JP4555734B2 - 車両用シート構造 - Google Patents
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Description
このスライド機構は、車両の床面に設けたレールに沿ってシートをスライド可能に支持したもので、レールに対するシートの係合を解除することにより、シートを所定位置へスライドさせることができるようになっている。
しかしながら、このような構造の車両用シートでは、リクライニング状態の背もたれ部をそれぞれ元の状態に戻し、さらに、レールに対するシートの係合をそれぞれ解除させる必要があった。また、前方へまとめたシートを元の位置に戻す場合にも、それぞれのシート毎に操作を行い後方へスライドさせて所定位置に配置してレールへの係合をそれぞれ行わなければならなかった。
このため、シートのスライド操作の度に、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出なければならず、その作業が極めて煩雑であり、容易にスライド操作可能な車両用シート構造が要求されていた。
これにより、複数のシートを後方側から順にスライドさせながら連結させて車両の前方へまとめて収容することができる。したがって、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出るなどの煩雑な作業を行うことなく、車内の荷室を容易に拡大することができる。
これにより、複数のシートを後方側から順にスライドさせながら連結させて車両の前方へまとめて収容する際に、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出るなどの煩雑な作業を行うことなく、各シートのリクライニング状態を容易に解除することができる。
これにより、複数のシートを後方側から順にスライドさせながら連結させて車両の前方へまとめて収容する際に、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出るなどの煩雑な作業を行うことなく、各シートの着座部を立てて前後の間隔を縮めることができる。
図1は、実施形態に係る車両用シート構造を示す斜視図、図2は、実施形態に係る車両用シート構造を示す側面図である。
なお、ここでは、自動車の車両の室内にて左右二列に3つのシートが前後に配列された構造の車両用シートの一列部分を例にとって説明する。
まず、最前部及び中間部のシート11A、11Bの構造について説明するが、前方のシート11A及び中間のシート11Bは、その構造が略同一であるので、中間のシート11Bを例にとって説明する。
図3は、シートの構造を説明する斜視図、図4は、シートの構造を説明する側面図、図5は、シートの構造を説明するシートの一部の斜視図、図6は、レールへのロック機構を説明するロック機構部分の側面図、図7は、ロック解除機構を説明するレールの平面図である。
それぞれのサイドフレーム24間には、その前方位置にて水平に配置された回動軸31を備えている。この回動軸31は、その両端がサイドフレーム24に支持されており、軸線を中心として回動可能とされている。
また、回動軸31の他方のブラケット32には、ローラ36が設けられており、このローラ36は、リンク37の一端37aにおける上方に配置されている。リンク37は、一方のサイドフレーム24に支持されたもので、サイドフレーム24への支持箇所を回動点37bとして回動可能とされている。このリンク37は、その他端37cが、ロックプレート41に連結されている。
着座部21は、幅方向に沿う水平の回動軸線51を中心として回動可能に支持されている。また、この着座部21には、図示しない付勢手段が設けられ、この付勢手段の付勢力によって着座部21は、回動軸線51を中心として図4中時計回り方向へ付勢されている。また、この着座部21の回動軸線51には、一部に切欠部52を有する円板状の係合部材53が固定されている。
また、着座部21を支持するサイドプレート24側には、ストッパ55が設けられている。このストッパ55は、先端が係止爪56とされたもので、後端が回動軸51と平行な回動軸線57を中心として回動可能に支持されている。このストッパ55は、図示しない付勢手段によって回動軸線57を中心として図4中時計回り方向へ付勢されている。
