JP4539047B2 - アルカリ金属炭酸水素塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルカリ金属炭酸水素塩の製造方法に関するものである。
炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩は、水溶液からの晶析により製造される。例えば、ナトリウムイオンを含む水溶液に二酸化炭素を吹き込んで、反応により生成する炭酸水素ナトリウム結晶を得ることができる。ナトリウムイオンを含む溶液としては、炭酸ナトリウムもしくは水酸化ナトリウムを含む水溶液、または、塩化ナトリウム溶液にアンモニアを吹き込んで得られる、いわゆるアンモニア鹹水等が用いられている。
例えば、炭酸水素ナトリウムは、一般的に晶析の際に核の発生が多いために微粒子状の結晶の割合が増加し、全体の個数が増加するために、大粒子まで成長し難く、平均粒子径が小さくなり易い。核の発生は、大粒子を得ようとするほど顕著に起こり易く、粒子表面での母液の速い流れにより結晶の表面から種晶が剥がれることによるものと推測される。そして、このように微粒子状あるいは小さな結晶が増加すると、大きな結晶の収率が低下したり、さらにはこの後の固体の分離、洗浄、乾燥、分級の操作が困難となったりすることがある。また、粉体としての流動性が必要な用途等では大粒子結晶が要望されており、いかに大きな結晶を得るかが晶析工程の課題となっている。
従来の晶析工程においては、晶析させる結晶を大きくさせるために、例えば媒晶剤を使用する方法が採用されている。しかし、媒晶剤を使用する場合には、晶癖が変わって結晶状態が変化するおそれがあり、また特定の条件下で効果を発現するために他の方法との併用が困難であった。さらに、媒晶剤が結晶中に残留する場合もあり、結晶の純度を低下させ、製品の用途が限定される原因となっていた。
また、単位容積の単位時間当たりの結晶生成量である晶析負荷を大幅に低減することにより、母液中の晶析結晶成分の過飽和度を低くして、核の発生を著しく少なくする方法も知られている。しかし、この方法では、晶析設備の単位容積単位時間あたりの晶析負荷を低くしなければならないため、設備の生産性を低下させることが多かった。
また、母液中の晶析結晶成分の過飽和度を低下させるために、アルカリ金属炭酸水素塩の溶解度を低下させる第三成分(塩化ナトリウムやエチルアルコール等)を添加する方法もあるが、母液からの分離時にケーキの十分な洗浄が必要となり、上記第三成分が結晶中に残留するおそれもある。また、塩化ナトリウムを添加する場合は、腐食防止のために設備の材質に制約が発生し、エタノール等の引火性有機溶剤を添加する場合は引火性を考慮して操作上の制約が発生するため、操作が複雑となる。
また、発生した微粒子状の結晶を系外に除去する方法によっても結晶粒子径を大きくできるが、これを連続操作として実施する場合は、結晶を大きくするに見あった数の微粒子を選択的に大量に取り出すことが設備上困難であり、十分な微粒子状の結晶の処理ができない等の問題がある。さらに、取り出した微粒子を処分するための設備が必要となり、収率も低下する。したがって、この方法のみでは大きな結晶を高い収率で工業的に生産することはできなった。
さらに、アルカリ金属イオンを含む水溶液と二酸化炭素の反応から結晶を晶析させるアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法において、晶析設備内の晶析液全体を対象として、液中に溶解しているアルカリ金属炭酸水素塩の濃度を飽和溶解度以下にすることによりアルカリ金属炭酸水素塩の微粒子を溶解除去する操作を、間欠的に繰り返して施すことを特徴とするアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法(特許文献1参照。)が開示されているが、二酸化炭素ガスの吹込みを間欠的に空気と切り替えるために、操作性が悪く、かつ設備の制御のための投資も必要であった。
国際公開第01/14254号パンフレット(請求の範囲)
本発明は、上記のような問題を排除し、水溶液からの晶析法により。結晶粒子径の大きなアルカリ金属炭酸水素塩を高収率で工業的に簡便な設備で容易に得るための方法を提供することを目的とする。
本発明は、晶析装置内でアルカリ金属イオンを含む水溶液と二酸化炭素とを反応させてアルカリ金属炭酸水素塩の結晶を晶析させる方法において、前記水溶液の前記結晶を含むスラリーの一部を前記晶析装置から取り出し、前記結晶の一部を溶解させた後で前記晶析装置に戻すことを特徴とするアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法である。
