JP4541560B2 - 電子デバイス、電子源及び画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子デバイス、電子源及び画像形成装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、電子デバイスの製造方法及びその製造装置に関し、とりわけ、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体の液滴を基板上に付与する工程を経て製造される電子デバイスの製造方法に関する発明である。
【0002】
背景技術
従来、電子放出素子には大別して熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られている。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「FE型」と称す。)、金属/絶縁層/金属型(以下、「MIM型」と称す。)や表面伝導型電子放出素子等が有る。
【0003】
FE型の例としては、W.P. Dyke and W.W. Dolan, “Field Emission”, Advance in Electron Physics, 8,89(1956)あるいはC.A. Spindt, “Physical Properties of thin−film field emission cathodes with molybdenum cones”, J. Appl. Phys. ,47,5248(1976)等に開示されたものが知られている。
【0004】
MIM型の例としては、C.A. Mead, “Operation of Tunnel−Emission Devices”, J. Appl.Phys., 32,646(1961)等に開示されたものが知られている。
【0005】
表面伝導型電子放出素子の例としては、M.I. Elinson, Radio Eng. Electron Phys., 10,1290(1965)等に開示されたものがある。
【0006】
表面伝導型電子放出素子は、絶縁性基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものである。
【0007】
この表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:“Thin Solid Films”, 9,317(1972)]、In23/SnO2薄膜によるもの[M.Hartwell and C.G. Fonstad:“IEEE Trans. ED Conf.”, 519(1975)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告されている。
【0008】
これらの表面伝導型電子放出素子の典型的な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図25に模式的に示す。同図において2001は基板である。2004は導電性膜で、H型形状のパターンに形成された金属酸化物薄膜等からなり、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処理により電子放出部2005が形成される。尚、図中の素子電極間隔Lは、0.5〜1mm、W’は、0.1mmで設定されている。
【0009】
これらの表面伝導型電子放出素子においては、電子放出を行う前に導電性膜2004を予め通電フォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出部2005を形成するのが一般的である。即ち、通電フォーミングとは、前記導電性膜2004の両端に電圧を印加通電し、導電性膜2004を局所的に破壊、変形もしくは変質させて構造を変化させ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部2005を形成する処理である。尚、電子放出部2005では導電性膜2004の一部に亀裂が発生しており、その亀裂付近から電子放出が行われる。
【0010】
上述の表面伝導型電子放出素子は、構造が単純であることから、大面積に亙って多数素子を配列形成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすための種々の応用が研究されている。例えば、荷電ビーム源、表示装置等の画像形成装置への利用が挙げられる。
【0011】
従来、多数の表面伝導型電子放出素子を配列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素子電極)を配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した行を多数行配列(梯子型配置とも呼ぶ)した電子源が挙げられる(例えば、特開昭64−31332号公報、特開平1−283749号公報、同2−257552号公報)。
【0012】
また、特に表示装置においては、液晶を用いた表示装置と同様の平板型表示装置とすることが可能で、しかもバックライトが不要な自発光型の表示装置として、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源と、この電子源からの電子線の照射により可視光を発光する蛍光体とを組み合わせた表示装置が提案されている(アメリカ特許第5066883号明細書)。
【0013】
また図26は、特開平2−56822号公報に開示されている電子放出素子の構成を示す斜視図である。同図において、3001は基板、3002および3003は素子電極、3004は導電性膜、3005は電子放出部である。この電子放出素子の製造方法としては、様々な方法があるが、例えば、基板3001に一般的な真空蒸着技術や、フォトリソグラフィ技術により素子電極3002、3003を形成する。次いで導電性膜3004は分散塗布法によって形成する。その後、素子電極3002、3003に電圧を印加し通電処理を施すことによって電子放出部3005を形成している。
【0014】
しかしながら、従来の電子放出素子の製造方法は、半導体プロセスを主体とする方法によるため、工程数が多く、現行の技術では大面積に電子放出素子を形成することが困難であって、特殊かつ高価な製造装置を必要とし、生産コストが高いといった欠点があった。
【0015】
そこで本出願人等は、金属含有溶液を液滴の状態で基板上に吐出して素子電極及び素子膜を形成し、その素子を絶縁基板上にマトリックス状に配列した電子源基板を検討してきた。
【0016】
例えば、特開平8−171850号公報には、前記素子電極及び素子膜をインクジェット法を用いて形成する方法が、また、特開平9−069334号公報、EP−A−0717428号には、ステージに配置された基板上に、該ステージを走査させながらインクジェット法にて液滴を付与し、前記素子膜を形成する方法が記載されている。
【0017】
一方、電子放出素子及び電子源以外の電子デバイスを、インクジェット法を用いて製造する例として、特開平8−327816号公報にはインクジェット法を用いたカラーフィルタの製造方法が記載されている。
【0018】
しかし、前述の電子放出素子をインクジェット法を用いて製造する方法及びその製造装置においては、電子源基板の大型化に伴う基板の変形(歪み、基板の厚みむら)に応じた液滴の付与位置の補正機構を具備しておらず、大面積電子源基板やそれを用いた画像形成装置を製造する際の歩留まりを向上させることが困難であり、生産コストが高くなるという問題があった。
【0019】
また、電子放出素子等の製造に限らず、前述したカラーフィルターのインクジェット法を用いた製造においても同様に大型化に伴う基板の変形(歪み、基板の厚みむら)に応じた液滴の付与位置の補正機構を具備しておらず、製造する際の歩留まりを向上させることが困難であり、生産コストが高くなるという問題があった。
【0020】
本発明の目的は、電子デバイスを構成する部材を、基板上の所望の複数箇所に精度良く形成することのできる製造方法を提供することである。
【0021】
また、本発明の目的は、複数の基板に対して、電子デバイスを再現性良く形成することのできる製造方法を提供することである。
【0022】
また、本発明の目的は、基板上に、特性の揃った電子デバイスを複数形成することができる製造方法を提供することである。
【0023】
また、本発明の目的は、電子放出特性の揃った複数の電子放出素子を有する電子源を製造できる製造方法を提供することである。
【0024】
また、本発明の目的は、低コストかつ容易に、均一な特性の電子デバイスを製造し得る製造方法を提供することにある。
【0025】
発明の開示
上記の目的を達成すべく成された本発明の構成は、以下の通りである。
【0026】
電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体の液滴を、該液滴の吐出部と前記電子デバイスを構成する別の部材が予め形成された基板とを該基板の面内方向に連続的に相対移動させながら、前記吐出部からインクジェット法により吐出させて、前記基板の表面の複数箇所に付与する工程を有する電子デバイスの製造方法であって、
前記相対移動は、前記基板の厚さ方向における前記表面の位置の前記面内方向における分布を示す情報に応じて、前記吐出部と前記表面との距離を一定に保つ補正をしながら行なわれることを特徴とする電子デバイスの製造方法である。
【0027】
本発明の電子デバイスの製造方法は、
前記情報が、前記表面の前記位置を測定し、該測定結果を補完することによって求めた情報であること、
前記情報が、前記複数箇所の一部の前記位置を測定し、該測定結果を補完することによって求めた、前記複数箇所の全ての前記位置の分布を示す情報であること、
前記情報の取得を、複数枚の基板毎に行うこと、
前記相対移動は、前記吐出部を前記面内方向に移動させず、前記基板を前記面内方向に移動させることによって行うこと、
前記補正は、前記吐出部を前記厚さ方向に動かすことによって行うこと、
前記複数箇所には前記別の部材が位置していること、
前記付与する工程の後に、前記形成材料を含む前記部材を前記表面の上に形成する工程を有すること、
前記インクジェット法は、圧電素子により液滴を吐出させる方式、又は、液体に熱エネルギーを与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方式であること
をも含むものである。
【0028】
また、本発明は、カラーフィルターの製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記カラーフィルターを構成する部材の形成材料を含む液体を用いた上記いずれかの電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とするカラーフィルターの製造方法である。
また、本発明は、ディスプレーの製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記ディスプレーを構成する部材の形成材料を含む液体を用いた上記いずれかの電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とするディスプレーの製造方法である。
【0029】
また、以上述べた本発明の製造方法は更に、
前記インクジェット法は、液体に熱エネルギーを与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方式であること、
前記インクジェット法は、圧電素子により液滴を吐出させる方式であることをも含むものである。
【0030】
また、本発明は、複数の電子放出素子を備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記電子放出素子を構成する導電部材の形成材料を含む液体を用いた上記いずれかの電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法である。
【0031】
また、本発明は、一対の電極間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素子を複数、備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記導電性膜の形成材料を含む液体を用いた上記いずれかの電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法である。
【0032】
