JP4556242B2 - 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム - Google Patents

色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4556242B2
JP4556242B2 JP2006003213A JP2006003213A JP4556242B2 JP 4556242 B2 JP4556242 B2 JP 4556242B2 JP 2006003213 A JP2006003213 A JP 2006003213A JP 2006003213 A JP2006003213 A JP 2006003213A JP 4556242 B2 JP4556242 B2 JP 4556242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
reference pattern
gamut
unit
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006003213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007189278A (ja
Inventor
英俊 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2006003213A priority Critical patent/JP4556242B2/ja
Publication of JP2007189278A publication Critical patent/JP2007189278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556242B2 publication Critical patent/JP4556242B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、たとえばプリンタ装置、ファクシミリ装置、あるいはそれらの機能を有する複合機などにおけるカラー画像の色調補正の仕組みに関する。
従来、たとえばY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)のインク色を用いたカラー画像形成装置では、使用する用紙種類やプロセススピードあるいは環境変化や経時変化などに伴い、現像や転写などの特性変化が生じるために、最適なカラー画質を維持することは難しく、このように変化した状態のままでは、階調特性が変化し、原稿に忠実な再現はできない。このため、経時変化などによる階調変動を低減するための階調補正方法として、種々の仕組みが考えられている(たとえば特許文献1〜3を参照)。
特開2003−333333号公報 特開平09−186891号公報 特開2002−112048号公報
たとえば、特許文献1に記載の仕組みでは、スキャナで単色ごとにCMYKカバレッジを振ったテストチャートを読み取り、読み取ったデータから先ずCMYKのベタ濃度(100%)を転写電圧の調整により規程濃度値に補正を行なった後に、CMYK中間調データに転写電圧の調整分の補正をして、全体の階調補正カーブ(1次元ルックアップテーブル)を作成するようにしている。
この仕組みでは、単色のベタ濃度を設計値に合わせてから中間調の補正を行なう、つまり単色の階調補正を行なうことで、1色のインクのみによる1次色については設計時と同等のレベルに調整を行なうことができるが、2色のインクを混合した2次色については設計時と同等のレベルに良好な階調再現性を得ることが難しい。
たとえば、定着特性に変化があった場合は、1次色の変化よりも2次色の変化が大きく、1次色の1次元ルックアップテーブルのみでは、2次色の色調変化を補正するには不十分である。
これに対して、特許文献2,3に記載の仕組みでは、単色だけでなく2色を混合したテストパッチをも利用することで、2次色についても、設計時と同等の階調再現性を得る仕組みが提案されている。
しかしながら、特許文献2,3に記載の仕組みでは、専ら階調特性の観点から補正を行なうようにしており、それだけでは、十分な補正効果が得られないことがあることが分かった。たとえば、定着特性に変化があった場合などのように、色再現域に変化をもたらすような特性変化が起きたときには、特許文献2,3に記載の仕組みでは補正しきれない部分が出てくる。
このような状態を補正するためには、たとえば、市販のソフトなどを使用して、ユーザが自分で多数のパッチの出力し、測色器で出力パッチの測色を行ない、色変換テーブルを作成することでカラーバランスを取ること考えられる。
しかしながら、このようなカラーバランスなどの調整作業は一般のオペレータには難しく、専門知識を必要とするため限られた専門家にしか使えないという欠点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、色再現域に変化をもたらすような特性変化が起きたときにも、簡易かつ適切に色調補正を行なうことのできる仕組みを提案することを目的とする。
本発明に係る色調補正方法は、先ず、画像形成装置が使用する複数の色材の1次色および2次色の最大濃度のカラーパッチを画像形成装置より出力する。なお、カラーパッチを画像形成装置より出力する際には、従来と同様の階調補正を加えておいてよい。そして、この出力されたカラーパッチを読み取ることで出力特性を測定して色再現域サイズを判定し、判定した色再現域サイズに基づいて出力特性の色調を調整する。つまり、専ら階調特性を考慮した補正を行なうのではなく、色再現域サイズ変化をも考慮して色調補正を施す点に特徴を有するのである。
本発明に係る色調補正装置や画像形成装置は、前記本発明に係る色調補正方法を実施する装置であって、画像形成装置より出力される、この画像形成装置が使用する複数の色材の1次色および2次色の最大濃度のカラーパッチを読み取ることで出力特性を測定して色再現域サイズを判定し、判定した色再現域サイズに基づいて出力特性の色調を調整する色調補正処理部を備えるものとした。
また従属項に記載された発明は、本発明に係る仕組みのさらなる有利な具体例を規定する。
なお、本発明に係る色調補正の仕組みは、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現することもでき、このためのプログラムやこのプログラムを格納した記録媒体を発明として抽出することも可能である。プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介した配信により提供されてもよい。
本発明によれば、専ら階調特性を考慮した補正を行なうのではなく、色再現域サイズ変化をも考慮して色調補正を施すようにしたので、定着特性の変化など、色再現域に変化をもたらすような特性変化が起きたときにも、簡易かつ適切に色調補正を行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明に係る色調補正方法を実施する画像処理装置(色調補正処理装置)の一実施形態を搭載した画像形成装置の一例であるカラー複写装置の機構図である。なお、画像処理装置は、画像形成装置に組み込まれて使用される他、単独の装置として提供されてもよい。
図示するように、カラー複写装置1は、原稿画像を読み取り電気信号に変換する画像取得部(IIT;Image Input Terminal)10、読み取った原稿画像のページ再配置などを制御してハードディスク(HD)などの記憶媒体に蓄積する、あるいは入力された画像データに対して所望の画像処理を施す画像処理(IPS;Image Processing System )機能や装置全体の動作を制御する制御機能を備えた内部コントローラ部20、および電気信号を光信号に変換して静電潜像によるゼログラフィを用いて画像を形成する画像出力部(IOT;Image Output Terminal)30を備える。
またカラー複写装置1は、プラテンカバー116を備える。なお、図示しないが、筐体上部のプラテンカバー116近傍には、各種機能の選択および種々の読み取り/プリント指定などユーザ指示を行なうためのユーザインタフェース部(UI;User Interface)が設けられる。また、図示しないが、両面印刷をするために表面に画像が印刷された出力用紙の向きを反転させる反転機構部を設けることもできる。
内部コントローラ部20は、画像取得部10と画像出力部30との境界部分に配された基板上に設けられている。なお、出力画像データを他の装置へ転送するための外部出力部(ESS;Electronic Subsystem)が設けられていてもよい。
画像取得部10は、筐体112と、この筐体112上に設けられた透明ガラスからなる略A3サイズ大のプラテンガラス(原稿載置台)11とを備える。
また画像取得部10は、筐体112内に、プラテンガラス11の原稿載置面と反対側の面(裏面)に向かって光を照射する光源12と、光源12から発せられた光をプラテンガラス11側に反射させるフルレートキャリッジ(F/R−CRG)134とを備える。光源12としては、主走査方向(図における紙面直交方向)を長手方向とする蛍光ランプが使用されている。
また画像取得部10は筐体112内に、フルレートキャリッジ134によって偏向された反射光を偏向するハーフレートキャリッジ(H/R−CRG)138を備える。フルレートキャリッジ134およびハーフレートキャリッジ138は、図示しないステッピングモータにより、連動して、副走査方向(図1中矢印X方向)およびこれと反対方向に往復移動可能に構成されている。
さらに画像取得部10は、筐体112内に、ハーフレートキャリッジ138により偏向された反射光を収束するレンズ140と、レンズ140で収束された反射光を受光して副走査方向と略直交する主走査方向(図1の紙面奥行き方向)に画像を読み取り濃度に応じた画像信号を順次出力する受光部13とを備える。この受光部13は、図示しないラインセンサを駆動するCCDドライバなどの駆動回路や読取信号処理部14などとともに基板上に配設される。
