JP2004153554A - 色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラム - Google Patents

色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラム Download PDF

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Norimasa Shigeta
典雅 繁田
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Abstract

【課題】高品質なガマットマッピングを容易に実行することができる色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラムを提供する。
【解決手段】所定の基準点を基準とした諸方向について、色再現領域の境界までの方向と距離とを対応付けた対応データのテーブルを作成するテーブル作成過程(ステップa11)と、第1のデバイスの色再現領域内の第1座標を、第2のデバイスの色再現領域内の、対応データに基づいた第2座標に写像する写像過程(ステップa12)とを経る。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ある色表現領域内の座標を別の色表現域内の座標に写像する色領域写像方法、および色変換定義を作成する色領域写像プログラムが記憶された色領域写像プログラム記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、記録された画像を読み取って画像データを得るカラースキャナや、固体撮像素子上に被写体の画像を結像して読み取ることにより画像データを得るDSC(ディジタルスチールカメラ)等、画像を入力して画像データを得る、様々なタイプの入力デバイスが知られている。これらの入力デバイスでは、画像データは、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色についてそれぞれ例えば0〜255等の決まった範囲のデータで表わされる。これらR、G、B3色についてそれぞれ決まった範囲内の数値で表現することのできる色には自ずと限界がある。このため、元々の画像の色が極めて豊かな表現を持っていたとしても、一旦入力デバイスを用いて画像データに変換すると、その画像データによって表わされる画像は、そのR、G、B色空間内のある色表現領域内の色に制限されることになる。
【0003】
また、画像データに基づいて画像を出力する出力デバイスについても、例えば、印画紙上をレーザ光で露光してその印画紙を現像することにより印画紙上に画像を記録する写真プリンタ、電子写真方式やインクジェット方式などの方式で用紙上に画像を記録するプリンタ、輪転機を回して多量の印刷物を作成する印刷機、画像データに基づいて表示画面上に光を発光させて画像を表示するCRTディスプレイやプラズマディスプレイ等といった発光型の表示デバイス等、様々なタイプの出力デバイスが知られているが、これらの出力デバイスについても上述の入力デバイスと同様、各出力デバイスに応じた色表現領域が存在する。すなわち、出力デバイスは、例えばR、G、B3色を表現する画像データやC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色を表現する画像データに基づいて様々な色を表現することができるが、その表現できる色は、出力デバイス色空間(例えばRGB空間、CMYK空間等)のある色表現領域内(例えばR、G、Bそれぞれについて0〜255の範囲の数値で表わされる色表現領域内等)に制限される。このような入力デバイスや出力デバイスにおける色表現領域はカラーガマット(Color Gamut)と称される。
【0004】
近年では、種々の入力デバイスおよび出力デバイスの相互間で画像データを転用することが増えてきており、画像データの転用に際して画像の色を等色に保つ方法も知られている。
【0005】
しかし、上述したように色表現領域は各デバイスによって異なるため、画像の色を等色に保つ方法で画像データを転用すると、色表現領域が不一致の部分で色表現の欠落を生じる場合がある。このような欠落が大きいと、転用された画像データが表す画像が不自然な画像となってしまう。
【0006】
一方で、色表現領域が相違しているにも係わらず、元々は同一の画像を、種々のデバイスそれぞれにおいて人の目に自然な画像として表現可能であるということが経験的に知られている。これら種々のデバイスそれぞれによって表現された自然な画像は、デバイスの色表現領域の違いに応じた互いに多少異なる色で表現されているが、人間の目の順応性が高いために、どのデバイスで表現された画像であっても自然な印象を受けることとなる。
【0007】
そこで、画像データの転用に際して画像の自然な印象を保つように画像の色を変換する色変換が求められる。このような色変換は、あるデバイスの色表現領域(カラーガマット)内の各色を他のデバイスの色表現領域(カラーガマット)内の各色に過不足なく対応づけるような色変換であることが望ましく、この色変換を色領域写像(ガマットマッピング;Gamut Mapping)と称する。
【0008】
従来のガマットマッピングとしては、例えば、デバイスには依存しない共通色空間(Device Independent Dataの空間)、例えばL*a*b*色空間等を中間に置き、入力デバイスで得られた入力デバイスに依存した色空間上の画像データを共通色空間上の画像データに変換してその共通色空間上でガマットマッピングを行ない、そのガマットマッピングを行なった後の画像データを、出力デバイスに依存した色空間上の画像データに変換するという手法が知られている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0009】
また、最終的に必要な画像データは所定のデバイスに依存した色空間(出力色空間)における画像データであることから、画像データをそのデバイスに依存した色空間上の画像データに変換し、その色空間(例えばRGB空間)上で、R、G、Bそれぞれについて例えば0〜255の範囲から食み出たデータを、負のデータについては0に、255を越えるデータについては255にクリップすることによりR、G、Bそれぞれのデータを0〜255の範囲内に圧縮する、といった手法も提案されている。例えば特許文献4にはCMY空間で圧縮する手法が開示されており、特許文献5には濃度空間で圧縮する手法が開示されている。これは、単純な手法ではあるが、いわば、デバイス依存の色空間におけるガマットマッピングの一例に相当する。
【0010】
【特許文献1】
特開昭60−105376号公報
【特許文献2】
特開昭61−288662号公報
【特許文献3】
特開平4−196675号公報
【特許文献4】
特開平2−214266号公報
【特許文献5】
特開平4−334267号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このようなガマットマッピングが適切であれば、画像の自然な印象を保つことができ、このような適切なガマットマッピングを、以下では高品質なガマットマッピングと称する。
【0012】
このような高品質なガマットマッピングをコンピュータなどで実行するためのアルゴリズムが提案されているが、万能なアルゴリズムは存在せず、高品質なガマットマッピングを実行する際にはノウハウや試行錯誤を必要とする場合が多い。
【0013】
しかし、ガマットマッピングを必要とする環境は、コンピュータや通信技術の発達に伴って今後ますます広がっていくと考えられ、高品質なガマットマッピングを必要なときに容易に実行することができる色領域写像方法が望まれている。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑み、高品質なガマットマッピングを容易に実行することができる色領域写像方法、色領域写像装置、および色領域写像プログラムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の色領域写像方法は、画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色をその色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像方法において、
第1の色再現領域および第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、基準点からの諸方向について作成する対応データ作成過程と、
第1座標を、対応データに基づいた第2座標に写像する写像過程とを有することを特徴とする。
【0016】
ガマットマッピング(色領域写像)では、第1の色再現領域や第2の色再現領域の境界を求めることが必要であるが、デバイス非依存な色空間上で色再現領域の内外を判定するためには多大な演算時間等が必要となる場合が多い。
【0017】
本発明の色領域写像方法によれば、上記対応データが用いられることにより、色再現領域の境界の方向と距離が用意に求められるので、ガマットマッピングに要する演算時間などを大幅に低減することができ、高品質なガマットマッピングを容易に実行することができる。
【0018】
本発明の色領域写像方法の典型的な形態では、上記写像過程は、対応データに基づいて、第1座標が存在する方向における第1の色再現領域と第2の色再現領域との広狭を判定し、第1の色再現領域の方が広い場合には、第1座標を、上記基準点に対して近寄った第2座標に写像し、第2の色再現領域の方が広い場合には、第1座標を、上記基準点に対して遠ざかった第2座標に写像する過程である。