また、ストッパ55には、ワイヤ58、59が接続されている。これらワイヤ58、59の内の一方のワイヤ58は、操作レバー35に接続されている。また、他方のワイヤ59は、後述する連動リンク81に接続されている。
背もたれ部22は、着座部21との連結部分近傍に、幅方向に沿って設けられた回動軸61を備えており、この回動軸61の軸線を中心として回動可能とされている。この回動軸61には、図示しない付勢手段が設けられており、背もたれ部22が前方側(図4中反時計回り方向)へ付勢されている。また、回動軸61には、図示しないリクライニング機構が設けられている。このリクライニング機構は、回動軸61をロックすることにより、付勢手段による付勢力に抗して背もたれ部22を任意の傾倒状態に維持する。
図8は、最後部のシートの構造を説明する斜視図、図9は、最後部のシートの構造を説明する側面図である。
図8及び図9に示すように、この最後部のシート11Cは、最前部のシート11A及び中間部のシート11Bと異なり、連結リンク71及び連動リンク81がなく、また、リクライニングレバー62には、連動レバー63がない構造とされている。
また、このシート11Cには、背もたれ部22を回動可能に支持する回動軸61に、フットレバー101が固定されている。このフットレバー101は、下方側へ延在され、その先端部がペダル部102とされ、このペダル部102を踏み込み可能とされている。
なお、図10から図13は、それぞれシートの収容動作を説明する概略側面図である。
また、操作レバー35の回動により、ワイヤ34も引っ張られることにより、回動軸31が回動され、ブラケット32のローラ36によってリンク37の一端37aが押し下げられ、このリンク37の他端37cが連結されたロックプレート41が付勢力に抗して、長孔43に沿って上方へ引き上げられる。これにより、ロックプレート41の爪部45の凸部44がレール12のロック用穴47から抜け出し、レール12へのロックが解除され、シート11Cがレール12に沿ってスライド可能な状態とされる。
これにより、連結リンク71の作用部73に設けられた押圧片73cによって連動リンク81の作用片83が押し上げられ、この連動リンク81が回動点82を中心として回動する。そして、この連動リンク81が回動すると、ワイヤ59が引っ張られることにより、ストッパ55による係合部材53の係合が解除され、図13に示すように、シート11Bを構成する着座部21が回動されて略鉛直に配置されたチップアップ状態とされる。
また、連結リンク71の作用部73の上昇により、作用部73の押し上げ部73aによってピン42が押し上げられる。これにより、ロックプレート41が付勢力に抗して、長孔43に沿って上方へ引き上げられ、ロックプレート41の爪部45の凸部44がレール12のロック用穴47から抜け出し、レール12へのロックが解除され、シート11Bがレール12に沿ってスライド可能な状態とされる。
これにより、連結リンク71の作用部73に設けられた押圧片73cによって連動リンク81の作用片83が押し上げられ、この連動リンク81が回動点82を中心として回動する。そして、この連動リンク81が回動すると、ワイヤ59が引っ張られることにより、ストッパ55による係合部材53の係合が解除され、シート11Aを構成する着座部21が回動されて略鉛直に配置されたチップアップ状態とされる(図13参照)。
また、連結リンク71の作用部73の上昇により、作用部73の押し上げ部73aによってピン42が押し上げられる。これにより、ロックプレート41が付勢力に抗して、長孔43に沿って上方へ引き上げられ、ロックプレート41の爪部45の凸部44がレール12のロック用穴47から抜け出し、レール12へのロックが解除され、シート11Aがレール12に沿ってスライド可能な状態とされる。
なお、図14から図17は、それぞれシートの移動作業を説明する概略側面図である。
このようにシート11A、11B、11Cを後方へスライドさせると、シート11Aの連結リンク71の作用部73に設けられたローラ74が、レール12に設けられた連結解除片77の傾斜面78に当接する。さらにシート11A、11B、11Cを後方へスライドさせると、ローラ74が転動しながら連結解除片77の傾斜面78に沿って上昇することにより、連結リンク71が回動点72を中心として回動され、この連結リンク71の連結部75が下降し、この連結部75のローラ76が、中間部のシート11Bの連結片91に形成された嵌合凹部93から抜け出る。