また図示していないが、画像取得部10は、筐体112内に、読取光学系や受光部13などをプラテンガラス11下で移動させるためのワイヤや駆動プーリなども具備する。駆動プーリは、駆動モータの駆動力によって往復回転させられ、該回転駆動によってワイヤを当該駆動プーリに巻き取ることで、プラテンガラス11の下方において読取光学系などを所定速度で移動させる。
上記構成において、読取時には、人手により原稿載置台としてのプラテンガラス11上に原稿Gを載置し、当該プラテンガラス11上の任意の位置に固定(停止ロック)させた状態で、固定読取画先位置Gを先端基準として、読取光学系を矢印Xの方向へ等速移動走査して原稿を露光し画像を読み取る。
たとえば、プラテンガラス11上に載置された原稿Gをプラテンカバー116で覆った状態で、光源12からの光がプラテンガラス11上に載置された原稿Gを照射し、反射光がフルレートキャリッジ134、ハーフレートキャリッジ138、およびレンズ140からなる読取光学系を介して赤、緑、青の各色に分光される。そして各色光が、それぞれ対応する、各色光用に分けられたラインセンサに入射し、入力画像が所定の解像度で読み取られることで、赤、緑、青の各色成分のアナログの撮像画像信号が得られる。
そして、この読取りにより得た撮像画像信号を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分のデジタル画像データに変換し、赤、緑、青のデジタル画像データを内部コントローラ部20に送る。この読取り時には、光源12からの光が原稿を全面に亘って照射し、受光部13がレンズ140などの読取光学系を介して入力画像を全面に亘って読み取るように、光源12を含む読取光学系や受光部13などは、矢印Xで示すように図1中の副走査方向に相対移動させられる。
読み取られた原稿画像は、フルレートキャリッジ134やハーフレートキャリッジ138により光路を変え、レンズ140により縮小され受光部13に至る。そして読取信号処理部14による処理を受けた後に内部コントローラ部20に送られる。
内部コントローラ部20は、画像取得部10から受け取った画像データを処理し、実際に画像出力部30において画像を出力用紙に転写する(画像を形成する)際に用いるイメージ形式などの画像形成データに変換する。
この際には、たとえばRGB表色系の画像データをYCrCb表色系の画像データに変換し、さらにYCrCb表色系から最低3つ(好ましくは4つ)、たとえばCMY表色系あるいはCMYK表色系へのマッピングをし、プリント出力用に色分解されたラスタデータを生成する。
このようなラスタデータ化の処理に際して、カラー画像のCMY成分を減色するアンダーカラー除去(UCR)、あるいは減色されたCMY成分を部分的にK成分と交換するグレー成分交換(GCR)をする。さらに、出力データ(CMYKなど)に応答して作成される出力画像のトナー像を調整するために、色分解の直線化または同様の処理をする。
本例においては、赤、緑、青の画像データR,G,Bに基づいて、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の画像形成データを得る。
なお、内部コントローラ部20は、図示しない通信網を介してクライアント端末から画像データを取得し、この画像データに基づいて所定の画像処理を施してから、個々の印刷色用の2値化信号を得るようにしてもよい(いわゆるネットワークプリンタの構成である)。
本実施形態の画像出力部30は、色材色K,Y,M,C対応の画像形成部(転写部)31(それぞれにK,Y,M,Cを付す;その他の部材についても同様;纏めていうときには色を省略して示す)を備えており、この画像形成部31を用紙搬送方向に順次一定間隔をおいて並置された、いわゆるタンデム構成のものとなっている。
なお、色材色に対応した各画像形成部31は、たとえば暗減衰と各トナーの特性との関係、あるいはブラックトナーへの他色のトナーの混色による影響の違いといったようなことを考慮し、用紙搬送方向における配置順序が決定され、図示した例は一例に過ぎない。
画像形成部31の中央部には、感光体ドラム32が配され、この感光体ドラム32の周囲には、一次帯電器33、現像器34、および転写帯電器35などが配設され、さらに画像形成データに基づいて潜像を感光体ドラム32に記録するための半導体レーザ38やポリゴンミラー39やその他のミラーなどからなる書込走査光学系(露光装置)を有する。
また画像出力部30は、画像形成部31に出力用紙を搬送するための手差し用の原稿カセット(以下手差しトレイともいう)41と、転写ベルト43やローラなどを有する搬送路42と、給紙トレイ52を備えている。給紙トレイ52としては、図では1つのみを示しているが、複数段が配される構造とすることができる。
また画像出力部30は、原稿カセット41や給紙トレイ52から各画像形成部31に搬送される出力用紙の搬送路42上に近接して先端検出器44を備えている。先端検出器44は、レジストローラ42aを通じて転写ベルト43上に送り出された出力用紙の先端をたとえば光学的に検出して先端検出信号を得る。この先端検出信号に同期して、K,Y,M,Cの各色の画像形成データが順次一定間隔をおき画像出力部30に入力される。
タンデム構成された最後流側の画像形成部31(本例ではシアン用の画像形成部31c)の用紙排出口側には、転写済の用紙上の画像を加熱処理によって定着させる定着部45が設けられている。
このような構成の画像出力部30においては先ず、光源としての半導体レーザ38Kは、内部コントローラ部20からのブラックの画像形成データによって駆動されることで、ブラックの画像形成データを光信号に変換し、この変換されたレーザ光をポリゴンミラー39に向けて照射する。
このレーザ光は、さらに反射ミラー47K,48K,49Kを介して一次帯電器33Kによって帯電された感光体ドラム32K上を走査することで、感光体ドラム32K上に静電潜像を形成する。
この静電潜像は、ブラックのトナーが供給される現像器34Kによってトナー像とされ、さらに転写ベルト43上の出力用紙が感光体ドラム32Kを通過する間に、転写帯電器35Kによって出力用紙上にトナー像は転写される。そして転写後は、クリーナ36Kによって感光体ドラム32K上から余分なトナーが除去される。
同様に、半導体レーザ38Y,38M,38Cは、内部コントローラ部20からブラックの画像形成データに対して順次一定間隔をおいて得られる対応するY,M,Cの各色の画像形成データによって駆動されることで、各色の画像形成データを光信号に変換し、この変換されたレーザ光をポリゴンミラー39に向けて照射する。
このレーザ光は、さらに反射ミラー47Y〜49Y,47M〜49M,47C〜49Cを介して一次帯電器33Y,33M,33Cによって帯電された感光体ドラム32Y,32M,32C上を走査することで、感光体ドラム32Y,32M,32C上に静電潜像を順次形成する。
各静電潜像は、各色のトナーが供給される現像器34Y,34M,34Cによって順次トナー像とされ、各トナー像は、転写ベルト43上の原稿が対応する感光体ドラム32Y,32M,32Cを通過する間に対応する転写帯電器35Y,35M,35Cによって出力用紙上に順次転写される。
このようにK,Y,M,Cの各色のトナー像が順次多重転写された出力用紙は、転写ベルト43上から剥離され、定着部45によってトナーが定着されて、その後、排出ローラ46によって機外に排出される。
なお、画像出力部30は、転写ベルト43を中間転写ベルトとして機能させ、感光体ドラム32上のトナー像を1次転写器にて転写ベルト43に転写(1次転写)し、その後、2次転写部にて転写ベルト43上のトナー像を印刷用紙に転写(2次転写)する2次転写方式を用いることができる。このような構成では、YMCKの各色トナーにより画像形成を各別の感光体ドラム32上に行なって、これトナー像を転写ベルト43に多重転写しその後所定の印刷用紙に転写することでカラー画像を得るようにする。
また、画像出力部30は、1個のレーザ光スキャナによって1個の感光体ドラム上にK,Y,M,Cの各色の静電潜像が順次形成され、静電潜像が感光体ドラムの周囲に設けられた、それぞれK,Y,M,Cの各色のトナーが供給される現像器によって順次トナー像とされ、トナー像が転写ドラム上に吸着された原稿上に順次、多重転写される構成でもよい。
<回路構成>
図2は、内部コントローラ部20における画質補正(特に色調補正処理)機能に着目した画像形成装置としてのカラー複写装置の回路構成の一例を示す図である。カラー複写装置1には、本発明に係る色調補正処理を実施する色調補正処理装置が組み込まれている。
カラー複写装置1は、RGB色空間で表される処理対象の色データR,G,Bを取得する入力画像データ取得部210と、入力画像データ取得部210から出力された色データR,G,BをLab(正しくはL***)色空間で表される色データL1,a1,b1に変換する第1色変換処理部220と、第1色変換処理部220から出力された色データL,a,bに対してガマットサイズ変化を考慮した色調補正を施す色調補正処理部(色相変換部)240とを備える。
第1色変換処理部220は、入力色データが内部で用いる装置に依存しない色空間以外の色空間の信号である場合に、装置に依存しない色空間の信号に色空間変換するためのものである。たとえば入力色データがRGB色空間における信号であるとき、第1色変換処理部220は、RGB色空間からCIE−Lab色空間への色空間変換を行なう。
入力画像データ取得部210は、たとえば複写ジョブ時には、画像取得部10を利用して色データR,G,Bを取得すればよいし、プリントジョブ時には、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末から受け取った印刷データ(たとえばPDL(Page Description Language)で記述されたもの)を描画展開して色データR,G,Bを取得すればよい。
また、カラー複写装置1は、色調補正処理部240から出力された色データL1,a1,b1を画像出力部30が取り扱う色空間(本例ではY,M,C,K)で表される色データC1,M1,Y1,K1に変換する第2色変換処理部270と、第2色変換処理部270から出力された色データC1,M1,Y1,K1に対して階調補正を施す階調補正処理部280とを備えている。