また、本発明は、一対の電極間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素子を複数、備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記一対の電極の形成材料を含む液体及び前記導電性膜の形成材料を含む液体を夫々用いた上記いずれかの電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法である。
【0033】
また、本発明は、電子源と、前記電子源からの電子が照射される画像形成部材とを備える画像形成装置の製造方法において、前記電子源は、上記いずれかの電子源の製造方法にて製造されることを特徴とする画像形成装置の製造方法である。
【0034】
以上述べた本発明における電子デバイスとは、例えば、液晶ディスプレーのカラーフィルター、あるいは、液晶ディスプレー、プラズマディスプレー、電子線ディスプレー等各種ディスプレーの駆動用回路、あるいは、電子源自体などを包含するものであり、本発明の製造方法及び製造装置により形成される上記電子デバイスの構成部材とは、特に、上記カラーフィルターにおいては、フィルターエレメント、上記各種ディスプレーの駆動用回路においては、回路基板上にパターニングされた駆動用導電体や該駆動用導電体間を絶縁するために該回路基板上にパターニングされた絶縁体、電子源においては、複数の電子放出素子の構成部材や該電子放出素子を駆動配線に接続する導電体などである。
【0035】
上記のような電子デバイスの構成部材の形成材料を含む液滴を、該液滴の吐出部と該液滴が付与される基板とを該基板の面内方向において相対移動させて該基板上の複数箇所に付与する場合に、該基板が元々持っている厚さむらや該液滴付与に至るまでの製造工程において生じた該基板の歪みなどにより該基板自体の厚さに分布を持っていたり、あるいは、該液滴の付与に際して該基板を保持するステージ自体の平面性や前記相対移動時の前記吐出部と該基板との平行度が一定ではなかったりすることによって、該基板上の液滴を付与しようとしている場所(付与箇所)毎に前記吐出部との間の距離が異なってしまい、この距離の違いによって、実際に付与される液滴の位置(付与位置)は前記付与箇所からずれてしまう。
【0036】
以上述べた本発明の製造方法によれば、前記液滴の付与は、前記相対移動させた際に生じる前記吐出部と前記基板上の液滴の付与面との距離の分布に応じて該付与面上での液滴の付与位置を補正しながら行なわれる、あるいは、前記基板の厚さの分布に応じて該基板面上での液滴の付与位置を補正しながら行なわれるので、該基板上の液滴を付与しようとしている複数の場所(付与箇所)へ精度良く液滴を付与することができる。
【0037】
また、後述する製造装置においても、とりわけ、前記吐出部と前記基板上の液滴の付与面との距離を検出する手段と、前記検出結果に基づいて前記付与面上での該液滴の付与位置を制御する手段とを備えている、あるいは、前記基板の厚さを検出する手段と、前記検出結果に基づいて前記基板面上での該液滴の付与位置を制御する手段とを備えているので、上記補正が可能であり、該基板上の液滴を付与しようとしている複数の場所(付与箇所)へ精度良く液滴を付与することができる。
【0038】
以上の本発明の製造方法を用いることにより、上記カラーフィルターにおいては、フィルターエレメントの色ずれを極力防止することができ、上記各種ディスプレーの駆動用回路においては、駆動用導電体間での不要な短絡を極力防止することができ、電子源においては、不良な電子放出素子の発現や特性の不均一化を極力防止することができる。
【0039】
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明の好ましい実施態様を示す。
【0040】
まず、第1の実施態様について以下に詳述する。
【0041】
図1は、本実施態様において用いられる表面伝導型電子放出素子の一構成例を示す模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は断面図である。図1において、1は基板、2と3は電極(素子電極)、4は一対の導電性膜、5は該一対の導電性膜の間隙である。
【0042】
基板1としては、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラスにスパッタ法等によりSiO2を積層した積層体、アルミナ等のセラミックス及びSi基板等を用いることができる。
【0043】
対向する素子電極2,3の材料としては、一般的な導体材料を用いることができ、例えばNi、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等の金属或は合金及びPd、Ag、Au、RuO2、Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から構成される印刷導体、In23−SnO2等の透明導電体及びポリシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択される。
【0044】
素子電極間隔L、素子電極長さW、導電性膜4の形状等は、応用される形態等を考慮して、設計される。素子電極間隔Lは、好ましくは、数百nmから数百μmの範囲とすることができ、より好ましくは、素子電極間に印加する電圧等を考慮して数μmから数十μmの範囲とすることができる。素子電極長さWは、電極の抵抗値、電子放出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲とすることができる。素子電極2,3の膜厚dは、数十nmから数μmの範囲とすることができる。
【0045】
導電性膜4を構成する材料としては、例えばPd,Pt,Ru,Ag,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等の金属、PdO,SnO2,In23,PbO,Sb23等の酸化物導電体、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB4,GdB4等の硼化物、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC等の炭化物、TiN,ZrN,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボン等が挙げられる。
【0046】
導電性膜4の膜厚は、素子電極2,3へのステップカバレージ、素子電極2,3間の抵抗値等を考慮して適宜設定されるが、通常は、数Å〜数百nmの範囲とするのが好ましく、より好ましくは1nm〜50nmの範囲とするのが良い。その抵抗値は、Rsが102Ω/□から107Ω/□の値であるのが好ましい。
【0047】
また、以上の電子放出素子のより好ましい形態として、図2(a)、(b)に示されるように、間隙5内及び導電性膜4上に炭素あるいは炭素化合物の膜4aを有する形態が挙げられ、該炭素あるいは炭素化合物の膜は、間隙5よりも狭い間隙5aを形成し、寿命及び電子放出効率がより向上される。
【0048】
図3は、本実施態様で製造される電子源であり、以上述べた電子放出素子が基板1上に複数配置された電子源である。ここで、11は列方向配線、10は行方向配線、6は絶縁層であり、上記電子放出素子の複数が、複数の行方向配線10及び複数の列方向配線11とによりマトリクス配線されている。
【0049】
以下に、図3に示される電子源の本実施態様における製造方法について説明する。
【0050】
1)まず、絶縁基板1を洗剤、純水及び有機溶剤等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により素子電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフィー技術を用いて基板1上に素子電極2及び3を形成する。
【0051】
2)次に、素子電極2と接続する列方向配線11、絶縁膜6を介して、素子電極3と接続する行方向配線10を順次形成する。
【0052】
3)そして、液滴付与装置を用いて上記の各素子電極2、3間に、前述の図1の導電性膜4を形成する材料を含有する溶液を付与し、これを加熱することで導電性膜4を形成する。
【0053】
ここで、図4は、本実施態様において用いる液滴付与装置を示す模式図である。
【0054】
液滴付与装置としては、任意の液滴を形成できる装置であればどのような装置を用いても構わないが、特に十数ngから数十ng程度の範囲での制御が可能で、且つ数十ng程度以上の微少量の液滴を容易に形成することができるインクジェット方式の装置を用いることが好ましい。また、インクジェット方式としては、液体に熱エネルギーを与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる、所謂バブルジェット方式、または、圧電素子により液滴を吐出させるピエゾ方式のいずれも利用することができる。
【0055】
液滴の材料としては、液滴が形成できる状態であればどのような状態でも構わないが、水、溶剤等に前述の金属等を分散あるいは溶解した溶液、有機金属溶液等が挙げられる。例えば、導電性膜となる元素あるいは化合物がパラジウム系の例をとると、酢酸パラジウム−エタノールアミン錯体(PA−ME)、酢酸パラジウム−ジエタノール錯体(PA−DE)、酢酸パラジウム−トリエタノールアミン錯体(PA−TE)、酢酸パラジウム−ブチルエタノールアミン錯体(PA−BE)、酢酸パラジウム−ジメチルエタノールアミン錯体(PA−DME)等のエタノールアミン錯体を含んだ水溶液等が挙げられる。
【0056】
図4において、基板ステージ8上の基板1の上方に吐出ヘッド7が設置され、ステージ8(或いは吐出ヘッド7)を移動させながら、該吐出ヘッドに設けられた吐出ノズルから金属含有溶液が液滴状態で吐出され、基板1上の上記各素子電極2,3間に液滴12を付着させる。
【0057】
ステージ8(或いはヘッド7)の移動速度は、目標タクトと基板サイズ、及び吐出性能等によって異なるが、1mm/sec〜1000mm/sec程度が好ましい。また、吐出口−基板間距離Dは、10μm〜2mm程度に設定され、小さい方が着液位置のばらつきが抑えられることが分かっているが、装置及び基板厚み等の精度から100μm〜1000μm程度が一般的である。
【0058】
こうした液滴12を吐出ヘッド7に設けられた吐出ノズルから各素子電極2,3間の所望の位置に付与するわけであるが、基板1は基板がもとから持っている厚みむらや、作製工程における歪等よって基板全面の厚さに分布をもっていたり、ステージ8自身の平面性や、ステージ8を移動したときの平行度も一定ではないので、基板の場所によって上記吐出ノズルと基板1間の距離が変化するため、設計値通りの位置に液滴付与ができず、歩留まりが著しく低下する。
【0059】
そこで本実施態様の製造方法においては、吐出ノズルの吐出口−基板間距離Dの変動に対応するため、距離測定センサー9が吐出ヘッド7の横に設けられており、このセンサー9からの情報により吐出に補正をかけるものである。
【0060】
補正の方式としては、(1)Dの変動情報に基づき、例えばピエゾ素子等を用いてスキャン中にヘッドを上下に動かすことで、Dを一定に保ち着液位置を制御する方式、(2)Dの変動情報に基づき、吐出のタイミングを変えることで、着液位置を制御する方式等が挙げられ、それ以外にも、(3)ステージ側にチルト機能を持たせてDの測定値に応じてステージを傾ける方式もあるが、この方式は傾きが一次でない場合の補正に難点がある。
【0061】
また、吐出口−基板間距離Dの測定は、吐出直前或いは吐出と同時に行ってもよいが、予め測定のみを行っておいてもよい。
【0062】
図4において、12は液滴である。液滴12の速度(吐出速度)は、吐出条件や液の種類・粘度等によって異なるが、一般的には数m/sec〜数十m/sec程度である。例えば、吐出速度が10m/sec、ステージ速度が500mm/sec、Dの変動が100μmの場合、単純計算で着液位置は5μmずれることになる。
【0063】
以上の液滴付与装置を用いて、上述の1)〜3)の工程で作成された基板を上記の液滴付与装置のステージ8上に固定し、距離測定センサー9を用いて、基板全面において吐出口−基板間距離Dを測定する。さらに、その測定データに基づき、基板1上での着液位置を補正しながら、導電性膜4を形成する材料を含有する溶液の液滴12を付与し、300℃〜400℃で焼成することにより、上記の各素子電極2,3間に導電性膜4を形成する。
【0064】
4)次に、フォーミングと呼ばれる通電処理を施す。各素子電極2,3間に通電を行うと、各導電性膜4に図3に示されるように亀裂などの間隙5が形成される。
【0065】
通電フォーミングの電圧波形の例を図5に示す。
【0066】
電圧波形は、特にパルス波形が好ましい。これにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印加する図5(a)に示した手法と、パルス波高値を増加させながらパルスを印加する図5(b)に示した手法がある。