上記課題を解決するために、本発明のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法は、晶析装置と溶解装置よりなる所定の反応装置内でアルカリ金属イオンを含む水溶液と二酸化炭素とを反応させてアルカリ金属炭酸水素塩の結晶を晶析させる方法において、水溶液と結晶とを含むスラリーの一部を晶析装置から取り出し、結晶の一部を溶解させた後に晶析装置へ戻すことを特徴とする。
本発明では、水溶液と結晶とを含むスラリーの一部を晶析装置から取り出し、該スラリー中に含まれる結晶の一部を溶解させた後に晶析装置に戻す。溶解装置内での結晶の溶解について考察すると、より小さな結晶の方が早く溶解して消滅するので、結果として結晶核を始めとする微小な結晶が除去されたスラリーとなって晶析装置に戻される。
さらに本発明ではアルカリ金属炭酸水素塩の大きな結晶をより大きく成長させる手段として、大きな結晶を一旦少し溶解して、再度晶析により結晶を成長させる方法を提供する。これにより、大きな結晶も一部が溶解し、これは再度成長し易い結晶となって晶析装置に戻される。大きな結晶を少し溶解すると、結晶の成長方向である長手方向の結晶の先端部分が少し溶解する。この部分は結晶の成長面である。この結晶の成長面の更新により結晶はさらに大きく成長することができるようになる。アルカリ金属炭酸水素塩では微粒子の除去操作を強化していっても、それのみでは、それ以上は結晶を大きくできなくなる。これは大きな結晶自体が、それ以上は成長しなくなってしまうためである。本発明ではその対策として結晶を少し溶解して新たに成長することを可能とする。溶解は結晶の成長面を更新するためであるので少量の溶解で良い。
したがって本発明により、連続操作であっても微粒子状の結晶を選択的に系外に除去する場合と同様の効果が得られ、核のみかけの発生数を大幅に低減でき、より大きな結晶の成長をさらに促進することができ、結晶粒子径の大きなアルカリ金属炭酸水素塩を高効率で工業的に得ることが可能となる。
本発明によれば、水溶液からの晶析法において、見かけの核の発生数を工業的規模にて容易に且つ確実に制御することができ、粒子径が大きく粉体としての流動性が良好なアルカリ金属炭酸水素塩の工業的生産が可能となる。例えば炭酸水素ナトリウムの場合、本発明により平均粒子径が150μm以上の結晶を容易に得ることができる。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明において、アルカリ金属炭酸水素塩を構成するアルカリ金属は特に限定されない。以下の実施形態では、アルカリ金属がナトリウムである場合を例にとって説明するが、他のアルカリ金属の場合も同様に本発明を適用できる。他のアルカリ金属としては、カリウムが好ましい。
図1は本発明において好適に使用される晶析設備の一例を示すフロー図である。図1中、反応器としての晶析装置1はその内部にインナーシリンダー2を備えている。インナーシリンダー2の上部は原料液供給ラインL1を介して原料液タンク4に接続されており、原料液タンク4内の炭酸ナトリウム水溶液はメンブレンフィルター8による精密濾過を経てインナーシリンダー2内に供給される。または、後述する溶解装置7内へ供給される。
この炭酸ナトリウム水溶液は、予め水酸化ナトリウム溶液に二酸化炭素を反応させて、または、さらに純水を加えて濃度および組成を調整することにより調製することができる。なお、炭酸ナトリウム水溶液の代わりに水酸化ナトリウム水溶液を直接用いてもよく、炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウム双方を含む水溶液を用いてもよい。さらには炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの双方を含む水溶液を用いてもよい。
晶析装置1の下部に設けられたガス導入部3には、二酸化炭素供給ラインL2を介して二酸化炭素供給装置5および空気供給装置6が接続されており、二酸化炭素と空気とは所定の比率で混合され、その混合ガスはメンブレンフィルター9による精密濾過を経てガス導入部3から晶析装置1内に供給される。これにより、炭酸ナトリウム水溶液と二酸化炭素とを反応させて炭酸水素ナトリウム結晶を晶析させることができる。このとき、晶析装置1内の温度を50〜90℃にすると、晶析を効率よく且つ操作するうえで安定して行うことができるので好ましい。
インナーシリンダー2内にはスラリー抜き出しラインL3が接続されており、その先には内部の圧力を調整可能な溶解装置7が配設されている。炭酸ナトリウム水溶液と炭酸水素ナトリウム結晶とを含むスラリーの一部は、インナーシリンダー2の内側からスラリー抜き出しラインL3を通って溶解装置7へ取り出される。そして、溶解装置7内の圧力を晶析装置1内の圧力よりも低くすることにより、取り出されたスラリー中の炭酸水素ナトリウム結晶の一部が炭酸ナトリウム水溶液に溶解する。かかる微粒子溶解処理が施されたスラリーは、スラリー循環ラインL5を通って再び晶析装置1内に戻される。
またスラリー抜き出しラインL3に代えて、晶析装置1の下部に接続された別のスラリー抜き出しラインL4を使用することができる。スラリー抜き出しラインL3はインナーシリンダー2より抜き出しているため、大きな結晶が少ない。これはインナーシリンダー2に入る結晶は、一旦、晶析装置内の液位の最上部近傍まで上昇しなくてはならないが、より大きな結晶は晶析設備の下部に滞留し易いのでインナーシリンダー2に入りにくくなるためである。スラリー抜き出しラインL3に代えてスラリー抜き出しラインL4を使用することによって、より大きな結晶を溶解装置7に抜き出すことができる。これにより、より大きな結晶の一部分が溶解され、この結晶はさらに大きく成長することができるようになる。そして再度晶析装置に戻され、この結晶はさらに大きく成長する。
ここで、晶析装置1から溶解装置7に取り出されるスラリーの量は、図1に示した晶析設備内のスラリー全量を基準として1時間当たり30〜200質量%であることが好ましい。
また、微粒子溶解処理における溶解装置7内の圧力は、晶析装置1内の圧力より低ければ特に制限されないが、両者の圧力差は0.01〜1.0MPaの範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.1〜0.5MPaである。かかる圧力差は、例えば、加圧されて運転されている晶析装置1からスラリーを抜き出して、溶解装置7内を大気圧に戻すことにより達成できる。ここで溶解装置7では二酸化炭素ガスが発生する。この二酸化炭素ガスは二酸化炭素の供給源に循環し、二酸化炭素供給装置5によって昇圧されて晶析装置1に吹き込んでも良い。
このようにして晶析された炭酸水素ナトリウム結晶を含むスラリーを晶析装置1下部のスラリー抜き出しラインL6から取り出し、当該スラリーから炭酸水素ナトリウム結晶を分離して二酸化炭素ガス雰囲気中で乾燥させることにより、大きく且つ太い炭酸水素ナトリウム結晶が得られる。得られる炭酸水素ナトリウム結晶は通常アスペクト比(結晶の長軸の長さを短軸の長さで除した値)が大きいものであるが、これを粗粉砕して長軸方向に垂直に切断することにより、より立方体に近くて大きく、嵩密度が低い、流動性に優れた粉体とすることができる。また、炭酸水素ナトリウムは長軸方向から水に溶解していくので、上述の粗粉砕により水への溶解速度を高めることができる。
さらに、炭酸水素ナトリウムを乾燥させた後で粗粉砕する代わりに、晶析装置1内または溶解装置7内のスラリー中の粒子を粉砕することによって、アスペクト比の小さい結晶を得ることもできる。通常、晶析しながら晶析装置1内の炭酸水素ナトリウムスラリー中の粒子を粗粉砕すると、結晶核が過剰に発生し、晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶が急激に微粒子化する。しかし、本発明においては、発生した微粒子を上述の微粒子溶解処理により容易に且つ確実に溶解除去できるので、晶析装置1内または溶解装置7内のスラリー中の粒子を粉砕しても、乾燥後に粗粉砕したときと同様のアスペクト比の結晶を得ることができる。さらに、このようにして得られる結晶は、粗粉砕後にも結晶成長するため、若干丸みを帯び、より一層粉体としての流動性が高いものとなる。
炭酸水素ナトリウムスラリー中の粒子を粉砕する好適な方法としては、例えば結晶を含むスラリーを、配管を介して溶解装置7より取り出して外部に設置した粉砕機に導入して、当該粉砕機で粉砕した後、晶析装置1内または溶解装置7に戻して循環させる方法が挙げられる。また、粉砕の際には、例えばポンプを用いてインペラと粒子とを衝突させて粒子を破砕させればよい。ただし、過剰に強い外力を粒子に付与すると、目的以上に粒子を細かく粉砕することとなり好ましくない。
前記晶析装置から取り出された前記スラリーの母液の組成が、アルカリ金属炭酸水素塩が飽和濃度未満であることがこのましい。粉砕されるスラリーは溶解装置7から取り出すことでスラリーの母液の組成を飽和濃度にできる。一般には粉砕の時に発生するせん断力にて結晶核が発生するため、単に結晶が短く折れるだけでなく晶析装置1内の結晶が微粒化してしまう。ここで溶解装置7のスラリーであれば母液の組成が金属炭酸水素塩の飽和濃度未満となるため、結晶核が発生しても直ちに消滅するため好ましい。