階調補正処理部280から出力された色データC2,M2,Y2,K2は画像出力部30に渡され、所定の出力媒体上に画像が形成される。
本実施形態の特徴部分である色調補正処理部240は、テストチャートを生成するテストチャート生成部242と、テストチャートを読み取るテストチャート読取部244と、テストチャートに関連した目標データを格納するデータ格納部246とを有する。
本実施形態のように、複写機能を持つカラー複写装置1においては、テストチャート読取部244は、原稿上のカラー画像を読み取る画像取得部10を利用してテストチャートを読み取り、色データR,G,Bを取得すればよい。複写機能を持たないプリント装置の場合であれば、別途、カラースキャナ装置を用いてテストチャート読取部244を構成すればよい。
また、色調補正処理部240は、階調補正カーブを作成する階調補正カーブ作成部254と、テストチャート読取部244で読み取られた読取データを判定する読取データ判定部255と、標準ガマット目標値の補正を行なう標準ガマットデータ補正部256と、補正標準ガマット目標値に基づいて第1色変換処理部220から入力される色データL1,a1,b1の補正を行なう出力値補正処理部(出力特性補正部)257とを有している。
色調補正処理部240では、テストチャート生成部242で生成したテストチャートを画像出力部30で印刷処理し、その印刷出力されたテストチャート画像をテストチャート読取部244で読み取り、自動的に階調・色調の補正を行なうようになっている。
読取データ判定部255は、ガマットサイズの変化特性を判定し、そのガマット変化に応じた適切なガマットを選択し、その選択に応じたデータを標準ガマットデータ補正部256にセットする。ここで、本実施形態の読取データ判定部255は、特に、予め求めてある複数のガマットの1次色および2次色のデータと、テストチャート読取部244にて読み取った1次色および2次色のデータとを比較して、1次色および2次色のそれぞれについて適正なガマットサイズを選択する点に特徴を有する。
出力値補正処理部257は、入力色データを標準ガマットデータ補正部256により補正されたガマットデータを参照して出力特性の補正を行なう。ここで、本実施形態の標準ガマットデータ補正部256は、特に、標準ガマットの出力目標値と複数のガマットサイズに対応した目標値に基づいて標準ガマット目標値の補正を行なう点に特徴を有する。この際、特に、標準ガマットの出力目標値および複数のガマットサイズに対応した目標値が、1次色および2次色の色相面に対するガマット外郭上にあるようにする。出力補正処理部257では、標準ガマットデータ補正部256からの補正された目標値に基づいて出力特性の補正を行なう。ガマット外郭内部については、その比例配分でデータ補正する。
また、色調補正時には、メモリ容量との関係で、全てのデータ点の目標値を保持できるとは限らず、この際には、特に、少なくとも、1次色および2次色の各色相面に対するガマット外郭上の目標点を保持し、ガマット内部の点については補間処理により補正すればよい。
<処理概要>
図3〜図7は、色調補正処理の概要を説明する図である。ここで、図3は、色調補正処理で使用する基準パターンの一例を示す図である。また図4は、色空間(本例ではLab色空間)とガマット変化を説明する図である。また図5は、色調の特性変化を説明する図である。また、図6は、色調補正処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。また、図7は、読取データ判定部255におけるガマットサイズ判定の一例を示す図である。
<基準パターンについて>
本実施形態で用いる検査用の基準パターン(テストチャート)は、図3に一例を示すように、画像出力部30が使用する色材色(本例では、Y,M,C,Kの4色)のそれぞれについて、高濃度(低明度)〜低濃度(高明度)の範囲内において所定のピッチで明度や濃度が段階的に変化する、複数の階調テストパッチを出力するようにする。そして、カラー複写装置1から出力された基準パターン画像を測定することで、カラー複写装置1(詳しくはY,M,C,Kの各画像形成部31)の階調度合いを検査する。実際には出力されない階調分についてのデータは、出力された階調パッチを使用して補間処理により求めることで対処するとよい。
<色再現域について>
この際、入力デバイス(たとえば画像取得部10)と出力デバイス(画像出力部30)とでは、それぞれの色再現域(ガマット;Gamut)が異なる。このため、第1色変換処理部220では、先ず入力画像信号の色に応じてLab値を移動することで、標準ガマット色再現域内への補正を行なう。この際には、予め入力側の色再現域および出力側の色再現域(ガマット)を求めておく。このとき、装置に依存しない色空間、たとえばCIE−Lab色空間において求めておくとよい。なお、以下の説明では内部の処理はCIE−Lab色空間において行なうものとする。
ここで、一般に色再現域は一様ではなく、たとえばCIE−Lab色空間においては図4(A)に示すように、複雑な3次元形状を有している。図4(A)に示す立体の内側が色再現の可能な領域であり、その外側は色を再現できない領域である。
次に、色調補正処理部240で出力特性に応じて補正を行なう。カラー画像を用紙上に出力する際には、使用する用紙種類やプロセススピードおよび条件あるいは環境変化や経時変化などによって、色調の変化が起きる場合があり、補正が必要となってくる。
たとえば、図4(B)は、図4(A)をab平面に投影した平面図において、定着特性に変化があった場合におけるガマット変化の様子を示した図である。図中、外側の実線で示されるガマット大(矢指X)および内側の点線で示されるガマット小(矢指Y)の各1次色および2次色(中央原点の無彩色/紙白)についての色調変化を示したのが図5である。
たとえば、図5(A)は、1次色の一例であるイエロー(Yellow)に関する図4(B)中の矢指xで示す点線上の色相断面図(L−C面;以下同様)であり、図5(B)は、1次色の一例であるシアン(Cyan)に関する図4(B)中の矢指yで示す点線上の色相断面図であり、図5(C)は、2次色の一例である緑(Green )に関する図4(B)中の矢指zで示す点線上の色相断面図である。
図4(B)との関係は示していないが、図5(D)は、2次色の一例である赤(Red )に関する色相断面図であり、図5(E)は、2次色の一例である青(Blue)に関する色相断面図である。
図5から分かるように、定着特性に変化があった場合は、図5(A),(B)に示す1次色領域(Y,C)ではガマット変化が小さいが、図5(C)〜(E)に示す2次色領域(G,R,B)では、定着特性の変化に伴い、ガマットサイズが大きく変化している。
1次色領域のガマット変化(色調特性の変化)に対しては、たとえば特開2003−333333号公報に記載のように、テストチャート読取部244でCMYKカバレッジを振ったテストチャートを読み取り、読み取ったデータから先ずCMYKのベタ濃度(100%)を転写電圧の調整により規定濃度値に補正を行なった後に、CMYK中間調データに転写電圧の調整分の補正をして、全体の階調補正カーブ(1次元ルックアップテーブル)を作成することで対処ができると考えられる。つまり、単色のベタ濃度を設計値に合わせてから中間調の補正を行なうことで、1次色については設計時と同等のレベルに調整を行なうことができると考えてよい。
しかしながら、このような1次色領域の1次元ルックアップテーブルを用いた補正だけでは、2次色領域のガマット変化を補正するには不十分であり、別手法を採らなくてはならない。
ここで、図5(C)〜(E)に示す2次色領域のガマット変化についてさらに詳細に見て見ると、同一トナー/マシンでのガマットサイズの変化の傾向は、最大明度と最大彩度(濃度)との延長線上(図の右斜め下方側)に延びる傾向があることが分かった。
<処理手順の概要>
以下に述べる処理手順では、この点に着目し、その傾向を利用して、ユーザに負担を掛けることなく、かつ大幅なメモリの増加を伴うことなく、出力特性の変化に対応して階調・色調を補正する仕組みとする。
流れとしては、テストチャート1をテストチャート読取部244で読み取る。テストチャート読取部244は、読み取った結果を読取データ判定部255と階調補正カーブ作成部254へ出力する。
階調補正カーブ作成部254へ出力するデータは、1次色データのみで階調補正カーブ作成部254では、入力データと入力データに対する目標値(不図示)とから階調補正カーブを作成し、階調補正処理部280へセットする。
一方、読取データ判定部255は、1次色および2次色の100%および200%データ(CUSP)の読取データを取り込み、データ格納部246に格納されている複数ガマットのCUSPデータと比較する。比較の結果、標準ガマットで対応できないと判定したときには、テストチャート生成部242に対してテストチャート2の生成・出力指示を出す。出力されたテストチャート2を再びテストチャート読取部244で読み取り、結果を読取データ判定部255へ出力する。
読取データ判定部255は、色相ごとに使用するデータの指示(標準ガマットデータ+大or小)をデータ格納部246に指示するとともに、標準ガマットデータ補正部256に対して、入力されてきたテストチャート2の読取データを標準ガマットデータ補正部256に出力する。
データ格納部246では、色相ごとに使用するデータ(目標値)を読取データ判定部255の指示に従い標準ガマットデータ補正部256に出力する。
標準ガマットデータ補正部256は、データ格納部246から入力されてきた標準ガマット目標値、読取データ判定部255で判定された出力ガマットサイズの目標値、および読取データ判定部255から入力されてきたテストチャート2の読取値とに基づいて、標準ガマット目標値の補正を行ない、出力値補正処理部257に出力する。
出力値補正処理部257は、補正標準ガマット目標値に基づいて、第1色変換処理部220から入力された色データL1,a1,b1の補正を行なう。
テストチャート1の読取データから出力値補正の必要なしと読取データ判定部255が判定した場合は、標準ガマットデータ補正部256は、そのまま標準ガマットの目標値を出力値補正処理部257にセットするか、または、処理を行なわないようにする(L1,a1,b1=L2,a2,b2)。
