種類が存在する。このうちCRT方式は装置が大型化する、重くなるなどといった厄介な課題を抱えている。これに対して薄型及び軽量化といった市場のニーズに対してはリアプロジェクションテレビが有利であるが、さらなる装置のコンパクト化への動きとして、プロジェクションレンズの広画角化及び奥行き方向(厚み方向)のスペースを上手く活用したい(薄く設計したい)といったニーズがある。
【0007】
特開平9−218379号公報によると、レトロフォーカスタイプの広角レンズを用いた投射系の中にプリズムより成る光路折り曲げ手段を設けることによりリアプロジェクションセットの奥行き方向でのコンパクト化を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
赤,緑,青色用の3つの液晶表示素子に基づく3つの色光の画像(表示画像)を色合成系で合成してスクリーン上に拡大投射するとき、光学特性を良好に維持しつつ、装置全体の小型化を図るには、投射レンズとして、例えば次の条件を満足することが必要となってくる。
【0009】
(ア−1)液晶表示素子の配光特性、又は複数の色光を合成する時の色合成用のダイクロイック膜の角度依存の影響を排除する為、及び照明系との良好なマッチングを図り、画面の周辺での照度を十分に確保する為に色合成プリズムに対しては、みかけの瞳位置(液晶表示素子側瞳)が無限遠方にある所謂テレセントリック光学系であること。
【0010】
(ア−2)レトロフォーカスタイプの投射レンズはスクリーン側で糸巻き型の歪みがあるのでそれを目立たなくするために、特にリアプロジェクションテレビの場合は歪曲収差は多くとも絶対値0.5%以内におさえること。
【0011】
上記要求事項に対し、前記特開平9−218739号公報では、液晶表示素子の直後にコンデンサーレンズを入れている。この為、投射系内部の色合成プリズムに対して液晶表示素子にテレセントリックな照明が行われているとすれば、投射系、特に色合成プリズムに対するみかけの瞳位置は有限距離に置き換えられてしまい、スクリーン上の色合成断面での色むらに有利な構成とは言い難い。
【0012】
又、前記コンデンサーレンズが各色パネル(3枚)枚数に応じて必要になるため複雑な構成となる傾向があった。
【0013】
一方、光学系中に90°以上という大きな角度に光束を反射させる光路折り曲げ手段を配置した投射装置においては光路折り曲げ手段を配置するスペースを確保する為に、光学系の各レンズ群の屈折力を適切に設定する必要がある。屈折力配置が適切でないと、所定の投射画角を有しつつ、良好なる光学性能を得るのが難しくなってくる。
【0014】
本発明は、複数の表示素子に基づく複数の色光の画像を色合成手段で合成して、投射レンズでスクリーン面上に投射する際、該投射レンズの構成を適切に設定することにより、装置全体の小型化を図りつつ、該画像をスクリーン上に良好なる光学性能を維持しつつ、投射することができる投射装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の投射装置は、複数の表示素子に基づく複数の色の画像光を合成する色合成手段と、前記合成された複数の色の画像光を拡大投射する投射レンズとを有する投射装置であって、該投射レンズは該表示素子側より順に正の屈折力を有する第1レンズ群、絞り、光路を折り曲げる手段、そして負の屈折力を有する第2レンズ群とを有しており、該第1レンズ群と第2レンズ群の焦点距離を各々f1、f2、全系の焦点距離をf、該絞りから該第1レンズ群に関するスクリーン側の主平面位置までの距離をo1としたとき、
2.28≦|f2/f|<4.0
0.75<o1/f1<1.0
を満足することを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記投射レンズは前記表示素子側に略テレセントリックであり、該表示素子からの光束が屈折力のある光学作用を受けずに前記色合成手段に入射していることを特徴としている。
【0017】
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記光路を折り曲げる手段はプリズムであることを特徴としている。
【0018】
請求項4の発明は請求項1又は2の発明において、前記光路を折り曲げる手段はミラーであることを特徴としている。
【0019】
