JP4586951B2 - レンズ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ装置に係り、特にオートフォーカスの機能を備えたレンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビカメラ等に使用されるレンズ装置において、テレビカメラから得られる映像信号の高域周波数成分に基づいて自動でフォーカスレンズを合焦位置に移動させるオートフォーカスが知られている。また、従来、このようなオートフォーカスによる高精度なフォーカス調整を利用し、カメラマンがマニュアルフォーカスによりフォーカス調整を行うと、目視では困難な高精度なフォーカス調整をオートフォーカスにより補助的に行うフォーカス調整方法が知られている(特開平1−158881号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のフォーカス調整方法は基本的にはマニュアルフォーカスによるものであり、ある程度の合焦が得られるまでは操作者がファインダを目視してフォーカス調整を行う必要があり、フォーカス調整に対するカメラマンの負担を軽減するというものではなかった。
【0004】
一方、全て自動でフォーカス調整が行われるオートフォーカス(オートフォーカスモード)の場合、フォーカス調整に対するカメラマンの負担は生じない。しかしながら、カメラマンであれば経験的に焦点が無限方向と至近方向のいずれの方向にずれているかを容易に判断できるような場合であってもオートフォーカスでは判断できない場合がある。このような場合、従来のオートフォーカスでは、例えば、フォーカスレンズを予め決められた方向に移動させてその方向に合焦位置の検出を行い、その方向に合焦位置が検出されなければ、フォーカスレンズが端に到達してから移動方向を反転させて逆方向に合焦位置の検出を行うようにしている。このため、合焦に時間を要してしまう場合があった。
【0005】
そこで、新たなオートフォーカスモードとして、焦点が無限方向と至近方向のいずれの方向にずれているかをカメラマンに判断させ、オートフォーカスの動き出し方向を指示する操作のみをカメラマンに要求することとすれば、カメラマンにフォーカス調整の負担をかけることなく、合焦を迅速に行うことができると考えられる。このようなオートフォーカスモードにおいて、合焦が一旦完了した後の処理についてはさまざまな態様が考えられ、また、どのような処理が好適かはカメラマンの好みや状況によって相違すると考えられる。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示するオートフォーカスモードにおいて、合焦完了後の処理の態様を操作者が選択できるようにしてオートフォーカスモードの利便性の向上を図るレンズ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、オートフォーカスモードの開始が指示されると、操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示するのを待機するAFスタンバイ状態となり、該AFスタンバイ状態において操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示すると、該指示された動き出し方向にフォーカスレンズを移動させると共に、合焦位置を検出する検出手段からの情報に基づいて合焦位置に前記フォーカスレンズを設定するオートフォーカスモードの機能を備えたレンズ装置において、操作者が前記フォーカスレンズを手動で移動させるために鏡胴外周に回動可能に設けられたフォーカスリングを備え、前記AFスタンバイ状態において前記フォーカスリングが操作されると、該操作の方向にオートフォーカスの動き出し方向が指示されたことを検出し、前記オートフォーカスモードにおいて前記フォーカスレンズが合焦位置に設定された後の処理に関して、前記AFスタンバイ状態に復帰する第1のモードと、前記オートフォーカスモードを自動的に終了させる第2のモードと、前記フォーカスレンズが常時合焦位置となるように合焦位置を検出する検出手段からの情報に基づいて前記フォーカスレンズを合焦位置に移動させる第3のモードのうち、少なくとも前記第1のモードを含む複数のモードを選択可能にしたことを特徴としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載発明において、前記第3のモードにおいて、前記フォーカスレンズが合焦位置に設定されると、操作者による所定の指示操作があるまで、操作者の前記フォーカスリングの操作による前記フォーカスレンズの移動を可能にするモードを設けたことを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示するオートフォーカスモードにおける合焦完了後の処理に関して、操作者がフォーカスレンズの動き出し方向を指示するのを待機するAFスタンバイ状態に復帰するモードと、オートフォーカスモードを自動的に終了させるモードと、フォーカスレンズが常時合焦位置となるようにカメラからの映像信号に基づいてフォーカスレンズを移動させるモードのうち、少なくともいずれか2つのモードを選択可能にしたたため、操作者の好みや状況に応じて好適なモードを選択することができ、オートフォーカスモードの利便性の向上が図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るレンズ装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0011】
図1は、本発明が適用されるテレビカメラ用のレンズ装置(ENGレンズ)の一例を示した外観図である。同図に示すレンズ装置1は、ENGカメラ等の放送用テレビカメラに用いられるインナーフォーカス式ズームレンズであり、レンズ鏡胴2には、フォーカスリングFR、ズームリングZR及びアイリスリングAR等の操作リングが設けられている。レンズ鏡胴2の図示しない内部には、周知の如く、前方から順に、合焦のために光軸方向に移動可能なフォーカスレンズ(群)、変倍のために光軸方向に移動可能なズームレンズ(群)、アイリス、及びリレーレンズ(群)等の光学部材が配設されている。フォーカスリングFRが回動すると、フォーカスレンズが光軸方向に移動し、ズームリングZRが回動すると、ズームレンズが光軸方向に移動し、アイリスリングARが回動すると、アイリスの絞り径が変化する。
【0012】
また、レンズ鏡胴2の側部には前記フォーカスリングFR、ズームリングZR及びアイリスリングARを電動で駆動するドライブユニット12が設置されている。ドライブユニット12はケース14を有し、このケース14はビス16、16を介してレンズ鏡胴2の側部に取り付けられている。ケース14内には、図示せぬフォーカス駆動用モータ、ズーム駆動用モータ、アイリス駆動用モータが配置されており、これらのモータは、それぞれ図示せぬ動力伝達機構を介してフォーカスリングFR、ズームリングZR、アイリスリングARに連結される。従って、フォーカス駆動用モータが回動するとフォーカスリングFRが回動し、ズーム駆動用モータが回動するとズームリングZRが回動し、アイリス駆動用モータが回動するとアイリスリングARが回動する。
【0013】
各駆動用モータは、ドライブユニット12に設けられた各種操作部材の操作に基づいて、又は、ドライブユニット12に接続可能なカメラ本体や外部コントローラ(フォーカスデマンド、ズームデマンド等)からの信号に基づいて制御される。尚、同図符号18は、ズーム操作をカメラマン(以下、操作者)が電動で行うためのズームシーソースイッチ18である。
【0014】
また、後述するようにフォーカス駆動用モータとフォーカスリングFR、ズーム駆動用モータとズームリングZR、アイリス駆動用モータとアイリスリングARのそれぞれの動力伝達機構は、クラッチにより接続又は切断される機構となっており、クラッチがオフされて動力伝達機構が切断された状態となっている操作リングは、操作リングを把持した手により手動で操作することができ、クラッチがオンされて動力伝達機構が接続された状態となっている操作リングは、駆動用モータによって電動で操作することができる。各クラッチのオン/オフは、所定のスイッチ等で適宜電気的な制御で切り換えられる。
【0015】
以上のレンズ装置1において、フォーカス調整は、大きく分けて「MFモード」におけるマニュアルフォーカス(MF)と「AFモード」におけるオートフォーカス(AF)とにより行うことが可能である。「MFモード」は、操作者が所定のフォーカス操作部材を操作することによってフォーカス調整を行うモードであり、MFモードには更に、手動によりフォーカスレンズを駆動するモード(以下、フォーカスレンズを駆動することをフォーカス駆動という)と、電動によりフォーカス駆動を行うモードとがある。尚、手動によりフォーカス駆動を行うモードを、以下、「手動のMFモード」といい、電動によりフォーカス駆動を行うモードを、以下、「電動のMFモード」という。
【0016】
「手動のMFモード」では、フォーカスリングFRを把持した手でフォーカスリングFRを直接的に回転操作してフォーカス調整を行うことができ、「電動のMFモード」では、電動用のフォーカス操作部材(電動用操作部材)を操作することによってフォーカス駆動用モータを駆動し、その駆動力でフォーカスレンズを移動させてフォーカス調整を行うことができる。電動用操作部材としては、例えばドライブユニット12に接続されるフォーカスデマンド等の外部コントローラの操作部材が相当するが、これに限らない。尚、手動のMFモードと電動のMFモードにおいて操作されるフォーカス操作部材を総称してMFの操作部材といい、その操作をMFの操作という。
【0017】
一方、AFモードにおけるAFは、従来から一般的に知られているAFであり、電動によりフォーカス駆動を行うと共に、テレビカメラ本体で撮影された映像の映像信号からフォーカスエリア(例えば画面中央部)内の高域周波数成分を抽出して焦点評価値(後述)を求め、その焦点評価値に基づいて合焦位置を検出することによって、フォーカスレンズを自動で合焦位置に設定するフォーカス調整である。しかしながら、本実施の形態で説明するAFモードは、従来の全自動化されたAFモードとは異なる。従来のAFモードは、AFのためのフォーカスレンズの動き出し方向(以下、AF動き出し方向という)を、例えば、焦点評価値の増加傾向から自動で決定し、その方向にフォーカスレンズの移動を開始させるようにしているが、本実施の形態のAFモードは、操作者が例えばMFの操作によりAF動き出し方向を指示することによってその方向にフォーカスレンズの移動を開始させ、焦点評価値に基づいてその方向の合焦位置にフォーカスレンズを設定する。このようにAF動き出し方向を操作者が指示することによって、迅速、且つ確実な合焦を可能にしている。
【0018】
尚、このようなAFモードと、従来のようにAF動き出し方向も含めて全て自動化されたAFモードとを切り換え可能にしてもよいが、説明の便宜上、本実施の形態におけるAFモードは、AF動き出し方向を操作者が指示するAFモードのみの設定が可能なものとする。
【0019】
本実施の形態のAFモードの概要を操作者の操作手順に基づいて図2を参照しながら説明すると,まず、手動のMFモードに設定されているとすると、フォーカス駆動用モータとフォーカスリングFRとの間のクラッチはオフされ、操作者がフォーカスリングFRを手動で回動操作して手動によりフォーカス駆動できる状態となっている。尚、手動によりフォーカス駆動できるクラッチの状態をクラッチが手動側に設定された状態といい、電動によりフォーカス駆動できるクラッチの状態をクラッチが電動側に設定された状態という。このとき、操作者が所定のAFモード開始スイッチ(後述)を押すと、AFモードに切り換わり(図2のスタートa点)、まず、AFスタンバイ状態となる。このAFスタンバイ状態では、クラッチは手動側に設定された状態で保持される。
