JP4566798B2 - 基板位置決め装置,基板位置決め方法,プログラム - Google Patents

基板位置決め装置,基板位置決め方法,プログラム Download PDF

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Description

本発明は,ウエハなどの基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて基板の位置決めを行う基板位置決め装置,基板位置決め方法,プログラムに関する。
基板処理装置は,半導体デバイスを作製するための被処理基板などの基板例えばウエハを搬送アームなどの搬送手段により処理室へ搬入し,搬入されたウエハに対してエッチング,成膜等の所定の処理を施すようになっている。特に近年は回路パターンの微細化に伴い,高いレベルの微細加工技術が必要不可欠となっているため,ウエハに対して上述したような処理を施す場合や検査などを行う場合に,ウエハの向きを位置決めする際においても,デバイスデザインのナノオーダー(例えば回路線幅65mレベル)に対応した位置設定精度が要求されている。このため,ウエハの周縁部の一部には例えばノッチと称される凹み状の切欠部又はオリフラ(オリエンテーションフラット)と称される直線状の切欠部などのような切欠マークが形成されており,この切欠マークを利用してウエハの位置決めが行われる。
このようなウエハの位置決め方法としては,例えば光透過型センサの発光部と受光部をウエハ周縁部を挟み込むように配置し,ウエハ周縁部に照射した光の透過光をウエハを回転させながら受光して,その透過光量が切欠マークの部分で変化することを利用して切欠マークを検出することによってウエハの位置決めを行うものが一般的である。
ところで,近年ではシリコンウエハのみならず,光透過性及び電気絶縁性に優れたサファイア,ガラス,石英等の光素材や透明部材で構成される透明ウエハが製造されるようになってきた。しかしながら,透明ウエハは,シリコンなどの不透明部材で構成された不透明ウエハに比してほとんどの部分が光を透過してしまうため,上述したような光透過型センサではウエハ周縁部の検出ができないと考えられていた。
このため,このような透明ウエハについては,従来から光透過型センサの代りに光反射型センサを用いて透明ウエハの一方側から光を照射してその反射光を受光することにより,切欠マークを検出するようにしていた(特許文献1,2参照)。
特開平6−85038号公報 特開平10−163301号公報
ところで,上記のような透明ウエハであっても,そのウエハの周縁形状に沿って全周にわたって,例えば斜面上の面取部が形成されている場合などのようにウエハに垂直な光を直進させないような部分があれば,その部分を光透過型センサにより検出することによって透明ウエハの周縁部を検出可能であると考えられる。
しかしながら,透明ウエハの大部分は光を透過するため,光透過型センサであっても,反射型光センサであっても,これらの光センサが例えば外乱光などのノイズ光の影響によって飽和データ(異常データ)が発生する可能性が高い。例えば透明ウエハ上にパターンが形成されていると,そのパターンによる光の回折現象などによって光センサがノイズ光を受光して飽和データが発生する虞がある。ここで飽和データとは光センサが検出できる最大値である。
このように,透明ウエハでは飽和データが発生し易い。このため,光センサによって検出されたウエハの周縁形状データの一部に,飽和データがノイズ部分として複数発生すると,その飽和データのばらつき度合によっては,そのようなノイズ部分を切欠マークであると誤判定してしまう虞がある。このような誤判定が生じると,ウエハの位置決め処理を正確に実行できなくなるという問題がある。
なお,このような問題は透明ウエハのみならず,不透明ウエハについても生じる虞がある。例えば不透明ウエハであっても外乱光の影響や電気的ノイズの影響などによって異常データが発生した場合には,異常データのばらつき度合によっては,そのようなノイズ部分をウエハの切欠マークであると誤判定する虞があるからである。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,例えば飽和データなどの異常データに起因するノイズ部分を基板周縁に形成された切欠マークと誤判定することを防止するとともに切欠マークの判定精度を向上することができる基板位置決め装置,基板位置決め方法,プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め装置であって,前記基板を回転自在に載置可能な回転載置台と,前記回転載置台に載置された基板の周縁を検出可能な光センサを設けるセンサ部と,前記センサ部の光センサによって検出された検出値を基板周縁形状データとして取得し,取得した基板周縁形状データに基づいて基板の位置決めを行う制御部とを備え,前記制御部は,前記センサ部から取得した基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減処理と,前記ノイズ低減処理後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定処理と,前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め処理とを行うことを特徴とする基板位置決め装置が提供される。
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め方法であって,前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得工程と,前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減工程と,前記ノイズ低減工程後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定工程と,前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め工程とを有することを特徴とする基板位置決め方法が提供される。
このような本発明にかかる装置,方法においては,光センサからの基板周縁形状データから突発的な異常データ(例えば飽和データなど)を除去できるので,切欠マークの誤判定の原因となり易い異常データが繰返し発生しているノイズ部分の異常データを減らすことができる。さらに,異常データが残ってノイズ部分が切欠マーク候補とされた場合でも,そのようなノイズ部分は例えば切欠マーク候補を曲線近似した場合の近似曲線と切欠マーク候補のデータとの誤差が大きいので,そのようなノイズ部分を切欠マーク候補から除外することができる。これにより,例えば飽和データなどの異常データに起因するノイズ部分を基板周縁に形成された切欠マークと誤判定することを防止するとともに切欠マークの判定精度を向上することができる。
上記装置又は方法におけるノイズ低減処理は,例えば前記基板周縁形状データを構成するサンプリングデータの1点分ずつを対象データとし,その対象データを前後1点のデータとそれぞれ比較して,前記対象データが前記前後データから所定の第1ノイズ閾値以上離れているか否かを判断することによって前記突発的な異常データを検出するようにしてもよい。この場合,上記所定の第1ノイズ閾値は,例えば前記基板周縁形状データのうちの切欠マーク相当部のサンプリングデータのうち,少なくとも切欠マーク相当部の頂点に相当する1点とその前後1点の合計3点のデータが削除されないような範囲の値とする。
このようなノイズ低減処理によれば,前後データから1点だけ突出した異常データが基板周縁形状データから削除され,その前後データに基づく予測データが補間される。これにより予測データの算出を容易にすることができる。また,切欠マークと誤判定し易いノイズ部分の異常データを除去することができるとともに,切欠マークの判定に必要なデータ(例えば切欠マークの頂点付近に相当するデータ)は除去しないで残すことができるので,切欠マークの判定精度を向上させることができる。
上記装置又は方法における切欠マーク判定処理は,例えば前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないこと前記所定の判定条件とする。この場合,上記所定の第1判定閾値は,例えば前記切欠マーク候補部分の高さの1/40〜7/10の範囲で決定された値であることが好ましく,1/10であることがより好ましい。これにより,実際の切欠マークに相当する部分が切欠マーク候補とされた場合は除外されずに残され,ノイズ部分が切欠マーク候補とされた場合のみ,そのような切欠マーク候補を除外することができる。これにより,切欠マークの判定精度を向上させることができる。
上記装置又は方法における切欠マーク判定処理は,前記ノイズ低減処理後の前記基板の1周期分の基板周縁形状データについて,その半周期分のデータをずらして重ね合せることによって基板周縁形状データの重ね合せデータを生成し,その重ね合せデータから切欠マーク候補を検出するようにしてもよい。これにより,回転載置台に載置された基板を回転させながら基板周端部を光センサから得られる基板周縁形状データについての正弦波成分をキャンセルできるので,基板周縁形状データにおける基板中心と回転載置台の回転中心との偏心の影響をなくすことができる。
上記装置又は方法における切欠マーク判定処理は,少なくとも前記切欠マーク候補に相当するサンプリングデータのデータ数が所定数以上であることを前提判定条件とし,この前提判定条件を満たす前記切欠マーク候補のサンプリングデータに対して,最小2乗法によって曲線近似するようにしてもよい。これにより,少なくとも最小2乗法による曲線近似できるデータ数だけ前記切欠マーク候補に相当するサンプリングデータを残すことができる。
上記装置又は方法における基板は,例えば光透過性及び電気絶縁性に優れたサファイア,ガラス,石英等の光素材や透明部材で構成される透明ウエハである。特に透明ウエハの場合は,ウエハ周縁形状データに飽和データ(異常データ)が現れる可能性が高い。本発明ではこのような飽和データを含むノイズ部分を切欠マークであると誤判定することを防止できるので,透明ウエハに適用する場合の効果は大きい。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め装置であって,前記基板を回転自在に載置可能な回転載置台と,前記回転載置台に載置された基板の周縁を検出可能な光センサを設けるセンサ部と,前記センサ部の光センサによって検出された検出値を基板周縁形状データとして取得し,取得した基板周縁形状データに基づいて基板の位置決めを行う制御部とを備え,前記制御部は,前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減処理と,前記第1ノイズ低減処理後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減処理と,前記第2ノイズ低減処理後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の第1判定条件を満たすか否かを判定する第1判定処理と,前記第1判定処理による第1判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式を構成する係数が所定の第2判定条件を満たすか否かを判定する第2判定処理と,前記第2判定処理において第2判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め処理とを行うことを特徴とする基板位置決め装置が提供される。