【0019】
また、本発明の色領域写像方法は、
「上記写像過程が、同一方向に存在する複数の第1座標については、共通の基本ベクトルが表す方向と距離に基づいて、その距離に応じた距離だけその方向と同じ方向へ向かう写像によって第1座標を第2座標に写像する過程であり、
基本ベクトルを、基準点を基準とする諸方向について、各方向の対応データに基づいて決定する基本ベクトル決定過程を上記写像過程に先立って経る」
という形態が好適である。
【0020】
上記基本ベクトルは、高品質なガマットマッピングを実行するために有用なものであり、その基本ベクトルを諸方向について予め決定しておくことによって演算処理などをより低減することができる。
【0021】
なお、この好適な形態においては、上記写像過程が、対応データに基づいて、第1座標が存在する方向における第1の色再現領域と第2の色再現領域との広狭を判定し、第1の色再現領域の方が広い場合には、上記基本ベクトルとして、第1座標が存在する方向における第1の色再現領域の境界点から第2の色再現領域の境界上に向かう基本ベクトルを用い、第2の色再現領域の方が広い場合には、上記基本ベクトルとして、第1座標が存在する方向における第2の色再現領域の境界点に第1の色再現領域の境界上から向かう基本ベクトルを用いる過程であることがさらに好適である。
【0022】
このような基本ベクトルが用いられることにより、高品質なガマットマッピングが実現される。
【0023】
上記目的を達成する色領域写像装置は、画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色をその色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像装置において、
第1の色再現領域および第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、基準点からの諸方向について作成する対応データ作成部と、
第1座標を、対応データに基づいた第2座標に写像する写像部とを備えたことを特徴とする。
【0024】
また、上記目的を達成する本発明の色領域写像プログラムは、画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色をその色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像プログラムにおいて、
第1の色再現領域および第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、基準点からの諸方向について作成する対応データ作成部と、
第1座標を、対応データに基づいた第2座標に写像する写像部とを備えたことを特徴とする。
【0025】
なお、本発明にいう色領域写像装置および色領域写像プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう色領域写像装置および色領域写像プログラムには、上記の基本形態のみではなく、前述した色領域写像装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
【0026】
また、上記本発明の色領域写像装置と、上記色領域写像プログラムとでは、それらを構成する構成要素名として、対応データ作成部などといった互いに同一の名称を付しているが、色領域写像プログラムの場合は、そのような作用をなすソフトウェアを指し、色領域写像装置の場合は、ハードウェアを含んだものを指している。
【0027】
さらに、本発明の色領域写像プログラムを構成する対応データ作成部などといった構成要素は、1つの構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよく、1つの構成要素の機能が複数のプログラム部品によって担われるものであってもよく、複数の構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよい。また、これらの構成要素は、そのような作用を自分自身で実行するものであってもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行させるものであっても良い。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。
【0030】
ここには、カラースキャナ10が示されており、そのカラースキャナ10では、カラーリバーサルフィルム上に記録された原稿画像11が読み取られてRGB3色の画像データが生成される。このRGBの画像データはパーソナルコンピュータ20に入力される。このパーソナルコンピュータ20では、カラースキャナ10で得られた画像データが、後述するカラープリンタ30に適した画像出力用のRGB3色の画像データに変換される。この画像出力用の画像データは、カラープリンタ30に入力され、そのカラープリンタ30では、入力された画像データに基づくプリント出力が行なわれて、プリント画像31が形成される。
【0031】
ここで、このパーソナルコンピュータ20は、本発明にいう色領域写像装置の一実施形態を兼ねており、このパーソナルコンピュータ20では、本発明にいう色領域写像方法の一実施形態が用いられて予め色変換定義が作成され、カラースキャナ10で得られた画像データをカラープリンタ30用の画像データに変換する際は、その作成された色変換定義が参照される。この色変換定義、およびその作成方法については後述するが、その色変換定義を作成するにあたっては、カラーリバーサルフィルム上に記録された多数の色パッチが配列されたカラーチャート11aがカラースキャナ10により読み取られる。
【0032】
この図1に示すシステムでは画像データに基づく画像を出力する出力デバイスの一例としてカラープリンタ30を示したが、このカラープリンタ30は、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、変調されたレーザ光で印画紙を露光してその印画紙を現像する方式のプリンタであってもよく、そのプリント方式の如何を問うものではない。また、出力デバイスとしては、プリンタに限定されるものではなく、印刷機であってもよく、あるいは表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置等の画像表示装置であってもよい。
【0033】
ここで、この図1に示すシステムにおける、本発明の一実施形態としての特徴は、パーソナルコンピュータ20の内部で実行される処理内容にあり、以下、このパーソナルコンピュータ20について説明する。
【0034】
図2は、図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータ20の外観斜視図、図3は、そのパーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図である。
【0035】
このパーソナルコンピュータ20は、外観構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード23、および、表示画面22a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス24を備えている。この本体装置21は、外観上、フレキシブルディスクを装填するためのフレキシブルディスク装填口21a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口21bを有する。
【0036】
本体装置21の内部には、図3に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、フレキシブルディスク100が装填されその装填されたフレキシブルディスク100をアクセスするFDドライブ214、CD−ROM110が装填され、その装填されたCD−ROM110をアクセスするCD−ROMドライブ215、カラースキャナ10(図1参照)と接続され、カラースキャナ10から画像データを受け取る入力インタフェース216、カラープリンタ30(図1参照)と接続され、カラープリンタ30に画像データを送る出力インタフェース217が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図2にも示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24は、バス25を介して相互に接続されている。
【0037】
ここで、CD−ROM110には、このパーソナルコンピュータ20を色変換定義作成装置として動作させる色変換定義作成プログラムが記憶されており、この色変換定義作成プログラムには、パーソナルコンピュータ20を色領域写像装置として動作させる色領域写像プログラムがプログラム部品として組み込まれている。そのCD−ROM110はCD−ROMドライブ215に装填され、そのCD−ROM110に記憶された色変換定義作成プログラムがこのパーソナルコンピュータ20にアップロードされてハードディスク装置213に記憶される。
【0038】
次に、コンピュータ20にアップロードにされた色変換定義作成プログラムによる色変換定義の作成方法について説明するが、ここでは、先ず、一般的な色変換の手法について説明する。
【0039】
図4は、入力プロファイルの概念図である。
【0040】
入力プロファイルがカラースキャナ10のメーカ等から入手できる時は、入力プロファイルを新たに作成することは不要であるが、ここではその入力プロファイルの作成方法の概要について説明する。