【0020】
次に、操作者は、手動でフォーカスリングFRを無限方向又は至近方向に回転させ、AF動き出し方向を指示する。この操作が行われるとクラッチがオンされ、クラッチが電動側の設定に切り換わる。尚、操作者がフォーカスリングFRによってAF動き出し方向を指示している間(図2のa点〜b点の区間)、フォーカスレンズはフォーカスリングFRの操作により移動する。
【0021】
クラッチが電動側の設定に切り換わると、フォーカス駆動用モータの駆動が開始され、操作者によって指示されたAF動き出し方向にフォーカスリングFRが回転してフォーカスレンズがそのAF動き出し方向に移動を開始する。そして、AFの処理によってその方向にある合焦位置(図2のc点)が検出されると、フォーカス駆動用モータの駆動が停止し、フォーカスレンズが合焦位置に設定される。
【0022】
尚、AF動き出し方向の指示は、フォーカスデマンド等の電動用操作部材の操作でも行うことができる。また、専用の指示スイッチによってAF動き出し方向を指示できるようにしてもよい。更に、AFモード開始スイッチでAFモードに切り換えなくてもその専用の指示スイッチでAF動き出し方向を指示すると、MFモードからAFモードに切り換わり、指示された方向にフォーカスレンズが移動し、AFの処理が開始されるようにしてもよい。
【0023】
このようなAFモードによれば、操作者の経験的な判断により適切な方向にAF動き出し方向を決めることができるため、所望の被写体に迅速、且つ確実に合焦させることができる。即ち、従来のように全自動化されたAFモードでは、図3に示すように映像信号の高域周波数成分に基づく焦点評価値のレベルが略一定のところからAFを開始すると、焦点評価値が最大(極大)となる合焦位置とは反対方向にフォーカスレンズの移動が開始される可能性が高く、この場合には一旦、端(図では至近端)まで行ってから折り返し戻ってきて合焦位置で停止するというAF動作となる。このため、合焦に要する時間が無駄に長くなるおそれがある。一方、本実施の形態のAFモードでは操作者が経験によりAF動き出し方向を適切に指示することによって図4に示すように合焦位置の方向に向かってフォーカスレンズの移動を開始させることができる。このため、迅速な合焦が可能となる。また、合焦位置が複数ある場合に、一旦、いずれかの合焦位置にフォーカスレンズが設定された場合であっても、再度AFスタンバイ状態にしてAF動き出し方向を指示することによってフォーカスレンズを他の所望の合焦位置に設定し直すことができる。
【0024】
次に、上記レンズ装置1において上述のようにフォーカス駆動を手動又は電動に切り換え可能にしたフォーカス駆動機構について説明する。尚、ズーム駆動機構及びアイリス駆動機構についてもフォーカス駆動機構と同様に構成されるため、フォーカス駆動機構のみについて説明する。図5は、フォーカス駆動機構の基本的構成(第1の実施の形態)を示した側面断面図である。同図に示すようにレンズ鏡胴2の鏡胴本体22内には複数枚のレンズから成るフォーカスレンズ(群)Fが配置され、鏡胴本体22の外周部には上記フォーカスリングFRが回動自在に配設される。尚、フォーカスレンズFの後段(図中右側)には図示しないズームレンズ(群)、アイリス、リレーレンズ(群)等が順に配設される。フォーカスレンズFはレンズ保持枠24によって保持されており、そのレンズ保持枠24は、レンズ保持枠24の外周面と鏡胴本体22の内周面にそれぞれ形成されたヘリコイド24A、22Aの係合によって、鏡胴本体22内に回動自在に保持される。一方、レンズ保持枠24にはピン26が固着されており、そのピン26は、鏡胴本体22に形成された挿通穴22Bを挿通してフォーカスリングFRに形成された光軸方向の直進溝4Aに係合される。従って、フォーカスリングFRが回動すると、ピン26を介してレンズ保持枠24が鏡胴本体22内で回動する。レンズ保持枠24が回動すると、ヘリコイド22A、24Aの作用によりレンズ保持枠24が鏡胴本体22内を光軸方向に進退移動し、フォーカスレンズFが光軸方向に移動する。これによって、フォーカス調整が行われる。尚、鏡胴本体22に形成された挿通穴22Bは、光軸の周りを回転しながら光軸方向に進退移動するピン26の移動軌跡に沿った形状に形成される。
【0025】
同図に示すフォーカス駆動用モータFM、クラッチモータFCM、クラッチ(機構)FCLは、ドライブユニット12のケーシング14内に配設され、フォーカス駆動用モータFMはクラッチFCLを介してフォーカスリングFRに連結される。また、クラッチFCLのオン/オフはクラッチモータFCMによって切り換えられる。尚、フォーカス駆動用モータFM及びクラッチモータFCMは、それぞれドライブユニット12のケーシング14又は鏡胴本体22に固定される。
【0026】
クラッチFCLは、ドライブユニット12のケーシング14又は鏡胴本体22に固定された軸28を備え、その軸28に一対のクラッチ板30、32が回動自在に配設される。これらのクラッチ板30、32は、それぞれ対向する面が円錐面を有する凹状と凸状に形成されており、クラッチ板32がクラッチ板30に押圧されると、円錐面同士が圧接して摩擦が生じ、クラッチ板30、32のうちいずれか一方が回転すると、他方のクラッチ板が従動して回転する。クラッチ板30の同図左側には、ベアリング(スラスト軸受け)34とバネ36が配設され、軸28の先端部にはバネ36の左端を規制する固定部材38が固定される。このバネ36の付勢力によりクラッチ板30は同図右方向に付勢される。一方、クラッチ板30の図中右側の面は、軸28の段差又は軸28に固定された規制部材(図示せず)に当接しているため、クラッチ板30は、軸28上の一定位置で回動自在に配置される。
【0027】
クラッチ板32の図中右側には、ベアリング(スラスト軸受け)40とバネ42が配設されると共に、軸28の一部に形成されたネジ部とネジ結合された回動部材が配設される。これらのクラッチ板32、ベアリング40、バネ42、回動部材44はそれぞれの当接部分が固着されており、回動部材44が回動して軸28上を図中左右方向に移動すると、それに応じてクラッチ板32が軸28上を図中左右方向に移動する。
【0028】
また、回動部材44の周面にはギアが形成されており、そのギアにクラッチモータFCMの出力軸に固着されたギア46が噛合される。従って、クラッチモータFCMが駆動されると、回動部材44が回動して軸28上を図中左右方向に移動する。クラッチモータFCMによって回動部材44が図中左方向に移動し、クラッチ板32がクラッチ板30に当接した後、更に回動部材44が図中左方向に移動すると、バネ42が圧縮されてクラッチ板32を図中左方向に付勢する付勢力が生じ、この付勢力により、クラッチ板32がクラッチ板30に圧接される。この状態でクラッチFCLはオンとなり、クラッチ板30とクラッチ板32とは連動して回動する。即ち、クラッチFCLが動力を伝達する状態となる。一方、クラッチFCLがオンの状態から回動部材44が図中右方向に移動すると、バネ42による図中左方向への付勢力が解除された後、クラッチ板32が図中右方向に移動し、クラッチ板30から離間する。この状態でクラッチFCLはオフとなり、クラッチ板30とクラッチ板32とは連動して回動しなくなる。即ち、クラッチFCLが動力を伝達しない状態となる。
【0029】
一方、上記クラッチ板32の周面にはギアが形成されており、このギアには、フォーカス駆動用モータFMの出力軸に固着されたギア48が噛合される。また、他方のクラッチ板30の周面にもギアが形成されており、このギアは、フォーカスリングFRの周面に形成されたギア4Bに噛合される。従って、上述のようにクラッチFCLがオンの状態のときにフォーカス駆動用モータFMを駆動すると、その出力軸の回転がクラッチ板32及びクラッチ板30を介してフォーカスリングFRに伝達し、フォーカスリングFRが回転する。即ち、電動によりフォーカス駆動を行うことができる。一方、クラッチFCLがオフの状態のときには、フォーカス駆動用モータFMとフォーカスリングFRとは動力が伝達しない状態となるため、電動によりフォーカス駆動を行うことができない一方で、フォーカスリングFRを直接手で回動操作することができる。即ち、手動によりフォーカス駆動を行うことができる。
【0030】
以上の如く構成されたフォーカス駆動機構の作用として、手動のMFモードからAFモードに切り換えられた場合を例に説明すると、手動のMFモードのときにはクラッチFCLがオフされており(クラッチFCLが手動側に設定された状態)、操作者がフォーカスリングFRを直接手動で回動操作することができる状態となっている。このとき、操作者によってAFモード開始スイッチがオンされると、AFモードとなり、クラッチFCLが手動側に設定されたまま、AFスタンバイ状態となる。このAFスタンバイ状態において、操作者が意図するAF動き出し方向にフォーカスリングFRを回動操作すると、これに連動してフォーカスレンズFが移動する。そして、図示しないフォーカス位置検出手段でフォーカス位置の変化が検出され、その変化から操作者が指示したAF動き出し方向が検出される。尚、フォーカス位置検出手段は、例えば、フォーカスリングFRのギア4B又はクラッチ板30の周面のギアに係合されたポテンショメータの出力信号によってフォーカス位置を検出するものであってもよいし、その他の方法でフォーカス位置を検出するものであってもよい。また、フォーカス位置検出手段によってAF動き出し方向を検出するのではなく、例えば、フォーカスリングFRの回転を直接的にポテンショメータで検出してAF動き出し方向を検出するようにしてもよい。
【0031】
フォーカス位置検出手段によってAF動き出し方向が検出されると、クラッチモータFCMが駆動されてクラッチFCLがオフ(手動側)からオン(電動側)に切り換えられ、続いて、フォーカス駆動用モータFMが駆動されて電動によりフォーカスリングFRがそのAF動き出し方向に回転する。これによって、フォーカスレンズFが、操作者によって指示されたAF動き出し方向に移動し、AFの処理によって合焦位置が検出されると、フォーカス駆動用モータFMの駆動が停止してフォーカスレンズFが合焦位置に設定される。
【0032】
次に、フォーカス駆動機構の第2の実施の形態について説明する。図6は、そのフォーカス駆動機構の構成を示した側面断面図であり、レンズ鏡胴2の周面に配置された一部構成部材を図面上に展開して示した図である。尚、図5と同一又は類似作用の部材には、図5と同一符号を付す。
【0033】
図6に示すようにレンズ鏡胴2の鏡胴本体22内には複数枚のレンズから成るフォーカスレンズ(群)Fが配置され、鏡胴本体22の外周部には駆動用リング50が回動自在に配設される。フォーカスレンズFはレンズ保持枠24によって保持されており、そのレンズ保持枠24は、レンズ保持枠24の外周面と鏡胴本体22の内周面にそれぞれ形成されたヘリコイド24A、22Aの係合によって、鏡胴本体22内に回動自在に保持される。一方、レンズ保持枠24にはピン26が固着されており、そのピン26は、鏡胴本体22に形成された挿通穴22Bを挿通して駆動用リング50に形成された光軸方向の直進溝50Aに係合される。従って、駆動用リング50が回動すると、ピン26を介してレンズ保持枠24が鏡胴本体22内で回動する。レンズ保持枠24が回動すると、ヘリコイド22A、24Aの作用によりレンズ保持枠24が鏡胴本体22内を進退移動し、フォーカスレンズFが光軸方向に移動する。これによって、フォーカス調整が行われる。
【0034】
また、駆動用リング50の外周部には、図1のフォーカスリングFRに相当する操作リング(フォーカスリングFRとする)が回動自在に配設される。このフォーカスリングFRは、操作者が把持した手で回動操作するための手動用のフォーカス操作部材であり、また、上述のAFモードのAFスタンバイ状態においてAF動き出し方向を指示するための操作部材としても使用される。