具体的には、図6に示すように、先ず、テストチャート生成部242にて、図3(A)に示すような、1次色(Y,M,C,K)および2次色(R=M+Y,G=Y+C,B=C+M)で構成されるテストチャート1の画像データを生成し、これを画像出力部30に入力し、画像出力部30にて用紙上に出力する(S10)。そして、この用紙上に形成されたテストチャート1の出力画像を、テストチャート読取部244にて読み取る(S12)。
ここで、テストチャート1は、画像出力部30の特性(IOT特性)そのものをチェックするためのチャートであり階調補正処理は行なわない。たとえば、1次色Y,M,C,Kについてはカバレッジごと(図では10%刻み)のテストパッチが形成されているが、2次色R,G,Bについては200%データのみが形成されたものである。
次に、ガマット選択部252は、テストチャート読取部244で読み取ったテストチャート1から取得される画像データに基づいて、各色相のガマットサイズを判定する(S14)。具体的には、テストチャート1の1次色および2次色の100%および200%データと、データ格納部246に格納されている1次色および2次色の100%および200%データとを比較して、たとえば図7に示すように、標準ガマットでOKかNGの判定を行なう(S20)。
標準ガマットで問題ない場合、つまり、1次色および2次色の大小関係が、1次色・2次色とも全体に大きいかもしくは小さいまたは標準ガマットと同じ場合(S20−OK)、従来例と同様の階調補正方法を適用しても問題ないので、通常通り、階調補正カーブを作成し、その階調補正カーブを階調補正処理部280にセットする(S22)。階調補正処理部280は、セットされた階調補正カーブのみで出力特性の階調補正を行なう(S40)。
一方、1次色および2次色の値が、標準ガマットで対応できない場合、つまり標準ガマットと比較して1次色と2次色との大小関係が異なっている場合(S20−NG)、従来例と同様の階調補正方法を適用しただけでは適切な色調補正ができないので、階調補正カーブ作成部254にて階調補正カーブを作成し階調補正処理部280にセットすることに加えて(S26)、テストチャート生成部242にて、図3(B)に示すような、1次色(Y,M,C,K)および2次色(R=M+Y,G=Y+C,B=C+M)で構成されるテストチャート2の画像データを生成し、これを階調補正処理部280に入力し、画像出力部30にて用紙上に出力する(S30)。そして、この用紙上に形成されたテストチャート2の出力画像を、テストチャート読取部244にて読み取る(S32)。
ここでテストチャート2は、1次色Y,M,C,Kおよび2次色R,G,Bのそれぞれについてカバレッジごと(図では30%おき)のテストパッチが形成され、また墨量を適宜(図では20%刻み)追加したテストパッチも形成されたものである。テストチャート生成部242で生成されたテストチャート2に対しては、階調補正処理部280にて、階調補正カーブ作成部254からセットされたテストチャート1で作成した階調補正カーブにて階調補正が加えられる。
なお、ステップS10ではテストチャート読取部244は画像出力部30にテストチャート1を出力するように説明したが、テストチャート1についても階調補正処理部280に出力して、階調補正処理部280による階調補正処理を通す構成にしてもよい。この場合、階調補正処理部280は、テストチャート1出力時はスルーの階調補正パラメータ(入力=出力の1次元LUT(Look Up Table )を適用し、テストチャート2出力時はテストチャート1で作成した1次元LUTを適用すればよい。
読取データ判定部255はデータ格納部246と協働して、後述する手法に従ったガマット選択に基づいて、標準ガマットと選択されたガマットの目標値を決定し、この決定した情報を標準ガマットデータ補正部256にセットする(S34)。
標準ガマットデータ補正部256は、データ格納部246から入力されてきた標準ガマット目標値、読取データ判定部255で判定された出力ガマットサイズの目標値、および読取データ判定部255から入力されてきたテストチャート2の読取値とに基づき、標準ガマット目標値を補正する(S35)。そして、標準ガマットデータ補正部256は、補正した標準ガマットデータの目標値を出力値補正処理部257へセットする(S36)。
これを受けて、出力値補正処理部257は、目標値データに対応して入力色データL1,a1,b1に補正処理を加える(S37)。第2色変換処理部270は、補正済みデータL2,a2,b2を出力色空間の色データ(本例ではY1,M1,C1,K1)へ変換する(S38)。この後、階調補正処理部280は、セットされた階調補正カーブでも出力特性の階調補正を行なう(S40)。
<ガマット選択処理の詳細>
図8は、ガマット選択処理の詳細を説明する図である。データ格納部246には、予め標準ガマット(設計時)のテストチャート2に対応する目標データと、標準ガマットとサイズが異なる複数のガマットの1次色および2次色の最大濃度値(100および200%データ)の他、カスプ(CUSP)より低明度のデータ(標準ガマットの目標値に対応する標準以外のガマットの目標値)が格納されている。
読取データ判定部255は、テストチャート読取部244にて読み取ることで得られるテストチャート1の1次色および2次色の100および200%データと、データ格納部246に格納されている1次色および2次色の100%および200データ(カスプデータ)とを比較して、サイズが異なる複数のガマット(図では第2ガマットおよび第3ガマットの2つ)のデータの中から、一番近いものを選択する。
<補正処理の詳細;第1例>
図9は、色調補正処理の詳細例(第1例)を説明する図である。この第1例の出力値補正処理は、出力データが標準ガマットでのデータよりも大きい場合(標準ガマット<出力ガマット)で、かつカスプ下部における適用事例である。
ここで“カスプ下部”とは、図中に示すカスプ(CUSP)点よりも、明度データLが低い部分を意味し、本例では、特にガマットの右下側の外郭上のデータ点について考察する。
図中の、データ点a(図ではa1,a2)は、標準ガマットにおいて特定の色データ(テストチャート2に含まれている)C1,M1,Y1,K1(a1のとき)やC2,M2,Y2,K2(a2のとき)を印刷したときの右下外郭G1_1上の目標点(設計値)であり、データ点b(図ではb1,b2)は、データ点aに対する第2ガマット(出力ガマット)の右下外郭G2_1上の目標点である。また、データ点b’(図ではb1’,b2’)は、標準ガマットでデータ点aの値をとる色データCMYKを印刷したときの第2ガマットにおける右下外郭G2_1上での実際の出力点を示す。
ここで、本来、出力特性に変化がない場合は、色データC1,M1,Y1,K1を出力するとデータ点a1に出力されるが、出力特性(特に色調特性)が第2ガマットのように変化すると、データ点b1’に出力されるようになり、潰れた感じの暗い出力画像となってしまう。
この出力特性変化を補正するために、データ点b1'がデータ点b1の位置に出力されるように、データ点aに対して色調補正処理部240の標準ガマットデータ補正部256は標準ガマットデータの目標点の補正を行なう。
この補正は、“a1,b1’”と“a2,b2’”との関係を示す下記式(1)から、第2ガマット上のデータ点a1’を算出することで行なう。同様にして、他の点についても、a2’,…を求めていけばよい。
a1a1’、b1’b1、…は、ここでは点a1と点a1’との距離を示している。式(1)は、a1a1’:b1’b1=a1a2:b1b2の比から式を変形させたものである。ここで、点a1’以外は、始めから設定されている目標点または実際の測定点であることから、点a1’を導き出すことは可能となる。
出力値補正処理部257は、新たに求められたデータ点a1’,a2’,…とデータ点a1,a2,…に基づいて、出力補正を行なう。
つまり、第1色変換処理部220でLab色空間の色データに変換された値がa1であったとき、出力特性の補正が施されない場合にはb1'の値で出力されることとなるが、出力値補正処理部256でa1をa1'に補正して出力処理を実施することでb1の値で出力され、出力画像が潰れた感じの暗い画像となってしまうことを防ぐこととなる。
また、この第1例では、ガマット外郭上の特定点についてのみデータを格納しておき、その他の入力値に関しては、補間処理を行なうことで対応している。したがって、この第1例では、外郭上の特定点のみを保持して置けばよく、内部の点も保持する場合に比べメモリ容量が大幅に増加することなく補正することができる。
補間処理は、たとえば各1次色および2次色のカスプ点のL値(C=0)を目標点として補間を実施すればよい。メモリ容量に余裕がある場合は、標準ガマットのみ適当な間隔でガマット内部の点も含めた3次元LUTとして保持し、標準以外のガマットに関してはガマット外郭の点のみを保持し、ガマット外郭の点での補間結果を標準ガマットの3次元LUTに反映させ、反映させた3次元LUTを出力値補正処理部257にセットする構成としてもよい。
<補正処理の詳細;第2例>
図10は、色調補正処理の詳細例(第2例)を説明する図である。この第2例の階調補正処理は、出力データが標準ガマットでのデータよりも大きい場合(標準ガマット<出力ガマット)で、かつカスプ上部における適用事例である。
ここで“カスプ上部”とは、図中に示すカスプ(CUSP)点よりも、明度データLが高い部分を意味し、本例では、特にガマットの右上側の外郭上のデータ点について考察する。
図中の、データ点a(図ではa1,a2)は、標準ガマットにおいて特定の色データ(テストチャート2に含まれている)C1,M1,Y1,K1(a1のとき)やC2,M2,Y2,K2(a2のとき)を印刷したときの右上外郭G1_2上の目標点(設計値)であり、データ点b’(図ではb1’,b2’)は、標準ガマットでデータ点aの値をとる色データCMYKを印刷したときの第2ガマットにおける右上外郭G2_2上での実際の出力点を示す。
