JP4546768B2 - 自動車用ドアロック装置及びその製法 - Google Patents
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Description
なお、図36に関する説明は特許文献1に詳細に示されているので、それを援用することとし、紙面の都合上説明は省略する。
なお、図37に関する説明は特許文献2に詳細に示されているので、それを援用することとし、紙面の都合上説明は省略する。
さらに、上記パワーロック機能を備える自動車用ドアロック装置を組立てているラインにおいて、至急、少数のダブルロック機能(スーパーロック機能ともいう)を有する自動車用ドアロック装置を組立てなければならない事情が生じた場合、俄には組立ラインの変更を行い難い問題点もあった。
他の目的は、手動操作により、上記第2連係部材58を作動させる為の操作具39を作動させることによって、上記のラッチ26をストライカとの係合状態を維持する状態にしたり、又はその維持を解除させるようにしたりすることが出来る自動車用ドアロック装置を提供しようとするものである。
第1ケースと第2ケースとを自動車用ドアロック装置の製造ラインにおいて載せ替えるだけで、受注に対して速やかに対応できる自動車用ドアロック装置を提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
さらに、駆動手段55と、第2連係部材58と、第2リンク4とを相互における連係を保つ状態で備えさせた上記ハウジング11とは別体に形成され、かつ、上記収納区画20に対して対応合着可能にしてある第1ケース51aを用意し、
さらに、駆動手段55と、第2連係部材58と、第2リンク4とを、相互における連係を保つ状態で、上記ハウジング11とは別体に形成され、かつ、上記収納区画20に対して対応合着可能にしてある第2ケース51bに備えさせると共に、その第2ケース51bには、上記操作具の動きを上記第2連係部材58へ、また上記第2連係部材58の動きを上記操作具へ向けて伝達するための第3連係部材82と、上記第3連係部材82と上記第2連係部材58との連係を連結又は解除するための連繋部材5とを備えさせ、しかも、上記第3連係部材82の位置は、第2ケース51bを上記収納区画20に装着させた状態において、第3連係部材82が上記操作具に連係可能になる位置に設けてある第2ケース51bを用意し、上記ハウジング11の予め設けられている収納区画20に、上記第1ケース51aまたは上記第2ケース51bを選択的に合着させ、上記第1ケース51aまたは第2ケース51bを上記収納区画20に合着させた状態においては、上記第1ケース51aまたは第2ケース51bの各駆動手段55の作動により、上記係止部材27によるラッチ26とストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、かつ、上記操作具から第2連係部材58を経由して上記係止部材27によるラッチ26とストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、さらに第2ケース51bを選択合着した場合には、連繋部材5を遮断することにより第3連係部材82と第2連係部材58の伝達がなくなって、上記操作具の作動が係止部材27に伝わらないようになるようにしたものであればよい。
上記のラッチ26、係止部材27、第1連係部材30及び第1連係部材30の動きを係止部材27に伝達するための第1リンク3、取付場所23等を備えるハウジング11に対して、
上記の駆動手段55、第2連係部材58及び駆動手段55の動きを第2連係部材58に伝達するための第2リンク4等を備えるアクチュエータ50の第1ケース51aを装着してパワーロック機能の自動車用ドアロック装置を製造している過程において、上記第1ケース51aとは選択的な装着を可能にする第2ケース51bに備えさせた別構成のアクチュエータ50b、即ち、
駆動手段55、第2連係部材58及び駆動手段55の動きを第2連係部材58に伝達するための第2リンク4に加えてさらに、第3連係部材82と、第3連係部材82と第2連係部材58との連係を連結又は解除するための連繋部材5とを備えさせたアクチュエータ50bを交換的に装着することにより、スーパロック機能の自動車用ドアロック装置を提供できる至便性がある。
このことはパワーロック用のアクチュエータ50aを備える第1ケース51aと、スーパーロック用のアクチュエータ50bを備える第2ケース51bとを、予め用意しておけば、パワーロック機能の自動車用ドアロック装置の受注に対しても、またスーパーロック機能の自動車用ドアロック装置の受注に対しても、自動車用ドアロック装置の製造ラインにおける第1ケース51aと、第2ケース51bとを載せ替えるだけで、受注に対応できる製造上極めて画期的な効果がある。
図1は 自動車用ドアロック装置1の全体を示す図。
図2は、ハウジングと、多数の構成部材(係止機構Aは省略)との関係を示す斜視図で、第1ケース12と第2ケース13とを分離し、さらに選択的に装着可能な2種類のアクチュエータをハウジングから分離させた状態の斜視図。
図3、図4は、係止機構A及び解除機構Bを説明する為の概略図で、
図3はドアの閉鎖状態が保持されている状態を示し、図4は解除動作した直後の状態を示す図。
図5は、図3、4とは異なる操作具からの解除機構Bを説明する為の部分概略図。(A)は、インサイドハンドルからの解除動作前の状態を示し、(B)は、解除動作した直後の状態を示す。
図6〜図11は、ロック機構Cを説明する為の概略図。
図6(A)はロック状態へ動作する前の状態を示し、(B)は解除動作した直後の状態を示す。
図7はアクチュエータ50aを装着した場合の動作を説明する為の概略図。
図8はアクチュエータ50bからの動作を説明する為の概略図。
図9はアクチュエータ50bを装着した場合の手動操作による動作を説明する為の概略図。
図10は、スーパーロック用アクチュエータ50bにおける第2連係部材58bと第3連係部材82の関係において、手動操作によって上記第2連係部材58を作動させる為の操作具39の動きを上記第2連係部材58bへ、また上記第2連係部材58bの動きを上記操作具39へ向けて伝達するための第3連係部材82(図10(A)参照)と、
上記第3連係部材82と上記第2連係部材58との連係を連結(図10(A)参照)又は解除(図10(B)参照)するための連繋部材5とを説明する為の略示分解斜視図。
図11は、キー操作からの動作を説明する為の概略図。
図12〜図16は、ハウジングと、ハウジングに装着された多数の構成部材とを説明する為の図で、
図12は、ドアの閉鎖状態が保持され、かつアンロック状態を説明する為の図。
図13は、図12の閉鎖状態を解除動作した直後の状態を説明する為の図。
図14は、図12の状態をロック状態に動作させた状態を説明する為の図。
