JP4556996B2 - 光学的検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、層流幅検出方法に関する。より詳しくは、流路内に形成した複数の層流の幅を検出するための層流幅検出方法、及び層流幅制御方法、並びに層流制御装置、及びフローサイトメータに関する。
近年、流路やキャピラリー、あるいは2次元又は3次元のプラスチックやガラス等の基板上に形成した流路中に、細胞や微生物等の生体微小粒子、マイクロビーズなどの微小粒子等を通流させ、これらを物理的手段や光学的手段等によって検出し、解析や分離等を行う技術が進展している。
当該技術は、疾病診断、薬物等の化合物スクリーニング、法医学、遺伝情報の網羅的解析、生体物質の機能解析、プロテオーム解析、生体内反応の解析、食品分野、農業分野、工学分野、犯罪鑑識分野などでは、既に重要な基幹技術となりつつある。このような流路を用いた微小粒子等の解析又は分離の手法の代表的な一例として、フローサイトメトリーと呼ばれる分析手法について以下説明する。
フローサイトメトリ−とは、解析の対象となる微小粒子等を流体中に流し込み、該微小粒子の列を形成し、整列した該微小粒子にレーザ光等を照射することにより、各微小粒子から発せられた蛍光や散乱光を検出することで微小粒子の解析を行い、更には、解析結果に基づいて、微小粒子の分取を行う分析手法である。
以下、フローサイトメトリ−について図18を用いて具体的に説明する。図18は、従来のフローサイトメータの概念を示す摸式図である。フローサイトメトリ−のプロセスは、(i)水流系、(ii)光学系、(iii)電気系、(iv)分取系、に大別することができる。
(i)水流系
水流系(i)では、分析対象となる微小粒子をフローセル(流路)中で一列に整列させる(図18中(i)参照)。より具体的には、シース流F200を一定の流速でフローセル内に流入させ、その状態で微小粒子を含むサンプル流F100をフローセル中央部にゆっくりと注入する。この時、流路中のlaminar flow(層流)の原理によりそれぞれの流れは互いに混合されず、層を成した流れ(層流)が形成される。そして、分析対象となる微小粒子の大きさ等に応じて、シース流F200とサンプル流F100の流入量を調節し、微小粒子を一つ一つが整列した状態で通流させる。
この水流系では、プラスチックやガラス等で形成した2次元又は3次元の略1mm以下の微細な流路を用いる、いわゆるマイクロ流路又はマイクロフルイディクスと呼ばれる技術も開発されている。
(ii)光学系
光学系(ii)では、分析対象となる微小粒子にレーザ光を照射し、微小粒子から発せられる蛍光や散乱光を検出する(図18中(ii)参照)。具体的には、前記水流系(i)において、微小粒子の一つ一つが整列した状態でレーザ照射部を通流させ、一つ一つの微小粒子が通過する毎に、微小粒子から発せられる蛍光や散乱光を、パラメーター毎に光学検出器を用いて検出し、微小粒子一つ一つの特性を分析する。
(iii)電気系
電気系(iii)では、光学系(ii)において検出した光学的情報を、電気的信号(電圧パルス)に変換する(図18中(iii)参照)。変換された電気的信号は数値化され、数値化されたデータをもとに解析用コンピューターとソフトウェアでヒストグラムを抽出し、解析を行う。
(iv)分取系
分取系(iv)では、測定を終えた微小粒子を分離し、回収する(図18中(iv)参照)。代表的な分取方法としては、測定を終えた微小粒子にプラス又はマイナスの電荷を加え、フローセルを、電位差を有する2つの偏向板Dで挟み込み、帯電された微小粒子はその電荷に応じていずれかの偏向板に引き寄せられることにより、分取する方法がある。
上記のように、非常に広い分野で流路中の微小粒子を解析及び分取する技術が必要とされており、前記(i)から(iv)のプロセスに関わる技術も、日々、開発が進められている。例えば、特許文献1では、非安定なフロー(層流)を安定させるための技術として、シース流に水の粘度よりも高い粘度を与えるために、粘度増加剤を添加したシース流を使用する技術を提案している。
特表2004−500562号公報
流路中に複数の層流を形成し、該層流中に微小粒子等を含有させて通流する場合、微小粒子等の粒径より層流の幅が広すぎたり狭すぎたりすると、微小粒子等を、整然と列を成した状態で流路内に通流させることが難しい。そのため、流路内に形成された複数の層流の幅や比率を求めて、これらを制御することが必要となるが、従来の方法では、それぞれの層流の幅や比率を検出することは困難であった。
従って、目的の微小粒子等を整然と列をなした状態で流路内に通流させるためには、目的の微小粒子等を流路に通流させる前に、予め、該微小粒子に対応した参照スペクトルビーズや参照直径ビーズ等を流路内に通流させ、最適な層流の幅を決定する必要があり、煩雑であった。
また、サンプル液中には、大きさや性質の異なる微小粒子等が存在することが多い。そのため、微小粒子等が流路内を通流中に、対象の微小粒子等に最適な層流の幅に修正したい場合も生じる。しかし、目的の微小粒子等を実際に通流させる前段階で設定した層流の幅は、微小粒子の通流中に検出することが難しいため、これを制御することは難しかった。
更に、流路中は、流路壁の表面張力等の影響で、目的の微小粒子等の通流の前段階で設定した層流の幅が変化してしまう場合がある。しかし、前記と同様、目的の微小粒子等を実際に通流させる前段階で設定した層流の幅は、微小粒子が流路内を通流中に検出することが難しいため、これを制御することは難しかった。