請求項5の発明は請求項1から4のいずれか1項の発明において、前記表示素子から前記光路を折り曲げる手段の反射面までの距離を1ref、液晶表示素子から最もスクリーン側のレンズ面頂点位置までの距離をlttとしたとき
0.50<lref/ltt<0.75
を満足することを特徴としている。
【0020】
請求項6の発明は請求項1乃至5のいずれか1項の発明において、前記第2レンズ群は前記スクリーン側より順に凸面を向けた少なくとも2枚のメニスカス状の負レンズ、及び両レンズ面が凸面の正レンズを有していることを特徴としている。
【0021】
請求項7の発明は請求項1乃至6のいずれか1項の発明において、前記第2レンズ群には少なくとも1枚の非球面レンズを含むことを特徴としている。
【0022】
請求項8の発明は請求項7の発明において、前記第2レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることを特徴としている。
【0023】
請求項9の発明は請求項1乃至8のいずれか1項の発明において、前記第1レンズ群には非球面レンズを少なくとも1枚含むことを特徴としている。
【0024】
請求項10の発明は請求項9の発明において、前記第1レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることを特徴としている。
【0025】
請求項11の発明は請求項10の発明において、前記第1レンズ群は前記表示素子側に正レンズが配置される正レンズと負レンズの貼り合わせレンズを少なくとも2組含むことを特徴としている。
【0026】
請求項12の発明は請求項1乃至11のいずれか1項の発明において、前記第1レンズ群中のレンズ群間隔を可変とすることにより、焦点距離を可変とすることを特徴としている。
【0027】
請求項13の発明は請求項1乃至12のいずれか1項の発明において、前記第2レンズ群中のレンズ間隔を可変として、Floating調整をすることを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の投射レンズ(プロジェクションレンズ)を用いた投射装置の実施形態1の要部概略図である。図1においてPLは投射レンズである。図1の投影装置は液晶表示素子(液晶表示装置)LCD側より順に色合成プリズムXPR、正の屈折力の第1レンズ群L1、絞りST、光路折り曲げプリズムPR、そして負の屈折力の第2レンズ群L2の構成にて成っている。Sはスクリーンである。ASPはレンズ面に設けた非球面である。
【0032】
液晶表示装置(LCD)は赤,緑,青色用の3つの画像を表示するために3つ存在するが、図1では簡単の為に1つ示している。
【0033】
3つの液晶表示装置の画像からの光束を色合成プリズムXPRで1つに合成し、第1レンズ群L1、プリズムPR、そして第2レンズ群L2を介してスクリーンS面上に投影している。
【0034】
色合成プリズムXPRは直角の三角柱プリズムを4piece貼り合わせた公知のクロスダイクロプリズムより成っている。
【0035】
本実施形態では、この色合成プリズムXPRからみた投射レンズPLの絞りSTの位置は略無限遠方に設定されており、即ち液晶表示素子側瞳の位置が無限遠のテレセントリックよりなっている。そしてプリズムXPR中での軸外主光線の角度は±1°以内になっており、これによって色合成プリズムXPRにおけるスクリーンS上での色合成断面方向(本実施形態ではスクリーン左右方向)での色むらの発生を防いでいる。
【0036】
本実施形態の投射装置では液晶表示素子LCDを照明系(不図示)からの光束で照明している。そして投射レンズPLでは液晶表示素子LCDを照明する照明系側からの光に屈折力を与えることなく、つまり軸外主光線がレンズ光軸Laに平行になるよう色合成プリズム(XPR)のダイクロ膜を透過させている。
【0037】
これにより、前記ダイクロ膜への種々な軸外光の入射角度の変動による光透過特性が左右されないようにして、色合成断面に関して対称な光学特性を維持するようにしている。
【0038】
さらに色合成プリズムXPRを透過した後の投射レンズPLは正の屈折力を有する第1レンズ群L1と光路を折り曲げる手段PR及び負の屈折力を有する第2レンズ群L2とを含むスクリーンS側から見たとき所謂レトロフォーカスタイプとなるレンズ系を採用している。これにより、色合成プリズムXPRの配置に必要十分なバックフォーカスを確保している。
【0039】