図15は、図14の状態から解除動作した直後の状態を説明する為の図。
図16は、スーパーロック用のアクチュエータ50bを装着した状態を説明する為の図。
図17〜図20は、パワーロック用のアクチュエータ50aを説明する為の図。
図21〜図35は、スーパーロック用のアクチュエータ50bを説明する為の図を示すものである。
自動車用ドアロック装置1は、ハウジング11と、ラッチ26等の自動車用ドアロック装置1を構成する多数の構成部材とからなるドアロック本体10と、アクチュエータ50(パワーロック用のアクチュエータ50a、又は、スーパーロック用のアクチュエータ50b)とから構成される。
第1ケース12において、12aは、図示のような多数の構成部材を装着する為の基板を示し、12bは基板の周囲に設けられた壁を示す。14は、図示のような多数の構成部材を収納する為の空間を示す。
さらに、基板12aには図示のような、後述のアクチュエータ50を装着する為の収納区画20が形成されており、この収納区画20はアクチュエータ50のケース51a又は51bの何れに対してもに対応可能に対応形状に形成され、かつアクチュエータ50のハウジング11に対する位置を決めるように形成されている。
第2ケース13において、13aは図示のような多数の構成部材を装着する為の基板を示し、13bは基板の周囲に設けられた壁を示す。14は、図示のような多数の構成部材を収納する為の空間を示す。さらに、基板13aには図示のような、後述のアクチュエータ50を装着する為の収納区画20が形成されており、この収納区画は、第2連係部材58a、58bを作動させる為の操作具39の取付場所23を備えており、さらに、アクチュエータ50のケース51a又は51bの何れに対しても対応可能に対応形状に形成され、かつアクチュエータ50のハウジング11に対する位置を決めるように形成されている。
第1ケース12と第2ケース13とにおいて、15は双方を密着一体的に合着する為の嵌合部を示し、周知の任意手段(例えば、特許文献1、2で示されるように嵌着又はねじ止手段)で合着させるようにしてある。
上記自動車用ドアロック装置1におけるドアロック本体10を構成する多数の構成部材は、特許文献1、2にも記述されているように、ドアを閉めてそのドアの閉鎖状態を保持する為の係止機構Aと、上記閉鎖状態の保持を解除する為の解除機構Bと、上記閉鎖状態をロック又はアンロックする為のロック機構Cとを構成する。これらの構成は図1〜図11によく表れている。
上記取付材は、図1に示されるようにドアの閉鎖状態を保持する為に充分な強度を有するように、金属製のベース17と、POM等の周知の合成材製のボディ18と、さらに、係止機構Aを基板12aに装着する為の取付板19とを一体的に合体させるように構成してある。
上記取付材に対して回動可能に枢着してある。
26bと26cとは、図3に示されるようにストライカ25と係合させる係合溝と、係止部材27を係合する為の係止部を示す。
ラッチ26は、係合したストライカ25を開放する方向(図3に示される矢印110方向)に回動するように、周知の手段で付勢されている。
係止部材27は、上記取付材に回動可能に枢着されている。
係止爪27bがラッチ26の係止部26cを係止する方向(図3に示される矢印111方向と反対方向)に回動するように付勢されている。
上記ラッチ26とストライカ25との係合状態を維持又は解除する為の部材である。
ドア開放状態では、ラッチ26と、係止部材27との係止が外れている為、ラッチ26、係止部材27は図4に示される位置にある。
ドア閉じると、ストライカ25が、矢印116方向と反対方向へ相対的に進入し、ラッチ26に衝突する。
ラッチ26は、図4から図3に示される位置にまで回動し、係合溝26bにストライカ25を係合する。
係止部材27の係止爪27bはラッチ26の係止部26cに噛み合い係止する。
ストライカ25は、ラッチ26の係合溝26bと、挿入溝17aとに保持される。
これにより、ドアの閉鎖状態が保持されることになる。この点については、特許文献1において符号16、13、15、41〜45の部材で構成される被掛止機構40が均等な働きをするものとして公知である。
図3、4、5によく表れている解除機構Bは、上記ラッチ26、係止部材27とを含み、さらに、オープンレバー36とリンクレバー34とからなる第1リンク3、プッシュレバー48、第1インナーレバー42、第2インナーレバー43とを含む。
リンクレバー34は、基板12aに装着されているプッシュレバー48と、第1連係部材30とで支持されていて、上記プッシュレバー48の動作によって、
上記第2係合孔34bが、第1連係部材30に突設されている係合凸部32に案内されて往復動するようにしてある。
さらに、上記第1連係部材30の動作によって、第1係合孔34aを支点に、図6に示す矢印114方向又は矢印114と反対方向に揺動するようにしてある。
上記プッシュレバー48は、図3、5、6に示される矢印112方向と反対方向に回動するように付勢されている。
なお、上記取付具48cに連結されるロッド49は、自動車外に設けられたドア開放用の操作具(アウトサイドハンドル)(図示外)に連結されている。
プッシュレバー48は、上記アウトサイドハンドルの動作により、ロッド49を介して取付具48cが図3の矢印112方向へ動作すると、連係突片37が図3の矢印113方向へ動作し、リンクレバー34を動作させるようにしてある。
なお、上記連結部42bに連結されるケーブル44は、自動車内に設けられたドア開放用の操作具(インサイドハンドル)(図示外)に連結されている。
第1インナーレバー42は、上記インサイドハンドルの動作により、図5(A)の矢印114方向へ回動し、第2インナーレバー43を図5(B)に示される位置へ動かすようにしてある。
第2インナーレバー43は、上記第1インナーレバー42が動作すると、一体的に図5(A)に示される矢印115方向へ回動し、連係突片37を図5(B)の如く連係片43cが押動し、リンクレバー34を動作させるようにしてある。
アウトサイドハンドルからの操作による作動について説明する。
まず、ドアの閉鎖状態が保持されている状態において、解除機構Bを構成する部材は、図3に示される位置にある。
アウトサイドハンドルが開操作されると、上記したように、ロッド49、プッシュレバー48、リンクレバー34、オープンレバー36が順に連係して動作し、連係部材27を矢印111方向に回動させる。
上記係止爪27bがラッチ26の係止部26cとの係止を解くと、ラッチ26は、矢印110方向へ回動し、図4に示される位置に復帰する。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
図3、図5(A)に示されるドアの閉鎖状態が保持されている状態において、インサイドハンドルが開操作されると、上記したように、ケーブル44、第1インナーレバー42、第2インナーレバー43、連係突片37、リンクレバー34、オープンレバー36が順に連係して動作し、連係部材27を矢印111方向に回動させる。
