JP4544982B2 - 半田バンプの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷用マスクを使用してプリント配線板における実装用パッドに対して半田ペーストを印刷するとともに、リフロー処理を行って実装用パッドに半田バンプを形成する方法に関し、特に、ソルダーレジストの開口中心と半田印刷用マスクの開口中心をずらした状態で印刷することで、バンプ高さを均一にし、かつ5μm以上のボイドを含まない半田バンプを形成する方法に関するものである。
フリップチップや、CSP等の半導体素子をプリント配線板上に実装するような従来技術としては、プリント配線板上に形成された実装用パッド上に半田バンプを形成し、その半田バンプを介して半導体素子を実装する方式がある(特許文献1を参照)。
このような実装方式では、半田バンプが形成される実装用パッドは、ソルダーレジスト層で覆われていて、実装用パッドの中心部のみがソルダーレジスト層に形成した開口から露出している。
実装用パッド上に半田バンプを形成するには、まず、ソルダーレジスト層に形成した開口部に対応した開口を有する印刷用マスクを、その開口中心がソルダーレジスト層の開口部の中心と一致するように、プリント配線板に形成されたアライメントマークと印刷用マスクのアライメントマークとの位置合わせを行なって、ソルダーレジスト層表面に積層配置する。そのような位置合わせの後、スキージを用いる印刷法にて、印刷用マスク開口から実装用パッド上に半田ペーストを充填している。スキージを用いる印刷法により半田ペーストを充填する場合、半田ペーストはスキージの移動により印刷用マスク面上をローリングする。そして、そのローリングにより、半田ペーストは、スキージ移動方向に対して前方から実装用パッド上に充填される。前方方向から優先して充填されるので、印刷用マスクとソルダーレジストおよびソルダーレジストと実装用パッドとで形成される角部の空気や、ローリング時に巻き込んだ空気を後方へ押し出すことができた。従って、実装用パッド上に充填された半田ペーストにはボイドを含有する可能性は低かった。
このように実装用パッド上に半田ペーストを印刷した後、プリント配線板をリフロー装置にセットしてリフロー処理を行うことによって、実装用パッド上に半田バンプを形成する。
公開特許公報 平成10−335800号公報
ところで、プリント配線板のファイン化が推進されている現今においては、実装用パッドのピッチが、0.1〜0.2mm程度であり、露出しているパッド径が、30〜140μmに設定されている。このように、実装用パッドのピッチが0.1〜0.2mmとなると、ソルダーレジスト開口部の開口径(開口径:30〜140μm)および印刷用マスクの開口径も小さくなるので、印刷用マスク開口部とソルダーレジスト開口部および実装用パッドで形成される半田ペースト充填開口部内で半田ペーストをローリングさせながら充填することが難しくなる。
このため、半田ペーストは、ローリングにより、半田ペースト充填用開口部に充填されるのではなく、スキージにより真上から圧入される傾向が強くなる。そのため、印刷用マスクとソルダーレジストおよびソルダーレジストと実装用パッドとで形成される角部の空気や、印刷用マスク面上をローリングする際に巻き込んだ空気を押出すことが難しくなり、半田ペースト内にボイドとして残存することとなる。
このようなボイドは、リフローしても半田バンプ内に残存してしまうので、形成した半田バンプにはボイドが内包されることになり、その結果、半田バンプ高さのバラツキが大きくなるという問題があり、また、半導体素子への電源供給の遅延や発熱が起こるという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、従来技術が抱える上記問題点を解消し、半田バンプ高さのバラツキを最小限に抑制して、IC等の半導体素子の実装用パッドへの実装歩留まりや、実装信頼性、耐ヒートサイクル性を大幅に向上させることができる半田バンプ形成方法を提案することにある。
本発明の他の目的は、半田バンプに包含されるボイドを減少させて、実装用パッドに実装された半導体素子への電源供給の遅延や発熱を防止したり、ボイドを起点として半田バンプに亀裂が入ることを防止できる半田バンプ形成方法を提案することにある。
本願発明者は、上記目的の実現に向け鋭意研究を重ねた結果、以下の内容を要旨構成とする発明に想到した。
すなわち、本発明は、
プリント配線板に形成されたソルダーレジスト層の開口部から露出する半導体素子実装用パッドに、印刷用マスクに形成された印刷用開口部を対向させた状態で、スキージを用いて半田ペーストを充填することによって、半導体素子実装用パッド上に半田ペーストを印刷し、その後、リフロー処理を施すことによって、前記半導体素子実装用パッド上に半田バンプを形成する方法において、
前記印刷用マスクの開口部の開口径をdm(μm)とし、前記ソルダーレジスト層の開口部の開口径をds(μm)とするとき、
前記印刷用マスクの開口部の開口径dmを前記ソルダーレジスト層の開口部の開口径dsよりも大きく(すなわちdm>dsと)するとともに、
前記印刷用マスクの開口部の中心と前記ソルダーレジスト層の開口部の中心と(μm)〜(dm−ds)/2(μm)の範囲ずらして前記ソルダーレジスト層に前記印刷用マスクを載置させ、または開口させて、
前記印刷用マスクの開口部内に前記ソルダーレジスト層の開口部全体を位置させ、かつ前記印刷用マスクの開口部内のいずれかの位置に前記ソルダーレジスト層の大きな露出部を生じさせることを特徴とする半田バンプ形成方法である。
また、本発明において、印刷用マスクの開口内に生じるソルダーレジスト層の大きな露出部は、スキージの移動方向と反対の側(移動開始側)に生じるようにすることができる。即ち、印刷用マスクの開口縁部とソルダーレジスト層の開口縁部との距離が、スキージ移動方向に対して一様でないように、しかも印刷用マスクの開口とソルダーレジスト層の開口がオーバーハングしないように印刷用マスクを配置させ、スキージをソルダーレジスト層の露出面積が大きい側から小さい側に向かって移動させることができる。
また、本発明において、前記印刷用マスクは、メタルマスクまたはドライフィルムを用いて形成することができる。
本発明にかかる半田バンプの形成方法によれば、半田ペーストは印刷用マスクの開口部を通ってソルダーレジスト開口部に充填されるが、その際、図1に示すように、印刷用マスクの開口部の開口径をソルダーレジスト層の開口部の開口径よりも大きくするとともに、印刷用マスク開口部の中心とソルダーレジスト開口部の中心とが、2(μm)〜(dm−ds)/2(μm)の範囲内の距離だけずれた状態で、しかも印刷用マスクがソルダーレジスト開口部にオーバーハングしないようにソルダーレジスト層に対し印刷用マスクを配置しているため、印刷用マスクで覆われていないソルダーレジスト層の露出部の面積が印刷用マスク開口部の周方向に一様でなくなる、すなわち、ソルダーレジスト層の露出表面積が大きな個所と小さな個所ができるので、半田ペーストは、実装パッド上にソルダーレジスト層の露出表面積が小さい個所、すなわち、印刷用マスクの開口縁部とソルダーレジスト層の開口縁部との距離が小さい側から優先的に充填されるようになる。
なぜならば、印刷用マスク開口縁部とソルダーレジスト層の開口縁部との距離が近い側(ソルダーレジスト層の小さな露出部側、図1参照)は、その反対側(ソルダーレジスト層の大きな露出部側)に比べてソルダーレジストの露出量が小さいので、半田ペーストを実装用パッド上に充填するのにソルダーレジスト層が邪魔になりにくいからである。このため、印刷法による半田ペーストの充填において、圧入傾向が強くなるプリント配線板(例えば、実装用パッドピッチが、0.1〜0.2mmで、ソルダーレジスト開口径が、30〜140μmのプリント配線板)においても、半田ペーストがソルダーレジスト層の露出量が小さい側から優先的に、実装用パッド上に充填される。そのため、印刷用マスクとソルダーレジストおよびソルダーレジストと実装用パッドとで形成される角部の空気や印刷用マスク面上をローリングする際に巻き込んだ空気を、ソルダーレジスト層の露出量が大きい側へ押し出すことが可能となる。
