JP4585204B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に装着されて、用紙上の未定着トナーを用紙に溶融定着させる定着装置に関する。
定着ローラを内部からではなく、外部から加熱するよう構成された定着装置はすでに知られている。この種の定着装置の一つの典型例は、定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラと、定着ローラに圧接されかつ加熱手段を内蔵した複数の熱ローラとを備えている(特許文献1参照)。定着ローラは、鉄製の中空管からなる心金と、心金の周囲を被覆するシリコンゴムから構成されている。また熱ローラの各々は、表面をフッ素樹脂でコーティングしたアルミニウム製の中空管から構成されている。
上記定着装置は、定着ローラの表面を直接加熱するので、定着ローラの昇温時間を短縮でき、したがってウォームアップ時間を短縮できる。しかしながら、複数の熱ローラによる定着ローラへの熱の供給は、熱ローラの各々と定着ローラとの間のわずかなニップ幅に限定されるので、熱の供給量が制限される。その結果、定着ローラの昇温時間を更に短縮したい場合には、該ニップ幅を広げる必要があるが、該ニップ幅を広げた場合には、定着ローラに対する局部的な負荷が増加するので、定着ローラの駆動トルクが増加し、駆動系を強化する必要が生ずる。また、定着ローラのシリコンゴムの損傷を早めて耐久性を損なうおそれがある。
上記問題を解決することができる定着装置は、本出願人である京セラミタ株式会社によって既に出願されている(例えば特願2003−400247)。この定着装置の典型例は、定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラと、相互に間隔を置いて配置された複数のベルト支持ローラと、ベルト支持ローラの各々間に巻き掛けられた無端ベルトとを備えている。無端ベルトの外周面の一部領域は定着ローラの外周面の一部領域に圧接され、少なくとも1個のベルト支持ローラは、加熱手段が内蔵されたヒートローラから構成される。上記定着装置においては、無端ベルトの外周面の一部領域は定着ローラの外周面の一部領域に圧接されるよう構成されている。すなわち、定着ローラの外周面の一部領域に沿って、柔軟性のある無端ベルトが圧接されてニップ領域を形成するので、定着ローラを加熱するためのニップ幅を従来よりも大幅に増加することができる。その結果、定着ローラに対する局部的な負荷を増加することなく、しかも定着ローラの耐久性を損なうことなく、定着ローラの昇温時間を短縮してウォームアップ時間を短縮することを可能にする。
しかしながら、上記定着装置には、更に、次のような解決すべき技術的課題が存在することが判明した。すなわち、一般的に、電源投入直後におけるウォームアップ開始からウォームアップ終了までのウォームアップ時においては、定着装置全体が環境温度にあるため、無端ベルトから定着ローラへの熱の伝達効率を可能な限り向上させて定着ローラの昇温時間を短くし、定着装置のウォームアップ時間を短縮することが望まれる。特に環境温度が低い場合においては、このような要件を満足することが切望される。しかしながら、上記定着装置においては、無端ベルトの外周面の一部領域が定着ローラの外周面の一部領域に圧接されることにより形成されるニップ領域の周方向幅、すなわちニップ幅は、一般的に定着作動時(すなわち、プリント、コピーなどの画像形成作動時)における作動スピード、熱の移動量などの要件を考慮して、予め一定に設定されているので、電源投入直後から開始されるウォームアップ時においては、上記ニップ幅では、無端ベルトから定着ローラへの熱の移動量が制約され、定着ローラの昇温時間の短縮が困難となるので、定着装置のウォームアップ時間の短縮が困難となる。このため、上記定着装置には更なる改善が要望されているところであった。
特開平11−84934号公報
本発明の目的は、無端ベルトから定着ローラへの熱の移動量を変えることができる、新規な定着装置を提供することである。
本発明の他の目的は、無端ベルトから定着ローラへの熱の移動量を変えることにより、加熱手段を増加することなく、定着ローラの昇温時間を短縮することを可能にし、ウォームアップ時間を短縮することを可能にする、新規な定着装置を提供することである。
