JP4567353B2 - 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置 - Google Patents

紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4567353B2
JP4567353B2 JP2004071775A JP2004071775A JP4567353B2 JP 4567353 B2 JP4567353 B2 JP 4567353B2 JP 2004071775 A JP2004071775 A JP 2004071775A JP 2004071775 A JP2004071775 A JP 2004071775A JP 4567353 B2 JP4567353 B2 JP 4567353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper sheet
bundle
banknote
unit
tray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004071775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005258966A (ja
Inventor
速水 阿部
和人 北野
勇人 南新
宏 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NCR International Inc
Original Assignee
NCR International Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2004071775A priority Critical patent/JP4567353B2/ja
Application filed by NCR International Inc filed Critical NCR International Inc
Priority to CN2005800080202A priority patent/CN1930589B/zh
Priority to CN2009102042277A priority patent/CN101685558B/zh
Priority to ES13178544.6T priority patent/ES2659531T3/es
Priority to EP05720642A priority patent/EP1732046A4/en
Priority to EP13178544.6A priority patent/EP2706028B1/en
Priority to PCT/JP2005/004371 priority patent/WO2005088566A1/ja
Publication of JP2005258966A publication Critical patent/JP2005258966A/ja
Priority to US11/518,547 priority patent/US7404552B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4567353B2 publication Critical patent/JP4567353B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H7/00Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles
    • B65H7/02Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles by feelers or detectors
    • B65H7/06Controlling article feeding, separating, pile-advancing, or associated apparatus, to take account of incorrect feeding, absence of articles, or presence of faulty articles by feelers or detectors responsive to presence of faulty articles or incorrect separation or feed
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D11/00Devices accepting coins; Devices accepting, dispensing, sorting or counting valuable papers
    • G07D11/10Mechanical details
    • G07D11/14Inlet or outlet ports
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D11/00Devices accepting coins; Devices accepting, dispensing, sorting or counting valuable papers
    • G07D11/40Device architecture, e.g. modular construction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2408/00Specific machines
    • B65H2408/10Specific machines for handling sheet(s)
    • B65H2408/13Wall or kiosk dispenser, i.e. for positively handling or holding material until withdrawal by user
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2511/00Dimensions; Position; Numbers; Identification; Occurrences
    • B65H2511/10Size; Dimensions
    • B65H2511/15Height, e.g. of stack
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2511/00Dimensions; Position; Numbers; Identification; Occurrences
    • B65H2511/20Location in space
    • B65H2511/21Angle
    • B65H2511/216Orientation, e.g. with respect to direction of movement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2511/00Dimensions; Position; Numbers; Identification; Occurrences
    • B65H2511/30Numbers, e.g. of windings or rotations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2513/00Dynamic entities; Timing aspects
    • B65H2513/10Speed
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2513/00Dynamic entities; Timing aspects
    • B65H2513/40Movement
    • B65H2513/42Route, path
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2513/00Dynamic entities; Timing aspects
    • B65H2513/50Timing
    • B65H2513/51Sequence of process

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pile Receivers (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Description

本発明は、外部から挿入された紙葉類を取り扱える紙葉類取扱装置、その紙葉類取扱装置を備えた自動取引装置、及びその紙葉類取扱装置に搭載される紙葉類搬送装置に関する。
近年、現金自動支払機(CD)や現金自動預金支払機(ATM)等の自動化機器は、金融機関だけでなく、コンビニエンスストアなどにも設置されている。紙葉類取扱装置は、そのような自動化機器に紙葉類として紙幣を取り扱うために搭載される。そのような場合、自動化機器本体の指示に応じて動作するようになっている。
紙幣を1枚ずつ投入するのはその数が多くなるほど顧客にとって面倒となる。このため、自動化機器では、入金する紙幣は重ねて紙幣束の状態で投入できるようになっている。紙幣が1枚だけ投入されることもあることから、その紙幣束は、1枚上の紙幣が重ねられたものである。
入金可能な自動化機器では、顧客が投入した紙幣の鑑別を行う必要がある。また、投入後の返却に対応できるようにする必要がある。このようなことから、入金可能な自動化機器に搭載された従来の紙葉類取扱装置は、紙幣束の状態で投入された紙幣を1枚ずつ繰り出して搬送し鑑別を行い、その鑑別により正常券と判別した紙幣は一時保留部に一旦、収納するようになっている(特許文献1)。一時保留部に収納した紙幣は、顧客が取り引きを承認すれば収納部に収納し、返却を要求すれば顧客に返却する。
正常券と判別した紙幣は、一時保留部に重ねて収納される。その一時保留部からの紙幣の搬送は、紙幣を1枚ずつ繰り出して行われる。それにより、特許文献1に記載されたような従来の紙葉類取扱装置は、紙幣の搬送の殆どを1枚の状態で行うようになっていた。
紙幣を搬送する距離が長くなるほど、ジャム等の障害が発生する確率は高くなり、信頼性は低下する。紙幣を1枚ずつ搬送すると、紙幣全体で搬送する合計の総搬送距離は紙幣の数が多くなるほど長くなって信頼性が低下することになる。このため、信頼性を向上させるには、紙幣全体の総距離をより短くすることが重要であると考えられる。
ところで、紙幣束の搬送は、従来、紙幣束の上側、下側にそれぞれ搬送ベルトを設け、それら上下の搬送ベルトで紙幣束を挟んだ状態にして搬送するようになっていた(特許文献1)。
その搬送ベルトには、紙幣束に搬送力を作用できるように、張力がかけられる。しかし、張力をかけても、その張力をかけた方向の交差方向から加えられた力により搬送ベルトは比較的に大きく変形する。それにより、紙幣束に加えられる圧力は大きく制限されることになっていた。このため、紙幣束の状態を維持し難く、適切に重ねられていた紙幣が搬送方向上に突出するといったことが起こる可能性が高かった。このようなことから、紙幣束(紙葉類束)の搬送を行う紙葉類取扱装置の信頼性をより向上させるには、その紙幣束の搬送をより確実、且つ適切に行えるようにすることも重要であると考えられる。
特開2001−14511号公報 特開2001−67511号公報
本発明は、より信頼性の高い紙葉類取扱装置を提供することを第1の目的とする。また、本発明は、紙葉類束の搬送をより確実、且つ適切に行える紙葉類搬送装置を提供することを第2の目的とする。
本発明の第1の態様の紙葉類取扱装置は、重ねられた紙葉類束を外部からの挿入により搬送する第1の束搬送部と、第1の束搬送部により搬送された紙葉類束から紙葉類を一枚ずつ繰り出す繰り出し部と、紙葉類を重ねて一時的に収納する一時保留手段と、紙葉類を重ねて収納する収納部と、繰り出し部により繰り出された紙葉類を一時保留手段に搬送する第1の搬送部と、一時保留手段に収納された紙葉類束を繰り出し部に搬送する第2の束搬送部と、第2の束搬送部が紙葉類束を搬送して繰り出し部により繰り出された紙葉類を収納部に搬送する第2の搬送部と、を具備する。
本発明の第2の態様の紙葉類取扱装置は、上記第1の態様における構成に加えて、収納部から紙葉類を1枚ずつ繰り出す繰り出し手段と、繰り出し手段が繰り出した紙葉類を一時保留手段に搬送する第3の搬送部と、を更に具備し、第3の搬送部により一時保留手段に収納された紙葉類束は、第2の束搬送部、及び第1の束搬送部により外部に向けて搬送できる。
第3の態様の紙葉類取扱装置は、上記第1、或いは第2の態様における構成に加えて、外部からの挿入により第1の束搬送部が搬送する紙葉類束の斜行を検出する斜行検出手段、を更に具備し、斜行検出手段が紙葉類束の斜行を検出した場合に、該紙葉類束を第1の束搬送部により外部に向けて搬送する。
第4の態様の紙葉類取扱装置は、上記第1〜第3の何れかの態様における構成に加えて、外部からの挿入により第1の束搬送部が搬送する紙葉類束の高さを検出する高さ検出手段、を更に具備し、高さ検出手段が検出した紙葉類束の高さが上限値より高い場合に、該紙葉類束を第1の束搬送部により外部に向けて搬送する。
本発明の自動取引装置は、外部から挿入された紙葉類に基づいて取引を行うことを前提とし、重ねられた紙葉類束を外部からの挿入により搬送する第1の束搬送部と、第1の束搬送部により搬送された紙葉類束から紙葉類を一枚ずつ繰り出す繰り出し部と、繰り出し部により繰り出された紙葉類の鑑別を行う鑑別部と、鑑別部の鑑別結果に応じて、振り分けられた紙葉類を重ねて一時的に収納する一時保留手段と、紙葉類を重ねて収納する収納部と、繰り出し部により繰り出された紙葉類を一時保留手段に搬送する第1の搬送部と、一時保留手段に収納された紙葉類束を繰り出し部に搬送する第2の束搬送部と、第2の束搬送部が紙葉類束を搬送して繰り出し部により繰り出された紙葉類を収納部に搬送する第2の搬送部と、を具備し、外部からの紙葉類を鑑別結果に基づき取引を遂行する。
本発明の第1〜第3の態様の紙葉類取扱装置は共に、紙葉類取扱装置に、紙葉類が1枚以上、重ねられた紙葉類束の搬送のために搭載されることを前提とし、それぞれ以下の手段を具備する。
第1の態様の紙葉類搬送装置は、外部から紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の一方に設けられたトレイと、トレイを紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、紙葉類束に対し、トレイに向けた圧力を作用させるための加圧手段と、を具備する。