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め方法であって,前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得工程と,前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減工程と,前記第1ノイズ低減工程後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減工程と,前記第2ノイズ低減工程後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の第1判定条件を満たすか否かを判定する第1判定工程と,前記第1判定工程による第1判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式を構成する係数が所定の第2判定条件を満たすか否かを判定する第2判定工程と,前記第2判定工程において第2判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め工程とを有することを特徴とする基板位置決め方法が提供される。
このような本発明にかかる装置,方法においては,第2ノイズ低減処理を実行する前に第1ノイズ低減処理を実行するので,第1ノイズ低減処理によって突発的な飽和データを取除くことができるため,第2ノイズ低減処理によってノイズ部分が切欠マークに近いデータに補正されてしまうことを防止できるので,後述する切欠マークの判定によってノイズ部分をウエハWの切欠マークであると誤判定してしまうことを防止できる。
また,第2判定を行う前に第1判定を行うので,第1判定によって近似曲線と切欠マークのサンプリングデータとの誤差(ずれ)を判定することによって,飽和データのばらつきがあるノイズ部分を切欠マーク候補から除外することができる。これにより,切欠マークの判定精度をより一層向上させることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行うためのプログラムであって,コンピュータに,前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得手順と,前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減手順と,前記ノイズ低減手順後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定手順と,前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め手順とを実行させるためのプログラムが提供される。
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行うためのプログラムであって,コンピュータに,前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得手順と,前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減手順と,前記第1ノイズ低減手順後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減手順と,前記第2ノイズ低減手順後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の第1判定条件を満たすか否かを判定する第1判定手順と,前記第1判定手順による第1判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式を構成する係数が所定の第2判定条件を満たすか否かを判定する第2判定手順と,前記第2判定手順において第2判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め手順とを実行させるためのプログラムが提供される。
このような本発明にかかるプログラムが実行されることにより,例えば飽和データなどの異常データに起因して基板周縁に形成された切欠マークを誤判定することを防止するとともに切欠マークの判定精度を向上することができる。
本発明によれば,例えば飽和データなどの異常データに起因するノイズ部分を基板周縁に形成された切欠マークと誤判定することを防止するとともに切欠マークの判定精度を向上することができる。これにより,基板の位置決め精度を向上することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(基板処理装置の構成例)
先ず,本発明の実施形態にかかる基板処理装置の構成例について図面を参照しながら説明する。ここでは,搬送室に少なくとも1以上の真空処理ユニットが接続された基板処理装置を例に挙げて説明する。図1は本実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図である。この基板処理装置100は,半導体デバイスを作製するための被処理基板例えばウエハWに対して成膜処理,エッチング処理等の各種の処理を行う1つ又は2つ以上の真空処理ユニット110と,この真空処理ユニット110に対してウエハWを搬出入させる搬送ユニット120とを備える。搬送ユニット120は,ウエハWを搬送する際に共用される搬送室130を有している。
図1では,例えば2つの真空処理ユニット110A,110Bを搬送ユニット120の側面に配設したものを示す。各真空処理ユニット110A,110Bは,それぞれ処理室140A,140Bと,これらのそれぞれに連設され,真空引き可能に構成されたロードロック室150A,150Bを有している。各真空処理ユニット110A,110Bは,各処理室140A,140B内でウエハWに対して例えば同種の処理または互いに異なる異種の処理を施すようになっている。各処理室140A,140B内には,ウエハWを載置するための載置台142A,142Bがそれぞれ設けられている。なお,この処理室140及びロードロック室150よりなる真空処理ユニット110は2つに限定されるものではなく,さらに追加して設けてもよい。
上記搬送ユニット120の搬送室130は,例えばNガス等の不活性ガスや清浄空気が循環される断面略矩形状の箱体により構成されている。搬送室130における断面略矩形状の長辺を構成する一側面には,複数のカセット台132A〜132Cが並設されている。これらカセット台132A〜132Cは,カセット容器134A〜134Cを載置する被処理基板待機ポートとして機能する。図1では,例えば各カセット台132A〜132Cに3台のカセット容器134A〜134Cをそれぞれ1つずつ載置することができる例を挙げているが,カセット台とカセット容器の数はこれに限られず,例えば1台又は2台であってもよく,また4台以上設けてもよい。
各カセット容器134A〜134Cには,例えば最大25枚のウエハWを等ピッチで多段に載置して収容できるようになっており,内部は例えばNガス雰囲気で満たされた密閉構造となっている。そして,搬送室130はその内部へゲートバルブ136A〜136Cを介してウエハWを搬出入可能に構成されている。
搬送室130内には,ウエハWをその長手方向(図1に示す矢印方向)に沿って搬送する共通搬送機構(大気側搬送機構)160が設けられている。この共通搬送機構160は,例えば基台162上に固定され,この基台162は搬送室130内の中心部を長さ方向に沿って設けられた図示しない案内レール上を例えばリニアモータ駆動機構によりスライド移動可能に構成されている。共通搬送機構160は例えば図1に示すような2つのピックを備えるダブルアーム機構であってもよく,また1つのピックを備えるシングルアーム機構であってもよい。
搬送室130の端部,すなわち断面略矩形状の短辺を構成する一測面には,位置決め装置(例えばオリエンタ,プリアライメントステージ)200が設けられている。位置決め装置200は,ウエハWの位置決め(位置合せ)を行うものである。なお,このような位置決め装置200についての詳細は後述する。
搬送室における断面略矩形状の長辺を構成する他測面には,上記2つのロードロック室150A,150Bの基端が,開閉可能に構成されたゲートバルブ(大気側ゲートバルブ)152A,152Bをそれぞれ介して連結されている。各ロードロック室150A,150Bの先端は,開閉可能に構成されたゲートバルブ(真空側ゲートバルブ)144A,144Bを介してそれぞれ上記処理室140A,140Bに連結されている。
各ロードロック室150A,150B内には,それぞれウエハWを一時的に載置して待機させる一対のバッファ用載置台154A,156A及び154B,156Bが設けられる。ここで搬送室側のバッファ用載置台154A,154Bを第1バッファ用載置台とし,反対側のバッファ用載置台156A,156Bを第2バッファ用載置台とする。そして,両バッファ用載置台154A,156A間及び154B,156B間には,屈伸,旋回及び昇降可能になされた多関節アームよりなる個別搬送機構(真空側搬送機構)170A,170Bが設けられている。
これら個別搬送機構170A,170Bの先端にはピック172A,172Bが設けられ,このピック172A,172Bを用いて第1,第2の両バッファ用載置台154A,156A及び154B,156B間でウエハWの受け渡し移載を行い得るようになっている。なお,ロードロック室150A,150Bから処理室140A,140B内へのウエハの搬出入は,それぞれ上記個別搬送機構170A,170Bを用いて行われる。
上記基板処理装置100には,上記位置決め装置200の他,各搬送機構160,170,各ゲートバルブ136,144,156などの動作制御も含めてこの基板処理装置全体の動作を制御する制御部180が設けられている。制御部180は,例えばこの制御部180の本体を構成するマイクロコンピュータ,各種のデータ等を記憶するメモリなどを備える。
このような構成の基板処理装置によりウエハの処理を行う場合,共通搬送機構160により各カセット容器134A〜134CからウエハWを取出すと,そのウエハWを先ず位置決め装置200へ搬入して位置決め(位置合せ)を行う。そして,再度共通搬送機構160によりウエハWを受け取って,処理を行う真空処理ユニット110A又は110Bのロードロック室150A又は150Bへ搬入する。個別搬送機構170A又は170BによりウエハWを処理室140A又は140Bを搬入し,処理室140A又は140BにおいてウエハWに対して処理ガスによるエッチング処理などの所定の処理を実行する。そして,処理室140A又は140Bでの処理が終了すると,処理済ウエハWは個別搬送機構170A又は170Bによりロードロック室150A又は150Bへ戻され,共通搬送機構160により搬送室130を介して各カセット容器134A〜134Cへ戻される。
ところで,特に近年は回路パターンの微細化に伴い,高いレベルの微細加工技術が必要不可欠となっているため,ウエハに対して上述したような処理を施す場合や検査などを行う場合に,ウエハの向きを位置決めする際においても,デバイスデザインのナノオーダー(例えば回路線幅65mレベル)に対応した位置設定精度が要求されている。
このため,本実施形態にかかる位置決め装置200では,例えば後述するウエハの位置決め処理に基づいてウエハWの周縁部の一部に形成された切欠マーク(例えば図2に示すような凹み状の切欠部で構成されるノッチN)を検出することによって,ウエハWの向きを高精度で検出することにより,ウエハWを所定の向きに精度良く調整できるようになっている。
(位置決め装置の構成例)
このような位置決め装置の具体的構成例について図面を参照しながら説明する。図3は位置決め装置200内の具体的な概略構成例を示す図である。図4は,位置決め装置200によりウエハ周縁部を検出する原理を説明する図である。位置決め装置200は,略筒状の容器内に,ウエハWを載置する回転載置台210と,光透過型センサ250によりウエハWの周縁部を検出するセンサ部220を配設して構成される。
回転載置台210は,例えば駆動部212と,この駆動部212から延出される回転駆動軸214と,その回転駆動軸214上に固定され,ウエハWを載置する回転板216を備える。回転板216は,昇降自在であるとともに,駆動部212により回転駆動軸214を介して伝達された動力により所定量だけ回転させることができる。回転載置台210は,制御部180に接続されており,制御部180からの制御信号により駆動制御される。