【0041】
図1に示す原稿画像11に代えて多数の色パッチからなるカラーパッチ画像11aを用意し、そのカラーパッチ画像11aをカラースキャナ10で読み取って各色パッチごとの、入力RGB空間(本発明にいう第1の色空間の一例)上の色データを得るとともに、そのカラーパッチ画像を測色計で測色して、各色パッチについて、例えば、共通色空間の一例であるL空間上の座標点を表わす色データを得る。尚、共通色空間に関する詳細説明は後に譲る。
【0042】
このようにして、入力RGB空間上の座標点とL色空間上の座標点との対応が定義された入力プロファイルが得られる。この入力プロファイルは、カラースキャナ10の種類や、さらに一般的には入力デバイスの種類によってそれぞれ異なる、入力デバイスに依存したプロファイルである。
【0043】
図5は、出力プロファイルの概念図である。
【0044】
カラープリンタに対応する出力プロファイルはそのカラープリンタのメーカから提供されることもあり、プリント出力しようとするカラープリンタに対応する出力プロファイルを入手することが出来れば出力プロファイルの作成は不要であるが、ここでは、その出力プロファイルを新たに作成するとした場合の作成方法の概要について説明する。
【0045】
図1に示すパーソナルコンピュータ20から、RGB3色の画像データとして、R,G,Bそれぞれの値を順次変化させた画像データを発生し、そのようにして発生させた画像データに基づくカラーパッチ画像をカラープリンタ30でプリント出力する。図1に示すプリント画像31は、カラーパッチ画像を表わしている画像ではないが、このプリント画像31に代えてカラーパッチ画像をプリント出力したものとし、そのカラーパッチ画像を構成する各カラーパッチを測色計で測定する。こうすることにより、RGB3色の色空間(本発明にいう第3の色空間の一例)上の座標値と共通色空間(ここではL色空間)上の座標値との対応関係をあらわす出力プロファイルが構築される。
【0046】
この出力プロファイルは、出力デバイスに応じてそれぞれ異なる、出力デバイスに依存したプロファイルである。
【0047】
図6は、入力プロファイルと出力プロファイルとの双方からなる色変換アルゴリズムを示す概念図である。
【0048】
図4と図5を参照して説明した入力プロファイルと出力プロファイルを図1に示すパーソナルコンピュータ20に記憶しておき、カラースキャナ10で得られたRGBの画像データを、図6に示すように、入力プロファイルにより一旦L色空間上の画像データに変換し、そのL色空間上の画像データを、出力プロファイルによりRGBの画像データに変換してカラープリンタに伝える。こうすることにより、カラープリンタ30では、原稿画像11の色表現を再現したプリント画像31を得ることができる。
【0049】
ただし、このような単純な色変換アルゴリズムの場合、以下に説明するように、カラースキャナ10の色再現領域(カラーガマット)とカラープリンタ30の色再現領域(カラーガマット)とが一般的には一致しないという問題がある。
【0050】
図7は、カラースキャナ10とカラープリンタ30の色再現領域の模式図である。
【0051】
図7(A)は、入力側の色空間である入力RGB空間を示したものであるが、この図7(A)には、図示の簡単のためR−G平面が示されている。図7(B),図7(C)も同様であり、図7(B)は共通色空間の1つであるL空間のL−a平面について示されており、図7(C)は出力側の色空間である出力RGB空間のR−G平面について示されている。
【0052】
カラースキャナ10は、原稿画像11を、R,G,Bそれぞれについて0〜255の値の数値を表わす画像データに変換するものとし、この場合、図7(A)に示す矩形領域がカラースキャナ10の色再現領域101となる。
【0053】
ここで、図4を参照して作成した入力プロファイルを用いて、図7(A)に示す、カラースキャナ10の色再現領域101を、L空間に写像すると、そのカラースキャナ10の色再現領域は領域102のように表わされ、その色再現領域102を、さらに、図5を参照して説明した出力プロファイルを用いて出力側の色空間である出力RGB空間に写像すると、そのカラースキャナ10の色再現領域は、図7(C)に示す領域103に示すように表わされる。
【0054】
これに対し、図1に示すカラープリンタ30の色再現領域303は、図7(C)の出力RGB空間上で、R,G,Bともに0〜255の数値範囲で示される立方体領域(図7(C)ではR−G平面上の矩形領域)である。すなわち、原稿画像11をカラースキャナ10で読み取って入力RGB空間上の画像データに変換し、その画像データをL空間を経由して出力RGB空間上の画像データに変換すると、カラープリンタ30で表現することのできる色(画像データ上でRGBともに0〜255の範囲)を超えた値、例えば図7(C)に例示するような(R,G)=(110,290)、あるいは、(R,G)=(−100,260)などの値に変換される場合がある。その場合、これらの画像データ、すなわち、カラープリンタ30の色再現領域から外れた画像データは、カラープリンタ30では出力できないため、従来は、前述した様に、それらの画像データをカラープリンタ30の色再現領域の境界に位置する画像データとなるようにクリップすることが提案されている。具体的には、(R,G)=(110,290)は、(R,G)=(110,255)に変更され、(R,G)=(−100,260)は(R,G)=(0,255)に変更されることになる。
【0055】
このような出力デバイスに依存した色空間におけるガマットマッピング(色領域写像)の場合、前述したように、ガマットマッピングの自由度が小さく、上記のような、出力デバイスの色再現領域から外れたデータを単純にクリップしてその色再現領域の境界に移動させるだけのマッピングが行なわれており、1つのデバイス(例えばカラースキャナ10)の色再現領域から別のデバイス(例えばカラープリンタ30)の色再現領域に写像するにあたり、特にそれらの色再現領域の境界近傍における写像の精度が大きく低下する場合がある。
【0056】
一方、図7(C)に0〜255の矩形領域で示されるカラープリンタ30の色再現領域303を出力プロファイルを用いてL空間に写像すると、図7(B)に示す領域302のように表わされる。このL空間に代表される共通色空間において、カラースキャナ10(入力デバイス)の色再現領域102内のデータをカラープリンタ30(出力デバイス)の色再現領域302内のデータに変換するための手法が従来いくつか提案されていることは前述した通りである。
【0057】
空間におけるガマットマッピング(色領域写像)では、カラープリンタ30で表現することのできる色再現領域を広く利用しようとしたとき、一般的には、図7(B)に破線の矢印で示すような、カラースキャナ10の色再現領域101とカラープリンタ30の色再現領域302との共通領域402から外れたデータをその共通領域402の内部に写像する‘圧縮’と、図7(B)に実線の矢印で示すように、その共通領域402内部のデータを、カラープリンタ30の色再現領域302の内部という条件を保った上で、その共通領域402の外部に広げる‘伸長’との双方が行なわれる。
【0058】
従来提案されているL空間に代表される共通色空間でのガマットマッピングは、マッピングの自由度が大き過ぎ、前述したように、調子が不連続となったり不自然な印象の画像となってしまう危険性が大きい。
【0059】
図7(B)のL空間に写像されたカラープリンタ30の色再現領域302を図7(A)の入力RGB空間にさらに写像すると、カラースキャナ10の色再現領域である矩形の領域101からはみ出た部分のある、‘ひしゃげた’形の領域301のように表現される。
【0060】
次に、共通色空間について説明する。この共通色空間については、L色空間がその1つの例である旨説明したが、L色空間である必要はなく、特定の入力デバイスあるいは特定の出力デバイスに依存しないように定義された色空間であればよい。例えばL色空間のほか、XYZ色空間であってもよく、あるいはそれらの色空間に対し、色空間上の各座標点が1対1で対応づけられるように明確に定義された座標系であってもよい。そのような座標系の例としては、以下の様に定義された標準RGB信号などがある。
【0061】
【数1】
Figure 2004153554
【0062】
ここで、例えばRSRGBを8ビットで表現したものをR8bitで表記すると、
8bit=255×12.92RSRGB (0<RSRGB<0.00304)
8bit=255×1.055RSRGB (1.0/2.4) −0.055(0.00304≦RSRGB≦1)
となる。GSRGB,BSRGBを8ビットで表現したG8bit,B8bitも同様に、それぞれGSRGB,BSRGBから変換することができる。
【0063】
もしくは、リバーサルフィルムのcmy濃度で定義される色空間を共通色空間として採用してもよい。共通色空間を定めると、その共通色空間における色再現領域が明確に定義される。
【0064】
次に、図1〜図3に示すコンピュータシステム20内で実行される色変換定義作成プログラムによる色変換定義作成方法について説明する。
【0065】
図8は、コンピュータシステム20内で実行される色変換定義作成プログラムによる色変換定義作成方法を示したフローチャートである。
【0066】
ここでは、マッピング定義作成過程(ステップa1)、および色変換定義作成過程(ステップa2)を経て色変換定義が作成される。本発明の色領域写像方法の一実施形態に相当するマッピング定義作成過程(ステップa1)では、基本的には、テーブル作成過程(ステップa11)と写像過程(ステップa12)が実行されるが、本実施形態では、図示が省略された前処理が最初に実行される。