上記係止爪27bがラッチ26の係止部26cとの係止を解くと、ラッチ26は、矢印110方向へ回動し、図4に示される位置に復帰する。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
さらに、上記解除機構Bの符号26、27、36、34、48、42、43に係る部材の働きについては、特許文献2における「第1の作動」及び「第2の作動」において紹介されている符号51、52、42、23、41、61、21の部材で構成されるものが均等な働きをするものとして公知であり、上記解除機構Bの構成に変えて特許文献2における符号51、52、42、23、41、61、21の構成を採用してもよい。
図6〜図11によく表れている上記ロック機構Cは、上記第1リンク3(リンクレバー34、オープンレバー36)を含み、さらに第1連係部材30、キーレバー46、アイドルレバー47とを含む。
31は、アクチュエータ50aを装着した場合には、図7に示されるようにアクチュエータ50aにおける第2連係部材58a(連係凸部61a)と係合し、
又は、アクチュエータ50bを装着した場合には、図8、9に示されるようにアクチュエータ50bにおける第2連係部材58b(連係凸部61b)と係合するU字状溝31aを備える第1腕を示す。
第1連係部材30は、基板12aに対して枢支点30aで回動自在に枢着されており、ハウジング11に対する装着位置は、上記第1ケース51aを上記収納区画20に装着させた状態において、上記第2連係部材58aの一部分としての連係凸部61aに対して第1連係部材30が連係可能になる位置に設けてある。
さらに、上記第2ケース51bを上記収納区画20に装着させた状態において、上記第2連係部材58bの連係凸部61bに対して第1連係部材30が連係可能になる位置に設けてある。
さらに、第1連係部材30は、上記第2連係部材58aの連係凸部61a又は第2連係部材58bの連係凸部61bからの動作(図7、8の一点鎖線L位置から一点鎖線UL位置への動作)によって、図6(A)の一点鎖線L位置から一点鎖線UL位置へ回動し、上記第2係合孔34bを係合している上記係合凸部32が、矢印114方向と逆方向へ動作してリンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示される位置(ロック位置)から実線で示される位置(アンロック位置)へ揺動させる。
さらに後述するが、第1連係部材30は、上記アイドルレバー47からの動作によっても上記と同様に回動し、
上記と同様に、リンクレバー34を図6(A)の実線で示される位置(アンロック位置)から一点鎖線で示される位置(ロック位置)、またはその逆方向へ回動させる。
なお、第1連係部材30は、上記ロック位置又はアンロック位置に移動した後は、緩やかなバネ力を利用して夫々その状態を軽く保持するようにしてある(例えばトグル機構を応用する等)。
第1連係部材30は、POM等の周知の合成材、金属材料を用いて構成してある。
なお、上記連結部46aは、自動車外に設けられたドアのキーシリンダ(図示外)に連結される。
上記キーレバー46は、キーシリンダからの動作により図11の矢印109方向(又は矢印109’方向)に回動し、連係突起46bに係合させた連係孔47aを備えるアイドルレバー47を動かすようにしてある。
上記アイドルレバー47は上記連係突起46bと係合させる連係孔47aと、上記第1連係部材30の係合突起33と係合させる長孔47bを備え、基板12aに対しては矢印108又は矢印108’方向に往復動自在に装着されている。
上記アイドルレバー47は、上記キーレバー46の動作により矢印108又は矢印108’方向に往復動し、上記第1連係部材30を図11の一点鎖線L位置へ、又は一点鎖線UL位置へ回動させるようにしてある。
なお上記キーレバー46、アイドルレバー47はPOM等の周知の合成材、金属材料を用い構成してある。
ロック機構Cを構成する部材は、ドアの閉鎖状態が保持され、かつその解除が可能な状態(アンロック状態)において、図6(A)、図7、図9、図11の実線で示される位置にある。
第2連係部材58a(又は第2連係部材58b)が、一点鎖線UL位置から一点鎖線L位置へ動作すると、上記したように、第2連係部材58a(又は第2連係部材58b)、第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示す位置に移動させる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動(アウトサイドハンドルからの操作による作動、又は、インサイドハンドルからの操作による作動)させると、図6(B)に示されるように、リンクレバー34は、連係片34dを、オープンレバー36の腕片36bに押付けないで動作する。
よって、上記解除機構Bによる作動をさせても、係止部材27は作動することができず、ドアの閉鎖状態は解除されないない。
これにより、ドアの閉鎖状態がロック(閉鎖状態の保持の解除ができない状態)されることになる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動(アウトサイドハンドルからの操作による作動又は、インサイドハンドルからの操作による作動)させると、図3〜図5に示されているようにリンクレバー34とオープンレバー36とが連係して動作し、これにより、連係部材27は作動することができ、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
これにより、ドアがアンロック(上記ロック状態を解除)されることになる。
なお、上記したようにキーシリンダからの動作によって、キーレバー46、アイドルレバー47、第1連係部材30、リンクレバー34、オープンレバー36が順に連係動作して上記と同様にドアをロック、アンロックすることができる。
キャンセルレバー45は、広く知られているように、ドアが開放状態にあるときに手動操作で自動車用ドアロック装置がロック状態にされた後にドアが閉鎖状態にされると、上記腕45aが上記腕片36bに押されて回動し、上記係合押部45bが上記第3係合孔34cを係合し、上記リンクレバー34をロック位置からアンロック位置に揺動させるように作動させる為の部材である。
さらに、上記ロック機構Cの符号46、47に係る部材の働きについては、特許文献2における「第4の作動」において紹介されている符号28,29の部材で構成されるものが均等な働きをするものとして公知であり、上記ロック機構Cの構成に変えて特許文献2における符号28,29の構成を採用してもよい。
本実施例ではアクチュエータ50は2種類あり、50aはパワーロック機能の自動車用ドアロック装置用のアクチュエータを示し、50bはスーパーロック機能の自動車用ドアロック装置用のアクチュエータを示す。