なお、上記加圧手段は、紙葉類束の搬送用に交差方向の他方に設けられた搬送手段をトレイに向けて移動させることにより、該紙葉類束に対して圧力を作用させる、ことが望ましい。
第2の態様の紙葉類搬送装置は、上記第1の態様における構成に加えて、搬送手段、及びトレイのうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行えるとともに、紙葉類束の搬送方向に沿った移動が可能な突出用部材、を更に具備し、紙葉類束の搬送は、突出用部材を用いて行う。
第3の態様の紙葉類搬送装置は、外部から紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の両側にそれぞれ該紙葉類束の搬送用に設けられた第1、及び第2の搬送手段と、第1、及び第2の搬送手段を駆動するための駆動手段と、第1、及び第2の搬送手段の少なくとも一方を交差方向に移動させることにより、該第1、及び第2の搬送手段の間で紙葉類束に対して圧力を作用させる加圧手段と、第1、及び第2の搬送手段のうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行える突出用部材と、突出用部材を紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、を具備する。
本発明の紙葉類取扱装置は、外部から紙葉類束の状態で挿入された紙葉類をその状態で繰り出し部に搬送し、その繰り出し部から1枚ずつ繰り出した紙葉類を一時保留手段に搬送して収納し、一時保留手段に重ねて収納した紙葉類の収納部への収納は、一時保留手段から紙葉類束の状態で繰り出し部に搬送し、1枚ずつ繰り出して搬送することで行う。
そのように、挿入された紙葉類束、及び一時保留手段に紙葉類束の状態で収納された紙葉類は、紙葉類束の状態で繰り出し部に搬送する。それにより、一時的に収納した紙葉類を1枚ずつ繰り出して搬送する場合と比較して、紙葉類を1枚ずつ搬送する搬送距離はより短くすることができる。一時保留手段に収納した紙葉類は紙葉類束の状態で外部に向けて搬送できることから、少なくとも実用上はより短くすることができる。このため、搬送中にジャム等の障害が発生する確率はより低減させることができ、信頼性はより向上させることができる。また、外部から挿入された紙葉類を紙葉類束の状態で内部に取り込むために、紙葉類束の挿入部分の大きさは抑えることができる。
周知のように、繰り出し部は非常に複雑な構成である。しかし、一時保留手段に収納した紙葉類は紙葉類束の状態で繰り出し部に搬送することにより、紙葉類束の挿入に伴う紙葉類の繰り出しは同じ場所で行っている。それにより、繰り出し部を複数、用意する必要性は回避されるため、装置全体の機構構成はより簡単化することができ、その製造コストはより抑えることができる。
外部から挿入された紙葉類束の斜行を検出するようにした場合には、より早い段階で不適切な紙葉類束を排出することができるようになる。搬送可能な紙葉類束の高さには上限が存在する。このことから、外部から挿入された紙葉類束の高さを検出するようにした場合にも、より早い段階で不適切な紙葉類束を排出することができるようになる。このようなことから、何れの場合であっても、装置の利用効率はより向上させることができる。
本発明の紙葉類搬送装置は、外部から紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の一方に設けたトレイに向けて紙葉類束に圧力を作用させ、その状態でトレイを移動させて紙葉類束を搬送する。
そのトレイには、十分な剛性を持つ部材を用いることができる。このため、トレイに向けた圧力を紙葉類束に加えることにより、紙葉類束の状態を安定して維持させることができる。その結果、紙葉類束をより確実、且つ適切に搬送できることとなる。
本発明の他の態様の紙葉類搬送装置は、外部から紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の両側にそれぞれ第1、及び第2の搬送手段を設け、それらの搬送手段の間に挟んだ状態での紙葉類束の搬送を行い、その搬送と併せて、或いはその搬送とは別に、突出、及び退避が可能な突出用部材を用いた搬送を行う。
その突出用部材を用いた搬送では、紙葉類束は後方から突出用部材に押される形となる。このため、紙葉類束に対し搬送力を確実に伝達させることができ、その状態を適切な状態に維持させることができる。その結果、紙葉類束をより確実、且つ適切に搬送できることとなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態による紙葉類取扱装置の断面図である。
その紙葉類取扱装置1は、自動化機器、例えば現金自動預金支払機(ATM)に用いられることを想定した、紙葉類として紙幣を扱うものである。図1に示すように、1枚以上の紙幣を重ねた紙葉類束Bを顧客が挿入した場合に内部に取り込むプレ・アクセプタ(Pre-acceptor)100と、紙幣を収納する下部ユニット200と、及び下部ユニット200とプレ・アクセプタ100間の紙幣の搬送を行う上部ユニット300と、を備えて構成されている。プレ・アクセプタ100は、本実施の形態による紙葉類搬送装置に相当する。そのプレ・アクセプタ100は以降、「アクセプタ」或いは「PAC」と表記する。
上記の構成において動作を説明する。紙葉類取扱装置1は、入出金が行えるものである。このことから、動作の説明は、入金時、出金時に分けて説明することとする。それを搭載した自動化機器としてはATMを想定、つまり紙葉類取扱装置1は、ATM本体からの指示に従って動作することを想定する。
アクセプタ100に設けられた投入出口101は、顧客が入金のための紙幣束Bの投入、或いは顧客への出金のための紙幣束Bの外部への排出を行うためのものである。ATMに搭載される場合、投入出口101の外側には開閉されるシャッタ(不図示)が配置される。以降、顧客の視点から、アクセプタ100の投入出口101側は前面側、その反対側は後面側とそれぞれ呼ぶことにする。また、下部ユニット200から見て上部ユニット300側を上方、その逆を下方とそれぞれ表現することにする。
始めに、入金時の動作について詳細に説明する。その入金は、例えば顧客がATMの操作部(不図示)を操作して入金を要求することにより行われる。その要求を顧客が行うと、ATM本体はシャッタを開けさせて紙幣束Bの投入出口101への挿入(投入)を行える状態に移行させ、紙葉類取扱装置1には挿入される紙葉類Bの取り込みを指示する。
投入出口101の近傍には、挿入された紙幣束Bを検出するためのセンサが配設されている。紙葉類取扱装置1は、ATM本体からその指示を受けると、そのセンサが紙幣束Bを検出するのを待って搬送を行う。その搬送により、紙幣束Bは搬送路102を介して上部ユニット300のセパレータ(SEP)部310に運ばれる。防犯のため紙葉類取扱装置1は壁に埋め込まれており、投入出口101およびATMの顧客操作部が壁から出ており顧客から操作可能な構成になっている。そのため、投入出口101から紙幣束Bを取り込む、また、投入出口101から排出する場合にも、紙幣束Bは搬送路102を搬送される。これにより、紙葉類取扱装置1を壁に埋め込んだ場合にも、紙幣を束のまま搬送し、投入、排出を行うため、顧客の紙幣の取り扱いが簡単になる。
紙葉類取扱装置1は、顧客が挿入した紙幣束Bを取り込むと、その旨をATM本体に通知する。ATM本体は、この通知によりシャッタを閉じさせる。
セパレータ部310の下部には、紙幣束Bから紙幣を1枚ずつ繰り出すための繰り出し機構311が設けられている。この繰り出し機構311は、最も下に位置する紙幣に繰り出し方向の動力を伝達するピックローラ、そのピックローラによって繰り出された紙幣を搬送するフィードローラ、及び紙幣の2重搬送防止用にそのフィードローラと接触する状態に設けられたセパレータを備えた構成のものである。
アクセプタ100がセパレータ部310に搬送することによって、紙幣束Bは図2に示す状態のステージ312上に運ばれる。そのステージ312、及びその上方に位置するプッシャ313は共に上下方向に移動できるようになっている。それにより、繰り出し機構311が紙幣を繰り出せる位置への紙幣束Bの搬送は、ステージ312を下方に移動させることで行われる。ステージ312、プッシャ313の図2に示す位置はそれぞれ移動可能とする範囲のなかでの上端であることから、共に上端、或いは上端位置と呼ぶことにする。
紙幣の繰り出しには、周知のように、紙幣とピックローラを適切な圧力で接触させる必要がある。プッシャ313は、その圧力でそれらを接触させる加圧に用いている。その加圧は、ステージ312を下方に下端まで移動させた後、プッシャ313を下方に移動させて、紙幣束Bの上方から圧力を加えることで行っている。
ピックローラは、不図示の弾性部材に支持させて、上下方向に移動可能な状態とさせている。これは、紙幣の繰り出しに適切な圧力が加えられているか否かをピックローラの位置の変化から判定するためである。このため、圧力が加えられることで下方に移動したピックローラを検出するためのセンサを設けている。そのセンサの検出結果を監視して、適切な圧力が加えられるようにプッシャ313を下方に移動させている。このようなことから、ステージ312、プッシャ313を移動させる駆動系はそれぞれ別個に用意している。その移動用の動力源としては共にステッピングモータを採用している。
セパレータ部310から繰り出し機構311によって1枚ずつ繰り出された紙幣は、搬送路301を介して鑑別部320に搬送され、鑑別が行われる。その鑑別により、紙幣が正常券か否かの判別や、正常券の金種の特定が行われる。偽の紙幣、鑑別不能な紙幣、或いは破損しているような紙幣は、異常券と判別される。鑑別後の紙幣は搬送路302を搬送される。
上部ユニット300には、3つのリジェクトボックス351〜3が設けられている。顧客が投入した紙幣を一旦、収納するために一時保留部330が設けられている。一時保留部330に紙幣を収納できるように搬送路303、リジェクトボックス351〜3の何れかに紙幣を収納できるように搬送路304がそれぞれ形成されている。
搬送路302には、紙幣の搬送先を切り換えるために2つの切換爪302a、302bが配設されている。搬送路302を搬送中の紙幣を次に搬送させる搬送路は、切換爪302aによって搬送路303に、切換爪302bによって搬送路304にそれぞれ切り換えることができる。鑑別後の紙幣は、切換爪302aによって搬送路302から搬送路303に送られて一時収納部330に収納される。
一時収納部330には、上下方向に移動可能な2つのステージ331、332が設けられている。ステージ331は異常券と判別された紙幣の収納、ステージ332は正常券と判別された紙幣の収納にそれぞれ用いている。ここでは便宜的に、ステージ331によって実現される収納部をリザーバ部、ステージ332によって実現される収納部をエスクロ部とそれぞれ呼ぶことにする。また、ステージ331はRSVステージ、ステージ332はESCステージとも呼ぶことにする。
それらのステージ331、332は、上下方向に間隔を空けて設けた2つのプーリ333、334の間に張設されたベルト335に取り付けられている。2つのプーリ333、334、及びベルト335は、ステージ別に用意することにより、各ステージ331、332はそれぞれ個別に移動させられるようになっている。
紙幣の搬送先をリザーバ部、及びエスクロ部のなかから選択できるように、搬送路303には切換爪が一つ配設されている。それにより、搬送路303を搬送する紙幣は、リザーバ部、或いはエスクロ部に収納される。搬送路304には、紙幣をリジェクトボックス351〜3のうちの何れかに収納させるために、2つの切換爪が配設されている。
鑑別部320による紙幣の鑑別、その鑑別結果に応じた一時保留部330への収納は、セパレータ部310から1枚ずつ繰り出された全ての紙幣に対して行う。このため、セパレータ部310からの紙幣の繰り出しが完了した後は、繰り出された紙幣は鑑別部320の鑑別結果に応じて一時保留部330のリザーバ部、或いはエスクロ部に積載され収納されることになる。繰り出しの完了は、セパレータ部310内に紙幣が存在しないことをセンサで確認するか、或いは繰り出しを行っても搬送路301に紙幣が繰り出されないことをセンサで確認することで判定される。
紙幣束Bの形で投入された紙幣の一時収納部330への収納が完了すると、紙葉類取扱装置1はその旨をATM本体に通知する。鑑別部320が正常券と判別した紙幣の枚数を金種毎にカウントして算出した入金額も併せて通知する。それらの通知により、ATM本体は顧客に対して入金額を提示し、取り引きを成立させるか否か、追加入金の有無、などの問い合わせを行う。以降は、その問い合わせ結果に応じて動作する。
顧客が追加入金を要求した場合、ATM本体は、シャッタを再度、開けさせ、紙葉類取扱装置1には挿入される紙葉類Bの取り込みを指示する。顧客が挿入した紙幣束Bを構成する紙幣は、上述したようにして、一時収納部330のリザーバ部、或いはエスクロ部に収納される。
顧客が取り引きのキャンセルを要求した場合には、ATM本体は紙葉類取扱装置1に取り込んだ紙幣の返却を指示する。その紙幣は通常、一時収納部330のリザーバ部、エスクロ部、或いはそれらの両方に収納されている。紙葉類取扱装置1は、紙幣が収納された場所に応じて、以下のようにして返却を行う。
一時保留部330の上方には、紙幣束Bを搬送するための搬送路305が設けられている。その搬送路305は、一時保留部330に収納された紙幣束Bをアクセプタ100に搬送できるものである。その搬送路305上の紙幣束Bの搬送は、キャリア341を用いて束のまま行うようになっている。そのキャリア341は、例えば図11(a)に示すように、紙幣束Bを搬送方向の後方から押す形で搬送するためのものである。そのように搬送することにより、紙幣束Bとして重ねられた各紙幣はキャリア341によって支えられる形となる。このため、紙幣束Bは適切、且つ確実に搬送され、重ねられた方向の交差方向に紙幣が搬送中に突出してしまうようなことは確実に回避される。
搬送路305上にはキャリア341に動力を伝達するためのギアが多数、設けられている。キャリア341は、そのギアからの動力伝達により、搬送路305上に設けられたガイド(不図示)に沿って移動するようになっている。それにより、キャリア341に動力を伝達するギアはそのキャリア341の搬送路305上の位置によって異なるようになっている。そのガイドは、各ステージ331、332、312にも設けられている。