投射レンズPLのうち、第1レンズ群L1内での屈折力配置に関しては、液晶表示装置LCD側に正の屈折力を寄せて主平面を液晶表示装置LCD側に移すことにより、焦点距離比にして約3倍という長いバックフォーカスを確保している。
【0040】
また、第1及び第2レンズ群L1,L2の間に配置されたプリズムPRにより液晶表示装置LCDの短辺断面に関して光路を約66°上方に打ち上げており、本投射装置を射出した後、システム中に設けた折り返しミラー(不図示)を経由してスクリーンSに液晶表示装置LCDの画像を結像するようになっている。
【0041】
これにより、特に装置の奥行き方向の省スペース化を図っている。尚、プリズムPRの反射面には高帯域の反射ミラーを、また光の入・出射面には多層コートを処理している。
【0042】
また、プリズムPRの反射面の投射光学系の有効径外の領域にはゴースト、フレアーをカットする目的にてマスク処理を施すことが好ましい。
【0043】
第2レンズ群L2に関しては、スクリーンS側に負の屈折力を集中して主平面を前玉よりスクリーンS側に移すことにより、小さな屈折力配置を実現している。これによって主にレトロフォーカスレンズに特有の樽型歪曲収差、倍率色収差などの軸外収差を良好に補正すると共に半画角46°といった超広角でありながら、周辺照度比70%といった明るい光学系を実現しながら、前玉の径を小さく保つことに貢献している。
【0044】
また、バックフォーカスを稼ぐための大きな屈折力を有する第2レンズ群L2内の最もスクリーンS側にメニスカス状の負レンズを2枚配置し、これらの負レンズに非球面を採用している。これにより、特にスクリーンS側の糸巻き型の歪曲収差の発生を抑えている。
【0045】
また、プロジェクションレンズとして用いるときは、光源の高輝度化のためにレンズ面に全面多層コートを施すことが望ましい。
【0046】
なお、本実施形態のリアプロジェクョンレンズ(投射レンズ)を数値実施例の数値をmm単位で表わし、0.5mにフォーカスしたとき(投射距離が0.5m)の収差図を図4に示す。
【0047】
本発明の投射装置において、更に好ましくは次の諸条件のうち少なくとも1つを満足させるのが良い。
【0048】
(イ−1)前記第2レンズ群の焦点距離をf2、全系の焦点距離をfとしたとき
2.28≦|f2/f|<4.0 ‥‥‥(1)
を満足することである。
【0049】
条件式(1)の上限値を越えると負の屈折力の第2レンズ群の屈折力が小さくなる為色合成プリズムに関しての配置スペースが少なくなるため、もしくはスクリーン側のレンズ径が大きくなるなどの弊害が発生する。
【0050】
逆に条件式(1)の下限値を超えると第2レンズ群の負の屈折力が強くなり、歪曲および倍率色収差等の補正が困難になるばかりでなく、バックフォーカスが長くなりすぎるため、スペースに無駄が生じ好ましくない。
【0051】
(イ−2)前記液晶表示素子から前記光路を折り曲げる手段の反射面までの距離をlref、液晶表示素子から最もスクリーン側のレンズ面頂点位置までの距離をlttとしたとき
0.50<lref/ltt<0.75 ‥‥‥(2)
を満足することである。
【0052】
条件式(2)の下限値を超えると、スクリーン側のレンズの径が大きくなり、逆に条件式(2)の上限値を超えると、液晶表示素子側の正レンズ群の屈折力が小さくなり、第2レンズ群及び前記光路を折り曲げる手段近傍の正レンズ群の屈折力が大きくなり、スクリーン側の糸巻き歪曲等の補正が困難になるため好ましくない。
【0053】
(イ−3)本実施形態では光路折り曲げ手段としてプリズムばかりでなく、ミラーを採用しても良い。ミラーにすると、プリズムのときと比較して媒質が空気になる分だけ光路が短くなる。
【0054】
すると、液晶表示素子の短辺断面に対してケラレなどなく光路を90°以上(具体的には114°)で曲げたいといったニーズに応えるためには、さらなる第1及び第2レンズ群の間のスペース確保の為に最適な屈折力配置を少なからず崩さなければならない。
【0055】
そのため、本発明ではリアプロジェクションセットにとってセットの横幅方向(スクリーン横方向)には比較的大きなスペースがとれるといった点に着目して図7に示すようにセットの横幅方向(矢印▲2▼方向)からの光をSteering-Mirror(MR)にて液晶表示素子に関しての短辺断面方向(セットの奥行き矢印▲1▼方向)に光路を展開している(実施例2,3)。この系では、Steering-Mirrorの曲げ角度は90°程度で十分であり、光路折り曲げに必要なスペース確保のために屈折力配置を崩さなくても済む。さらにはプリズムで光路を曲げていた例と比較して材質内部での吸収による光損失を防ぐことができる。
