JP4539694B2 - 車高調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車高調整装置、特に車高調整装置の動作復帰制御の改良に関する。
従来、車両の使用状態や走行状態に応じて流体の供排制御を行うことにより車高を変化させる車高調整装置を搭載する車両がある。たとえば、乗客が乗り降りするときに車高を低くして乗り降りを容易にできるようにしている。また、荷物の積み降ろしのときには、プラットホームの高さと荷台の高さが一致するように車高を調整して荷物の積み降ろしを容易にできるようにしている。また、特許文献1に開示される車高調整装置は、実車高を目標車高に自動調整する機能を有している。そして、過剰な積載荷物のために実車高を目標車高まで上昇させることができないとき、または上昇させることができても流体ポンプ、流体圧シリンダなどの流体系が過負荷状態となるとき、流体系の保護を図るように流体の供給を所定時間中断する中断制御手段が開示されている。
特開平11−198625号公報
たとえば、悪路走行中に岩に乗り上げたり、通常走行でも縁石に乗り上げたりすることにより、ある車輪のみ車高が低くなる方向に移行してしまう場合がある。この場合、該当車輪は、実際の車高状態は低いにも拘わらず車高を制御する流体圧シリンダの内部圧力が上昇してしまい上述の保護圧力を超えて車高制御の一時停止処理が実行されてしまう場合がある。このようなフェールセーフの考え方に基づき中断された処理は不用意に解除すべきではないとされ、一般には所定の解除ステップを経由しないと解除できないようにされている。このとき、悪路走行部分から脱出したり、縁石から降りた場合、車高は高くなる方向に制御されるべきであるが、流体圧シリンダの内部圧力が高く制御中断処理が行われたままになるので、車高を適正な車高にするための車高上昇を迅速にできない場合がある。その結果、車両が傾いた状態になり搭乗者に違和感を与えてしまう場合がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車高調整手段の圧力上昇により車高制御の一時停止処理がなされても、車両が通常走行可能位置に移動したら速やかに車高制御の一時停止処理を解除し、適切な車高で走行できる車高調整装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車高調整装置は、車両の各車輪を支持する車軸と車体との間に配置され、当該車両の車高を車輪毎に流体の供排により変化させるための車高調整手段と、各車輪の装着位置における車高値を検出するための車高検出手段と、前記車高調整手段を制御して各車輪が所定の標準車高と一致するように制御する標準車高制御を含む車高制御を実行するための車高制御手段と、前記車高調整手段における流体の圧力値を検出する圧力検出手段と、前記圧力検出手段の検出した圧力値が所定しきい値を超えた場合に前記車高制御手段の制御を一時停止させる制御停止手段と、前記車両が存在する路面の状態を推定する路面推定手段と、前記制御停止手段が前記車高制御手段の制御を一時停止させているときに前記路面推定手段の推定結果に基づいて前記車両が所定条件を満たす路面に移動したことを検出した場合に前記制御停止手段による制御の一時停止を解除し前記車高調整手段の制御を可能とする制御復帰手段と、を含み、 前記制御復帰手段は、前記制御停止手段による制御一時停止中に前記車両の走行速度が所定基準速度より低い場合でも、前記路面推定手段が前記車両の4つの車輪のうち一方の対角線上に配置された2つの車輪の車高値の和と他方の対角線上に配置された2つの車輪の車高値の和をとり、その2つの和のをとったときの符号がそれ以前の状態から反転したことに基づき路面の状態を推定した場合、前記車両が前記所定条件を満たす路面に移動したことを検出したと判定し、前記制御の一時停止を解除することを特徴とする。
車高調整手段は、各車輪毎に車高調整ができればよく、たとえば液圧を用いたもの、空気圧を用いたものなど流体圧を用いたものが利用可能である。車高制御手段は、ユーザの操作により所定の操作可能条件を満たしたときに手動で車高を変化させることが可能な手動車高制御と、標準車高に自動的に車高を調整する自動車高制御を実現することができるものが利用可能である。なお、標準車高は、車両の設計段階で決めることのできる車高で、走行時の空気抵抗や車両の重心位置を考慮して安定した走行を実現できる車高である。圧力検出手段は、各車輪の車高調整手段毎または車高調整手段毎の配管に設けられリアルタイムで車高調整手段の圧力値を検出することが可能である。制御停止手段は、車高調整手段が外力により圧縮を受けてその内部の圧力値が異常上昇したり、車高制御手段の不具合などにより圧力値が異常上昇して当該車高調整手段に過負荷をかけてしまう虞があるような場合、しきい値以上の負荷がかかることを防止するために車高制御を一時的に停止することができる。路面推定手段は、たとえば車両に備えられた各種センサからの情報に基づき路面の状態を推定することができる。路面の一部に突出物(岩や縁石など)が存在し、その突出物にたとえば左前輪が乗り上げた場合、車両は傾いて左前輪と右後輪に車両の重量が集中する。このような場合、路面の状態は車高変化を伴う悪路であると見なせる。また、凹凸の激しいモーグル路と呼ばれる路面に車両が進入した場合も路面の状態は車高変化を伴う悪路であると見なせる。このような場合、車重が一部の車輪に集中して極端に車高が低くなる状態になることがある。つまり、該当する車高調整手段が圧縮され圧力が上昇する。この状態でさらに車高を上げようとすると内部圧力が過剰に上昇してしまうので、これ以上内部圧力が上昇しないようにして車高調整手段の保護を図るために制御停止手段が制御を一時停止させる。そして、路面推定手段が路面の状態が悪路状態から脱したと推定した場合、つまり、車両が通常走行可能な所定条件を満たす路面に移動したと推定できる場合、制御復帰手段は、制御停止手段による制御の一時停止を解除し車高調整手段の制御を可能とする。