ここで、本来、出力特性に変化がない場合は、色データC1,M1,Y1,K1を出力するとデータ点a1に出力されるが、出力特性(特に色調特性)が第2ガマットのように変化すると、データ点b1’に出力されるようになり、設計時より濃い目の出力画像となってしまう。
この出力特性変化を補正するために、データ点b1'がデータ点a1の位置に出力されるように、データ点aに対して色調補正処理部240の標準ガマットデータ補正部256で標準ガマットデータの目標点の補正を行なう。
この補正は、データ点a1,a2,…とデータ点b1’,b2’,…との関係から、単純な比例配分で補正を行なう。後述する第3例とは異なり、標準ガマットが出力ガマットよりも小さいので、カスプ付近で潰れてしまう現象は生じない。
つまり、この第2例では、標準ガマットに対応した目標値に基づいて出力特性の補正を行なう際に、ガマット外郭上の出力値を標準ガマットの目標値と同じ値になるように補正を行ない、ガマット内部の点に関しては単純な比例配分で補正するのである。なお、カスプ上部に関しては、このような補正処理を行なわずに、後述する第3例と同様にして、専ら階調面に注目して、階調比を維持するように補正を行なってもよい。
<補正処理の詳細;第3例>
図11は、色調補正処理の詳細例(第3例)を説明する図である。この第3例の階調補正処理は、出力データが標準ガマットでのデータよりも小さい場合(標準ガマット>出力ガマット)における適用事例である。
図中の、データ点a(図ではa1,a2)は、標準ガマットにおいて特定の色データ(テストチャート2に含まれている)C1,M1,Y1,K1(a1のとき)やC2,M2,Y2,K2(a2のとき)を印刷したときの右下外郭G1_1上の目標点(設計値)であり、データ点b(図ではb1,b2)は、データ点aに対する第3ガマット(出力ガマット)の右下外郭G3_1上の目標点である。また、データ点b’(図ではb1’,b2’)は、標準ガマットでデータ点aの値をとる色データCMYKを印刷したときの第3ガマットにおける右下外郭G3_1上での実際の出力点を示す。
また、図中の、データ点a(図ではa3,a4)は、標準ガマットにおいて特定の色データ(テストチャート2に含まれている)C3,M3,Y3,K3(a3のとき)やC4,M4,Y4,K4(a4のとき)を印刷したときの右上外郭G1_2上の目標点(設計値)であり、データ点b’(図ではb3’,b4’)は、標準ガマットでデータ点aの値をとる色データCMYKを印刷したときの第3ガマットにおける右上外郭G3_2上での実際の出力点を示す。
ここで、本来、出力特性に変化がない場合は、色データC1,M1,Y1,K1を出力するとデータ点a1に出力されるが、出力特性(特に色調特性)が第3ガマットのように変化すると、データ点b1’に出力されるようになり、濃度の低い出力画像となってしまう。
この出力特性変化を補正するために、データ点b1'がデータ点b1の位置に出力されるように、データ点aに対して色調補正処理部240の標準ガマットデータ補正部256で標準ガマットの目標点の補正を行なう。
この補正は、“a1,b1’”と“a2,b2’”との関係を示す下記式(2)から、第3ガマット上のデータ点a1’を算出することで行なう。同様にして、他の点についても、a2’,…を求めていけばよい。
出力値補正処理部257は、新たに求められたデータ点a1’,a2’,…とデータ点a1,a2,…に基づいて、出力補正を行なう。
つまり、出力ガマットが標準ガマットよりも小さい場合に適用した第3例でも、出力ガマットが標準ガマットよりも大きい場合に適用した第1例と同様にして、標準ガマットの出力目標値と複数のガマットサイズに対応した目標値に基づいて出力特性の補正を行なうのである。
一方、カスプ上部(色相面の最大濃度以上の部分)に関しては、出力特性(特に色調特性)が第3ガマットのように変化すると、データ点b3’,b4’,…に出力されるようになり、設計時より薄目の出力画像となってしまうので、濃度が濃くなる方向に色調補正を行なう必要が生じる。ここで、第3例では、出力ガマットが標準ガマットよりも小さいので、無理に目標点の位置に持っていこうとすると、カスプ付近で潰れてしまうため、潰れが発生しないように、たとえば従来例と同様にして専ら階調面に注目して、階調比を維持するように補正を行なうか、または、補正を実施しない。
このように、本実施形態の色調補正処理によれば、1次色および2次色領域のガマットサイズが標準ガマットに対して、ばらばらに変化するような特性変化(たとえば、1次色は標準サイズで2次色は標準より大きいサイズ)が起こっても、1次色および2次色それぞれで最大濃度値をとるデータに基づいて適切なガマットサイズを選択し、その選択したガマットサイズに対応するデータ(特に外郭上のデータ)に基づいて標準ガマットデータの目標点を修正し、修正した目標点に基づいて入力色データに対して色調補正処理を加え、その後に階調補正を加えるようにした。これにより、定着特性の変化によって、出力特性でガマットが1次色および2次色領域で異なる変化をした場合にでも、出力特性の変化に対応して適切な色調補正および階調補正を行なうことができる。
テストチャートを利用して自動的に色調補正処理を行なうことができるので、ユーザに負担を掛けることがない。また、ガマットサイズごとにガマット内部の点を全て保持する必要がないので、大幅なメモリの増加を伴うこともない。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
<電子計算機を利用した構成に関して>
また、本実施形態において、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正を行なう仕組みは、ハードウェア処理回路により構成することに限らず、その機能を実現するプログラムコードに基づき電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェア的に実現することも可能である。
よって、本発明に係る色調補正方法や画像形成装置を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なプログラムあるいはこのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体を発明として抽出することもできる。ソフトウェアにより実行させる仕組みとすることで、ハードウェアの変更を伴うことなく、処理手順などを容易に変更できる利点を享受できるようになる。
電子計算機にガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ(組込マイコンなど)、あるいは、CPU(Central Processing Unit )、論理回路、記憶装置などの機能を1つのチップ上に搭載して所望のシステムを実現するSOC(System On a Chip:システムオンチップ)、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
記録媒体は、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気などのエネルギの状態変化を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。
たとえば、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクFDを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc )を含む)、または半導体メモリなどよりなるパッケージメディア(可搬型の記憶媒体)により構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMやハードディスクなどで構成されてもよい。
また、ソフトウェアを構成するプログラムは、記録媒体を用いずに、記録媒体を介して提供されることに限らず、有線あるいは無線などの通信網を介して提供されてもよい。
たとえば、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、ハードウェア処理回路にて構成する場合と同様の効果は達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体がガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理の機能を実現する。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することで、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう機能が実現されるだけでなく、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(Operating Systems ;基本ソフト)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によりガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう機能が実現される場合であってもよい。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によってガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう機能が実現される場合であってもよい。
なお、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう機能を実現するプログラムコードを記述したファイルとしてプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、コンピュータで構成されるシステムのハードウェア構成に応じて、個別のプログラムモジュールとして提供されてもよい。
たとえば図12は、CPUやメモリを利用してソフトウェア的にガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう機能を持つ画像処理装置(色調補正処理装置)を構成する、すなわちパーソナルコンピュータなどのコンピュータ(電子計算機)の機能を利用してガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理をソフトウェア的に実現する場合のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