【0035】
図6に示すフォーカス駆動用モータFM、クラッチモータFCM、電動用クラッチECL、手動用クラッチMCLは、図7の正面図に示すようにレンズ鏡胴2の周面に配置されたものを展開して示したもので、これらの部材は、ドライブユニット12のケーシング14内に配設される。フォーカス駆動用モータFMは電動用クラッチECLを介して駆動用リング50に連結され、上記フォーカスリングFRは手動用クラッチMCLを介して駆動用リング50に連結される。また、電動用クラッチECL及び手動用クラッチMCLのオン/オフは1つのクラッチモータFCLによって切り換えられる。尚、フォーカス駆動用モータFM及びクラッチモータFCLは、それぞれドライブユニット12のケーシング14又は鏡胴本体22に固定される。
【0036】
電動用クラッチECLは、フォーカス駆動用モータFMと駆動用リング50との間の動力伝達を接続又は切断するためのクラッチであり、一方、手動用クラッチMCLは、フォーカスリングFRと駆動用リング50との間の動力伝達を接続又は切断するためのクラッチである。電動用クラッチECL及び手動用クラッチMCLのいずれも基本的構成は、図5に示したクラッチFCLと同様に構成されるため詳細は省略するが、電動用クラッチECLは、ドライブユニット12のケーシング14又は鏡胴本体22に固定された軸54を備え、その軸54には図中左側から順に固定部材56、バネ58、ベアリング60、一対のクラッチ板62、64、ベアリング66、バネ68、回動部材70が配置される。回動部材70の周面にはギアが形成されており、このギアには、クラッチモータFCMの出力軸に固着されたギア46が噛合され、クラッチモータFCMによって電動用クラッチECLがオン/オフされるようになっている。一方のクラッチ板62の周面に形成されたギアにはフォーカス駆動用モータFMの出力軸に固着されたギア48が噛合され、他方のクラッチ板64の周面に形成されたギアには、駆動用リング50の周面に形成されたギア50Bが噛合される。従って、電動用クラッチECLがオンされている状態で、フォーカス駆動用モータFMが駆動されると、駆動用リング50が回動し、上述のようにフォーカスレンズFが移動する。
【0037】
一方、手動用クラッチMCLは、ドライブユニット12のケーシング14又は鏡胴本体22に固定された軸72を備え、その軸72には図中左側から順に固定部材74、バネ76、ベアリング78、一対のクラッチ板80、82、ベアリング84、バネ86、回動部材88が配置される。回動部材88の周面にはギアが形成されており、このギアには、クラッチモータFCMの出力軸に固着されたギア46が噛合され、クラッチモータCMによって手動用クラッチMCLがオン/オフされるようになっている。一方のクラッチ板80の周面に形成されたギアにはフォーカスリングFRの周面に形成されたギア52Aが噛合され、他方のクラッチ板82の周面に形成されたギアには、駆動用リング50の周面に形成されたギア50Bが噛合される。従って、手動用クラッチMCLがオンされている状態で、フォーカスリングFRが回動操作されると、駆動用リング50が回動し、上述のようにフォーカスレンズFが移動する。
【0038】
以上の電動用クラッチECLと手動用クラッチMCLとは、クラッチモータFCMによって一方がオンされると他方がオフされる関係にある。電動によりフォーカス駆動を行う場合には、図8に示すように電動用クラッチECLのクラッチ板62とクラッチ板64とが圧接され、電動用クラッチECLがオンの状態、即ち、フォーカス駆動用モータFMからの動力を駆動用リング50に伝達する状態となる一方で、手動用クラッチMCLのクラッチ板80とクラッチ板82とが離間され、手動用クラッチMCLがオフの状態、即ち、フォーカスリングFRから駆動用リング50に、又は駆動用リング50からフォーカスリングFRに動力を伝達しない状態となる。従って、この状態では、フォーカス駆動用モータFMによって駆動される部材を同図のハッチングで示したように、フォーカス駆動用モータFMを駆動すると、その動力が電動用クラッチECLのクラッチ板62、64を介して駆動用リング50に伝達して駆動用リング50が回動し、駆動用リング50が回動すると、フォーカスレンズFが移動する。一方、その動力は、手動用クラッチMCLを介してフォーカスリングFRには伝達されず、フォーカスリングFRは停止した状態となる。また、フォーカスリングFRを回動操作してもその動力は手動用クラッチMCLを介して駆動用リング50には伝達されず、フォーカスレンズFは移動しない。尚、フォーカスリングFRは駆動用リング50の周面との摩擦によって駆動用リング50が回転すると、その駆動力を受けるが、フォーカスリングFRの先端と鏡胴本体22との隙間に例えば波板バネが配設され、この波板バネとフォーカスリングFRとの摩擦により、フォーカスリングFRの回転が規制される。但し、電動によるフォーカス駆動時に手動用クラッチMCLをオフにさえすれば、駆動用リング50から直接伝達される駆動力によってフォーカスリングFRが回転したとしても必ずしも問題とはならない。
【0039】
一方、手動によりフォーカス駆動を行う場合には、図9に示すように手動用クラッチMCLのクラッチ板80とクラッチ板82とが圧接され、手動用クラッチMCLがオンの状態、即ち、フォーカスリングFRからの動力を駆動用リング50に伝達する状態となる一方で、電動用クラッチECLのクラッチ板62とクラッチ板64とが離間され、電動用クラッチECLがオフの状態、即ち、フォーカス駆動用モータFMから駆動用リング50に、又は駆動用リング50からフォーカス駆動用モータFMに動力を伝達しない状態となる。従って、この状態では、フォーカスリングFRの回動によって駆動される部材を同図のハッチングで示したように、操作者がフォーカスリングFRを回動操作すると、その動力が、手動用クラッチMCLのクラッチ板80、82を介して駆動用リング50に伝達して駆動用リング50が回動し、駆動用リング50が回動すると、フォーカスレンズFが移動する。一方、その動力は、電動用クラッチECLを介してフォーカス駆動用モータFMには伝達されず、フォーカスリングFRを容易に回動操作することができる。また、フォーカス駆動用モータFMを駆動してもその動力は電動用クラッチECLを介して駆動用リング50には伝達されず、フォーカスレンズFは移動しない。
【0040】
ところで、一般にフォーカスリングFRには、フォーカス位置を示す指標が表記されているが、本実施の形態のフォーカス駆動機構のように電動によりフォーカス駆動を行うときにフォーカスリングFRが回転しない場合には、フォーカス位置を示す指標をフォーカスリングFRに表記するのは好ましくない。そこで、本実施の形態では、手動の場合でも電動の場合でもフォーカス駆動を行うときには駆動用リング50がフォーカスレンズFの位置と一定の関係をもって回転することに鑑み、図10に示すように駆動用フォーカスリング50にフォーカス位置を示す指標が表記される。
【0041】
以上の如く構成されたフォーカス駆動機構の作用として、手動のMFモードからAFモードに切り換えられた場合を例に説明すると、手動のMFモードのときには手動用クラッチMCLがオンされ、電動用クラッチECLがオフされており(手動用クラッチMCL及び電動用クラッチECLが手動側に設定された状態)、操作者がフォーカスリングFRを直接手動で回動操作することができる状態となっている。このとき、操作者によってAFモード開始スイッチがオンされると、AFモードとなり、手動用クラッチMCL及び電動用クラッチECLが手動側に設定されたまま、AFスタンバイ状態となる。このAFスタンバイ状態において、操作者が意図したAF動き出し方向にフォーカスリングFRを回動操作すると、これに連動してフォーカスレンズFが移動する。そして、図示しないフォーカス位置検出手段でフォーカス位置の変化が検出され、その変化から操作者が指示したAF動き出し方向が検出される。尚、フォーカス位置検出手段は、例えば、駆動用リング50のギア50B、クラッチ板64の周面のギア、又はクラッチ板82の周面のギアに係合されたポテンショメータの出力信号によってフォーカス位置を検出するものであってもよいし、その他の方法でフォーカス位置を検出するものであってもよい。また、フォーカス位置検出手段によってAF動き出し方向を検出するのではなく、例えば、フォーカスリングFRの回転を直接的にポテンショメータで検出してAF動き出し方向を検出するようにしてもよい。
【0042】
フォーカス位置検出手段によってAF動き出し方向が検出されると、クラッチモータFCMによって手動用クラッチMCLがオンからオフに切り換えられると共に、電動用クラッチECLがオフからオンに切り換えられ(手動用クラッチMCL及び電動用クラッチECLの手動側から電動側への切り換え)、続いて、フォーカス駆動用モータFMが駆動されて電動により駆動用リング50がそのAF動き出し方向に回転する。これによって、フォーカスレンズFが、操作者によって指示されたAF動き出し方向に移動し、AFの処理によって合焦位置が検出されると、フォーカス駆動用モータFMの駆動が停止してフォーカスレンズFが合焦位置に設定される。
【0043】
次に、フォーカス駆動機構の第3の実施の形態について説明する。図11は、そのフォーカス駆動機構の構成を示した側面断面図である。尚、図5又は図6と同一又は類似作用の部材には図5又は図6と同一符号を付す。図11に示すフォーカス駆動機構は、クラッチなしでフォーカス駆動を手動又は電動に切り換え可能にしたものであり、同図に示すようにレンズ鏡胴2の鏡胴本体22内には複数枚のレンズから成るフォーカスレンズFが配置され、鏡胴本体22の外周部には駆動用リング50が回動自在に配設される。フォーカスレンズFはレンズ保持枠24によって保持されており、そのレンズ保持枠24は、レンズ保持枠24の外周面と鏡胴本体22の内周面にそれぞれ形成されたヘリコイド24A、22Aの係合によって、鏡胴本体22内に回動自在に保持される。一方、レンズ保持枠24にはピン26が固着されており、そのピン26は、鏡胴本体22に形成された挿通穴22Bを挿通して駆動用リング50に形成された光軸方向の直進溝50Aに係合される。従って、駆動用リング50が回動すると、ピン26を介してレンズ保持枠24が鏡胴本体22内で回動する。レンズ保持枠24が回動すると、ヘリコイド22A、24Aの作用によりレンズ保持枠24が鏡胴本体22内を進退移動し、フォーカスレンズFが光軸方向に移動する。これによって、フォーカス調整が行われる。
【0044】
また、駆動用リング50の外周部には、上記図1のフォーカスリングFRに相当する操作リング(フォーカスリングFRとする)が回動自在に配設される。このフォーカスリングFRは、操作者が把持した手で回動操作するための手動用のフォーカス操作部材であり、また、上述のAFモードのAFスタンバイ状態においてAF動き出し方向を指示するための操作部材としても使用される。
【0045】
同図に示すフォーカス駆動用モータFMは、フォーカスリングFRと駆動リング50の間に配置され、フォーカスリングFRの内周面側に設置される。そして、フォーカス駆動用モータFMの出力軸に固着されたギア90は、駆動用リング50の外周面に形成されたギア50Cに噛合される。
【0046】
フォーカス駆動用モータFMは、電気的なロック手段(電気ブレーキ)又は機械的なロック手段(ギアと係合するストッパ)によってロック(出力軸が不動)され、又はロックが解除されるようになっており、手動によりフォーカス駆動を行う場合には、そのロック手段によってフォーカス駆動用モータFMがロックされる。この状態でフォーカスリングFRを手動により回動操作すると、フォーカス駆動用モータFM全体がフォーカスリングFRと共に光軸の周りを回動し、これに連動して駆動用リング50が回動する。これによって、上述のようにフォーカスレンズFが移動する。
