JP4845588B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

この発明は記録材上の画像を加熱する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置としては、記録材上の画像を定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を向上させる装置などを挙げることができる。また、この画像加熱装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に用いられる。
トナーを用いた複写機やプリンタ、またはファクシミリ装置などの電子写真装置においては、記録媒体上に転写されたトナー像を熱溶融させて定着する定着装置が設けられている。
定着装置にベルトを使用したベルト定着装置が特許文献1に提案されている。このようなベルト定着装置には、ベルトの蛇行制御機構が搭載されている。このベルトの蛇行制御機構においては、ベルトを懸架するローラ群のうちの1つのローラの傾きを意図的に変えることによって、ベルトの寄り方向とその寄り移動速度が制御される。また、このベルト定着装置においては、非定着時には、定着ローラからベルトを離間させる。
このような特許文献1に記載されたベルト定着装置の動作シーケンスを図11に示す。図11に示すように、このシーケンスによれば、スタンバイ中において定着ローラの回転は停止され、他方、ベルトが定着ローラから離間した状態で回転している。この状態において、複写開始信号が入力されると、定着ローラが定着時の速度で回転し始める。そして、定着ローラが定着時の速度で回転している状態のとき、ベルトが定着ローラに当接/加圧し始め、一定時間後に加圧動作が完了する。そして、その後、用紙が定着ニップに進入することになる。
特開平11−231701号公報
しかしながら、このような従来のシーケンスに則って定着ローラやベルトを動作させた場合、次のような問題が発生した。
すなわち、従来技術においては、画像形成開始にあたり、ベルトを定着ローラに当接させるとき定着ローラが定着時の高速度で回転している。これにより、ベルトの蛇行制御が不安定となりベルトの位置が正常な蛇行範囲を逸脱する場合があった。この現象は画像形成の高速化に伴って、定着ローラの定着時の速度を高速化させた場合に顕著である。
このような現象が発生するとベルト蛇行制御エラーとなり画像形成動作を強制的に停止する必要がある。そして、これを復旧させるまでの間、画像形成が不能な状態となってしまう。したがって、画像形成を急いで行いたい操作者にとって不都合であった。
したがって、この発明の目的は、ベルトをその幅方向へ良好に揺動させることができる画像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は、
記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトと、前記ベルトを、前記ベルトの幅方向に揺動させる揺動手段と、前記加熱回転体の回転の速度を制御する制御手段とを有し、前記ベルトは画像加熱動作が可能な前記加熱回転体に当接した位置と前記加熱回転体から退避した位置との間を移動可能であり、前記制御手段は、前記揺動手段により前記ベルトを揺動させながら前記ベルトを前記加熱回転体に当接させるとき前記加熱回転体を第1の速度で回転させ、その後、前記加熱回転体を前記第1の速度よりも速い第2の速度に増速させてから画像加熱動作を開始するモードを実行可能であることを特徴とするものである。
以上説明したように、この発明によれば、ベルトをその幅方向へ良好に揺動させることができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。まず、画像形成装置全体の概略を説明する。その後、本発明に係る画像加熱装置としての定着装置について説明する。
(画像形成装置)
図10を用いて画像形成装置について説明する。図10に示すように画像形成装置内には第1、第2、第3、第4の画像形成部(画像形成手段)Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ専用の像担持体、この実施形態においては、電子写真方式の感光ドラム303a,303b,303c,303dを具備し、各感光ドラム303a,303b,303c,303d上に各色のトナー像が形成される。各感光ドラム303a,303b,303c,303dに隣接して中間転写体1130が設置される。感光ドラム303a,303b,303c,303d上に形成された各色のトナー像は、中間転写体330上に1次転写され、2次転写部で記録材p上に転写される。さらに、トナー像が転写された記録材pは、定着装置100で加熱及び加圧によりトナー像を定着した後、記録画像として装置外に排出される。