したがって、半田ペーストが実装用パッドの表面から印刷用マスクの表面まで確実に充填され、半田高さのバラツキが最小限に抑制された半田バンプを形成することができる。その結果、実装用パッドと半導体素子との接続を容易かつ確実に行なうことができるので、実装歩留まりや実装信頼性を大幅に向上させることができる。また、半田ペースト充填時に空気を押し出しやすくなるので、5μm以上のボイドがない、あるいはボイドが全くない半田バンプを形成することができるのである。
また、本発明によれば、従来技術にかかる方法で形成された半田バンプよりも電気抵抗を大幅に低下させた半田バンプを得ることができるので、IC等の半導体素子への電源供給の遅延がなくなると共に、半導体素子を実装した場合にも発熱がなくなる。また、耐ヒートサイクル性も向上する。
本発明にかかる半田バンプの形成方法は、印刷用マスクの開口部の中心とソルダーレジスト層に形成した開口部の中心とを所定の範囲内に敢えてずらした状態で、印刷用マスク開口を介して半田ペーストをソルダーレジスト層に形成した開口内に充填し、その開口内に露出する実装用パッドに印刷することを特徴とする。
前記印刷用マスクの開口部の中心とソルダーレジスト層の開口部の中心との間のずれ量Δは、2μm以上、Dμm以下の範囲とする。なお、ずれ量Δの許容最大値は、印刷用マスクの開口径をdm(μm)とし、ソルダーレジスト層の開口部の開口径をds(μm)とするとき、(dm−ds)/2で表される。
前記ずれ量Δが2μm未満であると、ソルダーレジスト層の露出部が少ない側からの優先的な充填が少ないため、ペースト充填の際にペースト内に巻き込まれる気泡を押し出すことができない。このため、半田ボリュームが不均一となって、リフロー後の半田バンプの高さに許容範囲(σで5未満)を超えた大きなバラツキが発生したり、半田バンプ内に5μm以上のボイドを内包してしまう。
一方、前記ずれ量ΔがDμmを超えると、印刷用マスクがソルダーレジストの開口に対してオーバーハングするため、気泡を押し出すことが不可能となる。このため、半田ボリュームが不均一となって、リフロー後の半田バンプの高さに許容範囲を超えた大きなバラツキが発生したり、半田バンプ内に5μm以上のボイドを内包してしまう。
したがって、前記ずれ量Δが2μm以上で、Dμm以下の範囲である場合に、半田ペーストが実装用パッド上に、ソルダーレジスト層の露出部が少ない側から優先的に充填されるため、その半田ペーストが気泡を巻き込んだとしても反対方向へ押し出すことが可能となる。このため、半田ペースト内には気泡が内包されにくいので半田ボリュームが一定となる。その結果、リフロー後の半田バンプは、5μm以上のボイドがなく、高さのバラツキが許容範囲内(σで5未満)のものとなるのである。
前記印刷用マスクとしては、例えば、市販のマスク材料から、エッチング加工や、アディティブ加工、レーザ加工等の常法によって形成したものを用いることができる。
前記印刷用マスクは、例えば、ニッケル合金や、ニッケル−コバルト合金等の金属からなるメタルマスクや、エポキシ樹脂や、ポリイミド樹脂等の樹脂からなるプラスチックマスクが用いられる。
本発明において使用される印刷用マスクは、かかる例示のみに限定されるものではないが、コストや、耐久性、開口部の精度等の点から、ニッケル合金や、ニッケル−コバルト合金からアディティブ法によって形成されたメタルマスクが好ましい。
また、前記印刷用マスクの厚みは、形成されるべき半田バンプのソルダーレジスト層表面からの所望の突出高さに応じて選定されるが、通常は10〜150μm程度の範囲が好ましく、15〜60μm程度の範囲がより好ましい。その理由は、厚さが10μm未満では、バンプの高さや体積が小さくなったり、バンプ高さのバラツキが許容範囲を超えて大きくなったりするので、ヒートサイクル時にバンプに亀裂が入るからであり、150μmを超えると、5μm以上のボイドを生じることなく充填することが難しいからであるからである。
さらに、印刷用マスクに形成される開口部の形状および大きさは、ソルダーレジスト層に設ける開口部の形状および大きさに関連して選択され、例えば、直径60〜180μm程度の円形の開口にすることができる。
その理由は、開口径が60μm未満では、バンプの高さや体積が不足するからであり、開口径が180μmを超えると、リフロー時に、隣接する半田ペースト間で半田ペーストの移動が起こり、バンプの高さや体積が小さな半田バンプができるからである。
本発明における印刷用マスクは、液状またはフィルム状のレジスト材を用いて形成することもできる。その場合、実装用パッドが形成されている基板表面に、常法によってソルダーレジスト層を形成した後、写真法またはレーザにより、半田バンプを形成すべきソルダーレジスト層の所定の位置に、直径が30〜140μmの開口を形成する。次に、ソルダーレジスト層上に、印刷用マスクとしてのフィルム状のレジスト層を形成し、そのレジスト層に、写真法またはレーザにより、ソルダーレジスト層に形成した開口の中心から、所定の距離だけずれた位置に中心を有する、直径が60〜180μmの印刷用開口を形成する。その後、開口内に半田ペースト充填し、リフロー処理して半田バンプを形成した後、ソルダーレジスト層の少なくとも一部が溶解しないで残存するようにレジスト層を除去する。
前記レジスト層は、例えば、アルカリ可溶性の光硬化型ドライフィルム(日立化成(株)製、商品名「フォテックH−N150(厚み:50μm)」、商品名「フォテックH−W475(厚み:75μm)」)や、感光性でシート状のドライフィルム(デュポン社製、商品名「RISTON(厚さ38μm)」や、ニチゴーモートン社製、商品名「NIT215(厚さ15μm)」)等を選択することが可能である。
前記レジスト層の形成は、フィルム状の場合、貼付により行うことができる。また、レジスト層は、加熱圧着または適切な接着剤を用いて直接貼付してもよいし、あるいは粘着剤層とマイラーフィルムとでドライフィルムを挟持してなる粘着剤付き耐熱シート(例えばデュポン社製:カプトン等)を貼付してもよい。
なお、粘着剤付き耐熱シートを貼付した場合には、直後にマイラーフィルムを剥離してもよいし、後工程で開口を形成した後、あるいは後工程で該開口内に半田ペーストを充填した後、あるいは後工程ではんだ半田ペーストのリフロー後に剥離してもよい。
前記ドライフィルムは、その厚さが、例えば、15〜75μmの範囲のものが用いられ、その厚さは、後工程で形成すべき半田バンプのソルダーレジスト層の表面からの所望の突出高さに応じて設定される。
なお、前記粘着剤付き耐熱シートを貼付し、後工程で該開口内に半田バンプ用ペーストあるいは金属バンプ用ペーストを充填する工程の後にマイラーフィルムを剥離する場合には、粘着剤付き耐熱シートとして所望の突出高さに応じたものが選択される。
本発明において、印刷用マスク開口のソルダーレジスト開口に対するずれの方向(図1参照)は、印刷開始方向、即ち、スキージの移動方向と反対側であることが好ましい。このような構成によれば、半田ペーストが実装用パッドまで圧入される時に、ソルダーレジスト層の露出部が抵抗とならないのに加えて、スキージ移動方向からのローリングによる充填が加わるため、さらに特定の方向からの充填が起こる。
本発明において、半田ペーストの最大半田粒子径は、印刷用マスクの厚み以下であることが好ましい。半田ペーストの最大半田粒子径が印刷用マスクの厚みを超えると、スキージが半田粒子を半田ペースト充填用開口から掻き出してしまうからである。
以下、本発明に係る半田バンプの形成方法について、添付図面を参照して詳細に説明する。
先ず、フリップチップや、CPS等の半導体素子が接続搭載されるプリント配線板について、図2を参照して説明する。図2はプリント配線板の平面図である。
図2(a)において、プリント配線板5は、所定のサイズ(50mm×50mm程度)の個片(製品)基板50を所定個数(図2(a)では、9個)有しており、プリント配線板5の対角位置においては、後述するように、半田バンプを形成する際に、プリント配線板5と半田印刷用マスク1とを位置決めする指標となるアライメントマーク120が形成されている。