【0067】
まず、パルス波高値を定電圧とした場合について図5(a)で説明する。図5(a)におけるT1及びT2は電圧波形のパルス幅とパルス間隔である。三角波の波高値(ピーク電圧)は、電子放出素子の形態に応じて適宜選択される。このような条件のもと、例えば、数秒から数十分間電圧を印加する。パルス波形は、三角波に限定されるものではなく、矩形波等の所望の波形を採用することができる。
【0068】
次に、パルス波高値を増加させながら電圧パルスを印加する場合について図5(b)で説明する。図5(b)におけるT1及びT2は、図5(a)に示したのと同様とすることができる。三角波の波高値(ピーク電圧)は、例えば0.1Vステップ程度づつ、増加させることができる。
【0069】
通電フォーミング処理の終了は、パルス間隔T2中に、導電性膜4を局所的に破壊,変形しない程度の電圧を印加し、電流を測定して検知することができる。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる電流を測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示した時、通電フォーミングを終了させる。
【0070】
フォーミング処理以降の電気的処理は、例えば図6に示すような真空処理装置内で行うことができる。この真空処理装置は測定評価装置としての機能をも兼ね備えている。
【0071】
図6において、55は真空容器であり、56は排気ポンプである。真空容器55内には、以上述べた基板1が配されている。また、51は上記の各素子電極2,3間に素子電圧Vfを印加するための電源、50はその時に流れる素子電流Ifを測定するための電流計、54は基板1上の電子源から放出される放出電流Ieを捕捉するためのアノード電極、53はアノード電極54に電圧を印加するための高圧電源、52は放出された放出電流Ieを測定するための電流計である。一例として、アノード電極54の電圧を1kV〜10kVの範囲とし、アノード電極54と電子源との距離Hを2mm〜8mmの範囲として測定を行うことができる。
【0072】
真空容器55内には、不図示の真空計等の真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられていて、所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるようになっている。
【0073】
排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータリーポンプ等からなる通常の高真空装置系と、イオンポンプ等からなる超高真空装置系とにより構成されている。ここに示した基板1を配した真空処理装置の全体は、不図示のヒーターにより加熱できる。
【0074】
5)次に、活性化工程と呼ばれる処理を施すことが好ましい。
【0075】
活性化工程は、例えば、有機物質のガスを含有する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、各素子電極2,3間にパルスの印加を繰り返すことで行うことができ、この処理により、素子電流If,放出電流Ieが、著しく変化し、各電子放出素子の電子放出効率及び寿命が向上する。
【0076】
活性化工程における有機物質のガスを含有する雰囲気は、例えば油拡散ポンプやロータリーポンプなどを用いて真空容器内を排気した場合に雰囲気内に残留する有機ガスを利用して形成することができる他、オイルを使用しないイオンポンプなどにより一旦十分に排気した真空中に適当な有機物質のガスを導入することによっても得られる。このときの好ましい有機物質のガス圧は、前述の素子の形態、真空容器の形状や、有機物質の種類などにより異なるため、場合に応じ適宜設定される。適当な有機物質としては、アルカン、アルケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類、フェノール、カルボン、スルホン酸等の有機酸類等を挙げることが出来、具体的には、メタン、エタン、プロパンなどCn2n+2で表される飽和炭化水素、エチレン、プロピレンなどCn2n等の組成式で表される不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミン、エチルアミン、フェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が使用できる。
【0077】
この処理により、雰囲気中に存在する有機物質から、炭素あるいは炭素化合物が各電子放出素子上に堆積し、前述の図2に示された構造の電子放出素子となる。
【0078】
ここで、炭素あるいは炭素化合物とは、例えばグラファイト(いわゆるHOPG,PG,GCを包含するもので、HOPGはほぼ完全なグラファイト結晶構造、PGは結晶粒が20nm程度で結晶構造がやや乱れたもの、GCは結晶粒が2nm程度になり結晶構造の乱れがさらに大きくなったものを指す。)、非晶質カーボン(アモルファスカーボン及び、アモルファスカーボンと前記グラファイトの微結晶の混合物を指す。)であり、その膜厚は、50nm以下の範囲とするのが好ましく、30nm以下の範囲とすることがより好ましい。
【0079】
活性化工程の終了判定は、素子電流Ifと放出電流Ieを測定しながら、適宜行うことができる。
【0080】
6)このような工程を経て得られた電子源は、更に安定化工程を行うことが好ましい。この工程は、真空容器内の有機物質を排気する工程である。真空容器を排気する真空排気装置は、装置から発生するオイルが各電子放出素子の特性に影響を与えないように、オイルを使用しないものを用いるのが好ましい。具体的には、ソープションポンプ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙げることが出来る。
【0081】
真空容器内の有機成分の分圧は、上記炭素あるいは炭素化合物がほぼ新たに堆積しない分圧で10-6Pa以下が好ましく、さらには10-8Pa以下が特に好ましい。さらに真空容器内を排気するときには、真空容器全体を加熱して、真空容器内壁や、各電子放出素子に吸着した有機物質分子を排気しやすくするのが好ましい。このときの加熱条件は、80〜250℃好ましくは150℃以上で、できるだけ長時間処理するのが望ましい。真空容器内の圧力は極力低くすることが必要で、10-5Pa以下が好ましく、さらには10-6Pa以下が特に好ましい。
【0082】
安定化工程を行った後の、駆動時の雰囲気は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ましいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去されていれば、圧力自体は多少上昇しても十分安定な特性を維持することが出来る。このような真空雰囲気を採用することにより、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、結果として素子電流If,放出電流Ieが、安定する。
【0083】
以上説明したように、本実施態様によれば、少なくとも導電性膜形成材料を含む溶液で構成される液滴を吐出して基板に付与する工程を有しており、この液滴付与工程において、少なくとも基板と吐出口との距離情報に基づいて吐出補正を行っているため、基板やステージ、駆動軸等に起因する吐出口−基板間距離の変動を吸収することができる。
【0084】
また、吐出口−基板間距離を極力小さくすることができるので、着液精度を向上させることができ、さらにステージの移動速度を速くすることができるため、製造タクトが向上する。
【0085】
これらにより、大面積基板の全面において、良好な素子特性を有する電子源基板を歩留まり良く、かつ低コストで作製することが可能となる。
【0086】
更に、かかる電子源を用いた画像形成装置においては、低電流で明るい高品位な画像形成装置、例えばカラーフラットテレビが実現される。
【0087】
次に、第2の実施態様について以下に詳述する。
【0088】
本実施態様においても前述した第1の実施態様と同様に上述の1)〜3)の工程で作成された基板1に液滴付与装置を用いて、導電性膜4を形成する材料を含有する溶液の液滴を、各素子電極2,3間に付与し、300℃〜400℃で焼成することにより、上記の各素子電極2,3間に導電性膜4を形成する。
【0089】
図7は、本実施態様における電子源の製造装置の概略図、図8は、導電性膜の形成工程フローチャート、図9は、図7における液滴付与装置およびその上下駆動機構の概略構成図である。
【0090】
図7および図9において、1は素子電極2,3と同電極ヘ電圧を印加する配線(不図示)が形成された基板、18は液滴付与装置、20は液滴付与装置の上下駆動機構、12は液滴、24は基板1と液滴付与装置18間の距離測定装置、25はXY方向走査機構を具備したステージ、26はステージ位置検出機構、28は液滴付与装置18の制御・駆動機構、29は制御コンピュータである。
【0091】
液滴付与装置18及び付与する溶液としては、前述の第1の実施態様と同様のものを用いることができる。
【0092】
基板1はステージ25上に固定され、ステージに具備したXY方向走査機構によってXY方向に走査される。ステージ25の絶対位置は位置検出機構26により検出される。
【0093】
上記の装置を用い、ステージ25上に固定した基板1をXY方向に連続的に走査し、基板1が所望の位置に達した所で液滴12を液滴付与装置18により吐出する事によって素子電極2、3上の所望の位置に液滴12を付与し、それから焼成等を経て導電性膜4を形成する。しかし、第1の実施態様にて前述したように、基板1は基板が元々持っている厚みむらや作製工程におけるひずみ等によって厚さに分布を持っていたり、またステージ25自身の平面性や、XY方向に走査したときの平行度も一定ではないので、基板の場所によって液滴付与装置18と基板1間の距離が変化するために設計値通りの位置に液滴付与ができず、歩留まりが低下する。
【0094】
そこで、本実施態様においては図7に示した装置を用い、図8に示す手順によって基板全表面の厚さ方向の位置を算出し、この位置情報に応じて液滴付与装置18と基板1間の間隔を一定化することによって、すべての素子(電極対)について最適な位置に液滴を付与し、もって歩留まりの向上を図っている。その手順を以下に説明する。
【0095】
あらかじめ液滴付与装置18のノズルの先端面と基板1とのz方向の位置関係を定めるために、全ての素子電極対に対してではなく、一部の特定の素子電極対における液滴を付与する箇所について、その基板厚み方向(z方向)の位置の検出を行う。位置(距離)の検出手法としては、レーザ測長器などによる光学的な手法を用いることができる。この位置検出がされる電極対は、同じ基板上にある位置を直接検出しないその他の電極対の液滴付与箇所の厚み方向(z方向)の位置を算出するに十分であれば何箇所でも良いし、任意の場所で構わない。本実施態様では、基板の四隅を占める4対の素子電極の各々の電極対の間の点と、その4対の中間にある2対の素子電極の各々の電極対間の点で構成される計16点についてそのz方向の位置を求める。
【0096】
このようにして求めた基板上の16点の厚み方向の位置情報を制御コンピュータ29に入力し、16点間を直線(一次曲線)で補完することによってそれらの間にあるすベての素子電極対間の基板厚み方向(z方向)の位置を求める。また必要であれば多次曲線による補完も可能となっている。
【0097】
補完時の曲線の形状および補完に必要な位置を検出する電極対の数については、基板ごとに適宜変更する機能を有しており、歩留まり、作製時間等を考慮して必要な素子電極対数、補完方法を選択することができる。
【0098】
このようにして算出した基板表面の厚み方向の位置と、あらかじめ求めた液滴付与装置18のノズル先端面の位置を元に、液滴付与装置と基板間の距離を算出し、その距離を一定に保持しながらステージ25上に固定された基板1を連続的にXY方向に走査し、基板1上の所望の各電極対間の位置に液滴12を付与する。
【0099】
尚、距離測定装置24としてはレーザ干渉計のような光学的なもの、CCDカメラと顕微鏡を組み合わせたフォーカス式のものに代表される非接触的な手法や、push−pull方式に代表される接触的なもの等で対応でき、それぞれ市販の装置で実現可能である。
【0100】
この後、液滴を付与した基板1を300〜400℃で焼成することによって、各電極対間に導電性膜4を形成する。
【0101】
次に、前述の第1の実施態様と同様の通電フォーミングと呼ばれる素子電極2、3間に不図示の電源により通電する事によって、導電性膜4の一部に電子放出部を形成する亀裂5を形成する。
【0102】