この態様によれば、車両が悪路に進入してしまい車高調整手段の保護のために車高制御が一時停止された場合でも、悪路からの脱出が推定されたら速やかに制御停止手段による車高制御の一時停止が解除できる。その結果、悪路脱出後の車高調整がスムーズに再開可能になり、搭乗者に違和感のない車高制御ができる。
また、車両の走行速度は、車輪速センサからの情報に基づき取得してもよいし、他のシステムで用いられる速度情報から取得してもよい。ここで、所定基準速度とは、たとえば30km/hとすることができる。運転者が所定基準速度以下で車両を走行させている場合、車両が走行している路面は凹凸や障害物が有る不安定な路面であると推定できる。つまり、凹凸や障害物への乗り上げなど外的要因により車高調整手段の圧力値が上昇する可能性があると推定できる。このとき、制御停止手段による車高制御手段の車高制御が一時停止されている場合、その一時停止を継続させる。一方、運転者が所定基準速度を超えて車両を走行させている場合、車両が走行している路面は凹凸や障害物がなく走行しやすい路面であると推定できる。つまり、車高調整手段の圧力値が外的要因により上昇する可能性が少ないと推定できる。このとき、制御停止手段による車高制御手段の車高制御が一時停止されている場合、その一時停止を解除して車高制御を可能にして最適な車高に制御できるようにする。その結果、搭乗者に違和感を与えにくい車高制御ができる。
また、路面推定手段は、各車輪の車高値を比較することにより、4つの車輪の接地点の捩れ、つまり車両の存在する路面の平面状態を推定する。この場合、車両が存在する路面の捩れ状態を推定することができる。路面が捩れていない場合、4個の車輪は均等に接地可能となり車高調整手段の圧力値が外的要因により上昇する可能性が少ないと推定できる。このとき、制御停止手段による車高制御手段の車高制御が一時停止されている場合、その一時停止を解除して車高制御を可能にして最適な車高に制御できるようにする。その結果、搭乗者に違和感を与えにくい車高制御ができる。
本発明の車高調整装置によれば、車高調整手段の圧力上昇により車高制御が一時停止処理されても、車両が通常走行可能位置に移動したら速やかに車高制御の一時停止処理を解除し、適切な車高で走行させることができる。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
本実施形態の車高調整装置は、悪路走行により車両が傾き一部の車輪に車重負荷が集中した結果、流体圧シリンダなどで構成される車高調整手段に過負荷がかかるような場合に、その過負荷がかかることを事前に防止する制御停止手段と、その車高制御の一時停止を解除する制御復帰手段を含む。また、車両が存在する路面の状態を推定する路面推定手段を含む。制御停止手段により車高調整手段の車高制御が一時停止しているときに、路面推定手段が車両の存在する路面の状態を推定する。その路面状態の推定の結果、車両が車高調整手段に過負荷をかけるような悪路から脱したと判断できる場合、つまり、車両が通常走行可能な所定条件を満たす路面に移動したと推定できる場合、制御復帰手段は制御停止手段による車高調整手段の車高制御の一時停止処理を解除する。その結果、悪路脱出後に車高調整がスムーズに再開可能として、搭乗者に違和感のない車高制御を実現させる。
図1は、本実施形態の車高調整装置を搭載する車両10の構成概念図である。なお、図1は、本実施形態の車高調整装置に関連する構成のみを示し、他の構成は省略している。本実施形態では、各車輪の位置における車高を変化させる車高調整手段として、例えば電子制御式の油圧サスペンションに含まれる車高調整機能付きのアブソーバユニット12を用いることができる。
車高調整手段として機能するアブソーバユニット12は周知のものが利用可能であり、例えば、アブソーバユニット12に形成されたチャンバーに作動流体を出し入れし、当該アブソーバユニット12の伸縮量の調整を行い車高を変化させるものが使用できる。このアブソーバユニット12は、車両の車幅方向両端部で車輪14を支持するサスペンションの一部であり、当該アブソーバユニット12の下端部がサスペンションアーム16(車輪14側)に接続されている。また、アブソーバユニット12の上端部が車体側(不図示)に接続されている。したがって、車両が走行中に路面から振動や衝撃を受けてもアブソーバユニット12の振動減衰効果によってその振動や衝撃を吸収し、乗り心地の改善や走行安定性の向上に寄与することができる。また、上述のようにアブソーバユニット12のチャンバーに作動流体を出し入れすることによりアブソーバユニット12自体の伸縮を実行することができ、車体と車輪14の間の鉛直方向の距離を調整して車高を変化させることができる。