【0067】
以下、これらの各過程について順次説明する。
【0068】
まず、ステップa1のマッピング定義作成過程について説明する。
【0069】
図9は、マッピング定義作成過程における前処理の説明図であり、カラースキャナ10の色再現領域およびカラープリンタ30の色再現領域を示している。
【0070】
ここでは、コンクリース変換(Von Kries変換)を応用した順応変換が行なわれる。すなわち、ここでは、カラースキャナ10の色再現領域の白に相当する座標点Wと、カラースキャナ10の色再現領域の黒に相当する座標点Kが、それぞれカラープリンタ30で出力されるプリント画像31の白(そのプリント画像の用紙の色)相当する座標点Wとそのカラープリンタ30で出力することのできる黒(例えばそのカラープリンタ31がR,G,B3色のインクで画像出力を行なうプリンタの場合、R,G,Bの各色のインクを最大量使って印刷した状態)に相当する座標点Kに一致するように座標変換が行なわれる。
【0071】
図9は、この座標変換過程を図示したものであり、先ず、図9(A)に示す、カラースキャナの色再現領域102aとカラープリンタの色再現領域302aを、図9(B)に示すように、各黒点K,Kが原点O(理論上の黒点)に一致するように平行移動する。これにより、先ず、カラースキャナの色再現領域102bの黒点とカラープリンタの色再現領域302bの黒点とが一致する。
【0072】
次に、この平行移動後の、カラースキャナの色再現領域102bの白点Wが、平行移動後の、カラープリンタの色再現領域302bの白点Wに一致するように、すなわち図9(B)の直線Lが直線Lに一致するように、カラースキャナの色再現領域102b全体について回転及び伸縮を伴う座標変換が行なわれる。
【0073】
図9(C)は、この回転及び伸縮を伴う座標変換を行なった後の状態を示しており、カラースキャナの色再現領域は、図9(B)に示す色再現領域102bから図9(C)に示す色再現領域102cのように変換される。このとき、カラースキャナの色再現領域の白点Wは、カラープリンタの色再現領域の白点Wに一致する。
【0074】
その後、図9(D)に示すように、図9(C)に示すように白点,黒点がそれぞれ一致した、カラースキャナの色再現領域102cを、カラープリンタのもともとの色再現領域、すなわち図9(A)に示す、カラープリンタの色再現領域302aの白点W,黒点Bに一致する位置まで平行移動する。
【0075】
こうすることにより、白点W,黒点Bがカラープリンタの白点W,黒点Bにそれぞれ一致した、カラースキャナの色再現領域102dを得ることができる。
【0076】
以上の操作を式で示すと、以下のようになる。図9は、L空間における色再現領域を示したが、コンクリース変換やそのコンクリース変換を応用した上記の順応変換はXYZ空間で実行されることが多く、ここではXYZ空間を想定して説明する。このXYZ空間の各座標点はL空間の各座標点に1対1に対応する共通色空間の1つである。
【0077】
図9(A)に示すカラースキャナの色再現領域102aの白点W,黒点BのXYZ座標をそれぞれ(LXW,LYW,LZW),(LXB,LYB,LZB)とし、図9(A)に示すカラープリンタの色再現領域302aの白点W,黒点BのXYZ座標をそれぞれ(LXW,LYW,LZW),(LXB,LYB,LZB)としたとき、図9(B)に示す各白点W,Wに相当するXYZ座標(LXW’,LYW’,LZW’),(LXW’,LYW’,LZW’)を、各式
LXW’=LXW−LXB
LYW’=LYW−LYB
LZW’=LZW−LZB ……(1)
LXW’=LXW−LXB
LYW’=LYW−LYB
LZW’=LZW−LZB ……(2)
により求め、白点W(LXW’,LYW’,LZW’)が白点W(LXW’,LYW’,LZW’)に一致するように回転及び伸縮するためのコンクリース(Von Kries)マトリックスを作成する。
【0078】
ここでは、このコンクリースマトリックスを、
VK=[MTXVK] ……(3)
と表記する。このコンクリースマトリックスは3行×3列のマトリックスとなる。
【0079】
次に、XYZ空間における順応変換前の多数の座標点を代表させて(X,Y,Z)で表わすと、
この(X,Y,Z)が
X1=X−LXB
Y1=Y−LYB
Z1=Z−LZB ……(4)
により黒点補正(図9(B)参照)がなされ、次に
【0080】
【数2】
Figure 2004153554
【0081】
によりコンクリース変換が行なわれ(図9(C)参照)、次に
X’=X2−LXB
Y’=Y2−LYB
Z’=Z2−LZB ……(6)
により、黒点をカラープリンタの黒点に一致させるための補正(図9(D)参照)が行なわれる。
【0082】
以上の演算を全ての座標点について行なうことにより、L空間で表わしたときの図9(A)に示すカラースキャナの色再現領域102aが、白点、黒点がカラープリンタの色再現領域302aの白点、黒点にそれぞれ一致した、図9(D)に示す色再現領域102dに変換される。
【0083】
上記の順応変換をXYZ空間で行なうと、順応変換前の黒点(図9(A)の黒点B,B)の座標(X,Y,Z)がほぼ(0,0,0)に近く、したがって黒点の補正は数値を僅かに変化させるだけであって、(1)式,(2)式に従って白点の座標を移動させてもその移動量は僅かで済み、XYZ空間内の広い領域を使って順応変化を行なうことができる点で有利であるが、この順応変化は、必ずしもXYZ空間で行なわなければならない訳でなく、L空間で行なってもよく、あるいはその他の共通色空間で行なってもよい。
【0084】
また、ここでは、白点と黒点との双方をそれぞれ一致させる順応変換について説明したが、色変換の精度は多少落ちるものの、簡略的には、黒点は考慮せずに白点のみ一致させるように順応変換を行なってもよい。
【0085】
この白点のみ一致させる順応変換は、図9を参照して説明すると、図9(A)に示す直線L’が直線L’に一致するとともに白点Wが白点Wに一致するような座標変換をいい、数式的には、(1)式,(2)式のように黒点の座標を引き算することなく、白点W(LXW,LYW,LZW)が白点W(LXW,LYW,LZW)に一致するように回転及び伸縮するためのコンクリースマトリックスを求め、(4)式のように、黒点の座標を引き算することなく、そのコンクリースマトリックスを使って(X,Y,Z)をそのまま変換することを意味する。
【0086】
さらに、この順応変換は、例えばCRTディスプレイ表示画面上の‘白’はかなり青みかかった白であり、そのCRTディスプレイ表示画面に表示された画像をプリント出力する必要があるときのような、測色的にかなり離れた白を持つデバイス間での色変換の場合に必要となるが、図1に示すカラースキャナ10で読み取られる画像の白とカラープリンタ30で出力される画像の白がほぼ一致している場合、この順応変換、すなわち、図9のマッピング定義作成過程における前処理は省略してもかまわない。
【0087】
次に、図9に示すフローチャートのマッピング定義作成過程中のテーブル作成過程(ステップa11)について説明する。
【0088】
このテーブル作成過程では、カラースキャナの色再現領域とカラープリンタの色再現領域とのそれぞれについて、後述する座標変換基準座標点(L,a,b)=(50,0,0)から色再現領域の境界までの、L空間上での方向と距離を諸方向それぞれについて対応づけたテーブルと、後述する写像過程で用いられる基本ベクトルをそれら諸方向それぞれについて求めて対応づけた基本ベクトルテーブルとを作成する。
【0089】
このテーブル作成過程の説明では、カラースキャナの色再現領域とカラープリンタの色再現領域とを特に区別することなくまとめて色再現領域と表現する。また、カラースキャナの色再現領域については、マッピング定義作成過程に、図9を参照して説明したような順応変換を含むときは、L空間における色再現領域は、その順応変換後の色再現領域を指すものとする。
【0090】
図10は、RGB空間およびL空間それぞれにおける色再現領域を立体的に表した図である。
【0091】
図10(A)には、RGB空間(カラースキャナあるいはカラープリンタに依存したRGBデータの空間)が示されており、図7を参照して説明したように、このRGB空間上では、R,G,Bそれぞれの座標成分について0〜255の数値範囲を有する立方体領域が色再現領域101,303となる。
【0092】
図8に示すマッピング定義作成過程中のテーブル作成過程(ステップa11)では、このような立方体状の色再現領域101,303の境界を格子状に区切る格子点105を想定すると、R,G,Bいずれか1つの座標成分が0または255に固定され、残りの2つの座標成分それぞれが0から255まで等間隔に変化する一連の座標によって格子点105が得られる。これらの格子点105を、図4や図5を参照して説明した入力プロファイルや出力プロファイルに基づいてL空間に写像することにより、L空間における色再現領域の境界上に存在する境界点が容易に求められる。
【0093】
図10(B)には、L空間における色再現領域102,302と、その色再現領域102,302の境界上に存在する境界点106の一例が示されている。
【0094】
ここで、座標変換の基準となる座標変換基準座標点cが設定される。この座標変換基準座標点cは、経験的にあるいは所定の設定基準に従ってある程度任意に設定されるが、L空間におけるカラースキャナの色変換領域102とカラープリンタの色再現領域302との共通領域内に設定される。さらに、座標変換基準座標点cは、その共通領域内であって、さらに本実施形態ではL軸(グレー軸)上に設定される。そうすることにより、以下の説明からわかるように、この座標変換基準座標点cは他の座標点にはマッピングされず、したがってグレーバランスを保ちやすいからである。ここでは例えば(L,a,b)=(50,0,0)の点が座標変換基準座標点cとして設定される。