そこで、本発明では、流路内に形成した複数の層流の幅を容易に検出することができる新規な層流幅検出方法を提供することを主目的とする。
本発明では、まず、流路内に形成した複数の層流の幅を検出するための方法であって、
層流中に含有される参照用物質から発生する光学的情報を検出する光学的情報検出工程と、
該光学的情報検出工程において検出された光学的情報に基づいて、前記層流の幅を算出する層流幅算出工程と、
を少なくとも行う層流幅検出方法を提供する。
該層流幅検出方法は、フローサイトメータにおいても用いることができる。例えば、フローサイトメータにおいて、前記参照用物質を、流路内に形成したサンプル流を囲むシース流中に含有させることで、前記サンプル流と前記シース流の幅を検出するとこができる。
本発明に係る層流幅検出方法で用いることができる前記参照用物質は、特に限定されないが、例えば、蛍光物質を参照用物質として用いることが可能である。
本発明では、次に、流路内に形成した複数の層流の幅を制御するための方法であって、
層流中に含有される参照用物質から発生する光学的情報を検出する光学的情報検出工程と、
該光学的情報検出工程において検出された光学的情報に基づいて前記層流の幅を算出する層流幅算出工程と、
該層流幅算出工程において算出された前記層流の幅に基づいて、層流の送液量を調整する送液量調整工程と、
を少なくとも行う層流幅制御方法を提供する。
該層流幅制御方法は、フローサイトメータにおいても用いることができる。例えば、フローサイトメータにおいて、前記参照用物質を、流路内に形成したサンプル流を囲むシース流中に含有させることで、前記サンプル流と前記シース流の幅を制御することができる。
前記送液量調整工程では、様々な目的に応じて送液量の調整を行うことができるが、例えば、前記サンプルの粒径に応じて前記サンプル流と前記シース流の送液量を調整することも可能である。
本発明に係る層流幅制御方法で用いることができる前記参照用物質は、特に限定されないが、例えば、蛍光物質を参照用物質として用いることが可能である。
本発明では、次に、流路内に形成した複数の層流の幅を制御する層流制御装置であって、
層流中に含有される参照用物質から発生する光学的情報を検出する光学的情報検出手段と、
該光学的情報検出手段により検出された光学的情報に基づいて、前記層流の幅を算出する層流幅算出手段と、
該層流幅算出手段により算出された前記層流の幅に基づいて、層流の送液量を調整する送液量調整手段と、
を少なくとも備える層流制御装置を提供する。
本発明では、更に、流路内に形成したサンプル流と該サンプル流を囲むシース流の幅を制御可能なフローサイトメータであって、
前記シース流中に含有される参照用物質から発生する光学的情報を検出する光学的情報検出手段と、
該光学的情報検出手段により検出された光学的情報に基づいて、前記サンプル流と前記シース流の幅を算出する層流幅算出手段と、
該層流幅算出手段により算出された前記サンプル流と前記シース流の幅に基づいて、前記サンプル流と前記シース流の送液量を調整する送液量調整手段と、
を少なくとも備えるフローサイトメータを提供する。
前記送液量調整手段では、様々な目的に応じて送液量の調整が行われるが、例えば、前記サンプルの粒径に応じて前記サンプル流と前記シース流の送液量を調整することも可能である。
本発明に係る層流幅検出方法では、層流中に参照用物質を含有させるため、流路内に形成した複数の層流の具体的な幅を容易に検出することができる。そのため、各層流の幅の制御も容易に行うことが可能となる。従って、目的の微小粒子等の解析や分離等の精度を向上させ、時間やコストの大幅な削減も期待できる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<層流幅検出方法>
図1は、本発明に係る層流幅検出方法のフロー図である。
本発明に係る層流幅検出方法は、流路内に形成した複数の層流の幅を検出するための方法であって、光学的情報検出工程(1)と、層流幅算出工程(2)と、を少なくとも行う方法である。以下、それぞれの工程について、詳細に説明する。
図2は、基板T上に形成した流路1の斜視摸式図であり、図3は、該流路1の図1中矢印I方向から視たI−I線矢視断面摸式図であり、図4は、該流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。なお、流路1を封止するための基板は、ここでは図示していない。
本発明に係る層流幅検出方法を行い得る流路1の形態は、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、図2に示すように、2次元又は3次元のプラスチックやガラス等の基板T上に形成した流路1において、本発明に係る層流幅検出方法を行うことが可能である。
前記流路1の流路幅も、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、流路幅1mm以下のマイクロ流路においても、本発明に係る層流幅検出方法を行うことが可能である。特に、流路幅10μm以上1mm以下程度のマイクロ流路を用いれば、本発明に係る層流幅検出方法をより好適に行うことができる。
流路1には、複数の層流を形成する。層流の数は特に限定されず、目的に合わせて調整することができる。一例として、図3では、解析や分離の対象となる微小粒子Cを含むサンプル流F1の層流を、図3中符号F2で示すような流体媒体(以下「シース流F2」と称する。)で挟み込むように、断面から視た場合、3つの層流を形成しているが、2つの層流を形成しても、4つ以上の層流を形成しても、本発明に係る層流幅検出方法を用いることが可能である。