これにより、シート11Aとシート11Bとの連結が解除され、シート11B及びシート11Cだけが後方へスライドされる。
これにより、図17に示すように、シート11Bとシート11Cとの連結が解除され、シート11Cだけが後方へスライドされる。
これにより、複数のシート11A、11B、11Cを後方側から順にスライドさせながら連結させて車両の前方へまとめて収容する際に、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出るなどの煩雑な作業を行うことなく、各シート11A、11B、11Cのリクライニング状態を容易に解除することができる。
これにより、複数のシート11A、11B、11Cを後方側から順にスライドさせながら連結させて車両の前方へまとめて収容する際に、車内を前後に行き来したり、あるいは前後のシートの操作のために一旦車外へ出るなどの煩雑な作業を行うことなく、各シート11A、11B、11Cの着座部21を立てて前後の間隔を縮めることができる。
また、各シート11A、11B、11Cは、ロック用穴47へのロックプレート41の係合位置により任意に配置することができる。
また、本発明の車両用シート構造は、そのシートの配列数が前後方向3列のものに限定されないのは勿論である。
12 レール
21 着座部
22 背もたれ部
35 操作レバー(ロック解除機構、リクライニング解除機構、チップアップ作動機構)
37 リンク(ロック解除機構)
41 ロックプレート(ロック機構)
44 凸部(ロック機構)
45 爪部(ロック機構)
47 ロック用穴(ロック機構)
53 係合部材(チップアップ機構)
55 ストッパ(チップアップ機構)
58、59 ワイヤ(チップアップ機構)
61 回動軸(リクライニング機構)
62 リクライニングレバー(リクライニング機構)
63 連動レバー(連結時リクライニング解除機構)
71 連結リンク(連結機構、連結時ロック解除機構、連結時チップアップ作動機構)
77 連結解除片(連結解除機構)
81 連動リンク(連結時チップアップ作動機構)
91 連結片(連結機構、連結時チップアップ作動機構)
93 嵌合凹部(連結機構)
95 押圧板(連結時リクライニング解除機構)
101 フットレバー(リクライニング解除機構)
Claims (4)
- 略水平に配置された着座部と、この着座部の後端に支持された背もたれ部とを有する複数のシートが前後に配列され、これらシートが床面に設けられたレールに沿って前後方向へスライド可能に支持された車両用シート構造であって、
前記シートを前記レールへロックするロック機構と、
前記ロック機構による前記レールへのロックを前記シートの後方側から解除させるロック解除機構と、
前記ロック解除機構によってスライド可能とされて前方へスライドされたシートを前方のシートに連結させる連結機構と、
前記連結機構によるシート同士の連結時に、前方側のシートの前記ロック機構を解除させる連結時ロック解除機構とを備えたことを特徴とする車両用シート構造。 - 請求項1に記載の車両用シート構造であって、
前記背もたれ部の傾倒角度を調整可能なリクライニング機構と、このリクライニング機構による前記背もたれ部のリクライニング状態を前記シートの後方側から解除させるリクライニング解除機構と、前記連結機構によるシート同士の連結時に前方側のシートの背もたれ部のリクライニング状態を戻す連結時リクライニング解除機構とを備えたことを特徴とする車両用シート構造。 - 請求項1または2に記載の車両用シート構造であって、
略水平に配置された前記着座部を回動させて略鉛直に配置するチップアップ機構と、このチップアップ機構を前記シートの後方側から作動させるチップアップ作動機構と、前記連結機構によるシート同士の連結時に前方側のシートの前記チップアップ機構を作動させる連結時チップアップ作動機構とを備えたことを特徴とする車両用シート構造。 - 請求項1から3のいずれかに記載の車両用シート構造であって、
前記連結機構により互いに連結されたシートの後方へのスライドにより、前方側のシートが所定位置に達した際に前記連結機構による連結を解除させる連結解除機構を備えていることを特徴とする車両用シート構造。
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