【0047】
一方、電動によりフォーカス駆動を行う場合には、ロック手段によるフォーカス駆動用モータFMのロックが解除される。この状態でフォーカス駆動モータFMが駆動されると、駆動用リング50が回動し、上述のようにフォーカスレンズFが移動する。尚、フォーカスリングFRの先端部と鏡胴本体22との間には波板バネ92が配設されており、フォーカス駆動用モータFMを駆動して駆動用リング50を回動させるときには波板バネ92の摩擦力によりフォーカスリングFRは停止した状態となる。
【0048】
また、フォーカス位置の検出のために、駆動用リング50の周面にはギア50Dが形成され、そのギアにポテンショメータ94の出力軸に固着されたギア96が噛合される。
【0049】
以上の如く構成されたフォーカス駆動機構の作用として、手動のMFモードからAFモードに切り換えられた場合を例に説明すると、手動のMFモードのときにはロック手段によってフォーカス駆動用モータFMがロックされ(ロック手段が手動側に設定された状態)、操作者がフォーカスリングFRを直接手動で回動操作することができる状態となっている。このとき、操作者によってAFモード開始スイッチがオンされると、AFモードとなり、ロック手段が手動側に設定された状態のまま、AFスタンバイ状態となる。このAFスタンバイ状態において、操作者が望んだAF動き出し方向にフォーカスリングFRを回動操作すると、これに連動して駆動用リング50が回動し、フォーカスレンズFが移動する。そして、ポテンショメータ94でフォーカス位置の変化が検出され、その変化から操作者が指示したAF動き出し方向が検出される。
【0050】
ポテンショメータ94によってAF動き出し方向が検出されると、ロック手段によるフォーカス駆動モータFMのロックが解除され(ロック手段が電動側に設定された状態)、続いて、フォーカス駆動用モータFMが駆動されて電動により駆動用リング50がそのAF動き出し方向に回転する。これによって、フォーカスレンズFが、操作者によって指示されたAF動き出し方向に移動し、AFの処理によって合焦位置が検出されると、フォーカス駆動用モータFMの駆動が停止してフォーカスレンズFが合焦位置に設定される。
【0051】
尚、図11で示したフォーカス駆動機構では、フォーカスリングFRの内周面にフォーカス駆動用モータFMが設置され、駆動用リング50の外周面に形成されたギア50Cにフォーカス駆動用モータFMのギア90が噛合されているが、駆動用リング50の外周面にフォーカス駆動用モータFMを設置し、フォーカスリングFRの内周面にギアを形成して、そのギアにフォーカス駆動用モータFMのギア90を噛合するようにしてもよい。また、図12に示すようにフォーカス駆動用モータFMをフォーカスリングFRの外周面に設置すると共に、フォーカスリングFRに駆動用リング50の外周面に形成されたギア50Cに挿通する穴52Bを形成し、その穴52Bからフォーカス駆動用モータFMのギア90を駆動用リング50のギア50Cに係合させるようにしてもよい。そして、フォーカス駆動用モータFM及びギア90を覆う箱型のカバー98をフォーカスリングFRに設置して、指掛部等として利用できるようにしてもよい。
【0052】
また、フォーカス位置を示す指標については、本実施の形態のフォーカス駆動機構においても、上記第2の実施の形態のフォーカス駆動機構において図10で説明したのと同様に駆動用リング50に表記される。
【0053】
以上説明した第2及び第3の実施の形態のフォーカス駆動機構によれば、電動によりフォーカス駆動を行っている場合に、手動用の操作リングであるフォーカスリングFRを固定した状態で把持しても、又は、操作力を加えても駆動用モータに負担を加えることがないため、効果的である。
【0054】
次に、上記AFモード開始スイッチの構成について説明する。AFモード開始スイッチは、レンズ鏡胴2、ドライブユニット12、フォーカスデマンド等の外部コントローラ、その他の付属品等、どのような部分にでも設けることができ、また、1つだけでなくても複数設けることもできる。ここでは、AFモード開始スイッチをレンズ鏡胴2(特にフォーカスリングFR)に設置する場合の構成について説明する。図13(A)、(B)はそれぞれレンズ鏡胴2に設置されるAFモード開始スイッチの一実施の形態を示した外観図及び側面断面図であり、特に図13(B)は図6に示した第2の実施の形態のフォーカス駆動機構におけるAFモード開始スイッチの構成を示している。AFモード開始スイッチS1は、同図(A)に示すようにフォーカスリングFRに設けられた押下部材200が押されるとオンとなるように構成される。同図(B)に示すようにその押下部材200は、フォーカスリングFRに形成された孔に、バネ202により図中上方(フォーカスリングFRの外向き)に付勢されて配置され、その押下部材200の下端面に対向して、駆動用リング50の周面に電気切片204が配設される。これによって、操作者が押下部材200を押すと、押下部材200と電気切片204とが接触してこれらの部材間が通電され、AFモード開始スイッチS1がオンとなる。押下部材200を放すと、バネ202により押下部材200が元の位置に復帰し、押下部材200と電気切片204とが離間してAFモード開始スイッチS1がオフとなる。尚、本実施の形態のAFモード開始スイッチS1の構成は、図6に示した第2の実施の形態のフォーカス駆動機構に限らず、他の形態のフォーカス駆動機構にも適用できる。
【0055】
図14(A)、(B)はそれぞれレンズ鏡胴2に設置されるAFモード開始スイッチの他の実施の形態を示した外観図及び側面断面図であり、特に図14(B)は、図5で示した第1の実施の形態のフォーカス駆動機構におけるAFモード開始スイッチの構成を示している。AFモード開始スイッチS1は、同図(A)に示すフォーカスリングFRの一部周面部分(図中ハッチングで示された範囲L)が押されるとオンとなるように構成される。同図(B)に示すようにその部分には圧力センサー210が配置されており、この圧力センサー210によって操作者の押圧力が検出されるとAFモード開始スイッチS1がオンとなり、押圧力が検出されないとオフとなる。また、これと同様に操作者によるフォーカスリングFRへの押圧力によってAFモード開始スイッチS1をオン/オフする構成として図15の正面断面図に示すように構成してもよい。同図のAFモード開始スイッチS1は、フォーカスリングFRの一部周面部分が変形可能な弾性部材で形成され、その弾性部材で形成された部分が押されるとオンとなるように構成される。同図に示すように、フォーカスリングFRと鏡胴本体22との間には、断面が円弧状の複数の導電板212が、隣接する導電板212と端部で重なるように配置される。各導電板212の一方の端部212Aは鏡胴本体22に光軸方向を軸として回動可能に取り付けられ、他方の端部212Bは隣接する導電板212Aと接触しない方向(外側)にバネ214によって付勢される。従って、フォーカスリングFRの弾性部分が変形していない状態では各導電板212は離間しており、このようにいずれの導電板212間も通電していないときにはAFモード開始スイッチS1はオフとなる。一方、操作者がフォーカスリングFRの弾性部分を押すと、その部分が変形し、その部分に配置された導電板212が内側に押される。これによって、その導電板212の端部212Bが隣接する導電板212の端部212Aに接触し、2つの導電板212間が通電する。このようにいずれか2つの導電板212間が通電すると、AFモード開始スイッチS1がオンとなる。尚、図14、図15で示したAFモード開始スイッチS1の構成は、図5に示した第1の実施の形態のフォーカス駆動機構に限らず、他の形態のフォーカス駆動機構にも適用できる。
【0056】
次に、上記レンズ装置1のフォーカス制御について説明する。図16は、フォーカス制御及びズーム制御に関連する構成部を示したブロック図である。同図に示すフォーカス駆動機構は、フォーカスレンズF、フォーカス駆動用モータFM、クラッチFCL、クラッチモータFCM、フォーカスリングFR等で構成される。フォーカスレンズFとフォーカス駆動用モータFMとは、クラッチFCLによって動力伝達が接続又は切断され、クラッチFCLはクラッチモータFCMによってオン/オフされる。クラッチFCLがオフ(クラッチFCLが手動側)のときには、フォーカスリングFRを手動で回動操作してフォーカスレンズFを駆動することができ(手動によるフォーカス駆動)、クラッチFCLがオン(クラッチFCLが電動側)のときには、フォーカス駆動用モータFMによって電動でフォーカスレンズFを駆動することができる(電動によるフォーカス駆動)。尚、フォーカスレンズFの位置(フォーカス位置)はポテンショメータFPによって検出されるようになっている。
【0057】
ここで、フォーカス駆動機構は、具体的には、上記図5、図6又は図11で示した第1乃至第3の実施の形態のフォーカス駆動機構の如く構成され、この図16で示したフォーカス駆動機構の構成は、それらの第1乃至第3の実施の形態の構成とは厳密には一致していない。しかしながら、図16においてクラッチモータFCMを駆動してクラッチFCLを手動側又は電動側に切り換えることは、第1又は第2の実施の形態において、クラッチモータFCMを駆動して、クラッチFCL(図5参照)、又は、手動用クラッチMCL及び電動用クラッチECL(図6参照)を手動側又は電動側に切り換えることに等しいことを考慮すれば、第1又は第2の実施の形態のフォーカス駆動機構のいずれにおいても以下で説明するフォーカス制御を適用できる。また、第3の実施の形態ではクラッチFCL及びクラッチモータFCMは使用されないが、図16においてクラッチFCLを手動側又は電動側に切り換える制御を、第3の実施の形態におけるフォーカス駆動用モータFMのロック手段を手動側(オン)又は電動側(オフ)に切り換える制御とすれば、第3の実施の形態のフォーカス駆動機構においても以下で説明するフォーカス制御を適用できる。
【0058】
図16において、ズーム駆動機構は、フォーカス駆動機構と同様に構成され、ズームレンズZとズーム駆動用モータZMとの間の動力伝達はクラッチZCLによって接続又は切断され、クラッチZCLはクラッチモータZCMによってオン/オフされる。クラッチZCLがオフ(クラッチZCLが手動側)のときには、図示しないズームリングZRを手動で回動操作してズームレンズZを駆動することができ、クラッチZCLがオン(クラッチZCLが電動側)のときには、ズームM駆動用モータZMによって電動でズームレンズZを駆動することができる。尚、ズームレンズZの位置はポテンショメータZPによって検出される。
【0059】
同図に示すCPU100は、上記ドライブユニット12に内蔵されており、上記フォーカス駆動用モータFM、ズーム駆動用モータZM、クラッチモータFCM、クラッチモータZCMはそれぞれCPU100から出力される指令信号に基づいて駆動される。
【0060】
フォーカス駆動用モータFMを駆動する場合、CPU100からは、フォーカス駆動用モータFMの回転方向及び回転速度を指令する指令信号が出力され、その指令信号は、D/A変換器102を介してアンプ104に加えられる。そして、アンプ104からフォーカス駆動用モータFMにその指令信号に基づく駆動電圧が印加され、フォーカス駆動用モータFMがCPU100から指令された回転方向及び回転速度で回転する。
【0061】
ズーム駆動用モータZMを駆動する場合もフォーカス駆動用モータFMを駆動する場合と同様に、CPU100からアンプ106に、ズーム駆動用モータZMの回転方向及び回転速度を指令する指令信号がD/A変換器102を介して与えられることで、その指令信号に基づく駆動電圧がズーム駆動用モータZMに印加され、ズーム駆動用モータZMがCPU100から指令された回転方向及び回転速度で回転する。
【0062】