もちろん、このようなコンピュータを用いた構成に限らず、図2を用いて示した各機能部の処理をなす専用のハードウェアの組合せによりガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理を行なう画像処理装置を構成することもできる。
なお、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能を画像形成装置の一例である複合機に組み込む形態の場合、図12に示す電子計算機には、たとえば、複写アプリケーションやプリンタアプリケーション、ファクシミリ(FAX)アプリケーション、あるいは他のアプリケーション用の処理プログラムなど、従来の画像形成装置(複合機)におけるものと同様のソフトウェアが組み込まれる。また、ネットワークを介して外部とのデータを送受信したりするための制御プログラムも組み込まれる。
このとき、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能を実現するプログラムコードを記述したファイルとしてプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、コンピュータで構成されるシステムのハードウェア構成に応じて、個別のプログラムモジュールとして提供されてもよい。たとえば、既存の複写装置制御ソフトやプリンタ制御ソフト(プリンタドライバ)に組み込まれるアドインソフトとして提供されてもよい。
たとえば、コンピュータシステム900は、コントローラ部901と、ハードディスク装置、フレキシブルディスク(FD)ドライブ、あるいはCD−ROM(Compact Disk ROM)ドライブ、半導体メモリコントローラなどの、所定の記憶媒体からデータを読み出したり記録したりするための記録・読取制御部902とを有する。
コントローラ部901は、CPU(Central Processing Unit )912、読出専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)913、随時書込みおよび読出しが可能であるとともに揮発性の記憶部の一例であるRAM(Random Access Memory)915、および不揮発性の記憶部の一例であるRAM(NVRAMと記述する)916を有している。
NVRAM916には、たとえば、標準ガマット(設計時)のテストチャート2に対応する目標データと、標準ガマットとサイズが異なる複数のガマットのカスプ(CUSP)より低明度のデータ(標準ガマットの目標値に対応する標準外ガマットの目標値)を格納することで、このNVRAM916をデータ格納部246として機能させることができる。
なお、上記において“揮発性の記憶部”とは、装置の電源がオフされた場合には、記憶内容を消滅してしまう形態の記憶部を意味する。一方、“不揮発性の記憶部”とは、装置のメイン電源がオフされた場合でも、記憶内容を保持し続ける形態の記憶部を意味する。記憶内容を保持し続けることができるものであればよく、半導体製のメモリ素子自体が不揮発性を有するものに限らず、バックアップ電源を備えることで、揮発性のメモリ素子を“不揮発性”を呈するように構成するものであってもよい。また、半導体製のメモリ素子により構成することに限らず、磁気ディスクや光ディスクなどの媒体を利用して構成してもよい。たとえば、ハードディスク装置を不揮発性の記憶部として利用できる。また、CD−ROMなどの記録媒体から情報を読み出す構成を採ることでも不揮発性の記憶部として利用できる。
また、コンピュータシステム900は、カスタマーインタフェースをなす機能部としての指示入力部903と、操作時のガイダンス画面や処理結果などの所定の情報をカスタマーに提示する表示出力部904と、各機能部との間のインタフェース機能をなすインタフェース部(IF部)909とを有する。
なお、複合機の構成とするべく、処理対象の画像を読み取る画像取得部10に対応した画像読取部(スキャナユニット)905と、処理済みの画像を所定の出力媒体(たとえば印刷用紙)に出力する画像出力部30に対応した画像形成部906も設けられる。
指示入力部903としては、たとえば、ユーザインタフェース部985の操作キー部985bを利用することができる。あるいは、キーボードやマウスなどを利用することもできる。
表示出力部904は、表示制御部942と表示装置とを備える。表示装置としては、たとえば、ユーザインタフェース部985の操作パネル部985aを利用することができる。あるいは、CRT(Cathode Ray Tube;陰極線管)やLCD(Liquid Crystal Display;液晶)などでなるその他のディスプレイ部を利用することもできる。
たとえば、表示制御部942が、操作パネル部985aやディスプレイ部上に、ガイダンス情報や画像読取部905が取り込んだ全体画像などを表示させる。また、各種の情報をユーザに通知する際の表示デバイスとしても利用される。なお、表示面上にタッチパネルを有するディスプレイ部とすることで、指先やペンなどで所定の情報を入力する指示入力部903を構成することもできる。
インタフェース部909としては、処理データ(画像データを含む)や制御データの転送経路であるシステムバス991の他、たとえば、画像読取部905とのインタフェース機能をなすスキャナIF部995、画像形成部906や他のプリンタとのインタフェース機能をなすプリンタIF部996、およびインターネットなどのネットワークとの間の通信データの受け渡しを仲介する通信IF部999を有している。
このような構成において、CPU912は、システムバス991を介してシステム全体の制御を行なう。ROM913は、CPU912の制御プログラムなどを格納する。RAM915は、SRAM(Static Random Access Memory )などで構成され、プログラム制御変数や各種処理のためのデータなどを格納する。また、RAM915は、所定のアプリケーションプログラムによって取得した電子ドキュメント(文字データのみに限らず画像データを含んでよい)や自装置に備えられている画像読取部905で取得した画像データ、さらには外部から取得した電子データなどを一時的に格納する領域を含んでいる。
たとえば、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能をコンピュータに実行させるプログラムは、CD−ROMなどの記録媒体を通じて配布される。あるいは、このプログラムは、CD−ROMではなくFDに格納されてもよい。また、MOドライブを設け、MOに前記プログラムを格納してもよく、またフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリカードなど、その他の記録媒体にプログラムを格納してもよい。さらに、他のサーバなどからインターネットなどのネットワークを経由してプログラムをダウンロードして取得したり、あるいは更新したりしてもよい。
なおプログラムを提供するための記録媒体としては、FDやCD−ROMなどの他にも、DVDなどの光学記録媒体、MDなどの磁気記録媒体、PDなどの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアカードなどの半導体メモリを用いることができる。記録媒体の一例としてのFDやCD−ROMなどには、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能を実現する際の、一部または全ての機能を格納することができる。
また、ハードディスク装置は、制御プログラムによる各種処理のためのデータを格納したり、画像読取部905で取得した画像データや外部から取得した印刷データなどを大量に一時的に格納したりする領域を含んでいる。また、ハードディスク装置、FDドライブ、あるいはCD−ROMドライブは、たとえば、CPU912にコンテンツ取得やアドレス取得あるいはアドレス設定などの処理をソフトウェアにて実行させるためのプログラムデータを登録するなどのために利用される。
なお、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理のための各機能部分の全ての処理をソフトウェアで行なうのではなく、これら機能部分の一部を専用のハードウェアにて行なう処理回路908を設けてもよい。ソフトウェアで行なう仕組みは、並列処理や連続処理に柔軟に対処し得るものの、その処理が複雑になるに連れ、処理時間が長くなるため、処理速度の低下が問題となる。これに対して、ハードウェア処理回路で行なうことで、高速化を図ったアクセラレータシステムを構築することができるようになる。アクセラレータシステムは、処理が複雑であっても、処理速度の低下を防ぐことができ、高いスループットを得ることができる。
たとえば、ガマットサイズ変化を考慮した色調補正処理機能を複合機に適用した図示する形態の場合であれば、処理回路908としては、図2に示した色調補正処理部240に相当する色調補正処理部908aや、入力側の第1色変換処理部220に相当する第1色変換処理部908bや、出力側の第2色変換処理部270に相当する第2色変換処理部908cや、階調補正処理部280に相当する階調補正処理部908dなどをハードウェアで構成するとよい。
本発明に係る色調補正方法を実施する色調補正処理装置の一実施形態を搭載した画像形成装置の機構図である。 色調補正処理に着目した画像形成装置の回路構成の一例を示す図である。 色調補正処理で使用する基準パターンの一例を示す図である。 Lab色空間とガマット変化を説明する図である。 色調の特性変化を説明する図である。 色調補正処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 読取データ判定部におけるガマットサイズ判定の一例を示す図である。 ガマット選択処理の詳細を説明する図である。 標準ガマット目標値補正処理の第1例を説明する図である。 標準ガマット目標値補正処理の第2例を説明する図である。 標準ガマット目標値補正処理の第3例を説明する図である。 電子計算機を用いて色調補正処理を行なう仕組みを構成する場合のハードウェア構成の一例を示した図である。