このように本実施形態では、晶析装置1から溶解装置7にスラリーの一部を取り出し、溶解装置7の圧力を晶析装置1の圧力よりも低くすることによって、取り出されたスラリーに溶解している炭酸水素ナトリウムの濃度が一時的に飽和濃度以下となる。このとき、スラリー中には種々の粒子径の炭酸水素ナトリウム結晶が存在し、すべての粒子が溶解を開始するが、粒子径の小さな粒子は粒子径の大きな粒子よりも早く完全に溶解し消滅する。したがって、より大きな結晶が選択的に残り全体の結晶の数が減少するため、核のみかけの発生数が大幅に減少し、上述のような連続操作であっても微粒子状の結晶を系外に除去する場合と同様の効果が得られるので、粒子径の大きな炭酸水素ナトリウム結晶を高収率で確実に得ることができる。
また、かかる微粒子溶解処理における条件(圧力、温度等)を適宜調整することにより、微粒子結晶がスラリーに選択的に溶解するので、晶析結晶の粒子径を容易に且つ確実に制御することができる。さらに、より大きな結晶を溶解装置7に抜き出すことにより、より大きな結晶の一部分が溶解され、この結晶はさらに大きく成長することができるようになる。そして再度晶析装置に戻され、この結晶はさらに大きく成長する。これにより晶析結晶の粒子径をさらに大きくできる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、微粒子溶解処理の際に、溶解装置7において、空気吹き込みラインL7を使用して、該スラリーの流量に対して標準状態で0.2〜20倍の体積の空気をスラリーに吹き込むことにより、該スラリー中に含まれる炭酸ナトリウム結晶の一部を炭酸ナトリウム水溶液に溶解させてもよい。これにより、スラリー中に溶解した二酸化炭素が空気中に放出され、その結果スラリー中の炭酸水素ナトリウムの濃度が飽和濃度以下に低下するので、炭酸水素ナトリウムの結晶核、炭酸水素ナトリウムの微粒子、および炭酸水素ナトリウム結晶の先端部分が溶解されて、核のみかけの発生数を十分に低減することができる。ここで溶解装置に吹き込むガスは空気でなく窒素ガスでもよいし、溶解条件を微調整するために二酸化炭素を混合してもよい。
また、溶解装置7において、スラリーに水酸化ナトリウムを添加することにより、該スラリー中に含まれる炭酸水素ナトリウム結晶の一部を炭酸ナトリウム水溶液に溶解させてもよい。すなわち、水酸化ナトリウムと炭酸水素ナトリウムが反応して炭酸水素ナトリウムの分解が起こり、その結果スラリー中の炭酸水素ナトリウム濃度が飽和濃度以下に低下するので、前述と同様に核のみかけの発生数を大幅に低減できる。また、水酸化ナトリウムはそのまま添加してもよいが、水酸化ナトリウム水溶液(濃度が好ましくは20〜48質量%のもの)として添加することが好ましく、その添加量はスラリー100kg/時に対して無水の水酸化ナトリウムに換算して0.05〜30kg/時であることが好ましい。添加量0.05kg/時未満では微粒溶解の効果が少なく、添加量30kg/時超では系内に持ち込む水が増え、液バランスがとれず(液の量が増えすぎてパージが必要)原単位悪化となるため好ましくない。
ここでの溶解槽7への水酸化ナトリウム水溶液の添加の目的は炭酸水素ナトリウムの溶解であるので、未飽和の炭酸ナトリウム水溶液を添加しても良い。濃度はNa2CO3で30質量%以下で添加量はスラリー100kg/時に対して無水の炭酸ナトリウムに換算して10〜40kg/時であることが好ましい。また水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合された水溶液であっても良い。さらにこの溶液は、炭酸水素ナトリウムを溶解すれば良いので原料液タンク4から供給される原料液であっても良い。
また、溶解装置7において、スラリーに水を添加することにより、該スラリー中に含まれる炭酸水素ナトリウム結晶の一部を炭酸ナトリウム溶液に溶解させてもよい。これにより、スラリー中のスラリー中の炭酸水素ナトリウム濃度が飽和濃度以下に低下するので、前述と同様に核のみかけの発生数を大幅に低減することができる。この時、水の添加量はスラリー100kg/時に対して0.1〜50kg/時であることが好ましい。
また、溶解装置7においてスラリーに水を添加することにより、該スラリー中に含まれる炭酸水素ナトリウム結晶の一部を溶解させてもよい。水の添加により、スラリー中の炭酸水素ナトリウム濃度が飽和濃度以下に低下するので、前述と同様に核のみかけの発生数を大幅に低減することができる。このとき、水の添加量はスラリー100kg/時に対して5〜50kg/時であることが好ましい。
