JP4565271B2 - 露光方法、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

露光方法、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体を介して基板を露光する露光方法、露光装置、及びデバイス製造方法に関するものである。
本願は、2005年1月31日に出願された特願2005−023244号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体デバイス、液晶表示デバイス等のマイクロデバイスの製造工程の一つであるフォトリソグラフィ工程では、マスク上に形成されたパターンの像を感光性の基板上に投影する露光装置が用いられる。この露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンの像を投影光学系を介して基板に投影するものである。マイクロデバイスの製造においては、デバイスの高密度化のために、基板上に形成されるパターンの微細化が要求されている。この要求に応えるために露光装置の更なる高解像度化が望まれており、その高解像度化を実現するための手段の一つとして、下記特許文献1に開示されているような、投影光学系と基板との間を気体よりも屈折率の高い液体で満たした状態で露光処理を行う液浸露光装置が案出されている。
国際公開第99/49504号パンフレット
投影光学系と基板との間を液体で満たした状態で投影光学系に対して基板(基板ステージ)を移動する際、液体の温度や温度分布が変動し、液体を介して所望のパターン像を投影できない可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、所望の投影状態で基板上にパターン像を投影できる露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、投影光学系(PL)と基板(P)との間の光路空間(K1)を液体(LQ)で満たし、投影光学系(PL)と液体(LQ)とを介してパターン像を基板(P)上に投影することによって基板(P)を露光する露光方法において、投影光学系(PL)に対する基板(P)の移動条件に応じて、基板(P)上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定し、決定された露光条件で基板(P)を露光する露光方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、投影光学系に対する基板の移動条件に応じて露光条件を決定することで、所望の投影状態で基板上にパターン像を投影することができる。
本発明の第2の態様に従えば、投影光学系(PL)と基板(P)との間の光路空間(K1)を液体(LQ)で満たし、投影光学系(PL)と液体(LQ)とを介してパターン像を基板(P)上に投影することによって基板(P)を露光する露光装置において、投影光学系(PL)の像面側で基板(P)を保持して移動可能な可動部材(PST)と、投影光学系(PL)に対する基板(P)の移動条件に応じて、基板(P)上に所望の投影状態でパターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置(MRY)とを備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様によれば、投影光学系に対する基板の移動条件に応じて、基板上に所望の投影状態でパターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置を設けたので、その記憶情報を使って、所望の投影状態で基板上にパターン像を投影することができる。
本発明の第3の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、所望の投影状態で基板上にパターン像を投影できる露光装置を使って、デバイスを製造することができる。
本発明によれば、所望の投影状態で基板上にパターン像を投影することができ、所望の性能を有するデバイスを製造することができる。
露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 基板を保持した基板ステージを示す平面図である。 光路空間の液体と基板ステージとの位置関係が液体に与える影響を説明するための模式図である。 光路空間の液体と基板ステージとの位置関係が液体に与える影響を説明するための模式図である。 基板上のショット領域を走査露光している状態を示す模式図である。 基板上のショット領域を走査露光している状態を示す模式図である。 露光方法の一実施形態を説明するためのフローチャート図である。 液体の温度に起因して生じる収差を説明するための図である。 液体の温度に起因して生じる収差を説明するための図である。 液体の温度に起因して生じる収差を説明するための図である。 液体の温度に起因して生じる収差を説明するための図である。 液体の温度に起因して生じる収差を説明するための図である。 ダミー基板に設けられた温度センサを説明するための図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャート図である。
符号の説明
10…液体供給機構、20…液体回収機構、100…液浸機構、AR…投影領域、CONT…制御装置、EX…露光装置、K1…光路空間、LC…結像特性調整装置、LQ…液体、LR…液浸領域、MRY…記憶装置、P…基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ、PSTD…基板ステージ駆動装置、S1〜S32…ショット領域
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。
<露光装置>
まず、露光装置の一実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージMSTと、基板Pを保持する基板ホルダPHを有し、基板Pを保持した基板ホルダPHを移動可能な基板ステージPSTと、マスクステージMSTに保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板P上に投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTと、制御装置CONTに接続され、露光に関する各種情報を記憶した記憶装置MRYとを備えている。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、投影光学系PLの像面側における露光光ELの光路空間K1を液体LQで満たすための液浸機構100を備えている。液浸機構100は、投影光学系PLの像面近傍に設けられ、液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22を有するノズル部材70と、ノズル部材70に設けられた供給口12を介して投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する液体供給機構10と、ノズル部材70に設けられた回収口22を介して投影光学系PLの像面側の液体LQを回収する液体回収機構20とを備えている。ノズル部材70は、基板P(基板ステージPST)の上方において、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1を囲むように環状に形成されている。
露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に投影している間、液体供給機構10から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域ARを含む基板P上の一部に、投影領域ARよりも大きく且つ基板Pよりも小さい液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する局所液浸方式を採用している。具体的には、露光装置EXにおいては、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1の下面LSAと、投影光学系PLの像面側に配置された基板Pの表面との間の露光光ELの光路空間K1が液体LQで満たされ、投影光学系PLと、投影光学系PLと基板Pとの間の液体LQとを介してマスクMのパターン像を基板P上に投影することによって、基板Pが露光される。制御装置CONTは、液体供給機構10を使って基板P上に液体LQを所定量供給するとともに、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを所定量回収することで、基板P上に液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する。
本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとをそれぞれの走査方向(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、水平面内においてマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をY軸方向、水平面内においてY軸方向と直交する方向をX軸方向(非走査方向)、Y軸及びX軸方向に垂直で投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ等の基材上に感光材(レジスト)を塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
図1に示すように、露光装置EXはチャンバ装置CHに収容されている。露光装置EXを収容したチャンバ装置CHは、クリーンルーム内の床面F上に設置されている。露光装置EXを収容したチャンバ装置CHの内部空間は空調系300により空調される。空調系300は、チャンバ装置CHの内部空間の環境(清浄度、温度、湿度、及び圧力等を含む)を所望状態に維持する。本実施形態における空調系300は、所望状態に調整された気体をチャンバ装置CHの一部に設けられた給気口301を介してチャンバ装置CHの内部空間に供給するとともに、チャンバ装置CHの内部空間の気体をチャンバ装置CHの他部に設けられた排気口302を介して外部に排出し、チャンバ装置CHの内部空間の環境を維持する。なお図1では、チャンバ装置CHは露光装置EX全体を収容しているが、露光装置EX全体を収容せず、光路空間K1を含む露光装置EXの一部の空間を収容する構成であってもよい。本実施形態の空調系300は、少なくとも光路空間K1の近傍を空調するものとする。
なお、給気口301、及び排気口302の位置は図1の例に限られず、例えばチャンバ装置CHの上部に給気口301を設け、チャンバ装置CHの下部に排気口302を設けてもよい。