紙幣がリザーバ部のみに収納されているケースでは、RSVステージ331を搬送路305上の位置(リリース位置)に移動させる。このとき、キャリア341は、そのリリース位置にあるステージ331の後面側の位置(エスクロ退避位置)に既に移動させている。ステージ331上の紙幣束Bは、そのキャリア341をアクセプタ100の手前の位置(リリース位置)まで移動させた後、アクセプタ100により投入出口101まで搬送する。シャッタを開けさせるために、ATM本体には、例えばキャリア341をリリース位置まで移動させた時点で通知を行う。ステージ331を移動する前のキャリア341の位置、及びATM本体に通知するタイミングは他のケースでも基本的に同様である。
紙幣がエスクロ部のみに収納されているケースでは、RSVステージ331は搬送路305の上に退避させた位置(上端位置)に移動させ、ESCステージ332は搬送路305上の位置(リリース位置)に移動させる。そのステージ332上の紙幣束Bは、キャリア341をアクセプタ100の手前の位置(リリース位置)まで移動させた後、アクセプタ100により投入出口101まで搬送する。
紙幣がリザーバ部、及びエスクロ部の両方に収納されているケースでは、RSVステージ331を搬送路305上の位置(リリース位置)に移動させる。このとき、ステージ312、及びプッシャ313はそれぞれ上端位置に移動させた状態になっている。RSVステージ331上の紙幣束Bは、キャリア341をセパレータ部310に移動させることにより、ステージ312上に運ぶ。次に、ステージ312は下方に移動させ、プッシャ313は、ステージ312の上端位置である合流準備位置に移動させる。プッシャ313を合流準備位置に移動させた後、図1に示すフォーク342をプッシャ313(前面)に向けて突出させる。その突出後、プッシャ313は上端位置に移動させる。
紙幣は弾性を有していることから、折り曲げられた紙幣はその折り曲げられた状態を維持しようとする。それにより、紙幣を単に積み重ねた場合、その高さは各紙幣で働く弾性力によって変化する。折り曲げられた紙幣が多いほど、その高さは高くなる傾向がある。このようなことから、フォーク342は、ステージ312上の紙幣束Bが搬送路305上に突出するのを回避させるために設けている。
そのフォーク342は、合流準備位置の高さに、搬送路305に沿って突出、突出した状態からの退避が行えるように設けられている。その突出が行えるように、プッシャ313には凹部が設けられている。それにより、プッシャ313でステージ312上の紙幣束Bを抑えた状態でフォーク342を突出させ、プッシャ313を上方に移動させた後はフォーク342により紙幣束Bが搬送路305上に突出しないように抑えている。
RSVステージ331上の紙幣束Bをセパレータ部310に搬送させたキャリア341は、エスクロ退避位置に戻す。その後に、各ステージ331、332は順次、上端位置に移動させる。ESCステージ332の上端位置は、RSVステージ331のリリース位置に相当する。それにより、キャリア341を移動させて、ESCステージ332上の紙幣束Bをセパレータ部310に搬送する。
セパレータ部310に搬送することにより、紙幣束Bはフォーク342上に運ばれる。その紙幣束Bが運ばれた後、フォーク342は退避させる。それにより、ステージ312上には、リザーバ部に収納された紙幣束B、エスクロ部に収納された紙幣束Bがその順序で積み重ねられ、一つにまとめられる。一つにまとめた紙幣束Bは、ステージ312を上端位置に移動させることにより、キャリア341でアクセプタ100のリリース位置まで搬送し、更にアクセプタ100により投入出口101に搬送する。それにより、顧客に返却する。
このように、本実施の形態では、リザーブ部、エスクロ部にそれぞれ収納された紙幣を一つにまとめて返却する。これは、それらに収納された紙幣を別々に返却することにより生じる顧客の取り忘れを回避するためである。顧客が取り忘れた紙幣は、例えばリジェクトボックス353に収納する。
顧客が取り引き(入金)を要求した場合には、ATM本体は紙葉類取扱装置1に取り込んだ紙幣の収納を指示する。その紙幣は、一時収納部330のリザーバ部、エスクロ部、或いはそれらの両方に収納されている。紙葉類取扱装置1は、紙幣が収納された場所に応じて、以下のようにして収納を行う。
異常券、つまり正常券と判別されなかった紙幣はリザーバ部に収納される。このため、紙幣がリザーバ部のみに収納されているケースでは、その紙幣は返却する。その際の動作は、顧客のキャンセル要求によりリザーバ部のみに収納された紙幣を返却するケースと基本的に同じである。
紙幣がエスクロ部のみに収納されているケースでは、RSVステージ331は搬送路305の上に退避させた上端位置に移動させ、ESCステージ332は搬送路305上のリリース位置に移動させて、そのステージ332上の紙幣束Bをセパレータ部310に搬送する。搬送した紙幣束Bから紙幣を1枚ずつセパレータ部310に繰り出させ、搬送路301、鑑別部320、及び搬送路302を介して下部ユニット200に搬送する。
下部ユニット200には、収納する紙幣の金種別に着脱可能な紙幣カセット210が搭載される。搭載された各紙幣カセット210内の上部には、紙幣の収納、及び収納された紙幣の繰り出しを行える繰り出し機構211が設けられている。下部ユニット200に搬送された紙幣は、搬送路201を搬送され、その搬送路201に設けられた切換爪により収納すべき紙幣カセット210に誘導されて繰り出し機構211により収納される。それにより、顧客が挿入した紙幣は、その金種別に紙幣カセット210に収納される。
紙幣がリザーバ部、及びエスクロ部の両方に収納されているケースでは、リザーバ部に収納されている紙幣は上述したようにして顧客に返却し、エスクロ部に収納された紙幣のみをセパレータ部310に搬送する。搬送した紙幣は1枚ずつセパレータ部310に繰り出させ、正常券と判別された紙幣は搬送路301、鑑別部320、及び搬送路302を介して下部ユニット200に搬送させて金種別に紙幣カセット210に収納させる。異常券と判別された紙幣は、搬送路301、鑑別部320、搬送路302、及び搬送路304を介してリジェクトボックス351、或いは352に収納する。或いは、例えば一旦リザーバ部に収納した後、セパレータ部310に搬送することにより、異常券の再度の鑑別を行う。
このように、本実施の形態では、顧客が挿入した紙葉類束Bはその状態のままセパレータ部310に搬送して、紙幣束Bからの紙幣の繰り出しを行い、繰り出して鑑別した紙幣は一時保留部330に収納した後、紙幣束Bの状態で搬送して返却、或いはそのセパレータ部310に移動させるようにしている。このため、鑑別後に収納した紙幣を1枚ずつ繰り出して搬送する場合と比較して、紙幣を1枚ずつ搬送する搬送距離はより短くすることができる。それにより、搬送中にジャム等の障害が発生する確率はより低減させることができることから、信頼性はより向上させられることとなる。すなわち、たとえば、ユーロ紙幣の札幅は、60mm−86mmの違いがあり、高速処理するためには、短い辺の方向で搬送する必要があるが、長手方向に搬送を記載するガイドを設けることができない。したがって、一枚ずつ搬送する場合には、ベルトで挟持して搬送するため、斜行等が発生しやすい。低速で搬送すれば斜行等は発生しにくくなるが、処理能力が低下する。したがって、処理能力を低下させることなく、搬送するためには、束のまま搬送することにより解決することが可能となる。
セパレータ部310に設けられた繰り出し機構311は、各種ローラやセパレータを備えた複雑な構成となっている。紙幣の繰り出しを適切に行えるようにするためには、適切な圧力を紙幣に加えるための機構や複数のセンサも備えなければならない。これらのことから、全体的な構成は非常に複雑となる。しかし、鑑別後に収納した紙幣を紙幣束Bの状態でセパレータ部310に搬送することにより、その収納した紙幣を繰り出すために繰り出し機構311のようなものを別に用意する必要性は回避される。同じ場所から紙幣を繰り出すために、1枚ずつ搬送する紙幣の搬送先が異なっても搬送路の共有化できる部分もより多くすることができる。これらの結果、装置全体の機構構成はより簡単化することができ、それによって製造コストもより抑えられるようになる。
次に、出金時の動作について詳細に説明する。その出金は、例えば顧客がATMの操作部を操作して、指定した出金額の出金を要求することにより行われる。その要求を顧客が行うと、ATM本体は紙葉類取扱装置1に出金額分の紙幣の排出を指示する。顧客が所望の紙幣を指定した場合には、その指定内容は紙葉類取扱装置1に通知される。
紙葉類取扱装置1は、ATM本体からその指示を受けると、例えば金種別に繰り出すべき紙幣の枚数を決定し、その決定に従い、紙幣を繰り出すべき紙幣カセット210から紙幣を1枚ずつ繰り出し機構211により繰り出させる。繰り出された紙幣は搬送路201、及び上部ユニット300の搬送路306を介して鑑別部320に搬送され、鑑別される。その鑑別により、払いだしが可能な正常券であるか否かと鑑別ともに金種が鑑別され、正常券と判別された紙幣はエスクロ部に搬送され、異常券と判別された紙幣はリジェクトボックス351、或いは352に搬送される。
エスクロ部への紙幣の搬送は、顧客が指定した出金額分の紙幣を収納するまで行われる。その出金額分の紙幣の収納が終了した後は、エスクロ部にのみ収納された紙幣を返却するケースと同様にして、キャリア341をアクセプタ100の手前のリリース位置まで移動させた後、アクセプタ100により投入出口101まで搬送する。
このように、出金時の紙幣も紙幣束Bの状態でアクセプタ100の投入出口101に搬送するようにしている。このため、紙葉類取扱装置1は、投入出口101周辺に確保できるスペースが小さくとも設置できるようになっている。
上記アクセプタ100、下部ユニット200、及び上部ユニット300は、それぞれモジュール化させている。これは以下のような理由からである。
周知のように、ATM等の自動化機器に用いられる紙葉類取扱装置は、金庫内に設置される。その金庫は、同じ金融機関であっても自動化機器によって異なるのが普通である。それにより、紙葉類取扱装置の設置環境、例えば金庫に設けられた紙幣カセット交換用の扉の位置、金庫の壁の厚さ等は自動化機器によって異なるのが普通となっている。このため、従来は、必要に応じて、設置環境に合った紙葉類取扱装置を設計・製作するようにしていた。
しかし、アクセプタ100、下部ユニット200、及び上部ユニット300をそれぞれモジュール化すると、金庫の壁の厚さは採用するアクセプタ100の選択により対応できるようになる。金庫に設けられた扉の位置の違いは、下部ユニット200、或いはそれに収納された紙幣カセット210を動かせる方向の変更により対応できるようになる。これらのことから、設置環境に応じた設計は基本的に行わなくとも済むようになって、その設計を行う必要性は回避できるようになる。この結果、紙葉類取扱装置1の製造コストはより抑えられるようになり、メーカにとっては納品する紙葉類取扱装置1をより迅速に用意できるようになる。
次に、アクセプタ100の構成について図2〜図5を参照して詳細に説明する。
図2は、アクセプタ100の搬送系の構成を説明する図である。図2に示すように、アクセプタ100は、搬送路102の上方に設けられたクランプ103と、搬送路102の下方に設けられたトレイ104と、そのトレイ104に取り付けられたフック105と、紙幣束Bを搬送路102に沿って搬送するための搬送ベルト106と、搬送ベルト106による紙幣束Bの搬送量を確認するためのエンコーダ107と、搬送路102上の異なる位置に設けられたセンサ109〜112と、搬送路102上の異なる位置に設けられ、搬送路102上への突出、及び退避が行えるストッパ113、114とを備えて構成されている。フック105、ストッパ113、114は、紙幣束Bの搬送方向の交差方向に並べた形で複数、配設されている。
上記エンコーダ107は、搬送ベルト106に動力を伝達するモータの回転に伴い回転するディスク107aと、そのディスク107aの円周上に設けられたスリット検出用のセンサ107bと、を備えている。そのセンサ107bは発光素子、及び受光素子を有する光学センサである。その発光素子から射出された光は、ディスク107aの回転により断続的に遮光される。それにより受光素子からパルス信号が出力され、そのパルス信号をカウントすることで実際の搬送量を特定する。
上記トレイ104は、投入出口101から挿入された紙幣束Bを板状の部材で支持するものである。それに取り付けられたフック105は、搬送路102上への突出、退避が行えるようになっている。紙幣束Bの挿入時には、図2に示すように、紙幣束Bを挿入すべき長さのガイドに用いている。
この投入出口101では200枚程度の紙幣をまとめ投入できるようになっている。そのため、搬送路は25mm程度の高さとなるよう構成されている。
トレイ104の搬送路102に沿った移動は、図2の視点では搬送ベルト106と重なるように張設されたベルトを用いて行っている。その移動量を特定するために図2に示すようなエンコーダ107を別に用意している。ストッパ113、114については、混乱を避けるために、前面側に設けられたストッパ113をAストッパ、後面側に設けられたストッパ114をDストッパとそれぞれ呼ぶことにする。
図3A〜Cは、上記クランプ103の構成、及びその駆動系を説明する図である。
そのクランプ103は、図3Aに示すように、シャフト121、122を含む複数のシャフトにより紙幣束B搬送用の4本の搬送ベルト123を張った状態に支持させたものである。最も前面側に位置するシャフト121には、紙幣束Bの挿入用のガイド124が複数、取り付けられている。搬送ベルト123を動かすための動力は、1本のシャフト、例えば121を介して伝達される。その動力は下側に配置された搬送ベルト106にも伝達される。
クランプ103は、挿入された紙幣束Bをトレイ104との間で挟む状態にするために、搬送路102に沿った方向の交差方向に移動できるようにさせている。その移動を可能とする駆動系は、シャフト121、122の両端側にそれぞれ取り付けたアーム131、132によりその移動を実現させる。動力はアーム132に伝達され、その動力はリンク133を介してアーム131に更に伝達される。
図3Bに示すように、アーム131、132はそれぞれ軸131a、132aを中心に回転可能となっている。それらの端部にはそれぞれ凹部131b、132bが形成され、シャフト121、122はその凹部131b、132bに回転可能に取り付けられる。アーム132の他方の円弧状となっている端部132cには歯が形成され、その歯とはギア135の歯がかみ合わせられている。
図3Cに示すように、そのギア135はシャフト134の端部に取り付けられている。シャフト134の他方の端部にはプーリ136が取り付けられている。そのプーリ136、及びシャフト138の端部に取り付けられたプーリ139間にはドライブベルト137が張設されている。