【0095】
次に、このように設定された座標変換基準座標点cを基準とした極座標表示により、境界点106の方向(θ、φ)と距離Lが求められて、その方向(θ、φ)と距離Lとを対応付けた対応データ(θ、φ、L)のテーブルが作成される。但し、このテーブルは、座標変換基準座標点cを基準とした極座標表示の方向(θ、φ)を表すθ、φそれぞれの方向成分が等間隔に変化してなる方向格子点それぞれにおける距離Lを表したテーブルが以下説明する手順で作成される。
【0096】
図11は、方向格子点を表す概念図である。
【0097】
この図11の横軸は、図10(B)に示す方向成分θを表し、縦軸は方向成分φを表している。そして、θ、φそれぞれの方向成分が等間隔に変化してなる方向格子点107がL空間の全方向を、互いに均等な方向格子空間108に分割している状態が示されている。
【0098】
図10(B)に示す境界点106の方向は、通常は方向格子点107とは異なる方向であるので、方向格子点107の周囲に存在する境界点106における距離Lに基づいて方向格子点107における距離Lが求められる。
【0099】
図12は、方向格子点における距離の算出方法を表す概念図である。
【0100】
ここで、ある1つの方向格子点107aに着目すると、その方向格子点107aの周囲には4つの方向格子空間108a、108b、108c、108dが存在する。そして、この図12に示す例では、それら4つの方向格子空間108a、108b、108c、108dのうち3つの方向格子空間108a、108b、108cにはそれぞれ1つずつ境界点106が存在し、1つの方向格子空間108dには2つの境界点106が存在している。これら5つの境界点における距離Lが、中心の方向格子点107aから境界点106までの方向差が小さいほど大きい重みづけによって重み付け平均されることにより、方向格子点107aにおける距離Lが求められる。
【0101】
このような手順が図11に示す各方向格子点107について繰り返されることにより、座標変換基準座標点cから色再現領域境界に至る方向と距離とを対応付けた対応テーブルが作成される。
【0102】
更に本実施形態では、このような対応テーブルの他に、L空間における色領域写像に用いられる後述する基本差分ベクトルが各方向格子点107について算出された基本ベクトルテーブルも、図8に示すマッピング定義作成過程中のテーブル作成過程(ステップa11)で作成される。従って、テーブル作成過程(ステップa11)は、本発明にいう対応データ作成過程の一例に相当するとともに基本ベクトル決定過程の一例にも相当する。
【0103】
次に、図8に示すフローチャートのマッピング定義作成過程中の写像過程(ステップa12)について、いくつかの例を説明する。なお、テーブル作成過程で既に作成済みの基本差分ベクトルを作成する手順も、説明の便宜上、写像過程中での手順のように説明するが、実際の処理では、そのように作成されている基本差分ベクトルを基本ベクトルテーブルから入手して使用する。
【0104】
図13は、その写像過程における座標変換の第1例の説明図、図14は、その第1例のフローチャートである。本実施形態では、ここで説明する第1例と、この後で説明する第2例とが使い分けられて、色再現領域内の各座標が写像される。
【0105】
図13には、L空間内のうちのL−a平面について明示されているが、これは図示の便宜上のものであって、実際には、L空間内で3次元的な座標変換が行なわれる。図13のみでなく、その後に説明する各種の例についても同様である。
【0106】
尚、図8のフローチャートのマッピング定義作成過程(ステップa1)が、図9を参照して説明したような順応変換を含むときは、L空間におけるカラースキャナの色再現領域102は、その順応変換後の色再現領域を指すものとする。
【0107】
ここでは、マッピングを行なう対象となるL空間上のカラースキャナの色再現領域102内の座標点を第1の座標点tとする。また、座標変換基準座標点cと第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、カラースキャナの色再現領域102の境界との交点を、対応テーブルを用いて求める(図14ステップb1)。即ち、対応テーブルを用いて座標変換基準座標点cとカラースキャナの色再現領域102の境界との距離を求め、直線の延びる方向と距離に基づいて交点を求める。ここではこの交点を第1の基準座標点aと呼ぶ。なお、図11に示す方向格子点107からずれた方向については、その方向を囲む方向格子点107の対応データから補間によって距離が求められる。
【0108】
従来のガマットマッピングでこのような第1の基準座標点aを求める必要が生じた場合には、座標変換基準座標点cと第1の座標点tとを結ぶ直線上に適当な点を定め、その点をカラースキャナに依存した入力RGB空間に入力プロファイルによって写像し、その写像した点とカラースキャナの色再現領域101の境界との距離を入力RGB空間上で求め、その距離が小さくなるように、L空間上で、座標変換基準座標点cと第1の座標点tとを結ぶ直線上に新たな点を定めるという手順を繰り返す必要がある。このため、従来は、第1の基準座標点aを求めるために多大な処理時間などを要するが、本実施形態では、対応テーブルを用いることにより短い処理時間で第1の基準座標点aを求めることができる。
【0109】
図13および図14で説明する座標変換の第1例は、このようにして求めた第1の基準座標点aが、図13に示すように、L空間に写像したカラープリンタの色再現領域302から外れている場合に実行される座標変換である。第1の基準座標点aがカラープリンタの色再現領域302から外れているか否かの判定にも対応テーブルが用いられて判定結果が簡単に得られる。即ち、第1の基準座標点aの方向におけるカラープリンタの色再現領域302の境界までの距離を、第1の基準座標点aまでの距離(即ちカラースキャナの色再現領域102の境界までの距離)と大小比較することで求める判定結果が得られる。
【0110】
従来のガマットマッピングでは、このような判定結果を得るためにも手間を要する。
【0111】
座標変換の第1例では、さらに以下のように処理が進められる。
【0112】
上記のようにして求めた第1の基準座標点aについて、L空間からカラープリンタ30に依存した出力RGB空間に写像する(図14ステップb2)。この出力RGB空間に写像された第1の基準座標点をPとする。
【0113】
次に、出力RGB空間において、その第1の基準座標点Pの座標値を、前述のように、例えばR,G,Bそれぞれについてマイナスの値を0に、255を越える値を255にクリップすることにより、その出力RGB空間のカラープリンタ30の色再現領域の境界上にマッピングする(ステップb3)。このマッピングによりカラープリンタ30の色再現領域の境界上に得られた点Pを、今度はその出力RGB空間からL空間に写像する(ステップb4)。このL空間内に写像された座標点を第2の基準座標点bとする(図13参照)。
【0114】
次に、図13に示す第1の基準座標点aと第2の基準座標点bとの差分を表わす、第1の基準座標点aを始点とし、第2の基準座標点を終点とする基本差分ベクトルvを求め(ステップb5)、マッピングを行なおうとしている第1の座標点tを、その基本差分ベクトルvの方向と同一方向に、座標変換基準座標点cと第2の基準座標点bとを結ぶ直線上まで移動させ、その点を、第1の座標点tがマッピングされた第2の座標点sとする(ステップb6)。
【0115】
上述したように、本実施形態では、基本差分ベクトルvは、基本ベクトルテーブルから入手されて用いられるので、実際の処理では、図14のステップb2〜ステップb5に替えて、基本差分ベクトルvの入手が実行される。なお、図11に示す方向格子点107からずれた方向については、対応テーブルから距離が求められる場合と同様な補間が行われる。
【0116】
上述したようなステップb2〜ステップb6の座標変換が、L空間におけるカラースキャナの色再現領域102に含まれる座標点のうちの、ステップb1により求められた第1の基準座標点aがカラースキャナの色再現領域102の外にある全ての座標点について行なわれる(ステップb7)。
【0117】
このように、図13,図14を参照して説明した座標変換は、その座標変換の方向を決めるにあたっては、すなわち基本差分ベクトルvを求めるあたっては、出力RGB空間を使って、カラースキャナの色再現領域の境界上の第1の基準座標点aに対応する、カラープリンタの色再現領域の境界上の第2の基準座標点bを定めることにより行なわれ、実際のマッピングは、L空間で行なわれる。
【0118】
すなわち、出力RGB空間(デバイス依存の色空間)という人間の色の感覚に合致した色空間で写像(マッピング)の方向が定められるため、調子の不連続性や不自然な画像となってしまう恐れが極めて小さく抑えられ、かつ、実際の座標変換は、L空間(共通色空間)で行なわれるため、色彩上高精度の写像(マッピング)が行なわれる。
【0119】
尚、図13は、図示の都合上、2次元平面上で座標変換(マッピング)が行なわれるように描かれているが、実際には3次元的なマッピングが行なわれることは前述したとおりである。
【0120】
図15は、図8に示すフローチャートの写像過程における座標変換の第2例の説明図、図16は、その第2例のフローチャートである。
【0121】
ここでも、図13,図14を参照して説明した第1例と同様に、座標変換基準座標点cが設定され、第1の基準座標点aを求める(ステップc1)。
【0122】