そして、前記サンプル流F1、又はシース流F2の少なくとも一の層流には、参照用物質を含有させる。参照用物質を含有させる層流は、特に限定されず、層流幅を検出したい層流に応じて、適宜、調整することが可能である。一例として、図3では、シース流F2に参照用物質を含有させている。
参照用物質をサンプル流F1、又はシース流F2に含有させる方法も特に限定されず、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成した後、目的の層流に参照用物質を含有させたり、予め、参照用物質を含む流体媒体等を用いて、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成したりするなど、自由である(図1フロー図参照)。
参照用物質は、後述する光学的情報検出工程(1)において光学的情報を検出し得る物質であれば特に限定されない。例えば、蛍光色素等の蛍光物質、マイクロビーズなどが挙げられるが、その大きさからも蛍光色素がより好ましい。蛍光色素の種類も自由に選定することができ、例えば、Cascade Blue、Fluorescein isothiocyanate(FITC)、Phycoerythrin(PE)、Phycoerythrin-Cy5(PE-Cy5)、Phycoerythrin-Cy7(PE-Cy7)、Texas Red、Allophycocyanin(APC)、Allophycocyanin-Cy7 (APC-Cy7)等が挙げられる。
(1)光学的情報検出工程
光学的情報検出工程(1)は、流路1の所定位置において、層流(ここでは、シース流F2)に含まれる参照用物質からの光学的情報を検出する工程である。具体的には、流路1内に参照用物質を含む層流(ここでは、シース流F2)を形成し、流路1の所定箇所に、例えば図4矢印L方向から光照射を行い、該光照射によって参照用物質から発生される蛍光や散乱光を、光検出器により検出する。
光学的情報検出工程(1)における光照射の種類は特に限定されないが、参照用物質や微小粒子Cから蛍光や散乱光を確実に発生させるためには、光方向、波長、光強度が一定の光が望ましい。一例としては、レーザやLED(Light Emission Diode:発光ダイオード)を挙げることができる。
光学的情報検出工程(2)では、参照用物質及び微小粒子Cからの光学的情報の検出ができれば光照射方法は特に限定されない。例えば、図4中符号Wで示すように、照射スポットを流路幅方向に走査させながら光学的情報を検出してもよい。
光学的情報検出工程(2)において用いることができる光検出器は、参照用物質から光学的情報を検出できれば特に限定されず、公知の光検出器を用いることができる。光検出器の種類としては、2分割型や3分割型などを用いることも可能である。
(2)層流幅算出工程
層流幅算出工程(2)は、前記光学的情報検出工程において検出した光学的情報に基づいて、層流(サンプル流F1、シース流F2)幅を算出する工程である。具体的な方法について、図5から図9を用いて説明する。
図5は、2分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図である。図5中符号(I)で示す図は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットSを上方から視た摸式図であり、符号(II)で示す図は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。
図5(I)中光照射スポットS1から検出される光学的情報の強度V1と、光照射スポットS2から検出される光学的情報の強度V2が、同一の値を示す場合、シース流F2の図5中符号r1及びr2で示す層流幅は、同一であることが算出できる。
あるいは、図6に示すように、光照射スポットS1から検出される光学的情報の強度V1と、光照射スポットS2から検出される光学的情報の強度V2が、V1>V2という値を示す場合、シース流F2の層流幅は、r1>r2であることが算出できる。
また、光学的情報の強度V1、V2と、層流幅r1、r2との関係を予め求めておけば、光照射スポットS1から検出される光学的情報の強度V1と、光照射スポットS2から検出される光学的情報の強度V2を求めることで、層流幅r1、及び層流幅r2を算出することが可能となる。
更に、層流幅r1と層流幅r2が算出できれば、これらの値を流路1の幅からマイナスすることで、サンプル流F1の層流幅r3も算出することができる。
図7は、3分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図である。図7中符号(I)で示す図は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットSを上方から視た摸式図であり、符号(II)で示す図は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。
図7に示す場合、光照射スポットS1から検出される光学的情報の強度V1と、光照射スポットS2から検出される光学的情報の強度V2が、同一の値を示すと考えられる。この場合、シース流F2の図7中符号r1及びr2で示す層流幅は、S1及びS2において同一であることが算出できる。