アブソーバユニット12の伸縮動作は、例えばサスペンションを構成するサスペンションアーム16(ロアアームなど)に接続され車高検出手段として機能する車高センサ18で検出される車高値に基づき行われる。例えば、車両10の積載量や乗員数が変化した場合、その重量により車高は変化する。このときアブソーバユニット12を制御すれば車高をほぼ一定の高さに制御できる。その結果、車両姿勢が安定し、ばね上共振周波数をほぼ一定に維持できるようになり、快適な乗り心地や操作性の安定化に寄与できる。また、車速によって車高を変化させることも可能であり、車速に適した車高で安定した走行を実現できる。また、乗員が乗り降りするときに車高を下げることにより乗り降りが容易になる。また、荷物の積み降ろしのために荷台の高さ調節を行えば作業が容易になる。更に、車輪14が路面の突出物(たとえば岩や縁石など)に乗り上げた場合や窪みにはまってしまった場合など、各車輪14の車高を適宜変化させて、車両10が極端に傾いたり車底が路面に接触して走行不可能になってしまうことを回避している。
アブソーバユニット12には、油路20を介して流体供排装置22が接続されている。流体供排装置22は電動モータ22aにより駆動される液圧ポンプ22bを備えており、この液圧ポンプ22bはリザーバタンク22cから作動流体を汲み上げてチェックバルブ22dを介して油路20に作動流体を突出する。油路20に供給された作動流体は、各車輪14毎に配置されるコントロールバルブ24を介してアブソーバユニット12に供給される。アブソーバユニット12は作動流体の供給を受けて内部圧力を上昇させることにより伸張動作する。すなわち、車高を高くする制御が行われる。逆に、作動流体がアブソーバユニット12から排出されコントロールバルブ24を介し流体供排装置22のリザーバタンク22cに戻されることによりアブソーバユニット12の内部圧力を低下させる。その結果、アブソーバユニット12が圧縮動作して、車高を低くする制御が行われる。
コントロールバルブ24は、車高調整装置全体を制御する制御手段として機能するECU26により開閉制御される。また、ECU26は流体供排装置22の動作制御を行う。ECU26は、コントロールバルブ24の制御を車高センサ18から提供される車高値に基づくフィードバック制御により実行する。したがって、車体に対するサスペンションアーム16の高さ状態を車高センサ18で検出することにより、アブソーバユニット12を最適な伸縮状態にして車高制御を実現できる。たとえば車輪14が岩や縁石などの突出物に乗り上げたときには、車輪14を車両10に近づけるように車高を低くするように作動流体の流れを制御する。逆に、車輪14が窪みに嵌り、当該車輪14が車両10から離れる方向に吊り下げ状態になるときには、車高を高くするように作動流体の流れを制御する。
ECU26には、車高調整を実行するために必要な各種情報が提供される。たとえば、各アブソーバユニット12とコントロールバルブ24の間には、アブソーバユニット12の内部の圧力値を検出する圧力検出手段として機能する圧力センサ28が配置され、常時アブソーバユニット12毎の圧力値をECU26に提供している。また、車高センサ18は各車輪位置における車高値をECU26に提供している。各車輪14の近傍には、当該車輪14の車輪速を測定するための車輪速センサ30が配置され、常時車輪速情報をECU26に提供している。ECU26では、車輪速情報に基づき車両10の車速を取得する。なお、ECU26は車高制御装置以外のシステムで用いられる車輪速情報や車速情報を取得して車高制御に用いてもよい。また、ECU26には、運転者が手動で車高調整を実行する場合に操作する車高調整スイッチ32が接続されている。この車高調整スイッチ32は基本的には、車両10が停車している場合のみ操作可能になっている。なお、車両10の停車時のみECU26側で車高調整スイッチ32からの操作信号を受け付け可能としてもよい。また、ECU26には、車高調整状態や車高調整制御の一時停止や、一時停止の解除を運転者に提示する提示装置34が接続されている。この提示装置34は表示器やスピーカを備えることができる。さらに、本実施形態の車高調整装置のECU26は路面の状態を推定するときに用いる情報が各種提供されている。たとえば、加速度センサ36からは車両10の前後方向の加速度や横方向の加速度の情報が提供される。また、ヨーセンサ38からは車両10のヨーイングに関する情報が提供される。ナビゲーションシステム40からは車両10の現在の位置及び道路の種類などの情報が提供される。液面センサ42からは車両10に搭載された液体の液面傾斜状態の情報が提供される。なお、後述するが、車両10の存在してる路面の状態は、車高センサ18や車輪速センサ30からの情報だけでも推定可能である。したがって、加速度センサ36、ヨーセンサ38、ナビゲーションシステム40からECU26への情報提供は必須ではなく、使用する情報の種類や組合せは適宜選択できる。多くの情報に基づき路面の状態を推定することにより、その推定信頼度を向上させることができる。
図2は、ECU26の構成を説明するブロック図である。本実施形態において、ECU26は、車高制御部44、制御停止部46、制御復帰部48、路面推定部50を含む。