図15,図16を参照して説明する座標変換の第2例は、このようにして求めた第1の基準座標点aが、図15に示すように、L空間に写像したカラープリンタの色再現領域302の内部に存在する場合に実行される座標変換であり、この第2例ではさらに以下のように処理が進められる。
【0123】
上記のようにして求めた、カラースキャナの色再現領域102の境界上の第1の基準座標点aに対応する、カラープリンタの色再現領域302の境界上の第2の基準座標点bを求める(ステップc2)。この第2の基準座標点bを求めるにあたっては、ここでは、図15に示すように、第1の基準座標点aがカラープリンタの色再現領域302の内部に存在するため、図13,図14を参照して説明した手法を使うことはできない。すなわち、第1の基準座標点aがカラープリンタの色再現領域302の外に存在する場合と同様にして、その第1の基準座標点aを出力RGB空間に写像しても、その写像された第1の基準座標点は出力RGB空間におけるカラープリンタの色再現領域の内部に位置することになり、前述したクリップの手法を使うことができないこととなってしまう。そこで、ここでは、以下のようにして、第2の基準座標点bが求められる。
【0124】
先ず、出力RGB空間におけるカラープリンタの色再現領域(ガマット)の境界上の全ての点(点Pで代表させる)について、出力RGB空間からL空間に写像し(ステップc21)、さらにそのL空間に写像された全ての点Pを入力RGB空間に写像する(ステップc22)。次いで、その入力RGB空間に写像された点Pのうちの、入力RGB空間上のカラースキャナの色再現領域から外れた点を、前述のように、例えばR,G,Bそれぞれについてマイナスの値を0に、255を越える値を255にクリップすることにより、そのカラースキャナの色再現領域の境界上にマッピングする(ステップc23)。
【0125】
このようにして得られた、入力RGB空間に写像され、さらにクリップされた全ての点Pを、入力RGB空間からL空間に写像する(ステップc24)。このようにしてL空間に写像された点Pのうち、第1の基準座標点aに一致した、あるいは一致はしなくても最も近接した点P’を見つけ、出力RGB空間の、カラープリンタの色再現領域の境界上の全ての点Pのうち、その点P’を得る基になった点P’を見つけ、その点P’を第2の基準座標点bとする(ステップc25)。
【0126】
このような手順を踏むことにより、図15に示す基準座標点aに対応する第2の基準座標点bを求めることができる。
【0127】
尚、図16に示すフローチャートの場合、出力RGB空間におけるカラープリンタの色再現領域の境界上の全ての点Pについて一律に入力RGB空間に写像したが、図15に示す、L空間に写像したカラープリンタの色再現領域302の境界上の座標点のうち、L空間に写像したカラースキャナの色再現領域102の色再現領域から食み出した部分の座標点のみ、入力RGB空間に写像すればよく、あるいはその食み出した部分のうち、推測等により第2の基準座標点bの座標位置をさらに絞り込むことができるときは、その絞り込まれた領域内の座標点のみ入力RGB空間に写像してクリップしてもよい。
【0128】
図16に示すステップc2において、第2の基準座標点bが検出されると、図14のフローチャートの場合と同様、図15に示すように、第1の基準座標点aから第2の基準座標点bに向かう基本差分ベクトルvが求められ(ステップc3)、さらに図13,図14の第1例の場合と同様にして、第1の座標点に対応する第2の座標点が求められる(ステップc4)。この第2例でも、基本差分ベクトルvは、基本ベクトルテーブルから入手して用いるので、実際の処理では、ステップc2およびステップc3は割愛される。
【0129】
このような座標変換が、L空間におけるカラースキャナの色再現領域102内の各座標点のうちの、ステップc1により求められた第1の基準座標点aがカラープリンタの色再現領域302の内部に存在する全ての座標点について行なわれる(ステップc5)。
【0130】
以上説明したように、図8のマッピング定義作成過程(ステップa1)中の写像過程(ステップa12)では、L空間におけるカラースキャナの色再現領域102とカラープリンタの色再現領域302との広狭関係に基づいて座標変換の第1例と第2例が使い分けられ、これら第1例と第2例との双方において、カラースキャナの色再現領域102の境界上に存在する第1の基準座標点aが用いられる。そして、第1例と第2例との使い分けや、第1の基準座標点aの算出は、図8のテーブル作成過程(ステップa11)で作成された対応テーブルに基づいて実行されるので、高品質なガマット変換が短い処理時間で容易に実行される。また、本実施形態では、基本差分ベクトルについてもテーブル作成過程(ステップa11)で予め求められて基本ベクトルテーブルが作成されるので、処理時間が一層低減されている。
【0131】
図17は、図13,図14を参照して説明した座標変換の第1例の変形例を示す図であり、図18は、図15,図16を参照して説明した座標変換の第2例の変形例を示す図である。
【0132】
これらの変形例では、座標変換基準座標点cを取り巻く領域Dが設定され、座標変換基準座標点cと第1の基準座標点aを結ぶ直線とその領域Dの境界との交点dを求め、第1の座標点tのマッピングにあたっては、その交点dと第2の基準座標点bとを結ぶ直線上の座標点sにマッピングされる。
【0133】
こうすることにより、領域Dという、写像によって座標が移動しない領域を設定することができる。前述したように、グレーバランスを保つためにはL軸(グレー軸)については座標を移動させないことが好ましい旨説明したが、図17および図8に示すように領域Dを設定することにより座標を移動しない領域を任意に設定することができる。
【0134】
図19は、図13,図14を参照して説明した‘圧縮’と図15,図16を参照して説明した‘伸長’とを組み合わせて行なったマッピングの効果説明図である。
【0135】
空間上のカラースキャナの色再現領域102よりもL空間上のカラープリンタの色再現領域302の方が広いラインLN1上の座標点は,カラープリンタの色再現領域302を最大限使うように伸長され、カラースキャナの色再現領域102の方が広いラインLN2上の各座標点は、カラープリンタ30の色再現領域302を最大限使うレベルまで圧縮される。これらの伸長、圧縮の方向は、デバイスに依存したRGB空間を利用して求めたものであるため、マッピングそのものはL空間上で行なっても、調子の不連続や不自然な画像の発生が防止され、かつマッピングそのものはL空間を行なうことから高精度のマッピングが行なわれている。また、カラースキャナの色再現領域102とカラープリンタの色再現領域302との広さが一致したラインLN3上の各座標点は移動せずにそのままの色が保たれることになる。
【0136】
尚、ここで行なわれるマッピングは、図19では図示の都合上L−a平面で行なわれるかのように描かれているが、3次元的に行なわれるものであることは前述した通りである。
【0137】
図20は、図8に示すフローチャートの写像過程における座標変換の第3例の説明図、図21は、その第3例のフローチャートである。ここで説明する第3例は、図15,図16を参照して説明した第2例の場合と同様、ステップd1で求められた第1の基準座標点a1が、L空間に写像したカラープリンタの色再現領域302の内部に存在する場合の一例である。
【0138】
ここでも、前述の第1例および第2例と同様に、L軸(グレー軸)上に座標変換の基準となる座標変換基準座標点cを設定し、その座標変換基準座標点cと座標変換の対象としている第1の座標点tとを結ぶ直線を考え、その直線と、L空間におけるカラースキャナの色再現領域102の境界との交点を求め、その交点を第1の基準座標点a1とする。さらに、この第3例では、その直線と、L空間に写像したカラープリンタの色再現領域302の境界との交点を、対応テーブルを用いて求め、その交点を第3の基準座標点a2とする(ステップd1)。このL空間におけるカラースキャナの色再現領域102は、図8のフローチャートのマッピング定義作成過程(ステップa1)における前処理で順応変換が行なわれるときは、その順応変換後のカラースキャナの色再現領域を指すものであることは、これまでの第1例、第2例の場合と同様である。
【0139】
次に、上記のようにして求めた第3の基準座標点a2をL空間から入力RGB空間に写像し(ステップd2)、その入力RGB空間に写像した点Pをその入力RGB空間でクリップすることによりカラースキャナの色再現領域の境界上にマッピングし(ステップd3)、そのマッピングにより得られた点PをL空間にマッピングする(ステップd4)。このようにして得られたL空間の、カラースキャナの色再現領域102の境界上の点を第4の基準座標点b2と呼ぶ。
【0140】
次に、第3の基準座標点a2から第4の基準座標点b2に向かう差分ベクトルv1を求め(ステップd5)、第1の基準座標点a1を通りその差分ベクトルv1と平行な直線を考えて、その直線と、L空間上のカラープリンタの色再現領域302の境界との交点を第2の基準座標点b1とし、第1の基準座標点a1から第2の基準座標点b1に向かう基本差分ベクトルvを求める(ステップd6)。この第3例でも、これまでの第1例、第2例の場合と同様に、基本差分ベクトルvは、基本ベクトルテーブルから入手されて用いられるので、実際の処理では、ステップd2〜ステップd6は割愛される。
【0141】
その後はこれまで説明した第1例、第2例と同様にして、第1の座標点tが、その第1の座標点tを基本差分ベクトルvと平行に移動し、座標変換基準座標点cと第2の基準座標点b1とを結んだ直線にぶつかった座標点(第2の座標点s)にマッピングされる(ステップd7)。