また、光照射スポットS3から検出される光学的情報の強度V3と、層流幅r3との関係を予め求めておけば、光照射スポットS3から検出される光学的情報の強度V3を求めることで、サンプル流の層流幅r3を算出することができる。
あるいは、図8に示す場合、光照射スポットS1から検出される光学的情報の強度V1と、光照射スポットS2から検出される光学的情報の強度V2が、V1>V2という値を示すと考えられる。この場合、シース流F2の層流幅は、r1>r2であることが算出できる。
また、光学的情報の強度V1、V2、V3と、層流幅r1、r2、r3との関係を予め求めておけば、光照射スポットS1、S2、S3から検出される光学的情報の強度V1、V2、V3を求めることで、シース流F2の層流幅r1及び層流幅r2と、サンプル流F1の層流幅r3を算出することが可能となる。
更に本発明に係る層流幅検出方法では、光照射スポットSを流路1幅方向に走査させながら光学的情報を検出することができるが(図4中符号W参照)、その場合は、例えば、図9(I)に示すような検出結果を得ることができる。図9中X軸は光照射(走査)方向を、Y軸は検出信号量をそれぞれ示す。
シース流F2は参照用物質を含有しているため、流路1中の光照射位置にシース流F2のみが存在する場合には、大きな検出信号量を示す(図9(I)中符号V4参照)。しかし、サンプル流F1が存在する場合には、シース流F2の量が少なくなり、シース流F2に含有される参照用物質からの検出信号量も低い値となる(図9(I)中符号V5参照)。
従って、光照射スポットSを流路1幅方向に走査させながら光学的情報を検出することにより、図9(I)のような検出信号量を求めることができれば、流路1中のシース流F2の層流幅r1及び層流幅r2と、サンプル流F1の層流幅r3を、容易に算出することが可能となる。
従来の方法では、流路1中の各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅を算出する手段がなかったため、解析や分離中に微小粒子Cの情報を検出できない場合には、微小粒子Cが存在しないのか、或いは微小粒子Cに照射スポットが確実に照射されていないのかを判断することが難しかった。
しかし、本発明に係る層流幅検出方法を用いれば、流路1中の各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅を算出できるため、微小粒子Cに確実に光照射スポットSを照射できるように受光位置や光照射スポットSの大きさ等を設定することができ、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
また、微小粒子Cを含むサンプル流F1とは別のシース流F2に参照用物質を含有させることで、以下の効果も生じる。
従来、流路1を通流する微小粒子Cの解析又は分離等を行う場合には、流路1の中央部に目的の微小粒子Cを含む層流(サンプル流F1)を形成させ、該微小粒子Cに向かって光照射等を行い、微小粒子Cの解析又は分離等を行っていた。しかし、この方法では、解析又は分離中は、微小粒子Cからの情報のみしか得ることができないため、解析又は分離等に最適な光学的条件および電気的条件等を、測定中に制御することが困難であった。そのため、予め、微小粒子Cに対応した参照スペクトルビーズや参照直径ビーズ等を流通させ、解析又は分離等に最適な光学的条件および電気的条件等を特定した後に、実際の測定を行うという、前準備工程が必要であった。
しかし、本発明に係る層流幅検出方法では、微小粒子Cを含むサンプル流F1とは別のシース流F2に参照用物質を含有させるため、解析又は分離中に、微小粒子C以外の参照用物質からの情報も同時に検出することが可能である。従って、解析又は分離等に最適な光学的条件および電気的条件等の制御を、解析又は分離中であっても簡便に行うことが可能となる。具体的に、前記光学的条件とは、照射スポットの形状、光照射強度、パルス幅、パルス比率、焦点位置等を示し、前記電気的条件とは、光検出器の増幅率、光照射器の増幅率等を示す。これにより、測定時間の短縮や解析又は分離等の精度の向上が実現できる。
また、従来、流路1の中央部に目的の微小粒子Cを含む層流(サンプル流F1)を形成させる場合、参照用物質等を含有しない流体媒体で挟み込むように、層流を形成するが、流路内にでは、流路1の壁面11における表面張力が影響し、微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流させることが困難であった。例えば、図10(I)中符号C1、C2、C3で示すように、流路1の壁面11における表面張力で微小粒子Cが壁面11側へ引っ張られたり、ひいては微小粒子Cの順番が入れ替わってしまったりすることもあった。
しかし、本発明に係る層流幅検出方法のように、シース流F2に参照用物質を含有させれば、流路1の壁面11における表面張力の影響を減少させることができ、図10(II)で示すように、微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流させることが可能となる。
<層流幅制御方法>
図11は、本発明に係る層流幅制御方法のフロー図である。本発明に係る層流幅制御方法は、流路内に形成した複数の層流の幅を制御するための方法であって、光学的情報検出工程(1)と、層流幅算出工程(2)と、送液量調整工程(3)を少なくとも行う方法である。以下、それぞれの工程について、詳細に説明する。なお、光学的検出工程(1)と、層流幅算出工程(2)は、前述した層流幅検出工程における光学的検出工程(1)、層流幅算出工程(2)と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