クラッチFCLをオン(電動側)からオフ(手動側)又はオフからオンに切り換える場合、CPU100からは、クラッチFCLをオン又はオフに切り換えるためのクラッチモータFCMの回転方向及び回転速度を指令する指令信号が出力され、その指令信号は、D/A変換器102を介してアンプ108に加えられる。そして、アンプ108からクラッチモータFCMにその指令信号に基づく駆動電圧が印加され、クラッチモータFCMがCPU100から指令された回転方向及び回転速度で回転する。これによって、クラッチFCLがオン又はオフに切り換えられる。
【0063】
クラッチZCLをオン(電動側)又はオフ(手動側)に切り換える場合もクラッチFCLをオン又はオフに切り換える場合と同様に、CPU100からアンプ110に、クラッチZCLをオン又はオフに切り換えるためのクラッチモータZCMの回転方向及び回転速度を指令する指令信号がD/A変換器102を介して与えられることで、その指令信号に基づく駆動電圧がクラッチモータZCMに印加され、クラッチモータZCMがCPU100から指令された回転方向及び回転速度で回転する。これによって、クラッチZCLがオン又はオフに切り換えられる。
【0064】
次に、CPU100におけるフォーカス制御の処理内容について詳説する。フォーカス調整には上述のようにMFモードとAFモードとがあり、まず、MFモードにおけるCPU100の処理について説明する。MFモードには、「手動のMFモード」と「電動のMFモード」があり、手動のMFモードの場合には操作者がフォーカスリングFRを直接回動操作してフォーカス調整を行い、電動のMFモードの場合には、同図に示すようにフォーカスデマンド112等の外部コントローラをドライブユニット12に接続し、そのフォーカスデマンド112の電動用操作部材を操作してフォーカス調整を行う。手動のMFモード又は電動のMFモードの設定は、例えば、所定のスイッチによって操作者が選択でき、又は、外部コントローラが接続されているか否か等によりCPU100が自動で選択する。
【0065】
手動のMFモードに設定する場合、CPU100は、クラッチFCLが電動側(オン)に設定された状態のときには、クラッチFCLを手動側(オフ)に切り換えるための指令信号をクラッチモータFCMのアンプ108に出力する。これにより、フォーカスリングFRの回動操作による動力がフォーカスレンズFに伝達される状態(フォーカス駆動用モータFMとフォーカスレンズFとの間の動力伝達が切断された状態)となり、フォーカスリングFRによって手動でフォーカスレンズFを動かすことができる。尚、このモードのときには、CPU100は、フォーカス駆動用モータFMの制御は行わない。
【0066】
一方、電動のMFモードに設定する場合、CPU100は、クラッチFCLが手動側に設定された状態のときには、クラッチFCLを電動側に切り換えるための指令信号をクラッチモータFCMのアンプ108に出力する。これにより、フォーカス駆動用モータFMの動力がフォーカスレンズFに伝達する状態となり、フォーカス駆動モータFMによって電動でフォーカスレンズFを動かすことができる。そして、CPU100は、フォーカスデマンド112からA/D変換器114を介して与えられる信号に基づいて、フォーカス駆動用モータFMを駆動する指令信号をフォーカス駆動用モータFMのアンプ104に出力する。ここで、フォーカスデマンド112からの信号は一般にフォーカスの目標位置を指令する信号であり、CPU100は、ポテンショメータFPからA/D変換器114を介してフォーカスの現在位置を取得し、フォーカスの目標位置と現在位置との差に応じた回転方向及び回転速度を指令する指令信号を出力する。
【0067】
尚、以上の手動のMFモードと電動のMFモードと同様に、ズームリング6(図1参照)を直接手で回動操作してズーム調整することができ、また、ズームデマンド116の電動用操作部材を操作してズーム駆動用モータZFを駆動することによってズーム調整することもできる。
【0068】
次に、AFモードにおけるCPU100の処理について説明する。まず、AFモードの処理のうちAFの処理について説明すると、ドライブユニット12の所定の端子からは、カメラ本体から出力された映像信号が入力されており、その映像信号は、図16に示すようにハイパスフィルタ(HPF)120によって、その高域周波数成分のみが抽出される。次いで、その映像信号の高域周波数成分は、A/D変換器122によってデジタル信号に変換された後、ゲート回路124に入力される。ゲート回路124では、A/D変換器122から入力された1画面分のデジタル信号から、フォーカスエリア(例えば画面中央部)に対応する範囲のデジタル信号が抽出され、その抽出されたデジタル信号の値が積算される。そして、その積算された値が焦点評価値としてCPU100に入力される。
【0069】
CPU100は、AFの処理時においては、クラッチFCLを電動側に設定した状態にし、フォーカス駆動用モータFMを駆動することによって、詳細を後述するように操作者によって指示されたAF動き出し方向にフォーカスレンズFの移動を開始させ、その移動と共にゲート回路124から焦点評価値を取得する。
そして、焦点評価値が既定値以上で且つAF動き出し方向に明らかな増加傾向を示した場合には、その後、焦点評価値が増加する方向にフォーカスレンズFを移動させながら、焦点評価値が増加傾向から減少傾向に切り換わる位置を検出し、その位置にフォーカスレンズFを設定する。焦点評価値が増加傾向から減少傾向に切り換わる位置は、焦点評価値が最大(極大)となる合焦位置であり、この処理によって、AF開始位置よりもAF動き出し方向に存在する合焦位置にフォーカスレンズFが設定される。このようなAFの方式は、AF動き出し方向が操作者によって指定されること以外はいわゆる山登りAFとして知られている。
【0070】
尚、AFの処理は、焦点評価値に基づいて合焦位置を検出する処理と、電動によりフォーカスレンズFを移動させる処理とからなり、山登りAFは、後者の処理において、フォーカスレンズFを焦点評価値が増加する方向に移動させるようにしたものであるが、フォーカスレンズFの移動方向は操作者によってAF動き出し方向として指示されているので、焦点評価値に関係なくそのAF動き出し方向にフォーカスレンズFを移動させるようにしてもよいし、また、その他の方法を採用してもよい。更に、上述のように山登りAFの場合、操作者が指示したAF動き出し方向とは反対方向に焦点評価値の増加傾向が検出されたとき、即ち、AF動き出し方向に対して焦点評価値の減少傾向が検出されたときには、AF動き出し方向と反対方向にフォーカスレンズFが移動することになるが、AF動き出し方向に対して焦点評価値が減少傾向を示す範囲では山登りAFを行うことなく、操作者が指示したAF動き出し方向にフォーカスレンズFを移動させるようにしてもよい。
【0071】
次に、AFモード全体の処理について説明すると、CPU100は、MFモードにおいて同図に示すAFモード開始スイッチS1がオンされると、上述のAFの処理を開始する前に、AFスタンバイ状態に入る。このAFスタンバイ状態は、操作者が無限方向又は至近方向にAF動き出し方向を指示するのを待機する状態である。
【0072】
ここで、AF動き出し方向の指示は、操作者がMFの操作によって行う。具体的には、フォーカスリングFRを手動操作してその回転方向で指示するか、又はフォーカスデマンド112等の電動用操作部材を操作してその操作方向で指示する。但し、いずれか一方の操作のみよってAF動き出し方向を指示できるようにしてもよいし、また、AFモード開始スイッチS1がオンされる前のモードが手動のMFモードのときには前者の操作のみによって、AFモード開始スイッチS1がオンされる前のモードが電動のMFモードのときには後者の操作のみによってAF動き出し方向を指示できるようにしてもよい。また、AFモード開始スイッチS1を図13等で示したようにレンズ鏡胴2に設けると共に、フォーカスデマンド112にも設け、レンズ鏡胴2のAFモード開始スイッチS1がオンされたときには、前者の操作のみによって、フォーカスデマンド112のAFオード開始スイッチS1がオンされたときには、後者の操作のみによってAF動き出し方向を指示できるようにしてもよい。また、MFの操作によってAF動き出し方向を指示する代わりに専用の指示スイッチでAF動き出し方向を指示するようにしてもよい。以下の説明では主に、フォーカスリングFRを手動操作してその回転方向でAF動き出し方向を指示する場合を考慮するが、フォーカスデマンド112等の電動用操作部材を操作してその操作方向で指示する場合であっても同様の処理が適用できる。
【0073】
CPU100は、AFスタンバイ状態において、まず、クラッチFCLを手動側に設定し、フォーカスリングFRの操作方向を監視する。フォーカスリングFRの操作方向はポテンショメータFPから出力されるフォーカス位置の信号をA/D変換器114を介して取得し、そのフォーカス位置の変化により検出する。尚、フォーカスリングFRの回転を検出する検出手段(ポテンショメータ等)が設置される場合にはその検出手段によりフォーカスリングFRの操作方向を直接検出することができる。
【0074】
操作者がAF動き出し方向を指示するためにフォーカスリングFRを回動操作すると、CPU100は、ポテンショメータFPからのフォーカス位置の信号によって操作者が指示したAF動き出し方向を検出する。尚、操作者がAF動き出し方向をフォーカスデマンド112等の電動用操作部材の操作によって指示する場合には、CPU100は、フォーカスデマンド112から与えられるフォーカス位置の指令信号の変化により操作者が指示したAF動き出し方向を検出することができる。
【0075】
操作者によってAF動き出し方向が指示されると、CPU100は、クラッチFCLを電動側に設定する。続いて、フォーカス駆動用モータFMのアンプ104に指令信号を出力して、そのAF動き出し方向にフォーカス駆動用モータFMを回転させる。これによって、操作者によって指示されたAF動き出し方向にフォーカスレンズFを移動させ、上記AFの処理により合焦位置にフォーカスレンズFを設定する。
【0076】
尚、AFスタンバイ状態において、クラッチFCLは必ずしも手動側に設定する必要はなく電動側に設定してもよい。図6、図11の第2又は第3の実施の形態のフォーカス駆動機構では、クラッチFCLに相当する手動用クラッチMCL及び電動用クラッチECL、又はロック手段を電動側に設定した場合であってもフォーカスリングFRを回動操作できるため、フォーカスリングFRの回転を検出する検出手段が設置されることを条件として、フォーカスリングFRによってAF動き出し方向を指示することができる。このとき、必要であればAF動き出し方向の指示のためのフォーカスリングFRの操作に基づいてフォーカスレンズFを電動で動かすこともできる。電動用操作部材によりAF動き出し方向を指示する場合も同様である。但し、上述のようにAFスタンバイ状態においてクラッチFCLを手動側に設定しておくこと、即ち、手動によるフォーカス駆動の状態に設定しておくことには利点がある。例えば、図5の第1の実施の形態のように電動によるフォーカス駆動の状態では手動によるフォーカス駆動のためのフォーカス操作部材を操作することができない場合には、AFスタンバイ状態において手動によるフォーカス駆動の状態に設定しておくことでそのフォーカス操作部材を操作することができ、それによってAF動き出し方向を指示することができる。また、AF動き出し方向の指示の操作と共にフォーカスレンズFが移動するため、フォーカスレンズFの位置を検出するためのポテンショメータFPの信号によってその操作方向を知ることができ、フォーカスリングFRの回転を検出するための特別の検出手段も不要である。
【0077】