符号の説明
1…カラー複写装置(色調補正処理装置を内蔵)、10…画像取得部、15…ユーザインタフェース装置、20…内部コントローラ部、30…画像出力部、31…画像形成部、32…感光体ドラム、43…転写ベルト、45…定着部、210…入力画像データ取得部、220…第1色変換処理部、240…色調補正処理部、242…テストチャート生成部、244…テストチャート読取部、246…データ格納部、254…階調補正カーブ作成部、255…読取データ判定部、256…標準ガマットデータ補正部、257…出力値補正処理部、270…第2色変換処理部、280…階調補正処理部、900…コンピュータシステム、903…指示入力部、904…表示出力部、908…処理回路

Claims (6)

  1. 画像形成装置から出力されるカラー画像の色調を補正する色調補正装置であって、前記画像形成装置より出力される、当該画像形成装置が使用する複数の色材の1次色および2次色における検査用の基準パターンに含まれるテストパッチの最大濃度を読み取ることで出力特性を測定して色再現域サイズを判定し、判定した色再現域サイズに基づいて出力特性の色調を調整する色調補正処理部を備え
    前記色調補正処理部は、
    1次色及び2次色のテストパッチを含む第1の検査用の基準パターンと、1次色及び2次色のテストパッチと前記テストパッチに墨量を追加したテストパッチとから形成される第2の検査用の基準パターンとを生成する基準パターン生成部と、
    前記基準パターン生成部により生成された前記第2の検査用の基準パターンに含まれるテストパッチに対応した標準色再現域の色相断面毎の明度及び彩度を表すデータと、前記標準色再現域とはサイズが異なる複数の色再現域ごとの1次色および2次色の色相断面ごとにおける最大濃度値及び最大濃度値より低明度の値とを格納したデータ格納部と、
    出力された前記第1の検査用の基準パターンと、前記第2の検査用の基準パターンとを読み取る基準パターン読取部と、
    前記基準パターン読取部により読み取られた前記第1の検査用の基準パターンに対応した1次色及び2次色それぞれの最大濃度値と、前記標準色再現域の色相断面における1次色および2次色ごとの最大濃度値とを比較して、前記サイズが異なる複数の色再現域の中から一番近い色再現域を選択する読取データ判定部と、
    前記標準色再現域において、1次色および2次色の色相断面に対する色再現域の外郭上に存在する明度及び彩度を表す設計値と、前記読取データ判定部により選択された色再現域において、1次色および2次色の色相面に対する色再現域の外郭上に存在し、前記設計値に対応した目標値と、前記基準パターン読取部が読み取る第2の検査用の基準パターンの読取値とに基づいて、前記設計値に対する補正の値を算出する標準色再現域補正部と、
    前記補正された設計値を用いて、入力された色データを補正する出力値補正部と
    を有する
    色調補正装置。
  2. 前記読取データ判定部は、標準色再現域と比較して、1次色の色再現域と標準色再現域との大小関係と2次色の色再現域と標準色再現域との大小関係が異なる場合にのみ、前記基準パターン生成部に対して、前記第2の基準パターンの生成を指示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の色調補正装置。
  3. 前記標準色再現域補正部は、前記選択された色再現域の色相断面において、明度及び彩度を表す最大彩度点の彩度を0にした点と、前記標準色再現域における設計値とを通る直線において、前記直線と交わる前記選択された色再現域の外郭上の点を、前記設計値に対応した目標値として補正を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の色調補正装置。
  4. 前記色調補正処理部は、前記読取データ判定部に選択された色再現域において、1次色および2次色の色相面に対する色再現域の外郭上に存在し、前記設計値に対応した目標値が、色相の最大彩度に対応する明度以下のデータを保持する
    ことを特徴とする請求項に記載の色調補正装置。
  5. 所定の出力媒体上にカラー画像を形成する画像形成装置であって、
    当該画像形成装置より出力される、当該画像形成装置が使用する複数の色材の1次色および2次色における検査用の基準パターンに含まれるテストパッチの最大濃度を読み取ることで出力特性を測定して色再現域サイズを判定し、判定した色再現域サイズに基づいて出力特性の色調を調整する色調補正処理部を備え
    前記色調補正処理部は、
    1次色及び2次色のテストパッチを含む第1の検査用の基準パターンと、1次色及び2次色のテストパッチと前記テストパッチに墨量を追加したテストパッチとから形成される第2の検査用の基準パターンとを生成する基準パターン生成部と、
    前記基準パターン生成部により生成された前記第2の検査用の基準パターンに含まれるテストパッチに対応した標準色再現域の色相断面毎の明度及び彩度を表すデータと、前記標準色再現域とはサイズが異なる複数の色再現域ごとの1次色および2次色の色相断面ごとにおける最大濃度値及び最大濃度値より低明度の値とを格納したデータ格納部と、
    出力された前記第1の検査用の基準パターンと、前記第2の検査用の基準パターンとを読み取る基準パターン読取部と、
    前記基準パターン読取部に読み取られた前記第1の検査用の基準パターンに対応した1次色及び2次色それぞれの最大濃度値と、前記前記標準色再現域の色相断面における1次色および2次色ごとの最大濃度値とを比較して、前記サイズが異なる複数の色再現域の中から一番近い色再現域を選択する読取データ判定部と、
    前記標準色再現域において、1次色および2次色の色相断面に対する色再現域の外郭上に存在する明度及び彩度を表す設計値と、前記読取データ判定部により選択された色再現域において、1次色および2次色の色相面に対する色再現域の外郭上に存在し、前記設計値に対応した目標値と、前記基準パターン読取部が読み取る第2の検査用の基準パターンの読取値とに基づいて、前記設計値に対する補正の値を算出する標準色再現域補正部と、
    前記補正された設計値を用いて、入力された色データを補正する出力値補正部と
    を有する
    画像形成装置。
  6. 画像形成装置から出力されるカラー画像の色調を補正する色調補正処理をコンピュータを用いて行なうためのプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記画像形成装置が使用する複数の色材の1次色および2次色における検査用の基準パターンに含まれるテストパッチの最大濃度前記画像形成装置より出力させる出力ステップと、
    1次色及び2次色のテストパッチを含む第1の検査用の基準パターンと、1次色及び2次色のテストパッチと前記テストパッチに墨量を追加したテストパッチとから形成される第2の検査用の基準パターンとを生成する基準パターン生成ステップと、
    前記基準パターン生成ステップにより生成された前記第2の検査用の基準パターンに含まれるテストパッチに対応した標準色再現域の色相断面毎の明度及び彩度を表すデータと、前記標準色再現域とはサイズが異なる複数の色再現域ごとの1次色および2次色の色相断面ごとにおける最大濃度値及び最大濃度値より低明度の値とを、前記コンピュータのデータ格納部に格納するデータ格納ステップと、
    出力された前記第1の検査用の基準パターンと、前記第2の検査用の基準パターンとを読み取る基準パターン読取ステップと、
    前記基準パターン読取ステップにより読み取られた前記第1の検査用の基準パターンに対応した1次色及び2次色それぞれの最大濃度値と、前記前記標準色再現域の色相断面における1次色および2次色ごとの最大濃度値とを比較して、前記サイズが異なる複数の色再現域の中から一番近い色再現域を選択する読取データ判定ステップと、
    前記標準色再現域において、1次色および2次色の色相断面に対する色再現域の外郭上に存在する明度及び彩度を表す設計値と、前記読取データ判定ステップにより選択された色再現域において、1次色および2次色の色相面に対する色再現域の外郭上に存在し、前記設計値に対応した目標値と、前記基準パターン読取ステップにより読み取られる第2の検査用の基準パターンの読取値とに基づいて、前記設計値に対する補正の値を算出する標準色再現域補正ステップと、
    前記補正された設計値を用いて、入力された色データを補正する出力値補正ステップと
    を実行させることを特徴とするプログラム。
JP2006003213A 2006-01-11 2006-01-11 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム Expired - Fee Related JP4556242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006003213A JP4556242B2 (ja) 2006-01-11 2006-01-11 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006003213A JP4556242B2 (ja) 2006-01-11 2006-01-11 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007189278A JP2007189278A (ja) 2007-07-26