【0142】
このような座標変換が、L空間上のカラースキャナの色再現領域内の座標点のうちの、ステップd1において、L空間上のカラープリンタの色再現領域302の内部に位置する第1の基準座標点a1が求められる全ての座標点について行なわれる(ステップd8)。
【0143】
この図20,図21に示す第3例は、L空間上のカラースキャナの色再現領域102とカラープリンタの色再現領域302が大きくずれているとき、すなわち、差分ベクトルv1と基本差分ベクトルvが大きく離れているときは誤差を持つが、それら2つのベクトルv1,vの距離が近く、それら2つのベクトルv1,vの間の誤差を無視できるときは、この第3例を採用することができ、図15,図16を参照して説明した第2例と比べ高速演算が可能となる。
【0144】
図22は、図20,図21を参照して説明した座標変換の第3例の変形例を示す図である。
【0145】
ここには、図17,図18と同様、座標変換基準座標点cを取り巻く領域Dが設定され、座標変換基準座標点cと第1の基準座標点a1とを結ぶ直線と、その領域Dの境界との交点dが求められ、第1の座標点tは、交点dと第2の基準座標点b1とを結ぶ直線上にマッピングされる。
【0146】
このようにして、座標移動が行なわれない領域Dを設定することができる。
【0147】
以上説明したような各例を、図8のフローチャートの写像過程(ステップa12)で実行することにより、マッピング定義作成過程(ステップa1)が完了して、色領域写像を定義したマッピング定義が作成される。
【0148】
次に、図8に戻り、色変換定義作成過程(ステップa2)について説明する。
【0149】
この色変換定義作成過程(ステップa2)では、ステップa1での処理を踏まえ、図1のカラースキャナ10に依存した入力RGB空間から、カラープリンタ30に依存した出力RGB空間への色変換を定義した色変換定義が作成される。
【0150】
ここでは、先ず、カラースキャナ10に依存する入力RGB空間上の任意の座標(これを代表的に第1の座標と称する)を、入力デバイスのプロファイルに従って、L空間上の第2の座標に変換する。さらに、この第2の座標を、図8のマッピング定義作成過程で作成されたマッピング定義に従ってカラープリンタのL空間における色再現領域に依存した、L空間上の第3の座標に変換する。さらに、この第3の座標を、カラープリンタのプロファイルに従って出力RGB空間上の第4の座標に変換する。
【0151】
このような一連の座標変換の出発点となった、カラースキャナ10に依存する入力RGB空間の第1の座標と出力RGB空間上の第4の座標とを対応づけることにより、図1に示す原稿画像11をカラースキャナ10で読み取って得た入力画像データを、カラープリンタ30に適合した出力画像データに変換するための色変換定義が作成される。
【0152】
図23は、本発明の色領域写像装置の一実施形態を含む色変換定義作成/色変換装置の機能ブロック図である。
【0153】
この図23に示す色変換定義作成/色変換装置は、図2,図3に示すパーソナルコンピュータ20と、そのパーソナルコンピュータで実行されるプログラムとの結合により実現される。
【0154】
この図23に示す色変換定義作成/色変換装置は、データ取得部310と、LUT作成/データ変換部320と、データ出力部330と、記憶部340と、指定部350とから構成されている。
【0155】
記憶部340には、複数種類の入力デバイスそれぞれに対応した複数種類の入力プロファイル341a,…,341mと、複数種類の出力デバイスそれぞれに対応した複数種類の出力プロファイル342a,…,342nと、複数種類の色変換定義343a,…,343pと、さらに、色変換定義作成プログラム344が記憶されている。
【0156】
入力プロファイル341a,…,341mのそれぞれは、各種の入力デバイスについて、基本的には図4を参照して説明した作成方法により作成されたものである。尚、図1には、入力デバイスは一種類のカラースキャナ10のみ示されているが、図23の色変換定義作成/色変換装置には、汎用性を持たせるため、複数種類の入力デバイスそれぞれに対応する複数種類の入力プロファイルが用意されている。
【0157】
また、記憶部340に記憶された出力プロファイル342a,…,342nは、各種の出力デバイスについて、基本的には図5を参照して説明した作成方法により作成された出力プロファイルである。
【0158】
尚、入力プロファイルの場合と同様、図1には、出力デバイスとして一種類のカラープリンタ30のみ示されているが、図23の色変換定義作成/色変換装置は、出力デバイスに関しても汎用性を持たせるため、複数種類の出力デバイスそれぞれに対応する複数種類の出力プロファイルが用意されている。
【0159】
また、記憶部340に記憶された色変換定義343a,…,343pは、記憶部340に記憶された色変換定義作成プログラム344がLUT作成/データ変換部320に読み出されて実行されることにより、図8およびその後の各図を参照して説明したようにして作成されたものであり、各色変換定義は、各入力プロファイルと各出力プロファイルとの各組合せに対応している。ここではこれらの色変換定義341a,…,341pは、それぞれLUT(Look Up Table)の形式にまとめられている。
【0160】
なお、この記憶部340は、ハードウェア上は、図3に示すハードディスク装置213の内部に設定されている。
【0161】
指定部350では、入力デバイス、出力デバイス、および、色変換定義作成モードとデータ変換モードとの区別が指定される。この指定部350は、ハードウェア上は、図2,図3に示すキーボード23あるいはマウス24がその役割りを担っている。
【0162】
指定部350で、色変換定義作成モードが指定されるとともに、入力デバイスと出力デバイスが指定されると、記憶部340から色変換定義作成プログラム344がLUT作成/データ変換部320に読み出されて実行される。この色変換定義作成プログラム344は、図8を参照して説明したマッピング定義作成過程(ステップa1)(テーブル作成過程(ステップa11)および写像過程(ステップa12))、および色変換定義作成過程(ステップa2)のそれぞれに対応する処理を実行する、マッピング定義作成部3441(テーブル作成部3441aおよび写像部3441b)、および色変換定義作成部3442から構成されており、本発明の色領域写像プログラムの一実施形態に相当するマッピング定義作成部3441がプログラム部品として組み込まれている。また、この色変換定義作成プログラム344は、前述したアルゴリズムに基づき、指定された入力デバイス(ここでは、図1に示すカラースキャナ10とする)に応じた入力プロファイル(ここでは、入力プロファイル341aとする)と、指定された出力デバイス(ここでは図1に示すカラープリンタ30とする)に応じた出力プロファイル(ここでは出力プロファイル342aとする)が参照されて、それらカラースキャナ10とカラープリンタ30との組合せに適合した色変換定義(ここでは色変換定義341aとする)が作成される。この作成された色変換定義341aは記憶部340に記憶される。
【0163】
このとき、指定部350から、色変換定義作成のための各種のパラメータ、例えば、マッピング定義作成過程における前処理を実行するか省略するか、あるいはその前処理を実行する場合に白点と黒点との双方をそれぞれ一致させるか白点のみを一致させるか、図13等に示す座標変換基準座標点cの座標値、図17等に示す領域Dを設定するか否か、領域Dを設定する場合のその領域の指定、マッピング定義作成過程の写像過程として各種の例を示したが、それら各種の例のうちのいずれのアルゴリズムを選択するか等を指定できるように構成し、様々なバリエーションの色変換定義を作成することができるようにすることが好ましい。
【0164】
また、指定部350からデータ変換モードが指定され、さらに入力デバイスおよび出力デバイスが指定されると(ここでは入力デバイス、出力デバイスとしてそれぞれ図1に示すカラースキャナ10、カラープリンタ30が指定されるものとする)、それら指定されたカラースキャナ10およびカラープリンタ30の組合せに適合した色変換定義341aが読み出されてLUT作成/データ変換部320に入力される。
【0165】
データ取得部310は、入力デバイスで得られた色データを受け取る役割りを担うものであり、ハードウェア上は、図3に示す入力インタフェース216がこれに相当する。
【0166】
また、データ出力部330は、定義作成データ変換部320で色変換された後の色データの出力を担うものであり、ハードウェア上は、図3に示す出力インタフェース217がこれに相当する。
【0167】
入力デバイス、例えば図1に示すカラースキャナ10で得られた画像データがデータ取得部310を経由してLUT作成/データ変換部320に入力されると、LUT作成/データ変換部320では、色変換定義343aによる画像データの変換が行なわれる。この変換後の画像データはデータ出力部330を経由して、出力デバイス、例えば図1に示すカラープリンタ30に向けて出力される。
【0168】
このLUT作成/データ変換部320による画像データの変換は、本発明に特有な色領域写像方法が用いられて作成された色変換定義が参照された変換であり、色調子の優れた出力画像を得ることができる。
【0169】
ここで、図23に示す色変換定義作成/色変換装置において、記憶部340に記憶された複数の出力プロファイル342a,…,342mのうちの1つとして、図2,図3に示す画像表示装置22に対応する出力プロファイルを用意しておき、LUT作成/データ変換部320で変換された後の画像データに基づく画像をその画像表示装置22の表示画面22a(図2参照)上に表示し、かつ、指定部350(キーボード23やマウス24)に、データ変換モードにおいても色変換定義を補正する機能を持たせ、表示画面上に表示された画像を見ながら、その画像がより好ましい色調子を持った画像となるように色変換定義を補正できるように構成してもよい。