前記各個片基板50の中央部には、図2(b)に示すように、ICチップが接続実装される実装用パッド11(150μm程度の大きさを有する)が所定ピッチ(0.18mm程度)で、所定個数(1ピースあたり1000〜300000個)設けられている。
次に、前記プリント配線板5の実装用パッド上に半田バンプを形成する方法の一例について、図3(a)〜(e)および図4を参照して説明する。
図3(a)においてはプリント配線板5の一部である個片基板50が示され、この個別基板50を構成する絶縁基材6上に第1層導体回路8および層間絶縁層(無電解メッキ用接着剤層)9が形成され、また、層間絶縁層9上には、メッキレジスト層(永久レジスト層)10が形成されるとともに、かかるメッキレジスト層10の非形成部分には、図4に示すように、第2層導体回路13の一部である実装用パッド11(導体パターン)が形成されている。
前記メッキレジスト層10の上には、ソルダーレジスト層14が形成され、かかるソルダーレジスト層14には、実装用パッド11に対応して開口部14Aが形成されている。ここに、開口部14Aの開口径はAに設定されていて、実装用パッド11より小径である。
ここに、個片基板50の第1層導体回路8および第2層導体回路13は、いわゆるビルドアップ法により多層に形成されている。但し、各導体回路は多層である必要はなく、単層であってもよい。
前記絶縁基材6として、例えば、樹脂基板や、セラミック基板、ガラス基板、薄膜基板等を用いることができる。また、絶縁基材6の厚さは、通常、0.1mm〜2mm程度であることが好ましい。
本発明で用いられるプリント配線板において、導体回路およびアライメントマークは、セミアディティブ法によっても形成することができる。ここに、セミアディティブ法は、粗化された無電解メッキ用接着剤層の表面に無電解メッキ膜を形成し、この無電解メッキ膜にレジストを設けて電解メッキを行った後、メッキレジストを除去してメッキレジスト下の無電解メッキ膜をエッチングすることにより独立した導体回路を形成する方法である。かかるセミアディティブ法によれば、ヒートサイクル時にソルダーレジスト層14と導体回路の界面を起点としてソルダーレジスト層14等に発生する垂直方向のクラックを防止できる。
各実装用パッド11において開口部から露出する導体層には、その表面に粗化層(図示せず)が形成されているのが好ましく、更に、その導体層表面または粗化層表面には、ニッケル−金や、ニッケル−パラジウム−金からなる金属層16が形成されていることが好ましい。ここに、金は反射率が高いためアライメントマーク120の表面に被覆されると有利である。ニッケル−金からなる金属層16の形成は、無電解メッキにより行うことができる。
前記金属層16の厚さは、5μmであり、金厚さ0.1μmのフラッシュ金メッキ、または金厚さ0.5μmの厚付け金メッキでもよい。
前記第1導体回路8は、通常、電源層、グランド層等として作用するものであり、面状あるいは格子状のいずれに形成してもよい。
また、前記層間絶縁層9としては、例えば、無電解メッキ用接着剤が用いられる。かかる無電解メッキ用接着剤としては、絶縁性を有する各種樹脂等を用いることができ、例えば、エポキシ樹脂や、ポリイミド樹脂等を用いることができる。これらの樹脂は、硬化剤によって硬化される性質を有し、この種の硬化剤としては、例えば、イミダゾール系硬化剤や、酸無水物系硬化剤等が用いられる。
前記層間絶縁層9には、酸または酸化剤に可溶の耐熱性樹脂粒子が分散されていることが望ましい。このような耐熱性樹脂粒子を層間絶縁層9内に分散させた場合には、層間絶縁層9の表面を粗面化させることができ、メッキレジスト10および実装用パッド11との接着強度を高めることができる。
前記耐熱性樹脂粒子としては、例えば、アミン系硬化剤で硬化させたエポキシ樹脂からなる樹脂粒子をはじめ、メラミン樹脂や、尿素樹脂、グアナミン樹脂等に代表されるアミノ系樹脂からなる樹脂粒子があげられる。
前記耐熱性樹脂粒子としては、例えば、(1)平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粒子、(2)平均粒径が2μm以下の耐熱性1次樹脂粒子を凝集させて得られた平均粒径10μm以下の凝集粒子、(3)平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粒子と、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粒子との混合物、(4)平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粒子の表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粒子およびシリカ、アルミナ、炭酸カルシウムなどの無機粒子の少なくとも1種を付着させた疑似粒子、(5)平均粒径が0.1〜0.8μmの耐熱性樹脂粒子と平均粒径が0.8μmを超え2μm未満の耐熱性樹脂粒子の混合物等を用いることができる。
これらの樹脂粒子は、メッキレジスト10および実装用パッド11に対して複雑なアンカー効果(投錨効果)を呈するので、本発明において好適に使用しうるものである。
なお、前記層間絶縁材9として、感光性樹脂を用いてもよい。このように感光性樹脂を用いた場合には、かかる感光性樹脂に露光、現像処理を施すことにより、バイアホール形成用の孔等を容易に形成させることができる。かかる感光性樹脂としては、例えば、エポキシアクリレート樹脂等を用いることができる。
前記層間絶縁材9上に形成されるメッキレジスト10としては、例えば、エポキシ樹脂と、アクリル酸またはメタクリル酸等とを反応させて得られたエポキシアクリレート樹脂およびイミダゾール系硬化剤とからなる組成物、もしくはエポキシアクリレート樹脂と、ポリエーテルスルホンおよびイミダゾール系硬化剤からなる組成物等を用いることができる。
本発明におけるICチップを実装するための実装用パッド11は、バイアホール12と第2導体回路13で形成された導体層や、第2層導体回路13の一部を構成している導体層である。
このような実装用パッド11は、例えば、無電解めっきや、電解めっき、あるいは無電解めっきと電解めっきの2層構造等によって形成される。また、実装用パッド11のパッド径は、ソルダーレジスト層14に形成された開口部14Aの開口径Aよりも大きく設定されている。従って、実装用パッド11の周縁部は、ソルダーレジスト層14にオーバラップされるため、ソルダーレジスト層14により被覆されている。
なお、前記実装用パッド11は、例えば、円形や、長円形、長方形等の形状を有し、配線の幅よりもその幅が大きくなるように形成されることが好ましい。
前記実装用パッド11を被覆するソルダーレジスト層14は、例えば、エポキシ樹脂のアクリレートから形成されることが好ましく、このような樹脂の市販品をそのまま用いることができる。また必要に応じて、このような樹脂に、フタロシアニングリーン等の色素や顔料を混合して用いてもよい。
前記ソルダーレジスト層14の厚さは、形成すべき半田バンプの所望の高さに応じて設定されるが、例えば、5〜40μm程度であることが好ましい。厚さが5μm未満では、バンプの高さや体積が不足するからであり、厚さが40μmを超えると、開口径にバラツキが生じるため、バンプの高さや体積のバラツキが大きくなるからである。
次に、複数の個片基板50から構成されるプリント配線板5の実装用パッド11に、半田バンプを形成する方法について、図3(a)〜(e)を参照して説明する。
先ず、プリント配線板5にメタルマスク1を積層配置させる(図3(c)を参照)。ここに、メタルマスク1をプリント配線板5に積層する方法としては、例えば、メタルマスク1およびプリント配線板5を半田ペースト印刷機に配設し、メタルマスク1に形成されているアライメントマーク(図示せず)の位置を、CCDカメラ等を用いて認識し、次いで、プリント配線板5の上方からCCDカメラ等を用いてプリント配線板5に形成されたアライメントマーク120を認識する。そして、両アライメントマークのデータに基づいて、メタルマスクとプリント配線板を、両アライメントマークの中心が一致するように、位置合わせして積層配置する。
ここで、従来技術における印刷用マスク1とプリント配線板5とのアライメントについて、図5(a)を参照して説明する。
メタルマスク1に形成されているアライメントマークX1(例えば、貫通孔に樹脂が充填されたアライメントマーク)の位置は、そのアライメントマークX1とプリント配線板5に形成されているアライメントマーク(ソルダーレジスト開口形成に用いたアライメントマーク)120−1の中心を合わせると、メタルマスクの開口(印刷用開口)とソルダーレジストの開口SR01の中心が一致するように形成してある。
すなわち、メタルマスクに設けた印刷用開口の中心とアライメントマークX1の中心との間の距離L1と、プリント配線板5に設けたアライメントマーク120−1の中心とソルダーレジスト開口SR01の中心との間の距離L2が等しくなるように設定されている。
これに対して本願発明では、図5(b)に示すように、メタルマスク1に形成されているアライメントマークX2の位置は、そのアライメントマークX2とプリント配線板5に形成されているアライメントマーク120−2の中心を合わせると、メタルマスクに設けた印刷用開口とソルダーレジストの開口SR02の中心がずれるように形成してある。
すなわち、印刷用開口の中心とアライメントマークX2の中心との間の距離L1’と、アライメントマーク120−2の中心とソルダーレジストの開口SR02の中心との間の距離L2’が異なるように設定される。このため、L1’とL2’の差の分だけ、印刷用開口2の中心とソルダーレジスト開口SR02の中心がずれるのである。
この方法の場合、プリント配線板5に形成されたアライメントマーク120を認識するにあたり、プリント配線板5を印刷機の印刷ステージ(X−Yテーブル)上で吸引またはクランプ固定しておくことが望ましい。
ここで、印刷用マスク1について、図3(b)を参照して説明する。印刷用マスク1は、金属部分2、メッシュ(紗)、金属枠から形成されており、この金属部分2には、プリント配線板5の個片基板50に設けた各実装用パッド11に対応する位置にて印刷用の開口部(貫通孔)3が形成されている。
前記印刷用の開口部3の開口径Bは、前記ソルダーレジスト層14に形成された開口部14Aの開口径Aよりも大きく設定されている。
また、前記印刷用マスク1の印刷用開口部3の内周面に、プリント配線板5の積層面に向かって徐々に拡径するテーパが形成されていてもよい。この場合、そのテーパは、プリント配線板5に対する印刷用マスク1の積層面における印刷用開口部3の径と積層面の反対面における印刷用開口部3の径との差が2〜20μmになるように形成されていることが望ましい。
その理由は、径差が2μm未満では、印刷マスクがプリント配線板から離れるときに、半田ペーストがマスク開口の側面から離れにくいためであり、径差が20μmを超えると、マスク開口の底部におけるソルダーレジスト層表面との接触個所付近に存在する空気が気泡として巻き込まれやすくなるからである。
したがって、このようなテーパを印刷用開口部3に設けることにより、半田バンプの高さのバラツキが少なくなり、5μm以上のボイドを含まない半田バンプを形成することができる。
前記印刷用マスク1の厚さは、前述したように、形成されるべき半田バンプのソルダーレジスト層表面からの所望の突出高さに応じて選定され、10〜150μm程度の範囲が好ましく、15〜60μm程度がより好ましい範囲である。
その理由は、厚さが10μm未満では、バンプの高さや体積が小さくなったり、バンプ高さのバラツキが許容範囲を超えて大きくなったりするので、ヒートサイクル時にバンプに亀裂が入るからであり、厚さが150μmを超えると、5μm以上のボイドを生じることなく充填することが難しいからであるからである。
さらに、前記印刷用マスク1の開口部3の形状および大きさは、前述したように、ソルダーレジスト層に設ける開口部の形状および大きさに応じて選択され、例えば、直径60〜180μm程度の円形に形成することが好ましい。
その理由は、開口径が60μm未満では、バンプの高さや体積が不足するからであり、開口径が180μmを超えると、リフロー時に、隣接する半田ペースト間で半田ペーストの移動が起こり、バンプの高さや体積が小さな半田バンプができるからである。
前記印刷用マスクとして上述したレジスト材を用い、そのレジスト材に写真法により開口を形成する場合は、先のメタルマスクを用いた時とほぼ同様である。
つまり、レジスト層の開口を形成するためのフォトマスク(例えば、レジスト層の開口部のパターンが描画された厚さ5mmのフォトマスク)に形成されているアライメントマークの位置は、フォトマスクに形成されているアライメントマークの中心とプリント配線板に形成されソルダーレジスト開口を形成するときに用いたアライメントマークの中心を合わせると、レジスト層の開口の中心とソルダーレジスト層の開口の中心がずれるように形成してある。フォトマスクに描画された開口形成用のパターンの中心とフォトマスクに形成してあるアライメントマークの中心間の距離D1と、ソルダーレジスト開口形成用のプリント配線板に形成してあるアライメントマークの中心とソルダーレジスト開口の中心との間の距離D2が異なる。このため、D1とD2の差分だけ、レジスト層の開口の中心とソルダーレジスト開口の中心がずれるのである。そのずれ量は、レジスト層に開口を形成するためのフォトマスクのアライメントマーク位置を変化させることで調整することができる。このフォトマスクに描画されたパターンは、レジスト材がネガタイプであるか、またはポジタイプであるかに応じて形成する必要がある。
また、ソルダーレジスト開口を実装用パッドの中心からずらして形成し、マスクの開口は実装用パッドの中心に位置するよう行ってもよい。
前記印刷用マスク開口の中心をソルダーレジスト開口の中心からずらす方法は、上述した以外に、印刷機や露光機において、メタルマスクのアライメントマークや、フォトマスクのアライメントマークの中心と、ソルダーレジスト開口用のアライメントマークの中心とを敢えてずらして行なうことも可能である(この場合は、L1’=L2’、D1=D2であってもよい)。
この方法の場合、プリント配線板5に形成されたアライメントマーク120を認識するにあたり、プリント配線板5を露光機のX−Yテーブルに吸引またはクランプ固定しておくことが望ましい。レーザでレジスト層に開口を形成するときは、レジスト層形成後の基板をレーザ加工機に配設して、レジスト層に印刷用開口を形成するためのアライメントマークを、CCDカメラ等を用いて認識する。レーザ加工機の演算部には、レーザ加工をアライメントマークに対応して実装用パッドの中心に合わせて行うのでなく、所定の値だけずれるよう設定しておく。そのため、レジスト層の開口は、ソルダーレジスト開口に対して、レーザ加工機に設定した分だけ中心がずれることとなる。
この方法の場合、プリント配線板5に形成されたアライメントマーク120を認識するにあたり、プリント配線板5をレーザ加工機のX−Yテーブルに吸引またはクランプ固定しておくことが望ましい。
次に、印刷用マスク1に設けられた開口部3に、図3(c)に示されるように半田ペースト15を充填する。半田ペースト15としては、一般的に使用されている種類のものであれば使用できる。かかる半田ペースト15の代表例としては、例えば、Sn63Pb37や、Sn62Pb63Ag2、Sn、SnとAg、Cu、In、Bi等から選ばれる少なくとも1種のPbフリー半田(Sn−Ag系半田:例えば、Sn96〜98Ag2〜4、Sn−Cu系半田:例えば、Sn99.3Cu0.7、Sn−Ag−Cu半田、Sn−In系半田:例えば、Sn50〜65In35〜50、Sn−Bi系半田)等が用いることができる。
前記半田ペーストを構成する半田の平均粒子径は、5〜20μmの範囲が好ましく、5〜10μmの範囲がより好ましい。平均粒子径が5μm未満では、半田粒子が酸化しやすくなるため印刷条件が悪化し、半田ペーストの充填性が悪くなるためである。その結果、半田バンプの高さのバラツキが大きくなり、5μm以上のボイドを内包することになる。一方、平均粒子径が20μmを超えると、半田ペーストを充填する開口部に充填できる半田粒子数が減少するため、半田バンプの高さが低くなるからである。