定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラとを備えている定着装置において、相互に間隔を置いて配置された複数のベルト支持ローラと、ベルト支持ローラの各々間に巻き掛けられた無端ベルトであって、外周面の一部領域が定着ローラの外周面の一部領域に圧接されている無端ベルトと、少なくとも1個のベルト支持ローラを加熱する加熱手段と、無端ベルトの外周面の一部領域が定着ローラの外周面の一部領域に圧接されることにより形成されるニップ領域のニップ幅を変更することができるニップ幅可変手段と、装置を制御するコントローラとが備えられておりコントローラは、電源が投入されてから、予め設定された定着作動時におけるニップ幅において、定着ローラ、圧ローラ、ベルト支持ローラ及び無端ベルトを回転駆動すると共に加熱手段による加熱を開始することによりウォームアップを開始し、ウォームアップを開始してから所定時間経過後、定着作動時におけるニップ幅よりもニップ幅が増加するようにニップ幅可変手段を作動させ、定着ローラの表面温度が定着可能な所定温度に達した時点で、再びニップ幅可変手段を作動させてニップ幅を定着作動時におけるニップ幅に復帰させる、ことを特徴とする定着装置、が提供される
ルト支持ローラのうち、1個のベルト支持ローラは、定着ローラの回転方向上流側又は下流側において定着ローラの外周面の外側に間隔をおいて配置され、
ニップ幅可変手段は、該1個のベルト支持ローラを定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ変位機構から構成されている、ことが好ましい。
ベルト支持ローラのうち、2個のベルト支持ローラは、定着ローラの回転方向上流側及び下流側において定着ローラの外周面の外側に間隔をおいて配置され、
定着ローラの外周面の一部領域に圧接される無端ベルトの外周面の該一部領域は、該2個のベルト支持ローラ間に配置され、ニップ幅可変手段は、該2個のベルト支持ローラの片方を定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ変位機構から構成されているか、又は、該2個のベルト支持ローラの片方及び他方を、それぞれ、定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる2個のベルト支持ローラ変位機構から構成されている、ことが好ましい。
ベルト支持ローラ変位機構は、相互に間隔をおいて対向するよう配置された一対の側壁の各々にそれぞれ回動可能に取り付けられかつ該ベルト支持ローラの両端部が回転自在に支持された支持部材と、支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し接近及び離隔する方向へ変位させることができる駆動手段とを備えている、ことが好ましい。
ベルト支持ローラ変位機構は、支持部材の各々に対応して配設されかつ支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し離隔する方向へ常時付勢する付勢手段を備え、駆動手段は、付勢手段による、該離隔する方向への回動を阻止するよう、支持部材の各々に当接して配置されたカムと、カムの各々に対応して配設されかつカムの各々を回動させるアクチュエータとを備えている、ことが好ましい。
駆動手段は、支持部材の各々に対応して配設されかつ支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し接近及び離隔する方向へ回動させるアクチュエータから構成される、ことが好ましい。
以下、本発明に従って構成された定着装置の好適な実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図3を参照して、本発明に従って構成された定着装置の一実施形態は、定着ローラ2と、定着ローラ2に対し下方から圧接された圧ローラ4と、相互に間隔を置いて配置された複数の、実施形態においては2個のベルト支持ローラ6及び8と、ベルト支持ローラ6及び8の各々間に巻き掛けられた無端ベルト10とを備えている。無端ベルト10の外周面の一部領域は定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接されている。少なくとも1個のベルト支持ローラは、内側又は外側に配設された加熱手段により加熱されるよう構成される。