車高制御部44は、通常、運転者の操作する車高調整スイッチ32からの信号を受けて動作する。車両10の乗り降りを行うために車高を下げた方が好ましい場合や、標準車高では車両屋根がゲートやトンネルや車庫の天井などに接触する可能性がある場合、運転者は車高調整スイッチ32を下降側に操作し車高を標準車高より低くする。また、荷物の積み降ろしなど荷台の高さをプラットホームの高さに合わせて高くした方が作業しやすい場合や、凹凸の激しい悪路走行などで車高を高くした方が走行し易い場合、運転者は車高調整スイッチ32を上昇側に操作し車高を基準車高より高くする。なお、ここでいう標準車高は、車両の設計段階で決めることのできる車高で、走行時の空気抵抗や車両の重心位置を考慮して車両が安定してスムーズに走行するのに適した車高で安定走行車高とも表現できる。たとえば、車速が所定速度以上(たとえば、30km/h以上)の場合に、標準車高で走行させることにより、車両10に安定した走行を実行させることができる。
車高制御部44は、現在の車両10の使用状況に適した車高状態に制御するために、または標準車高に近づくようにコントロールバルブ24を制御する。そのため、車高制御部44は車高取得部52を介して提供される各車高センサ18で検出された車高値、車速取得部54を介して提供される車両10の速度、圧力取得部56を介して提供される各圧力センサ28で検出された圧力値などを取得する。そして、車高制御部44は各コントロールバルブ24の開閉制御、すなわちアブソーバユニット12の動作制御を、たとえばフィードバック制御で行う。なお、車高制御部44は、流体供排装置22の供排動作制御も行う。
制御停止部46は、圧力取得部56を介して提供される圧力センサ28の検出値に基づき車高制御部44の制御を一時的に停止するか否か決定して、アブソーバユニット12に対する作動圧力の過負荷を回避する。制御停止部46の決定した車高制御一時停止を示す信号は、車高制御部44に提供されて該当するアブソーバユニット12のコントロールバルブ24の制御を一時停止する。図3は、制御停止部46が車高制御部44の制御を一時停止させる場合の車両10の姿勢を説明する説明図である。図3には、車高調整装置を搭載する車両の一例としてオフロード車両を例示する。図3は、車両10が岩や縁石などの突出物58に乗り上げている状態を示している。前述したように車高調整装置は、乗員の乗り降りや荷物の積み降ろしを容易にするために用いられる場合と、路面の凹凸などにより車両姿勢が大きき傾いたり車両底部が接触して走行不能になることを回避するために用いられる場合がある。前者の場合、4輪の車高調整はほぼ同じ制御量で行われ、車両10の車高が全体として路面と平行に上昇したり降下したりする。一方、後者の場合、路面の状態に応じて各車輪は独立して上昇したり下降したりする。
図3に示すように、路面の一部に突出物58が存在し、その突出物58に左前輪14aが乗り上げた場合、車両10は傾いて左前輪14aと右後輪14dに車両の重量が集中して車輪14を支持するアブソーバユニット12が圧縮された状態になる。一方、右前輪14b(図1参照)と左後輪14cがアブソーバユニット12を介して車両10から吊り下げられる状態(アブソーバユニット12が延びた状態)になる。このような場合、車重が左前輪14aと右後輪14dに集中してその車輪14の車高が低くなる。特にエンジンが搭載され重量の重い前輪側である左前輪14aの車高が極端に低くなる。このとき、左前輪14aの位置のアブソーバユニット12の内部圧力が上昇する。そして、制御停止部46は、圧力取得部56を介して検出された圧力センサ28の圧力値が所定しきい値を超えた場合には、該当するアブソーバユニット12の内部圧力がそれ以上上昇しないように作動流体の液圧上昇制御を一時停止させる。図3の場合、左前輪14aの液圧上昇制御(車高上昇制御)を一時停止させる。なお、左前輪14aはエンジンが搭載されている分だけ車両10が傾いたときに車重がかかり易く制御停止部46が作動する頻度が右後輪14dより高いが、右後輪14dも車両10の傾きや車両10の重量バランスにより車重負荷がかかるので制御停止部46が動作する場合もある。従来は制御停止部46がアブソーバユニットの過負荷を回避するフェールセーフの考えに基づき車高制御を一時停止させているので、所定の操作ステップを経由しないと解除できないようにされている。そのため従来、左前輪14aが突出物58から降りた後も車高制御の一時停止が維持される。その結果、左前輪14aのアブソーバユニット12は車高が低いままであるにも拘わらず内部圧力が高いので、車高を高くして標準車高に戻すことができずに、車両10の搭乗者に違和感を与えてしまう場合がある。そこで、本実施形態においては、路面推定部50が各センサから提供される情報に基づき車両10の存在する路面の状態を推定している。そして、路面の状態に基づき車両10が所定条件を満たす路面に移動した推定できる場合に、アブソーバユニット12の内部圧力を過剰に上昇させる原因が解消されたと推定し、制御復帰部48が、制御停止部46の実行している車高制御の一時停止を解除する。
路面推定部50は、制御停止部46から車高制御部44の制御を一時的に停止したことを示す信号を受けると、車両10が現在存在する路面状態の推定を開始する。車両10が現在存在する路面状態の推定は複数の方法によって実施できる。以下、各方法について説明するが、それらの方法は単独でも路面推定が可能であるが、複数を組み合わせて推定を行うことによりさらに推定の信頼度が高くなり車高制御の復帰をスムーズに行うことができる。