以上のCPU100の処理手順を図17のフローチャートで説明する。まず、電源がオンされるとCPU100は初期設定を行った後(ステップS10)、AFモード以外の処理(主にMFモードの処理)を行う(ステップS12)。このとき、AFモードであることを示すAFモード表示用LED130(図16参照)をオフ(消灯)にする(ステップS14)。そして、フォーカス操作フラグをクリアする(ステップS16)。尚、AFモード表示用LED130は、フォーカスリングFR、ドライブユニット12、フォーカスデマンド112等に設けられる。
【0078】
次に、CPU100は、AFモード開始スイッチS1がオンされたか否かを判定する(ステップS18)。NOであれば、上記ステップS12の処理に戻る。一方、YESであれば、AFモードのAFスタンバイ状態の処理に移り、まず、クラッチFCLをオフしてクラッチFCLを手動側に設定する(ステップS20)。また、AF表示用LED130をオン(点灯)にする(ステップS22)。尚、クラッチFCLが既に手動側に設定されている場合にはステップS20の処理は行わない。
【0079】
次に、CPU100は、操作者によるAF動き出し方向の指示を検出するため、フォーカスリングFRの操作が有ったか否かを判定する(ステップS24)。NOであれば、フォーカス操作フラグがオンか否かを判定する(ステップS26)。AFスタンバイ状態において一度もフォーカスリングFRの操作が行われず、AF動き出し方向が指示されていない場合には、この処理でNOと判定することになり、上記ステップS18に戻り、フォーカスリングFRの操作が有るまでステップS18〜ステップS26の処理を繰り返す。
【0080】
一方、上記ステップS24においてYES、即ち、フォーカスリングFRの操作が有ったと判定した場合、CPU100は、その操作が無限方向への操作か否かを判定する(ステップS28)。YESであれば、無限方向フラグをオンにする(ステップS30)。一方、NOであれば、無限方向フラグをオフにする(ステップS32)。そして、フォーカス操作フラグをオンにし(ステップS34)、上記ステップS18に戻る。
【0081】
フォーカスリングFRの操作が停止すると、AF動き出し方向の指示の検出が完了し、ステップS24においてNOと判定され、続くステップS26においてYESと判定される。次に、CPU100は、クラッチFCLを電動側に設定する(ステップS36)。そして、無限方向フラグがオンか否かを判定し(ステップS38)、YESと判定した場合には、フォーカス駆動用モータFMを無限方向に回転させ、フォーカスレンズFの無限方向への移動を開始させる(ステップS40)。一方、NOと判定した場合には、フォーカス駆動用モータFMを至近方向に回転させ、フォーカスレンズFの至近方向への移動を開始させる(ステップS42)。
【0082】
そして、CPU100は、上述の山登りAFの処理を行い(ステップS44)、合焦位置を検出したか否かを判定し(ステップS46)、YESと判定した場合には、その合焦位置でフォーカス駆動用モータFMを停止させ、フォーカスレンズFを停止させる。これによって、フォーカスレンズFが合焦位置に設定され、AFによる合焦が完了する。合焦が完了すると、CPU100は、フォーカス操作フラグをクリアし(ステップS48)、上記ステップS18に戻る。
【0083】
尚、以上のCPU100の処理手順においては、AFスタンバイ状態において、フォーカスリングFRの操作が停止すると、AFの処理を開始するようにしたが、AFの処理の開始は別のタイミングで行ってもよい。例えばフォーカスリングFRの操作量が一定以上となったことを検出した場合やフォーカスリングFRの操作速度が所定速度以上になったことを検出した場合等にAFの処理を開始するようにしてもよい。一方、AFの処理中にフォーカスリングFR等のMFの部材の操作が検出されるとMFモードに復帰するようにしてもよい。
【0084】
次に、AFモードにおけるAFによる合焦完了後の処理について説明する。AFモードにおけるAFによる合焦完了後の処理の1つの態様としては、合焦が完了すると、再度AFスタンバイ状態に戻り、上記AFモードの処理を繰り返し実行する場合が考えられる。このときのCPU100の処理手順について説明すると、AFモード開始スイッチS1の構成がスライドスイッチのように、所定操作によってオン又はオフを切り換え、且つ、その操作力が解除されてもその状態を保持する形態(保持式のスイッチ)の場合には、CPU100の処理手順は、上述の図17のフローチャートの通りである。即ち、ステップS48の処理が終了した後、ステップS18に戻るとAFモード開始スイッチS1がオンか否かの判定が行われるが、AFモード開始スイッチS1が一旦オンになれば、その後、操作者がAFモード開始スイッチS1をオフに切り換えない限り、この判定処理でYESと判定され、AFモードの処理が繰り返し実行されることになる。
【0085】
また、AFモード開始スイッチS1の構成が上記図13、図14、図15のように操作力が加えられているときのみオンでその操作力が解除されるとオフとなる形態(自動復帰式のスイッチ)の場合にも、AFモード開始スイッチS1がオンされたことを検出する毎に、CPU100の処理上におけるAFモード開始スイッチS1の状態の認識を保持式のスイッチの如くオンとオフとで切り換え、次にAFモード開始スイッチS1がオンされたことを検出するまでその状態を保持することにより、AFモードの処理を繰り返すためのCPU100の処理手順は、上述の図17のフローチャートの通りである。
【0086】
AFによる合焦完了後の処理の他の態様としては、一旦、合焦が完了すると、MFモードに復帰させる場合が考えられる。この場合、AFモード開始スイッチS1としては、保持式ではなく、自動復帰式のスイッチを使用するのが好ましい。このときのCPU100の処理手順は、図17のフローチャートの処理手順の通りである。即ち、AFの合焦完了後、ステップS18の判定処理に戻った際に、自動復帰式のAFモード開始スイッチがオンされていないとその判定処理でNOと判定され、AFモードからMFモードに復帰することになる。
【0087】
また、AFによる合焦完了後の処理の他の態様として、合焦が完了した後もAFを継続して行う場合が考えられる。即ち、AFスタンバイ状態となるのはAFモード開始スイッチS1がオンされた直後のみで一旦合焦が完了した後は、常に焦点を監視し、焦点のずれを検出すると、AFを起動させて合焦を常に維持できるようにする。このときのCPU100の処理手順は、図17のフローチャートにおいて、AFモードが解除されるまで、ステップS44とステップS46のAFの処理を繰り返し行うように変更される。AFモードの解除は、例えば、保持式のAFモード開始スイッチの場合にはスイッチをオンからオフに切り換えることにより、自動復帰式のAFモード開始スイッチの場合にはスイッチを再度オンすることにより行うことができる。
【0088】
また、このように合焦完了後にAFを継続する場合に、合焦が完了する毎にMFによる微調整を行えるようにすることも可能である。このときのCPU100の処理手順は、AFによる合焦が完了した後、一旦AFの処理を中断し、MFの操作によってフォーカス調整を行えるようにする。例えば、AFによる合焦完了後に、クラッチFCLを電動側から手動側に切り換え、手動によるフォーカスリングFRの回動操作によってフォーカス調整を行えるようにする。又は、AFによる合焦完了後に、クラッチFCLを電動側に設定した状態で、MFの操作を検出し、その操作に基づいて電動でフォーカスレンズFを移動させる。このときのMFの操作は、フォーカスデマンド112等の電動用操作部材の操作の他に、図6、図11の第2又は第3の実施の形態のフォーカス駆動機構の如く、電動によるフォーカス駆動の状態でもフォーカスリングFRの回動操作が可能な場合には、そのフォーカスリングFRの回転を検出する検出手段があることを条件として、フォーカスリングFRの操作であってもよい。
【0089】
このようなMFによる微調整は、例えば、既定値以上の速度でフォーカスレンズFを移動させるようなMFの操作がCPU100によって検出されると終了し、CPU100はこの後、AFの処理に戻る。このようなフォーカスの微調整を可能にすることによって、操作者は、AFによる合焦後にMFの操作によってフォーカスを修正することができる。
【0090】
以上説明したようなAFによる合焦完了後の処理の態様は、操作者が所定のスイッチによって任意に選択できるようにすることも可能である。ここで、AFによる合焦完了後において、AFスタンバイ状態に切り換わるモードをAFスタンバイ状態復帰モード、MFモードに切り換わるモードをMF復帰モード、AFが続行するモードをAF続行モード、特にAF続行モードにおいてAFによる合焦完了後にMFによる微調整が可能なモードを微調モードということにする。これらのモードを選択するためのスイッチは、例えばレンズ鏡胴2、ドライブユニット12、フォーカスデマンド112等の外部コントローラ、その他の付属品等、どのような部分に設けてもよく、例えば、図18(A)乃至(C)の如く構成される。同図(A)は、ツマミによって所望のモードを選択できるようにしたもので、「ON」と記された位置に設定すると、AFスタンバイ状態復帰モードとなり、「1」と記された位置に設定すると、MF復帰モードとなり、「続行」と記された位置に設定すると、AF続行モードとなり、「微調」と記された位置に設定すると、微調モードとなる。同図(B)は、ボタンを押す毎に順次モードを切り換えられるようにしたもので、現在選択されているモードがランプの点灯位置で示されるようになっている。また、同図(C)は、スライドスイッチによって所望のモードを選択できるようにしたものである。尚、選択されたモードは同図(A)〜(C)に示すような形態でカメラ本体のビューファインダに表示するようにしてもよい。また、各モード毎のランプをドライブユニット12等に設け、又はビューファインダに表示させ、選択されているモードのランプを点灯させるようにしてもよい。
【0091】
このように、AFによる合焦完了後の処理を選択を可能にした場合のCPU100の処理手順については、上記図17のフローチャートにおけるステップS44からステップS46の処理が図19に示すフローチャートの処理に変更される。但し、図19のフローチャートは、AFスタンバイ状態復帰モード、MF復帰モード、AF続行モードの3つのモードの選択を可能にした場合であり、また、AFモード開始スイッチS1は自動復帰式であるとし、AFモード開始スイッチS1がオンされる毎にCPU100の処理上でのAFモード開始スイッチの状態がオンとオフで切り換えられるものとする。上記ステップS42の処理の後、まず、上述の山登りAFの処理を行い(ステップS50)、合焦位置を検出したか否かを判定し(ステップS52)、YESと判定した場合には、その合焦位置でフォーカス駆動用モータFMを停止させ、フォーカスレンズFを停止させる。これによって、フォーカスレンズFが合焦位置に設定され、AFによる合焦が完了する。
【0092】
次にCPU100は、AF続行モードに設定されているか否かを判定する(ステップS54)。YESであれば、上記ステップS50に戻る。即ち、常時、フォーカスレンズFが合焦位置となるようにAFの処理を実行する。一方、ステップS54においてNOと判定した場合には、次に、MF復帰モードか否かを判定する(ステップS56)。YESと判定した場合には、処理上でのAFモード開始スイッチS1の状態をオフにした後(ステップS58)、上記ステップS48に移行する。これによって、図17のフローチャートにおいてステップS18でNOと判定され、MFモードの処理に移行する。一方、ステップS56においてNOと判定した場合には、そのままステップS48に移行する。これによって、上記ステップS18においてYESと判定され、AFスタンバイ状態に移行する。尚、以上のフローチャートでは、AFスタンバイ状態復帰モード、MF復帰モード、AF続行モードの3つのモードを選択可能にしたが、いずれか2つのモードを選択可能にしてもよい。
【0093】