なお、スーパーロック機能の詳細については特許文献3(特開2002−256750公報)に示されており、この点において公知となっている。
アクチュエータ50aは、図示のように、第1ケース51a、駆動手段55、ウォーム歯車69とウォームホイール70とからなる第2リンク4、第2連係部材58a等のアクチュエータ50aを構成する構成部材とを含む。
なお、上記基板52は、ウォームホイール70を枢着させる為の軸受部52bと第2連係部材58aを枢着させる為の軸受部52cと、上記駆動手段55の動作を制御するための回路基板68とを備えている。
上記ウォーム歯車69は、広く知られているように上記出力軸55aに取付けられ、駆動手段55の動きをウォームホイール70のウォーム溝72に伝えるようにしてある。
上記基板59において、61aは上記第1連係部材30のU字状溝31aに係合させる連係凸部を示し、図18(A)に示される面に突設させてある。
62は上記ホイール70のカム部74に係合させる為の突設させた係着凸部を示す。
軸部60において、60bは図1、図2、図12に表れている操作具39の取付部材38に設けられている係合孔38aと連結する連結部を示す。
なお、上記連結部60bに連結される取付部材38は、操作具39を介して自動車内に設けられたロック又はアンロックの為のインナーロックノブ(図示外)に連結されている。
また、基部71の上面には、上記第2連係部材58aの係着凸部62を収容するカム部74が凹設されている。このカム部74は、正転(図7,17,20に示される矢印121方向に回動)することにより上記第2連係部材58aの係着凸部62を内向きに押圧し、該第2連係部材58aをアンロック位置からロック位置に回動させる第1カム壁面75を備えている。また、逆転(図7,17,20に示される矢印121と逆方向に回動)することにより上記係着凸部62を外向きに押圧し、第2連係部材58aをロック位置からアンロック位置に回動させる第2カム壁面76を備えている。
さらに、上記基部71の下部には収容部81が設けられている。この収容部81には、図21(B)に示すように、ウォームホイール70を回動前の中立位置に戻すためのスプリング98、および、該スプリング98を係止するストッパ99が収容される。
まず、このアクチュエータ50aのアンロック状態では、第2連係部材58aは図20、図7の実線で示される位置にある。
上記アンロック状態からロック状態とする動作について説明する。
インナーロックノブがロック操作されると、上記操作具39の取付部材38が図7の矢印117方向に動作し、上記連結部60bが図7、図20(A)の矢印120方向に動作し、上記第2連係部材58aが図7、図20(B)に示す位置(図7では一点鎖線L位置)まで回動する。そうすると、第2連係部材58aの連係凸部61aに係合しているU字状溝31aが連動して上記したように第1連係部材30を図6(A)の一点鎖線で示される位置に回動させる。
そうすると、上記ウォームホイール70のカム部74において、図20(A)に示されるような外周部の側に位置する第2連係部材58aの係着凸部62が、カム部74を構成する第1カム壁面75によって内向きに押圧される。その結果、第2連係部材58aは矢印120方向に回動し、図7、図20(C)に示す位置(図7では一点鎖線L位置)まで回動する。
これにより、上記と同様に、第2連係部材58aの連係凸部61aに係合している第1連係部材30のU字状溝31aが連動して、上記したように第1連係部材30を図6(A)の一点鎖線で示される位置に回動させる。
なお、上記ウォームホイール70は、駆動手段55によって略90度回動した後、スプリングによる付勢で反時計回りに回動し、図20(A)に示す中立位置に戻る。
インナーロックノブがアンロック操作されると、上記操作具39の取付部材38、第2連係部材58aが順に、上記アンロック状態からロック状態とする動作とは夫々逆方向に動作し、アクチュエータ50aがアンロック状態となり、第1連係部材30を図6(A)の実線で示される位置に回動させる。
また、リモコン操作によってロック操作されると、上記駆動手段55、ウォーム歯車69、ウォームホイール70、第2連係部材58aが順に、上記アンロック状態からロック状態とする動作とは夫々逆方向に動作し、アクチュエータ50aがアンロック状態となり、第1連係部材30を図6(A)の実線で示される位置に回動させる。
アクチュエータ50bは、図示のように、第1ケース51bと、駆動手段55、第2連係部材58b、上記ウォーム歯車69とウォームホイール70とからなる第2リンク4、上記第3連係部材82、連結部材91と付勢部材96とからなる連繋部材5等の構成部材とを含む。
上記第1ケース51bにおいて、52は、図示のような駆動手段55を含む多数の構成部材を装着する為の基板を示し、53は基板52の周囲に設けられた壁を示し、54は、図示のような多数の構成部材を収納する為の空間を示し、57は、上記ハウジング11に対して装着する為の装着手段を示す。
なお、上記基板52は、上記ウォームホイール70を枢着させる軸受部52bと、上記第2連繋部材58bを枢着させる軸受部52cと、駆動手段55の動作を制御するための回路基板68とを備えている。
上記ウォーム歯車69は、広く知られているように上記出力軸55aに取付けられ、駆動手段55の動きをウォームホイール70のウォーム溝72に伝えるようにしてある。
上記基板59には、上記第1連係部材30のU字状溝31aに係合する連係凸部61bが設けられている。
さらに、上記カム部74に係合させる為の係着凸部62が突設されている。
さらにまた、基板59には、後述する連結部材91を回動可能に固定するための取付部63が設けられている。この取付部63は、円形状の孔と、該孔の対向位置に設けた切欠部とからなる。さらに基板59には、略円弧形状に湾曲した長溝64が形成されているとともに、該長溝64の一側に連結部材91の連結軸94の移動を防止する弾性片65が設けられている。上記長溝64において、64aは上記連結部材91を介して該第3連係部材82と上記第2連係部材58bとを一体に回動可能な連結状態とする為の連結用溝部を示し、64bは第3連係部材82の、図10(B)の矢印100方向の回動に第2連係部材58bは連動させずに一体に回動不可能な非連結状態とする為の非連結用溝を示す。
軸部60において、60cは上記第3連係部材82に回動可能に連結する連結部を示す。
軸部84において、84aは上記第2連係部材58bに同軸で回動可能に連結する為の連結部を示し、84bは、操作具39の取付部材38に設けられている係合孔38aと連結する連結部を示す。