感光ドラム303a〜dの外周には、それぞれドラム帯電器302a〜d、現像器301a〜d、1次転写帯電器324a〜d及びクリーナ304a〜dが設けられている。装置の上方部にはさらに光源装置およびポリゴンミラー(いずれも図示せず)が設置されている。
光源装置から発せられたレーザ光を、ポリゴンミラーを回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム303a、303b、3
03c、303dの母線上に集光して露光する。これにより、感光ドラム303a、303b、303c、303d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器301a、301b、301c、301dには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーが、供給装置(図示せず)により所定量充填されている。現像器301a、301b、301c、301dは、それぞれ感光ドラム303a、303b、303c、303d上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像及びブラックトナー像として可視化する。
中間転写体330は矢示の方向に感光ドラム303と同じ周速度をもって回転駆動されている。
感光ドラム303a上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像は、感光ドラ
ム303と中間転写体330とのニップ部を通過する。この過程で、中間転写体330に印加される1次転写バイアスにより形成される電界と圧力により、中間転写体330の外周面に中間転写されていく。
同様に、第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写体330上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
311は2次転写ローラを示し、中間転写体330に対応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設してある。2次転写ローラ311には、2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されている。
中間転写体330上に重畳転写された合成カラートナー画像の記録材Pへの転写は、次のように行われる。
すなわち、給紙カセット300からレジストローラ312、転写前ガイドを通過して中間転写体330と2次転写ローラ311との当接ニップに所定のタイミングで記録材Pが給送される。同時に、2次転写バイアスがバイアス電源からに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体330から記録材Pへ合成カラートナー画像が転写される。
一次転写が終了した感光ドラム303a、303b、303c、303dは、それぞれのクリーナ304a、304b、304c、304dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。中間転写体330上に残留したトナー及びその他の異物は、中間転写体330の表面にクリーニングウエブ(不織布)を当接して、拭い取るようにする。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着装置100へ順次導入され、転写材に熱と圧力を加えることで定着された後に排紙部363を経て出力される。
(定着装置)
次に、本発明に係る画像加熱装置としての定着装置100について説明する。図2に、定着装置100の断面構成を示す。ここでは、主に加熱源を内蔵した加熱回転体としての定着ローラ1と、ベルトユニット20を説明している。
図2に示すように、ベルトユニット20は、エンドレス状のベルト10と、ベルト10の定着ニップ部において定着ローラ1に向けて内面側から圧力を付与する圧力付与部材4等からなる。さらにベルトユニットは、ベルトを張架する3つの支持ローラである分離ローラ5、ステアリングローラ6、インレットローラを備える。本例の定着装置100には上述したベルトをその幅方向へ揺動させる揺動手段としての蛇行制御機構を具備している。この点に関しては後述する。