【0056】
(イ−4)絞りは光路折り曲げ手段近傍に配置するのが良い。これによれば、光路折り曲げ手段であるプリズムやミラーの大きさを小さくすることができ、特にプリズムなどで構成したときには、内部吸収による光損失を最小に抑えるばかりか、重量及びコストをも抑えることが可能である。
【0057】
(イ−5)前記絞りは光路折り曲げ手段の近傍に配置され、該絞りから前記第1レンズ群に関するスクリーン側の主平面位置までの距離をo1、該第1レンズ群の焦点距離をf1としたとき
0.75<o1/f1<1.0 ‥‥‥(3)
を満足することである。
【0058】
これは液晶表示素子側、つまり色合成プリズム面に関してのテレセントリック性能に関する記述である。条件式(3)の下限値を超えると第1レンズ群の屈折力が大きくなりすぎ軸外収差の補正が困難になるばかりでなく、照明系とのマッチングが悪くなり、特に画面周辺での照度比がダウンする等好ましくない。
【0059】
逆に上限値を超えることによっても、軸外収差の補正には有利であるが先述の様に画面周辺での照度がダウンする。
【0060】
(イ−6)前記第2レンズ群は前記スクリーン側より順に凸面を向けた少なくとも2枚のメニスカス状の負レンズ状の負レンズ、及び両レンズ面が凸面の正レンズを有していることである。
【0061】
これは、バックフォーカスの長い超広角レンズの場合、軸外収差を上手く補正するために第2レンズ群では光線をゆるやかに屈曲させ、スクリーンへと導く為のものである。
【0062】
また、第2レンズ群を、このように構成することにより主平面位置をスクリーン側へと移し、系の構成をコンパクトにしている。
【0063】
(イ−7)前記第2レンズ群には少なくとも1枚の非球面レンズを含むことである。
【0064】
これによってスクリーン側での糸巻き歪曲収差を補正することを容易にしている。
【0065】
(イ−8)前記第2レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることである。
【0066】
第2レンズ群には非球面レンズを採用したときの非球面レンズの材質を例えば比較的偏光特性つまり光歪み特性に優れるpmmaとするのが好ましい。
【0067】
(イ−9)前記第1レンズ群には非球面レンズを少なくとも1枚含むことである。
【0068】
第1レンズ群の液晶表示素子側の正レンズも第2レンズ群の負レンズと同様の作用をするため、これに非球面レンズを採用するのが良い。これによればスクリーン側の糸巻き歪曲収差を良好に補正することが容易となる。
【0069】
(イ−10)前記第1レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることである。
【0070】
特にこの材質に関しては、比較的偏光特性つまり光歪み特性に優れる、アクリル系のpmma等が好ましい。
【0071】
(イ−11)前記第1レンズ群は前記液晶表示素子側に正レンズが配置される正レンズと負レンズの貼り合わせレンズを少なくとも2組含むことである。
【0072】
これにより第1レンズ群の主平面位置を液晶表示素子に移して長いバックフォーカスを確保する、且つ貼り合せることにより倍率色収差を補正するのに有効となる。
【0073】
(イ−12)前記第1レンズ群中のレンズ群間隔を可変とすることにより、焦点距離を可変とすることである。
【0074】
本発明のようなリアプロジェクション装置のニーズから考えると、諸レンズの製造誤差バラツキを吸収するための倍率調整機構を設けるのが良い。このとき、第1レンズ群中のレンズ群間隔を可変とすることにより、焦点距離を可変とするのが収差補正上、好ましい。
【0075】
(イ−13)前記第2レンズ群中のレンズ間隔を可変として、Floating調整をすることである。
【0076】
様々なスクリーンサイズへのスムースな変換の為にも、フォーカス機構が必要であるが、その際の広角レンズの特有の像面倒れを補正するために、第2レンズ群中のレンズ間隔を可変として、Floating調整をするのが良い。
【0077】
図2は本発明の投写レンズを用いた投影装置の実施形態2の要部概略図である。
【0078】