たとえば、車両10が走行している場合、その走行速度に基づき路面の状態を推定できる。路面推定部50は、車速取得部54から車両10の走行状態(車速)の情報を取得する。車速取得部54は、車輪速センサ30からの車輪速情報に基づき車速を算出してもよいし、他のシステム、たとえばABSシステムなどが検出している車輪速や車速を取得して車高制御用としてもよい。通常、運転者は車輪14が突出物58に乗り上げた状態で走行させたりモーグル路を走行させる場合、車両10が走行させ難い状態であると判断してゆっくり走行させる。逆に、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出した場合、走行させ易い状態であると判断してある程度速度を上げる。つまり、車両10の走行速度に基づき、車両10が存在する路面の状態を推定できる。制御復帰部48は、路面推定部50の推定した路面状態が制御停止部46の制御一時停止解除条件を満たしたと判定した場合、つまり、車両10の走行速度としきい値である所定基準速度の比較を行い、所定基準速度より早い速度で走行を開始した場合、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと判定し、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する旨の信号を送信する。なお、制御一時停止解除条件を満たすしきい値となる所定基準速度は、たとえば30km/hとすることができる。車両10の速度が30km/hを超えた場合、車高制御の一時停止解除を実行し、速度が30km/h以下の場合、車輪14が突出物58から降りていなかったりモーグル路から脱出していないと推定して車高制御の一時停止を維持させる。制御停止部46は車高制御の一時停止解除を実行する旨の信号を受けると、車高制御部44に対する車高制御の一時停止を解除する。その結果、車高制御部44は車高制御が一時停止されていたコントロールバルブ24の制御を可能とする。つまり、車高が低いまま突出物58から降りた左前輪14aに対し、作動流体の供給を開始して車高を高くする(標準車高に戻す)制御を許可する。その結果、左前輪14aは車高を直ちに標準車高に戻すことが可能になり、車両10の搭乗者に違和感を与えることなく迅速な車高制御が可能になる。
路面推定部50による路面の状態の別の推定方法として車高値を用いることができる。路面推定部50は、制御停止部46から車高制御の一時停止を行う旨の信号を受信すると、ワープ演算部60に路面の状態の推定に用いるワープ値を算出するように演算リクエストを出す。ワープ演算部60は、演算リクエストを受けると、各車輪14の車高値の比較に基づき、車両10が存在する路面の状態を示すワープ値を算出する。ワープ演算部60は車両10の対角線上に配置された2本の車輪14の車高値の和を求める。次に得られた2種類の対角線の車高値の和の差を取りワープ値とする。ワープ値の大きさに基づき、車両10が平坦な路面に存在するか、捩れた路面に存在するかを推定することができる。ところで、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されているときでも車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出した場合、各車輪14に対する車重の分配状態が変化するため各車高は変化する。つまり、車高に基づき算出されるワープ値も変化する。路面推定部50はこのワープ値の変化に基づき路面の状態を推定する。
具体的には、左前輪の車高値をH[FL]、右前輪の車高値をH[FR]、左後輪の車高値をH[RL]、右後輪の車高値をH[RR]とした場合、ワープ値Warpは、Warp=(H[FL]+H[RR])−(H[FR]+H[RL])となる。ワープ値Warpが大きい場合、路面は車両10の対角線方向に大きく捩れていると推定できる。つまり、車両10が捩れ姿勢となり、車輪14が突出物58に乗り上げた状態のまま、またはモーグル路から脱出していない状態のままであると推定できる。逆に、ワープ値Warpが小さくなった場合(理想的には「0」)になった場合、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出したと推定できる。路面推定部50は、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されているときに取得したワープ値Warpと、それ以降に取得されたワープ値Warpとの差分の絶対値を算出する。そして、路面推定部50は差分の絶対値が所定のしきい値(たとえばワープ値Warp=150mmで制御停止部46による車高制御の一時停止が実行される場合、しきい値はワープ値Warp=100mm)以上の場合、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出したと推定する。その推定に基づき、制御復帰部48は車両が所定条件を満たす路面に移動したと判断して、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。
なお、制御停止部46には警報処理部62が接続され、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行された場合やその一時停止が解除された場合に、提示装置34に車高制御の一時停止や解除を示すメッセージを示し、運転者に注意を喚起するようにしている。なお、提示装置34には各車輪14の車高値や圧力値などの情報を提示してもよい。