そして通電フォーミングを終了した素子に、好ましくは、これも前述の第1の実施態様と同様の活性化処理を施し、炭素あるいは炭素化合物を導電性膜上に堆積させる。
【0103】
更に、以降の工程についても前述した第1の実施態様と同様である。
【0104】
以上説明したように、本実施態様による電子源基板の製造装置および製造手法によれば、従来と比して電子源基板の製造工程数の低減および歩留まりの向上、コストの低減を実現することができる。
【0105】
尚、以上述べた、第1及び第2の実施態様における、基板の厚さ方向における基板表面の位置の算出は、各基板毎に行われる必要はなく、複数枚の基板毎、あるいは、基板の種類や基板上に予め形成される部材の形成方法の変更毎に行われることが望ましい。
【0106】
以上の製造方法により作成される、複数の電子放出素子が、複数の列方向配線と複数の行方向配線とでマトリクス配線された電子源を用いて構成した画像形成装置の例について、図10と図11及び図12を用いて説明する。
【0107】
図10は、画像形成装置の表示パネルの一例を示す模式図であり、図11は、図10の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。図12は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0108】
図10において、71は上述の電子放出素子を複数配した電子源基板、81は電子源基板71を固定したリアプレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック85等が形成されたフェースプレートである。82は支持枠であり、該支持枠82には、リアプレート81、フェースプレート86がフリットガラス等を用いて接続されている。88は外囲器であり、例えば大気中あるいは窒素中で、400〜500℃の温度範囲で10分間以上焼成することで、封着して構成される。
【0109】
74は、図1または図2に示したような電子放出素子である。72,73は、表面伝導型電子放出素子の一対の素子電極と接続された行方向配線及び列方向配線である。
【0110】
外囲器88は、上述の如く、フェースプレート86、支持枠82、リアプレート81で構成される。リアプレート81は主に基板71の強度を補強する目的で設けられるため、基板71自体で十分な強度を持つ場合は別体のリアプレート81は不要とすることができる。即ち、基板71に直接支持枠82を封着し、フェースプレート86、支持枠82及び基板71で外囲器88を構成してもよい。一方、フェースプレート86とリアプレート81の間に、スペーサーと呼ばれる不図示の支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強度をもつ外囲器88を構成することもできる。
【0111】
図11は、蛍光膜を示す模式図である。蛍光膜84は、モノクロームの場合は蛍光体のみで構成することができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配列により、ブラックストライプ(図11(a))あるいはブラックマトリクス(図11(b))等と呼ばれる黒色導電材91と蛍光体92とから構成することができる。ブラックストライプ、ブラックマトリクスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の各蛍光体92間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たなくすることと、蛍光膜84における外光反射によるコントラストの低下を抑制することにある。黒色導電材91の材料としては、通常用いられている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、光の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0112】
ガラス基板83に蛍光体を塗布する方法は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法等が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタルバック85が設けられる。メタルバックを設ける目的は、蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート86側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダメージから蛍光体を保護すること等である。メタルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製できる。
【0113】
フェースプレート86には、更に蛍光膜84の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電極(不図示)を設けてもよい。
【0114】
前述の封着を行う際、カラーの場合は各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、十分な位置合わせが不可欠となる。
【0115】
図10に示した画像形成装置は、例えば以下のようにして製造される。
【0116】
外囲器88内は、適宜加熱しなから、イオンポンプ、ソープションポンプ等のオイルを使用しない排気装置により不図示の排気管を通じて排気し、10-5Pa程度の真空度の有機物質の十分に少ない雰囲気にした後、封止が成される。外囲器88の封止後の真空度を維持するために、ゲッター処理を行うこともできる。
【0117】
これは、外囲器88の封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加熱により、外囲器88内の所定の位置に配置されたゲッター(不図示)を加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×10-5Pa以上の真空度を維持するものである。ここで、電子放出素子のフォーミング処理以降の工程は適宜設定できる。
【0118】
次に、単純マトリクス配置の電子源を用いて構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例について、図12を用いて説明する。図12において、101は画像表示パネル、102は走査回路、103は制御回路、104はシフトレジスタ、105はラインメモリ、106は同期信号分離回路、107は変調信号発生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
【0119】
表示パネル101は、端子Dox1乃至Doxm、端子Doy1乃至Doyn及び高圧端子87を介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1乃至Doxmには、表示パネル101内に設けられている電子源、即ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された電子放出素子群を1行(n素子)づつ順次駆動する為の走査信号が印加される。端子Doy1乃至Doynには、前記走査信号により選択された1行の電子放出素子の各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加される。高圧端子87には、直流電圧源Vaより、例えば10kVの直流電圧が供給されるが、これは電子放出素子から放出される電子ビームに、蛍光体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速電圧である。
【0120】
走査回路102について説明する。同回路は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1乃至Smで模式的に示している)を備えたものである。各スイッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表示パネル101の端子Dox1乃至Doxmと電気的に接続される。各スイッチング素子S1乃至Smは、制御回路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作するものであり、例えばFETのようなスイッチング素子を組み合わせることにより構成することができる。
【0121】
直流電圧源Vxは、本例の場合には電子放出素子の特性(電子放出閾値電圧)に基づき、走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子放出閾値電圧以下となるような一定電圧を出力するよう設定されている。
【0122】
制御回路103は、外部より入力される画像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の動作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同期信号分離回路106より送られる同期信号Tsyncに基づいて、各部に対してTscan,Tsft及びTmryの各制御信号を発生する。
【0123】
同期信号分離回路106は、外部から入力されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分離回路106により分離された同期信号は、垂直同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上Tsync信号として図示した。前記テレビ信号から分離された画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信号と表した。このDATA信号は、シフトレジスタ104に入力される。
【0124】
シフトレジスタ104は、時系列的にシリアルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御回路103より送られる制御信号Tsftに基づいて動作する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ104のシフトクロックであると言い換えてもよい。)。
【0125】
シリアル/パラレル変換された画像1ライン分のデータ(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)は、Id1乃至Idnのn固の並列信号として前記シフトレジスタ104より出力される。
【0126】
ラインメモリ105は、画像1ライン分のデータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、制御回路103より送られる制御信号Tmryに従って適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容は、Id'1乃至Id'nとして出力され、変調信号発生器107に入力される。
【0127】
変調信号発生器107は、画像データId'1乃至Id'nの各々に応じて、電子放出素子の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、その出力信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示パネル101内の電子放出素子に印加される。
【0128】
また、入力信号に応じて電子放出素子を変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際しては、変調信号発生器107としては、一定長さの電圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用いることができる。パルス幅変調方式を実施するに際しては、変調信号発生器107として、一定の波高値の電圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いることができる。
【0129】
シフトレジスタ104やラインメモリ105は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のものでも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0130】
デジタル信号式を用いる場合には、同期信号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化する必要があるが、これには同期信号分離回路106の出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連してラインメモリ105の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、変調信号発生器107に用いられる回路が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器107には、例えば高速の発振器及び発振器の出力する波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレータ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較器の出力するパルス幅変調された変調信号を電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。
【0131】
アナログ信号を用いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場合には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用でき、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。
【0132】
このような構成をとり得る画像形成装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Dox1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを介して電圧を印加することにより、電子放出が生じる。高圧端子87を介してメタルバック85あるいは透明電極(不図示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速された電子は、蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が形成される。
【0133】
ここで述べた画像形成装置の構成は、本発明を適用可能な画像形成装置の一例であり、種々の変形が可能である。入力信号についてはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限られるものではなく、PAL、SECAM方式等の他、これらよりも多数の走査線からなるTV信号(例えば、MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用できる。
【0134】
また、前述した電子源の製造方法によれば、第1及び第2の実施態様で述べたマトリクス配線の電子源に限らず、以下に述べる梯子型配置の電子源をも作成することができる。この梯子型配置の電子源及びこれを用いた画像形成装置について、図13及び図14を用いて説明する。
【0135】
図13は、梯子型配置の電子源の一例を示す模式図である。図13において、110は電子源基板、111は電子放出素子である。112は、電子放出素子111を接続するための共通配線Dx1〜Dx10であり、これらは外部端子として引き出されている。電子放出素子111は、基板110上に、X方向に並列に複数個配置されている(これを素子行と呼ぶ)。この素子行が複数個配置されて、電子源を構成している。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行を独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを放出させたい素子行には、電子放出閾値以上の電圧を印加し、電子ビームを放出させたくない素子行には、電子放出閾値以下の電圧を印加する。各素子行間に位置する共通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2とDx3、Dx4とDx5、Dx6とDx7、Dx8とDx9とを夫々一体の同一配線とすることもできる。
【0136】
図14は、梯子型配置の電子源を備えた画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図である。120はグリッド電極、121は電子が通過するための開口、Dox1乃至Doxmは容器外端子、G1乃至Gnはグリッド電極120と接続された容器外端子である。110は各素子行間の共通配線を同一配線とした電子源基板である。図14においては、図10、図13に示した部位と同じ部位には、これらの図に付したのと同一の符号を付している。ここに示した画像形成装置と、図10に示した単純マトリクス配置の画像形成装置との大きな違いは、電子源基板110とフェースプレート86の間にグリッド電極120を備えているか否かである。
【0137】
図14においては、基板110とフェースプレート86の間には、グリッド電極120が設けられている。グリッド電極120は、電子放出素子111から放出された電子ビームを変調するためのものであり、梯子型配置の素子行と直交して設けられたストライプ状の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に対応して1個ずつ円形の開口121が設けられている。グリッド電極の形状や配置位置は、図14に示したものに限定されるものではない。例えば、開口としてメッシュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッド電極を電子放出素子の周囲や近傍に設けることもできる。
【0138】
容器外端子Dox1乃至Doxm及びグリッド容器外端子G1乃至Gnは、不図示の制御回路と電気的に接続されている。
【0139】
本例の画像形成装置では、素子行を1列ずつ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電極列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これにより、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像を1ラインずつ表示することができる。
【0140】
以上説明した画像形成装置は、テレビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光プリンターとしての画像形成装置等としても用いることができる。
【0141】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0142】
[実施例1]
本実施例に係る電子放出素子の基本的な構成は図1と、かかる電子放出素子を複数備える電子源の基本的な構成は図3と同様である。また、本実施例における電子源の製造方法は、基本的には図4と同様である。
【0143】
マトリクス状に配線および素子電極を形成した基板を用い、多数の表面伝導型電子放出素子を有する電子源基板を作製した。
【0144】
以下に、図3及び図4を参照しながら説明する。
【0145】
工程−a
絶縁基板1として900×600(mm)の青板ガラス基板を用い、これを有機溶剤等により充分に洗浄後、120℃で乾燥させた。該基板1上に真空成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いてPtからなる素子電極2、3を形成した。このときのPtの厚みは200Å、素子電極2、3間の距離は20μmとした。
【0146】
工程−b
次に真空成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いて、Niからなる列方向配線11を形成した。列方向配線11の幅は300μm、その厚さは500Åとした。さらに、真空成膜技術とフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、絶縁膜6を列方向配線11上に形成した。絶縁膜6の厚さは5000Åとした。そして、真空成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いて、Auからなる行方向配線10を形成した。行方向配線10の幅は200μm、その厚さは5000Åとした。
【0147】
工程−c
該基板を図4に示す液滴付与装置のステージ8に吸着し、距離測定センサー9を用いて、基板全面において吐出口−基板間距離Dを測定したところ、基板全面での吐出口−基板間距離Dの変動は200μmであった。
【0148】
工程−d
吐出口−基板間距離Dの基本値を300μmに設定し、基板全面における変動値をヘッド部に取り付けたピエゾ素子によってヘッド7を上下に動かしてDを一定に保ちながら、導電性膜4を形成する材料を含有する溶液の液滴12を付与した。
【0149】
溶液としては、有機パラジウム含有溶液(酢酸Pd−モノエタノールアミン錯体0.4wt%、イソプロピルアルコール20%、エチレングリコール1.0%、ポリビニルアルコール0.05%の水溶液)を使用した。
【0150】
このときのステージ8のスキャンスピードは500mm/secとした。液滴の吐出速度は、約10m/secだった。
【0151】
工程−e
さらに、300℃で10分間の加熱処理を行って、膜厚100Åの酸化パラジウム(PdO)微粒子からなる導電性膜4を形成した。
【0152】
工程−f
そして、素子電極2,3の間に電圧を印加し、導電性膜4を通電処理(通電フォーミング)することにより、該導電性膜4に亀裂5を形成した。
【0153】
工程−g
こうして作製された電子源基板を用いて、図10に示すようにフェースプレート86、支持枠82およびリアプレート81で外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらには図12に示すようなNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。
【0154】
本実施例の製造方法により作製した電子放出素子は、導電性膜の着液位置精度が優れているため、フォーミング前の素子電極2,3間の導電性膜の形状及び抵抗値のばらつきが小さい。
【0155】
このため、導電性膜に均一に電流が流れ、亀裂が一様に形成され、また電子放出素子にも均一に電流が流れ素子特性のばらつきは少なく、良好な画像形成装置を歩留まりよく得ることができた。
【0156】
[実施例2]
実施例2では、吐出口−基板間距離Dの基本値を50μmに設定した以外は、実施例1と同様の方法で行った。
【0157】
ヘッド7を上下することでDを一定に保てるので、吐出口を基板に極力近づけることが可能になる。このため、着液精度が更に高くなり、実施例1よりも更に均一な素子特性を持つ、良好な画像形成装置を歩留まりよく得ることができた。
【0158】
[実施例3]
実施例1と同様の方法で、吐出口−基板間距離の変動の補正方式を、Dの変動情報に基づき、吐出のタイミングを変えることで着液位置を制御した。
【0159】
その後、実施例1と同じ手法にて電子源基板を作製し、フェースプレート86、支持枠82およびリアプレート81で外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらには図12に示すようなNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。
【0160】
その結果、実施例1と同様に、均一な素子電極を作製することができ、良好な画像形成装置を得ることができた。
【0161】
[実施例4]
実施例4では、マトリクス状に配線された基板(図3(a))をスクリーン印刷法で形成した以外は、実施例1と同様に表面伝導型電子放出素子を作製して電子源基板を得た。得られた電子源基板を用いて、実施例1と同様の方法でフェースプレート86、支持枠82およびリアプレート81で外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらには図12に示すようなNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。
【0162】
その結果、実施例1と同様に、良好な画像形成装置を得ることができた。
【0163】
[実施例5]
図15は、本発明の電子放出素子を有する電子源基板の他の製造方法を示す図である。図15(a)は平面図、図15(b)はA−A’線断面図である。
【0164】
図15において、以下の製造方法により、導電性膜4の他に素子電極2、3を作製した。
【0165】
工程−a
絶縁基板1として900×600(mm)の青板ガラス基板を用い、これを有機溶剤等により充分に洗浄後、120℃で乾燥させた。該基板1上にスクリーン印刷法を用いてNiからなる列方向配線11を形成した。列方向配線11の幅は300μm、その厚さは500Åとした。さらに、厚さ5000Åの絶縁膜6を列方向配線11上に形成した後、同様にAuからなる行方向配線10を形成した。行方向配線10の幅は200μm、その厚さは5000Åとした。
【0166】
工程−b