【0170】
図24は、図23に示す色変換定義作成/色変換装置のLUT作成/データ変換部の機能ブロック図である。
【0171】
このLUT作成/データ変換部320は、LUT作成部321とデータ変換部322とから構成されている。さらにLUT作成部321は、マッピング定義作成部3211(テーブル作成部3211aおよび写像部3211b)と、色変換定義作成部3212とから構成されている。ここで、マッピング定義作成部3211は、本発明の色領域写像装置の一実施形態に相当する機能部品である。
【0172】
LUT作成部321は、色変換定義作成モードにおいて動作し、このLUT作成部321には、図23に示す指定部350で指定された入力プロファイルおよび出力プロファイルが入力されるとともに、そのLUT作成部321に、図23に示す色変換定義作成プログラム344が設定されて実行される。これにより、そのLUT作成部321の、マッピング定義作成部3211(テーブル作成部3211aおよび写像部3211b)、および色変換定義作成部3212では、図8に示す色変換定義作成方法の、マッピング定義作成過程(ステップa1)(テーブル作成過程(ステップa11)および写像過程(ステップa12))、および色変換定義作成過程(ステップa2)に対応する各処理が実行され、LUT形式の色変換定義が作成される。この作成された色変換定義は、図23の記憶部340に記憶される。
【0173】
また、指定部350でデータ変換モードが指定されると、データ変換部322に、指定部350で指定された入力デバイスと出力デバイスとの組合せに応じた色変換定義が設定され、入力画像データがその設定された色変換定義に従って出力画像データに変換される。
【0174】
図25は、本発明の色領域写像プログラムのもう一つの実施形態を示す図である。
【0175】
図23を参照して、図23に示す色変換定義作成/色変換装置の記憶部340に記憶されている色変定義作成プログラム344には、本発明の色領域写像プログラムの一実施形態に相当するマッピング定義作成部3441がプログラム部品として組み込まれている旨説明したが、この図25には、もう1つの例として、図3に示すCD−ROM110に記憶された色変換定義作成プログラム344にマッピング定義作成部3441がプログラム部品として組み込まれている例が示されている。このように、色領域写像プログラムを可搬型記憶媒体に記憶させて流通させてもよい。
【0176】
このような色変換定義作成プログラムを入手したユーザは、自分のパーソナルコンピュータにその入手した色変換定義作成プログラムをアップロードし、その色変換定義作成プログラムを使って、色調子の優れた色変換を行なうことができる色変換定義を容易に作成することができる。
【0177】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高品質なガマットマッピングを容易に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用された画像入力−色変換−画像出力システムの全体構成図である。
【図2】図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータの外観斜視図である。
【図3】パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。
【図4】入力プロファイルの概念図である。
【図5】出力プロファイルの概念図である。
【図6】入力プロファイルと出力プロファイルとの双方からなる色変換アルゴリズムを示す概念図である。
【図7】カラースキャナとカラープリンタの色再現領域の模式図である。
【図8】コンピュータシステム内で実行される色変換定義作成プログラムによる色変換定義作成方法を示したフローチャートである。
【図9】マッピング定義作成過程における前処理の説明図である。
【図10】RGB空間およびL空間それぞれにおける色再現領域を立体的に表した図である。
【図11】方向格子点を表す概念図である。
【図12】方向格子点における距離の算出方法を表す概念図である。
【図13】写像過程における座標変換の第1例の説明図である。
【図14】その第1例のフローチャートである。
【図15】写像過程における座標変換の第2例の説明図である。
【図16】座標変換の第2例のフローチャートである。
【図17】座標変換の第1例の変形例を示す図である。
【図18】座標変換の第2例の変形例を示す図である。
【図19】‘圧縮’と‘伸長’とを組み合わせて行なったマッピングの効果説明図である。
【図20】写像過程における座標変換の第3例の説明図である。
【図21】座標変換の第3例のフローチャートである。
【図22】座標変換の第3例の変形例を示す図である。
【図23】本発明の色領域写像装置の一実施形態を含む色変換定義作成/色変換装置の機能ブロック図である。
【図24】図23に示すLUT作成/データ変換部の機能ブロック図である。
【図25】色領域写像プログラムのもう1つの実施形態を示す図である。
【符号の説明】
10 カラースキャナ
11 原稿画像
11a カラーチャート画像
20 パーソナルコンピュータ
21 本体装置
22 画像表示装置
22a 表示画面
23 キーボード
24 マウス
25 バス
30 カラープリンタ
101,…,103,301,…,303 色再現領域
105,106 格子点
107,107a 方向格子点
108,108a,…,108d 方向格子空間
100 フレキシブルディスク
110 CD−ROM
211 CPU
212 主メモリ
213 ハードディスク装置
214 FDドライブ
215 CD−ROMドライブ
216 入力インタフェース
217 出力インタフェース
310 データ取得部
320 LUT作成/データ変換部
3211 マッピング定義作成部
3211a テーブル作成部
3211b および写像部
330 データ出力部
340 記憶部
341a,…,341m 入力プロファイル
342a,…,342n 出力プロファイル
343,343a,…,343p 色変換定義
344 色変換定義作成プログラム
3441 マッピング定義作成部
3441a テーブル作成部
3441b 写像部
350 指定部

Claims (5)

  1. 画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色を該色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像方法において、
    前記第1の色再現領域および前記第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、該基準点からの諸方向について作成する対応データ作成過程と、
    前記第1座標を、前記対応データに基づいた第2座標に写像する写像過程とを有することを特徴とする色領域写像方法。
  2. 前記写像過程が、前記対応データに基づいて、前記第1座標が存在する方向における前記第1の色再現領域と前記第2の色再現領域との広狭を判定し、前記第1の色再現領域の方が広い場合には、前記第1座標を、前記基準点に対して近寄った第2座標に写像し、前記第2の色再現領域の方が広い場合には、前記第1座標を、前記基準点に対して遠ざかった第2座標に写像する過程であることを特徴とする請求項1記載の色領域写像方法。
  3. 前記写像過程が、同一方向に存在する複数の第1座標については、共通の基本ベクトルが表す方向と距離に基づいて、該距離に応じた距離だけ該方向と同じ方向へ向かう写像によって前記第1座標を前記第2座標に写像する過程であり、
    前記基本ベクトルを、前記基準点を基準とする諸方向について、各方向の対応データに基づいて決定する基本ベクトル決定過程を前記写像過程に先立って経ることを特徴とする請求項1記載の色領域写像方法。
  4. 画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色を該色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像装置において、
    前記第1の色再現領域および前記第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、該基準点からの諸方向について作成する対応データ作成部と、
    前記第1座標を前記第2座標に、前記対応データに基づいて写像する写像部とを備えたことを特徴とする色領域写像装置。
  5. 画像と画像データとを媒介する第1のデバイスが再現可能な色をデバイス非依存な色空間で表した第1の色再現領域内の第1座標を、画像と画像データとを媒介する第2のデバイスが再現可能な色を該色空間で表した第2の色再現領域内の第2座標に写像する色領域写像プログラムにおいて、
    前記第1の色再現領域および前記第2の色再現領域のうち少なくともいずれか一方の色再現領域について、色再現領域内の所定の基準点から色再現領域の境界までの方向と距離とが対応付けられた対応データを、該基準点からの諸方向について作成する対応データ作成部と、
    前記第1座標を前記第2座標に、前記対応データに基づいて写像する写像部とを備えたことを特徴とする色領域写像プログラム。
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