実施形態において、1個のベルト支持ローラ6は、加熱手段6Hが内蔵されたヒートローラから構成されている。すなわち、ベルト支持ローラ6は、内側に配設された加熱手段6Hにより加熱されるよう構成されている。無端ベルト10及びベルト支持ローラ6及び8により囲まれた空間内には、ヒートローラであるベルト支持ローラ6の温度制御を行うための制御機器である温度センサ、具体的にはサーミスタS1が、ベルト支持ローラ6の外周面に接触するよう配設されている。定着装置にはまた、定着ローラ2の表面温度を検出するためのサーミスタS2が、定着ローラ2の外周面に接触するよう配設されている。用紙Pは、図1において右から左へほぼ水平に搬送される。
定着装置は、相互に間隔をおいては配設された一対の側壁12を含む図示しないハウジングを備えており、定着ローラ2、圧ローラ4及びヒートローラであるベルト支持ローラ6は、側壁12の各々間に回転自在にかつ相互に平行に支持されている。サーミスタS1及びS2は、側壁12の各々間を延在するよう配設された図示しない支持フレームに取り付けられている。ベルト支持ローラ8の支持については後述する。ベルト支持ローラ6及び8は、定着ローラ2の回転方向(図1において時計方向)上流側(図1において左側)及び下流側(図1において右側)において定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置されている。定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接される無端ベルト10の外周面の該一部領域は、2個のベルト支持ローラ6及び8間に配置される。なお、図1において、番号8Aは、ベルト支持ローラ8の両端部に配設された大径部であって、無端ベルト10の脱落及び蛇行を防止するためのものである。このような大径部は、図示はされていないが、ベルト支持ローラ6の両端部にも配設されている。無端ベルト10は、ベルト支持ローラ6及び8の、大径部の各々の間の領域に巻き掛けられている。
定着ローラ2を軸方向に見て(図1において紙面を表から裏に見て)、定着ローラ2の軸心を通る仮想水平線をx軸、定着ローラ2の軸心を通ってx軸に直交する仮想鉛直線をy軸としたとき、ベルト支持ローラ6は、定着ローラ2の外周面に対し、第2象限における周方向のほぼ中間位置において定着ローラ2の外側に配置されている。他方、ベルト支持ローラ8は、ベルト支持ローラ6に対し定着ローラ2の回転方向下流側であり、かつ用紙Pの搬送方向上流側において、定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置されている(定着ローラ2の外周面に対し、第1象限における周方向のほぼ中間位置に配置されている)。加熱手段6Hは、ヒートローラであるベルト支持ローラ6の中心領域において、該側壁12の各々間に静止状態で支持されている。
定着ローラ2は、駆動源である電動モータM1に、ギヤ14及び16を介して駆動結合されている。したがって、電動モータM1は定着ローラ駆動モータということができる。ギヤ14は電動モータM1の駆動軸に固着され、ギヤ16は定着ローラ2の軸に固着されている。ヒートローラであるベルト支持ローラ6は、図示しないギヤを介して定着ローラ2のギヤ16と駆動結合されており、定着ローラ2によって回転駆動させられるよう構成されている。この実施形態に代えて、ベルト支持ローラ6を、無端ベルト10を介して定着ローラ2に従動回転させられるよう構成する他の実施形態もある。
定着ローラ2及び圧ローラ4は、金属、例えばSUSあるいは鉄製の心金と、心金を覆う弾性部材であるソリッドのシリコンゴムあるいは発泡シリコンゴムと、シリコンゴムあるいは発泡シリコンゴムを被覆するPFAチューブとから構成することができる。シリコンゴムあるいは発泡シリコンゴムの外周面をPFAチューブにより被覆する構成に代えて、シリコンゴムあるいは発泡シリコンゴムの外周面を、トナーの離型層であるフッ素樹脂をコートする構成としてもよい。ベルト支持ローラ6及び8は、SUSあるいはアルミニウムなどの金属製の中空管から構成されている。無端ベルト10は、ポリイミド樹脂、NiあるいはSUSから形成することができる。加熱手段6Hはハロゲンヒータから構成されているが、他の加熱手段、例えば、電磁誘導加熱用の励磁コイル(IHコイル)から構成してもよい。加熱手段をIHコイルから構成した場合には、IHコイルを、ベルト支持ローラ6の外周面の一部領域を外側から隙間を置いて覆うよう配置する実施形態もある。