照明光学系ILは、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、及び露光光ELによるマスクM上の照明領域を設定する視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態においては、液体供給機構10から供給する液体LQとして純水が用いられている。純水は、ArFエキシマレーザ光のみならず、例えば、水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTは、マスクMを保持して移動可能である。マスクステージMSTは、マスクMを真空吸着(又は静電吸着)により保持する。マスクステージMSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータやボイスコイルモータ等を含むマスクステージ駆動装置MSTDにより、マスクMを保持した状態で、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微少回転可能である。マスクステージMST上には移動鏡91が設けられている。また、移動鏡91に対向する位置にはレーザ干渉計92が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及びθZ方向の回転角(θX、θY方向の回転角を含んでもよい)はレーザ干渉計92によりリアルタイムで計測される。レーザ干渉計92の計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計92の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動し、マスクステージMSTに保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターン像を所定の投影倍率βで基板Pに投影する。投影光学系PLは、第1光学素子LS1を含む複数の光学素子で構成されており、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4、1/5、あるいは1/8の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また投影光学系PLは、反射素子を含まない屈折系、屈折素子を含まない反射系、反射素子および屈折素子を含む反射屈折系のいずれであってもよい。また本実施形態においては、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1は、鏡筒PKより露出している。
投影光学系PLには、例えば特開昭60−78454号公報、特開平11−195602号公報、国際公開第03/65428号パンフレット等に開示されているような、投影光学系PLの結像特性を調整可能な結像特性調整装置LCが設けられている。結像特性調整装置LCは、投影光学系PLを構成する複数の光学素子の一部を移動可能な光学素子駆動機構3を含む。光学素子駆動機構3は、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち特定の光学素子を光軸AX方向(Z軸方向)に移動したり、光軸AXに対して傾斜させることができる。結像特性調整装置LCは、投影光学系PLを構成する複数の光学素子のうち特定の光学素子を動かすことで、投影光学系PLの各種収差(投影倍率、ディストーション、球面収差等)及び像面位置(焦点位置)等を含む結像特性を調整することができる。また、結像特性調整装置LCとして、鏡筒PKの内部に保持されている一部の光学素子間の空間の気体の圧力を調整する圧力調整機構を含んでいてもよい。結像特性調整装置LCは、制御装置CONTにより制御される。
基板ステージPSTは、基板Pを保持する基板ホルダPHを有し、投影光学系PLの像面側において、ベース部材BP上で移動可能である。基板ホルダPHは、例えば真空吸着等により基板Pを保持する。基板ステージPST上には凹部96が設けられており、基板Pを保持するための基板ホルダPHは凹部96に配置されている。そして、基板ステージPSTの凹部96周囲の上面97は、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)になるような平坦面(平坦部)となっている。
基板ステージPSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ、ボイスコイルモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDにより、基板Pを基板ホルダPHを介して保持した状態で、ベース部材BP上でXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に基板ステージPSTは、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能である。したがって、基板ステージPSTに支持された基板Pの表面は、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ステージPSTの側面には移動鏡93が設けられている。また、移動鏡93に対向する位置にはレーザ干渉計94が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計94によりリアルタイムで計測される。
また、露光装置EXは、例えば特開平8−37149号公報に開示されているような、基板ステージPSTに支持されている基板Pの表面の位置情報を検出する斜入射方式のフォーカス・レベリング検出系30を備えている。フォーカス・レベリング検出系30は、基板Pの表面に斜め方向より検出光Laを照射する投射部31と、検出光Laに対して所定の位置関係に設けられ、基板Pの表面に照射された検出光Laの反射光を受光する受光部32とを備えており、受光部32の受光結果に基づいて、基板Pの表面の位置情報(Z軸方向の位置情報、及びθX及びθY方向の傾斜情報)を検出する。
レーザ干渉計94の計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計94の計測結果に基づいて、基板PのX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向における位置制御を行う。また、フォーカス・レベリング検出系30の検出結果も制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30の検出結果などに基づいて、基板ステージ駆動装置PSTDを駆動し、基板Pのフォーカス位置(Z位置)及び傾斜角(θX、θY)を制御して基板Pの表面の位置制御を行う。
次に、液浸機構100の液体供給機構10及び液体回収機構20について説明する。液体供給機構10は、液体LQを投影光学系PLの像面側に供給するためのものであって、液体LQを送出可能な液体供給部11と、液体供給部11にその一端を接続する供給管13とを備えている。供給管13の他端はノズル部材70に接続されている。ノズル部材70の内部には、供給管13の他端と供給口12とを接続する内部流路(供給流路)が形成されている。液体供給部11は、液体LQを収容するタンク、加圧ポンプ、供給する液体LQの温度を調整する温度調整装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えている。液体供給部11の液体供給動作は制御装置CONTにより制御される。なお、液体供給機構10のタンク、加圧ポンプ、温度調整装置、フィルタユニット等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場等の設備を代用してもよい。
液体回収機構20は、投影光学系PLの像面側の液体LQを回収する。液体回収機構20は、液体LQを回収可能な液体回収部21と、液体回収部21にその一端を接続する回収管23とを備えている。回収管23の他端はノズル部材70に接続されている。ノズル部材70の内部には、回収管23の他端と回収口22とを接続する内部流路(回収流路)が形成されている。液体回収部21は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器、及び回収した液体LQを収容するタンク等を備えている。なお、液体回収機構20の真空系、気液分離器、タンク等は、その全てを露光装置EXが備えている必要はなく、露光装置EXが設置される工場等の設備を代用してもよい。
液体LQを供給する供給口12及び液体LQを回収する回収口22はノズル部材70の下面70Aに形成されている。ノズル部材70の下面70Aは、基板Pの表面、及び基板ステージPSTの上面97と対向する位置に設けられている。ノズル部材70は、第1光学素子LS1の側面を囲むように設けられた環状部材であって、供給口12は、ノズル部材70の下面70Aにおいて、投影光学系PLの第1光学素子LS1(投影光学系PLの光軸AX)を囲むように複数設けられている。また、回収口22は、ノズル部材70の下面70Aにおいて、第1光学素子LS1に対して供給口12よりも外側に設けられており、第1光学素子LS1及び供給口12を囲むように設けられている。
そして、制御装置CONTは、液体供給機構10を使って基板P上に液体LQを所定量供給するとともに、液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを所定量回収することで、投影光学系PLと基板Pとの間の露光光ELの光路空間K1を液体LQで満たし、基板P上に液体LQの液浸領域LRを局所的に形成する。液体LQの液浸領域LRを形成する際、制御装置CONTは、液体供給部11及び液体回収部21のそれぞれを駆動する。制御装置CONTの制御のもとで液体供給部11から液体LQが送出されると、その液体供給部11から送出された液体LQは、供給管13を流れた後、ノズル部材70の供給流路を介して、供給口12より投影光学系PLの像面側に供給される。また、制御装置CONTのもとで液体回収部21が駆動されると、投影光学系PLの像面側の液体LQは回収口22を介してノズル部材70の回収流路に流入し、回収管23を流れた後、液体回収部21に回収される。
図2は、基板Pを保持した基板ステージPSTを上方から見た平面図である。図2に示すように、基板P上には複数のショット領域S1〜S32がマトリクス状に設定されており、これら基板P上に設定された複数のショット領域S1〜S32が順次露光される。制御装置CONTは、投影光学系PLと基板P(基板ステージPST)とをY軸方向に相対的に移動しつつ、各ショット領域S1〜S32のそれぞれを走査露光する。図2に示すように、本実施形態における投影光学系PLの投影領域ARはX軸方向を長手方向とするスリット状(矩形状)に設定されている。制御装置CONTは、投影光学系PLの投影領域ARと、基板P上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれとを、図2中、矢印y1、y2で示す方向に相対的に移動しつつ、各ショット領域S1〜S32のそれぞれを走査露光する。