定着ローラ1は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属で形成された円筒状の芯金1a上に、シリコーンゴム等の弾性材料にて構成される弾性層1bと、PFAチューブなどの耐熱性や離型性に優れた離型層1cとを順に積層したロール構造からなるものである。芯金1aの円筒内部には、加熱源としてのハロゲンランプ2が配設されている。
また、定着ローラ1の表面には、そのローラの表面温度を検出する温度センサ3が配置されている。そして、制御手段としてのコントローラ16が温度センサ3からの出力信号に基づいてハロゲンランプ2の点灯を制御(フィードバック制御)することにより、定着ローラ1の表面が所定の定着温度に保たれるようになっている。また、この定着ローラ1
は、駆動モータMによる駆動力が駆動伝達ギア列Xを通じて伝達されて、図中の矢印方向へ回転するように構成されている(図2参照)。
また、この定着ローラ1の定着動作(加熱動作)時の回転速度は複数用意されている(50mm/s、200mm/s)。そして、定着ローラ1の回転速度は、記録材の種類に応じてこれらの中から選択される。具体的には、記録材の種類に応じて駆動モータMの出力をコントローラ16(図2、図3)により切り替えられる。ここで、本例では、記録材の種類に対応する情報は操作者による指示入力される構成となっており、コントローラはこの情報に基づいて制御を行っている。なお、操作性の観点から、記録材の種類を画像形成装置に設けた記録材種類判別センサにより自動的に検出し、この検出した結果を基にコントローラが制御を行う構成とするのが好ましい。
具体的には、本例では、記録材の厚さが薄い場合(薄紙や普通紙)は高速度(200mm/s)で回転するようにコントローラ16により定着ローラ1の回転速度を制御している。従って、定着ローラ1に当接して従動回転する構成とされたベルトもほぼこの回転速度で回転することになる。
一方、記録材の厚さが厚い場合(厚紙やコート紙)は上述した速度よりも遅い低速度(50mm/s)で回転するようにコントローラ16により定着ローラ1の回転速度を制御
している。従って、定着ローラ1に当接して従動回転する構成とされたベルトもほぼこの回転速度で回転することになる。
ベルトユニット20は、ポリイミドフィルム等の耐熱樹脂フィルムにより形成されたベルト10を、回転自在に支持されている3つの支持ローラである分離ローラ5、ステアリングローラ6、インレットローラ7に掛けまわされた状態で設置されている。
分離ローラ22は、不図示の加圧機構によりベルト10を介して定着ローラ1を圧接するように回転自在に配置された圧力ローラである。この分離ローラ5により、定着ローラ1の弾性層1bが変形され、その変形歪みにより定着ニップ内に進行したトナー像が定着ローラ1から分離するような仕組みになっている。
また、本例では、定着動作が終了すると、ベルトを定着ローラから離間させた位置へベルトユニットを、その回動中心Zを中心にして矢印W方向へ移動させる移動機構1000を有している(図2)。一方、画像形成開始信号が入力されると、この移動機構1000は、ベルトが定着ローラ1に当接するようにベルトユニットを、その回動中心Zを中心にして矢印W方向とは逆方向へ移動させる。
なお、本例では、後述するように、ベルトが定着ローラから離間した退避位置にあるときにおいてもベルトを低速度(50mm/s)で回転させスタンバイしている構成ととっている。これは、スタンバイ時においてもインレットローラ7に内蔵されたハロゲンヒータを点灯させ、ベルト全体をスタンバイ温度に温調しておくためである。これにより、画像形成開始信号が入力されたときスタンバイ状態から定着動作(加熱動作)が可能な状態へ素早く復帰させることができる。
従って、定着ローラ1からベルトが離間した状態にあるスタンバイ時には、駆動モータM’から駆動伝達機構Yを介して分離ローラに入力された駆動力によりベルトが回転する構成となっている(図2)。なお、上述したように、定着動作(加熱動作)時にはベルトは定着ローラに従動回転する構成とされている。すなわち、本例では、定着動作時にはコントローラ16が駆動モータM’をオフすることにより分離ローラへは駆動力が入力されていない。なお、定着動作時にベルトが定着ローラと従動回転するのを妨げないのであれ
ば、分離ローラを駆動モータM’により駆動してもよい。
揺動手段としてのステアリングローラ6は、ベルトの幅方向の位置に応じてその傾きを調整することにより、ベルトをその幅方向に揺動させる機能を果たしている。すなわち、揺動手段としてのコントローラ16がベルトの幅方向の位置に応じてステアリングローラの傾きを調整することにより、ベルトの幅方向の位置が定着動作(加熱動作)の可能な所定の揺動範囲内におさまるように揺動制御を行っている。なお、この詳細については後述する。
インレットローラ7は、紙の搬送されて来る入口に配置され、定着ローラ1と圧力付与部材4によって形成される定着ニップに対してフラットに紙が導入されるように、圧力付与部材4に対して平行に配置される。
また、上述したように、インレットローラ7にはハロゲンヒータが内蔵されており、ベルトが定着ローラから離間した退避位置にあるときベルトを加熱する構成とされている。なお、本例では、ベルトが定着ローラ1に当接し定着動作(加熱動作)が可能な位置にあるときはこのハロゲンヒータへの通電がオフされる。
圧力付与部材4は、支持プレート4a上にシリコーンゴム等の弾性層4bを形成し、更にフッ素樹脂コート等の低摩擦層4cを積層して成り、不図示の加圧機構によってベルト10を介して定着ローラ1に圧接されている。
(蛇行制御手段)
次に、ベルトの揺動手段としての蛇行制御手段の構成に関して説明する。図3はベルト定着装置のベルトユニットとその蛇行制御手段を示した図であり、主に蛇行制御に関して説明するため、加熱源や加圧部材に関しては、あえて割愛してある。
10はベルトを示し、5、7はベルト10を内側から張架する3本のローラのうちの2本である。6は張架ローラ5,7と同様に内側からベルト10を張架してテンションを与えるローラであると共に、ベルト10の蛇行を制御するステアリングローラを示す。ステアリングローラ6は、ステアリングローラ軸6aにシリコーンゴムの弾性層を一体成形してできている。
ステアリングローラ6は、逆位相で可動するステアリングローラホルダ11,12によって、傾き(角度)を変えることが可能である。そして、ベルト10に対するステアリングローラ6の角度θをコントローラ16により調整することによって、ベルト10の幅方向に関わる移動方向および移動速度を制御している。
ステアリングローラホルダ12は、部材の端部に鋸歯状のギア溝が形成されている。このステアリングローラホルダ12は、蛇行制御モータ14に結合した蛇行制御モータギア13と噛み合うことによって可動制御される。
蛇行制御モータ14は、電源15によって電源供給され、電源15と電気的に接続しているコントローラ16によって最終的に制御される。コントローラ16は検出手段としてのベルト位置センサ17と電気的に接続している。
このベルト位置センサの機構について次に説明する。すなわち、ベルト10の端部にバネによって押圧されて当接しているアーム部材18のもう一方の端部にフラグが設けられている。このフラグがベルト位置センサ17に並ぶ5つのフォトセンサのうちの1つをふさぎ、ベルト10(端部)の幅方向の位置が特定できるように構成されている。その結果
、ベルト10(端部)の幅方向の位置を示すベルト位置センサ17からの信号に基づきコントローラ16はベルトの蛇行(ステアリングローラの傾きを変えるか否か)を制御する(フィードバックする)。
ここで、ベルト位置センサ17を構成する5つのフォトセンサは、以下のような位置関係を検知できるように配設されている。すなわち、「手前側に寄り切りすぎているので非常停止」、「手前側に寄ってきているので奥側に移動させる制御を開始」、「ベルトは中央域にいる」という位置関係である。さらに、「奥側に寄ってきているので手前側に移動させる制御を開始」および「奥側に寄り切りすぎているので非常停止」といった位置関係も検知することができる。
また、ベルト位置センサ17のフォトセンサを覆うアーム部材18の部材の大きさとフォトセンサの間隔は、つねにいずれか1つのセンサを覆い、位置情報が分からなくなることがないように構成されている。なお、この実施形態において使用する「手前側」、「奥側」とは、図1、図4〜図8に示すように、画像形成装置の「Front」側、「Rear」側に
対応する。例えばベルトが画像形成装置の前側へ寄ることを、「ベルトが手前側に寄る」と言う。
次に、ベルトの蛇行制御の動作に関して図4〜7を用いて説明する。図4〜7の波状に描かれた実線の矢印は、ベルトの端部の位置に当接しているアーム部材によって検知された、ベルトの位置とその移動量およびベルトの回転方向の移動を表している。「寄り切り」「角度切り替え」は、それぞれベルト位置センサのフォトセンサに対応しており、ベルトの位置がそれらの位置に到達することである。
「角度切り替え」の場合はステアリングローラの制御角度が逆位相に変化することを意味している。「寄り切り」の場合はベルトの破断を防ぐ為に、寄り切りエラーとして定着装置の回転を停止させるなどの対応をすることを意味している。
また、ベルトを長手の手前側に移動させたい場合はステアリングローラの角度θを+側に、また奥側に移動させたい場合は−側に回転させることで蛇行制御を行っている。図4は、制御ディレイを全く無いと仮定した場合の理想的な制御動作を示した図であり、ベルトの回転速度は50mm/s、ベルトの荷重は待機状態を想定して0Nであり、蛇行制御の角度は+4と−4度で制御している。
図4に示すような非常に理想的な状態においては、ベルトの長手の往復運動は、常にベルト位置センサがベルトの端部を「角度切り替え」位置で検知した時点で、即座に移動方向が逆転して移動開始する。このため、ユニット自体のアライメントの狂い等によるベルトの片寄り移動量が、ステアリングローラの制御角で制御できるベルトの移動量を超えない限り、寄り切り位置までベルトの端部が到達することは無い。
しかしながら、現実には蛇行制御における制御ディレイと言われるものが存在する。この制御ディレイとは、例えばギアのバックラッシュである。全てのギアは噛み合せに若干の余裕を持たせることでギアのロックやギア割れなどの問題を抑制している。そのため、一方向に回転していたギアが逆回転するとき、ギア同士が再度逆方向に噛み合うまでに若干の時間の遅れが生じる。
また、ギアのバックラッシュ以外にも、ステアリングローラの角度の変更にも若干の時間が必要である。さらに、極めてわずかではあるが、ベルト位置センサが検知してからコントローラが内部計算をして制御動作を開始するまでの時間なども制御ディレイの原因となる。
このような制御ディレイを有する、実際のベルト蛇行制御を図5に示す。図4に示すと同様に、ベルトの回転速度は50mm/s、ベルトの荷重は0Nと想定しているが、制御ディレイが生じていることにより、「角度切り替え」の検知位置から「寄り切り」の検知位置までの間の制御マージンを24%ほど食い込んでいる。この制御マージンの24%は、制御的には十分に安定している状態である。
次に、ベルトの荷重が0Nのままで、ベルトの回転速度を200mm/sに上げた場合のベルトの蛇行制御の状態について説明する。図5に示す状態に対してベルトの回転速度が4倍になることで、制御ディレイによる制御マージンの食い込みも約96%まで増大している。そのため、この状態においては、蛇行制御としては非常に余裕の無い状態で、いつエラーが発生してもおかしくない状態である。
また、図7において、ベルトの回転速度が200[mm/s]に上げられ、同時にベルトが定着部材に加圧されて、その荷重が490[N]である状態を想定している場合の蛇行制御の状態を示している。ベルトの回転速度は、図6で説明されている条件と同じである。ところが、ベルトに荷重力がかかっていることにより、ベルトの長手方向の移動速度が低下し、制御ディレイによる制御マージンの食い込みも約12%まで低下している。
ベルトの片寄りは、ユニット自体のアライメントの狂いなどにより生じる。しかし、このベルトの片寄り移動量が、ステアリングローラの制御角で制御できるベルトの移動量を超えない限り、ベルトの回転速度が遅いか、ベルトに掛かる荷重力が高いほうが結果的にベルト定着装置の蛇行制御は安定する。
以上説明したように、ベルト定着装置の蛇行制御の安定性は、ベルト定着装置のアライメントのずれ量、制御ディレイの量、ステアリングローラ角度、ベルトの回転速度、荷重力等に依存していることが分かる。
図8の右側は従来技術における、加熱定着部材やベルトの回転/停止および移動機構1000による着脱動作を線図で示したものである。図8の左側はそれに対応した、ベルト定着装置の蛇行制御が不安定になる瞬間の状態を示した図である。まず、本体の動作がスタンバイの状態では、加熱定着部材である定着ローラは停止しており、ベルトは定着ローラから離間した状態で、待機時にベルトを駆動させるベルト駆動によって50[mm/s]で回転している。その状態においては、ベルトの蛇行制御の制御マージンには余裕があるため、安定して蛇行制御が行えている。
次に、本体がプリント動作を開始すると同時に、定着ローラが200[mm/s]で回転を開始し、同時にベルトが定着ローラに対して加圧動作を開始する。ここで、まずベルトは定着ローラに対して接触し始めた瞬間から200[mm/s]の速度で連れ回るのに対し、加圧力は十分に掛かっていない瞬間が発生する。しかし、この状態においてたまたまベルトの蛇行制御が角度切り替え動作を行う、もしくはそれに近い前後の状態の場合、ベルトの蛇行制御マージンが殆ど無くなるため、非常に寄り切りエラーが発生しやすくなる。