該基板を図4に示す液滴付与装置のステージ8に吸着し、距離測定センサー9を用いて、基板全面において吐出口−基板間距離Dを測定したところ、基板全面での吐出口−基板間距離Dの変動は200μmであった。
【0167】
工程−c
吐出口−基板間距離Dの基本値を300μmに設定し、基板全面での変動値をヘッド7に取り付けたピエゾ素子によってヘッド7を上下に動かしてDを一定に保ちながら、導電性膜4を形成する材料を含有する溶液の液滴12を付与した。
【0168】
溶液としては、有機パラジウム含有溶液(酢酸Pd−モノエタノールアミン錯体0.4wt%、イソプロピルアルコール20%、エチレングリコール1.0%、ポリビニルアルコール0.05%の水溶液)を使用した。
【0169】
このときのステージ8のスキャンスピードは500mm/secとした。液滴の吐出速度は、約10m/secであった。
【0170】
工程−d
さらに100℃で5分間の加熱処理を行った。
【0171】
工程−e
次に、同様に吐出口−基板間距離Dの基本値を300μmに設定し、基板全面での変動値をヘッド部に取り付けたピエゾ素子によってヘッド7を上下に動かしてDを一定に保ちながら、該基板上に有機白金含有溶液(酢酸白金−モノエタノールアミン錯体0.4wt%、イソプロピルアルコール20%、水80%)を用い、素子電極2を列方向配線11に接続するように形成した後、続いて、この素子電極2から120μmずらした位置に行方向配線10と接続するように素子電極3を形成した。
【0172】
さらに、300℃で10分間の加熱処理を行って、膜厚100Åの酸化パラジウム(PdO)微粒子からなる導電性膜4、及びPtからなる素子電極2,3を形成した。素子電極2,3はギャップ間隔Lを20μm、素子電極の幅Wを310μm、その厚さを300Åに制御した。
【0173】
工程−g
そして、素子電極2,3の間に電圧を印加し、導電性膜4を通電処理(通電フォーミング)することにより、該導電性膜4に亀裂5を形成した。
【0174】
こうして作製された電子源基板を用いて、図10に示すようにフェースプレート86、支持枠82およびリアプレート81で外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらには図12に示すようなNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。
【0175】
その結果、実施例1と同様の良好な画像形成装置を得ることができた。
【0176】
[実施例6]
図7は本実施例で用いた電子源基板の作製装置の模式図である。図9は図7中の液滴付与装置を拡大して示した概略構成図である。また、図16は本実施例による電子源基板の作製過程を示す模式図である。以下、この装置構成及びこの装置を用いた電子源基板の作製方法について説明する。
【0177】
まず図7において、25は電子源が形成される基板1を固定搭載するステージである。ステージ25は、X、Y方向に移動させるXY方向走査機構と連結しており、ステージ走査コントローラ26からの信号に沿って動く。基板1上に作製する、複数の表面伝導型電子放出素子を備える電子源は、図3のものと同じ構成であり、表面伝導型電子放出素子としては図1に示したのと同様、素子電極2、3、導電性膜4を備えている。
【0178】
基板1上方には距離測定装置24が設置されており、さらに液滴付与装置18が位置している。本実施例においては、液滴付与装置18はXY平面方向においては本体装置に固定されており、この液滴付与装置18と対面する基板1をXY方向走査機構に連結したステージ25により任意の位置に移動させることにより、液滴付与装置18と基板1とのXY方向相対移動が実現される。
【0179】
一方、液滴付与装置18の液滴を吐出するノズル先端面と、距離測定装置24のレーザ出射孔のz方向の相対位置は、装置設計時に求めてある。
【0180】
距離測定装置24としてはレーザ干渉型のものを用いて、基板1からの反射光をもとに距離測定装置のレーザ出射孔とその直下の基板1との絶対距離を測定する。
【0181】
つぎに図9により液滴付与装置18の構成を説明する。基板1に液滴12を付与する液滴付与装置18は、へッドアライメント上下微動機構20を介して本体装置に接続されており、その上下方向(z方向)に精密に移動させることができるようになっている。上下微動機構20はz方向に駆動される圧電素子と、圧電素子の変位を拡大させる機構とによって構成されており、その方向について精密な移動が可能となっている。また、変位拡大機構によって200μm程度のストロークを持たせてある。
【0182】
また、液滴付与装置18の駆動は制御・駆動装置28によって制御することにより、任意のタイミングで液滴付与装置18より液滴を吐出させることができ、この液滴付与装置制御・駆動装置は制御用コンピュータ29によってコントロールされている。なお、液滴付与装置としてはピエゾジェット方式のものを用いている。
【0183】
図7〜9、図16〜18を参照して本装置を用いた電子源基板の作製方法について説明する。
【0184】
絶縁性基板1を充分に洗浄後、120℃で乾燥させた。該基板1上に、真空成膜技術およびフォトリソグラフィ技術を用いて、Ptからなる電極ギャップが20μmの一対の素子電極2、3を行列状に複数形成した。その後にスクリーン印刷法により、素子電極に電圧を付加するための行方向配線10、列方向配線11及び絶縁層6を形成した(図18参照)。
【0185】
図7、図17(a)にあるように、ステージ25上に固定された基板1をXY方向に連続的に走査し基板1が所望の位置に到達した所で液滴12をインクジェット18から吐出することによって、素子電極2、3上の所望の位置に導電性膜となる液滴12を付与する。その際に、液滴12が吐出されるノズル先端面と、液滴が付与される基板との間隔が異なると、吐出開始から基板に液滴が到着する時間が異なるため、基板への着弾位置が図17(a)に示したようにずれる。
【0186】
また、図17(b)にあるように、液滴付与装置18の作製誤差、装置取り付け時の誤差により、鉛直方向に対して不確定なる角度θをもって吐出されると、液滴9が吐出されるノズル先端面と液滴が付与される基板との間隔によって、基板上での着弾位置がずれる。
【0187】
液滴を付与する際、基板1が設計値通り一定の厚さであり、ステージ25の平面性や、ステージ25を走査させた時の平行度が保たれた場合(図18(a))、基板の載ったテーブル25をXY走査機構により一定スピードで走査し、それに同期して液滴付与装置制御・駆動機構28によって液滴を一定周期にて吐出させることによって、基板1全面で所定の位置に付与する事ができる(図18(b))。
【0188】
しかし、実際には基板1がはじめから厚さの分布を持っていたり、基板の作製過程において、基板全体が熱等によって変形を起こすなどして、図18(c)に示すように基板の各場所について厚みが設計されたものとは異なって作製される場合がほとんどである。また、ステージの平面性、走査の平行度もしばしば保証されない場合が多い。特に基板厚みの分布については基板内および各基板間で異なっている。このような基板上に前述と同じ方法で設計値通りに液滴12を付与すると、その場所におけるヘッド−基板間距離に応じて液滴の着弾位置が異なるため、設計値通りに液滴が付与されないため導電性膜が設計値通り形成されず、それが欠陥となり電子源基板として十分機能しなくなる(図18(d))。このようなことは歩留まりの低下の原因となっていた。
【0189】
本実施例は以上のような問題点を以下に示す手順によって解決している。それを図8のフローチャートおよび図16に従って説明する。
【0190】
工程1).図16(a)に示したような厚み分布を持つ基板1上の指定された座標にある素子電極対について、装置内に固定された距離測定装置24と電子放出部が形成される導電性膜を形成する個所27とのz方向の距離を検出する(図16(a))。距離を検出する手法は色々あるが、ここではレーザ干渉計を具備したキーエンス社製CS−902aを用いた。
【0191】
工程2).上記工程1)に示した手法にて、基板上のすべての指定箇所のz方向の位置を検出する。工程1)、2)において位置情報を求める素子電極対の位置および数については、図7に示すように基板の四隅を占める4点を含み、X方向にほぼ等間隔に4点、Y方向にほぼ等間隔に4点で、計4×4=16点とした。
【0192】
工程3).上記工程1)、2)で求めた位置情報から、隣接する素子電極対間を直線で結んだトポロジ図を作成する(図16(b))。そして、基板1上のz方向位置を検出していないその他の素子電極対が、そのトポロジ図によって表現される位置にあるものと仮定し、すべての電極対のz方向の位置を求める。
【0193】
工程4).液滴付与装置18から吐出される液滴の基板1上での着弾位置のアライメントの後、XY走査機構とインクジェット制御・駆動機構とを同期させて連続的に走査し、液滴12を基板に付与する。その際、図16(b)で求めた基板上の全素子電極対のz方向の位置情報をヘッド上下機構20に送り、常にノズル先端面と検出または算出した基板面の付与位置との間隔dが一定になるようにヘッドを上下させる。
【0194】
このようにして、導電性膜を形成する材料を含有した液滴を電極対毎に計4回ずつ付与し、さらに300℃で10分間加熱して、膜厚100Åの酸化パラジウム(PdO)からなる薄膜を形成し導電性膜とした。
【0195】
さらに電極対2、3の間に電圧を印加して、導電性膜4を通電処理(通電フォーミング)することにより、該導電性膜に亀裂5を形成した。
【0196】
こうして作製された電子源基板を用いて、図10に示すようにフェースプレート86、支持枠82、リアプレート81とで外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらにはNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。
【0197】
本実施例の製造方法により以上の如く作製した電子放出素子は良好な特性を示したばかりか、導電性膜が基板内で均一かつ良好に形成された。また本実施例により、上記16点の位置情報およびその間を直線で連結するという非常に短い工程時間の追加のみにより、フォトリソグラフィ法で作成されたのと同程度の、素子特性のばらつきの小さい、良好な画像形成装置を歩留まりよく得ることができた。
【0198】
本実施例にて説明した装置においては、トポロジ図を求める点数は基板の変形状態に応じて任意の個数に対応できるようにしてある。本実施例では図16(b)に示すトポロジ図を求めるのに16点を基準にしたが、その点数を増やすことによって実際の基板の変形量を正確にあらわすことができ、歩留まりを更に向上させることもできた。
【0199】
[実施例7]
第7の実施例における表面伝導型電子放出素子を有する画像形成装置の製造方法について図15を用いて説明する。本実施例は、素子電極2、3を同電極を形成する材料を含む液滴を基板上に付与することによって作製すること以外は、実施例6と全く同一である。
【0200】
本実施例のように素子電極2、3をも液滴を付与して形成する手法によれば、より低コストな電子源基板を提供することができる。さらに本実施例においては実施例6同様の液滴付与装置を用いることにより、厚みむらのある基板上にでも液滴を所望の位置に付与することができる。得られた電子源基板を用いて、実施例6と同様の方法でフェースプレート86、支持枠82、リアプレート81とで外囲器88を形成し、封止を行って表示パネル、さらにはNTSC方式のテレビ信号に基づきテレビジョン表示を行うための駆動回路を有する画像形成装置を作製した。その結果、実施例6と同様の良好な画像形成装置を得ることができた。本実施例においても、より安定な画像形成装置を得ることが可能となった。
【0201】
[実施例8]
第8の実施例における表面伝導型電子放出素子を有する画像形成装置の製造方法について説明する。本実施例は、距離測定装置をCCDカメラと顕微鏡、画像処理装置を含めたオートフォーカス機能を持つ系で構成していること以外は、実施例6と全く同一である。
【0202】
図19は本実施例の電子源製造装置の全体図、図20は同装置の部分拡大図である。以下この装置構成およびこの装置を用いた電子源基板の作製方法について説明する。
【0203】
実施例6と同様な手法にて、指定された基準の素子電極対を顕微鏡201とCCDカメラ202によって観察ができる位置に基板1を移動させる。次に、顕微鏡201とCCDカメラ202をz方向に移動させ、CCDカメラ上に撮像された素子の像が最も鮮明になるようにフォーカシングする。この時の顕微鏡のz方向の位置を元に、指定された素子電極対間のz方向の位置を検出する。以後の工程については実施例6と全く同一である。
【0204】