なお,回転板216の外径は,ウエハWの外径よりも小さく構成されるが,回転時にウエハWを十分に支承できる大きさであることが好ましい。また回転板216の上面には図示しないゴムパッドまたは静電吸着パッドが設置されており,回転板216に載置されたウエハWを回転する際に遠心力に抗して固定することが可能である。
センサ部220は,ウエハWの周縁部を検出する検出手段の1例として光透過型センサ250を備える。光透過型センサ250は,発光部230と受光部240とを備え,発光部230と受光部240は回転載置台210に載置されたウエハWの周縁部を挟み込むように配置される。具体的には例えば発光部230はウエハWの下方に配置され,受光部240はウエハWの上方に配置される。
なお,光透過型センサ250の発光部230と受光部240はそれぞれ制御部180に接続されており,制御部180からの制御信号により発光部230が制御されるとともに,受光部240からの信号は制御部180へ送信されるようになっている。また,センサ部220は,センサ部駆動部(図示しない)によりウエハWの径方向に往復移動可能に構成されている。センサ部駆動部は,制御部180に接続されており,制御部180からの制御信号により駆動制御される。
発光部230は例えば図4に示すように発光ダイオードなどの発光素子232と,レンズ234を有する。なお,発光部230は,受光部240で受光する透過光が外乱光の影響を受け難くするために,レンズ234の上方にスリット(図示しない)を設け,光の直進性を向上させるようにしてもよい。受光部240は,例えばCCD(Charge Coupled Devices)センサなどの撮像素子により構成される。なお,受光部はフォトダイオードなどの受光素子によって構成してもよい。
このようなセンサ部220では,発光部230の発光素子232からの光は,レンズ234を介して受光部240の受光素子により受光され,位置信号に変換された後,制御部180に送信される。制御部180に送信された信号は,制御部180のウエハWの位置決め処理などに使用される。制御部180は,ウエハWの位置決め処理により得られたウエハWの位置情報などに基づいて,駆動部212により回転載置台210を制御するとともに共通搬送機構160を制御して,ウエハの位置決め(位置合せ,アライメント)を行う。なお,ウエハWの位置決め処理の詳細については後述する。
このような位置決め装置200によれば,例えば共通搬送機構160により回転載置台210の回転板216にウエハWが載置されると,回転板216にウエハWを吸着する。そして,回転板216とともにウエハWを回転させながら,発光部230により光を照射して受光部240により透過光を受光する。このとき,ウエハWが存在しない部分はオンレベルとなり,ウエハWの周縁部によって発光部230と受光部240との光路が遮断されると,その部分はオフレベルとなるので,ウエハWの周縁部を検出できる。こうして,ウエハWが1回転する際におけるウエハWの周縁部の位置を検出することにより,ウエハWの周縁形状に関する情報であるウエハ周縁形状データを収集することができる。
(ウエハ周縁形状データ)
ここで,ウエハ周縁形状データについて図面を参照しながら説明する。図5は,ウエハ周縁形状データを説明する図であり,同図(a)はウエハWの中心と回転載置台210の回転中心が一致する場合のウエハ周縁形状データを示したグラフであり,同図(b)はウエハWの中心と回転載置台の回転中心が一致しない場合のウエハ周縁形状データを示したグラフである。同図(c)は,同図(b)のグラフの半周分をずらして重ね合せたグラフである。
ウエハWの中心と回転載置台210の回転中心が一致していれば,略円形のウエハの周縁形状は一定であることから,ウエハ周縁形状データは図5(a)に示す実線Aのように,切欠マーク相当部分Bを除いてほぼ水平の直線となる。
しかしながら,ウエハWは共通搬送機構160により回転載置台210に載置されるので,ウエハWの中心と回転載置台210の回転中心とが正確に一致させることは困難である。このため,実際には,ウエハWの中心と回転載置台210の回転中心とは偏心するので,ウエハ周縁形状データは,図5(b)に示す実線A′のように,切欠マーク相当部分B′を除き,略正弦波の曲線となる。
従って,図5(b)に示すようなウエハ周縁形状データに基づいてウエハWの切欠マークを正確に検出する場合には,図5(b)に示すようなウエハWの1回転(360度)分,すなわち1周期分のウエハ周縁形状データを半周期(180度)分ずらして重ね合せる。これにより,ウエハ周縁形状データは,図5(c)に示す実線A″のように,切欠マーク相当部分B″を除いてほぼ水平の直線となる。こうすることにより,ウエハ周縁形状データについての正弦波成分をキャンセルできるので,ウエハ周縁形状データにおけるウエハWの中心と回転載置台210の回転中心との偏心の影響をなくすことができるので,ウエハWの切欠マーク(の部分)を正確に検出することができる。
(不透明ウエハと透明ウエハ)
ここで,本実施形態にかかる位置決め装置200で位置決めされるウエハWについて説明する。本実施形態にかかる位置決め装置200で位置決めされるウエハWとしては,シリコンなどの不透明部材から構成される不透明ウエハWのみならず,光透過性及び電気絶縁性に優れたサファイア(酸化アルミニウム単結晶基板),ガラス,石英(SiO)等の光素材や透明部材で構成される透明ウエハWも対象となる。すなわち,ここでいう透明ウエハWには,サファイア基板,ガラス(素材)基板,石英ウエハ,SOS(シリコン・オン・サファイア)基板等も含まれる。
上記サファイア基板は,例えばLCDバックライト面発光LEDなどを作るときに用いられる基板であり,ガラス(素材)基板は,例えば赤外線遮断フィルタ(IR Cut-off Filter)などを作るときに用いられるガラス基板(素材)であり,さらに,石英ウエハは,例えばMEMS(超微細機械加工)等で用いられる基板である。なお,SOS基板は,シリコンとサファイアの合板である。
位置決め装置200で位置決めされる対象が不透明ウエハWの場合には,発光部230からの光は不透明ウエハWが存在しない部分では透過するのに対して,不透明ウエハWが存在する部分では透過しないため,その境界部分であるウエハWの周縁部についての検出も容易である。これに対して,位置決め装置200で位置決めされる対象が透明ウエハWの場合には,透明ウエハWが存在しない部分はもちろん,透明ウエハWが存在する部分であってもその大部分を光が透過するため,不透明ウエハWの場合に比してウエハWの周縁部についての検出が困難であるとも考えられる。
しかしながら,上記のような透明ウエハWであっても,そのウエハWの周縁形状に沿って全周にわたって,ウエハWに垂直な光をほとんど直進させない部分(例えば面取部など)があれば,その部分を光透過型センサ250で検出することによって透明ウエハWの周縁部を検出可能であると考えられる。
例えば図4に示すようにウエハWの周縁形状に沿って全周にわたって形成される斜面上の面取部Fでは発光部230からの光が反射して受光部240の受光量も面取部Fの範囲ではオフレベルになる。本実施形態では,この点に着目し,このウエハWの面取部Fを検出することによって透明ウエハWの周縁部を検出するようにしている。このため,透明ウエハWでも不透明ウエハWと同様に周縁部を容易に検出できる。
ここで,透明ウエハWの周縁部に発光部230から光を照射したときに,受光部240で受光される受光量の波形グラフを図4に示す。図4に示すグラフの横軸にはセンサ部220の走査方向の位置をとっており,縦軸は受光部240で受光した受光量のレベルをとっている。受光量のレベルは例えば光が透過する場合はオンレベルとなり,光が透過しない場合はオフレベルとなる。
図4に示すように,透明ウエハWが存在しない部分はもちろん,透明ウエハWが存在する部分でもその大部分は発光部230からの光を透過するので,受光部240の受光量はほとんどオンレベルになる。ところが,図4に示すように透明ウエハWの面取部Fの部分だけは受光部240の受光量がオフレベルになる。従って,例えば受光部240の受光量が所定範囲だけオフレベルになる部分を透明ウエハWの面取部Fであると判断して,この部分の位置を透明ウエハWの周縁部として検出することができる。
これにより,透明ウエハWでも不透明ウエハWと同じように周縁部を検出できるので,位置決め装置200についても上述したような不透明ウエハWと同じような装置構成を利用することができ,透明ウエハWと不透明ウエハWを問わずに位置決めを行うことができる。
こうして,回転載置台210に載置されたウエハWを回転させながらセンサ部220によってウエハ1回転分(1周分)のウエハ周縁部を検出することにより,ウエハ周縁形状データが得られる。
しかしながら,透明ウエハWの面取部Fについてのウエハの径方向の範囲は狭いので,不透明ウエハWの場合に比して外乱光などの影響を受けやすい。例えば透明ウエハW上にパターンが形成されていると,そのパターンによる光の回折現象などにより受光部240でノイズ光を受光してしまう場合がある。
このため,透明ウエハWの周縁部の一部を検出しているときに,たまたま面取部Fの範囲内でノイズ光を受光してその範囲がオンレベルになってしまうと,その部分のウエハ周縁部を検出できない。すなわち,この場合にはセンサ部220がさらにウエハWの中心方向へ走査されるものの,実際には透明ウエハWの面取部Fを過ぎてしまっているので,最終的にその部分のウエハWの周縁部を検出できない。このような場合にはウエハ周縁形状データとしてはオンレベルの飽和データ(異常データ)となってしまう。
ここで飽和データとは,受光部240で検出できる受光量の最大値である。例えば受光部240をCCDセンサで構成し,その受光量が画素数(pixels)に対応する場合は,そのCCDセンサで検出できる最大の画素数(pixels)をいう。飽和データは例えばCCDセンサなどの検出範囲内で検出点を検出できなかったときに測定される値である。このような飽和データ(異常データ)の具体例を図6に示す。図6は,ウエハ周縁形状データの一部であり,横軸にはサンプリング点数(ウエハ回転角度に相当)をとり,縦軸にはウエハ周縁形状データをとっている。図6に示すサンプリングデータのうちのA部分はほぼ直線でありウエハ周縁形状を示していることがわかる。これに対してC部分は飽和レベルに達している飽和データが発生しているノイズの部分である。このC部分は,突発的な飽和データが繰返し現れている。すなわち,A部分のレベルと飽和レベルとの振幅をほぼ連続して繰返している。
このように,飽和データがウエハ1回転分(1周分)の一部にノイズ部分として複数発生すると,その飽和データのばらつき度合(例えば図6のC部分のように突発的な飽和データが繰返し現れる場合など)によっては,そのようなノイズ部分(例えば図6のC部分)をウエハWの切欠マークであると判定してしまう虞がある。このような誤判定が生じると,ウエハWの位置決め処理を正確に実行できなくなる。
そこで,本発明では,ウエハWの位置決め処理に,突発的な飽和データ(異常データ)をノイズとして除去することができるノイズ低減処理と,飽和データ(異常データ)の影響を受けることのない切欠マークの判定処理とを含めている。これにより,透明ウエハWを位置決めする場合に生じる飽和データ(異常データ)などの影響を受けることなく,ウエハWの位置決め処理を正確に実行することができる。
(ウエハの位置決め処理)
次に,上記位置決め装置200を使用して行われるウエハの位置決め処理の具体例について図面を参照しながら説明する。図7は,ウエハの位置決め処理の具体例を示すフローチャートである。本実施形態では,制御部180によりプログラムデータが読出されて,プログラムデータが実行されることにより,ウエハWの位置決め処理が行われる。
本実施形態にかかるウエハWの位置決め処理は,図7に示すように,先ずステップS100にてウエハ周縁形状データを取得する。具体的には上述したように回転載置台210に載置されたウエハWを回転させながら,センサ部220によりウエハ周縁部に光を照射して透過光を受光して得られたウエハ1回転分のウエハ周縁部のサンプリングデータ(例えば図に示すようなウエハ周縁形状データ)を受信して,例えば制御部180のメモリなどで構成される記憶手段の実データ記憶領域に記憶する。
(ノイズ低減処理)
次に,ステップS200にてセンサ部220によりサンプリングされ取得したウエハ周縁形状データに含まれるノイズを低減するノイズ低減処理を行う。図8は,このようなノイズ低減処理の具体例を示すフローチャートである。図8に示すように,本実施形態におけるノイズ低減処理では,第1ノイズ低減処理(ステップS210)及びこれに続く第2ノイズ低減処理(ステップS220)の2段階の処理を行う。
先ず,第1ノイズ低減処理について説明する。第1ノイズ低減処理は,ノイズとして例えば飽和データを含む突発的な異常データを削除して,その周辺のサンプリングデータに基づいて得られるウエハ周縁形状の予測データを補間するものである。例えば第1ノイズ低減処理をウエハ周縁形状データの実データに対して実行し,処理後のデータを制御部180に設けられた処理用データ処理領域に処理用データとして格納していく。これにより,突発的な異常データがウエハWの切欠マーク判定に影響を与えることを防止できる。
第1ノイズ低減処理は,例えば次のように行う。先ず,ウエハ周縁形状データから突発的な異常データを検出する。具体的にはウエハ周縁形状データのサンプリングデータのすべてを1点ずつ順番に突発的な異常データか否かを判定する。具体的には判定対象となる1点のデータを対象データとすると,対象データを前後1点のデータとそれぞれ比較して,対象データが前後のデータから第1ノイズ閾値以上離れているか否か(第1ノイズ判定条件)により判断する。
このような第1ノイズ判定条件は,例えば対象データをtとし,その対象データtの直前データをta−1,直後データをta+1,第1ノイズ閾値をmとすると,下記(1−1)式及び(1−2)式のように表すことができる。
−ta−1>m …(1−1)
−ta+1>m …(1−2)
このような判定は,上記実データ記憶領域からウエハ周縁形状データの対象データt,直前データta−1,直後データta+1のそれぞれを,例えば制御部180のメモリなどにより構成される記憶手段の対象データ記憶領域,直前データ記憶領域,直後データ記憶領域に格納してこれらを比較して判断する。
対象データtが上記(1−1)式及び(1−2)式を両方同時に満たす場合には,その対象データtを突発的な異常データと判断する。また,(1−1)式及び(1−2)式を満たさない場合,すなわち(1−1)式と(1−2)式のうち両方満たさない場合及び一方のみを満たさない場合には,その対象データtを突発的な異常データでないと判断する。
対象データtが突発的な異常データでないと判断した場合は,その対象データtは削除しない。従って,この場合は例えば処理用データ処理領域に対象データtをそのまま処理用データとして格納する。
これに対して,対象データtが突発的な異常データであると判断した場合は,その対象データtを削除する。そして,直前データta−1と直後データta+1の平均値を予測データt′として算出し,この予測データt′を削除した対象データtの部分に補間する。従って,この場合は例えば処理用データ処理領域に対象データtの代りに予測データt′を処理用データとして格納する。
上記第1ノイズ閾値mの値は,大きすぎると突発的な異常データを削除できなくなる一方,小さすぎると切欠マークの頂点に相当するデータまで突発的な異常データとして削除してしまう虞がある。切欠マークの頂点に相当するデータまで削除してしまうと,切欠マークを正確に判定できなくなる虞がある。そこで,第1ノイズ閾値mとしては,少なくとも切欠マークの頂点近傍に相当するデータは削除されないような値にする。
このような第1ノイズ閾値mの決定方法の具体例について説明する。本実施形態における第1ノイズ閾値mはウエハ周縁形状データのうちの切欠マーク相当部のサンプリングデータに基づいて,少なくとも切欠マークの頂点に相当するデータが削除されないような範囲で決定する。具体的には,切欠マーク相当部のサンプリングデータのうち,少なくとも切欠マーク相当部の頂点に相当する1点とその前後1点の合計3点のデータが削除されないような範囲の値を第1ノイズ閾値mとすればよい。
ところが,実際には切欠マーク相当部のサンプリングデータの値にはばらつきがあるので,より確実に切欠マークの頂点に相当するデータが削除されないようにするためには,切欠マーク相当部のサンプリングデータのうち,切欠マーク相当部の頂点に相当する1点とその前後2点の合計5点のデータが削除されないような範囲の値を第1ノイズ閾値mとすることが好ましい。
このような第1ノイズ閾値mについてより具体的に説明するため,ウエハWの切欠マーク相当部のサンプリングデータの具体例を図9に示す。図9では,横軸にサンプリング点数をとり,縦軸に各サンプリング点数におけるウエハ周縁形状データ,すなわちここでは受光部240を例えばCCDセンサで構成した場合のCCDセンサの画素数(pixels)をとっている。なお,縦軸には,受光部240の受光量のカウント数(number)をとってもよい。なお,後述する図面例えば図10〜図16,図22〜図26などの横軸と縦軸についても図9に示すものと同様である。なお,ウエハ周縁形状データとしては,CCDセンサの画素数(pixels),受光量のカウント数(number)などを用いてもよく,またこれらのCCDセンサの画素数(pixels),受光量のカウント数(number)を,例えば基準位置からウエハ周縁までの距離(mm)などに変換して用いてもよい。
例えば図9に示すようなウエハWの切欠マーク部分のサンプリングデータをt11〜t17とすると,切欠マーク部分の頂点に相当するデータt14のデータと,その前後2点目のデータt12,t13のそれぞれの差を算出し,これらのうちの大きい方の値を第1ノイズ閾値mとする。こうして求めた第1ノイズ閾値mを例えば制御部180のメモリなどで構成される記憶手段の第1ノイズ閾値記憶領域に予め記憶しておく。
このような本実施形態にかかる第1ノイズ低減処理によれば,1点だけ突出した異常データが削除され,その周辺データ例えば前後データに基づく予測データが補間される。これにより,切欠マークの誤判定の原因となり易い,異常データが繰返し発生しているノイズ部分の異常データを減らすことができるので,そのようなノイズ部分が切欠マーク判定に影響を与えることを防止することができる。また,本実施形態にかかる第1ノイズ低減処理によれば,切欠マークの判定に必要なデータ,すなわち切欠マークの頂点付近に相当するデータは削除しないで残すことができる。
例えばウエハ周縁形状データの一部に図10の「×」で示すようなサンプリングデータt21〜t33が含まれていたとすると,第1ノイズ閾値m以上離れているようなデータt27,t31については異常データとされるので削除され,第1ノイズ閾値m内に含まれるようなデータt23は異常データとされないので削除されない。従って,第1ノイズ低減処理の実行後は,図11に示すように異常データとされるデータt27,t31については,図11において「○」で示す予測データで補間され,異常データとされないデータt23については削除されないでそのまま残る。
ところで,このような第1ノイズ低減処理によれば,1点だけ突出した異常データは削除の対象となるのに対して,連続する異常データについては削除の対象とならずにそのまま残る。このように1点だけ突出したデータを削除の対象としたのは,補間する予測データの計算を簡単にするためである。なお,連続する異常データが残っても,後述する切欠マークの判定処理において,切欠マーク候補から除外されるので問題ない。
次に,第2ノイズ低減処理について説明する。第2ノイズ低減処理はノイズとして例えば周辺のサンプリングデータに比べてずれているデータを,その周辺のサンプリングデータに基づいて補正するものである。これにより,ノイズによるウエハ周縁形状データのばらつきを低減することができるので,これらのノイズがウエハWの切欠マーク判定に影響を与えることを防止できる。なお,第2ノイズ低減処理は,第1ノイズ低減処理の実行後のウエハ周縁形状データの処理用データに対して実行する。
第2ノイズ低減処理は,例えば次のように行う。先ず,ウエハ周縁形状データの処理用データについてのサンプリングデータのすべてを1点ずつ順番に基づいて補正する。具体的には判定対象となる1点のデータを対象データとすると,対象データ1点とその前後2点分のデータの合計5点のデータの総和から最大値,最小値を引算し,その結果を3で割った値を補正データとする。そして,対象データを補正データに変える。
このような本実施形態にかかる第2ノイズ低減処理によれば,例えば周辺のサンプリングデータに比べて上方にずれているデータのみならず,下方にずれているデータについても補正される。例えば第1ノイズ低減処理の実行後の図11に示すサンプリングデータに対して第2ノイズ低減処理を実行すると,図12に示すようになる。図12によれば,第1ノイズ低減処理によって削除されなかったデータt23についても,周辺データに基づいて補正されて,「□」で示す補正データになる。なお,図12において,「×」及び「○」のデータは周辺データと同じなので補正データに変更されても同じデータのままとなる。
また,第1ノイズ低減処理の後に第2ノイズ低減処理を実行することによって,第1ノイズ低減処理で削除されずにそのまま残った飽和データ(異常データ)についても,第2ノイズ低減処理によりノイズが低減する方向へ補正できる可能性を高くすることができる。例えばウエハ周縁形状データにおけるサンプリングデータのうちの5点に複数の飽和データ(異常データ)が含まれていた場合,その飽和データのいくつかが第1ノイズ低減処理によって削除されて,飽和データが1つだけ削除されずに残った場合は,第2ノイズ低減処理によってその飽和データをノイズが低減する方向へ補正することができる。
なお,本実施形態では,ノイズ低減処理として第1ノイズ低減処理と第2ノイズ低減処理の2段階の処理を行う場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,ノイズ低減処理として第1ノイズ低減処理のみを行うようにしてもよい。すなわち,ノイズ低減処理として第1ノイズ低減処理のみを実行しても,突発的な異常データをなくすことができるので,例えば透明ウエハの場合に生じる飽和データを効果的に除去することができる。本実施形態のように第1ノイズ低減処理に第2ノイズ低減処理を組合せることによって,第1ノイズ低減処理のみを実行する場合よりも多くの異常データをなくすことができる。これにより,ウエハWの切欠マークの判定に影響を与える虞のある飽和データなどの異常データによるノイズをより効果的に低減することができる。
また,不透明ウエハの場合は,後述する透明ウエハのような飽和データに起因する問題がないため,ノイズ低減処理として第2ノイズ低減処理のみを実行するようにしてもよいが,透明ウエハの場合は,飽和データが複数発生する可能性が高いので,ノイズ低減処理として第2ノイズ低減処理のみをウエハ周縁形状データの実データに対して実行すると,これらの飽和データが第2ノイズ低減処理によって算出される補正データに影響を与える虞がある。
例えば図13に示すような飽和データを含むサンプリングデータに対して第2ノイズ低減処理のみを実行した場合を考える。サンプリングデータの5点の中に1つだけ飽和データが存在する場合(対象データt23,t27,t31)には,図14に示すように周辺データと同じ値に補正されるので問題はない。これに対して,サンプリングデータの5点の中に2つの飽和データが含まれる場合(対象データt29)には,5点の総和から最大値,最小値が引算されるので,結果的に1点分の飽和データが残ることになる。このため,対象データt29の補正データは残った飽和データの影響を受けるため,かえって図14に示すように補正後のデータは大きくなってしまう。このように,第2ノイズ低減処理のみを実行すると,異常データをノイズが低減する方へ補正されるものの,正常データをノイズが拡大する方へ補正してしまう虞がある。
従って,飽和データのばらつき度合(例えば図6のC部分のように突発的な飽和データが繰返し現れる場合など)によっては,第2ノイズ低減処理によってノイズ部分が切欠マークに近いデータに補正されてしまう虞がある。例えば図15に示すように複数の飽和データを含むノイズ部分のサンプリングデータに対して,第2ノイズ低減処理のみを実行すると,例えば図16に示すようにノイズ部分が切欠マークに近いデータに補正されてしまう。これにより,このようなノイズ部分をウエハWの切欠マークであると誤判定してしまう虞がある。
そこで,特に透明ウエハWの場合には,第2ノイズ低減処理を実行する前に第1ノイズ低減処理を実行することが好ましい。これにより,第1ノイズ低減処理によって突発的な飽和データを取除くことができるため,第2ノイズ低減処理における飽和データの影響を極力低減することができる。すなわち,第2ノイズ低減処理によってノイズ部分が切欠マークに近いデータに補正されてしまうことを防止できるので,後述する切欠マークの判定によってノイズ部分をウエハWの切欠マークであると誤判定してしまうことを防止できる。こうして,切欠マークの判定精度の確率を向上させることができる。
なお,不透明ウエハWでも,例えば信号制御の電気的なノイズなどにより異常データが発生した場合には,透明ウエハWの場合と同様の問題が生じる虞も考えられるので,不透明ウエハWについても,第2ノイズ低減処理を実行する前に第1ノイズ低減処理を実行するようにしてもよい。これにより,透明ウエハW,不透明ウエハWの種類を問わずに同じノイズ低減処理を実行できる。
(切欠マークの検出処理)
上述したようなノイズ低減処理が終了すると,図7のメインルーチンに戻り,後述するステップS300にて切欠マークの検出処理を行う。切欠マークの検出処理は,上記ノイズ低減処理の実行後のウエハ周縁形状データ(処理用データ)に対して実行する。このような切欠マークの検出処理の具体例を図17に示す。
図17に示すように,先ずステップS310にて重ね合せデータを作成する。具体的にはウエハ周縁形状データのサンプリングデータを半周期(180度)分ずらして重ね合せる。例えば図18に示すようなウエハ周縁形状データのサンプリングデータを半周期(180度)分ずらして重ね合せると,図19に示すような重ね合せデータになる。図18,図19は,横軸にサンプリング点数をとり,縦軸にウエハ周縁形状データをとっている。図18,図19は,例えばウエハ1回転分について3000点分のサンプリングデータをとった例である。従って,ウエハWの1回転を360度とすれば,横軸の0〜3000は0度〜360度に相当する。
次いでステップS320にて有効データ数の割合を判定する。ここでいう有効データとは,例えばセンサ部220によるウエハの径方向の検出可能範囲内に入るデータとし,上記検出可能範囲を外れるデータは無効データとする。例えばウエハWの中心と回転載置台210の回転中心が偏心している場合に,その偏心の程度が大きいとセンサ部220によるウエハの径方向の検出可能範囲を外れてしまい,ウエハの周縁が検出できずにウエハ周縁形状データの一部が連続してすべて無効データ(透明ウエハの場合は光透過型センサ250の光がウエハWを透過するので飽和データとなり得る)になってしまうことがある。ウエハ周縁形状データ全体に対する有効データ数の割合が少なければ,ウエハ周縁形状を正しく検出できないため,ウエハWの切欠マークも正しく判定できない。このため,ウエハ周縁形状データ全体に対する有効データ数を判定する。
次いでステップS330にて有効データ数が所定値に満たないか否かを判断する。具体的には例えば有効データ数がウエハ周縁形状データにおける1回転(360度)分のサンプリングデータの3/10に満たないか否かを判断する。図19に示すような重ね合せデータにおいては半回転(180度)分のサンプリングデータの3/5に満たないか否かを判断する。なお,有効データの判定基準は上述した場合に限定されることはなく,要求精度に応じて任意の数値に設定することが可能である。
ステップS330にて有効データ数が所定値に満たないと判断した場合はステップS370にてエラー処理を行う。エラー処理としては例えば有効なアライメント処理が行えない旨をディスプレイなどの表示手段に表示し,ウエハWを共通搬送機構160により回転載置台210に載せ直す処理などを実行する。
ステップS330にて有効データ数が所定値以上であると判断した場合はステップS340にてウエハ周縁形状データについての重ね合せデータの平均値と標準偏差(σ)を算出する。この場合,ピーク値(最大値)の位置から所定範囲(切欠マーク相当部分)を除く有効データを対象とすることによって,平均値と標準偏差(σ)を算出するようにしてもよい。このように,切欠マーク相当部分及び無効データを除いて平均値と標準偏差(σ)を算出することにより,高い精度で平均値と標準偏差(σ)を算出することができる。なお,こうして算出されたウエハ周縁形状データについての重ね合せデータの平均値と標準偏差(σ)は例えば制御部180のメモリなどに記憶される。
(切欠マークの判定処理)
次に,ステップS350にて切欠マークの判定処理を行う。図20に,このような切欠マークの判定処理の具体例を示すフローチャートである。図20に示すように,切欠マーク判定処理は,先ずステップS351にてウエハ周縁形状データについての重ね合せデータ切欠マーク候補の検索を行う。
具体的には上記のように算出されたウエハ周縁形状データについての重ね合せデータの平均値と標準偏差(σ)に基づいて切欠マーク候補を検索する。例えば図21に示すように重ね合せデータの平均値+4σを閾値として,重ね合せデータのうち上記閾値を超える部分を検索し,この部分を切欠マーク候補と判断する。
次いで,ステップS352にて切欠マーク候補が検索されたか否かを判断する。切欠マーク候補が検索されないと判断した場合は,ステップS359にてエラー処理を行う。エラー処理としては,例えば有効なアライメント処理が行えない旨をディスプレイなどの表示手段に表示し,ウエハWを共通搬送機構160により回転載置台210に載せ直す処理などを実行する。
ステップS352にて切欠マーク候補が検索されたと判断した場合はステップS353にて検索された切欠マーク候補のサンプリングデータに対して前提判定処理を行う。ここでは,後続の切欠マーク候補の本判定(例えば第1判定処理及び第2判定処理)を正しく行うことができるように,前提となる判定条件の判定を行う。
前提判定条件としては,例えば切欠マーク候補のサンプリングデータのデータ数が所定数(例えば3点)以上であることが挙げられる。切欠マーク候補のサンプリングデータのデータ数が少なくとも3点以上なければ,本判定(例えば第1判定処理及び第2判定処理)において曲線近似を行うことができないからである。
その他の前提判定条件としては,切欠マーク候補のサンプリングデータに含まれる飽和データ数が所定数(例えば20点)未満であることが挙げられる。切欠マーク候補のサンプリングデータに含まれる飽和データ数が例えば20点以上もあればノイズ部分である蓋然性が高いので,このような場合は第1判定処理(ステップS355),第2判定処理(ステップS357)を行わないようにするためである。これにより,飽和データによって切欠マークを誤判定することを予め防止することができる。
その他の前提判定条件としては,切欠マーク候補のサンプリングデータのデータ数が切欠マークを構成し得る許容範囲内(例えば切欠マークがノッチの場合は基準値9点±4点)であることが挙げられる。例えば切欠マークがノッチの場合における切欠マーク候補の具体例を図22に示す。このように切欠マークがノッチの場合は,切欠マーク候補のサンプリングデータのデータ数が許容範囲内の場合には,所定のノッチ幅となり,切欠マークである蓋然性が高いからである。
なお,このような前提判定条件のうちの1つを判断してもよく,いずれか2つを組合わせて判断するようにしてもよい。但し,後続の本判定による切欠マークの判定精度の確率をより高めるためには,上記前提判定条件のすべてを判断することが好ましい。
ステップS354にて検索された切欠マーク候補のサンプリングデータが上述したような前提判定条件を満たすか否かを判断する。ステップS354にて前提判定条件を満たさないと判断した場合はステップS351に戻り,他の切欠マーク候補の検索を行う。そして他の切欠マーク候補がなければ,エラー処理を行い,他の切欠マーク候補が検索されれば,その切欠マーク候補について再び前提判定処理を行う。
これに対して,ステップS354にて前提判定条件を満たすと判断した場合はステップS355以降の本判定が行われる。図20に示すように,本実施形態における切欠マークの本判定では,第1判定処理(ステップS355)及びこれに続く第2判定処理(ステップS357)の2段階の判定を行う。
(切欠マークの第1判定処理)
先ず,第1判定処理(ステップS355)について説明する。第1判定処理は,検索された切欠マーク候補に相当する部分のサンプリングデータ群(以下,「切欠マーク候補のデータ群」とも称する)を曲線近似し,その近似曲線と切欠マーク候補のデータ群との誤差(ずれ)を判定するものである。
第1判定処理は,例えば次のように行う。先ず,検索された切欠マーク候補のデータ群に対して,例えば最小2乗法による2次曲線(放物線)近似処理を行う。このような2次曲線(放物線)近似処理として,例えばN点の切欠マーク候補のサンプリングデータ(x,y)を下記(2−1)式に示すような2次式により最小2乗法により曲線近似する方法の具体例について説明する。
y=a+ax+a …(2−1)
ここで,最小2乗法とは,下記(2−2)式が極小となるようなa,a,aを求めることである。
S=(y−y)+(y−y)+…+(y−y)
=(y−a−a−a
+(y−a−a−a
+(y−a−a−a …(2−2)
従って,例えば上記(2−2)式で表されるSをa,a,aでそれぞれ微分し,極小点においはa,a,aで微分した式がそれぞれ0になることを利用することにより,上記(2−2)式が極小となるようなa,a,aを求めることができ,(2−1)式により近似曲線式を求めることができる。
このように,切欠マーク候補のデータ群の近似曲線が求められると,その近似曲線と切欠マーク候補のデータ群との誤差を求める。例えば上述したような最小2乗法によって求められた近似曲線式に基づいて切欠マーク候補のデータ群の各点での近似値を算出する。
次いで,これら近似曲線式による近似値データ群と,切欠マーク候補の元のデータ群との誤差を求める。具体的には例えば近似曲線式による近似値データ群における各点のデータと,これらに対応する切欠マーク候補に相当するデータ群における各点のデータとの差をそれぞれ求め,これらの平均値を上記近似曲線との誤差として算出する。このような近似曲線式による近似値データ群と,切欠マーク候補の元のデータ群との具体例を図23に示す。図23において実線で示す曲線は近似曲線であり,「×」は切欠マーク候補の元のデータ群,「○」は近似曲線式による近似値データ群を示す。
こうして求めた近似曲線との誤差が第1判定条件を満たすか否かを判断する(誤差判定)。このような誤差判定における第1判定条件としては,例えば図23に示すように近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hを基準として,その切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hに対する上記誤差の割合が第1判定閾値を超えないことを条件とする。
上述したような近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hは,例えば近似曲線式によって求められた近似値の最大値と最小値との差として算出できる。従って,上記第1判定条件としては,近似曲線式による近似値のデータと,切欠マーク候補のサンプリングデータとの誤差の,近似曲線式による近似値の最大値と最小値の差に対する割合が第1判定閾値(例えば1/10)を超えないことを条件とする。
ここで,近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の深さ(高さ)H(例えば近似曲線式によって求められた近似値の最大値と最小値との差)を上記誤差判定の基準としたのは,以下の理由による。
切欠マーク候補の判定を行う前には,ウエハ周縁形状データのサンプリングデータを半周期折り返して重ね合せデータにすることによって,正弦波成分をキャンセルしている(図17に示すステップS310)。このため,基本的に切欠マーク以外はほぼ平坦な波形になる(例えば図21参照)。しかしながら,ウエハ周縁形状データに飽和データが含まれると,その部分については重ね合せデータの波形が***(シフト)してしまうことがある。このため,例えば図24に示すように,重ね合せデータにおける切欠マーク候補についても,飽和データの有無によって,シフトしてしまったり,シフトしなかったりするため,重ね合せデータの切欠マーク候補部分の値が変動する。従って,もし近似曲線式から算出した近似値をそのまま上記誤差判定の基準とすれば,その誤差判定が切欠マーク候補部分の値の変動の影響を受けてしまう。
そこで,本実施形態にかかる誤差判定では,近似曲線式から算出した近似値をそのまま誤差判定の基準とするのではなく,図24に示すように近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hを誤差判定の基準とすることにより,重ね合せデータの切欠マーク候補部分の値の変動の影響を受けることなく,誤差判定を行うことができるようにしている。
第1判定閾値については,実際の切欠マークに相当する部分が切欠マーク候補とされた場合は除外されずに残され,ノイズ部分が切欠マーク候補とされた場合のみ,そのような切欠マーク候補を除外する値に設定することが好ましい。例えばウエハ周縁形状データのサンプリングデータから切欠マーク相当部分と,ノイズ部分とにおける上記誤差判定を行った実験結果によれば,切欠マーク相当部分についての誤差は切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hの1/40以内であるのに対して,ノイズ部分についての誤差は切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hの7/10以上であった。従って,第1判定閾値は,少なくとも切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hの1/40〜7/10の範囲で決定した値であることが好ましい。例えば切欠マーク相当部分については誤差が切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hの1/40以内であることを考慮すれば,マージンを考慮して,切欠マーク候補部分の深さ(高さ)Hの1/10とすることがより好ましい。こうして決定された第1判定閾値は,例えば制御部180のメモリなどで構成される記憶手段の第1判定閾値記憶領域に予め記憶しておく。
このような第1判定処理によれば,例えば切欠マーク候補の近似曲線との誤差が大きいほど,その切欠マーク候補部分はノイズ部分である蓋然性が高いので,このようなノイズ部分を切欠マーク候補から除外することができる。また,切欠マーク候補の近似曲線との誤差が上記第1判定閾値を超えなければその切欠マーク候補部分は切欠マークである蓋然性が高いので,上記第1判定処理よって切欠マークの判定を行うことによって,判定精度を高めることができる。さらに,第2判定処理を実行する前に切欠マーク候補からノイズ部分を除外することができるので,第2判定処理によってノイズ部分を切欠マークであると誤判定する虞をなくすことができる。
ステップS355にて上述したような第1判定処理を行って,ステップS356にて第1判定条件を満たすか否か,すなわち第1判定処理における上記誤差判定により,切欠マーク候補のサンプリングデータと近似曲線との誤差が第1判定条件を満たすか否かを判断する。
ステップS356にて第1判定条件を満たさないと判断した場合には,ステップS351に戻って他の切欠マーク候補の検索を行い,第1判定条件を満たすと判断した場合には,ステップS357にて第2判定処理を行う。
(切欠マークの第2判定処理)
ここで,第2判定処理(ステップS357)について説明する。第2判定処理は,上述したように切欠マーク候補のサンプリングデータを曲線近似した場合に,その切欠マーク候補の近似曲線式の係数が所定の第2判定条件を満たすか否かを判定するものである。これにより,切欠マーク候補の近似曲線の形が実際の切欠マークの形(例えば実際の切欠マークのサンプリングデータを曲線近似した場合の近似曲線の形)に近いか否かを判定することができる。
第2判定処理は,例えば次のように行う。検索された切欠マーク候補のサンプリングデータに対して,例えば最小2乗法による2次曲線(放物線)近似処理を行った場合には,上記(2−1)式に示す2次曲線式における2次の項の係数aが第2判定条件である許容範囲内にあるか否かを判断する。
第2判定条件としての許容範囲は,ウエハWに形成された切欠マークの形に応じて決定することが好ましい。ウエハWに形成された切欠マークの形によってその部分を曲線近似した場合の曲線の形も変るからである。第2判定条件としての許容範囲は,例えば切欠マークがノッチの場合は基準値30±18とすることができる。こうして決定された第2判定条件としての許容範囲は,制御部180のメモリなどで構成される記憶手段の許容範囲領域に予め記憶される。
このような第2判定処理によれば,例えば切欠マーク候補の近似曲線の形が実際の切欠マークの近似曲線の形に近いほど,その候補は切欠マークである蓋然性が高いので,このような判定することによって,切欠マークを高い確率で判定することができる。
また,第1判定処理によって切欠マーク候補を曲線近似した場合の近似曲線と切欠マーク候補のサンプリングデータとの誤差を判定した上で,第2判定処理によって切欠マーク候補の近似曲線の形が実際の切欠マークの近似曲線の形に近いか否かを判定するため,切欠マークの判定精度をより向上させることができる。
なお,本実施形態では,上記のように切欠マークの本判定として,第1判定処理と第2判定処理の2段階の処理を行う場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,切欠マークの本判定として第1判定処理のみを行うようにしてもよい。すなわち,切欠マークの本判定として第1判定処理のみを実行しても,飽和データなどの異常データのばらつきによるノイズ部分を切欠マークと誤判定することを防止できるので,切欠マークの判定精度を高めることができる。
また,不透明ウエハの場合は,後述する透明ウエハのような飽和データに起因する問題がないため,切欠マークの本判定として第2判定処理のみを行うようにしてもよいが,透明ウエハの場合は,飽和データが複数発生する可能性が高いので,切欠マークの本判定として第2判定処理を行っただけでは,これらの飽和データのばらつきによってはノイズ部分を切欠マークと誤判定される虞がある。
例えば図25に示すような飽和データを含むサンプリングデータに対して第2判定処理のみを行った場合を考える。このようにウエハ周縁形状データの中に飽和データがばらついて複数発生している場合にはそのノイズ部分について,最小2乗法による2次曲線近似を行うと,図26に示すようにノイズ部分であるにも拘らず,切欠マークのような近似曲線(2次曲線式)ができる場合がある。このような場合,第2判定処理では近似曲線と切欠マークのサンプリングデータとの誤差(ずれ)を認識できないため,ノイズ部分の近似曲線(2次曲線式)であっても,その2次曲線式における2次の項の係数aが第2判定条件である許容範囲を満たせば,そのノイズ部分を切欠マークと誤判定してしまう虞がある。
そこで,特に透明ウエハWの場合には,第2判定処理を行う前に第1判定処理を行うことが好ましい。これにより,第1判定処理によって近似曲線と切欠マークのサンプリングデータとの誤差(ずれ)を判定することによって,飽和データのばらつきが切欠マークの判定に影響を与えることを防止することができる。すなわち,例えば図26に示すように飽和データのばらつきがあるノイズ部分は,そのノイズ部分の近似曲線と切欠マークのサンプリングデータとの誤差(ずれ)が大きくなり許容範囲を超えるため,第1判定処理によってこのようなノイズ部分を切欠マーク候補から除外することができる。このため,その後に行われる第2判定処理では,近似曲線と切欠マークのサンプリングデータとの誤差(ずれ)が許容範囲内となる切欠マーク候補のみを判定することができるので,飽和データに影響されずに切欠マークの判定を行うことができる。これにより,切欠マークの判定精度をより一層向上させることができる。
なお,不透明ウエハWでも,例えば信号制御の電気的なノイズなどにより異常データが発生した場合には,透明ウエハWの場合と同様の問題が生じる虞も考えられるので,不透明ウエハWについても,第2判定処理を行う前に第1判定処理を行うようにしてもよい。これにより,透明ウエハW,不透明ウエハWの種類を問わずに同じ判定処理を実行できる。
ステップS357にて上述したような第2判定処理を行って,ステップS358にて第2判定条件を満たすか否か,すなわち切欠マークの近似曲線式である例えば2次曲線式における2次の項の係数aが第2判定条件である許容範囲内にあるか否かを判断する。
ステップS358にて第2判定条件を満たさないと判断した場合には,ステップS351に戻って他の切欠マーク候補の検索を行い,第2判定条件を満たすと判断した場合には,図17に示す処理に戻ってステップS360にて切欠マークの判定処理による判定条件を満たす切欠マーク候補を切欠マークと決定する。
そして,図7の処理に戻り,ステップS400にて切欠マークの位置と方向を算出する。例えば図20に示す切欠マークの判定処理で決定した切欠マークのサンプリングデータが存在する位置を,ウエハ周縁形状データにおいて実際に切欠マークが存在している位置として決定し,その切欠マークの方向を算出する。
そして,切欠マークの方向の算出が終了すると,ステップS500にてウエハWの向きの調整が行われる。例えばステップS400までの処理によって得られた切欠マークの位置と方向に基づいて,回転載置台210を回転させてウエハWを所定の向きにする。こうして,一連のウエハの位置決め処理を終了する。その後は,例えば共通搬送機構160によってウエハWを位置決め装置200から取出して例えばロードロック室などに搬送する。これにより,ウエハWは所定の向きに位置決め(位置合せ)された状態で,処理室へ向けて搬送することができる。
(基板搬送装置の他の構成例)
次に,本発明の実施形態にかかる基板処理装置の他の構成例について図面を参照しながら説明する。例えば本発明は,図1に示す基板処理装置100に限られず,様々な基板処理装置に適用できる。図27には,真空処理ユニットがマルチチャンバで構成される基板処理装置の概略構成を示す。
図27に示す基板処理装置300は,基板例えばウエハWに対して成膜処理,エッチング処理等の各種の処理を行う複数の処理室340を有する真空処理ユニット310と,この真空処理ユニット310に対してウエハWを搬出入させる搬送ユニット120とを備える。搬送ユニット120の構成は,図1とほぼ同様であるため,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図27に示す搬送ユニット120は,搬送室130内に配設される共通搬送機構(大気側搬送機構)160を1つのピックを備えるシングルアーム機構で構成した例である。共通搬送機構160が固定される基台162は,搬送室130内の中心部を長さ方向に沿って設けられた図示しない案内レール上にスライド移動可能に支持されている。この基台162と案内レールにはそれぞれ,リニアモータの可動子と固定子とが設けられている。案内レールの端部には,このリニアモータを駆動するためのリニアモータ駆動機構(図示しない)が設けられている。リニアモータ駆動機構には,制御部180が接続されている。これにより,制御部180からの制御信号に基づいてリニアモータ駆動機構が駆動し,共通搬送機構160が基台162とともに案内レールに沿って矢印方向へ移動するようになっている。
図27では,例えば6つの処理室340A〜340Fを有する真空処理ユニット310を搬送ユニット120の側面に配設したものを示す。真空処理ユニット310は,6つの処理室340A〜340Fにウエハを搬出入する共通搬送室350を備え,この共通搬送室350の周りに各処理室340A〜340Fがそれぞれゲートバルブ344A〜344Fを介して配設されている。また,共通搬送室350には,真空引き可能に構成された第1,第2ロードロック室360M,360Nがそれぞれゲートバルブ354M,354Nを介して配設されている。これら第1,第2ロードロック室360M,360Nは,それぞれゲートバルブ364M,364Nを介して搬送室130の側面に接続されている。
このように,上記共通搬送室350と上記6つの各処理室340A〜340Fとの間及び上記共通搬送室350と上記各ロードロック室360M,360Nとの間はそれぞれ気密に開閉可能に構成され,クラスタツール化されており,必要に応じて共通搬送室350内と連通可能になっている。また,上記第1及び第2の各ロードロック室360M,360Nと上記搬送室130との間も,それぞれ気密に開閉可能に構成されている。
上記各処理室340A〜340Fは,ウエハWに対して例えば同種の処理または互いに異なる異種の処理を施すようになっている。各処理室340A340内には,ウエハWを載置するための載置台342A〜342Fがそれぞれ設けられている。
上記ロードロック室360M,360Nは,ウエハWを一時的に保持して圧力調整後に,次段へパスさせる機能を有している。上記ロードロック室360M,360Nは,さらに冷却機構や加熱機構を有するように構成してもよい。
共通搬送室350内には,例えば屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる搬送機構(真空側搬送機構)370が設けられている。この搬送機構370は基台372に回転自在に支持されている。基台372は,共通搬送室350内の基端側から先端側にわたって配設された案内レール374上を例えばアーム機構376によりスライド移動自在に構成されている。
このように構成された搬送機構370によれば,搬送機構370を案内レール374に沿ってスライド移動させることにより,各ロードロック室360M,360N及び各処理室340A〜340Fにアクセス可能となる。例えば上記各ロードロック室360M,360N及び対向配置された処理室340A,340Fにアクセスする際には,搬送機構370を案内レール374に沿って共通搬送室350の基端側寄りに位置させる。
また,上記つの処理室340B〜340Eにアクセスする際には,搬送機構370を案内レール374に沿って共通搬送室350の先端側寄りに位置させる。これにより,1つの搬送機構370により,共通搬送室350に接続されるすべてのロードロック室360M,360Nや各処理室340A〜340Fにアクセス可能となる。搬送機構370は,2つのピックを有しており,一度に2枚のウエハを取り扱うことができるようになっている。
なお,搬送機構370の構成は上記のものに限られず,2つの搬送機構によって構成してもよい。例えば共通搬送室350の基端側寄りに屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる第1搬送機構を設けるとともに,共通搬送室350の先端側寄りに屈伸・昇降・旋回可能に構成された多関節アームよりなる第2搬送機構を設けるようにしてもよい。また,上記搬送機構370のピックの数は,2つの場合に限られることはなく,例えば1つのみのピックを有するものであってもよい。
図27に示すような基板処理装置300においても,位置決め装置200を使用して上述したような位置決め処理を実行することができる。これにより,基板処理装置300においても,例えば飽和データなどの異常データに起因するノイズ部分を基板周縁に形成された切欠マークと誤判定することを防止するとともに切欠マークの判定精度を向上することができる。
なお,基板処理装置300における処理室340の数は,図27に示すような6つの場合に限定されるものではなく,5つ以下でもよく,またさらに追加して設けてもよい。また,図27に示す真空処理ユニット310は,1つの共通搬送室350の周りに複数の処理室を接続した処理室ユニットが1つの場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,1つの共通搬送室350の周りに複数の処理室を接続した処理室ユニットをバッファ室を介して2以上接続する,いわゆるタンデム型の構成にしてもよい。
以上説明したような本実施形態におけるウエハの位置決め処理は,透明ウエハの場合のみならず,不透明ウエハの場合にも適用可能である。例えば不透明ウエハであっても外乱光の影響や電気的ノイズの影響などによって異常データが発生した場合には,異常データのばらつき度合によっては,そのようなノイズ部分をウエハの切欠マークであると誤判定する虞がある。このため,不透明ウエハの場合においても本実施形態におけるウエハの位置決め処理を適用することによって,このような切欠マークの誤判定を防止することができ,切欠マークの判定精度を向上させることができる。
また,本実施形態では,光センサとして光透過型センサによってウエハの周縁形状を検出する場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,光センサとして光反射型センサによってウエハの周縁形状を検出するようにしてもよい。透明ウエハの大部分は光を透過するため,光透過型センサであっても,反射型光センサであっても,これらの光センサが例えば外乱光などのノイズ光の影響によって飽和データ(異常データ)が発生する可能性が高いため,飽和データのばらつき度合によっては,そのようなノイズ部分をウエハの切欠マークであると誤判定する虞がある。
このため,光センサとして光反射型センサを使用する場合についても本実施形態におけるウエハの位置決め処理を適用することによって,このような切欠マークの誤判定を防止することができ,切欠マークの判定精度を向上させることができる。
また,本実施形態におけるウエハの位置決め処理は,切欠マークとしてノッチが形成されたウエハの他に,切欠マークとしてオリフラ(オリエンテーションフラット)が形成されたウエハにも適用できる。
また,上述した実施形態の機能(例えばウエハ処理機能,除電処理機能)を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し,そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムを読み出して実行することによっても,本発明が達成されることは言うまでもない。
この場合,記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり,そのプログラムを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムを供給するための記憶媒体等の媒体としては,例えば,フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−RW,DVD+RW,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
なお,コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより,上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく,そのプログラムの指示に基づき,コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い,その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も,本発明に含まれる。
さらに,記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムが,コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後,そのプログラムの指示に基づき,その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い,その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も,本発明に含まれる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は,ウエハなどの基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて基板の位置決めを行う基板位置決め装置,基板位置決め方法,プログラムに適用可能である。
本発明の実施形態にかかる基板処理装置の構成例を示す断面図である。 ウエハに形成された切欠マークの具体例を示す図である。 同実施形態にかかる位置決め装置内の具体的な概略構成例 同実施形態にかかる位置決め装置によりウエハ周縁部を検出する原理を説明する図である。 同実施形態にかかるウエハ周縁形状データを説明する図である。 同実施形態にかかる飽和データ(異常データ)の具体例を示す図である。 同実施形態にかかるウエハの位置決め処理の具体例を示すフローチャートである。 図7に示すノイズ低減処理の具体例を示すフローチャートである。 図8に示す第1ノイズ低減処理における第1ノイズ閾値を説明する図である。 ウエハ周縁形状データの一部のサンプリングデータの具体例を示す図である。 図10に示すサンプリングデータに第1ノイズ低減処理を実行した結果を示す図である。 図11に示すサンプリングデータに第2ノイズ低減処理を実行した結果を示す図である。 飽和データを含むサンプリングデータの具体例を示す図である。 図13に示すサンプリングデータに第2ノイズ低減処理のみを実行した結果を示す図である。 複数の飽和データを含むノイズ部分のサンプリングデータの具体例を示す図である。 図15に示すサンプリングデータに第2ノイズ低減処理のみを実行した結果を示す図である。 図7に示す切欠マークの検出処理の具体例を示すフローチャートである。 ウエハ周縁形状データについての全周期分のサンプリングデータの具体例を示す図である。 図18に示すウエハ周縁形状データに基づいて生成された重ね合せデータを示す図である。 図17に示す切欠マークの判定処理の具体例を示すフローチャートである。 図17に示す切欠マーク候補の検索を説明するための図である。 切欠マーク候補の具体例を示す図である。 切欠マーク候補の具体例を示す図である。 重ね合せデータの波形が***(シフト)する場合を説明する図である。 複数の飽和データを含むノイズ部分のサンプリングデータの他の具体例を示す図である。 図25に示すサンプリングデータに第2判定処理のみを実行した結果を示す図である。 本発明の実施形態にかかる基板処理装置の他の構成例を示す断面図である。
符号の説明
100 基板処理装置
110(110A,110B) 真空処理ユニット
120 搬送ユニット
130 搬送室
132(132A〜132C) カセット台
134(134A〜134C) カセット容器
136(136A〜136C) ゲートバルブ
140(140A,140B) 処理室
142(142A,142B) 載置台
150(150A,150B) ロードロック室
154(154A,154B) バッファ用載置台
156(156A,156B) バッファ用載置台
160 共通搬送機構
162 基台
170(170A,170B) 個別搬送機構
172(172A,172B) ピック
180 制御部
200 装置
210 回転載置台
212 駆動部
214 回転駆動軸
216 回転板
220 センサ部
230 発光部
232 発光素子
234 レンズ
240 受光部
250 光透過型センサ
300 基板処理装置
310 真空処理ユニット
340(340A〜340F) 処理室
342(342A〜342F) 載置台
344(344A〜344F) ゲートバルブ
350 共通搬送室
354(354M,354N) ゲートバルブ
360(360M,360N) ロードロック室
364(364M,364N) ゲートバルブ
370 搬送機構
372 基台
374 案内レール
376 アーム機構
W ウエハ

Claims (20)

  1. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め装置であって,
    前記基板を回転自在に載置可能な回転載置台と,
    前記回転載置台に載置された基板の周縁を検出可能な光センサを設けるセンサ部と,
    前記センサ部から取得した基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減処理と,前記ノイズ低減処理後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定処理と,前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め処理とを実行する制御部と,を備え,
    前記制御部は,前記切欠マーク判定処理において,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とする基板位置決め装置。
  2. 前記ノイズ低減処理は,前記基板周縁形状データを構成するサンプリングデータの1点分ずつを対象データとし,その対象データを前後1点のデータとそれぞれ比較して,前記対象データが前記前後データから所定の第1ノイズ閾値以上離れているか否かを判断することによって前記突発的な異常データを検出することを特徴とする請求項1に記載の基板位置決め装置。
  3. 前記所定の第1ノイズ閾値は,前記基板周縁形状データのうちの切欠マーク相当部のサンプリングデータのうち,少なくとも切欠マーク相当部の頂点に相当する1点とその前後1点の合計3点のデータが削除されないような範囲の値とすることを特徴とする請求項2に記載の基板位置決め装置。
  4. 前記所定の第1判定閾値は,前記切欠マーク候補部分の高さの1/40〜7/10の範囲で決定された値であることを特徴とする請求項に記載の基板位置決め装置。
  5. 前記所定の第1判定閾値は,前記切欠マーク候補部分の高さの1/10としたことを特徴とする請求項に記載の基板位置決め装置。
  6. 前記切欠マーク判定処理は,前記ノイズ低減処理後の前記基板の1周期分の基板周縁形状データについて,その半周期分のデータをずらして重ね合せることによって基板周縁形状データの重ね合せデータを生成し,その重ね合せデータから切欠マーク候補を検出することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板位置決め装置。
  7. 前記切欠マーク判定処理は,少なくとも前記切欠マーク候補に相当するサンプリングデータのデータ数が所定数以上であることを前提判定条件とし,この前提判定条件を満たす前記切欠マーク候補のサンプリングデータに対して,最小2乗法によって曲線近似することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板位置決め装置。
  8. 前記基板は,透明ウエハであり,前記切欠マークは,前記透明ウエハの周縁の一部に形成されたノッチであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の基板位置決め装置。
  9. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め装置であって,
    前記基板を回転自在に載置可能な回転載置台と,
    前記回転載置台に載置された基板の周縁を検出可能な光センサを設けるセンサ部と,
    前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減処理と,前記第1ノイズ低減処理後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減処理と,前記第2ノイズ低減処理後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を2次曲線に近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する第1判定処理と,前記第1判定処理による所定の判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式における2次の項の係数が所定の許容範囲を満たすか否かを判定する第2判定処理と,前記第2判定処理において前記所定の許容範囲を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め処理とを実行する制御部と,を備え,
    前記制御部は,前記第1判定処理において,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とする基板位置決め装置。
  10. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め方法であって,
    前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得工程と,
    前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減工程と,
    前記ノイズ低減工程後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定工程と,
    前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め工程と,を有し,
    前記切欠マーク判定工程は,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とする基板位置決め方法。
  11. 前記ノイズ低減工程は,前記基板周縁形状データを構成するサンプリングデータの1点分ずつを対象データとし,その対象データを前後1点のデータとそれぞれ比較して,前記対象データが前記前後データから所定の第1ノイズ閾値以上離れているか否かを判断することによって前記突発的な異常データを検出することを特徴とする請求項10に記載の基板位置決め方法。
  12. 前記所定の第1ノイズ閾値は,前記基板周縁形状データのうちの切欠マーク相当部のサンプリングデータのうち,少なくとも切欠マーク相当部の頂点に相当する1点とその前後1点の合計3点のデータが削除されないような範囲の値とすることを特徴とする請求項11に記載の基板位置決め方法。
  13. 前記所定の第1判定閾値は,前記切欠マーク候補部分の高さの1/40〜7/10の範囲で決定された値であることを特徴とする請求項10に記載の基板位置決め方法。
  14. 前記所定の第1判定閾値は,前記切欠マーク候補部分の高さの1/10としたことを特徴とする請求項13に記載の基板位置決め方法。
  15. 前記切欠マーク判定工程は,前記ノイズ低減工程後の前記基板の1周期分の基板周縁形状データについて,その半周期分のデータをずらして重ね合せることによって基板周縁形状データの重ね合せデータを生成し,その重ね合せデータから切欠マーク候補を検出することを特徴とする請求項1014のいずれかに記載の基板位置決め方法。
  16. 前記切欠マーク判定工程は,少なくとも前記切欠マーク候補に相当するサンプリングデータのデータ数が所定数以上であることを前提判定条件とし,この前提判定条件を満たす前記切欠マーク候補のサンプリングデータに対して,最小2乗法によって曲線近似することを特徴とする請求項1015のいずれかに記載の基板位置決め方法。
  17. 前記基板は,透明ウエハであることを特徴とする請求項1016のいずれかに記載の基板位置決め方法。
  18. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め方法であって,
    前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得工程と,
    前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減工程と,
    前記第1ノイズ低減工程後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減工程と,
    前記第2ノイズ低減工程後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を2次曲線に近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する第1判定工程と,
    前記第1判定工程による前記所定の判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式における2次の項の係数が所定の許容範囲を満たすか否かを判定する第2判定工程と,
    前記第2判定工程において前記所定の許容範囲を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め工程と,を有し,
    前記第1判定工程は,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とする基板位置決め方法。
  19. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決め処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
    前記基板の位置決め処理は,
    前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得手順と,
    前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間するノイズ低減手順と,
    前記ノイズ低減手順後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を曲線近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する切欠マーク判定手順と,
    前記所定の判定条件を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め手順と,を有し,
    前記切欠マーク判定手順は,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とするプログラム。
  20. 基板の周縁に形成された切欠マークを検出し,検出された切欠マークに基づいて前記基板の位置決め処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって,
    前記基板の位置決め処理は,
    前記基板の周縁を光センサによって検出し,前記光センサからの検出値を基板周縁形状データとして取得するデータ取得手順と,
    前記基板周縁形状データから突発的な異常データを検出して,検出された突発的な異常データを削除し,その部分にその周辺データに基づいて得られる基板周縁形状の予測データを補間する第1ノイズ低減手順と,
    前記第1ノイズ低減手順後の基板周縁形状データの各データをその周辺データに基づいて補正する第2ノイズ低減手順と,
    前記第2ノイズ低減手順後の基板周縁形状データから切欠マーク候補を検出し,検出された切欠マーク候補に相当する部分のデータ群を2次曲線に近似して得られる近似曲線と前記切欠マーク候補に相当する部分のデータ群との誤差が所定の判定条件を満たすか否かを判定する第1判定手順と,
    前記第1判定手順による所定の判定条件を満たす切欠マーク候補についての前記近似曲線の近似曲線式における2次の項の係数が所定の許容範囲を満たすか否かを判定する第2判定手順と,
    前記第2判定手順において許容範囲を満たす切欠マークに基づいて前記基板の位置決めを行う基板位置決め手順と,を有し,
    前記第1判定手順は,前記近似曲線によって現される切欠マーク候補部分の高さを基準として,その切欠マーク候補部分の高さに対する前記誤差の割合が所定の第1判定閾値を超えないことを前記所定の判定条件とすることを特徴とするプログラム。
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