(3)送液量調整工程
送液量調整工程(3)は、前記層流幅算出工程(2)において算出された層流幅に基づいて、層流の送液量の調整を行う工程である。具体的な方法について、図12から図14を用いて説明する。
図12は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。前記層流幅算出工程(2)において算出したサンプル流L1の送流幅r3が、図12に示すように、解析や分離の対象となる微小粒子Cの粒径より大きいことが算出された場合、例えば、図13に示すように、流路1幅方向に2つ以上の微小粒子Cが重なった状態で通流されてしまったり、ひいては微小粒子Cの順番が入れ替わってしまったりすることもあり、流路1中に微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流することが困難である。
そこで、シース流F2の送液量を増量することにより、シース流F2の層流幅を広げ、それに伴い、サンプル流F1の層流幅r3を狭くするように層流幅を制御することができる。
このように、サンプル流F1の層流幅r3を微小粒子C等のサンプルの粒径に応じて制御すれば、図14に示すように、微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流することが可能となる。
また、サンプル流F1の層流幅r3を微小粒子C等のサンプルの粒径に応じて制御する他に、例えば、光照射スポットSの受光位置や大きさ等に応じて、サンプル流F1の層流幅r3を制御することもできる。
更に、図示しないが、例えばサンプル流F1が流路1の中央部からずれていることが検出できた場合、前記と同様に、シース流F2の送液量を調整することで、サンプル流F1の層流幅r3のみでなく、層流の位置も制御することができる。
以上説明した層流幅検出方法及び層流幅制御方法は、基板T上に形成した流路1のみでなく、例えば、図15に示すような公知のあらゆる流路1で行うことができる。特に、フローサイトメータにおいても好適に行うことができる。
<層流制御装置>
図16は、本発明に係る層流制御装置2の概念を示す斜視摸式図である。本発明に係る層流制御装置2は、大別すると、光学的情報検出手段21と、層流幅算出手段22と、送液量調整手段23と、を少なくとも備える。以下、それぞれの手段等について、詳細に説明する。
本発明に係る層流制御装置2で層流幅の制御を行い得る流路1の形態は、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、図16に示すように、2次元又は3次元のプラスチックやガラス等の基板上に形成した流路1において、本発明に係る層流幅検出方法を行うことが可能である。
前記流路1の流路幅も、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、流路幅1mm以下のマイクロ流路においても、本発明に係る層流幅検出方法を行うことが可能である。特に、流路幅10μm以上1mm以下程度のマイクロ流路を用いれば、本発明に係る層流幅検出方法をより好適に行うことができる。
また、図16に例示する流路1以外にも、例えば、図15に示すような公知のあらゆる流路1において、本発明に係る層流制御装置2は、層流幅の制御を行うことが可能である。
流路1には、複数の層流を形成する。本発明に係る層流制御装置2を用いて層流幅の制御が可能な層流の数は特に限定されず、目的に合わせて調整することができる。例えば、図3に示すように、解析や分離の対象となる微小粒子Cを含むサンプル流F1の層流を、図3中符号F2で示すような流体媒体(以下「シース流F2」と称する。)で挟み込むように形成した3つの層流について、それぞれの層流幅を制御することが可能である。その他、2つの層流であっても、4つ以上の層流であっても、本発明に係る層流制御装置2を用いれば、それぞれの層流幅を制御することが可能である。
前記層流(サンプル流F1、シース流F2)の形成は、外部より行ってもよいが、本発明に係る層流制御装置2内に、例えば、サンプル流ポンプ24、シース流ポンプ25を設けることにより、層流(サンプル流F1、シース流F2)の形成を行っても良い。
本発明に係る層流制御装置2を用いて層流幅の制御を行うためには、前記サンプル流F1、又はシース流F2の少なくとも一の層流に、参照用物質を含有させる必要がある。参照用物質を含有させる層流は、特に限定されず、層流幅を検出したい層流に応じて、適宜、調整することが可能である。
参照用物質をサンプル流F1、又はシース流F2に含有させる方法も特に限定されず、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成した後、目的の層流に参照用物質を含有させたり、予め、参照用物質を含む流体媒体等を用いて、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成したりするなど、自由である。
