JP4575121B2 - 干渉式消音チャンバ - Google Patents

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Description

本発明は、空調用風路などに介装してその風路中の伝播音に対し消音機能させる干渉式消音チャンバに関する。
従来、風路中の伝播音どうしを干渉させて伝播音を消音(減音)する方式の消音器については、風路を形成するダクトの途中部分を直線ダクト部分と屈曲迂回ダクト部分とに分割した構造のものが提案されている(下記特許文献1参照)。
つまり、このダクト分割型の消音器では、直線ダクト部分の側を伝播するダクト中伝播音と屈曲迂回ダクト部分の側を伝播するダクト中伝播音とを、両ダクト部分の長さの差により位相をズラせた状態で両ダクト部分の合流部において相互に干渉させ、この干渉によりダクト中伝播音を消音するようにしている。
特開2003−106134号公報
しかし、上記したダクト分割型消音器では、直線ダクト部分と屈曲迂回ダクト部分との2本のダクト部分の存在(殊に、張り出し状態になる屈曲迂回ダクト部分の存在)により形状が複雑になることで、また、それらダクト部分の間のデッドスペース的な空間部の存在により大型化して必要設置スペースが大きくなることで、設置施工性も含めて装置の設置性が低い問題があり、例えば、室容積が制限されるとともに空調機を初めとする種々の機器が設置される空調機械室において空調機からの空調用ダクトに介装する場合など、室内での収まりが悪くて設置が極めて難しくなっていた。
そして特に、低周波音を消音対象とする場合、両ダクト部分の長さの差を大きくすることが必要になるが、両ダクト部分の長さの差を大きくすると、屈曲迂回ダクト部分の張り出しが一層大きくなるとともに、両ダクト部分の間のデッドスペース的な空間部も一層大きくなり、このことで設置性の悪さが一層顕著なものになっていた。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な風路形成構造を採ることで、上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
干渉式消音チャンバを構成するのに、
箱体に気体の流入口と流出口とを設け、前記流入口から前記流出口に向かって流れる気体を分流させ、かつ、それら分流気体を互いに異なる長さの通気経路を経て合流させる複数の消音用風路を、前記流入口を分割する状態に配置した区画部材による箱体内部空間の区画により前記箱体の内部に形成し、
複数の前記消音用風路は全て屈折通気経路部分を有する屈折風路にしてもよい。
つまり、この構成では、流入口又は流出口から箱体内に進入して上記消音用風路の夫々を伝播する伝播音どうしを、消音用風路夫々の長さの差(通気経路長の差)により位相をズラせた状態で消音用風路の合流部又は分岐部(すなわち、流入口からの伝播音進入の場合は合流部、流出口からの伝播音進入の場合は分岐部)において相互に干渉させ、この干渉により進入伝播音を消音(減音)する。したがって、流入口及び流出口を風路接続口として上記箱体を空調用風路などに介装すれば、その風路中の伝播音を箱体内の通過過程で効果的に消音(減音)することができる。
そして、この構成によれば、上記消音用風路を区画部材による箱体内部空間の区画により箱体内に形成するから、先述した直線ダクト部分と屈曲迂回ダクト部分との2本のダクト部分からなるダクト分割型消音器に比べ、全体形状を極めてシンプルな形状(すなわち、箱体形状)にすることができ、また、ダクト分割型消音器において両ダクト部分の間に形成されるようなデッドスペース的な空間部の形成も回避することができて、その分、消音用風路の風路容積の割りにコンパクトで必要設置スペースの小さなものにすることができ、これにより、設置施工性を含め極めて高い設置性を得ることができて、室容積が制限された空調機械室内で空調機からの空調用ダクトに介装するなどのことも極めて容易に行い得るものにすることができる。
また、区画部材による箱体内部空間の区画において、その区画形態を変更するだけで、外部形状の変更や大きさの変更を伴うことなく、ないし、変更があるとしても軽微な変更だけで極めて容易に、消音用風路夫々の長さを消音対象音の波長などに応じた所要の長さにすることができて、この点、機能性・汎用性にも優れたものにすることができ、特に、低周波音を消音対象とする場合で消音用風路夫々の長さの差を大きく確保することが必要な場合に有利なものにすることができる。
なお、この構成の実施において、区画部材に板状部材(より望ましくは平板状部材)を用い、その板状部材の複数を種々の相対配置で箱体内部空間に配設することにより複数の消音用風路を箱体内に形成する風路形成形態を採れば、無駄なスペースの発生を一層効果的に回避することができてコンパクト化を一層効果的に達成でき、また、区画形態の変更による並列風路夫々の長さの調整も一層容易にすることができる。
上記構成において、
前記消音用風路の複数組を気体流れ方向で直列に配置して前記箱体の内部に形成してもよい。
つまり、この構成によれば、通気経路長の差により位相をズラせた状態で伝播音どうしを干渉させてそれら伝播音を消音する複数の消音用風路を直列配置で複数組形成するから、干渉による消音作用(減音作用)を箱体内において進入伝播音に対し複数回及ぼすことができ、これにより、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を同じにする場合には、その消音対象周波数について消音量を効果的に増大させることができ、また、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を相違させた場合には、消音効果の得られる周波数帯域を効果的に拡大することができ、これらの点で一層高い消音性能を得ることができる。