次に、上記AF続行モードにおいて上記微調モードの設定を可能にした場合のCPU100の処理手順について説明する。この場合、CPU100の処理手順は、図19のフロチャートのステップS54においてYESと判定した後の処理が図20のフローチャートのように追加される。尚、AFによる合焦完了後にフォーカスの微調整を行うMFの操作は、フォーカスリングFR又はフォーカスデマンド112によるものとし、MFの操作に基づくフォーカス駆動は電動によるものとする。即ち、フォーカス駆動機構は、電動によるフォーカス駆動の状態でもフォーカスリングFの回動操作が可能な図6又は図11の第2又は第3の実施の形態の如く構成されると共に、フォーカスリングFRの回転を検出する検出手段が設置され、AFによる合焦完了後においてフォーカス駆動を手動に切り換えることなく、フォーカスリングFRの操作を含むMFの操作に基づき電動によりフォーカス駆動を行うものとする。
【0094】
図20において、ステップS50〜ステップS54におけるCPU100の処理は図19のフローチャートで説明した通りである。そして、CPU100は、ステップS54において、AF続行モードに設定されていると判定した場合、AF微調モードに設定されているか否かを判定する(ステップS60)。尚、上記図18で示したスイッチのようにAF微調モードがAF続行モードとは別のモードとして選択可能になっている場合には、CPU100は、AF微調モードが選択されたときには、AF続行モードも同時に選択されたものとして判断する。このステップS60において、NOと判定した場合には、上記ステップS50に戻る。これによって、MFによるフォーカスの微調整を行わないAF続行モードの処理を行う。一方、ステップS60においてYESと判定した場合には、次にMFの操作を行うための操作部材の現在の位置、即ち、現在のフォーカスリングFRの位置及びフォーカスデマンド112が接続されている場合にはフォーカスデマンド112の位置(フォーカスデマンド112から与えられる信号が指令するフォーカス位置)を記憶する(ステップS62)。このときのパラメータをfcmemoとする。次いでポテンショメータFPからフォーカスの現在位置を記憶する(ステップS64)。このときのパラメータをfpmemoとする。そして、フォーカス位置制御データ、
fpmemo+(fcmemo−fc)
を計算する(ステップS66)。尚、fcはMFの操作が開始されてからのMFの操作部材の位置(フォーカスリング・フォーカスデマンドデータ)を示し、フォーカスリングFRが操作された場合にはフォーカスリングFRの位置であり、フォーカスデマンド112の操作部材が操作された場合にはフォーカスデマンド112の位置である。CPU100は、フォーカス駆動用モータFMを駆動してこのフォーカス位置制御データで示される位置にフォーカスレンズFを電動で移動させる。これによって、AFによる合焦完了後、操作者のMFの操作によってフォーカスレンズFが移動する。
【0095】
次に、CPU100は、AF微調モードか否かを判定し(ステップS68)、NOと判定した場合、即ち、AF微調モードが解除された場合には、上記ステップS54に戻る。一方、YESと判定した場合には、次に、MFの操作速度が既定値以上か否かを判定する(ステップS70)。NOと判定した場合には、そのMFの操作は、フォーカスの微調整のための操作であるとしてステップS66に戻る。一方、YESと判定した場合には、そのMFの操作は、フォーカスの微調整の終了の指示と判断し、ステップS50に戻る。これによって、再度AFが再開される。
【0096】
以上のフローチャートでは、AFによる合焦終了後にMFによるフォーカスの微調整を電動により行う場合について説明したが、手動によって行うことも可能である。その場合には、AFによる合焦完了後にクラッチFCLを手動側に切り換え、フォーカス微調整の終了後、クラッチFCLを電動側に切り換える処理が追加される。
【0097】
次に、クイックズーム時において自動で上記AFモードに切り換わるようにした場合のCPU100の処理について説明する。クイックズームは、ドライブユニット12の所定のスイッチS2(図16参照)をオンすると、ズームレンズFがテレ端まで即座に移動し、スイッチS2をオフすると元の位置に復帰する機能である。尚、スイッチS2は例えば押しボタン式で構成され、そのボタンを押すとスイッチS2がオンとなり、離すとオフとなる。このようなクイックズームは一般に合焦させたい被写体をズームしてフォーカス調整を高精度で行う場合に使用されるため、スイッチS2がオンされると、AFモードに自動で切り換わると便利である。そこで、スイッチS2がオン(以下、クイックズームがオンという)されると、自動でAFモードとなるモードを選択可能にする。このモードを「Q.Z&AFモード」といい、クイックズームがオンされても自動ではAFモードにならないモードを「Q.Z.モード」という。これらのモードは、例えば、ドライブユニット12に設けられた図21のようなツマミで選択可能にすることができる。
【0098】
このようにQ.Z&AFモードを選択可能にした場合のCPU100のフォーカス制御に関する処理手順を図22のフローチャートに示す。尚、同図に示すフローチャートにおいて、上記図17のフローチャートと同じステップ番号が付されている処理は、図17と同様の内容であるため説明を省略し、図17と異なるステップ番号の処理についてのみ説明する。図22のステップS80において、CPU100は、クイックズームがオンされたか否か、即ち、スイッチS2がオンされたか否かを判定する。NOと判定した場合には、上記ステップS12に戻る。一方、YESと判定した場合には、Q.Z.&AFモードが選択されているか否かを判定する(ステップS82)。NO、即ち、Q.Z.モードが選択されていると判定した場合には、上記ステップS12に戻る。尚、クイックズームがオンされた場合には、ズームレンズZをテレ端に移動させる処理がCPU100によって実行されるが、同図のフローチャートではズーム制御の処理に関しては省略している。一方、ステップS82においてYES、即ち、Q.Z.&AFモードが選択されていると判定した場合には、ズームレンズZのテレ端への移動と同時に、ステップS20の処理に移行し、AFモードの処理を開始する。そして、AFの処理に移行するためのステップS26の判定処理の前に、ズームレンズZがテレ端に到達したか否かを判定する(ステップS84)。もし、NOと判定した場合にはステップS80に戻り、AFの処理を開始しない。一方、YESと判定した場合には、ステップS26に移行する。AFスタンバイ状態において、ズームレンズZがテレ端に到達する前又は後に、操作者がフォーカスリングFを回動操作し、AF動き出し方向を指示すると、CPU100はステップS26の判定処理でYESと判定し、AFの処理を実行する。クイックズームがオフされた場合には、CPU100はAFモードの処理を終了する。尚、操作者によってクイックズームがオフされた場合であってもAFによる合焦が完了していない場合にはクイックズームをオンの状態に維持してもよい。
【0099】
また、クイックズームがオンされている間のAFによる合焦完了後の処理については、上述した態様と同様に、AFスタンバイ状態又はMFモードに復帰してもよいし、AFを続行してもよいし、MFによるフォーカスの微調整を行えるようにしてもよい。また、これらの合焦完了後の処理を任意に選択できるようにしてもよい。更に、AFモード開始スイッチS1がオンされてAFモードとなった場合におけるAFの合焦完了後の処理と同じ処理を行うようにしてもよい。また、クイックズームがオンであってもAFによる合焦が完了した場合にはMFモードに復帰すると共にクイックズームを強制的にオフにしてもよい。
【0100】
次に、AFモードにおけるAFスタンバイ状態からAFへの切り換えについて詳説する。上述のようにAFスタンバイ状態においてCPU100は、操作者がMFの操作によってAF動き出し方向を指示するのを待機する。そして、MFの操作を検出した場合にはAFの処理を開始する。即ち、MFの操作によって指示されたAF動き出し方向にフォーカスレンズFを電動で移動させると共に焦点評価値に基づく合焦位置の検出を開始する。このAFスタンバイ状態からAFの処理への切り換えは、MFの操作を検出した時点で即座に行ってもよいし、図17のフローチャートで示したようにMFの操作が停止したことを検出した時点で行ってもよい。しかしながら、例えば、AFモード開始スイッチS1がフォーカスリングFRに設置されている場合に、そのAFオード開始スイッチS1を押してAFスタンバイ状態にすると、その操作でフォーカスリングFRが不意に動いたり、AFスタンバイ状態でフォーカスリングFRを把持している場合にはフォーカスリングFRを動かす意思がなくてもフォーカスリングFRが不意に動いていしまう等の事態が考えられる。MFの操作に対するCPU100の検出感度が高いと、フォーカスリングFR等のMFの操作部材の僅かな動きでもAF動き出し方向の指示と誤認し、操作者が意図しない方向にAFが開始されるおそれがある。そこで、この解決策としてAFスタンバイ状態でのMFの操作に対して不感帯を設定すると好適である。即ち、CPU100は、AFスタンバイ状態において、MFの操作を検出した場合に、その操作が一定量以上行われたか否かを判定し、もし、その操作量が一定量以下の場合には、AFの処理を開始せず、一定量以上の場合には、AFの処理を開始する。これによって、AFスタンバイ状態でのMFの操作に対して不感帯を設定することができる。不感帯の大きさに関しては、操作者が図16に示す調整手段132(可変抵抗、ロータリスイッチ等)で所望の大きさに調整できるようにしてもよい。尚、MFの操作量の検出として、MFの操作部材の操作量を直接的に検出してもよいし、また、MFの操作によってフォーカスレンズFが移動する場合には、その移動量を検出してもよい。
【0101】
また、AFスタンバイ状態において、AF動き出し方向の指示のためのMFの操作と共にフォーカスレンズFが移動し、その後自動的にAFに切り換わるようにした場合(図17のフローチャートの処理の場合)、迅速な合焦のためにはAFに切り換わるタイミングを考慮する必要がある。即ち、被写体によってはAFよりもMFの操作でフォーカスレンズFを動かした方が合焦まで迅速に行える場合がある。そこで、操作者がAF動き出し方向を指示するためのMFの操作中に焦点評価値が所定レベル以上であることを検出した場合にAFの処理に切り換わるようにすると好適である。
【0102】
例えば、図23に示すようにAFスタンバイ状態におけるMFの操作中に得られる焦点評価値に対して、AFの処理を開始するためのしきい値を設定しておく。尚、このしきい値は図16に示す調整手段134(可変抵抗、ロータリスイッチ等)によって任意の値に設定できるようになっており、その値がしきい値としてCPU100に与えられる。そして、AFスタンバイ状態となったときのフォーカス位置を図23のa点とし、このa点からMFの操作が行われたとすると、焦点評価値がしきい値を超えるb点にフォーカス位置が移動するまで、AFの処理は開始せず、MFの操作によってフォーカスレンズFを移動させる。そして、フォーカス位置がb点に到達すると、即ち、焦点評価値がしきい値を超えると、AFの処理を開始し、AFの処理によって同図c点の合焦位置までフォーカス位置を移動させる。尚、しきい値は、絞り値や焦点距離を考慮して(被写界深度が深い場合等を考慮して)CPU100が上記調整手段134から入力された値を自動で好適な値に変更する。絞り値についてはCPU100はアイリスに設置されたポテンショメータから取得する。
【0103】