また、路面推定部50は制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されているときに取得したワープ値Warpと、それ以降に取得してワープ値Warpとで「+」、「−」の符号が反転した場合、つまり、車両10の捩れに大きな変化が生じた場合に車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出したと推定してもよい。その推定に基づき、制御復帰部48は車両が所定条件を満たす路面に移動したと判断して、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。
また、路面推定部50は加速度センサ36からの加速度情報やヨーセンサ38からのヨーイング情報に基づき路面の状態を推定することができる。加速度情報としては車両前後方向の加速度情報や車両横方向の加速度情報を利用できる。車両10の車輪14が突出物58に乗り上げたりモーグル路に進入し車両10が傾いた姿勢で走行している場合、車両前後方向の加速度情報や車両横方向の加速度情報、ヨーイングの情報の値が大きくなる。その状態から車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出して平坦路を走行するようになると、車両10の姿勢は基準水平姿勢に戻り車両前後方向の加速度情報や車両横方向の加速度情報、ヨーイングの情報が小さくなる。したがって、車両10が実質的な水平路面に存在する場合の基準水平姿勢と現在の車両10の現姿勢との比較に基づき、車両が所定条件を満たす路面に移動したか否か推定することができる。具体的には、前後加速度(横加速度)>判定値aのときに制御停止部46による車高制御の一時停止が実行され、その後、前後加速度(横加速度)<判定値b(a>b)が成立した場合、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出して平坦路に戻り基準水平姿勢に戻ったと推定できる。この推定に基づき制御復帰部48は、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。
ヨーイングの情報を用いる場合も同様であり、ヨーイング検出値>判定値cのときに制御停止部46による車高制御の一時停止が実行され、その後、ヨーイング検出値<判定値d(c>d)が成立した場合、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出して平坦路に戻り基準水平姿勢に戻ったと推定できる。この推定に基づき制御復帰部48は、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。なお、判定値a、b及び判定値c、dは判定時のチャタリングを回避するためにそれぞれ別々の値を設定することが望ましい。また、判定値a、b、c、dは、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されるしきい値(圧力値)の設定やアブソーバユニット12の変位可能量によって異なるため、予め試験を行い適宜設定することが望ましい。
また、路面推定部50は、ナビゲーションシステム40から提供される車両10の位置情報と車両10が存在する道路の情報に基づき路面の状態を推定することができる。一般に、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されるのは、地図上では道路でない岩場や河川敷などであると考えられる。したがって、路面推定部50は、まずナビゲーションシステム40から車両10の位置情報と車両10が存在する道路の情報を取得する。そして、地図上の道路でない場所、たとえば、道路から20m以上離れた場所で制御停止部46による車高制御の一時停止が実行され、その後地図上の道路に復帰、たとえば道路から10m以内に復帰した場合、路面推定部50は路面の状態がモーグル路ではないと推定できる。つまり、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定できる。この推定に基づき制御復帰部48は、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。なお、道路から10m以内に復帰した場合、そこからの走行速度に基づき路面状態を推定することもできるが、道路から離れた部分では路面の傾斜などが原因で運転に慎重になり車速があまり出せない場合もあり、解除タイミングが遅れてしまう場合もある。それに対して、ナビゲーションシステム40を用いる場合、運転者の精神状態による推定誤差は排除できるでの信頼度ある推定を行うことができる。