前記半田ペーストを構成するフラックスの含有量は、9.5〜12.0mass%の範囲であることが好ましく、10.0mass%程度がより好ましい。含有量が9.5mass%未満では、半田粒子が酸化しやすくなるためであり、含有量が12.0mass%を超えると、フラックス蒸発時にボイドとなりやすいからである。
本発明においては、Pbフリー半田を用いることが好ましい実施の形態である。なぜならば、Pbフリー半田は酸化しやすいが、本発明では充填後の半田ペースト内に気泡が内包されにくいため、酸化が起こりにくくなるためである。そのため、Pbフリー半田からバンプを形成すると、電気的抵抗が小さい半田バンプを形成することができる。
前記印刷用マスク1に設けられた開口部3への半田ペースト15の充填は、ウレタン製のスキージを用い、そのスキージの移動速度を毎秒30mmとすることができる。
前記半田ペースト15を充填した後に、図3(d)に示されるように、印刷用マスク1をプリント配線板5(個片基板50)から離脱させることにより、プリント配線板5の実装用パッド11に半田ペースト15が印刷される。
印刷終了後には、図3(e)に示すように、印刷された半田ペースト15にリフロー処理を施し、半田バンプ17を形成する。これにより、プリント配線板5の個片基板50における実装用パッド11に対して半田バンプ17を形成することができる。さらに、必要に応じて洗浄を行ってもよい。
以上説明したように、印刷用マスクの開口中心がソルダーレジスト層開口の中心に対してずれた状態で、印刷用マスクの開口から半田ペーストが充填されると、印刷用マスク開口縁とソルダーレジスト層開口縁との距離が短い側から、半田ペーストが優先的に充填されるようになる。そのため、半田ペースト充填時に気泡を押し出すことが可能となるので、5μm以上のボイドを内包しない半田バンプを形成することができ、半田バンプ高さをほぼ均一にすることができる。したがって、半田バンプの電気抵抗を小さく抑制できるので発熱を防止し、ICのトランジスタへの電源供給の遅延を防止することができる。また、半田バンプの耐ヒートサイクル性が向上する。なぜならば、半田バンプ内にボイドがなかったり、バンプ高さが均一であるため、半田バンプに応力が集中しにくくなるからである。また、発熱を防止できるため、応力を小さくすることができるためである。
以下、本発明にかかる半田バンプの形成方法について、実施例に基づいて更に詳細に説明する。
先ず、前記セミアディティブ法を使用したビルドアップ法により、50mm×50mmのサイズの個片(製品)基板50の複数個からなるプリント配線板5を作成した。
この個片基板50においては、パッド径150μmの実装用パッド11が0.18mmピッチで1000個形成されている。また、実装用パッド11と同時に、パッド径1.0mmのアライメントマーク(パッド)120が基板5の角部に4個形成されている(図2(a)参照)。更に、実装用パッド11およびアライメントマーク120の表面には、ニッケル−金メッキが形成されている。
各プリント配線板5には、ソルダーレジスト層14が形成され、このソルダーレジスト層14には実装用パッド11に対応して開口径100μmの開口部14Aが形成されている。
前記プリント配線板5を印刷機(パナソニックファクトリーソリューションズ社製:商品名「SP印刷機」)のX−Yテーブルに吸引または吸着し、後述するメタルマスク1に形成されているアライメントマーク(図示せず)の位置を、CCDカメラ等を用いて認識する。
次いで、プリント配線板5の上方からCCDカメラ等を用いてプリント配線板5に形成されたアライメントマーク120を認識する。その後、両データに基づいて両アライメントマークの中心が一致するようにX−Yテーブルを移動させた後、プリント配線板5上にメタルマスクを載置する。
この実施例では、[0050]段落で示したL1’とL2’の差を2μmとしてあるので、印刷用開口3の中心がソルダーレジスト開口14Aの中心に対して2μmずれた状態で積層される。
印刷用マスクとしては、アディティブ法により作成された厚さ70μm、開口径130μmの半田印刷用開口部3を有するメタルマスク1を用いた。このメタルマスク1をソルダーレジスト層に積層した状態が図4に示されている。図4において、実装用パッド11のパッド径は150μm、ソルダーレジスト層14の開口部14Aの開口径は100μmであることから、実装用パッド11の周縁部はソルダーレジスト層14により被覆されている。
メタルマスク1がプリント配線板5上に積層された状態で、粒子径5〜20μmの半田粒子(Sn96〜98Ag2〜4)とフラックス(含有量10mass%)とからなる半田ペーストを、ウレタン製のスキージを用いて、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が大きい側から小さい側に向って(図1参照)、毎秒30mmの移動速度にて移動させることによって充填し、実装用パッド11に印刷した(図3(c)参照)。
半田ペーストを印刷した後、印刷用マスクを基板から取り外し(図3(d)参照)、基板全体を230℃にセットされたリフロー炉内に導入してリフロー処理を行なって、図3(e)に示すような半田バンプ17を得た。
メタルマスクに設けた印刷用開口中心とアライメントマークの中心との間の距離L1’と、プリント配線板に設けたアライメントマークの中心とソルダーレジスト開口の中心との間の距離L2’との差(開口のずれ量)を7μmとした以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
メタルマスクに設けた印刷用開口中心とアライメントマークの中心との間の距離L1’と、プリント配線板に設けたアライメントマークの中心とソルダーレジスト開口の中心との間の距離L2’との差(開口のずれ量)を15μmとした以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例2と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例3と同様に、半田バンプを形成した。
参考例1
開口のずれ量を1μmとした以外は実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
参考例2
開口のずれ量を17μmとした以外は実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
実施例1において、印刷用マスクとしてドライフィルム(デュポン社製のドライフィルム、商品名「RISTON」、厚さ38μm)を用いた。この際、プリント配線板5上にドライフィルムを、ラミネーターを用いて貼り付ける。その後、前記基板を露光機(伯東社製、商品名「HAP5035C」)のX−Yテーブルに吸引、吸着させる。次いで、プリント配線板5に形成されている、ソルダーレジスト開口を形成する時に用いたアライメントマークをCCDカメラ等を用いて認識した後、レジスト層に開口を形成するためのフォトマスクのアライメントマークをCCDカメラ等を用いて認識する。次いで、両アライメントマークのデータに基づいて両アライメントマークの中心が一致するようにX−Yテーブルを移動させる。その後、プリント配線板のレジスト層上に露光用マスクを積層する。
この実施例では、[0055]段落で示したD1とD2の差を2μmとしてあるので、ドライフィルムのレジスト層開口3(開口径:130μm)の中心がソルダーレジスト層開口の中心に対して2μmずれている(開口のずれ量が2μm)。なお、露光条件は、500Wの超高圧水銀灯を用い、露光量は50mJ/cmとする。
次に、1%の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像して、レジスト層開口3を形成した後、水洗および乾燥を行なった。さらに、レジスト層開口3が形成された基板を印刷機(パナソニックファクトリーソリューションズ社製、商品名「SP印刷機」)に搭載し、ウレタン製のスキージを用いて、毎秒30mmの移動速度にて、半田ペーストを印刷した。このときの印刷方向は、実施例1と同様である。
半田ペーストを印刷した後、基板全体を230℃にセットしたリフロー炉内に導入してリフロー処理を行ない、その後、基板を2%水酸化ナトリウム水溶液内に5分間浸漬してレジスト層だけを除去して、半田バンプを形成した。この際、ソルダーレジスト層の少なくとも一部が残存するように剥膜処理を行なった。
開口のずれ量を7μmとした以外は、実施例7と同様にして、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を15μmとした以外は、実施例7と同様にして、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例7と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例8と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例9と同様に、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例7と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例8と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例9と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例10と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例11と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例12と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例3
プリント配線板5上に印刷用マスク1としてドライフィルムを用い、開口のずれ量を1μmとした以外は、実施例7と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例4
プリント配線板5上に印刷用マスク1としてドライフィルムを用い、開口のずれ量を17μmとした以外は、実施例7と同様にして、半田バンプを形成した。
比較例1
印刷マスク(メタルマスク)の開口中心とソルダーレジスト開口の中心とを一致させて、プリント配線板5上に積層した以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
比較例2
ドライフィルムのレジスト層開口3の中心とソルダーレジスト層開口の中心とを一致させた以外は、実施例7と同様に、半田バンプを形成した。
メタルマスク1の半田印刷用開口部3の開口径を110μmとし、ソルダーレジスト層14の開口部14Aの開口径を50μmに形成し、印刷用開口3の中心がソルダーレジスト開口14Aの中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)で積層した以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を15μmとした以外は、実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を30μmとした以外は、実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例20と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例21と同様に、半田バンプを形成した。
参考例5
開口のずれ量を1μmとした以外は実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
参考例6
開口のずれ量を32μmとした以外は実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
ドライフィルムのレジスト層開口の開口径を110μmに形成し、ソルダーレジスト層開口の開口径を50μmに形成すると共に、レジスト層開口の中心がソルダーレジスト開口の中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)にした以外は、実施例7と同様に、半田バンプを形成した。このときのスキージの移動方向は、図1に示したような方向である。
開口のずれ量を15μmとした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を30μmとした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例25と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例26と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例27と同様に、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例26と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例27と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例28と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例29と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例30と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例7
開口のずれ量を1μmとした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例8
開口のずれ量を32μmとした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
比較例3
印刷マスク(メタルマスク)の開口中心とソルダーレジスト開口の中心とを一致させて、プリント配線板5上に積層した以外は、実施例19と同様に、半田バンプを形成した。
比較例4
ドライフィルムのレジスト層開口3の中心とソルダーレジスト層開口の中心とを一致させた以外は、実施例25同様に、半田バンプを形成した。
メタルマスク1の半田印刷用開口部3の開口径を100μmとし、ソルダーレジスト層14の開口部14Aの開口径を60μmに形成し、印刷用開口3の中心がソルダーレジスト開口14Aの中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)で積層した以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を10μmとした以外は、実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を20μmとした以外は、実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例38と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例39と同様に、半田バンプを形成した。
参考例9
開口のずれ量を1μmとした以外は実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
参考例10
開口のずれ量を22μmとした以外は実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