参照用物質は、後述する光学的情報検出手段21において光学的情報を検出し得る物質であれば特に限定されない。例えば、蛍光色素等の蛍光物質、マイクロビーズなどが挙げられるが、その大きさからも蛍光色素がより好ましい。蛍光色素の種類も自由に選定することができ、例えば、Cascade Blue、Fluorescein isothiocyanate(FITC)、Phycoerythrin(PE)、Phycoerythrin-Cy5(PE-Cy5)、Phycoerythrin-Cy7(PE-Cy7)、Texas Red、Allophycocyanin(APC)、Allophycocyanin-Cy7 (APC-Cy7)等が挙げられる。
光学的情報検出手段21では、流路1の所定位置において、層流(サンプル流F1、シース流F2)に含まれる参照用物質からの光学的情報を検出する。具体的には、流路1内に参照用物質を含む層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成し、例えば図16のように、流路1の所定箇所に、光源26を用いて光照射を行い、該光照射によって参照用物質から発生される蛍光や散乱光を、光学的情報検出手段21内の光検出器等により検出する。
前記光照射の種類は特に限定されないが、参照用物質や微小粒子Cから蛍光や散乱光を確実に発生させるためには、光方向、波長、光強度が一定の光が望ましい。一例としては、レーザやLED(Light Emission Diode:発光ダイオード)を挙げることができる。
光学的情報検出手段21では、参照用物質及び微小粒子Cからの光学的情報の検出ができれば光照射方法は特に限定されない。例えば、図16中符号Wで示すように、照射スポットを流路幅方向に走査させながら光学的情報を検出してもよい。
層流幅算出手段22では、前記光学的情報検出手段において検出した光学的情報に基づいて、層流(サンプル流F1、シース流F2)幅を算出する。具体的な算出方法の例については、前述した層流幅検出方法における層流幅算出工程(2)と同様である。
送液量調整手段23は、前記層流幅算出手段22において算出された層流幅に基づいて、層流の送液量の調整を行う。具体的な方法については、前述した層流幅制御方法における送液量調整工程(3)と同様であるが、例えば、前記層流幅算出手段22において算出された層流幅情報を送液量調整手段23に伝達し、該層流幅情報に基づいて、サンプル流ポンプ24、シース流ポンプ25の調整を行うことで、それぞれの層流(サンプル流F1、シース流F2)の送液量を調整することができる。
そして、送液量調整手段23おいて各層流(サンプル流F1、シース流F2)の送液量を調整することにより、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅が制御できる。
以上のように、本発明に係る層流制御装置では、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅の制御ができるため、微小粒子C等のサンプルの粒径に合わせてサンプル流F1幅の制御を行えば、微小粒子Cを整然と列を成した状態で、流路1内を通流させることができる。そのため、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
また、光照射スポットの受光位置や大きさに合わせて、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅の制御ができることからも、前記と同様に、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
更に、微小粒子Cを含むサンプル流F1とは別のシース流F2に参照用物質を含有させることにより、解析又は分離中に、微小粒子C以外の参照用物質からの情報も同時に検出することが可能である。従って、解析又は分離等に最適な光学的条件および電気的条件等の制御を、解析又は分離中であっても簡便に行うことが可能となる。具体的に、前記光学的条件とは、照射スポットの形状、光照射強度、パルス幅、パルス比率、焦点位置等を示し、前記電気的条件とは、光検出器の増幅率、光照射器の増幅率等を示す。これにより、測定時間の短縮や解析又は分離等の精度の向上が実現できる。
加えて、シース流F2に参照用物質を含有させることにより、流路1の壁面11における表面張力の影響を減少させることができ、微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流させることが可能となり、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
<フローサイトメータ>
図17は、本発明に係るフローサイトメータ3の概念を示す斜視摸式図である。本発明に係るフローサイトメータ3は、大別すると、光学的情報検出手段31と、層流幅算出手段32と、送液量調整手段33と、を少なくとも備える。以下、それぞれの手段等について、詳細に説明する。
本発明に係るフローサイトメータ3における流路1の形態は、層流を形成し得る形態であれば図17に示す流路1に限定されず、自由に設計することができる。例えば、2次元又は3次元のプラスチックやガラス等の基板上に流路1を形成することも可能である。
前記流路1の流路幅も、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、流路幅1mm以下のマイクロ流路を、本発明に係るフローサイトメータ3に用いることが可能である。特に、流路幅10μm以上1mm以下程度のマイクロ流路がより好ましい。