また、路面推定部50は、液面センサ42から提供される車両10に搭載された液体の液面傾斜状態に基づき路面の状態を推定することができる。車両10の車輪14が突出物58に乗り上げたりモーグル路に進入して車両10が傾いた場合、液面も車両10の傾きに応じて傾く。つまり、この液面の傾きが実質的に水平状態に戻ったか否かにより車両10の存在する路面の状態を推定可能になる。つまり、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定できる。したがって、車両10の傾きが解消された場合に制御停止部46による車高制御の一時停止を解除するようにしてもよい。車両10に搭載された液体としては、たとえば、アブソーバユニット12に供給する作動流体やブレーキフルードなどリザーバタンクに貯留された流体や燃料などがある。特に、リザーバタンクに貯留される流体は、通常補充や消費が生じないので温度による増減しかない。そこで、液面センサ42により現在の液面レベルと基準の液面レベル(平坦路面での液面レベル)の差分の絶対値Lと温度影響によるレベル変化値L0との比較を行う。そして、L>L0のとき、つまり液面が大きく傾いている場合に制御停止部46による車高制御の一時停止が実行され、その後、L<L0が成立した場合、つまり液面が実質的水平になった場合、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出して平坦路に戻ったと推定できる。つまり、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定できる。この推定に基づき制御復帰部48は、制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する信号を送出する。なお、リザーバタンク内や燃料タンク内に複数の液面センサを設けている場合、直接液面の傾きを検出できるので、液面の傾きが所定のしきい値以下になった場合に、車輪14が突出物58から降りたりモーグル路から脱出して平坦路に戻ったと推定してもよい。
以上にように構成される車高調整装置において、制御停止部46による車高制御の一時停止を解除する手順を図4のフローチャートに基づき説明する。なお、図4のフローチャートでは、車両10の車速とワープ値を用いる場合を説明する。
まず、車両10のイグニッションスイッチがオンされるとECU26は、車高制御部44の制御状態を確認し、車輪14が独立して車高制御されているか否かチェックする(S100)。4輪同時に車高制御が行われている場合(S100のN)、車輪14は4輪同時に車高上昇または車高下降の制御ができるので、特定のアブソーバユニット12の内部圧力が過剰に上昇して制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されることはない。そのため、S100で4輪同時に車高制御が行われているか否かの監視を継続する。S100で各車輪14が独立して車高制御を行っている場合(S100のY)、前述したように車輪14が突出物58に乗り上げたりモーグル路を走行している場合がある。したがって、ECU26は圧力取得部56を介して各車輪14毎のアブソーバユニット12の圧力値を取得すると共に(S102)、制御停止部46が車高制御の一時停止を実行しているか否か確認する(S104)。
制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されていない場合(S104のN)、S100に戻り、4輪独立で車高制御が実行されるか否かの監視を継続する。一方、S104において、制御停止部46による車高制御の一時停止が実行されている場合(S104のY)、ECU26は警報処理部62を介して、車高制御が一時的に停止していることを提示装置34に提示して運転者に注意を喚起する(S106)。そして、ECU26は車速取得部54を介して車両10の現在の車速Vを取得し、所定のしきい値(たとえば、30km/h)を超えているか否かを確認する(S108)。現在の車両10の車速がしきい値を超えている場合(S108のY)、路面推定部50は現在の車両10の存在する路面の状態は、走行しやすい状態であると推定する。つまり、制御復帰部48は車両10の車輪14が突出物58から降りたり車両10がモーグル路から脱出して実質的に平坦な路面に移動したと推定する。言い換えれば、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定する。そして、制御復帰部48は制御停止部46に対し車高制御の一時停止を解除する旨通知して一時停止を解除させる(S110)。また、ECU26は警報処理部62を介して、車高制御の一時停止が解除されたことを提示装置34に提示して(S112)、S100に戻り4輪独立で車高制御が実行されるか否かの監視を継続する。
また、S108において、現在の車両10の車速がしきい値を超えていない場合(S108のN)、つまり、車速が30km/h以下の場合、ECU26は、車高取得部52を介して各車輪14の車高値を取得し、ワープ演算部60でワープ値を算出する(S114)。そして、前述したようにワープ値に基づく判定を行いワープ値の変化量が制御停止部46による車高制御の一時停止後に大きく変化した場合やワープ値の符号が反転した場合には、路面推定部50は車両10の存在する路面状態は、捩れの少ない路面状態であると推定する。その結果、制御復帰部48は車輪14が突出物58から降りたり車両10がモーグル路から脱出して実質的に平坦な路面に移動したと推定する。言い換えれば、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定する。このように、ワープ値判定がOKである場合(S116のY)、S110に移行して制御復帰部48は制御停止部46による車高制御の一時停止を解除するとともに(S110)、提示装置34に一時停止が解除された旨表示する(S112)。そして、S100に戻り4輪独立で車高制御が実行されるか否かの監視を継続する。また、S116においてワープ値判定がOKでない場合(S116のN)、つまり、制御停止部46による車高制御の一時停止後、ワープ値に大きな変化がない場合には、制御復帰部48はモーグル路をまだ脱出していない可能性が高いと判定して、S108に戻り車高制御の一時停止を解除してよいかの判定を継続して行う。
このように、本実施形態によれば、アブソーバユニット12の圧力上昇により制御停止部46による車高制御の一時停止処理がなされても、路面の状態に基づき悪路状態から脱出したか否かの判断が容易に可能となり、通常走行可能位置に移動したら速やかに制御中断処理を解除できる。その結果、悪路から復帰後は速やかに適切な車高で車両10を走行させることができる。
なお、図4に示すフローチャートでは、まず車速により路面の状態を推定し、車速がしきい値を超えていない場合、ワープ値に基づく路面の状態を推定したが、車速のみで推定を行ってもよいし、ワープ値のみで推定を行ってもよい。また、図2で説明したように、加速度センサ36、ヨーセンサ38、ナビゲーションシステム40、液面センサ42などから取得できる情報に基づき路面の状態を推定してもよい。これらの情報はそれぞれ単独で路面の状態の推定に用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。たとえば、図4のフローチャートにおいて、S114、S116の部分で、加速度センサ36からの情報により路面の推定を行ってもよい。また、全ての情報を用いて順次路面の状態を推定し、いずれか1つで、車両10が所定条件を満たす路面に移動したと推定できた場合には、制御停止部46の一時停止処理を解除してもよい。複数の情報に基づき路面の状態を推定することにより、その推定の信頼性を向上させることができ、制御停止部46の一時停止処理の解除をスムーズにできる。その結果、悪路から復帰後は速やかに適切な車高で車両10を走行させることができる。
なお、本実施形態において用いた図面の構成は一例であり、アブソーバユニット12の圧力上昇により制御停止部46による車高制御の一時停止処理がなされているときに、路面の状態に基づき悪路状態から脱出したか否か判断し、脱出した場合に一時停止処理を解除できればよく、各構成を適宜変更しても本実施形態と同様の効果を得ることができる。また、図2においては、説明を分かりやすくするために、ECU26内部の構成を機能毎に分けて記載したが、同様な機能を達成できれば、複数の機能を統合したり、さらに分離したりしても本実施形態と同様な効果を得ることができる。
本実施形態に係る車高調整装置を搭載する車両の構成概念図である。 本実施形態に係る車高調整装置のECUの内部構成を説明するブロック図である。 本実施形態に係る車高調整装置における制御停止部が車高制御部の制御を一時停止させる場合の車両の姿勢を説明する説明図である。 本実施形態に係る車高調整装置の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 車両、 12 アブソーバユニット、 14 車輪、 18 車高センサ、 20 油路、 22 流体供排装置、 24 コントロールバルブ、 26 ECU、 28 圧力センサ、 30 車輪速センサ、 32 車高調整スイッチ、 34 提示装置、 36 加速度センサ、 38 ヨーセンサ、 40 ナビゲーションシステム、 42 液面センサ、 44 車高制御部、 46 制御停止部、 48 制御復帰部、 50 路面推定部、 52 車高取得部、 54 車速取得部、 56 圧力取得部、 58 突出物、 60 ワープ演算部、 62 警報処理部。

Claims (1)

  1. 車両の各車輪を支持する車軸と車体との間に配置され、当該車両の車高を車輪毎に流体の供排により変化させるための車高調整手段と、
    各車輪の装着位置における車高値を検出するための車高検出手段と、
    前記車高調整手段を制御して各車輪が所定の標準車高と一致するように制御する標準車高制御を含む車高制御を実行するための車高制御手段と、
    前記車高調整手段における流体の圧力値を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段の検出した圧力値が所定しきい値を超えた場合に前記車高制御手段の制御を一時停止させる制御停止手段と、
    前記車両が存在する路面の状態を推定する路面推定手段と、
    前記制御停止手段が前記車高制御手段の制御を一時停止させているときに前記路面推定手段の推定結果に基づいて前記車両が所定条件を満たす路面に移動したことを検出した場合に前記制御停止手段による制御の一時停止を解除し前記車高調整手段の制御を可能とする制御復帰手段と、
    を含み、
    前記制御復帰手段は、前記制御停止手段による制御一時停止中に前記車両の走行速度が所定基準速度より低い場合でも、前記路面推定手段が前記車両の4つの車輪のうち一方の対角線上に配置された2つの車輪の車高値の和と他方の対角線上に配置された2つの車輪の車高値の和をとり、その2つの和のをとったときの符号がそれ以前の状態から反転したことに基づき路面の状態を推定した場合、前記車両が前記所定条件を満たす路面に移動したことを検出したと判定し、前記制御の一時停止を解除することを特徴とする車高調整装置。
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