JP4556242B2 true JP4556242B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=38344171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006003213A Expired - Fee Related JP4556242B2 (ja) 2006-01-11 2006-01-11 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4556242B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4692603B2 (ja) 2008-09-29 2011-06-01 ブラザー工業株式会社 プロファイル補正装置、プロファイル補正プログラム及びプロファイル補正方法
JP5223770B2 (ja) 2009-04-28 2013-06-26 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 画像処理装置、画像形成装置及び画像処理方法
JP5306108B2 (ja) * 2009-08-21 2013-10-02 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP5633194B2 (ja) * 2010-05-31 2014-12-03 株式会社リコー 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP5808188B2 (ja) 2011-08-01 2015-11-10 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2019126025A (ja) * 2018-01-15 2019-07-25 キヤノン株式会社 色変換処理装置およびその制御方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002112048A (ja) * 2000-09-18 2002-04-12 Toshiba Tec Corp カラー画像形成装置と階調補正方法と階調補正テーブル作成方法
JP2002152529A (ja) * 2000-11-07 2002-05-24 Canon Inc 画像処理方法、装置および記録媒体
JP2003326749A (ja) * 2002-05-10 2003-11-19 Canon Inc 再現色予測装置及び方法
JP2003338938A (ja) * 2002-05-20 2003-11-28 Canon Inc 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2004112270A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nec Corp 色変換テーブル作成方法および色変換テーブル作成装置並びにプログラム
JP2004153554A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Fuji Photo Film Co Ltd 色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラム
JP2005244801A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Seiko Epson Corp 測色装置、測色制御装置、測色方法および測色プログラム
JP2005268832A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成システム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3536564B2 (ja) * 1997-01-06 2004-06-14 富士ゼロックス株式会社 カラー画像形成装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002112048A (ja) * 2000-09-18 2002-04-12 Toshiba Tec Corp カラー画像形成装置と階調補正方法と階調補正テーブル作成方法
JP2002152529A (ja) * 2000-11-07 2002-05-24 Canon Inc 画像処理方法、装置および記録媒体
JP2003326749A (ja) * 2002-05-10 2003-11-19 Canon Inc 再現色予測装置及び方法
JP2003338938A (ja) * 2002-05-20 2003-11-28 Canon Inc 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2004112270A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Nec Corp 色変換テーブル作成方法および色変換テーブル作成装置並びにプログラム
JP2004153554A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Fuji Photo Film Co Ltd 色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラム
JP2005244801A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Seiko Epson Corp 測色装置、測色制御装置、測色方法および測色プログラム
JP2005268832A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007189278A (ja) 2007-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8077348B2 (en) Information processing apparatus and its method therefore for printing an image with a first combination of process colors materials and a second combination of the process color materials and a spot color materials
US8294947B2 (en) Image processing apparatus with front and back side reading units and method for correcting a color difference for a specific color
US8130409B2 (en) Image forming apparatus
US20050219661A1 (en) Image forming apparatus, image forming method, and program
US8958123B2 (en) Image forming apparatus
JP2010283687A (ja) プログラム、情報処理装置、階調補正パラメータ生成方法、記憶媒体
JP2009157369A (ja) 画像形成装置
JP4556242B2 (ja) 色調補正方法および色調補正装置並びに画像形成装置およびプログラム
JP5300418B2 (ja) 画像形成装置
JP2013041104A (ja) 画像処理装置およびその方法
US10194056B2 (en) Color processing device, image forming apparatus, and image forming system
KR20190031706A (ko) 화상형성장치 및 화상형성방법
JP2013080134A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、コンピュータプログラムおよび記録媒体
JP2018033043A (ja) 画像形成装置、制御方法およびプログラム
JP2006243574A (ja) 画像形成方法および画像形成装置
JP4027129B2 (ja) 画像形成装置
US8446653B2 (en) Image forming apparatus and image forming method which prevent toner from peeling from a secondary color area of a multicolor image while the image is on the photosensitive member of the apparatus
JP6834563B2 (ja) 色処理装置、画像形成装置および画像形成システム
JP4366445B2 (ja) 画像形成装置
JPH10322568A (ja) 画像形成装置
US10554860B2 (en) Image forming apparatus, test image, and output density adjustment method of image forming apparatus
US11009807B2 (en) Image forming apparatus and method for image forming
US20220230030A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and storage medium
JP2010113552A (ja) 画像処理装置及び画像形成装置
JP2007266678A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081225

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091009

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4556242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140730

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees