JP4582919B2 - スピニングリールの釣り糸案内機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣り糸案内機構、特に、スピニングリールの1対のロータアームの先端に設けられスプールに釣り糸を案内するスピニングリールの釣り糸案内機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
スピニングリールには、釣り糸をスプールに案内する釣り糸案内機構が設けられている。釣り糸案内機構は、1対のロータアームの先端に揺動自在に支持された1対のベール支持部材と、一方のベール支持部材の先端にその一端が固定された固定軸と、固定軸の他端に固定された固定軸カバーと、固定軸カバーに一端が取り付けられたベールと、ラインローラとを備えている。ベールの他端は、ベール支持部材の他方の先端に取り付けられている。このベールの一端は折れ曲がって固定軸カバーの側頂部に挿入固定されている。ラインローラは、固定軸カバーとベール支持部材との間で固定軸に回転自在に支持されている。
【0003】
このような釣り糸案内機構を有するスピニングリールでは、釣り糸をスプールに巻き取る際に、ベールを糸巻取姿勢側に揺動させハンドルを回す。すると、釣り糸はベールに誘導されて固定軸カバーを介してラインローラの外周面に案内されて接触する。そして、ラインローラに案内されて釣り糸の方向が変えられスプール外周に巻き取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の釣り糸案内機構では、糸巻取時に仕掛けから魚が外れたりして釣り糸の張力が弱まったとき、ラインローラから釣り糸が離れる、いわゆる糸ふけが生じることがある。このような釣り糸は、管理釣り場で行うます釣りのように細い釣り糸を使う釣りで発生することが多い。糸ふけが生じると、スプールの糸巻部より後方、さらにはスプールの内部に侵入して絡みつく糸落ちや糸が捩じれる糸よれ等の現象が生じる。このような現象が生じた状態でハンドルを回すと、ベール支持部材やスプールに釣り糸が絡みやすくなる。ベール支持部材やスプールに釣り糸が絡むと、ハンドルを回転させることができず、釣り糸が切れたりさらに他の部位に絡んだりする。
【0005】
本発明の課題は、スピニングリールの釣り糸案内機構において、糸ふけによる不具合を生じにくくすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、スピニングリールのリール本体の前方に配置されたロータの第1及び第2ロータアームの先端に糸案内姿勢と糸開放姿勢とに揺動自在に設けられ、糸案内姿勢のときスプールに釣り糸を案内する機構であって、第1及び第2ベール支持部材と、ラインローラと、固定軸と、固定軸カバーと、ベールと、糸ふけ抑制部とを備えている。第1及び第2ベール支持部材は、第1及び第2ロータアームの先端に揺動自在に装着されている。ラインローラは、第1ベール支持部材の先端に設けられ釣り糸をスプールに案内する。固定軸は、第1ベール支持部材の先端から突出しラインローラを回転自在に支持する軸である。固定軸カバーは、固定軸の先端に設けられラインローラの外径より大きい外径を有するものである。ベールは、固定軸カバーと第2ベール支持部材との間を連結して釣り糸をラインローラに案内するものである。糸ふけ抑制部は、第1ベール支持部材の固定軸突出側に他の部分より突出して配置されラインローラへ釣り糸を誘導するための釣り糸誘導面を有するものである。第1ベール支持部材は、第1ロータアームに揺動自在に取り付けられる円形の取付部と、固定軸が固定されラインローラが装着される円形のローラ支持部と、取付部とローラ支持部とを連結する略均一肉厚に成型された連結部とを有する。糸ふけ抑制部は、連結部のスプール側の側面に一体形成され、固定軸の突出方向に突出するリブである。第1ベール支持部材の外周部の長手方向と交差する方向の稜線は、所定の基準点からの最大距離を半径とする球体内に配置され、長手方向と交差する外周部は、基準点から稜線までの距離が、外方に向けて徐々に短くなるような曲面形状に形成されている。
【0007】
この釣り糸案内機構では、糸巻取姿勢にベールを閉じた状態でハンドルを回すと、釣り糸はベールに誘導されて固定軸カバーを介してラインローラの外周面に案内されて接触する。このとき釣り糸に張力が作用しているときにはラインローラによりスムーズにスプールに釣り糸が案内されるが、釣り糸の張力が弱まるとラインローラから釣り糸が離れようとする。しかし、糸ふけ抑制部が第1ベール支持部材の固定軸突出側に他の部分より突出して配置されかつその糸ふけ抑制部にラインローラへ釣り糸を誘導するための釣り糸誘導面が設けられているので、釣り糸がラインローラから離れる糸ふけが生じても釣り糸に張力が作用すれば直ちにもとのラインローラに案内される。この結果、釣り糸の張力が弱まって糸ふけが生じても、それによる不具合が生じにくくなる。
【0008】
また、第1ベール支持部材に糸ふけ抑制部を一体的に形成したので、別部材で構成する場合に比べて重量増を押さえることができ、回転バランスが崩れにくくなり、かつ安価に糸ふけを抑制できる。
【0009】
発明2に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、発明1に記載の機構において、糸ふけ抑制部は、ラインローラの釣り糸案内部分に対向して配置された糸ふけ阻止部を有している。この場合には、ラインローラの釣り糸案内部分に対向して糸ふけ阻止部が配置されているので、釣り糸の張力が弱まっても糸ふけが生じにくくなる。
【0010】
発明3に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、発明1又は2に記載の機構において、第1ベール支持部材の外周部は、外周部と所定の基準点との距離が最大となる第1距離を半径とする球体内部に設けられ、かつ外周部と基準点との距離が外方に向けて前記第1距離より徐々に小さくなるような曲面形状に形成されている。この場合には、たとえば糸絡みを起こす可能性のある任意の位置を所定の基準点として定め、この基準点から第1ベール支持部材の外周部までの間の最大距離を半径とする球体を定義し、この球体内に第1ベール支持部材の外周部が配置されている。そして、第1ベール支持部材の外周部は、釣り糸が案内可能な外方に向けて、基準点と外周部との間の距離が徐々に小さくなるような曲面形状に形成されている。ここでは、たとえば所定の基準点で糸絡みを起こし、第1ベール支持部材の外周部で釣り糸が引っ掛かかった場合でも、巻取動作によって第1ベール支持部材の外周部の引っ掛かり位置が基準点を中心に外方に移動し、ついには抜けきり、それと同時に基準点での糸絡みも解消される。したがって、糸絡みの解消が容易になる。しかも、外周部に硬質被膜が形成されているので、釣り糸が接触しながら移動する際に第1ベール支持部材が傷つきにくくなる。
【0011】
発明4に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、発明1から3のいずれかに記載の機構において、基準点は前記固定軸カバーとベールとの接合点である。この場合は、糸絡みを起こしやすい固定軸カバーとベールとの接合点を基準点と定めることで、基準点で糸絡みを起こした場合でも、糸絡みの解消が容易になる。
【0012】
発明5に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、発明1から4のいずれかに記載の機構において、第1ベール支持部材は合成樹脂製であり、表面に金属メッキ層が形成されている。この場合には、第1ベール支持部材を安価に軽量化しても、第1ベール支持部材に釣り糸が接触したときに第1ベール支持部材が傷つきにくくなる。
【0013】
発明6に係るスピニングリールの釣り糸案内機構は、発明1から6のいずれかに記載の機構において、第1及び第2ベール支持部材は、第1及び第2ロータアームに外側で揺動自在に支持されている。この場合には、スプールと両ロータアームとの隙間を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に示すスピニングリールは、ハンドル1を有するリール本体2と、リール本体2の前部に回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置され釣り糸が巻き付けられるスプール4とを備えている。
【0015】
リール本体2の上部には、スピニングリールを釣竿に取り付けるための竿取付部2aが形成されている。また、リール本体2の内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構や、スプール4を回転軸芯に沿って前後方向に移動させてスプール4に釣り糸を均一に巻き取るためのレベルワインド機構等が設けられている。
【0016】
ロータ3は回転軸に沿って前方に延びる第1ロータアーム5及び第2ロータアーム6を有しており、この両ロータアーム5,6は互いに対向して配置されている。両ロータアーム5,6の先端には釣り糸案内機構としてのベールアーム7が揺動自在に装着されている。ベールアーム7は、糸開放姿勢と糸巻取姿勢との間で揺動し、かつベール反転機構(図示せず)によりハンドル1の糸巻取方向の回転に連動して糸開放姿勢から糸巻取姿勢に戻る。
【0017】
〔ベールアームの構成〕
ベールアーム7は、第1ロータアーム5の先端に揺動自在に装着された第1ベール支持部材8と、第2ロータアーム6の先端に揺動自在に装着された第2ベール支持部材9とを備えている。さらに、ベールアーム7は、図2及び図3に示すように、第1ベール支持部材8の先端に一端が固定された固定軸10と、固定軸10の他端に第1ベール支持部材8と間隔を隔てて設けられた固定軸カバー11と、固定軸10に回転自在に支持されたラインローラ12と、第2ベール支持部材9と固定軸カバー11との間にわたって設けられたベール13とを有している。第1ベール支持部材8は、第1ロータアーム5の先端外側に揺動自在に装着されている。第2ベール支持部材9は、第2ロータアーム6の先端外側に揺動自在に装着されている。これらの両ベール支持部材8,9は、高強度合成樹脂製である。
【0018】
第1ベール支持部材8は、図4及び図5に示すように、第1ロータアーム5に固定ボルト30により揺動自在に取り付けられる円形の取付部31と、固定軸10が固定されラインローラ12が装着される円形のローラ支持部32と、取付部31とローラ支持部32とを連結する略均一肉厚に成型された連結部33とを有している。ローラ支持部32は、取付部31とねじれた位置に配置されており、そこには段付きの貫通孔34(図2参照)が形成されている。貫通孔34には、固定軸10を第1ベール支持部材8に固定するための固定ネジ35が貫通している。
【0019】
第1ベール支持部材8の外周部36の長手方向の稜線36aは、図5に示すように、固定軸カバー11とベール13との接合点(段差が生じている点)である基準点Pから稜線36aまでの最大距離である第1距離R1を半径とする球体内に配置されている。基準点Pから稜線36aまでの距離R1a、R1bは外方に向けて第1距離R1より徐々に短くなるように形成されている。すなわち、距離R1bは距離R1aより短くなるように形成されている。また、第1ベール支持部材8の外周部36の長手方向と交差する方向の稜線36bは、図3に示すように、基準点Pから稜線(上方視断面における外周部)36bまでの最大距離である第2距離R2を半径とする球体内に配置されている。基準点Pから稜線36bまでの距離R2aは外方に向けて第2距離R2より徐々に短くなるように形成されている。なお、第2距離R2と第1距離R1とは同一の長さである。
【0020】
このような範囲に外周部36の形状を設定すると、たとえば基準点Pで糸絡みを起こし、第1ベール支持部材8の外周部で釣り糸が引っ掛かかった場合でも、巻取動作によって第1ベール支持部材8の外周部の引っ掛かり位置が基準点Pを中心に外方に移動し、ついには抜けきり、それと同時に基準点Pでの糸絡みも解消される。したがって、糸絡みの解消が容易になる。
【0021】
図6に示すように、第1ベール支持部材8の連結部33は、略均一肉厚で一体形成されており、そこには、他の部分より内側に突出して配置されラインローラ12へ釣り糸を誘導するための釣り糸誘導面37aと糸ふけ阻止面37bを有する糸ふけ抑制部37が一体で形成されている。糸ふけ抑制部37は、連結部33に固定軸10の突出方向に突出して形成されたリブであり、釣り糸誘導面37aは、リブの先端にラインローラ12の外周面に向かって傾斜して形成されている。糸ふけ阻止面37bは、ラインローラ12に対向して配置されている。このような糸ふけ抑制部37は、糸ふけが生じてラインローラ12から釣り糸が離反しても、離反した釣り糸をラインローラ12に向けて案内するので、糸ふけによる不具合を未然に防止することができる。
【0022】
図7に示すように、第1ベール支持部材8は、母材部としての合成樹脂製の本体部17と、本体部17の外周部に形成された硬質被膜としてのメッキ層18とを有している。本体部17は、たとえば、ABS樹脂とPC樹脂とを50%ずつ混合した合成樹脂製の部材である。ABS樹脂とPC樹脂との混合割合は、40:60から60:40までの範囲が好ましい。このような範囲であると、得られる合成樹脂製の第1ベール支持部材8が強度を維持して表面にメッキ層18を形成しやすい。メッキ層18は、たとえば非電解メッキ法である化学メッキ法により形成されたパラジウム(Pd)メッキ層である。このようなパラジウムメッキ層は、クロムメッキ層に比べて安価であり、かつ表面が滑らかになるので、釣り糸の滑りがよくなり、さらに合成樹脂より硬度が高くなるので傷つきにくくなる。また、金属光沢が得られるので高級感を演出でき耐久性も高くなる。
ここで、メッキ層18は、たとえば無電解メッキ処理法により形成されたパラジウム(Pd)メッキ層である。この場合には、電解メッキ法によるクロムメッキ等より安価に硬質被膜を形成できるとともに、表面がより平滑になり釣り糸が滑りやすくなる。このため糸ふけが生じて釣り糸が外周部36に接触しても外周部が傷つきにくくなる。
【0023】
ベール13は、Ni−Ti合金等の超弾性を有する形状記憶合金製の線材からなり、第2ベール支持部材9と固定軸カバー11とに両端がたとえばかしめ固定されている。ベール13は、スプール4の周方向外方に凸に湾曲して配置され、釣り糸を固定軸カバー11に導く。
【0024】
固定軸10は、ステンレス合金等の金属製の部材であり、図2に示すように、基端が固定軸カバー11から延びており、先端が第1ベール支持部材8に形成されたローラ支持部32に固定ネジ35により固定されている。このローラ支持部32は、第1ベール支持部材8の先端に円盤状に突出して一体形成されている。また、固定軸10は、固定軸カバー11の頂点が所定の方向を向くように回転方向に位置決めしてローラ支持部32に嵌め込まれている。
【0025】
固定軸カバー11は、合成樹脂製の部材であり、固定軸10に回転方向に位置決めして連結されている。固定軸カバー11は、図2に示すように、頂点が中心からずれた略円錐形状であり、その頂点11aは、固定軸10の軸芯を基準にしてリールの後方向でかつスプール4の径方向外方を向いている。この円錐の頂点11a付近にベール13が稜線部11bと滑らかに接合されている。このベール13と固定軸カバー11との接合部は、円錐の頂点11aに位置している。また、固定軸カバー11の釣り糸案内側と逆側の稜線部11cには、凹んだ欠損部11dが形成されている。
【0026】
固定軸カバー11も、図7に示すように、母材部としての本体部17と、本体部17表面に形成された硬質被膜としてのメッキ層18とを有している。本体部17は、たとえば、ABS樹脂とPC樹脂とを50%ずつ混合した合成樹脂製の部材である。ABS樹脂とPC樹脂との混合割合は、40:60から60:40までの範囲が好ましい。このような範囲であると、得られる合成樹脂製の固定軸カバー11も強度を維持して表面に硬質のメッキ層18を形成しやすい。
【0027】
ラインローラ12は、ステンレス合金等の金属製の略筒状部材であり、固定軸10に軸受20を介して回転自在に支持されている。軸受20は、ローラ支持部32と固定軸カバー11との間で固定軸10に嵌められている。軸受20の内輪20aの一端は、ローラ支持部32に当接し、他端は、固定軸カバー11との間に配置されたスペーサ21に当接している。これにより内輪20aが軸方向に位置決めされている。
【0028】
また、ラインローラ12は、軸受20の外輪20bに固定軸カバー11方向に移動不能に嵌め込まれ、釣り糸をスプール4に案内する案内部である周溝12aが外周面に形成されている。ラインローラ12は、軸受20の外輪20bのローラ支持部32側の端面に係止するように内方に突出する係止部12bを内周面に有している。これにより、ラインローラ12は、固定軸カバー11方向に移動不能になっており、固定軸カバー11との間に僅かな隙間が常に形成されるようになっている。