また、基板83には、後述する連結部材91の連結ピン94を係合する係合溝85が設けられている。この係合溝85は、連結部材91を介して該第3連係部材82と上記第2連係部材58bとを一体に回動可能な連結状態とする連結用溝部86と、該第3連係部材82の図10(B)の矢印100方向の回動に第2連係部材58bは連動させず、第2連係部材58bの回動には該第3連係部材82を連動させる非連結用溝部87とを備え、略7字形状をなす。上記連結用溝部86は、該第3連係部材82と上記第2連係部材58bとの連結状態で、上記長溝64の連結用溝部64aに一致する(図10(A)参照)。非連結用溝部87の一側には、連結ピン94を連結用溝部86との接続位置に誘導するガイド面87aが設けられている。
さらに、基板83には、上記係合溝85の上部に付勢部材96を回動可能に取り付ける取付部88が設けられている。この取付部88は、基板83から突出する軸部と、該軸部の突端に所定間隔をもって突設した係止片とからなる。なお、89は、付勢部材96の回動抑制用の突起である。
なお、上記連結部84bに連結される取付部材38は、操作具39を介して自動車内に設けられたロック又はアンロックの為の操作具(インナーロックノブ)(図示外)に連結されている。
この連結部材91は、図10、図24によく表れるように、基板92の一面に、上記第2連係部材58bに取り付けるための取付部93が設けられている。この取付部93は、軸部と、該軸部の突端の対向位置から突出した係止片とからなる。
また、この基板92には、上記第2連係部材58bの長溝64および第3連係部材82の係合溝85に挿通する連結ピン94が上記取付部93と同一方向に突設されている。
さらに、基板92には、後述するウォームホイール70のスーパーロック動作部79およびアンロック動作部80と当接する当接片95が略接線方向に延びるように突設されている。
このウォームホイール70は、図19によく表れるように、略円板形状の基部71の外周部にウォーム溝72が設けられるとともに、基部71の中心に上記基板52の軸受部52bに回動可能に取り付ける軸部73が設けられている。
また、基部71の上面には、上記第2連係部材58bの係着凸部62を収容するカム部74が凹設されている。このカム部74は、正転(図8、図21,図26の矢印121方向に回動)することにより上記第2連係部材58bの係着凸部62を内向きに押圧し、該第2連係部材58bをアンロック位置からロック位置に回動させる第1カム壁面75を備えている。また、逆転(図8、図21,図26の矢印121方向と逆に回動)することにより上記係着凸部62を外向きに押圧し、第2連係部材58bをロック位置からアンロック位置に回動させる第2カム壁面76を備えている。さらに、ロック位置から更に正転させてスーパーロック状態とする際に、上記係着凸部62と非干渉状態とする第1円弧壁面77を備えている。さらにまた、アンロック位置とした状態から元の中立位置に戻る際に、上記係着凸部62と非干渉状態とする第2円弧壁面78を備えている。そして、これらの壁面75〜78を一体に形成するように凹設されている。さらに、基部71の上面には、上記当接片95を押圧して連結部材91を時計回りに図10(A)、図28の矢印122方向回動させ、上記第2連係部材58bと第3連係部材82とを連結状態から非連結状態とするスーパーロック動作部79が突設されている。ここで、このスーパーロック動作部79は、上記第1カム壁面75の端部から所定角度をもって離れた位置とされている。そして、上記角度は、駆動手段55によるオーバーランで、スーパーロック動作部79が当接片95に当接しない距離である。
また、同様に、上記基部71の上面には、当接片95を押圧して上記連結部材91を反時計回り(図10(B)、図32の矢印126方向に回動させ、上記第2連係部材58bと第3連係部材82とを非連結状態から連結状態とするアンロック動作部80が突設されている。さらに、上記基部71の下部には収容部81が設けられている。この収容部81には、図21、19(C)に示すように、ウォームホイール70を回動前の中立位置に戻すためのスプリング98、および、該スプリング98を係止するストッパ99が収容される。
まず、このアクチュエータ50bのアンロック状態では、第2連係部材58bは図8、図26,図9等の実線で示される位置にある。
インナーロックノブがロック操作されると、上記操作具39の取付部材38が図9の矢印117方向に動作し、上記連結部84bを図9、図26の矢印118方向に動作させて、上記第3連係部材82を図27に示す位置(図9の一点鎖線の位置)まで回動する。
これにより、連結部材91を介して一体に連結した第2連係部材58bが一緒に図27に示す位置(図9の一点鎖線Lの位置)まで回動させる。
そうすると、第2連係部材58bの連係凸部61bに係合しているU字状溝31aが連動して上記したように第1連係部材30を図9の一点鎖線で示される位置(図6(A)の一点鎖線L位置)に回動させる。
そうすると、上記ウォームホイール70のカム部74において、図26に示されるように外周部の側に位置する第2連係部材58bの係着凸部62が、カム部74を構成する第1カム壁面75によって内向きに押圧される。その結果、連結状態の第2連係部材58bと第3連係部材82とが一体に矢印118方向に回動し、図28に示す位置まで回動する。
これにより、連結部材91を介して一体に連結した第2連係部材58bが一緒に図28に示す位置(図8の一点鎖線Lの位置)まで回動する。
なお、上記ウォームホイール70は、駆動手段55によって略90度回動した後、スプリングによる付勢で反時計回りに回動し、図26に示す中立位置に戻る。
リモコン操作によってスーパーロック操作されると、駆動手段55が、ウォーム歯車69を介してウォームホイール70を図26の矢印121方向に回動させ、図29に示すように、ウォームホイール70が略180度に回動させる。
なお、アンロック状態からスーパーロック状態とする場合には、ウォームホイール70が180度回動する中で、最初の90度は上記ロック動作を行い、後の90度でスーパーロック動作を行う。また、ロック状態からスーパーロック状態とする場合には、最初の90度は何の動作も行わず、後の90度でスーパーロック動作を行う点でのみ相違する。
そして、ウォームホイール70の回動が継続すると、そのスーパーロック動作部79が連結部材91の当接片95に当接し、該連結部材91がウォームホイール70の回動により矢印122方向に回動する。その結果、連結部材91の連結ピン94が、第2連係部材58bの長溝64および第3連係部材82の係合溝85における連結用溝部86内においてスライドし、非連結用溝部64b、87内である第2回動位置に位置する。
また、連結部材91は、上記第3連係部材82に配設した付勢部材96の付勢により、第1回動位置の側に回動する。
また、インナーロックノブの操作を中止すると、第3連係部材82は、その位置に保持される。そして、インナーロックノブがロック操作されると第3連係部材82は矢印124方向に回動する。そして、この第3連係部材82の回動により、第1回動位置の側に付勢された連結部材91は、連結ピン94が非連結用溝部87のガイド面87aで押圧され、再び第2回動位置に回動し、図30の状態に戻る。