ドライフィルムのレジスト層開口の開口径を100μmに形成し、ソルダーレジスト層開口の開口径を60μmに形成すると共に、レジスト層開口の中心がソルダーレジスト開口の中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)にした以外は、実施例7と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を10μmとした以外は、実施例43と同様にして、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を20μmとした以外は、実施例43と同様にして、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、レジスト層開口から露出するソルダーレジスト層表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例43と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、レジスト層開口から露出するソルダーレジスト層表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例44と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、レジスト層開口から露出するソルダーレジスト層表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例45と同様に、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例43と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例44と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例45と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例46と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例47と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例48と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例11
開口のずれ量を1μmとした以外は、実施例43と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例12
開口のずれ量を22μmとした以外は、実施例25と同様にして、半田バンプを形成した。
比較例5
印刷マスク(メタルマスク)の開口中心とソルダーレジスト開口の中心とを一致させて、プリント配線板5上に積層した以外は、実施例37と同様に、半田バンプを形成した。
比較例6
ドライフィルムのレジスト層開口3の中心とソルダーレジスト層開口の中心とを一致させた以外は、実施例43と同様に、半田バンプを形成した。
メタルマスク1の半田印刷用開口部3の開口径を60μmとし、ソルダーレジスト層14の開口部14Aの開口径を40μmに形成し、印刷用開口3の中心がソルダーレジスト開口14Aの中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)で積層した以外は、実施例1と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を5μmとした以外は、実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を10μmとした以外は、実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例56と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例57と同様に、半田バンプを形成した。
参考例13
開口のずれ量を1μmとした以外は実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
参考例14
開口のずれ量を12μmとした以外は実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
ドライフィルムのレジスト層開口の開口径を60μmに形成し、ソルダーレジスト層開口の開口径を40μmに形成すると共に、レジスト層開口の中心がソルダーレジスト開口の中心に対して2μmずれた状態(開口のずれ量が2μm)にした以外は、実施例7と同様に、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を5μmとした以外は、実施例61と同様にして、半田バンプを形成した。
開口のずれ量を10μmとした以外は、実施例61と同様にして、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例61と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例62と同様に、半田バンプを形成した。
スキージの移動方向を、印刷用開口部3から露出するソルダーレジスト層14表面の面積が小さい側から大きな側に向う方向(図1に示すような方向と反対の方向)とした以外は、実施例63と同様に、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例61と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例62と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例63と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例64と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例65と同様にして、半田バンプを形成した。
実装用パッド11の数を300,000個とした以外は、実施例66と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例15
開口のずれ量を1μmとした以外は、実施例61と同様にして、半田バンプを形成した。
参考例16
開口のずれ量を12μmとした以外は、実施例61と同様にして、半田バンプを形成した。
比較例7
印刷マスク開口の中心とソルダーレジスト開口の中心とを一致させて、プリント配線板5上に積層した以外は、実施例55と同様に、半田バンプを形成した。
比較例8
ドライフィルムのレジスト層開口3の中心とソルダーレジスト層開口の中心とを一致させた以外は、実施例61と同様に、半田バンプを形成した。
以上説明したような実施例1〜72、参考例1〜16および比較例1〜8にしたがって製造したプリント配線板について、以下のような評価試験1〜3を行った。その試験結果を表1〜4に示す。
(評価試験1)
実施例1〜72、参考例1〜16および比較例1〜8で得たプリント配線板のソルダーレジスト層から突出している半田バンプを、それぞれランダムに100個選択し、そのバンプの高さをレーザ顕微鏡(KEYENCE社製、商品名「VK−8500」)により測定し、それらのバラツキ(標準偏差σ)を計算した。
(評価試験2)
実施例1〜72、参考例1〜16および比較例1〜8で得たプリント配線板の半田バンプを、それぞれランダムに100個選択し、それらの半田バンプ内にボイドが存在するかどうかを、X線テレビシステム(島津製作所製、商品名「SMX−100」)を用いて観察した。
なお、半田バンプ内に5μm以上のボイドが存在する場合には、×で示し、5μm未満のボイドが存在する場合には、○で示し、ボイドが存在しない場合には、◎で示した。
(評価試験3)
実施例1〜72、参考例1〜16および比較例1〜8で得たプリント配線板を、それぞれ100個準備し、半田バンプを介してICチップを実装した。実装後、導通テストを行って実装歩留まり(%)を求めた。