また、溶解装置7においてスラリーを加熱することにより、該スラリー中に含まれる炭酸水素ナトリウム結晶の一部を溶解させてもよい。これにより、スラリー中の炭酸水素ナトリウム濃度が飽和濃度以下に低下するので、前述と同様に核のみかけの発生数を大幅に低減することができる。かかる加熱温度は0.2〜10℃であることが好ましい。
上述の微粒子の溶解方法は、1つの方法を単独で行ってもよく、2つ以上の方法を組み合わせて行ってもよい。例えば図1中のスラリー抜き出しラインL4、スラリー循環ラインL5において、溶解装置7の下流側に熱交換器10を設置して、溶解装置7において晶析装置1内の圧力よりも減圧されたスラリーをさらに加熱することにより、微粒子等の溶解処理の効率を高めることができる。
また、上記の実施形態では連続完全混合槽式のインナーシリンダー型晶析装置を備える晶析設備を用いた例を示したが、本発明の製造方法は、連続式晶析操作、回分式晶析操作、完全混合槽式晶析操作、ピストンフロー式晶析操作など、アルカリ金属イオンを含む溶液と二酸化炭素との反応により結晶を晶析させる種々の晶析操作に有効である。例えばアルカリ金属イオンを含む溶液と二酸化炭素とを向流接触させるピストンフロー型、空冷等による冷析型の晶析設備を用いる場合にも、本発明の製造方法を好適に行うことができる。
本発明の製造方法は、媒晶剤を使用する方法や、アルカリ金属炭酸水素塩の溶解度を低下させる第三成分の添加等の従来から採用されている微粒子の発生防止操作、除去操作と合わせて使用することもでき、さらにはこれらの操作を複数組み合わせることもできる。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、例1および例3〜例8は本発明の実施例であり、例2は比較例である。
(晶析設備)
以下の実施例では、それぞれ溶解装置7の微粒子溶解手段が異なること以外は図1に示した構成を有する反応装置を用い、連続的に炭酸水素ナトリウムの晶析試験を実施し、本発明の効果を確認した。
晶析装置1は、内径0.1m、高さ11.31mのインナーシリンダー2を備える内径0.4m、全高16.05mの晶析塔を用いた。
晶析装置1に供給する原料液は、イオン交換膜法により得られた水酸化ナトリウム水溶液に、予め二酸化炭素を反応させ、さらに純水を加えて、濃縮および組成を調整した炭酸ナトリウム水溶液を用いた。この炭酸水素ナトリウム水溶液は、目開き0.1μmのメンブレンフィルター8にて精密濾過した後、原料液供給ラインL1により晶析装置1に連続的に定量供給した。供給する原料液の濃度は、ウィンクラー法による酸アルカリ中和滴定による求めた。
晶析のための二酸化炭素は、空気と混合し、二酸化炭素供給装置5に備えられた圧縮機により昇圧後、目開き0.1μmのメンブレンフィルター9にて精密濾過した後、二酸化炭素吹き込みラインL2により晶析装置1に定量供給した。
晶析装置1内の結晶の平均粒子径の測定は、晶析装置1内の結晶と溶液すなわち母液(スラリーの結晶を除いた溶液部分)との混合スラリーを遠心分離で分離し、箱型乾燥器内にて50℃の40〜43%の二酸化炭素ガス中で乾燥した後、ロータップ振とう試験機およびJIS標準篩を用いて質量基準で評価した。すなわち、目開きがそれぞれ355μm、250μm、180μm、150μm、106μm、75μmまたは45μmである直径20cmの標準篩を、目開きの小さい順に受け皿の上に積み重ね、最上段に試料100gを入れて蓋をした後、打振と回転を同時に与えることのできる篩分け機械(ロータップ振とう試験機)に取り付けて30分間篩分けを行った。それぞれの篩の上に残留した試料及び受け皿に溜まった試料の質量を測定して累積篩上粒度分布を求め、これを対数正規分布図上にプロットして50%値より平均粒子径を求めた。
[例1]
晶析装置1に、原料液を100kg/時で原料液供給ラインL1により定量供給すると共に、濃度40〜43%の二酸化炭素/空気混合ガスを、流量30m3/時(標準状態)となるように調整して二酸化炭素吹き込みラインL2により連続供給した。
また、晶析装置1内部のインナーシリンダー2から、スラリー抜き出しラインL3によりスラリーを800kg/時で溶解装置7(内径0.4m、高さ3.1m)へ抜き出して大気圧に戻し、さらにこの液を熱交換器10(温度67℃)を経て、スラリー循環ラインL5によりインナーシリンダー2の入口(上側)へと戻した。晶析装置1からのスラリー抜き出しラインL6によるスラリーの抜き出し量は供給原料液量に応じて調整し、晶析装置1の液面を一定に保った。晶析装置1における晶析温度は、熱交換器10からの蒸気を用いた間接加熱により65℃に保った。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、晶析装置1内の母液および溶解装置7内の母液の組成、並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径およびみかけの核の発生数を表1に示す。ここで、晶析装置内の組成の数値は実際の晶析装置内での値とは異なる。これは晶析装置からサンプリングした時点で、サンプルであるスラリーにかかっていた圧力が開放されて、大気圧まで低下してしまい、ちょうど溶解装置に抜き出した状態と同じになるためである。具体的にはNaHCO3の濃度が低下し、Na2CO3の濃度が上昇する。例1では、微粒子溶解処理により、見かけの核の発生数が大幅に低減され、晶析結晶の平均粒子径が大きくなったことがわかる。