なお、インナーロックノブがアンロック操作された状態においてアンロックする操作については後で詳細に説明する。
リモコン操作によってアンロック操作されると、まず駆動手段55が、ウォーム歯車69を介してウォームホイール70を図30、図32、33の矢印125方向に回動させ、図34に示すように、ウォームホイール70を略180度に回動させる。
そして、この連結部材91は、ウォームホイール70の回動により矢印126方向に回動し、第1回動位置になる。これにより、第2連係部材58bと第3連係部材82は、再び一体に連結され、互いの回動に連動して同軸で回動する状態になる。
その結果、連結状態の第2連係部材58bと第3連係部材82とが一体に矢印127方向に回動する。そして、ウォームホイール70が略180度回動すると、第2連係部材58bは図34に示す位置(図8の一点鎖線UL位置)まで回動する。
そうすると、第2連係部材58bは、連係凸部61bに係合させたU字状溝31aを備える第1連係部材30を連動させて、上記したように図8の実線で示される位置(図6(A)一点鎖線UL位置)に回動させ、アンロック位置に至る。
なお、上記ウォームホイール70は、駆動手段55によって略180度回動した後、スプリング98による付勢で時計回りに回動し、図26に示す中立位置に戻り、アンロック状態となる。
そして、ウォームホイール70が続いて回動すると、カム部74を構成する第2カム壁面76が第2連係部材58bの係着凸部62に当接する。これにより、この第2連係部材58bは、係着部が第2カム壁面76によって外向きに押圧され、矢印127方向に回動する。
また、この第2連係部材58bの回動に従って、軸着された連結部材91は、第3連係部材82の係合溝85を構成する非連結用溝部87のガイド面87aに従って、付勢部材96による付勢力に抗して矢印128方向に回動する。
また、ウォームホイール70は、駆動手段55によって略180度回動した後、スプリング98による付勢で時計回りに回動し、図26に示す中立位置に戻る。
なお、上記実施形態では、連結部材である連結部材91を、第1回動部材である第2連係部材58bに回動可能に配設したが、第2回動部材である第3連係部材82の側に回動可能に配設してもよく、種々の変形が可能である。
第1に、アクチュエータ50aを装着した場合の電気信号による作動について説明する。
まず、ドアの閉鎖状態が保持されている状態で、かつその閉鎖状態が解除可能な状態において、自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される位置(図3、図5(A)、図6(A)、図7の実線で示される位置)にある。
リモコン等による電気信号によってロック操作がされると、上記したように
駆動手段55、ウォーム歯車69とウォームホイール70からなる第2リンク4が順に連係動作して、第2連係部材58aを図7の一点鎖線UL位置から一点鎖線L位置へ回動させる。
そして上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示す位置に移動させる。自動車用ドアロック装置に係る部材は、図14に示される状態になる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記したように、図6(B)に示されるように、第1リンク3を構成するリンクレバー34は、連係片34dを、第1リンク3を構成するもう一つの部材であるオープンレバー36の腕片36bと連係させないで動作する。この第1リンク3の動作により、係止部材27は作動せず、ドアの閉鎖状態は解除されないない。
これにより、ドアの閉鎖状態がロック(閉鎖状態の保持の解除ができない状態)されることになる。
そして、上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30を順に連係して動作させ、リンクレバー34を図6(A)の実線で示す位置に移動させる。自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される状態になる。
これにより、ドアがアンロック(上記ロック状態を解除)されることになる。
この状態において上記解除機構Bによる作動をさせると、上記したように、リンクレバー34とオープンレバー36からなる第1リンク3が順に連係して動作し、連係部材27を作動させて、矢印111方向に回動させる。
上記係止爪27aがラッチ26の係止部26cとの係止を解くと、ラッチ26は、矢印110方向へ回動し、図4、図13に示される位置に復帰する。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
上記したように、ドアの閉鎖状態が保持されている状態で、かつその閉鎖状態が解除可能な状態において、自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される位置(図3、図5(A)、図6(A)、図7の実線で示される位置)にある。
手動操作により、インナーロックノブがロック操作されると、上記したように、操作具39、取付部材38、第2連係部材58aが順に連係動作して、第2連係部材58aを図7の一点鎖線UL位置から一点鎖線L位置へ回動させる。
そして、上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示す位置に移動させる。自動車用ドアロック装置に係る部材は、図14に示される状態になる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記したように、図6(B)に示されるように、第1リンク3を構成するリンクレバー34は、連係片34dを、第1リンク3を構成するもう一つの部材であるオープンレバー36の腕片36bと連係させないで動作する。このような第1リンク3の動作により、係止部材27は作動することができず、ドアの閉鎖状態は解除されないない。
これにより、ドアの閉鎖状態がロック(閉鎖状態の保持の解除ができない状態)されることになる。
そして上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30、リンクレバー34が順に連係動作し、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記したように、リンクレバー34とオープンレバー36からなる第1リンク3が順に連係して動作し、連係部材27を作動させて、矢印111方向に回動させる。
上記係止爪27aがラッチ26の係止部26cとの係止を解くと、ラッチ26は、矢印110方向へ回動し、図4、図13に示される位置に復帰する。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