【0029】
ラインローラ12のローラ支持部32側の端面と、ローラ支持部32との間にはポリアセタール等の合成樹脂製のスラスト受けリング22が配置されている。スラスト受けリング22は、ラインローラ12がローラ支持部32と直接接触するのを防止している。
【0030】
〔釣り糸の案内動作〕
キャスティング時には、ベールアーム7を糸開放姿勢に倒して釣り竿を前方に振り出す。すると、ルアーなどの仕掛けの自重により釣り糸がスプール4から繰り出される。このとき、風などの影響により釣り糸が糸ふけし、ベールアーム7を糸巻取姿勢に戻したときに、第1ベール支持部材8に接触することがある。このような場合でも、第1ベール支持部材8の外周部36に硬質被膜であるメッキ層18が形成されているので、第1ベール支持部材8が傷つきにくくなる。また、糸ふけにより基準点Pとの間で糸絡みが生じても、第1ベール支持部材8の外周部36の形状が徐々に径が小さくなるように形成されているので、釣り糸が第1ベール支持部材8に引っ掛かりにくくなる。
【0031】
キャスティング後にハンドル1によりロータ3を回転させると、ベールアーム7は、ベール反転機構により糸巻取姿勢に戻る。そしてロータ3が回転により釣り糸はベール13から固定軸カバー11を経てラインローラ12に案内されてスプール4に巻き取られる。このとき、釣り糸はラインローラ12の周溝12aを通してスプール4に案内される。ここで、固定軸カバー11の表面にメッキ層18が形成されているので、表面が滑らかになり釣り糸がスムーズに案内される。また、表面の硬度が高くなり、釣り糸が表面を摺りながら移動しても、固定軸カバー11の表面が傷つきにくくなる。
【0032】
なお、釣り糸の通過に伴ってラインローラ12は軸受20の作用で軽く回転するので、釣り糸には大きな抵抗力はかからずスムーズに通過することができる。
【0033】
また、風などの影響により釣り糸がラインローラ12から外れて糸ふけしても第1ベール支持部材8のスプール4側に突出する糸ふけ抑制部37が形成されているので、離反した釣り糸が再度ラインローラ12に向けて案内され、糸ふけによる不具合が生じにくくなる。
【0034】
〔他の実施形態〕
前記実施形態では、第1ベール支持部材8を第1ロータアーム5の外側に配置したが、第1ベール支持部材8を第1ロータアーム5の内側に配置してもよい。
【0035】
〔参考例〕
前記実施形態では、糸ふけ抑制部37を第1ベール支持部材と一体で形成したが、図8では別に設けている。糸ふけ抑制部137は、固定ボルト30により第1ベール支持部材8とともに第1ロータアーム5に揺動自在に装着されている。糸ふけ抑制部137は、第1ベール支持部材8の内側面に沿う形状の板状部材であり、釣り糸をラインローラ12に向けて誘導する釣り糸誘導面137aを有している。釣り糸誘導面137aは、固定軸10の突出方向に突出しかつ軸方向と交差する面である。糸ふけ抑制部137は、さらに、釣り糸係止凹部137bと、連動凹部137cとを有している。釣り糸係止凹部137bは、糸ふけ抑制部の先端に突出部分から凹んで設けられ、糸落ちした釣り糸を係止可能に形成されている。釣り糸係止凹部137bは、糸巻取姿勢にあるとき第1ベール支持部材8から僅かに露出している。連動凹部137cは、第1ベール支持部材8と対向する面に所定角度αで形成された円弧状に形成された長溝であり、第1ベール支持部材8から突出する係止突起39に係止される。ここでは、第1ベール支持部材8が糸巻取姿勢から糸開放姿勢に所定角度α揺動すると、糸ふけ抑制部137が揺動を開始する。したがって、糸ふけ抑制部137と第1ベール支持部材8とは所定角度αの位相差をもって揺動する。一方、糸開放姿勢から糸巻取姿勢に戻るときには、図示しない係止構造により同じ位相で戻る。このため、糸開放姿勢に揺動すると釣り糸係止凹部137bが大きく露出して釣り糸がラインローラ12から離れるのを妨げにくくなる。
【0036】
【発明の効果】
本発明に係るスピニングリールの釣り糸案内機構では、糸ふけ抑制部が第1ベール支持部材の固定軸突出側に他の部分より突出して配置されかつその糸ふけ抑制部にラインローラへ釣り糸を誘導するための釣り糸誘導面が設けられているので、釣り糸がラインローラから離れても直ちにもとのラインローラに案内される。この結果、釣り糸の張力が弱まって糸ふけが生じても、それによる不具合が生じにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの側面図。
【図2】 ベールアームの先端部の要部半截断面図。
【図3】 ベールアームの先端部の平面図。
【図4】 第1ベール支持部材側の断面部分図。
【図5】 第1ベール支持部材側のベールアームの要部斜視図。
【図6】 図4のVI−VI断面図。
【図7】 第1ベール支持部材の断面模式図。
【図8】 参考例の図4に相当する図。
【図9】 参考例の図5に相当する図。
【符号の説明】
2 リール本体
3 ロータ
4 スプール
5,6 第1及び第2ロータアーム
7 ベールアーム
8,9 第1及び第2ベール支持部材
10 固定軸
11 固定軸カバー
12 ラインローラ
13 ベール
18 メッキ層
31 取付部
32 ローラ支持部
33 連結部
36 外周部
37,137 糸ふけ抑制部
37a,137a 釣り糸誘導面
37b 糸ふけ阻止面
137b 釣り糸係止凹部
137c 連動凹部

Claims (6)

  1. スピニングリールのリール本体の前方に配置されたロータの第1及び第2ロータアームの先端に糸案内姿勢と糸開放姿勢とに揺動自在に設けられ、前記糸案内姿勢のときスプールに釣り糸を案内するスピニングリールの釣り糸案内機構であって、
    前記第1及び第2ロータアームの先端にそれぞれ揺動自在に装着された第1及び第2ベール支持部材と、
    前記第1ベール支持部材の先端に設けられ前記釣り糸を前記スプールに案内するラインローラと、
    前記第1ベール支持部材の先端から突出し前記ラインローラを回転自在に支持する固定軸と、
    前記固定軸の先端に設けられ前記ラインローラの外径より大きい外径を有する固定軸カバーと、
    前記固定軸カバーと前記第2ベール支持部材との間を連結して前記釣り糸を前記ラインローラに案内するベールと、
    前記第1ベール支持部材の前記固定軸突出側に他の部分より突出して配置され前記ラインローラへ釣り糸を誘導するための釣り糸誘導面を有する糸ふけ抑制部と、を備え、
    前記第1ベール支持部材は、前記第1ロータアームに揺動自在に取り付けられる円形の取付部と、前記固定軸が固定され前記ラインローラが装着される円形のローラ支持部と、前記取付部とローラ支持部とを連結する略均一肉厚に成型された連結部とを有し、
    前記糸ふけ抑制部は、前記連結部の前記スプール側の側面に一体形成され、前記固定軸の突出方向に突出するリブであり、
    前記第1ベール支持部材の外周部の長手方向と交差する方向の稜線は、所定の基準点からの最大距離を半径とする球体内に配置され、前記長手方向と交差する外周部は、前記基準点から前記稜線までの距離が外方に向けて徐々に短くなるような曲面形状に形成されている、スピニングリールの釣り糸案内機構
  2. 前記糸ふけ抑制部は、前記ラインローラの釣り糸案内部分に対向して配置された糸ふけ阻止部を有している、請求項1に記載のスピニングリールの釣り糸案内機構。
  3. 前記第1ベール支持部材の前記外周部の長手方向の稜線は、前記稜線と前記基準点との距離が最大となる第1距離を半径とする球体内部に設けられ、かつ前記稜線と前記基準点との距離が外方に向けて前記第1距離より徐々に小さくなるような曲面形状に形成されている、請求項1又は2に記載のスピニングリールの釣り糸案内機構。
  4. 前記基準点は前記固定軸カバーと前記ベールとの接合点である、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリールの釣り糸案内機構。
  5. 前記第1ベール支持部材は合成樹脂製であり、表面に金属メッキ層が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールの釣り糸案内機構。
  6. 前記第1及び第2ベール支持部材は、前記第1及び第2ロータアームに外側で揺動自在に支持されている、請求項1から5のいずれかに記載のスピニングリールの釣り糸案内機構。
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