本手法を用いれば、指定された素子電極間位置を高精度に検出でき、さらに基板表面の起伏による距離測定誤差を防ぐことができる。本実施例に示した装置を用いて電子源基板を作製することにより、実施例6と同様、歩留まりの向上を図ることができた。
【0205】
[実施例9]
第9の実施例に係る表面伝導型電子放出素子を有する画像形成装置の製造方法について説明する。本実施例は、ヘッド−基板間距離の調整をステージ25を上下させることによって実現していること以外は、実施例6と同様である。
【0206】
図21は本実施例の作製装置の部分構成図である。以下この装置構成およびこの装置を用いた電子源基板の作製方法について説明する。
【0207】
実施例6と同様な手法にて、指定された素子電極対間の基準点のz方向の位置から基板1全表面のz方向の位置を算出した後、それをステージ25の下に配置したステージ上下機構203に送ることによってステージ25を上下させ、へッド−基板間距離の一定化を図っている。
【0208】
本手法を用いれば、へッドユニット18を固定したまま基板1との距離を一定に保つことができるので、へッドを上下させる際の微妙な振動がへッドに伝わることがなく、液滴の吐出がより安定化される。本実施例においても実施例6同様、歩留まりの向上を図ることができた。
【0209】
[実施例10]
第10の実施例に係る表面伝導型電子放出素子を有する画像形成装置の製造方法について説明する。本実施例は、へッド−基板間距離の調整をステージ25全体をチルトさせることによって実現していること以外は、実施例6と同様である。
【0210】
図22は本実施例の作製装置の部分構成図である。以下この装置構成およびこの装置を用いた電子源基板の作製方法について説明する。
【0211】
実施例6と同様な手法にて、指定された素子電極対間の基準点のz方向の位置から基板1全表面のz方向の位置を算出した場合、工程を最適化すると多くの場合は空間周波数の高い変形は比較的変形量が小さく、基板厚みのむらが作製精度に影響しない場合が多い。ただし、基板全面にわたる変形は無視できない量がほとんどの場合に観察され、その形は(ガラス基板の作製工程の特徴から)一次(直線)で表現される場合がある(図22(a))。そのような場合、実施例6〜9のようにヘッドユニット18やステージを上下するのではなく、図22(b)にあるようにステージを基板の変形に沿って傾けることによって、ヘッド−基板間距離の一定化を図ることができる。
【0212】
本手法を用いれば、へッドユニット18、ステージ25を固定したままヘッドユニット18と基板1との距離を一定に保つことができるので、へッドを上下させる際の微妙な振動がへッドに伝わることがなく、液滴の吐出がより安定化され、さらに装置全体の規模を小さくすることができ、実施例6同様歩留まりの向上を図ることができた。
【0213】
[実施例11]
第11の実施例に係る表面伝導型電子放出素子を有する画像形成装置の製造方法について図23を用いて説明する。本実施例は、基板上の液滴付与位置を求めるトポロジ図を基板の四隅の電極対間の位置情報と、その間の一点を二次曲線で連結することによって求めている。それ以外は実施例6と全く同様である。
【0214】
図23のように基板の変形が多次の曲線でより有効に表現される場合は、トポロジ図における各点の連結は必ずしも直線で表現されるものではなく、本実施例のように多次曲線で表現したほうが実際の基板の変形量を正確にあらわす場合が少なくない。本実施例はこの連結を二次曲線で表現することにより、事前に画像処理によって位置を求める特定の素子電極対における液滴付与地点の点数を減らし、工程の短縮化を図っている。
【0215】
以下に本実施例の実施手順を示す。
【0216】
工程1).上述の手法に従って、基板の四隅及びその各間の1点の計9点のXYZ位置情報を検出する。それぞれの点を(xm,ym,zn(m=1〜3,n=1〜9))とする。
【0217】
工程2).上記工程1)で測定した点の内隣接する三点の位置情報、ここでは(x1,y1,z1)、(x2,y1,z2)、(x3,y1,z3)について、以下の式を満たすようなa,b,cを求める。
【0218】
a・x12+b・x1+c=z1
a・x22+b・x2+c=z2
a・x32+b・x3+c=z3
【0219】
工程3).上記のa,b,c値を元に、工程2)で示した3点間の位置情報(x,y1,z)を、
a・x2+b・x+c=z
を満たすように補完する。
【0220】
工程4).上記工程2)、3)を隣接関係にある全ての点の間で行い、基板全表面の位置情報を得、トポロジ図を作成する。
【0221】
このように本実施例におけるトポロジ図の作成方法について、配線等の作製手法が変更されるたびに吟味し最適化する事によって、更なる歩留まりの向上、タクトの短縮を実現する事ができた。
【0222】
[実施例12]
図24は、以上述べた各実施例にて作成されたディスプレイパネル(図10)に、例えばテレビジョン放送を初めとする種々の画像情報源より提供される画像情報を表示できるように構成した画像形成装置の一例を示す図である。
【0223】
図中205はディスプレイパネル、1001はディスプレイパネルの駆動回路、1002はディスプレイコントローラ、1003はマルチプレクサ、1004はデコーダ、1005は入出力インターフェース回路、1006はCPU、1007は画像生成回路、1008及び1009及び1010は画像メモリーインターフェース回路、1011は画像入力インターフェース回路、1012及び1013はTV信号受信回路、1014は入力部である。
【0224】
尚、本画像形成装置は、例えばテレビジョン信号のように、映像情報と音声情報の両方を含む信号を受信する場合には当然映像の表示と同時に音声を再生するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶等に関する回路やスピーカ一等については説明を省略する。
【0225】
以下、画像信号の流れに沿って各部の機能を説明する。
【0226】
まず、TV信号受信回路1013は、例えば電波や空間光通信等のような無線伝送系を用いて伝送されるTV信号を受信するための回路である。
【0227】
受信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例えばNTSC方式、PAL方式、SECAM方式等、いずれの方式でもよい。また、これらより更に多数の走査線よりなるTV信号、例えばMUSE方式を初めとする所謂高品位TVは、大面積化や大画素数化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な信号源である。
【0228】
TV信号受信回路1013で受信されたTV信号は、デコーダ1004に出力される。
【0229】
TV信号受信回路1012は、例えば同軸ケーブルや光ファイバー等のような有線伝送系を用いて伝送されるTV信号を受信するための回路である。前記TV信号受信回路1013と同様に、受信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また本回路で受信されたTV信号もデコーダ1004に出力される。
【0230】
画像入力インターフェース回路1011は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0231】
画像メモリーインターフェース回路1010は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0232】
画像メモリーインターフェース回路1009は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0233】
画像メモリーインターフェース回路1008は、静止画ディスクのように、静止画像データを記憶している装置から画像信号を取り込むための回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ1004に入力される。
【0234】
入出力インターフェース回路1005は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュータネットワークもしくはプリンターなどの出力装置とを接続するための回路である。画像データや文字・図形情報の入出力を行うのは勿論のこと、場合によっては本画像形成装置の備えるCPU1006と外部との間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも可能である。
【0235】
画像生成回路1007は、前記入出力インターフェース回路1005を介して外部から入力される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU1006より出力される画像データや文字・図形情報に基づき、表示用画像データを生成するための回路である。本回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積するための書き換え可能メモリーや、文字コードに対応する画像パターンが記憶されている読み出し専用メモリーや、画像処理を行うためのプロセッサー等を初めとして、画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0236】
本回路により生成された表示用画像データは、デコーダ1004に出力されるが、場合によっては前記入出力インターフェース回路1005を介して外部のコンピュータネットワークやプリンターに出力することも可能である。
【0237】
CPU1006は、主として本表示装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業を行う。
【0238】
例えば、マルチプレクサ1003に制御信号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を適宜選択したり組み合わせたりする。その際には表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントローラ1002に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制御する。また、前記画像生成回路1007に対して画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるいは前記入出力インターフェース回路1005を介して外部のコンピュータやメモリーをアクセスして画像データや文字・図形情報を入力する。
【0239】
尚、CPU1006は、これ以外の目的の作業にも関わるものであってよい。例えば、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等のように、情報を生成したり処理する機能に直接関わってもよい。あるいは前述したように、入出力インターフェース回路1005を介して外部のコンピュータネットワークと接続し、例えば数値計算等の作業を外部機器と協同して行ってもよい。
【0240】
入力部1014は、前記CPU1006に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力するためのものであり、例えばキーボードやマウスの他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識装置等の多様な入力機器を用いることが可能である。
【0241】
デコーダ1004は、前記1007ないし1013より入力される種々の画像信号を3原色信号、又は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路である。尚、図中に示すように、デコーダ1004は内部に画像メモリーを備えるのが望ましい。これは、例えばMUSE方式を初めとして、逆変換するに際して画像メモリーを必要とするようなテレビ信号を扱うためである。
【0242】
画像メモリーを備える事により、静止画の表示が容易になる。あるいは前記画像生成回路1007及びCPU1006と協同して、画像の間引き、補間、拡大、縮小、合成を初めとする画像処理や編集が容易になるという利点が得られる。
【0243】
マルチプレクサ1003は、前記CPU1006より入力される制御信号に基づき、表示画像を適宜選択するものである。即ち、マルチプレクサ1003はデコーダ1004から入力される逆変換された画像信号の内から所望の画像信号を選択して駆動回路1001に出力する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を切り換えて選択することにより、所謂多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0244】
ディスプレイパネルコントローラ1002は、前記CPU1006より入力される制御信号に基づき、駆動回路1001の動作を制御するための回路である。