なお、この構成の実施においては、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を全て等しくする形態、あるいは、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を全て異ならせる形態、あるいはまた、3組以上の消音用風路の組の中に消音対象周波数が同じ組と異なる組とを混在させる形態のいずれを採ってもよい。
上記構成において、
前記消音用風路の複数組を気体流れ方向で並列に配置して前記箱体の内部に形成してもよい。
つまり、この構成によれば、通気経路長の差により位相をズラせた状態で伝播音どうしを干渉させてそれら伝播音を消音する複数の消音用風路を並列配置で複数組形成するから、それら消音用風路の組夫々の消音対象周波数を相違させておけば、それら消音対象周波数の各々についての消音作用(減音作用)を進入伝播音の各一部に対して及ぼす形態にはなるものの、消音効果の得られえる周波数帯域を効果的に拡大することができ、この点で一層高い消音性能を得ることができる。
なお、この構成の実施においては、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を相違させておく形態に限らず、場合によっては、例えば消音用風路の組どうしで消音用風路長さの差を互いに異ならせながら、それら消音用風路の組の夫々を同一周波数の伝播音に対して消音作用させるなどの目的で、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を等しくしておく形態を採るようにしてもよい。
そしてまた、この構成の実施においては、先の構成と同様、消音用風路の組夫々の消音対象周波数を全て異ならせる形態、あるいは、並列風路の組夫々の消音対象周波数を全て等しくする形態、あるいはまた、3組以上の消音用風路の組の中に消音対象周波数が同じ組と異なる組とを混在させる形態のいずれを採ってもよい。
〔1〕ここで本発明は干渉式消音チャンバに係り、その第1特徴構成は、
箱体に気体の流入口と流出口とを設け、前記流入口から前記流出口に向かって流れる気体を分流させ、かつ、それら分流気体を互いに異なる長さの通気経路を経て合流させる並列配置の複数の消音用風路からなる並列風路組を、前記流入口を分割する状態に配置した区画部材による箱体内部空間の区画により前記箱体の内部に形成し、
前記消音用風路は全て屈折通気経路部分を有する屈折風路にし、
気体の流れ向きとその気体中を伝播する消音対象音の伝播向きとが同じ向きであるのに対して、
前記並列風路組として、通気経路長さが互いに異なる複数の流入口側の消音用風路からなる流入口側の並列風路組を並列配置で複数組設けるとともに、通気経路長さが互いに異なる複数の流出口側の消音用風路からなる流出口側の並列風路組を設け、
前記流入口側の複数組の並列風路組には、その各々を形成する複数の流入口側の消音用風路の気体出口側の端部が集合して位置する合流部を個別に備えさせ、
これら個別の合流部は、前記区画部材により区画された互いに異なる箱体内部空間部分に各別に位置させ、
前記流出口側の並列風路組を形成する複数の流出口側の消音用風路は、位置が互いに異なる前記個別の合流部の各々を気体入口側の端部とする風路にしてある点にある。
この第1特徴構成によれば、例えば(図11〜図13参照)、
流入口側(前段側)の第1の並列風路組Faでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して流入口側の消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、流入口側の消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で流入口側の消音用風路f1,f2の合流部X1において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させることができる。
また、これに併行して、流入口側(前段側)の第2の並列風路組Fbでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して流入口側の消音用風路f3,f4の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、流入口側の消音用風路f3,f4夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で流入口側の消音用風路f3,f4の合流部X2において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させることができる。
また、これら流入口側の第1及び第2の並列風路組Fa,Fbに続き、流出口側(後段側)の並列風路組Fcでは、流入口側の第1及び第2の並列風路組Fa,Fbの各合流部X1,X2から流出口側の消音用風路f5,f6の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、流出口側の消音用風路f5,f6夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で流出口側の消音用風路f5,f6の合流部X3において相互に干渉させることで、進入伝播音Sに対して消音作用させることができる。
このように箱体2内への進入伝播音Sに対し並列2組の流入口側の並列風路組Fa,Fbを消音作用させるとともに、それに続き直列配置の流出口側の並列風路組Fcをさらに消音作用させることで、消音性能を一層高めることができる。
ここで、流入口側の第1の並列風路組Faにおける流入口側の消音用風路f1,f2の合流部X1と、流入口側の第2の並列風路組Fbにおける流入口側の消音用風路f3,f4の合流部X2とは、区画部材7a〜7dにより区画された互いに異なる箱体内部空間部分に位置する合流部である。
そして、流出口側の並列風路組Fcにおける流出口側の消音用風路f5,f6は各々、流入口側の第1及び第2の並列風路組Fa,Fbの互いに位置の異なる合流部X1,X2を気体入口側の端部とする消音用風路である。
〕本発明の第特徴構成は、第1特徴構成の実施において、
前記並列風路組として、消音対象周波数を同じにした複数組の並列風路組と消音対象周波数を異ならせた複数組の並列風路組とを混在させてある点にある。
〕本発明の第特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかの実施において、
前記区画部材を平板状の部材とし、この平板状の区画部材の複数を箱体内部空間に配設して複数組の前記並列風路組を形成してある点にある。
なお、上記第1特徴構成では、並列配置の複数の消音用風路からなる並列風路組を、前記流入口を分割する状態に配置した区画部材による箱体内部空間の区画により前記箱体の内部に形成するから、流入口側の単風路部分を省略した形態にして、その分、箱体内における消音用風路の形成スペースを大きく確保する、又は、箱体を小型化することができる。
そして、このように箱体内における消音用風路の形成スペースを大きく確保し得ることにより、伝播音の位相をズラせる機能を一層高めることができて消音性能を高めることができ、また、箱体を小型化し得ることにより設置性を一層高めることができる。
本発明の実施においては、前記消音用風路の通過気体を前記流出口に臨む流出口近傍箇所で合流させて前記流出口から流出させる構造にするのがよい。
つまり、この構造によれば、箱体内において消音用風路の合流部と流出口との間に共通の単風路部分(すなわち、伝播音の位相をズラせることに寄与しない風路部分)を設ける構成を採るに比べ、その流出口側の単風路部分を省略した形態にして、その分、箱体内における並列風路の形成スペースを大きく確保する、又は、箱体を小型化することができる。
そして、先の構造と同様、このように箱体内における消音用風路の形成スペースを大きく確保し得ることにより、伝播音の位相をズラせる機能を一層高めることができて消音性能を高めることができ、また、箱体を小型化し得ることにより設置性を一層高めることができる。
本発明の実施においては、前記箱体の内面部に又は前記区画部材の少なくとも外面部に吸音材層を設けるのがよい。
つまり、前述の如く第1特徴構成による干渉式消音チャンバは低周波音を消音対象とする場合に特に有利なものであるが、一方、伝播音を吸音材に吸音させて消音(減音)する吸音式の消音は、一般に中高周波音に対して高い消音効果を得られるものの、低周波音に対する消音効果に劣る問題がある。
このことに対し、上記の如く吸音材層を設ければ、箱体の内面部又は区画部材の少なくとも外面部に設けた吸音材層による吸音式消音と、通気経路長の差により位相をズラせた伝播音どうしを干渉させる干渉式消音とを組み合わせた形態にして、中高周波音に対し高い消音効果を得られる吸音式消音の利点を活かしつつ、低周波音に対する消音効果に劣る吸音式消音の弱点を干渉式消音により効果的に補うことができ、これにより、低周波音から高周波音にわたる広い周波数帯域について高い消音効果を得ることができる一層消音性能に優れた消音チャンバにすることができる。
また、箱体の内面部と区画部材の少なくとも外面部との両方に吸音材層を設ける場合では、箱体内面に吸音材層を設けるだけの単なる一般の吸音式消音チャンバに比べ、消音用風路を形成するための区画部材を有効利用した形態で、箱体内における吸音材層の装備面積を大きく確保することができ、この点からも一層消音性能に優れた消音チャンバにすることができる。
〔第1参考例〕
図1〜図3は干渉式の消音チャンバ1Aを示し、この消音チャンバ1Aは長方体形状の箱体2を外郭とし、箱体2の下面部2aにおける左右略中央部に音源側(すなわち、消音対象音の発生側)の風路接続口3を形成し、箱体2の前面部2bにおける右端部に静穏側の風路接続口4を形成してある。また、これら風路接続口3,4にはダクト接続用のフランジ3a,4aを設けてある。
この消音チャンバ1Aは、例えば、図4に示す如く、空調機械室において室内に設置された空調機5からの吐出ダクト6aを音源側の風路接続口3に接続するとともに、空調対象室への給気ダクト6bを静穏側の風路接続口4に接続して、音源側の風路接続口3を空調用空気Gの流入口とし、かつ、静穏側の風路接続口4を空調用空気Gの流出口とする形態で空調用ダクト6(6a,6b)に介装し、これにより、その空調用ダクト6(すなわち空調用風路)中を空調対象室の側に向かって伝播する空調機5の発生騒音S(特に、空調機5に内蔵された給気ファン5aの発生騒音)を箱体2内において消音する。
箱体2の内部には、その箱体2の内部空間を区画する区画部材としての仕切板7a,7bを設けてあり、これら仕切板7a,7bによる箱体内部空間の区画により、箱体2の内部には、空気流入口としての音源側風路接続口3から箱体2内に流入して空気流出口としての静穏側風路接続口4に向かって流れる空気Gを分流させるとともに、それら分流空気を互いに異なる長さの通気経路を経て合流させる複数の消音用風路f1,f2を形成してある。
つまり、この消音用風路f1,f2の形成により、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f1,f2の合流部Xにおいて相互に干渉させ、この干渉により前述の空調機発生騒音などの進入伝播音Sを消音する。
なお、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により伝播音Sに与える位相差は、消音対象音の波長Lの1/2の奇数倍数(1/2×L×(2n−1),nは自然数)とするのが望ましい。
箱体2の内面部には、表面をパンチング板などの多孔材8aにより被覆したグラスウール充填層などの吸音材層8を設けてあり、この吸音材層8による吸音式消音と通気経路長の差により位相をズラせた伝播音Sどうしを干渉させる上記干渉式消音とを組み合わせた形態にすることで、吸音式消音により中高周波域の伝播音を消音するのに対し、干渉式消音により低周波域(例えば、中心周波数63kHzや125kHzの1/1オクターブ帯域)の伝播音を消音するようにして、全体として広い周波数帯域で高い消音効果を得られるようにする。
本例の消音チャンバ1Aにおける上記消音用風路f1,f2の形成構造についてさらに具体的に説明すると、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第1仕切板7aを、上下方向において音源側風路接続口3の左右中央部から箱体2の上下中間部までわたらせ、かつ、前後方向において箱体2の前面部2bと後面部2cとにわたらせるとともに、箱体2の上下面部2d,2aと平行姿勢の第2仕切板7bを、第1仕切板7aの上端に当接させた状態で、左右方向において音源側風路接続口3の右端に対応する位置から左端に対応する位置までわたらせ、かつ、前後方向において箱体2の前面部2bと後面部2cとにわたらせ、これにより、分岐部から合流部Xに至るまでの通気経路が長い第1消音用風路f1と短い第2消音用風路f2との2系統の消音用風路を箱体2内に形成してある。
そして、これら消音用風路f1,f2の形成においては、音源側風路接続口3に臨む風路接続口近傍箇所を消音用風路f1,f2の分岐部とする構造(換言すれば、流入口3から流入する空気Gを流入口3に臨む流入口近傍箇所で消音用風路f1,f2に分流させる構造)にするとともに、静穏側風路接続口4に臨む風路接続口近傍箇所を消音用風路f1,f2の合流部Xとする構造(換言すれば、消音用風路f1,f2の通過空気を流出口4に臨む流出口近傍箇所で合流させて流出口4から流出させる構造)にすることで、箱体2の小型化(すなわち、消音チャンバ1Aの小型化)を図りながら箱体2内における消音用風路f1,f2の形成スペースを大きく確保できるようにしてある。
〔第2参考例〕
図5〜図7は第1参考例の消音チャンバ1Aとは異なる空間区画形態で消音用風路f1,f2を箱体2内に形成した干渉式の消音チャンバ1Bを示し、この消音チャンバ1Bの外郭を構成する箱体2の外観構造は第1実施形態の消音チャンバ1Aと同じにしてある。
本例の消音チャンバ1Bにおける消音用風路f1,f2の形成構造については、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第1仕切板7aを、前後方向において箱体2の前面部2bにおける静穏側風路接続口4の左口縁部から箱体2の前後中間部までわたらせ、かつ、上下方向において箱体2の下面部2aにおける音源側風路接続口3の右口縁部と箱体2の上面部2dとにわたらせるとともに、箱体2の前後面部2b,2cと平行姿勢の第2仕切板7bを、左右方向において第1仕切板7aの後端から音源側風路接続口3の左端に対応する位置までわたらせ、かつ、上下方向において音源側風路接続口3の前後中央部から箱体2の上面部2dにわたらせ、これにより、分岐部から合流部Xに至るまでの通気経路が長い第1消音用風路f1と短い第2消音用風路f2との2系統の並列風路を箱体2内に形成してある。
そして、これら消音用風路f1,f2の形成においては、音源側風路接続口3に臨む風路接続口近傍箇所を消音用風路f1,f2の分岐部とする構造にすることで、箱体2の小型化(消音チャンバ1Aの小型化)を図りながら、箱体2内における消音用風路f1,f2の形成スペースを大きく確保できるようにしてある。
つまり、この消音チャンバ1Bでは、第1参考例の消音チャンバ1Aと基本的には同様に、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f1,f2の合流部Xにおいて相互に干渉させ、この干渉により進入伝播音Sを消音する。
また、箱体2の内面部には、第1参考例の消音チャンバ1Aと同様、表面を多孔材8aにより被覆した吸音材層8を設けてあり、これにより、吸音式消音と干渉式消音とを組み合わせた形態にして、吸音式消音により中高周波帯域の伝播音を消音するのに対し、干渉式消音により低周波帯域(例えば、中心周波数63kHzや125kHzの1/1オクターブ帯域)の伝播音を消音するようにしてある。
〔第3参考例〕
図8〜図10は第1及び第2参考例の消音チャンバ1A,1Bとはさらに異なる空間区画形態で消音用風路f1〜f4を箱体2内に形成した干渉式の消音チャンバ1Cを示し、この消音チャンバ1Cでは、直方体形状の箱体2の下面部2aにおける中央部に音源側風路接続口3を形成し、箱体2の前面部2bにおける下端部寄りに静穏側風路接続口4を形成してある。
そして、箱体2の内部には、区画部材としての仕切板7a〜7d及び区画体7eによる箱体内部空間の区画により、2系統の消音用風路f1,f2からなる前段側(流入口側)の並列風路組Faと、同じく2系統の消音用風路f3,f4からなる後段側(流出口側)の並列風路組Fbとを、その順に空気流れ方向に並べた直列配置で形成してある。
つまり、前段側の並列風路組Faでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f1,f2の合流部X1(箱体2内の前部及び後部の2箇所の合流部)において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させ、これに続き、後段側の並列風路組Fbでは、前段側並列風路組Faの各合流部X1から消音用風路f3,f4の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f3,f4夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f3,f4の合流部X2において相互に干渉させることで、進入伝播音Sに対して消音作用させるが、このように箱体2内への進入伝播音Sに対し直列2組の並列風路組Fa,Fbを順次に消音作用させることで、消音性能を一層高めるようにしてある。
なお、上記2組の並列風路組Fa,Fb夫々の消音対象周波数は、例えば双方とも63kHzにしたり双方とも125kHzにする等、互いに等しい周波数にしてもよく、また、例えば一方を63kHzにするのに対し他方を125kHzにする等、互いに相違する周波数にしてもよい。
本例の消音チャンバ1Cにおける消音用風路f1〜f4の形成構造についてさらに具体的に説明すると、平面視断面形状が右向き「コ」の字状の第1仕切板7aを、平面視において音源側風路接続口3の左端部を囲う状態に配置して箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせ、同様に、平面視断面形状が左向き「コ」の字状の第2仕切板7bを、平面視において音源側風路接続口3の右端部を囲う状態に配置して箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせ、これら第1仕切板7aと第2仕切板7bとの間で箱体2内の中央部には、箱体2の上下面部2d,2aと平行姿勢の区画体7eを配置してある。
また、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第3仕切板7cを、上下方向において音源側風路接続口3の左端寄り部から区画体7eの下面までわたらせて、この第3仕切板7cと第1仕切板7aの下半部とで縦筒を形成する構造にするとともに、同じく、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第4仕切板7dを、上下方向において音源側風路接続口3の右端寄り部から区画体7eの下面までわたらせて、この第4仕切板7dと第2仕切板7bの下半部とで縦筒を形成する構造にし、これにより、分岐部から合流部X1に至るまでの通気経路が長い第1消音用風路f1と短い第2消音用風路f2とを形成して、前段側の並列風路組Faを箱体2内に形成するとともに、分岐部(前段側並列風路組Faの2箇所の合流部X1)から合流部X2に至るまでの通気経路長が長い第3消音用風路f3と短い第4消音用風路f4とを形成して、後段側の並列風路組Fbを箱体2内に形成してある。
そして、これら並列風路組Fa,Fbの形成においては、音源側風路接続口3に臨む風路接続口近傍箇所を前段側並列風路組Faについての消音用風路f1,f2の分岐部とする構造にするとともに、静穏側風路接続口4に臨む風路接続口近傍箇所を後段側並列風路組Fbについての消音用風路f3,f4の合流部X2とする構造にしてある。
なお、本例の消音チャンバ1Cは、実質的に、第1消音用風路f1と第2消音用風路f2とで短尺側の並列風路組を形成し、一方、第1,第2消音用風路f1,f2とそれに続く第3消音用風路f3とからなる風路と、第1,第2消音用風路f1,f2とそれに続く第4消音用風路f4とからなる風路とで長尺側の並列風路組を形成して、それら短尺側並列風路組と長尺側並列風路組との2つの並列風路組を箱体2内に形成してあるものと見なしてもよい。
箱体2の内面部には表面を多孔材8aにより被覆した吸音材層8を設けてあり、また、区画体7eは表面を多孔材9aにより被覆した吸音材層9により形成してあり、これにより、吸音材層の面積を大きく確保して吸音式消音の消音性能も高めるようにしてある。
〔第1実施形態〕
図11〜図13は第3参考例の消音チャンバ1Cとは異なる空間区画形態で複数組の並列風路組Fa〜Fcを箱体2内に形成した干渉式の消音チャンバ1Dを示し、この消音チャンバ1Dでは、直方体形状の箱体2の下面部2aにおける後部の左右中間部に音源側風路接続口3を形成し、箱体2の前面部2bにおける右下部に静穏側風路接続口4を形成してある。
そして、箱体2の内部には、仕切板7a〜7dによる箱体内部空間の区画により、2系統の消音用風路f1,f2からなる前段側(流入口側)の第1並列風路組Faと、同じく2系統の消音用風路f3,f4からなる前段側(流入口側)の第2並列風路組Fbとを並列配置で形成するとともに、2系統の消音用風路f5,f6からなる後段側(流出口側)の並列風路組Fcを、空気流れ方向において前段側の第1,第2並列風路組Fa,Fbの両者の下流側に位置させる直列配置で形成してある。
つまり、前段側の第1並列風路組Faでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f1,f2の合流部X1において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させ、また、これに併行して、前段側の第2並列風路組Fbでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f3,f4の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f3,f4夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f3,f4の合流部X2において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させる。
また、これら前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbに続き、後段側の並列風路組Fcでは、前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbの各合流部X1,X2から消音用風路f5,f6の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f5,f6夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f5,f6の合流部X3において相互に干渉させることで、進入伝播音Sに対して消音作用させるが、このように箱体2内への進入伝播音Sに対し並列2組の並列風路組Fa,Fbを消音作用させるとともに、それに続き直列配置の並列風路組Fcをさらに消音作用させることで、消音性能を一層高めるようにしてある。
ここで、前段側の第1の並列風路組Faにおける消音用風路f1,f2の合流部X1(消音用風路f1,f2の空気出口側の端部が集合して位置する合流部X1)と、前段側の第2の並列風路組Fbにおける消音用風路f3,f4の合流部X2(消音用風路f3,f4の空気出口側の端部が集合して位置する合流部X2)とは、図示の如く区画部材としての仕切板7a〜7dにより区画された互いに異なる箱体内部空間部分に各別に位置する個別の合流部である。
そして、後段側の並列風路組Fcにおける消音用風路f5,f6は各々、前段側の第1及び第2の並列風路組Fa,Fbの互いに位置の異なる合流部X1,X2を空気入口側の端部とする消音用風路である。
なお、上記3組の並列風路組Fa〜Fc夫々の消音対象周波数は、3組ともに相違させるに限らず、3組のうち2組を等しい周波数にしたり、3組ともに等しい周波数にしてよい。
本第1実施形態の消音チャンバ1Dにおける消音用風路f1〜f6の形成構造についてさらに具体的に説明すると、平面視断面形状が「し」の字状の第1仕切板7aを、平面視において「し」の字形状における長辺部の先端を箱体2の右側面部2eに至らせた状態で「し」の字形状の長辺部により音源側風路接続口3を前後に2分し、かつ、「し」の字形状における短辺部を音源側風路接続口3の前縁部に沿わせる状態に配置して、その第1仕切板7aを箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせるとともに、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第2仕切板7bを、平面視において音源側風路接続口3を左右に2分する状態(換言すれば、第1仕切板7aの「し」の字形状における長辺部と直交させる状態)に配置して箱体2の後面部2cと第1仕切板7aの「し」の字形状における短辺部とにわたらせ、かつ、上下方向において音源側風路接続口3から箱体2内の上下中間部までわたらせてある。
また、箱体2の上下面部2d,2aと平行姿勢の第3仕切板7cを、第2仕切板7bの上端に当接させた状態で、前後方向において第1仕切板7aの「し」の字形状における長辺部と箱体2の後面部2cとにわたらせ、かつ、左右方向において音源側風路接続口3の左端に対応する位置から右端に対応する位置までわたらせ、さらに、同じく箱体2の上下面部2a,2dと平行姿勢の第4仕切板7dを、第2仕切板7bの上端に当接させた状態で、前後方向において第1仕切板7aの「し」の字形状における長辺部と短辺部とにわたらせ、かつ、左右方向において第2仕切板7bに対する当接箇所から音源側風路接続口3の右端に対応する位置までわたらせ、これにより、分岐部から合流部X1に至るまでの通気経路が長い第1消音用風路f1と短い第2消音用風路f2とからなる前段側の第1並列風路組Faと、分岐部から合流部X2に至るまでの通気経路長が長い第3消音用風路f3と短い第4消音用風路f4とからなる前段側の第2並列風路組Fbとを、並列配置で箱体2内に形成するとともに、分岐部(前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fb夫々の合流部X1,X2)から合流部X3に至るまでの通気経路長が長い第5消音用風路f5と短い第6消音用風路f6とからなる後段側の並列風路組Fcを、前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbに対する直列配置で箱体2内に形成してある。
そして、これら並列風路組Fa〜Fcの形成においては、音源側風路接続口3に臨む風路接続口近傍箇所を前段側(流入口側)の第1及び第2並列風路組Fa,Fb夫々についての消音用風路f1〜f4の分岐部とする構造にするとともに、静穏側風路接続口4に臨む風路接続口近傍箇所を後段側(流出口側)の並列風路組Fcについての消音用風路f5,f6の合流部X3とする構造にしてある。
なお、本第1実施形態の消音チャンバ1Dは、実質的に、第1消音用風路f1と第2消音用風路f2とで短尺側の第1並列風路組を形成するとともに、第3消音用風路f3と第4消音用風路f4とで短尺側の第2並列風路組を形成し、一方、第1,第2消音用風路f1,f2とそれに続く第5消音用風路f5とからなる風路と、第3,第4消音用風路f3,f4とそれに続く第6消音用風路f6とからなる風路とで長尺側の並列風路組を形成して、それら2組の短尺側並列風路組と1組の長尺側並列風路組との計3つの並列風路組を箱体2内に形成してあるものと見なしてもよい。
箱体2の内面部には、他の参考例の消音チャンバ1A〜1Cと同様、表面を多孔材8aにより被覆した吸音材層8を設けてある。
〔第2実施形態〕
図14〜図15は第1実施形態の消音チャンバ1Dとは異なる空間区画形態で前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbと後段側の並列風路組Fcとを箱体2内に形成した干渉式の消音チャンバ1Eを示し、この消音チャンバ1Eでは、直方体形状の箱体2の下面部2aにおける右後部に音源側風路接続口3を形成し、箱体2の前面部2bにおける右下部に静穏側風路接続口4を形成してある。
本第2実施形態の消音チャンバ1Eにおける並列風路組Fa〜Fcの形成構造については、箱体2の前後面2b,2cと平行姿勢の第1仕切板7aを、平面視において音源側風路接続口3を前後に二分する状態に配置して左右方向で箱体2の右側面部2eから音源側風路接続口3の左端に対応する位置までわたらせ、かつ、上下方向で音源側風路接続口3から箱体2の上面部2dまでわたらせるとともに、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第2仕切板7bを、平面視において音源側風路接続口3を左右に二分する状態に配置して前後方向で箱体2の後面部2cから音源側風路接続口3の前端に対応する位置までわたらせ、かつ、上下方向で音源側風路接続口3から箱体2内の上下中間部までわたらせ、さらに、平面視で箱体2の左側面部2fの側を箱体2の後面部2cの側に屈折させた第3仕切板7cを、左右方向で第2仕切板7bの前端から静穏側風路接続口4の左端に対応する位置までわたらせ、かつ、上下方向において箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせてある。
また、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第4仕切板7dを、平面視で音源側風路接続口3の左端縁に沿わせる状態で前後方向において第1仕切板7aの左端から第3仕切板7cまでわたらせ、かつ、上下方向において箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせるとともに、箱体2の側面部2e,2fと平行姿勢の第5仕切板7eを、第3仕切板7cの左端と音源側風路接続口3の左端との間で前後方向において箱体2の後面部2cから音源側風路接続口3の前後中央に対応する位置までわたらせ、かつ、上下方向において箱体2の下面部2aと上面部2dとにわたらせてある。
そして、箱体2の上下面部2d,2aと平行姿勢の第6仕切板7fを、左右方向において第2仕切板7bの上端から音源側風路接続口3の左端に対応する位置までわたらせ、かつ、前後方向において箱体2の後面部2cと第1仕切板7aとにわたらせるとともに、同じく箱体2の上下面部2d,2aと平行姿勢の第7仕切板7gを、左右方向において第2仕切板7bの上端から箱体2の右側面部2eにわたらせ、かつ、前後方向において第1仕切板7aから音源側風路接続口3の前端に対応する位置までわたらせ、これにより、分岐部から合流部X1に至るまでの通気経路が長い第1消音用風路f1と短い第2消音用風路f2とからなる前段側(流入口側)の第1並列風路組Faと、分岐部から合流部X2に至るまでの通気経路長が長い第3消音用風路f3と短い第4消音用風路f4とからなる前段側(流入口側)の第2並列風路組Fbとを、並列配置で箱体2内に形成するとともに、分岐部(前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fb夫々の合流部X1,X2)から合流部X3に至るまでの通気経路長が長い第5消音用風路f5と短い第6消音用風路f6とからなる後段側(流出口側)の並列風路組Fcを、前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbに対する直列配置で箱体2内に形成してある。
また、これら並列風路組Fa〜Fcの形成においては、音源側風路接続口3に臨む風路接続口近傍箇所を前段側の第1及び第2並列風路群Fa,fb夫々についての消音用風路f1〜f4の分岐部とする構造にするとともに、静穏側風路接続口4に臨む風路接続口近傍箇所を後段側並列風路群Fcについての消音用風路f5,f6の合流部X3とする構造にしてある。
つまり、この消音チャンバ1Eでは、第1実施形態の消音チャンバ1Dと基本的には同様に、前段側の第1並列風路組Faでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f1,f2の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f1,f2夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f1,f2の合流部X1において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させ、また、これに併行して、前段側の第2並列風路組Fbでは、音源側風路接続口3から箱体2内に進入して消音用風路f3,f4の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f3,f4夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f3,f4の合流部X2において相互に干渉させることで、その進入伝播音Sに対して消音作用させる。
そして、これら前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbに続き、後段側の並列風路組Fcでは、前段側の第1及び第2並列風路組Fa,Fbの各合流部X1,X2から消音用風路f5,f6の夫々を伝播する伝播音Sどうしを、消音用風路f5,f6夫々の通気経路長の差により位相をズラせた状態で消音用風路f5,f6の合流部X3において相互に干渉させることで、進入伝播音Sに対して消音作用させるが、このように箱体2内への進入伝播音Sに対し並列2組の並列風路組Fa,Fbを消音作用させるとともに、それに続き直列配置の並列風路組Fcをさらに消音作用させることで、消音性能を一層高めるようにしてある。
ここで、前段側の第1の並列風路組Faにおける消音用風路f1,f2の合流部X1(消音用風路f1,f2の空気出口側の端部が集合して位置する合流部X1)と、前段側の第2の並列風路組Fbにおける消音用風路f3,f4の合流部X2(消音用風路f3,f4の空気出口側の端部が集合して位置する合流部X2)とは、図示の如く区画部材としての仕切板7a〜7gにより区画された互いに異なる箱体内部空間部分に各別に位置する個別の合流部である。
そして、後段側の並列風路組Fcにおける消音用風路f5,f6は各々、前段側の第1及び第2の並列風路組Fa,Fbの互いに位置の異なる合流部X1,X2を空気入口側の端部とする消音用風路である。
なお、上記3組の並列風路組Fa〜Fc夫々の消音対象周波数は、3組ともに相違させるに限らず、3組のうち2組を等しい周波数にしたり、3組ともに等しい周波数にしてよい。
また、第1実施形態の消音チャンバ1Dと同様、本第2実施形態の消音チャンバ1Eは、実質的に、第1消音用風路f1と第2消音用風路f2とで短尺側の第1並列風路組を形成するとともに、第3消音用風路f3と第4消音用風路f4とで短尺側の第2並列風路組を形成し、一方、第1,第2消音用風路f1,f2とそれに続く第5消音用風路f5とからなる風路と、第3,第4消音用風路f3,f4とそれに続く第6消音用風路f6とからなる風路とで長尺側の並列風路組を形成して、それら2組の短尺側並列風路組と1組の長尺側並列風路組との計3つの並列風路組を箱体2内に形成してあるものと見なしてもよい。
箱体2の内面部には、他の実施形態の消音チャンバ1A〜1Dと同様、表面を多孔材8aにより被覆した吸音材層8を設けてある。
〔別実施形態〕
次に別の実施形態を列記する。
前述の各実施形態では、空調機から送出される空調用空気などの空気中の伝播音を消音対象とする例を示したが、箱体内を通過させる音伝播媒体としての気体は空気に限られるものではなく、また、消音対象音もどのような発生原因によるものであってもよい。
気体の流れ向きとその気体中を伝播する消音対象音の伝播向きとは同じ向きに限らず逆向きにすることも考えられ、逆向きの場合は箱体における静穏側風路接続口が気体の流入口となり、音源側風路接続口が気体の流出口となるが、前述の第1,第2実施形態では、気体の流れ向きとその気体中を伝播する消音対象音の伝播向きとを同じ向きにしている。
区画部材による箱体内部空間の区画により複数の消音用風路を箱体内部に形成するのに、具体的な区画構造は前述の各実施形態で示した如き構造に限らず、種々の変更が可能であり、また、区画部材も板状のものに限らずブロック状のものなどであってもよい。
箱体内に並列配置の複数の消音用風路からなる並列風路組を複数組形成する場合、それら並列風路組は直列配置又は並列配置、あるいは、直列配置と並列配置を組み合わせた配置のいずれの配置形態も考えられるが、前述の第1,2実施形態では、並列風路組として、通気経路長さが互いに異なる複数の流入口側の消音用風路からなる流入口側の並列風路組を並列配置で複数組設けるとともに、通気経路長さが互いに異なる複数の流出口側の消音用風路からなる流出口側の並列風路組を設け、前記流入口側の複数組の並列風路組には、その各々を形成する複数の流入口側の消音用風路の気体出口側の端部が集合して位置する合流部を個別に備えさせ、これら個別の合流部は、前記区画部材により区画された互いに異なる箱体内部空間部分に各別に位置させ、前記流出口側の並列風路組を形成する複数の流出口側の消音用風路は、位置が互いに異なる前記個別の合流部の各々を気体入口側の端部とする風路にしてある
消音用風路を内部に形成する箱体の形状は直方体形状に限られるものではなく、円柱状や多角柱状のもの、あるいは、側面視でL字状のものなど、どのようなものであってもよい。
本発明は、各種分野において風路中を伝播する種々の音の消音に適用することができる。
第1参考例の消音チャンバを示す(イ)平面図、(ロ)正面図、(ハ)側面図 図1における(イ)A−A線断面図、(ロ)B−B線断面図、(ハ)C−C線断面図 第1参考例の消音チャンバの内部仕切構造を示す斜視図 消音チャンバの使用例を示す図 第2参考例の消音チャンバを示す(イ)平面図、(ロ)正面図、(ハ)側面図 図5における(イ)A−A線断面図、(ロ)B−B線断面図、(ハ)C−C線断面図 第2参考例の消音チャンバの内部仕切構造を示す斜視図 第3参考例の消音チャンバを示す(イ)平面図、(ロ)正面図、(ハ)側面図 図8における(イ)A−A線断面図、(ロ)B−B線断面図、(ハ)C−C線断面図 第3参考例の消音チャンバの内部仕切構造を示す斜視図 第1実施形態の消音チャンバを示す(イ)平面図、(ロ)正面図、(ハ)側面図 図11における(イ)A−A線断面図、(ロ)B1−B1線断面図、(ハ)B2−B2線断面図 第1実施形態の消音チャンバの内部仕切構造を示す斜視図 第2実施形態の消音チャンバを示す(イ)平面図、(ロ)正面図、(ハ)側面図 図14における(イ)A−A線断面図、(ロ)B1−B1線断面図、(ハ)B2−B2線断面図、(ニ)C−C線断面図
2 箱体
G 気体
3 流入口
4 流出口
f1〜f6 消音用風路
7a〜7g 区画部材
Fa〜Fc 並列風路組
X1,X2 合流部
消音対象音

Claims (3)

  1. 箱体に気体の流入口と流出口とを設け、前記流入口から前記流出口に向かって流れる気体を分流させ、かつ、それら分流気体を互いに異なる長さの通気経路を経て合流させる並列配置の複数の消音用風路からなる並列風路組を、前記流入口を分割する状態に配置した区画部材による箱体内部空間の区画により前記箱体の内部に形成し、
    前記消音用風路は全て屈折通気経路部分を有する屈折風路にし、
    気体の流れ向きとその気体中を伝播する消音対象音の伝播向きとが同じ向きであるのに対して、
    前記並列風路組として、通気経路長さが互いに異なる複数の流入口側の消音用風路からなる流入口側の並列風路組を並列配置で複数組設けるとともに、通気経路長さが互いに異なる複数の流出口側の消音用風路からなる流出口側の並列風路組を設け、
    前記流入口側の複数組の並列風路組には、その各々を形成する複数の流入口側の消音用風路の気体出口側の端部が集合して位置する合流部を個別に備えさせ、
    これら個別の合流部は、前記区画部材により区画された互いに異なる箱体内部空間部分に各別に位置させ、
    前記流出口側の並列風路組を形成する複数の流出口側の消音用風路は、位置が互いに異なる前記個別の合流部の各々を気体入口側の端部とする風路にしてある干渉式消音チャンバ。
  2. 前記並列風路組として、消音対象周波数を同じにした複数組の並列風路組と消音対象周波数を異ならせた複数組の並列風路組とを混在させてある請求項1記載の干渉式消音チャンバ。
  3. 前記区画部材を平板状の部材とし、この平板状の区画部材の複数を箱体内部空間に配設して複数組の前記並列風路組を形成してある請求項1又は2記載の干渉式消音チャンバ。
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