Figure 0004539047
[例2](比較例)
例1に続いて、晶析装置1内部のインナーシリンダー2からスラリー抜き出しラインL3による抜き出しを止め、それ以外は例1と同様の条件で晶析を行った。供給原料液流量は100kg/時、供給二酸化炭素の流量は30m3/時(標準状態)とした。例1と同様の分析結果を表2に示す。例2では、晶析試験開始1日目の晶析が終了した後も、結晶は50μm程度の微粒子化のままであったので、この時点で試験を中断した。
Figure 0004539047
[例3]
晶析装置1に、原料液を原料液供給ラインL1により200kg/時で定量供給すると共に、濃度40〜43%の二酸化炭素/空気混合ガスを、流量54m3/時(標準状態)となるように調整して二酸化炭素吹き込みラインL2により連続供給した。
また、晶析装置1内部のインナーシリンダー2から、スラリー抜き出しラインL3によりスラリーを1200kg/時で溶解装置7へ抜き出して大気圧に戻し、さらに空気を0.1μmのメンブレンフィルター11を通した後、空気吹き込みラインL7により120リットル/時(標準状態)で吹き込んだ後、この液を熱交換器10(温度82℃)を経てスラリー循環ラインL5によりインナーシリンダー2の入口(上側)へと戻した。晶析装置1からのスラリー抜き出しラインL6によるスラリーの抜き出し量は、供給原料液量に応じて調整し、晶析装置1の液面を一定に保った。晶析装置1における晶析温度は、熱交換器10からの蒸気による間接加熱により80℃に保った。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、溶解装置7内の母液の組成、並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径およびみかけの核の発生数を表3に示す。
Figure 0004539047
[例4]
晶析装置1に、原料液を原料液供給ラインL1により110kg/時で定量供給すると共に、濃度40〜43%の二酸化炭素/空気混合ガスを、流量54m3/時(標準状態)となるように調整して二酸化炭素供給ラインL2により連続供給した。
また、晶析装置1内部のインナーシリンダー2から、スラリー抜き出しラインL3によりスラリーを800kg/時で溶解装置7へ抜き出して大気圧に戻し、空気を0.1μmのメンブレンフィルター11を通した後、空気吹き込みラインL7により120リットル/時(標準状態)で吹き込んだ後、この液を熱交換器10(温度67℃)を経てスラリー循環ラインL5によりインナーシリンダー2の入口(上側)へと戻した。このとき、溶解装置7へ水酸化ナトリウム水溶液を12.5kg/時で定量供給した。水酸化ナトリウム水溶液は、イオン交換膜法により得られる水酸化ナトリウム水溶液を濃度48%に濃縮し、目開き0.1μmのメンブレンフィルターにて精密濾過したものを用いた。ここで原料液の濃度を低下させた理由は晶析装置1の単位溶液当たりの晶析負荷を例1に合わせるためである。つまり、溶解装置7に水酸化ナトリウムを加えたことと、母液の濃度の上昇を考慮したことによる。
また、晶析装置1からのスラリー抜き出しラインL6によるスラリーの抜き出し量は、供給原料液量に応じて調整し、晶析装置1の液面を一定に保った。晶析装置1における晶析温度は、熱交換器10からの蒸気による間接加熱により65℃に保った。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、晶析装置1内の母液および溶解装置7内の母液の組成、並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径およびみかけの核の発生数を表4に示す。
Figure 0004539047
[例5]
晶析装置1に、原料液を原料液供給ラインL1により180kg/時で定量供給すると共に、濃度40〜43%の二酸化炭素/空気混合ガスを、流量72m3/時(標準状態)となるように調整して二酸化炭素供給ラインL2により連続供給した。