モータ140は、クランプ103を移動させる駆動系の動力源である。それは例えばステッピングモータである。そのモータ140の動力は、図3Bに示すように、ギア141〜3、及びクラッチ144を介してシャフト138に伝達される。シャフト138に伝達された動力は、ローラ139、ドライブベルト137、ローラ136、シャフト134、及びギア135を介してアーム132に伝達される。そのように動力が伝達される結果、クランプ103は図2に示す状態(上端位置)から図4に示すような状態への移行、及びその逆の図4に示すような状態から図2に示す状態への移行が行えるようになっている。
クランプ103を図2に示す状態から図4に示すような状態に移行させることにより、紙幣束Bは下向きに圧力が加えられ、クランプ103とトレイ104間で挟まれる。その紙幣束Bに対しては十分な圧力以上の圧力を加える必要はない。その紙幣束Bの高さは重ねられた紙幣によって変化することもあって、十分な圧力を加えた際の高さは事前に知ることはできない。このようなことから、本実施の形態では、定められた以上の抵抗が生じると空転するワンウェイクラッチをクラッチ144として採用している。それにより、確実に適切な圧力を紙幣束Bに加えられるようにさせている。
搬送ベルトは張力をかけた方向の交差方向から加えられた力により比較的に大きく変形する。その変形は、紙幣束が搬送される方向の変化をより大きくさせ、紙幣束に望ましくない力を作用させる。そのようなこともあって、搬送ベルトのみを用いると紙幣束に十分な圧力を適切に加えるのは非常に困難となっている。搬送ベルトを支えさせるプーリをより短い間隔で配置すれば、より大きな圧力を適切に加えられるようになるが、部品点数が増えて構成が複雑となり、製造コストが上昇する。
しかし、上記トレイ104には、十分な剛性を持つ部材を用いることができる。それにより、圧力を加えても状態を維持させつつ紙幣束Bを支持させることができる。このため、搬送ベルト間に挟んで圧力を加える場合と比較して、より大きい圧力を適切に加えられるようになる。搬送中に紙幣束に作用する望ましくない力はより小さくさせることができる。これらの結果、紙幣束は状態を維持させつつ、より適切に搬送できるようになる。
リンク133には、図4に示すように、3つのスリット133a〜cを設け、それらのスリット133a〜cを検出できる2つのセンサ145、146を配設している。それらのセンサ145、146は共に光学センサであり、発光素子から射出された光が遮光されたか否かによりスリット133a〜cを検出する。
スリット133a〜c、及びセンサ145、146は、クランプ103の位置、紙幣束Bが取り込み可能な高さか否かの判定が行える配置とさせている。それにより、クランプ103が図2に示す上端位置にあれば、図7(a)に示すように各センサ145、146は透過、つまり発光素子からの光が受光素子に入射するようにさせている。紙幣束Bが取り込み可能な高さであれば、図7(b)、或いは(c)に示すように、センサ145では遮光、つまり発光素子からの光が受光素子に入射しないようにさせている。このとき、他方のセンサ146は遮光、透過の何れであっても良い。紙幣束Bが存在しない、或いは紙幣束Bが僅かな高さであれば、図7(d)に示すように、センサ145では透過、センサ146では遮光するようにさせている。図7(d)に示すような状況となったとき、クランプ103は下端位置にあることになる。
図5は、投入出口101の近傍に設けられたセンサの配置を説明する図である。その近傍に設けられたセンサ109〜111、及び後面側に設けられたセンサ112は何れも光学センサである。
紙幣束Bは図5に示すように、横にして、つまりその長手方向を挿入方向に交差させて幅寄せガイド151の間に挿入するようになっている。投入出口101に挿入された紙幣束Bの幅(長手方向の長さ)が正常券のものか否か判定できるように、センサ109としてセンサ109a〜dの4つが並べて配置されている。それらのセンサ109a〜d、及びセンサ110を用いて、紙幣束Bが取り込むべきものか否か判定するようにしている。取り込むべき紙幣束Bが満たすべき取込条件は、図8(a)に示すように、センサ110、及びセンサ109b、cが紙幣束Bを検出し、更にセンサ109a、dの何れか一方がそれを検出していることとしている。その条件を満たさない図8(b)に示すような紙幣束Bは取り込みを拒絶する。
紙幣束Bは斜行した状態で投入出口101に挿入される場合がある。その斜行の検出は、取込条件を満たした紙幣束Bのみを対象にセンサ109b、cを用いて行っている。
紙幣束Bが斜行していると、それを奥に搬送する際に、センサ109b、cが検出しなくなるタイミングにズレが生じる。その時間差をΔT、搬送速度をVとすると、図9に示すセンサ109b、c間のズレ量Xは、
X = V・ΔT
となる。このため、角度で表す斜行量θ(°)は、センサ109b、c間の距離をYとすると、
θ = tan-1(X/Y)
で求めることができる。その斜行量θが許容範囲内であった場合のみ、紙幣束Bの取り込みを継続する。
上記したように、紙幣束Bの長手方向の長さチェックはセンサ109a〜dを用いて行う。その短手方向の長さチェックは、紙幣束Bがセンサ111を遮光する位置まで搬送してからその遮光が解除されるまでに搬送した長さが許容範囲内か否か確認することで行う。紙幣束Bの高さは、クランプ103を加圧した後、それを上端位置に戻すのに必要なモータ140の回転量をカウントすることで行っている。
上端位置では、図7(a)に示すように、センサ145、146が共に透過となる。このため、センサ145、146が出力する信号を監視することにより、紙幣束Bを加圧していた位置から上端位置までの高さを特定することができる。それにより、紙幣束Bの高さは、上端位置のクランプ103とトレイ104間の高さからその高さを引くことで算出することができる。
このように、本実施の形態では、紙幣束Bのサイズチェック(長手、短手の両方向の長さチェック)、斜行量θ、及びその高さの測定をアクセプタ100で行うようにしている。それにより、不適切な紙幣束Bはより早い段階で顧客に返却して、より高い利用効率を実現できるようにさせている。それを実現させる動作についての説明は後述する。
図6は、紙葉類取扱装置1の回路構成図である。
上記アクセプタ100は、センサ群161、モータ群162、及びソレノイド群163を備えた構成となっている。センサ群161は、上記センサ109〜112、145、146やエンコーダ107のセンサ107b等から構成されている。モータ群162は、クランプ103を移動させる動力源であるモータ140、クランプ103に張設された搬送ベルト123、及びその下方に張設された搬送ベルト106の駆動用モータ、トレイ104の移動用モータから構成されている。それらのモータは全てステッピングモータである。フック105、Aストッパ113、及びDストッパ114の突出、退避はソレノイドを用いて行っている。ソレノイド群163は、それらソレノイドから構成されている。
下部ユニット200は、プリント基板(PCB)260の制御により動作する。そのプリント基板260には、モータ群271、272、センサ群273、及びソレノイド群274が接続されている。
モータ群271は、例えば複数のステッピングモータから構成されている。各ステッピングモータは、対応する紙幣カセット210内に設けられたステージを移動させるための動力源に用いられる。モータ群272は、例えば複数のDCモータから構成されている。各DCモータは、対応する紙幣カセット210内に設けられた繰り出し機構211の動力源に用いられる。
センサ群273は、搬送路201上に紙幣検出用に設置されたセンサ、紙幣カセット210の検出用のセンサ(例えばスイッチ)、紙幣カセット210のステージの位置検出用のセンサ、及びそれに収納された紙幣検出用のセンサ、等から構成される。ソレノイド群274は、搬送路201上の切換爪毎に用意された状態切換用のソレノイド、各紙幣カセット210内に用意された繰り出し機構211への動力伝達用のソレノイド等から構成されている。
プリント基板260上には、紙葉類取扱装置1全体の制御を行うCPU261と、そのCPU261が実行するプログラムや各種制御データを格納したROM262と、CPU261がワークに用いるRAM263と、センサ群273を構成するセンサを駆動するセンサ駆動部264と、ソレノイド群274を構成するソレノイドを個別に駆動できるソレノイド駆動部265と、モータ群271を構成するステッピングモータを駆動するモータ駆動部266と、モータ群272を構成するDCモータを駆動するモータ駆動部267と、例えば上部ユニット300と通信を行うための通信インターフェース(I/F)268と、例えばATM本体などの上位の装置と通信を行うための通信インターフェース(I/F)269と、が搭載されている。
上部ユニット300もプリント基板(PCB)360の制御により動作する。そのプリント基板360には、モータ群371、162、DCモータ372、センサ群373、161、ソレノイド群374、163、及び鑑別部320が接続されている。それにより、アクセプタ100は上部ユニット300で制御するようになっている。
モータ群371は、例えば複数のステッピングモータから構成されている。キャリア341、各ステージ312、331、332、及びプッシャ313はそれぞれステッピングモータを動力源にして移動が行われる。DCモータ372は、セパレータ部310から紙幣を繰り出して搬送するための動力源である。
センサ群373は、各搬送路301〜305に紙幣、或いはキャリア341検出用にそれぞれ複数、設置されたセンサ、セパレータ部310に設置された複数のセンサ、一時保留部330に設置された複数のセンサ等から構成される。ソレノイド群374は、搬送路301上の切換爪302a、302b、及び他の搬送路303、304上にそれぞれ設けられた切換爪の状態切換用のソレノイド等から構成されている。
プリント基板360上には、上部ユニット300全体の制御を行うCPU361と、そのCPU361が実行するプログラムや各種制御データを格納したROM362と、CPU361がワークに用いるRAM363と、センサ群373、161を構成するセンサを駆動するセンサ駆動部364と、モータ群371、162を構成するステッピングモータを駆動するモータ駆動部365と、DCモータ372を駆動するモータ駆動回路366と、ソレノイド群374、163を構成するソレノイドを個別に駆動できるソレノイド駆動部367と、鑑別部320との間で信号の送受信を行うインターフェース(I/F)368と、及び下部ユニット200と通信を行うための通信インターフェース(I/F)369と、が搭載されている。
以上の構成において動作を説明する。
各プリント基板260、360上のCPU261、361は、それぞれROM262、362に格納されたプログラムを実行することで制御を行う。CPU261は、通信I/F269を介してATM本体からの指示を受け取り、その指示に従って下部ユニット200の制御を行い、上部ユニット300への指示を行う。その指示は、通信I/F268、369を介して上部ユニット300のCPU361に送られる。
CPU261は、センサ駆動部264にセンサ群273を駆動させることで得られる各種検出結果はその駆動部264から随時、受け取り、上部ユニット300、或いはATM本体から通信された内容は通信I/F268、或いは269から随時、受け取る。それら検出結果、及び通信内容を解析して、ソレノイド駆動部265、モータ駆動部266、267にそれぞれ状況に応じた指示を行う。それにより、CPU261の制御下で下部ユニット200を動作させる。また、通信I/F268、或いは269を介して、通知すべき情報を随時、送信させる。
他方の上部ユニット300のCPU261は、下部ユニット200からの指示により、上部ユニット300、及びアクセプタ100を制御する。その制御は、センサ駆動部364にセンサ群373、161を駆動させることで得られる各種検出結果をその駆動部364から随時、受け取って解析し、ソレノイド駆動部367、モータ駆動部365、モータ駆動回路366、及び鑑別部320にそれぞれ状況に応じた指示をすることで行う。それにより、CPU361の制御下で上部ユニット300、及びアクセプタ100を動作させる。鑑別部320への指示はI/F368を介して行い、下部ユニット200に通知すべき情報は、通信I/F369を介して随時、送信させる。顧客が挿入した紙幣束Bを取り込んだ際には入金額、紙幣の収納時には正常券と判別した紙幣の金種、などがその情報として下部ユニット200に送信される。
以降は、図12〜図17に示すフローチャート、及び図10A〜G、図11A〜Fに示す説明図を参照して、紙葉類取扱装置1の動作について詳細に説明する。その動作は、下部ユニット200のCPU261がその下部ユニット200を制御し、上部ユニット300のCPU361がそのCPU261の制御下でその上部ユニット300、及びアクセプタ100をそれぞれ制御することで実現される。図10A〜Gは入金時におけるアクセプタ100の動作を説明する図であり、図11A〜Fはそれの出金(返却を含む)時における動作を説明する図である。
図12は、入金処理のフローチャートである。その処理は、ATM本体が行う指示により、顧客が要求する入金を実現させるために実行される。始めに図12を参照して、入金処理について詳細に説明する。
下部ユニット200の各部はCPU261の制御で動作し、上部ユニット300、及びアクセプタ100の各部はCPU371の制御で動作する。このことから、ここでは、動作させる対象を制御するCPUに着目する形で説明を行うこととする。
先ず、ステップ101では、トレイ104が図2、及び図10Aに示す位置であるデリバリ位置に存在するか否か確認し、そのデリバリ位置に存在していなければそこに移動させる。次のステップ102では、投入出口101に取込条件(図8(a))を満たす紙幣を検出したか否か判定する。投入出口101に顧客が挿入した紙幣束Bが取込条件を満たしていた場合、判定はYESとなってステップ104に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップ103に移行する。その取込条件を満たすことは、紙幣束Bの長手方向の長さが許容範囲内であることを意味する。
上記ステップ101、102の処理は、下部ユニット200のCPU261から紙幣束Bの取り込みが指示された上部ユニット300のCPU361の制御により実現される。後述するステップ103〜118も同様である。投入出口101の近傍に設けられているシャッタは、例えばステップ101の処理が実行した後に開けられる。フック105は通常、突出した状態とさせている。
ステップ103では、紙幣束Bの検出を開始してから一定時間が経過したか否か判定する。その一定時間が経過した場合、判定はYESとなり、ここで一連の処理を終了する。そうでない場合には、判定はNOとなって上記ステップ102に戻る。それにより、一定時間が経過するまで紙幣束Bが挿入されるのを待つ。
