JP4558759B2 - 液体化学薬品輸送船の貨物槽構造 - Google Patents

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Description

本発明は、液体化学薬品運搬船に関し、特に、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽の船体構造に関するものである。
近年、アジアにおける自動車生産量の増大に伴ないプラスティックおよびポリウレタンの使用量が増大し、その原料である酸化プロピレンが多く荷動きするようになり、この酸化プロピレンの輸送は液体化学薬品運搬船が担うようになってきた。
従来は、500m又は1000mのロット生産(=精製単位)でしか荷動きがなかったが、近年では、数万mもの荷動きが要求されるようになってきた。この荷動きは、液体貨物運搬船の大きさによっても異なるが、数万トン級の船舶においては、貨物槽数において2〜10の貨物槽に積み込みされるようになり、これは概ね液体貨物運搬船の約半分の数の貨物槽に相当する量である。
液体化学薬品運搬船における液体貨物には特定の液体化学薬品と一般の液体化学薬品があるが、酸化プロピレンは揮発性(沸点:34℃)および引火性(引火点:−37℃以下)のアグレッシブ(aggressive)な液体であって、特定の液体化学薬品を代表するものである。この酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の運搬に際しては、特定の液体化学薬品が貨物槽の隔壁の亀裂から隣接する貨物槽やそれ以外の隣接するタンク、コファダム(coffer−dam:空所)およびポンプルーム(以下、「タンク等」という。)に漏洩し、空気と混合して爆発混合気になることを防止するため、隣接するタンク等を空にして内部の空気と窒素を置換し、98.5%の濃度の窒素ガス(N)を封入するようにしている。
なお、「隣接する」とは、「面で隣接する場合」、「線で隣接する場合」および「点で隣接する場合」を含んだ概念である。
そして、特定の液体化学薬品のロット生産量によって、特定の液体化学薬品を積み込む最大の貨物量が決まり、液体化学薬品運搬船の最大何割の貨物槽に積み込みが可能な設備を施すかが計画され、液体化学薬品運搬船が建造される。
ここで、従来の液体化学薬品運搬船の貨物槽構造について、図4を基に説明する。なお、図4は従来の液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図4(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図4(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図4(c)は図4(b)におけるIV−IV矢視横置断面図である。
液体化学薬品運搬船9の貨物区域は、二重内底板13上にあって、左右両舷の平板構造の二重船側外板17、17と平板構造の船首横置隔壁23と平板構造の船尾横置隔壁25とに囲繞されている。そして、この貨物区域は、液体化学薬品運搬船9の船首〜船尾方向の中心線に沿って二重内底板13上に付設された断面が台形の下部縦スツール31の上辺から立設されるコルゲート構造の中央隔壁21と、中央隔壁に直交し二重内底板上に付設された断面が台形の下部横スツール33の上辺から立設されるコルゲート構造の横置隔壁27により区画されて複数の貨物槽35が形成されている。
貨物区域の船側の船側外板15、二重船側外板17および船側隔壁51、51により形成された空間は船側タンクとなっている。さらに、二重内底板13と船底外板15との間には船底縦通隔壁55が船体の中心線(CL)に沿って架設されていて、二重内底板13、船底外板15、船底縦通隔壁55および船底横置隔壁53、53により形成された空間は船底タンクとなっている。そして、この船側タンクおよび船底タンクは互いに連通して一体となって横断面がL字の船側船底タンク47が形成されている。
貨物区域の船首区画57と貨物区域を区分する船首横置隔壁23の船首側には、船首コファダム41が左舷側から右舷側まで形成されて船首区画57とを区分し、貨物区域の船尾横置隔壁25の船尾側にも船尾コファダム43またはバラストポンプ室が船側から左舷側から右舷側まで形成されて機関室59および船尾区画61とを区分している。
液体化学薬品運搬船9の貨物槽は16のタンクからなっていて、船首側から順に左舷側の貨物槽に、C1P、C2P、・・・、C8Pの符号を付し、右舷側の貨物槽に、C1S、C2S、・・・、C8Sの符号を付し、同様にL字型の船側船底タンク47についても左舷側の船首側から順にW1P、W2P、・・・、W8Pの符号を付し、右舷側の船首側から順にW1S、W2S、・・・、W8Sの符号を付すことにする。
この液体化学薬品運搬船9に酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を積み込む場合、例えば、貨物槽C1Pと貨物槽C1Sに特定の液体化学薬品を積み込む場合は、隣接する船首コファダム、貨物槽C2P、貨物槽C2S、船側船底タンクW1P、船側船底タンクW1S、船側船底タンクW2Pおよび船側船底タンクW2Sが、船首横置隔壁23、横置隔壁27、二重船側外板17を介して面接触や線接触するために、これらのタンクを空にして、98.5%の濃度の窒素ガス(N)を封入する必要がある。そのため、貨物槽C2Pおよび貨物槽C2Sには貨物が積み込みできないばかりか、貨物槽C2Pおよび貨物槽C2S内を封入する多量の窒素ガス(N)が必要になるという問題点を有していた。
ところで、コファダムに関する技術として、特開2006−143003号公報に開示の技術がある。特開2006−143003号公報に開示の技術は、「コファダム内の加熱が効果的でかつメンテナンス容易な液化ガス運搬船を提供すること」を目的としていて、この目的を達成するために「全長方向にコファダムを介して複数設けられたLNGを貯蔵する貨物槽を備えたメンブレン型LNG船において、各コファダムには、コファダムを形成する壁部を加熱するホットエアをコファダム内へ供給するホットエア供給手段が独立して設けられている。
特開2006−143003号公報に開示の技術に使用される独立タンク方式のメンブレン型LNG船について、図5を基に概説する。なお、図5はメンブレン型LNG船を水平面で切断した断面図である。
メンブレン型LNG船101は、全長方向に4つの貨物槽103が設けられ、船体後方には、居住区105が設けられ、貨物槽103の側方及び下方には、タンク106が形成されている。そして、貨物槽103間には、コファダム107が形成されている。このような構成のメンブレン型LNG船101では、コファダム107は貨物槽103に挟まれているため、貨物槽103の側方に位置するタンク106に比べて、約−163℃と低温であるLNGにより低温に曝され易い環境となっていて、コファダム107は熱的に厳しい状態に曝されている。一方で、船殻材として主に用いられている軟鋼は低温脆性を生じ易いので、約5℃程度まで温めて低温環境を避ける必要がある。
すなわち、特開2006−143003号公報に開示の技術は、上記の問題点を解決し、コファダム107内の加熱が効果的でかつメンテナンス容易な液化ガス運搬船を提供することを目的としたものである。
特開2006−143003号公報
しかしながら、特開2006−143003号公報に開示の技術は、メンブレン型LNG船を対象としたものであり、メンブレン型LNG船の貨物槽は独立タンク方式であって、貨物槽を区画する隔壁がコルゲート構造である船体一体型の貨物槽を備える液体化学薬品運搬船に採用することはできない。
そこで、本願発明は、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に柔軟に対応するために上述の酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品貨物とそれ以外の液体化学薬品等の貨物を混載しても、その漏洩や爆発する可能性を少なくして、特定の液体化学薬品の運航上の安全性の向上を図ることができ、空所となる貨物槽の容積を極力減らすことにより、運搬効率を高めることができる液体化学薬品運搬船の貨物槽構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造は、左右両舷の二重船側外板、船首横置隔壁、船尾横置隔壁および上甲板に囲繞された二重内底板上の貨物区域が、船体の中心線に沿って該二重内底板上から立設され該船首横置隔壁および該船尾横置隔壁間に架け渡される中央隔壁と、該中央隔壁に直交して立設され該二重船側外板間に架け渡される複数の横置隔壁とにより区画された複数の船体一体型の貨物槽を備える液体化学薬品運搬船において、前記貨物区域には少なくとも6つの横置隔壁が架け渡され、船首側から順に第1の横置隔壁、第2の横置隔壁、・・・、第6の横置隔壁、・・としたときに、該第2の横置隔壁、該第3の横置隔壁、該第4の横置隔壁および該第6の横置隔壁は前記二重内底板上から立設され、前記二重船側外板と前記二重内底板とを貫通して前記船側外板と前記船底外板に接続される構造の横置主隔壁と、前記船側外板と前記船底外板に接続される構造ではない横置副隔壁とからなる平板構造の二重隔壁であって、前記第2の横置隔壁、前記第3の横置隔壁および前記第4の横置隔壁の横置主隔壁は前記横置副隔壁より船首側に位置し、前記第6の横置隔壁の横置主隔壁は前記横置副隔壁より船尾側に位置し、該二重隔壁、前記二重船側外板および前記上甲板に囲繞された空間には貨物槽コファダムが形成され、前記貨物槽コファダムが前記二重船側外板および前記二重内底板に交差する位置の該二重船側外板と船側外板間には船側隔壁が架設されるとともに、該二重内底板と船底外板間には船底横置隔壁が架設されている、ことを特徴とする。
本願発明は上記の構成により、以下の効果を奏する。
(1)第2の横置隔壁、第3の横置隔壁、第4の横置隔壁および第6の横置隔壁には貨物槽コファダムが形成されるとともに、船側隔壁および船底横置隔壁により船側船底タンクが区画されている。このため、貨物槽コファダムや区画された船側船底タンクに窒素ガス(N)を封入することにより、所定の貨物槽には酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を最大容積で積み込むことができ、それ以外の貨物槽には当該液体化学薬品以外の液体貨物を積み込むことができるとともに、安全に液体化学薬品輸送船を運航することができる。そして、横置隔壁および横置副隔壁で形成される貨物槽コッファダムは横置隔壁および横置副隔壁の離間距離が略1.5m程度であり、貨物槽の容積の略10%程度に過ぎないから、空所となる貨物槽の容積は従来よりも略90%減らすことができる。
(2)前記の所定の貨物槽とは、請求項2に係る発明にあっては、第4の横置隔壁と第6の横置隔壁に囲繞された4つの貨物槽であり、4つの貨物槽で足りない場合には、第3の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽を追加することができ、6つの貨物槽で足りない場合には、第2の横置隔壁と第3の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽を追加することができる。
また、請求項3に係る発明にあっては、第2の横置隔壁と第3の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽、または、第4の横置隔壁と第6の横置隔壁に囲繞された4つの貨物槽であり、2つの貨物槽または4つの貨物槽で足りない場合には、前記の2つの貨物槽と4つの貨物槽を併せて6つの貨物槽とすることができ、6つの貨物槽で足りない場合には、第3の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽を追加して8つの貨物槽とすることができる。
そして、請求項4に係る発明にあっては、第3の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽、第4の横置隔壁と第6の横置隔壁に囲繞された4つの貨物槽、または第2の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された4つの貨物槽であり、4つの貨物槽で足りない場合には、第2の横置隔壁と第3の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽または第3の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽を追加することができ、6つの貨物槽で足りない場合には、第2の横置隔壁と第3の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽や第3の横置隔壁と第4の横置隔壁に囲繞された2つの貨物槽を追加して8つの貨物槽とすることができる。この場合において、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を積み込んだ貨物槽の周囲は、全て窒素ガス(N)を封入した空所に面することとなり、相隣接する貨物槽間においては、各貨物槽と貨物槽との間の面接触においても、あるいは、各貨物槽が対角に配置されることによって生じる線接触や点接触においても、接触の危険性がないこととなる。そのため、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて貨物槽の数を2つ、4つ、6つ、8つと柔軟に増減することができるとともに、それ以外の貨物槽には当該液体化学薬品以外の液体貨物を積み込むことができる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態に係る実施例1ないし実施例3について、図1ないし図3に基づいて説明する。なお、図1は実施例1に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図1(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図1(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図1(c)は図1(b)におけるI−I矢視横置断面図であり、図2は実施例2に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図2(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図2(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図2(c)は図2(b)におけるII−II矢視横置断面図であり、図3は実施例3に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図3(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図3(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図3(c)は図3(b)におけるIII−III矢視横置断面図である。
図1ないし図3において、符号1は実施例1に係る液体化学薬品運搬船、符号2は実施例2に係る液体化学薬品運搬船、符号3は実施例3に係る液体化学薬品運搬船、符号11は船底外板、符号13は二重内底板、符号15は船側外板、符号17は二重船側外板、符号19は上甲板、符号21は中央隔壁、符号23は船首横置隔壁、符号25は船尾横置隔壁、符号27は第1の横置隔壁、符号27は第2の横置隔壁、符号27は第3の横置隔壁、符号27は第4の横置隔壁、符号27は第5の横置隔壁、符号27は第6の横置隔壁、符号27は第7の横置隔壁、符号31は下部縦スツール、符号33は下部横スツール、符号35は貨物槽、符号41は船首コファダム、符号43は船尾コファダム、符号45は貨物槽コファダム、符号47は船側船底タンク、符号51は船側隔壁、符号53は船底横置隔壁、符号55は船底縦通隔壁、符号57は船首区画、符号59は機関室、符号61は船尾区画、である。
なお、従来の液体化学薬品運搬船について、図4で説明した要素と同一の要素に対しては、図1ないし図3においても同一の符号を付している。また、図1(a)、図1(b)、図2(a)、図2(b)、図3(a)および図3(b)については、図の右側が船首、左側が船尾であり、図1(b)、図1(c)、図2(b)、図2(c)、図3(b)および図3(c)におけるCLは、船体中心線を示している。
まず、実施例1に係る液体化学薬品運搬船1の貨物槽35に係る構造について説明する。図1に示すように、液体化学薬品運搬船1は、従来の液体化学薬品運搬船9と同様に、二重底構造および二重外板構造となっている。