上記定着装置は、無端ベルト10の外周面の一部領域が定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接されることにより形成されるニップ領域10Nの周方向幅、すなわちニップ幅を変更することができるニップ幅可変手段を備えている。実施形態において、このニップ幅可変手段は、定着ローラ2の回転方向下流側であってニップ領域10Nよりも下流側における定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置されベルト支持ローラ8を、定着ローラ2の外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ変位機構20から構成されている。
ベルト支持ローラ変位機構20は、上記側壁12の各々にそれぞれ回動可能に取り付けられかつベルト支持ローラ8の両端部が回転自在に支持された支持部材22と、支持部材22の各々を、ベルト支持ローラ8が定着ローラ2の外周面に対し接近及び離隔する方向へ変位させることができる駆動手段とを備えている。相互に実質的に同じ構成を有する支持部材22の各々は、ほぼ台形をなす支持板から構成され、軸22aを介して、対応する側壁12の内側に回動可能に支持されている。支持部材22の各々と、対応する側壁12との間には、支持部材22の各々を、ベルト支持ローラ8が定着ローラ2の外周面に対し離隔する方向(図1において反時計方向)へ常時付勢する付勢手段、実施形態においては引張コイルばね24が配設されている。
上記駆動手段は、引張コイルばね24による、該離隔する方向への回動を阻止するよう、支持部材22の各々の一側面22sに当接して配置されたカム26と、カム26の各々に対応して配設されかつカム26の各々を回動させるアクチュエータ、実施形態においては、電動モータM2とを備えている。支持部材22の各々は、対応する引張コイルばね24により図1において反時計方向に常時付勢されるので、支持部材22の各々の一側面22sは、対応するカム26のカム面に常時圧接させられている。カム26の各々は、側壁12の各々間に回動可能に支持された軸26aに固定されている。軸26aの一端は電動モータM2の駆動軸に駆動結合されている。電動モータM2の回動により、カム26の各々は、図1において反時計方向に回動させられる。したがって、電動モータM2はカム駆動モータということができる。なお、カム26の各々の軸26a、支持部材22の各々の軸22a及びベルト支持ローラ8は、定着ローラ2、圧ローラ4及びベルト支持ローラ6と実質的に平行に配置される。
図1に示すベルト支持ローラ変位機構20の状態は、定着作動時(すなわち、プリント、コピーなどの画像形成作動時)における状態を示している。カム26の各々は、軸26aからの距離が最も小さいカム面が、対応する支持部材22の一側面22sに当接するよう位置付けられている(定着作動位置)。無端ベルト10の外周面の一部領域が定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接されることにより形成されるニップ領域10Nのニップ幅は、定着作動時に適したニップ幅である、定着作動時におけるニップ幅に予め設定されている。
上記定着装置は、定着装置の作動を制御するコントローラ30を備えている。コントローラ30は、マイクロコンピュータによって構成されており、制御プログラムに従って演算処理する中央処理装置(CPU)、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読み書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インターフェース及び出力インターフェースなどを備えている。このように構成されたコントローラ30の入力インターフェースには、サーミスタS1及びS2、その他の検出器、定着装置が配設された画像形成機の電源スイッチMSW(したがって定着装置の電源スイッチMSWでもある)、その他のスイッチなどからの検出信号が入力され、出力インターフェースから電動モータM1及びM2などに制御信号を出力する。定着装置は、図示しない画像形成機の本体内に配設されるが、定着装置の制御は、画像形成機本体に配設された画像形成機全体の作動を制御するコントローラにより制御してもよい。