特には図示していないが、そのステップ103の判定がYESとなる前の段階で、紙幣束Bが挿入されないことがCPU361からCPU261に通知され、更にCPU261からATM本体に通知される。そのようなタイミングで通知することにより、ATM本体がシャッタを閉じさせた後、ステップ103の判定がYESとなるようにさせている。
一方、ステップ104では、キャリア341はセパレータ部310に紙幣束Bを運ぶ際の位置である図10Fに示す受渡位置に移動させ、プッシャ313、ステージ312は図10Aに示す上端位置にそれぞれ移動させる。続くステップ105では、図10Bに示すように、モータ140を駆動してクランプ103による加圧を行い、センサ145、146により紙幣束Bの高さを検出する(図4、図7参照)。ステッピングモータであるモータ140の駆動は、CPU361がモータ駆動部365に、回転方向、及びパルスを加える数(ステップ数)を指定してその駆動を指示することで行われる。これは、他のステッピングモータでも同様である。
次に移行するステップ105aでは、その高さが許容範囲内か否か判定する。紙幣束Bが取込可能な高さであった場合、図7(a)〜(c)に示すように、加圧のためにクランプ103を下方に移動させる間にセンサ145は光を透過する状態から遮光する状態に移行する。このため、その移行が発生しなかった場合、紙幣束Bの高さは許容範囲内でないとして判定はNOとなり、ステップ108に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなってステップ106に移行する。
ステップ106では、図10Bに示すように、フック105を退避させた後、搬送ベルト106、123、及びトレイ104にそれぞれ動力を伝達して、紙幣束Bの短手方向の長さをチェックするための搬送を行う。その搬送は、センサ111が紙幣束Bを検出してから許容範囲の最大長さ分、行う。その搬送の際、斜行チェックのために、センサ109b、cが紙幣束Bを検出しなくなる時間差を計時しての斜行量θの算出も併せて行われる(図9)。フック105の退避は、CPU361がソレノイド駆動部367に指示して、その退避用のソレノイドを駆動させることで行われる。これは、他のソレノイドでも同様である。実際の搬送量は、エンコーダ107のセンサ107bが出力する信号を監視することで確認する。紙幣束Bの長手方向の長さチェックは、上述したようにステップ102で行われている。
ステップ106に続くステップ107では、紙幣束Bが正常、つまり紙幣束Bの短手方向の長さ、及び斜行量θが共に許容範囲内か否か判定する。それらが何れも許容範囲内であった場合、判定はYESとなってステップ110に移行し、そうでない場合には、つまり短手方向の長さ、及び斜行量θの少なくとも一方が許容範囲内でない場合には、判定はNOとなってステップ108に移行する。
ステップ108では、クランプ103で加圧している状態でトレイ104をデリバリ位置(図10A参照)まで移動させた後、その加圧状態を解除させる。その解除後はステップ109に移行して、紙幣束Bが抜き取られるのを待つ。センサ109a〜dの何れも紙幣束Bを検出していない状態となると、紙幣束Bは抜き取られたとして、その旨をCPU361からCPU261、更にCPU261からATM本体に通知した後、一連の処理を終了する。
特には図示していないが、一定時間、待っても紙幣束Bが継続して検出されている場合、その紙幣束Bは顧客が取り忘れたとして、内部に取り込みリジェクトボックス353に収納するようにしている。それにより、顧客の取り忘れによってATMが利用できない状態となるのを回避するようにしている。
ステップ107の判定がYESとなって移行するステップ110では、紙幣束Bをセパレータ部310まで搬送するための取込処理を実行する。その取込処理を実行することにより、紙幣束Bは図10Gに示すようにステージ312上に搬送される。ステップ111にはその後に移行する。
ここでその取込処理について、図13に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。アクセプタ100の図10C〜図10Gに示す状態は取込処理を実行することで実現される。その取込処理の実行開始時、紙幣束Bの前面側の端はセンサ111が紙幣を検出する位置(図2参照)よりも後面側に位置している。
先ず、ステップ201では、図10Cに示すようにAストッパ113を突出させる。次のステップ202では、クランプ103を上方に所定量、移動させて除圧する。その後は、トレイ104をデリバリ位置に移動させ(S203)、その移動後はフック105を突出させる(S204)。その突出により、アクセプタ100は図10Dに示す状態に移行する。
トレイ104をデリバリ位置に移動させることに伴い、それと接触した紙幣やその近傍の紙幣がその移動方向に突出してしまう可能性がある。しかし、紙幣束Bの前面側は突出させたAストッパ113により支えられた形となる。このため、その移動方向への紙幣の突出は確実に回避される。それにより、トレイ104のみを移動させても、紙幣束Bは元の状態を維持することになる。
クランプ103の上方への移動は、CPU361がモータ駆動部365に指示して、所定ステップ数、モータ140を回転させることで行われる。Aストッパ113の突出は、CPU361がソレノイド駆動部367に指示して、その突出用のソレノイドを駆動させることで行われる。フック105は、その退避用のソレノイドの駆動を終了させることで突出した状態に自動的に復帰する。
ステップ204に続くステップ205では、クランプ103を図2に示す位置に退避させるとともに、Aストッパ113を退避させる。その退避後、フック105が突出した状態のトレイ104をリリース位置まで移動させる(S206)。そのリリース位置とは、トレイ104の移動可能範囲のなかで最も後面側の位置である。そのリリース位置への移動により、アクセプタ100は図10Dに示す状態から図10Eに示す状態を経て図10Fに示す状態に移行することになる。
クランプ103の退避は、図7(a)に示すように、センサ145、146が共に透過状態となる上端位置まで移動させることで行う。その際、それらが共に透過状態となるまでにモータ140に供給したパルスのステップ数をカウントする。そのカウント数に、除圧の際に供給したパルスのステップ数を加算した値は、紙幣束Bを加圧した状態から退避させた位置までの高さを表している。加圧時の紙幣束Bの高さは、上端位置のクランプ103とトレイ104間の高さからその高さを引くことで算出される。そのようなステップ数をカウントすることにより、加圧時の紙幣束Bの高さを正確に求めている。加圧は、図3A、及び図4に示すように、シャフト121がトレイ104と対向する状態で行うことにより、搬送ベルト123の変形による影響を回避させている。
トレイ104を移動させることにより、慣性によって紙幣束Bにはフック105に向けた力が作用する。このため、紙幣束Bはフック105に支えられた形で適切に搬送されることになる。また、移動方向の反対側に突出した紙幣にはそれを退避させる方向に力が働くことになる結果、紙幣束Bはその状態により、より望ましい状態となるように矯正されて搬送されることになる。
トレイ104を停止する場合、紙幣束Bには慣性によってフック105から離れる向きに力が作用する。その力の作用は、紙幣束Bを崩す方向に働く。このことから、本実施の形態では、図10Fに示すように、キャリア341をセパレータ部310への受渡位置に事前に移動させて、紙幣束Bの乱れをキャリア341によって回避させるようにしている。そのキャリア341の移動は、上記ステップ104で行われる。
ステップ206に続くステップ207では、モータ140を駆動してクランプ103による加圧を行う。その加圧後は、搬送ベルト106、123に動力を伝達して紙幣束Bを予め定めた距離分、搬送し(S208)、その搬送後はDストッパ114を突出させる(S209)。それにより、アクセプタ100を図10Gに示す状態に移行させた後、一連の処理を終了する。図12のステップ111の処理は、その状態で行われる。
上記ステップ208で行われるベルト搬送は、搬送ベルト106の端の部分で行われる。その端の部分はシャフトに設けられたローラによって支えられる。このため、紙幣束Bはベルト搬送であっても適切に搬送される。Dストッパ114の突出は、Aストッパ113と同様に、その突出用のソレノイドを駆動させることで行われる。そのDストッパ114の突出により、紙幣束BはDストッパ114とキャリア341の間で整えられ、適切な状態でステージ312上に置かれた形となる(図10G参照)。
図12のステップ111以降の説明に戻る。
ステップ111では、ステージ312を下端まで下降させた後、紙幣束Bに対して適切な圧力を加えられる位置(加圧位置)までプッシャ313を下降させる。次のステップ112では、キャリア341をエスクロ退避位置に移動させる。その後は、セパレータ部310から繰り出した紙幣の収納のために、一時保留部330の各ステージ331、332を移動させ(S113)、DCモータ372を回転させる(S114)。プッシャ313による加圧は、例えば紙幣束Bに適切な圧力をかけた際に位置するステージ312を検出するためのセンサの出力を監視し、そのセンサがステージ312を検出してから所定量、更に下降させることで行っている。
モータ372の回転を開始させた後は、セパレータ部310からの紙幣の繰り出しが完了するまで、セパレータ部310から紙幣を1枚ずつ順次、繰り出して一時保留部330に搬送する(S115、S116)。それにより、顧客が挿入した紙幣はリザーバ部、或いはエスクロ部に収納される。
紙幣の繰り出しは、繰り出し機構311に動力を伝達することで行い、紙幣の収納先は、繰り出された紙幣を鑑別部320で鑑別することで決定する。正常券と判別した紙幣は、金種毎にその数をカウントする。紙幣の繰り出し中も適切な圧力をかけるために、プッシャ313は間欠的に下降させている。
セパレータ部310に搬送した紙幣の繰り出しが完了、つまり繰り出し可能な紙幣を全て繰り出して一時保留部に収納すると、ステップ116の判定がYESとなってステップ117に移行し、DCモータ372を停止させる。続くステップ118では、プッシャ313、ステージ312をそれぞれ上端位置(図2参照)に移動させ、下部ユニット200のCPU261には繰り出しが完了した旨や顧客が挿入した紙幣束Bの金額(入金額)を通知する。それらの情報はCPU261からATM本体に通知される。通知する入金額は取り引き内容に相当する。
その通知により、ATM本体は、顧客に対し、取り引き(入金取り引き)を行うか否か、追加入金の有無、などの問い合わせを行う。下部ユニット200には、その問い合わせ結果に応じた指示をする。
ステップ118に続くステップ119では、CPU261はATM本体からの指示を待って、その指示内容を判定する。顧客が追加入金を要求することでATM本体がその追加入金を指示した場合、その旨が判定されてステップ120に移行する。取り引きのキャンセルを要求することでATM本体が紙幣の返却を指示した場合には、その旨が判定されてステップ121に移行する。取り引きを要求することでATM本体が取り込んだ紙幣の収納を指示した場合には、その旨が判定されてステップ122に移行する。
ステップ120では、顧客が新たに紙幣を挿入するのを待って取り込むための処理を行う。その処理は、基本的には上記ステップ101〜113の一連の処理を実行することで実現される。しかし、ステップ110として実行される図13の取込処理が以下のように異なっている。
顧客の取り忘れを防止するためには、返却すべき紙幣は1回で返却するのが望ましい。しかし、紙幣束Bで搬送する部分が存在するために、一度に搬送できる紙幣束Bの高さには上限がある。追加入金では、顧客が既に挿入した紙幣束Bを考慮して、紙幣束B全体で累算した高さがその上限を越えないようにする必要がある。このようなことから、紙幣束B全体で累算した高さを求め、その高さが上限を超えれば顧客が新たに挿入した紙幣束Bは返却するようにしている。
上述したように、ステップ205では、クランプ103を退避させるとともに、挿入された紙幣束Bの高さを求めている。追加入金時には、その高さに、顧客が前に挿入した紙幣束B毎に求めた高さを加算して累算した高さを算出し、算出した高さが上限を超えるか否か判定するようになっている。それにより、累算した高さが上限を超えている場合には、顧客が新たに挿入した紙幣束Bを返却し、ATM本体にはその旨を通知して、そのATM本体からの指示を待つためにステップ119に移行させている。その累算した高さが上限を超えていない場合には、ステップ206に移行して、それ以降の処理を同様に実行した後、ステップ114に移行させている。図12には後者の場合のみを示している。
追加入金時にそのような判定、及び判定結果に応じた紙幣束Bの返却を行うことにより、内部に取り込んだ紙幣を返却する際には一度に返却することができる。このため、顧客の取り忘れの発生を抑えることができる。アクセプタ100でそのようなことを含む紙幣束Bの高さチェックを行うのは、より早い段階で対応して、顧客が多すぎる紙幣を挿入することで生じる紙葉類取扱装置1の利用効率の低下をより抑えるためである。
顧客が取り引きのキャンセルを要求することでATM本体が紙幣の返却を指示した場合に移行するステップ121では、取り込んだ紙幣を返却するための返却処理を実行する。取り引きを要求することでATM本体が取り込んだ紙幣の収納を指示した場合に移行するステップ122では、取り込んだ紙幣を紙幣カセット210に収納するための収納処理を実行する。それらの処理の何れかを実行した後に一連の処理を終了させる。
図14は、上記ステップ121として実行される返却処理のフローチャートである。次に図14を参照して、その返却処理について詳細に説明する。
セパレータ部310から繰り出された紙幣は、リザーバ部、エスクロ部の何れかに搬送されて収納される。このことから、紙幣がリザーバ部のみ、エスクロ部のみ、及びそれらの両方に存在する場合に大別して説明する。その説明は上部ユニット300のCPU361に着目して行う。そのCPU361は、下部ユニット200のCPU261から取り込んだ紙幣の返却が指示される。
先ず、ステップ301では、紙幣が存在する場所を判定する。紙幣がリザーバ(RSV)部のみに存在する場合、その旨が判定されてステップ302に移行する。紙幣がエスクロ(ESC)部のみに存在する場合には、その旨が判定されてステップ304に移行する。紙幣がリザーバ(RSV)部、及びエスクロ(ESC)部の両方に存在する場合には、その旨が判定されてステップ306に移行する。紙幣の存在は、各部に紙幣検出用に配置されたセンサによる検出結果、或いは鑑別結果から判定する。
ステップ302では、RSVステージ331をリリース位置に移動させる。その後は、ステップ303に移行して、詳細は後述する紙幣排出処理を実行することにより紙幣を顧客に返却する。一連の処理はその後に終了する。