次に、それぞれの良品を各10個ランダムに取りだし、−55℃×5分⇔125℃×5分のヒートサイクル試験を、500回、1000回、2000回行ない、プリント配線板の裏面(IC実装面とは反対面)からICを介して再びプリント配線板の裏面に繋がっている特定回路の接続抵抗の変化量を測定し、電気的接続性を調べた。接続抵抗の変化量は、((ヒートサイクル後の接続抵抗値―初期値の接続抵抗値)/初期値の接続抵抗値)×100で表され、10個の良品のうち1つでもその値が10%を越えた場合には、電気的接続性が不良とみなし、×で示し、10個全ての値が10%以下の場合には、電気的接続性が良好とみなし、○で示した。
Figure 0004544982
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評価試験1の結果から、印刷用マスク開口の中心とソルダーレジスト開口の中心が、2μm以上であって、(dm−ds)/2μm以下の範囲内でずれている場合に、半田バンプの高さのバラツキが小さいことがわかる。これは、実装用電極パッド上に充填された半田ペースト内に5μm以上の気泡を包含していないため、各実装用電極パッド上の半田ペースのボリュームが一定であるからと推察される。また、気泡を巻き込んだままで印刷されにくいので、半田ペーストの高さが安定するためでもあると推察される。
評価試験2の結果から、印刷用マスク開口の中心とソルダーレジスト開口の中心が、2μm以上であって、(dm−ds)/2μm以下の範囲内でずれている場合には、半田バンプ内のボイドが減少することがわかる。これは、半田ペーストが実装用パッド上に充填されるときに、気泡を押し出しながら充填されるためと推察される。半田バンプ内のボイドが減少することにより、半田バンプの電気抵抗が下がり、ICチップのトランジスタへの電源供給が遅延なく行われることが確認された。また、ICチップとプリント板の熱膨張係数差により最も応力が発生する半田バンプにおいて、クラックの起点となるボイドがないし、発熱が少なくなるので、熱変化による環境劣化が発生しにくいことが確認された。
また、評価試験3の結果から、半田バンプ内のボイドの大きさと、半田バンプの高さのバラツキと、接続信頼性とが互いに密接に関係していることが確認された。即ち、半田バンプ内に大きなボイドがあるものほど、接続信頼性が低いことがわかった。その理由は、ボイドが起点となってバンプに亀裂が入ったものと推察される。また、半田バンプの高さのバラツキが大きいものほど、接続信頼性が低いことがわかった。その理由は、半田バンプの高さが低いものに応力が集中し、そのバンプに亀裂が入ったものと推察される。
さらに、実施例1〜6(実施例19〜24、実施例37〜42、実施例55〜60)と実施例7〜12(実施例25〜30、実施例43〜48、実施例61〜66)の試験結果をそれぞれ比べると、すべての評価試験において、後者の方が優れていることが確認された。これは、実施例7〜12等では、印刷用マスクとしてのレジスト層が、ソルダーレジスト層に密着しているためと推察される。印刷用マスクとして、メタルマスクや樹脂製マスクを用いる場合には、印刷用マスクがソルダーレジスト層に完全に密着しないため、両者間に空気層の隙間が生じる。そのような空気層は、スキージの移動により半田ペースト充填用開口部に押出されるため、半田ペースト内に巻き込まれやすいのではないかと推察される。それに対して、印刷用マスクとしてレジスト層を用いた場合には、レジスト層とソルダーレジスト層との間に空気層の隙間が存在しないので、より優れた試験結果を得ることができたものと推察される。また、密着しているので、実装用パッドからレジスト層表面までの高さが一定となるので、バンプ高さのバラツキが減少したものと推察される。
また、実施例1〜3等と実施例4〜6等の試験結果を比べると、スキージの移動方向(印刷方向)が、印刷用マスクの開口部から露出するソルダーレジスト層表面の面積が大きい側から小さい側に向う方向(図1に示すような方向:順方向)であるような前者は、それと反対の方向(逆方向)である後者に比べてより優れた試験結果を得ることが確認された。
また、実施例7〜12等と実施例13〜18等の試験結果を比べると、実装用パッド数が1000個である場合も、300000個である場合でもほぼ同等の優れた結果を得ることができることが確認された。
以上説明したように、本願発明にかかるすべての実施例1〜72において、参考例1〜16および比較例1〜8に比べて優れた結果を得ることができ、特に、印刷用マスクとしてレジスト層を用い、スキージによる印刷方向が順方向である場合に特に優れていることが確認された。
なお、前述した各実施例において、スキージの移動方向(印刷方向)が順方向である場合と逆方向である場合について説明したが、本願発明にかかる半田バンプ形成方法は、開口のずれ量が所定の範囲内にある限り、これらの印刷方向に限定されるべきものではない。
本発明は、印刷用マスクを使用して実装用パッドに半田ペーストを印刷するとともに、リフロー処理によって実装用パッドに半田バンプを形成する方法において、ソルダーレジストの開口中心と半田印刷用マスクの開口中心をずらした状態で印刷することで、バンプ高さのばらつきを最小限に抑制し、かつ5μm以上のボイドを含まない半田バンプを形成する方法を提案する。
本発明にかかる半田バンプ形成方法を説明するための概略図である。 (a)〜(b)は、本発明を適用するプリント配線板の平面図である。 (a)〜(e)は、図2に示すプリント配線板上に半田バンプを形成する方法の一例を示す概略的な工程図である。 図3に示すプリント配線板に印刷用マスクを積層した状態を示す部分断面図である。 (a)は、先行技術における印刷用マスクとプリント配線板のアライメント方法を説明する図、(b)は、本願発明における印刷用マスクとプリント配線板のアライメント方法を説明する図である。
符号の説明
1 印刷用マスク
2 金属部分
3 印刷用マスク開口部
5 プリント配線板
6 絶縁基材
8 第1層導体回路
9 層間絶縁層
10 メッキレジスト
11 実装用パッド
12 バイアホール
13 第2層導体回路
14 ソルダーレジスト層
14A ソルダーレジスト層開口部
15 半田ペースト
17 半田バンプ
A ソルダーレジスト層開口部の開口径
B 印刷マスク開口部の開口径

Claims (3)

  1. プリント配線板に形成されたソルダーレジスト層の開口部から露出する半導体素子実装用パッドに、印刷用マスクに形成された印刷用開口部を対向させた状態で、スキージを用いて半田ペーストを充填することによって、半導体素子実装用パッド上に半田ペーストを印刷し、その後、リフロー処理を施すことによって、前記半導体素子実装用パッド上に半田バンプを形成する方法において、
    前記印刷用マスクの開口部の開口径をdm(μm)とし、前記ソルダーレジスト層の開口部の開口径をds(μm)とするとき、
    前記印刷用マスクの開口部の開口径dmを前記ソルダーレジスト層の開口部の開口径dsよりも大きくするとともに、
    前記印刷用マスクの開口部の中心と前記ソルダーレジスト層の開口部の中心と(μm)〜(dm−ds)/2(μm)の範囲ずらして前記ソルダーレジスト層に前記印刷用マスクを載置させ、または開口させて、
    前記印刷用マスクの開口部内に前記ソルダーレジスト層の開口部全体を位置させ、かつ前記印刷用マスクの開口部内のいずれかの位置に前記ソルダーレジスト層の大きな露出部を生じさせることを特徴とする半田バンプ形成方法。
  2. 前記印刷用マスクの開口内に生じるソルダーレジスト層の大きな露出部は、前記スキージの移動方向と反対の側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の半田バンプ形成方法。
  3. 前記印刷用マスクは、メタルマスクまたはドライフィルムを用いて形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の半田バンプ形成方法。
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