そこで、本例では、以下に説明するようなベルトの蛇行制御の安定化を図っている。これを図1および図9を用いて説明する。
図1の右側は、この発明の実施形態による定着ローラやベルトの回転/停止および着脱動作を線図で示したものである。他方、図1の左側は、それに対応したベルトの蛇行制御が安定的に実行されている状態を示した図である。この時の定着ローラ1とベルト10の
回転および着脱動作を簡単に表したものが図9である。
まず、画像形成装置本体の動作がスタンバイの状態では、定着ローラは停止している。一方、ベルト10は、定着ローラ1から離間した状態で駆動モータにより50[mm/s]で回転している。この状態では、ベルト10の蛇行制御の制御マージンには余裕があるため、安定して蛇行制御が実行されている。
次に、薄紙や普通紙のような厚さの薄い記録材に画像形成を開始する場合について説明する。まず、画像形成装置にプリント開始信号は入力されると、定着ローラは複数の定着速度(50[mm/s]、200[mm/s])のうちの遅い方の回転速度である50[mm/s]で回転を開始する。これとほぼ同時に、ベルト10が退避位置から動作位置へと移動し、ベルトが定着ローラ1に対して加圧動作を開始する。
このように、本例では、ベルトが定着ローラに当接するとき、定着ローラとベルト10がスタンバイ時の速度である遅めの回転速度、すなわち50[mm/s]で回転しているためベルトの蛇行制御を安定化させることが可能となっている。
このため、ベルトが定着ローラに当接するタイミングと、ベルト10の寄り方向を切替えるタイミング(またはそれに近い前後のタイミング)と重なったとしても、ベルトの蛇行制御マージンが低下することが無い。従って、ベルトが正常な蛇行範囲(揺動範囲)を超えてしまい画像形成装置を停止せざるを得ない(プリントジョブを中断せざるを得ない)エラーとなる心配は無い。
そして、徐々に加圧力が上昇するにつれベルト10の蛇行制御はより安定していき、用紙が定着ニップに導入される前で且つ十分に加圧力が高まった状態において、定着ローラ1の回転速度を定着速度である200[mm/s]に増速させる。従ってこのような増速を行ってもベルトの蛇行制御の安定性を維持することができる。
なお、厚紙やコート紙のような厚い記録材に画像形成を開始する場合は、ベルト10と定着ローラは、ベルトが定着ローラに当接し加圧力が十分に高まった後も増速は行わずに定着速度である50[mm/s]のままで回転を続ける。
また、記録材の種類によっては、定着ローラ(ベルト)の定着時の回転速度を更に増やしても良く、その場合、定着ローラの増速後の回転速度は記録材の種類に応じてコントローラにより適宜変更すれば良い。さらに、このような定着ローラ(ベルト)の定着時の回転速度が3速以上ある場合、ベルトを定着ローラに当接させる際の定着ローラの回転速度を3速のうち最も遅い速度に設定するのが好ましい。
以上のように、蛇行制御機能を具備したベルト定着装置において、ベルトを当接させる際に、ベルトの蛇行制御が不安定になるのを防止することができる。すなわち、高速化しつつも高画質画像を得ることができる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
具体的に、例えば上述した実施形態においては、ベルトを定着ローラの当接させる時点での定着ローラの回転速度を、定着動作(加熱動作)時の複数の回転速度のうち遅い方の回転速度を選択する構成としているが、このような構成だけに限られない。例えば、定着
ローラの定着動作が可能な複数の回転速度の中から選択せずに、定着ローラの定着動作が可能な複数の回転速度のうち最も速い回転速度よりも遅い回転速度であればよい。
また、上述の例では、ベルト10のスタンバイ時の回転速度を薄紙や普通紙用の定着速度(50[mm/s])に設定しているが、このような構成だけに限られない。例えば、
ベルト10のスタンバイ時の回転速度を定着速度ではない30[mm/s]にする構成としても構わない。
また、上述した実施形態においては、ベルトを3本のローラにより懸架する構成について説明したが、懸架ローラの本数を3本にする構成だけに限られず、分離ローラとステアリングローラの2本のローラによりベルトを懸架するような構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、定着側(記録材上の画像と接触する側)の部材に「ローラ」を使用し、加圧側(記録材の画像が形成された面とは反対側)の部材の「ベルト」を使用する例について説明したが、本発明はこのような例だけに限られない。例えば、定着側の部材に上述した「ベルト」を使用し、加圧側の部材に上述した「ローラ」を使用する構成であっても構わない。