また、晶析装置1内部のインナーシリンダー2から、スラリー抜き出しラインL3によりスラリーを800kg/時で溶解装置7へ抜き出して大気圧に戻し、空気を0.1μmのメンブレンフィルターを通した後、空気吹き込みラインL7から120リットル/時(標準状態)で吹き込んだ後、この液を熱交換器10(温度67℃)を経てスラリー循環ラインL5によりインナーシリンダー2の入口(上側)へと戻した。このとき、溶解装置7へ純水を20kg/時で定量供給した。晶析装置1からのスラリー抜き出しラインL6によるスラリーの抜き出し量は、供給原料液量に応じて調整し、晶析装置1の液面を一定に保った。晶析装置1における晶析温度は、熱交換器10からの蒸気による間接加熱により65℃に保った。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、晶析装置1内の母液および溶解装置7内の母液の組成、並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径およびみかけの核の発生数を表5に示す。
Figure 0004539047
[例6]
晶析装置1に、原料液を原料液供給ラインL1により200kg/時で定量供給すると共に、濃度40〜43%の二酸化炭素/空気混合ガスを、流量72m3/時(標準状態)となるように調整して二酸化炭素供給ラインL2により連続供給した。
また、晶析装置1内部のインナーシリンダー2から、スラリー抜き出しラインL3によりスラリーを800kg/時で溶解装置7へ抜き出して大気圧に戻し、空気を0.1μmのメンブレンフィルターを通した後、空気吹き込みラインL7から120リットル/時(標準状態)で吹き込んだ後、この液を熱交換器10(温度82℃)を経てスラリー循環ラインL5によりインナーシリンダー2の入口(上側)へと戻した。晶析装置1からのスラリー抜き出しラインL6によるスラリーの抜き出し量は、供給原料液量に応じて調整し、晶析装置1の液面を一定に保った。晶析装置1における晶析温度は、熱交換器10からの蒸気による間接加熱により80℃に保った。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、溶解装置7内の母液の組成、並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径および見かけの核の発生数を表6に示す。
Figure 0004539047
[例7]
例3と同一の条件で晶析操作を行いながら、晶析開始3日目から晶析操作と同時に溶解装置7の下部からスラリーを配管で取り出し、出力2.2kWのモーターを備えた株式会社ユーロテック社製の湿式粉砕機(キャビトロンCD1000)を使用して溶解装置7にスラリーを戻す操作を行った。この操作により、取り出したスラリー中の結晶粒子を粗粉砕した。ここで湿式粉砕機にはインバータを設置して、結晶形状を観察しつつ回転数を調整した。この操作により、結晶の幅の寸法は例3と同じで長さが短い結晶を得る。例1と同様に晶析の結果を表7に示す。
Figure 0004539047
また、晶析開始5日目に得られた結晶(結晶A)と晶析開始2日目に得られた結晶(結晶B)とを顕微鏡で観察して比較したところ、結晶Aは長軸の長さは結晶Bに比べて短くなっていたが、短軸の長さすなわち太さは結晶Bの短軸の太さとほぼ同じであり、アスペクト比が小さくなっていることが確認された。
[例8]
晶析装置1から溶解装置7へのスラリーの移送においてスラリ抜き出しラインL3に代えてスラリー抜き出しラインL4を用いた。他の条件は実施例2と同一とした。
晶析試験開始1日目から5日目までの供給された原料液、晶析装置1内の母液および溶解装置7内の母液の組成並びに晶析装置1内の炭酸水素ナトリウム結晶の平均粒子径およびみかけの核の発生数を表6に示す。
Figure 0004539047
本発明により得られるかさ密度が高く溶解性も良好なアルカリ金属炭酸水素塩は、例えば人工腎臓による血液透析等に用いる透析剤用の炭酸水素ナトリウムや入浴剤用の炭酸水素ナトリウム等の用途において非常に有用である。
本発明において好ましく使用される晶析装置と溶解装置よりなる反応装置の一例を示す説明図である。
符号の説明
1・・・晶析装置、2・・・インナーシリンダー、3・・・ガス導入部、4・・・原料液タンク、5・・・二酸化炭素供給装置、6・・・空気供給装置、7・・・溶解装置、8・・・メンブレンフィルター、9・・・メンブレンフィルター、10・・・熱交換器、11・・・メンブレンフィルター、L1・・・原料液供給ライン、L2・・・二酸化炭素吹き込みライン、L3・・・スラリー抜き出しライン、L4・・・スラリー抜き出しライン、L5・・・スラリー循環ライン、L6・・・スラリー抜き出しライン、L7・・・空気吹き込みライン

Claims (13)

  1. 晶析装置内でアルカリ金属イオンを含む水溶液と二酸化炭素とを反応させてアルカリ金属炭酸水素塩の結晶を晶析させる方法において、前記水溶液の前記結晶を含むスラリーの一部を前記晶析装置から取り出し、前記結晶の一部を溶解させた後で前記晶析装置に戻すことを特徴とするアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  2. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーの圧力を前記晶析装置の圧力よりも低くすることにより、該スラリー中に含まれる前記結晶の一部を溶解させることを特徴とする、請求項1に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  3. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーに、該スラリーの流量に対して標準状態0.2〜20倍の体積の空気を吹き込むことにより、該スラリー中に含まれる前記結晶の一部を溶解させることを特徴とする、請求項1または2に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  4. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーに、アルカリ金属の炭酸塩および/または水酸化物を含む水溶液を添加することにより、該スラリー中に含まれる前記結晶の一部を溶解させることを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  5. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーに、水を添加することにより、該スラリー中に含まれる前記結晶の一部を溶解させることを特徴とする、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  6. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーを加熱することにより、該スラリー中に含まれる前記結晶の一部を溶解させることを特徴とする、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  7. 前記晶析装置から取り出される前記スラリーの量が、前記晶析装置中のスラリー全量を基準として1時間当たり30〜200質量%であることを特徴とする、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  8. 前記水溶液がアルカリ金属の炭酸塩および/または水酸化物を含有することを特徴とする、請求項1〜7のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  9. 前記アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムであることを特徴とする、請求項1〜8のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  10. 前記晶析装置から取り出された前記スラリー中に含まれる結晶の全部または一部を粉砕することを特徴とする、請求項1〜9のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  11. 前記晶析装置から取り出された前記スラリーの母液の組成が、アルカリ金属炭酸水素塩が飽和未満の濃度であることを特徴とする、請求項10記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  12. 前記反応器内の温度が50〜90℃であることを特徴とする、請求項1〜11のうちいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸水素塩の製造方法。
  13. 前記晶析装置から前記スラリーの一部を取り出すにあたって、前記晶析装置内のより大きな結晶を抜き出して溶解させることを特徴とする、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載のアルカリ金属炭酸塩の製造方法。
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