そして、4つの面を両舷の二重船側外板17、17、船首横置隔壁23および船尾横置隔壁25に囲繞された貨物槽区画は、船体中心線(CL)に沿って二重内底板13上に布設される横断面が略台形の下部縦スツール31上から立設されるコルゲート構造の縦通隔壁17と、縦通隔壁17に直交し両舷の二重船側外板14、14間に亘って二重内底板12から立設される船首側から順に第1の横置隔壁27、第2の横置隔壁27、第3の横置隔壁27、第4の横置隔壁27、第5の横置隔壁27、第6の横置隔壁27および第7の横置隔壁27の7つの横置隔壁に区分けされた16の貨物倉37が形成されている。
そして、第1の横置隔壁27、第5の横置隔壁27および第7の横置隔壁27は、二重内底板13上に布設される横断面が略台形の下部横スツール33上から立設されるコルゲート構造であるが、第2の横置隔壁27、第3の横置隔壁27、第4の横置隔壁27および第6の横置隔壁27は、横置主隔壁および横置副隔壁からなる平板構造の二重隔壁となっている。
第2の横置隔壁27、第3の横置隔壁27および第4の横置隔壁27は、船首側が横置主隔壁であり船尾側が横置副隔壁となっていて、第5の横置隔壁27は、船尾側が横置主隔壁であり船首側が横置副隔壁となっている。そして、横置主隔壁、横置副隔壁、左右両舷の二重船側外板17、17および上甲板19に囲繞された空間が貨物槽コファダム41を形成している。
横置主隔壁が二重船側外板17に交差する位置の二重船側外板17および船側外板15間には船側隔壁51が架設され、横置主隔壁が二重内底板13に交差する位置の二重内底板13および船底外板11間には船底横置隔壁53が架設されている。この結果、構造上からは、横置主隔壁は二重船側外板17および二重内底板13を貫通して船側外板15および船底外板11に接続された状態となっている。
また、第1の横置隔壁27、第5の横置隔壁27および第7の横置隔壁27が二重船側外板17と交差する位置に対置して、二重船側外板17と船側外板15間に船側隔壁51が架設され、二重内底板13と交差する位置に対置して、二重内底板13と船底外板11間に船底横置隔壁53が架設されている。そして、船体中心線(CL)に沿った二重内底板13と船底外板11間に船底縦通隔壁55が架設されている。
そして、二重船側外板17、船側外板15、船側隔壁51、51、二重内底板13、船底外板15、船底横置隔壁53、53および船底縦通隔壁55に囲繞された空間は、船舶の横断面から見てL字型の船側船底タンク47が形成されている。
なお、液体化学薬品運搬船1においても、従来の液体化学薬品運搬船9と同様に、船首コファダム41が船首横置隔壁23に沿って船側外板15、15間に設置されて貨物槽区画と船首区画57とを区分し、船尾コファダム43が船尾横置隔壁25に沿って船側外板15、15間に設置されて貨物槽区画と船尾区画61とを区分していて、機関室59は船尾区画61内に設置されている。
つぎに、液体化学薬品運搬船1に酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を積み込む場合の貨物槽35について説明するが、図1においては、図4の従来の液体化学薬品運搬船9と同様に、16に区画された貨物倉31について、左舷側の貨物倉31に対して、船首側から順にC1P、C2P、・・・・、C8Pの番号を付し、右舷側の貨物倉31に対して、船首側から順にC1S、C2S、・・・・、C8Sの番号を付している。また、船側船底タンク47に対しても、従来の液体化学薬品運搬船9と同様に、左舷側の船側船底タンク47に対して、左舷側の船首側から順にW1P、W2P、・・・・、W8Pの番号を付し、右舷側の船側船底タンク47に対しても、右舷側の船首側から順に貨物倉31に対して、船首側から順にW1S、W2S、・・・・、W8Sの番号を付している。
液体化学薬品運搬船1では、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて、4つの貨物槽35に積み込む「4タンク積み」、6つの貨物槽35に積み込む「6タンク積み」および8つの貨物槽35に積み込む「8タンク積み」を選択することができるが、まず、「4タンク積み」の場合について説明する。
「4タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第4の横置隔壁27および第5の横置隔壁27に囲まれたC5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C5PおよびC5Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C5P、C5S、C6P、C6Sの4つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「6タンク積み」の場合について説明する。
「6タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第3の横置隔壁27および第6の横置隔壁27で囲まれたC4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C4PおよびC4Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW4P、W4S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの6つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、他の貨物槽35や船側船底タンク47とは面接触は勿論のこと、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「8タンク積み」の場合について説明する。
「8タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27および第6の横置隔壁27で囲まれたC3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3P、W3S、W4P、W4S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの8つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、実施例2に係る液体化学薬品運搬船2の貨物槽35に係る構造について、図2に基づいて説明するが、液体化学薬品運搬船2は液体化学薬品運搬船1と略同様の構成であり、異なるところは、第3の横置隔壁27の横置主隔壁と横置副隔壁の位置関係であるので、ここでは、主に、その異なる構成および異なる構成に拠る効果について、説明する。
第3の横置隔壁27は、船尾側が横置主隔壁であり船首側が横置副隔壁となっていて、横置主隔壁が二重船側外板17に交差する位置の二重船側外板17と船側外板15間に船側隔壁51が架設され、横置主隔壁が二重内底板13に交差する位置の二重内底板13と船底外板11間に船底横置隔壁53が架設されている。そして、横置主隔壁、横置副隔壁、左右両舷の二重船側外板17、17および上甲板19に囲繞された空間が貨物槽コファダム41を形成している。
なお、第3の横置隔壁27以外の第1の横置隔壁27、第2の横置隔壁27、第4の横置隔壁27、第5の横置隔壁27、第6の横置隔壁27および第7の横置隔壁27の構成および船側隔壁51、船底横置隔壁53の架設位置については、液体化学薬品運搬船1と同様であるので、その説明を省略する。さらに、L字型の船側船底タンク47についても、液体化学薬品運搬船1と同様であるので、その説明を省略する。
つぎに、液体化学薬品運搬船2に酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を積み込む場合の貨物槽35について説明するが、図2においても、貨物倉31や船側船底タンク47について、図1と同一の符号を付している。
液体化学薬品運搬船2では、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて、2つの貨物槽35に積み込む「2タンク積み」、4つの貨物槽35に積み込む「4タンク積み」、6つの貨物槽35に積み込む「6タンク積み」および8つの貨物槽35に積み込む「8タンク積み」を選択することができるが、まず、「2タンク積み」の場合について説明する。
「2タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27と第3の横置隔壁27に囲まれたC3PおよびC3Sを使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側および船首側に位置する貨物槽コファダム45、45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3PおよびC3Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3PおよびW3Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3PおよびC3Sの2つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「4タンク積み」の場合について説明する。
「4タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第4の横置隔壁27および第5の横置隔壁27に囲まれたC5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C5PおよびC5Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C5P、C5S、C6P、C6Sの4つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「6タンク積み」の場合について説明する。
「6タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27と第3の横置隔壁27に囲まれたC3PおよびC3Sの2つのタンクと、第4の横置隔壁27および第5の横置隔壁27に囲まれたC5P、C5S、C6PおよびC6Sの4つのタンクを使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側および船尾側に位置する貨物槽コファダム45、45と、C5PおよびC5Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3P、C3S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3P、W3S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3P、C3S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの6つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「8タンク積み」の場合について説明する。
「8タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27および第6の横置隔壁27で囲まれたC3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3P、W3S、W4P、W4S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの8つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、実施例3に係る液体化学薬品運搬船3の貨物槽35に係る構造について、図3に基づいて説明するが、液体化学薬品運搬船3は液体化学薬品運搬船1と略同様の構成であり、異なるところは、第3の横置隔壁27および第3の横置隔壁27に対置する船側隔壁51および船底横置隔壁53の架設位置にあるので、ここでは、主に、その異なる構成および異なる構成に拠る効果について、説明する。
第3の横置隔壁27および第4の横置隔壁27においては、いずれが横置主隔壁か、いずれが横置副隔壁か、の違いは構造上問題とはならない。すなわち、液体化学薬品運搬船1および液体化学薬品運搬船2では、横置主隔壁が二重船側外板17や二重内底板13に交差する位置に船側隔壁51や船底横置隔壁53が架設されているが、液体化学薬品運搬船3では、第3の横置隔壁27および第4の横置隔壁27を構成する二重隔壁が二重船側外板17や二重内底板13に交差する二重隔壁の幅方向の中間の位置に船側隔壁51や船底横置隔壁53が架設されている。そして、横置主隔壁、横置副隔壁、左右両舷の二重船側外板17、17および上甲板19に囲繞された空間が貨物槽コファダム41を形成している。
なお、第3の横置隔壁27および第4の横置隔壁27以外の第1の横置隔壁27、第2の横置隔壁27、第5の横置隔壁27、第6の横置隔壁27および第7の横置隔壁27の構成および船側隔壁51、船底横置隔壁53の架設位置については、液体化学薬品運搬船1と同様であるので、その説明を省略する。さらに、L字型の船側船底タンク47についても、液体化学薬品運搬船1と同様であるので、その説明を省略する。
つぎに、液体化学薬品運搬船3に酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品を積み込む場合の貨物槽35について説明するが、図3においても、貨物倉31や船側船底タンク47について、図1と同一の符号を付している。
液体化学薬品運搬船3では、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて、2つの貨物槽35に積み込む「2タンク積み」、4つの貨物槽35に積み込む「4タンク積み」、6つの貨物槽35に積み込む「6タンク積み」および8つの貨物槽35に積み込む「8タンク積み」を選択することができるが、まず、「2タンク積み」の場合について説明する。
「2タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27と第3の横置隔壁27に囲まれたC3PおよびC3S、または、第3の横置隔壁27と第4の横置隔壁27に囲まれたC4PおよびC4S、を使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側および船首側に位置する貨物槽コファダム45、45、または、C4PおよびC4Sの船首側および船首側に位置する貨物槽コファダム45、45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3PおよびC3S、または、C4PおよびC4Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3PおよびW3S、または、W4PおよびW4Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3PおよびC3S、または、C4PおよびC4Sの2つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「4タンク積み」の場合について説明する。
「4タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第4の横置隔壁27および第5の横置隔壁27に囲まれたC5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C5PおよびC5Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C5P、C5S、C6P、C6Sの4つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「6タンク積み」の場合について説明する。
「6タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第3の横置隔壁27および第6の横置隔壁27で囲まれたC4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C4PおよびC4Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW4P、W4S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの6つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
つぎに、「8タンク積み」の場合について説明する。
「8タンク積み」では、特定の液体化学薬品を積み込む貨物槽35として、第2の横置隔壁27および第6の横置隔壁27で囲まれたC3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sを使用する。この場合、C3PおよびC3Sの船首側に位置する貨物槽コファダム45と、C6PおよびC6Sの船尾側に位置する貨物槽コファダム45に窒素ガス(N)を封入し、さらに、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの左右両舷側に位置する船側船底タンク47のW3P、W3S、W4P、W4S、W5P、W5S、W6PおよびW6Sを空にして窒素ガス(N)を封入する。このようにすることで、C3P、C3S、C4P、C4S、C5P、C5S、C6PおよびC6Sの8つの貨物槽35からなる貨物槽区画は、船首側、船尾側および左右両舷側の全面が窒素ガス(N)を封入したタンクで囲繞され、当該特定の液体化学薬品以外の貨物が積み込まれる相隣接する各貨物槽35や窒素ガス(N)を封入した船側船底タンク47以外の船側船底タンク47とは、面接触は勿論のこと線接触や点接触でさえも接触することはない。
以上述べたように、液体化学薬品運搬船1では、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて積み込み用の貨物槽35の数を4、6、8に変えることができ、液体化学薬品運搬船2および液体化学薬品運搬船3では、酸化プロピレンのような特定の液体化学薬品の積み込み量に応じて積み込み用の貨物槽35の数を2、4、6、8に変えることができる。そして、特定の液体化学薬品を積み込んだ貨物槽35を1つの群としてまとめ、その周囲を窒素ガス(N)が封入されたタンクで囲繞して他の貨物槽35から隔離してしまうので、空所となる貨物槽の容積を減らすことができ、特定の液体化学薬品の漏洩などの事故に対し、爆発する可能性が少なくなる。
なお、液体化学薬品運搬船3では、第3の横置隔壁27および第4の横置隔壁27を構成する二重隔壁が、二重船側外板17や二重内底板13に交差する中間の位置に船側隔壁51や船底横置隔壁53が架設されているため、貨物槽コファダム41を形成する二重船側外板17に曲げ応力が働くことになる。
図1は、実施例1に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図1(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図1(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図1(c)は図1(b)におけるI−I矢視横置断面図である。 図2は、実施例2に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図2(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図2(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図2(c)は図2(b)におけるII−II矢視横置断面図である。 図3は、実施例3に係る液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図3(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図3(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図3(c)は図3(b)におけるIII−III矢視横置断面図である。 図4は、従来の液体化学薬品運搬船の貨物槽構造図であり、図4(a)は液体化学薬品運搬船の側面図、図4(b)は液体化学薬品運搬船の平面図、図4(c)は図4(b)におけるIV−IV矢視横置断面図である。 図5は、メンブレン型LNG船を水平面で切断した断面図である。
符号の説明
1 実施例1に係る液体化学薬品運搬船
2 実施例2に係る液体化学薬品運搬船
3 実施例3に係る液体化学薬品運搬船
11 船底外板
13 二重内底板
15 船側外板
17 二重船側外板
19 上甲板
21 中央隔壁
27 第1の横置隔壁
27 第2の横置隔壁
27 第3の横置隔壁
27 第4の横置隔壁
27 第5の横置隔壁
27 第6の横置隔壁
27 第7の横置隔壁
37 貨物槽
41 船首コファダム
43 船尾コファダム
45 貨物槽コファダム
47 船側船底タンク
51 船側隔壁
53 船底横置隔壁

Claims (1)

  1. 左右両舷の二重船側外板、船首横置隔壁、船尾横置隔壁および上甲板に囲繞された二重内底板上の貨物区域が、船体の中心線に沿って該二重内底板上から立設され該船首横置隔壁および該船尾横置隔壁間に架け渡される中央隔壁と、該中央隔壁に直交して立設され該二重船側外板間に架け渡される複数の横置隔壁とにより区画された複数の船体一体型の貨物槽を備える液体化学薬品運搬船において、
    前記貨物区域には少なくとも6つの横置隔壁が架け渡され、船首側から順に第1の横置隔壁、第2の横置隔壁、・・・、第6の横置隔壁、・・としたときに、該第2の横置隔壁、該第3の横置隔壁、該第4の横置隔壁および該第6の横置隔壁は前記二重内底板上から立設され、前記二重船側外板と前記二重内底板とを貫通して前記船側外板と前記船底外板に接続される構造の横置主隔壁と、前記船側外板と前記船底外板に接続される構造ではない横置副隔壁とからなる平板構造の二重隔壁であって、前記第2の横置隔壁、前記第3の横置隔壁および前記第4の横置隔壁の横置主隔壁は前記横置副隔壁より船首側に位置し、前記第6の横置隔壁の横置主隔壁は前記横置副隔壁より船尾側に位置し、該二重隔壁、前記二重船側外板および前記上甲板に囲繞された空間には貨物槽コファダムが形成され、
    前記貨物槽コファダムが前記二重船側外板および前記二重内底板に交差する位置の該二重船側外板と船側外板間には船側隔壁が架設されるとともに、該二重内底板と船底外板間には船底横置隔壁が架設されている、ことを特徴とする液体化学薬品運搬船の貨物槽構造。
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