図1、図2及び図4を参照して、コントローラ30は、図示しない画像形成機の電源スイッチMSW、したがって定着装置の電源スイッチMSWがONされてから(すなわち、電源が投入されてから)、予め設定された定着作動時におけるニップ幅(図1に示されているニップ幅)において、定着ローラ2、圧ローラ4、ベルト支持ローラ6、無端ベルト10及びベルト支持ローラ8を回転駆動すると共に加熱手段6Hによる加熱を開始することによりウォームアップを開始する(図4において時間t1)。コントローラ30は、ウォームアップを開始してから所定時間(図4において時間t2−t1)経過後、定着作動時におけるニップ幅よりもニップ幅が増加するようにニップ幅可変手段であるベルト支持ローラ可変機構20を作動させる。具体的には、電動モータM2を所定の角度だけ回動させてカム26の各々を図1に示す定着作動位置から、図2に示すニップ幅増加位置まで図1において反時計方向に回動させる。カム26の各々は、軸26aからの距離が最も大きいカム面が、対応する支持部材22の一側面22sに当接するよう位置付けられる(ニップ幅増加位置)。支持部材22の各々は、軸22aまわりに図1において時計方向に所定の角度だけ回動させられる(図2参照)。その結果、図1と図2とを比較することによって容易に理解されるように、ニップ領域10Nのニップ幅が増加させられる。
本発明においては、電源スイッチMSWをONした後(すなわち、電源が投入された後)、定着作動時におけるニップ幅の状態で、定着ローラ2、圧ローラ4、ベルト支持ローラ6、無端ベルト10及びベルト支持ローラ8を回転駆動(図4において時間t1)した後において、該ニップ幅を増加させるよう制御する(図4において時間t2)ので、各ローラを回転駆動させる初期トルクの過剰な増加を抑制し、駆動系の負担を軽減することができる。
コントローラ30は、定着ローラ2の表面温度が定着可能な所定温度に達した時点(図4において時間t3の時点)で、加熱手段6HをOFFして加熱を停止すると共に電動モータM1の駆動を停止して、定着ローラ2、ベルト支持ローラ6、無端ベルト10及びベルト支持ローラ8の回転を停止する。同時にニップ幅可変手段であるベルト支持ローラ可変機構20を作動させて増加させられたニップ幅を定着作動時におけるニップ幅に復帰させる。具体的には、電動モータM2を所定の角度だけ同じ方向に回動させてカム26の各々を図2に示すニップ幅増加位置から、図1に示す定着作動位置まで図2において反時計方向に回動させる。カム26の各々は、軸26aからの距離が最も小さいカム面が、対応する支持部材22の一側面22sに当接するよう位置付けられる(定着作動位置)。支持部材22の各々は、引張コイルばね24のばね力により、軸22aまわりに図1において反時計方向に所定の角度だけ回動させられる(図1参照)。その結果、図1と図2とを比較することによって容易に理解されるように、ニップ領域10Nのニップ幅が定着作動時におけるニップ幅に復帰させられる。なお、定着ローラ2の表面温度の検出はサーミスタS2により行われることはいうまでもない。
上記定着装置は、ウォームアップを開始してから所定時間(図4において時間t2−t1)経過後、定着作動時におけるニップ幅よりもニップ幅が増加するようにベルト支持ローラ可変機構20を作動させ、定着ローラ2の表面温度が定着可能な所定温度に達した時点(図4において時間t3)で、ベルト支持ローラ可変機構20を作動させてニップ幅を定着作動時におけるニップ幅に復帰させるよう構成されている。その結果、電源スイッチMSWをONした後(すなわち、電源が投入された後)の、いわゆる立ち上がり時において、上記ニップ幅を定着作動時におけるよりも増加させることにより、無端ベルト10から定着ローラ2への熱の移動量を定着作動時におけるよりも増加させることができるので、加熱手段を増加することなく、定着ローラ2の、常温から定着可能な所定温度までの昇温時間を短縮することができ、定着装置のウォームアップ時間を短縮することが可能になる。
上記説明から明らかなように、上記定着装置においては、無端ベルト10から定着ローラ2への熱の移動量を、定着装置の立ち上がり時に限らず、任意のタイミングである程度の範囲で自由に変えることができるので、必要に応じて無端ベルト10から定着ローラ2への熱の移動量を制御することが可能になり、定着ローラ2のきめ細かな温度制御が容易に可能となる。