上記のように、ドアの閉鎖状態が保持されている状態で、かつその閉鎖状態が解除可能な状態において、自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される位置(図3、図5(A)、図6(A)、図8、図9の実線で示される位置)にある。
リモコン等による電気信号によってロック操作されると、上記したように駆動手段55、ウォーム歯車69とウォームホイール70からなる第2リンク4が順に連係動作して、第2連係部材58bを図8の一点鎖線UL位置から一点鎖線L位置へ回動させる。
そして、上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示す位置に移動させる。
次に、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記と同様に、図6(B)に示されるように、第1リンク3を構成するリンクレバー34は、連係片34dを、第1リンク3を構成するもう一つの部材であるオープンレバー36の腕片36bと連係させないで動作する。この第1リンク3の動作により、係止部材27は作動せず、ドアの閉鎖状態は解除されない。
これにより、ドアの閉鎖状態がロック(閉鎖状態の保持の解除ができない状態)されることになる。
そして、上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の実線で示す位置に移動させる。自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される状態になり、ドアがアンロック(上記ロック状態を解除)されることになる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記と同様に、リンクレバー34とオープンレバー36からなる第1リンク3が順に連係して動作し、連係部材27を作動させる。
上記係止爪27aがラッチ26の係止部26cとの係止を解くと、ラッチ26は、矢印110方向へ回動し、図4、図13に示される位置に復帰する。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
上記したように、ドアの閉鎖状態が保持されている状態で、かつその閉鎖状態が解除可能な状態において、自動車用ドアロック装置に係る部材は、図12に示される位置(図3、図5(A)、図6(A)、図9の実線で示される位置)にある。
手動操作により、インナーロックノブがロック操作されると、上記したように、操作具39、取付部材38、第3連係部材82、連結部材91と付勢部材96とからなる連繋部材5、第2連係部材58bが順に連係動作し、第2連係部材58bを図9の一点鎖線UL位置から一点鎖線L位置へ回動させる。
そして、上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30が順に連係して動作し、リンクレバー34を図6(A)の一点鎖線で示す位置に移動させる。自動車用ドアロック装置に係る部材は、図14に示される状態になる。
この状態において、上記解除機構Bによる作動をさせると、上記と同様に、図6(B)に示されるように、第1リンク3を構成するリンクレバー34は、連係片34dを第1リンク3を構成するもう一つの部材であるオープンレバー36の腕片36bと連係させないで動作する。
この第1リンク3の動作により、係止部材27は作動せず、ドアの閉鎖状態は解除されない。
これにより、ドアの閉鎖状態がロック(閉鎖状態の保持の解除ができない状態)されることになる。
そして上記したように、ロック機構Cにおける第1連係部材30、リンクレバー34が順に連係動作する。
上記解除機構Bによる作動をさせると、上記したように、リンクレバー34とオープンレバー36からなる第1リンク3が順に連係して動作し、連係部材27を作動させて、矢印111方向に回動させ、ラッチ26を図4、図13に示される位置に復帰させる。
ストライカ25は、係合溝26bとの係合が解かれて、矢印116方向へ退出可能になる。
これにより、ドアの閉鎖状態の保持が解除されることになる。
このスーパーロック状態で、手動操作によりインナーロックノブがアンロック操作されると、上記したように第3連係部材82と第2連係部材58bとは連動せずに第3連係部材82のみ回動する。
このように、第2連係部材58bと第3連係部材82との連繋が連繋部材5により遮断されるスーパーロック状態において、手動操作によるインナーロックノブがアンロック操作されても、第1連係部材30を連動させる第2連係部材58bは回動しないため、上記のようにドアのロック状態を解除することはできない。
上記ドアロック本体10は、ハウジング11に、上記係止機構A、上記解除機構B、上記ロック機構Cを構成する部材とが相互における上記の連係を保つ状態で備えさせると共に、ハウジング11には、上記収納区画20を備え、さらに、上記取付場所23を備えている。
次に、上記パワーロック用のアクチュエータ50aを用意する。
上記アクチュエータ50aは、上記駆動手段55、上記第2連係部材58、上記第2リンク4とが相互における上記の連係を保つ状態で、上記ハウジング11とは別体形成の上記収納区画20に対して対応装着可能にしてある第1ケース51a備えさせられている。
さらに、上記スーパーロック用のアクチュエータ50bを用意する。
上記アクチュエータ50bは、駆動手段55、上記第2連係部材58、上記第2リンク4、上記第3連係部材82、上記連繋部材5とが相互における上記の連係を保つ状態で、上記ハウジング11とは別体形成の上記収納区画20に対して対応装着可能にしてある第1ケース51b備えさせられている。
装着手段としては、ハウジング11に対してアクチュエータ50a又はアクチュエータ50bを選択的に装着し、又は装着後にアクチュエータ50a又はアクチュエータ50bをハウジング11から離脱させて、交換的な装着を可能にする構成であればよい。
例えばハウジングの壁と第1ケース51aまたは第2ケース51bの壁との嵌着による装着手段、ハウジングにおける第1ケース12と第2ケース13による圧着による装着手段、ハウジング11に設ける凸部と、第1ケース51aまたは第2ケース51bに備えられる凹部との嵌合による装着手段等の任意の装着手段がある。
そして、上記第1ケース51aまたは第2ケース51bを上記収納区画20に装着させた状態においては、上記したように、第1ケース51aまたは第2ケース51bの各駆動手段55の作動により、上記係止部材27によるラッチ26とストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、かつ、上記取付場所23に取付けられた手動操作によって上記第2連係部材58を作動させる為の操作具から第2連係部材58を経由して上記係止部材27によるラッチ26とストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、さらに第2ケース51bを選択合着した場合には、連繋部材5を遮断することにより第3連係部材82と第2連係部材58の伝達がなくなって、上記操作具からの作動が係止部材27に伝わらないようになる。
Claims (3)
- ハウジングには、ストライカとの係合開放を自在にしたラッチと、ラッチとストライカとの係合状態を維持又は解除する為の係止部材と、係止部材を作動させるための第1連係部材と、第1連係部材の動きを係止部材に伝達するための第1リンクとを備えさせ、さらに、電気信号によって作動する駆動手段と、上記駆動手段からの駆動を受けて、その駆動を第1連係部材に伝えるための第2連係部材と、駆動手段の動きを第2連係部材に伝達するための第2リンクとを備えるアクチュエータとを備えてなる自動車用ドアロック装置において、
上記駆動手段と、上記第2連係部材と、上記第2リンクとは、相互における上記の連係を保つ状態で、上記ハウジングとは別体形成のケースに備えさせると共に、そのケースは、ハウジングに予めケースに対応する形状の収納区画を備えさせておいてそこに装着させてあり、上記第1連係部材のハウジングに対する装着位置は、上記ケースを上記収納区画に装着させた状態において、第2連係部材の一部分に対して第1連係部材が連係可能になる位置に設けてあり、さらに、上記ハウジングには、手動操作によって上記第2連係部材を作動させる為の操作具の取付場所を備えさせ、上記取付場所のハウジングに対する装着位置は、上記ケースを上記収納区画に装着させた状態において、第2連係部材の他部分に対して上記操作具が連係可能になり、手動操作によって操作具を作動させることによって第2連係部材を介して係止部材に動きを伝達することができる位置に設けてあることを特徴とする自動車用ドアロック装置。 - ハウジングには、ストライカとの係合開放を自在にしたラッチと、ラッチとストライカとの係合状態を維持又は解除する為の係止部材と、係止部材を作動させるための第1連係部材と、第1連係部材の動きを係止部材に伝達するための第1リンクとを備えさせ、さらに、電気信号によって作動する駆動手段と、上記駆動手段からの駆動を受けて、その駆動を第1連係部材に伝えるための第2連係部材と、駆動手段の動きを第2連係部材に伝達するための第2リンクとを備えるアクチュエータとを備えてなる自動車用ドアロック装置において、
上記駆動手段と、上記第2連係部材と、上記第2リンクとは、相互における上記の連係を保つ状態で、上記ハウジングとは別体形成のケースに備えさせると共に、さらにそのケースには、手動操作によって上記第2連係部材を作動させる為の操作具の動きを上記第2連係部材へ、また上記第2連係部材の動きを上記操作具へ向けて伝達するための第3連係部材と、上記第3連係部材と上記第2連係部材との連係を連結又は解除するための連繋部材とを備えさせ、そのケースは、ハウジングに予めケースに対応する形状の収納区画を備えさせておいてその収納区画に装着させてあり、上記第1連係部材のハウジングに対する装着位置は、上記ケースを上記収納区画に合着させた状態において、第2連係部材に対して第1連係部材が連係可能になる位置に設けてあり、さらに、上記ハウジングには、手動操作によって上記第2連係部材を作動させる為の操作具の取付場所を備えさせ、上記上記取付場所のハウジングに対する装着位置は、上記ケースを上記収納区画に合着させた状態において、第3連係部材に対して手動操作によって上記操作具が連係可能になり、上記操作具を作動させることによって第3連係部材、第2連係部材を介して係止部材に動きを伝達することができる位置に設けてあることを特徴とする自動車用ドアロック装置。 - ハウジングには、ストライカとの係合開放を自在にしたラッチと、ラッチとストライカとの係合状態を維持又は解除する為の係止部材と、係止部材を作動させるための第1連係部材と、第1連係部材の動きを係止部材に伝達するための第1リンクとを備えさせ、さらに、電気信号によって作動する駆動手段と、上記駆動手段からの駆動を受けて、その駆動を第1連係部材に伝えるための第2連係部材と、駆動手段の動きを第2連係部材に伝達するための第2リンクとを備えるアクチュエータとを備えてなる自動車用ドアロック装置の製法において、
ハウジングには、上記ラッチと、上記係止部材と、上記第1連係部材と、上記第1リンクとが相互における上記の連係を保つ状態で備えさせると共に、さらに、ケースに対応する形状の収納区画と、手動操作によって上記第2連係部材を作動させる為の操作具の取付場所とを備えさせ、上記第1連係部材のハウジングに対する装着位置は、ケースを上記収納区画に合着させた状態において、第2連係部材の一部分に対して第1連係部材が連係可能になる位置に設けてあり、さらに、上記取付場所のハウジングに対する装着位置は、上記ケースを上記収納区画に合着させた状態において、第2連係部材の他部分に対して上記操作具が連係可能になる位置に設けてあるハウジングを用意し、
さらに、駆動手段と、第2連係部材と、第2リンクとを相互における連係を保つ状態で備えさせた上記ハウジングとは別体に形成され、かつ、上記収納区画に対して対応合着可能にしてある第1ケースを用意し、
さらに、駆動手段と、第2連係部材と、第2リンク4とを、相互における連係を保つ状態で、上記ハウジングとは別体に形成され、かつ、上記収納区画に対して対応合着可能にしてある第2ケースに備えさせると共に、その第2ケースには、上記操作具の動きを上記第2連係部材へ、また上記第2連係部材の動きを上記操作具へ向けて伝達するための第3連係部材と、上記第3連係部材と上記第2連係部材との連係を連結又は解除するための連繋部材とを備えさせ、しかも、上記第3連係部材の位置は、第2ケースを上記収納区画に装着させた状態において、第3連係部材が上記操作具に連係可能になる位置に設けてある第2ケースを用意し、
上記ハウジングの予め設けられている収納区画に、上記第1ケースまたは上記第2ケースを選択的に合着させ、上記第1ケースまたは第2ケースを上記収納区画に合着させた状態においては、上記第1ケースまたは第2ケースの各駆動手段の作動により、上記係止部材によるラッチとストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、かつ、上記操作具から第2連係部材を経由して上記係止部材によるラッチとストライカとの係合状態を維持又は解除が可能になり、
さらに第2ケースを選択合着した場合には、連繋部材を遮断することにより第3連係部材と第2連係部材の伝達がなくなって、上記操作具の作動が係止部材に伝わらないようになるようにしたことを特徴とする自動車用ドアロック装置の製法。
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