流路1には、複数の層流を形成する。本発明に係るフローサイトメータ3は、層流の数に関わらず層流幅の制御が可能である。そのため、層流の数は特に限定されず、目的に合わせて調整することができる。例えば、図17に示すように、解析や分離の対象となるサンプルCを含むサンプル流F1の層流を、図17中符号F2で示すような流体媒体(以下「シース流F2」と称する。)で挟み込むように形成した3つの層流について、それぞれの層流幅を制御することが可能である。その他、2つの層流であっても、4つ以上の層流であっても、本発明に係るフローサイトメータ3を用いて、それぞれの層流幅を制御することが可能である。
前記層流(サンプル流F1、シース流F2)の形成は、外部より行ってもよいが、本発明に係るフローサイトメータ3内に、図示しないが、例えば、サンプル流ポンプ、シース流ポンプを設けることにより、層流(サンプル流F1、シース流F2)の形成を行っても良い。
本発明に係るフローサイトメータ3を用いて層流幅の制御を行うためには、前記サンプル流F1、又はシース流F2の少なくとも一の層流に、参照用物質を含有させる必要がある。参照用物質を含有させる層流は、特に限定されず、層流幅を検出したい層流に応じて、適宜、調整することが可能である。
参照用物質をサンプル流F1、又はシース流F2に含有させる方法も特に限定されず、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成した後、目的の層流に参照用物質を含有させたり、予め、参照用物質を含む流体媒体等を用いて、流路1内に複数の層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成したりするなど、自由である。
参照用物質は、後述する光学的情報検出手段21において光学的情報を検出し得る物質であれば特に限定されない。例えば、蛍光色素等の蛍光物質、マイクロビーズなどが挙げられるが、その大きさからも蛍光色素がより好ましい。蛍光色素の種類も自由に選定することができ、例えば、Cascade Blue、Fluorescein isothiocyanate(FITC)、Phycoerythrin(PE)、Phycoerythrin-Cy5(PE-Cy5)、Phycoerythrin-Cy7(PE-Cy7)、Texas Red、Allophycocyanin(APC)、Allophycocyanin-Cy7 (APC-Cy7)等が挙げられる。
光学的情報検出手段31では、流路1の所定位置において、層流(サンプル流F1、シース流F2)に含まれる参照用物質からの光学的情報を検出する。具体的には、流路1内に参照用物質を含む層流(サンプル流F1、シース流F2)を形成し、例えば図17のように、流路1の所定箇所に、光源36を用いて光照射を行い、該光照射によって参照用物質から発生される蛍光や散乱光を、光学的情報検出手段31内の光検出器等により検出する。
光検出の方法は、特に限定されないが、例えば、蛍光や散乱光を集光レンズ37等で集め、ダイクロイックミラー38等で振り分けて検出する方法が挙げられる。
前記光照射の種類は特に限定されないが、参照用物質や微小粒子Cから蛍光や散乱光を確実に発生させるためには、光方向、波長、光強度が一定の光が望ましい。一例としては、レーザやLED(Light Emission Diode:発光ダイオード)を挙げることができる。
層流幅算出手段32では、前記光学的情報検出手段において検出した光学的情報に基づいて、層流(サンプル流F1、シース流F2)幅を算出する。具体的な算出方法の例については、前述した層流幅検出方法における層流幅算出工程(2)と同様である。
送液量調整手段33は、前記層流幅算出手段32において算出された層流幅に基づいて、層流の送液量の調整を行う。具体的な方法については、前述した層流幅制御方法における送液量調整工程(3)と同様であるが、例えば、前記層流幅算出手段32において算出された層流幅情報を送液量調整手段33に伝達し、該層流幅情報に基づいて、それぞれの層流(サンプル流F1、シース流F2)の送液量を調整することができる。
そして、送液量調整手段33おいて各層流(サンプル流F1、シース流F2)の送液量を調整することにより、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅の制御を行う。
以上のように、本発明に係るフローサイトメータ3では、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅の制御ができるため、微小粒子C等のサンプルの粒径に合わせてサンプル流F1幅の制御を行えば、微小粒子Cを整然と列を成した状態で、流路1内を通流させることができる。そのため、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
また、光照射スポットの受光位置や大きさに合わせて、各層流(サンプル流F1、シース流F2)幅の制御ができることからも、前記と同様に、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
更に、微小粒子Cを含むサンプル流F1とは別のシース流F2に参照用物質を含有させることにより、解析又は分離中に、微小粒子C以外の参照用物質からの情報も同時に検出することが可能である。従って、解析又は分離等に最適な光学的条件および電気的条件等の制御を、解析又は分離中であっても簡便に行うことが可能となる。具体的に、前記光学的条件とは、照射スポットの形状、光照射強度、パルス幅、パルス比率、焦点位置等を示し、前記電気的条件とは、光検出器の増幅率、光照射器の増幅率等を示す。これにより、測定時間の短縮や解析又は分離等の精度の向上が実現できる。
加えて、シース流F2に参照用物質を含有させることにより、流路1の壁面11における表面張力の影響を減少させることができ、微小粒子Cを整然と列を成した状態で通流させることが可能となり、微小粒子Cの解析や分離の精度を向上させることができる。
本発明に係る層流幅検出方法のフロー図である。 基板T上に形成した流路1の斜視摸式図である。 流路の図1中矢印I方向から視たI−I線矢視断面摸式図である。 流路の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 2分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図であり、図(I)は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットを上方よりみた摸式図であり、図(II)は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 2分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図であり、図(I)は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットを上方よりみた摸式図であり、図(II)は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 3分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図であり、図(I)は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットを上方よりみた摸式図であり、図(II)は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 3分割型の光検出器を用いる場合の層流幅算出工程を説明するための図であり、図(I)は、前記光学的情報検出工程(1)において流路1の所定箇所に光照射を行う際の光照射スポットを上方よりみた摸式図であり、図(II)は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 図(I)は、光学的情報の検出信号量を示す図面代用グラフであり、図(II)は、流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 図(I)は、流路1の中央部に目的の微小粒子Cを含む層流(サンプル流F1)を形成させる従来の方法を示す図であり、図(II)は、本発明に係る層流幅検出方法において流路1の中央部に目的の微小粒子Cを含む層流(サンプル流F1)を形成させる方法を示す断面摸式図である。 本発明に係る層流幅制御方法のフロー図である。 流路1の図1中矢印J方向から視たJ−J線矢視断面摸式図である。 流路1の図1中矢印I方向から視たI−I線矢視断面摸式図である。 流路1の図1中矢印I方向から視たI−I線矢視断面摸式図である。 本発明に係る層流幅検出方法及び層流幅制御方法に用いることが可能な流路1の一例を示す斜視摸式図である。 本発明に係る層流制御装置2の概念を示す斜視摸式図である。 本発明に係るフローサイトメータ3の概念を示す斜視摸式図である。 従来のフローサイトメータの概念を示す摸式図である。
符号の説明
T 基板
1 流路
C、C1、C2、C3 微小粒子
F1、F100 サンプル流
F2、F21、F22、F200 シース流
S 光照射スポット
r1、r2 シース流幅
r3 サンプル流幅
11 流路壁
2 層流制御装置
21、31 光学的情報検出手段
22、32 層流幅算出手段
23、33 送液量調整手段
24 サンプル流ポンプ
25 シース流ポンプ
26、36 光源
3 フローサイトメータ
37 集光レンズ
38 ダイクロイックミラー
30 従来のフローサイトメータ
D 偏向板

Claims (6)

  1. 流路内を通流するサンプルを光学的に検出する方法であって、
    参照用物質を含むシース流と、サンプルを含むサンプル流と、で前記流路内に層流を形成する層流形成工程と、
    該層流形成工程後に、前記シース流中に含有される前記参照用物質および前記サンプル流中に含有されるサンプルから発せられる光学的情報を検出する光学的情報検出工程と、
    を少なくとも行う光学的検出方法。
  2. 前記光学的情報検出工程において検出された光学的情報に基づいて、前記シース流および前記サンプル流の幅を算出する層流幅算出工程を更に行う請求項1記載の光学的検出方法。
  3. 前記光学的情報検出工程では、光照射スポットを前記流路の幅方向に走査させながら光学的情報を検出する請求項1または2に記載の光学的検出方法。
  4. 前記層流幅算出工程において算出された前記シース流および前記サンプル流の幅に基づいて、前記シース流および前記サンプル流の送液量を調整する送液量調整工程を更に行う請求項2記載の光学的検出方法。
  5. 前記送液量調整工程では、前記サンプルの粒径に応じて前記サンプル流と前記シース流の送液量を調整する請求項記載の光学的検出方法。
  6. 前記参照用物質は、蛍光物質である請求項1から5のいずれか一項に記載の光学的検出方法。

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