また、画像加熱装置の例として定着装置について説明したが、次のような装置にも本発明を適用することが可能である。例えば、トナー像を記録材に仮定着する装置(用途)や、画像の光沢度を向上させるため既に仮定着されたトナー像を再加熱する装置(用途)にも適用が可能である。
本発明における定着装置の蛇行制御と着脱動作を説明した図である。 本発明の定着装置の蛇行制御装置を除いた部分を説明した断面図である。 本発明の定着装置の蛇行制御装置を説明した横断面図である。 蛇行制御における制御ディレイの無い理論上の動作を示す図である。 ベルトが離間状態を想定し、制御ディレイを考慮した蛇行制御の動作を示す図である。 ベルトが加圧力の無い状態で高速で回転した場合の蛇行制御の動作を示す図である。 ベルトが加圧状態でかつ高速で回転した場合の蛇行制御の動作を示す図である。 従来技術におけるベルトが高速で回転しながら着動作をした場合の蛇行制御の動作を示す図である。 本発明における定着装置の着脱動作を説明した断面図である。 本発明における画像形成装置の全体構成を示す横断面図である。 従来技術における定着ローラとベルトの駆動および着脱動作を表した図である。
符号の説明
1 定着ローラ
1a 芯金
1b 弾性層
1c 離型層
2 ハロゲンランプ
3 温度センサ
4 圧力付与部材
4a 支持プレート
4b 弾性層
4c 低摩擦層
5 分離ローラ
6 ステアリングローラ
6a ステアリングローラ軸
7 インレットローラ
10 ベルト
11,12 ステアリングローラホルダ
13 蛇行制御モータギア
14 蛇行制御モータ
15 電源
16 コントローラ
17 ベルト位置センサ
18 アーム部材
20 ベルトユニット
22 分離ローラ
100 定着装置
300 給紙カセット
301a〜d 現像器
302a〜d ドラム帯電器
303,303a〜d 感光ドラム
304a〜d クリーナ
311 一次転写ローラ
312 レジストローラ
324a〜d 一次転写帯電器
330 中間転写体
363 排紙部
1000 移動機構
1130 中間転写体

Claims (5)

  1. 記録材上の画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、
    前記加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するベルトであって画像加熱動作可能な前記加熱回転体に当接した位置と前記加熱回転体から退避した位置との間を移動可能なベルトと、
    前記ベルトをその幅方向に揺動させる揺動手段と、
    前記加熱回転体の回転の速度を制御する制御手段と、を有する画像加熱装置において、
    前記制御手段は、前記揺動手段を作動させつつ前記ベルトを前記加熱回転体に当接させるときは前記加熱回転体を第1の速度で回転させ、その後、前記加熱回転体を前記第1の速度よりも速い第2の速度に増速させてから画像加熱動作を開始するモードを実行可能であることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記制御手段は前記第2の速度を記録材の種類に応じて変更することを特徴とする請求項1記載の画像加熱装置。
  3. 前記制御手段は、前記画像加熱動作時における前記加熱回転体の回転の速度として選択可能な複数の速度を有し、前記第1の速度は、前記選択可能な複数の速度のうち最も遅い速度であることを特徴とする請求項1記載の画像加熱装置。
  4. 前記制御手段は、前記揺動手段を作動させつつ前記ベルトを前記加熱回転体に当接させるときは前記加熱回転体を第1の速度で回転させ、その後、前記加熱回転体を前記第1の速度よりも速い第2の速度に増速させてから画像加熱動作を開始するモードと、前記揺動手段を作動させつつ前記ベルトを前記加熱回転体に当接させるときに前記加熱回転体を前記第1の速度で回転させ、前記第2の速度に増速させずに画像加熱動作を開始するモードのいずれかを記録材の種類に応じて選択することを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  5. 前記加熱回転体はローラを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像加熱装置。
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