上記定着装置において、複数のベルト支持ローラ6及び8のうち、1個のベルト支持ローラ8は、定着ローラ2の回転方向下流側において定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置され、ベルト幅可変手段は、該1個のベルト支持ローラ8を定着ローラ2の外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ可変機構20から構成されているが、ベルト幅可変手段が、定着ローラ2の回転方向上流側において定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置され1個のベルト支持ローラ6を定着ローラ2の外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ可変機構20から構成する他の実施形態もある。上記二つの実施形態において、1個のベルト支持ローラ可変機構20により変位されない他方のベルト支持ローラ6又は8を、無端ベルト10を介して定着ローラ2の表面に圧接させる実施形態もある。
更にはまた、複数のベルト支持ローラのうち、2個のベルト支持ローラ6及び8は、定着ローラ2の回転方向上流側及び下流側において定着ローラ2の外周面の外側に間隔をおいて配置され、定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接される無端ベルト10の外周面の該一部領域は、該2個のベルト支持ローラ6及び8間に配置され、ニップ幅可変手段は、該2個のベルト支持ローラ6及び8の片方及び他方を、それぞれ、定着ローラ2の外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる2個のベルト支持ローラ変位機構20から構成される、他の実施形態もある。
図5に示すように、支持部材22の各々を、ベルト支持ローラ6が定着ローラ2の外周面に対し接近及び離隔する方向へ変位させることができる駆動手段をアクチュエータ、実施形態においてはソレノイドSOLから構成する他の実施形態もある。ソレノイドSOLは、支持部材22の各々に対応して配設されかつ支持部材22の各々を、ベルト支持ローラ6が定着ローラ2の外周面に対し接近及び離隔する方向へ回動させるものである。このようなソレノイドSOLは、側壁12の各々に配設され、ソレノイドSOLの各々の可動鉄心は、対応する支持部材22に駆動連結される。アクチュエータとしては、ソレノイドSOLに代えて、流体圧シリンダ機構、例えばエアシリンダ機構から構成する他の実施形態もある。
図1を参照して、定着作動時、定着ローラ2が電動モータM1により図1において時計方向に回転駆動されると、圧ローラ4は反時計方向に従動させられる。同時にヒートローラであるベルト支持ローラ6は、定着ローラ2によって図1において反時計方向に回転駆動させられる。その結果、無端ベルト10は同じ反時計方向に回転駆動させられ、ベルト支持ローラ8も無端ベルト10を介して同じ反時計方向に回転駆動させられる。加熱手段6Hを構成するハロゲンヒータが通電され、発熱が開始されると、加熱手段6Hによる熱は、ヒートローラであるベルト支持ローラ6から無端ベルト10へ、無端ベルト10から定着ローラ2に伝達され、定着ローラ2が加熱される。定着ローラ2に伝達された熱は圧ローラ4にも伝達される。片面(上面)にトナーが転写された用紙Pが図1において右から左に向かってほぼ水平に搬送され、定着ローラ2及び圧ローラ4のニップ部を通過すると、用紙Pの片面に転写された未定着トナーは、定着ローラ2によって用紙Pの片面に溶融定着される。
本発明による上記定着装置によれば、無端ベルト10の外周面の一部領域は定着ローラ2の外周面の一部領域に圧接されるよう構成されている。すなわち、定着ローラ2の外周面の一部領域に沿って、柔軟性のある無端ベルト10が圧接されてニップ領域10Nを形成するので、定着ローラ2を加熱するためのニップ幅を従来よりも大幅に増加することができる。その結果、定着ローラ2に対する局部的な負荷を増加することなく、しかも定着ローラ2の耐久性を損なうことなく、定着ローラ2の昇温時間を短縮して定着装置のウォームアップ時間を短縮することができる。
本発明による定着装置の一実施形態を示す構成概略図である。 図1に示す定着装置の他の作動態様を示す構成概略図である。 図1の要部断面図である。 図1に示す定着装置のウォームアップ時における作動手順を概略的に示すタイムチャート。 本発明による定着装置の他の実施形態を示す構成概略図である。
符号の説明
2:定着ローラ
4:圧ローラ
6、8:ベルト支持ローラ
10:無端ベルト
12:側壁
14、16:ギヤ
20:ベルト支持ローラ変位機構
22:支持部材
22a:軸
24:引張コイルばね
26:カム
26a:軸
30:コントローラ
6H:加熱手段(ハロゲンヒータ)
M1、M2:電動モータ
MSW:電源スイッチ
SOL:ソレノイド
P:用紙
S1、S2:サーミスタ

Claims (6)

  1. 定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラとを備えている定着装置において、
    相互に間隔を置いて配置された複数のベルト支持ローラと、ベルト支持ローラの各々間に巻き掛けられた無端ベルトであって、外周面の一部領域が定着ローラの外周面の一部領域に圧接されている無端ベルトと、少なくとも1個のベルト支持ローラを加熱する加熱手段と、無端ベルトの外周面の一部領域が定着ローラの外周面の一部領域に圧接されることにより形成されるニップ領域のニップ幅を変更することができるニップ幅可変手段と、装置を制御するコントローラとが備えられており
    コントローラは、電源が投入されてから、予め設定された定着作動時におけるニップ幅において、定着ローラ、圧ローラ、ベルト支持ローラ及び無端ベルトを回転駆動すると共に加熱手段による加熱を開始することによりウォームアップを開始し、ウォームアップを開始してから所定時間経過後、定着作動時におけるニップ幅よりもニップ幅が増加するようにニップ幅可変手段を作動させ、定着ローラの表面温度が定着可能な所定温度に達した時点で、再びニップ幅可変手段を作動させてニップ幅を定着作動時におけるニップ幅に復帰させる、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. ベルト支持ローラのうち、1個のベルト支持ローラは、定着ローラの回転方向上流側又は下流側において定着ローラの外周面の外側に間隔をおいて配置され、
    ニップ幅可変手段は、該1個のベルト支持ローラを定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ変位機構から構成されている、請求項1記載の定着装置。
  3. ベルト支持ローラのうち、2個のベルト支持ローラは、定着ローラの回転方向上流側及び下流側において定着ローラの外周面の外側に間隔をおいて配置され、
    定着ローラの外周面の一部領域に圧接される無端ベルトの外周面の該一部領域は、該2個のベルト支持ローラ間に配置され、
    ニップ幅可変手段は、該2個のベルト支持ローラの片方を定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる1個のベルト支持ローラ変位機構から構成されているか、又は、該2個のベルト支持ローラの片方及び他方を、それぞれ、定着ローラの外周面に対し接近又は離隔する方向に変位させることができる2個のベルト支持ローラ変位機構から構成されている、請求項1記載の定着装置。
  4. ベルト支持ローラ変位機構は、相互に間隔をおいて対向するよう配置された一対の側壁の各々にそれぞれ回動可能に取り付けられかつ該ベルト支持ローラの両端部が回転自在に支持された支持部材と、支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し接近及び離隔する方向へ変位させることができる駆動手段とを備えている、請求項2又は請求項3記載の定着装置。
  5. ベルト支持ローラ変位機構は、支持部材の各々に対応して配設されかつ支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し離隔する方向へ常時付勢する付勢手段を備え、
    駆動手段は、付勢手段による、該離隔する方向への回動を阻止するよう、支持部材の各々に当接して配置されたカムと、カムの各々に対応して配設されかつカムの各々を回動させるアクチュエータとを備えている、請求項4記載の定着装置。
  6. 駆動手段は、支持部材の各々に対応して配設されかつ支持部材の各々を、該ベルト支持ローラが定着ローラの外周面に対し接近及び離隔する方向へ回動させるアクチュエータから構成される、請求項4記載の定着装置。
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