図2の投影装置は液晶表示装置LCD側より順に色合成プリズムXPR、正の屈折力の第1レンズ群L1、光路折り曲げミラーMR、及び負の屈折力の第2レンズ群L2の構成にて成っている。ミラーMRは反射及び絞りの作用をしている。
【0079】
本実施形態では、実施形態1と異なり、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2に非球面レンズ(非球面ASP)を1枚ずつ配置している。
【0080】
また、光路折り曲げ手段として実施形態1とは異なりミラー(Steering-Mirror)MRを採用している。
【0081】
本実施形態ではリアプロジェクションセットの横幅方向には、比較的大きなスペースがとれるといった点に着目して図7に示すようにセット横幅(矢印▲2▼)方向からの光をSteering-Mirror MRにて液晶表示装置LCDに関しての短辺断面(矢印▲1▼)方向(90度方向)に光路を折り曲げ展開している。これによりSteering-Mirror MRの曲げ角度は90度程度で十分であり、光路折り曲げに必要なスペース確保の為に屈折力配置を崩すことを抑えることが可能になるばかりでなく、プリズムで光路を曲げていた例と比較して材質内部での吸収による損失を防ぐことができる。
【0082】
その他は実施形態1と同様なので詳しい説明は省略する。
【0083】
尚、本実施形態のリアプロジェクションレンズ(投写レンズ)を0.5mにフォーカスしたときの収差図を図5に示す。
【0084】
図3は本発明の投射レンズを用いた投影装置の実施形態3の要部概略図である。図3の投影装置は液晶表示装置LCD側より順に色合成プリズムXPR、正の屈折力の第1レンズ群L1、光路折り曲げミラーMR及び負の屈折力の第2レンズ群L2の構成にて成っている。
【0085】
本実施形態では、実施形態2と異なり、第2レンズ群L2に2枚の非球面レンズ(非球面ASP)を1枚ずつ配置している。
【0086】
また、光路折り曲げ手段として、実施形態1とは異なりミラー(Steering-Mirror)MRを採用している。
【0087】
本実施形態ではリアプロジェクションセットの横幅方向には比較的大きなスペースがとれるといった点に着目して図7に示すようにセット横幅(矢印▲2▼)方向からの光をSteering-Mirror MRにて液晶表示装置LCDに関しての短辺方向(矢印▲1▼)方向(90度方向)に光路を折り曲げ展開している。
【0088】
これにより、Steering-Mirror MRの曲げ角度は90°程度で十分であり、光路折り曲げに必要なスペース確保の為に屈折力配置を崩すことを抑えることが可能になるばかりでなく、プリズムで光路を曲げていた例と比較して材質内部での吸収による損失を防ぐことができる。
【0089】
その他は、実施形態2と同様なので詳しい説明は省略する。
【0090】
なお、本実施形態のリアプロジェクションレンズ(投写レンズ)を0.5mにフォーカスしたときの収差図を図6に示す。
【0091】
次に本発明の数値実施例を示す。尚、数値実施例においてRiはスクリーン側より順に第i番目の曲率半径、Diはスクリーン側より順に第i番目の光学部材の厚さ又は空気間隔、Niとνiはそれぞれスクリーン側より順に第i番目の光学部材の材料のd線に対する屈折率とアッベ数である。
【0092】
又、数値実施例における最後の2つの面は光学フィルター、フェースプレート等を示す。
【0093】
非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、A,B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき、
【0094】
【数1】
【0095】
なる式で表している。
【0096】
又、前述の各条件式と数値実施例との関係を表−1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の表示素子に基づく複数の色光の画像を色合成手段で合成して、投射レンズでスクリーン面上に投射する際、該投射レンズの構成を適切に設定することにより、装置全体の小型化を図りつつ、該画像をスクリーン上に良好なる光学性能を維持しつつ、投射することができる投射装置を達成することができる。
【0099】
この他、本発明によれば低歪曲及び優れた色特性及び周辺照度比を実現しながら、特にセットの奥行き方向の寸法を大幅に短縮できる3板方式の超広角のリアプロジェクションレンズを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投射装置の実施形態1の要部概略図