【0245】
ディスプレイパネルの基本的な動作に関わるものとして、例えばディスプレイパネルの駆動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するための信号を駆動回路1001に対して出力する。ディスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレースか)を制御するための信号を駆動回路1001に対して出力する。また、場合によっては、表示画像の輝度やコントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に関わる制御信号を駆動回路1001に対して出力する場合もある。
【0246】
駆動回路1001は、ディスプレイパネル205に印加する駆動信号を発生するための回路であり、前記マルチプレクサ1003から入力される画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ1002より入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0247】
以上、各部の機能を説明したが、図24に例示した構成により、本画像形成装置においては多様な画像情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル205に表示することが可能である。即ち、テレビジョン放送を初めとする各種の画像信号は、デコーダ1004におて逆変換された後、マルチプレクサ1003において適宜選択され、駆動回路1001に入力される。一方、デイスプレイコントローラ1002は、表示する画像信号に応じて駆動回路1001の動作を制御するための制御信号を発生する。駆動回路1001は、上記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル205に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレイパネル205において画像が表示される。これらの一連の動作は、CPU1006により統括的に制御される。
【0248】
本画像形成装置においては、前記デコーダ1004に内蔵する画像メモリや、画像生成回路1007及び情報の中から選択したものを表示するだけでなく、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の縦横比変換等を初めとする画像処理や、合成、消去、接続、入れ換え、嵌め込み等を初めとする画像編集を行うことも可能である。また、本実施例の説明では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための専用回路を設けてもよい。
【0249】
従って、本画像形成装置は、テレビジョン放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、ワードプロセッサを初めとする事務用端末機器、ゲーム機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0250】
図24に示した表示装置は、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。例えば図24の構成要素の内、使用目的上必要のない機能に関わる回路は省いても差し支えない。また、これとは逆に、使用目的によっては更に構成要素を追加してもよい。例えば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む送受信回路等を構成要素に追加するのが好適である。
【0251】
本表示装置においては、とりわけ電子放出素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルの薄型化が容易であるため、表示装置の奥行きを小さくすることができる。それに加えて、大面積化が容易で輝度が高く視野角特性にも優れるため、臨場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示することが可能である。また、均一な特性を有する多数の電子放出素子を備える電子源を用いたことにより、従来の表示装置と比較して非常に均一で明るい高品位なカラーフラットテレビが実現された。
【0252】
産業上の利用可能性
本発明は、電子デバイスを構成する部材を、基板上の所望の複数箇所に精度良く形成することのできる製造方法及び製造装置を提供することができる。
【0253】
また、本発明は、複数の基板に対して、電子デバイスを再現性良く形成することのできる製造方法及び製造装置を提供することができる。
【0254】
また、本発明は、基板上に、特性の揃った電子デバイスを複数形成することができる製造方法及び製造装置を提供することができる。
【0255】
また、本発明は、電子放出特性の揃った複数の電子放出素子を有する電子源を製造できる製造方法及び製造装置を提供することができる。
【0256】
また、本発明は、低コストかつ容易に、均一な特性の電子デバイスを製造し得る製造方法及び製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明において用いられる表面伝導型電子放出素子の一構成例を示す模式図であり、第2図は、本発明において用いられる表面伝導型電子放出素子の別の構成例を示す模式図であり、第3図は、本発明において用いられる電子源の一構成例を示す模式図であり、第4図は、本発明の第1の実施態様において用いる液滴付与装置を示す模式図であり、第5図は、通電フォーミングの電圧波形の一例を示す模式図であり、第6図は、本発明の製造方法に用いることのできる真空処理装置の一例を示す概略構成図であり、第7図は、本発明の第2の実施態様における電子源の製造装置の概略図であり、第8図は、導電性膜の形成手順を示す工程図であり、第9図は、第7図における液滴付与装置およびその上下駆動機構の概略構成図であり、第10図は、画像形成装置の表示パネルの一例を示す模式図であり、第11図は、第10図の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図であり、第12図は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を示すブロック図であり、第13図は、梯子型配置の電子源の一例を示す模式図であり、第14図は、梯子型配置の電子源を備えた画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であり、第15図は、本発明の電子放出素子を有する電子源基板の他の製造方法を示す模式図であり、第16図は、実施例6による電子源基板の作製過程を示す模式図であり、第17図は、液滴付与装置−基板間の距離に起因する液滴着弾位置のずれを示す図であり、第18図は、基板の厚み分布に起因する液滴着弾位置のずれを示す図であり、第19図は、電子源基板の製造装置の全体図であり、第20図は、実施例8の電子源基板の製造装置の動作を説明するための図であり、第21図は、実施例9の電子源基板の製造装置の動作を説明するための図であり、第22図は、実施例10の電子源基板の製造装置の動作を説明するための図であり、第23図は、実施例11の電子源基板の製造装置の動作を説明するための図であり、第24図は、実施例12の画像表示装置のブロック図であり、第25図は、従来例の表面伝導型電子放出素子の模式図であり、第26図は、従来例の別の表面伝導型電子放出素子の模式図である。

Claims (15)

  1. 電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体の液滴を、該液滴の吐出部と前記電子デバイスを構成する別の部材が予め形成された基板とを該基板の面内方向に連続的に相対移動させながら、前記吐出部からインクジェット法により吐出させて、前記基板の表面の複数箇所に付与する工程を有する電子デバイスの製造方法であって、
    前記相対移動は、前記基板の厚さ方向における前記表面の位置の前記面内方向における分布を示す情報に応じて、前記吐出部と前記表面との距離を一定に保つ補正をしながら行なわれることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  2. 前記情報が、前記表面の前記位置を測定し、該測定結果を補完することによって求めた情報であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
  3. 前記情報が、前記複数箇所の一部の前記位置を測定し、該測定結果を補完することによって求めた、前記複数箇所の全ての前記位置の分布を示す情報であることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
  4. 前記情報の取得を、複数枚の基板毎に行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 前記相対移動は、前記吐出部を前記面内方向に移動させず、前記基板を前記面内方向に移動させることによって行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  6. 前記補正は、前記吐出部を前記厚さ方向に動かすことによって行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  7. 前記複数箇所には前記別の部材が位置していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  8. 前記付与する工程の後に、前記形成材料を含む前記部材を前記表面の上に形成する工程を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  9. 前記インクジェット法は、圧電素子により液滴を吐出させる方式、又は、液体に熱エネルギーを与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出させる方式であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. カラーフィルターの製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記カラーフィルターを構成する部材の形成材料を含む液体を用いた請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  11. 複数の電子放出素子を備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記電子放出素子を構成する導電部材の形成材料を含む液体を用いた請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法。
  12. 一対の電極間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素子を複数、備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記導電性膜の形成材料を含む液体を用いた請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法。
  13. 一対の電極間に、電子放出部を有する導電性膜を備える電子放出素子を複数、備える電子源の製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記一対の電極の形成材料を含む液体及び前記導電性膜の形成材料を含む液体を夫々用いた請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とする電子源の製造方法。
  14. 電子源と、前記電子源からの電子が照射される画像形成部材とを備える画像形成装置の製造方法において、前記電子源は、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の電子源の製造方法にて製造されることを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  15. ディスプレーの製造方法において、電子デバイスを構成する部材の形成材料を含む液体として前記ディスプレーを構成する部材の形成材料を含む液体を用いた請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法を用いることを特徴とするディスプレーの製造方法。
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