紙幣がエスクロ(ESC)部のみに存在する場合に移行するステップ304では、RSVステージ331を上端位置に移動させる。続くステップ305では、ESCステージ332を上端位置に移動させる。その後はステップ303の紙幣排出処理を実行することにより、紙幣を顧客に返却する。
紙幣がリザーバ(RSV)部、及びエスクロ(ESC)部の両方に存在する場合に移行するステップ306では、RSVステージ331をリリース位置に移動させ、Dストッパ114を突出させる。次に移行するステップ307では、このときエスクロ退避位置にあるキャリア341をセパレータ部310の受渡位置(図10F参照)に移動させてRSVステージ331上の紙幣束Bをステージ312上に搬送させ、その後にキャリア341を退避位置に戻す。ステップ308にはその後に移行する。Dストッパ114を突出させるのは、図10Gに示すようにして紙幣束Bを適切な状態でステージ312上に搬送するためである。
ステップ308では、紙幣の繰り出し時と同様に、ステージ312を下端まで下降させた後、プッシャ313を適切な圧力が加えられる位置まで下降させる。続くステップ309では、その位置検出用のセンサがステージ312を検出しなくなるまでプッシャ313を上昇させる。次のステップ310では、プッシャ313を合流準備位置まで上昇させ、フォーク342を突出させる。その後はステップ311に移行する。
プッシャ313の合流準備位置までの上昇では、その上昇量を例えば移動用のステッピングモータに加えるパルスのステップ数をカウントして求めている。ステップ311では、求めた上昇量からステージ312に対する上昇量を決定し、そのステージ312を上昇させる。次のステップ313では、RSVステージ331、ESCステージ332をそれぞれ上端位置に移動させる。それにより、ESCステージ332上の紙幣束Bを移動できる状態にさせてからステップ314に移行する。
ESCステージ322上の紙幣束Bは落下させてセパレータ部310内の紙幣束Bとまとめられる。紙幣の大きさを考慮してその落下量が大き過ぎると、落下させた際に不適切な状態で積み重なることがありうる。上記ステップ308〜311の処理を実行してステージ312の上昇量を決定するのは、紙幣束Bの落下量を抑えて、そのようなことを回避するためである。
ステップ314では、キャリア341をセパレータ部310への受渡位置に移動させ、その後にエスクロ退避位置に戻す。次に移行するステップ315では、フォーク342を退避させ、その上に運ばれた紙幣束Bを落下させる。その後は、ステップ316でステージ312を上端位置に移動させ、次のステップ317でDストッパ114を退避させてから、上記ステップ303に移行する。
このようにして、紙幣がリザーバ部、及びエスクロ部の両方に存在する場合、それらの紙幣はセパレータ部310を用いて一つにまとめた後、顧客に返却する。それにより、返却すべき紙幣を一度に返却して、取り忘れが発生しにくいようにさせている。
ところで、紙幣を全て繰り出せるとは限らない。全ての紙幣を繰り出せなかった場合、繰り出せなかった紙幣はセパレータ部310に残留することになる。その残留紙幣は、特には図示していないが、一時保留部330に収納した紙幣とまとめて返却するようにしている。そのような返却は、セパレータ部310に搬送したリザーバ部の紙幣をエスクロ部の紙幣とまとめるのと基本的に同じ方法を用いて実現させている。
残留紙幣が存在していると、追加入金された紙幣束Bからの紙幣の繰り出しを行うことはできない。このことから、追加入金時には、特には図示していないが、残留紙幣を返却した後、顧客に紙幣束Bの挿入を促すようにしている。リザーバ部に収納した紙幣が存在する場合には、その紙幣は残留紙幣とまとめて返却するようにしている。これは、取り引き内容を確認した顧客が取り引きを要求、つまりエスクロ部の紙幣を紙幣カセット210に収納する場合も同様である。
次に、上記ステップ303として実行される紙幣排出処理について、図15に示すそのフローチャート、及び図11A〜Fを参照して詳細に説明する。紙幣の排出は上部ユニット300の動作により実現されることから、説明は上部ユニット300のCPU361に着目して行う。これは特に断らない限り、以降も同様とする。
先ず、ステップ401では、クランプ103を退避させ、続くステップ402では、トレイ104をアクセプタ100のリリース位置(図11C参照)に移動させる。次のステップ403では、直前にセパレータ部310に紙幣を搬送しなかったか否か判定する。上述したように、リザーバ部、及びエスクロ部にそれぞれ紙幣が存在していた場合、それらの紙幣はセパレータ部310にまとめた後、紙幣排出処理を実行する。このため、そのような場合、判定はNOとなってステップ416に移行する。そうでない場合には、つまり判定はNOとなってステップ404に移行する。
ステップ404では、フック105を退避させる。その後は、ステップ405でステージ312を上端位置に移動させ、ステップ406でキャリア341をリリース位置へ移動させ(図11A参照)、ステップ407でクランプ103による加圧を行い、ステップ408でキャリア341をエスクロ退避位置に移動させる。その移動開始後にステップ410に移行して、紙幣束Bをベルト搬送する。
そのベルト搬送は、センサ112(図2参照)が紙幣束Bを検出しなくなるまで行う。そのようにベルト搬送を行った後はステップ411に移行して、クランプ103を退避させ、フック105を突出させる。次のステップ412では、搬送ベルト106、123に動力を伝達させつつ、トレイ104のデリバリ位置への移動を開始させる(図11D参照)。ステップ413にはその後に移行する。
ステップ413では、図11Eに示すように、センサ110(図2参照)が紙幣束Bを検出するのを待ってクランプ103による加圧を行う。続くステップ414では、トレイ104がデリバリ位置に移動した後、更に所定距離分、紙幣束Bを搬送させるための処理を行う。その後は、ステップ415に移行して、紙幣束Bが抜き取られるのを待つ。センサ109a〜dが全て紙幣束Bを検出しなくなると、紙幣束Bが抜き取られたとして、その旨を下部ユニット200のCPU261に通知する。それにより、そのCPU261がその旨をATM本体に通知した後、一連の処理が終了する。
トレイ104のデリバリ位置への移動は、例えばセンサ111がトレイ104(紙幣束B)を検出しなくなった後にエンコーダ107のセンサ107bが出力するパルス信号をカウントすることで行っている。デリバリ位置よりも前面側に搬送するのは、返却する紙幣束Bを顧客がより取りやすいようにするためである。クランプ103による加圧は、紙幣束Bが崩れてしまうようなことを回避するためである。
上記ステップ403の判定がNOとなって移行するステップ416では、トレイ104をリリース位置より前面側のセーブ位置に移動させる。その後は、ステップ417でフック105を退避させ、ステップ418でステージ312を上端位置へ移動させ、ステップ419でキャリア341をリリース位置に移動させてからステップ420に移行する。ステップ420に移行時には図11Aに示すような状態となる。トレイ104をセーブ位置に移動させるのは、退避させているフック105がステージ312上の紙幣束Bと接触させないようにするためである。
ステップ420では、クランプ103による加圧を行う。次のステップ421では、キャリア341をエスクロ退避位置に移動させる。それにより、図11Bに示すような状態とさせた後、ステップ423でセンサ112が紙幣束Bを検出しなくなるまでベルト搬送を行う。次のステップ424では、搬送を停止し、トレイ104をリリース位置に移動させる。その後、上記ステップ411に移行する。そのステップ411の処理を実行することにより、アクセプタ100は図11Cに示す状態となる。
図16は、図12に示す入金処理内でステップ122として実行される収納処理のフローチャートである。次に、図16を参照して、その収納処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ501では、リザーバ部に紙幣が存在するか否か判定する。鑑定部320が全ての紙幣を正常券と判定した場合、リザーバ部に収納させた紙幣は存在しないことから、判定はNOとなってステップ510に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなってステップ502に移行する。
ステップ502では、リザーバ部の紙幣を顧客に返却し、エスクロ部の紙幣をセパレータ部310のステージ312上に移動させる。その移動後にキャリア341はエスクロ退避位置に戻す。次のステップ503では、ステージ312を下端まで下降させ、プッシャ313を加圧位置まで下降させる。その後は、ステップ504でRSVステージ331を下降させてからステップ505に移行する。RSVステージ331(及びESCステージ332)を下降させるのは、再度の鑑別時に2重搬送などの理由により異常券と判定される紙幣が発生する可能性があるためである。そのような紙幣は、再度セパレータ部310に搬送して鑑別を行い、その鑑別でも異常券と判定されればリジェクトボックス351、或いは352に搬送して収納する。 ステップ505では、DCモータ372を回転させる。紙幣の繰り出しを開始する旨を通知することで、下部ユニット200のCPU261はモータ群272を構成するDCモータをモータ駆動部267により回転させる。そのようにして、搬送路201を搬送中の紙幣を紙幣カセット210に収納できる状態とさせる。その後、セパレータ部310からの紙幣の繰り出しが完了するまで、セパレータ部310から紙幣を1枚ずつ順次、繰り出して収納すべき紙幣カセット210に搬送して収納する(S506、S507)。それにより、顧客が挿入した紙幣はその金種別に紙幣カセット210に収納される。
繰り出した紙幣は鑑別部320で鑑別を行う。CPU361は、その鑑別により判明した金種をCPU261に随時、通知する。その通知により、CPU261は紙幣を収納すべき紙幣カセット210、つまり搬送路201上で状態を変化させるべき切換爪を特定し、ソレノイド駆動部265に指示して、その状態変化用のソレノイドの駆動、或いはその駆動を停止させる。それにより、上部ユニット300から下部ユニット200に搬送された紙幣は、収納すべき紙幣カセット210に収納される。
紙幣の収納が完了すると、ステップ507の判定がYESとなってステップ508に移行し、回転させているDCモータを全て停止させる。続くステップ509では、プッシャ313、ステージ312をそれぞれ上端位置(図2参照)に移動させる。一連の処理をその後に終了する。
例えばCPU371は紙幣の繰り出しが終了するとその旨をCPU261に通知する。CPU261は、その通知を受け取った後、所定時間、搬送路201上の紙幣を検出しなくなるのを条件に紙幣の収納完了を判定する。CPU361は、CPU261から収納完了が通知されるのを待ってDCモータ372を停止させる。CPU261は、その通知をATM本体に対しても行う。
図17は、出金処理のフローチャートである。その処理は、ATM本体が行う指示により、顧客が要求する出金取り引きを実現させるために実行される。最後に図17を参照して、出金処理について詳細に説明する。
先ず、ステップ601では、一時保留部330の各ステージ331、332を移動させ、紙幣を収納できる状態に移行させる。続くステップ602では、上部ユニット300、下部ユニット200でそれぞれ紙幣搬送用のDCモータを回転させる。その後、紙幣カセット210からの紙幣の繰り出しが完了するまで、紙幣を繰り出すべき紙幣カセット210から紙幣を1枚ずつ順次、繰り出して搬送する(S603、S604)。
紙幣カセット210から繰り出された紙幣は、搬送路201、上部ユニット300の搬送路306、鑑別部320、搬送路302、及び搬送路303を介して一時保留部330に搬送される。紙幣カセット210には正常券が収納されていることから、紙幣カセット210から繰り出された紙幣はエスクロ部に収納されることとなる。
下部ユニット200のCPU261には、ATM本体から取り引き内容が通知される。CPU261は、通知された取り引き内容から、紙幣を繰り出すべき紙幣カセット210、その紙幣カセット210から紙幣を繰り出すべき枚数を決定し、その決定に従って、紙幣カセット210から繰り出し機構211を用いて紙幣の繰り出しを行う。その繰り出しが完了すると、ステップ604の判定がYESとなってステップ605に移行し、回転させているDCモータを全て停止させる。
上部ユニット200のDCモータ372の停止は、例えば繰り出しが完了してから所定時間が経過した後、CPU261がCPU361に指示することで行われる。上記ステップ601、602の処理もCPU261の指示によって実現される。これはステップ605以降に実行するステップの処理でも同様である。
ステップ605に続くステップ606では、RSVステージ331を上端位置に移動さる。その次のステップ607ではESCステージをリリース位置に移動させる。その後は、ステップ608でプッシャ313を上端位置に移動させ、ステップ609でステージ312を上端位置に移動させてからステップ610に移行し、図15に示す紙幣排出処理を実行する。一連の処理はその実行後に終了する。
なお、本実施の形態では、トレイ104、及びフック105の両方を紙幣束Bの搬送に用いているが、それらのうちの一方のみを用いるようにしても良い。その一方のみを用いても、従来よりも適切に紙幣束Bを搬送することができる。
フック105は、トレイ104に取り付けているが、必ずしもそうする必要はない。例えば図18に示すように、フック105をガイド1801に取り付け、ベルト1802によりそのガイド1801に沿って移動させるようにしても良い。移動可能な範囲が異なるように複数、設けても良い。トレイとしては、例えば図19に示すように、トレイ1901にクランプ1902を設け、そのクランプ1901により紙幣束Bをトレイ1901に保持させるようにしても良い。そのように、様々な変形が可能である。
図18、及び図19に示すような変形をそれぞれ採用した場合には、顧客が挿入した紙幣束Bをクランプ1902によりトレイ1901に保持させて搬送し、その搬送後、フック105を用いて更に搬送する利用法が考えられる。そのように利用する構成では、出金時では、例えばフック105を用いて排出方向に紙幣束Bを搬送した後、クランプ1902で紙幣束Bを保持させて搬送させ、排出させるようにすれば良い。
(付記1)
外部から挿入された紙葉類を取り扱える紙葉類取扱装置において、
前記紙葉類が1枚以上、重ねられた紙葉類束を前記外部からの挿入により搬送する第1の束搬送部と、
前記第1の束搬送部により搬送された紙葉類束から前記紙葉類を一枚ずつ繰り出す繰り出し部と、
前記紙葉類を重ねて一時的に収納する一時保留手段と、
前記紙葉類を重ねて収納する収納部と、
前記繰り出し部により繰り出された紙葉類を前記一時保留手段に搬送する第1の搬送部と、
前記一時保留手段に収納された紙葉類束を前記繰り出し部に搬送する第2の束搬送部と、
前記第2の束搬送部が前記紙葉類束を搬送して前記繰り出し部により繰り出された紙葉類を前記収納部に搬送する第2の搬送部と、
を具備することを特徴とする紙葉類取扱装置。
(付記2)
前記収納部から前記紙葉類を1枚ずつ繰り出す繰り出し手段と、
前記繰り出し手段が繰り出した紙葉類を前記一時保留手段に搬送する第3の搬送部と、を更に具備し、
前記第3の搬送部により前記一時保留手段に収納された前記紙葉類束は、前記第2の束搬送部、及び第1の束搬送部により前記外部に向けて搬送できる、
ことを特徴とする付記1記載の紙葉類取扱装置。
(付記3)
前記外部からの挿入により前記第1の束搬送部が搬送する前記紙葉類束の斜行を検出する斜行検出手段、を更に具備し、
前記斜行検出手段が前記紙葉類束の斜行を検出した場合に、該紙葉類束を前記第1の束搬送部により前記外部に向けて搬送する、
ことを特徴とする付記1、または2記載の紙葉類取扱装置。
(付記4)
前記外部からの挿入により前記第1の束搬送部が搬送する前記紙葉類束の高さを検出する高さ検出手段、を更に具備し、
前記高さ検出手段が検出した前記紙葉類束の高さが上限値より高い場合に、該紙葉類束を前記第1の束搬送部により前記外部に向けて搬送する、
ことを特徴とする付記1、2、または3記載の紙葉類取扱装置。
(付記5)
前記紙葉類束が複数に分けて前記外部から挿入される場合、前記上限値は、既に挿入された紙葉類束毎に前記高さ検出手段が検出した高さを基に更新する、
ことを特徴とする付記4記載の紙葉類取扱装置。
(付記6)
前記一時保留手段は、前記外部から挿入された紙葉類束のなかで該外部に排出すべき紙葉類、及び前記収納部に収納する対象となる紙葉類を別々に収納でき、
前記繰り出し部は、前記紙葉類束を収納する空間を形成することができ、
前記一時保留手段に別々に収納された紙葉類束の前記外部への排出は、前記繰り出し部に形成する空間を用いて一つにまとめて行う、
ことを特徴とする付記1〜5の何れか1項に記載の紙葉類取扱装置。
(付記7)
外部から挿入された紙葉類に基づいて取引を行う自動取引装置において、
重ねられた紙葉類束を前記外部からの挿入により搬送する第1の束搬送部と、
前記第1の束搬送部により搬送された紙葉類束から前記紙葉類を一枚ずつ繰り出す繰り出し部と、
前記繰り出し部により繰り出された紙葉類の鑑別を行う鑑別部と、
前記鑑別部の鑑別結果に応じて、振り分けられた前記紙葉類を重ねて一時的に収納する一時保留手段と、
前記紙葉類を重ねて収納する収納部と、
前記繰り出し部により繰り出された紙葉類を前記一時保留手段に搬送する第1の搬送部と、
前記一時保留手段に収納された紙葉類束を前記繰り出し部に搬送する第2の束搬送部と、
前記第2の束搬送部が前記紙葉類束を搬送して前記繰り出し部により繰り出された紙葉類を前記収納部に搬送する第2の搬送部と、を具備し、
前記外部からの紙葉類を鑑別結果に基づき取引を遂行する、
ことを特徴とする自動取引装置。
(付記8)
紙葉類取扱装置に、紙葉類が1枚以上、重ねられた紙葉類束の搬送のために搭載される紙葉類搬送装置において、
外部から前記紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の一方に設けられたトレイと、
前記トレイを前記紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、
前記紙葉類束に対し、前記トレイに向けた圧力を作用させるための加圧手段と、
を具備することを特徴とする紙葉類搬送装置。
(付記9)
前記加圧手段は、前記紙葉類束の搬送用に前記交差方向の他方に設けられた搬送手段を前記トレイに向けて移動させることにより、該紙葉類束に対して前記圧力を作用させる、
ことを特徴とする付記8記載の紙葉類搬送装置。
(付記10)
前記搬送手段、及び前記トレイのうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行えるとともに、前記紙葉類束の搬送方向に沿った移動が可能な突出用部材、を更に具備し、
前記紙葉類束の搬送は、前記突出用部材を用いて行う、
ことを特徴とする付記9記載の紙葉類搬送装置。
(付記11)
前記突出用部材を用いた紙葉類束の搬送は、前記加圧手段により前記搬送手段と前記トレイとで該紙葉類束を挟む状態に移行させて、該搬送手段、及び該トレイを用いて行った後、該加圧手段により該挟む状態を解除させ、前記突出させた状態の突出用部材を該紙葉類束の前記搬送方向上の後方から該搬送方向に移動させることで行う、
ことを特徴とする付記10記載の紙葉類搬送装置。
(付記12)
前記突出用部材は、前記突出させた状態とさせることで前記紙葉類束を挿入すべき長さのガイドに併せて用いる、
ことを特徴とする付記10、または11記載の紙葉類搬送装置。
(付記13)
前記突出用部材は、前記トレイに取り付けている、
ことを特徴とする付記10、11、または12記載の紙葉類搬送装置。
(付記14)
前記外部から前記紙葉類束が挿入される場合に、前記トレイに取り付けられた前記突出用部材は、前記突出させた状態とさせることで該紙葉類束を挿入すべき長さのガイドに用いた後、退避させ、次に該トレイを前記搬送方向の逆方向に移動させた後に突出させて該紙葉類束の搬送に用いる、
ことを特徴とする付記13記載の紙葉類搬送装置。
(付記15)
前記トレイと対向する側に設けられ、該トレイに向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行える他の突出用部材、を更に具備し、
前記トレイを前記搬送方向の逆方向に移動させる際に該紙葉類束の状態を前記突出させた状態の他の突出用部材により維持させる、
ことを特徴とする付記14記載の紙葉類搬送装置。
(付記16)
紙葉類取扱装置に、紙葉類が1枚以上、重ねられた紙葉類束の搬送のために搭載される紙葉類搬送装置において、
前記外部から前記紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の両側にそれぞれ該紙葉類束の搬送用に設けられた第1、及び第2の搬送手段と、
前記第1、及び第2の搬送手段を駆動するための駆動手段と、
前記第1、及び第2の搬送手段の少なくとも一方を前記交差方向に移動させることにより、該第1、及び第2の搬送手段の間で前記紙葉類束に対して圧力を作用させる加圧手段と、
前記第1、及び第2の搬送手段のうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行える突出用部材と、
前記突出用部材を前記紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、
を具備することを特徴とする紙葉類搬送装置。
本実施の形態による紙葉類取扱装置の断面図である。 本実施の形態による紙葉類搬送装置(プレ・アクセプタ)の搬送系の構成を説明する図である。 クランプの構成、及びその駆動系を説明する上面図である。 クランプの構成、及びその駆動系を説明する側面図である。 クランプの構成、及びその駆動系を説明する正面図である。 挿入された紙幣束にクランプにより圧力を加えた状態を説明する図である。 投入出口の近傍に設けられたセンサの配置を説明する図である。 本実施の形態による紙葉類取扱装置の回路構成図である。 挿入された紙幣束の高さのセンサによる検出方法を説明する図である。 紙幣束の取込条件を説明する図である。 紙幣束の斜行量測定方法を説明する図である。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その1)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その2)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その3)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その4)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その5)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その6)。 入金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その7)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その1)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その2)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その3)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その4)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その5)。 出金時におけるプレ・アクセプタの動作を説明する図である(その6)。 入金処理のフローチャートである。 取込処理のフローチャートである。 返却処理のフローチャートである。 紙幣排出処理のフローチャートである。 収納処理のフローチャートである。 出金処理のフローチャートである。 フックの変形例を説明する図である。 トレイの変形例を説明する図である。
符号の説明
100 プレ・アクセプタ
101 投入出口
102、201、301〜5 搬送路
103 クランプ
104 トレイ
105 フック
106、123 搬送ベルト
109〜112 センサ
113、114 ストッパ
161。273,373 センサ群
162、271、272、371 モータ群
163、274、374 ソレノイド群
210 紙幣カセット
211、311 繰り出し機構
260、360 プリント基板
261、361 CPU
262、362 ROM
263、363 RAM
264、364 センサ駆動部
265、367 ソレノイド駆動部
266、267、365 モータ駆動部
268、269、369 通信インターフェース(I/F)
310 セパレータ部
320 鑑別部
330 一時保留部
368 インターフェース(I/F)

Claims (9)

  1. 紙葉類取扱装置に、紙葉類が1枚以上、重ねられた紙葉類束の搬送のために搭載される紙葉類搬送装置において、
    外部から前記紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の一方に設けられたトレイと、
    前記トレイを前記紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、
    前記紙葉類束に対し、前記トレイに向けた圧力を作用させるための加圧手段と、
    を具備し、
    前記加圧手段は、前記紙葉類束の搬送用に前記交差方向の他方に設けられた搬送手段を前記トレイに向けて移動させることにより、該紙葉類束に対して前記圧力を作用させ、
    前記紙葉類搬送装置は、前記搬送手段、及び前記トレイのうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行えるとともに、前記紙葉類束の搬送方向に沿った移動が可能な突出用部材を更に具備し、
    前記紙葉類束の搬送は、前記突出用部材を用いて行う、
    ことを特徴とする紙葉類搬送装置。
  2. 前記突出用部材を用いた紙葉類束の搬送は、前記加圧手段により前記搬送手段と前記トレイとで該紙葉類束を挟む状態に移行させて、該搬送手段、及び該トレイを用いて行った後、該加圧手段により該挟む状態を解除させ、前記突出させた状態の突出用部材を該紙葉類束の前記搬送方向上の後方から該搬送方向に移動させることで行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の紙葉類搬送装置。
  3. 前記突出用部材は、前記突出させた状態とさせることで前記紙葉類束を挿入すべき長さのガイドに併せて用いる、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の紙葉類搬送装置。
  4. 前記突出用部材は、前記トレイに取り付けている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の紙葉類搬送装置。
  5. 前記外部から前記紙葉類束が挿入される場合に、前記トレイに取り付けられた前記突出用部材は、前記突出させた状態とさせることで該紙葉類束を挿入すべき長さのガイドに用いた後、退避させ、次に該トレイを前記搬送方向の逆方向に移動させた後に突出させて該紙葉類束の搬送に用いる、
    ことを特徴とする請求項4記載の紙葉類搬送装置。
  6. 前記トレイと対向する側に設けられ、該トレイに向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行える他の突出用部材、を更に具備し、
    前記トレイを前記搬送方向の逆方向に移動させる際に該紙葉類束の状態を前記突出させた状態の他の突出用部材により維持させる、
    ことを特徴とする請求項5記載の紙葉類搬送装置。
  7. 紙葉類取扱装置に、重ねられた紙葉類束の搬送のために搭載される紙葉類搬送装置において、
    前記外部から前記紙葉類束の形で挿入される紙葉類の面の交差方向の両側にそれぞれ該紙葉類束の搬送用に設けられた第1、及び第2の搬送手段と、
    前記第1、及び第2の搬送手段を駆動するための駆動手段と、
    前記第1、及び第2の搬送手段の少なくとも一方を前記交差方向に移動させることより、該第1、及び第2の搬送手段の間で前記紙葉類束に対して圧力を作用させる加圧手段と、
    前記第1、及び第2の搬送手段のうちの一方に向けた突出、及び該突出させた状態からの退避が行える突出用部材と、
    前記突出用部材を前記紙葉類束の搬送方向に沿って移動させるための移動手段と、
    を具備することを特徴とする紙葉類搬送装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項記載の紙葉類搬送装置を備えることを特徴とする紙葉類取扱装置。
  9. 請求項1から請求項7のいずれか1項記載の紙葉類搬送装置を備えることを特徴とする自動取引装置。
JP2004071775A 2004-03-12 2004-03-12 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置 Expired - Fee Related JP4567353B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004071775A JP4567353B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置