【図2】本発明の投射装置の実施形態2の要部概略図
【図3】本発明の投射装置の実施形態3の要部概略図
【図4】本発明の投射レンズの数値実施例1の数値をmm単位で表したときの投射距離0.5mのときの球面収差、像面湾曲、歪曲収差および倍率色収差の図
【図5】本発明の投射レンズの数値実施例2の数値をmm単位で表したときの投射距離0.5mのときの球面収差、像面湾曲、歪曲収差および倍率色収差の図
【図6】本発明の投射レンズの数値実施例3の数値をmm単位で表したときの投射距離0.5mのときの球面収差、像面湾曲、歪曲収差および倍率色収差の図
【図7】本発明に係る投射装置の要部概略図
【符号の説明】
PL 投写レンズ
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
XPR 色合成プリズム
ASP 非球面
S スクリーン
LCD 液晶表示装置(像面)
MR Steering-Mirror
ST 絞り
ΔS サジタル像面の倒れ
ΔM メリディオナル像面の倒れ
Claims (13)
- 複数の表示素子に基づく複数の色の画像光を合成する色合成手段と、前記合成された複数の色の画像光を拡大投射する投射レンズとを有する投射装置であって、該投射レンズは該表示素子側より順に正の屈折力を有する第1レンズ群、絞り、光路を折り曲げる手段、そして負の屈折力を有する第2レンズ群とを有しており、該第1レンズ群と第2レンズ群の焦点距離を各々f1、f2、全系の焦点距離をf、該絞りから該第1レンズ群に関するスクリーン側の主平面位置までの距離をo1としたとき、
2.28≦|f2/f|<4.0
0.75<o1/f1<1.0
を満足することを特徴とする投射装置。 - 前記投射レンズは前記表示素子側に略テレセントリックであり、該表示素子からの光束が屈折力のある光学作用を受けずに前記色合成手段に入射していることを特徴とする請求項1の投射装置。
- 前記光路を折り曲げる手段はプリズムであることを特徴とする請求項1又は2の投射装置。
- 前記光路を折り曲げる手段はミラーであることを特徴とする請求項1又は2の投射装置。
- 前記表示素子から前記光路を折り曲げる手段の反射面までの距離を1ref、液晶表示素子から最もスクリーン側のレンズ面頂点位置までの距離をlttとしたとき
0.50<lref/ltt<0.75
を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項の投射装置。 - 前記第2レンズ群は前記スクリーン側より順に凸面を向けた少なくとも2枚のメニスカス状の負レンズ、及び両レンズ面が凸面の正レンズを有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の投射装置。
- 前記第2レンズ群には少なくとも1枚の非球面レンズを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の投射装置。
- 前記第2レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることを特徴とする請求項7の投射装置。
- 前記第1レンズ群には非球面レンズを少なくとも1枚含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項の投射装置。
- 前記第1レンズ群に含まれる非球面レンズはプラスチック製であることを特徴とする請求項9の投射装置。
- 前記第1レンズ群は前記表示素子側に正レンズが配置される正レンズと負レンズの貼り合わせレンズを少なくとも2組含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項の投射装置。
- 前記第1レンズ群中のレンズ群間隔を可変とすることにより、焦点距離を可変とすることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項の投射装置。
- 前記第2レンズ群中のレンズ間隔を可変として、Floating調整をすることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項の投射装置。
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