この場合のCPU100の処理手順は、図17のフローチャートのAFモードのAFスタンバイ状態における処理(ステップS20〜ステップS34)において、ステップS30又はステップS32の処理後、ステップS34の処理前に図24のフローチャートに示すステップS90〜ステップS94の処理が追加される。AFスタンバイ状態において、操作者がフォーカスリングFRを操作すると、CPU100は、ステップS24でYESと判定する。この後、CPU100は、その操作が無限方向への操作か否かを判定し(ステップS28)。YESであれば、無限方向フラグをオンにする(ステップS30)。一方、NOであれば、無限方向フラグをオフにする(ステップS32)。そして、この後、調整手段134で設定されるしきい値を読み込み(ステップS90)、F値を参照して適切なしきい値を決定する(ステップS92)。次いで、映像信号から得られる焦点評価値がしきい値を超えたか否かを判定する(ステップS94)。NOと判定した場合には、フォーカス操作フラグをオンにすることなく、ステップS20に戻る。これによって、AFの処理は開始されない。一方、ステップS94においてYES、即ち、焦点評価値がしきい値を超えたと判定した場合には、フォーカス操作フラグをオンにし(ステップS34)、上記ステップS20に戻る。これによって、AFの処理が開始される。
【0104】
次に、AFスタンバイ状態において、AF動き出し方向の指示のためのMFの操作と共にフォーカスレンズFが移動し、その後自動的にAFに切り換わるようにした場合のMFからAFへの切り換え時におけるクラッチFCLの制御について説明する。図17のフローチャートで示した処理手順の場合、AFスタンバイ状態においてクラッチFCLが手動側に設定されており(ステップS20)、操作者がフォーカスリングFRを回動操作してAF動き出し方向を指示すると、クラッチFCLが電動側に切り換えられ(ステップS36)、AFの処理が開始される。このような場合に、急激にクラッチFCLが手動側から電動側に切り換えられると、フォーカスリングFRの操作に急激なトルク変化が生じ操作者に違和感を与える。そこで、クラッチFCLの手動側から電動側に切り換えを以下のように行う。尚、以下の説明は図6で示した第2の実施の形態のフォーカス駆動機構の構成に基づくものとし、第2の実施の形態においてクラッチFCLの作用に相当する手動用クラッチMCLと電動用クラッチECLのうち、フォーカスリングFRの操作感に影響するクラッチは手動用クラッチMCLであるため、手動用クラッチMCLの制御について説明する。
【0105】
まず、フォーカスリングFRの回転トルクをTA 、駆動用リング50の回転トルクをTB 、フォーカスレンズFを移動させるヘリコイド22A、24Aの回転トルクをTH とすると、手動操作によりフォーカスレンズFを移動させるために必要なフォーカスリングFRの操作トルクTM は、
TM =TA +TB +TH
である。従って、手動用クラッチMCLが伝達可能な回転トルクをTC とすると、手動でフォーカスレンズFを移動させるためには、TC は、
TC >TB +TH
であることが必要である。
【0106】
一方、AF時にフォーカスリングFRがフォーカス駆動用モータFMによって回転しないためには、
TC <TA
であることが必要である。従って、フォーカスリングFRを手動操作してフォーカスレンズFを移動させるAFスタンバイ状態(MF時)からフォーカス駆動用モータFMによってフォーカスレンズFを移動させるAFへの移行の際には、TC はTC >TB +TH となる値からTC <TA となる値に切り換えられる。このとき、TC を急減に変化させると、フォーカスリングFRの操作トルクTM は、TC が、(TB +TH )≦TC ≦TA となる範囲で、
TM =TA +TC
であるため、操作トルクTM も急激に変化する。そこで、AFスタンバイ状態(MF時)からAFへの移行の際にはTC を図25の如く徐々に減少させる。これによって、フォーカスリングFRの操作トルクTM は図26の如く、TA+TB+THからTAまで徐々に減少する。このようにTC を徐々に減少させるためには、クラッチMCLのクラッチ板80に対するクラッチ板82の押圧力を徐々に減少させればよく、クラッチモータFCMを回転速度を制御することによって可能である。
【0107】
以上のクラッチMCLの制御は、フォーカス駆動機構が他の形態の場合においても同様に適用される。即ち、クラッチFCL(第1の実施の形態)又はロック手段(第3の実施の形態)の状態を手動によるフォーカス駆動の状態から電動によるフォーカス駆動の状態に徐々に移行するように制御すれば、手動から電動への切り換え時におけるフォーカスリングFRの操作の違和感を軽減することができる。
【0108】
尚、以上説明したAFスタンバイ状態からAFへの切り換えについての説明は、AF動き出し方向を指示するためのAFスタンバイ状態を有するAFモードにおいて適用される場合に限らない。即ち、MFの操作によってフォーカス駆動している状態からAFに自動で切り換えるような場合にその切り換えについて適用できる。
【0109】
以上、上記実施の形態では、フォーカスリングFRを有するレンズ装置において本発明を説明したが、フォーカス制御に関する内容は、フォーカスリングのないレンズ装置においても同様に適用できる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレンズ装置によれば、オートフォーカスモードにおける合焦完了後の処理に関して、操作者がフォーカスレンズの動き出し方向を指示するのを待機するAFスタンバイ状態に復帰するモードと、オートフォーカスモードを自動的に終了させるモードと、フォーカスレンズが常時合焦位置となるようにカメラからの映像信号に基づいてフォーカスレンズを移動させるモードのうち、少なくともいずれか2つのモードを選択可能にしたため、操作者の好みや状況に応じて好適なモードを選択することができ、オートフォーカスモードの利便性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明が適用されるテレビカメラ用のレンズ装置(ENGレンズ)の一例を示した外観図である。
【図2】図2は、本実施の形態におけるAFモードの概要の説明に使用した説明図である。
【図3】図3は、本実施の形態におけるAFモードの作用の説明に使用した説明図である。
【図4】図4は、本実施の形態におけるAFモードの作用の説明に使用した説明図である。
【図5】図5は、フォーカス駆動機構の基本的構成(第1の実施の形態)を示した側面断面図である。
【図6】図6は、フォーカス駆動機構の第2の実施の形態の構成を示した側面断面図であり、一部構成部材を展開して示した図である。
【図7】図7は、フォーカス駆動機構の第2の実施の形態の構成を示した正面図である。
【図8】図8は、フォーカス駆動機構の第2の実施の形態において、電動によるフォーカス駆動時の状態を示した側面断面図である。
【図9】図9は、フォーカス駆動機構の第2の実施の形態において、手動によるフォーカス駆動時の状態を示した側面断面図である。
【図10】図10は、フォーカス位置を示す指標を駆動用リングに表記した例を示した図である。
【図11】図11は、フォーカス駆動機構の第3の実施の形態の構成を示した側面断面図である。
【図12】図12は、図11の第3の実施の形態のフォーカス駆動機構の変形例を示した側面断面図である。
【図13】図13(A)、(B)は、それぞれレンズ鏡胴に設置されるAFモード開始スイッチの一実施の形態を示した外観図及び側面断面図である。
【図14】図14(A)、(B)は、それぞれレンズ鏡胴に設置されるAFモード開始スイッチの他の実施の形態を示した外観図及び側面断面図である。
【図15】図15は、それぞれレンズ鏡胴に設置されるAFモード開始スイッチの他の実施の形態を示した正面断面図である。
【図16】図16は、フォーカス制御及びズーム制御に関する構成部を示したブロック図である。
【図17】図17は、CPUの基本的な処理手順を示したフローチャートである。
【図18】図18(A)乃至(C)は、AFモードにおけるAFの合焦完了後の処理を選択するスイッチの構成の一例を示した図である。
【図19】図19は、AFモードにおけるAFの合焦完了後の処理を選択可能にした場合のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【図20】図20は、AFモードにおけるAFの合焦完了後の処理の態様としてMFによる微調を可能にした場合のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【図21】図21は、Q.Z.モードとQ.Z.&AFモードを選択するためのツマミを示した図である。
【図22】図22は、Q.Z.&AFモードを選択可能にした場合にCPUのフォーカス制御に関する処理手順を示したフローチャートである。
【図23】図23は、AFモードにおけるAFの処理を開始するためのしきい値を設けた場合の処理の説明に使用した説明図である。
【図24】図24は、AFモードにおいてAFの処理を開始するためのしきい値を設けた場合のCPUの処理手順を示したフローチャートである。
【図25】図25は、AFモードにおけるAFへの切り換え時におけるクラッチの制御の説明に使用した説明図である。
【図26】図26は、AFモードにおけるAFへの切り換え時におけるクラッチの制御の説明に使用した説明図である。
【符号の説明】
1…レンズ装置、2…レンズ鏡胴、FR…フォーカスリング、12…ドライブユニット、F…フォーカスレンズ(群)、FM…フォーカス駆動用モータ、FCM…クラッチモータ、FCL…クラッチ、30、32、62、64、80、82…クラッチ板、50…駆動用リング、ECL…電動用クラッチ、MCL…手動用クラッチ、S1…AFモード開始スイッチ、100…CPU

Claims (3)

  1. オートフォーカスモードの開始が指示されると、操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示するのを待機するAFスタンバイ状態となり、該AFスタンバイ状態において操作者がオートフォーカスの動き出し方向を指示すると、該指示された動き出し方向にフォーカスレンズを移動させると共に、合焦位置を検出する検出手段からの情報に基づいて合焦位置に前記フォーカスレンズを設定するオートフォーカスモードの機能を備えたレンズ装置において、
    操作者が前記フォーカスレンズを手動で移動させるために鏡胴外周に回動可能に設けられたフォーカスリングを備え、前記AFスタンバイ状態において前記フォーカスリングが操作されると、該操作の方向にオートフォーカスの動き出し方向が指示されたことを検出し、
    前記オートフォーカスモードにおいて前記フォーカスレンズが合焦位置に設定された後の処理に関して、前記AFスタンバイ状態に復帰する第1のモードと、前記オートフォーカスモードを自動的に終了させる第2のモードと、前記フォーカスレンズが常時合焦位置となるように合焦位置を検出する検出手段からの情報に基づいて前記フォーカスレンズを合焦位置に移動させる第3のモードのうち、少なくとも前記第1のモードを含む複数のモードを選択可能にしたことを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記第3のモードにおいて、前記フォーカスレンズが合焦位置に設定されると、操作者による所定の指示操作があるまで、操作者の前記フォーカスリングの操作による前記フォーカスレンズの移動を可能にするモードを設けたことを特徴とする請求項1のレンズ装置。
  3. 前記フォーカスレンズと前記フォーカスリングとの間の動力伝達機構を接続状態と切断状態とで切り換える切換手段を備え、前記AFスタンバイ状態において前記動力伝達機構を接続状態に設定し、前記AFスタンバイ状態において前記フォーカスリングが操作されると、該操作に従って前記フォーカスレンズが移動すると共に、該操作の方向にオートフォーカスの動き出し方向が指示されたことを検出することを特徴とする請求項1、又は、2のレンズ装置。
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