本実施形態においては、制御装置CONTは、基板P上に設定された複数のショット領域S1〜S32のうち、最初に第1ショット領域S1を走査露光する。第1ショット領域S1を露光するとき、制御装置CONTは、第1ショット領域S1を走査開始位置へ移動するとともに、投影領域ARと第1ショット領域S1とが矢印y1で示す方向に相対的に移動するように基板P(基板ステージPST)を移動し、第1ショット領域S1を走査露光する。第1ショット領域S1を走査露光した後、制御装置CONTは、次の第2ショット領域S2を走査露光するために、投影光学系PLと基板P(基板ステージPST)とをX軸方向に相対的にステッピング移動する。制御装置CONTは、基板Pをステッピング移動して、第2ショット領域S2を走査開始位置へ移動するとともに、投影領域ARと第2ショット領域S2とが矢印y2で示す方向に相対的に移動するように基板P(基板ステージPST)を移動し、第2ショット領域S2を走査露光する。第2ショット領域S2を走査露光した後、制御装置CONTは、次の第3ショット領域S3を走査露光するために、投影光学系PLと基板P(基板ステージPST)とをX軸方向に相対的にステッピング移動する。以下同様に、制御装置CONTは、1つのショット領域を走査露光した後、基板Pのステッピング移動によって次のショット領域を走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で基板Pを移動しながら、第1〜第32ショット領域S1〜S32のそれぞれを順次露光する。
制御装置CONTは、1つのショット領域を走査露光するとき、そのショット領域を走査開始位置に移動した後、Y軸方向に関して、加速する加速状態、一定速度で移動する定常状態、及び減速する減速状態の順に遷移するように、基板P(基板ステージPST)を駆動する。基板Pの走査露光は定常状態で実行され、走査露光時には、投影光学系PLのスリット状(矩形状)の投影領域ARに、露光光ELの照明領域内のマスクMの一部のパターン像が投影される。また上述の定常状態においては、投影光学系PLに対してマスクMが−Y方向(又は+Y方向)に速度Vで移動するのに同期して、基板Pが+Y方向(又は−Y方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。
基板P上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれを液浸露光するときに、制御装置CONTは、液浸機構100を使って投影光学系PLと基板ステージPST上の基板Pとの間の露光光ELの光路空間K1を液体LQで満たし、投影領域ARよりも大きい液体LQの液浸領域LRを形成する。そして、制御装置CONTは、投影領域ARを液体LQの液浸領域LRで覆った状態で、投影光学系PLと液体LQとを介してマスクMを通過した露光光ELを基板P上に照射することによって基板Pを露光する。
図3A及び3Bは、光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQと基板ステージPSTとの位置関係が液体LQに与える影響を説明するための模式図である。図3A及び3Bに示すように、基板P上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれを液浸露光するときには、投影領域ARは液体LQの液浸領域LRで覆われる。
上述のように、基板ステージPSTは、例えばリニアモータ、ボイスコイルモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDにより投影光学系PLの像面側で基板Pを保持して移動する。これらリニアモータ、ボイスコイルモータ等のアクチュエータが発熱すると、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。すなわち、基板ステージPSTに設けられたアクチュエータは、光路空間K1の液体LQの温度を変化させる熱源として作用する。換言すれば、基板ステージPSTは、光路空間K1の液体LQの温度を変化させる熱源を有した状態で移動する。したがって、基板ステージPST上の基板Pは、光路空間K1の液体LQの温度を変化させる熱源を伴って移動することになる。
簡単のため、熱源としてのアクチュエータが、基板ステージPSTの図3A及び3B中、例えば右下の隅部の所定位置に配置されている場合について考える。このような基板ステージPSTを使って、図3Aに示すように、基板P上の図中、例えば左上の所定領域(例えば第9ショット領域S9)を露光する場合と、図3Bに示すように、基板P上の図中、例えば右下の所定領域(例えば第27ショット領域S27)を露光する場合とでは、熱源(アクチュエータ)が光路空間K1の液体LQに与える影響が互いに異なる可能性がある。すなわち、図3Aに示す状態と、図3Bに示す状態とでは、光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQと熱源(アクチュエータ)との相対的な位置関係が互いに異なるため、熱源(アクチュエータ)が光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQに与える影響が互いに異なる可能性がある。
より具体的には、図3Aの状態の液浸領域LRの液体LQと熱源との水平方向における距離L1と、図3Bの状態の液浸領域LRの液体LQと熱源との水平方向における距離L2とは互いに異なるため、この距離(位置関係)の違いによって、図3Aの状態と、図3Bの状態とでは、光路空間K1に満たされた液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が互いに異なる可能性がある。すなわち、図3Bの状態のほうが図3Aの状態よりも液浸領域LRの液体LQと熱源との距離が小さいため、図3Bの状態の液浸領域LRの液体LQは、図3Aの状態の液浸領域LRの液体LQよりも、熱源の影響を受けやすく、液体LQの温度が高くなったり温度分布が顕著に発生する可能性がある。特に、図3A及び3Bに示すように、光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQと熱源とが水平方向にずれた位置にある場合には、光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQには水平方向に温度分布が発生する可能性がある。また、熱源(アクチュエータ)が例えば液浸領域LRの下方に配置される場合においては、光路空間K1(液浸領域LR)の液体LQには鉛直方向に温度分布が発生する可能性がある。
なお、ここでは簡単のため、熱源としてのアクチュエータが基板ステージPSTの所定位置(図3A及び3Bにおいて右下の隅)に1つ配置されていることを前提として説明したが、実際には、アクチュエータは基板ステージPSTの複数の所定位置のそれぞれに配置される。
本実施形態においては、投影光学系PLの像面側の光路空間K1に液体LQが満たされるため、投影光学系PLと基板ステージPSTに設けられている熱源との位置関係に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する。また、熱源を有する基板ステージPSTは基板Pを保持して移動するため、投影光学系PLと基板P(基板ステージPST)との位置関係の変化に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する。
また、基板ステージPSTの移動方向に応じても、基板ステージPSTが有している熱源(アクチュエータ)に起因して、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。例えば、基板ステージPSTをX軸方向に移動する場合には、基板ステージPSTをX軸方向に移動するためのX移動用アクチュエータが駆動され、基板ステージPSTをY軸方向に移動する場合には、基板ステージPSTをY軸方向に移動するためのY移動用アクチュエータが駆動され、基板ステージPSTをZ軸方向に移動する場合には、基板ステージPSTをZ軸方向に移動するためのZ移動用アクチュエータが駆動される。このように、基板ステージPSTの移動方向に応じて、少なくとも1つのアクチュエータが使用される。そして、X移動用アクチュエータ、Y移動用アクチュエータ、及びZ移動用アクチュエータのそれぞれが配置されている位置が互いに異なり、X移動用アクチュエータ、Y移動用アクチュエータ、及びZ移動用アクチュエータのそれぞれが駆動されることによって発熱する場合には、基板ステージPSTの移動方向に応じて、液体LQの温度、温度分布の少なくとも一方に与える影響が変動する。このように、熱源を伴って移動する基板P(基板ステージPST)の移動方向に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
また、基板ステージPSTの移動速度に応じても、基板ステージPSTが有している熱源(アクチュエータ)に起因して、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。例えば、基板ステージPSTを大きな速度(加速度)で所定方向(例えばY軸方向)に移動する場合には、Y移動用アクチュエータの発熱量は大きくなり、基板ステージPSTを比較的小さな速度(加速度)で移動する場合には、Y移動用アクチュエータの発熱量は比較的小さい。また上述のように、1つのショット領域を走査露光するときには、基板ステージPSTは、加速状態、定常状態、及び減速状態のそれぞれを遷移するが、各移動状態に応じても、アクチュエータからの発熱量が変動する可能性がある。また、投影光学系PLと基板Pとを相対的に移動しつつ走査露光する場合において、走査速度に応じて、アクチュエータからの発熱量が変動する可能性がある。また、複数のショット領域のうち、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために投影光学系PLと基板Pとを相対的に移動するときのステッピング速度に応じても、アクチュエータからの発熱量が変動する可能性がある。このように、走査速度、ステッピング速度、加速度、減速度等を含む基板P(基板ステージPST)の移動速度に応じても、アクチュエータからの発熱量が変動し、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
また上述のように、露光装置EXのうち少なくとも光路空間K1は空調系300によって空調されるが、投影光学系PLと基板ステージPSTとの位置関係、投影光学系PLに対する基板ステージPSTの移動方向、及び投影光学系PLに対する基板ステージPSTの移動速度等に応じて、光路空間K1近傍における気体の流れの状態(空調状態)が変化して、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性もある。例えば、基板ステージPSTの位置に応じて、給気口301から光路空間K1に向かう気体の流れが遮られたり、流速が変化したりすることによって、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。また、基板ステージPSTの位置、及び/又は移動方向によって、給気口301から供給された気体が、光路空間K1に達する前に、基板ステージPSTの熱源近傍を通過する可能性もある。この場合においても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性が高くなる。また、基板ステージPSTの熱源近傍を通過した気体が光路空間K1の近傍に達する場合、基板ステージPSTの移動速度の変化に伴って熱源(アクチュエータ)の発熱量も変動するので、基板ステージPSTの移動速度によっても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。このように、投影光学系PLの像面側の光路空間K1を空調するための空調系300によって生成される気体の流れと基板P(基板ステージPST)との位置関係、気体の流れに対する基板P(基板ステージPST)の移動方向、及び気体の流れに対する基板P(基板ステージPST)の移動速度の少なくとも1つを含む、気体の流れに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
なおここでは、基板ステージPSTが有している熱源としてアクチュエータを例にして説明したが、基板ステージPSTが有している熱源としては、アクチュエータに限らず、例えば基板ステージPSTの所定位置に搭載され、露光に関する各種計測を行う光計測器なども挙げられる。
また、光路空間K1の液体LQの温度を変化させる熱源としては、基板ステージPSTが有している熱源に限らず、例えば露光光ELの熱エネルギーも挙げられる。すなわち、基板Pが露光光ELに照射されると、基板Pの露光光ELが照射された領域(すなわち投影領域ARに対応する領域)が温度変化(温度上昇)する可能性がある。その基板Pの温度上昇に伴って、基板Pに接触する液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。また、本実施形態における液体LQは水であり、露光光ELであるArFエキシマレーザ光を僅かに吸収するため、光路空間K1の液体LQが露光光EL(ArFエキシマレーザ光)の熱エネルギーを吸収することによって、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。また、露光光ELが通過する第1光学素子LS1も、露光光ELの熱エネルギーを吸収することによって温度変化する可能性があるため、第1光学素子LS1に接触する光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
図4A及び4Bは、第1ショット領域S1を走査露光した後、次の第2ショット領域S2を走査露光している状態を示す模式図であり、図4Aは平面図、図4Bは側面図である。図4A及び4Bに示すように、第1、第2、第3ショット領域S1、S2、S3のそれぞれは互いに隣り合う位置に設定されており、本実施形態においては、X軸方向(非走査方向)に並んで設けられている。そして、第1ショット領域S1、第2ショット領域S2、及び第3ショット領域S3の順に走査露光が行われる。図4A及び4Bにおいて、既に露光が終了している第1ショット領域S1に対応する基板Pの表面は、露光光ELの照射によって温度上昇している可能性が高い。一方、第2ショット領域S2の次に露光される第3ショット領域S3に対応する基板Pの表面は、未だ露光光ELが照射されていないため、露光光ELの照射によっては温度上昇していない。この場合において、第2ショット領域S2を走査露光するときの投影領域ARを覆う液浸領域LR(光路空間K1)の液体LQの温度は、先に露光光ELが照射されて温度上昇している第1ショット領域S1の影響を受ける可能性がある。すなわち、複数のショット領域のうち、先に露光された第1ショット領域S1は、次に露光される第2ショット領域S2を露光するときに、光路空間K1の液体LQの温度を変化させる熱源として作用する。したがって、第1ショット領域S1の影響により、第2ショット領域S2を露光するときに光路空間K1に満たされている液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
また、図2及び図4A及び4Bにおいて、第2ショット領域S2を露光するときの光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方は、第2ショット領域S2とX軸方向に関して隣り合う位置に設けられ、その直前に露光された第1ショット領域S1の熱の影響を大きく受ける可能性がある。一方、例えば第5ショット領域S5を露光するときの光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方は、その直前に露光された第4ショット領域S4の熱の影響を比較的受けない可能性がある。すなわち、第5ショット領域S5と第4ショット領域S4との距離は、第2ショット領域S2と第1ショット領域S1との距離よりも大きいため、第5ショット領域S5を露光するときの光路空間K1の液体LQが第4ショット領域S4から受ける熱の影響は、第2ショット領域S2を露光するときの光路空間K1の液体LQが第1ショット領域S1から受ける熱の影響よりも小さい可能性がある。
このように、複数のショット領域のうち、先に露光されたショット領域と、次に露光されるショット領域に対向する投影光学系PLの像面側の光路空間K1に満たされた液体LQとの位置関係、換言すれば、複数のショット領域のうち、先に露光されたショット領域と、次に露光されるショット領域に対向した投影光学系PLとの位置関係に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。より具体的には、先に露光されたショット領域と、次に露光されるショット領域に対向した投影光学系PLとの距離に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
また、複数のショット領域を露光するときの露光順序に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性もある。図2を参照して説明したように、第1〜第32ショット領域S1〜S32のそれぞれを順次露光する場合においては、例えば先に露光された第1ショット領域S1と、次に露光される第2ショット領域S2とは互いに隣り合う位置関係にあるため、次の第2ショット領域S2を露光するときの光路空間K1の液体LQが、その直前に露光された第1ショット領域S1の熱の影響を大きく受ける可能性がある。一方、第1ショット領域S1を露光した後、その第1ショット領域S1とは離れた例えば第27ショット領域S27を露光する場合、第1ショット領域S1と第27ショット領域S27とは離れているため、第27ショット領域S27を露光するときの光路空間K1の液体LQは、その直前に露光された第1ショット領域S1の熱の影響を大きく受けにくい。
このように、第1のショット領域とその第1のショット領域に隣り合う第2のショット領域とを連続して露光するように露光順序を決定した場合と、第1のショット領域とその第1のショット領域に隣り合う第2のショット領域を連続して露光しないように露光順序を決定した場合とでは、連続して露光しないように露光順序を決定した場合のほうが、第2のショット領域を露光するときの光路空間K1の液体LQが、その直前に露光された第1のショット領域から受ける熱の影響を小さくすることができる。
更に、例えば第1のショット領域を露光し、第1の時間が経過した後、第2のショット領域を露光する場合と、第1のショット領域を露光し、第1の時間よりも長い第2の時間が経過した後、第2のショット領域を露光する場合とでは、第2の時間が経過した後、第2のショット領域を露光する場合のほうが、第2のショット領域を露光するときの光路空間K1の液体LQがその直前に露光された第1のショット領域から受ける熱の影響を小さくすることができる。すなわち、第1のショット領域を露光した後、第2のショット領域を露光するまでの待ち時間を長く設定したほうが、それだけ第1ショット領域の熱を低下させた状態で(冷ました状態で)次の第2のショット領域を露光することができる。したがって、第2のショット領域を露光するときの光路空間K1の液体LQは、第1のショット領域の熱の影響を大きく受けにくい。
ここで、第1のショット領域を露光してから次の第2のショット領域を露光するまでの時間は、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために投影光学系PLと基板Pとを相対的に移動するときのステッピング速度に応じて変化する。すなわち、ステッピング速度を遅くすることにより、第1のショット領域を露光した後、第2のショット領域を露光するまでの時間は長くなり、逆に、ステッピング速度を速くすることにより、第1のショット領域を露光した後、第2のショット領域を露光するまでの時間は短くなる。
また、単位時間あたりに露光するショット領域の数に応じても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する。例えば、単位時間あたりに露光するショット領域の数が多いということは、走査速度が速く、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するまでの時間が短い(あるいはステッピング速度が速い)ということになる。その場合、第2のショット領域を露光するときの光路空間K1の液体LQは、先に露光された第1のショット領域の露光光ELの照射による熱による影響を大きく受けやすい。
一方、単位時間あたりに露光するショット領域の数が少ないということは、走査速度が遅く、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するまでの時間が長い(あるいはステッピング速度が遅い)ということになる。その場合、第2のショット領域を露光するときに光路空間K1に満たされた液体LQは、先に露光された第1のショット領域S1の露光光ELの照射による熱による影響を大きく受けにくい。
このように、ショット領域のそれぞれと投影光学系PLとを相対的に移動しつつ走査露光するときの走査速度、及び第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するまでの時間(ステッピング速度を含む)に応じて決定される単位時間あたりに露光するショット領域の数に応じても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する。
また、第1のショット領域を露光するときの露光量(=照度×時間、あるいは照度×パルス数)に応じても、次の第2のショット領域を露光するときの光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。すなわち、露光量が多い場合、大きな熱エネルギーを有する露光光ELが第1のショット領域に照射されることになるので、第1のショット領域の温度上昇量も大きくなる。したがって、次に露光される第2のショット領域は、露光光ELの照射による先の第1のショット領域の熱の影響を受けやすくなる。
以上のように、投影光学系PLと基板P(基板ステージPST)との位置関係、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動方向、及び投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動速度などを含む、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。更に、先に露光された第1のショット領域と次に露光される第2のショット領域に対向した投影光学系との位置関係(距離)、複数のショット領域を露光するときの露光順序、基板P(基板ステージPST)の走査速度及びステッピング速度、及び単位時間あたりに露光するショット領域の数などを含む、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。あるいは上述のように、空調系300の影響や露光量(露光光ELの照射条件)に応じても、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する可能性がある。
投影光学系PLに対する基板Pの移動条件などに応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動した場合、液体LQを介して基板P上にパターン像を投影するときの投影状態が変化し、所望の投影状態を得られない可能性がある。換言すれば、投影光学系PLに対する基板Pの移動条件などに応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動し、収差が発生(変動)する可能性がある。
そこで本実施形態では、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、基板P上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定し、その決定された露光条件で基板Pを露光する。換言すれば、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて発生する液体LQの温度変動(温度分布変動)に起因する収差を補正するための補正量(補正情報)を決定し、その決定された補正量(補正情報)に基づいて露光条件を補正しつつ、基板Pを露光する。
<露光方法>
次に、露光方法の一実施形態について図5のフローチャート図を参照しながら説明する。本実施形態においては、デバイス製造用の基板Pの露光に先立って、所望の投影状態でパターン像が投影されるような露光条件(補正情報)を、テスト基板Ptを使って決定する場合を例にして説明する。
光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動した場合、球面収差などの種々の収差が発生する可能性があるが、簡単のため、以下の説明においては、発生する収差が、投影光学系PLと液体LQとを介して形成される像面位置のZ軸方向への変動である場合を例にして説明する。そして、投影光学系PLと液体LQとを介して形成される像面と基板Pの表面との位置関係を補正する場合を例にして説明する。
また以下の説明においては、光路空間K1に液体LQを満たさない状態を適宜、「ドライ状態」と称し、光路空間K1に液体LQを満たした状態を適宜、「ウエット状態」と称する。また、投影光学系PLと液体LQとを介して形成される像面を適宜、「ウエット状態で形成される像面」と称する。
ここで、液体供給機構10から供給される液体LQの温度は殆ど変化せず、液体供給機構10に起因する液体LQの温度変動は収差の要因として無視できるレベルであるため、以下の説明においては、液体供給機構10から供給される液体LQの温度は一定であるとものとする。
まず、制御装置CONTは、基板ステージPSTにテスト基板Ptを搬入(ロード)する。このとき、マスクステージMSTには、デバイス製造用のパターンを備えたマスクMがロードされている。なお、テスト基板Ptは、デバイス製造のための露光が行われる基板Pと同じものである。
制御装置CONTは、投影光学系PLとテスト基板Ptとの間に液体LQを満たさずに(ドライ状態で)、フォーカス・レベリング検出系30を使って、テスト基板Ptの表面位置(表面情報)を検出する(ステップSA1)。
なお、本実施形態においては、フォーカス・レベリング検出系30は、基板Ptの表面位置(表面情報)を、液体LQの温度や温度分布が所定の基準状態にあり、その基準状態の液体LQと投影光学系PLとを介して形成される結像面に対する偏差として検出するものとする。
具体的には、制御装置CONTは、レーザ干渉計94により基板ステージPST(テスト基板Pt)のXY方向の位置をモニタしつつ、基板ステージPSTをXY方向に移動しながら、テスト基板Pt上の複数の領域のそれぞれについての表面位置をフォーカス・レベリング検出系30を使って検出する。テスト基板Ptには、デバイス製造用の基板Pと同様に複数のショット領域S1〜S32がマトリクス状に設定されており、制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使って、テスト基板Pt上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置を検出する。換言すれば、制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使って、テスト基板Pt上のXY方向の複数の各位置(座標)のそれぞれについての表面位置を検出する。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使って検出したテスト基板Pt上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置に関する情報を、レーザ干渉計94の計測結果に対応付けて記憶装置MRYに記憶する。これにより、記憶装置MRYには、テスト基板Pt上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置に関する情報が、テスト基板PtのXY方向の座標位置に対応付けて記憶される。
次に、制御装置CONTは、投影光学系PLと基板ステージPSTの上面97とを対向させた状態で、液体供給機構10及び液体回収機構20による液体LQの供給及び回収を行い、投影光学系PLと上面97との間を液体LQで満たしてウエット状態を形成する(ステップSA2)。
次に、制御装置CONTは、液体供給機構10及び液体回収機構20による液体LQの供給及び回収を行いながら、基板ステージPSTをXY方向に移動し、投影光学系PLの像面側に形成された液浸領域LRをテスト基板Pt上へ移動する。基板ステージPSTの上面97、及びテスト基板Ptの表面はそれぞれほぼ同じ高さ(面一)なので、投影光学系PLの像面側に液体LQを保持した状態で、基板ステージPSTをXY方向に移動することによって、液浸領域LRを移動することができる。
次に、制御装置CONTは、投影光学系PLとテスト基板Ptとの間の光路空間K1を液体LQで満たした状態で(ウエット状態で)、デバイス製造用の基板Pを露光するときと同じ所定の移動条件(空調系300の空調条件、露光光ELの照射条件などを含む)で、テスト基板Pt(基板ステージPST)を移動しつつ、マスクステージMSTに保持されているマスクMのパターン像を、投影光学系PL及び液体LQを介してテスト基板Pt上に投影する。これにより、テスト基板Pt上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれに、マスクMのパターン像が投影される(ステップSA3)。
テスト基板Pt上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれを露光するときには、制御装置CONTは、ステップSA1において求めた、ウエット状態で形成される像面と、テスト基板Ptの表面との位置関係の情報に基づいて、フォーカス・レベリング検出系30を使うこと無く、ウエット状態で形成される像面と、テスト基板Ptの表面との位置関係を調整しつつ、各ショット領域S1〜S32のそれぞれを走査露光する。ウエット状態で形成される像面と、テスト基板Ptの表面との位置関係を調整する際には、制御装置CONTは、例えばテスト基板Ptを保持する基板ステージPSTの動作を制御し、テスト基板PtのZ軸方向に関する位置及びθX、θY方向に関する位置を調整する。
ここで、投影光学系PLに対する基板ステージPST(テスト基板Pt)の移動条件に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布のそれぞれが変動しない場合には、テスト基板Ptの各ショット領域S1〜S32のそれぞれを露光する場合に、ウエット状態で形成される像面と、テスト基板Ptの表面とを合致させることができる。ところが、上述のように、投影光学系PLに対する基板ステージPST(テスト基板Pt)の移動条件に応じて、光路空間K1の液体LQの温度及び温度分布の少なくとも一方が変動し、テスト基板Ptの各ショット領域S1〜S32の表面とウエット状態での像面との位置関係が変動する可能性がある。
テスト基板Ptの各ショット領域S1〜S32のそれぞれにマスクMのパターン像を投影した後、制御装置CONTは、テスト基板Ptを基板ステージPSTよりアンロードする。次いで、所定の形状計測装置が、テスト基板Pt上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれに形成されたパターンの形状(線幅)を計測する(ステップSA4)。
形状計測装置は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)によって構成されており、テスト基板Pt上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれに形成されたパターンの形状(線幅)を計測可能である。なお、形状計測装置として、電気抵抗方式などの他の方式の計測装置を用いることもできる。
形状計測装置を使ってテストパターンの形状(線幅)を計測することで、テスト基板Pt上の各ショット領域S1〜S32を露光したときのパターン像の投影状態をそれぞれ計測することができる。
ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置関係を最適にした場合、テスト基板Pt上における投影像のコントラストは最大となり、そのテスト基板Pt上に形成されたパターンの線幅は所望状態となる。一方、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置がずれている場合、テスト基板Pt上に形成されたパターンの線幅が細くなったり、太くなったりする。すなわち、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置関係に応じて、テスト基板Pt上に形成されるパターンの線幅が変換する。したがって、制御装置CONTは、形状計測装置の計測結果に基づいて、所定の移動条件の下でウエット状態で形成される像面と、テスト基板Ptの表面とのずれ量(フォーカス・レベリングの誤差情報)を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれについて求めることができる。
制御装置CONTは、投影光学系PLに対するテスト基板Ptの移動条件に応じて発生する光路空間K1の液体LQの温度変動(温度分布変動)に起因するフォーカス・レベリングの誤差情報を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに対応付けて記憶装置MRYに記憶する(ステップSA5)。
以上により、デバイス製造用の基板Pの露光に先立って、基板Pを露光するときの移動条件でテスト基板Pt上に投影されたパターン像の投影状態が計測されたことになる。形状計測装置の計測結果は制御装置CONTに出力される。
制御装置CONTは、形状計測装置の計測結果に基づいて、各ショット領域S1〜S32のそれぞれについて、換言すれば基板P上のXY方向の複数の各位置(座標)のそれぞれについて、所望の投影状態でパターン像を投影できるような露光条件を決定する(ステップSA6)。
ここでは、所定の移動条件の下、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置関係が所望状態になるように、具体的には、所定の移動条件の下、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面とが合致するように、基板ステージPSTの駆動に関する補正量(補正情報)を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに対応付けて求める。換言すれば、制御装置CONTは、基板ステージPSTのZ軸、θX、θY方向の駆動に関する補正量(補正情報)を、基板P上のXY方向の複数の各位置(座標)のそれぞれに対応付けて求める。
ここで、パターン形状(線幅)と、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置関係と、基板ステージPSTの駆動に関する補正量との関係は、例えば実験あるいはシミュレーションによって予め求められており、記憶装置MRYに記憶されている。制御装置CONTは、形状計測装置の計測結果と記憶装置MRYの記憶情報とに基づいて、ウエット状態で形成される像面とテスト基板Ptの表面との位置関係が所望状態になるような基板ステージPSTの駆動に関する補正量を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに対応付けて求めることができる。
制御装置CONTは、投影光学系PLに対するテスト基板Ptの移動条件に応じて発生する光路空間K1の液体LQの温度変動(温度分布変動)に起因するフォーカス・レベリングの誤差を補正するための基板ステージPSTの駆動に関する補正量(補正情報)を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに対応付けて決定し、その決定された補正量(補正情報)を、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに対応付けて記憶装置MRYに記憶する(ステップSA7)。
これにより、記憶装置MRYには、投影光学系PLに対する基板Pの移動条件に応じて、基板P上に所望の投影状態でパターン像が投影されるような露光条件(補正情報)が記憶されたことになる。
次に、制御装置CONTは、基板ステージPSTにデバイス製造用の基板Pを搬入(ロード)する。次いで、制御装置CONTは、投影光学系PLと基板Pとの間に液体LQを満たさずに(ドライ状態で)、フォーカス・レベリング検出系30を使って、基板Pの表面位置(表面情報)を検出する(ステップSA8)。
具体的には、制御装置CONTは、テスト基板Ptと同様に、レーザ干渉計94により基板ステージPST(基板P)のXY方向の位置をモニタしつつ、基板ステージPSTをXY方向に移動しながら、基板P上の複数の領域のそれぞれについての表面位置をフォーカス・レベリング検出系30を使って検出する。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使って、基板P上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置を検出する。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使って検出した基板P上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置に関する情報を、レーザ干渉計94の計測結果に対応付けて記憶装置MRYに記憶する。これにより、記憶装置MRYには、基板P上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれについての表面位置に関する情報が、所定の基準位置(例えば投影光学系PL)に対する基板PのXY方向の位置に対応付けて記憶される。
次に、制御装置CONTは、投影光学系PLと基板ステージPSTの上面97とを対向させ、投影光学系PLと上面97との間を液体LQで満たしたウエット状態を形成する(ステップSA9)。
次に、制御装置CONTは、液体供給機構10及び液体回収機構20による液体LQの供給及び回収を行いながら、基板ステージPSTをXY方向に移動し、投影光学系PLの像面側に形成された液浸領域LRを基板P上へ移動する。
そして、制御装置CONTは、投影光学系PLと基板Pとの間の光路空間K1を液体LQで満たした状態で(ウエット状態で)、テスト基板Ptの露光時と同一の所定の移動条件(空調系300の空調条件、露光光ELの照射条件などを含む)で、基板P(基板ステージPST)を移動しつつ、マスクステージMSTに保持されているマスクMのパターン像を、投影光学系PL及び液体LQを介して基板P上に投影する。これにより、基板P上の複数のショット領域S1〜S32のそれぞれに、マスクMのパターン像が投影される。
基板P上の各ショット領域S1〜S32のそれぞれを露光するときには、制御装置CONTは、ステップSA8において求めた、ウエット状態で形成される像面と基板Pの表面との位置関係の情報、及びステップSA7において記憶した、投影光学系PLに対する基板Pの移動条件に応じて発生する光路空間K1の液体LQの温度変動(温度分布変動)に起因する誤差を補正するための補正量(補正情報)とに基づいて、各ショット領域S1〜S32のそれぞれを露光するときの露光条件、すなわちウエット状態で形成される像面と基板Pの各ショット領域S1〜S32の表面とを合致させるための基板ステージPSTの駆動量を決定する。そして、制御装置CONTは、その決定された駆動量に基づいて、基板Pを保持した基板ステージPSTを駆動しつつ、露光を行う。基板Pを露光する際には、制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系30を使うこと無く、基板Pを保持した基板ステージPSTのZ軸方向に関する位置あるいはθX、θY方向に関する位置を調整し、ウエット状態で形成される像面と基板Pの表面との位置関係を調整しつつ、各ショット領域S1〜S32のそれぞれを走査露光する(ステップSA10)。
以上により、投影光学系PLに対する基板Pの移動条件に応じて、基板P上の各ショット領域S1〜S32に所望の投影状態でパターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置MRYの記憶情報に基づいて、露光条件(補正量)が決定され、その決定された露光条件で基板Pが露光される。
ところで、上述の説明においては、簡単のため、基板Pの移動条件に応じてウエット状態で形成される像面がZ軸方向に変動する場合を例にして説明したが、像面の傾斜(θX、θY方向に関する変動)も考えられる。特に、図4A及び4Bを参照して説明したように、例えば第2ショット領域S2を露光するときに、その第2ショット領域S2の−X側の第1ショット領域S1の温度が高く、+X側の第3ショット領域S3の温度が低い場合には、ウエット状態で形成される像面がθY方向に傾斜する可能性がある。そのような場合であっても、テスト基板Pt上には、像面の傾斜に応じたパターンが形成されるので、そのパターンを形状計測装置で計測し、その計測結果に基づいて、基板Pの第2ショット領域S2を露光するときには、ウエット状態で形成される像面と第2ショット領域S2の表面とが合致するように、基板ステージPSTの駆動に関する補正量(θY方向への傾け量)を決定すればよい。また、像面がθX方向に傾斜するときには、その像面とショット領域の表面とが合致するように、基板ステージPSTの駆動に関する補正量(θX方向への傾け量)を決定しれやればよい。
また、光路空間K1の液体LQに、図6Aに示すように、X軸方向に関して非線形的な温度分布が生じた場合、投影光学系PLと液体LQとを介して形成される像面は、図6Bに示すように、温度分布に応じた形状となる。そこで、制御装置CONTは、図6Cに示すように、求めた像面位置変化成分(結像特性変化成分)を、オフセット成分である0次成分、傾斜成分である1次成分、及び高次成分の複数の成分に分け、上記各成分についての補正量(露光条件)を決定し、その決定された補正量に基づいて、補正しつつ露光する。例えば、像面変化の0次成分及び1次成分については、上述のように、基板ステージPSTの駆動(姿勢)を補正することで、ウエット状態で形成される像面と基板Pの表面との位置関係を補正することができる。一方、高次成分については、結像特性調整装置LCを駆動し、基板P上にパターン像を投影するときの投影光学系PLの結像特性を調整することで補正することができる。もちろん、低次の収差を補正する場合に、結像特性調整装置LCを使ってもよいし、あるいは、基板ステージPSTの位置(姿勢)調整と、結像特性調整装置LCによる調整とを併用してもよい。
また、光路空間K1に満たされた液体LQの温度分布によっては、図7Aの模式図に示すように、理想の投影位置(目標投影位置)に対して、実際の投影位置がX軸方向にシフトしたり、あるいは図7Bの模式図に示すように、理想の投影位置(目標投影位置)に対して、実際の投影位置がY軸方向にシフトする可能性もある。このような収差も、テスト基板Pt及び形状計測装置を使って計測することができる。この場合、制御装置CONTは、形状計測装置の計測結果に基づいて、基板P上の目標投影位置に実際の投影位置が合致するように、基板Pを露光するときの基板ステージPSTの位置を補正する。なおこの場合においても、結像特性調整装置LCを使って、基板P上の目標投影位置と実際の投影位置とを合致させてもよいし、基板ステージPSTの調整と、結像特性調整装置LCによる調整とを併用してもよい。
また、上述のような低次の収差(像面のZ軸方向のずれ、XY方向のずれ、θX、θY方向のずれなど)は、テスト基板Ptに形成されたパターンを形状計測装置で計測し、その計測結果に基づいて求めることができるが、例えば特開2002−139406号公報に開示されているように、所定の計測パターンの像を投影光学系PLと液体LQとを介して計測基板上に投影し、該計測基板上に形成された計測パターンの位置情報(位置ずれ情報)とツェルニケ多項式(円筒関数系)とをフィッティングすることによって、投影光学系PLと液体LQとを含む液浸投影光学系の波面収差を計測するようにしてもよい。この場合、その計測結果に基づいて、所望の投影状態を得られるように、結像特性調整装置LCによって、基板P上にパターン像を投影するときの投影光学系PLの結像特性を決定すればよい。
以上説明したように、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、露光条件を決定することで、所望の投影状態で基板P上にパターン像を投影露光することができる。
一般に、液体は気体に比べて吸収係数が大きく、温度変化しやすい。また、露光光ELに対する液体の屈折率変化の温度依存性は、気体の屈折率変化の温度依存性に比べてはるかに大きい。例えば1℃の温度変化が生じた場合の純水の屈折率変化量は、空気の屈折率変化量に対して約120倍も大きいと言われている。また、液体の屈折率変化の温度依存性は、石英等からなる第1光学素子LS1の屈折率変化の温度依存性よりも大きい。つまり、光路空間K1に満たされた液体LQの温度変化量(温度上昇量)が僅かであっても、露光光ELに対する液体LQの屈折率は大きく変化してしまう。そのため、所望の投影状態を得るためには、光路空間K1の液体LQの温度変動や温度分布の変動を十分に抑えることが重要である。
しかしながら、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、光路空間K1の液体LQの温度変動や温度分布変動が生じ、所望のパターン像を投影するのが困難な場合も生じ得る。
本実施形態においては、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じた光路空間K1の液体LQの温度変動や温度分布変動をある程度許容し、投影光学系PLに対する基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、投影光学系PLと液体LQとを介して形成される像面と基板Pとの位置関係を基板ステージPSTを使って調整したり、基板P上にパターン像を投影するときの投影光学系PLの結像特性を結像特性調整装置LCを使って調整したりすることで、基板P上に所望の投影状態でパターン像を投影することができる。
なお、液体LQの温度変動や温度分布変動を抑えるために、基板P(基板ステージPST)の移動条件に応じて、ノズル部材70の供給口12から供給される液体LQの温度を調整したり、供給口12から供給される液体LQの温度分布を調整してもよい。
また、上述の実施形態においては、基板Pを露光する前に、フォーカス・レベリング検出系30を使ってドライ状態で基板Pの表面情報を検出し、ドライ状態で検出された基板Pの表面情報と、ウエット状態で形成される像面との関連付けを行っているが、フォーカス・レベリング検出系30を使ってウエット状態で基板Pの表面情報を検出するようにしてもよい。基板Pを露光する際には、制御装置CONTは、ウエット状態で検出された基板Pの表面の検出結果に基づいて基板ステージPST(及び/又は結像特性調整装置LC)を駆動する。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLの投影領域AR内、もしくはその近傍に検出点を有するフォーカス・レベリング検出系30を用いているが、それらの検出点を有するフォーカス・レベリング検出系を省略し、例えば基板Pの交換位置などの投影領域ARから離れた位置に検出点を有するフォーカス・レベリング検出系を用いてもよい。
なお、上述の実施形態においては、投影状態を調整するために、基板ステージPSTを駆動したり、結像特性調整装置LCを駆動したりしているが、マスクMを保持するマスクステージMSTを駆動するようにしてもよい。マスクステージMSTを駆動するときには、マスクステージMSTを単独で駆動してもよいし、マスクステージMSTの駆動と、基板ステージPST及び結像特性調整装置LCの少なくとも一方の駆動とを併用してもよい。
なお、上述の実施形態においては、テスト基板Ptに形成されたパターン形状を計測することによって補正量を求めているが、液体LQの温度(温度分布)と収差(例えば像面位置の変動)との関係が予め求められている場合には、例えば図8に示すようなダミー基板DP上に設けられた温度センサ80を使って、上述のテスト基板Ptの露光と同様にして、ダミー基板DPに対する露光動作を行い、各ショット領域S1〜S32を露光するときの光路空間K1の液体LQの温度を計測し、温度センサ80の計測結果と前記関係とに基づいて、各ショット領域S1〜S32のそれぞれに発生する収差変動量を求め、この収差変動量を補正するための露光条件(補正量)を決定することができる。
図8において、ダミー基板DPは、デバイス製造用の基板Pと略同じ大きさ及び形状を有しており、基板Pを保持して移動可能な基板ステージPSTに保持可能となっている。そして、ダミー基板DPの表面には複数の温度センサ80が設けられている。温度センサ80は、ダミー基板DPの表面に設けられた複数のセンサ素子81を有している。センサ素子81は、例えば熱電対により構成されている。ダミー基板DP上には、ショット領域S1〜S32に対応した複数のセンサ配置領域SCが設定されており、センサ素子81は、各センサ配置領域SCにそれぞれ平面視マトリクス状に複数配置されている。本実施形態において、センサ素子81は、1箇所のセンサ配置領域SCに、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ5個ずつ(5×5)、合計25個設けられている。なお図8においては、見やすくするために、センサ配置領域SCが9つ配置されている例が示されているが、実際にはショット領域S1〜S32に対応する数(32個)のセンサ配置領域SCがマトリクス状に配置されている。
温度センサ80のセンサ素子81の計測部(プローブ)は、ダミー基板DPの表面に露出しており、光路空間K1の液体LQの温度を計測することができる。この温度センサ80を備えたダミー基板DPを基板ステージPSTで保持することにより、光路空間K1の液体LQを計測することができる。また、センサ素子81は複数設けられているので、液体LQの温度分布を計測することができる。また、ダミー基板DP上には、温度センサ80の温度計測信号を記憶する記憶素子85が設けられている。記憶素子85とセンサ素子81(温度センサ80)とは信号伝達線(ケーブル)83を介して接続されており、センサ素子81(温度センサ80)の温度計測信号は、信号伝達線(ケーブル)83介して記憶素子85に送られる。制御装置CONTは、記憶素子85に記憶されている温度計測結果を抽出する(読み出す)ことができる。
ダミー基板DP上には、各センサ配置領域SC毎にセンサ配置領域SCを所定位置に対して位置合わせするためのアライメントマーク84が設けられている。アライメントマーク84は、不図示のアライメント系によって検出される。ダミー基板DPを基板ステージPSTにロードする際、アライメント系はアライメントマーク84の位置の検出結果に基づいて、センサ配置領域SCに配置された温度センサ80(センサ素子81)に対する投影光学系PLの投影領域ARの位置情報を求める。次いで、アライメントマーク84を用いて、各センサ配置領域SCのセンサ素子81と投影光学系PLの投影領域ARとが位置合わせされる。
図8のダミー基板DPを基板ステージPST上に保持し、ダミー基板DPと投影光学系PLとの間に液体LQを満たした状態で、投影光学系PLの像面側で基板ステージPSTを移動することにより、制御装置CONTは、液体LQの温度(温度分布)を計測することができる。また、露光光ELを照射しない状態で、ダミー基板DPを使って液体LQの温度(温度分布)を計測することにより、制御装置CONTは、露光光ELの照射が無い状態における、投影光学系PLに対する基板ステージPSTの移動条件に応じた液体LQの温度情報(温度分布情報)を求めることができる。露光光ELの照射が無い状態における液体LQの温度を計測することにより、特に基板ステージPSTが有している熱源(アクチュエータ)からの発熱や空調系300による空調等、露光光EL以外の熱源が液体LQに与える影響を求めることができる。そして、求めた結果に基づいて、例えば基板ステージPSTの駆動に関する補正量を決定することができる。
また、上述の実施形態においては、基板P上の各ショット領域S1〜S32に対応させて補正情報を記憶装置MRYに記憶しているが、各ショット領域の露光中に使用される補正情報を、マスクM又は基板Pの走査方向の位置と対応させて記憶装置MRYに記憶するようにしてもよい。
なお、例えば国際公開第99/60361号パンフレット、特開2002−71514号公報、特開2002−334831号公報に開示されているような波面収差計測装置を用いて、投影光学系PLと液体LQとを介して形成されるパターン像の投影状態(波面収差に関する情報)を計測し、その計測結果に基づいて、所望の投影状態を得られるように、例えば結像特性調整装置LCを使って、基板P上にパターン像を投影するときの投影光学系PLの結像特性を補正するようにしてもよい。この場合も、例えば特開2002−250677号公報に開示されているように、波面収差計測装置の計測結果に対してツェルニケ多項式(円筒関数系)をフィッティングすることによって、投影光学系PLと液体LQとを含む液浸投影光学系の波面収差を得ることができる。制御装置CONTは、波面収差計測装置の計測結果に基づいて、所望の投影状態を得られるように、露光条件(補正情報)を決定する。
また、上述の実施形態においては、基板Pの移動条件に応じて変化する液体LQの温度状態(温度、温度分布など)を考慮して、パターン像の投影状態を調整するようにしているが、基板Pの移動条件に応じて液浸領域LRが形成される物体表面(基板P表面や基板ステージPSTの上面97を含む)における液体LQの接触角(動的接触角を含む)の変化を考慮して、パターン像の投影状態を調整するようにしてもよい。液浸領域LRが形成される物体表面における液体LQの接触角が変化すると、液浸領域LRを形成している液体LQの圧力が変化して、光学素子LS1の変動や基板Pの変形・変動を引き起こす可能性がある。例えば、液浸領域LRが基板ステージPSTの上面97と基板P表面との境界を移動する条件の場合に、液体LQの圧力変化によってパターン像が劣化しないようにパターン像の投影状態(例えば、パターン像面と基板P表面との位置関係)を調整するようにしてもよい。
上述したように、本実施形態における液体LQは純水である。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。なお工場等から供給される純水の純度が低い場合には、露光装置が超純水製造器を持つようにしてもよい。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nは約1.44と言われており、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
本実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子LS1が取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
なお、液体LQの流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、本実施形態では、投影光学系PLと基板P表面との間は液体LQで満たされている構成であるが、例えば基板Pの表面に平行平面板からなるカバーガラスを取り付けた状態で液体LQを満たす構成であってもよい。
また、上述の実施形態の投影光学系は、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子のマスク側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、本実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。この場合、一方の基板ステージ上に保持された基板の液浸露光中に、他方の基板ステージに保持された基板の表面位置(表面情報)をドライ状態で計測することができる。
更に、特開平11−135400号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。この場合、投影光学系PLの像面側の液浸領域LRを、基板ステージ上と計測ステージ上との間を移動可能にすることで、計測ステージ上に液浸領域LRを形成した状態で、基板ステージに保持された基板の表面位置(表面情報)をドライ状態で計測することができる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図9に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する処理を含むステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。

Claims (36)

  1. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光方法において、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定する工程と、
    前記決定された露光条件で前記基板を露光する工程とを含み、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、先に露光された第1のショット領域と、次に露光される第2のショット領域に対向した前記投影光学系との位置関係を含む露光方法。
  2. 前記第1のショット領域と前記第2のショット領域に対向した前記投影光学系との位置関係は、前記第1のショット領域と前記投影光学系との距離を含む請求項記載の露光方法。
  3. 前記移動条件は、前記複数のショット領域を露光するときの露光順序を含む請求項1又は2記載の露光方法。
  4. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光方法において、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定する工程と、
    前記決定された露光条件で前記基板を露光する工程とを含み、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域を露光するときの露光順序を含む露光方法。
  5. 前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために前記投影光学系と前記基板とを相対的に移動するときのステッピング速度を含む請求項1〜4のいずれか一項記載の露光方法。
  6. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光方法において、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定する工程と、
    前記決定された露光条件で前記基板を露光する工程とを含み、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために前記投影光学系と前記基板とを相対的に移動するときのステッピング速度を含む露光方法。
  7. 前記移動条件は、前記ショット領域のそれぞれと前記投影光学系とを相対的に移動しつつ走査露光するときの走査速度、及び第1のショット領域を露光した後第2のショット領域を露光するまでの時間に応じて決定される単位時間あたりに露光するショット領域の数を含む請求項1〜6のいずれか一項記載の露光方法。
  8. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光方法において、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態でパターン像が投影されるように露光条件を決定する工程と、
    前記決定された露光条件で前記基板を露光する工程とを含み、
    前記移動条件は、前記ショット領域のそれぞれと前記投影光学系とを相対的に移動しつつ走査露光するときの走査速度、及び第1のショット領域を露光した後第2のショット領域を露光するまでの時間に応じて決定される単位時間あたりに露光するショット領域の数を含む露光方法。
  9. 前記複数のショット領域のうち、先に露光された第1のショット領域は、次に露光される第2のショット領域を露光するときに前記光路空間の液体の温度を変化させる熱源として作用する請求項1〜8のいずれか一項記載の露光方法。
  10. 前記移動条件に応じて、前記光路空間の液体の温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する請求項1〜9のいずれか一項記載の露光方法。
  11. 前記基板は、前記光路空間の液体の温度を変化させる熱源を伴って移動する請求項1〜10のいずれか一項記載の露光方法。
  12. 前記基板は、所定の可動部材に保持されつつ前記投影光学系の像面側で移動し、
    前記移動条件は、前記可動部材の移動条件を含む請求項1〜11のいずれか一項記載の露光方法。
  13. 前記可動部材は、前記光路空間の液体の温度を変化させる熱源を有する請求項12記載の露光方法。
  14. 前記移動条件は、前記投影光学系と前記基板との位置関係を含む請求項1〜13のいずれか一項記載の露光方法。
  15. 前記移動条件は、前記投影光学系に対する前記基板の移動方向を含む請求項1〜14のいずれか一項記載の露光方法。
  16. 前記移動条件は、前記投影光学系に対する前記基板の移動速度を含む請求項1〜15のいずれか一項記載の露光方法。
  17. 前記投影光学系と前記基板とを相対的に移動しつつ走査露光し、
    前記移動条件は、走査速度を含む請求項1〜16のいずれか一項記載の露光方法。
  18. 前記露光条件は、前記投影光学系と前記液体とを介して形成される像面と前記基板との位置関係を含む請求項1〜17のいずれか一項記載の露光方法。
  19. 前記露光条件は、前記基板上にパターン像を投影するときの投影光学系の結像特性を含む請求項1〜18のいずれか一項記載の露光方法。
  20. 露光に先立って、前記基板を露光するときの移動条件で投影されたパターン像の投影状態を計測し、前記計測結果に基づいて、前記露光条件を決定する請求項1〜19のいずれか一項記載の露光方法。
  21. 前記パターン像をテスト基板上に投影し、前記投影状態の計測は、前記テスト基板上に形成された複数のパターン像の投影状態の計測を含む請求項20記載の露光方法。
  22. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光装置において、
    前記投影光学系の像面側で前記基板を保持して移動可能な可動部材と、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態で前記パターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置とを備え、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、先に露光された第1のショット領域と、次に露光される第2のショット領域に対向した前記投影光学系との位置関係を含む露光装置。
  23. 前記第1のショット領域と前記第2のショット領域に対向した前記投影光学系との位置関係は、前記第1のショット領域と前記投影光学系との距離を含む請求項22記載の露光装置。
  24. 前記移動条件は、前記複数のショット領域を露光するときの露光順序を含む請求項22又は23記載の露光装置。
  25. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光装置において、
    前記投影光学系の像面側で前記基板を保持して移動可能な可動部材と、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態で前記パターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置とを備え、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域を露光するときの露光順序を含む露光装置。
  26. 前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために前記投影光学系と前記基板とを相対的に移動するときのステッピング速度を含む請求項22〜25のいずれか一項記載の露光装置。
  27. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光装置において、
    前記投影光学系の像面側で前記基板を保持して移動可能な可動部材と、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態で前記パターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置とを備え、
    前記移動条件は、前記複数のショット領域のうち、第1のショット領域を露光した後、次の第2のショット領域を露光するために前記投影光学系と前記基板とを相対的に移動するときのステッピング速度を含む露光装置。
  28. 前記移動条件は、前記ショット領域のそれぞれと前記投影光学系とを相対的に移動しつつ走査露光するときの走査速度、及び第1のショット領域を露光した後第2のショット領域を露光するまでの時間に応じて決定される単位時間あたりに露光するショット領域の数を含む請求項22〜27のいずれか一項記載の露光装置。
  29. 投影光学系と基板との間の光路空間を液体で満たし、前記投影光学系と前記液体とを介してパターン像を前記基板上に投影することによって前記基板上の複数のショット領域を順次露光する露光装置において、
    前記投影光学系の像面側で前記基板を保持して移動可能な可動部材と、
    前記投影光学系に対する前記基板の移動条件に応じて、前記基板上に所望の投影状態で前記パターン像が投影されるような露光条件を予め記憶した記憶装置とを備え、
    前記移動条件は、前記ショット領域のそれぞれと前記投影光学系とを相対的に移動しつつ走査露光するときの走査速度、及び第1のショット領域を露光した後第2のショット領域を露光するまでの時間に応じて決定される単位時間あたりに露光するショット領域の数を含む露光装置。
  30. 前記移動条件に応じて、前記光路空間の液体の温度及び温度分布の少なくとも一方が変動する請求項22〜29のいずれか一項記載の露光装置。
  31. 前記移動条件は、前記投影光学系に対する前記基板の移動方向を含む請求項22〜30のいずれか一項記載の露光装置。
  32. 前記記憶装置に記憶された記憶情報に基づいて、前記基板を露光するときの露光条件を決定する制御装置を備えた請求項22〜31のいずれか一項記載の露光装置。
  33. 前記露光条件は、前記投影光学系と前記液体とを介して形成される像面と前記基板との位置関係を含み、
    前記位置関係を調整する第1調整装置を備えた請求項22〜32のいずれか一項記載の露光装置。
  34. 前記露光条件は、前記基板上にパターン像を投影するときの投影光学系の結像特性を含み、
    前記結像特性を調整する第2調整装置を備えた請求項22〜33のいずれか一項記載の露光装置。
  35. 前記基板の移動条件に応じて変化する前記液体の温度及び温度分布の少なくとも一方に起因してパターン像の劣化が生じないように前記露光条件が決定される請求項22〜34のいずれか一項記載の露光装置。
  36. 請求項22〜35のいずれか一項のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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