CN2009102042277A CN101685558B (zh) 2004-03-12 2005-03-11 纸张类传送装置
ES13178544.6T ES2659531T3 (es) 2004-03-12 2005-03-11 Aparato de manipulación de hoja de papel, aparato de transacción automático, y aparato de transporte de hoja de papel
EP05720642A EP1732046A4 (en) 2004-03-12 2005-03-11 DEVICE FOR HANDLING PAPER SHEETS OR OTHERWISE, AUTOMATIC TRANSACTION DEVICE AND DEVICE FOR TRANSPORTING PAPER SHEETS OR OTHER
CN2005800080202A CN1930589B (zh) 2004-03-12 2005-03-11 纸张类处理装置、自动交易装置、及纸张类传送装置
EP13178544.6A EP2706028B1 (en) 2004-03-12 2005-03-11 Paper sheet handling apparatus, automatic transaction apparatus, and paper sheet conveying apparatus
PCT/JP2005/004371 WO2005088566A1 (ja) 2004-03-12 2005-03-11 紙葉類取扱装置,自動取引装置,及び紙葉類搬送装置
US11/518,547 US7404552B2 (en) 2004-03-12 2006-09-11 Paper sheet handling apparatus, automatic transaction apparatus, and paper sheet conveying apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004071775A JP4567353B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005258966A JP2005258966A (ja) 2005-09-22
JP4567353B2 true JP4567353B2 (ja) 2010-10-20

Family

ID=34975794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004071775A Expired - Fee Related JP4567353B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7404552B2 (ja)
EP (2) EP1732046A4 (ja)
JP (1) JP4567353B2 (ja)
CN (2) CN101685558B (ja)
ES (1) ES2659531T3 (ja)
WO (1) WO2005088566A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4368888B2 (ja) 2006-12-15 2009-11-18 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 紙葉類収納庫および紙葉類取扱装置
JP5078066B2 (ja) * 2007-02-02 2012-11-21 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 紙幣処理装置
JP5286984B2 (ja) * 2008-07-03 2013-09-11 沖電気工業株式会社 紙幣処理機およびそれを用いた窓口取引システム
JP5266918B2 (ja) * 2008-07-10 2013-08-21 沖電気工業株式会社 媒体分離方法および媒体分離構造
WO2012073613A1 (ja) * 2010-12-01 2012-06-07 沖電気工業株式会社 自動取引装置
US8912479B2 (en) * 2010-12-22 2014-12-16 Ncr Corporation Sensing system for a media presenter
WO2012114511A1 (ja) * 2011-02-25 2012-08-30 富士通フロンテック株式会社 紙葉類取扱装置
JP2012226494A (ja) * 2011-04-18 2012-11-15 Glory Ltd 紙葉類処理装置
CN104813376B (zh) * 2012-11-15 2018-11-30 晓星Tns株式会社 用于接收和提供纸币的装置以及用于接收和提供纸币的方法
US9472041B2 (en) * 2013-10-31 2016-10-18 Ncr Corporation Clamping of media items
BR112017015601A2 (pt) * 2015-01-23 2018-03-13 Banqit Ab módulo de empilhamento e dispensação, e, caixa eletrônico
EP3485467B1 (en) * 2016-07-13 2020-10-28 Diebold Nixdorf, Incorporated A center de-skew subassembly to center align documents
CN108944153A (zh) * 2018-09-10 2018-12-07 缙云国超电器有限公司 一种基于机械原理带滑板的文件夹及其使用方法
CN109109500A (zh) * 2018-09-10 2019-01-01 缙云国超电器有限公司 一种带滑板的文件夹
CN109109499A (zh) * 2018-09-10 2019-01-01 缙云国超电器有限公司 一种基于微电子技术的带滑板的文件夹
KR102015322B1 (ko) * 2019-03-14 2019-08-28 주식회사 히타치터미널솔루션즈코리아 페이퍼시트 방향전환유닛을 갖는 페이퍼시트 처리장치
US11386738B1 (en) * 2021-03-15 2022-07-12 Glory Ltd. Automated teller machine
JP2022141119A (ja) 2021-03-15 2022-09-29 グローリー株式会社 貨幣処理装置
CN114532758A (zh) * 2022-02-23 2022-05-27 中国工商银行股份有限公司 重空存储装置、管理***及控制方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS579649A (en) * 1980-06-20 1982-01-19 Toshiba Corp Take-out unit for paper leaf
JPH0194494A (ja) * 1987-10-06 1989-04-13 Laurel Bank Mach Co Ltd 紙幣出金機
JPH10334307A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Sanden Corp 紙幣受入れ装置
JP2001022998A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Omron Corp 紙葉類処理装置、紙幣入出金機、出金専用機及び入金専用機
JP2002175554A (ja) * 2000-12-08 2002-06-21 Oki Electric Ind Co Ltd 紙幣入出金機

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6059492A (ja) * 1983-09-12 1985-04-05 ロ−レルバンクマシン株式会社 紙幣支払機
US4883181A (en) * 1987-11-12 1989-11-28 Laurel Bank Machines Co. Ltd. Foreign substance disposing device for money receiving and disbursing machine
JPH02231360A (ja) * 1989-03-06 1990-09-13 Hitachi Ltd 紙葉類の搬送放出回収機構
US5240368A (en) * 1989-12-04 1993-08-31 Diebold, Inc. Sheet handling apparatus
DE4009139C1 (ja) * 1990-03-21 1991-09-05 Siemens Nixdorf Informationssysteme Ag, 4790 Paderborn, De
JPH06234439A (ja) * 1993-02-07 1994-08-23 Canon Inc シート搬送装置
JPH09183545A (ja) * 1996-01-08 1997-07-15 Canon Inc ステイプルソータおよび画像形成装置
JP3336210B2 (ja) * 1996-02-29 2002-10-21 ローレルバンクマシン株式会社 紙幣処理機
US6607081B2 (en) * 1996-11-15 2003-08-19 Diebold, Incorporated Automated transaction machine system
JP4238421B2 (ja) 1999-06-30 2009-03-18 沖電気工業株式会社 紙幣入出金装置
JP3578946B2 (ja) 1999-08-24 2004-10-20 ローレルバンクマシン株式会社 紙幣束処理装置
JP2001297319A (ja) * 2000-04-13 2001-10-26 Omron Corp 紙葉類処理装置および取引処理装置
CN2432196Y (zh) * 2000-06-13 2001-05-30 湖南银河信息产业股份有限公司 一种纸币传送装置
JP4007799B2 (ja) * 2001-11-22 2007-11-14 グローリー株式会社 紙幣入金装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS579649A (en) * 1980-06-20 1982-01-19 Toshiba Corp Take-out unit for paper leaf
JPH0194494A (ja) * 1987-10-06 1989-04-13 Laurel Bank Mach Co Ltd 紙幣出金機
JPH10334307A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Sanden Corp 紙幣受入れ装置
JP2001022998A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Omron Corp 紙葉類処理装置、紙幣入出金機、出金専用機及び入金専用機
JP2002175554A (ja) * 2000-12-08 2002-06-21 Oki Electric Ind Co Ltd 紙幣入出金機

Also Published As

Publication number Publication date
US7404552B2 (en) 2008-07-29
EP1732046A1 (en) 2006-12-13
JP2005258966A (ja) 2005-09-22
EP2706028A1 (en) 2014-03-12
US20070023988A1 (en) 2007-02-01
CN101685558B (zh) 2012-07-04
CN1930589A (zh) 2007-03-14
CN1930589B (zh) 2010-04-14
EP1732046A4 (en) 2011-05-11
EP2706028B1 (en) 2017-11-15
CN101685558A (zh) 2010-03-31
ES2659531T3 (es) 2018-03-16
WO2005088566A1 (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4567353B2 (ja) 紙葉類取扱装置、自動取引装置、及び紙葉類搬送装置
US20070007707A1 (en) Paper sheet handling device
JP5212090B2 (ja) 自動取引装置
JP5976497B2 (ja) 紙幣処理装置及び紙幣処理装置の制御方法
JP2011018252A (ja) 紙葉類取扱装置、自動取引装置
JP4174442B2 (ja) 紙葉類束高さ検出方法、及び紙葉類取扱装置
JP2011248449A (ja) 施封小束管理装置
JP2007210718A (ja) 紙葉類取扱装置及びその保守システム
JP2002329229A (ja) 紙幣入出金装置
CN111243162B (zh) 纸币集积装置的控制方法、装置和现金处理设备
KR100832050B1 (ko) 종이류 취급 장치, 자동 거래 장치 및 종이류 반송 장치
KR102323433B1 (ko) 매체 수납 방출 장치 및 이를 포함하는 매체 처리 장치
JP2015095116A (ja) 紙幣処理機
JP2002251648A (ja) 紙幣入出金装置及びその制御方法
JP2002255459A (ja) 紙幣入出金装置及びその制御方法
JP4566813B2 (ja) 紙幣結束機
JP4608814B2 (ja) 媒体処理装置
JP4437932B2 (ja) 紙葉類繰り出し機構、紙葉類繰り出し装置、及び多重搬送防止方法
JP4571813B2 (ja) 紙葉類取扱装置の構築方法
JP2005259084A (ja) 紙葉類取扱装置の構築方法、及び紙葉類カセット
JP2002251650A (ja) 紙幣入出金装置及びその制御方法
KR20170131907A (ko) 금융기기, 매체처리장치, 및 매체처리방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4567353

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees